(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164241
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】燃料電池システム装置
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04 20160101AFI20231102BHJP
H01M 8/0432 20160101ALI20231102BHJP
H01M 8/0438 20160101ALI20231102BHJP
H01M 8/04694 20160101ALI20231102BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
H01M8/0432
H01M8/0438
H01M8/04694
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130979
(22)【出願日】2022-08-19
(31)【優先権主張番号】10-2022-0052468
(32)【優先日】2022-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】507098483
【氏名又は名称】ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ ヨン ヒ
【テーマコード(参考)】
5H127
【Fターム(参考)】
5H127AB03
5H127BA02
5H127BA22
5H127BA59
5H127DB82
5H127DC81
(57)【要約】 (修正有)
【課題】一実施例に係る燃料電池システムのための分散型制御モジュールに関する燃料電池システム装置が提供される。
【解決手段】一実施例に係る燃料電池システム装置は、マスター制御器(110)、および前記マスター制御器(110)と連結された少なくとも一つのスレーブ制御器(121、122)を含むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスター(Master)制御器;および
前記マスター制御器と連結された少なくとも一つのスレーブ(Slave)制御器を含む、燃料電池システム装置。
【請求項2】
前記スレーブ制御器は、
水素タンクと連結されたバルブと連結された、請求項1に記載の燃料電池システム装置。
【請求項3】
前記スレーブ制御器は、
第1スレーブ制御器および第2スレーブ制御器を含み、
前記第1スレーブ制御器は第1水素タンクバルブと連結され、
前記第2スレーブ制御器は第2水素タンクバルブと連結された、請求項1に記載の燃料電池システム装置。
【請求項4】
前記第1水素タンクバルブと連結された第1水素タンク;および
前記第2水素タンクバルブと連結された第2水素タンクをさらに含む、請求項3に記載の燃料電池システム装置。
【請求項5】
前記マスター制御器は、
前記スレーブ制御器と連結するマスター連結部を含む、請求項1に記載の燃料電池システム装置。
【請求項6】
前記スレーブ制御器は、
前記マスター制御器と連結するスレーブ連結部を含む、請求項1に記載の燃料電池システム装置。
【請求項7】
前記スレーブ制御器は、
水素タンクバルブと連結する水素タンクバルブ連結部をさらに含む、請求項6に記載の燃料電池システム装置。
【請求項8】
前記マスター制御器に前記水素タンクバルブに対する制御命令を伝達する燃料電池制御器をさらに含む、請求項7に記載の燃料電池システム装置。
【請求項9】
燃料電池システムのための制御装置において、
前記燃料電池システムを管理するマスター(Master)制御器;および
前記燃料電池システムの燃料電池を管理する少なくとも一つのスレーブ(Slave)制御器を含み、
前記スレーブ制御器は前記マスター制御器と連結された、制御装置。
【請求項10】
前記スレーブ制御器は、
水素タンクと連結されたバルブまたは前記水素タンクを管理する、請求項9に記載の制御装置。
【請求項11】
前記スレーブ制御器は、
前記水素タンクの温度または圧力に基づいて、前記バルブまたは前記水素タンクを管理する、請求項10に記載の制御装置。
【請求項12】
前記スレーブ制御器は、
前記バルブまたは前記水素タンクに対する情報を前記マスター制御器に伝送する、請求項10に記載の制御装置。
【請求項13】
前記マスター制御器は、
前記スレーブ制御器から受信した前記バルブまたは前記水素タンクに対する情報に基づいて前記燃料電池システムを管理する、請求項12に記載の制御装置。
【請求項14】
前記マスター制御器に前記バルブに対する制御命令を伝達する燃料電池制御器をさらに含む、請求項13に記載の制御装置。
【請求項15】
燃料電池システムのための制御方法において、
マスター(Master)制御器を利用して前記燃料電池システムを管理する段階;および
少なくとも一つのスレーブ(Slave)制御器を利用して前記燃料電池システムの燃料電池を管理する段階を含み、
前記スレーブ制御器は前記マスター制御器と連結された、制御方法。
【請求項16】
前記燃料電池を管理する段階は、
水素タンクと連結されたバルブまたは前記水素タンクを管理する、請求項15に記載の制御方法。
【請求項17】
前記燃料電池を管理する段階は、
前記水素タンクの温度または圧力に基づいて、前記バルブまたは前記水素タンクを管理する、請求項16に記載の制御方法。
【請求項18】
前記燃料電池を管理する段階は、
前記バルブまたは前記水素タンクに対する情報を前記マスター制御器に伝送する、請求項16に記載の制御方法。
【請求項19】
前記燃料電池システムを管理する段階は、
前記スレーブ制御器から受信した前記バルブまたは前記水素タンクに対する情報に基づいて前記燃料電池システムを管理する、請求項18に記載の制御方法。
【請求項20】
燃料電池制御器を利用して、前記マスター制御器に前記バルブに対する制御命令を伝達する段階をさらに含む、請求項19に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施例は燃料電池システム装置、燃料電池システムのための制御装置および方法に関し、具体的には燃料電池システムのための分散型制御モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
最近燃料電池システムの使用が増加しており、これに伴い、燃料電池システムのための制御モジュールに対する技術が研究されている。しかし、既存の燃料電池システムの制御方式は多様な燃料電池システムを制御するには限界があるという問題点がある。
【0003】
このような燃料電池システムの制御方式の問題点を解決するために研究が進行されているが、関連制御モジュールを再設計しなければならないなどの多様な問題が発生しており、このような問題を解決することができずにいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一実施例に係る燃料電池システム装置は、マスター(Master)制御器;および前記マスター制御器と連結された少なくとも一つのスレーブ(Slave)制御器を含むことができる。
【0005】
一実施例に係る前記スレーブ制御器は、水素タンクと連結されたバルブと連結され得る。
【0006】
一実施例に係る前記スレーブ制御器は、第1スレーブ制御器および第2スレーブ制御器を含み、前記第1スレーブ制御器は第1水素タンクバルブと連結され、前記第2スレーブ制御器は第2水素タンクバルブと連結され得る。
【0007】
一実施例に係る前記燃料電池システム装置は、前記第1水素タンクバルブと連結された第1水素タンク;および前記第2水素タンクバルブと連結された第2水素タンクをさらに含むことができる。
【0008】
一実施例に係る前記マスター制御器は、前記スレーブ制御器と連結するマスター連結部を含むことができる。
【0009】
一実施例に係る前記スレーブ制御器は、前記マスター制御器と連結するスレーブ連結部を含むことができる。
【0010】
一実施例に係る前記スレーブ制御器は、水素タンクバルブと連結する水素タンクバルブ連結部をさらに含むことができる。
【0011】
一実施例に係る前記燃料電池システム装置は、前記マスター制御器に前記水素タンクバルブに対する制御命令を伝達する燃料電池制御器をさらに含むことができる。
【0012】
一実施例に係る燃料電池システムのための制御装置は、前記燃料電池システムを管理するマスター(Master)制御器;および前記燃料電池システムの燃料電池を管理する少なくとも一つのスレーブ(Slave)制御器を含み、前記スレーブ制御器は前記マスター制御器と連結され得る。
【0013】
一実施例に係る前記スレーブ制御器は、水素タンクと連結されたバルブまたは前記水素タンクを管理することができる。
【0014】
一実施例に係る前記スレーブ制御器は、前記水素タンクの温度または圧力に基づいて、前記バルブまたは前記水素タンクを管理することができる。
【0015】
一実施例に係る前記スレーブ制御器は、前記バルブまたは前記水素タンクに対する情報を前記マスター制御器に伝送することができる。
【0016】
一実施例に係る前記マスター制御器は、前記スレーブ制御器から受信した前記バルブまたは前記水素タンクに対する情報に基づいて前記燃料電池システムを管理することができる。
【0017】
一実施例に係る前記燃料電池システムのための制御装置は、前記マスター制御器に前記バルブに対する制御命令を伝達する燃料電池制御器をさらに含むことができる。
【0018】
一実施例に係る燃料電池システムのための制御方法は、マスター(Master)制御器を利用して前記燃料電池システムを管理する段階;および少なくとも一つのスレーブ(Slave)制御器を利用して前記燃料電池システムの燃料電池を管理する段階を含み、前記スレーブ制御器は前記マスター制御器と連結され得る。
【0019】
一実施例に係る前記燃料電池を管理する段階は、水素タンクと連結されたバルブまたは前記水素タンクを管理することができる。
【0020】
一実施例に係る前記燃料電池を管理する段階は、前記水素タンクの温度または圧力に基づいて、前記バルブまたは前記水素タンクを管理することができる。
【0021】
一実施例に係る前記燃料電池を管理する段階は、前記バルブまたは前記水素タンクに対する情報を前記マスター制御器に伝送することができる。
【0022】
一実施例に係る前記燃料電池システムを管理する段階は、前記スレーブ制御器から受信した前記バルブまたは前記水素タンクに対する情報に基づいて前記燃料電池システムを管理することができる。
【0023】
一実施例に係る前記燃料電池システムのための制御方法は、燃料電池制御器を利用して、前記マスター制御器に前記バルブに対する制御命令を伝達する段階をさらに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】一実施例に係る燃料電池システム装置を示すブロック図である。
【
図2】一実施例に係る燃料電池システム装置を示す図面である。
【
図3】一実施例に係る燃料電池システム装置の構成を示す図面である。
【
図4】一実施例に係る燃料電池システム装置のモジュール別取り替えを示す図面である。
【
図5】一実施例に係る燃料電池システムのための制御装置のブロック図である。
【
図6】一実施例に係る燃料電池システムのための制御方法のフローチャートである。
【
図7】一実施例に係る燃料電池システムのための制御方法の流れを示す図面である。
【
図8】一実施例に係る燃料電池システムのための制御方法を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0026】
ただし、本発明の技術思想は説明される一部の実施例に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で具現され得、本発明の技術思想範囲内であれば、実施例間にその構成要素のうち一つ以上を選択的に結合、置き換えて使うことができる。
【0027】
また、本発明の実施例で使われる用語(技術および科学的用語を含む)は、明白に特に定義されて記述されない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解され得る意味で解釈され得、辞書に定義された用語のように一般的に使われる用語は関連技術の文脈上の意味を考慮してその意味を解釈することができるであろう。
【0028】
また、本発明の実施例で使われた用語は実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。
【0029】
本明細書で、単数型は文面で特に言及しない限り複数型も含むことができ、「Aおよび(と)B、Cのうち少なくとも一つ(または一つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで組み合わせできるすべての組み合わせのうち一つ以上を含むことができる。
【0030】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を使うことができる。
【0031】
このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって該当構成要素の本質や順番または順序などに限定されない。
【0032】
そして、或る構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結、結合または接続される場合だけでなく、その構成要素とその他の構成要素の間にあるさらに他の構成要素によって「連結」、「結合」または「接続」される場合も含むことができる。
【0033】
また、各構成要素の「上(うえ)または下(した)」に形成または配置されるものと記載される場合、上(うえ)または下(した)は二つの構成要素が互いに直接接触する場合だけでなく、一つ以上のさらに他の構成要素が二つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また、「上(うえ)または下(した)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含み得きる。
【0034】
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するものの、図面符号にかかわらず、同一または対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに対する重複する説明は省略することにする。
【0035】
図1は、一実施例に係る燃料電池システム装置を示すブロック図である。
【0036】
一実施例によると、燃料電池システム装置は、マスター(Master)制御器110、少なくとも一つのスレーブ(Slave)制御器121、122を含むことができる。
【0037】
燃料電池システム装置は、後述される燃料電池システムのための制御装置の少なくとも一部を含むことができる。燃料電池システム装置は、非車両燃料電池システムのための分散型モジュールを含むことができる。燃料電池システム装置は、非車両燃料電池システムを含むか、または非車両燃料電池システムに適用/使われ得る。
【0038】
燃料電池システム装置は、燃料電池システムまたは燃料電池の少なくとも一部を含むことができる。燃料電池システム装置は、電気回路、電子回路、通信回路、プロセッサ、半導体、メモリ、データ送受信機、バルブの少なくとも一部を含むことができる。
【0039】
燃料電池システム装置は、本発明で発明を説明するために使われるすべての構成の少なくとも一部を含むかまたはすべての動作/機能のうち少なくとも一部を遂行できる。
【0040】
スレーブ制御器121、122は、マスター制御器110と連結され得る。
【0041】
一実施例によると、スレーブ制御器121、122は、水素タンクと連結されたバルブ131、132と連結され得る。
【0042】
一実施例によると、スレーブ制御器は、第1スレーブ制御器121および第2スレーブ制御器/第nスレーブ制御器122を含むことができる。nは2以上の自然数であり得る。
【0043】
第1スレーブ制御器121は第1水素タンクバルブ131と連結され、第2スレーブ制御器/第nスレーブ制御器122は第2水素タンクバルブ/第n水素タンクバルブ132とそれぞれ連結され得る。
【0044】
一実施例によると、燃料電池システム装置は、第1水素タンクバルブ131と連結された第1水素タンク(図示されず)と、第2水素タンクバルブ/第n水素タンクバルブ132と連結された第2水素タンク/第n水素タンク(図示されず)をさらに含むことができる。
【0045】
一実施例によると、マスター制御器110は、スレーブ制御器121、122と連結するマスター連結部を含むことができる。
【0046】
一実施例によると、スレーブ制御器121、122は、マスター制御器110と連結するスレーブ連結部を含むことができる。
【0047】
一実施例によると、スレーブ制御器121、122は、水素タンクバルブ131、132と連結する水素タンクバルブ連結部をさらに含むことができる。
【0048】
一実施例によると、燃料電池システム装置は、マスター制御器110に水素タンクバルブ131、132に対する制御命令を伝達する燃料電池制御器(図示されず)をさらに含むことができる。
【0049】
燃料電池システム装置は、分散型(distributed)タイプで設計されてトポロジーを構成することができる。
【0050】
燃料電池システム装置は、マスター(Master)制御器とスレーブ(Slaver)制御器に区分し、モジュール式で拡張性を容易にすることができる。
【0051】
燃料電池システム装置は、部品の故障時に原因となる側だけ取り替えることができる。
【0052】
燃料電池システム装置は、水素タンク3個の中央集中型HMUも代替可能な程度に修正される要素を最大限制限することができる。
【0053】
燃料電池システム装置は、他の部品(BoP:Balance of Plant)のハードウェア(HW)、ソフトウェア(SW)の変更がないようにすることができる。
【0054】
図2は、一実施例に係る燃料電池システム装置を示す図面である。
【0055】
燃料電池システム装置は、既存の中央集中型対比PCB(PRINTED CIRCUIT BOARD)の配線が簡単であり、アートワークや時間の所要も短縮させ得る長所がある。また、燃料電池システム装置は、問題把握用フェイルセーフ(fail-safety)アルゴリズムと診断システムが簡単かつ明瞭となる効果がある。
【0056】
燃料電池システム装置は、追って部品サービス(AS)特性が考慮されたので、問題発見時に取り替え費用と時間が短縮され得る。一つの仕様で統一され得、これによってスレーブ(slave)制御器とアッシー(Assy.)で納品および管理が可能となり得る。
【0057】
燃料電池システム装置は、非車両用製品認証時に水素関連部品に分類されて危険度が高い等級に分類され得るが、マスタースレーブ(Master-slave)構造にリダンダンシー(redundancy)の追加で対応可能なルートが多くなり得る。
【0058】
燃料電池システム装置は、突発状況が発生した時に自ら解決することができる。燃料電池システム装置は、燃料電池システムまたは燃料電池の少なくとも一部が正常動作しない場合、これを感知して、正常動作するように制御したりまたは問題がある部分を遮断させることができる。
【0059】
燃料電池システム装置のマスター(Master)制御器とスレーブ(Slave)制御器は、必ずしもワイヤに連結される必要はない。マスター制御器はマスターHMU(hydrogen storage system management unit)を含むことができ、スレーブ制御器はスレーブHMUを含むことができる。
【0060】
マスター制御器とスレーブ制御器は、コネクタで直結され得る。マスター制御器とスレーブ制御器は、ボードツーボード(B to B)コネクタで連結し、一つのハウジングで構成されてもよい。
【0061】
一実施例によると、マスター制御器210は、スレーブ制御器221、222、223、224と連結するマスター連結部を含むことができる。マスター連結部はコネクタまたはピンポートを含むことができる。マスター制御器210は、MCU(Micro Controller Unit)、ドライバなどを含むことができる。
【0062】
一実施例によると、スレーブ制御器221、222、223、224それぞれは、マスター制御器210と連結するスレーブ連結部をそれぞれ含むことができる。スレーブ連結部はコネクタまたはピンポートを含むことができる。
【0063】
一実施例によると、スレーブ制御器221、222、223、224それぞれは、水素タンクバルブHTV1、HTV2、HTV3、...HTVnとそれぞれ連結する水素タンクバルブ連結部をさらに含むことができる。水素タンクバルブ連結部はコネクタまたはピンポートを含むことができる。
【0064】
図3は、一実施例に係る燃料電池システム装置の構成を示す図面である。
【0065】
燃料電池システム装置は、マスター制御器310に水素タンクバルブHTV1に対する制御命令を伝達する燃料電池制御器(FCU)301をさらに含むことができる。
【0066】
燃料電池制御器301はマスター制御器310と連結する燃料電池制御連結部を含むことができる。燃料電池制御連結部はコネクタまたはピンポートを含むことができ、40ピンコネクタ(pin conn.)を含むことができる。
【0067】
燃料電池制御器301はMCU、CANドライバ(Driver)、インターフェース(Interface)等を含むことができる。
【0068】
マスター制御器310は、スレーブ制御器320または燃料電池制御器301と連結するマスター連結部311を含むことができる。マスター連結部311は40ピンコネクタを含むことができる。
【0069】
マスター連結部311は約6個までスレーブ制御器またはスレーブモジュール(Slave module)と連結が可能であり、実際にはピン(pin)数をさらに増やしてもよい。
【0070】
水素タンクのサイズや水素タンクバルブ(HTV)のバルブ仕様が変わってもスレーブ制御器さえ変更すればよく、マスター制御器はそのまま置くことができる。
【0071】
スレーブ制御器320はマスター制御器310と連結するスレーブ連結部を含むことができる。スレーブ連結部は6ピンコネクタを含むことができる。スレーブ制御器320は水素タンクバルブHTV1と連結する水素タンクバルブ連結部を含むことができる。水素タンクバルブ連結部は4ピンコネクタを含むことができる。
【0072】
スレーブ制御器320はパワーレギュレータ(Power Regulator)、水素タンクバルブHTV1のためのFET(field effect transistor)(HTV 1 FET)、センサ(Sensor)またはセンシング部(Sensing)、MCU321等を含むことができる。
【0073】
MCU321はもう少し明確なHMU制御や両方向チェックのためにスレーブ制御器に低仕様で追加され得る。
【0074】
燃料電池制御器301のMCUが生成した信号/制御信号は、CANドライバ、インターフェース、コネクタを通じてマスター制御器310に伝送/伝達され得る。
【0075】
燃料電池制御器301が伝達したバルブ開閉命令は、コネクタ(燃料電池制御連結部およびマスター連結部)を通じてマスター制御器310のMCUに伝達され得る。マスター制御器310のMCUは、デューティー(Duty)によってPWM(Pulse Width Modulation)をマスター制御器310のドライバに伝達したりまたはPWMを利用した制御を遂行できる。マスター制御器310のドライバは、ドライバから出力された信号をコネクタ(マスター連結部およびスレーブ連結部)を通じてスレーブ制御器320のFETに伝達することができる。スレーブ制御器320のFETは受信したドライバから出力された信号を増幅させることができる。
【0076】
スレーブ制御器320は、水素タンクバルブHTV1から水素タンク/水素タンクバルブに対する圧力または温度に対する情報/信号をコネクタ(水素タンクバルブ連結部)を通じて受信することができる。スレーブ制御器320は、スレーブ制御器320のFETから電流をセンサ/センシング部が受信/伝達を受けたりまたはセンシングし、受信/伝達を受けたりまたはセンシングした情報/信号をコネクタ(マスター連結部およびスレーブ連結部)を通じてマスター制御器310のMCUに伝送/伝達することができる。
【0077】
図4は、一実施例に係る燃料電池システム装置のモジュール別取り替えを示す図面である。
【0078】
燃料電池システム装置は、主に問題となり得る部分としてMCU401、FET402、水素タンクバルブ403等があり、問題が発生した時モジュール別に脱去して取り替えることができる。
【0079】
燃料電池制御器(FCU)の立場においても、FET402または水素タンクバルブ403に問題が発生した状況のケース状況でモジュール別に取り替えが可能であれば、診断とフェイルセーフ(Fail-safety)段階が簡単となり、判断ロジックの遂行がさらにはやくなり得る。
【0080】
燃料電池システム装置は、多様な仕様のパワーパックを開発する場合、使おうとする水素タンクの個数に合うように、残りのピン(pin)にスレーブ制御器(slave HMU)を追加し、マスター制御器(master HMU)のソフトウェア(SW)のみを修正して容易にシステムを構成することができる。
【0081】
図5は、一実施例に係る燃料電池システムのための制御装置のブロック図である。
【0082】
一実施例によると、燃料電池システムのための制御装置500は、燃料電池システムを管理するマスター(Master)制御器501と、燃料電池システムの燃料電池を管理する少なくとも一つのスレーブ(Slave)制御器502、503を含むことができる。
【0083】
燃料電池システムのための制御装置500は、前述した燃料電池システム装置の構成要素のうち少なくとも一部を含むことができる。
【0084】
スレーブ制御器502、503はマスター制御器501と連結され得る。
【0085】
一実施例によると、スレーブ制御器502、503は、水素タンクと連結されたバルブまたは水素タンクを管理することができる。
【0086】
一実施例によると、スレーブ制御器502、503は、水素タンクの温度または圧力に基づいて、バルブまたは水素タンクを管理することができる。
【0087】
一実施例によると、スレーブ制御器502、503は、バルブまたは水素タンクに対する情報をマスター制御器501に伝送することができる。
【0088】
一実施例によると、マスター制御器501は、スレーブ制御器502、503から受信したバルブまたは水素タンクに対する情報に基づいて燃料電池システムを管理することができる。
【0089】
一実施例によると、燃料電池システムのための制御装置500は、マスター制御器にバルブに対する制御命令を伝達する燃料電池制御器(図示されず)をさらに含むことができる。
【0090】
図6は、一実施例に係る燃料電池システムのための制御方法のフローチャートである。
【0091】
図6を参照すると、燃料電池システムのための制御方法の各段階は、前述した燃料電池システムのための制御装置の構成要素のうち少なくとも一部によって遂行され得る。
【0092】
段階601で、燃料電池システムのための制御装置は、マスター(Master)制御器を利用して燃料電池システムを管理することができる。
【0093】
段階602で、燃料電池システムのための制御装置は、少なくとも一つのスレーブ(Slave)制御器を利用して燃料電池システムの燃料電池を管理することができる。
【0094】
スレーブ制御器はマスター制御器と連結され得る。
【0095】
一実施例によると、燃料電池システムのための制御装置は、水素タンクと連結されたバルブまたは水素タンクを管理することができる。
【0096】
一実施例によると、燃料電池システムのための制御装置は、水素タンクの温度または圧力に基づいて、バルブまたは水素タンクを管理することができる。
【0097】
一実施例によると、燃料電池システムのための制御装置は、バルブまたは水素タンクに対する情報をマスター制御器に伝送することができる。
【0098】
一実施例によると、燃料電池システムのための制御装置は、スレーブ制御器から受信したバルブまたは水素タンクに対する情報に基づいて燃料電池システムを管理することができる。
【0099】
一実施例によると、燃料電池システムのための制御装置は、燃料電池制御器を利用して、マスター制御器にバルブに対する制御命令を伝達することができる。
【0100】
図7は、一実施例に係る燃料電池システムのための制御方法の流れを示す図面である。
【0101】
燃料電池システムのための制御方法で、燃料電池システムのための制御装置は、燃料電池システムの始動を提供することができる。
【0102】
段階(710)で、燃料電池システムのための制御装置は、燃料電池システムの使用者(User)または管理者などによって12Vで燃料電池システムの少なくとも一部をオン(On)にすることができる。
【0103】
段階(720)で、燃料電池システムのための制御装置は、マスター(Master)制御器(HMU)を利用して初期化することができ、DTC(Diagnostic Trouble Code)が0であるかどうかを確認することができる。
【0104】
段階(721)で、燃料電池システムのための制御装置は、DTCが0でない場合、燃料電池制御器(FCU)を利用して、水素(H2)システムチェックアラーム/燃料電池システムアラームを遂行したりまたは使用者端末/管理者端末に伝達/伝送することができる。
【0105】
段階(722)で、燃料電池システムのための制御装置は、燃料電池制御器(FCU)を利用して、12Vで燃料電池システムの少なくとも一部をオフ(Off)にすることができる。
【0106】
段階(730)で、燃料電池システムのための制御装置は、マスター制御器(Master HMU)を利用して、DTCが0である場合、第1~第nスレーブ制御器(HMU)のDTCが0であるかどうかを確認することができる。
【0107】
段階(731)で、燃料電池システムのための制御装置は、第1~第nスレーブ制御器のうち少なくとも一部のDTCが0でない場合、燃料電池制御器(FCU)を利用して、該当スレーブ制御器に連結された水素タンクまたはバルブに対するチェックアラーム/水素タンクバルブアラームを遂行したりまたは使用者端末/管理者端末に伝達/伝送することができる。
【0108】
段階(740)で、燃料電池システムのための制御装置は、第1~第nスレーブ制御器すべてのDTCが0である場合、第1スレーブ制御器が連結された第1水素タンクの温度および圧力に対する情報または信号をマスター制御器にアナログデジタル変換器(ADC)を利用して伝送するようにすることができる。
【0109】
段階(741)で、燃料電池システムのための制御装置は、第2スレーブ制御器が連結された第2水素タンクの温度および圧力に対する情報または信号をマスター制御器にアナログデジタル変換器(ADC)を利用して伝送するようにすることができる。
【0110】
段階(742)で、燃料電池システムのための制御装置は、第3スレーブ制御器が連結された第3水素タンクの温度および圧力に対する情報または信号をマスター制御器にアナログデジタル変換器(ADC)を利用して伝送するようにすることができる。
【0111】
段階(750)で、燃料電池システムのための制御装置は、マスター制御器が第1~第nスレーブ制御器のすべてからそれぞれ連結された第1~第n水素タンクに対するデータまたは情報を受信するようにすることができる。
【0112】
段階(760)で、燃料電池システムのための制御装置は、燃料電池制御器(FCU)を利用して、燃料電池システムがオン(On)となる準備がされたものであるかを確認することができる。
【0113】
燃料電池システムがオン(On)となる準備がされていない場合、段階(750)に戻って繰り返して段階(750)と段階(760)が遂行され得る。
【0114】
段階(770)で、燃料電池システムのための制御装置は、燃料電池システムがオン(On)となる準備がされた場合、使用者または管理者によってIGN(ignition)のような点火装置/パワー/電源などをオン(On)にして燃料電池システムを開始することができる。
【0115】
段階(780)で、燃料電池システムのための制御装置は、燃料電池制御器(FCU)を利用して、始動シークエンスロジック(On sequence logic)を開始し、第1~第n水素タンクをオン(on)またはオフ(off)にする命令を伝達することができる。
【0116】
段階(790)で、燃料電池システムのための制御装置は、マスター制御器を利用して、第1~第nスレーブ制御器のFETを制御することができる。
【0117】
段階(791)で、燃料電池システムのための制御装置は、使用者または管理者によって燃料電池をオン(On)にすることができる。
【0118】
図8は、一実施例に係る燃料電池システムのための制御方法を示す図面である。
【0119】
燃料電池システムのための制御方法で、燃料電池システムのための制御装置は、燃料電池システムの運転中に水素タンクの問題を分かるかまたは解決することができる。
【0120】
段階(801)で、燃料電池システムのための制御装置は、第2スレーブ制御器(第nスレーブ制御器)を利用して、第2水素タンク(第n水素タンク)の温度/圧力/第2水素タンクバルブ(第n水素タンクバルブ)がフォールト(Fault)であるかどうかを確認することができる。
【0121】
段階(802)で、燃料電池システムのための制御装置は、マスター制御器を利用して、第2スレーブ制御器(第nスレーブ制御器)フォールトアラームを遂行したりまたは伝達することができる。
【0122】
段階(803)で、燃料電池システムのための制御装置は、燃料電池制御器(FCU)を利用して、(使用者)アラームを遂行したりまたは伝達して燃料電池をオフ(Off)にすることができる。
【0123】
段階(804)で、燃料電池システムのための制御装置は、使用者または管理者によって12Vが供給されないようにオフ(off)にすることができ、第2スレーブ制御器を変更することができる。
【0124】
段階(805)で、燃料電池システムのための制御装置は、使用者または管理者によって12Vが供給されるようにオン(on)にすることができる。
【0125】
段階(806)で、燃料電池システムのための制御装置は、マスター制御器を利用して、初期化を遂行でき、DTCは0ではないように設定することができる。
【0126】
段階(807)で、燃料電池システムのための制御装置は、マスター制御器を利用して、第2スレーブ制御器を確認/チェックすることができる。
【0127】
燃料電池システムのための制御装置は、第2スレーブ制御器が確認/チェックされない場合、再び段階(806)に戻って段階(806)および段階(807)を遂行できる。
【0128】
段階(808)で、燃料電池システムのための制御装置は、第2スレーブ制御器が確認/チェックされる場合、マスター制御器を利用して初期化を遂行でき、DTCは0に設定することができる。
【0129】
その後、燃料電池システムのための制御装置は、
図7の始動シークエンスを遂行できる。
【0130】
本実施例で使われる「~部」という用語はソフトウェアまたはFPGA(field-programmable gate array)またはASICのようなハードウェア構成要素を意味し、「~部」はある役割を遂行する。しかし、「~部」はソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。「~部」はアドレッシングできる保存媒体にあるように構成されてもよく、一つまたはそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されてもよい。したがって、一例として「~部」はソフトウェア構成要素、客体指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素およびタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシーザー、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、および変数を含む。構成要素と「~部」内で提供される機能はさらに小さい数の構成要素および「~部」で結合されるか追加的な構成要素と「~部」にさらに分離され得る。それだけでなく、構成要素および「~部」はデバイスまたはセキュリティマルチメディアカード内の一つまたはそれ以上のCPUを再生させるように具現されてもよい。
【0131】
前記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。