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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164248
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】発光装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/50 20100101AFI20231102BHJP
【FI】
H01L33/50
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165334
(22)【出願日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】P 2022075066
(32)【優先日】2022-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2022116849
(32)【優先日】2022-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 達也
(72)【発明者】
【氏名】大倉 信也
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA26
5F142AA56
5F142BA02
5F142BA32
5F142CA11
5F142CA13
5F142CB03
5F142CB12
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD13
5F142CD15
5F142CD16
5F142CD17
5F142CD18
5F142CG04
5F142CG05
5F142CG24
5F142DA13
5F142DA35
5F142DA61
5F142FA28
5F142GA11
5F142GA28
(57)【要約】
【課題】発光装置の小型化を図ることができる発光装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】発光装置100は、支持基板15と、隣り合って配置される第1発光部11及び第2発光部12と、を有する発光素子10と、第1発光部11から出射される第1光及び第2発光部12から出射される第2光を第3光に波長変換する波長変換部材20と、平面視で第1発光部11及び第2発光部12のいずれか一方に重なる光調整部材30と、を含み、発光素子10は、発光装置100の発光時において、前記第2光の発光ピーク波長における前記第1光の発光強度が、前記第2光の発光ピーク波長における前記第2光の発光強度より小さい。
【選択図】図1C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、それぞれが第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含み、隣り合って配置される第1発光部及び第2発光部と、を有する発光素子と、
前記支持基板の第1面に配置され、前記第1発光部から出射される第1光及び前記第2発光部から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材と、
前記波長変換部材の前記支持基板側の面と反対側の面、又は、前記波長変換部材の内部に配置され、平面視で前記第1発光部及び前記第2発光部のいずれか一方に重なる光調整部材と、を含む発光装置であって、
前記発光素子は、前記発光装置の発光時において、前記第2光の発光ピーク波長における前記第1光の発光強度が、前記第2光の発光ピーク波長における前記第2光の発光強度より小さい発光装置。
【請求項2】
前記波長変換部材は、前記蛍光体を含む波長変換層と、前記波長変換層を支持する透光性部材と、を有する請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記光調整部材は、前記透光性部材の前記波長変換層側の面に配置される請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第1光の発光ピーク波長は、前記第2光の発光ピーク波長より長く、
前記光調整部材は、前記第2光を波長変換する蛍光体を含み、
前記光調整部材は、平面視で、前記第2発光部と重なる位置に配置される請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項5】
前記波長変換部材に含まれる蛍光体と、前記光調整部材に含まれる蛍光体とは、同じ種類の蛍光体を含む請求項4に記載の発光装置。
【請求項6】
前記第1光の発光ピーク波長は、前記第2光の発光ピーク波長より長く、
前記光調整部材は、蛍光体を含まない、又は、前記波長変換部材における前記蛍光体を含む層の蛍光体濃度よりも低い濃度で前記第1光を波長変換する蛍光体を含み、
前記光調整部材は、平面視で、前記第1発光部と重なる位置に配置される請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項7】
前記第1発光部と前記第2発光部とは、発光時の電流密度が異なる請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項8】
前記第1発光部と前記第2発光部とは、平面視における面積が同じである請求項7に記載の発光装置。
【請求項9】
前記第1発光部と前記第2発光部とは、平面視における面積が異なる請求項7に記載の発光装置。
【請求項10】
前記光調整部材は、平面視で、前記第1発光部及び前記第2発光部のいずれか一方に重なって配置されると共に、前記第1発光部及び前記第2発光部の他方の一部に重なる位置まで延在して配置される請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項11】
発光時における前記第2光の発光強度を100としたときに、前記第1光の発光強度が10以上70以下である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項12】
発光時における前記第1光及び前記第2光の発光ピーク波長が420nm以上460nm以下であり、前記第3光の発光ピーク波長が500nm以上600nm以下である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項13】
発光時における前記第1光の発光ピーク波長と前記第2光の発光ピーク波長の差が0.1nm以上15nm以下である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項14】
前記発光素子が配置される配線基板を備え、
前記配線基板は、前記第1発光部と前記第2発光部とを個別に駆動可能な配線を備える請求項8に記載の発光装置。
【請求項15】
前記発光素子が配置される配線基板を備え、
前記配線基板は、前記第1発光部と前記第2発光部とを直列に接続する配線を備える請求項9に記載の発光装置。
【請求項16】
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、それぞれが第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含み、隣り合って配置される第1発光部及び第2発光部と、を有する発光素子を準備する工程と、
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有し、前記第1発光部から出射される第1光及び前記第2発光部から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材の第1面、又は、前記波長変換部材の内部に光調整部材が配置された波長変換部材を準備する工程と、
前記支持基板の第1面に、前記波長変換部材の第2面が対向するように、前記光調整部材が配置された前記波長変換部材を配置する工程と、を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、平面視で前記第1発光部及び前記第2発光部のいずれか一方に重なる位置に前記光調整部材を配置する発光装置の製造方法。
【請求項17】
前記波長変換部材は、前記蛍光体を含む波長変換層と、前記波長変換層を支持する透光性部材と、を有し、
前記波長変換部材を準備する工程は、前記透光性部材の前記波長変換層側の面に前記光調整部材を有する前記波長変換部材を準備する工程を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、前記波長変換層側の面が前記支持基板の第1面側に位置するように前記波長変換部材を配置する請求項16に記載の発光装置の製造方法。
【請求項18】
前記波長変換部材は、前記蛍光体を含む波長変換層と、前記波長変換層を支持する透光性部材と、を有し、
前記波長変換部材を準備する工程は、前記透光性部材の前記波長変換層側の面と反対側の面に前記光調整部材を有する前記波長変換部材を準備する工程を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、前記波長変換層側の面が前記支持基板の第1面側に位置するように前記波長変換部材を配置する請求項16に記載の発光装置の製造方法。
【請求項19】
前記波長変換部材を準備する工程は、前記透光性部材上に前記透光性部材の一部を覆う前記光調整部材を配置する工程と、前記光調整部材から露出する前記透光性部材及び前記光調整部材を覆う波長変換層を配置する工程と、を含む請求項17に記載の発光装置の製造方法。
【請求項20】
前記光調整部材は、前記第2光を波長変換する蛍光体を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、平面視で、前記第2発光部と重なる位置に前記光調整部材を配置する請求項16乃至請求項19のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【請求項21】
前記光調整部材は、蛍光体を含まない、又は、前記波長変換部材における前記蛍光体を含む層の蛍光体濃度よりも低い濃度で前記第1光を波長変換する蛍光体を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、平面視で、前記第1発光部と重なる位置に前記光調整部材を配置する請求項16乃至請求項19のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ヘッドライト等の車両用灯具の光源として、LEDが用いられている。例えば、特許文献1では、面積の異なる複数の発光素子を組み合わせることで、ヘッドライトに適した配光パターンを有する発光装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-011259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、発光装置の小型化を図ることができる発光装置及びその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態に係る発光装置は、第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、それぞれが第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含み、隣り合って配置される第1発光部及び第2発光部と、を有する発光素子と、前記支持基板の第1面に配置され、前記第1発光部から出射される第1光及び前記第2発光部から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材と、前記波長変換部材の前記支持基板側の面と反対側の面、又は、前記波長変換部材の内部に配置され、平面視で前記第1発光部及び前記第2発光部のいずれか一方に重なる光調整部材と、を含む発光装置であって、前記発光素子は、前記発光装置の発光時において、前記第2光の発光ピーク波長における前記第1光の発光強度が、前記第2光の発光ピーク波長における前記第2光の発光強度より小さい。
【0006】
本開示の実施形態に係る発光装置の製造方法は、第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、それぞれが第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含み、隣り合って配置される第1発光部及び第2発光部と、を有する発光素子を準備する工程と、第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有し、前記第1発光部から出射される第1光及び前記第2発光部から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材の第1面、又は、前記波長変換部材の内部に光調整部材が配置された波長変換部材を準備する工程と、前記支持基板の第1面に、前記波長変換部材の第2面が対向するように、前記光調整部材が配置された前記波長変換部材を配置する工程と、を含み、前記波長変換部材を配置する工程は、平面視で前記第1発光部及び前記第2発光部のいずれか一方に重なる位置に前記光調整部材を配置する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る実施形態によれば、発光装置の小型化を図ることができる発光装置及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】第1実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す斜視図である。
図1B】第1実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。
図1C図1BのIC-IC線における模式断面図である。
図1D】第1実施形態に係る発光装置における発光素子の一例を模式的に示す底面図である。
図1E】第1実施形態に係る発光装置における発光素子の一例を模式的に示す断面図である。
図1F】第1実施形態に係る発光装置における配線基板について説明するための模式平面図である。
図1G】第1実施形態に係る発光装置における配線基板の一例を模式的に示す平面図である。
図2A】第1実施形態に係る発光装置における、発光部からの光の経路について説明するための模式断面図である。
図2B図2Aを簡略化した模式断面図である。
図3】第1実施形態に係る発光装置の製造方法のフローチャートである。
図4A】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
図4B】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す平面図である。
図4C】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
図4D】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す平面図である。
図4E】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
図4F】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す平面図である。
図4G】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
図4H】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す平面図である。
図4I】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
図4J】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
図4K】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
図4L】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
図5A】第2実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。
図5B図5AのVB-VB線における模式断面図である。
図6A】第3実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。
図6B図6AのVIB-VIB線における模式断面図である。
図6C】第3実施形態に係る発光装置における発光素子の一例を模式的に示す底面図である。
図6D】第3実施形態に係る発光装置における発光素子の一例を模式的に示す断面図である。
図6E】第3実施形態に係る発光装置における配線基板について説明するための模式平面図である。
図6F】第3実施形態に係る発光装置における配線基板の一例を模式的に示す平面図である。
図7A】第4実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。
図7B図7AのVIIB-VIIB線における模式断面図である。
図8A】第5実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。
図8B図8AのVIIIB-VIIIB線における模式断面図である。
図9A】第6実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。
図9B図9AのIXB-IXB線における模式断面図である。
図10A】第7実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。
図10B図10AのXB-XB線における模式断面図である。
図11】第8実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す断面図である。
図12】第9実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態を、以下に図面を参照しながら説明する。但し、以下に示す形態は、本実施形態の技術思想を具現化するための発光装置及び発光装置の製造方法を例示するものであって、以下に限定するものではない。また、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる例示に過ぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張又は簡略化していることがある。また、図面が過度に複雑になることを避けるために、一部の要素の図示を省略したり、断面図として切断面のみを示す端面図を用いたりすることがある。更に、「覆う」とは直に接する場合に限らず、間接的に、例えば他の部材を介して覆う場合も含む。また、「配置する」とは直接接する場合に限らず、間接的に、例えば他の部材を介して配置する場合も含む。
【0010】
<第1実施形態>
[発光装置]
図1Aは、第1実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す斜視図である。図1Bは、第1実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。図1Cは、図1BのIC-IC線における模式断面図である。図1Dは、第1実施形態に係る発光装置における発光素子の一例を模式的に示す底面図である。図1Eは、第1実施形態に係る発光装置における発光素子の一例を模式的に示す断面図である。図1Fは、第1実施形態に係る発光装置における配線基板について説明するための模式平面図である。図1Gは、第1実施形態に係る発光装置における配線基板の一例を模式的に示す平面図である。図2Aは、第1実施形態に係る発光装置における、発光部からの光の経路について説明するための模式断面図である。図2Bは、図2Aを簡略化した模式断面図である。
【0011】
発光装置100は、第1面15a及び第1面15aの反対側となる第2面15bを有する支持基板15と、支持基板15の第2面15bに配置され、それぞれが第1半導体層111,121、発光層112,122及び第2半導体層113,123を順に有する半導体積層体を含み、隣り合って配置される第1発光部11及び第2発光部12と、を有する発光素子10と、支持基板15の第1面15aに配置され、第1発光部11から出射される第1光及び第2発光部12から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材20と、波長変換部材20の支持基板15側の面(つまり波長変換部材20の第2面20b)と反対側の面(つまり波長変換部材20の第1面20a)、又は、波長変換部材20の内部に配置され、平面視で第1発光部11及び第2発光部12のいずれか一方に重なる光調整部材30と、を含む。発光素子10は、発光装置100の発光時において、第2光の発光ピーク波長における第1光の発光強度が、第2光の発光ピーク波長における第2光の発光強度より小さい。
【0012】
発光装置100は、一例として、支持基板15の側面を覆う導光部材40と、発光素子10が配置される配線基板50と、導光部材40を介して発光素子10の側面及び波長変換部材20の側面を覆う被覆部材60と、を更に備える構成として説明する。
以下、発光装置100の各構成について説明する。
【0013】
(発光素子)
発光素子10は、複数の発光部を備える。具体的には、発光素子10は、支持基板15と、支持基板15の第2面15bにおいて、隣り合って配置される第1発光部11及び第2発光部12と、第1発光部11に配置される第1素子電極16と、第2発光部12に配置される第2素子電極17と、を備えている。発光素子10の第1発光部11からは第1光が出射され、第2発光部12からは第2光が出射される。
支持基板15としては、サファイアやスピネル(MgAl)のような絶縁性基板、InN、AlN、GaN、InGaN、AlGaN、InGaAlN等の窒化物系の半導体基板が挙げられる。なお、発光部から出射される光を支持基板15を介して取り出すために、支持基板15は、透光性を有する材料を用いることが好ましい。
【0014】
第1発光部11及び第2発光部12は、半導体積層体を備えている。第1発光部11及び第2発光部12の半導体積層体は、それぞれ、第1半導体層111,121、発光層112,122及び第2半導体層113,123がこの順に支持基板15上に配置されている。なお、支持基板15と半導体積層体との間には、AlGaN等からなるバッファ層が配置されていてもよい。第1発光部11と第2発光部12とは、支持基板15の第2面15bに間を空けて隣り合って配置されている。第1発光部11及び第2発光部12はそれぞれ半導体積層体側に、外部からの電力を供給するための素子電極が配置されている。ここでは、第1発光部11には、第1素子電極16として、N側電極161、P側電極162、N側電極163の3つの素子電極が配置されている。同様に、第2発光部12には、第2素子電極17として、N側電極171、P側電極172、N側電極173の3つの素子電極が配置されている。発光素子10において、第1発光部11及び第2発光部12は離隔しており、電気的に独立している。このため、第1発光部11及び第2発光部12は、それぞれ第1素子電極16及び第2素子電極17を介してそれぞれに電力を供給することで個別に駆動することができる。
【0015】
第1発光部11及び第2発光部としては、用途に応じて任意の波長の光を出射するものを選択することができる。例えば、青色系(例えば波長430~500nm)、緑色系(例えば波長500~570nm)の光を出射する第1発光部11及び/又は第2発光部12は、半導体積層体として、窒化物系半導体(InAlGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)、GaP等を用いたものを使用することができる。赤色系(例えば波長610~700nm)の光を出射する第1発光部11及び/又は第2発光部12は、半導体積層体として、窒化物系半導体素子の他にもGaAlAs、AlInGaP等を用いることができる。第1発光部11及び第2発光部12は、同じ半導体積層体構造を有していてもよいし、異なる半導体積層体構造を有していてもよい。
【0016】
発光素子10は、発光装置100の発光時において、第1発光部11及び第2発光部12から出射される第1光及び第2光の発光強度を互いに異ならせることができる。
発光時の発光強度が異なる第1発光部11と第2発光部12を備える発光素子としては、例えば第1発光部11及び第2発光部12としてそれぞれ異なる半導体積層体を備える発光素子10が挙げられる。また、第1発光部11と第2発光部12とが同じ半導体積層体を備える場合でも、第1発光部11の発光層112を通過する電流の電流密度と第2発光部12の発光層122を通過する電流の電流密度を異ならせることで、発光装置100の発光時における発光強度が異なる第1発光部11と第2発光部12を備える発光素子10とすることができる。ここでは、発光素子10は、第1発光部11と第2発光部12に同じ半導体積層体構造を備えている。そして、発光装置100の発光時における第2発光部12の発光層122を通過する電流密度を第1発光部11の発光層112を通過する電流密度よりも高くなるように発光素子10に電力が供給される。
【0017】
第1発光部11は、第1光を出射する。第2発光部12は、第1光と発光ピーク波長における発光強度が異なる第2光を出射する。発光素子10は、発光装置100の発光時において、第2光の発光ピーク波長における第1光の発光強度が、第2光の発光ピーク波長における第2光の発光強度より小さい。例えば、第2光の発光ピーク波長を439nmとした場合、この439nmの波長において、第1光の発光強度は第2光の発光強度より小さい。第1光と第2光との発光強度が異なることで、発光装置100の発光面における、第1発光部11側の輝度と第2発光部12側の輝度に差を付けることができる。これにより、例えば、発光装置100を自動車のヘッドライトの光源に用いる場合、比較的簡単な光学系の構成においても、ヘッドライトの照射領域に応じて、輝度を調整することができる。なお、発光装置100は、発光時における第1光と第2光の発光強度が異なる。そして、発光装置100は、発光時の第2光の発光ピーク波長における第1光の発光強度と第2光の発光強度とが異なる。これに対し、発光装置100の発光時において、つまり、第1発光部11と第2発光部12とを同時に発光させた場合、第1光の発光ピーク波長と第2光の発光ピーク波長が重なる部分が生じるため、発光装置100の発光スペクトルからは、第2光の発光ピーク波長における第1光と第2光の発光強度の差が確認しづらいことがある。この場合、第2光の発光ピーク波長における第1光の発光強度と第2光の発光ピーク波長における第2光の発光強度の違いは、第1発光部11と第2発光部12とを個別に発光させることで確認することができる。
そして、発光装置100は、1つの発光素子が、発光強度が異なる光を出射する第1発光部11及び第2発光部12を備える。これにより、複数の発光素子10を組み合わせて発光面に輝度差を設ける発光装置よりも、発光装置100の小型化を図ることができる。例えば、発光装置100を自動車のヘッドライトの光源に用いる場合、発光面をより小さくすることで、レンズ、リフレクタ等の光学部品を小型化でき、ヘッドライトの小型化が可能となり、デザインの自由度を向上させることができる。
【0018】
発光時における第1光及び第2光の発光ピーク波長は、例えば420nm以上460nm以下である。第1光及び第2光は、一部において発光スペクトルが重なるが、発光ピーク波長が異なる。発光時における第1光の発光ピーク波長と第2光の発光ピーク波長の差は、0.1nm以上15nm以下であることが好ましい。発光ピーク波長の差が0.1nm以上であれば、輝度の差をより付け易くなる。一方、発光ピーク波長の差が15nm以下であれば、後述する光調整部材30により、発光時の発光装置100における発光面の色度ムラをより抑制し易くなる。発光装置100は、発光時における第2光の発光強度を100としたときに、第1光の発光強度は、0以上80以下が挙げられ、10以上70以下であることが好ましい。第1光の発光強度が10以上であれば、発光装置100の発光面における色度の差を抑制し易くなる。一方、第1光の発光強度が70以下であれば、発光面における輝度の差を付け易くなる。
【0019】
第1発光部11及び第2発光部12とは、平面視における面積が同じである。また、第1発光部11と第2発光部12とは、発光時の電流密度が異なる。発光装置100は、第1発光部11と第2発光部12とで発光時の電流密度を異ならせることで、第1光の発光強度と第2光の発光強度を異ならせることができる。
発光時の電流密度は、後述するように、配線基板50の配線52を介して、第1発光部11と第2発光部12とを個別に駆動させることで異ならせることができる。
【0020】
発光装置100は、発光装置100の発光面における第1発光部11側の輝度と第2発光部12側の輝度とが異なる。ここでは、発光装置100は、第1発光部11の発光時の電流密度が第2発光部12の電流密度より低い。これにより、第1発光部11から出射する第1光の発光強度よりも、第2発光部12からから出射する第2光の発光強度が高くなる。そのため、発光装置100は、輝度の差をより付け易くなる。具体的には、第1発光部11の発光時の電流密度は0A/m以上1.9×10A/m以下であり、第2発光部12の発光時の電流密度は第1発光部11の発光時の電流密度より高く、かつ、1.7×10A/m以上2.8×10A/m以下が挙げられる。
【0021】
(波長変換部材)
発光装置100は、支持基板15の第1面15aに配置され、第1発光部11から出射される第1光及び第2発光部12から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材20を備える。
波長変換部材20は、発光素子10からの光の少なくとも一部を異なる波長に波長変換するものである。波長変換部材20は、ここでは、一例として、板状で平面視が長方形である。波長変換部材20は、第1光及び第2光を第1光及び第2光と発光ピーク波長が異なる第3光に波長変換する蛍光体を含む。第3光の発光ピーク波長は、例えば500nm以上600nm以下である。
波長変換部材20は、蛍光体を含む波長変換層21と、波長変換層21を支持する透光性部材22と、を有し、波長変換層21が支持基板15の第1面15aに対向して配置されている。また、波長変換部材20は、支持基板15の第1面15aよりも大きい面が、当該支持基板15の第1面15aに接合されている。すなわち、波長変換部材20の外縁が、平面視において、発光素子10の外縁よりも外側に位置する大きさのものが配置されている。
【0022】
波長変換層21としては、例えば樹脂、ガラス、無機物等の透光性材料をバインダーとして蛍光体と透光性材料を混合して成形したものを用いることができる。透光性材料としては、例えばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の有機樹脂材料、ガラス、セラミック等の無機材料を用いることができる。
【0023】
蛍光体としては、第1発光部11及び第2発光部12から出射される第1光及び第2光で励起可能なものが使用される。
例えば、緑色発光する蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばY(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばLu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばTb(Al,Ga)12:Ce)、シリケート系蛍光体(例えば(Ba,Sr)SiO:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えばCaMg(SiOl2:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えばSi6-zAl8-z:Eu(0<z<4.2))、SGS系蛍光体(例えばSrGa:Eu)等が挙げられる。
黄色発光する蛍光体としては、αサイアロン系蛍光体(例えばMz(Si,Al)12(O,N)16(但し、0<z≦2であり、MはLi、Mg、Ca、Y、及びLaとCeを除くランタニド元素)等が挙げられる。この他、上記緑色発光する蛍光体の中には黄色発光する蛍光体もある。また例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、Yの一部をGdで置換することにより、発光ピーク波長を長波長側にシフトさせることができ、黄色発光が可能である。また、これらの中には、橙色発光が可能な蛍光物質もある。
赤色発光する蛍光体としては、窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CASN又はSCASN)系蛍光体(例えば(Sr,Ca)AlSiN:Eu)、BSESN系蛍光体(例えば(Ba,Sr,Ca)Si:Eu)等が挙げられる。この他、マンガン賦活フッ化物系蛍光体(一般式(I)A[M1-aMn]で表される蛍光体(但し、上記一般式(I)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNHからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2を満たす))が挙げられる。このマンガン賦活フッ化物系蛍光体の例としては、KSF系蛍光体(例えばKSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、KSi0.99Al0.015.99:Mn)及びMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等がある。
【0024】
例えば青色発光素子と組み合わせて白色系の混色光を発光させることができる蛍光体である黄色発光の蛍光体として、Yの一部をGdで置換した、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)Al12:Ce)を好適に用いることができる。そして、白色に発光可能な発光装置100とする場合、波長変換層21に含まれる蛍光体の種類及び濃度は、所望の色度ランクの白色に発光可能となるように調整される。
【0025】
波長変換層21の蛍光体濃度は、第1発光部11から出射する発光強度が低い第1光に合わせて設定することが好ましい。具体的には、第1光の発光時のピーク波長に合わせて設定することが好ましい。例えば、所望の発光強度で発光させた際の第1光のピーク波長に合わせて、そのピーク波長で励起される波長変換効率や発光波長等を考慮して、含有させる蛍光体の種類、粒径、濃度が決定される。波長変換層21の蛍光体濃度は、例えば50質量%以上60質量%以下とすることが好ましい。蛍光体濃度は、蛍光体を含む波長変換層21における蛍光体の割合を示す。波長変換層21の蛍光体濃度は、後述する光調整部材30の蛍光体濃度よりも低い。
【0026】
透光性部材22は、例えば樹脂、ガラス、無機物等の透光性材料を板状に成形したものが挙げられる。この透光性部材22は、平面視において波長変換層21と同等の大きさで波長変換層21の上面に下面が当接するように配置されている。ガラスとしては、例えばホウ珪酸ガラス、石英ガラス等を用いることができ、樹脂としては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。なかでも、光により劣化しにくいこと、機械的強度等を考慮して、透光性部材22はガラスを用いることが好ましい。なお、透光性部材22には、光拡散部材を含有させてもよい。透光性部材22に光拡散部材を含有させることで、色度ムラ、輝度ムラを抑制することができる。光拡散部材としては、例えば酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等を用いることができる。
波長変換部材20としては、例えば、ガラス板の透光性部材22に波長変換層21を印刷等により配置した構成が挙げられる。ガラス板で波長変換層21が支持されるため、波長変換層21をより薄くできる。これにより、波長変換層21を通過する光の光路長が短くなり、波長変換層21における光の減衰が抑制され、より高輝度な発光装置100とすることができる。また、発光装置100の発光面側にガラスを配置することで、透光性部材22の表面凹凸を小さくでき、光調整部材30を配置し易くなる。
【0027】
波長変換部材20の厚さは、発光装置100の小型化、また波長変換部材20の機械的強度等を考慮して、例えば30μm以上300μm以下、好ましくは60μm以上200μm以下とすることができる。なお、波長変換部材20が波長変換層21と透光性部材22とを備える場合、波長変換層21の厚さは、波長変換部材20全体の厚さの10%以上60%以下程度とすることが好ましい。
【0028】
(光調整部材)
発光装置100は、波長変換部材20の支持基板側の面20b(以下、波長変換部材20の第2面20bと称する)と反対側の面20a(以下、波長変換部材20の第1面20aと称する)、又は、波長変換部材20の内部に配置され、平面視で第1発光部11及び第2発光部12のいずれか一方に重なる光調整部材を含む。
光調整部材30は、発光素子10から出射される第1光及び第2光の少なくとも一部を吸収し、他の一部を異なる波長に波長変換するものである。ここでは、光調整部材30は、第2光を波長変換する蛍光体を含む波長変換部材である。蛍光体は、例えば、第2光を第2光と発光ピーク波長が異なる第4光に波長変換するものである。なお、第2光が波長変換される第3光及び第4光は波長が同じであってもよく、波長が異なっていてもよい。例えば、含有させる蛍光体の種類等が異なることにより波長を異ならせることができる。第4光の発光ピーク波長は、例えば500nm以上600nm以下である。光調整部材30の蛍光体濃度は、例えば60質量%以上70質量%以下とすることが好ましい。蛍光体濃度は、蛍光体を含む光調整部材30における蛍光体の割合を示す。
【0029】
発光装置100において、光調整部材30は波長変換部材20の第1面20aに配置されていてもよく、波長変換部材20の内部に配置されていてもよい。なかでも、光調整部材30は、波長変換部材20の内部に配置されていることが好ましい。具体的には、光調整部材30は、波長変換部材20の内部であって、透光性部材22の波長変換層21側の面に配置されていることが好ましい。言い換えると、光調整部材30は、透光性部材22と波長変換層21との間に配置されていることが好ましい。なお、光調整部材30が透光性部材22と波長変換層21との間に配置されている場合、図1Cに示すように、光調整部材30の側面の一部は波長変換層21から露出していてもよい。この場合、光調整部材30は波長変換部材20の側面の一部を構成する。また、波長変換部材20の側面を構成する光調整部材30の側面に連なる下面の一部は波長変換層21から露出して波長変換部材20の第2面20bに配置されていてもよい。また、光調整部材30は、波長変換部材20に内包され、表面の全てが透光性部材22及び波長変換層21に覆われていてもよい。
【0030】
光調整部材30が波長変換部材20の内部に配置される場合、光調整部材30を被覆する波長変換層21の厚さは、光調整部材30を被覆しない波長変換層21の厚さよりも、光調整部材30の厚さ分だけ薄いことが好ましい。つまり、光調整部材30を含む波長変換部材20は、全体として厚さが一定の平板状であることが好ましい。
光調整部材30は、平面視で、第2発光部12と重なる位置に配置されている。光調整部材30を平面視で、第2光を出射する第2発光部12と重なる位置に配置することで、第2発光部12から出射した第2光のうち、波長変換層21で波長変換されなかった第2光を光調整部材30で第4光に波長変換することができる。つまり、光調整部材30により、第2発光部側から出射される第2光の光量を調整することが可能となり、第1発光部11側から出射する光と第2発光部12側から出射する光との色度の差を小さくすることができる。これにより、発光装置100は、発光面における発光色の色度ムラの改善を図ることができる。
【0031】
光調整部材30は、平面視で、第2発光部12の全てと重なる位置に配置されることが好ましい。これにより、第2発光部12から出射した第2光が光調整部材30でより波長変換され易くなる。ただし、光調整部材30は、所望の色度に調整する効果を得ることができれば、平面視で、第2発光部12と重ならない箇所があってもよい。
光調整部材30は、平面視で、第2発光部12と重なる位置に配置されると共に、第1発光部11及び第2発光部12の間の中央付近の位置まで延在して配置されることが好ましい。これにより、第2発光部12から出射した第2光が光調整部材30で更に波長変換され易くなる。
【0032】
なお、波長変換層21の蛍光体濃度(低濃度)と光調整部材30の蛍光体濃度(高濃度)の比率は、例えば、発光部の弱発光と強発光の光強度比率を1~20:100とする場合、100(低濃度):101~120(高濃度)程度にすることが好ましい。
具体的には、例えば、発光部の電流値差として、0.1A(弱発光):1A(強発光)としたとき、ピーク波長差は、+2.1nm(弱発光):0nm(強発光)、色度y差は、+0.015:0程度となる。蛍光体濃度を8質量%増やすと、色度yは+0.018程度変動するため、蛍光体濃度比率は、100(低濃度):108(高濃度)程度にするとよい。
【0033】
光調整部材30は、波長変換層21で例示した材料と同様の材料を用いることができる。波長変換層21に含まれる蛍光体と、光調整部材30に含まれる蛍光体とは、同じ種類であってもよい。なお、同じ種類とは、例えば、発光色が同じである場合、組成が同じである場合、あるいは、結晶構造が同じである場合(例えば、共にYAG系蛍光体であれば同じガーネット構造を有する場合)を含むことを意味する。ただし、波長変換層21に含まれる蛍光体と、光調整部材30に含まれる蛍光体とは異なる種類であってもよい。異なる発光色の蛍光体を含ませることで、発光装置100から出射する光の調色が可能でとなる。例えば、波長変換層21に黄色蛍光体を含ませ、光調整部材30に赤色蛍光体を含ませることで、白色とアンバー色を発光させることが可能となる。
【0034】
(導光部材)
発光装置100は、発光素子10の側面を被覆する導光部材40を備えていてもよい。
導光部材40は、発光素子10からの光を波長変換部材20に導く部材である。導光部材40は、支持基板15の側面を覆っている。導光部材40は、例えば、発光素子10と波長変換部材20とを接着する接着部材が支持基板15の側面に延在したものであってもよい。この場合、導光部材40は、所定の厚みで支持基板15と波長変換部材20との間に配置されていてもよい。また、導光部材40は、発光素子10と波長変換部材20の接着部材とは異なる部材であってもよい。
【0035】
導光部材40の形状は、一例として、断面視で、側面が湾曲している。導光部材40の形状、断面視で、支持基板15の第2面15b側から波長変換部材20の第2面20b側に向かって幅が広がるように、側面が傾斜した形状を有するものであってもよい。導光部材40の側面の断面形状は、直線形状であってもよく、湾曲形状であってもよい。例えば、断面視における導光部材40の側面が湾曲形状である場合、湾曲形状は、後述する被覆部材60側に凹む湾曲形状でもよいし、支持基板15側に凹む湾曲形状でもよい。更には、被覆部材60側に凹む箇所と支持基板15側に凹む箇所を有する形状であってもよい。
【0036】
導光部材40としては、例えば、透光性の樹脂を用いることができる。導光部材40としては、例えばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の有機樹脂を用いることができる。なかでも、耐熱性の高いシリコーン樹脂を用いることが好ましい。また、前記した光拡散部材や蛍光体が含有されていてもよい。
【0037】
(配線基板)
発光装置100において、発光素子10は配線基板50上に配置することができる。
配線基板50は、基材51と、基材51の上面に配置され、発光素子10の第1素子電極16及び第2素子電極17に導電部材70を介して電力を供給する配線52とを備える。第1素子電極16及び第2素子電極17は、導電部材70を介して配線52上に配置される。導電部材70は、導電性の金属、例えば、Cu、Auあるいは、それぞれの合金等からなる金属材料を用いることができる。なお、発光素子10と配線52とは、導電部材70を介さずに、素子電極と配線52とが直接接合されていてもよい。
配線基板50は、第1発光部11と第2発光部12とを個別に駆動可能な配線52を備えている。配線52は、例えば、第1発光部11を駆動するための第1配線521、第2配線522、及び第3配線523と、第2発光部12を駆動するための第4配線524、第5配線525、及び第6配線526と、を含む。第1配線521と第3配線523とは、ワイヤ53で接続され、第4配線524と第6配線526とは、ワイヤ54で接続されている。また、第2配線522及び第3配線523には保護素子等の電子部品541が配置され、第5配線525及び第6配線526には電子部品542が配置されている。このような配線52により、配線基板50は、第1発光部11及び第2発光部12に供給される電流の大きさを個別に制御することができる。
【0038】
基材51としては、発光素子等の電子部品を支持するための配線基板を構成する基材として、当該分野で公知の材料を用いることができる。例えば、ガラスエポキシ、樹脂、セラミックス等の絶縁性材料、シリコン等の半導体材料、銅等の導電性材料が挙げられる。なかでも、耐熱性及び耐光性の高いセラミックスを好適に用いることができる。セラミックスとしては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、LTCC等が挙げられる。また、これらの絶縁性材料、半導体材料、導電性材料の複合材料を用いることもできる。基材51として半導体材料、導電性材料を用いる場合は、配線52は、絶縁層を介して基材51の上面に配置することができる。
配線52の材料としては、例えば、Fe、Cu、Ni、Al、Ag、Au、Pt、Ti、W、Pd等の金属又は、これらの少なくとも1種を含む合金等が挙げられる。
【0039】
(被覆部材)
発光装置100は、発光素子10及び波長変換部材20を被覆する被覆部材60を備えることができる。
被覆部材60は、第1素子電極16及び第2素子電極17の側面、及び、波長変換部材20の側面を覆うように配置される。発光装置100が、導光部材40を備える場合、被覆部材60は、導光部材40を介して発光素子10の側面を被覆する。更に、発光素子10が配線基板50上に配置される場合、被覆部材60は、配線基板50の上面を被覆してもよい。
被覆部材60は、遮光性を有することが好ましく、具体的には光反射性及び/又は光吸収性を有することが好ましい。なかでも、発光素子10から出射される光を好適に反射することができる材料を含むことが好ましい。例えば、発光素子10から出射されたる第1光及び第2光に対して60%以上の反射率を有することが好ましく、70%以上、80%以上又は90%以上の反射率を有することがより好ましい。
被覆部材60は、絶縁性材料を用いることが好ましい。被覆部材60としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。具体的には、被覆部材60としては、光反射性物質の粒子を含む樹脂が挙げられる。樹脂としては、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフタルアミド樹脂、の1種以上を含む樹脂又はハイブリッド樹脂が挙げられる。なかでも、耐熱性、電気絶縁性に優れ、柔軟性のあるシリコーン樹脂をベースポリマーとして含有する樹脂が好ましい。光反射性物質としては、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライト及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。なかでも酸化チタンは、水分等に対して比較的安定でかつ高屈折率であるため好ましい。
【0040】
[発光装置の動作]
発光装置100を駆動すると、外部電源から発光素子10に電流が供給され、発光素子10が発光する。発光素子10から出射される第1光及び第2光それぞれの少なくとも一部は、波長変換部材20により第3光に波長変換される。第3光は、第3光に波長変換されなかった第1光及び第2光と混色され、例えば、白色の光として外部に照射される。また、発光素子10から横方向に向かう光は、被覆部材60により反射されて波長変換部材20に入射し、外部に照射される。この際、前記したように、第1光と第2光とは発光強度が異なっており、波長変換層21の蛍光体濃度は、第1発光部11から出射する発光強度が低い第1光に合わせて設定されている。つまり、波長変換層21の蛍光体濃度は、第2光に合わせて所望の白色となるように設定される際の蛍光体濃度よりも低い。このため、波長変換層21で第3光に変換されない第2光の割合が多くなる。そして、光調整部材30が、平面視で第2発光部12に重なる位置に配置されることで、第2発光部12側から出射し、波長変換層21で第3光に変換されなかった第2光を光調整部材30で波長変換することができる。これにより、第1発光部11側から出射する光と第2発光部12側から出射する光との色度差が小さくなり、発光装置100の発光面における色度ムラの改善を図ることができる。
【0041】
図2A及び図2Bを参照して、光調整部材30による発光色の色度ムラの改善について以下に具体的に説明する。なお、図2A及び図2Bは、説明を簡略化するために一部の光の経路のみを模式的に示している。実際の光は、各部材間及び各部材中において、屈折、散乱等により、進行方向は適宜変化するが、簡単のため、図示は省略されることがある。
発光層から出射する光は、発光層を流れる電流値の強弱により、発光ピーク波長がシフトする。例えば、電流値を強くすると、発光ピーク波長は短波側にシフトする。そのため、第1発光部11と第2発光部12とが同じ半導体積層体であったとしても、第1発光部11と第2発光部12とに供給される電流値が異なると、発光ピーク波長の違いにより蛍光体の励起効率に差が生じ、発光色の色度に差が生じる。
【0042】
第1発光部11及び第2発光部12から出射する第1光及び第2光(例えば青色光)の発光ピーク波長は、例えば、発光強度が高い第2光L2B1よりも、発光強度が低い第1光L1B1のほうが長波長である。この場合、第1光及び第2光が波長変換層21で波長変換された光(例えば黄色光)の発光ピーク波長は、第2光L2B1が波長変換された第3光L2Y11よりも第1光L1B1が波長変換された第3光L1Y11のほうが長波長となる。また、波長変換層21の蛍光体濃度は、第1発光部11から出射する発光強度が低い第1光L1B1に合わせて設定している。このため、第2光L2B1に対しては蛍光体濃度が低く、第2光L2B1のより多くが波長変換されずに波長変換層21を透過する。
【0043】
そして、光調整部材30が、平面視で第2発光部12に重なる位置に配置されることで、第2発光部12側では、上方に向かう第2光L2B1の一部が波長変換層21で波長変換されて第3光L2Y11となり、第2光L2B1の一部が光調整部材30で波長変換されて第4光L2Y12となり、波長変換部材20の上面から出射する。第3光L2Y11の一部は光調整部材30で波長変換されて第4光L2Y13となり、波長変換部材20の上面から出射する。なお、第1発光部11から出射され、第2発光部12側の斜め上方に向かう第1光L1B2は、一部が波長変換層21で波長変換されて第3光L1Y21となり、第1光L1B2の一部が光調整部材30で波長変換されて第4光L1Y22となり、波長変換部材20の上面から出射する。
【0044】
一方、第1発光部11側では、上方に向かう第1光L1B1の一部が波長変換層21で波長変換されて第3光L1Y11となり、波長変換部材20の上面から出射する。なお、第2発光部12から出射され、第1発光部11側の斜め上方に向かう第2光L2B2は、一部が波長変換層21で波長変換されて第3光L2Y21となり、波長変換部材20の上面から出射する。
この際、第2光が波長変換された第3光L2Y11は第1光が波長変換された第3光L1Y11よりも短波長(つまり青色寄り)である。このため、第2光L2B1(青色光)の一部を光調整部材30で第4光L2Y12に波長変換することで、第2発光部12側から出射する光の色度を調整している。これにより、第1発光部11側から出射する光と第2発光部12側から出射する光との色度差が小さくなり、発光装置100から出射される輝度差のある白色の色度ムラの改善を図ることができる。
【0045】
[発光装置の製造方法]
図3は、第1実施形態に係る発光装置の製造方法のフローチャートである。図4A図4C図4E図4G図4Iから図4Lは、第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。図4B図4D図4F図4Hは、第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を模式的に示す平面図である。
【0046】
発光装置100の製造方法は、第1面15a及び第1面15aの反対側となる第2面15bを有する支持基板15と、支持基板15の第2面15bに配置され、それぞれが第1半導体層111,121、発光層112,122及び第2半導体層113,123を順に有する半導体積層体を含み、隣り合って配置される第1発光部11及び第2発光部12と、を有する発光素子10を準備する工程と、第1面20a及び第1面20aの反対側となる第2面20bを有し、第1発光部11から出射される第1光及び第2発光部12から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材20の第1面20a、又は、波長変換部材20の内部に光調整部材30が配置された波長変換部材20を準備する工程と、支持基板15の第1面15aに、波長変換部材20の第2面20bが対向するように、光調整部材30が配置された波長変換部材20を配置する工程と、を含む。波長変換部材20を配置する工程は、平面視で第1発光部11及び第2発光部12のいずれか一方に重なる位置に光調整部材30が配置されるように、波長変換部材20を発光素子10上に配置する。
【0047】
発光装置100の製造方法では、発光素子を準備する工程S11と、波長変換部材を準備する工程S12と、波長変換部材を配置する工程S13と、発光素子を配置する工程S14と、被覆部材を配置する工程S15と、を含むこととして説明する。
なお、各部材の材質や配置等については、前記した発光装置100の説明で述べた通りであるので、ここでは適宜、説明を省略する。
【0048】
(発光素子を準備する工程)
発光素子を準備する工程S11は、支持基板15と、第1発光部11及び第2発光部12と、第1素子電極16及び第2素子電極17と、を有する発光素子10を準備する工程である。
【0049】
(波長変換部材を準備する工程)
波長変換部材を準備する工程S12は、波長変換部材20における透光性部材22の波長変換層21側の面に光調整部材30を配置する工程である。
波長変換部材を準備する工程S12は、個片化後に個々の透光性部材22となる領域を含む透光板220上に、透光板220の一部を覆う光調整層300を配置する工程と、透光板220上に、光調整層300から露出する透光板220及び光調整層300を覆う波長変換層210を配置して中間体200とする工程と、中間体200を分割して透光性部材22の波長変換層21側の面に光調整部材30が配置された波長変換部材20とする工程と、を含む。
【0050】
具体的には、まず、平板状の透光板220上に、透光板220の上面の一部を覆う光調整層300を配置する。透光板220上に配置される光調整部材300の平面視形状は、ストライプ状、ドット状、島状、格子状等、種々の形状とすることができる。ここでは、複数の光調整部材300が平面視でストライプ状に配置されている。次に、透光板220上に、光調整層300から露出する透光板220の表面及び光調整層300を覆うように波長変換層210を配置する。光調整層300はその全てが波長変換層210で被覆されることが好ましい。このようにして中間体200を作成する。そして、中間体200を所望の位置で分割して内部に光調整部材30が配置された波長変換部材20とする。
なお、波長変換部材を準備する工程S12では、支持基板15の第1面15aに波長変換部材20を配置した際に、平面視で、第2発光部12に重なる位置に光調整部材30が配置されるように、各部材の配置や大きさ等を調整する。
【0051】
なお、ここでは、中間体200を分割して光調整部材30が配置された複数の波長変換部材20を1度に準備することとしたが、光調整部材30が配置された波長変換部材20を個別に準備してもよい。すなわち、波長変換部材を準備する工程S12は、透光性部材22上に透光性部材22の一部を覆う光調整部材30を配置する工程と、光調整部材30から露出する透光性部材22及び光調整部材30を覆う波長変換層21を配置する工程と、を含むものであってもよい。また、予め光調整部材30が配置された波長変換部材20を購入等により準備してもよい。
なお、発光素子を準備する工程S11と波長変換部材を準備する工程S12とは、いずれか先であっても、並行して行っても構わない。
【0052】
(波長変換部材を配置する工程)
波長変換部材を配置する工程S13は、支持基板15の第1面15aに、光調整部材30が配置された波長変換部材20を配置する工程である。波長変換部材を配置する工程S13では、蛍光体を含む波長変換層21と、波長変換層21を支持する透光性部材22と、を有する波長変換部材20を、波長変換層21側の面が支持基板15の第1面15a側に位置するように配置する。波長変換部材を配置する工程S13では、平面視で、第2発光部12に重なる位置に光調整部材30が配置されるように波長変換部材20を配置する。
波長変換部材20は、例えば、接着部材を用いて支持基板15に接合する。この際、接着部材の量を調整することで、支持基板15と波長変換部材20との間に設けた接着部材を支持基板15の側面に延在させ、支持基板15の側面に接着部材である導光部材40を形成することができる。なお、接着部材を用いずに、直接接合法で波長変換部材20を支持基板15に接合してもよい。
【0053】
(発光素子を配置する工程)
発光素子を配置する工程S14は、配線基板50に発光素子10を配置する工程である。発光素子を配置する工程S14では、導電部材70を用いて第1素子電極16及び第2素子電極17と配線52とを接合することで、配線基板50に発光素子10を配置する。
【0054】
(被覆部材を配置する工程)
被覆部材を配置する工程S15は、配線基板50上に、第1素子電極16及び第2素子電極17の側面、導光部材40の側面、及び、波長変換部材20の側面を覆う被覆部材60を配置する工程である。
被覆部材を配置する工程S15では、配線基板50上に、波長変換部材20の側面の全てを覆うように被覆部材60を構成する未硬化の樹脂を配置する。樹脂等の配置は、例えば固定された配線基板50の上側において、配線基板50に対して上下方向あるいは水平方向等に移動(可動)させることができる樹脂吐出装置を用いて樹脂を充填することで行うことができる。また、圧縮成形法、トランスファー成形法等によって樹脂等を配置することも可能である。その後、樹脂を硬化させ、被覆部材60を形成する。なお、配線基板50の所望の位置に予め樹脂壁等の枠を配置し、枠内に樹脂を供給することで被覆部材60を形成してもよい。また、必要に応じて形成した被覆部材60の上面を切削して、高さを調整したり、被覆部材60の上面を平坦にしてもよい。
【0055】
なお、発光装置100の製造方法では、個片化後に個々の発光装置100の配線基板50となる領域が複数連続した一枚の配線基板を用いて複数の発光装置100を同時に製造してもよく、個別に製造してもよい。複数の発光装置100を同時に製造する場合は、被覆部材を配置する工程S15が終了した後、発光装置100ごとに個片化する個片化工程が行われて、発光装置100が形成される。
【0056】
次に、他の実施形態について説明する。なお、既に説明した構成は同じ符号を付して適宜説明を省略する。
【0057】
<第2実施形態>
図5Aは、第2実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。図5Bは、図5AのVB-VB線における模式断面図である。
【0058】
発光装置100Aは、第1実施形態の発光装置100の構成と比較して、光調整部材30Aが、平面視で、第1発光部11の一部に重なる位置まで延在して配置されている点が異なっている。
光調整部材30Aは、平面視で、第2発光部12に重なって配置されると共に、第1発光部11の半分程度に重なる位置まで延在して配置されている。このような構成であれば、第2発光部12から出射した第2光が光調整部材30Aで更に波長変換され易くなる。
【0059】
<第3実施形態>
図6Aは、第3実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。図6Bは、図6AのVIB-VIB線における模式断面図である。図6Cは、第3実施形態に係る発光装置における発光素子の一例を模式的に示す底面図である。図6Dは、第3実施形態に係る発光装置における発光素子の一例を模式的に示す断面図である。図6Eは、第3実施形態に係る発光装置における配線基板について説明するための模式平面図である。図6Fは、第3実施形態に係る発光装置における配線基板の一例を模式的に示す平面図である。
【0060】
発光装置100Bは、第1実施形態の発光装置100の構成と比較して、発光素子10Aの第1発光部11Aと第2発光部12Aとの平面視における面積が異なっている。具体的には、平面視で、第1発光部11Aの発光面が第2発光部12Aの発光面よりも大きい。これにより、配線基板50Aにおいて第1発光部11Aと第2発光部12Aとを直列に接続する配線52Aを備えている場合であっても、第1発光部11Aと第2発光部12Aとにおいて、発光時の電流密度を異ならせることができる。これにより、発光装置100Bの発光時において、発光面積のより小さい第2発光部12A側に、第1発光部11A側よりも、より高輝度な領域を配置することができる。
【0061】
第1発光部11A及び第2発光部12Aの半導体積層体は、それぞれ、支持基板15側から、第1半導体層111A,121A、発光層112A,122A及び第2半導体層113A,123Aを備えている。第1発光部11Aと第2発光部12Aとは、支持基板15の第2面15bに間を空けて隣り合って配置されている。第1発光部11Aには、第1素子電極16Aとして、N側電極161A、P側電極162A、N側電極163Aの3つの電極が配置されている。同様に、第2発光部12Aには、第2素子電極17Aとして、N側電極171A、P側電極172A、N側電極173Aの3つの電極が配置されている。なお、第1素子電極16A及び第2素子電極17Aは、第1発光部11A及び第2発光部12Aの面積の差に対応した大きさである。
【0062】
配線基板50Aは、第1発光部11Aと第2発光部12Aとを直列に接続する配線52Aを備えている。
配線52Aは、例えば、第1配線521A、第2配線522A、及び第3配線523Aを含む。第1配線521AにはP側電極172Aが配置され、第2配線522AにはN側電極161A及びN側電極163Aが配置され、第3配線523AにはP側電極162A、N側電極171A、及び、N側電極173Aが配置される。また、第1配線521A及び第2配線522Aには電子部品543が配置されている。このような配線52Aにより、配線基板50Aは、第1発光部11Aと第2発光部12Aとにおいて、発光時の電流密度を異ならせることができる。
【0063】
<第4実施形態>
図7Aは、第4実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。図7Bは、図7AのVIIB-VIIB線における模式断面図である。
【0064】
発光装置100Cは、第1実施形態の発光装置100の構成と比較して、波長変換部材20Aにおける波長変換層21Aの蛍光体の濃度が高い点が異なっている。また、光調整部材31が、蛍光体を含まない部材であり、平面視で、第1発光部11と重なる位置に配置されている。光調整部材31は、例えば、第1光及び第3光を透過させる透光性の層であり、波長変換層21のバインダーとして例示した材料と同様の材料を用いることができる。このような配置は、波長変換部材を配置する工程S13において、平面視で、第1発光部11に重なる位置に光調整部材31が配置されるように波長変換部材20Aを配置する。光調整部材31には、必要に応じて光拡散部材を含有させてもよい。光拡散部材としては、例えば酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等を用いることができる。
【0065】
波長変換層21Aの蛍光体濃度は、第2発光部12から出射する発光強度が高い第2光に合わせて設定することが好ましい。具体的には、第2発光部12の発光時のピーク波長に合わせて設定することが好ましい。波長変換層21Aの蛍光体濃度は、例えば60質量%以上70質量%以下とすることが好ましい。
【0066】
発光装置100Cにおいて、波長変換層21Aの蛍光体濃度を発光強度が高い第2光に合わせて設定する場合、第1発光部11及び第2発光部12上に同じ厚みの波長変換層21が配置されると、発光強度が低い第1光に対しては蛍光体濃度が高く設定されるため、より多くの第1光が波長変換されることとなる。つまり、発光装置100Cの第2発光部12側から出射される光における第2光の割合よりも、第1発光部11側から出射される光における第1光の割合が少なくなる。このため、光調整部材31を平面視で、第1光を出射する第1発光部11に重なる位置に配置することで、平面視で第1発光部11に重なる位置の蛍光体量を減らすことができる。これにより、第1光が波長変換される第3光の量を減らすことができ、色度ムラの改善を図ることができる。
【0067】
<第5実施形態>
図8Aは、第5実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。図8Bは、図8AのVIIIB-VIIIB線における模式断面図である。
【0068】
発光装置100Dは、第4実施形態の発光装置100Cの構成と比較して、光調整部材31Aが、平面視で、第2発光部12の一部に重なる位置まで延在して配置されている点が異なっている。
光調整部材31Aは、平面視で、第1発光部11に重なって配置されると共に、第2発光部12の半分程度に重なる位置まで延在して配置されている。このような構成であれば、第1光が波長変換される第3光の量を更に減らすことができ、色度ムラの改善を図ることができる。
【0069】
<第6実施形態>
図9Aは、第6実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。図9Bは、図9AのIXB-IXB線における模式断面図である。
【0070】
発光装置100Eは、第4実施形態の発光装置100Cの構成と比較して、平面視で、第1発光部11Aの発光面が第2発光部12Aの発光面よりも大きい点が異なっている。また、配線基板50Aは、第1発光部11Aと第2発光部12Aとを直列に接続する配線52Aを備えており、配線52Aは、第1発光部11A及び第2発光部12Aの面積の差に対応した大きさとすることができる。これにより、配線基板50Aにおいて第1発光部11Aと第2発光部12Aとを直列に接続する配線52Aを備えている場合であっても、第1発光部11Aと第2発光部12Aとにおいて、発光時の電流密度を異ならせることができる。
【0071】
<第7実施形態>
図10Aは、第7実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す平面図である。図10Bは、図10AのXB-XB線における模式断面図である。
【0072】
発光装置100Fは、第1実施形態の発光装置100構成と比較して、光調整部材30が、波長変換部材20の第1面20aに配置され、平面視で、第2発光部12と重なる位置に配置されている点が異なっている。このような構成であれば、光調整部材30の配置する位置を調整し易くなる。
発光装置100Fの製造方法は、波長変換部材を準備する工程S12において、透光性部材22の波長変換層21側の面と反対側の面に光調整部材30を有する波長変換部材20を準備し、波長変換部材を配置する工程S13において、波長変換層21側の面が支持基板15の第1面15a側に位置するように波長変換部材20を配置することにより行うことができる。
【0073】
<第8実施形態>
図11は、第8実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す断面図である。
【0074】
発光装置100Gは、第7実施形態の発光装置100Fの構成と比較して、波長変換部材20Bが1層からなる点が異なっている。波長変換部材20Bは、例えば、発光装置100で説明した波長変換層21のみの1層であってもよいし、蛍光体の焼結体であってもよい。波長変換部材20Bの蛍光体濃度は、例えば80質量%以上90質量%以下とすることが好ましい。蛍光体濃度は、蛍光体を含む波長変換部材20Bの全量における蛍光体の割合を示す。また、波長変換部材20Bには、必要に応じて光拡散部材を含有させてもよい。
【0075】
<第9実施形態>
図12は、第9実施形態に係る発光装置の一例を模式的に示す断面図である。
【0076】
発光装置100Hは、第4実施形態の発光装置100Cの構成と比較して、光調整部材31Bの厚みが一定ではない点が異なっている。光調整部材31Bは、第1光及び第3光を透過させる透光性の層である。なお、本実施形態においては、光調整部材31Bは光拡散部材を含有することが好ましい。光調整部材31Bは、波長変換部材20Aにおける第1発光部11側の外縁から第2発光部12側に向けて厚みが徐々に薄くなるように、支持基板15の第1面15aに対して傾斜した下面を有する。ここでは、断面視で、光調整部材31Bの下面は緩やかに湾曲した曲線形状を有している。なお、断面視で、光調整部材31Bの下面は直線形状であってもよく、直線形状と曲線形状からなるものであってもよい。また、光調整部材31Bは、厚みが徐々に薄くなるものであってもよいし、厚みが一定の部位があってもよい。例えば、光調整部材31Bは、波長変換部材20Aにおける第1発光部11側の外縁から第2発光部12側に向かって、第1発光部11の前記外縁側から1/3程度の部位までは、一定の厚みを有し、そこから厚みが徐々に薄くなる形状であってもよい。
発光装置100Hは、光拡散部材を含有する光調整部材31Bが傾斜する下面を備えることで、発光装置100Hから照射された光における、第1発光部11側と第2発光部12側との境界を視認しにくくすることができる。例えば、発光装置100Hの発光面における相対輝度値を測定した際に、低輝度領域(つまり第1発光部11側の輝度)と高輝度領域(つまり第2発光部12側の輝度)との間に、高輝度領域と低輝度領域の間の輝度を有する中輝度領域を設けることができる。これにより、例えば、発光装置100Hを自動車のヘッドライトの光源に用いる場合、光学系における、ヘッドライトの照射領域に応じた輝度の調整がし易くなる。
【0077】
以上、本実施形態に係る発光装置及びその製造方法について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【0078】
例えば、光調整部材31は、蛍光体を含まないものとして説明したが、光調整部材31は、波長変換層21Aの蛍光体濃度よりも低い濃度で第1光を波長変換する蛍光体を含むものであってもよい。なお、光調整部材31は、波長変換層21Aの蛍光体よりも波長変換効率が低い蛍光体、又は、波長変換されない蛍光体を含むものであってもよく、この場合、光調整部材31の蛍光体濃度は、波長変換層21Aの蛍光体濃度よりも高い濃度、又は、同じ濃度であってもよい。
また、蛍光体を含む光調整部材31は、透光性部材22の波長変換層21A側の面の反対側の面に配置されるものであってもよく、波長変換部材20Aの支持基板15側の面に配置されていてもよい。
【0079】
また、例えば、発光装置は、発光部が3つ以上であってもよい。また、1つの発光部に配置される素子電極は、2つであってもよく、4つ以上であってもよい。また、導光部材や被覆部材を有さない形態であってもよい。また、波長変換部材は、3層以上であってもよい。この場合、蛍光体濃度は、波長変換部材における蛍光体を含む層全体の全量に対する蛍光体の割合とすればよい。また、第1発光部と第2発光部との平面視における面積が同じである場合、第1発光部と第2発光部とを直列に接続する配線を備える配線基板に定電流ダイオードを配置することで、第1発光部と第2発光部との発光時の電流密度が異なるようにしてもよい。また、第1発光部と第2発光部との平面視における面積が異なる場合であっても、第1発光部と第2発光部とを個別に駆動することで、第1発光部と第2発光部との発光時の電流密度が異なるようにしてもよい。
【0080】
また、発光装置の製造方法において、一部の工程は、順序が限定されるものではなく、順序が前後してもよい。例えば、波長変換部材を発光素子に配置した後に、波長変換部材に光調整部材を配置してもよい。また、配線基板上に被覆部材を配置した後に、波長変換部材に光調整部材を配置してもよい。また、配線基板に発光素子を配置した後に、波長変換部材を発光素子に配置してもよい。
【0081】
本開示の実施形態に係る発光装置及びその製造方法は、例えば、以下の通りである。
[項1]
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、それぞれが第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含み、隣り合って配置される第1発光部及び第2発光部と、を有する発光素子と、
前記支持基板の第1面に配置され、前記第1発光部から出射される第1光及び前記第2発光部から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材と、
前記波長変換部材の前記支持基板側の面と反対側の面、又は、前記波長変換部材の内部に配置され、平面視で前記第1発光部及び前記第2発光部のいずれか一方に重なる光調整部材と、を含む発光装置であって、
前記発光素子は、前記発光装置の発光時において、前記第2光の発光ピーク波長における前記第1光の発光強度が、前記第2光の発光ピーク波長における前記第2光の発光強度より小さい発光装置。
[項2]
前記波長変換部材は、前記蛍光体を含む波長変換層と、前記波長変換層を支持する透光性部材と、を有する項1に記載の発光装置。
[項3]
前記光調整部材は、前記透光性部材の前記波長変換層側の面に配置される項2に記載の発光装置。
[項4]
前記第1光の発光ピーク波長は、前記第2光の発光ピーク波長より長く、
前記光調整部材は、前記第2光を波長変換する蛍光体を含み、
前記光調整部材は、平面視で、前記第2発光部と重なる位置に配置される項1乃至項3のいずれか一項に記載の発光装置。
[項5]
前記波長変換部材に含まれる蛍光体と、前記光調整部材に含まれる蛍光体とは、同じ種類の蛍光体を含む項4に記載の発光装置。
[項6]
前記第1光の発光ピーク波長は、前記第2光の発光ピーク波長より長く、
前記光調整部材は、蛍光体を含まない、又は、前記波長変換部材における前記蛍光体を含む層の蛍光体濃度よりも低い濃度で前記第1光を波長変換する蛍光体を含み、
前記光調整部材は、平面視で、前記第1発光部と重なる位置に配置される項1乃至項3のいずれか一項に記載の発光装置。
[項7]
前記第1発光部と前記第2発光部とは、発光時の電流密度が異なる項1乃至項6のいずれか一項に記載の発光装置。
[項8]
前記第1発光部と前記第2発光部とは、平面視における面積が同じである項7に記載の発光装置。
[項9]
前記第1発光部と前記第2発光部とは、平面視における面積が異なる項7に記載の発光装置。
[項10]
前記発光素子が配置される配線基板を備え、
前記配線基板は、前記第1発光部と前記第2発光部とを個別に駆動可能な配線を備える項8又は項9に記載の発光装置。
[項11]
前記発光素子が配置される配線基板を備え、
前記配線基板は、前記第1発光部と前記第2発光部とを直列に接続する配線を備える項9に記載の発光装置。
[項12]
前記光調整部材は、平面視で、前記第1発光部及び前記第2発光部のいずれか一方に重なって配置されると共に、前記第1発光部及び前記第2発光部の他方の一部に重なる位置まで延在して配置される項1乃至項11のいずれか一項に記載の発光装置。
[項13]
発光時における前記第2光の発光強度を100としたときに、前記第1光の発光強度が10以上70以下である項1乃至項12のいずれか一項に記載の発光装置。
[項14]
発光時における前記第1光及び前記第2光の発光ピーク波長が420nm以上460nm以下であり、前記第3光の発光ピーク波長が500nm以上600nm以下である項1乃至項13のいずれか一項に記載の発光装置。
[項15]
発光時における前記第1光の発光ピーク波長と前記第2光の発光ピーク波長の差が0.1nm以上15nm以下である項1乃至項14のいずれか一項に記載の発光装置。
[項16]
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有する支持基板と、前記支持基板の第2面に配置され、それぞれが第1半導体層、発光層及び第2半導体層を順に有する半導体積層体を含み、隣り合って配置される第1発光部及び第2発光部と、を有する発光素子を準備する工程と、
第1面及び前記第1面の反対側となる第2面を有し、前記第1発光部から出射される第1光及び前記第2発光部から出射される第2光を第3光に波長変換する蛍光体を含む波長変換部材の第1面、又は、前記波長変換部材の内部に光調整部材が配置された波長変換部材を準備する工程と、
前記支持基板の第1面に、前記波長変換部材の第2面が対向するように、前記光調整部材が配置された前記波長変換部材を配置する工程と、を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、平面視で前記第1発光部及び前記第2発光部のいずれか一方に重なる位置に前記光調整部材を配置する発光装置の製造方法。
[項17]
前記波長変換部材は、前記蛍光体を含む波長変換層と、前記波長変換層を支持する透光性部材と、を有し、
前記波長変換部材を準備する工程は、前記透光性部材の前記波長変換層側の面に前記光調整部材を有する前記波長変換部材を準備する工程を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、前記波長変換層側の面が前記支持基板の第1面側に位置するように前記波長変換部材を配置する項16に記載の発光装置の製造方法。
[項18]
前記波長変換部材は、前記蛍光体を含む波長変換層と、前記波長変換層を支持する透光性部材と、を有し、
前記波長変換部材を準備する工程は、前記透光性部材の前記波長変換層側の面と反対側の面に前記光調整部材を有する前記波長変換部材を準備する工程を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、前記波長変換層側の面が前記支持基板の第1面側に位置するように前記波長変換部材を配置する項16に記載の発光装置の製造方法。
[項19]
前記波長変換部材を準備する工程は、前記透光性部材上に前記透光性部材の一部を覆う前記光調整部材を配置する工程と、前記光調整部材から露出する前記透光性部材及び前記光調整部材を覆う波長変換層を配置する工程と、を含む項17に記載の発光装置の製造方法。
[項20]
前記光調整部材は、前記第2光を波長変換する蛍光体を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、平面視で、前記第2発光部と重なる位置に前記光調整部材を配置する項16乃至項19のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
[項21]
前記光調整部材は、蛍光体を含まない、又は、前記波長変換部材における前記蛍光体を含む層の蛍光体濃度よりも低い濃度で前記第1光を波長変換する蛍光体を含み、
前記波長変換部材を配置する工程は、平面視で、前記第1発光部と重なる位置に前記光調整部材を配置する項16乃至項19のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本開示の実施形態に係る発光装置は、ヘッドライト等の車両用照明に好適に利用することができる。その他、本開示の実施形態に係る発光装置は、液晶ディスプレイのバックライト光源、各種照明器具、大型ディスプレイ、広告や行き先案内等の各種表示装置、更には、デジタルビデオカメラ、ファクシミリ、コピー機、スキャナ等における画像読取装置、プロジェクタ装置等に利用することができる。
【符号の説明】
【0083】
15 支持基板
15a 第1面
15b 第2面
10、10A 発光素子
11、11A 第1発光部
12、12A 第2発光部
111、111A 第1半導体層
121、121A 第1半導体層
112、112A 発光層
122、122A 発光層
113、113A 第2半導体層
123、123A 第2半導体層
16、16A 第1素子電極
17、17A 第2素子電極
161、161A N側電極
162、162A P側電極
163、163A N側電極
171、171A N側電極
172、172A P側電極
173、173A N側電極
20、20A、20B 波長変換部材
20a 第1面
20b 第2面
21、21A 波長変換層
22 透光性部材
220 透光板
210 波長変換層
200 中間体
30、30A 光調整部材
31、31A、31B 光調整部材
300 光調整層
40 導光部材
50、50A 配線基板
51 基材
52、52A 配線
521、521A 第1配線
522、522A 第2配線
523、523A 第3配線
524 第4配線
525 第5配線
526 第6配線
53 ワイヤ
54 ワイヤ
541、542、543 電子部品
60 被覆部材
70 導電部材
100、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100H 発光装置
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図4K
図4L
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12