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特開2023-164085情報処理装置、情報処理方法、端末装置及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164085
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、端末装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/24 20090101AFI20231102BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20231102BHJP
   H04W 4/021 20180101ALI20231102BHJP
   H04W 4/70 20180101ALI20231102BHJP
【FI】
H04W8/24
H04W88/18
H04W4/021
H04W4/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075413
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高野 裕昭
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD57
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067JJ52
(57)【要約】
【課題】より適切に端末装置と通信をすることができる仕組みを提供する。
【解決手段】本開示の情報処理装置は、制御部を有する。制御部は、コアネットワークからSBI(Service based interface)経由で端末装置に関する第1の情報を取得する。制御部は、第1の情報に基づいて計測した計測情報、及び、端末装置から直接又はSBI経由で取得した端末関連情報の少なくとも一方を含む第2の情報を取得する。制御部は、第2の情報から、又は、第1の情報と第2の情報とを対応付けて端末装置を特定する。制御部は、第1の情報及び第2の情報の少なくとも一方を、特定した端末装置と対応付けてクライアント装置に通知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアネットワークからSBI(Service Based Interface)経由で端末装置に関する第1の情報を取得し、
前記第1の情報に基づいて計測した計測情報、及び、前記端末装置から直接又は前記SBI経由で取得した端末関連情報の少なくとも一方を含む第2の情報を取得し、
前記第2の情報から、又は、前記第1の情報と前記第2の情報とを対応付けて前記端末装置を特定し、
前記第1の情報及び前記第2の情報の少なくとも一方を、特定した前記端末装置と対応付けてクライアント装置に通知する、制御部、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記端末関連情報は、前記端末装置のアプリケーションレイヤーが有する情報を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記端末関連情報は、Registrationのスケジュールに関するスケジュール情報、前記端末装置の消費電力に関する電力情報、及び、前記端末装置の位置に関する位置情報の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記位置情報は、前記端末装置に搭載される機器を用いて測定される、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記位置情報は、現在の位置情報、過去の位置情報、及び、未来の位置情報の少なくとも1つを含む、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1の情報は、前記端末装置のRegistrationに関するRegistration情報を含み、
前記クライアント装置は、前記電力情報、及び、前記Registration情報に基づき、アクセスする前記端末装置を決定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1の情報は、前記端末装置のRegistrationに関するRegistration情報を含み、
前記クライアント装置は、前記位置情報、及び、前記Registration情報に基づき、アクセスする前記端末装置を決定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記クライアント装置が指定する条件を満たす前記端末装置に関する情報を少なくとも1つ含むグループ情報を前記クライアント装置に通知する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記条件は、前記端末装置のRegistrationの状態を指定するRegistration条件、前記端末装置の消費電力の状態を指定する電力条件、及び、前記端末装置の位置を指定する位置条件の少なくとも1つを含む、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記位置条件は、前記端末装置の現在の位置、過去の位置、及び、未来の位置の少なくとも1つを指定する条件を含む、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1の情報は、前記端末装置のRegistrationに関するRegistration情報を含み、
前記計測情報は、前記Registration情報に基づいて算出される前記端末装置のRegistrationの遷移間隔に関する情報を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記計測情報は、前記端末装置がIdle状態に遷移するまでのIdle遷移時間に関する情報を含む、請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記クライアント装置は、前記計測情報に基づき、前記端末装置がIdle状態に遷移するタイミング以前に、前記端末装置と通信を行う、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コアネットワークからSBI(Service Based Interface)経由で端末装置に関する第1の情報を取得することと、
前記第1の情報に基づいて計測した計測情報、及び、前記端末装置から直接又は前記SBI経由で取得した端末関連情報の少なくとも一方を含む第2の情報を取得することと、
前記第2の情報から、又は、前記第1の情報と前記第2の情報とを対応付けて前記端末装置を特定することと、
前記第1の情報及び前記第2の情報の少なくとも一方を、特定した前記端末装置と対応付けてクライアント装置に通知することと、
を含む情報処理方法。
【請求項15】
情報処理装置に直接、又は、SBI(Service Based Interface)経由で端末関連情報を通知する、制御部、
を備える端末装置であって、
前記情報処理装置は、
コアネットワークからSBI経由で前記端末装置に関する第1の情報を取得し、
前記端末関連情報から、又は、前記第1の情報と前記端末関連情報とを対応付けて前記端末装置を特定し、
前記第1の情報及び前記端末関連情報の少なくとも一方を、特定した前記端末装置と対応付けてクライアント装置に通知する、
端末装置。
【請求項16】
第1の情報処理装置と、コアネットワークのネットワークファンクションとして機能する第2の情報処理装置と、端末装置と、を備えるシステムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記第2の情報処理装置からSBI(Service Based Interface)経由で前記端末装置に関する第1の情報を取得し、
前記第1の情報に基づいて計測した計測情報、及び、前記端末装置から直接又は前記SBI経由で取得した端末関連情報の少なくとも一方を含む第2の情報を取得し、
前記第2の情報から、又は、前記第1の情報と前記第2の情報とを対応付けて前記端末装置を特定し、
前記第1の情報及び前記第2の情報の少なくとも一方を、特定した前記端末装置と対応付けてクライアント装置に通知する、制御部、
を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、端末装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、セルラー方式の無線通信では、通信サービスの多様化に対応するため、新たな技術が導入されている。例えば、モバイルネットワークが、端末との間の通信状況をサードパーティーのアプリケーションファンクション(AF)に開示することで、AFは、ネットワークケイパビリティにあわせてPDUセッションを確立する技術が知られている。
【0003】
また、端末装置(UE:User Equipment)がエリア制限関連情報に基づいてPDUセッション関連シグナリングを送信するか否かを判定する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2021-513269号公報
【特許文献2】特表2021-532675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した技術では、AFは、モバイルネットワークの各NF(Network Function)からデータを取得する。しかしながら、AFは、端末装置に関するデータを十分に取得することができているとは言い難かった。
【0006】
例えば、端末装置がIoT(Internet of Things)端末である場合、端末装置とやり取りを行うクライアント(AFの一例)は、端末装置に関するデータを用いることで、より適切に端末装置と通信を行うことができる。このように、クライアントが、端末装置に関するデータを取得することで、より適切に端末装置と通信をすることが望まれる。
【0007】
そこで、本開示では、より適切に端末装置と通信をすることができる仕組みを提供する。
【0008】
なお、上記課題又は目的は、本明細書に開示される複数の実施形態が解決し得、又は達成し得る複数の課題又は目的の1つに過ぎない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の情報処理装置は、制御部を有する。制御部は、コアネットワークからSBI(Service Based Interface)経由で端末装置に関する第1の情報を取得する。制御部は、前記第1の情報に基づいて計測した計測情報、及び、前記端末装置から直接又は前記SBI経由で取得した端末関連情報の少なくとも一方を含む第2の情報を取得する。制御部は、前記第2の情報から、又は、前記第1の情報と前記第2の情報とを対応付けて前記端末装置を特定する。制御部は、前記第1の情報及び前記第2の情報の少なくとも一方を、特定した前記端末装置と対応付けてクライアント装置に通知する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための図である。
図2】本開示の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3】本開示の実施形態に係る基地局の構成例を示す図である。
図4】本開示の実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図5】5Gのアーキテクチャの一例を示す図である。
図6】本開示の実施形態に係るPrivate 5G Networkの構成例について説明するための図である。
図7】本開示の実施形態に係るAPIを説明するための図である。
図8】本開示の実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図9】基地局によるIdle遷移時間の設定例を示すシーケンス図である。
図10】本開示の第1の実施形態に係る第1の情報処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図11】本開示の第1の実施形態に係る確認処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】本開示の第1の実施形態に係るRAMNFによるUE状態のスケジューリングの一例について説明するための図である。
図13】本開示の第2の実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図14】本開示の第2の実施形態に係る登録スケジュール情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図15】本開示の第2の実施形態に係る登録スケジュールの一例を示す図である。
図16】本開示の第2の実施形態に係るRegistrationに関するスケジュールの一例を示す図である。
図17】本開示の第2の実施形態に係る電力情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図18】本開示の第2の実施形態に係る接続スケジュールの一例を示す図である。
図19】本開示の第2の実施形態に係る電力情報を示す図表である。
図20】本開示の第2の実施形態に係る端末位置情報の一例を示す図表である。
図21】本開示の第2の実施形態に係る現在の端末位置情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図22】本開示の第2の実施形態に係る過去の端末位置情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図23】本開示の第2の実施形態に係る未来の端末位置情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図24】本開示の第2の実施形態に係るRAMNFによる情報の統合の一例を説明するための図である。
図25】本開示の第3の実施形態に係るRegistration条件に応じた提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図26】本開示の第3の実施形態に係るグループ情報の一例を示す図表である。
図27】本開示の第3の実施形態に係るRegistration条件に応じた提供処理の流れの他の例を示すシーケンス図である。
図28】本開示の第3の実施形態に係る位置条件に応じた提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図29】本開示の第3の実施形態に係る電力条件に応じた提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図30】本開示の第1の適用例に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図31】本開示の第2の適用例に係る情報処理システムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
また、本明細書及び図面において、実施形態の類似する構成要素については、同一の符号の後に異なるアルファベット又は数字を付して区別する場合がある。ただし、類似する構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0013】
以下に説明される1又は複数の実施形態(実施例、変形例、適用例を含む)は、各々が独立に実施されることが可能である。一方で、以下に説明される複数の実施形態は少なくとも一部が他の実施形態の少なくとも一部と適宜組み合わせて実施されてもよい。これら複数の実施形態は、互いに異なる新規な特徴を含み得る。したがって、これら複数の実施形態は、互いに異なる目的又は課題を解決することに寄与し得、互いに異なる効果を奏し得る。
【0014】
<<1.はじめに>>
<1.1.課題>
近年、5Gのネットワークを使用するサービスに関する技術が注目されている。5Gのネットワークと5Gのネットワークを使用するサービスとは、基本的には独立に動作している。そのため、サービス側がネットワーク側の情報を十分に利用しているとはいいがたかった。
【0015】
サービス側は、5G APIを使用することで、一部のネットワーク側の情報を得ることができるが、それでも、十分な情報を取得できているとは言えなかった。また、サービス側も、ネットワーク側に取得したい情報のリクエストを十分に通知できているとは言えなかった。
【0016】
例えば、サービス側が、ネットワークを介してやり取りを行う端末装置に関する情報を取得することで、端末装置とのやり取りをより適切に行うことができるようになる。例えば、サービス側は、端末装置の電力状態やより詳細な位置情報などを取得することで、電力残量が所定以上の端末装置や特定のエリアに位置する端末装置など、サービスに応じて端末装置を選択してやり取りすることができるようになる。
【0017】
このように、サービス側で端末装置との通信をより適切に行うことができる仕組みが求められる。
【0018】
<1.2.提案技術の概要>
図1は、本開示の実施形態に係る情報処理システム1の概要を説明するための図である。図1に示す情報処理システム1は、情報処理装置10A~10Cと、基地局20と、端末装置40と、を有する。
【0019】
情報処理装置10Aは、例えば、コアネットワークCN(ネットワークの一例)の機能を実現するサーバ装置である。ここでは1つの情報処理装置10AがコアネットワークCNの機能を実現するとしたが、複数の情報処理装置10が協調してコアネットワークCNの機能を実現するようにしてもよい。
【0020】
情報処理装置10Bは、例えば、RAMNF(Reachability Management Network Function)100の機能を実現するサーバ装置である。RAMNF100は、サービス側のクライアント200に対してコアネットワークCNの情報を通知するプラットフォームである。なお、図1では、RAMNF100が、コアネットワークCNとは異なるNF(AF)である場合について示しているが、RAMNF100は、コアネットワークCN内のNFとして実現されてもよい。
【0021】
情報処理装置10Cは、例えば、サーバ側のクライアント200の機能を実現するサーバ装置(クライアント装置)である。クライアント200は、例えば、端末装置40とやり取りを行ったり、端末装置40を制御したりすることで、ユーザに対して所定のサービスを提供する。
【0022】
基地局20は、端末装置40と無線通信する無線通信装置である。基地局20は、通信装置の一種である。また、基地局20は、情報処理装置の一種である。
【0023】
端末装置40は、基地局20と無線通信する無線通信装置である。端末装置40は、例えば、携帯電話、スマートデバイス(スマートフォン、又はタブレット)、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータである。また、端末装置40は、M2M(Machine to Machine)デバイス、又はIoTデバイスであってもよい。また、端末装置40は、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display)やVRゴーグル等であってもよい。また、端末装置40は、車両(自動車)やドローン等のモビリティであってもよい。
【0024】
例えば、端末装置40が携帯電話である場合、クライアント200は、端末装置40を使用するユーザに対して、所定のサービスを提供する。また、端末装置40が、M2MデバイスやIoTデバイス等である場合、クライアント200は、端末装置40からデータを取得したり、端末装置40を制御したりすることで、ユーザに対して所定のサービスを提供する。
【0025】
図1に示すように、RAMNF100は、コアネットワークCNからSBI(Service Based Interface)経由で端末装置40に関する第1の情報を取得する(ステップS1)。第1の情報は、例えば、端末装置40のRegistrationに関するRegistration情報(例えば、registered/De-registeredやConnected/Idleなど)を含む。
【0026】
RAMNF100は、端末装置40から直接又はSBI経由で取得した端末関連情報を取得する(ステップS2)。RAMNF100は、第1の情報に基づいて計測した計測情報を取得する(ステップS3)。なお、RAMNF100は、端末関連情報及び計測情報の少なくとも一方を取得してもよい。以下、計測情報及び/又は端末関連情報をまとめて第2の情報とも記載する。
【0027】
計測情報は、Registration情報に基づいて算出される端末装置40のRegistrationの遷移間隔に関する情報を含む。端末関連情報は、例えば、端末装置40のアプリケーションレイヤーが有する情報を含む。より具体的には、端末関連情報は、例えば、Registrationのスケジュールに関するスケジュール情報、端末装置40の消費電力に関する電力情報、及び、端末装置40の位置に関する位置情報の少なくとも1つを含む。
【0028】
RAMNF100は、第2の情報から、又は、第1の情報と第2の情報とを対応付けて端末装置40を特定する(ステップS4)。RAMNF100は、例えば、第2の情報、及び/又は、第1の情報に含まれる端末装置40を特定する情報(例えば、IMSIやSUPIなどのUE ID)を用いて端末装置40を特定する。RAMNF100は、第1の情報及び第2の情報の少なくとも一方を、特定した端末装置40と対応付けてクライアント200に通知する(ステップS5)。
【0029】
これにより、クライアント200は、端末装置40のより詳細な情報を取得することができ、端末装置40との通信をより適切に行うことができる。例えば、クライアント200は、所定のエリアに位置する端末装置40を選択して通信を行ったり、消費電力に余裕がある端末装置40を選択して通信を行ったりすることができる。
【0030】
<<2.通信システムの構成>>
<2.1.情報処理装置の構成例>
情報処理装置10は、ネットワークN(図1参照)に接続する情報処理装置(コンピュータ)である。例えば、情報処理装置10は、コアネットワークCNの機能の少なくとも一部を実現する情報処理装置である。例えば、情報処理装置10は、RAMNF100の機能の少なくとも一部を実現する情報処理装置である。例えば、情報処理装置10は、クライアント200の機能の少なくとも一部を実現する情報処理装置である。
【0031】
図2は、本開示の実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。情報処理装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を備える。なお、図2に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、情報処理装置10の機能は、複数の物理的に分離された構成に静的、或いは、動的に分散して実装されてもよい。例えば、情報処理装置10は、複数のサーバ装置により構成されていてもよい。
【0032】
通信部11は、他の装置と通信するための通信インタフェースである。通信部11は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)等のLAN(Local Area Network)インタフェースであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部11は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部11は、情報処理装置10の通信手段として機能する。通信部11は、制御部13の制御に従って、他の情報処理装置10や基地局20等と通信する。
【0033】
記憶部12は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部12は、情報処理装置10の記憶手段として機能する。
【0034】
制御部13は、情報処理装置10の各部を制御するコントローラ(controller)である。制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部13は、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部13は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、GPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
【0035】
<2.2.基地局の構成例>
基地局20は、セルを運用し、セルのカバレッジの内部に位置する1つ以上の端末装置40へ無線通信サービスを提供する通信装置である。セルは、例えばLTE又はNR等の任意の無線通信方式に従って運用される。基地局20は、コアネットワークCNに接続される。コアネットワークCNは、ゲートウェイ装置を介してパケットデータネットワークに接続される。
【0036】
なお、基地局20は、複数の物理的又は論理的装置の集合で構成されていてもよい。例えば、本開示の実施形態において基地局20は、BBU(Baseband Unit)及びRU(Radio Unit)の複数の装置に区別され、これら複数の装置の集合体として解釈されてもよい。さらに又はこれに代えて、本開示の実施形態において基地局20は、BBU及びRUのうちいずれか又は両方であってもよい。BBUとRUとは所定のインタフェース(例えば、eCPRI)で接続されていてもよい。さらに又はこれに代えて、RUはRemote Radio Unit(RRU)又はRadio DoT(RD)と称されていてもよい。さらに又はこれに代えて、RUは後述するgNB-DUに対応していてもよい。さらに又はこれに代えてBBUは、後述するgNB-CUに対応していてもよい。これに代えて、RUは後述するgNB-DUに接続していてもよい。さらに、BBUは、後述するgNB-CU及びgNB-DUの組合せに対応していてもよい。さらに又はこれに代えて、RUはアンテナと一体的に形成された装置であってもよい。基地局20が有するアンテナ(例えば、RUと一体的に形成されたアンテナ)はAdvanced Antenna Systemを採用し、MIMO(例えば、FD-MIMO)やビームフォーミングをサポートしていてもよい。Advanced Antenna Systemは、基地局20が有するアンテナ(例えば、RUと一体的に形成されたアンテナ)は、例えば、64個の送信用アンテナポート及び64個の受信用アンテナポートを備えていてもよい。
【0037】
また、基地局20は、複数が互いに接続されていてもよい。1つ又は複数の基地局20は無線アクセスネットワーク(Radio Access Network:RAN)に含まれていてもよい。すなわち、基地局20は単にRAN、RANノード、AN(Access Network)、ANノードと称されてもよい。LTEにおけるRANはEUTRAN(Enhanced Universal Terrestrial RAN)と呼ばれる。NRにおけるRANはNGRANと呼ばれる。W-CDMA(UMTS)におけるRANはUTRANと呼ばれる。LTEの基地局20は、eNodeB(Evolved Node B)又はeNBと称される。すなわち、EUTRANは1又は複数のeNodeB(eNB)を含む。また、NRの基地局20は、gNodeB又はgNBと称される。すなわち、NGRANは1又は複数のgNBを含む。さらに、EUTRANは、LTEの通信システム(EPS)におけるコアネットワーク(EPC)に接続されたgNB(ng-eNB)を含んでいてもよい。同様にNGRANは5G通信システム(5GS)におけるコアネットワーク5GCに接続されたgNBを含んでいてもよい。さらに又はこれに代えて、基地局20がeNB、gNBなどである場合、3GPP Accessと称されてもよい。さらに又はこれに代えて、基地局20が無線アクセスポイント(Access Point)(e.g., WiFi(登録商標)のアクセスポイント)である場合、Non-3GPP Accessと称されてもよい。さらに又はこれに代えて、基地局20は、RRH(Remote Radio Head)と呼ばれる光張り出し装置であってもよい。さらに又はこれに代えて、基地局20がgNBである場合、基地局20は前述したgNB CU(Central Unit)とgNB DU(Distributed Unit)の組み合わせ又はこれらのうちいずれかと称されてもよい。gNB CU(Central Unit)は、UEとの通信のために、Access Stratumのうち、複数の上位レイヤ(例えば、RRC、SDAP、PDCP)をホストする。一方、gNB-DUは、Access Stratumのうち、複数の下位レイヤ(例えば、RLC、MAC、PHY)をホストする。すなわち、後述されるメッセージ・情報のうち、RRC signalling(例えば、MIB、SIB1を含む各種SIB、RRCSetup message、RRCReconfiguration message)はgNB CUで生成され、一方で後述されるDCIや各種Physical Channel(例えば、PDCCH、PBCH)はgNB-DUは生成されてもよい。又はこれに代えて、RRC signallingのうち、例えばIE:cellGroupConfigなど一部のconfiguration(設定情報)についてはgNB-DUで生成され、残りのconfigurationはgNB-CUで生成されてもよい。これらのconfiguration(設定情報)は、後述されるF1インタフェースで送受信されてもよい。基地局20は、他の基地局20と通信可能に構成されていてもよい。例えば、複数の基地局20がeNB同士又はeNBとgn-eNBの組み合わせである場合、当該基地局20間はX2インタフェースで接続されてもよい。さらに又はこれに代えて、複数の基地局20がgNB同士又はgn-eNBとgNBの組み合わせである場合、当該装置間はXnインタフェースで接続されてもよい。さらに又はこれに代えて、複数の基地局20がgNB CU(Central Unit)とgNB DU(Distributed Unit)の組み合わせである場合、当該装置間は前述したF1インタフェースで接続されてもよい。後述されるメッセージ・情報(RRC signalling又はDCIの情報、Physical Channel)は複数の基地局20間で(例えばX2、Xn、F1インタフェースを介して)通信されてもよい。
【0038】
さらに、前述の通り、基地局20は、複数のセルを管理するように構成されていてもよい。基地局20により提供されるセルはServing cellと呼ばれる。Serving cellはPCell(Primary Cell)及びSCell(Secondary Cell)を含む。Dual Connectivity (例えば、EUTRA-EUTRA Dual Connectivity、EUTRA-NR Dual Connectivity(ENDC)、EUTRA-NR Dual Connectivity with 5GC、NR-EUTRA Dual Connectivity(NEDC)、NR-NR Dual Connectivity)がUE(例えば、端末装置40)に提供される場合、MN(Master Node)によって提供されるPCell及びゼロ又は1以上のSCell(s)はMaster Cell Groupと呼ばれる。さらに、Serving cellはPSCell(Primary Secondary Cell又はPrimary SCG Cell)を含んでもよい。すなわち、Dual ConnectivityがUEに提供される場合、SN(Secondary Node)によって提供されるPSCell及びゼロ又は1以上のSCell(s)はSecondary Cell Group(SCG)と呼ばれる。特別な設定(例えば、PUCCH on SCell)がされていない限り、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)はPCell及びPSCellで送信されるが、SCellでは送信されない。また、Radio Link FailureもPCell及びPSCellでは検出されるが、SCellでは検出されない(検出しなくてよい)。このようにPCell及びPSCellは、Serving Cell(s)の中で特別な役割を持つため、Special Cell(SpCell)とも呼ばれる。1つのセルには、1つのDownlink Component Carrierと1つのUplink Component Carrierが対応付けられてもよい。また、1つのセルに対応するシステム帯域幅は、複数の帯域幅部分(Bandwidth Part)に分割されてもよい。この場合、1又は複数のBandwidth Part(BWP)がUEに設定され、1つのBandwidth PartがActive BWPとして、UEに使用されてもよい。また、セル毎、コンポーネントキャリア毎又はBWPごとに、端末装置40が使用できる無線資源(例えば、周波数帯域、ヌメロロジー(サブキャリアスペーシング)、スロットフォーマット(Slot configuration))が異なっていてもよい。
【0039】
図3は、本開示の実施形態に係る基地局20の構成例を示す図である。基地局20は、端末装置40と無線通信する通信装置(無線システム)である。基地局20は、情報処理装置の一種である。
【0040】
基地局20は、信号処理部21と、記憶部22と、ネットワーク通信部23と、制御部24と、を備える。なお、図3に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、基地局20の機能は、複数の物理的に分離された装置に分散して実装されてもよい。
【0041】
信号処理部21は、他の通信装置(例えば、端末装置40及び他の基地局20)と無線通信する無線通信インタフェースである。信号処理部21は、制御部24の制御にしたがって動作する無線トランシーバである。信号処理部21は複数の無線アクセス方式に対応してもよい。例えば、信号処理部21は、NR及びLTEの双方に対応してもよい。信号処理部21は、W-CDMAやcdma2000等の他のセルラー通信方式に対応してもよい。また、信号処理部21は、セルラー通信方式に加えて、無線LAN通信方式に対応してもよい。勿論、信号処理部21は、1つの無線アクセス方式に対応するだけであってもよい。
【0042】
信号処理部21は、受信処理部211と、送信処理部212と、アンテナ413と、を備える。信号処理部21は、受信処理部211、送信処理部212、及びアンテナ413をそれぞれ複数備えていてもよい。なお、信号処理部21が複数の無線アクセス方式に対応する場合、信号処理部21の各部は、無線アクセス方式毎に個別に構成されうる。例えば、基地局20がNRとLTEとに対応しているのであれば、受信処理部211及び送信処理部212は、NRとLTEとで個別に構成されてもよい。
【0043】
受信処理部211は、アンテナ413を介して受信された上りリンク信号の処理を行う。受信処理部211は、無線受信部211aと、多重分離部211bと、復調部211cと、復号部211dと、を備える。
【0044】
無線受信部211aは、上りリンク信号に対して、ダウンコンバート、不要な周波数成分の除去、増幅レベルの制御、直交復調、デジタル信号への変換、ガードインターバルの除去、高速フーリエ変換による周波数領域信号の抽出等を行う。例えば、基地局20の無線アクセス方式が、LTE等のセルラー通信方式であるとする。このとき、多重分離部211bは、無線受信部211aから出力された信号から、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)等の上りリンクチャネル及び上りリンク参照信号を分離する。復調部211cは、上りリンクチャネルの変調シンボルに対して、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等の変調方式を使って受信信号の復調を行う。復調部211cが使用する変調方式は、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、又は256QAM等の多値QAMであってもよい。復号部211dは、復調された上りリンクチャネルの符号化ビットに対して、復号処理を行う。復号された上りリンクデータ及び上りリンク制御情報は制御部24へ出力される。
【0045】
送信処理部212は、下りリンク制御情報及び下りリンクデータの送信処理を行う。送信処理部212は、符号化部212aと、変調部212bと、多重部212cと、無線送信部212dと、を備える。
【0046】
符号化部212aは、制御部24から入力された下りリンク制御情報及び下りリンクデータを、ブロック符号化、畳み込み符号化、ターボ符号化等の符号化方式を用いて符号化を行う。変調部212bは、符号化部212aから出力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の所定の変調方式で変調する。多重部212cは、各チャネルの変調シンボルと下りリンク参照信号とを多重化し、所定のリソースエレメントに配置する。無線送信部212dは、多重部212cからの信号に対して、各種信号処理を行う。例えば、無線送信部212dは、高速フーリエ変換による時間領域への変換、ガードインターバルの付加、ベースバンドのデジタル信号の生成、アナログ信号への変換、直交変調、アップコンバート、余分な周波数成分の除去、電力の増幅等の処理を行う。送信処理部212で生成された信号は、アンテナ413から送信される。
【0047】
記憶部22は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部22は、基地局20の記憶手段として機能する。
【0048】
ネットワーク通信部23は、他の装置(例えば、他の基地局20)と通信するための通信インタフェースである。例えば、ネットワーク通信部23は、NIC(Network Interface Card)等のLAN(Local Area Network)インタフェースである。ネットワーク通信部23は、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、ネットワーク通信部23は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。ネットワーク通信部23は、基地局20のネットワーク通信手段として機能する。ネットワーク通信部23は、制御部24の制御にしたがって、他の装置と通信する。
【0049】
制御部24は、基地局20の各部を制御するコントローラ(Controller)である。制御部24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部24は、基地局20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部24は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
【0050】
<2.3.端末装置の構成例>
端末装置40は、基地局20による制御に基づいて基地局20と無線通信する通信装置である。
【0051】
端末装置40は、他の装置と無線通信する無線通信装置である。端末装置40は、例えば、通信機能を有するセンサーやカメラデバイス、携帯電話、スマートデバイス(スマートフォン、又はタブレット)、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータである。端末装置40は、無線を介してデータを送受信する機能を有するヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display)やVRゴーグル等であってもよい。端末装置40は、自動車やドローンなどの移動体であってもよい。
【0052】
例えば、端末装置40は、基地局20による制御に基づいて、又は自律的に、他の端末装置40と無線通信する。その場合、端末装置40は、PC5リンクにおいて、他の端末装置40にサイドリンク信号を送信して、他の端末装置40からサイドリンク信号を受信する。端末装置40によるサイドリンク信号の送信及び受信をまとめてサイドリンク通信と記載する。端末装置40は、サイドリンク通信を行う際、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)等の自動再送技術を使用可能であってもよい。
【0053】
端末装置40は、基地局20とNOMA(Non Orthogonal Multiple Access)通信が可能であってもよい。なお、端末装置40は、他の端末装置40との通信(サイドリンク)においてもNOMA通信が可能であってもよい。また、端末装置40は、他の通信装置(例えば、基地局20、及び他の端末装置40)とLPWA(Low Power Wide Area)通信が可能であってもよい。その他、端末装置40が使用する無線通信は、ミリ波又はテラヘルツ波を使った無線通信であってもよい。なお、端末装置40が使用する無線通信(サイドリンク通信を含む)は、電波を使った無線通信であってもよいし、赤外線や可視光を使った無線通信(光無線)であってもよい。
【0054】
図4は、本開示の実施形態に係る端末装置40の構成例を示す図である。端末装置40は、基地局20と無線通信する通信装置(無線システム)である。端末装置40は、情報処理装置の一種である。
【0055】
端末装置40は、信号処理部41と、記憶部42と、入出力部44と、制御部45と、を備える。なお、図4に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、端末装置40の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
【0056】
信号処理部41は、他の通信装置(例えば、基地局20及び他の端末装置40)と無線通信する無線通信インタフェースである。信号処理部41は、制御部45の制御にしたがって動作する無線トランシーバである。信号処理部41は1又は複数の無線アクセス方式に対応する。例えば、信号処理部41は、NR及びLTEの双方に対応する。信号処理部41は、W-CDMAやcdma2000等、他の無線アクセス方式に対応していてもよい。
【0057】
信号処理部41は、受信処理部411と、送信処理部412と、アンテナ413と、を備える。信号処理部41は、受信処理部411、送信処理部412、及びアンテナ413をそれぞれ複数備えていてもよい。なお、信号処理部41が複数の無線アクセス方式に対応する場合、信号処理部41の各部は、無線アクセス方式毎に個別に構成されうる。例えば、受信処理部411及び送信処理部412は、LTEとNRとで個別に構成されてもよい。受信処理部411、及び送信処理部412の構成は、基地局20の受信処理部211、及び送信処理部212と同様である。
【0058】
記憶部42は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部42は、端末装置40の記憶手段として機能する。
【0059】
入出力部44は、ユーザと情報をやりとりするためのユーザインタフェースである。例えば、入出力部44は、キーボード、マウス、操作キー、タッチパネル等、ユーザが各種操作を行うための操作装置である。又は、入出力部44は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)等の表示装置である。入出力部44は、スピーカー、ブザー等の音響装置であってもよい。また、入出力部44は、LED(Light Emitting Diode)ランプ等の点灯装置であってもよい。入出力部44は、端末装置40の入出力手段(入力手段、出力手段、操作手段又は通知手段)として機能する。
【0060】
制御部45は、端末装置40の各部を制御するコントローラである。制御部45は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部45は、端末装置40内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部45は、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
【0061】
<<3.ネットワークアーキテクチャ>>
以上、情報処理システム1の構成について説明したが、次に、本実施形態の情報処理システム1で適用され得るネットワークアーキテクチャについて説明する。以下、情報処理システム1のコアネットワークCNの一例として、第5世代移動体通信システム(5G)のアーキテクチャについて説明する。ここで説明する5Gのアーキテクチャは、例えば、3GPP TS23.501に記載されている。
【0062】
図5は、5Gのアーキテクチャの一例を示す図である。5GのコアネットワークCNは、5GC(5G Core)/NGC(Next Generation Core)とも呼ばれる。以下、5GのコアネットワークCNを5GC/NGCとも称する。コアネットワークCNは、(R)AN20を介してUE(User Equipment)40と接続する。UE40は、例えば、端末装置40である。
【0063】
(R)AN20は、RAN(Radio Access Network)との接続、およびRAN以外のAN(Access Network)との接続を可能にする機能を有する。(R)AN20は、gNB、或いは、ng-eNBと呼ばれる基地局20を含む。
【0064】
コアネットワークCNは、主にUE4がネットワークへ接続する際の接続許可やセッション管理を行う。コアネットワークCNは、ユーザプレーン機能群420およびコントロールプレーン機能群440を含んで構成され得る。
【0065】
ユーザプレーン機能群420は、UPF(User Plane Function)421およびDN(Data Network)422を含む。UPF421は、ユーザプレーン処理の機能を有する。UPF421は、ユーザプレーンで扱われるデータのルーティング/転送機能を含む。DN422は、例えば、MNO(Mobile Network Operator)等、オペレータ独自のサービスへの接続を提供するエンティティ、インターネット接続を提供する、あるいは、サードパーティーのサービスへの接続を提供する機能を有する。このように、ユーザプレーン機能群420は、コアネットワークCNとインターネットとの境界になるGatewayの役割を果たしている。
【0066】
コントロールプレーン機能群440は、AMF(Access Management Function)441、SMF(Session Management Function)442、AUSF(Authentication Server Function)443、NSSF(Network Slice Selection Function)444、NEF(Network Exposure Function)445、NRF(Network Repository Function)446、PCF(Policy Control Function)447、UDM(Unified Data Management)448、および、AF(Application Function)449を含む。
【0067】
AMF441は、UE30のレジストレーション処理や接続管理、モビリティ管理等の機能を有する。SMF442は、セッション管理、UE40のIP割り当てと管理等の機能を有する。AUSF443は、認証機能を有する。NSSF444は、ネットワークスライスの選択にかかる機能を有する。NEF445は、サードパーティー、AF449やエッジ・コンピューティング機能に対してネットワーク機能のケイパビリティやイベントを提供する機能を有する。
【0068】
NRF446は、ネットワーク機能の発見やネットワーク機能のプロファイルを保持する機能を有する。PCF447は、ポリシー制御の機能を有する。UDM448は3GPP AKA認証情報の生成、ユーザIDの処理の機能を有する。AF449は、コアネットワークCNと相互に作用してサービスを提供する機能を有する。
【0069】
例えば、コントロールプレーン機能群440は、UE40の加入者情報が格納されているUDM448から情報を取得して、当該UE40がネットワークに接続してもよいか否かを判定する。コントロールプレーン機能群440は、かかる判定にUDM448から取得した情報に含まれるUE40の契約情報や暗号化のための鍵を使用する。また、コントロールプレーン機能群440は、暗号化のための鍵の生成等を行う。
【0070】
つまり、コントロールプレーン機能群440は、例えば、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)と呼ばれる加入者番号に紐付いたUE30の情報がUDM448に格納されているか否かに応じてネットワークの接続可否を判定する。なお、IMSIは、例えば、UE30の中にあるSIM(Subscriber Identity Module)カードに格納される。
【0071】
ここで、Namfは、AMF441が提供するサービスベースドインタフェース(Service-based interface)、Nsmfは、SMF442が提供するサービスベースドインタフェースである。また、Nnefは、NEF445が提供するサービスベースドインタフェース、Npcfは、PCF447が提供するサービスベースドインタフェースである。Nudmは、UDM448が提供するサービスベースドインタフェース、Nafは、AF449が提供するサービスベースドインタフェースである。Nnrfは、NRF446が提供するサービスベースドインタフェース、Nnssfは、NSSF444が提供するサービスベースドインタフェースである。Nausfは、AUSF443が提供するサービスベースドインタフェースである。これらの各NF(Network Function)は、各サービスベースドインタフェースを介して他のNFと情報の交換を行う。
【0072】
また、図5に示すN1は、UE40とAMF441間のリファレンスポイント(Reference Point)、N2は、RAN/AN430とAMF441間のリファレンスポイントである。N4は、SMF442とUPF421間のリファレンスポイントであり、これらの各NF(Network Function)間で相互に情報の交換が行われる。
【0073】
上述したように、コアネットワークCNでは、サービスベースドインタフェース(SBI)と称するアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API:Application Programming Interface)経由で情報の伝達、機能の制御を行うインタフェースが用意されている。
【0074】
APIは、リソースを指定して、そのリソースに対して、GET(リソースの取得)、POST(リソースの作成、データの追加)、PUT(リソースの作成、リソースの更新)、DELETE(リソースの削除)などを可能とする。かかる機能は、例えばWebに関する技術分野で一般的に使用される。
【0075】
例えば、図5に示すAMF441、SMF442及びUDM448は、通信のセッションを確立する場合に、APIを用いて互いに情報をやり取りする。従来、かかるAPIをアプリケーション(例えば、AF449)が使用することは想定されていない。しかしながら、かかるAPIをAF449が使用することで、AF449が5Gセルラーネットワークの情報を使用することができ、アプリケーションの機能をより進化させることができると考えられる。
【0076】
なお、パブリックネットワークにおいて、AMF441、SMF442及びUDM448が使用するAPIを、AF289が使用することは難しい。しかしながら、Non PublicなPrivate 5G Networkであれば、かかるAPIをAF289が使用できるように、例えばコアネットワークCNのAPIの変更を含めてシステムを構成することが可能であると考える。
【0077】
(Private 5G)
ここで、Non PublicなPrivate 5G Networkの一例について説明する。図6は、本開示の実施形態に係るPrivate 5G Networkの構成例について説明するための図である。
【0078】
現在、多くのオフィスやホームでは、LAN(Local Area Network)が配置されている。LANは、例えば、イーサネットケーブルやルータなどで構成される。LANは、ISP(Internet Service Provider)のサービスを使ってインターネットと接続する。LANとCloudとは、例えばVirtual Private Network(VPN)を介して接続される。(VPN)では、基本的にPrivate IP Addressでパケットがルーティングされる。VPN外にパケットが送信される場合、当該パケットは、図示しないGateway routerを介してVPN外に送信される。
【0079】
このLANにセルラーの基地局20を置いて運用するのがPrivate 5Gである。すなわち、Private 5Gでは、複数の基地局20_1~20_M(Mは自然数)及び複数のUE40_1~40_N(Nは自然数)と、コアネットワークCNの一部の機能と、がLANに配置される。また、残りのコアネットワークCNの機能が、例えばインターネット回線のCloudのデータセンター内に配置される。
【0080】
図6の例では、UPF421_1~421_p(pはp≦Pである自然数)が、LANに配置される。UPF421_p+1~421_P(Pは自然数)が、インターネット回線のCloud上に配置される。なお、ここでは、UPF421がLAN又は/及びCloud上に配置されるとしたが、これに代えて、ユーザプレーン機能群420がLAN又は/及びCloud上に配置されてもよい。
【0081】
また、コントロールプレーン機能群440(以下、CPF440とも記載する)がインターネット回線のCloud上に配置される。
【0082】
このように、Private 5Gでは、基地局20及びUE40は、LANが配置されるオフィスや工場、個人宅内に配置される。一方、基地局20を制御するコアネットワークCNは、LANに配置されてもよく、インターネットの中のCloudのデータセンターに配置されてもよい。なお、図6は一例であり、CPF440の少なくとも一部の機能がLANに配置されてもよい。また、UPF421が全てLANに配置されてもよく、又は、全てCloudに配置されてもよい。
【0083】
基地局20及びコアネットワークCNは、Private IP Addressが付与される。基地局20及びコアネットワークCNは、互いに通信可能な環境に配置される。例えば、VPNなどの技術を使用することで、基地局20及びコアネットワークCNは、互いがPrivate IP Addressを使用して通信が使用できるようになる。
【0084】
すなわち、基地局20及びコアネットワークCNをつなぐネットワークは、Privateなネットワークとして扱うことができる。
【0085】
なお、LANに配置されるUPF421_1~421_pは、CPF440の立ち上げ時、又は、コアネットワークCNの運用開始時にLANに存在する。一方、Cloud上に配置されるUPF421_p+1~421_Pは、CPF440の立ち上げ時、又は、コアネットワークCNの運用開始時にCloud上には存在しない。UPF421_p+1~421_Pは、例えば、CPF440の立ち上げ後、又は、コアネットワークCNの運用開始後に立ち上げる機能である。
【0086】
まとめると、Private 5Gは、Non PublicなNetworkであればよい。なお、実際には、UE40、基地局20、コアネットワークCN、及び、クライアント機能を有するアプリケーションがVPNの内側に配置される可能性が高い。UE40及び基地局20は、LANに配置される。コアネットワークCN及びアプリケーションは、LAN及びインターネットのCloudのどちらに配置してもよい。
【0087】
(API)
ここで、APIの一例について説明する。図7は、本開示の実施形態に係るAPIを説明するための図である。ここで説明するAPI(1)~API(4)は、3GPP TS23.502に記載されている。
【0088】
上述したように、UE40、基地局20及びコアネットワークCNは、virtual LAN(VPN500)の中に配置される。基地局20及びコアネットワークCNはVPN外のネットワーク(例えば、インターネット)とはGateway router(ルータ)510を介して通信を行う。
【0089】
API(1)
API(1)は、あらかじめ登録しておいたUE40が電源Offの状態から電源Onの状態に遷移してネットワークにattachしたこと、及び、そのときに取得したIPアドレスをSMF442が通知するAPIである。
【0090】
SMF442は、API(1)を使用して、登録しておいたIMSIのUE40がIPアドレスを取得したら、NFに通知する。
【0091】
API(2)
UE40は、通信をしていない場合にIdleモードとなり、通信する場合にConnectedモードに遷移する。API(2)は、UE30がIdleモードであるかConnectedモードであるかをAMF441が通知するAPIである。
【0092】
API(3)
API(3)は、UE40に対してIdleモードからConnectedモードに遷移するよう指示を出すためのメッセージ(Paging message)を基地局20からブロードキャストするためのAPIである。API(3)は、例えば、IdleモードであるUE40宛てのパケットがUPF421に到着した時に使用され得る。
【0093】
API(4)
API(4)は、UE40の位置情報をAMF441が提供するAPIである。AMF441は、API(4)を使用して、UE40がどのTracking Areaにいるのか、どのCellに所属しているのか、また、特定の地域に入った時にそのことを知らせ得る。
【0094】
なお、API(4)を使用して得られる位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)によって得られる位置情報より精度が粗い情報である。例えば、GPSによって得られる位置情報は、経度緯度単位の情報であるのに対し、API(4)を使用して得られる位置情報は、例えば、基地局20のCell単位の情報である。
【0095】
例えば、GPSによって得られる位置情報は、当該GPSが搭載されるUE40のアプリケーションレイヤーの位置情報である。一方、API(4)によって得られる位置情報は、AMF441によって3GPP RAN1が提供する位置情報である。3GPP RAN1の位置情報を取得するためのAPI(API(4))がAMF441に備えられている。
【0096】
なお、図5のUE40の一例は、本実施形態の端末装置40である。RAN/AN20の一例は、本実施形態の基地局20である。また、図2に示す情報処理装置10が、例えばコアネットワークCNの各機能を有する装置の一例である。
【0097】
<<4.技術的特徴>>
<4.1.RAMNF>
<4.1.1.RAMNFの概要>
ここで、従来の5Gでは、コアネットワークCNのNF(Network Function)が5G Service Based InterfaceのAPIを使用していた。本実施形態では、RAMNF100というプラットフォームを設けることで、サービスやアプリケーション、すなわちクライアント200や端末装置40が、コアネットワークCNの情報をより容易に得ることができるようにする。これにより、クライアント200が提供するサービスがより進化することができるようになる。
【0098】
図8は、本開示の実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す図である。図8に示すように、サービスのためのクライアント200は、RAMNF100を介して、又は、直接UPF421とユーザデータをやり取りする。また、クライアント200は、RAMNF100を介してCPF440とやり取りする。RAMNF100は、SBI APIを介して、AMF441及びSMF442とやり取りを行う。
【0099】
例えば、サービス側のクライアント200は、ターゲットとする(すなわち通信を行う)端末装置40と通信を行う前に、当該端末装置40の状態をRAMNF100に対して、問い合わせる。
【0100】
問い合わせの結果、端末装置40がDe-registered(IP Addressが付与されていない状態)である場合、クライアント200は、当該端末装置40との通信を行わないようにする。これにより、クライアント200は、不要なパケットの送信を差し控えることができる。
【0101】
また、クライアント200は、端末装置40がregistered(IP Addressが付与されている状態)であっても、端末装置40がIdle状態の場合には、当該端末装置40との通信を行わないようにし得る。
【0102】
Idle状態の端末装置40にパケットが送信されると、当該端末装置40に自動的にページングが送信され、端末装置40が起きる(Connected状態に遷移する)ことになる。例えば、端末装置40が低消費電力型の装置である場合、クライアント200は、Idle状態の端末装置40へのパケットの送信を差し控え、Connected状態の端末装置40にパケットを送信するようにし得る。これにより、クライアント200は、端末装置40を不要に起動させないようにすることができ、端末装置40の電力消費をより低減することができる。
【0103】
また、低消費電力型でない端末装置40に対しては、クライアント200は、Idle状態の端末装置40にパケットを送信し得る。このとき、例えば、クライアント200は、パケットを送る前に、RAMNF100を介して、予めAMF441のAPIを使用して端末装置40にページングメッセージを送っておくものとする。
【0104】
例えば、通常のセルラーシステムでは、端末装置40をConnected状態に遷移させず、Idle状態のままでクライアント200がパケットを送信する。この場合、当該パケットがUPF421に到着してから、端末装置40をConnected状態に遷移させるためのページングメッセージが送信される。そのため、通常のセルラーシステムでは、Idle状態の端末装置40にパケットを送る際、大きな遅延が発生していた。
【0105】
一方、本実施形態に係るクライアント200は、上述したように、RAMNF100を使用することで、実際にパケットを端末装置40に送信する前に、端末装置40の状態をConnected状態に遷移させておくことができる。これにより、クライアント200は、パケットの遅延時間をより低減させることができる。
【0106】
<4.1.2.RAMNFの課題>
サービスを提供するクライアント200が、ネットワーク(例えば、コアネットワークCN)のことをもっと詳しく知りたいという要求がさらに高まると考えられる。ネットワークとサービスとが協調(協力)することで、従来にないサービス品質(例えば、低遅延、低消費電力)が期待されるからである。
【0107】
このように、RAMNF100がクライアント200に対してネットワークの情報をより詳しく伝えるためには、RAMNF100に対してネットワークの情報をより詳しく収集することが求められる。
【0108】
ここで、ネットワークとは、例えば、以下の状態の少なくとも1つを含むものとする。
・基地局20の状態
・コアネットワークCNの状態
・端末装置40の状態
・トラフィックの状態
・基地局20、コアネットワークCN、及び、端末装置40の少なくとも1つの能力の状態
【0109】
これらの状態に関する情報をより詳しく収集するための仕組みが求められる。
【0110】
次に、RAMNF100は、クライアント200へネットワークに関する情報を伝える伝え方をより効率的に行えるようにすることが求められ得る。例えば、RAMNF100が、複数の端末装置40に関する情報をグループとしてクライアント200に伝えることで、クライアント200が、ネットワークの情報をより適切に把握できる場合がある。
【0111】
最後に、クライアント200は、ネットワークの状態をより詳しく制御したい場合が考えられる。これは、ネットワークが、クライアント200の望むように動作する方が、サービスにより有益な場合があると考えられるからである。
【0112】
上述したように、RAMNF100は、以下の機能をさらに有することが望まれる。
(1)ネットワークの情報をより詳しく収集する機能
(2)ネットワークの情報をよりわかりやすい形でクライアント200に提供する機能 (3)クライアント200がより詳しくネットワークを制御するための機能
【0113】
以下では、これらの機能を実現するためのより詳細な課題及び解決手段について説明する。なお、(1)及び(2)は一体として動作し得るため、(1)及び(2)の課題及び解決手段は、同時に説明され得る。
【0114】
<4.2.第1の実施形態>
<4.2.1.第1の課題>
端末装置40がConnectedモード(状態)からどれくらいの時間、通信がないとIdleモード(状態)に遷移するかクライアント200が知ることができるようにすることが望まれる。すなわち、クライアント200は、ネットワークの情報をきちんと把握できているとは言えなかった。換言すると、RAMNF100が、端末装置40のRegistrationに関するRegistration情報をより詳細に収集できるようにすることが望まれる。
【0115】
5G SBIのAPI、例えばAMF441のページング(Idleモードの端末装置40を呼び出す機能)のAPIを使用することで、RAMNF100は、Idleモードの端末装置40に対してConnectedモードに遷移するよう指示を出し得る。
【0116】
ここで、Idleモードとは、RRC Idle状態のことを意味し、端末装置40の基地局20との間の無線区間が切れている状態を意味する。また、Connectedモードとは、RRC Connected状態のことを意味し、端末装置40の基地局20との間の無線区間がつながっている状態を意味する。
【0117】
RAMNF100は、クライアント200からの要求に応じてAMF441のAPIを叩くことで、端末装置40をConnectedモードに遷移させ得る。これにより、RAMNF100は、クライアント200が通信したい相手の端末装置40を、クライアント200が通信を開始するタイミングでConnectedモードに予め遷移させておくことが可能である。
【0118】
端末装置40が一度Connectedモードに遷移した後、どれくらいの時間が経つとIdleモードに遷移するか、RAMNF100が知ることができるようにすることが望まれる。すなわち、端末装置40がConnectedモードからIdleモードに遷移するまでの時間を示すIdle遷移時間情報をRAMNF100が知ることができるようにすることが望まれる。
【0119】
例えば、Idle遷移時間情報をRAMNF100が知ることができない場合、RAMNF100は、クライアント200がパケットを送る前に、端末装置40のRegistrationに関するRegistration情報をAMF441のAPIを用いて取得する必要がある。ここでRegistration情報は、端末装置40の状態(例えば、ConnectedモードであるかIdleモードであるか)を示す情報を含む。
【0120】
端末装置40がIdleモードである場合、RAMNF100は、AMF441のAPIを使用してページングの制御を行い、端末装置40をConnectedモードに遷移させる必要がある。
【0121】
Idle遷移時間は、端末装置40ごとに異なる。例えば、1秒程度でIdleモードに遷移する端末装置40もあれば、6秒程度でIdleモードに遷移する端末装置40もある。このようなIdle遷移時間が不確定な状態では、RAMNF100がクライアント200に適切なネットワークの情報を伝えているとは言えない。
【0122】
このIdle遷移時間(Idle復帰時間)は、端末装置40の能力に応じて、基地局20が設定する。図9は、基地局20によるIdle遷移時間の設定例を示すシーケンス図である。図9に示すシーケンスは、例えば、3GPP TS38.321のSection 5.19やTS38.331のSection 5.3.9に記載されている。
【0123】
図9に示すように、基地局20は、端末装置40の能力に応じて、端末装置40がIdleモードに遷移する時間(Data inactivity timer)を設定する。このことから、Idle遷移時間は、端末装置40及び基地局20の両方に応じて設定される値と考えられる。しかしながら、RAMNF100が、基地局20が行う設定に関する情報(例えば、Data inactivity timerに関する情報)を、全ての基地局20から取得することは難しく、Idle遷移時間情報を取得することは容易なことではなかった。
【0124】
<4.2.2.第1の課題の解決手段例>
図10は、本開示の第1の実施形態に係る第1の情報処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図10に示す第1の情報処理は、情報処理システム1で実行される。
【0125】
図10に示すように、ネットワーク側のCPF440(例えばAMF441)は、UE40(端末装置40)に対して、data inactive timer valueを設定する(ステップS101)。
【0126】
AMF441は、UE40のスペックや基地局20のスペックを勘案した値(data inactive timer value)を設定する。data inactive timer valueは、例えば、1秒や6秒といった値である。
【0127】
この値の期間、UE40と基地局20との間で、アップリンク(UL)又は/及びダウンリンク(DL)のデータの送受信がない場合、UE40は、ConnectedモードからIdleモードに遷移する。
【0128】
なお、ここでは、AMF441がdata inactive timer valueの設定を行うとしたが、基地局20が行うようにしてもよい。
【0129】
次に、RAMNF100は、AMF441からUE40の状態(UE status)をRAMNF100に通知するためのUE status登録をAMF441に対して行う(ステップS102)。
【0130】
RAMNF100は、AMF441に対して、UE40が、ConnectedモードからIdleモードに遷移した場合、あるいは、IdleモードからConnectedモードに遷移した場合など、UE40の状態に変化があったときに知らせるよう、UE40を登録しておく。この登録には、例えば、UE40のID(例えば、SUPI(Subscription Permanent Identifier))が使用され得る。
【0131】
もし、UE40がIdleモードである場合、RAMNF100は、AMF441に、ページングリクエストを要求する(ステップS103)。RAMNF100は、AMF441のSBIのAPIを使用することで、UE40に対してページングを送信するようAMF441に要求する。
【0132】
CPF440のAMF441とUE40との間でPaging procedureが実行される(ステップS104)。これにより、UE40は、Connectedになる(ステップS105)。
【0133】
CPF440のAMF441は、UE40の状態(UE status)をRAMNF100に通知する(ステップS105)。ここでは、AMF441は、UE40の状態がConnectedである旨の通知を行う。ステップS102で、RAMNF100がAMF441に対してUE status登録を行っているため、AMF441は、RAMNF100にUE40の状態の変化(ここではIdleモードからConnectedモードへの遷移)を通知する。
【0134】
通知を受けたRAMNF100は、タイマーを開始する(ステップS107)。すなわちRAMNF100は、タイマーによる時刻の計測を開始する。
【0135】
図10に示すように、UL/DLデータの送信がないまま、data inactive timerの期限が切れる(expireする)と(ステップS108)、UE40は、ConnectedモードからIdleモードに遷移する。
【0136】
Data inactive timerは、UE40及びAMF441の両方が持っているため、AMF441は、UE40がIdleモードに遷移したことを知る。この場合、AMF441は、UE40の状態をRAMNF100に通知する(ステップS109)。
【0137】
ここでは、AMF441は、UE40の状態がIdleである旨の通知を行う。ステップS102で、RAMNF100がAMF441に対してUE status登録を行っているため、AMF441は、RAMNF100にUE40の状態の変化(ここではIdleモードからConnectedモードへの遷移)を通知する。
【0138】
通知を受けたRAMNF100は、ステップS107で開始したタイマーを停止し、タイマーの計測時間に基づき、推定されたdata inactive timerを算出する(ステップS110)。RAMNF100は、例えば、タイマーの計測時間をUE40がIdle状態に遷移するまでのIdle遷移時間として推定する。
【0139】
このように、RAMNF100は、第1の情報(ここでは、UE40のRegistration(例えばUE status)に関するRegistration情報)を取得する。RAMNF100は、取得した第1の情報に基づいてRegistrationの遷移間隔に関する情報(計測時間の一例、ここではIdle遷移時間情報)を算出する。
【0140】
なお、ここでは、AMF441が、RAMNF100によるUE status登録に基づいてUE statusの通知を行うとしたが、RAMNF100がUE statusを取得する方法はこれに限定されない。
【0141】
例えば、RAMNF100が、定期的(例えば0.5秒おき)にUE40の状態を知るためのリクエストをAMF441に送信するようにしてもよい。この場合、RAMNF100は、AMF441からの応答に含まれるUE40の状態の変化に基づき、Idle遷移時間情報を算出する。
【0142】
RAMNF100は、data inactive timerをクライアント200に知らせる(ステップS111)。RAMNF100は、例えば、ステップS110で算出したIdle遷移時間をdata inactive timerとしてクライアント200に通知する。
【0143】
クライアント200は、UE40がIdleに入ることを避けるための適切なアクセス間隔を知ることができる(ステップS112)。すなわち、継続してUE40にデータを送信する場合、クライアント200は、Idle遷移時間より短い間隔でデータを送信すれば、UE40がIdleモードに遷移する前のConnectedモードのうちにデータを送信することができる。
【0144】
UE40がIdleモードに入ってしまうと、クライアント200は、例えばページングを送信してUE40をIdleモードからConnectedモードに遷移させてから、データを送信する必要がある。そのため、UE40がIdleモードに入ってしまうと、クライアント200がデータを送信するまでに数100msの遅延が発生する恐れがある。
【0145】
上述したように、Idle遷移時間を知ることで、クライアント200は、UE40がIdleモードに入る前にデータを送信することができ、データ送信に発生する遅延をより低減することができる。
【0146】
なお、図10では、RAMNF100が、1回の動作(タイマーの計測を開始してから終了するまでの動作)でData inactive timerを計測しているが、動作の回数は2回以上であってもよい。すなわち、RAMNF100は、ステップS103からステップS110までの動作を(例えば10回)繰り返し行ってIdle遷移時間(例えば、平均値)を算出するようにしてもよい。
【0147】
例えば、UE40では、様々なアプリケーションが動作しており、当該アプリケーションで送受信が必要になった場合は、UE40側からネットワークの無線区間の復帰(Connectedモードへの遷移)を行う。そこで、RAMNF100は、複数回の動作を繰り返し行って計測した時間に基づいてIdle遷移時間を算出することで、より正確なIdle遷移時間を算出することができる。
【0148】
ここで、特別なケースについて補足する。基地局20の中には、ページングのAPIによりUE40を起こすことができない基地局20が存在することが考えられる。例えば、Private networkに使用される小型の基地局20及び小型のコアネットワークCNは、その能力が簡略化される場合がある。この場合、AMF441のページングのAPIをRAMNF100が叩いても、UE40がIdleモードからConnectedモードに遷移しないことも考えられる。そこで、RAMNF100が、ページングによってUE40の状態が遷移するか否かを確認する確認処理を実行するようにする。
【0149】
図11は、本開示の第1の実施形態に係る確認処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11に示す確認処理は、例えばRAMNF100によって、Idle遷移時間の計測前に実行される。
【0150】
図11に示すように、RAMNF100は、paging requestをAMF441に送信する(ステップS201)。RAMNF100は、例えば、UE40がIdleモードである場合に、AMF441にpaging requestを送信する。
【0151】
その後、RAMNF100は、UE40の状態がIdleモードからConnectedモードに遷移したか否かを判定する(ステップS202)。RAMNF100は、AMF441からの通知に基づき、UE40の状態を判定する。
【0152】
UE40の状態がIdleモードからConnectedモードに遷移した場合(ステップS202;Yes)、RAMNF100は、AMF441のPaging用APIは、RAMNF100から制御可能であるとし(ステップS203)、処理を終了する。
【0153】
一方、UE40の状態がIdleモードからConnectedモードに遷移しなかった場合(ステップS202;No)、RAMNF100は、AMF441のPaging用APIは、RAMNF100から制御不可能であるとし(ステップS204)、処理を終了する。
【0154】
RAMNF100は、確認処理の結果、すなわち、AMF441のPaging用APIがRAMNF100から制御可能であるか否かをクライアント200に公開し得る。
【0155】
ここで、図12は、本開示の第1の実施形態に係るRAMNF100によるUE40状態のスケジューリングの一例について説明するための図である。上述したように、RAMNF100はIdle遷移時間を算出する。図12では、RAMNF100は、時間TをIdle遷移時間(Data inactive time value)として算出(取得)する。
【0156】
RAMNF100は、Data inactive timerがexpireする前に、UE40がIdleモードに入ることを避けるためにUE40に所定データ(Something data)を送信する。これにより、RAMNF100は、UE40の状態を制御することができる。図12の例では、RAMNF100は、所定の間隔でUE40がIdleモード及びConnectedモードを繰り返すようUE40の状態をスケジュールする。RAMNF100は、UE40の状態のスケジュールをクライアント200に通知する。
【0157】
このように、RAMNF100は、Idle遷移時間(計測情報の一例)に基づき、UE40がIdle状態に遷移するタイミング以前に、UE40と通信を行う。これにより、RAMNF100は、計画的にUE40がIdleモードである時間、及び、Connectedモードである時間を制御する。また、RAMNF100は、UE40のRegistration(Idle/Connected)のスケジュール(計画)をクライアント200に通知する。
【0158】
クライアント200は、RAMNF100から通知されるスケジュールを用いることで、UE40がConnectedモードである場合にUE40にアクセスすることができるようになる。これにより、クライアント200は、より低遅延でUE40にアクセスすることができるようになる。
【0159】
このように、RAMNF100は、UE40がIdleモードに遷移する前に、ネットワーク側から信号を送ることで、UE40がIdleモードに遷移することを避けることができ、UE40のRegistration状態を制御することができる。なお、このときネットワーク側から送られる信号はどんな信号でもよく、データ量が小さな信号であってもよい。このように、ネットワーク側が小さな信号を送信することで、ネットワークのトラフィックの増加を抑制することができる。
【0160】
なお、RAMNF100は、コアネットワークCNの新しいNetwork Function(NF)として定義されてもよく、RAMNF100の機能が既存のAMF441やSMF442、LMF(Location Management Function)の中の新しい一機能として実現されてもよい。
【0161】
以上のように、RAMNF100は、ネットワークの情報であるUE40のIdle遷移時間を取得することができ、当該Idle遷移時間をクライアント200に提供することができる。
【0162】
これにより、クライアント200は、どれくらいの時間連続して信号をUE40に送信すれば、UE40がIdleモードに遷移せずに、通信を継続することができるかを知ることができる。クライアント200は、UE40がIdleモードに遷移しないように、信号を送信し続けることができ、これにより、より低遅延の通信を実現することができる。
【0163】
RAMNF100は、クライアント200に対して、UE40のIdle/Connectedのスケジュールを伝える。このとき、RAMNF100は、Idle遷移時間を取得することで、スケジュールを守るために必要となるページング制御や、データを送信してUE40を起こす回数を減らすことができる。すなわち、RAMNF100は、Idle遷移時間に基づき、最小限のページング制御やデータの送信によって、UE40のIdle/Connectedのスケジュールを守ることができる。
【0164】
これにより、RAMNF100は、UE40及びコアネットワークCNの通信リソース及び計算機リソースを節約することができる。RAMNF100は、特に、UE40の消費電力を抑えることができる。このように、RAMNF100は、UE40のRegistration(Idle/Connected)のスケジュール管理を効率的に行うことができる。
【0165】
<4.3.第2の実施形態>
<4.3.1.第2の課題>
RAMNF100が、UE40のネットワークの状況に関わる情報のうち、UE40のアプリケーションレイヤーが把握する情報を正しくクライアント200に提供できるようにすることが望まれる。また、RAMNF100が、これを他のネットワーク情報(例えば、SBI経由で得られる第1の情報)と協調してクライアント200に提供できるようにすることが望まれる。
【0166】
上述したように、RAMNF100は、UE40のネットワークに関する情報を、コアネットワークCNのAMF441やSMF442のSBIのAPI経由で、ある程度取得することができる。
【0167】
このようにして取得されるUE40のネットワークに関する情報(第1の情報)には、例えば、UE40がIdleモードであるかConnectedモードであるかを示す情報や、UE40がregisteredであるかDe-registeredであるかを示す情報などが含まれる。
【0168】
RAMNF100が、UE40のアプリケーションレイヤーでないと知ることができない振る舞いに関する情報(以下、端末関連情報とも記載する)を取得できるようにすることが望まれる。
【0169】
端末関連情報には、例えば、Registration(registered/De-registered)のスケジュールに関するスケジュール情報、UE40の消費電力に関する電力情報、及び、UE40の位置に関する位置情報の少なくとも1つが含まれる。なお、ここでの位置情報は、5Gのreference signalから推定したUE40の位置情報でなく、GPSや無線LAN、Bluetooth(登録商標)の無線情報を用いた高精度の位置情報である。
【0170】
また、RAMNF100が、取得した端末関連情報をクライアント200に提供できるようにすることが望まれる。このとき、さらに、RAMNF100が、AMF441やSMF442経由で取得した第1の情報(ネットワーク情報)と、アプリケーションレイヤーが知る端末関連情報と、を融合し、1つの情報としてクライアント200に提供できるようにすることが望まれる。
【0171】
RAMNF100が第1の情報及び端末関連情報を融合し、1つの情報としてクライアント200に提供することで、サービスとネットワークとの融合が進み、価値ある新しいサービスを提供することができるようになる。そのため、このような第1の情報及び端末関連情報を融合した情報の提供が求められる。
【0172】
<4.3.2.第2の課題の解決手段例>
図13は、本開示の第2の実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す図である。図13に示す情報処理システム1は、RAMNF100とUE40との間で端末関連情報のやり取りが行われる点を除き、図8に示す情報処理システム1と同じである。
【0173】
図13に示す情報処理システム1では、UE40のアプリケーションレイヤーで保存される情報(端末関連情報)がRAMNF100に通知され、同様の情報がRAMNF100でも保存される。
【0174】
端末関連情報として、例えば、Registrationのスケジュールに関するスケジュール情報、UE40の消費電力に関する電力情報、及び、UE40の位置に関する位置情報の少なくとも1つが挙げられる。以下、端末関連情報の一例の詳細について説明する。
【0175】
[Registration(registered/De-registered)のスケジュール情報]
UE40がネットワークから完全に離れることをdetachといい、その時には、UE40にコアネットワークCNのSMF442が付与したIP Addressは無効になる。一方、UE40がネットワークにattachすると、UE40は、SMF442からIP Addressを付与される。
【0176】
その上で、UE40がIdleモードからConnectedモードに遷移すると、無線区間がつながり、UE40は通信が可能となる。つまり、UE40がConnectedになるためには、registeredしていいることが前提となる。
【0177】
UE40がRegisteredでIdleである場合、IP AddressはUE40がに付与されているが、UE40は通信できないという状態である。UE40がDe-registeredになった場合、UE40にはIP Addressが付与されていないので、UE40は、通信が完全にできない状態になっている。
【0178】
ここで、UE40がIoT装置である場合など、UE40が低消費電力装置である場合、バッテリー節約のためにUE40が必要な時だけregistered状態になることが考えられる。すなわち、UE40が、一定周期でregistered状態とDe-registered状態とを繰り返すような計画(スケジュール)を、アプリケーションレイヤーで実施することが考えられる。この場合、UE40は、スケジュールに従って、attach及びdetachつまり、registeredの状態とDe-registeredの状態を繰り返す。
【0179】
RAMNF100は、その周期をスケジュール情報として把握することで、クライアント200に当該スケジュール情報を提供することができる。
【0180】
従来、クライアントサーバー(クライアント200)に搭載されるアプリケーションと、UE40に搭載されるアプリケーションとの間で、スケジュール情報のようなアプリケーションレベルの情報をやり取りすることは想定されていなかった。
【0181】
RAMNF100は、上述したように、ネットワークとサービスとの間を取り持つようなプラットフォームである。本実施形態では、RAMNF100を介してアプリケーションレベルの情報がクライアント200に提供される。RAMNF100は、その他のネットワークの情報もあわせてアプリケーションレベルの情報をクライアント200に提供することができる。
【0182】
[電力情報]
RAMNF100は、UE40の端末関連情報(端末アプリケーション情報)として、スケジュール情報以外に、UE40のバッテリーに関する電力情報をクライアント200に提供し得る。UE40の電力情報は、UE40のConnected/Idleのスケジュール情報や、registered/De-registeredの情報(例えば、スケジュール情報)に影響を与えるからである。
【0183】
なお、以下、Connected/Idleのスケジュール情報は、接続スケジュール情報とも記載される。また、registered/De-registeredのスケジュール情報は、登録スケジュール情報とも記載される。接続スケジュール情報及び登録スケジュール情報を区別しない場合は、単にスケジュール情報(Registrationのスケジュールに関するスケジュール情報)と記載する。
【0184】
上述したように、UE40のRegistrationに関するスケジュールは、UE40の電力消費に影響を与える。RAMNF100は、UE40から電力情報の提供を受けるだけでなく、当該電力情報に基づいた登録スケジュールのリクエストを出し得る。このように、RAMNF100が登録スケジュールのリクエストを出すことで、RAMNF100(又はクライアント200)は、UE40の消費電力に対するケアーをよりきめ細やかに考慮してUE40にアクセスすることができるようになる。このように、電力情報は、UE40に対するスケジュールの制御やアクセス時に役立てることができる。
【0185】
[位置情報]
端末関連情報に含まれる他の情報として、UE40の位置に関する位置情報が挙げられる。UE40は、位置情報をRAMNF100経由でクライアント200等に提供し得る。
【0186】
5Gでは、AMF441がUE40の場所に関する情報を取得可能である。AMF441は、取得した情報をAPIで他のNF等に提供可能である。しかしながら、このAMF441が取り扱うUE40の位置情報は、3GPP(登録商標)のPositioningの技術を使用した位置情報である。当該位置情報は、例えば、基地局20からの電波の到着時間や電波の到来方向推定などの情報に基づいて推定される情報である。
【0187】
このように、AMF441が提供可能な位置情報は、3GPPの技術によって得られる位置情報である。
【0188】
一方、RAMNF100がUE40から取得する位置情報は、UE40のアプリケーションレイヤーのGPSが計測した位置情報や、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)の電波を使用した位置情報である。すなわち、当該位置情報は、UE40に搭載される機器を用いて測定される情報である。当該位置情報は、AMF441では収集されない位置情報である。AMF441が把握しない当該位置情報は、AMF441が収集する位置情報と比較して精度がよい場合がある。
【0189】
なお、以下、AMF441が提供可能な位置情報をセルラー位置情報と記載し、RAMNF100がUE40から取得する位置情報を端末位置情報と記載して、これらの位置情報を区別する場合がある。
【0190】
以上のように、RAMNF100はUE40から種々の精度の高い端末関連情報を取得する。この端末関連情報は、RAMNF100が従来のSBI経由で収集した第1の情報と関連のあるものがある。例えば、端末関連情報に含まれる端末位置情報と、AMF441から得られるregistered/De-registeredの状態に関する情報である。
【0191】
UE40がある位置に到達したときにDe-registeredの状態からRegisteredの状態になる場合がある。例えば、工場の中で動いている自動搬送ロボットが、部品を所定の場所に運んでいて、所定の位置に到着したとする。例えば、自動搬送ロボットは、所定の位置に到着すると、ネットワークにattachしてregisteredの状態になり、通信ができるようになる。
【0192】
クライアント200は、所定の位置に到着したときに自動搬送ロボットがregisteredの状態になるという情報を予め知っていることで、例えば、特定の場所に自動搬送ロボットが位置するときに通信が可能となることを前提にシステムを組むことができるようになる。
【0193】
なお、端末関連情報は、上述した登録スケジュール情報、電力情報及び位置情報に限定されない。端末関連情報として、例えば、以下の情報などが含まれ得る。
・監視カメラにデータが存在しているか否か
・工場で、故障を検出したかどうか
・工場の搬送ロボットが特定のエリアに入ったかどうか
・ドローンが特定のエリアに入ったかどうか
・ドローンの移動速度や、速度が一定値に達したか、速度が一定値以下になったか
・ドローンが他のドローンを検出したか
・自動搬送ロボットが、衝突回避のために停止したか
・地震、火事の検出
・特定のApplicationのセッションがスタートしたか否か
・applicationの予想する継続時間
【0194】
このような、種々のアプリケーションに関する端末関連情報もRAMNF100が収集し得る。RAMNF100は、これらの端末関連情報を収集し、RAMNF100が持つ第1の情報と組み合わせてクライアント200に通知し得る。
【0195】
上述したように、本実施形態に係るRAMNF100は、通常のコアネットワークCNが把握しない情報(端末関連情報)をUE40から取得し、SBI経由で取得する第1の情報とあわせてクライアント200に情報提供を行う。
【0196】
以下、端末関連情報ごとに、RAMNF100が行う情報提供処理の一例について説明する。
【0197】
[登録スケジュール情報の提供処理]
図14は、本開示の第2の実施形態に係る登録スケジュール情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、提供処理の一部を実行するUE40は、UE40のアプリケーションであってもよい。
【0198】
図14に示すように、RAMNF100は、registration schedule(登録スケジュール情報)のレポートの設定をUE40に通知する(ステップS301)。
【0199】
UE40は、UE40のregistrationに関するスケジュールを決定し(ステップS302)、registrationに関するスケジュールをRAMNF100に知らせる(ステップS303)。
【0200】
ここで、図15は、本開示の第2の実施形態に係る登録スケジュールの一例を示す図である。図15に示すように、UE40は、De-registered期間(秒)及びregistered期間(秒)を含む登録スケジュール情報をRAMNF100に通知する。
【0201】
なお、図15では、一定のDe-registered期間(秒)及び一定のregistered期間(秒)を交互に繰り返す登録スケジュールを示しているが、登録スケジュールはこれに限定されない。例えば、毎回De-registered期間(秒)及び/又はregistered期間(秒)が異なる登録スケジュールがRAMNF100に通知されてもよい。
【0202】
図14に戻る。RAMNF100は、クライアント200にスケジュールを知らせる(ステップS304)。このスケジュールは、例えばRAMNF100がステップS303でUE40から取得した登録スケジュールであり得る。
【0203】
また、RAMNF100は、Connected/IdleといったUE40の状態情報を含むスケジュールをクライアント200に知らせる(ステップS305)。このスケジュールは、UE40のregistered/De-registeredの状態、及び、Connected/Idleの状態を含むRegistrationに関するスケジュール情報であり得る。
【0204】
ここで、図16は、本開示の第2の実施形態に係るRegistrationに関するスケジュールの一例を示す図である。図16に示すように、RAMNF100は、De-registered期間(秒)及びregistered期間(秒)を含むスケジュール情報をRAMNF100に通知する。このとき、RAMNF100は、registeredのうち、Connected期間(秒)及びIdle期間(秒)に関する情報を含めてスケジュール情報を通知する。
【0205】
このように、RAMNF100は、登録スケジュール情報と、接続スケジュール情報と、を統合し、1つのスケジュール情報として、クライアント200に通知する。
【0206】
上述したように、UE40が、RAMNF100にアクセスすることで、UE40のアプリケーションとRAMNF100のアプリケーションとの間で、UE40の登録スケジュール情報が伝達(共有)される。
【0207】
RAMNF100は、コアネットワークCNのNFの一員として、UE40のアプリケーションに関する端末関連情報と、ネットワークの状態に関する第1の情報と、を合わせて、クライアント200に情報提供を行う。
【0208】
UE40は、登録スケジュールに変更があった場合、RAMNF100にアクセスし、変更があったことを通知する。
【0209】
ここで、UE40の登録スケジュール情報は、UE40のアプリケーションが知る(管理する)端末関連情報である。UE40の接続スケジュール情報は、RAMNF100が制御し得る情報、すなわち、RAMNF100が作成し得る情報である。RAMNF100は、UE40の登録スケジュール情報を取得することで、登録スケジュール情報及び接続スケジュール情報を合わせてクライアント200に情報提供を行い得る。
【0210】
つまり、クライアント200は、どの時間でUE40がregisteredになっているか、さらにそのregisteredになっている期間で、どの時間がConnectedになっているかを把握することができる。従って、クライアント200は、UE40がConnectedになっている時間にアクセスすることが可能となる。
【0211】
クライアント200が不用意にUE40にアクセスすると、UE40がDe-registeredでIP Addressが付与されていない恐れがある。あるいは、UE40がIdleの時にクライアント200がアクセスすると、UE40にpagingメッセージが送られてしまい、UE40の消費電力が増大してしまう恐れがある。
【0212】
クライアント200が、スケジュール情報に基づき、予め決まっているUE40のConnectedの時間に、UE40にアクセスすることで、UE40の電力消費を抑制することができる。
【0213】
なお、RAMNF100は、登録スケジュール情報の提供処理として、UE40がRRC Connectedである時間(接続スケジュール情報)単独でクライアント200に通知してもよい。例えば、RAMNF100が、接続スケジュール情報と、登録スケジュール情報と、をそれぞれクライアント200に通知するようにしてもよい。この場合も、接続スケジュール情報及び登録スケジュール情報を対応付けて通知することで、クライアント200は、UE40から情報提供を受けた登録スケジュール情報と接続スケジュール情報とを統合したスケジュール情報として利用し得る。
【0214】
このように、RAMNF100が、接続スケジュール情報及び登録スケジュール情報をそれぞれに通知する場合も、接続スケジュール情報及び登録スケジュール情報を対応付けて通知することで、これらの情報を統合(融合)して通知しているものと言える。
【0215】
以上のように、RAMNF100は、接続スケジュール情報及び登録スケジュール情報を融合し、クライアント200に統合したUE40のスケジュール情報として提供する。これにより、クライアント200は、どの時間にUE40にアクセスすると、当該UE40と通信することができるかを、前もって知ることができる。
【0216】
UE40がIoT装置である場合、クライアント200がアクセスするUE40の数が多くなることが考えられる。また、1つのUE40に多くのサービスのクライアント200がアクセスすることが考えられる。このように、クライアント200とUE40との通信が多く発生する可能性がある場合であっても、クライアント200がConnectedであるUE40にアクセスできるようになることで、UE40との間の無駄な通信を減らすことができる。これにより、ネットワーク及び/又はUE40の低消費電力化が図られる。
【0217】
なお、本開示の第2の実施形態において、UE40とRAMNF100との間の通信は、基地局20を介してUE40とRAMNF100とが直接通信を行い得る。あるいは、RAMNF100が、AMF441等コアネットワークの他のNFを介してSBI経由でUE40と通信を行ってもよい。このように、RAMNF100及びUE40の通信経路は、特に限定されない。これは、他の実施形態においても同様である。
【0218】
[電力情報の提供処理]
図17は、本開示の第2の実施形態に係る電力情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、提供処理の一部を実行するUE40は、UE40のアプリケーションであってもよい。
【0219】
図17に示すように、RAMNF100は、UE電力関連情報(電力情報)のレポートの設定をUE40に通知する(ステップS401)。UE40は、UE40のUE電力関連情報をRAMNF100に知らせる(ステップS402)。
【0220】
RAMNF100は、UE電力関連情報に応じてUE40のConnected/Idle率を決定する(ステップS403)。RAMNF100は、例えば、決定したConnected/Idle率に基づき、アクセス禁止期間iを含むUE statusをクライアント200に知らせる(ステップS404)。
【0221】
ここで、図18は、本開示の第2の実施形態に係る接続スケジュールの一例を示す図である。図18に示すように、UE40は、Connected期間(秒)及びIdle期間(秒)を含む接続スケジュール情報(A schedule UE state)をRAMNF100に通知する。
【0222】
このように、RAMNF100は、例えば、UE statusとして、図18に示す接続スケジュール情報を通知する。この場合、Idle期間では、クライアント200は、UE40へのアクセスが禁止される。すなわち、Idle期間が、アクセス禁止期間iに相当する。
【0223】
以上のように、電力情報の提供処理では、UE40からRAMNF100にアクセスすることで、UE40のアプリケーション及びRAMNF100のアプリケーションの間でUE40の電力情報が伝達(共有)される。
【0224】
ここで、図19は、本開示の第2の実施形態に係る電力情報を示す図表である。図19に示すように、電力情報には、バッテリーのクリティカル度、バッテリー残量及び充電期待値などが含まれ得る。
【0225】
バッテリーのクリティカル度は、バッテリーの容量がどの程度であるかを示す情報である。例えば、バッテリー容量が小さいと、バッテリーのクリティカル度が「大」となり、バッテリー容量が大きいと、「中」となる。また、UE40が電源につながっている場合は、バッテリー容量によらず、バッテリーのクリティカル度は「小」となる。
【0226】
バッテリーの残量は、バッテリーの残量がどの程度であるかを示す情報である。充電期待値は、次にいつ充電が見込めるかを示す情報であり、例えば、X時間後など充電が行われる時間などで表され得る。充電期待値は、例えば、前回の充電時間や、充電周期などに基づいてUE40によって決定され得る。
【0227】
なお、ここでは、バッテリーのクリティカル度、バッテリー残量が「大」、「中」、「小」の3段階で表されるとしたが、バッテリーのクリティカル度、バッテリー残量の表し方はこれに限定されない。例えば、バッテリーのクリティカル度、バッテリー残量が「大」、「小」の2段階で表されてもよく、4段階以上に分けて表されてもよい。また、バッテリーのクリティカル度、バッテリー残量がパーセンテージなど数値や割合で表されてもよい。
【0228】
例えば、このような電力情報を取得したRAMNF100は、コアネットワークCNのNFの一員として、UE40の端末関連情報(例えば電力情報)と、ネットワークの状態に関する第1の情報(例えばRegistration情報)を合わせて、クライアント200に情報提供を行う。
【0229】
UE40は、バッテリー残量に大きな変化があったときなど、電力情報に変化があった場合、RAMNF100にアクセスして最新の電力情報を通知する。
【0230】
以上のように、電力情報といった、UE40のアプリケーションレイヤーが管理する情報をRAMNF100が取得する。これにより、RAMNF100は、電力情報に応じてConnected/Idleの比率を決定することができる。また、RAMNF100は、決定した比率に基づき、UE40のアクセス禁止期間を決定し、当該アクセス禁止期間を含む接続スケジュール情報をクライアント200に提供することができる。
【0231】
クライアント200は、アクセス禁止期間(例えば、Idle期間)を避けてUE40にアクセスすることができ、UE40の低消費電力化を実現することができる。例えば、クライアントは、UE40の端末関連情報(例えば電力情報)と、ネットワークの状態に関する第1の情報(例えばRegistration情報)に基づき、アクセスするUE40を決定する。これにより、クライアント200は、例えば、バッテリー残量が少ないUE40を避けてアクセスすることができる。
【0232】
[端末位置情報の提供処理]
RAMNF100は、UE40の端末位置情報を収集する。このとき、RAMNF100は、現在の端末位置情報、過去の端末関連情報、及び、未来の端末位置情報の少なくとも1つを収集し得る。
【0233】
図20は、本開示の第2の実施形態に係る端末位置情報の一例を示す図表である。図20に示すように、RAMNF100は、例えば、現在の端末位置情報、過去の端末関連情報、及び、未来の端末位置情報を収集する。
【0234】
現在の端末位置情報は、今現在の端末位置情報である。RAMNF100は、現在の端末位置情報を収集し、クライアント200に通知する。
【0235】
過去の端末位置情報は、過去の一定時間以内にUE40が通った位置を示す情報である。RAMNF100は、過去の端末位置情報を収集し、クライアント200に通知する。このとき、RAMNF100は、過去の端末位置情報をグループ情報として通知し得る。グループ情報は、第3の実施形態で詳細が記載される。
【0236】
例えば、クライアント200が、ある場所の情報を取得したいとする。このとき、現在時点において当該場所に位置するUE40がいない時に、クライアント200は、過去に当該場所をとったUE40にアクセスすることで、当該場所の情報を取得し得る。このように、クライアント200が過去に特定の場所を通ったUE40にアクセスしたい場合、過去の端末位置情報を使用する。
【0237】
未来の端末位置情報は、その場所ならば、UE40が行くことが可能であるという場所を示す情報である。RAMNF100は、未来の端末位置情報を収集し、クライアント200に通知する。
【0238】
未来の端末位置情報は、クライアント200がその場所(例えば、特定の場所)に行けるUE40を探してアクセスするときに有用な情報である。
【0239】
このように、本実施形態に係るRAMNF100は、過去、現在、及び、未来に分けて端末位置情報を収集し、クライアント200に通知する。以下、過去、現在、及び、未来の端末位置情報ごとに提供処理の一例を説明する。
【0240】
(現在の端末位置情報の提供処理)
図21は、本開示の第2の実施形態に係る現在の端末位置情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、提供処理の一部を実行するUE40は、UE40のアプリケーションであってもよい。
【0241】
UE40は、例えばロケーションIDなどで表される端末位置情報(Location information)を更新する(ステップS501)。UE40は、今現在の端末位置情報をRAMNF100に通知することで、端末位置情報を更新する。
【0242】
RAMNF100は、UE40のID(例えば、SUPI、IMSI(International Mobile Subscriber Identity))と、当該UE40の位置を記憶する(ステップS502)。RAMNF100は、UE40のIDと、ステップS501で取得した端末位置情報とを対応付けて記憶する。
【0243】
次に、RAMNF100は、クライアント200からロケーションIDを含むリクエストを受け取ると(ステップS503)、UE40のID(例えば、SUPI)と、当該UE40のUE statusと、をクライアント200に応答する(ステップS504)。すなわち、RAMNF100は、ロケーションIDに対応するエリアに位置するUE40のIDと、当該UE40の状態と、を対応付けてクライアント200に応答する。UE statusには、例えば、UE40がregistered/deregisteredであるか、connected/idleであるかを示す情報や、UE statusスケジュール情報が含まれる。
【0244】
クライアント200は、上述した情報(UE40のIDと状態とが対応付けられた情報)に応じて、例えば、UE40にアクセスするなど、自身の動作を決定する(ステップS505)。
【0245】
このように、現在の端末位置情報は、特定の場所にいるUE40にアクセスしたいクライアント200にとって有用である。RAMNF100は、例えばクライアント200が指定する特定のエリアに位置するUE40で、かつ、registeredされているUE40をクライアント200に通知する。
【0246】
このように、RAMNF100は、現在の端末位置情報とネットワークに関する第1の情報とを融合してクライアント200に情報提供し得る。クライアント200は、特定のエリアにいるUE40にアクセス可能であるか否かを知ることができる。すなわち、クライアント200は、ある特定のエリアにいるアクセス可能なUE40に関する情報を取得することができる。
【0247】
この特定のエリアは、例えば10m四方のようにメッシュ状のエリアである。このように、エリアのレゾル-ションは予め決められているものとする。
【0248】
UE40は、場所を移動すると、registeredに遷移し、Connectedに選して、当該場所に移動したことをRAMNF100に通知(更新)する。通知後、UE40は、Idleに遷移するようにしてもよい。
【0249】
このように、UE40は、RAMNF100に現在の端末位置情報を登録する。
【0250】
ここでの端末位置情報の登録は、UE40のアプリケーションレイヤーの端末位置情報に基づいてアップデートされる点で、従来のTracking updateと異なる。従来のTracking updateで対象とするエリアは、複数の基地局20で束ねられたエリアで、端末位置情報で対象とするエリアと比較して非常に広大なエリアである。また、従来のTracking updateは、5Gの無線技術を用いて行われる。
【0251】
一方、本実施形態に係る端末位置情報の登録は、上述したようにUE40のアプリケーションレイヤーの端末位置情報に基づいてアップデートされる。当該端末位置情報は、上述したように、例えば10m四方といった狭いエリアを対象とする情報である。
【0252】
また、本実施形態では、RAMNF100が直接、又は、SBIを経由して、UE40から端末位置情報を取得する。この点において、コアネットワークCNから位置情報を取得するTracking updateとは異なる。
【0253】
上述したように、クライアント200は、RAMNF100に対して特定の場所(エリア)にいるUE40について問い合わせを行う。このとき、クライアント200は、ロケーションIDを用いて特定の場所を指定し得る。
【0254】
RAMNF100は、ロケーションIDに対応するエリアにいるUE40のID(IMSIやSUPIなど)とUE status(例えば、UE40がregisteredであるか否か)とを対応付けてクライアント200に応答し得る。このとき、RAMNF100は、第1の実施形態で述べた接続スケジュール情報や登録スケジュール情報を含めてクライアント200に応答するようにしてもよい。
【0255】
また、ロケーションIDに対応するエリアに複数のUE40が存在する場合、RAMNF100は、複数のUE40をグループ情報としてクライアント200に応答するようにしてもよい。グループ情報は、第3の実施形態で詳細が記載される。
【0256】
(過去の端末位置情報の提供処理)
図22は、本開示の第2の実施形態に係る過去の端末位置情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、提供処理の一部を実行するUE40は、UE40のアプリケーションであってもよい。
【0257】
UE40は、例えばロケーションIDなどで表される過去の端末位置情報(Location information)を一定周期で更新する(ステップS601)。UE40は、過去の端末位置情報を期間とあわせてRAMNF100に通知することで、過去の端末位置情報を更新する。
【0258】
RAMNF100は、UE40のID(例えば、SUPI、IMSI(International Mobile Subscriber Identity))と、当該UE40の過去の位置情報を記憶する(ステップS602)。RAMNF100は、UE40のIDと、ステップS501で取得した過去の端末位置情報とを対応付けて記憶する。
【0259】
次に、RAMNF100は、クライアント200からロケーションIDを含むリクエストを受け取る(ステップS603)。RAMNF100は、UE40のID(例えば、SUPI)と、当該UE40のUE statusと、をクライアント200に応答する、あるいは、UE40がregisteredである場合、当該UE40のID(例えば、SUPI)をクライアント200に応答する(ステップS604)。
【0260】
すなわち、RAMNF100は、ロケーションIDに対応するエリアに過去に滞在していたUE40のIDと、当該UE40の状態(UE status)と、を対応付けてクライアント200に応答する。あるいは、RAMNF100は、registeredであるUE40のうち、ロケーションIDに対応するエリアに過去の所定期間滞在していたUE40のIDをクライアント200に応答する。UE statusには、例えば、UE40がregistered/deregisteredであるか、connected/idleであるかを示す情報や、UE statusスケジュール情報が含まれる。
【0261】
クライアント200は、上述した情報(UE40のIDと状態とが対応付けられた情報)に応じて、例えば、UE40にアクセスするなど、自身の動作を決定する(ステップS605)。
【0262】
このように、過去の端末位置情報は、過去に特定の場所にいたUE40にアクセスしたいクライアント200にとって有用である。特定の場所は、複数であっても、軌跡であってもよい。
【0263】
例えば、UE40は、特定の場所に滞在(あるいは移動)している間に、当該場所(エリア)の温度や湿度など、当該場所に依存するエリア情報を蓄積しているものとする。過去の端末位置情報は、例えば、当該エリア情報を取得したいクライアント200にとって有用である。
【0264】
このように、RAMNF100は、過去の端末位置情報とネットワークに関する第1の情報とを融合してクライアント200に情報提供し得る。クライアント200は、過去、特定のエリアにいたUE40にアクセス可能(registered又は/及びConnected)であるか否かを知ることができる。すなわち、クライアント200は、ある特定のエリアにいたアクセス可能(registered又は/及びConnected)なUE40に関する情報を取得することができる。
【0265】
例えば、UE40は、一定周期、例えば、1日毎や数時間ごとに、UE40が滞在した(通ってきた)場所に関する情報を、過去の端末位置情報としてRAMNF100に通知する。RAMNF100は、UE40のIDとともに、その過去の端末位置情報を蓄積する。
【0266】
クライアント200は、RAMNF100に対して、特定の場所を通過したことがあるUE40の情報について、RAMNF100に問い合わせをする。
【0267】
RAMNF100は、例えば、特定の場所を通過したことがあるUE40を特定する情報(UE40のID)と、当該UE40の状態(UE status)と、を対応付けて返信する。
【0268】
あるいは、例えば、RAMNF100が、特定の場所を通ったことがあるUE40の中から、今registeredであるUE40の情報をクライアント200に返信するようにしてもよい。これにより、クライアント200は、特定の場所に通ったことがあるUE40にアクセスし、エリア情報を取得することができる。
【0269】
あるいは、クライアント200が、特定の場所を通過したUE40が、registeredになったら、当該UE40に関する情報を通知(notify)してもらうように、RAMNF100に登録(register)しておくようにしてもよい。
【0270】
この場合、RAMNF100は、特定の場所を通ったことがあるUE40がregisteredになったことを検知すると、当該UE40に関する情報をクライアント200に通知する。あるいは、RAMNF100は、特定の場所を通ったことがあるUE40がregistered、かつ、Connectedになった場合に、クライアント200に通知するようにしてもよい。
【0271】
なお、過去の端末位置情報のエリアは、現在の端末位置情報と同じエリアであっても異なっていてもよい。過去の端末位置情報の対象とするエリアが、ネットワーク側から取得可能な位置情報のエリアよりも狭い(精度が高い)エリアであればよい。
【0272】
(未来の端末位置情報の提供処理)
図23は、本開示の第2の実施形態に係る未来の端末位置情報の提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、提供処理の一部を実行するUE40は、UE40のアプリケーションであってもよい。
【0273】
図23に示すように、クライアント200は、UE40がある場所に移動した場合に、その旨を通知するようRAMNF100にリクエストする(ステップS701)。
【0274】
RAMNF100は、UE40がある場所に移動した場合に、その旨を通知するようUE40にリクエストする(ステップS702)。
【0275】
リクエストで指定された場所にUE40が移動した場合、UE40は、registered、かつ、RRC Connectedに遷移し、ロケーションID及びUE ID(例えばSUPI)をRAMNF100に送信する(ステップS703)。
【0276】
RAMNF100は、UE40のID(例えば、SUPI、IMSI(International Mobile Subscriber Identity))と、当該UE40の位置情報を記憶する(ステップS704)。
【0277】
RAMNF100は、UE40のID(例えば、SUPI)と、当該UE40のUE statusと、をクライアント200に通知する(ステップS705)。UE statusには、例えば、UE40がregistered/deregisteredであるか、connected/idleであるかを示す情報や、UE statusスケジュール情報が含まれる。
【0278】
クライアント200は、上述した情報(UE40のIDと状態とが対応付けられた情報)に応じて、例えば、UE40にアクセスするなど、自身の動作を決定する(ステップS706)。
【0279】
また、リクエストで指定された場所から移動した場合、UE40は、自身の状態をregisteredからDe-registeredに変更し得る(ステップS707)。
【0280】
このように、未来の端末位置情報は、UE40が特定の場所に将来移動する可能性があることを示す情報である。クライアント200は、当該場所にUE40が到着したときにUE40がregisteredになるように、UE40に対してRAMNF100経由でリクエストする。
【0281】
また、クライアント200は、RAMNF100に対して、当該UE40が特定の場所に移動した場合に通知するよう、登録(register)しておく。
【0282】
UE40は、指定された特定の場所に移動した場合、registeredに遷移する。また、UE40は、Connectedに遷移して、RAMNF100に当該場所に到着したことを通知する。なお、UE40は、通知後、一定期間経過後にIdleに遷移し得る。
【0283】
RAMNF100は、UE40からの通知を受けると、クライアント200にUE40が指定の場所に到着したことを通知する。UE40は、指定の場所に到着するとregisteredに遷移している。そのため、クライアント200は、指定の場所に到着したUE40にアクセスしてエリア情報などの情報を取得することができる。例えば、クライアント200は、UE40に指定の場所の温度を送信してもらうなどの動作を行うことができる。
【0284】
UE40は、指定の場所から移動した場合、registeredからDe-registeredに遷移する。RAMNF100は、UE40がDe-registeredに遷移したことを検知することで、UE40が指定の場所から移動したことを知り得る。RAMNF100は、UE40が指定の場所から立ち去ったことをクライアント200に通知するようにしてもよい。
【0285】
以上のように、本実施形態に係るRAMNF100は、過去、現在及び未来の端末位置情報を収集する。AMF441が提供するセルラー位置情報は、精度が粗く、過去や未来の情報が含まれない現在の位置情報である。この点で、本実施形態に係る端末位置情報は、セルラー位置情報と異なる。
【0286】
また、RAMNF100は、ネットワークに関する第1の情報(例えば、Registration情報)と、端末位置情報と、を融合してクライアント200に提供する。これにより、クライアント200は、UE40の過去又は/及び現在の位置を知ることができ、さらに、UE40にアクセス可能であるか否かを知ることができる。また、クライアント200は、将来、特定の位置に来たUE40にアクセスすることができる。これにより、クライアント200は、適切な時間にUE40にアクセスすることができるようになる。
【0287】
上述したように、RAMNF100は、UE40のアプリケーションレイヤーレベルの端末関連情報と、SBI API経由のUE statusの情報(第1の情報の一例)と、を統合してクライアント200に情報提供し得る。
【0288】
図24は、本開示の第2の実施形態に係るRAMNF100による情報の統合の一例を説明するための図である。
【0289】
RAMNF100は、UE40から直接又はSBI経由で端末関連情報を取得する。また、RAMNF100は、SBI API経由でコアネットワークCNのCPF440からUE statusの情報を取得する。RAMNF100は、端末関連情報及びUE statusの情報を統合した情報をクライアント200に知らせる。
【0290】
RAMNF100は、端末関連情報及びUE statusの情報を取得することで、例えば、UE40の電力情報などに基づき、UE statusのスケジュールの計画などを変更することができる。また、RAMNF100は、端末関連情報及びUE statusの情報を取得することで、UE40の端末位置情報やUE statusの情報から、UE40にアクセスする時間などを最適化することができる。
【0291】
このように、RAMNF100は、UE40のアプリケーションレイヤーの情報、及び、コアネットワークCNのネットワークに関する情報という、異なるレイヤーの情報を統合(融合)してクライアント200に提供する。これにより、Serviceとnetworkの融合が進み、クライアント200は、価値ある新しいサービスを提供することができるようになる。
【0292】
<4.4.第3の実施形態>
<4.4.1.第3の課題>
上述したように、RAMNF100は、ネットワークの情報、例えば、UE40のネットワーク情報であるUE statusをクライアント200に提供する。UE statusには、UE40がregisteredであるかDe-registeredであるかを示す情報や、ConnectedであるかIdleであるかを示す情報が含まれる。
【0293】
ここで、上述した各実施形態では、クライアント200は、RAMNF100に対して、1つのUE40ごとに問い合わせを行い、UE40ごとにUE statusを取得していた。
【0294】
例えば、クライアント200がターゲットとするUE40の数が多いと、クライアント200とRAMNF100との間のやり取りが増えてしまう。特に、クライアント200がIoTサービスを提供する場合、やり取りを行うUE40の数が多くなることが想定される。
【0295】
また、例えば、クライアント200がターゲットとするUE40が明確に決まっていない場合、クライアント200はRAMNF100に問い合わせすることが難しい。これは、上述した各実施形態では、クライアント200がRAMNF100に問い合わせる時に、UE40を特定するID(例えば、IMSIやSUPIなど)が使用されるためである。なお、UE40を特定するIDは、UE40が特定できる情報であればよく、IMSIやSUPIに限定されない。
【0296】
<4.4.2.第3の課題の解決手段例>
そこで、本実施形態では、RAMNF100は、クライアント200が指定する条件に合致するUE40に関する情報を少なくとも1つ含むグループ情報(Group based network information)をクライアント200に通知する。
【0297】
クライアント200が指定する条件には、UE40のRegistrationの状態を指定するRegistration条件、UE40の消費電力の状態を指定する電力条件、及び、UE40の位置を指定する位置条件の少なくとも1つが含まれる。
【0298】
[Registration条件に応じた提供処理]
図25は、本開示の第3の実施形態に係るRegistration条件に応じた提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、RAMNF100は、クライアント200からの指示に応じて、registered状態であるUE40のグループ情報を取得する。すなわち、ここでは、クライアント200が指定するRegistration条件がregistered状態であるものとする。
【0299】
図25に示すように、UE40は、CPF440との間でAttach(registered)/Detach procedureを実行する(ステップS801)。なお、ここでは、1つのUE40によるAttach(registered)/Detach(De-registered) procedureについて示しているが、CPF440は、複数のUE40とAttach(registered)/Detach procedureを実行し得る。
【0300】
RAMNF100は、CPF440に対して、いくつかのUE40関してregistered/De-registeredのようなUE statusを問い合わせし(ステップS802)、CPF440から応答を得る(ステップS803)。
【0301】
クライアント200は、RAMNF100に対してregistered状態であるUE40のグループを問い合わせる(ステップS804)。
【0302】
RAMNF100は、クライアント200に対してregistered状態であるUE40のグループの情報を返信する(ステップS805)。
【0303】
ここで、図26は、本開示の第3の実施形態に係るグループ情報の一例を示す図表である。図26に示すグループ情報は、registered状態であるUE40のグループ情報である。
【0304】
図26に示すように、グループ情報には、IDと、UE IDと、が含まれる。UE IDは、例えばSUPIである。あるいは、UE IDは、IMSIなどUE40を特定する情報であればよく、特に限定されない。
【0305】
RAMNF100は、registered状態である少なくとも1つのUE40に関する情報をグループ情報としてクライアント200に知らせる。
【0306】
このように、RAMNF100は、クライアント200からregisteredになっているUE40のIDのリクエストを受ける。
【0307】
RAMNF100は、registeredになっているUE40のUE IDをグループ情報としてクライアント200に通知する。RAMNF100は、把握している全ての情報の中から、クライアント200が指定するRegistration条件(ここでは、registered状態のUE40)に該当するUE40のグループを検出してグループ情報を作成する。
【0308】
なお、RAMNF100は、1つのPrivate Networkに少なくとも1つ配置され得る。RAMNF100は、1つのPrivate Networkに属する全てのUE40を母数とし、その中から条件に該当するUE40を見つけてクライアント200に情報提供する。
【0309】
なお、Registration条件は、registeredであるかDe-registeredであるか否かに限定されない。例えば、クライアント200は、Registration条件として、IdleであるかConnectedであるかを指定してグループ情報をRAMNF100にリクエストし得る。
【0310】
図27は、本開示の第3の実施形態に係るRegistration条件に応じた提供処理の流れの他の例を示すシーケンス図である。ここでは、RAMNF100は、クライアント200からの指示に応じて、registered状態かつConnected状態であるUE40のグループ情報を取得する。すなわち、ここでは、クライアント200が指定するRegistration条件がregistered状態かつConnected状態であるものとする。
【0311】
図27に示すように、UE40は、CPF440との間でAttach(registered)/Detach procedureを実行する(ステップS901)。なお、ここでは、1つのUE40によるAttach(registered)/Detach(De-registered) procedureについて示しているが、CPF440は、複数のUE40とAttach(registered)/Detach procedureを実行し得る。
【0312】
UE40は、CPF440との間でIdle/Connected procedureを実行する(ステップS902)。Idle/Connected procedureは、UE40がUL/DL通信を行ったり、スリープ状態に移行したりするための処理である。なお、ここでは、1つのUE40によるIdle/Connected procedureについて示しているが、CPF440は、複数のUE40とIdle/Connected procedureを実行し得る。
【0313】
RAMNF100は、CPF440に対して、いくつかのUE40関してregistered/De-registered及びIdle/ConnectedのようなUE statusを問い合わせし(ステップS903)、CPF440から応答を得る(ステップS904)。
【0314】
クライアント200は、RAMNF100に対してregistered状態であり、かつ、Connected状態であるUE40のグループを問い合わせる(ステップS905)。
【0315】
RAMNF100は、クライアント200に対してregistered状態であり、かつ、Connected状態であるUE40のグループの情報を返信する(ステップS906)。
【0316】
このように、RAMNF100は、クライアント200からregistered状態かつConnected状態になっているUE40のIDのリクエストを受ける。
【0317】
RAMNF100は、registered状態かつConnected状態になっているUE40のUE IDをグループ情報としてクライアント200に通知する。RAMNF100は、把握している全ての情報の中から、クライアント200が指定するRegistration条件(ここでは、registered状態かつConnected状態のUE40)に該当するUE40のグループを検出してグループ情報を作成する。
【0318】
なお、RAMNF100は、1つのPrivate Networkに少なくとも1つ配置され得る。RAMNF100は、1つのPrivate Networkに属する全てのUE40を母数とし、その中から条件に該当するUE40を見つけてクライアント200に情報提供する。
【0319】
なお、Registration条件は、Connected状態であるUE40に限定されない。例えば、クライアント200は、Idle状態のUE40を指定してグループ情報をRAMNF100にリクエストし得る。
【0320】
[位置条件に応じた提供処理]
図28は、本開示の第3の実施形態に係る位置条件に応じた提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、RAMNF100は、クライアント200からの指示に応じて、指定のエリアにいて、registered状態かつConnected状態であるUE40のグループ情報を取得する。すなわち、ここでは、クライアント200が指定するRegistration条件がregistered状態かつConnected状態であり、位置条件が現在のセルラー位置情報であるものとする。
【0321】
図28に示すように、UE40は、CPF440との間でAttach(registered)/Detach procedureを実行する(ステップS1001)。なお、ここでは、1つのUE40によるAttach(registered)/Detach(De-registered) procedureについて示しているが、CPF440は、複数のUE40とAttach(registered)/Detach procedureを実行し得る。
【0322】
UE40は、CPF440との間でIdle/Connected procedureを実行する(ステップS1002)。Idle/Connected procedureは、UE40がUL/DL通信を行ったり、スリープ状態に移行したりするための処理である。なお、ここでは、1つのUE40によるIdle/Connected procedureについて示しているが、CPF440は、複数のUE40とIdle/Connected procedureを実行し得る。
【0323】
UE40は、CPF440に対して、UE40の位置に関連する情報(例えば、セルラー位置情報)の更新を行う(ステップS1003)。なお、ここでは、1つのUE40による位置情報の更新について示しているが、CPF440は、複数のUE40と位置情報の更新を実行し得る。
【0324】
RAMNF100は、CPF440に対して、いくつかのUE40関してregistered/De-registered及びIdle/ConnectedのようなUE status、及び、UE40の位置情報を問い合わせする(ステップS1004)。RAMNF100は、CPF440から応答を得る(ステップS1005)。
【0325】
クライアント200は、RAMNF100に対してregistered状態であり、かつ、Connected状態であり、特定の場所にいるUE40のグループを問い合わせる(ステップS1006)。
【0326】
RAMNF100は、クライアント200に対してregistered状態であり、かつ、Connected状態であり、特定の場所にいるUE40のグループの情報を返信する(ステップS1007)。
【0327】
このように、RAMNF100は、クライアント200から、特定のエリアにいて、registered状態かつConnected状態になっているUE40のIDのリクエストを受ける。
【0328】
RAMNF100は、特定のエリアにいて、registered状態かつConnected状態になっているUE40のUE IDをグループ情報としてクライアント200に通知する。RAMNF100は、把握している全ての情報の中から、クライアント200が指定するRegistration条件(ここでは、特定のエリアにいて、registered状態かつConnected状態のUE40)に該当するUE40のグループを検出してグループ情報を作成する。
【0329】
なお、RAMNF100は、1つのPrivate Networkに少なくとも1つ配置され得る。RAMNF100は、1つのPrivate Networkに属する全てのUE40を母数とし、その中から条件に該当するUE40を見つけてクライアント200に情報提供する。
【0330】
なお、位置条件は、CPF440が収集するセルラー位置情報を指定する条件に限定されない。例えば、クライアント200は、RAMNF100が収集する端末位置情報を位置条件として指定してグループ情報をRAMNF100にリクエストし得る。
【0331】
また、クライアント200は、現在の位置情報だけでなく、例えば、過去や未来の端末位置情報を位置条件として指定してグループ情報をRAMNF100にリクエストし得る。
【0332】
例えば、クライアント200は、特定のUE40が特定の場所に入ったときに通知するようRAMNF100に登録を行い得る。さらに、本実施形態では、クライアント200は、UE40を特定せずに、特定の場所にUE40が入ったことを条件として、特定の場所に入ったUE40に関する情報(例えば、UE ID)を通知するようRAMNF100に登録を行い得る。
【0333】
[電力条件に応じた提供処理]
図29は、本開示の第3の実施形態に係る電力条件に応じた提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。ここでは、RAMNF100は、クライアント200からの指示に応じて、電池の残量が一定以上であり、指定のエリアにいて、registered状態かつConnected状態であるUE40のグループ情報を取得する。すなわち、ここでは、クライアント200が指定するRegistration条件がregistered状態かつConnected状態であるとする。位置条件が現在のセルラー位置情報であるものとする。電力条件が、電池残量が一定以上であるものとする。
【0334】
図29に示すように、UE40は、CPF440との間でAttach(registered)/Detach procedureを実行する(ステップS1101)。なお、ここでは、1つのUE40によるAttach(registered)/Detach(De-registered) procedureについて示しているが、CPF440は、複数のUE40とAttach(registered)/Detach procedureを実行し得る。
【0335】
UE40は、CPF440との間でIdle/Connected procedureを実行する(ステップS1102)。Idle/Connected procedureは、UE40がUL/DL通信を行ったり、スリープ状態に移行したりするための処理である。なお、ここでは、1つのUE40によるIdle/Connected procedureについて示しているが、CPF440は、複数のUE40とIdle/Connected procedureを実行し得る。
【0336】
UE40は、CPF440に対して、UE40の位置に関連する情報(例えば、セルラー位置情報)の更新を行う(ステップS1103)。なお、ここでは、1つのUE40による位置情報の更新について示しているが、CPF440は、複数のUE40と位置情報の更新を実行し得る。
【0337】
UE40は、CPF440に対して、UE40の電力に関連するUE40の情報(例えば、電力情報)を通知する(ステップS1104)。なお、ここでは、1つのUE40による電力情報の通知について示しているが、CPF440は、複数のUE40から電力情報の通知を受け付け得る。
【0338】
RAMNF100は、CPF440に対して、いくつかのUE40関してregistered/De-registered及びIdle/ConnectedのようなUE status、UE40の位置情報、及び、電力情報を問い合わせする(ステップS1105)。RAMNF100は、CPF440から応答を得る(ステップS1106)。
【0339】
クライアント200は、RAMNF100に対してregistered状態であり、かつ、Connected状態であり、特定の場所にいて、所定の電力情報であるUE40のグループを問い合わせる(ステップS1107)。例えば、クライアント200は、RAMNF100に対してregistered状態であり、かつ、Connected状態であり、特定の場所にいて、電池残量が一定値以上であるUE40のグループを問い合わせる。
【0340】
RAMNF100は、クライアント200に対してregistered状態であり、かつ、Connected状態であり、特定の場所にいて、所定の電力情報であるUE40のグループの情報を返信する(ステップS1108)。例えば、クライアント200は、RAMNF100に対してregistered状態であり、かつ、Connected状態であり、特定の場所にいて、電池残量が一定値以上であるUE40のグループ情報を返信する。
【0341】
このように、RAMNF100は、クライアント200から、特定の電力状態(例えば、電池残量が一定以上)であり、特定のエリアにいて、registered状態かつConnected状態になっているUE40のIDのリクエストを受ける。
【0342】
RAMNF100は、特定の電力状態であり、特定のエリアにいて、registered状態かつConnected状態になっているUE40のUE IDをグループ情報としてクライアント200に通知する。RAMNF100は、把握している全ての情報の中から、クライアント200が指定するRegistration条件(ここでは、特定のエリアにいて、特定の電力状態であり、registered状態かつConnected状態のUE40)に該当するUE40のグループを検出してグループ情報を作成する。
【0343】
なお、RAMNF100は、1つのPrivate Networkに少なくとも1つ配置され得る。RAMNF100は、1つのPrivate Networkに属する全てのUE40を母数とし、その中から条件に該当するUE40を見つけてクライアント200に情報提供する。
【0344】
以上のように、本実施形態に係るRAMNF100は、クライアント200が指定する条件を満足する少なくとも1つのUE40をグループ情報としてクライアント200に提供する。これにより、クライアント200は、条件を満足するUE40の候補を、少なくとも1つ以上受け取ることができる。クライアント200は、グループ情報に含まれるUE40全てにアクセスしてもよく、その中からUE40を選択してアクセスしてもよい。
【0345】
クライアント200は、グループとして、ネットワーク情報(第1の情報)の1つであるUE40の状態に関する情報(例えば、Registration情報)を取得することができる。これにより、UE40を指定して情報を取得する場合と比較して、クライアント200及びRAMNF100の間のシグナリングがグループ情報に含まれるUE40の数に応じて低減される。
これにより、クライアント200の動作が簡略化されるとともに、クライアント200は、ネットワークの輻湊状態を回避することができる。
【0346】
<<5.適用例>>
次に、実施形態に係る情報処理システム1が適用される事例について説明する。なお、以下では、第3の実施形態に係る情報処理システム1の適用例について説明するが、第1、第2の実施形態も同様に各事例に適用され得る。
【0347】
<5.1.第1の適用例>
図30は、本開示の第1の適用例に係る情報処理システム1の一例を示す図である。図30では、情報処理システム1が工場に適用される場合について示している。ここでは、UE40は、工場内に配置されるカメラである。
【0348】
図30では、カメラ40A1~40A3の3台のカメラが配置される場合について示しているが、カメラの台数は3台に限定されず、2台以下であっても、4台以上であってもよい。
【0349】
例えば、工場の管理サービスを提供するクライアント200は、工場内の特定のエリアに配置され(位置条件)、かつ、registered状態である(Registration条件)カメラのグループ情報を知るために、RAMNF100に問い合わせを行う。
【0350】
RAMNF100は、例えば、カメラ40A1及び40A2が、クライアント200が指定する条件を満足するUE40であるとする。RAMNF100は、当該カメラ40A1及び40A2を特定するID(例えば、UE ID)を含むグループ情報をクライアント200に応答する。
【0351】
グループ情報を受け取ったクライアント200は、例えば、カメラ40A2にアクセスし、カメラ40A2が撮影した情報(又は、現在、撮影している画像)をアップロードするようカメラ40A2に依頼する。
【0352】
このように、クライアント200は、条件を指定することで、RAMNF100から当該条件を満たすUE40に関するグループ情報を取得することができる。
【0353】
<5.2.第2の適用例>
図31は、本開示の第2の適用例に係る情報処理システム1の一例を示す図である。図31では、情報処理システム1がドローンシステムに適用される場合について示している。ここでは、UE40は、ドローンである。
【0354】
図31では、ドローン40B1~40B4の4台のドローンが飛行している場合について示しているが、ドローンの台数は4台に限定されず、3台以下であっても、5台以上であってもよい。例えば、ドローンの台数は、数百台であってもよい。
【0355】
例えば、ドローンの管理サービスを提供するクライアント200は、特定のエリアを通過して撮影を行ったドローンのグループ情報を知るために、RAMNF100に問い合わせを行う。このとき、クライアント200は、ドローンにすぐアクセスするために、現在registered状態であるドローンを指定してグループ情報の問い合わせを行う。すなわち、クライアント200は、過去の端末位置情報(過去に特定のエリアを通過したこと)を位置条件とし、現在registered状態であることをRegistration条件として、RAMNF100に問い合わせを行う。
【0356】
RAMNF100は、例えば、ドローン40B2及び40B4が、クライアント200が指定する条件を満足するUE40であるとする。RAMNF100は、当該ドローン40B2及び40B4を特定するID(例えば、UE ID)を含むグループ情報をクライアント200に応答する。
【0357】
グループ情報を受け取ったクライアント200は、例えば、ドローン40B2にアクセスし、ドローン40B2が特定のエリアで撮影した情報をアップロードするようドローン40B2に依頼する。
【0358】
このように、クライアント200は、条件を指定することで、RAMNF100から当該条件を満たすUE40に関するグループ情報を取得することができる。このとき、クライアント200は、過去の端末位置情報を指定して、グループ情報を取得することができる。
【0359】
<5.3.第3の適用例>
情報処理システム1が温度測定システムに適用される場合について示している。ここでは、UE40は、地域に配置される温度センサーである。温度センサーは、地域に多数配置され得る。また、温度センサーが配置される地域が複数あり得る。このような温度センサーは、電池交換が難しい場合も多く、なるべく電力消費を抑えることが望まれる。
【0360】
そこで、温度センサーの管理を行うクライアント200は、RRC Connected状態である温度センサーのグループ情報を知るために、RAMNF100に問い合わせを行う。このとき、クライアント200は、地域を指定して問い合わせを行ってもよい。
【0361】
RAMNF100は、条件を満たす(RRC Connected状態である)温度センサーを特定するID(例えば、UE ID)を含むグループ情報をクライアント200に応答する。
【0362】
グループ情報を受け取ったクライアント200は、グループ情報に含まれる温度センサーのうち、例えば、位置が分散するように、所定個(例えば、5個)の温度センサーを選択する。クライアント200は、選択した温度センサーにアクセスし、温度情報を取得する。
【0363】
これにより、クライアント200は、RRC Connected状態である温度センサーにアクセスすることができるようになり、わざわざRRC Idle状態である温度センサーを起こさなくてもよくなる。また、クライアント200は、RRC Connected状態である温度センサーのうち、所望の位置の温度センサーにアクセスすることができ、所望の温度情報を取得することができる。
【0364】
<<6.その他の実施形態>>
上述の各実施形態及び各適用例は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0365】
例えば、上述の実施形態の情報処理装置10、基地局20及び端末装置40を制御する制御装置は、専用のコンピュータシステムにより実現してもよいし、汎用のコンピュータシステムによって実現してもよい。
【0366】
例えば、上述の動作を実行するための通信プログラムを、光ディスク、半導体メモリ、磁気テープ、フレキシブルディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布する。そして、例えば、該プログラムをコンピュータにインストールし、上述の処理を実行することによって制御装置を構成する。このとき、制御装置は、情報処理装置10、基地局20及び端末装置40の外部の装置(例えば、パーソナルコンピュータ)であってもよい。また、制御装置は、情報処理装置10、基地局20及び端末装置40の内部の装置(例えば、制御部13、24、45)であってもよい。
【0367】
また、上記通信プログラムをインターネット等のネットワーク上のサーバ装置が備えるディスク装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。また、上述の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションソフトとの協働により実現してもよい。この場合には、OS以外の部分を媒体に格納して配布してもよいし、OS以外の部分をサーバ装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。
【0368】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0369】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。なお、この分散・統合による構成は動的に行われてもよい。
【0370】
また、上述の実施形態は、処理内容を矛盾させない領域で適宜組み合わせることが可能である。また、上述の実施形態のシーケンス図に示された各ステップは、適宜順序を変更することが可能である。
【0371】
また、例えば、本実施形態は、装置又はシステムを構成するあらゆる構成、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)等としてのプロセッサ、複数のプロセッサ等を用いるモジュール、複数のモジュール等を用いるユニット、ユニットにさらにその他の機能を付加したセット等(すなわち、装置の一部の構成)として実施することもできる。
【0372】
なお、本実施形態において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、全ての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
【0373】
また、例えば、本実施形態は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
【0374】
<<7.むすび>>
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上述の各実施形態そのままに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、異なる実施形態及び変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0375】
また、本明細書に記載された各実施形態における効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
【0376】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
コアネットワークからSBI(Service Based Interface)経由で端末装置に関する第1の情報を取得し、
前記第1の情報に基づいて計測した計測情報、及び、前記端末装置から直接又は前記SBI経由で取得した端末関連情報の少なくとも一方を含む第2の情報を取得し、
前記第2の情報から、又は、前記第1の情報と前記第2の情報とを対応付けて前記端末装置を特定し、
前記第1の情報及び前記第2の情報の少なくとも一方を、特定した前記端末装置と対応付けてクライアント装置に通知する、制御部、
を備える情報処理装置。
(2)
前記端末関連情報は、前記端末装置のアプリケーションレイヤーが有する情報を含む、(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記端末関連情報は、Registrationのスケジュールに関するスケジュール情報、前記端末装置の消費電力に関する電力情報、及び、前記端末装置の位置に関する位置情報の少なくとも1つを含む、(1)又は(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記位置情報は、前記端末装置に搭載される機器を用いて測定される、(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記位置情報は、現在の位置情報、過去の位置情報、及び、未来の位置情報の少なくとも1つを含む、(3)又は(4)に記載の情報処理装置。
(6)
前記第1の情報は、前記端末装置のRegistrationに関するRegistration情報を含み、
前記クライアント装置は、前記電力情報、及び、前記Registration情報に基づき、アクセスする前記端末装置を決定する、
(3)~(5)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(7)
前記第1の情報は、前記端末装置のRegistrationに関するRegistration情報を含み、
前記クライアント装置は、前記位置情報、及び、前記Registration情報に基づき、アクセスする前記端末装置を決定する、
(3)~(6)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(8)
前記制御部は、前記クライアント装置が指定する条件を満たす前記端末装置に関する情報を少なくとも1つ含むグループ情報を前記クライアント装置に通知する、(1)~(7)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(9)
前記条件は、前記端末装置のRegistrationの状態を指定するRegistration条件、前記端末装置の消費電力の状態を指定する電力条件、及び、前記端末装置の位置を指定する位置条件の少なくとも1つを含む、(8)に記載の情報処理装置。
(10)
前記位置条件は、前記端末装置の現在の位置、過去の位置、及び、未来の位置の少なくとも1つを指定する条件を含む、(9)に記載の情報処理装置。
(11)
前記第1の情報は、前記端末装置のRegistrationに関するRegistration情報を含み、
前記計測情報は、前記Registration情報に基づいて算出される前記端末装置のRegistrationの遷移間隔に関する情報を含む、
(1)~(10)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(12)
前記計測情報は、前記端末装置がIdle状態に遷移するまでのIdle遷移時間に関する情報を含む、(11)に記載の情報処理装置。
(13)
前記クライアント装置は、前記計測情報に基づき、前記端末装置がIdle状態に遷移するタイミング以前に、前記端末装置と通信を行う、(12)に記載の情報処理装置。
(14)
コアネットワークからSBI(Service based interface)経由で端末装置に関する第1の情報を取得することと、
前記第1の情報に基づいて計測した計測情報、及び、前記端末装置から直接又は前記SBI経由で取得した端末関連情報の少なくとも一方を含む第2の情報を取得することと、
前記第2の情報から、又は、前記第1の情報と前記第2の情報とを対応付けて前記端末装置を特定することと、
前記第1の情報及び前記第2の情報の少なくとも一方を、特定した前記端末装置と対応付けてクライアント装置に通知することと、
を含む情報処理方法。
(15)
情報処理装置に直接、又は、SBI(Service Based Interface)経由で端末関連情報を通知する、制御部、
を備える端末装置であって、
前記情報処理装置は、
コアネットワークからSBI経由で前記端末装置に関する第1の情報を取得し、
前記端末関連情報から、又は、前記第1の情報と前記端末関連情報とを対応付けて前記端末装置を特定し、
前記第1の情報及び前記端末関連情報の少なくとも一方を、特定した前記端末装置と対応付けてクライアント装置に通知する、
端末装置。
(16)
第1の情報処理装置と、コアネットワークのネットワークファンクションとして機能する第2の情報処理装置と、端末装置と、を備えるシステムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記第2の情報処理装置からSBI(Service Based Interface)経由で前記端末装置に関する第1の情報を取得し、
前記第1の情報に基づいて計測した計測情報、及び、前記端末装置から直接又は前記SBI経由で取得した端末関連情報の少なくとも一方を含む第2の情報を取得し、
前記第2の情報から、又は、前記第1の情報と前記第2の情報とを対応付けて前記端末装置を特定し、
前記第1の情報及び前記第2の情報の少なくとも一方を、特定した前記端末装置と対応付けてクライアント装置に通知する、制御部、
を備えるシステム。
【符号の説明】
【0377】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 通信部
12,22,42 記憶部
13,24,45 制御部
20 基地局
21,41 信号処理部
23 ネットワーク通信部
40 端末装置
44 入出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
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