(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164350
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】デュプレックス動作方法及びそれを用いたユーザ機器
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1263 20230101AFI20231102BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20231102BHJP
H04W 56/00 20090101ALI20231102BHJP
【FI】
H04W72/1263
H04W72/0446
H04W56/00 130
【審査請求】有
【請求項の数】35
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023071218
(22)【出願日】2023-04-25
(31)【優先権主張番号】63/336,242
(32)【優先日】2022-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/302,001
(32)【優先日】2023-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】509024640
【氏名又は名称】エイサー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ACER INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】陳 仁賢
(72)【発明者】
【氏名】李 建民
(72)【発明者】
【氏名】羅 立中
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067CC04
5K067DD25
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】フルデュプレックス(例えば、SBFD)を適用する場合の、ユーザ機器(UE)のアップリンク(UL)とダウンリンク(DL)操作の時間領域の競合に対処する。
【解決手段】ワイヤレス通信システム10において、UE100は、基地局200から少なくとも1つの指示を受信し、規則に従って、第1のリソースを介してDL受信を実行するか又は第2のリソースを介して基地局へのUL伝送を実行する。前記第1のリソースにおいて前記DL受信が構成されていない場合、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することなく、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって用いられるデュプレックス動作の方法であって、
DL受信とUL伝送の少なくとも1つを指示する少なくとも1つの指示を受信することと、
規則に従って、第1のリソースを介して前記DL受信を実行するか、第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記DL受信と前記UL伝送は、時間領域で重複する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のリソース及び前記第2のリソースは、周波数分割多重化(FDM)される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する第1の指示と、前記UL伝送を指示する第2の指示、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記規則に従って、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記第1のリソースにおいて前記DL受信が構成されていない場合、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することなく、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記DL受信がSSB受信である場合、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することなく、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記DL受信が検索空間(SS)の第1のグループに関連付けられたCORESET受信であり、前記第2の指示が動的スケジュールされたDCIである場合、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することなく、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
SSの前記第1のグループは、専用RRC構成を有する類型1共通検索空間(CSS)、類型3 CSS、又はUE固有のSSを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介して前記DL受信を受信するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記DL受信が検索空間の第2のグループに関連付けられたCORESET受信であり、前記第2の指示が動的スケジュールされたDCIである場合、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することなく、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のグループSSは、専用RRC構成のない類型1 CSS、類型0 CSS、類型0A CSS、又は類型2 CSSを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記第1の指示が上位層設定であり、前記第2の指示が動的スケジュールされたDCIである場合、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することなく、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記第1の指示が動的スケジュールされたDCIであり、前記第2の指示が上位層設定である場合、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することなく、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記第1の指示は動的スケジュールされたDCIであり、前記第2の指示は他の動的スケジュールされたDCIであり、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記第1の指示によって指示される第1の優先度が、前記第2の指示によって指示される第2の優先度よりも高い場合、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することなく、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記第1の指示は動的スケジュールされたDCIであり、前記第2の指示は他の動的スケジュールされたDCIであり、
前記第1の指示によって指示される第1の優先度は、前記第2の指示によって指示される第2の優先度と同一であり、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介してDL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記第1の指示の受信時刻が前記第2の指示の受信時刻よりも遅い場合、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することなく、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項15】
前記規則に従って、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記第2のリソースにおける前記UL伝送が構成されていない場合、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することなく、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介してDL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記UL伝送がスケジューリングリクエスト(SR)である場合、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することなく、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行すること含む、請求項4に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介してDL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記UL伝送がランダムアクセス(RA)手順のメッセージ1(Msg1)又はメッセージ3(Msg3)である場合、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することなく、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記第1の指示は動的スケジュールされたDCIであり、前記第2の指示は他の動的スケジュールされたDCIであり、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介してDL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記第2の指示によって指示される第2の優先度が、前記第1の指示によって指示される第1の優先度よりも高い場合、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することなく、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する前記第1の指示と、前記UL伝送を指示する前記第2の指示とを含み、
前記第1の指示は動的スケジュールされたDCIであり、前記第2の指示は他の動的スケジュールされたDCIであり、
前記第1の指示によって指示される第1の優先度は、前記第2の指示によって指示される第2の優先度と同一であり、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介してDL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記第2の指示の受信時刻が前記第1の指示の受信時刻よりも遅い場合、前記第1のリソースを介して前記DL受信を実行することなく、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の指示は、上位層設定又は動的スケジュールされたDCIである、請求項4に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の指示は、上位層設定又は動的スケジュールされたDCIである、請求項4に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のリソースはDLリソースであり、前記第2のリソースはフレキシブルリソースである、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のリソースはフレキシブルリソースであり、前記第2のリソースはULリソースである、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記前記第1のリソースはフレキシブルリソースであり、前記第2のリソースは他のフレキシブルリソースである、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のリソースはDLリソースであり、前記第2のリソースはULリソースである、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの指示は、前記DL受信を指示する第1の指示と、前記UL伝送を指示する第2の指示とを含み、
前記第2の指示は前記第1の指示のフィールドであり、前記第1のリソースは第1のBWPであり、前記第2のリソースは第2のBWPであり、
前記規則に従って、前記第1のリソースを介してDL受信を実行するか、前記第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する工程は、
前記第1のBWPを介して前記DL受信を実行した後、前記第2のBWPを介して前記UL伝送を実行することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記UL伝送の後、前記第2のBWPから前記第1のBWPへのBWPスイッチングを実行することをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記UL伝送の後、前記第1の指示によって指示された、前記第2のBWPから第3のBWPへのBWPスイッチングを実行することをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のBWP内の前記UL伝送の時間位置がULリソースである場合、前記第2のBWPは前記第1のBWPと同一であり、
前記UL伝送の時間位置が前記第2の指示によって指示される、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のBWP内の前記UL伝送の時間位置がDLリソースであり、前記第2のBWP内の前記UL伝送の時間位置がULリソースである場合、前記第2のBWPは前記第1のBWPとは異なり、
前記UL伝送の時間位置が前記第2の指示によって指示される、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記第2のBWPは、複数の候補BWPの中で最も低いBWP IDを有する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記UL伝送の後、第2のBWPがある期間内にDLリソースを有していない場合、BWPスイッチングを実行することをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記UL伝送の後、前記第2のBWPから最も早いDLリソースを有する第3のBWPへのBWPスイッチングを実行することをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項34】
前記UL伝送はHARQ伝送である、請求項26に記載の方法。
【請求項35】
送受信機と、
前記送受信機に接続され、少なくとも
DL受信とUL伝送の少なくとも1つを指示する少なくとも1つの指示を受信し、
規則に従って、第1のリソースを介して前記DL受信を実行するか、又は第2のリソースを介して前記UL伝送を実行する、
ように構成されたプロセッサと、を備えるユーザ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デュプレックス動作方法及びそれを用いたユーザ機器に関する。
【背景技術】
【0002】
スリージーピーピー(3GPP、Third Generation Partnership Project)は、新しいワイヤレス(NR)として知られる5Gワイヤレスアクセス技術を開発している。5GNRは、遅延、信頼性、セキュリティ、スケーラビリティ(モノのインターネット(IoT)など)に関連する新しい要求やその他の要求を満たすために、さまざまな使用シナリオに対応することを目的としている。5GNRには、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、大規模マシン類型通信(mMTC)、及び超高信頼・低遅延通信(URLLC)に関連するサービスが含まれる。しかしながら、5GNRテクノロジーでは、マルチアクセスをさらに改善する必要がある。これらの改善は、他のマルチアクセス技術及びこれらの技術を使用する電気通信規格にも適用できる可能性がある。例えば、従来のデュプレックス動作では5GNRのニーズに応えられなくなってきている。
【0003】
従来のデュプレックス動作には、時分割デュプレックス(TDD)と周波数分割デュプレックス(FDD)が含まれる。具体的には、TDDは、データ送信と受信の両方に同じ周波数帯域を使用するが、同時には使用しない。TDDでは、データ送信と受信は重複しない時間リソースで発生するため、常に送信機又は受信機のみがアクティブになる。一方、FDDは、データ送信と受信に2つの別々の周波数帯域を使用する。FDDでは、送信周波数と受信周波数は、定義された周波数ギャップによって分離され、これにより、干渉なしで同時送信と受信が可能となる。TDDはより柔軟であるが、TDDでアップリンク(UL)に限られた期間を割り当てると、カバレッジが減少し、遅延が増加する。つまり、TDDは、ULリソースがUL伝送を送信するのをワイヤレス装置が待つ必要があるため、特にULに対してより高い待ち時間が必要となる可能性がある。さらに、TDDとFDDの両方で、スペクトルリソースが大幅に浪費される。つまり、ダウンリンク(DL)伝送とUL伝送(フルデュプレックスともいう)の同時存在を可能にする実現可能性を検討する価値がある。
【0004】
そのため、5GNRではアップリンクの遅延問題を解決することを目的としたサブバンドフルデュプレックス(SBFD)が導入されている。SBFDでは、サブバンドに分割されたTDDキャリアを用いて、同じスロットでの同時送受信を可能にする。なお、SBFDは従来のFDDとは異なる。従来のFDDでは、所与のキャリア及び/又は帯域幅部分(BWP)は、通常、アップリンク又はダウンリンク通信のいずれかに完全に専用である。SBFDでは、所与のキャリアの時間-周波数リソースの一部がUL専用であり、同じキャリアの時間-周波数リソースの一部がDLをサポートする。しかし、現在の5GNRシステムの仕様では、フルデュプレックスを適用する場合におけるUEのULとDL動作の時間領域の競合に対処する方法(例えば、SBFD)はまだ具体的に指定されていない。しかし、UL遅延を減少させるためには、そのような指定が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
将来のワイヤレス通信システムでフルデュプレックス(例えば、SBFD)を適用する場合、UEのULとDL操作の時間領域の競合に対処する必要がある。したがって、本発明は、デュプレックス動作の方法及びそれを用いたユーザ機器に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例示的な実施形態の1つでは、本発明は、UEによって使用されるデュプレックス動作の方法に関し、方法は以下を含むが、これに限定されない。DL受信とUL伝送の少なくとも1つを指示する少なくとも1つの指示を受信することと、規則に従って、第1のリソースを介してDL受信を実行するか、第2のリソースを介してUL伝送を実行すること。
【0007】
例示的な実施形態のうちの1つでは、本発明は、送受信機と、送受信機に結合されたプロセッサとを含み、DL受信とUL伝送の少なくとも1つを指示する少なくとも1つの指示を受信するように構成されたUEを対象とし、規則に従って、第1のリソースを介してDL受信を実行するか、第2のリソースを介してUL伝送を実行するが、これらに限定されない。
【発明の効果】
【0008】
以上を踏まえ、UEは、DL受信とUL伝送とが時間領域で重複する場合、第1のリソースを介してDL受信を実行するか、第2のリソースを介してUL伝送を実行するかを決定することができる。したがって、通信システムは、より安定して効率的になり得る。
【0009】
しかしながら、この概要は、本発明の態様及び実施形態のすべてを含むわけではなく、したがって、いかなる方法でも制限又は制限することを意味しないことを理解されたい。また、本発明は、当業者にとって明らかな改良及び変更を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。図面は、本発明の実施形態を示し、説明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【
図1】BS側のフルデュプレックス通信を示す概略図である。
【
図3】異なるフレキシブルリソースにおけるDL受信及びUL伝送の動的スケジューリングを示す概略図である。
【
図4A】DCIフォーマット2_0を検出した場合のDL部分におけるフレキシブルリソースの受信制限を示す概略図である。
【
図4B】DCIフォーマット2_0を検出した場合のUL部分におけるフレキシブルリソースの伝送制限を示す概略図である。
【
図4C】DCIフォーマット2_0を検出しない場合の送受信を示す概略図である
【
図5A】DL受信のBWPスイッチングを示す概略図である。
【
図5B】UL伝送のBWPスイッチングを示す概略図である。
【
図6A】本発明の一実施形態によるワイヤレス通信システムの概略図である。
【
図6B】本発明の一実施形態によるデュプレックス動作の方法のフローチャートである。
【
図7A】本発明の例示的な実施形態によるUL遅延低減を示す概略図である
【
図7B】本発明の例示的な実施形態によるUL遅延低減を示す概略図である
【
図8A】本発明の例示的な実施形態によるDL構成なしでDL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図8B】本発明の例示的な実施形態によるDL構成なしでDL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図9A】本発明の一実施形態によるDL受信がSSB受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図9B】本発明の一実施形態によるDL受信がSSB受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図10A】本発明の一実施形態によるDL受信がCORESET受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図10B】本発明の一実施形態によるDL受信がCORESET受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図11】本発明の一実施形態によるDL受信が上位層によって構成される場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図12】本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図13】本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信であり、UL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図14】本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信であり、UL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図15】本発明の例示的な実施形態による高速DL受信の概略図である。
【
図16A】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送なしでDL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図16B】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送なしでDL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図17A】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送がSRである場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図17B】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送がSRである場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図18A】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送がRAメッセージである場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図18B】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送がRAメッセージである場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図19】本発明の一実施形態によるUL伝送が上位層によって構成される場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である
【
図20】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図21A】本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信であり、UL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図21B】本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信であり、UL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
【
図22】本発明の例示的な実施形態によるDCIによるHARQのための明示的なBWPスイッチングを示す概略図である。
【
図23A】本発明の例示的な実施形態によるDCIによるHARQのための暗黙的なBWPスイッチングを示す概略図である。
【
図23B】本発明の例示的な実施形態によるDCIによるHARQのための暗黙的なBWPスイッチングを示す概略図である。
【
図24A】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送後のBWPスイッチングを示す概略図である。
【
図24B】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送後のBWPスイッチングを示す概略図である。
【
図24C】本発明の例示的な実施形態によるUL伝送後のBWPスイッチングを示す概略図である。
【
図25】本発明の例示的な実施形態による通信装置2500を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方が例示的であり、特許請求する本発明のさらなる説明を提供することを意図していることを理解されたい。可能な限り、同じ又は類似の構成要素を参照するために、同じ符号が図面及び説明で使用される。
【0012】
ワイヤレス通信システムのいくつかの態様が、さまざまな装置及び方法を参照して提示される。これらの装置及び方法は、以下の詳細な説明で説明され、ブロック、コンポーネント、回路、プロセス、アルゴリズムなどのさまざまな要素によって添付の図面に示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせを用いて実施することができる。このような要素がハードウェアとして実施されるかソフトウェアとして実施されるかは、システム全体に課される特定のアプリケーション及び設計上の制約によって異なる。したがって、1つ又は複数の例示的な実施形態において、本発明で説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実施することができる。ソフトウェアで実施される場合、関数は、コンピュータ可読媒体上の1つ又は複数の命令又はコードとして格納又はエンコードすることができる。
【0013】
図1は、BS側のフルデュプレックス通信を示す概略図である。
図1を参照すると、「D」はダウンリンク(DL)を表し、「U」はアップリンク(UL)を表す。BSがサブバンド非重複フルデュプレックスをサポートする場合、いくつかのスロット又はシンボルは、BSが同時送信と同時送信を実行できるように、DL伝送とUL受信をそれぞれ担当する少なくとも2つのサブバンドに分割されても良く、これにより、BSは、同じ時間に、異なる非重複サブバンドで同時送受信を実行することができる。つまり、フルデュプレックス通信は、キャリア帯域幅の異なるサブバンドで発生する異なる方向での伝送が発生する、ペアになっていないスペクトルで実現することができる。
【0014】
スロット構成を示す概略図である。
図2を参照すると、スロットフォーマットは、DLシンボル201、フレキシブルシンボル202、及びULシンボル203を含んでも良い。次の指示は、1つのスロットでの送信方向についてUEを示すために各サービングセルに適用可能である:tdd-UL-DL-ConfigurationCommon(ワイヤレスリソース制御(RRC)メッセージによって運ばれる)、tdd-UL-DL-ConfigurationDedicated(RRCメッセージによって運ばれる)、及びスロットフォーマットインジケータ(SFI)-ワイヤレスネットワーク一時識別子(RNTI)(RRCメッセージによって運ばれ、DCIフォーマット2_0などのダウンリンク制御情報(DCI)を受信するために使用される)。つまり、スロットフォーマットは、上記の指示によってUEに指示されて良い。
【0015】
図3は、異なるフレキシブルリソースにおけるDL受信及びUL伝送の動的スケジューリングを示す概略図である。
図3を参照すると、UEが、フレキシブルリソース301でDL受信を実行することをUEに示すDCIフォーマットを検出したことに応答して、UEは、フレキシブルリソース301でDL受信(つまり、PDSCH)を実行することができる。さらに、UEが、フレキシブルリソース302でUL伝送を実行することをUEに示すDCIフォーマットを検出したことに応答して、UEは、フレキシブルリソース302でUL伝送(つまり、PUSCH)を実行することができる。なお、フレキシブルリソースが1つの場合、UEは、DL信号の受信とUL信号の送信を同時に実行することはできない(例えば、期待することはできない)。つまり、UEは、同じフレキシブルリソースでUL伝送とDL受信を同時に実行することはできない。
【0016】
図4Aは、DCIフォーマット2_0を検出した場合のDL部分におけるフレキシブルリソースの受信制限を示す概略図である。
図4Aを参照すると、UEが、上位層設定によってフレキシブルリソースで構成され、フレキシブルリソースをフレキシブルリソースとして示すDCIフォーマット2_0を検出した場合、そのようなフレキシブルリソースでのDL受信は、
図4Aに示す条件として制限されて良い。UEは、フレキシブルリソースで物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信しなくてもよい。UEがフレキシブルリソースで物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)又はチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)を受信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでPDSCH又はCSI-RSを受信しなくてもよい。UEがフレキシブルリソースでDL測位信号(PRS)を受信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでDLPRSを受信することができる。
【0017】
図4Bは、DCIフォーマット2_0を検出した場合のUL部分におけるフレキシブルリソースの伝送制限を示す概略図である。
図4Bを参照すると、UEが上位層設定によりフレキシブルリソースで構成され、フレキシブルリソースをフレキシブルリソースとして示すDCIフォーマット2_0を検出した場合、そのようなフレキシブルリソースでのUL伝送は、
図4Bに示される以下の条件として制限されて良い。UEがフレキシブルリソースでサウンディング基準信号(SRS)を送信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでSRSを送信しなくてもよい。UEがフレキシブルリソースで物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を送信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでPUCCHを送信しなくてもよい。UEが、フレキシブルリソースで物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を送信するように上位層によって構成されている場合、UEは、フレキシブルリソースでPUSCHを送信しなくてもよい。UEがフレキシブルリソースで物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を送信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでPRACHを送信しなくてもよい。
【0018】
図4Cは、DCIフォーマット2_0を検出しない場合の送受信を示す概略図である。
図4Cを参照すると、UEが上位層設定によってフレキシブルリソースで設定されているが、フレキシブルリソースをフレキシブルリソースとして示すDCIフォーマット2_0を検出しない場合、そのようなフレキシブルリソースでのUL伝送及びDL受信は、
図4Cに示す次の条件となり得る。UEは、フレキシブルリソースでPDCCHを受信することができる。UEがフレキシブルリソースでDL PRSを受信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでDL PRSを受信することができる。UEがフレキシブルリソースでSRSを送信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでSRSを送信することができる。UEがPUCCHを送信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでPUCCHを送信することができる。UEがPUSCHを送信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでPUSCHを送信することができる。UEがフレキシブルリソースでPRACHを送信するように上位層によって構成されている場合、UEはフレキシブルリソースでPRACHを送信することができる。
【0019】
将来のワイヤレス通信システム、例えば、5GNRシステムでは、ブロードバンドを使用するワイヤレス通信システムでブロードバンドを支援することが困難なUEに帯域を割り当てるために帯域幅部分(BWP)が使用されて良い。将来のワイヤレス通信システムでは、同じキャリアに対してさまざまなヌメロロジー(例えば、サブキャリア間隔(Sub-carrier spacing、SCS)、サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix、CP)の長さなど)がサポートされて良い。BWPは、将来のワイヤレス通信システムにおいて連続する物理リソースブロック(PRB)のセットを含み得る。さらに、非アクティブなBWPをアクティブにし、アクティブなBWPを一度に非アクティブにするために、BWP切替手順が用いられる。
【0020】
図5Aは、DL受信のBWPスイッチングを示す概略図である。
図5Aを参照すると、UEは、第1のBWPでDCIフォーマット0_1であるDCI51を受信することができ、DCI51は、第2のBWPでPDSCH53を受信することをUEに指示することができる。したがって、UEは、第2のBWPでPDSCH53を受信するために、第1のBWPから第2のBWPへのBWPスイッチングを実行することができる。場合によっては、UEは、PDSCH53を受信した後、第2のBWPに留まり、第2のBWPのPDSCH53に対応するPUCCH54でHARQフィードバックを送信することができる。
【0021】
図5Bは、UL伝送のBWPスイッチングを示す概略図である。
図5Bを参照すると、UEは、第1のBWPでDCIフォーマット1_1であるDCI52を受信することができ、DCI52は、第2のBWPでPUSCH55を送信するようUEに指示することができる。したがって、UEは、第2のBWPでPUSCH55を送信するために、第1のBWPから第2のBWPへのBWPスイッチングを実行することができる。場合によっては、PUSCH伝送後、UEは第2のBWPに留まってもよい。
【0022】
図6Aは、本発明の一実施形態によるワイヤレス通信システムの概略図である。
図6Aを参照すると、ワイヤレス通信システム10は、少なくともUE100及び基地局200を含むが、これらに限定されない。ワイヤレス通信システム10は、他の例では、5G(例えば、NR)ネットワーク及び/又は4G(例:ロングタームエボリューション(LTE))ネットワークであって良く、又は含んでも良い。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム10は、高度ブロードバンド通信、超高信頼通信、低遅延通信、低コスト及び低複雑度装置との通信、又はそれらの任意の組み合わせをサポートすることができる。
【0023】
基地局200及びUE100は、1つ又は複数の通信リンクを介してワイヤレス通信することができる。基地局200は、UE100及び基地局200が1つ又は複数の通信リンクを確立することができるカバレッジ領域を提供することができる。カバレッジ領域は、基地局200及びUE100が1つ又は複数のワイヤレスアクセス技術に従って信号の通信をサポートすることができる地理的領域の一例であって良い。基地局200は、マクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局であってもよいが、本発明では限定されない。
【0024】
基地局200は、セルの動作をサポートすることができる。各セルは、そのワイヤレスカバレッジ内で少なくとも1つのUE100にサービスを提供するように動作可能であって良い。具体的には、各セル(サービングセルといわれることが多い)は、そのワイヤレス範囲内で1つ又は複数のUE100にサービスを提供するサービスを提供することができる(例えば、各セルは、DL及び任意にULパケット伝送のワイヤレスカバレッジ内で、ダウンリンク(DL)及び任意にアップリンク(UL)リソースを少なくとも1つのUEに伝送するようスケジュールする)。基地局200は、複数のセルを介してワイヤレス通信システム内の1つ又は複数のUE100と通信することができる。
【0025】
基地局200は、例えば、NR基地局、LTE基地局、ノードB、eNB(例えば4G)、gNB(例えば5G)、ノードーB、高度BS(ABS)、伝送受信ポイント(TRP)、無認可TRP、ベース送受信機システム(BTS)、アクセスポイント、ホームBS、中継局、スキャッタ、リピータ、中間ノード、中間、衛星系通信BSなどを含んでも良い。
【0026】
UE100は、1つ又は複数の基地局200によって確立されたRANを介して、ネットワーク(例えば、コアネットワーク(CN)、進化型パケットコア(EPC)ネットワーク、進化型ユニバーサル地上ワイヤレスアクセスネットワーク(EーUTRAN)、5Gコア(5GC)、又はインターネット)と通信することができる。基地局200とUE100との間のワイヤレス通信は、エアインターフェースを利用するものとして説明されて良い。基地局200からUE100へのエアインターフェースを介した伝送は、ダウンリンク(DL)伝送ともいう。UE100から基地局200への伝送は、アップリンク(UL)伝送ともいう。
【0027】
UE100は、例えば、移動局、高度移動局(AMS)、サーバ、クライアント、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットワークコンピュータ、ワークステーション、携帯情報端末(PDA)、タブレットパーソナルコンピュータ(PC)、スキャナ、電話装置、ページャー、カメラ、テレビ、ハンドヘルドビデオゲーム装置、音楽装置、ワイヤレスセンサなどであって良い。一部の応用では、UEは、バス、電車、飛行機、ボート、自動車などのモバイル環境で動作する固定コンピュータ装置であっても良い。また、UE100は、例えば、マシン類型通信(MTC)又は進化又は高度マシン類型通信(eMTC)UEとみなすことができる。MTCUE及び/又はeMTCUEは、例えば、基地局、別の装置(例えば、リモート装置)、又はその他の主体と通信し得る、ロボット、ドローン、リモート装置、センサ、メータ、モニタ、及び/又はロケーションタグを含んでも良い。
【0028】
いくつかの実施形態では、直交周波数分割多重化(OFDM)を利用するワイヤレス通信システム10において、しばしばサブバンドフルデュプレックス(SBFD)と呼ばれるデュプレックス方式が使用されて良い。いくつかの実施形態では、UE100が半デュプレックス動作のままである一方、BS200はフルデュプレックス(例えば、SBFD)で動作することができる。
【0029】
本発明の実施形態の技術的解決策の理解を容易にするために、本発明の実施形態に関連する技術的概念を以下に説明する。
【0030】
図6Bは、本発明の一実施形態によるデュプレックス動作の方法のフローチャートである。
図6Bを参照すると、この実施形態の方法は、
図6Aのワイヤレス通信システム10の下でUE100に適合されて良い。しかしながら、この方法の工程は、実際の必要性に応じて調整することができ、したがって以下に限定されない。
【0031】
S610において、UE100は、DL受信及びUL伝送のうちの少なくとも1つを指示する少なくとも1つの指示を受信することができる。いくつかの実施形態では、DL受信及びUL伝送は、時間領域で重複する。具体的には、BS200は、サブバンド非重複フルデュプレックス(例えば、SBFD)で動作することができ、DL及びUL伝送を同じ時間に実行することができるので、UE100は、第1のリソースに関連付けられたDL受信と、第2のリソースに関連付けられたUL伝送とを実行するようにスケジュールされることが可能であり、ここで、第1のリソースと第2のリソースは時間領域で重複し得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの指示は、DL受信を指示する第1の指示、UL伝送を指示する第2の指示、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、UE100は、DL受信を指示する第1の指示と、UL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、第1の指示によって指示されるDL受信と、第2の指示によって指示されるUL伝送とは、時間領域で重複する。さらに、少なくとも1つの指示は、上位層設定、動的スケジュールされたDCI、又はそれらの組み合わせを含んでも良い。上位層設定は、ワイヤレスリソース制御(RRC)構成を含んでも良い。いくつかの実施形態では、DL受信を指示する第1の指示は、上位層設定又は動的スケジュールされたDCIである。いくつかの実施形態では、UL伝送を指示する第2の指示は、上位層設定又は動的スケジュールされたDCIである。
【0033】
S620において、UE100は、規則に従って、第1のリソースを介してDL受信を実行するか、又は第2のリソースを介してUL伝送を実行することができる。いくつかの実施形態では、第1のリソース及び第2のリソースは、周波数範囲において周波数分割多重化(FDM)され、第1のリソース及び第2のリソースは、1つ又は複数の同じスロット又は1つ又は複数の同じシンボルに対応することができるが、第1のリソースと第2のリソースは、異なる周波数範囲に対応している。第1のリソース及び第2のリソースの周波数範囲は、BWP、サービングセル、又はリソースブロック(RB)の範囲であって良い。BS200は、サブバンドフルデュプレックスで動作することができ、DL伝送とUL伝送を同じ時間に実行することができるため、UE100は、DL受信とUL伝送が時間領域において互いに競合することを示す指示を受信することができる。いくつかの実施形態では、UE100は、時間領域において互いに競合するDL受信及びUL伝送を指示する指示を受信することに応答して、規則に従って、DL受信又はUL伝送のいずれかを実行することができる。この規則は、DL 受信とUL伝送の異なる類型の優先度を定義する。DL受信とUL伝送との衝突が時間領域で発生するたびに、UE100は、規則に従って衝突を処理することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、第1のリソースはDLリソースであり、第2のリソースはフレキシブルリソースである。いくつかの実施形態では、第1のリソースはフレキシブルリソースであり、第2のリソースはULリソースである。いくつかの実施形態では、第1のリソースはフレキシブルリソースであり、第2のリソースは別のフレキシブルリソースである。いくつかの実施形態では、第1のリソースはDLリソースであり、第2のリソースはULリソースである。
【0035】
図7A及び7Bは、本発明の例示的な実施形態によるUL遅延低減を示す概略図である。
図7A及び7Bの実施形態では、第1のリソースはDLリソースであって良く、第2のリソースはフレキシブルリソースであって良い。
図7Aを参照すると、UE100は、DLリソース701でDCI及びDCIによって示されるPDSCHを受信することができる。その後、UE100は、フレキシブルリソース702でPUCCHによりHARQ伝送を実施することができる。フレキシブルリソース702は、BS200の全デュプレックス動作に基づいて構成されるため、HARQフィードバック遅延を減少させることができる。
図7Bを参照すると、UE100は、UL伝送をスケジューリングするDCIを受信することができる。その後、UE100は、フレキシブルリソース704でPUSCHによりULデータを送信することができ、フレキシブルリソース705でPUSCHリピートを実行することができる。つまり、BS200の全デュプレックス動作に基づいてフレキシブルリソース704及び705が構成されるため、ULカバレッジを強化するためにPUSCHリピートを提供することができる。
【0036】
いくつかの実施形態において、UE100は、第1のリソースでDL受信が構成されていない場合、第1のリソースを介してDL受信を実行することなく、第2のリソースを介してUL伝送を実行することができる。具体的には、いくつかの実施形態では、第1のリソースでのDL受信が上位層設定又はDCIによって構成されていない場合、UE100は、対応する指示の受信に応答して、第2のリソースで、DCIフォーマット、RARULグラント、フォールバックRARULグラント、サクセスRARなど、PUSCH、PUCCH、PRACH、又はSRSを送信することができる。あるいは、いくつかの実施形態において、第1のリソースでのDL受信が上位層設定又はDCIによって構成されていない場合、UE100は、上位層設定によって構成されたUL信号を送信してもよい。
【0037】
図8Aは、本発明の例示的な実施形態によるDL構成なしでDL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図8Aを参照すると、任意の上位層設定又は任意のDCIによってDL受信が第1のリソース801でスケジュールされていないことに応答して、UE100は、第2のリソース802内のDCIによって示されるUL伝送を実行することができる。つまり、UE100が第1のリソース801でDL受信を行わない場合、UE100は第2のリソース802で動的にスケジューリングされたUL伝送を実行することができる。
図8Aでは、第1のリソース801はDLリソースであり、第2のリソース802はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース802はULリソースであってもよい。他の実施形態では、DL受信が構成されていない第1のリソース801は、フレキシブルリソースであって良い。
【0038】
図8Bは、本発明の例示的な実施形態によるDL構成なしでDL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図8Bを参照すると、任意の上位層設定又は任意のDCIによってDL受信が第1のリソース803でスケジュールされていないことに応答して、UE100は、第2のリソース804内の上位層設定によって指示されるUL伝送を実行することができる。つまり、UE100が第1のリソース803でDL受信を行わない場合、UE100は第2のリソース804で上位層設定のUL伝送を実行することができる。
図8Bでは、第1のリソース803はDLリソースであり、第2のリソース804はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、上位層構成UL伝送を搬送する第2のリソース804は、ULリソースであって良い。他の実施形態では、DL受信が構成されていない第1のリソース803は、フレキシブルリソースであって良い。
【0039】
いくつかの実施形態では、UE100は、第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、DL受信とUL伝送は、時間領域で互いに競合する。UE100は、DL受信がSSB受信である場合、第2のリソースを介したUL伝送を実行することなく、第1のリソースを介してDL受信を行っても良い。具体的には、第2のリソースにおけるUL伝送が上位層設定又はDCIによって指示されても、第1のリソースにおけるDL受信がSSB受信である場合、DL受信が実行されるように選択される。
【0040】
図9Aは、本発明の一実施形態によるDL受信がSSB受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図9Aを参照すると、UE100が、第1のリソース901でスケジュールされたSSB受信を指示する第1の指示を受信し、SSBの少なくとも1つのシンボルとUL伝送とが時間領域で重複することに応答して、UE100は、 第1のリソース901ではSSB受信を実行するが、DCIによって指示される第2のリソース902ではUL伝送を実行しない(例えば、予期しない)。つまり、SSBとUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第1のリソース901でSSB受信が実行されるが、第2のリソース902で動的スケジュールUL伝送は実行されない。
図9Aにおいて、第1のリソース901はDLリソースであり、第2のリソース902はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、SSBを搬送する第1のリソース901はフレキシブルリソースであって良い。他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース902は、ULリソースであって良い。
【0041】
図9Bは、本発明の一実施形態によるDL受信がSSB受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図9Bを参照すると、UE100が、第1のリソース903でスケジューリングされたSSB受信を指示する第1の指示を受信し、SSBとUL伝送の少なくとも1つのシンボルとが時間領域で重複することに応答して、UE100は、 第1のリソース903ではSSBを受信するが、上位層設定によって指示される第2のリソース904ではUL伝送を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。つまり、SSBとUL伝送の少なくとも1つのシンボルとが時間領域で重複する場合、第1のリソース901でSSB受信が実行されるが、第2のリソース902での上位層スケジューリングUL伝送は実行されない。
図9Bにおいて、第1のリソース903はDLリソースであり、第2のリソース904はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、SSBを搬送する第1のリソース903はフレキシブルリソースであって良い。他の実施形態では、上位層のスケジューリングされたUL伝送を搬送する第2のリソース904は、ULリソースであって良い。
【0042】
いくつかの実施形態では、UE100は、第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、DL受信とUL伝送は、時間領域で互いに競合する。UE100は、DL受信が検索空間(SS)の第1のグループに関連付けられたCORESET受信であり、第2の指示が動的スケジュールされたDCIである場合、第1のリソースを介してDL受信を実行することなく、第2のリソースを介してUL伝送を実行することができる。SSの第1のグループは、専用のRRC構成を有する類型1 共通検索空間(common search space、CSS)、類型3 CSS、又はUE固有のSSで構成される。第1のリソース内の検索空間の第1のグループに関連付けられたCORESET受信は、上位層設定によって示されることができる。具体的には、CORESET受信とUL伝送とが時間領域で重複し、UL伝送が実行されるように選択されることができる。
【0043】
図10Aは、本発明の一実施形態によるDL受信がCORESET受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図10Aを参照すると、第1のリソース1001内のSSの第1のグループに関連付けられたCORESET受信は、上位層設定である第1の指示によって指示される。UE100が、第2のリソース1002でUL伝送を指示する第2の指示を受信し、CORESET受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複することに応答して、UE100は、第2のリソースでUL伝送を実行するが、検索空間の第1のグループに関連付けられた CORESETを受信しない(例えば、期待しない)こともできる。つまり、CORESET受信とUL伝送とが時間領域で重複する場合、第1のリソース1001でのCORESET受信は実行されず、第2のリソース1002での動的スケジュールUL伝送が実行される。
図10Aにおいて、第1のリソース1001はDLリソースであり、第2のリソース1002はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、CORESETを搬送する第1のリソース1001はフレキシブルリソースであってもよい。他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース1002は、ULリソースであって良い。
【0044】
いくつかの実施形態において、UE100は、第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、DL受信とUL伝送は、時間領域で互いに競合する。UE100は、DL受信が検索空間の第2のグループに関連付けられたCORESET受信であり、第2の指示が動的スケジュールされたDCIである場合、第2のリソースを介してUL伝送を実行することなく、第1のリソースを介してDL受信を実行しても良い。第2のグループSSは、専用のRRC構成のない類型1 CSS、類型0 CSS、類型0A CSS、又は類型2 CSSを含む。第1のリソース内の検索空間の第2のグループに関連付けられたCORESET受信は、上位層設定によって指示されることができる。
【0045】
図10Bは、本発明の一実施形態によるDL受信がCORESET受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図10Bを参照すると、第1のリソース1003内のSSの第2のグループに関連付けられたCORESET受信は、上位層設定である第1の指示によって指示される。UE100が、第2のリソース1004でUL伝送を指示する第2の指示を受信し、CORESET受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複することに応答して、UE100は、第1のリソース1003ではSSの第2の指示に関連付けられたCORESET受信を実行し、第2のリソース1004ではUL伝送を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。つまり、CORESET受信とUL伝送とが時間領域で重複する場合、第1のリソース1003でのCORESET受信は実行されるが、第2のリソース1004での動的スケジューリングUL伝送は実行されない。
図10Bにおいて、第1のリソース1003はDLリソースであり、第2のリソース1004はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、CORESETを搬送する第1のリソース1003は、フレキシブルリソースであって良い。他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース1004は、ULリソースであって良い。
【0046】
いくつかの実施形態において、UE100は、第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、DL受信とUL伝送は、時間領域で互いに競合する。UE100は、第1の指示が上位層設定であり、第2の指示が動的スケジュールDCIである場合、第1のリソースを介してDL受信を実行することなく、第2のリソースを介してUL伝送を実行しても良い。
【0047】
図11は、本発明の一実施形態によるDL受信が上位層によって構成される場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図11を参照すると、第1のリソース1101でのDL受信は、上位層設定である第1の指示によって示され、第2のリソース1102でのUL伝送は、動的スケジュールDCIである第2の指示によって指示される。DL受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複することに応答して、UE100は、第2のリソース1102ではUL伝送を実行し、第1のリソース1101ではDL受信を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。つまり、DL受信とUL伝送とが時間領域で重複する場合、第1のリソース1101での上位層スケジュールDL受信は実行されず、第2のリソース1102での動的スケジュールUL伝送が実行される。
図11において、第1のリソース1101はDLリソースであり、第2のリソース1102はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、上位層スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1101は、フレキシブルリソースであって良い。他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース1102は、ULリソースであって良い。
【0048】
いくつかの実施形態では、UE100は、第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、DL受信とUL伝送は、時間領域で互いに競合する。UE100は、第1の指示が動的スケジューリングDCIであり、第2の指示が上位層設定である場合、第2のリソースを介してUL伝送を実行することなく、第1のリソースを介してDL受信を実行しても良い。
【0049】
図12は、本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図12を参照すると、第1のリソース1201におけるDL受信は、動的スケジュールされたDCIである第1の指示によって示され、第2のリソース1202におけるUL伝送は、上位層設定である第2の指示によって指示される。DL受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複することに応答して、UE100は、第1のリソース1201ではDL受信を実行し、第2のリソース1202ではUL伝送を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。つまり、DL受信とUL伝送とが時間領域で重複する場合、第2のリソース1202での上位層スケジュールUL伝送は実行されず、第1のリソース1201での動的スケジュールDL受信が実行される。
図12において、第1のリソース1201はDLリソースであり、第2のリソース1202はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1201は、フレキシブルリソースであって良い。他の実施形態では、上位層のスケジュールされたUL伝送を搬送する第2のリソース1202は、ULリソースであって良い。
【0050】
いくつかの実施形態では、UE100は、第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、DL受信とUL伝送は、時間領域で互いに競合する。第1の指示が動的スケジュールされたDCIであり、第2の指示が別の動的スケジュールされたDCIである場合、UE100は、第1の指示によって指示される優先度パラメータを、第2の指示によって指示される他の優先度パラメータと比較することによって、DL受信又はUL伝送のいずれかを実行することができる。UE100は、DL信号とUL信号の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、DL信号の少なくとも1つのシンボルが第2の優先度よりも高い場合、第1の優先度が第2の優先度よりも高いことに応答して、第1の優先度でDL受信を受信して、第2の優先度でUL伝送を送信しない(例えば、期待しない)ことができる。あるいは、UE100は、DL信号とUL信号の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第2の優先度が第1の優先度よりも高いことに応答して、第2の優先度でUL伝送を送信して、第1の優先度でDL受信を受信しない(例えば、期待しない)ことができる。
【0051】
いくつかの実施形態において、第1の指示が動的スケジュールされたDCIであり、第2の指示が他の動的スケジュールされたDCIであり、DL信号及びUL信号の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、UE100は、第1の指示によって指示される第1の優先度が第2の指示によって指示される第2の優先度よりも高い場合、第2のリソースを介してUL伝送を実行することなく、第1のリソースを介してDL受信を実行しても良い。
【0052】
図13は、本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信であり、UL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図13を参照すると 、第1のリソース1301におけるDL受信は、動的スケジュールされたDCIである第1の指示によって示され、第2のリソース1302におけるUL伝送は、動的スケジュールされたDCIである第2の指示によって指示される。DL受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第1の指示によって指示される第1の優先度「1」が、第2の指示によって指示される第2の優先度「0」よりも高いと判断することに応答して、UE100は、第1のリソース1301ではDL受信を実行し、第2のリソースではUL伝送を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。
図13において、第1のリソース1301はDLリソースであり、第2のリソース1302はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1301は、フレキシブルリソースであって良い。他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース1302は、ULリソースであって良い。
【0053】
いくつかの実施形態では、UE100は、第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、DL受信とUL伝送は、時間領域で互いに競合する。第1の指示が動的スケジュールされたDCIであり、第2の指示が別の動的スケジュールされたDCIである場合、UE100は、第1の指示によって指示される優先度パラメータを、第2の指示によって指示される他の優先度パラメータと比較することによって、DL受信又はUL伝送のいずれかを実行することができる。第1の指示によって指示される第1の優先度が、第2の指示によって指示される第2の優先度と同一である場合、UE100は、第1の指示の受信タイミングと第2の指示の受信タイミングとを比較することによって、DL受信又はUL伝送のいずれかを実行しても良い。DL受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複し、DL受信の第1優先度とUL受信の第2優先度が同一である場合、UE100は、DCIである第1の指示の受信タイミングが他のDCIである第2の指示よりも遅いと判断したことに応答して、DL受信を受信して、UL伝送を送信しない(例えば、期待しない)こともできる。あるいは、UE100は、DL受信とUL伝送の少なくとも1シンボルが時間領域で重複し、DL受信の第1優先度とUL受信の第2優先度が同一の場合、DCIである第2の指示の受信タイミングが、他のDCIである第1の指示よりも遅いと判断したことに応答して、UL伝送を実行するが、DL受信を実行しない(例えば、期待しない)こともできる。
【0054】
いくつかの実施形態において、第1の指示が動的スケジュールされたDCIであり、第2の指示が他の動的スケジュールされたDCIであり、DL信号とUL信号の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、前記第1の指示の受信時刻が前記第2の指示の受信時刻よりも遅い場合、UE100は、第2のリソースを介してUL伝送を実行することなく、第1のリソースを介してDL受信を実行しても良い。
【0055】
図14は、本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信であり、UL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図14を参照すると、第1のリソース1401におけるDL受信は、動的スケジュールされたDCIである第1の指示によって示され、第2のリソース1402におけるUL伝送は、動的スケジュールされたDCIである第2の指示によって指示される。DL受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第2の優先度「1」を有する第2の指示の受信タイミングが、第1の優先度「1」を有する第1の指示の受信タイミングよりも遅いと判断したことに応答して、UE100は、第2のリソース1402ではUL伝送を実行するが、第1のリソース1401ではDL受信を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。
図14において、第1のリソース1401はDLリソースであり、第2のリソース1402はフレキシブルリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1401は、フレキシブルリソースであって良い。他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース1402は、ULリソースであって良い。
【0056】
図15は、本発明の例示的な実施形態による高速DL受信の概略図である。
図15を参照すると、第1のリソースはULリソースであって良く、第2のリソースはフレキシブルリソースでって良い。UE100は、DLリソース1501においてDCI及びDCIによって示されるPDSCHを受信することができる。その後、PDSCHリピートは、フレキシブルリソース1502で実行されることができる。フレキシブルリソース1502は、BS200の全デュプレックス動作に基づいて構成されるため、PDSCHリピートの遅延を減少させることができ、DLカバレッジが向上する。
【0057】
いくつかの実施形態において、UE100は、第2のリソースにおけるUL伝送が構成されていない場合、第2のリソースを介したUL伝送を実行することなく、第1のリソースを介してDL受信を実行しても良い。具体的には、いくつかの実施形態において、第2のリソースでのUL伝送が任意の上位層設定又は任意のDCIによって構成されていない場合、UE100は、DCIフォーマットなどの対応する指示の受信に応答して、第1のリソースでDL受信を受信することができる。あるいは、いくつかの実施形態において、第2のリソースにおけるUL伝送が任意の上位層設定又は任意のDCによって構成されていない場合、UE100は、上位層設定によって構成されたDL受信を受信することができる。
【0058】
図16Aは、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送なしでDL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図16Aを参照すると、任意の上位層設定又は任意のDCIによって第2のリソース1602でUL伝送がスケジューリングされないことに応答して、UE100は、第2のリソース1601内のDCIによって示されるDL受信を実行しても良い。つまり、UE100が第1のリソース1601で何のUL伝送も実行しない場合、UE100は第2のリソース1602で動的スケジュールDL受信を実行しても良い。
図16Aにおいて、第1のリソース1601はフレキシブルリソースであり、第2のリソース1602はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1601は、DLリソースであって良い。他の実施形態では、UL伝送が構成されていない第2のリソース1602は、フレキシブルリソースであって良い。
【0059】
図16Bは、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送なしでDL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図16Bを参照すると、任意の上位層設定又は任意のDCIによってUL伝送が第2のリソース1604でスケジュールされていないことに応答して、UE100は、第2のリソース1603内の上位層設定によって示されるDL受信を実行しても良い。つまり、UE100が第2のリソース1604で何のUL受信も行わない場合、UE100は、第1のリソース1603で上位層設定のDL受信を実行しても良い。
図16Bにおいて、第1のリソース1603はフレキシブルリソースであり、第2のリソース1604はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、上位層スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1603は、DLリソースであって良い。他の実施形態では、UL伝送が構成されていない第2のリソース1604は、フレキシブルリソースであって良い。
【0060】
いくつかの実施形態では、UE100は、第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、DL受信とUL伝送は、時間領域で互いに競合する。UE100は、UL伝送がスケジューリングリクエスト(Scheduling Request、SR)である場合、第1のリソースを介してDL受信を実行することなく、第2のリソースを介してUL伝送を実行しても良い。具体的には、第1のリソースにおけるDL送信が上位層設定とDCIのどちらによって示されるかにかかわらず、UL伝送は、第2のリソースにおけるUL伝送がスケジューリングリクエストである場合に実行されるように選択される。
【0061】
図17Aは、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送がSRである場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図17Aを参照すると、UE100は、第2のリソース1702においてスケジューリングされたSRを示す第2の指示を受信し、SRとDL受信の少なくとも1つのシンボルとが時間領域で重複することに応答して、第2のリソース1702ではSR伝送を実行するが、DCIによって示される第1のリソース1701ではDL受信を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。つまり、SRとDL受信の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第2のリソース1702でのSR伝送は実行されるが、第1のリソース1701での動的スケジュールDL受信は実行されない。
図17Aにおいて、第1のリソース1701はフレキシブルリソースであり、第2のリソース1702はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1701は、DLリソースであって良い。他の実施形態では、SRを搬送する第2のリソース1702は、フレキシブルリソースであってもよい。
【0062】
図17Bは、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送がSRである場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図17Bを参照すると、UE100は、第2のリソース1704でスケジュールされたSRを示す第2の指示を受信し、SRとDL受信の少なくとも1つのシンボルとが時間領域で重複することに応答して、第2のリソース1704ではSR送信を実行するが、上位層設定によって示される第1のリソース1703ではDL受信を実行しない(例えば、期待すしない)ことができる。つまり、SRとDL受信の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第2のリソース1704ではSR送信が実行されるが、第1のリソース1703での上位層スケジューリングされたDL受信は実行されない。
図17Bにおいて、第1のリソース1701はフレキシブルリソースであり、第2のリソース1702はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1701は、DLリソースであって良い。他の実施形態では、SRを搬送する第2のリソース1702は、フレキシブルリソースであってもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、UE100は第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信することができ、DL受信とUL伝送は、時間領域で互いに競合する。UE100は、UL伝送がランダムアクセス(Random Access、RA)手順のメッセージ1(Msg1)又はメッセージ3(Msg3)である場合、第1のリソースを介してDL受信を実行することなく、第2のリソースを介してUL伝送を実行しても良い。具体的には、第1のリソースにおけるDL送信が上位層設定とDCIのどちらによって示されるかにかかわらず、UL伝送は、第2のリソースにおけるUL伝送がRA手順のMsg1又はMsg3である場合に実行されるように選択される。
【0064】
図18Aは、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送がRAメッセージである場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図18Aを参照すると、UE100は、第2のリソース1802にスケジューリングされたRA手順のMsg1又はMsg3を示す第2の指示を受信し、RAメッセージとDL受信の少なくとも1つのシンボルとが時間領域において重複する場合、第2のリソース1802ではRA手順のMsg1又はMsg3を送信するが、DCIによって示される第1のリソース1801ではDL受信を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。つまり、第2のリソース1802でのRA手順のMsg1又はMsg3は送信されるが、RAメッセージとDL受信の少なくとも1つのシンボルとが時間領域で重複する場合、第1のリソース1801での動的スケジュールDL受信は実行されない。
図18Aにおいて、第1のリソース1801はフレキシブルリソースであり、第2のリソース1802はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1801は、DLリソースであって良い。他の実施形態では、RAメッセージを搬送する第2のリソース1802は、フレキシブルリソースであって良い。
【0065】
図18Bは、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送がRAメッセージである場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図18Bを参照すると、UE100は、第2のリソース1804にスケジュールされたRA手順のMsg1又はMsg3を示す第2の指示を受信し、RAメッセージとDL受信の少なくとも1つのシンボルとが時間領域において重複する場合、第2のリソース1804ではRA手順のMsg1又はMsg3を送信するが、上位層設定によって示される第1のリソース1803ではDL受信を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。つまり、RAメッセージとDL受信の少なくとも1つのシンボルとが時間領域で重複する場合、第2のリソース1804のRA手順のMsg1又はMsg3は送信されるが、第1のリソース1803の上位層スケジュールDL受信信は実行されない。
図18Bにおいて、第1のリソース1803はフレキシブルリソースであり、第2のリソース1804はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1803は、DLリソースであって良い。他の実施形態では、RAメッセージを搬送する第2のリソース1804は、フレキシブルリソースであって良い。
【0066】
図19は、本発明の一実施形態によるUL伝送が上位層によって構成される場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図19を参照すると、第1のリソース1901におけるDL受信は、動的スケジュールされたDCIである第1の指示によって示され、第2のリソース1902におけるUL伝送は、上位層設定である第2の指示によって指示される。DL受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複することに応答して、UE100は、第1のリソース1901ではDL受信を実行し、第2のリソース1902ではUL伝送を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。つまり、DL受信とUL伝送とが時間領域で重複する場合、第2のリソース1902での上位層スケジュールUL伝送は実行されず、第1のリソース1901での動的スケジュールDL受信が実行される。
図19において、第1のリソース1901はフレキシブルリソースであり、第2のリソース1902はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース1901は、DLリソースであって良い。他の実施形態では上位層スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース1902は、フレキシブルリソースであって良い。
【0067】
図20は、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図20を参照すると、第1のリソース2001でのDL受信は、上位層設定である第1の指示によって示され、第2のリソース2002でのUL伝送は、動的スケジュールされたDCIである第2の指示によって指示される。DL受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルとが時間領域で重複することに応答して、UE100は、第2のリソース2002ではUL伝送を実行するが、第1のリソース2001ではDL受信を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。つまり、DL受信とUL伝送とが時間領域で重複する場合、第1のリソース2001における上位層スケジュールDL受信は実行されず、第2のリソース2002における動的スケジュールUL伝送が実行される。
図20において、第1のリソース2001はフレキシブルリソースであり、第2のリソース2002はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、上位層スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース2001は、DLリソースであって良い。他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース2002は、フレキシブルリソースであって良い。
【0068】
いくつかの実施形態では、第1の指示が動的スケジュールされたDCIであり、第2の指示が他の動的スケジュールされたDCIである場合、UE100は、第1の指示によって指示される優先度パラメータを第2の指示によって指示される他の優先度パラメータと比較することによって、DL受信又はUL伝送のいずれかを実行することができる。いくつかの実施形態において、第1の指示が動的スケジュールされたDCIであり、第2の指示が別の動的スケジュールされたDCIであり、DL信号及びUL信号の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第2の指示で示される第2の優先度が第1の指示で示される第1の優先度よりも高い場合、UE100は、第1のリソースを介してDL受信を実行することなく、第2のリソースを介してUL伝送を実行することができる。
【0069】
図21Aは、本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信であり、UL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図21Aを参照すると、第1のリソース2101におけるDL受信は、動的スケジュールされたDCIである第1の指示によって示され、第2のリソース2102におけるUL伝送は、動的スケジュールされたDCIである第2の指示によって指示される。DL受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第2の指示で示される第2の優先度「1」が第1の指示で示される第1の優先度「0」よりも高いと判断したことに応答して、UE100は、第2のリソース2102ではUL伝送を実行し、第1のリソース 2101ではDL受信を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。
図21Aにおいて、第1のリソース2101はフレキシブルリソースであり、第2のリソース2102はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース2101は、DLリソースであって良い。他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース2102は、フレキシブルリソースであって良い。
【0070】
いくつかの実施形態では、第1の指示が動的スケジュールされたDCIであり、第2の指示が別の動的スケジュールされたDCIであり、第1の指示によって指示される第1の優先度が第2の指示によって指示される第2の優先度と同一である場合、UE100は、第1の指示の受信タイミングと第2の指示の受信タイミングとを比較することにより、DL受信とUL伝送の いずれかを実行することができる。いくつかの実施形態では、第1の指示が動的スケジュールされたDCIであり、第2の指示が他の動的スケジュールされたDCIであり、DL信号とUL信号の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第2の指示の受信時刻が第1の指示の受信時刻よりも遅い場合、UE100は、第1のリソースを介してDL受信を実行することなく、第2のリソースを介してUL伝送を実行することができる。
【0071】
図21Bは、本発明の一実施形態によるDL受信が動的DL受信であり、UL伝送が動的UL伝送である場合、DL受信又はUL伝送を実行することを示す概略図である。
図21Bを参照すると、第1のリソース2103におけるDL受信は、動的スケジュールされたDCIである第1の指示によって示され、第2のリソース2104におけるUL伝送は、動的スケジュールされたDCIである第2の指示によって指示される。DL受信とUL伝送の少なくとも1つのシンボルが時間領域で重複する場合、第1の優先度「1」を有する第1の指示の受信タイミングが、第1の優先度「1」を有する第2の指示の受信タイミングよりも遅いと決定することに応答して、UE100は、第1のリソース2103ではDL受信を実行するが、第2のリソース2104ではUL伝送を実行しない(例えば、期待しない)ことができる。
図21Bにおいて、第1のリソース2103はフレキシブルリソースであり、第2のリソース2104はULリソースである。しかしながら、他の実施形態では、動的スケジュールDL受信を搬送する第1のリソース2103は、DLリソースであって良い。他の実施形態では、動的スケジュールUL伝送を搬送する第2のリソース2104は、フレキシブルリソースであって良い。
【0072】
いくつかの実施形態では、UE100は、UL伝送(例えば、HARQフィードバック)の遅延を減少させるために、UL伝送のためにBWPスイッチングを実行することができる。UL伝送のためのBWPスイッチングに関連する実施形態は、以下の段落で紹介される。
【0073】
いくつかの実施形態では、UE100は、DL受信とUL伝送の少なくとも1つを指示する少なくとも1つの指示を受信することができる。少なくとも1つの指示は、DL受信を指示する第1の指示と、UL伝送を指示する第2の指示とを含む。つまり、UE100は、第1のリソースでDL受信を指示する第1の指示と、第2のリソースでUL伝送を指示する第2の指示とを受信しても良い。なお、いくつかの実施形態において、第2の指示は第1の指示のフィールドであることに留意されたい。第1のリソースは第1のBWPであり、第2のリソースは第2のBWPである。
【0074】
いくつかの実施形態において、UE100は、第1の指示によって指示される第1のBWPを介してDL受信を実行した後、第2の指示によって指示される第2のBWPを介してUL伝送を実行することができる。UL伝送はHARQ送信である。つまり、第2のBWPにおけるUL伝送は、HARQ-ACK又はHARQ-NACKを含んでも良い。UE100は、DL DCIフォーマットである第1の指示によって指示される第1のBWPでPDSCH受信を実行することができ、そのようなDL DCIフォーマットは、UE100がPDSCH受信のためのHARQフィードバックを送信することができる第2のBWPを通知するためのフィールドを含んでも良い。例えば、そのようなDL DCIフォーマットにおけるフィールドは、HARQフィードバックのためのBWPインジケータであって良く、BWPインジケータは、BWP IDであって良い。
【0075】
いくつかの実施形態では、UL伝送(例えば、HARQ送信)の後、UE100は、第2のBWPから第1のBWPへのBWPスイッチングを実行することができる。いくつかの実施形態では、UL伝送後、UE100は、第2のBWPから第1の指示によって指示される第3のBWPへのBWPスイッチングを実行することができる。つまり、UE100は、第2のBWPの第2の指示によって指示されるUL伝送が完了した後、何の指示もなく自動的に第2のBWPから第1のBWPに戻るBWPスイッチングを実行することができる。あるいは、UE100は、第2のBWPにおける第2の指示によって指示されるUL伝送が完了した後、第2のBWPから第1の指示によって指示される第1のBWPに戻るBWPスイッチングを実行してもよい。
【0076】
図22は、本発明の例示的な実施形態によるDCIによるHARQのための明示的なBWPスイッチングを示す概略図である。
図22を参照すると、UE100は、BWP#0を介してスロット#nでDCI221によって示されるPDSCH222を受信することができる。DCI221(つまり、第1の指示)のフィールド(つまり、第2の指示)は、HARQフィードバック伝送のためのBWP#1を示すBWPインジケータを含んでも良い。したがって、UE100は、BWP#0からBWP#1へのBWPスイッチングを行い、BWP#1を用いてPDSCH222に対応するHARQフィードバック伝送を実行しても良い。HARQフィードバック223は、BWP#1を用いてスロット#(n+1)で送信することができる。HARQフィードバック223が送信された後、UE100は、BWP#1から、DCI221の他のフィールドによって示されるBWP#0へのBWPスイッチを再度実行することができる。DCI221は、HARQ伝送のためのターゲットBWPを示すフィールドを含み、 DCI221は、HARQ伝送後にアクティブ化されるべき他のターゲットBWPを示す他のフィールドも含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、HARQ送信を実行するための時間位置がUE100に通知され、したがって、HARQ伝送のためのターゲットBWPは、そのような時間位置によって示されて良い。いくつかの実施形態において、第1のBWP内のUL伝送の時間位置がULリソースであり、UL伝送の時間位置が第2の指示によって指示される場合、第2のBWPは第1のBWPと同一である。つまり、UE100は、第2の指示によって指示されるUL伝送の時間位置が現在アクティブ化されているBWPのULリソースに対応する場合、HARQ送信のためにBWPスイッチングを実行しなくても良い。
【0078】
いくつかの実施形態では、第1のBWP内のUL伝送の時間位置がDLリソースであり、第2のBWP内のUL伝送の時間位置がULリソースである場合、第2のBWPは第1のBWPとは異なり、UL伝送の時間位置は第2の指示によって指示される。つまり、UE100は、第2の指示によって指示されるUL伝送の時間位置が、現在アクティブ化されているBWPのDLリソースに対応する場合、HARQ送信のためのBWPスイッチングを実行することができる。さらに、UE100は、ULリソースがUL伝送の時間位置に対応する第2のBWPにBWPスイッチングを実行しても良い。いくつかの実施形態では、第2のBWPは、複数の候補BWPの中で最も低いBWP IDを有する。つまり、UE100は、第2の指示によって指示される時間位置にULリソースを有する候補BWPが複数存在する場合、複数の候補BWPの中で最も低いBWP IDを有する第2のBWPを選択しても良い。
【0079】
いくつかの実施形態では、UE100は、DL DCIフォーマットによって示される第1のBWPのスロット#nでPDSCH受信を実行することができ、DL DCIフォーマットは、PDSCH-to-HARQ_フィードバックタイミングインジケータフィールドを含んでも良い。PDSCH-to-HARQ_フィードバックタイミングインジケータフィールドは、kの値を示すことができ、kの値は、HARQフィードバック伝送であるUL伝送の時間位置であり、kは0より大きい整数である。第1のBWPのスロット#(n+k)がULリソースを含む場合、UEは、第1のBWPのスロット#(n+k)でPDSCH受信に対応するHARQを送信することができる。あるいは、候補BWPがスロット#(n+k)にULリソースを含む場合、UE100は候補BWPのスロット#(n+k)でPDSCH受信に対応するHARQフィードバックを送信してもよい。複数の候補BWPがスロット#(n+k)上にULリソースを含む場合、UE100は、BWPインデックスに従って、選択された候補BWPでHARQを送信することができる。例えば、選択された候補BWPは、最も低いBWPインデックス(つまり、最も低いBWP ID)を有していて良い。
【0080】
図23Aは、本発明の例示的な実施形態によるDCIによるHARQのための暗黙的なBWPスイッチングを示す概略図である。
図23Aを参照すると、UE100は、BWP#0を介してスロット#nでDCI231によって示されるPDSCH232を受信することができる。DCI 231(つまり、第1の指示)のフィールド(つまり、第2の指示)は、HARQフィードバックの時間位置を含んでいて良い。HARQフィードバックの時間位置は、kの値であって良い。
図23Aでは、k=1がDCI231で示される。つまり、DCI 231のPDSCH-to-HARQ_フィードバックタイミングインジケータフィールドは、1の値を示すことができる。したがって、スロット#nでは、DCI 231によって示されるPDSCH 232を受信した後、BWP#1のスロット#(n+1)にULリソースが含まれるため、UE100は、BWP#1へのBWPスイッチングを実行することができる。したがって、UE100は、BWP#1を用いてスロット#(n+1)でHARQフィードバック(つまり、PUCCH233)を送信することができる。
【0081】
図23Bは、本発明の例示的な実施形態によるDCIによるHARQのための暗黙的なBWPスイッチングを示す概略図である。
図23Bを参照すると、UE100は、BWP#0を介してスロット#nでDCI231によって示されるPDSCH232を受信することができる。DCI231(つまり、第1の指示)のフィールド(つまり、第2の指示)は、HARQフィードバックの時間位置を含んでいて良い。HARQフィードバックの時間位置は、kの値であって良い。
図23Bでは、k=1がDCI231で示される。さらに、スロット#(n+1)ではBWP#1とBWP#2の両方がULリソースを有し、UE100は、HARQ フィードバックを送信する下位BWPIDを有するBWP#1を選択してもよい。したがって、UE100は、スロット#nでDCI231によって示されるPDSCH232を受信した後、BWP#1へのBWPスイッチングを実行しても良い。したがって、UE100は、BWP#1を用いてスロット#(n+1)でHARQフィードバック(つまり、PUCCH233)を送信することができる。
【0082】
図24Aは、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送後のBWPスイッチングを示す概略図である。
図24Aを参照すると、UE100は、BWP#0を介してスロット#nでDCI241によって示されるPDSCH242を受信することができる。UE100は、BWP#1の第2の指示により示されるUL伝送(つまり、PUCCH243)が完了した後、BWP#0へのBWPスイッチングを実行する。つまり、UE100は、第2のBWPの第2の指示によって指示されるUL伝送が完了した後、何の指示もなく自動的に第2のBWPから第1のBWPに戻るBWPスイッチングを実行することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、UL伝送後、UE100は、第2のBWPがある期間内にDLリソースを有していない場合、BWPスイッチングを実行することができる。当該期間は、RRC構成によって示されて良い。つまり、UE100は、(例えば、RRC構成によって)PeriodAfterULのパラメータを示すことができる。UE100は、UL伝送の終了から開始されるPeriodAfterULの時間内に第2のBWPがDLリソースを有していない場合、UL伝送後に第2のBWPから第1のBWPへのBWPスイッチングを実行しても良い。
【0084】
図24Bは、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送後のBWPスイッチングを示す概略図である。
図24Bを参照すると、UE100は、スロット#(n+1)でUL伝送245を示すDCI244を受信することができる。UE100は、UL伝送245を実行するために、BWP#0からBWP#1へのBWPスイッチングを実行することができる。スロット#(n+1)におけるUL伝送245の後、UE100は、BWP#1におけるPeriodAfterUL T1の期間(例えば2スロット)内にDLリソースがないため、BWP#1からBWP#0へのBWPスイッチングを実行することができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、UL伝送後、UE100は、第2のBWPから最も早いDLリソースを有する第3のBWPへのBWPスイッチングを実行することができる。いくつかの実施形態では、UL伝送後、UE100は、第2のBWPからDLリソースが最も早く出現する候補BWPへのBWPスイッチングを実行することができる。複数の候補BWPがある場合、UE100は、BWP ID、例えば下位BWP IDに従って候補BWPを選択することができる。
【0086】
図24Cは、本発明の例示的な実施形態によるUL伝送後のBWPスイッチングを示す概略図である。
図24Cを参照すると、UE100は、スロット#(n+1)でUL伝送245を示すDCI244を受信することができる。UE100は、UL伝送245を実行するために、BWP#0からBWP#1へのBWPスイッチングを実行することができる。スロット#(n+1)におけるUL伝送245の後、UE100は、BWP#2がBWP#0、BWP#1、及び BWP#2の中で最も早いスロット#(n+2)にDLリソースを有しているため、BWP#1からBWP#2へのBWPスイッチングを実行することができる。
【0087】
図25は、本発明の例示的な実施形態による通信装置2500を示すブロック図である。
図25を参照すると、通信装置2500はUEであってもよい。通信装置2500は、プロセッサ2510を含んでも良いが、これに限定されない。プロセッサ2510(例えば、処理回路を有する)は、インテリジェントハードウェア装置、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、ASICなどを含んでも良い。プロセッサ2510は、メモリからコンピュータプログラムを呼び出して実行し、本発明の実施形態における方法を実施することができる。
【0088】
通信装置2500に格納されたプログラムコードは、プロセッサ2510によって実行されるとき、前述のすべての実施形態のすべての技術的解決策を採用するため、少なくとも、前述のすべての実施形態のすべての技術的解決策によってもたらされるすべての有利な効果を有し、 ここではさらなる説明はしない。
【0089】
任意で、
図25に示すように、通信装置2500は、メモリ2520をさらに含んでも良い。メモリ2520は、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含んでも良い。メモリ2520は、取り外し可能、取り外し不可能、又はそれらの組み合わせであってもよい。例示的なメモリは、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、光ディスクドライブなどを含む。プロセッサ2510は、メモリ2520からコンピュータプログラムを呼び出して実行し、本発明の実施形態における方法を実施することができる。
【0090】
メモリ2520は、プロセッサ2510とは独立した別個の装置であってもよいし、プロセッサ2510に統合されていてもよい。
【0091】
任意で、
図25に示すように、通信装置2500は送受信機2530をさらに含んでも良く、プロセッサ2510は送受信機2530を制御して他の装置と通信することができる。送信機(例えば、送信/送信回路)及び受信機(例えば、受信/受信回路)を有する送受信機2530は、時間及び/又は周波数リソース分割情報を送信及び/又は受信するように構成されて良い。いくつかの実装形態において、送受信機2530は、使用可能、使用不可能、及びフレキシブルに使用可能なサブフレーム及びスロットフォーマットを含むがこれらに限定されない、異なる類型のサブフレーム及びスロットで送信するように構成されて良い。送受信機2530は、データ及び制御チャネルを受信するように構成されて良い。送受信機2530は、低ノイズ増幅(LNA)、インピーダンス整合、アナログデジタル(ADC)変換、デジタルアナログ(DAC)変換、周波数ミキシング、アップダウン周波数変換、フィルタリング、増幅及び/又は同様の操作を実行することができる。
【0092】
具体的には、送受信機2530は、情報又はデータを他の装置に送信するか、又は他の装置によって送信された情報又はデータを受信することができる。
【0093】
具体的には、送受信機2530は、送信機及び受信機を含んでも良い。送受信機2530は、アンテナをさらに含んでも良く、アンテナの数は、1つ以上であって良い。
【0094】
前述の説明を考慮して、フルデュプレックスを達成するために、TDD構成で示されるように、周波数範囲を複数のリソースに分割することができる。さらに、UE側で発生するUL伝送とDL受信との衝突を解決して、ULカバレッジを向上させ、遅延を減少させ、NRデュプレックス動作のためのシステム容量を改善することができる。さらに、UL伝送及びUL伝送後のためのBWPスイッチングが、UL伝送の遅延低減するために指示されても良い。本発明は、前述の利点のすべてを必要としないことに留意されたい。
【0095】
本発明が開示する実施形態の詳細な説明で使用される構成要素、行為、又は指示は、そのように明示的に記載されていない限り、本発明にとって絶対的に重要又は不可欠であると解釈されるべきではない。また、本明細書で使用されるとき、不定冠詞「a」及び「an」のそれぞれは、複数の項目を含んでも良い。1つの項目のみを意味する場合、用語「1つの」又は類似の言語が使用される。さらに、本明細書で使用されるように、複数のアイテム及び/又はアイテムの複数のカテゴリのリストが後に続く「いずれか」という用語は、「のいずれか」、「いずれかの組み合わせ」、「複数の組み合わせ」、及び/又は「個々に、又は他のアイテム及び/又は他のアイテムのカテゴリと組み合わせて、複数のアイテム及び/又はアイテムのカテゴリの任意の組み合わせ」を含むことを意図している。さらに、本明細書で使用される「セット」という用語は、ゼロを含む任意の数のアイテムを含むことを意図している。さらに、本明細書で使用される「数」という用語は、ゼロを含む任意の数を含むことを意図している。
【0096】
当業者には、本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、本発明の構造に対して様々な修正及び変形を実行することができることが明らかであろう。上記を考慮して、本発明は、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内にある限り、本発明の修正及び変形を包含することが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0097】
デュプレックス動作の方法及びそれを用いたユーザ機器は、将来のワイヤレス通信システムに適用されることができる。
【符号の説明】
【0098】
201: DLシンボル
202: フレキシブルシンボル
203: ULシンボル
301, 302: フレキシブルリソース
51,52: DCI
53: PDSCH
55: PUSCH
200: BS
100: UE
S601, S602: 工程
701, 703:DLリソース
702, 704, 705: フレキシブルリソース
801, 803, 901, 903, 1001, 1003, 1101, 1201, 1301, 1401, 1601, 1603, 1701, 1703, 1802, 1804, 1901, 2001, 2101, 2103: 第1のリソース
802, 804, 902, 904, 1002, 1004, 1102, 1202, 1302, 1402, 1602, 1604, 1702, 1704, 1801, 1803, 1902, 2002, 2102, 2104: 第2のリソース
1501:DLリソース
1502: フレキシブルリソース
221, 231, 241, 244: DCI
222, 232, 242: PDSCH
223: HARQフィードバック
233, 243: PUCCH
245: UL伝送
2500: 通信装置
2510: プロセッサ
2520: メモリ
2530: 送受信機
【外国語明細書】