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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164118
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】ケースと遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
A63F7/02 334
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075464
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000241234
【氏名又は名称】豊丸産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100213687
【弁理士】
【氏名又は名称】平松 大輝
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 誠紀
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BC31
2C088EA10
(57)【要約】
【課題】再利用可能なケース本体を小型化できるケースおよび遊技機を提供する。
【解決手段】基板ケース60は、ケース本体80とカシメユニット90を備える。ケース本体80は、組付状態と解除状態に変位する。ケース本体80には、パチンコ機による遊技に関するデータを記憶する記憶媒体が収容される。カシメユニット90は、カシメ部材90Bとカシメ部材90Aとを有する。カシメ部材90Bは、ケース本体80が組付状態から解除状態に変位することを規制する規制部92Bと、規制部92Bと接続する連結部91Bとを備える。カシメ部材90Aは、ケース本体80を対向方向に貫通する孔8711を介して連結部91Bと連結した連結状態になることで、カシメ部材90Bおよびカシメ部材90Aがケース本体80から外れることを規制する連結部を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一カバーと第二カバーとを有し、対向方向において前記第一カバーおよび前記第二カバーが互いに対向した状態で組み付けられた組付状態と、前記組付状態が解除された解除状態とに変位するケース本体であって、遊技機による遊技に関するデータを記憶する記憶媒体が収容されるケース本体と、
前記対向方向において前記ケース本体に対して前記第一カバー側から取り付けられる第一カシメ部材と、前記対向方向において前記ケース本体に対して前記第二カバー側から取り付けられる第二カシメ部材とを有するカシメユニットと
を備え、
前記第一カシメ部材は、
前記ケース本体が前記組付状態から前記解除状態に変位することを規制する規制部と、
前記規制部と接続する第一連結部とを備え、
前記第二カシメ部材は、
前記ケース本体を前記対向方向に貫通する第一孔を介して前記第一連結部と連結した連結状態になることで、前記第一カシメ部材および前記第二カシメ部材が前記ケース本体から外れることを規制する第二連結部を備えた
ことを特徴とするケース。
【請求項2】
前記ケース本体には、前記第一孔に接続する開口であって、前記第一連結部が前記規制部から切り離された場合に、前記第一連結部および前記第二連結部が、前記対向方向と交差する交差方向に前記ケース本体から抜ける開口が設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項3】
前記第一カバーには、前記対向方向から見て前記第一孔とは異なる位置に位置する第二孔が設けられ、
前記規制部は、前記第二孔に挿入され、且つ前記ケース本体が前記組付状態から前記解除状態に変位する場合に前記第二カバーに接触する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のケース。
【請求項4】
前記第一連結部および前記第二連結部の一方は、フックを含み、
前記第一連結部および前記第二連結部の他方は、前記フックが係合する受部を含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載のケース。
【請求項5】
ケースを備えた遊技機であって、
前記ケースは、
第一カバーと第二カバーとを有し、対向方向において前記第二カバーおよび前記第一カバーが互いに対向した状態で組み付けられた組付状態と、前記組付状態が解除された解除状態とに変位するケース本体であって、前記遊技機による遊技に関するデータを記憶する記憶媒体が収容されるケース本体と、
前記対向方向において前記ケース本体に対して前記第一カバー側から取り付けられる第一カシメ部材と、前記対向方向において前記ケース本体に対して前記第二カバー側から取り付けられる第二カシメ部材とを有するカシメユニットと
を備え、
前記第一カシメ部材は、
前記ケース本体が前記組付状態から前記解除状態に変位することを規制する規制部と、
前記規制部と接続する第一連結部とを備え、
前記第二カシメ部材は、
前記ケース本体を前記対向方向に貫通する第一孔を介して前記第一連結部と連結した連結状態になることで、前記第一カシメ部材および前記第二カシメ部材が前記ケース本体から外れることを規制する第二連結部を備えた
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケースと遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機にはケースが設けられている。ケース内には遊技機による遊技に関するデータを記憶する記憶媒体が収容される。例えば特許文献1では、基板ケースは、表側構成体と裏側構成体とによって構成されるケース本体を備えている。ケース本体は、表側構成体と裏側構成体が組み合わされた状態で結合ピンが固定部に係止されることによって、組み合わされた状態に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-175977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記基板ケースでは、結合ピンによる固定が解除され、再度、結合ピンによる固定が行われることが想定されている。また、上記基板ケースでは、結合ピンを係止した固定部から結合ピンが外されると、その固定部は再度結合ピンを係止することが困難となる。このため、ケース本体には、結合ピンによって複数回固定するために、固定部が複数設けられている。したがって、固定部を複数設けるためにケース本体が大型化する可能性があった。
【0005】
本発明の目的は、再利用可能なケース本体を小型化できるケースおよび遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一態様に係るケースは、第一カバーと第二カバーとを有し、対向方向において前記第一カバーおよび前記第二カバーが互いに対向した状態で組み付けられた組付状態と、前記組付状態が解除された解除状態とに変位するケース本体であって、遊技機による遊技に関するデータを記憶する記憶媒体が収容されるケース本体と、前記対向方向において前記ケース本体に対して前記第一カバー側から取り付けられる第一カシメ部材と、前記対向方向において前記ケース本体に対して前記第二カバー側から取り付けられる第二カシメ部材とを有するカシメユニットとを備え、前記第一カシメ部材は、前記ケース本体が前記組付状態から前記解除状態に変位することを規制する規制部と、前記規制部と接続する第一連結部とを備え、前記第二カシメ部材は、前記ケース本体を前記対向方向に貫通する第一孔を介して前記第一連結部と連結した連結状態になることで、前記第一カシメ部材および前記第二カシメ部材が前記ケース本体から外れることを規制する第二連結部を備えたことを特徴とする。
【0007】
第一態様によれば、ケース本体からカシメユニットを正規に取り外そうとする場合、規制部を第一連結部から切り離す。これにより、規制部がケース本体から外れる。よって、ケース本体に傷がつくことなくカシメユニットをケース本体から取り外すことができる。したがって、ケースは、再利用可能なケース本体を小型化できる。
【0008】
本発明の第一態様に係るケースにおいて、前記ケース本体には、前記第一孔に接続する開口であって、前記第一連結部が前記規制部から切り離された場合に、前記第一連結部および前記第二連結部が、前記対向方向と交差する交差方向に前記ケース本体から抜ける開口が設けられてもよい。
【0009】
この場合、規制部が第一連結部から切り離されると、連結状態の第一連結部と第二連結部が開口を介して第一孔から抜ける。よって、ケースは、第一連結部と第二連結部をケース本体から容易に取り外すことができる。
【0010】
本発明の第一態様に係るケースにおいて、前記第一カバーには、前記対向方向から見て前記第一孔とは異なる位置に位置する第二孔が設けられ、前記規制部は、前記第二孔に挿入され、且つ前記ケース本体が前記組付状態から前記解除状態に変位する場合に前記第二カバーに接触してもよい。
【0011】
この場合、ケースは、ケース本体が組付状態から解除状態に変位することを簡易な構成で規制できる。
【0012】
本発明の第一態様に係るケースにおいて、前記第一連結部および前記第二連結部の一方は、フックを含み、前記第一連結部および前記第二連結部の他方は、前記フックが係合する受部を含んでもよい。
【0013】
この場合、ケースは、第二連結部と第一連結部とを簡易な構成で連結させることができる。
【0014】
本発明の第二態様に係る遊技機は、ケースを備えた遊技機であって、前記ケースは、第一カバーと第二カバーとを有し、対向方向において前記第二カバーおよび前記第一カバーが互いに対向した状態で組み付けられた組付状態と、前記組付状態が解除された解除状態とに変位するケース本体であって、前記遊技機による遊技に関するデータを記憶する記憶媒体が収容されるケース本体と、前記対向方向において前記ケース本体に対して前記第一カバー側から取り付けられる第一カシメ部材と、前記対向方向において前記ケース本体に対して前記第二カバー側から取り付けられる第二カシメ部材とを有するカシメユニットとを備え、前記第一カシメ部材は、前記ケース本体が前記組付状態から前記解除状態に変位することを規制する規制部と、前記規制部と接続する第一連結部とを備え、前記第二カシメ部材は、前記ケース本体を前記対向方向に貫通する第一孔を介して前記第一連結部と連結した連結状態になることで、前記第一カシメ部材および前記第二カシメ部材が前記ケース本体から外れることを規制する第二連結部を備えたことを特徴とする。
【0015】
第二態様は第一態様と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】前面枠43および中枠42が外枠41に対して開いた状態のパチンコ機1を前上側から見た斜視図である。
図2】遊技盤2の背面図である。
図3】基板ケース60を前上右側から見た斜視図である。
図4】基板ケース60を後上左側から見た分解斜視図である。
図5】ケース本体80のうちカシメ部87を前右上側から見た斜視図である。
図6】下カバー80Aのうちカシメ部87Aの底面図である。
図7】上カバー80Bのうちカシメ部87Bの平面図である。
図8】カシメ部材90Aを後上左側から見た斜視図である。
図9】カシメ部材90Bを前下左側から見た斜視図である。
図10図2に示すX-X線矢視方向の断面図である。
図11図2に示すXI-XI線矢視方向の断面図である。
図12図2に示すXII-XII線矢視方向の断面図である。
図13図2に示すXIII-XIII線矢視方向の断面図である。
図14】基板ケース601の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態に係るパチンコ機1について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成などは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0018】
まず、図1を参照して、パチンコ機1の概略構成について説明する。図1の説明では、外枠41に対して中枠42と前面枠43とが閉じられた状態を基準として、パチンコ機1の方向を定義する。詳細には、遊技者がパチンコ機1で遊技する場合の視点において、遊技者の左側、右側、上側、下側、手前側、奥側を、それぞれ、パチンコ機1の左側、右側、上側、下側、前側、および後側とする。
【0019】
パチンコ機1は、外枠41、中枠42、および前面枠43を備えている。外枠41は、正面視で矩形状を有しており、遊技場に設置される。中枠42は、正面視で矩形状を有しており、外枠41の前方に設けられている。中枠42の大きさは、外枠41の大きさとほぼ同じである。前面枠43は、正面視で矩形状を有しており、中枠42の前方に設けられている。前面枠43の大きさは、中枠42の上半分の大きさとほぼ同じである。
【0020】
外枠41、中枠42、および前面枠43のそれぞれの左端には、軸45が設けられている。軸45は、上下方向に延びている。中枠42は、軸45を中心として、外枠41に対して開閉できるように構成されており、前面枠43は、軸45を中心として、中枠42の上半分を前方から覆うように、中枠42に対して開閉できるように構成されている。
【0021】
中枠42の上半分には、開口421が設けられている。開口421は、正面視で矩形状を有している。中枠42には、遊技盤2が固定されている。遊技盤2は、正面視で矩形状を有しており、開口421を介して前方に露出している。遊技盤2の概略構造については後述する。
【0022】
中枠42の前面において、遊技盤2の下方には上皿5が設けられており、上皿5の下方には下皿6が設けられている。上皿5は、遊技球発射装置(図示略)に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球払出装置(図示略)から賞球を受ける。下皿6は、上皿5を介して賞球を受ける。
【0023】
上皿5の上部には、操作ボタン9が設けられている。操作ボタン9は、遊技者によって操作されるように構成されており、例えば報知演出に用いられる。下皿6の右方には、発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7は、遊技者が回転操作できるように構成されており、遊技球発射装置(図示略)による遊技球の発射強度を調整する。
【0024】
前面枠43の中央には、開口431が設けられている。開口431は、正面視で円形状を有している。開口431には、ガラス板17が嵌め込まれている。ガラス板17は、透明であり、遊技盤2の前面2Aを保護する。前面枠43の左上部と右上部のそれぞれには、スピーカ48が配置されている。スピーカ48は、遊技の進行に応じて様々な音を発生する。前面枠43の前面には、演出用の電飾ランプ(図示略)がガラス板17を取り囲むように複数設けられている。電飾ランプは、遊技の進行に応じて、様々な態様で発光する。
【0025】
遊技盤2の概略構造について説明する。遊技盤2の前面2Aには、ガイドレール3が設けられている。ガイドレール3は、円形状を有しており、遊技盤2の前面2Aに遊技領域4を形成している。つまり、遊技領域4は、遊技盤2の前面2Aのうちガイドレール3によって囲まれた領域である。
【0026】
遊技領域4の中央には、ディスプレイ20が設けられている。ディスプレイ20は、報知演出において、様々な映像を表示する。報知演出は、複数の演出図柄を変動させ、その後、演出図柄を停止表示することで、停止表示された演出図柄の組合せによって、大当たり判定の結果を遊技者に報知する。
【0027】
遊技領域4において、ディスプレイ20の下方には始動口15が設けられており、始動口15の下方には普通電動役物13が設けられており、普通電動役物13の下方には大入賞口18が設けられている。始動口15は、遊技球が入賞可能に構成されている。普通電動役物13は、遊技球が入賞困難または入賞不能な状態と、遊技球が入賞容易な状態とに変動可能に構成されている。大入賞口18は、遊技球が入賞不能な状態と、遊技球が入賞可能な状態とに変動可能に構成されている。
【0028】
遊技の一例について説明する。遊技者が発射ハンドル7を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル7の回転角度に応じた発射強度で、遊技球発射装置(図示略)によって遊技球が発射される。遊技球は、ガイドレール3に沿って遊技領域4に向かって発射され、遊技領域4を流下する。
【0029】
始動口15または普通電動役物13に遊技球が入賞すると、大当たり判定が行われる。大当たり判定によって大当たりと判定されると、大入賞口18が開放されることで、大当たり遊技が実行される。大当たり遊技において、大入賞口18に遊技球が入賞すると、賞球が払い出される。
【0030】
図2を参照して、制御部30について説明する。図2の説明では、図2の左側、右側、上側、下側、手前側、奥側を、それぞれ、遊技盤2の右側、左側、上側、下側、後側、および前側とする。
【0031】
パチンコ機1は制御部30を備えている。制御部30は、遊技盤2の後面2Bに配置されており、上述した一連の遊技および演出を制御するように構成されている。制御部30は、複数の制御基板によって構成されている。本実施形態では、複数の制御基板は、メイン制御基板31、サブ制御基板32、演出制御基板33、ランプドライバ基板(図示略)、払出制御基板(図示略)、電源基板(図示略)などを含む。
【0032】
複数の制御基板は、それぞれ、複数の基板ケース内に収容されている。本実施形態では、遊技盤2の下部に基板ケース50が配置されており、基板ケース50内にはメイン制御基板31が収容されている。基板ケース50の上方に基板ケース60が配置されており、基板ケース60内にはサブ制御基板32が収容されている。基板ケース60の上方に基板ケース70が配置されており、基板ケース70内には演出制御基板33が収容されている。なお、図2は、基板ケース50内のメイン制御基板31、基板ケース60内のサブ制御基板32、基板ケース70内の演出制御基板33を、それぞれ、仮想線で示している。
【0033】
また、ランプドライバ基板が収容されている基板ケース、払出制御基板が収容されている基板ケース、および電源基板が収容されている基板ケースは、それぞれ、前後方向において基板ケース50、60、70と積層されるように、基板ケース50、60、70の前面側に配置されている。複数の基板ケースは、それぞれ、ビス21などによって遊技盤2の後面2Bに固定されている。
【0034】
また、複数の制御基板のそれぞれには、CPU、ROM、RAMなどが設けられている。ROMは、パチンコ機1による遊技に関するデータをあらかじめ記憶している。パチンコ機1による遊技に関するデータとは、パチンコ機1による遊技を制御するためのプログラム、パチンコ機1による演出を制御するためのプログラムなどである。RAMは、CPUによる処理の実行時などに、データを一時的に記憶する。CPUは、ROMおよびRAMに接続されており、ROMに記憶されている各プログラムに基づいて動作する。
【0035】
具体的には、メイン制御基板31は、パチンコ機1の遊技の進行を制御する。例えば、メイン制御基板31は、始動口15または普通電動役物13(図1参照)へ遊技球が入賞することを契機として大当たり判定を行い、大当たり判定の結果が大当たりとなったことに応じて大入賞口18(図1参照)を開放する。また、メイン制御基板31は、大当たり判定による判定結果、大入賞口18への入賞などに応じて他の制御基板(例えばサブ制御基板32または払出制御基板)にコマンドを出力する。
【0036】
サブ制御基板32は、メイン制御基板31に接続されており、メイン制御基板31からのコマンドに基づいて、スピーカ48、操作ボタン9(図1参照)など、演出の総合的な制御を行う。一例として、サブ制御基板32には、複数の端子321が設けられている。複数の端子321には、サブ制御基板32を他の制御基板(例えば、メイン制御基板31)に接続するためのケーブル(図示略)が接続される。
【0037】
演出制御基板33は、サブ制御基板32に接続されており、サブ制御基板32からのコマンドに基づいて、ディスプレイ20(図1参照)による表示を制御する。ランプドライバ基板は、サブ制御基板32に接続されており、サブ制御基板32からのコマンドに基づいて、電飾ランプ(図示略)による発光を制御する。
【0038】
払出制御基板は、メイン制御基板31に接続されており、メイン制御基板31からのコマンドに基づいて、賞球払出装置(図示略)による賞球の払い出しを制御する。電源基板は、メイン制御基板31および遊技球発射装置に接続されており、メイン制御基板31および遊技球発射装置に直流電流を供給する。
【0039】
図3図13を参照して、基板ケース60の構造について説明する。図3図13の説明では、図3の左下側、右上側、左上側、右下側、上側、および下側を、それぞれ、基板ケース60の前側、後側、左側、右側、上側、および下側とする。
【0040】
図3図4に示すように、基板ケース60は、ケース本体80とカシメユニット90とを備えている。ケース本体80は、中空の直方体状を有しており、全体として、上下方向よりも左右方向に長く、左右方向よりも前後方向に長い。ケース本体80は、下カバー80Aと上カバー80Bとによって構成されている。
【0041】
まず、図4図6を参照して、下カバー80Aの構造について説明する。図4に示すように、下カバー80Aは、樹脂製であり、下壁81Aと側壁82Aとを含んでいる。下壁81Aは、平面視で矩形状を有しており、左右方向よりも前後方向に長い。側壁82Aは、下壁81Aの周縁から上方に延びている。側壁82Aの延出量は、下壁81Aの左右方向の長さよりも小さい。
【0042】
下カバー80Aの左右両端のそれぞれには、被係合部84Aが設けられている。なお、図4では、一対の被係合部84Aのうち下カバー80Aの右端側の被係合部84Aのみ図示されており、下カバー80Aの左端側の被係合部84Aは、側壁82Aによって隠れている。
【0043】
被係合部84Aは、リブであり、側壁82Aの前端から後端まで、前後方向に延びている。被係合部84Aの上面は、側壁82Aの下端よりも上方、且つ側壁82Aの上端よりも下方に位置しており、複数の孔841Aを規定している。複数の孔841Aは、それぞれ、前後方向に並んでおり、下方に延びた後、前方に延びている(図10参照)。複数の孔841Aには、それぞれ、後述の複数の係合部84Bが挿入される。
【0044】
側壁82Aの前面には、一対の固定部86Aとカシメ部87Aとが設けられている。一対の固定部86Aは、側壁82Aの前面うち左右両端近傍から前方に突出している。一対の固定部86Aのそれぞれには、孔861Aが設けられている。一対の孔861Aのそれぞれには、基板ケース60を遊技盤2に固定するためのビス21が挿入される(図2図3参照)。
【0045】
図4図6に示すように、カシメ部87Aは、左右方向において、側壁82Aの前面の中央部から前方に突出しており、平面視で前方に開口するコの字状を有している。カシメ部87Aは、左右方向において一対の固定部86Aの間に位置している。
【0046】
カシメ部87Aは、下壁871A(図6参照)と側壁872Aと内壁873Aとを含んでいる。下壁871Aは、平面視で矩形状を有している。下壁871Aの後端は、側壁872Aのうち前面の下端に接続している。下壁871Aには、孔8711Aと孔8712A(図4図6参照)とが設けられている。
【0047】
孔8711Aは、平面視で矩形状を有しており、下壁871Aを上下方向に貫通している。孔8712Aは、孔8711Aの右方に配置されており、下壁871Aを上下方向に貫通している。孔8712Aは、平面視で細長状を有しており、左右方向よりも前後方向に長く延びている。
【0048】
下壁871Aには、複数の凸部8713Aが設けられている。複数の凸部8713Aは、それぞれ、平面視で矩形状を有しており、下壁871Aの後端から前方に突出している。複数の凸部8713Aは、それぞれ、左右方向に並んでおり、後述の複数の溝9111A(図8参照)に嵌る。
【0049】
側壁872Aは、下壁871Aの周縁から上方に延びており、前壁8720Aを含んでいる。前壁8720Aは、側壁872Aの前端に位置しており、孔8712Aの前端を規定している。側壁872Aの延出量は、側壁82Aの延出量よりも大きい。つまり、側壁872Aは、側壁82Aの上端よりも上方まで延びている。
【0050】
また、側壁872Aの前面には、開口8721Aが設けられている。開口8721Aは、側壁872Aの下端から上端まで延びており、側壁872Aを前後方向に貫通している。このため、開口8721Aは、孔8711Aの前端に接続している。換言すれば、孔8711Aは、開口8721Aを介して前方に開口している。
【0051】
内壁873Aは、平面視で孔8711Aを囲むように、下壁871Aから上方に延びている。また、内壁873Aは、後壁8730Aを含んでおり、側壁872Aとともに、孔8712Aを囲んでいる。後壁8730Aは、孔8712Aの後側に位置しており、孔8712Aの後端を規定している。内壁873Aの延出量は、側壁82Aの延出量と同程度である。
【0052】
次に、図4図5図7を参照して、上カバー80Bの構造について説明する。図4に示すように、上カバー80Bは、樹脂製であり、上壁81Bと側壁82Bと下壁83Bとを含んでいる。上壁81Bは平面視で矩形状を有している。上壁81Bの後左部、前左部、および前右部は切り欠かれている。側壁82Bは、上壁81Bの周縁から下方に延びている。側壁82Bの延出量は、後述の下壁83Bの左右方向の長さよりも小さい。
【0053】
下壁83Bは、側壁82Bの下端から平面視で外側に延びている。下壁83Bの外形は、平面視で矩形状であり、左右方向よりも前後方向に長い。下壁83Bには、複数の開口831Bが設けられている。複数の開口831Bは、サブ制御基板32のうち複数の端子321を上方に露出させる。
【0054】
上カバー80Bの左右両端のそれぞれには、複数の係合部84Bが設けられている。なお、図4では、複数の係合部84Bのうち上カバー80Bの左端側の係合部84Bのみ図示されてり、上カバー80Bの右端側の係合部84Bは、上壁81Bによって隠れている。複数の係合部84Bは、それぞれ、鉤状を有しており、下方に延びた後、前方に延びている。複数の係合部84Bは、それぞれ、前後方向に並んでおり、複数の孔841Aに対応している。
【0055】
図4図5図7に示すように、下壁83Bの前端には、カシメ部87Bが設けられている。カシメ部87Bは、左右方向において、側壁82Bの前面の中央部から前方に突出しており、平面視で前方に開口するコの字状を有している。カシメ部87Bの全体的な大きさは、カシメ部87Aの全体的な大きさと同程度である。
【0056】
カシメ部87Bは、全体的に、カシメ部87Aと対応する形状を有しており、上壁871Bと側壁872Bと内壁873Bとを含んでいる。上壁871Bは、平面視で矩形状を有しており、下壁871Aと同程度の大きさである。上壁871Bには、孔8711Bと孔8712Bとが設けられている。
【0057】
孔8711Bは、平面視で矩形状を有しており、孔8711Aと同程度の大きさである。孔8711Aは、上壁871Bを上下方向に貫通している。孔8712Bは、孔8711Bの右方に配置されており、上壁871Bを上下方向に貫通している。孔8712Bは、平面視で細長状を有しており、左右方向よりも前後方向に長く延びている。孔8712Bの大きさは、孔8712Aの大きさと同程度である。
【0058】
上壁871Bには、複数の凸部8713Bが設けられている。複数の凸部8713Bは、それぞれ、平面視で矩形状を有しており、上壁871Bの後端から前方に突出している。複数の凸部8713Bは、それぞれ、左右方向に並んでおり、後述の複数の溝9111B(図9参照)に嵌る。
【0059】
側壁872Bは、上壁871Bの周縁から下方に延びており、前壁8720Bを含んでいる。前壁8720Bは、側壁872Bの前端に位置しており、孔8712Bの前端を規定している。側壁872Bのうち後面の下端が下壁83Bの前端に接続している。側壁872Bの延出量は、側壁82Bの延出量と同程度である。
【0060】
また、側壁872Bの前面には、開口8721Bが設けられている。開口8721Bは、側壁872Bの下端から上端まで延びており、側壁872Bを前後方向に貫通している。このため、開口8721Bは、孔8711Bの前端に接続している。換言すれば、孔8711Bは、開口8721Bを介して前方に開口している。開口8721Bの大きさは、開口8721Aと同程度の大きさである。
【0061】
内壁873Bは、平面視で孔8711Bを囲むように、上壁871Bから下方に延びている。また、内壁873Bは、後壁8730Bを含んでおり、側壁872Bとともに、孔8712Bを囲んでいる。後壁8730Bは、孔8712Bの後端を規定している。内壁873Bの延出量は、側壁872Bの延出量と同程度である。
【0062】
上述した下カバー80Aおよび上カバー80Bの構成によれば、ケース本体80は、組付状態(図2図3図5図10図13参照)と解除状態(図4参照)とに変位できる。なお、ケース本体80を組付状態から解除状態にすることを、「ケース本体80をばらす」ともいい、ケース本体80を解除状態から組付状態にすることを「ケース本体80を組み付ける」ともいう。
【0063】
図3に示すように、組付状態は、下カバー80Aと上カバー80Bとが互いに組み付けられて、ケース本体80の内部空間が構成されている状態である。図4に示すように、解除状態は、下カバー80Aと上カバー80Bとが互いばらされて、ケース本体80の内部空間が開放されている状態である。
【0064】
図5に示すように、ケース本体80が組付状態の場合、カシメ部87Aおよびカシメ部87Bが互いに嵌まり合ってカシメ部87が構成される。カシメ部87は、ケース本体80の前面に形成される。この場合、孔8711Aおよび孔8711Bが互いに接続することによって、孔8711が形成される。つまり、孔8711は、ケース本体80において、カシメ部87を上下方向に貫通する。
【0065】
この場合、開口8721Aおよび開口8721Bが互いに接続することによって、開口8721がカシメ部87の前面に形成される。開口8721の開口方向(前方)は、ケース本体80が解除状態から組付状態に組み付けられる場合に、下カバー80Aに対して上カバー80Bがスライドする方向(前方)と同じである。また、開口8721は、孔8711の前端と接続する。換言すれば、孔8711は、開口8721を介して前方に開口する。
【0066】
また、本実施形態では、孔8712A(図6参照)および孔8712Bも互いに接続することによって、孔8712が形成される。つまり、孔8712は、ケース本体80において、カシメ部87を上下方向に貫通する。
【0067】
図4図8図9を参照して、カシメユニット90について説明する。図4に示すように、カシメユニット90は、一対のカシメ部材90A、90Bによって構成されている。カシメ部材90Aは、第一樹脂材料が用いられて、一体的に樹脂成形されている。本実施形態では、第一樹脂材料は、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂(いわゆるABS)である。
【0068】
また、カシメ部材90Bは、第二樹脂材料が用いられて、一体的に樹脂成形されている。第二樹脂材料は、第一樹脂材料とは異なり、本実施形態では、ポリカーボネート樹脂(いわゆるPC)である。カシメ部材90Aおよびカシメ部材90Bがそれぞれ第一樹脂材料および第二樹脂材料で成形されることによって、カシメ部材90Bの剛性は、カシメ部材90Aの剛性よりも高くなる。
【0069】
まず、図8を参照して、カシメ部材90Aの構造について説明する。カシメ部材90Aは、連結部91Aと規制部92Aと接続部93Aとによって構成されている。連結部91Aは、ベース板911Aと被係合壁912Aと突出壁913Aとを含んでいる。
【0070】
ベース板911Aは、平面視で矩形状を有しており、左右方向において、孔8711A(図6参照)よりもやや大きい。このため、ベース板911Aは、孔8711Aを上下方向に通過できない。
【0071】
ベース板911Aの後端には、複数の溝9111Aが設けられている。複数の溝9111Aは、それぞれ、複数の凸部8713Aの形状に対応しており、平面視で矩形状を有している。複数の溝9111Aは、それぞれ、左右方向に並んでいる。
【0072】
被係合壁912Aは、ベース板911Aの上面のうち中央部に設けられている。被係合壁912Aは、平面視で矩形状を有しており、ベース板911Aから上方に空間9121Aを囲むように突出している。すなわち、空間9121Aは、被係合壁912Aによって囲まれている空間である。平面視において、被係合壁912Aの外形は、孔8711A(図6参照)よりもやや小さい。このため、被係合壁912Aは、孔8711A内に嵌まることができる。被係合壁912Aの突出量は、内壁873A(図4参照)の延出量よりもやや小さい。
【0073】
被係合壁912Aの上端9123Aのうち左右両端には、一対の突起9122Aが設けられている。一対の突起9122Aは、左右方向において、互いに向けて突出している。左右方向において、一対の突起9122Aのそれぞれの先端の間には、隙間が形成されている。このため、空間9121Aは、一対の突起9122Aの間から上方に開口している。
【0074】
突出壁913Aは、被係合壁912Aの前方に設けられている。突出壁913Aは、平面視で矩形状を有しており、ベース板911Aから上方に空間9131Aを囲むように突出している。すなわち、空間9131Aは、突出壁913Aによって囲まれている空間である。突出壁913Aの突出量は、被係合壁912Aの突出量よりも大きく、側壁872A(図4参照)の延出量と同程度である。
【0075】
詳しくは後述するが、連結部91Aは、孔8711(図3参照)を介して後述の連結部91B(図9参照)と連結した連結状態(図3参照)になることで、連結部91Bとともに、カシメ部材90Aおよびカシメ部材90Bがケース本体80から外れることを規制する。
【0076】
規制部92Aは、連結部91Aの右方に位置しており、接続部93Aを介して連結部91Aに接続されている。規制部92Aは、ベース板921Aと突出板922Aとを含んでいる。ベース板921Aは、平面視で細長状であり、左右方向よりも前後方向に長く延びている。平面視において、ベース板921Aの大きさは、孔8712A(図6参照)の大きさよりも大きい。このため、ベース板921Aは、孔8712Aを上下方向に通過できない。
【0077】
突出板922Aは、ベース板921Aの上面から上方に延びており、側面視で矩形状を有している。突出板922Aの突出量は、内壁873Aの延出量よりもやや大きい。前後方向において、突出板922Aの長さは、孔8712Aの長さよりもやや短い。このため、突出板922Aは、孔8712A内に嵌まることができる。
【0078】
接続部93Aは、左右方向に延びている。接続部93Aの左端は、ベース板911Aの右端に接続している。接続部93Aの右端は、ベース板921Aの左端に接続している。前後方向において、接続部93Aの長さD1Aは、ベース板911Aの右端の長さD2Aよりも短く、且つベース板921Aの左端の長さD3Aよりも短い。
【0079】
次に、図9を参照して、カシメ部材90Bの構造について説明する。カシメ部材90Bは、連結部91Bと規制部92Bと接続部93Bとによって構成されている。連結部91Bは、ベース板911Bと一対のフック912Bと突出部913Bとを含んでいる。
【0080】
ベース板911Bは、平面視で矩形状を有しており、左右方向において、孔8711B(図7参照)よりもやや大きい。このため、ベース板911Bは、孔8711Bを上下方向に通過できない。
【0081】
ベース板911Bの後端には、複数の溝9111Bが設けられている。複数の溝9111Bは、それぞれ、複数の凸部8713B(図7参照)の形状に対応しており、平面視で矩形状を有している。複数の溝9111Bは、それぞれ、左右方向に並んでいる。
【0082】
一対のフック912Bは、基台部9120Bの下端に設けられている。基台部9120Bは、直方体状を有しており、ベース板911Bの下面のうち中央部から下方に突出している。一対のフック912Bは、それぞれ、延出部9121Bと爪9122Bとを備えている。
【0083】
一対の延出部9121Bは、それぞれ、基台部9120Bの下面から下方に延びている。一対の延出部9121Bは、左右方向において互いに離れた位置に位置している。左右方向において、一対の延出部9121Bの互いの間隔は、一対の突起9122A(図8参照)の互いの間隔よりもやや小さい。爪9122Bは、延出部9121Bの下端に設けられている。一対の爪9122Bは、左右方向において互いに反対に突出している。
【0084】
基台部9120Bには、一対の接触部9123Bが設けられている。一対の接触部9123Bは、それぞれ、基台部9120Bの下面のうち一対の延出部9121Bの左右両外側から、互いに左右方向に離れるように下方に延びている。
【0085】
一対の接触部9123Bのそれぞれの下端は、一対の爪9122Bのそれぞれの下端よりも上方に位置している。左右方向において、一対の接触部9123Bの互いの間隔は、被係合壁912Aにおいて、上端9123A(図8参照)のうち左右両端の間隔と同程度である。
【0086】
突出部913Bは、一対のフック912Bの前方に設けられている。突出部913Bは、平面視で矩形状を有しており、ベース板911Bから下方に突出している。平面視で突出部913Bの大きさは、空間9131A(図8参照)の外形よりも小さい。このため、突出部913Bは、突出壁913A内に嵌まることができる。突出部913Bの突出量は、内壁873B(図4参照)の延出量よりも小さい。
【0087】
規制部92Bは、連結部91Bの右方に位置しており、接続部93Bを介して連結部91Bに接続されている。規制部92Bは、ベース板921Bと突出板922Bとを含んでいる。ベース板921Bは、平面視で細長状であり、左右方向よりも前後方向に長く延びている。平面視において、ベース板921Bの大きさは、孔8712B(図7参照)の大きさよりも大きい。このため、ベース板921Bは、孔8712Bを上下方向に通過できない。
【0088】
突出板922Bは、ベース板921Bの下面から下方に延びており、側面視で矩形状を有している。突出板922Bの突出量は、内壁873Bの延出量よりもやや大きい。前後方向において、突出板922Bの長さは、孔8712Bの長さよりもやや短い。このため、突出板922Bは、孔8712B内に嵌まることができる。詳しくは後述するが、規制部92Bは、孔8712B(図3参照)内に嵌ることで、ケース本体80が組付状態から連結状態にばらされることを規制する。
【0089】
接続部93Bは、左右方向に延びている。接続部93Bの左端は、ベース板911Bの右端に接続している。接続部93Bの右端は、ベース板921Bの左端に接続している。前後方向において、接続部93Bの長さD1Bは、ベース板911Bの右端の長さD2Bよりも短く、且つベース板921Bの左端の長さD3Bよりも短い。
【0090】
次に、図3図4図10図13を参照して、基板ケース60の組み付け方法について説明する。図4に示すように、作業者は、上カバー80Bの下方にサブ制御基板32を配置し、サブ制御基板32をビス(図示略)などによって上壁81Bに下方から固定する。次いで、作業者は、複数の係合部84Bをそれぞれ対応する複数の孔841Aに差し込み、上カバー80Bを下カバー80Aに上方から組み付ける。
【0091】
次いで、図10に示すように、作業者は、上カバー80Bを下カバー80Aに対して後方から前方に向かってスライドさせる。これにより、複数の係合部84Bのそれぞれが被係合部84Aに係合する。複数の係合部84Bのそれぞれが被係合部84Aに係合することによって、上カバー80Bが下カバー80Aに対してさらに前方にスライドすることが規制され、且つ上カバー80Bが下カバー80Aから上方に外れることが規制される。
【0092】
以上によって、ケース本体80が解除状態から組付状態となる。つまり、組付状態は、複数の係合部84Bが被係合部84Aに係合した状態である。
【0093】
次いで、作業者は、ケース本体80を組付状態にした状態で、カシメ部材90A(図8参照)をケース本体80に対して下方から取り付け、且つカシメ部材90B(図9参照)をケース本体80に対して上方から取り付ける。
【0094】
詳細には、作業者は、図11に示すように、突出板922Aが孔8712A内に嵌まり、且つ図12に示すように、被係合壁912Aが孔8711A内に嵌まるように、カシメ部材90Aをカシメ部87Aに取り付ける。この場合、ベース板911A、接続部93A、およびベース板921Aが、下壁871Aに下方から接触する。また、図11に示すように、突出板922Aの上端9221Aは、内壁873Bのうち後壁8730Bの下端8731Bよりも下方に配置される。
【0095】
カシメ部材90Aが下カバー80Aに対して後方から前方に移動しようとしても、突出板922Aが側壁872Aのうち前壁8720Aに後方から接触する。これにより、カシメ部材90Aが下カバー80Aに対して後方から前方に移動することが規制され、カシメ部材90Aがケース本体80から前方に外れることが規制される。
【0096】
また、作業者は、図11に示すように、突出板922Bが孔8712B内に嵌まり、且つ図12に示すように、一対のフック912Bが孔8711B内に嵌まるように、カシメ部材90Bをカシメ部87Bに取り付ける。この場合、ベース板911B、接続部93B、およびベース板921Bが、上壁871Bに上方から接触する。
【0097】
また、図11に示すように、突出板922Bの下端9221Bは、内壁873Aのうち後壁8730Aの上端8731Aよりも下方に配置される。このため、ケース本体80が組付状態の状態で、上カバー80Bが下カバー80Aに対して前方から後方に移動しようとしても、突出板922Bが内壁873Aのうち後壁8730Aに前方から接触する。これにより、上カバー80Bが下カバー80Aに対して前方から後方に移動することが規制され、ケース本体80が組付状態から解除状態にばらされることが規制される。
【0098】
さらに、カシメ部材90Bが上カバー80Bに対して後方から前方に移動しようとしても、突出板922Bが側壁872Bのうち前壁8720Bに後方から接触する。これにより、カシメ部材90Bが上カバー80Bに対して後方から前方に移動することが規制され、カシメ部材90Bがケース本体80から前方に外れることが規制される。
【0099】
また、図12に示すように、連結部91Aおよび連結部91Bを互いに連結させる場合、作業者は、上下方向において、カシメ部材90Aとカシメ部材90Bとを互いに押圧する。この場合、一対のフック912Bにおいて、それぞれの爪9122Bが左右方向において互いに近づくように変形しながら一対の突起9122Aを乗り越えて、一対の突起9122Aよりも下方まで移動する。これにより、一対のフック912Bが被係合壁912Aに係合する。
【0100】
以上により、連結部91Aおよび連結部91Bが連結状態となる。つまり、連結状態は、連結部91Aおよび連結部91Bが互いに連結する状態、本実施形態では、一対のフック912Bが被係合壁912Aに係合する状態である。
【0101】
図11図3に示すように、連結状態では、ベース板911Aが下壁871Aに下方から接触し、ベース板911Bが上壁871Bに上方から接触する。これにより、連結部91Aおよび連結部91Bは、連結状態において、カシメ部材90Aおよびカシメ部材90Bがケース本体80から上下方向に外れることを規制する。
【0102】
さらに、図13に示すように、連結状態では、突出部913Bが突出壁913A内に嵌る。これにより、連結部91Aおよび連結部91Bが、互いに対して前後方向または左右方向に移動することが規制される。
【0103】
さらに、図12に示すように、連結状態では、一対の接触部9123Bのそれぞれの先端が、被係合壁912Aのうち上端9123Aに面接触する。一対の接触部9123Bのそれぞれの先端は前後方向に延びているので、側面視において、連結部91Aおよび連結部91Bが互いに対して回転することが規制される。
【0104】
さらに、連結状態では、複数の溝9111A(図8参照)のそれぞれに複数の凸部8713A(図6参照)のそれぞれが嵌り、且つ図3に示すように、複数の溝9111Bのそれぞれに複数の凸部8713Bのそれぞれが嵌る。
【0105】
次に、基板ケース60のばらし方法について説明する。例えば、サブ制御基板32を検査するために、サブ制御基板32を基板ケース60内から取り出す場合がある。この場合、作業者は、ケース本体80を組付状態から解除状態にばらす必要がある。具体的には、作業者は、ケース本体80が損傷しないように以下の方法でケース本体80を組付状態から解除状態にばらす。
【0106】
まず、図3図8図9図12に示すように、作業者は、ニッパなどの工具を用いて接続部93Aおよび接続部93Bを切断する。これにより、連結部91Aと規制部92Aとが互いに切り離され、連結部91Bと規制部92Bとが互いに切り離される。この状態で、作業者は、図3図12に示すように、規制部92Aを孔8712Aから下方に抜き、規制部92Bを孔8712Bから上方に抜く。
【0107】
規制部92Bは、ケース本体80が組付状態から解除状態にばらされることを規制しているので、規制部92Bがケース本体80から外れると、作業者は、ケース本体80を組付状態から解除状態にばらすことができるようになる。
【0108】
さらに、作業者は、図3に示すように、連結部91Aおよび連結部91Bを、連結状態のまま、開口8721を介して孔8711から前方に抜く。この状態で、作業者は、上カバー80Bを下カバー80Aに対して前方から後方に向けてスライドさせる。これにより、係合部84Bが被係合部84Aからはずれ、ケース本体80が組付状態から解除状態にばらされる。
【0109】
上記方法によれば、ケース本体80が損傷することなく、カシメユニット90がケース本体80から取り外され、且つケース本体80が組付状態から解除状態にばらされる。したがって、ケース本体80を再利用できる。基板ケース60を再度組み付ける場合、作業者は、新たなカシメユニット90を用いて、上記基板ケース60の組み付け方法を行えばよい。
【0110】
なお、ゴト師などがサブ制御基板32に対する不正行為を行うため、ケース本体80からカシメユニット90が不正に取り外される場合がある。この場合、図3に示すように、例えばゴト師は、マイナスドライバなどの工具をカシメ部材90Bとカシメ部87Bとの隙間に差し込み、テコの原理によって一対のフック912Bを被係合壁912Aから外し、連結部91Aと連結部91Bとの連結状態を解除することが考えられる。このような方法では、工具の押し付けによってケース本体80が損傷する可能性がある。
【0111】
なお、本実施形態では、カシメ部材90Bとカシメ部87Bとの隙間において、複数の凸部8713Bのそれぞれが複数の溝9111Bのそれぞれに嵌っている。このため、ゴト師は、工具をカシメ部材90Bとカシメ部87Bとの隙間に差し込みづらい。よって、基板ケース60は、サブ制御基板32に対する不正行為を抑制できる。
【0112】
また、テコの原理によって連結部91Aと連結部91Bとの連結状態が解除された場合、被係合壁912Aと一対のフック912Bとの一方または両方が白化するように変色し、または破損する。本実施形態では、一対のフック912Bの剛性が被係合壁912Aの剛性よりも高い。このため、一対のフック912Bは、剛性が比較的低い場合に比べて破損しやすい。被係合壁912Aは、剛性が比較的高い場合に比べて変色しやすい。
【0113】
よって、その後、連結部91Aと連結部91Bとが再度、連結状態とされたとしても、被係合壁912Aと一対のフック912Bとの一方または両方が変色または破損していることにより、ケース本体80からカシメユニット90が不正に取り外された痕跡が残存する。したがって、遊技場の管理者などは、サブ制御基板32に対する不正行為を発見しやすい。
【0114】
以上説明したように、ケース本体80からカシメユニット90を正規に取り外そうとする場合、作業者は、接続部93Bを切断し、規制部92Bをフック912Bから切り離す。これにより、規制部92Bがケース本体80から外れる。よって、ケース本体80に傷がつくことなくカシメユニット90をケース本体80から取り外し、ケース本体80を組付状態から解除状態にばらすことができる。このため、連結部91Bと連結部91Aとを再度連結状態にするための孔が、孔8712Bの他にケース本体80に設けられる必要がない。したがって、基板ケース60は、再利用可能なケース本体80を小型化できる。
【0115】
また、ケース本体80には、開口8721が設けられている。これによれば、規制部92Bが連結部91Bから切り離されると、連結状態の連結部91Bと連結部91Aが開口8721を介して孔8711から抜ける。よって、基板ケース60は、フック912Bと被係合壁912Aをケース本体80から容易に取り外すことができる。
【0116】
また、上カバー80Bには、孔8712Bが設けられている。規制部92Bは、孔8712Bに挿入され、且つケース本体80が組付状態から解除状態に変位する場合に下カバー80Aに接触する。これによれば、規制部92Bは、ケース本体80が組付状態から解除状態に変位する場合に下カバー80Aに接触することで、ケース本体80が組付状態から解除状態に変位することを規制できる。よって、基板ケース60は、ケース本体80が組付状態から解除状態に変位することを簡易な構成で規制できる。
【0117】
また、フック912Bが被係合壁912Aに係合することで、連結部91Bが連結部91Aと連結する。このように、基板ケース60は、連結部91Bを連結部91Aに簡易な構成で連結させることができる。
【0118】
また、カシメ部材90Bは、連結部91Bを規制部92Bと接続する接続部93Bを備えている。前後方向において、接続部93Bの長さD1Bは、ベース板911Bの右端の長さD2B(連結部91Bのうち接続部93Bが接続する位置における幅)よりも短く、且つベース板921Bの左端の長さD3B(規制部92Bのうち接続部93Bが接続する位置における幅)よりも短い。これによれば、接続部93Bが比較的細いので、作業者は、接続部93Bを容易に切断できる。よって、基板ケース60は、接続部93Bを切断することで、規制部92Bを連結部91Bから容易に切り離すことができる。なお、同様に、作業者は、接続部93Aも容易に切断できる。
【0119】
また、フック912Bの剛性は、被係合壁912Aの剛性よりも高い。このため、連結部91Bと連結部91Aの連結状態を解除しようとすると、フック912Bの根本が破損しやすく、被係合壁912Aが白化しやすい。つまり、連結部91Bと連結部91Aとの連結状態が解除された痕跡がカシメ部材90Aおよびカシメ部材90Bの一方または両方に残りやすい。よって、基板ケース60では、連結部91Bと連結部91Aの連結状態が不正に解除されたとしても、痕跡が残ることで、不正に解除されたことを遊技場の管理者などが発見しやすい。
【0120】
また、上記実施形態において、パチンコ機1が、本発明の「遊技機」に相当する。基板ケース60が、本発明の「ケース」に相当する。上カバー80Bが、本発明の「第一カバー」に相当する。下カバー80Aが、本発明の「第二カバー」に相当する。基板ケース60の上下方向が、本発明の「対向方向」に相当する。ケース本体80が、本発明の「ケース本体」に相当する。
【0121】
サブ制御基板32が、本発明の「記憶媒体」に相当する。カシメ部材90Bが、本発明の「第一カシメ部材」に相当する。カシメ部材90Aが、本発明の「第二カシメ部材」に相当する。カシメユニット90が、本発明の「カシメユニット」に相当する。規制部92Bが、本発明の「規制部」に相当する。連結部91Bが、本発明の「第一連結部」に相当する。
【0122】
孔8711が、本発明の「第一孔」に相当する。連結部91Aが、本発明の「第二連結部」に相当する。基板ケース60の前方が、本発明の「交差方向」に相当する。開口8721が、本発明の「開口」に相当する。孔8712Bが、本発明の「第二孔」に相当する。フック912Bが、本発明の「フック」に相当する。被係合壁912Aが、本発明の「受部」に相当する。
【0123】
なお、本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、以下説明する各種変形例は、矛盾が生じない限り互いに組み合わせることができる。
【0124】
まず、図14を参照して、変形例として、基板ケース601について説明する。なお、基板ケース601のうち、基板ケース60と同等の機能または形状を有する部材については、上記実施形態と同じ符号を付して説明を省略または簡略化する。図14は、カシメユニット90を破線で示している。
【0125】
基板ケース601では、カシメ部87がケース本体80の前面から後方に凹んだ形状を有している。つまり、カシメ部87がケース本体80から突出していない点が上記実施形態と異なっている。カシメ部87において、孔8711は、ケース本体80を上下方向に貫通している。開口8721は、ケース本体80の前面に設けられており、孔8711に接続している。
【0126】
また、カシメ部87には、複数の孔8712Bが設けられている。複数の孔8712Bは、それぞれ、孔8711の左方、右方、および後方に位置しており、上カバー80Bを上下方向に貫通している。つまり、孔8712Bが複数設けられている点、および孔8711に対する孔8712Bの位置が上記実施形態と異なっている。なお、複数の孔8712Bのうち一部は省略されてもよい。
【0127】
また、カシメ部材90Bは、連結部91Bと複数の規制部92Bと複数の接続部93Bとを備えている。複数の規制部92Bは、それぞれ、連結部91Bの左方、右方、および後方に位置しており、複数の孔8712Bに挿入される。複数の接続部93Bは、それぞれ、複数の8712Bを連結部91Bに接続している。つまり、規制部92Bと接続部93Bがそれぞれ複数設けられている点、および連結部91Bに対する規制部92Bの位置が上記実施形態と異なっている。なお、複数の連結部91Bのうち一部、および複数の連結部91Bのうちの一部に対応する接続部93Bは省略されてもよい。
【0128】
次に、その他の変形例について説明する。例えば、遊技盤2の構成および遊技方法は、上記実施形態に限定されない。また、本発明は、パチンコ機1に限らず、スロット機、アレンジボール機などにも適用できる。
【0129】
また、下カバー80Aおよび上カバー80Bのそれぞれの形状は、上記実施形態に限定されない。例えば、下カバー80Aは、側壁82Aを備えなくてもよい。上カバー80Bは、側壁82Bおよび下壁83Bを備えなくてもよい。つまり、下カバー80Aおよび上カバー80Bは、ケース本体80が組付け状態においてサブ制御基板32を収容可能な形状を有すればよい。また、下カバー80Aおよび上カバー80Bの前後方向、左右方向、および上下方向のそれぞれの長さの関係も上記実施形態に限定されない。なお、その他の部材についても、各長さの関係は、矛盾が生じない限り適宜変更してもよい。
【0130】
また、被係合部84Aおよび係合部84Bのそれぞれの構成は、上記実施形態に限定されない。被係合部84Aが上カバー80Bに設けられ、係合部84Bが下カバー80Aに設けられてもよい。
【0131】
また、上記実施形態では、下カバー80Aに対して上カバー80Bがスライドすることで、ケース本体80が解除状態から組付状態になる。これに対して、例えば、ケース本体80は、軸を備えていてもよい。軸は、左右方向に延び、下カバー80Aの後端および上カバー80Bの後端を互いに連結する。この場合、ケース本体80は、上カバー80Bが軸周りに下カバー80Aに対して回動することで、組付状態と解除状態とに変位する。このため、規制部92Bは、下カバー80Aに対する上カバー80Bの回動を規制するように構成されればよい。また、規制部92Bは、規制部92Aと共に、下カバー80Aに対する上カバー80Bの回動を規制してもよい。この場合、被係合部84Aおよび係合部84Bは、それぞれ、下カバー80Aおよび上カバー80Bに設けられていなくてもよいし、係合部84Bは爪であってもよい。
【0132】
また、規制部92Aおよび規制部92Bのそれぞれの構成は、上記実施形態に限定されない。例えば、規制部92Aおよび規制部92Bの一方または両方は、ピン状を有していてもよいし、輪状であってもよい。例えば規制部92Bが輪状の場合には、規制部92Aが孔8712Bを介して上壁871Bよりも上方に突出し、規制部92B内に嵌ってもよい。
【0133】
また、上記実施形態において、孔8711Aは、平面視で孔8712Aから離れた位置に設けられ、孔8711Bは、平面視で孔8712Bから離れた位置に設けられている。これに対し、孔8711Aと孔8712Aとは、互いに接続されていてもよい。また、孔8711Bと孔8712Bとは、互いに接続されていてもよい。
【0134】
また、上記実施形態では、規制部92Aおよび規制部92Bは、平面視で同じ位置に配置されている。これに対し、規制部92Aおよび規制部92Bは、左右方向または前後方向において互いに異なる位置に配置されてもよい。例えば、規制部92Aが連結部91Aに対して右方に配置され、規制部92Bが連結部91Bに対して左方に配置されてもよい。この場合、孔8712Aと孔8712Bとは左右方向または前後方向において互いに異なる位置に設けられ、互いに接続していなくてもよい。
【0135】
また、上記実施形態では、連結状態において、突出板922Aの上端9221Aは、突出板922Bの下端9221Bとほぼ同じ位置に位置している。これに対し、突出板922Aの上端9221Aは、突出板922Bの下端9221Bよりも上方に位置してもよい。この場合、突出板922Aの上端9221Aが内壁873Bのうち後壁8730Bの下端8731Bよりも上方に位置してもよい。つまり、規制部92Bも、規制部92Aと同様に、孔8712A内に嵌ることで、ケース本体80が組付状態から連結状態にばらされることを規制してもよい。また、規制部92Aは、省略されてもよい。この場合、孔8712Aは、省略されてもよい。
【0136】
また、上記実施形態では、開口8721が前方を向いている。これに対し、開口8721は、左方または右方を向いてもよい。例えば、開口8721は、カシメ部87の左面または右面に設けられてもよい。また、カシメ部87には、開口8721が設けられていなくてもよい。つまり、平面視において、孔8711の周囲の全部が壁に囲まれていてもよい。例えば、接続部93Aおよび接続部93Bが切断された場合に、連結部91Aおよび連結部91Bが、連結状態のまま、孔8711を上方または下方に抜けるように構成されてもよい。
【0137】
また、上記実施形態では、カシメ部87がケース本体80の前面に設けられている。これに対し、カシメ部87は、ケース本体80の後面、左面、または右面に設けられてもよい。
【0138】
また、上記実施形態では、基板ケース60には、サブ制御基板32が収容されている。これに対し、基板ケース60には、サブ制御基板32に代えて、他の制御基板、例えばメイン制御基板31、演出制御基板33、ランプドライバ基板、払出制御基板、または電源基板が収容されてもよい。また、基板ケース60には、複数の制御基板が収容されてもよい。
【0139】
また、上記実施形態において、基板ケース60に収容される制御基板には、CPUが搭載されていなくてもよい。例えば、基板ケース60に収容される制御基板には、少なくとも記憶媒体が搭載されていればよい。記憶媒体は、例えばROMであり、パチンコ機1による遊技に関するデータをあらかじめ記憶していてもよい。
【0140】
また、上記実施形態において、第一樹脂材料は、ABS以外の樹脂、例えばPC、ポリアセタール樹脂(いわゆるPOM)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(いわゆるPPS)、アクリル樹脂(いわゆるPMMA)などでもよい。第二樹脂材料は、PC以外の樹脂、例えばABS、POM、PPS、PMMAなどでもよい。第一樹脂材料および第二樹脂材料は、互いに同じ材料でもよい。なお、第一樹脂材料および第二樹脂材料は、それぞれ、一対のフック912Bが破損しやすく、被係合壁912Aが白化しやすいという観点から、フック912Bの剛性が被係合壁912Aの剛性よりも高くなるように選定されることが好ましいが、これに限定されない。また、カシメ部材90Aおよびカシメ部材90Bは、樹脂製でなくてもよく、金属製、セラミックス製などでもよいし、各材料のハイブリッド製でもよい。さらに、下カバー80Aおよび上カバー80Bの材質についても、樹脂に限定されない。これらの場合でも、一対のフック912Bおよび被係合壁912Aの一方または両方が白化などの変色、または破損するようにカシメ部材90Aおよびカシメ部材90Bが構成されることが好ましい。
【0141】
また、上記実施形態において、連結部91Bは、フック912Bの代わりにピンを備えてもよい。この場合、カシメ部材90Bは、一体的に成形されていなくてもよく、例えば、ピンとピン以外の部分が別体で構成されていてもよい。連結部91Bがフック912Bの代わりにピンを備える場合、例えばピンの先端が拡径し、またはピンの先端に溝が設けられてもよい。この場合、被係合壁912Aは、ピンの拡径部が嵌まる、またはピンの溝に嵌まる形状を有するとよい。なお、カシメ部材90Aも、一体的に成形されていなくてもよい。
【0142】
また、上記実施形態において、複数の凸部8713Aのそれぞれの形状は、平面視で矩形状でなくてもよく、円形状、多角形状などでもよい。この場合、複数の溝9111Aは、それぞれ、複数の凸部8713Aに対応する形状を有するとよい。また、凸部8713Aの個数および溝9111Aの個数は、それぞれ、1つであってもよい。複数の凸部8713Aは、省略されてもよい。つまり、下壁871Aの後端は、左右方向に直線状に延びていてもよい。この場合、複数の溝9111Aも省略されてもよい。なお、複数の凸部8713Bおよび複数の溝9111Bも、それぞれ、複数の凸部8713Aおよび複数の溝9111Aと同様に変更されてもよい。
【0143】
また、上記実施形態において、フック912Bの個数は、2個ではなく、1個でもよいし、3個以上でもよい。また、一対のフック912Bにおいて、それぞれの爪9122Bは、延出部9121Bから互いに反対方向に突出してもよい。また、連結部91Bがフック912Bを含み、連結部91Aが被係合壁912Aを含んでいてもよい。
【0144】
また、上記実施形態において、一対の接触部9123Bの一方または両方は、省略されてもよい。また、突出壁913Aおよび突出部913Bは、省略されてもよい。また、接続部93Aは、省略されてもよい。つまり、ベース板911Aおよびベース板921Aが、接続部93Aを介さずに互いにつながっており、全体として、平面視で矩形状を有していてもよい。
【0145】
なお、請求項、明細書、および図面に記載されるすべての要素(例えば、大入賞口18)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。したがって、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「記憶媒体」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。さらには、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、いずれも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書などにおいて全パターンを記載しなくてもいずれのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲などにおいてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。したがって、その程度の範囲内での構成上の差異を、上記実施形態または変形例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状などにおける、本実施形態または変形例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
【符号の説明】
【0146】
1 パチンコ機
32 サブ制御基板
60、601 基板ケース
80B 上カバー
80 ケース本体
80A 下カバー
90 カシメユニット
90A カシメ部材
90B カシメ部材
91A 連結部
91B 連結部
92A 規制部
92B 規制部
912A 被係合壁
912B フック
8711 孔
8712B 孔
8721 開口
図1
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