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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164321
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】蓋フック付き調理器具セット
(51)【国際特許分類】
   A47J 36/12 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
A47J36/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023065497
(22)【出願日】2023-04-13
(31)【優先権主張番号】17/731,767
(32)【優先日】2022-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507097970
【氏名又は名称】イー ミシャン アンド サンズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】E.MISHAN & SONS, INC.
【住所又は居所原語表記】230 Fifth Avenue, Ste.800, New York, New York 10001, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100197561
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 三喜男
(72)【発明者】
【氏名】ラム,イノック
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA01
4B055BA31
4B055CA06
4B055CA61
4B055CB03
4B055CC63
(57)【要約】      (修正有)
【課題】調理中に、使用者のすぐ手の届く所に近傍表面を汚すことなく、取り外し可能な蓋を一時的に収容できる蓋フックを提供する。
【解決手段】縁部を有する調理器具容器と、端部と中央部とを有する蓋であって、蓋と、調理器具容器の縁部に垂直な位置に蓋を支持するように構成された蓋フック10とを備える。蓋フックは、蓋に取り付けられたベース部材16と、ベース部材の上に延在するアッパ部材17とを備え、調理器具容器の縁部を受け入れるためのキャビティ11をベース部材とアッパ部材との間に規定し、キャビティは、ベース部材とアッパ部材との間に外側部分において広く内側部分において狭い第1キャップと、ベース部材上にキャビティ内に配置される舌部は、舌部とアッパ部材との間に第2ギャップを規定し、キャビティ、第1ギャップ、及び第2ギャップは、調理器具容器の縁部に支持されるように蓋の端部を安定した静止位置に案内するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器具セットであって、
縁部を有する調理器具容器と、
端部と中央部とを有する蓋であって、第1の位置において前記調理器具容器に取り付けて覆うように構成される蓋と、
前記蓋の端部において又は端部近傍において前記蓋の上面に配置され、第2の位置において前記調理器具容器の縁部に実質的に垂直な位置に前記蓋を支持するように構成された蓋フックであって、前記蓋に取り付けられたベース部材と、ベース部材の上に延在するアッパ部材とを有し、前記調理器具容器の縁部を受け入れるためのキャビティを前記ベース部材と前記アッパ部材との間に規定する蓋フックとを備え、
前記キャビティは、前記蓋の端部の方に配置される外側部分と、前記蓋の中央部の方に配置される内側部分とを有し、前記キャビティは、前記ベース部材と前記アッパ部材との間に前記外側部分において広く前記内側部分において狭い第1ギャップを有し、
前記ベース部材上に前記キャビティ内に配置される舌部であって、舌部と前記アッパ部材との間に第2ギャップを規定する舌部を備え、
前記キャビティ、第1ギャップ、及び第2ギャップは、前記蓋が第2の位置において前記調理器具容器の縁部に支持されるように前記蓋の端部を安定した静止位置に案内するように構成される、
調理器具セット。
【請求項2】
前記蓋フックは、金属又はポリマーの単一の一体ブロックである、
請求項1に記載の調理器具セット。
【請求項3】
前記舌部は、前記蓋の端部を前記第2ギャップに案内するために前記舌部に形成された傾斜端部を有する、
請求項1記載の調理器具セット。
【請求項4】
前記キャビティの内側部分は、前記調理器具縁部の端部を受けるように構成された内側凹部を有する、
請求項1に記載の調理器具セット。
【請求項5】
前記蓋フックは、留め具によって又は接着剤によって前記蓋に取り付けられている、
請求項1に記載の調理器具セット。
【請求項6】
前記第2の位置に支持されるとき、前記蓋と前記調理器具容器の縁部とは、90度未満の角度を形成する、
請求項1に記載の調理器具セット。
【請求項7】
前記第2の位置に支持されるとき、前記蓋と前記調理器具容器の縁部とは、75~85度の範囲の角度を形成する、
請求項1に記載の調理器具セット。
【請求項8】
前記第2の位置に支持されるとき、前記蓋と前記調理器具容器の縁部とは、80度の角度を形成する、
請求項1に記載の調理器具セット。
【請求項9】
前記蓋フックは、前記蓋フックを前記調理器具容器の縁部にクランプするために、バネ、曲げ又はたわみ力を使用しない、
請求項1記載の調理器具セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年3月25日に出願された米国特許出願第29/832258号の継続出願であり、その全体はあらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
主題技術は、家庭用又は業務用調理器具を含む調理器具、より詳細には蓋を有するポット及び鍋に関する。
【背景技術】
【0003】
調理器具を使う人は、調理中にポット又は鍋の蓋をしばしば取り除く必要があるであろう。このことは、使用者に、例えば内容物をかき混ぜる又は材料を加える間に、蓋を一時的に収容できる場所を見つけることを要求する。調理台上に蓋を取っておくと、蓋に存在し得る材料でカウンタを汚すことを引き起こす場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
調理中に、使用者のすぐ手の届く所に近傍表面を汚すことなく、取り外し可能な蓋を一時的に収容できるための何らかの手段を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
主題技術の一態様によれば、調理器具容器(ポット又は鍋など)と蓋とを有する調理器具セットが提供される。蓋は、蓋を容器の縁部に安全且つ一時的に支持するために蓋の端部に又は端部近傍に取り付けられた蓋フックを有する。蓋フックは、蓋の底部が内側に向いて蓋の下側部分が容器の縁部より下になる状態で、蓋が容器の端部上に実質的に垂直な位置に支持可能であるように構成されて配置され、それによって蓋から滴る又は離れ落ちる材料がポットに行き着くようになる。
【0006】
図面に示される主題技術の非限定的な実施形態では、蓋フックは、調理器具蓋の端部に隣接して調理器具蓋に取り付けられ、以下の構造を有する。蓋フックは、例えば、金属、ポリマー、又はより特に耐熱ポリマーの一体ブロックの形をしており、成型、鋳造、三次元印刷、又は他の任意の適切な製造方法によって形成することができる。
【0007】
蓋フックは、概括的にくさび形であり、蓋の端部に隣接する蓋フックの端部に開口するキャビティを備えて形成される。キャビティは、(蓋の端部の方の)外側部分と(蓋の中央部の方の)内側部分とを有する。
【0008】
キャビティは、(留め具、又は接着剤、又は他の適切な手段によって蓋に取り付けられる)ベース部材又はフロア部と、ベース部材の上に延在するアッパ部材又はルーフ部との間に第1ギャップを有する。第1ギャップは、(ベース部材とアッパ部材との間の垂直方向において)外側部分においてより広く内側部分においてより狭い幅を有し、それによって、使用者が最初に蓋フックを調理器具アイテムの縁部の上に置くことが容易である(第1ギャップの外側部分は比較的広く容易なターゲットであるため)。キャビティは、調理器具の縁部の湾曲に適合するように湾曲している。図示される実施形態では、アッパ部材は、上方に湾曲する内面を有し、ベース部材は、下方に湾曲する内面を有し、それによって、説明されるような第1ギャップを実現する。蓋が調理器具アイテムの縁部上に落ち着くとき、縁部は、より狭いギャップを有する蓋フックの内側部分に案内され、従ってベース部材とアッパ部材の内面は、蓋を縁部上の安定した位置である支持位置に案内する。
【0009】
図示される実施形態では、キャビティ内にベース部分の中心線上に位置するとともにベース部分より幅が狭い舌部が配置され、舌部は、舌部の上面とアッパ部材の内面との間に第2ギャップを規定する。舌部は、図示されるように左右両側に傾斜端部を有し、傾斜端部は、第1ギャップと第2ギャップの最も狭い部分に縁部を案内する傾向がある。舌部は、上方又は下方にわずかに湾曲し得る上面を有する。
【0010】
キャビティの内側部分に、調理器具縁部の端部を受け入れるように構成された内側凹部が形成され得る。
【0011】
従って、使用時に、1つの動作で、使用者は、蓋フックを調理器具アイテムの縁部の上に置き始めることができ、ベース部分、アッパ部分、及び中央舌部の表面は、第1ギャップの最も狭い部分、第2ギャップ、及び最後に前記凹部に容易に縁部を案内し、その位置において調理器具蓋は、縁部上に安定して支持される。多段階ステップ、又は蓋フックの手動操作は必要ではない。図示されるような蓋フックは、蓋フックを縁部にクランプするためにあらゆる種類のバネ、曲げ又はたわみ力を使用しない。
【0012】
従って、主題技術の一態様では、調理器具セットは、縁部を有する調理器具容器と、端部と中央部とを有する蓋であって、第1の位置において調理器具容器に取り付けて覆うように構成される蓋と、蓋の端部において又は端部近傍において蓋の上面に配置され、第2の位置において調理器具容器の縁部に実質的に垂直な位置に蓋を支持するように構成された蓋フックとを備える。蓋フックは、蓋に取り付けられたベース部材と、ベース部材の上に延在するアッパ部材とを備え、調理器具容器の縁部を受け入れるためのキャビティをベース部材とアッパ部材との間に規定する。キャビティは、蓋の端部の方に配置される外側部分と、蓋の中央部の方に配置される内側部分とを有し、キャビティは、ベース部材とアッパ部材との間に外側部分において広く内側部分において狭い第1ギャップを有する。ベース部材上にキャビティ内に配置される舌部は、舌部とアッパ部材との間に第2ギャップを規定する。キャビティ、第1ギャップ、及び第2ギャップは、蓋が第2の位置において調理器具容器の縁部に支持されるように蓋の端部を安定した静止位置に案内するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】主題技術による蓋フックの非限定的な実施形態の斜視図である。
図2図1の蓋フックの正面図である。
図3図1の蓋フックの立面図である。
図4図1の蓋フックを備えた調理器具蓋の非限定的な実施形態の斜視図である。
図5図4の調理器具蓋の立面図である。
図6】蓋フックのキャビティの特徴をより明確に示すために図から舌部を削除した図3の立面図である。
図7】調理器具容器の縁部に蓋フックによって支持された図4の調理器具蓋の断面図である。
図8】舌部の特徴をより明確に示すために蓋フックの中心面を通る図1の蓋フックの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
主題技術の非限定的な実施形態によれば、例えば図1図8に示すように、調理器具セットは、縁部4を有するとともに、端部5を有する適合する調理器具蓋3と対をなす調理器具容器2を備えている。蓋フック10は、端部5に又は端部5の近傍に配置され、例えば通過留め具(through-going fastener)、又は接着剤、又は同様の永久的な取付具によって調理器具蓋3に取り付けられる。
【0015】
図示されるような蓋フック10は、プラスチック材料の一体ブロックの形をしているが、他の材料、例えば、アルミニウム、スチール、又は他の金属を使用することができる。蓋フック10は、図面に示すように、概括的にくさび形であり、蓋3の端部に隣接する蓋フック10の端部12に開口するキャビティ11を備えて形成されている。キャビティ11は、(蓋3の端部の方の)外側部分13と(蓋3の中央部の方の)内側部分14とを有している。
【0016】
キャビティ11は、(蓋3に取り付けられた)ベース部材又はフロア部16と、ベース部材16の上に延在するアッパ部材又はルーフ部17との間に、第1ギャップ15をそれらの間に規定する。第1ギャップ15は、(ベース部材16とアッパ部材17との間の垂直方向において)外側部分13においてより広く内側部分14においてより狭い幅を有し、それによって、使用時に使用者が調理器具容器2の縁部4の上に蓋フック10を最初に置くことを容易にする(第1ギャップ15の外側部分13が縁部4の厚さに比べて比較的広いため)。第1ギャップ15は、調理器具の縁部4の湾曲に適合するように湾曲している。図示される実施形態では、アッパ部材17は、上方に湾曲する内面18を有し、ベース部材16は、下方に湾曲する内面19を有し、それによって、記載されるようにその幅を有する第1ギャップ15を実現する。
【0017】
使用時に、使用者が蓋フック10を縁部4の上に置くとき、縁部4は、最初にキャビティ11の外側(比較的広い)部分13に案内され、さらに落ち着くとき、内側(比較的狭い)部分14に案内され、最終的に蓋3を縁部4上の安定した支持位置に案内し、それは、図8に最も良く見られる。蓋3と縁部4とは、好ましくは90度未満である角度25を形成し、示された非限定的な実施形態では、75~85度の範囲、より具体的には80度である角度25を形成することができる。
【0018】
図示される非限定的な実施形態では、蓋フック10のキャビティ11は、ベース部分16の中心線上に位置する舌部20をその中に配置している。舌部20は、ベース部16より幅が狭く、舌部20の上面22とアッパ部材17の内面18との間に第2ギャップ21を規定する。図示される実施形態では、舌部20は、その左右両側に傾斜端部23を有し、傾斜端部は、縁部4を第1ギャップ15及び第2ギャップ21の最も狭い部分に案内する傾向がある。舌部20は、上方又は下方にわずかに湾曲され得る上面22を有する。
【0019】
図示された非限定的な実施形態のさらなる特徴は、凹部25であり、凹部25は、内側部分14に形成される。凹部25は、調理器具容器の縁部4の端部を最終的な目的地として受け入れて保持するように形作られて構成されている。
【0020】
従って、図示される実施形態では、使用時に、1つの動作で、使用者は、蓋フック10を調理器具アイテム2の縁部4の上に置き始めることができ、ベース部分16、アッパ部分17、及び中央舌部20の表面は、縁部4を第1ギャップ15の最も狭い部分に、第2ギャップ21に、そして最後に凹部25に容易に案内し、その位置において調理器具蓋3は、調理器具容器2の縁部4上に安定して支持される。多段階ステップ、又は蓋フックの手動操作は必要ではない。図示されるような蓋フック10は、蓋フック10を縁部4にクランプするためにあらゆる種類のバネ、曲げ、又はたわみ力を使用せず、代わりに蓋フック10の新規な形状を利用して蓋3を容易に保管することができる。
【0021】
実施形態では、支持体10は、調理器具に使用するのに適した材料、例えば、スチール、アルミニウム、又は他の金属、又は耐熱プラスチックの単一の一体部品であり、例えば、射出成形又は三次元印刷によって製造することができる。
【0022】
主題技術の原理の適用を説明するために、主題技術の特定の実施形態を示し、詳細に説明しているが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく、他の方法で具体化できることが理解されるであろう。また、本主題技術は、本明細書に開示された特徴及び要素の任意の組合せ、並びに同等の特徴の任意の組合せを含むことが理解されるであろう。本明細書に示された例示的な実施形態は、説明のためにのみ提示され、主題技術の範囲を限定することを意味するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】