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  • 特開-ボール転がし遊具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164016
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】ボール転がし遊具
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/00 20060101AFI20231102BHJP
   A63F 7/36 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
A63F9/00 508B
A63F7/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075307
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】598139793
【氏名又は名称】アイデス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078950
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 忠
(72)【発明者】
【氏名】中井 範光
(57)【要約】
【課題】螺旋路上を落下しながら転動するボールの動きを楽しみながら、ボールを拾っては上部へ投入して転がす繰り返し動作で楽しく遊べる遊具を提供する。
【解決手段】ボール転がし遊具1は、支柱3と、これに上下方向に相互間隔を置いて取り付けられる複数の転路形成部材4とを具備する。転路形成部材4は、支柱3の上部からボール2を転動させる螺旋路を形成する。転路形成部材4は、斜面板5、螺旋斜面8,9を囲む外周壁6、支柱への接続部7を具備する。斜面板5は、下方の転路形成部材4へボール2を落下させる開口10を下端部に有する。接続部7は、外周壁6の支柱3との対面部に設けられ、支柱3に対して軸周り位置及び軸方向位置を変更可能に構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向に軸線を向けて配置される支柱と、当該支柱に上下方向に相互間隔を置いて複数取り付けられ前記支柱の上部から順次下方へボールを転動させる前記支柱周りの螺旋路を形成する転路形成部材とを具備し、
前記転路形成部材は、前記支柱への取り付け時に上位となる上端部とそれより下位となる下端部とを持つ螺旋斜面を有する斜面板と、当該斜面板の周縁から起立して前記螺旋斜面を囲む外周壁と、当該外周壁に設けられる前記支柱への接続部とを具備し、
前記斜面板は、下方に位置する他の転路形成部材へボールを落下させるための開口を前記螺旋斜面の下端部側に有し、
前記接続部は、前記外周壁の前記支柱との対面部に設けられ、当該支柱に対して軸周り位置及び軸方向位置を変更可能に構成され、
転路形成部材の前記螺旋斜面上に前記ボールを転動させながら、上方に位置する前記転路形成部材から順次下方に位置する他の転路形成部材へと前記開口を通して前記ボールを落下させるように構成されることを特徴とするボール転がし遊具。
【請求項2】
前記接続部は、前記支柱の外周を弾性的に着脱自在に挟持する一対の挟持片を具備することを特徴とする請求項1に記載のボール転がし遊具。
【請求項3】
前記斜面板は、第1の螺旋斜面と、当該第1の螺旋斜面の反対側に設けられる第2の螺旋斜面とを具備し、
前記転路形成部材は、前記第1又は第2の螺旋斜面のいずれかを上方に向けるように上下反転させて前記支柱に取り付け可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載のボール転がし遊具。
【請求項4】
前記第2の螺旋斜面は、前記斜面板に形成された複数のリブの上端面により構成され、
前記リブは、前記螺旋斜面を構成する前記上端面が、前記開口に向かって低くなるように形成されることを特徴とする請求項3に記載のボール転がし遊具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛直方向に軸線を向けて配置された支柱に沿って上下方向に設けられた螺旋路にボールを転がして遊ぶボール転がし遊具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、幼児用の遊具として、立体的に形成したボール落し経路にボールを転がして遊べるボール落し遊具が特許文献1に提案されている。この遊具は、平面視略V字状の起立壁を有する複数の起立体が、その外側面で互いに当接して塔状に形成される。起立体は、上部にボール入口を、下部にボール出口をそれぞれ備えるとともに、内部にボールが転がりながら落下するボール落し経路を具備する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-246946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、支柱の上部から螺旋路に投入されたボールが、螺旋路上を順次落下しながら下方へ転動する際のボールの動きに興味を抱かせることにより、ボールを拾っては上部へ投入する繰り返し運動を誘い、それにより、幼児の運動の多様化と洗練化を促し、また脳の発達を促すことができる玩具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下の説明において添付図面の符号を参照するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するための、本発明のボール転がし遊具1は、鉛直方向に軸線を向けて配置される支柱3と、この支柱3に上下方向に相互間隔を置いて取り付けられる複数の転路形成部材4とを具備する。転路形成部材4は、支柱3の上部から順次下方へボール2を転動させる螺旋路を形成する。転路形成部材4は、斜面板5と、それの周縁から起立して螺旋斜面を囲む外周壁6と、この外周壁6に設けられる支柱への接続部7とを具備する。斜面板は、下方に位置する他の転路形成部材4へボール2を落下させるための開口10を下端部に有する。接続部7は、外周壁6の支柱3との対面部に設けられ、支柱3に対して軸周り位置及び軸方向位置を変更可能に構成される。螺旋斜面8,9上にボール2を転動させながら、上方に位置する転路形成部材4から順次下方に位置する他の転路形成部材4へ開口10を通してボール2を落下させるように構成される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、幼児が、上方の転路形成部材4から下方の転路形成部材4へと順次転がりながら、開口10を通して落下するボール2の動きに興味をそそられ、ボール2を拾っては上方の転路形成部材4へ投入する繰り返し運動を楽しみながら行うことができ、それにより幼児の運動の多様化と洗練化を促し、また脳の発達を促すことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】(A)、(B)は、それぞれ別角度から見た本発明の遊具の斜視図であり、(B)はボールの経路を破線で示している。
図2】(A)、(B)は、それぞれ別角度から見た本発明の遊具の他の実施例を示す斜視図であり、(B)はボールの経路を破線で示している。
図3図1の遊具における転路形成部材の斜視図であり、(A)は第1の螺旋斜面を上に向けた状態、(B)は裏面側の第2の螺旋斜面を上に向けた状態をそれぞれ示す。
図4図1の遊具における転路形成部材の正面図である。
図5図1の遊具における転路形成部材の背面図である。
図6図1の遊具における転路形成部材の平面図である。
図7図1の遊具における転路形成部材の裏面図である。
図8図6におけるVIII-VIII断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1,2において、ボール転がし遊具1は、ボール2を支柱3周りの螺旋路に沿って転がして遊ぶ遊具であり、鉛直方向に軸線を向けて配置される支柱3と、この支柱3に上下方向に相互間隔を置いて取り付けられる複数の転路形成部材4とを具備する。転路形成部材4は、支柱3の上部から順次下方へボール2を転動させる支柱3周りの螺旋路を形成する。
【0009】
図3ないし図8によく示すように、転路形成部材4は、斜面板5と、それの周縁から起立して斜面板5を囲む外周壁6と、この外周壁6に設けられる接続部7とを具備する。
【0010】
斜面板5は、第1の螺旋斜面8と、これと反対側の第2の螺旋斜面9とを具備する。転路形成部材4は、第1又は第2の螺旋斜面8,9のいずれかを上方に向けるように上下反転させて支柱3に取り付け可能である。
【0011】
いずれの螺旋斜面8,9も、支柱3への装着状態において上位となる上端部8a,9aから下位となる下端部8b,9bへボール2を転動させるように支柱3周りに湾曲して傾斜している。螺旋斜面8,9の下端部8b,9b側に、下方に配置される他の転路形成部材4へボール2を落下させるための開口10が形成される。
【0012】
第2の螺旋斜面9は、斜面板5に相互間隔を置いて形成された複数のリブ11の上端面により構成される。リブ11は、支柱3の外周に沿うように湾曲して斜面板5の一端部9a側から、開口10が形成された他端部9b側へ連続し、それらの上端面が、ボール2を開口10に向かって転動させる螺旋斜面9を構成する。
【0013】
接続部7は、外周壁6の支柱3との対面部6aに設けられ、支柱3に対して軸周り位置及び軸方向位置を変更可能に構成される。図示の実施例において、接続部7は、支柱3の外周を弾性的に着脱自在に挟持する一対の挟持片7aを具備する
【0014】
ボール転がし遊具1は、螺旋斜面8,9上にボール2を転動させながら、上方に位置する転路形成部材4から順次下方に位置する他の転路形成部材4へ開口10を通してボール2を落下させるように構成される。
【0015】
図1に示す実施形態においては、転路形成部材4が、上下の向きを交互に変え、上位のものの開口10が、それの直下のものの螺旋斜面8の上端8a側に対向するように支柱3に取り付けられている。この場合、最上部の転路形成部材4に投入されたボール2は、図1(B)に破線で示す経路をたどって順次下方へ転動し、床に落下する。
【0016】
図2に示す実施形態においては、転路形成部材4が、すべて螺旋斜面8を上に向け、上位のものの開口10が、それの直下のものの螺旋斜面8の上端部8a側に対向するように支柱3に取り付けられている。この場合、最上部の転路形成部材4に投入されたボール2は、図1(B)に破線で示す経路をたどって順次下方へ転動し、床に落下する。
【0017】
図示しないが、この他、転路形成部材4の上下の向きの組み合わせ及び支柱3周りの位置は種々変更可能で、それにより、幼児がボール2の転動経路の変化を楽しみながら、飽きることなく、床から上方の転路形成部材4へボール2の移動動作を繰り返す運動を促される。
【0018】
なお、支柱3の断面形状、接続部7の構造は、図示のものに限定されることなく、適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0019】
1 ボール転がし遊具
2 ボール
3 支柱
4 転路形成部材
5 斜面板
6 外周壁
7 接続部
7a 挟持片
8 第1の螺旋斜面
8a 上端部
8b 下端部
9 第2の螺旋斜面
9a 上端部
9b 下端部
10 開口
11 リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8