(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164193
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】改質反応器
(51)【国際特許分類】
C01B 3/38 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
C01B3/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075596
(22)【出願日】2022-04-29
(71)【出願人】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】弁理士法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 亮平
(72)【発明者】
【氏名】泉 桂広
(72)【発明者】
【氏名】吉川 達也
【テーマコード(参考)】
4G140
【Fターム(参考)】
4G140EA03
4G140EA06
4G140EB14
4G140EB23
4G140EC02
4G140EC03
(57)【要約】
【課題】触媒層に温度分布が生じる場合において、改質反応器全体の原料ガスの改質率を向上させる。
【解決手段】改質反応器10は、原料ガスが流れる原料ガス流路11と、原料ガス流路11の内部に配置された触媒層12と、触媒層12を加熱する燃焼ガス流路13と、を備え、触媒層12は、触媒層12が配置されている位置での原料ガス流路11の横断面において、触媒層のうち燃焼ガス流路13によって加熱されているときに最も温度が高い部分を含む下層122と、触媒層12のうち燃焼ガス流路13によって加熱されているときに最も温度が低い部分を含む上層121と、を有し、下層122の空隙率は、上層121の空隙率よりも大きい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学構造に炭化水素を含む原料ガスを改質反応により水素を含む燃料ガスに改質する改質反応器であって、
前記原料ガスが流れる原料ガス流路(11、21)と、
前記原料ガス流路の内部に配置され、前記原料ガスが通過可能な空隙を有し、前記改質反応を生じさせる触媒層(12、22)と、
前記触媒層を加熱する加熱部(13、23)と、を備え、
前記触媒層は、前記触媒層が配置されている位置での前記原料ガス流路の横断面において、前記触媒層のうち前記加熱部に加熱されているときに最も温度が高い部分(12a、22a)を含む第1領域(122、222)と、前記触媒層のうち前記加熱部に加熱されているときに最も温度が低い部分(12b、22b)を含む第2領域(121、222)と、を有し、
前記第1領域の空隙率は、前記第2領域の空隙率よりも大きい、改質反応器。
【請求項2】
前記触媒層は、前記横断面において、前記第1領域と前記第2領域との間に第3領域(123)を有し、
前記第3領域の空隙率は、前記第1領域の空隙率よりも小さく、前記第2領域の空隙率よりも大きい、請求項1に記載の改質反応器。
【請求項3】
前記原料ガス流路は、前記原料ガスが流入する入口(111)と、前記原料ガスが流出する出口(112)とを有し、
前記触媒層のうち前記横断面で最も温度が高い部分が位置する側かつ前記入口から前記出口に向かう方向での前記出口側の端部の温度が、前記触媒層のなかで最も高く、
前記横断面における前記触媒層の前記第2領域に対する前記第1領域の割合は、前記触媒層のうち前記入口側の端部よりも前記触媒層のうち前記出口側の端部の方が小さい、請求項1に記載の改質反応器。
【請求項4】
前記原料ガス流路は、前記原料ガスが流入する入口(111)と、前記原料ガスが流出する出口(112)とを有し、
前記触媒層のうち前記横断面で最も温度が高い部分が位置する側かつ前記入口から前記出口に向かう方向での前記入口側の端部の温度が、前記触媒層のなかで最も高く、
前記横断面における前記触媒層の前記第2領域に対する前記第1領域の割合は、前記触媒層のうち前記出口側の端部よりも前記触媒層のうち前記入口側の端部の方が小さい、請求項1に記載の改質反応器。
【請求項5】
前記第1領域は、前記改質反応を生じさせる触媒機能を有する触媒粒子としての第1粒子が充填された状態であり、
前記第2領域は、前記触媒粒子としての第2粒子が充填された状態であり、
前記第1粒子の粒径が前記第2粒子の粒径よりも大きいことで、前記第1領域の空隙率は、前記第2領域の空隙率よりも大きい、請求項1に記載の改質反応器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学構造に炭化水素を含む原料ガスを改質反応により水素を含む燃料ガスに改質する改質反応器に関する。
【背景技術】
【0002】
このような改質反応器が特許文献1に開示されている。この改質反応器は、改質触媒を保持した複数の改質ブロックと、各改質ブロックに原料ガスを導く複数のガス流路とを備える。この改質反応器では、触媒を分散して配置することで、局所的な吸熱反応による温度低下を抑制し、改質反応の反応量分布や温度分布を抑制することが図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術では、反応量分布を均一にするために、触媒全体を均一に加熱する必要がある。それには、多くのエネルギーが必要であり、システム全体の効率が低下するとともに、コストが増加する。このため、低コスト化の観点では、触媒層の一部を加熱し、触媒層のうち加熱した一部から他の一部へ伝熱させることが好ましい。
【0005】
しかし、この場合、触媒層のうち加熱部から受熱した受熱部を含む領域での温度が高く、触媒層のうち受熱部から離れた側の領域での温度が低いという温度分布が、触媒層に生じる。触媒層のうち温度が低い低温領域を原料ガスが通過するときの改質率は、触媒層のうち温度が高い高温領域を原料ガスが通過するときの改質率よりも低い。このため、改質反応器全体の原料ガスの改質率が低くなる。
【0006】
本発明は上記点に鑑みて、触媒層に温度分布が生じる場合において、改質反応器全体の原料ガスの改質率を向上させることができる改質反応器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、
化学構造に炭化水素を含む原料ガスを改質反応により水素を含む燃料ガスに改質する改質反応器は、
原料ガスが流れる原料ガス流路(11、21)と、
原料ガス流路の内部に配置され、原料ガスが通過可能な空隙を有し、改質反応を生じさせる触媒層(12、22)と、
触媒層を加熱する加熱部(13、23)と、を備え、
触媒層は、触媒層が配置されている位置での原料ガス流路の横断面において、触媒層のうち加熱部に加熱されているときに最も温度が高い部分(12a、22a)を含む第1領域(122、222)と、触媒層のうち加熱部に加熱されているときに最も温度が低い部分(12b、22b)を含む第2領域(121、221)と、を有し、
第1領域の空隙率は、第2領域の空隙率よりも大きい。
【0008】
これによれば、第1領域の平均温度は、第2領域の平均温度よりも高い。このため、第1領域では、第2領域よりも改質反応の反応速度が大きい。そして、第1領域の空隙率は、第2領域の空隙率よりも大きい。このため、反応速度が小さい第2領域よりも反応速度が大きい第1領域に原料ガスが多く流れる。よって、本発明と異なり、触媒層をガスが均等に流れる場合や、反応速度が大きい第1領域よりも反応速度が小さい第2領域にガスが多く流れる場合と比較して、改質反応器全体での原料ガスの改質率を向上させることができる。
【0009】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態における改質反応器の縦断面図である。
【
図7】比較例1における改質反応器の縦断面図である。
【
図8】第1実施形態および比較例1における原料ガス流路の内部の温度分布を示す図である。
【
図9】
図8のIX-IX線断面における原料ガス流路の内部の温度分布を示す図である。
【
図10】
図8のX-X線断面における原料ガス流路の内部の温度分布を示す図である。
【
図11】
図8のXI-XI線断面における原料ガス流路の内部の温度分布を示す図である。
【
図12】実施例1、2および比較例2の改質率のシミュレーション結果である。
【
図13】第2実施形態における改質反応器の縦断面図である。
【
図16】第3実施形態における改質反応器の縦断面図である。
【
図19】第4実施形態における改質反応器の縦断面図である。
【
図20】第5実施形態における改質反応器の縦断面図である。
【
図24】
図21の横断面における原料ガス流路の内部の温度分布を示す図である。
【
図25】
図22の横断面における原料ガス流路の内部の温度分布を示す図である。
【
図26】
図23の横断面における原料ガス流路の内部の温度分布を示す図である。
【
図27】比較例3における改質反応器の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
【0012】
(第1実施形態)
本実施形態の改質反応器は、化学構造に炭化水素を含む原料ガスを改質反応により水素を含む燃料ガスに改質する。改質反応は、水蒸気を用いた水蒸気改質反応である。水蒸気改質反応では、原料ガスと水蒸気とが触媒存在下で吸熱反応して、水素と一酸化炭素とが生成する。
【0013】
図1~
図4に示すように、改質反応器10は、原料ガス流路11と、触媒層12と、燃焼ガス流路13と、断熱材14と、を備える。
図1は、原料ガス流路11の長手方向に双方向で切断した改質反応器10の縦断面図である。
【0014】
原料ガス流路11は、原料ガスが流れる流路である。原料ガス流路11は、原料ガスが流入する入口111と、原料ガスが流出する出口112とを有する。
【0015】
原料ガス流路11は、筒状の流路形成部材15と、仕切り部材16とによって構成されている。流路形成部材15および仕切り部材16は、金属材料で構成される。仕切り部材16は、流路形成部材15の内部空間を上下に並ぶ2つの流路に仕切る。原料ガス流路11は、2つの流路のうち上側に位置する流路である。原料ガス流路11の横断面形状は、長方形である。
【0016】
触媒層12は、原料ガス流路11に配置される。触媒層12は、原料ガスが通過可能な空隙を有する。触媒層12は、上記の改質反応を生じさせる改質触媒を含む。触媒層12は、原料ガス流路11のうち入口側から出口側にわたって配置されている。触媒層12は、原料ガスが触媒層12中を流れるように、原料ガス流路11の横断面の全体を占めている。触媒層12の詳細については、後述する。
【0017】
燃焼ガス流路13は、図示しない燃料電池から排出されたガスを燃焼させた燃焼ガスが流れる流路である。燃焼ガス流路13は、燃焼ガス流路13を流れる燃焼ガスによって、触媒層12を加熱する加熱部である。
【0018】
燃焼ガス流路13は、燃焼ガス流れと原料ガス流れとが平行になるように、原料ガス流路11に隣接して配置されている。燃焼ガス流路13は、仕切り部材16によって仕切られた2つの流路のうち下側に位置する流路である。燃焼ガスと原料ガスとは対向して流れる。燃焼ガス流路13の横断面形状は、長方形である。
【0019】
断熱材14は、原料ガス流路11と燃焼ガス流路13の両方を含む流路全体の周囲を覆う。
【0020】
触媒層12は、触媒粒子の集合体で構成される。触媒粒子は、改質反応を生じさせる触媒機能を有する粒子である。触媒粒子として、粒子状の担体の表面に、触媒材料が担持されたものが用いられる。触媒粒子として、粒子状の触媒材料が用いられてもよい。触媒材料は、ロジウムやルテニウム等の貴金属またはNiである。
【0021】
触媒層12は、上層121と下層122とを有する。上層121は、触媒層12のうち上側半分の部分である。下層122は、触媒層12のうち下側半分の部分である。
図5に示すように、上層121は、触媒粒子としての第1粒子の集合体で構成されており、第1粒子が充填された状態である。
図6に示すように、下層122は、第1粒子よりも粒径が大きい、触媒粒子としての第2粒子の集合体で構成されており、第2粒子が充填された状態である。下層122には、上層121と比較して大きな空隙が存在する。
【0022】
このため、触媒層12が配置されている位置での原料ガス流路11の横断面において、触媒層12の空隙率を比較したとき、下層122の空隙率は、上層121の空隙率よりも大きい。原料ガス流路11の横断面は、原料ガス流路11の長手方向に垂直な面で切断したときの原料ガス流路11の断面である。原料ガス流路11の長手方向に垂直な面は、原料ガス流路11の中心線に対して垂直な面である。空隙率は、原料ガス流路の横断面における単位面積当たりの空隙の面積の割合である。上層121および下層122のとり得る空隙率の範囲は、25%から80%までの範囲である。下層122の空隙率と上層121の空隙率との差は、空隙率の測定誤差よりも大きく、例えば、0.1%以上である。なお、原料ガス流路11の横断面における上層121と下層122の面積比は、1:1であるが、これ以外であってもよい。
【0023】
ここで、空隙率の測定方法について説明する。まず、原料ガス流路11の横断面に対応する触媒層12の断面の画像が取得される。続いて、取得した画像に対して画像処理が行われることで、空隙率が算出される。なお、空隙率の算出では、原料ガス流路11を構成する壁と触媒層12との間に形成される隙間は、含まれない。
【0024】
次に、触媒層12の製造方法について説明する。第2粒子が充填されることで、下層122が形成される。その後、下層122の上に第1粒子が充填されることで、上層121が形成される。これにより、触媒層12が製造される。
【0025】
また、種々の粒径を有する触媒粒子を揺らしながら容器の中に充填する。この場合、触媒粒子のうち粒径が小さな粒子が下側に充填され、触媒粒子のうち粒径が大きな粒子が上側に充填される。その後、容器の上下を反転させる。このようにして、触媒層12を製造することも可能である。
【0026】
第1粒子の粒径は、第2粒子同士の隙間よりも大きい。第1粒子と第2粒子のそれぞれは、移動できないほど充填されている。このため、第1粒子の集合体と第2粒子の集合体とが混ざらない。なお、第1粒子の集合体と、第2粒子の集合体との間に、第1粒子と第2粒子とのそれぞれの移動を抑制する網等の仕切りが設けられてもよい。
【0027】
次に、本実施形態の効果について、比較例1と対比して説明する。
図7に示す比較例1の改質反応器10Aでは、本実施形態と異なり、原料ガス流路11の横断面での空隙率を比較したとき、下層122の空隙率は、上層121の空隙率よりも小さい。比較例1の触媒層12は、種々の粒径を有する触媒粒子を揺らしながら充填することで、製造される。比較例1の改質反応器10Aの他の構成は、本実施形態と同じである。
【0028】
図8~
図11は、本実施形態の改質反応器10および比較例1の改質反応器10Aにおいて、触媒層12が配置された領域における原料ガス流路11の内部の温度分布を示している。
図8~
図11において、原料ガス流路11の内部に付された1~8の数字は、温度の高低を示している。数字が小さいほど温度が高い。
【0029】
燃焼ガス流路13を流れる燃焼ガスから原料ガス流路11の内部へ熱が伝わる。原料ガス流路11の内部で生じる改質反応は吸熱反応である。原料ガス流路11の内部の触媒層12では、触媒粒子同士の接触部を熱が伝わるため、熱伝達しにくい。このため、原料ガス流路11の内部に温度分布が生じる。
【0030】
図8~
図11に示すように、本実施形態と比較例1のどちらにおいても、原料ガス流路11の内部は、原料ガス流路11のどの横断面においても、燃焼ガス流路13に近い側である下側の部分の温度が燃焼ガス流路13から遠い側である上側の部分の温度よりも高いという温度分布を有する。このため、触媒層12の上層121の平均温度よりも、触媒層12の下層122での平均温度の方が高い。よって、上層121での反応速度よりも、下層122での反応速度が大きい。
【0031】
比較例1では、下層122の空隙率は、上層121の空隙率よりも小さい。このため、反応速度が大きい下層122よりも反応速度が小さい上層121に原料ガスが多く流れる。よって、原料ガスの改質率が低い。
【0032】
これに対して、本実施形態では、下層122の空隙率は、上層121の空隙率よりも大きい。このため、反応速度が小さい上層121よりも反応速度が大きい下層122に原料ガスが多く流れる。よって、本実施形態によれば、比較例1よりも原料ガスの改質率が高い。
【0033】
図2~
図4に示すように、本実施形態では、触媒層12が配置されている位置での原料ガス流路11の横断面において、触媒層12のうち燃焼ガス流路13に最も近い部分である下端部12aの温度が最も高い。したがって、下層122は、原料ガス流路の横断面において、触媒層のうち最も温度が高い部分を含む第1領域に対応する。また、触媒層12が配置されている位置での原料ガス流路11の横断面において、触媒層12のうち燃焼ガス流路13から最も遠い部分である上端部12bの温度が最も低い。したがって、上層121は、原料ガス流路の横断面において、触媒層のうち最も温度が低い部分を含む第2領域に対応する。
【0034】
ここで、
図12に、本発明者が行った実施例1、2および比較例2の改質反応器の改質率のシミュレーション結果を示す。実施例1、2および比較例2では、触媒層12を上層、中層、下層の三層に分割したときの各層の空隙率が
図12に示す数値である。本発明者は、原料ガス流路11の内部が
図8に示す温度分布を有するときの実施例1、2および比較例2の改質率をシミュレーションで計算した。
【0035】
実施例1では、上層と中層の空隙率は同じであり、下層の空隙率は上層と中層の空隙率よりも大きい。実施例2では、上層と中層の空隙率は実施例1と同じであり、下層の空隙率は、実施例1よりも大きい。実施例1と実施例2とを比較してわかるように、下層の空隙率が増加すると、改質率が向上する。具体的には、空隙率の0.6%の増加によって、改質率が0.14%向上する。下層は、触媒層のうち温度が最も高い下端部を含む領域である。この結果より、触媒層のうち温度が最も高い部分を含む領域の空隙率が大きいほど、改質率が大きくなることがわかる。
【0036】
比較例2では、中層と下層の空隙率は実施例1と同じであり、上層の空隙率が実施例1よりも大きい。実施例1と比較例2とを比較してわかるように、上層の空隙率が増加すると、改質率が低下する。比較例2の上層の空隙率は、比較例2の下層の空隙率よりも大きい。上層は、触媒層のうち温度が最も低い上端部を含む領域である。このため、改質率を高めるためには、触媒層のうち温度が最も低い部分を含む領域の空隙率は、触媒層のうち温度が最も高い部分を含む領域の空隙率よりも小さいことが必要である。
【0037】
(第2実施形態)
図13~
図15に示すように、本実施形態では、触媒層12の上層121と下層122の配置が、第1実施形態と異なる。すなわち、原料ガス流路11の横断面における触媒層12の上層121に対する下層122の割合は、触媒層12の入口側端部12cよりも触媒層12の出口側端部12dの方が小さい。入口側端部12cは、触媒層12のうち原料ガス流路11の入口111側に位置する端部である。出口側端部12dは、触媒層12のうち原料ガス流路11の出口112側に位置する端部である。
【0038】
図14に示すように、触媒層12の入口側端部12cでは、触媒層12の全体に対する上層121の割合よりも触媒層12の全体に対する下層122の割合の方が大きい。
【0039】
図15に示すように、触媒層12の出口側端部12dでは、触媒層12の全体に対する上層121の割合よりも触媒層12の全体に対する下層122の割合の方が小さい。
【0040】
図13に示すように、原料ガス流路の入口111ら出口112に向かう方向での触媒層12の全域において、下層122は触媒層12の下端部12aを含んでいるとともに、上層121は触媒層12の上端部12bを含んでいる。そして、入口側端部12cから出口側端部12dに向かうにつれて、仕切り部材16からの下層122の高さは徐々に低くなっている。すなわち、入口側端部12cから出口側端部12dに向かうにつれて、原料ガス流路11の横断面における上層121に対する下層122の割合は徐々に小さくなっている。
【0041】
本実施形態の改質反応器10の他の構成は、第1実施形態と同じである。このため、本実施形態においても、第1実施形態と同じ効果が得られる。さらに、本実施形態によれば、下記の効果が得られる。
【0042】
燃焼ガス流路13では、燃焼ガスは原料ガスに対して対向して流れる。すなわち、原料ガスと燃焼ガスとは、対向流の関係である。この場合、原料ガス流路11の内部は、
図8に示す温度分布を有する。原料ガス流路11の横断面では、下側に向かうにつれて温度が高くなる。原料ガス流路11の入口111から出口112に向かう方向では、出口112側に向かうにつれて、原料ガス流路11の内部の温度が高くなる。したがって、触媒層12のうち下側かつ出口112側の部分である
図13に示す下側出口部分A1の温度が、触媒層12のなかで最も高くなる。
【0043】
本実施形態によれば、原料ガス流路11の横断面における触媒層12の上層121に対する下層122の割合は、触媒層12の入口側端部12cよりも触媒層12の出口側端部12dの方が小さい。上層121よりも下層122の方が空隙率が大きいため、上層121よりも下層122の方が原料ガスが流れやすい。このため、触媒層12のなかで最も温度が高い下側出口部分A1に、選択的に原料ガスを流すことができる。
【0044】
原料ガス流路11の横断面における触媒層12の上層121に対する下層122の割合は、触媒層12の出口側端部12dよりも触媒層12の入口側端部12cの方が大きい。このため、触媒層12の入口側での原料ガス流れの圧力損失が小さく、触媒層12に原料ガスが流入しやすい。
【0045】
また、本実施形態によれば、入口側端部12cから出口側端部12dに向かうにつれて、原料ガス流路11の横断面における上層121に対する下層122の割合は徐々に小さくなっている。このため、原料ガスは、入口111から出口112に向かうにつれて、原料ガス流路11の底面に近づくように、触媒層12を流れる。すなわち、原料ガスは斜め下向きに触媒層12を流れる。よって、原料ガスが、原料ガス流路11の天井と触媒層12との間の隙間を流れることを抑制することができる。
【0046】
なお、本実施形態では、燃焼ガスが原料ガスに対して対向して流れることで、触媒層12が加熱される。しかしながら、触媒層12の加熱方法は、これに限られない。他の加熱方法が採用されてもよい。加熱方法に関わらず、原料ガス流路11の横断面では、下側に向かうにつれて触媒層12の温度が高くなり、触媒層12の下側出口部分A1の温度が、触媒層12のなかで最も高くなる場合に、本実施形態のように、触媒層12の上層121と下層122とが配置されることで、本実施形態と同じ効果が得られる。
【0047】
(第3実施形態)
図16に示すように、本実施形態では、第1実施形態と異なり、燃焼ガスが原料ガスと同じ向きで燃焼ガス流路13を流れる。
【0048】
図16~
図18に示すように、本実施形態では、触媒層12の上層121と下層122の配置が、第1実施形態と異なる。すなわち、原料ガス流路11の横断面における触媒層12の上層121に対する下層122の割合は、触媒層12の出口側端部12dよりも触媒層12の入口側端部12cの方が小さい。
【0049】
図17に示すように、触媒層12の入口側端部12cでは、触媒層12の全体に対する上層121の割合よりも触媒層12の全体に対する下層122の割合の方が小さい。
【0050】
図18に示すように、触媒層12の出口側端部12dでは、触媒層12の全体に対する上層121の割合よりも触媒層12の全体に対する下層122の割合の方が大きい。
【0051】
図16に示すように、原料ガス流路の入口111ら出口112に向かう方向での触媒層12の全域において、下層122は触媒層12の下端部12aを含んでいるとともに、上層121は触媒層12の上端部12bを含んでいる。そして、入口側端部12cから出口側端部12dに向かうにつれて、仕切り部材16からの下層122の高さは徐々に高くなっている。すなわち、入口側端部12cから出口側端部12dに向かうにつれて、原料ガス流路11の横断面における上層121に対する下層122の割合は徐々に大きくなっている。
【0052】
本実施形態の改質反応器10の他の構成は、第1実施形態と同じである。このため、本実施形態においても、第1実施形態と同じ効果が得られる。さらに、本実施形態によれば、下記の効果が得られる。
【0053】
燃焼ガス流路13では、燃焼ガスは原料ガスと同じ向き流れる。すなわち、原料ガスと燃焼ガスとは、並行流の関係である。この場合、原料ガス流路11の横断面では、下側に向かうにつれて温度が高くなる。原料ガス流路11の入口111から出口112に向かう方向では、入口111側に向かうにつれて、原料ガス流路11の内部の温度が高くなる。したがって、触媒層12のうち下側かつ入口111側の部分である
図16に示す下側入口部分A2の温度が、触媒層12のなかで最も高くなる。
【0054】
本実施形態によれば、原料ガス流路11の横断面における触媒層12の上層121に対する下層122の割合は、触媒層12の出口側端部12dよりも触媒層12の入口側端部12cの方が小さい。上層121よりも下層122の方が空隙率が大きいため、上層121よりも下層122の方が原料ガスが流れやすい。このため、触媒層12のなかで最も温度が高い下側入口部分A2に、選択的に原料ガスを流すことができる。
【0055】
なお、本実施形態では、燃焼ガスが原料ガスに対して同じ向きに流れることで、触媒層12が加熱される。しかしながら、触媒層12の加熱方法は、これに限られない。他の加熱方法が採用されてもよい。加熱方法に関わらず、原料ガス流路11の横断面では、下側に向かうにつれて触媒層12の温度が高くなり、触媒層12の下側入口部分A2の温度が、触媒層12のなかで最も高くなる場合に、本実施形態のように、触媒層12の上層121と下層122とが配置されることで、本実施形態と同じ効果が得られる。
【0056】
(第4実施形態)
図19に示すように、本実施形態では、第1実施形態と異なり、触媒層12は、上層121と下層122との間に、中層123を有する。中層123の空隙率は、上層121の空隙率よりも大きい。中層123の空隙率は、下層122の空隙率よりも小さい。各層の空隙率の差は、0.1%以上である。
【0057】
下層122は、下端部12aを含んでおり、原料ガス流路11の横断面において、触媒層12のうち最も温度が高い部分を含む第1領域に対応する。上層121は、上端部12bを含んでおり、原料ガス流路11の横断面において、触媒層12のうち最も温度が低い部分を含む第2領域に対応する。中層123は、原料ガス流路11の横断面において、第1領域と第2領域との間に位置する第3領域に対応する。改質反応器10の他の構成は、第1実施形態と同じである。
【0058】
本実施形態によれば、下層122の空隙率は、上層121の空隙率よりも大きい。このため、第1実施形態と同じ効果が得られる。さらに、本実施形態によれば、上層121よりも中層123の方に、原料ガスが多く流れる。中層123よりも下層122の方に、原料ガスが多く流れる。このため、触媒層12が上層121と下層122の2層のみを有する場合と比較して、下側出口部分A1に原料ガスを多く流すことができる。
【0059】
なお、本実施形態では、燃焼ガスと原料ガスとは対向流の関係であるが、並行流の関係であってもよい。触媒層12の加熱方法は、他の加熱方法であってもよい。また、本実施形態では、触媒層12は、3層であるが、4層以上であってもよい。
【0060】
(第5実施形態)
図20~
図23に示すように、本実施形態の改質反応器20は、原料ガス流路21と、触媒層22と、燃焼ガス流路23と、を備える。原料ガス流路21、触媒層22および燃焼ガス流路23のそれぞれは、第1実施形態の原料ガス流路11、触媒層12および燃焼ガス流路13に対応する。以下では、第1実施形態と異なる点について説明する。
【0061】
原料ガス流路21は、原料ガス流路21の長手方向が燃焼ガス流れ方向に対して交差するように、燃焼ガス流路23の内部に配置される。原料ガス流路21は、筒状の流路形成部材24によって構成される。原料ガス流路21の横断面形状は、円である。
【0062】
図21~
図23に示すように、触媒層22は、上層221と、下層222とを有する。上層221は、触媒層22のうち上側半分の部分である。下層222は、触媒層12のうち下側半分の部分である。原料ガス流路21の横断面での空隙率を比較したとき、下層222の空隙率は、上層221の空隙率よりも大きい。上層221と下層222のそれぞれの構成は、第1実施形態の上層121と下層122のそれぞれと同じである。なお、原料ガス流路21の横断面における上層221と下層222の面積比は、1:1であるが、これ以外であってもよい。
【0063】
図20に示すように、燃焼ガス流路23では、原料ガス流路21の下方から原料ガス流路21に向かって、燃焼ガスが流れる。
図21~
図23に示すように、燃焼ガスは、原料ガス流路21の下側に当たった後、原料ガス流路21の外面に沿って、原料ガス流路21の周囲を流れた後、原料ガス流路21の上方に向かって流れる。
【0064】
このため、
図24~
図26に示すように、原料ガス流路21の内部は、原料ガス流路21のどの横断面においても、燃焼ガス流れの上流側である下側の部分の温度が燃焼ガス流れの下流側である上側の部分の温度よりも高いという温度分布を有する。
図24~
図26において、原料ガス流路21の内部に付された1~8の数字は、温度の高低を示している。数字が小さいほど温度が高い。このことから、触媒層22の上層221の平均温度よりも、触媒層22の下層122での平均温度の方が高い。よって、上層221での反応速度よりも、下層222での反応速度が大きい。
【0065】
ここで、本実施形態と比較例3とを比較する。
図27に示す比較例3の改質反応器20Aでは、本実施形態と異なり、原料ガス流路21の横断面での空隙率を比較したとき、下層222の空隙率は、上層221の空隙率よりも小さい。比較例3の改質反応器20Aの他の構成は、本実施形態と同じである。比較例3では、反応速度が大きい下層222よりも反応速度が小さい上層221に原料ガスが多く流れる。よって、原料ガスの改質率が低い。
【0066】
これに対して、本実施形態によれば、反応速度が小さい上層221よりも反応速度が大きい下層1222に原料ガスが多く流れる。よって、比較例3よりも原料ガスの改質率が高い。
【0067】
図21~
図23に示すように、本実施形態では、触媒層22が配置されている位置での原料ガス流路21の横断面において、触媒層22のうち燃焼ガス流れの最上流側の部分である下端部22aの温度が最も高い。下層222は、原料ガス流路21の横断面において、下端部22aを含む領域であり、触媒層のうち最も温度が高い部分を含む第1領域に対応する。また、触媒層22が配置されている位置での原料ガス流路21の横断面において、触媒層22のうち燃焼ガス流れの最下流側の部分である上端部22bの温度が最も低い。上層221は、原料ガス流路21の横断面において、上端部22bを含む領域であり、触媒層のうち最も温度が低い部分を含む第2領域に対応する。
【0068】
(他の実施形態)
(1)第2実施形態において、触媒層12のうち出口側端部12dよりも原料ガス流路11の入口111側の部分では、上層121が存在せず、原料ガス流路11の横断面において、触媒層12の全部が下層122と同じ空隙率とされていてもよい。この場合も、原料ガス流路11の横断面における触媒層12の上層121に対する下層122の割合は、触媒層12の入口側端部12cよりも触媒層12の出口側端部12dの方が小さい。このため、第2実施形態と同じ効果が得られる。
【0069】
(2)第3実施形態において、触媒層12のうち入口側端部12cよりも原料ガス流路11の出口112側の部分では、上層121が存在せず、原料ガス流路11の横断面において、触媒層12の全部が下層122と同じ空隙率とされていてもよい。この場合も、原料ガス流路11の横断面における触媒層12の上層121に対する下層122の割合は、触媒層12の出口側端部12dよりも触媒層12の入口側端部12cの方が小さい。このため、第3実施形態と同じ効果が得られる。
【0070】
(3)第1~第4実施形態では、原料ガス流路11と燃焼ガス流路13のそれぞれの横断面形状は、長方形であるが、他の形状であってもよい。
【0071】
(4)第1~第4実施形態では、燃焼ガス流路13は、原料ガス流路11の下側に配置されている。しかしながら、燃焼ガス流路13は、燃焼ガスから原料ガス流路11の内部へ伝熱可能に、原料ガス流路11の上側に配置されてもよい。また、燃焼ガス流路13は、燃焼ガスから原料ガス流路11の内部へ伝熱可能に、原料ガス流路11の横方向に並んで配置されてもよい。これらのどちらの場合においても、触媒層12のうち燃焼ガス流路13に近い側の層の空隙率が、触媒層12のうち燃焼ガス流路13から遠い側の層の空隙率よりも大きくされる。
【0072】
どちらの場合においても、触媒層12が配置されている位置での原料ガス流路11の横断面において、触媒層12のうち燃焼ガス流路13に最も近い部分の温度が最も高く、触媒層12のうち燃焼ガス流路13から最も遠い部分の温度が最も低い。このため、触媒層12のうち燃焼ガス流路13に近い側の層は、原料ガス流路の横断面において、触媒層12のうち燃焼ガス流路13に最も近い部分を含む領域であり、触媒層のうち最も温度が高い部分を含む第1領域に対応する。触媒層12のうち燃焼ガス流路13から遠い側の層は、原料ガス流路の横断面において、触媒層12のうち燃焼ガス流路13から最も遠い部分を含む領域であり、触媒層のうち最も温度が低い部分を含む第2領域に対応する。
【0073】
(5)第1~第4実施形態では、原料ガス流路11と燃焼ガス流路13は、流路形成部材15と仕切り部材16とによって構成されている。しかしながら、原料ガス流路11と燃焼ガス流路13は、他の部材によって構成されてもよい。例えば、原料ガス流路11と燃焼ガス流路13は、流路形成部材15を用いずに、断熱材14と仕切り部材16とによって構成されてもよい。
【0074】
(6)第5実施形態では、原料ガス流路21の横断面形状は円であるが、他の形状であってもよい。
【0075】
(7)第5実施形態では、燃焼ガス流路23において、原料ガス流路21の下方から原料ガス流路21に向かって、燃焼ガスが流れる。しかしながら、原料ガス流路21に対して下方以外の方向から原料ガス流路21に向かって、燃焼ガスが流れてもよい。この場合、触媒層22のうち燃焼ガス流れの上流側の層の空隙率が、触媒層22のうち燃焼ガス流れの下流側の層の空隙率よりも大きくされる。
【0076】
この場合、触媒層22が配置されている位置での原料ガス流路21の横断面において、触媒層22のうち燃焼ガス流れの最上流側の部分の温度が最も高く、触媒層22のうち燃焼ガス流れの最下流側の部分の温度が最も低い。触媒層22のうち燃焼ガス流れの上流側の層は、原料ガス流路の横断面において、触媒層22のうち燃焼ガス流れの最上流側の部分を含む領域であり、触媒層のうち最も温度が高い部分を含む第1領域に対応する。触媒層22のうち燃焼ガス流れの下流側の層は、原料ガス流路の横断面において、触媒層22のうち燃焼ガス流れの最下流側の部分を含む領域であり、触媒層のうち最も温度が低い部分を含む第2領域に対応する。
【0077】
(8)第1~第3実施形態では、触媒層12は、上層121と下層122の2層が積み重ねられた構造である。第4実施形態では、触媒層12は、上層121と中層123と下層122の3層が積み重ねられた構造である。第5実施形態では、触媒層22は、上層221と下層222の2層が積み重ねられた構造である。しかしながら、触媒層は、複数の層が積み重なる構造でなくてもよい。
【0078】
この場合であっても、触媒層が配置されている位置での原料ガス流路の横断面において、触媒層のうち最も温度が高い部分を含む第1領域と、触媒層のうち最も温度が低い部分を含む第2領域とを比較したとき、第1領域の空隙率が第2領域の空隙率よりも大きければよい。第1領域は、原料ガス流路の横断面における触媒層の全体に対して一割以上10割以下の領域である。第2領域は、原料ガス流路の横断面における触媒層の全体に対して一割以上10割以下の領域である。原料ガス流路の横断面における触媒層の全体に対して第1領域と第2領域の両方が占める割合は、10割以下である。
【0079】
(9)上記の各実施形態では、触媒層12、22は、触媒粒子の集合体で構成される。しかしながら、触媒層12、22は、原料ガスが通過可能な空隙を有し、改質反応を生じさせる触媒機能を有していれば、他の材料によって構成されてもよい。例えば、触媒層12、22は、連続した孔を有する多孔質の担体の表面に、触媒材料が担持された構成であってもよい。
【0080】
(10)上記の各実施形態では、燃焼ガス流路13が触媒層を加熱する加熱部として用いられている。しかしながら、燃焼ガス流路13以外のものが加熱部として用いられてもよい。
【0081】
(11)上記の各実施形態では、改質反応は、水蒸気改質反応である。しかしながら、改質反応は、これに限られず、吸熱反応であれば、他の改質反応であってもよい。
【0082】
(12)本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能であり、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。例えば、第5実施形態に対して、第2~第4実施形態のそれぞれを組み合わせてもよい。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0083】
10 改質反応器
11 原料ガス流路
12 触媒層
121 上層
122 下層
13 燃焼ガス流路