(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164395
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】シューズのためのアウトソール
(51)【国際特許分類】
A43B 13/14 20060101AFI20231102BHJP
A43B 13/04 20060101ALI20231102BHJP
A43B 5/00 20220101ALI20231102BHJP
A43B 5/02 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
A43B13/14 A
A43B13/04 A
A43B5/00
A43B5/02
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023074430
(22)【出願日】2023-04-28
(31)【優先権主張番号】17/733,229
(32)【優先日】2022-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/154,397
(32)【優先日】2023-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510204998
【氏名又は名称】アディダス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100114409
【弁理士】
【氏名又は名称】古橋 伸茂
(74)【代理人】
【識別番号】100141025
【弁理士】
【氏名又は名称】阿久津 勝久
(74)【代理人】
【識別番号】100147762
【弁理士】
【氏名又は名称】藤 拓也
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン アレクサンダー トムセット
(72)【発明者】
【氏名】ハリー マイルズ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ルイーズ
(72)【発明者】
【氏名】ストラヒンジャ スパシック
(72)【発明者】
【氏名】アルナウ サンジュアン ロマン
(72)【発明者】
【氏名】トビアス ビーゲル
(72)【発明者】
【氏名】バプティステ タレンネ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート スティンチコンブ
(72)【発明者】
【氏名】ステファン シュナイダー
(72)【発明者】
【氏名】マレイケ エンゲル
(72)【発明者】
【氏名】ハンネス シェフケ
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン ワイドル
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050AA01
4F050BA05
4F050HA56
4F050HA58
4F050HA59
4F050HA60
4F050JA06
4F050JA09
4F050LA01
4F050NA62
(57)【要約】 (修正有)
【課題】アウトソールまたはシューズの全体的な特性を改善する。
【解決手段】シューズのためのアウトソールは、第1および第2のソールセグメントを含む。第1のソールセグメントは、1つのスタッドを含み、アウトソールのミッドフット部分の中に配置される。第2のソールセグメントは1つのスタッドを含み、アウトソールのトウ部分の中に配置され、第1のクッションエレメントを含むことが可能であり、第1のクッションエレメントは、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に配置され、第1または第2のソールセグメントの少なくとも1つの第1のスタッドと重なっている。アウトソールは、第2のクッションエレメントを含み、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に配置され、第1または第2のソールセグメントの少なくとも1つの第2のスタッドと重なっている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シューズのためのアウトソールであって、前記アウトソールは、
第1のソールセグメントであって、前記第1のソールセグメントは、少なくとも1つのスタッドを含み、少なくとも前記アウトソールのミッドフット部分の中に配置されている、第1のソールセグメントと;
第2のソールセグメントであって、前記第2のソールセグメントは、少なくとも1つのスタッドを含み、少なくとも前記アウトソールのトウ部分の中に配置されており、前記第1のソールセグメントおよび前記第2のソールセグメントは、部分的に重なっている、第2のソールセグメントと;
前記第1のソールセグメントと前記第2のソールセグメントとの間に配置されている第1のクッションエレメントであって、前記第1のクッションエレメントは、前記第1または第2のソールセグメントの少なくとも1つの第1のスタッドと重なっている、第1のクッションエレメントと;
前記第1のソールセグメントと前記第2のソールセグメントとの間に配置されている第2のクッションエレメントであって、前記第2のクッションエレメントは、前記第1または第2のソールセグメントの少なくとも1つの第2のスタッドと重なっている、第2のクッションエレメントと
を含む、アウトソール。
【請求項2】
前記第1のソールセグメントおよび/または前記第2のソールセグメントは、前記第1のクッションエレメントまたは前記第2のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つのアパーチャーを含む、請求項1に記載のアウトソール。
【請求項3】
前記少なくとも1つのアパーチャーは、少なくとも1つの底部アパーチャーを含み、前記少なくとも1つの底部アパーチャーは、通常の使用の間に前記アウトソールがその上に設置されることとなる表面に向けて、前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントが露出されるように適合されている、請求項2に記載のアウトソール。
【請求項4】
前記少なくとも1つのアパーチャーは、少なくとも1つのサイドアパーチャーを含み、前記少なくとも1つのサイドアパーチャーは、前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントが前記アウトソールの外側方向にまたは前記アウトソールの内側方向に露出されるように適合されている、請求項2または3に記載のアウトソール。
【請求項5】
前記少なくとも1つのアパーチャーは、前記第1のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第1のアパーチャーを含む、請求項2から4のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項6】
前記少なくとも1つのアパーチャーは、前記第2のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第2のアパーチャーを含む、請求項2から5のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項7】
前記第1のソールセグメントは、前記アウトソールのヒール部分から見られるときに、前記第1のソールセグメントが前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントと重なっているエリアにおける断面に対して低減された断面で、前記トウ部分に向かう方向に中足骨脂肪パッドを支持するように構成されている前記アウトソールのエリアを越えて延在しており;随意的に、前記少なくとも1つの第1のスタッドおよび前記少なくとも1つの第2のスタッドは、前記第1のソールセグメントに取り付けられている、請求項1から6のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項8】
前記第1のクッションエレメントは、前記アウトソールの内側パーツの上に配置されており、前記第2のクッションエレメントは、前記アウトソールの外側パーツの上に配置されており、前記第1のクッションエレメントと前記第2のクッションエレメントとの間の最小距離は、3mmから20mmの範囲にある、請求項1から7のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項9】
前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントは、前記ミッドフット部分の中に少なくとも部分的に配置されており、好ましくは、前記第1のソールセグメントおよび前記第2のソールセグメントは、前記アウトソールの前記ミッドフット部分において重なっている、請求項1から8のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項10】
前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントは、フォーム材料を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項11】
前記アウトソールの最後尾のポイントと前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントの最後尾のポイントとの間の距離は、前記アウトソールの長さの30%から60%の間にある、請求項1から10のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項12】
前記第1のソールセグメントは、前記アウトソールの前記トウ部分への方向において、少なくとも2つのブランチへと分岐されており、前記2つのブランチのそれぞれは、前記第2のソールセグメントと少なくとも部分的に重なっており、第1のブランチは、前記少なくとも1つの第1のスタッドを含み、前記第1のクッションエレメントを少なくとも部分的に収容しており、第2のブランチは、前記少なくとも1つの第2のスタッドを含み、前記第2のクッションエレメントを少なくとも部分的に収容しており、前記第1のブランチは、前記アウトソールの前記内側パーツに沿って延在しており、前記第2のブランチは、前記アウトソールの前記外側パーツに沿って延在している、請求項1から11のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項13】
前記少なくとも1つのアパーチャーは、前記第1のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第1のアパーチャーを含み、前記第1のブランチは、前記少なくとも1つの第1のアパーチャーを含み、前記少なくとも1つの第1のアパーチャーは、前記アウトソールの前記外側パーツに方向付けられている外側サイドアパーチャーを含み、前記第1のクッションエレメントが前記第2のブランチに向けて露出されるようになっている、請求項12に記載のアウトソール。
【請求項14】
前記第1のブランチおよび/または前記第2のブランチの断面は、前記アウトソールの前記ヒール部分から見られるときに、前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントをブリッジした後に低減されている、請求項12または13に記載のアウトソール。
【請求項15】
前記第1のソールセグメントおよび/または前記第2のソールセグメントは、前記アウトソールの全長に沿って延在していない、請求項1から14のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項16】
シューズアッパーと、請求項1から15のいずれか一項に記載のアウトソールとを含むシューズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シューズ(とりわけ、フットボールシューズ)のためのアウトソール、前記アウトソールを含むシューズ、および、アウトソールの製造のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シューズのためのアウトソールおよび/またはシューズを設計するときに、アウトソールおよび/またはシューズが有するべき異なる特性同士の間で妥協がなされることが多い。例示的に、硬いアウトソールを備えたフットボールシューズは、速い速度で走るために極めて優れた特性を提供することが可能であるが、一方で、硬いアウトソールは、快適性の低減を結果として生じさせる可能性がある。したがって、アウトソールおよび/またはシューズの全体的な特性を改善するように設計されたシーズに対する継続的なニーズが存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2014/366405A1号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2018/035755A1号明細書
【発明の概要】
【0004】
本開示は、第2のソールセグメントに重なっている第1のソールセグメントを含む、シューズ(たとえば、フットボールシューズ)のためのアウトソールを対象とする。1つまたは複数のクッションエレメントは、第1および第2のソールセグメントが重なっているエリアにおいて、第1のソールエレメントと第2のソールセグメントとの間に提供されることが可能である。重なっているソールセグメントおよび/またはクッションエレメントの構成は、本明細書で説明されているさまざまな有利な効果を提供することが可能である。
【0005】
本開示の第1の実施形態(I)は、シューズ(50)のためのアウトソール(1)であって、アウトソール(1)は、第1のソールセグメント(2)であって、第1のソールセグメント(2)は、少なくとも1つのスタッド(6a、6b、7a、7b)を含み、少なくともアウトソール(1)のミッドフット部分(25)の中に配置されている、第1のソールセグメント(2)と;第2のソールセグメント(3)であって、第2のソールセグメント(3)は、少なくとも1つのスタッドを含み、少なくともアウトソール(1)のトウ部分(20)の中に配置されており、第1のソールセグメント(2)および第2のソールセグメント(3)は、部分的に重なっている、第2のソールセグメント(3)と;第1のソールセグメント(2)と第2のソールセグメント(3)との間に配置されている第1のクッションエレメント(4)であって、第1のクッションエレメント(4)は、第1または第2のソールセグメント(2、3)の少なくとも1つの第1のスタッド(6a、6b)と重なっている、第1のクッションエレメント(4)と;第1のソールセグメント(2)と第2のソールセグメント(3)との間に配置されている第2のクッションエレメント(5)であって、第2のクッションエレメント(5)は、第1または第2のソールセグメント(2、3)の少なくとも1つの第2のスタッド(7a、7b)と重なっている、第2のクッションエレメント(5)とを含む、アウトソール(1)を対象とする。特定の実施形態において、第1の実施形態は、フットボールシューズのためのアウトソールを対象とする。
【0006】
第2の実施形態(II)では、第1の実施形態(I)による第1のソールセグメント(2)および/または第2のソールセグメント(3)は、第1のクッションエレメント(4)または第2のクッションエレメント(5)と少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つのアパーチャー(8a、8b、8c、9a、9b、9c)を含む。
【0007】
第3の実施形態(III)では、第2の実施形態(II)による少なくとも1つのアパーチャー(8a、8b、8c、9a、9b、9c)は、少なくとも1つの底部アパーチャー(8b、9b)を含み、少なくとも1つの底部アパーチャー(8b、9b)は、通常の使用の間にアウトソール(1)がその上に設置されることとなる表面に向けて、第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)が露出されるように適合されている。
【0008】
第4の実施形態(IV)では、第2の実施形態(II)または第3の実施形態(III)による少なくとも1つのアパーチャー(8a、8b、8c、9a、9b、9c)は、少なくとも1つのサイドアパーチャー(8a、8c、9a、9c)を含み、少なくとも1つのサイドアパーチャー(8a、8c、9a、9c)は、第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)がアウトソール(1)の外側方向にまたはアウトソール(1)の内側方向に露出されるように適合されている。
【0009】
第5の実施形態(V)では、実施形態(II)~(IV)のいずれか1つによる少なくとも1つのアパーチャー(8a、8b、8c、9a、9b、9c)は、第1のクッションエレメント(4)と少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第1のアパーチャー(8a、8b、8c)を含む。
【0010】
第6の実施形態(VI)では、実施形態(II)~(V)のいずれか1つによる少なくとも1つのアパーチャー(8a、8b、8c、9a、9b、9c)は、第2のクッションエレメント(5)と少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第2のアパーチャー(9a、9b、9c)を含む。
【0011】
第7の実施形態(VII)では、実施形態(I)~(VI)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、アウトソール(1)のヒール部分(30)から見られる(100)ときに、中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソール(1)のエリアを実質的に越えて延在していない。好適な実施形態において、実施形態(I)~(VI)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、アウトソール(1)のヒール部分(30)から見られる(100)ときに、中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソール(1)のエリアを越えて延在していない。
【0012】
第8の実施形態(VIII)では、第7の実施形態(VII)による第1のソールセグメント(2)は、ヒール部分(30)から見られる(100)ときに、第1のソールセグメント(2)が第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)と重なっているエリアにおける断面に対して低減された断面(a reduced cross-section)で、トウ部分(20)に向かう方向に中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソール(1)のエリアを越えて延在している。
【0013】
第9の実施形態(IX)では、実施形態(I)~(VIII)のいずれか1つによる少なくとも1つの第1のスタッド(6a、6b)および少なくとも1つの第2のスタッド(7a、7b)は、第1のソールセグメント(2)に取り付けられている。
【0014】
第10の実施形態(X)では、実施形態(I)~(IX)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、1mmから10mmの範囲にある厚さ、好ましくは、2mmから6mmの範囲にある厚さを含む。
【0015】
第11の実施形態(XI)では、実施形態(I)~(X)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)は、2つの第1のスタッド(6a、6b)と重なっており、および/または、実施形態(I)~(X)のいずれか1つによる第2のクッションエレメント(5)は、2つの第2のスタッド(7a、7b)と重なっている。好適な実施形態において、実施形態(I)~(X)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)は、正確に2つの第1のスタッド(6a、6b)と重なっており、および/または、実施形態(I)~(X)のいずれか1つによる第2のクッションエレメント(5)は、正確に2つの第2のスタッド(7a、7b)と重なっている。好適な実施形態において、第3の実施形態(III)による少なくとも1つの底部アパーチャー(8b、9b)は、2つの第1のスタッド(6a、6b)の間に、または、2つの第2のスタッド(7a、7b)の間に少なくとも部分的に延在している。
【0016】
第12の実施形態(XII)では、実施形態(I)~(XI)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)は、アウトソール(1)の内側パーツの上に配置されており、実施形態(I)~(XI)のいずれか1つによる第2のクッションエレメント(5)は、アウトソール(1)の外側パーツの上に配置されており、第1のクッションエレメント(4)と第2のクッションエレメント(5)との間の最小距離は、3mmから20mmの範囲内にある。好適な実施形態において、第1のクッションエレメント(4)と第2のクッションエレメント(5)との間の最小距離は、5mmから15mmの範囲内にある。
【0017】
第13の実施形態(XIII)では、実施形態(I)~(XII)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、ミッドフット部分(25)の中に少なくとも部分的に配置されている。好適な実施形態において、第13の実施形態(XIII)の第1のソールセグメント(2)および第2のソールセグメント(3)は、ミッドフット部分(25)に重なっている。さらなる好適な実施形態において、第13の実施形態(XIII)の第1のソールセグメント(2)および第2のソールセグメント(3)は、トウ部分(20)の中に重なっている。
【0018】
第14の実施形態(XIV)では、実施形態(I)~(XIII)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、フォーム材料を含む。
【0019】
第15の実施形態(XV)では、実施形態(I)~(XIV)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、3Dプリントされたコンポーネントを含む。好適な実施形態において、3Dプリントされたコンポーネントは、3Dプリントされた格子構造体である。
【0020】
第16の実施形態(XVI)では、実施形態(I)~(XV)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、歪み速度依存性の材料挙動を有する材料を含む。
【0021】
第17の実施形態(VXII)では、実施形態(I)~(XVI)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、アウトソール(1)の長さの10%から80%に沿って延在している。好適な実施形態において、実施形態(I)~(XVI)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、アウトソール(1)の長さの15%から70%に沿って延在している。より好適な実施形態において、実施形態(I)~(XVI)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、アウトソール(1)の長さの20%から60%に沿って延在している。さらにより好適な実施形態において、実施形態(I)~(XVI)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、アウトソール(1)の長さの25%から50%に沿って延在している。最も好適な実施形態において、実施形態(I)~(XVI)のいずれか1つによる第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)は、アウトソール(1)の長さの30%から40%に沿って延在している。
【0022】
第18の実施形態(XVIII)では、実施形態(I)~(XVII)のいずれか1つによるアウトソール(1)の最後尾のポイントと第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)の最後尾のポイントとの間の距離は、アウトソール(1)の長さの30%から60%の間にある。好適な実施形態において、実施形態(I)~(XVII)のいずれか1つによるアウトソール(1)の最後尾のポイントと第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)の最後尾のポイントとの間の距離は、アウトソール(1)の長さの35%から55%の間にある。より好適な実施形態において、実施形態(I)~(XVII)のいずれか1つによるアウトソール(1)の最後尾のポイントと第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)の最後尾のポイントとの間の距離は、アウトソール(1)の長さの40%から50%の間にある。
【0023】
第19の実施形態(XIX)では、実施形態(I)~(XVIII)のいずれか1つによる第1のソールセグメント(2)は、アウトソール(1)のトウ部分(20)への方向において、少なくとも2つのブランチ(10、15)へと分岐されており、2つのブランチのそれぞれは、第2のソールセグメント(3)と少なくとも部分的に重なっており、第1のブランチ(10)は、少なくとも1つの第1のスタッド(6a、6b)を含み、第1のクッションエレメント(4)を少なくとも部分的に収容しており、第2のブランチ(15)は、少なくとも1つの第2のスタッド(7a、7b)を含み、第2のクッションエレメント(5)を少なくとも部分的に収容しており、第1のブランチ(10)は、アウトソール(1)の内側パーツに沿って延在しており、第2のブランチ(15)は、アウトソール(1)の外側パーツに沿って延在している。
【0024】
第20の実施形態(XX)では、実施形態(V)および(XIX)による第1のブランチ(10)は、少なくとも1つの第1のアパーチャー(8a、8b、8c)を含み、少なくとも1つの第1のアパーチャー(8a、8b、8c)は、アウトソール(1)の外側パーツに方向付けられている外側サイドアパーチャー(8c)を含み、第1のクッションエレメント(4)が第2のブランチ(15)に向けて露出されるようになっている。
【0025】
第21の実施形態(XXI)では、第6の実施形態(VI)および第19の実施形態(XIX)または第20の実施形態(XX)のうちの1つによる第2のブランチ(15)は、少なくとも1つの第2のアパーチャー(9a、9b、9c)を含み、少なくとも1つの第2のアパーチャー(9a、9b、9c)は、アウトソール(1)の内側パーツに方向付けられている内側サイドアパーチャー(9c)を含み、第2のクッションエレメント(5)が第1のブランチ(10)に向けて露出されるようになっている。
【0026】
第22の実施形態(XXII)では、第5の実施形態(V)および実施形態(XIX)~(XXI)のいずれか1つによる第1のブランチ(10)は、少なくとも1つの第1のアパーチャー(8a、8b、8c)を含み、少なくとも1つの第1のアパーチャー(8a、8b、8c)は、第1の底部アパーチャー(8b)を含み、通常の使用の間にアウトソール(1)がその上に設置されることとなる表面に向けて、第1のクッションエレメント(4)が露出されるようになっている。
【0027】
第23の実施形態(XXIII)では、第6の実施形態(VI)および実施形態(XIX)~(XXII)のいずれか1つによる第2のブランチ(15)は、少なくとも1つの第2のアパーチャー(9a、9b、9c)を含み、少なくとも1つの第2のアパーチャー(9a、9b、9c)は、第2の底部アパーチャー(9b)を含み、通常の使用の間にアウトソール(1)がその上に設置されることとなる表面に向けて、第2のクッションエレメント(5)が露出されるようになっている。
【0028】
第24の実施形態(XXIV)では、第5の実施形態(V)および実施形態(XIX)~(XXIII)のいずれか1つによる第1のブランチ(10)は、少なくとも1つの第1のアパーチャー(8a、8b、8c)を含み、少なくとも1つの第1のアパーチャー(8a、8b、8c)は、内側サイドアパーチャー(8a)を含み、第1のクッションエレメント(4)がアウトソール(1)から外向きに内側に露出されるようになっている。
【0029】
第25の実施形態(XXV)では、第6の実施形態(VI)および実施形態(XIX)~(XXIV)のいずれか1つによる第2のブランチ(15)は、少なくとも1つの第2のアパーチャー(9a、9b、9c)を含み、少なくとも1つの第2のアパーチャー(9a、9b、9c)は、外側サイドアパーチャー(9a)を含み、第2のクッションエレメント(5)が外側方向にアウトソール(1)から外向きに露出されるようになっている。
【0030】
第26の実施形態(XVI)では、実施形態(XIX)~(XXV)のいずれか1つによる第1のブランチ(10)は、アウトソール(1)の長手方向に第1のクッションエレメント(4)をブリッジ(bridge)しており、少なくとも第1のクッションエレメント(4)をブリッジする前に、および、第1のクッションエレメント(4)をブリッジした後に、第2のソールセグメント(3)に取り付けられており、および/または、実施形態(XIX)~(XXV)のいずれか1つによる第2のブランチ(15)は、アウトソール(1)の長手方向に第2のクッションエレメント(5)をブリッジしており、少なくとも第2のクッションエレメント(5)をブリッジする前に、および、第2のクッションエレメント(5)をブリッジシアタ後に、第2のソールセグメント(3)に取り付けられている。好適な実施形態において、第26の実施形態(XXVI)による第1のブランチ(10)は、第1のソールセグメント(2)に取り付けられているスタッド(40)において終端しており、第26の実施形態(XXVI)による第2のブランチ(15)は、第1のソールセグメント(2)に取り付けられているスタッド(45)において終端している。
【0031】
第27の実施形態(XXVII)では、実施形態(XIX)~(XXVI)のいずれか1つによる第1のブランチ(10)および/または第2のブランチ(15)の断面は、アウトソール(1)のヒール部分(30)から見られるときに、第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)をブリッジした後に低減されている。
【0032】
第28の実施形態(XXVIII)では、実施形態(I)~(XXVII)のいずれか1つによるアウトソール(1)は、第1のソールセグメント(2)および/または第2のソールセグメント(3)と重なっている少なくとも1つの補強エレメント(60)を含む。好適な実施形態において、第28の実施形態(XXVIII)による少なくとも1つの補強エレメント(60)は、第1のクッションエレメント(4)および/または第2のクッションエレメント(5)と重なっている。
【0033】
第29の実施形態(XXIX)では、実施形態(I)~(XXVIII)のいずれか1つによる第1のソールセグメント(2)および/または第2のソールセグメント(3)は、アウトソール(1)の全長に沿って延在していない。
【0034】
本開示の第30の実施形態(XXX)は、シューズアッパー(55)と、実施形態(I)~(XXIX)のいずれか1つによるアウトソール(1)とを含むシューズ(50)を対象とする。
【0035】
本開示の第31の実施形態(XXXI)は、アウトソール(1)を製造するための方法(1000)であって、方法(1000)は、(a) 第1のソールセグメント(2)を製造するステップ(1010)と;(b) 第1のソールセグメント(2)の内側パーツの上に第1のプレースホルダーを設置し、第1のソールセグメント(2)の外側パーツの上に第2のプレースホルダーを設置するステップ(1020)と;第1のソールセグメント(2)および第2のソールセグメント(3)が少なくとも部分的に接続されるように、ならびに、第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーが第1のソールセグメント(2)と第2のソールセグメント(3)との間に少なくとも部分的にそれぞれ位置付けされるように、第2のソールセグメント(3)を射出成形するステップ(1030)と;第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーを除去するステップ(1040)と、(e) 第1のソールセグメント(2)と第2のソールセグメント(3)との間に第1のクッションエレメント(4)および第2のクッションエレメント(5)を配置するステップ(1050)であって、第1のクッションエレメント(4)の位置は、第1のプレースホルダーが設置されていた位置に少なくとも部分的に対応しており、第2のクッションエレメント(5)の位置は、第2のプレースホルダーが設置されていた位置に少なくとも部分的に対応している、ステップ(1050)とを含む、方法を対象とする。特定の実施形態において、第31の実施形態(XXXI)による方法は、実施形態(I)~(XXIX)のいずれか1つによるアウトソール(1)を製造することを対象とする。
【0036】
第32の実施形態(XXXII)では、第31の実施形態(XXXI)による方法(1000)が提供され、少なくともステップ(c)の後に、第2のソールセグメント(3)は、第1のソールセグメント(2)に2次元的に接続されている固定部分(80c)と、少なくとも1つの可動部分(80a、80b)であって、少なくとも1つの可動部分(80a、80b)は、第1のソールセグメントに対して可動であり、少なくとも1つの可動部分(80a、80b)と第1のソールセグメント(2)との間の距離が変化され得るようになっており、少なくとも1つの可動部分(80a、80b)は、第1のプレースホルダーおよび/または第2のプレースホルダーと少なくとも部分的に重なっている、少なくとも1つの可動部分(80a、80b)とを含む。
【0037】
第33の実施形態(XXXIII)では、第32の実施形態(XXXII)による方法(1000)が提供され、少なくとも1つの可動部分(80a、80b)は、第1のプレースホルダーと重なっている第1の可動部分(80a)と、第2のプレースホルダーと重なっている第2の可動部分(80b)とを含む。
【0038】
第34の実施形態(XXXIV)では、第32の実施形態(XXXII)または第33の実施形態(XXXIII)による方法(1000)が提供され、第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーを除去するステップ(1040)、ならびに/または、第1のソールセグメント(2)と第2のソールセグメント(3)との間に第1のクッションエレメント(4)および第2のクッションエレメント(5)を配置するステップ(1050)は、少なくとも1つの可動部分(80a、80b)と第1のソールセグメント(2)との間の距離を変化させるステップを含む。
【0039】
第35の実施形態(XXXV)では、実施形態(XXXII)~(XXXIV)のうちのいずれか1つによる方法(1000)が提供され、固定部分(80c)は、アウトソール(1)のトウ部分(20)およびアウトソール(1)のミッドフット部分(25)の中に少なくとも配置されている。
【0040】
本明細書に組み込まれている添付の図は、明細書の一部を形成しており、本開示の実施形態を図示している。説明とともに、図は、さらに、開示されている実施形態の原理を説明し、開示されている実施形態を当業者が作製および使用することを可能にする役割を果たしている。これらの図は、例示的であることを意図しており、限定的であることを意図していない。本開示は、全体的にこれらの実施形態の文脈において説明されているが、本開示の範囲をこれらの特定の実施形態に限定することを意図していないということが理解されるべきである。図面において、同様の参照数字は、同一のまたは機能的に同様のエレメントを示している。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】下側が部分的に見ることができるようにアウトソールがわずかに傾けられている、いくつかの実施形態による第1の例示的なアウトソールを外側図で示す図である。
【
図2】第1の例示的なアウトソールを底面図で示す図である。
【
図3】第1の例示的なアウトソールを外側図で示す図である。
【
図4】ヒール部分からトウ部分に向けて見られる、第1の例示的なアウトソールを底面図で示す図である。
【
図5】いくつかの実施形態による修正を伴う第1の例示的なアウトソールの詳細を底面図で示す図である。
【
図6】いくつかの実施形態による第2の例示的なアウトソールを含む例示的なシューズを内側図で示す図である。
【
図7】
図6の例示的なシューズの詳細を外側底面図で示す図である。
【
図8】いくつかの実施形態による修正を伴う第2の例示的なアウトソールをわずかに傾けられた底面図で示す図である。
【
図9】
図8の第2の例示的なアウトソールを底面図で示す図である。
【
図10】いくつかの実施形態による第3の例示的なアウトソールを含む別の例示的なシューズを外側図で示す図である。
【
図12】いくつかの実施形態による第4の例示的なアウトソールをわずかに傾けられた底面図で示す図である。
【
図13】第4の例示的なアウトソールを外側に分解図で示す図である。
【
図14】いくつかの実施形態による第5の例示的なアウトソールを示す図である。
【
図15】第5の例示的なアウトソールの詳細を示す図である。
【
図16】いくつかの実施形態による第6の例示的なアウトソールを底面図で示す図である。
【
図17】第6の例示的なアウトソールを底面図で示す図である。
【
図19】第6の例示的なアウトソールを含むシューズを内側図で示す図である。
【
図20】いくつかの実施形態による第7の例示的なアウトソールを傾けられた側面図で示す図である。
【
図21】第7の例示的なアウトソールを側面図で示す図である。
【
図22】第7の例示的なアウトソールを底面図で示す図である。
【
図23】第7の例示的なアウトソールを上面図で示す図である。
【
図24】いくつかの実施形態による第7の例示的なアウトソールの半完成バージョンを傾けられた底面図で示す図である。
【
図25】いくつかの実施形態によるアウトソールの製造のための例示的な方法のダイアグラムを示す図である。
【
図26】いくつかの実施形態による例示的なアウトソールを底面図で示す図である。
【
図27】いくつかの実施形態による第8の例示的なアウトソールを上面図で示す図である。
【
図28】第8の例示的なアウトソールを上面図(図の上部部分)でおよび側面図(図の底部部分)で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
不定冠詞「a」、「an」、および「the」は、明確に矛盾していない限り、または、文脈がそうでないことを明確に指示していない限り、複数に指示対象を含む。
【0043】
「含む(comprising)」という用語は、オープンエンディッドの移行語句である。移行語句「含む(comprising)」に続くエレメントのリストは、非排他的なリストであり、リストの中に具体的に記載されているものに加えて、他のエレメントが存在することも可能であるようになっている。「本質的に~からなる(consisting essentially of)」という語句は、コンポーネントの組成を、特定された材料と、コンポーネントの基本的で新規な特質に重大な影響を与えない材料とに限定する。「からなる(consisting of)」という語句は、コンポーネントの組成を特定された材料に限定し、特定されていない任意の材料を除外する。
【0044】
上側値および下側値を含む数値の範囲が本明細書で記載されている場合、特定の状況において別段の記述がない限り、その範囲は、その端部ポイント、ならびに、その範囲の中のすべての整数および分数を含むことを意図している。本開示または特許請求の範囲が、範囲を定義するときに記載される特定の値に限定されるということは意図されていない。さらに、量、濃度、または、他の値もしくはパラメーターが、範囲として、1つもしくは複数の範囲として、または、上側値および下側値のリストとして与えられるときには、これは、任意の上側範囲限界または値および任意の下側範囲限界または値の任意の対から形成されたすべての範囲を具体的に開示するものとして理解されるべきである(そのような対が別個に開示されているかどうかにかかわらず)。
【0045】
本出願の実施形態によるアウトソールは、さまざまな有利な効果を着用者に提供するように設計されている。アウトソールは、スポーツ(たとえば、フットボール)に参加する着用者のための最適な運動性能を促進させることが可能であり、一方では、快適なフットウェアを提供することも可能である。アウトソールは、特定のエリアにおいて剛性を提供し、他のエリアにおいてフレキシビリティーを提供するように設計されている。剛性およびフレキシビリティーの組み合わせは、快適性も提供しながら、所望の運動性能特質を促進させることが可能である。本出願の実施形態によるアウトソールは、以下の問題および/または目的に少なくとも部分的に対処するおよび/または追及するように設計されている。
【0046】
高速ランニング(すなわち、短距離走)のために最適化されているシューズ(たとえば、フットボールシューズ)のためのアウトソールは、硬い材料挙動を示す可能性があり、それは、着用者にとって重大な障害を生成させる可能性がある。例示的に、硬いアウトソールは、着用者の快適性を低減させる可能性がある。そのうえ、硬いアウトソールは、シューズの全体的なフレキシビリティーが低減されるので、ボールに対する感触を低減させる可能性がある。そのうえ、直線的におよび/または均質的に硬い挙動を示すアウトソールは、制限された中足骨および/またはつま先の屈曲に起因して、効果的に加速するための着用者の能力を阻害する可能性がある。これは、より多くのつま先の屈曲が有益であると考えられるスプリントのスタートにおいて、例示的に不利である。本開示の実施形態によるアウトソールは、高速ランニング(すなわち、短距離走)を可能にし、上述の欠点を少なくとも部分的に回避することが可能である。
【0047】
多くのスポーツ(たとえば、フットボールおよび/またはアメリカンフットボールなど)は、ゲームの間に複数のスプリントを必要とする。芝生によって覆われている可能性もある真っ直ぐな表面の上でスプリントをスタートすることは、スタッドを備えていても困難であるということが判明する可能性がある。その理由は、スターティングブロックが普通は提供される運動競技における短距離走のように、蹴り出すための外部物体が存在していないからである。本開示の実施形態によるアウトソールは、改善されたスプリントのスタートを可能にする(すなわち、より良好な蹴り出しを可能にする)シューズを提供することが可能である。
【0048】
フットボールシューズなどのようなシューズは、比較的に平坦なおよび/または硬いアウトソールを普通は有しており、それは、ウォーキングおよび/または適度なランニングおよび/または加速の間に、足がロールする(roll)ことを困難にするかまたは少なくとも容易でないものにする。しかし、湾曲したアウトソールは、不安定性および/または制限された地面接触につながる可能性があるということも知られている。これは、スポーツ(たとえば、フットボール、ラグビーなど)に普通は受け入れられない。本開示の実施形態によるアウトソールは、改善されたウォーキングおよび/または適度なランニングおよび/または加速を可能にし、同時に、不安定性および/または制限された地面接触を少なくとも部分的に回避する、アウトソールを提供することが可能である。
【0049】
クッションエレメントを含むシューズのためのアウトソールは、クッションエレメント自身が変化されることなく、クッションエレメントによって提供される特性(たとえば、圧縮率および/またはクッション性)が適合されることを普通は可能にしない。これに起因して、(たとえば、材料を変化させることによる)クッションエレメントの適合は、普通はかなりの労力と結び付けられる。本開示の実施形態によるアウトソールは、この欠点を少なくとも部分的に克服することが可能である。
【0050】
本開示の実施形態によるアウトソールは、第1のソールセグメントを含み、第1のソールセグメントは、少なくとも1つのスタッドを含み、少なくともアウトソールのミッドフット部分の中に配置されている。さらに、アウトソールは、第2のソールセグメントを含み、第2のソールセグメントは、少なくとも1つのスタッドを含み、少なくともアウトソールのトウ部分の中に配置されており、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、部分的に重なっている。そのうえ、アウトソールは、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に配置されている第1のクッションエレメントを含み、第1のクッションエレメントは、第1または第2のソールセグメントの少なくとも1つの第1のスタッドと重なっている。そのうえ、アウトソールは、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に配置されている第2のクッションエレメントを含み、第2のクッションエレメントは、第1または第2のソールセグメントの少なくとも1つの第2のスタッドと重なっている。
【0051】
いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、複数の層を含むことが可能である。例示的に、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、複数の炭素繊維層および/またはガラス繊維層を含むことが可能であり、それらは、ポリマーマトリックスの中に埋め込まれている。それにもかかわらず、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、それぞれ、単一の層であることも可能である。第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、閉じられた層である必要はなく、グリッドのようなおよび/またはフレームのような構造を有することも可能である。グリッドのようなおよび/またはフレームのような構造は、アウトソールの低減された重量のために、とりわけ有利である可能性がある。いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、ポリアミド11(PA11)および/またはポリアミド12(PA12)などのようなポリマーを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、熱可塑性エラストマー(TPE)(たとえば、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)など)および/または熱可塑性ポリウレタン(TPU)を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、射出成形によって少なくとも部分的に形成されることが可能である。例示的に、層が成形されることが可能であり、または、グリッドのようなおよび/またはフレームのような支持構造体がオーバーモールドされることが可能である。さらに、複合材料(たとえば、炭素繊維強化ポリマー、ガラス繊維強化ポリマー、および/または他の強化材料など)が、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントによって含まれることが可能である。いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、アディティブマニュファクチャリング方法(たとえば、3Dプリント方法)および/または複合加工方法によって少なくとも部分的に形成されることが可能である。いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントの材料は、ミッドフット部分よりもトウ部分において硬くなっていないことが可能である。
【0052】
本明細書で説明されているように、射出成形、オーバーモールド、または他の同様の共形成製造プロセスによって共形成されたコンポーネント(たとえば、第1のソールセグメント、第2のソールセグメント)は、一体的に形成されたコンポーネントである。一体的に形成されたコンポーネントは、コンポーネントを作製するために使用される共形成プロセスの結果として一体的に接続されている。
【0053】
本開示の実施形態によるスタッド(それは、クリートとも称され得る)は、軟質のグランド(たとえば、芝生のフィールドなど)の上の着用者に静止摩擦を提供する役割を果たすことが可能である。スタッドの使用は、フットボール(すなわち、サッカー、アメリカンフットボール、ラグビーおよび/または運動競技)の分野から知られている。いくつかの実施形態において、スタッドは、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントと一体的に形成されることが可能である。いくつかの実施形態において、スタッドは、ベース材料の上に少なくとも部分的に(たとえば、スタッドの先端部)射出されることが可能である。いくつかの実施形態において、ベース材料は、スタッド先端部の上に少なくとも部分的に射出されることが可能である。そのような実施形態では、予め製作されたスタッド先端部が、モールドの中に設置され、ベース材料によってオーバー射出される(over-injected)。ベース材料は、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、スタッドは、TPUを含むことが可能である。一体的に形成されたまたは射出されたスタッドは、スタッドをネジ止めするおよび/または交換する必要性を排除する。しかし、相互交換可能なスタッドまたはネジ止め式スタッドも使用されることが可能である。そのような実施形態では、異なる長さおよび/または材料のスタッドが、異なるグランド条件のために使用されることが可能である。
【0054】
アウトソールのミッドフット部分は、着用者の中足骨を少なくとも部分的に支持するように構成されているアウトソールの一部分と称されることが可能である。アウトソールのトウ部分は、着用者のつま先を少なくとも部分的に支持するように構成されているアウトソールの一部分と称されることが可能である。一般的に、着用者のミッドフットは、中足指節関節においてトウ部分から分離されることが可能であるということが理解される。それによって、中足指節関節は、フォアフットの一部と考えられることが可能であるが、しかし、ミッドフットの一部として考えられることは可能でないということが理解される。
【0055】
第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは部分的に重なっているので、セグメント同士は完全に一致することはできないということが理解される。したがって、重量が節減されることが可能である。そのうえ、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは少なくとも1つのスタッドをそれぞれ含むので、それらは、好ましくは、両方ともグランドと係合するように構成されているということが理解される。
【0056】
いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、部分的に重なっており、第1のソールセグメントの一部分が、第2のソールセグメントの一部分の上に配設されるようになっている。いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、部分的に重なっており、第2のソールセグメントの一部分が、第1のソールセグメントの一部分の上に配設されるようになっている。そうでないことが特定されない限り、別のコンポーネント「の上に配設されている」として説明されるコンポーネントは、アウトソールのグランドに面する表面に対して垂直方向に別のコンポーネントの上に位置付けされている。
【0057】
さらに、重なっているエリア(すなわち、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントが重なっているエリア)によって、ターゲットとされる特性の設定が実現されることが可能である。例示的に、アウトソールの剛性および/または足部の支持が、重なっているエリアにおいて増加されることが可能である。随意的に、第1のソールセグメントは、第2のソールセグメントと部分的に重なっており、および/または、第2のソールセグメントは、第1のソールセグメントと部分的に重なっている。それによって、重なっているエリアは、さらに選択的にエンジニアリングされることが可能である。
【0058】
第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、アウトソールの1つまたは複数のエリアにおいて、少なくとも部分的に重なっていなくてもよい。とりわけ、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、着用者のつま先を支持するアウトソールの第1のエリアにおいて、少なくとも部分的に重なっていなくてもよい。したがって、つま先の屈曲が強化される可能性があり、それは、より多くのつま先の屈曲が有益であるスプリントのスタート時に有利である可能性がある。さらに、とりわけ、第2のソールセグメントは、第1のソールセグメントよりも軟質の(すなわち、より硬くない)材料を含むことが可能であり、ミッドフットウエリアにおける十分な支持を依然として提供しながら、より良好なボールに対する感触および/またはつま先の屈曲が実現されるようになっている。
【0059】
第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメント(すなわち、クッションエレメント)は、たとえば、糊付け、溶接、オーバーモールド、および/または縫製によって、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントに取り付けられることが可能である。クッションエレメントは、少なくとも1つのクッションパッドおよび/または少なくとも1つのスプリングエレメントを含むことが可能である。第1のクッションエレメントおよび第2のクッションエレメントは、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に配置されているので、クッションエレメントは、上述の重なっているエリアにおいて少なくとも部分的に配置されることが可能であるということが理解される。クッションエレメントは、実質的に弾性的な材料挙動を含むことが可能である。したがって、クッションエレメントは、着用者への改善されたエネルギーリターンを可能にすることができる。いくつかの実施形態において、クッションエレメントは、粘弾性であることも可能であり、すなわち、粘性の挙動および弾性的な挙動を同時に示すことも可能である。これは、特定のスポーツに関して典型的な負荷パターンにクッションエレメントが適合されることを可能にする。例示的に、ウォーキングのときに(すなわち、低負荷速度において)、軟質のクッションエレメントが望まれる可能性があり、一方では、短距離走がスタートされるときに(すなわち、高負荷速度において)、硬質のクッションエレメントが望まれる可能性がある。
【0060】
第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、さまざまな利点を提供し、および/または、異なるタスクを果たすことが可能である。
【0061】
第1に、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントを互いから間隔を離す役割を果たすことが可能であり、アウトソールの断面二次モーメントが増加されることが可能であるようになっている。したがって、アウトソールの剛性は、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントが位置付けされているエリアにおいて増加されることが可能である。クッションエレメントは、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントよりも軽い材料を含むことが可能であるので、剛性は、追加的な重量をほとんど伴わずに増加されることが可能である。
【0062】
第2に、クッションエレメントは、着用者の足部のセクションをクッション化させる役割を果たし、それによって、快適性を高めることが可能である。とりわけ、第1のクッションエレメントおよび第2のクッションエレメントは、少なくとも1つのスタッドとそれぞれ重なっているので、それらは、不快な圧力をスタッドから着用者の足部へ伝達することを回避することが可能である。結果として、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、より薄くされることが可能であり、したがって、快適性を低減させることなく重量を節減することが可能である。
【0063】
第3に、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、着用者のための「一体化されたスターティングブロック」としての役割を果たすことが可能であり、それは、スプリントの改善されたスタートを可能にし、すなわち、より良好な蹴り出しを可能にする。これは、第1のクッションエレメントおよび第2のクッションエレメントが第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントの間隔を離して配置し、たとえば、アウトソールのグランドに面する表面の上に、隆起部が形成されることが可能であるようになっており、それが、より良好な蹴り出しを可能にするからである。
【0064】
第4に、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、「ロッカー効果」をアウトソールに提供することが可能である。ロッカーアウトソール設計は、医療目的のために知られており、たとえば、糖尿病を患う人々のためのフォアフット足底圧力を低減させるために知られており、また、レジャーシューズの快適性を高めるためにも知られている。しかし、「ロッカー効果」は、改善されたランニング特性を有するアウトソールにとって(たとえば、フットボールシューズのアウトソールにとって)、とりわけ有利である可能性がある。以前の段落にあるように、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントの間隔を離して配置し、とりわけ、アウトソールのグランドに面する表面の上に、隆起部が形成されることが可能であるようになっている。したがって、アウトソールのランニング表面の一部分は、ローリング効果(すなわち、「ロッカー効果」)が生成されるように隆起されることが可能である。これは、性能に対してプラスの効果を有することが可能である。その理由は、着用者が、ウォーキングおよび/または適度なランニングおよび/または加速の間に、枢動ポイントを克服するために(すなわち、足部をロールさせるために)、より少ない力を働かせる必要があるからである。第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントによって生成される「ロッカー効果」は、本質的に直立した位置から加速する着用者にとって、とりわけ有利である可能性がある。直立した位置から加速するときに、「ロッカー効果」は、加速するために必要とされる力の発揮を低減させることによって、それによって、着用者の加速度を増加させることによって、性能に対する前記プラスの効果にとりわけ貢献することが可能である。
【0065】
「一体化されたスターティングブロック」としての役割を果たす第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、同時に、「ロッカー効果」をアウトソールに提供することが可能であるということが理解される。さらに、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、「一体化されたスターティングブロック」としての役割を果たし、および/または、「ロッカー効果」を提供することが可能であるので、それらの圧縮特性は、高負荷条件および/または垂直方向の負荷条件の間に(たとえば、短距離走の間に)、アウトソールの隆起部に起因する不利な影響(すなわち、不安定性)が回避されることを可能にすることができる。
【0066】
いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、少なくとも1つのアパーチャーを含むことが可能であり、少なくとも1つのアパーチャーは、第1のクッションエレメントまたは第2のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている。少なくとも1つのアパーチャーは、それぞれのソールセグメントの剛性を適合させる役割を果たすことが可能である。さらに、少なくとも1つのアパーチャーは、アパーチャーが重なっているクッションエレメントの圧縮特性を適合させる役割を果たすことも可能である。第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントの中の少なくとも1つのアパーチャーは、必ずしも、第1のソールセグメントの中にまたは第2のソールセグメントの中に、閉じた輪郭を必要とするわけではないということが理解される。むしろ、例示的に、第1のソールセグメントの中のカットアウトは、少なくとも1つのアパーチャーが形成されるように、第2のソールセグメントによって制限されることが可能である。
【0067】
それにもかかわらず、少なくとも1つのアパーチャーは、第1のソールセグメントの中にまたは第2のソールセグメントの中に、閉じた輪郭を含むことが可能である。それによって、少なくとも1つのアパーチャーの安定性が増加されることが可能である。少なくとも1つのアパーチャーは、カットアウト開口部であることが可能である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのアパーチャーは、(たとえば、射出成形によって)一体的に形成された開口部であることが可能である。少なくとも1つのアパーチャーは、随意的に、少なくとも1つの第1のスタッドおよび/または少なくとも1つの第2のスタッドが取り付けられているソールセグメントの中に提供されている。
【0068】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのアパーチャーは、少なくとも1つの底部アパーチャーを含むことが可能であり、少なくとも1つの底部アパーチャーは、通常の使用の間にアウトソールがその上に設置されることとなる表面に向けて、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントが露出されるように適合されることが可能である。少なくとも1つの底部アパーチャーは、アウトソールの(すなわち、それぞれのソールセグメントの)剛性を局所的に低減させおよび/または適合させる役割を果たすことが可能である。これは、有利である可能性がある。その理由は、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントの重なりが、少なくとも1つの底部アパーチャーによって少なくとも部分的に補償および/または適合される可能性のある剛性の急変につながる可能性があるからである。
【0069】
本明細書で使用されているように、アパーチャーとのエレメントの関係の文脈においてクッションエレメントを参照するときに、「露出される」、表面もしくはコンポーネント「に向けて露出される」、または、「の方向に露出される」という語句は、クッションエレメントが、特定された表面もしくはコンポーネントに向けて、または、特定された方向に、アパーチャーの中へ変形することができるということを意味している。いくつかの実施形態において、アパーチャーとのエレメントの関係の文脈においてクッションエレメントを参照するときに、表面もしくはコンポーネント「に向けて露出される」または「の方向に露出される」という語句は、また、特定された表面もしくはコンポーネントから、または、特定された方向に見られるときに、クッションエレメントがアパーチャーを通して見ることができるということを意味している。
【0070】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのアパーチャーは、少なくとも1つのサイドアパーチャーを含むことが可能であり、少なくとも1つのサイドアパーチャーは、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントがアウトソールの外側方向にまたはアウトソールの内側方向に露出されるように適合されている。少なくとも1つのサイドアパーチャーは、アパーチャーが重なっているクッションエレメントの圧縮率を適合させることを可能にする。とりわけ、少なくとも1つのサイドアパーチャーは、それぞれのクッションエレメントの垂直方向の圧縮率を適合させることを可能にすることができる。これは、それぞれのクッションエレメントの垂直方向の圧縮が、対応するソールセグメントの材料によって少なくとも局所的に制限されないからである。むしろ、それぞれのサイドアパーチャーが閉じられるまで、それぞれのクッションエレメントの実質的に自由な圧縮が可能である。この点において、「垂直方向の」という用語は、通常の使用の間にアウトソールがその上に設置されることとなる表面に対して垂直の方向を指す。
【0071】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのアパーチャーは、第1のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第1のアパーチャーを含むことが可能である。したがって、第1のクッションエレメントによって提供される特性は、個別に適合されることが可能である。
【0072】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのアパーチャーは、第2のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第2のアパーチャーを含むことが可能である。したがって、第2のクッションエレメントによって提供される特性は、個別に適合されることが可能である。
【0073】
少なくとも1つの第1のアパーチャーおよび/または少なくとも1つの第2のアパーチャーは、上記に説明されているようなアパーチャーとして構成されることが可能であるということが理解されることとなる。さらに、少なくとも1つの第1のアパーチャーおよび/または少なくとも1つの第2のアパーチャーは、上記に説明されているような少なくとも1つのアパーチャーとしての利点を提供することが可能であるということも理解されることとなる。
【0074】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、アウトソールのヒール部分から見られるときに、好ましくは、中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソールのエリアを実質的に越えて延在していない。そのような実施形態では、前記エリアにおける第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントはアウトソールの断面二次モーメントを増加させないことが可能であるので、前記エリアを越えたアウトソールの増加された剛性が回避される。したがって、つま先の屈曲が強化されることが可能であり、それは、より多くのつま先の屈曲が有益であるスプリントのスタートにおいて有利である。「実質的に」という用語は、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントが、アウトソールのヒール部分から見られるときに、中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソールのエリアを、1cm以上(随意的に、0.5cm以上)越えて延在しないという態様を指すことが可能である。
【0075】
いくつかの実施形態において、アウトソールの最前部のポイントと第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントの最前部のポイントとの間の最小距離は、アウトソールの長さの10%から35%の間にあることが可能である。いくつかの好適な実施形態において、アウトソールの最前部のポイントと第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントの最前部のポイントとの間の最小距離は、アウトソールの長さの15%から30%の間にあることが可能である。いくつかの好適な実施形態において、アウトソールの最前部のポイントと第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントの最前部のポイントとの間の最小距離は、アウトソールの長さの20%から25%の間にあることが可能である。そのような実施形態のための最小距離は、アウトソールの最前部のポイントと、アウトソールの最前部のポイントに最も近い第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントのポイントとの間で測定されることが可能である。そうでないことが特定されていない限り、アウトソールの最前部のポイントと第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントの最前部のポイントとの間の最小距離は、たとえば
図22における距離90として示されているように、アウトソールの最前部のポイントに接する線ならびに第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントの最前部のポイントに接する線に対して垂直な真っ直ぐな線において測定される。
【0076】
いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントは、ヒール部分から見られるときに、第1のソールセグメントが第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントと重なっているエリアにおける断面に対して低減された断面(a reduced cross-section)で、トウ部分に向かう方向に中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソールのエリアを越えて延在することが可能である。第1のソールセグメントが前記エリアを越えて延在していることによって、剛性が急激に変化することが防止されることが可能であり、それは、快適性および/または機能性に対してマイナスの影響を有する可能性がある。その代わりに、剛性の連続的な低減が実現される。
【0077】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの第1のスタッドおよび少なくとも1つの第2のスタッドは、第1のソールセグメントに取り付けられることが可能である。それによって、スプリントの改善されたスタートが実現されることが可能である。これは、力の伝達が改善されることが可能であるからである。その理由は、第1のソールセグメントが、少なくともアウトソールのミッドフット部分の中に配置されているからであり、ここで、高い力が、短距離走のスタートの間に印加される。第1のソールセグメントが、中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソールのエリアを少なくとも部分的に支持するときに、力の伝達は、とりわけ改善されることが可能である。力伝達のこの改善は、実現されることが可能である。その理由は、このエリアが、最も高い力がアウトソールの通常の使用の間に伝達されるエリアであるからである。そのうえ、第1のソールセグメントは、ヒール部分から延在することが可能である。したがって、ミッドフット部分とヒール部分との間の不安定性が回避され、そして、それは、スプリントの改善されたスタートにさらに貢献する。
【0078】
第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、1mmから10mmの範囲にある厚さを含むことが可能である。いくつかの好適な実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、2mmから6mmの範囲にある厚さを含むことが可能である。これらの厚さは、有益であることが証明されている。その理由は、それらが、あまりに多くの材料(すなわち、重量)をアウトソールに追加することなく、十分にクッション性を改善し、および/または、剛性を増加させるからである。さらに、これらの厚さは、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントが、着用者のための「一体化されたスターティングブロック」としての役割を果たすことができることを可能にし、それは、着用者がグランドから過度に離れて持ち上げられることに起因する不安定性を引き起こすことなく、スプリントの改善されたスタートを可能にし、すなわち、より良好な蹴り出しを可能にする。さらに、これらの厚さは、ボールに対する感触を妨げることなく、上述の「ロッカー効果」を提供するのに十分であるということが証明されている。
【0079】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントは、2つの第1のスタッドと重なることが可能であり、および/または、第2のクッションエレメントは、2つの第2のスタッドと重なることが可能である。いくつかの好適な実施形態において、第1のクッションエレメントは、正確に2つの第1のスタッドと重なっており、および/または、第2のクッションエレメントは、正確に2つの第2のスタッドと重なっている。いくつかの好適な実施形態において、上記に説明されているような少なくとも1つの底部アパーチャーは、2つの第1のスタッドの間にまたは2つの第2のスタッドの間に少なくとも部分的に延在している。少なくとも1つの底部アパーチャーのこの配置は、有利である可能性がある。その理由は、クッションエレメント当たり2つのスタッドが、十分な静止摩擦を提供し、クッションエレメントが、スプリントの改善されたスタートを可能にする、着用者のための一体化されたスターティングブロックとしての役割を果たすことが可能であるようになっているということが証明されているからである。
【0080】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントは、アウトソールの内側パーツの上に配置されることが可能であり、第2のクッションエレメントは、アウトソールの外側パーツの上に配置されることが可能であり、第1のクッションエレメントと第2のクッションエレメントとの間の最小距離は、3mmから50mmの範囲(サブレンジを含む)にある。たとえば、いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントと第2のクッションエレメントとの間の最小距離は、3mmから45mmの範囲、3mmから40mmの範囲、3mmから30mmの範囲、3mmから25mmの範囲、3mmから15mmの範囲、5mmから50mmの範囲、10mmから50mmの範囲、15mmから50mmの範囲、25mmから50mmの範囲、30mmから50mmの範囲、または、40mmから50mmの範囲にあることが可能である。いくつかの好適な実施形態において、第1のクッションエレメントと第2のクッションエレメントとの間の最小距離は、5mmから40mmの範囲の中にある。いくつかの好適な実施形態において、第1のクッションエレメントと第2のクッションエレメントとの間の最小距離は、10mmから30mmの範囲の中にある。いくつかの好適な実施形態において、第1のクッションエレメントと第2のクッションエレメントとの間の最小距離は、15mmから25mmの範囲の中にある。第1のクッションエレメントおよび第2のクッションエレメントの前記配置によって、着用者の足部の外側および内側は、個別に支持されることが可能であり、それは、安定性を増加させることが可能である。さらに、第1のクッションエレメントと第2のクッションエレメントとの間の前記最小距離によって、一方のクッションエレメントの変形が他方のクッションエレメントに影響を与えるということが回避されることが可能である。これは、とりわけ高速ランニング(たとえば、短距離走)の間に、アウトソールによって提供される安定性をさらに増加させることが見出された。
【0081】
上記に使用されているように、「最小距離」という用語は、クッションエレメントの内側縁部のそれぞれの最も内部のポイントから(たとえば、内側クッションエレメントの外側縁部の最も内部のポイントから外側クッションエレメントの内側縁部の最も内部のポイントへ)測定されるときの2つのクッションエレメントの間の最小の距離である。
【0082】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、ミッドフット部分の中に少なくとも部分的に配置されることが可能であり、好ましくは、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、ミッドフット部分において重なっており、さらに好ましくは、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、トウ部分において重なっている。この構成によって、隆起部が、ミッドフット部分において、たとえば、アウトソールのグランドに面する表面の上に形成されることが可能であり、それは、より良好な蹴り出しを可能にする。したがって、この隆起部は、着用者のための「一体化されたスターティングブロック」としての役割を果たすことが可能である。したがって、アウトソールは、スプリントの改善されたスタートを可能にすることができる。
【0083】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、フォーム材料を含むことが可能である。フォーム材料は、それがダンピング(すなわち、快適性)と弾性(すなわち、エネルギー回復)との間の妥協を可能にするので、有益であるということが証明されている。フォーム材料は、ポリアミド、ポリエーテルブロックアミド、膨張ポリエーテルブロックアミド、熱可塑性ポリウレタン、膨張熱可塑性ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル(EVA)、および/または熱可塑性コポリエステルを含むことが可能である。そのうえ、フォーム材料は、特定のプロセスにおいて製造され、有利な特性を実現することが可能である。例示的に、粒子フォームを利用することが、米国特許出願公開第2014/366405A1号明細書および米国特許出願公開第2018/035755A1号明細書に例示的に説明されているように、スポーツ用品産業において有利であることが示されている。それによって、コンパクトなポリマー顆粒が、膨張フォームビーズを形成するように発泡される。次いで、これらのビーズは、粒子表面を少なくとも部分的に溶融させる熱を印加することによって、その表面において一緒に接合されている。たとえば、スチームチェストモールディング(Steam Chest Moulding)および/またはラジオ周波数融合(Radio Frequency Fusion)が、それに適用されることが可能である。他の特定のプロセス適合例も有利である可能性がある。たとえば、オートクレーブ/押し出し/射出成形プロセスにおけるガス状発泡剤は、超臨界状態における発泡剤によって交換されることが可能である。いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、本体部(たとえば、フォーム本体部または3Dプリントされた本体部)と、ダートおよび/または損傷から本体部を保護するために、本体部の上に配設されているカバー層またはコーティングとを含むことが可能である。
【0084】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、3Dプリントされたコンポーネント(たとえば、3Dプリントされた格子構造体)を含むことが可能である。3Dプリントされたコンポーネントは、有利であるということが証明されている。その理由は、それらが、異方性材料挙動を生成させることが可能であり、アウトソールの特性が、方向に応じて具体的に適合されることが可能であるようになっているからである。さらに、3Dプリントされた格子構造体は、格子構造体に起因する目視検査を可能にし、クッションエレメントの中の材料破損がより容易に識別されることが可能であるようになっている。
【0085】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、歪み速度依存性の材料挙動を有する材料を含むことが可能である。これは、特定のスポーツにとって典型的な負荷パターンにクッションエレメントが適合されることを可能にする。例示的に、ウォーキングの間に(すなわち、低負荷速度および低歪み速度において)、軟質のクッションエレメントが望まれ、一方では、短距離走がスタートされるときに(すなわち、高負荷速度および高歪み速度において)、硬質のクッションエレメントが望まれるということが望ましい可能性がある。
【0086】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)は、第2のクッションエレメント(たとえば、外側クッションエレメント)よりも高い圧縮率を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)は、第1の圧縮率を含むことが可能であり、第1の圧縮率は、力がそれに垂直方向に印加されるときの高さの第1の変化によって特徴付けられる。高さの第1の変化は、定義された力の下での圧縮状態における第1のクッションエレメントの高さに対する、圧縮なしの(組み立てられた)状態における第1のクッションエレメントの高さ(すなわち、上部表面と底部表面との間の距離)の差として定義される。いくつかの実施形態において、第2のクッションエレメント(たとえば、外側クッションエレメント)は、したがって、第2の圧縮率を含むことが可能であり、第2の圧縮率は、同じ定義された力がそれに垂直方向に印加されるときの高さの第2の変化によって特徴付けられる。高さの第2の変化は、定義された力の下での圧縮状態における第2のクッションエレメントの高さに対する、圧縮なしの(組み立てられた)状態における第2のクッションエレメントの高さ(すなわち、上部表面と底部表面との間の距離)の差として定義される。そのような実施形態では、高さの第2の変化は、高さの第1の変化よりも小さい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の95%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の80%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の60%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の30%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の10%よりも小さいかまたはそれに等しい。
【0087】
いくつかの実施形態において、第2のクッションエレメント(たとえば、外側クッションエレメント)は、第1のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)よりも高い圧縮率を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、第2のクッションエレメント(たとえば、外側クッションエレメント)は、第1の圧縮率を含むことが可能であり、第1の圧縮率は、力がそれに垂直方向に印加されるときの高さの第1の変化によって特徴付けられる。高さの第1の変化は、定義された力の下での圧縮状態における第2のクッションエレメントの高さに対する、圧縮なしの(組み立てられた)状態における第2のクッションエレメントの高さ(すなわち、上部表面と底部表面との間の距離)の差として定義される。いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)は、したがって、第2の圧縮率を含むことが可能であり、第2の圧縮率は、同じ定義された力がそれに垂直方向に印加されるときの高さの第2の変化によって特徴付けられる。高さの第2の変化は、定義された力の下での圧縮状態における第1のクッションエレメントの高さに対する、圧縮なしの(組み立てられた)状態における第1のクッションエレメントの高さ(すなわち、上部表面と底部表面との間の距離)の差として定義される。そのような実施形態では、高さの第2の変化は、高さの第1の変化よりも小さい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の95%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の80%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の60%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の30%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の10%よりも小さいかまたはそれに等しい。
【0088】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)は、第1の材料から作製されることが可能であり、第2のクッションエレメント(たとえば、外側クッションエレメント)は、第2の材料から作製されることが可能であり、第1の材料は、第2の材料よりも高い圧縮率を含む。これらの実施形態では、第1のクッションエレメントは、圧縮力の下でより容易に変形させられることが可能である。より容易に変形することによって、第1のクッションエレメントの圧縮率は、特定の蹴り出し移動の間に着用者を補助することが可能である。たとえば、第1のクッションエレメントのより高い圧縮率は、着用者のための「一体化されたスターティングブロック」としての役割を果たすことが可能であり、それは、スプリントのスタートにおける改善された加速、方向の鋭い変化(すなわち、カット)の間の改善された加速、またはその両方を可能にする。たとえば、内側クッションエレメントがより高い圧縮率を含むケースでは、着用者の足部の内側は、ソールが圧縮負荷の下にあるときに、足部の外側に対してより低くなっている(グランドにより近くなっている)ことが可能であり、それによって、横断方向にスターティングブロックを生成させる。
【0089】
いくつかの実施形態において、第2のクッションエレメント(たとえば、外側クッションエレメント)は、第1の材料から作製されることが可能であり、第1のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)は、第2の材料から作製されることが可能であり、第1の材料は、第2の材料よりも高い圧縮率を含む。これらの実施形態では、第2のクッションエレメントは、圧縮負荷の下でより容易に変形させられることが可能である。より容易に変形することによって、第2のクッションエレメントの圧縮率は、特定の蹴り出し移動の間に着用者を補助することが可能である。
【0090】
いくつかの実施形態において、第1および第2の材料は、異なる材料タイプであることが可能である。たとえば、第1および第2の材料は、異なるポリマーフォームタイプ(たとえば、ポリアミドフォームおよびエチレン酢酸ビニル(EVA)フォームなど)であることが可能である。いくつかの実施形態において、第1および第2の材料は、異なるレベルの多孔度を有する同じ材料であることが可能である。たとえば、第1の材料は、第1の多孔度を有するEVAフォームであることが可能であり、第2の材料は、第1の多孔度よりも小さい第2の多孔度を有する同じEVAフォームであることが可能である。いくつかの実施形態において、第1および第2の材料は、異なる圧縮性を有する異なる3Dプリントされた格子構造体であることが可能である。
【0091】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントは、第1の圧縮率を有する第1の材料から作製されており、第1の圧縮率は、力が第1の材料に垂直方向に印加されるときの高さの第1の変化によって特徴付けられ、第2のクッションエレメントは、第2の圧縮率を有する第2の材料から作製されており、第2の圧縮率は、同じ力が第2の材料に垂直方向に印加されるときの高さの第2の変化によって特徴付けられており、高さの第2の変化は、高さの第1の変化よりも小さい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の95%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の80%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の60%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の30%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の10%よりも小さいかまたはそれに等しい。
【0092】
いくつかの実施形態において、第2のクッションエレメントは、第1の圧縮率を有する第1の材料から作製されており、第1の圧縮率は、力が第1の材料に垂直方向に印加されるときの高さの第1の変化によって特徴付けられ、第1のクッションエレメントは、第2の圧縮率を有する第2の材料から作製されており、第2の圧縮率は、同じ力が第2の材料に垂直方向に印加されるときの高さの第2の変化によって特徴付けられており、高さの第2の変化は、高さの第1の変化よりも小さい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の95%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の80%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の60%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の30%よりも小さいかまたはそれに等しい。いくつかの実施形態において、高さの第2の変化は、高さの第1の変化の10%よりも小さいかまたはそれに等しい。
【0093】
いくつかの実施形態において、第1および第2のクッションエレメントは、第1および第2の未変形の高さ(すなわち、エレメントの上部表面と底部表面との間の距離)を含むことが可能であり、第1および第2の未変形の高さは等しい。いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)は、第1の未変形の高さを含むことが可能であり、第2のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)は、第1の未変形の高さよりも小さい第2の未変形の高さを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)は、第1の未変形の高さを含むことが可能であり、第2のクッションエレメント(たとえば、内側クッションエレメント)は、第1の未変形の高さよりも大きい第2の未変形の高さを含むことが可能である。
【0094】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントは、第1の圧縮率を有する第1の材料から作製されており、第2のクッションエレメントは、第2の圧縮率を有する第2の材料から作製されており、第1の圧縮率は、第2の圧縮率よりも少なくとも20%大きいかまたは少なくとも20%小さい。いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントは、第1の圧縮率を有する第1の材料から作製されており、第2のクッションエレメントは、第2の圧縮率を有する第2の材料から作製されており、第1の圧縮率は、第2の圧縮率よりも少なくとも50%大きいかまたは少なくとも50%小さい。
【0095】
いくつかの実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、アウトソールの長さの10%から80%に沿って延在することが可能である。いくつかの好適な実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、アウトソールの長さの15%から70%に沿って延在することが可能である。いくつかの好適な実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、アウトソールの長さの20%から60%に沿って延在することが可能である。いくつかの好適な実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、アウトソールの長さの25%から50%に沿って延在することが可能である。いくつかの好適な実施形態において、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、アウトソールの長さの30%から40%に沿って延在することが可能である。これらの長さは、有益であるということが証明されている。その理由は、それらが、あまりに多くの材料(すなわち、重量)をアウトソールに追加することなく、十分にクッション性を改善し、および/または、剛性を増加させるからである。さらに、これらの長さは、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントが、着用者のための「一体化されたスターティングブロック」としての役割を果たすことができることを可能にし、それは、スプリントの改善されたスタートを可能にし、すなわち、より良好な蹴り出しを可能にする。
【0096】
いくつかの実施形態において、アウトソールの最後尾のポイントと第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントの最後尾のポイントとの間の距離は、アウトソールの長さの30%から60%の間にあることが可能である。いくつかの好適な実施形態において、アウトソールの最後尾のポイントと第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントの最後尾のポイントとの間の距離は、アウトソールの長さの35%から55%の間にあることが可能である。いくつかの好適な実施形態において、アウトソールの最後尾のポイントと第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントの最後尾のポイントとの間の距離は、アウトソールの長さの40%から50%の間にあることが可能である。とりわけ、その距離は、アウトソールの最後尾のポイントと、アウトソールの最後尾のポイントに最も近い、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントのポイントとの間で測定されることが可能である。この構成によって、隆起部(すなわち、「一体化されたスターティングブロック」)が、アウトソールの一部分の中に形成されることが可能であり、それは、より良好な蹴り出しを可能にする。したがって、この隆起部は、着用者のための「一体化されたスターティングブロック」としての役割を果たすことが可能である。したがって、アウトソールは、スプリントの改善されたスタートを可能にすることができる。
【0097】
いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントは、アウトソールのトウ部分への方向において、少なくとも2つのブランチへと分岐されることが可能である。そのような実施形態では、2つのブランチのそれぞれは、第2のソールセグメントと少なくとも部分的に重なることが可能である。いくつかの実施形態において、第1のブランチは、少なくとも1つの第1のスタッドを含むことが可能であり、第1のクッションエレメントを少なくとも部分的に収容することが可能である。いくつかの実施形態において、第2のブランチは、少なくとも1つの第2のスタッドを含むことが可能であり、第2のクッションエレメントを少なくとも部分的に収容することが可能である。随意的に、第1のブランチは、アウトソールの内側パーツに沿って延在しており、第2のブランチは、アウトソールの外側パーツに沿って延在している。前記ブランチによって、着用者の足部の外側および内側は、個別に支持されることが可能であり、それは、安定性を増加させることが可能である。さらに、前記ブランチによって、一方のクッションエレメントの変形が他方のクッションエレメントに著しく影響を与えるということが回避されることが可能である。これは、とりわけ高速ランニング(たとえば、短距離走)の間に、アウトソールによって提供される安定性を増加させることが見出された。
【0098】
以下では、第1のブランチが、上記に説明された少なくとも1つの第1のアパーチャーを含むことが可能であるということ、および/または、第2のブランチが、上記に説明された少なくとも1つの第2のアパーチャーを含むことが可能であるということが説明されることとなる。この点において、これらのアパーチャーは、上記に説明されているようなアパーチャーの特質を有することが可能であるということが理解されることとなる。そのうえ、これらのアパーチャーは、上記に説明されているようなアパーチャーとしての利点を提供することが可能であるということも理解されることとなる。
【0099】
たとえば、いくつかの実施形態において、第1のブランチは、少なくとも1つの第1のアパーチャーを含むことが可能である。そのような実施形態では、少なくとも1つの第1のアパーチャーは、アウトソールの外側パーツに方向付けられている外側サイドアパーチャーを含むことが可能であり、第1のクッションエレメントが第2のブランチに向けて露出されるようになっている。この外側サイドアパーチャーは、上記に説明されている少なくとも1つのサイドアパーチャーとして構成されることが可能であり、対応する利点を提供することが可能である。さらに、外側サイドアパーチャーがアウトソールの外側パーツに方向付けられており、第1のクッションエレメントが第2のブランチに向けて露出されるようになっていることによって、第1のクッションエレメントは、側部衝撃から保護されることが可能である。
【0100】
別の例として、いくつかの実施形態において、第2のブランチは、少なくとも1つの第2のアパーチャーを含むことが可能である。そのような実施形態では、少なくとも1つの第2のアパーチャーは、アウトソールの内側パーツに方向付けられている内側サイドアパーチャーを含むことが可能であり、第2のクッションエレメントが第1のブランチに向けて露出されるようになっている。この内側サイドアパーチャーは、上記に説明されている少なくとも1つのサイドアパーチャーとして構成されることが可能であり、対応する利点を提供することが可能である。内側サイドアパーチャーがアウトソールの内側パーツに方向付けられており、第2のクッションエレメントが第1のブランチに向けて露出されるようになっていることによって、第2のクッションエレメントは、側部衝撃から保護されることが可能である。
【0101】
いくつかの実施形態において、第1のブランチは、少なくとも1つの第1のアパーチャーを含むことが可能であり、少なくとも1つの第1のアパーチャーは、第1の底部アパーチャーを含み、通常の使用の間にアウトソールがその上に設置されることとなる表面に向けて、第1のクッションエレメントが露出されるようになっている。この第1の底部アパーチャーは、上記に説明されている少なくとも1つの底部アパーチャーとして構成されることが可能であり、対応する利点を提供することが可能である。
【0102】
いくつかの実施形態において、第2のブランチは、少なくとも1つの第2のアパーチャーを含むことが可能であり、少なくとも1つの第2のアパーチャーは、第2の底部アパーチャーを含み、通常の使用の間にアウトソールがその上に設置されることとなる表面に向けて、第2のクッションエレメントが露出されるようになっている。この第2の底部アパーチャーは、上記に説明されているような少なくとも1つの底部アパーチャーとして構成されることが可能であり、対応する利点を提供することが可能である。
【0103】
いくつかの実施形態において、第1のブランチは、少なくとも1つの第1のアパーチャーを含むことが可能であり、少なくとも1つの第1のアパーチャーは、内側サイドアパーチャーを含み、第1のクッションエレメントがアウトソールから外向きに内側に露出されるようになっている。この内側サイドアパーチャーは、上記に説明されている少なくとも1つのサイドアパーチャーとして構成されることが可能であり、対応する利点を提供することが可能である。さらに、この内側サイドアパーチャーは、第1のクッションエレメントが視覚的に検査されることを可能にすることができ、第1のクッションエレメントにおける潜在的な材料劣化が、より容易に識別されることが可能であるようになっている。さらに、そのようなアパーチャーは、第1のブランチが含むことが可能である上記に説明されたアパーチャーと一緒になって、とりわけ有利である可能性がある。たとえば、第1のブランチが、アウトソールの外側パーツに方向付けられている外側サイドアパーチャーを含み、第1のクッションエレメントが第2のブランチに向けて露出されるようになっている場合には、内側サイドアパーチャーは、改善されたバランシングを取得する役割を果たすことが可能である。
【0104】
いくつかの実施形態において、第2のブランチは、少なくとも1つの第2のアパーチャーを含むことが可能であり、少なくとも1つの第2のアパーチャーは、外側サイドアパーチャーを含み、第2のクッションエレメントが外側方向にアウトソールから外向きに露出されるようになっている。この外側サイドアパーチャーは、上記に説明されている少なくとも1つのサイドアパーチャーとして構成されることが可能であり、対応する利点を提供することが可能である。さらに、この外側サイドアパーチャーは、第2のクッションエレメントが視覚的に検査されることを可能にすることができ、第2のクッションエレメントにおける潜在的な材料劣化が、より容易に識別されることが可能であるようになっている。さらに、そのようなアパーチャーは、第2のブランチが含むことが可能である上記に説明されたアパーチャーと一緒になって、とりわけ有利である可能性がある。たとえば、第2のブランチが、アウトソールの内側パーツに方向付けられている内側サイドアパーチャーを含み、第2のクッションエレメントが第1のブランチに向けて露出されるようになっている場合には、外側サイドアパーチャーは、改善されたバランシングを取得する役割を果たすことが可能である。
【0105】
いくつかの実施形態において、第1のブランチは、アウトソールの長手方向に第1のクッションエレメントをブリッジすることが可能であり、少なくとも第1のクッションエレメントをブリッジする前に、および、第1のクッションエレメントをブリッジした後に、第2のソールセグメントに取り付けられることが可能である。それによって、アウトソールの安定性は増加されることが可能である。そのうえ、第1のクッションエレメントに作用するせん断力が減少されることが可能である。その理由は、(たとえば、アウトソールの曲げに起因する)負荷が、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間で直接的に伝達されることが可能であるからである。
【0106】
いくつかの実施形態において、第2のブランチは、アウトソールの長手方向に第2のクッションエレメントをブリッジすることが可能であり、少なくとも第2のクッションエレメントをブリッジする前に、および、第2のクッションエレメントをブリッジした後に、第2のソールセグメントに取り付けられることが可能である。それによって、アウトソールの安定性は増加されることが可能である。そのうえ、第2のクッションエレメントに作用するせん断力が減少されることが可能である。その理由は、(たとえば、アウトソールの曲げに起因する)負荷が、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間で直接的に伝達されることが可能であるからである。
【0107】
いくつかの実施形態において、第1のブランチは、少なくとも部分的に第1のクッションエレメントの長さに沿って、第2のソールセグメントに取り付けられることが可能である。とりわけ、いくつかの実施形態において、第1のブランチは、第1のクッションエレメントの外側において、少なくとも部分的に第1のクッションエレメントの長さに沿って、第2のソールセグメントに取り付けられることが可能である。それによって、アウトソールの安定性は、さらに増加されることが可能である。そのうえ、第1のクッションエレメントに作用するせん断力が減少されることが可能である。その理由は、(たとえば、アウトソールの曲げに起因する)負荷が、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間でさらにより直接的に伝達されることが可能であるからである。
【0108】
いくつかの実施形態において、第2のブランチは、少なくとも部分的に第2のクッションエレメントの長さに沿って、第2のソールセグメントに取り付けられることが可能である。とりわけ、いくつかの実施形態において、第2のブランチは、第2のクッションエレメントの内側において、少なくとも部分的に第2のクッションエレメントの長さに沿って、第2のソールセグメントに取り付けられることが可能である。それによって、アウトソールの安定性は、さらに増加されることが可能である。そのうえ、第2のクッションエレメントに作用するせん断力が減少されることが可能である。その理由は、(たとえば、アウトソールの曲げに起因する)負荷が、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間でさらにより直接的に伝達されることが可能であるからである。
【0109】
いくつかの実施形態において、第1のブランチは、第1のソールセグメントに取り付けられているスタッドにおいて終端することが可能である。したがって、そのような実施形態では、第1のソールセグメントの第1のブランチは、前記スタッドによって、第2のソールセグメントに取り付けられることが可能である。それによって、第2のソールセグメントにおける第1のソールセグメントの固定が改善されることが可能である。いくつかの実施形態において、第2のブランチは、第1のソールセグメントに取り付けられているスタッドにおいて終端することが可能である。したがって、そのような実施形態では、第1のソールセグメントの第2のブランチは、前記スタッドによって、第2のソールセグメントに取り付けられることが可能である。それによって、第2のソールセグメントにおける第1のソールセグメントの固定が改善されることが可能である。ブランチは、同じスタッドにおいてまたは異なるスタッドにおいて終端することが可能であるということが理解される。
【0110】
いくつかの実施形態において、第1のブランチおよび/または第2のブランチの断面は、アウトソールのヒール部分から見られるときに、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントをブリッジした後に低減されることが可能である。それによって、剛性が急激に変化することが防止されることが可能であり、それは、快適性および/または機能性に対してマイナスの影響を有する可能性がある。その代わりに、剛性の連続的な低減が実現される。
【0111】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの補強エレメントは、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントと重なることが可能である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの補強エレメントは、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントと重なることも可能である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの補強エレメントは、着用者の足部と第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントとの間に位置付けされるように構成されることが可能である。したがって、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントの厚さを増加させることなく、着用者の足部のための支持が提供されることが可能である。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの補強エレメントは、繊維強化複合材(たとえば、炭素繊維強化ポリマー、ガラス繊維強化ポリマー、および/またはアラミド繊維強化ポリマーなど)を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの補強エレメントは、ポリアミドを含むことが可能であり、または、実質的にポリアミドから構成されることさえも可能である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの補強エレメントは、ロッド形状、フィンガー形状、および/またはプレート形状を含むことが可能である。
【0112】
いくつかの実施形態において、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、アウトソールの全長に沿って延在していない。これは、アウトソールの長さに沿ったアウトソールの特性のターゲットとされるエンジニアリングを可能にすることができる。例示的に、第2のソールセグメントと比較してよりリジッドであることが可能である第1のソールセグメントは、ヒール部分からミッドフット部分の中へ延在することが可能である。それによって、第2のソールセグメントは、トウ部分からミッドフット部分の中へ延在することが可能であり、ここで、それは、第1のソールセグメントと重なっている。したがって、一方では、つま先の屈曲は強化されることが可能であり、それは、より多くのつま先の屈曲が有益であるスプリントのスタートにおいて有利であり、他方では、ヒール部分において安定性が強化される。
【0113】
さらに、第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントがアウトソールの全長に沿って延在していないことによって、使用される材料は低減されることが可能であり、したがって、アウトソールの重量は低減されることが可能である。
【0114】
また、本開示の実施形態は、シューズアッパーと、上記に説明されているようなアウトソールとを含むシューズを対象とする。アウトソールを参照して上記に説明されているような利点は、シューズにも適用されるということが理解されることとなる。
【0115】
本開示のいくつかの実施形態は、アウトソール(とりわけ、上記に説明されているようなアウトソール)の製造のための方法を対象とする。アウトソールに関して上記に説明されている特徴およびそれぞれの利点は、アウトソールの製造のための説明される方法にも適用されることが可能であるということが理解される。方法は、以下のステップを含む:
(a) 第1のソールセグメントを製造するステップと;
(b) 第1のソールセグメントの内側パーツの上に第1のプレースホルダーを設置し、第1のソールセグメントの外側パーツの上に第2のプレースホルダーを設置するステップと;
(c) 第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントが少なくとも部分的に接続されるように、ならびに、第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーが第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に少なくとも部分的にそれぞれ位置付けされるように、第2のソールセグメントを射出成形するステップと;
(d) 第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーを除去するステップと、
(e) 第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に第1のクッションエレメントおよび第2のクッションエレメントを配置するステップであって、第1のクッションエレメントの位置は、第1のプレースホルダーが設置されていた位置に少なくとも部分的に対応しており、第2のクッションエレメントの位置は、第2のプレースホルダーが設置されていた位置に少なくとも部分的に対応している、ステップ。
【0116】
この方法は、生産性の向上を可能にすることができる。たとえば、生産性の向上は、発泡ステップの必要性を回避することによって実現されることが可能である。別の例として、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、予め成形されたエレメントであることが可能であるので、これらのエレメントは、迅速に配置されることが可能であり、それは、生産時間を低減させることが可能である。
【0117】
いくつかの実施形態において、ステップ(a)における第1のソールセグメントの製造は、射出成形、3Dプリント、および/または圧縮成形を含むことが可能である。
【0118】
いくつかの実施形態において、ステップ(a)とステップ(c)との間において、方法は、ステップ(c)における射出成形のためのモールドの中に第1のソールセグメントを設置するさらなるステップを含むことが可能である。そのような実施形態では、第1のソールセグメントが射出成形および/または圧縮成形によって製造される場合には、第1のソールセグメントは、後続のステップのためにそれぞれのモールドの中に留まることが可能である。したがって、方法の効率が向上されることが可能である。
【0119】
いくつかの実施形態において、第2のソールセグメントの射出成形の間に使用されるプレースホルダーは、クッションエレメントがその中に配置されることとなるスペース(たとえば、キャビティー)を開いた状態に維持する役割を果たすことが可能である。さらに、プレースホルダーは、以下に説明されているように、第2のソールセグメントが、第1のソールセグメントに2次元的に接続されている固定部分と、少なくとも1つの可動部分とを含むということを保証することが可能である。いくつかの実施形態において、プレースホルダーは、金属エレメントである。いくつかの実施形態において、プレースホルダーは、3Dプリントされることが可能である。いくつかの実施形態において、プレースホルダーは、格子および/またはセル構造体を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、第1のプレースホルダーは、形状に関して、第1のクッションエレメントに実質的に対応している。同様に、いくつかの実施形態において、第2のプレースホルダーは、形状に関して、第2のクッションエレメントに実質的に対応している。したがって、クッションエレメントは、アウトソールの中に容易に配置されることが可能である。
【0120】
アウトソールに関して上記に説明されているように、第1のソールセグメントの第1のブランチは、第1のクッションエレメントを少なくとも部分的に収容することが可能である。そのうえ、第1のソールセグメントの第2のブランチは、第2のクッションエレメントを少なくとも部分的に収容することが可能である。したがって、いくつかの実施形態において、第1のプレースホルダーは、第1のブランチの中にキャビティーを提供する役割を果たすことが可能であり、第2のプレースホルダーは、第2のブランチの中にキャビティーを提供する役割を果たすことが可能である。
【0121】
方法ステップは、好ましくは、上記に与えられているような順序で実行されるということが理解される。とりわけ、効率がそれによって強化されることが可能であるからである。
【0122】
ステップ(c)の後に、第2のソールセグメントは、第1のソールセグメントに2次元的に接続されている固定部分を含むことが可能である。さらに、少なくともステップ(c)の後に、第2のソールセグメントは、少なくとも1つの可動部分を含むことが可能であり、少なくとも1つの可動部分は、第1のソールセグメントに対して可動であり、少なくとも1つの可動部分と第1のソールセグメントとの間の距離が変化され得るようになっており、少なくとも1つの可動部分は、第1のプレースホルダーおよび/または第2のプレースホルダーと少なくとも部分的に重なっている。
【0123】
少なくとも1つの可動部分は、第1のプレースホルダーと重なっている第1の可動部分と、第2のプレースホルダーと重なっている第2の可動部分とを含むことが可能である。第1の可動部分は、第1のソールセグメントの第1のブランチと重なることが可能であり、第2の可動部分は、第1のソールセグメントの第2のブランチと重なることが可能であるということが理解される。
【0124】
いくつかの実施形態において、第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーを除去するステップ、ならびに/または、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に第1のクッションエレメントおよび第2のクッションエレメントを配置するステップは、少なくとも1つの可動部分と第1のソールセグメントとの間の距離を変化させるステップを含むことが可能である。したがって、プレースホルダーは、より容易に除去されることが可能である。そのうえ、アウトソールの中でのクッションエレメントの配置が促進されることが可能である。そのうえ、その部分の可動性に起因して、異なる高さを有するクッションエレメントが使用されることが可能である。これは、より容易なアウトソールのカスタマイズを可能にすることができる。
【0125】
いくつかの実施形態において、固定部分は、アウトソールのトウ部分の中に、アウトソールのミッドフット部分の中に、または、その両方に、少なくとも配置されることが可能である。それによって、アウトソールは、十分な剛性(すなわち、安定性)を提供されることが可能である。
【0126】
第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、第1のソールセグメントに接着されることが可能である。そのうえ、第2のソールセグメントの少なくとも1つの可動部分は、第1のソールセグメント、第1のクッションエレメント、および/または第2のクッションエレメントに接着されることが可能である。それによって、第2のソールセグメントの少なくとも1つの可動部分は、固定されることが可能であり、クッションエレメントは、固定されることが可能である。前記接着することは、接着剤によって、随意的に、プライマーとともに実行されることが可能である。さらに、接着することは、追加的にまたは代替的に、溶接(たとえば、レーザー溶接、プラズマ溶接、および/またはIR溶接など)によって実行されることが可能である。いくつかの実施形態において、接着することは、追加的にまたは代替的に、圧縮成形によって実行されることが可能である。
【0127】
本開示のいくつかの実施形態は、ラスティングボード(lasting board)を含む、シューズ(たとえば、フットボールシューズ)のためのアウトソールを対象とする。そのような実施形態では、ソールは、第1のソールセグメント、第2のソールセグメント、第1のクッションエレメント、および第2のクッションエレメントを含むことが可能である。これらのエレメントは、上記に説明されているように構成されることが可能であるということが理解される。さらに、それぞれの利点は、適宜、さらなる態様によるアウトソールに適用されることが可能である。
【0128】
そのような実施形態では、アウトソールは、第1のソールセグメントを含み、第1のソールセグメントは、少なくとも2つのスタッドを含み、少なくともアウトソールのミッドフット部分の中に配置されている。さらに、アウトソールは、第2のソールセグメントを含み、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、部分的に重なっている。そのうえ、アウトソールは、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に配置されている第1のクッションエレメントを含み、第1のクッションエレメントは、第1のソールセグメントの少なくとも1つの第1のスタッドと重なっている。そのうえ、アウトソールは、第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に配置されている第2のクッションエレメントを含み、第2のクッションエレメントは、第1のソールセグメントの少なくとも1つの第2のスタッドと重なっている。
【0129】
いくつかの実施形態において、第2のソールセグメントは、ラスティングボード、および、とりわけ、フォアフットラスティングボードを含むことが可能である。したがって、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントは、第1のソールセグメントとラスティングボードとの間に配置されることが可能である。それによって、ラスティングボードは、第1のソールセグメントによってカバーされることが可能である。いくつかの実施形態において、ラスティングボードは、第1のソールセグメントによって完全にカバーされることが可能である。いくつかの実施形態において、ラスティングボードは、第1のソールセグメントのスタッドの内部凹部と相互作用するためのピンを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、ラスティングボードは、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントを少なくとも部分的に収容するためのわずかな凹部をさらに含むことが可能である。ラスティングボードの他に、ストローベルラスト(strobel last)が、ソールのヒール部分(すなわち、バックフット)の中に提供されることが可能である。
【0130】
説明された図は、いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのアウトソール1をそれぞれ示している。対応する特徴に対する参照記号は、一貫して使用されている。したがって、すべてのすでに説明された特徴を再び説明することは差し控えられる。
【0131】
図1は、シューズ50(すなわち、フットボールシューズ)のための第1の例示的なアウトソール1を示している。アウトソール1は、複数のスタッド6a、6b、7a、7bを含む第1のソールセグメント2を含む。前記第1のソールセグメントは、アウトソール1のトウ部分20からアウトソール1のヒール部分30へ延在している。さらに、アウトソール1は、第2のソールセグメント3を含み、第2のソールセグメント3は、3つのスタッドを含み、アウトソール1のトウ部分20からアウトソール1のミッドフット部分への方向に延在している。第1のソールセグメント2および第2のソールセグメント3は、部分的に重なっている。それによって、第1のソールセグメント2および第2のソールセグメント3は、アウトソール1の全長に沿って延在していない。そのうえ、アウトソール1は、第1のクッションエレメント4を含み、第1のクッションエレメント4は、第1のソールセグメント2とthe第2のソールセグメント3との間に配置されている。前記第1のクッションエレメント4は、第1のソールセグメント2の2つの第1のスタッド6a、6bと重なっている。さらに、アウトソール1は、第2のクッションエレメント5を含み、第2のクッションエレメント5は、第1のソールセグメント2と第2のソールセグメント3との間に配置されている。前記第2のクッションエレメント5は、第1のソールセグメント2の2つの第2のスタッド7a、7bと重なっている。第1のスタッド6a、6bおよび第2のスタッド7a、7bは、第1のソールセグメント2に取り付けられている。第1のクッションエレメント4は、アウトソール1の内側パーツの上に配置されており、第2のクッションエレメント5は、アウトソール1の外側パーツの上に配置されている。
【0132】
図1から
図4から見られることができるように、第1のソールセグメント2は、4つのアパーチャー8a、8b、9a、9bを含み、4つのアパーチャー8a、8b、9a、9bは、第1のクッションエレメント4または第2のクッションエレメント5と少なくとも部分的に重なっている。
【0133】
とりわけ、これらの4つのアパーチャー8a、8b、9a、9bは、2つの底部アパーチャー8b、9bを含む。それによって、第1の底部アパーチャー8bは、通常の使用の間にアウトソール1がその上に設置されることとなる表面に向けて、第1のクッションエレメント4が露出されるように適合されている。第1の底部アパーチャー8bは、2つの第1のスタッド6a、6bの間に少なくとも部分的に延在している。第2の底部アパーチャー9bは、通常の使用の間にアウトソール1がその上に設置されることとなる表面に向けて、第2のクッションエレメント5が露出されるように適合されている。第2の底部アパーチャー9bは、2つの第2のスタッド7a、7bの間に少なくとも部分的に延在している。
【0134】
さらに、とりわけ、4つのアパーチャー8a、8b、9a、9bは、2つのサイドアパーチャー8a、9aを含み、2つのサイドアパーチャー8a、9aは、第1のクッションエレメント4がアウトソール1の内側方向に露出され、第2のクッションエレメント5がアウトソール1の外側方向に露出されるように適合されている。両方のサイドアパーチャー8a、9aは、第1のソールセグメントにおいて閉じた輪郭を有していない。むしろ、それらは、それぞれ、第1のソールセグメントの中のカットアウトであり、それは、それぞれのアパーチャー8a、9aが形成されるように第2のソールセグメントによって制限されている。
【0135】
図5は、第1のクッションエレメント4または第2のクッションエレメント5と少なくとも部分的に重なっている2つのさらなるアパーチャー8c、9cを第1のソールセグメント2が含むという修正を伴う、いくつかの実施形態による第1の例示的なアウトソールの詳細を底面図で示している。
図5によって図示されている修正は、とりわけ
図16から
図19によって示されている。
【0136】
一般的に、図の説明に関して、第1のクッションエレメント4と少なくとも部分的に重なっているアパーチャーは、第1のアパーチャー8a、8b、8cと称される。第2のクッションエレメント5と少なくとも部分的に重なっているアパーチャーは、第2のアパーチャー9a、9b、9cと称される。
【0137】
とりわけ
図2に見られることができるように、矢印100によっても示されているように、アウトソール1のヒール部分30から見られたときの第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5は、中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソール1のエリアを越えて延在しない。それによって、ヒール部分30から見られる100ときの第1のソールセグメント2は、第1のソールセグメント2が第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5と重なっているエリアにおける断面に対して低減された断面(a reduced cross-section)で、トウ部分20に向かう方向に中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソール1のエリアを越えて延在している。
【0138】
とりわけ
図3から見られることができるように、第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5は、ミッドフット部分25の中に少なくとも部分的に配置されている。それによって、第1のソールセグメント2および第2のソールセグメント3は、ミッドフット部分25において重なっている。そのうえ、第1のソールセグメント2および第2のソールセグメント3は、トウ部分20においても重なっている。
【0139】
第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5は、歪み速度依存性の材料挙動を有するフォーム材料を含む。両方のクッションエレメント4、5は、アウトソール1の長さのおおよそ25%に沿って延在している。そのうえ、アウトソール1の最後尾のポイントと第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5のそれぞれとの間の距離は、アウトソール1の長さのおおよそ50%から55%である。
【0140】
図1から
図19に描かれている実施形態によるすべての例示的なアウトソールは、第1のソールセグメント2を含み、第1のソールセグメント2は、ヒール部分30から延在しており、アウトソール1のトウ部分20への方向において、少なくとも2つのブランチ10、15へと分岐されている。それによって、2つのブランチ10、15のそれぞれは、第2のソールセグメント3と少なくとも部分的に重なっている。
【0141】
例示的に
図1から
図4の実施形態では、第1のブランチ10は、2つの第1のスタッド6a、6bを含み、第1のクッションエレメント4を少なくとも部分的に収容している。そのうえ、第2のブランチ15は、第2のスタッド7a、7bを含み、第2のクッションエレメント5を少なくとも部分的に収容している。前記第1のブランチ10は、アウトソール1の内側パーツに沿って延在しており、第2のブランチ15は、アウトソール1の外側パーツに沿って延在している。さらに、前記第1のブランチ10は、2つの第1のアパーチャー8a、8bを含み、第2のブランチ15は、2つの第2のアパーチャー9a、9bを含む。第1のソールセグメント2のブランチの上のアパーチャーの可能な配置は、
図16から
図19に関してより詳細に下記に説明されている。
【0142】
図1から
図4の実施形態にさらに見られることができるように、第1のブランチ10は、アウトソール1の長手方向に第1のクッションエレメント4をブリッジしており、少なくとも第1のクッションエレメント4をブリッジした後に、第2のソールセグメント3に取り付けられている。さらに、第2のブランチ15は、アウトソール1の長手方向に第2のクッションエレメント5をブリッジしており、少なくとも第2のクッションエレメント5をブリッジした後に、第2のソールセグメント3に取り付けられている。それによって、第1のブランチ10は、第1のソールセグメント2に取り付けられているスタッド40において終端しており、第2のブランチ15は、第1のソールセグメント2に取り付けられているスタッド45において終端している。第1のブランチ10の断面は、アウトソール1のヒール部分30から見られるときに、第1のクッションエレメント4をブリッジした後に低減されている。そのうえ、第2のブランチ15の断面は、アウトソール1のヒール部分30から見られるときに、第2のクッションエレメント5をブリッジした後に低減されている。
【0143】
図6および
図7は、第2の例示的なアウトソール1を含む、いくつかの実施形態による例示的なシューズ50を示している。シューズ50は、シューズアッパー55をさらに含む。第2の例示的なアウトソール1は、たとえば
図1に描かれている第1の例示的なアウトソールとして基本的に構成されている。これは、とりわけ、参照記号の同等の使用の観点から理解される。したがって、すでに上記に説明されたすべての特徴を再び説明することは差し控えられる。しかし、
図6および
図7に描かれているアウトソールは、第1の例示的なアウトソールのような底部アパーチャー8b、9bを含まない。さらに、第1のソールセグメント2は、フレームのような構造を有している。さらに、第1のブランチ10は、アウトソール1の外側パーツに方向付けられている外側サイドアパーチャー8cを含み、第1のクッションエレメント4が第2のブランチ15に向けて露出されるようになっている。そのうえ、第1のブランチ10は、内側サイドアパーチャー8aを含み、第1のクッションエレメント4がアウトソール1から外向きに内側に露出されるようになっている。したがって、第2のブランチ15は、アウトソール1の内側パーツに方向付けられている内側サイドアパーチャー9c(隠されている)を含み、第2のクッションエレメント5が第1のブランチ10に向けて露出されるようになっている。さらに、第2のブランチ15は、外側サイドアパーチャー9aを含み、第2のクッションエレメント5がアウトソール1から外向きに外側方向に露出されるようになっている。
【0144】
図8および
図9は、ブランチ10、15が、互いに向かい合うサイドアパーチャー8c、9cを含まないという修正を伴う、
図6および
図7による第2の例示的なアウトソールを示している。
【0145】
図6から
図9のアウトソール1の実施形態にさらに見られることができるように、第1のブランチ10は、アウトソール1の長手方向に第1のクッションエレメント4をブリッジしており、少なくとも第1のクッションエレメント4をブリッジする前におよびその後に、第2のソールセグメント3に取り付けられている。さらに、第2のブランチ15は、アウトソール1の長手方向に第2のクッションエレメント5をブリッジしており、少なくとも第2のクッションエレメント5をブリッジする前におよびその後に、第2のソールセグメント3に取り付けられている。それによって、第1のブランチ10および第2のブランチ15は、両方とも、トウエリア20の中へ延在することなく、それぞれのクッションエレメントをブリッジした後に終端している。さらに、
図6から
図9に描かれているような第2のソールセグメント3は、以前の図に描かれている実施形態と比較して、フォアフットエリアの中に2つの追加的なスタッドを含む。以前に描かれた実施形態では、フォアフットエリアの中のこれらの2つのスタッドは、第1のソールセグメント2の上に提供されており、参照記号40、45を提供されている。
【0146】
図10および
図11は、いくつかの実施形態による、第3の例示的なアウトソール1を含む別の例示的なシューズ50を示している。第3の例示的なアウトソール1は、上記に説明されている例示的なアウトソールのように、基本的に構成されている。これは、とりわけ、参照記号の同等の使用の観点から理解される。したがって、すでに上記に説明されたすべての特徴を再び説明することは差し控えられる。しかし、
図10に示されているように、アウトソール1は、第1のソールセグメント2および第2のソールセグメント3が小さな部分においてのみ重なっているという点において、以前のアウトソールとは異なっている。主に、第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5は、シューズアッパー55と第1のソールセグメント2との間に直接的に配置されている。さらに、第1のクッションエレメント4は、1つの第1のスタッド6aのみと重なっており、第2のクッションエレメント5は、1つの第2のスタッド7aのみと重なっている。
【0147】
図12および
図13は、いくつかの実施形態による第4の例示的なアウトソール1を示している。第4の例示的なアウトソール1は、上記に説明されている例示的なアウトソールのように、基本的に構成されている。これは、とりわけ、参照記号の同等の使用の観点から理解される。したがって、すでに上記に説明されたすべての特徴を再び説明することは差し控えられる。さらに、第4の例示的なアウトソール1は、第1のソールセグメント2および第2のソールセグメント3と重なっている補強エレメント60を含む。それによって、補強エレメント60のうちの1つは、第1のクッションエレメント4と重なっており、補強エレメント60のうちの別の1つは、第2のクッションエレメント5と重なっている。描かれている補強エレメント60は、中空の材料ロッド(すなわち、チューブ)および/または完全な材料ロッドを含むことが可能である。
【0148】
図14および
図15は、第5の例示的なアウトソール1を示しており、それは、
図8および
図9に描かれているアウトソールに実質的に対応している。しかし、第5の例示的なアウトソール1は、第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5(隠されている)が、3Dプリントされたコンポーネント(すなわち、3Dプリントされた格子構造体)を含むという点において、以前の例示的なアウトソールとは異なっている。
【0149】
図16から
図19は、いくつかの実施形態による第6の例示的なアウトソール1を示している。第6の例示的なアウトソール1は、上記に説明されているように、
図1から
図5による例示的なアウトソールのように、基本的に構成されている。これは、とりわけ、参照記号の同等の使用の観点から理解される。したがって、すでに上記に説明されたすべての特徴を再び説明することは差し控えられる。それにもかかわらず、アパーチャーの配置は、下記に
図16から
図19に関して詳細に説明されている。
【0150】
第1のソールセグメント2の第1のブランチ10は、3つの第1のアパーチャー8a、8b、8cを含む。それによって、3つの第1のアパーチャー8a、8b、8cは、アウトソール1の外側パーツに方向付けられている外側サイドアパーチャー8cを含み、第1のクッションエレメント4が第2のブランチ15に向けて露出されるようになっている。そのうえ、3つの第1のアパーチャー8a、8b、8cは、第1の底部アパーチャー8bを含み、通常の使用の間にアウトソール1がその上に設置されることとなる表面に向けて、第1のクッションエレメント4が露出されるようになっている。さらに、3つの第1のアパーチャー8a、8b、8cは、内側サイドアパーチャー8aを含み、第1のクッションエレメント4がアウトソール1から外向きに内側に露出されるようになっている。
【0151】
そのうえ、第2のブランチ15は、3つの第2のアパーチャー9a、9b、9cを含む。それによって、3つの第2のアパーチャー9a、9b、9cは、アウトソール1の内側パーツに方向付けられている内側サイドアパーチャー9cを含み、第2のクッションエレメント5が第1のブランチ10に向けて露出されるようになっている。そのうえ、3つの第2のアパーチャー9a、9b、9cは、第2の底部アパーチャー9bを含み、通常の使用の間にアウトソール1がその上に設置されることとなる表面に向けて、第2のクッションエレメント5が露出されるようになっている。さらに、3つの第2のアパーチャー9a、9b、9cは、外側サイドアパーチャー9aを含み、第2のクッションエレメント5が外側方向にアウトソール1から外向きに露出されるようになっている。
【0152】
さらに、
図18に例示的に描かれているように、第2のソールセグメント3は、カットアウト70を含む。これらのカットアウト70は、アウトソール1の剛性を局所的に減少させる役割を果たすことが可能である。第5の例示的なアウトソールでは、カットアウト70は、第1のブランチ10と第2のブランチ15との間に配置されている。しかし、たとえば、
図9に描かれているように、これは、必ずしもそのようになっているとは限らない。
【0153】
図20から
図24は、いくつかの実施形態による第7の例示的なアウトソール1を示している。第7の例示的なアウトソール1は、上記に説明されている例示的なアウトソールのように、基本的に構成されている。これは、とりわけ、参照記号の同等の使用の観点から理解される。したがって、すでに上記に説明されたすべての特徴を再び説明することは差し控えられる。しかし、第2のソールセグメント3は、固定部分80cを含み、固定部分80cは、第1のソールセグメント2に2次元的に接続されている。そのうえ、第2のソールセグメント3は、少なくとも1つの可動部分80a、80bを含み、少なくとも1つの可動部分80a、80bは、第1のソールセグメント2に対して可動であり、少なくとも1つの可動部分80a、80bと第1のソールセグメント2との間の距離が変化され得るようになっている。
【0154】
図20、
図21、および
図23に図示されているように、少なくとも1つの可動部分80a、80bは、第1のクッションエレメントと重なっている第1の可動部分80aと、第2のクッションエレメントと重なっている第2の可動部分80bとを含む。固定部分80cは、アウトソール1のトウ部分20およびアウトソール1のミッドフット部分25の中に配置されている。可動部分80a、80bおよび固定部分80cは、それぞれ実質的に舌の形状になっている。さらに、部分80a、80b、80cは、アウトソール1のヒール部分30に向けて方向付けられている。さらに、可動部分80a、80bは、第1のソールセグメント2のブランチ10、15とそれぞれ重なっている。可動部分80a、80bは、固定部分80cと一体的に形成されている。アウトソール1の製造を完成させるために、可動部分80a、80bは、第1のソールセグメント2、第1のクッションエレメント4、および/または第2のクッションエレメント5に接着されることが可能である。
【0155】
図25は、アウトソール1の製造のための例示的な方法1000のダイアグラムを示している。方法1000は、とりわけ、上記に説明されているようなアウトソールの製造のための役割を果たす。それによって、
図20から
図24のアウトソール1は、とりわけ、いくつかの実施形態による方法1000のさまざまな態様を図示している。方法1000は、以下のステップを含む:
a) 第1のソールセグメント2を製造するステップ1010;
b) 第1のソールセグメント2の内側パーツの上に第1のプレースホルダーを設置し、第1のソールセグメント2の外側パーツの上に第2のプレースホルダーを設置するステップ1020;
c) 第1のソールセグメント2および第2のソールセグメント3が少なくとも部分的に接続されるように、ならびに、第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーが第1のソールセグメント2と第2のソールセグメント3との間に少なくとも部分的にそれぞれ位置付けされるように、第2のソールセグメント3を射出成形するステップ1030;
d) 第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーを除去するステップ1040、ならびに、
e) 第1のソールセグメント2と第2のソールセグメント3との間に第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5を配置するステップ1050であって、第1のクッションエレメント4の位置は、第1のプレースホルダーが設置されていた位置に少なくとも部分的に対応しており、第2のクッションエレメント5の位置は、第2のプレースホルダーが設置されていた位置に少なくとも部分的に対応している、ステップ1050。
【0156】
図24において、第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーを除去するステップ1040のステップd)が実行されている。しかし、第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5が第1のソールセグメント2と第2のソールセグメント3との間に配置されていないので、ステップe)は、まだ実行されていない。
【0157】
図20および
図21において見ることができるように、前記ステップe)が実行されている。しかし、第2のソールセグメント3の少なくとも1つの可動部分80a、80bは、第1のソールセグメント2、第1のクッションエレメント4、および/または第2のクッションエレメント5にまだ接着されていない。
【0158】
図26は、いくつかの実施形態によるアウトソール500を示している。アウトソール500は、シューズ(すなわち、フットボールシューズ)のためのものである。アウトソール500は、複数のスタッド6a、6b、7a、7bを含む第1のソールセグメント2を含む。前記第1のソールセグメント2は、アウトソール500のトウ部分20からアウトソール500のヒール部分30へ延在している。さらに、アウトソール500は、第2のソールセグメント(それは、隠されている)を含む。第1のソールセグメント2および(隠されている)第2のソールセグメントは、部分的に重なっている。そのうえ、アウトソール500は、第1のクッションエレメント4を含み、第1のクッションエレメント4は、第1のソールセグメント2と隠されている第2のソールセグメントとの間に配置されている。前記第1のクッションエレメント4は、第1のソールセグメント2の2つの第1のスタッド6a、6bと重なっている。さらに、アウトソール500は、第2のクッションエレメント5を含み、第2のクッションエレメント5は、第1のソールセグメント2と隠されている第2のソールセグメントとの間に配置されている。前記第2のクッションエレメント5は、第1のソールセグメント2の2つの第2のスタッド7a、7bと重なっている。第1のスタッド6a、6bおよび第2のスタッド7a、7bは、第1のソールセグメント2に取り付けられている。第1のクッションエレメント4は、アウトソール1の内側パーツの上に配置されており、第2のクッションエレメント5は、アウトソール1の外側パーツの上に配置されている。
【0159】
さらに見られることができるように、第1のソールセグメント2は、2つのアパーチャー8b、9bを含み、2つのアパーチャー8b、9bは、第1のクッションエレメント4または第2のクッションエレメント5と少なくとも部分的に重なっている。とりわけ、これらの2つのアパーチャー8b、9bは、2つの底部アパーチャー8b、9bである。それによって、第1の底部アパーチャー8bは、通常の使用の間にアウトソール500がその上に設置されることとなる表面に向けて、第1のクッションエレメント4が露出されるように適合されている。第1の底部アパーチャー8bは、2つの第1のスタッド6a、6bの間に少なくとも部分的に延在している。第2の底部アパーチャー9bは、通常の使用の間にアウトソール500がその上に設置されることとなる表面に向けて、第2のクッションエレメント5が露出されるように適合されている。第2の底部アパーチャー9bは、2つの第2のスタッド7a、7bの間に少なくとも部分的に延在している。
【0160】
アウトソール500は、上記に説明されている例示的なアウトソールとして構成されることが可能である。これは、とりわけ、参照記号の同等の使用の観点から理解される。したがって、すでに上記に説明されたすべての特徴を再び説明することは差し控えられる。例示的に、アウトソール500は、上記に説明されているようなアパーチャー8a、8b、8c、9a、9b、9cのうちのいずれか1つを含むことが可能であるということが理解される。さらに例示的に、クッションエレメント4、5は、上記に説明されているように構成されることが可能である。
【0161】
図27から
図28は、さらなる実施形態による第8の例示的なアウトソール101を示している。この第8の例示的なアウトソール101は、さらなる方法にしたがって製造されることが可能である。いくつかの場合では、このさらなる方法は、第36の実施形態(XXXVI)と称され得る。
図27から
図28におけるアウトソール101の製造方法(XXXVI)は、本明細書の他のどこかで説明されている以前の実施形態とは異なっている可能性があるが、アウトソール101は、本明細書の他のどこかで説明されているものと同様に構成されることが可能である。とりわけ、アウトソール101は、本開示の中で説明されているさまざまな特徴を含み、それらを組み合わせることが可能である。本明細書で説明されている他の実施形態のアウトソール1の参照記号は、100だけ増加されている(たとえば、本明細書で説明されている他の実施形態のアウトソール1は、
図27から
図28においてアウトソール101と称される)。
【0162】
アウトソール101は、本明細書で説明されているように、同様に、第1のソールセグメント102および第2のソールセグメント103を含む。第2のソールセグメント103は、アウトソール101のトウ部分120の中に配置されることが可能である。アウトソール101は、一体的に形成されることが可能である。たとえば、アウトソール101は、一体的なソールユニットとして提供されることが可能である。アウトソール101は、第1のクッションエレメント104および/または第2のクッションエレメント105を有しており、それらは、実質的にアウトソール101の中に提供されることが可能である。アウトソール101は、第1のクッションエレメント104および/または第2のクッションエレメント105を収容するための第1のキャビティー104aおよび/または第2のキャビティー105aを含むことが可能である。第1のキャビティー104aは、前記第1のキャビティー104aにアクセスするための開口部104bを有することが可能である。また、第2の開口部105aは、前記第2のキャビティー105aにアクセスするための開口部105bを有することが可能である。開口部104bおよび/または開口部105bは、アウトソール101の上側(たとえば、シューズのインソールに面する側)に提供されることが可能である。図から導き出せるように、開口部104bおよび/または開口部105bは、それぞれのキャビティー104a、104bの最大の表面と比較して実質的に小さくなっており、それは、それぞれ、第1のクッションエレメント104および第2のクッションエレメント105を収容することを促進させる。また、これは、さらに下記に詳述されているように、製造の観点からも有利である。
【0163】
上述のように、アウトソール101は、本開示の中の他のどこかで説明されているアウトソールのさまざまな特徴を含むことが可能である。例として、第1のキャビティー104aおよび/または第2のキャビティー105aは、本明細書の他のどこかでより詳細に説明されているように、アパーチャー8a、8b、8c9a、9b、9cを有することが可能である。
【0164】
アウトソール101の製造のための方法(XXXVI)は、他の実施形態の文脈において本明細書で説明されている1つまたは複数の方法ステップを含むことが可能である。代替的にまたは追加的に、アウトソール101の製造のための方法(XXXVI)は、とりわけ、以下のステップを含むことが可能である:
a) 一体的に形成されたアウトソール101を製造するステップであって、アウトソール101は、第1のキャビティー104aおよび/または第2のキャビティー105aを含み、それぞれが、前記キャビティー104a、104bにアクセスするための開口部104b、105bを有している、ステップ;
b) アウトソール101をモールドの中に(好ましくは、注入モールドの中に)設置するステップであって、随意的に、モールドは、モールドに関して本明細書の他のどこかで説明されているような任意の特徴を含み、随意的に、アウトソール101を前記モールドの中に設置する前に、モールドが開けられる、ステップ;
c) クッション材料(たとえば、フォーム材料など)を第1のキャビティー104aおよび/または第2のキャビティー105aの中へ適用するステップであって、クッション材料は、任意の適切なクッション材料(好ましくは、ポリウレタン)であることが可能であり、クッション材料を適用するステップは、好ましくは、注入および/または射出(最も好ましくは、注入)を含む、ステップ;
d) モールドを少なくとも部分的に閉じるステップであって、クッション材料およびアウトソール101が、第1のキャビティー104aおよび/または第2のキャビティー105aの中で少なくとも部分的に接続され(接着されるかまたは結合されるなど)、第1のクッションエレメント104および/または第2のクッションエレメント105を形成するようになっている、ステップ。
【0165】
この方法(XXXVI)は、本明細書の他のどこかで説明されているように、アウトソール101が、一体的に形成されることが可能であり、シューズアッパー55に容易に接合されることが可能であるという利点を有している。
とりわけ、この方法(XXXVI)は、別個のソールセグメントおよび/または可動パーツが製造されることを必要としない可能性がある。加えて、クッションエレメント104、105は、アウトソール101に直接的に接続される(接着されるかまたは結合されるなど)ことが可能である。したがって、方法(XXXVI)は、むしろ、簡単化されており、簡潔であり、より少ない数の個々のステップを要求する。とりわけ、より少ない手動のステップが必要とされるので、アウトソール101の品質は改善されることが可能である。知られているように、手動のステップは、エラーが発生しやすい可能性がある。それによって、複雑さが低減され、方法(XXXVI)は、よりコスト効率が良い。加えて、接着剤が必要でない可能性があるので、持続可能性が増加される。これは、アウトソール101の低減された重量にさらにつながる可能性がある。方法(XXXVI)のさらなる利点は、それがアウトソール101および/またはアウトソール101のパーツのさまざまな幾何学形状の提供を可能にするということである。キャビティー104a、105aは液体状態のクッション材料によって充填されることが可能であるので、これは、真実である可能性がある。
【0166】
さらに本開示のさらなる実施形態において、アウトソールは、さらなる方法にしたがって製造されることが可能である。いくつかの場合では、このさらなる方法は、第37の実施形態(XXXVII)と称され得る。アウトソールの製造のための方法(XXXVII)は、他の実施形態の文脈において本明細書で説明されている1つまたは複数の方法ステップを含むことが可能である。代替的にまたは追加的に、アウトソールの製造のための方法(XXXVII)は、とりわけ、以下のステップを含むことが可能である:
a) 1つまたは複数のクッションエレメント4、5、104、105をモールドの中に設置するステップ;クッションエレメント4、5、104、105は、本明細書の他のどこかで説明されているように提供されることが可能である。
b) モールドの中に設置されているクッションエレメント4、5、104、105の上に、第1のソールセグメント2、102および/または第2のソールセグメント3、103を射出成形するステップ。この射出成形するステップは、第1のソールセグメント2、102および/または第2のソールセグメント3、103をクッションエレメント4、5、104、105の上に形成するために、適切な材料(たとえば、本明細書の他のどこかで説明されているようなポリマーなど)を適用することを含むことが可能であるということが理解される。
b1) この射出成形するステップ(b)は、単一の射出ステップで実施されることが可能であり、第1のソールセグメント2、102および/または第2のソールセグメント3、103が、1つまたは複数のクッションエレメント4、5、104、105に実質的に直接的に接続する(接着するかまたは結合するなど)ようになっている。
b2) 代替的に、第1のソールセグメント2、102は、第1の射出ステップにおいて、クッションエレメント4、5、104、105の上に射出されることが可能である。その後に、第2のソールセグメント3、103は、第2の射出ステップにおいて、第1のソールセグメント2、102の上に、および/または、クッションエレメント4、5、104、105の上に射出されることが可能である。
c) 随意的に、クッションエレメント4、5、104、105は、保護層を含むことが可能であり、処理の間の/製造のための方法(XXXVII)を適用する間の環境的な影響および/または任意の影響が、単一の射出ステップ(b1)の間にならびに/または第1の射出ステップおよび第2の射出ステップ(b2)の間に、緩和されおよび/または実質的に低減されることが可能であるようになっている。1つの例において、保護層は、単一の射出ステップ(b1)の前に、ならびに/または、第1の射出ステップおよび第2の射出ステップ(b2)の前に、中間ステップにおいてクッションエレメント4、5、104、105の上に射出されることが可能である。
【0167】
代替的に、保護層は、1つまたは複数の接着剤によって、クッション性エレメント4、5、104、105に取り付けられることが可能である。好ましくは、保護層は、ステップ(b)、ステップ(b1)、および/またはステップ(b2)における射出成形の間の圧力および/または温度よりも低い圧力および/または温度において、クッションエレメント4、5、104、105に取り付けられるか、または、その上に射出されることが可能である。
【0168】
ステップa)およびb)の代替例として、方法(XXXVII)は、以下のステップを含む:
d) 第1の射出ステップにおいて、第1のソールセグメント2、102を(好ましくは、モールドの中へ)射出成形するステップ。この射出成形するステップは、第1のソールセグメント2、102のために適切な材料(たとえば、本明細書の他のどこかで説明されているようなポリマーなど)を適用するステップを含むことが可能であるということが理解される。
e) 第2の射出ステップにおいて、1つまたは複数のクッションエレメント4、5、104、105を射出成形するステップであって、1つまたは複数のクッションエレメント4、5、104、105が、第1のソールセグメント2、102に実質的に直接的に接続する(接着するかまたは結合するなど)ようになっている、ステップ。
f) 随意的に、クッションエレメント4、5、104、105のために1つまたは複数の保護層を射出するステップ。これは、上記の方法(XXXVII)のステップc)と実質的に同様であることが可能である。同様の利点がここでも適用される。
g) 第3の射出ステップにおいて、第1のソールセグメント2、102および/またはクッションエレメント4、5、104、105の上に第2のソールセグメント3、103を射出成形するステップ。
【0169】
この方法(XXXVII)は、アウトソールのための手動の組み立てステップが低減されることが可能であるということを促進させる。したがって、製造のために必要とされる時間および労力が減少されることが可能である。そして、方法(XXXVII)は、よりコスト効率が良い。とりわけ、方法は、自動化された射出成形ステップが実施され得ることを可能にし、それは、極めて容易に監視および制御されることが可能である。
【0170】
方法(XXXVII)にしたがって製造されるアウトソールは、本明細書の他のどこかで説明されているアウトソール1、101、500と同様に構成されることが可能である。しかし、いくつかの場合では、方法(XXXVII)にしたがって製造されるアウトソールの構造は、本明細書の他のどこかで説明されているアウトソール1、101、500とは異なっている可能性がある。保護層が見えるようになる可能性があるので、これは、真実である可能性があり、それは、製造の間にガイダンスを与えることが可能である。これは、方法(XXXVII)にしたがって製造されるアウトソールを、他の方法にしたがって製造されるアウトソールから区別することを可能にすることができる。
【0171】
さまざまな実施形態が本明細書で説明されてきたが、それらは、例として提示されており、限定として提示されてはいない。適合例および修正例は、本明細書において提示された教示およびガイダンスに基づいて、開示されている実施形態の均等物の意味および範囲の中にあることが意図されているということが明らかであるべきである。したがって、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細におけるさまざまな変化が、本明細書で開示されている実施形態に対して行われることが可能であるということが当業者に明らかになることとなる。本明細書に提示されている実施形態のエレメントは、必ずしも相互に排他的なものではなく、当業者によって認識されることとなるように、さまざまな状況を満たすために相互交換されることが可能である。
【0172】
本開示の実施形態は、添付の図面に図示されているようなその実施形態を参照して、本明細書において詳細に説明されており、添付の図面において、同様の参照番号が、同一のまたは機能的に同様のエレメントを示すために使用されている。「1つの実施形態」、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「特定の実施形態において」などへの言及は、説明されている実施形態が、特定の特徴、構造体、または特質を含むことが可能であるが、すべての実施形態が、必ずしも、特定の特徴、構造体、または特質を含むとは限らない可能性があるということを示している。そのうえ、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を参照しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造体、または特質が、実施形態に関連して説明されているときには、明示的に説明されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連して、そのような特徴、構造体、または特質に影響を与えることは、当業者の知識の範囲内であるということが提出される。
【0173】
例は、本開示の例示目的のためのものであり、本開示を限定するものではない。当技術分野において通常遭遇されるさまざまな条件およびパラメーターの他の適切な修正例および適合例は(それは、当業者に明らかであることとなる)、本開示の精神および範囲の中にある。
【0174】
本明細書で使用されている言い回しまたは専門用語は、説明の目的のためのものであり、限定の目的のためのものではないということが理解されるべきである。本開示の広さおよび範囲は、上記に説明された例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲およびその均等物にしたがって定義されるべきである。
【0175】
さらなる実施形態
以下の実施形態は、本開示にさらに沿うものである。
【0176】
実施形態1. シューズのためのアウトソールであって、アウトソールは、
第1のソールセグメントであって、第1のソールセグメントは、少なくとも1つのスタッドを含み、少なくともアウトソールのミッドフット部分の中に配置されている、第1のソールセグメントと;
第2のソールセグメントであって、第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、部分的に重なっている、第2のソールセグメントと;
第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に配置されている第1のクッションエレメントであって、第1のクッションエレメントは、第1のソールセグメントの少なくとも1つのスタッドと重なっている、第1のクッションエレメントと;
第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に配置されている第2のクッションエレメントと
を含む、アウトソール。
【0177】
実施形態2. 第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、一体的に形成されている、実施形態1に記載のアウトソール。
【0178】
実施形態3. 第2のソールセグメントは、固定部分および少なくとも1つの可動部分を含む、実施形態1または2に記載のアウトソール。
【0179】
実施形態4. 固定部分および少なくとも1つの可動部分は、一体的に形成されている、実施形態3に記載のアウトソール。
【0180】
実施形態5. 第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントは、一体的に形成されており、固定部分は、第1のソールセグメントに一体的に接続されており、少なくとも1つの可動部分は、第1のソールセグメントに接着されている、実施形態3または4に記載のアウトソール。
【0181】
実施形態6. 少なくとも1つの可動部分は、第1のクッションエレメントまたは第2のクッションエレメントのうちの少なくとも1つに重なっている、実施形態3から5のいずれか1つに記載のアウトソール。
【0182】
実施形態7. 少なくとも1つの可動部分は、第1のクッションエレメントまたは第2のクッションエレメントのうちの少なくとも1つに接着されている、実施形態3から6のいずれか1つに記載のアウトソール。
【0183】
実施形態8. 第2のソールセグメントは、複数の可動部分を含む、実施形態3から7のいずれか1つに記載のアウトソール。
【0184】
実施形態9. 可動部分のうちの第1のものは、第1のクッションエレメントに重なっており、可動部分のうちの第2のものは、第2のクッションエレメントに重なっている、実施形態8に記載のアウトソール。
【0185】
実施形態10. 可動部分のうちの第1のものは、第1のクッションエレメントに接着されており、可動部分のうちの第2のものは、第2のクッションエレメントに接着されている、実施形態8または9に記載のアウトソール。
【0186】
実施形態11. 第1のソールセグメントは、アウトソールのトウ部分への方向に、少なくとも2つのブランチへと分岐されており、可動部分のうちの第1のものは、ブランチのうちの第1のものに重なっており、可動部分のうちの第2のものは、ブランチのうちの第2のものに重なっている、実施形態3から10のいずれか1つに記載のアウトソール。
【0187】
実施形態12. 第1のブランチは、少なくとも1つのスタッドを含み、第2のブランチは、少なくとも1つのスタッドを含む、実施形態11に記載のアウトソール。
【0188】
実施形態13. 第2のクッションエレメントは、第1のソールセグメントの少なくとも1つのスタッドと重なっている、実施形態1から12のいずれか1つに記載のアウトソール。
【0189】
実施形態14. 第1のソールセグメントおよび/または第2のソールセグメントは、第1のクッションエレメントまたは第2のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つのアパーチャーを含む、実施形態1から13のいずれか1つに記載のアウトソール。
【0190】
実施形態15. 少なくとも1つのアパーチャーは、少なくとも1つの底部アパーチャーを含み、少なくとも1つの底部アパーチャーは、通常の使用の間にアウトソールがその上に設置されることとなる表面に向けて、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントが露出されるように適合されている、実施形態14に記載のアウトソール。
【0191】
実施形態16. 少なくとも1つのアパーチャーは、少なくとも1つのサイドアパーチャーを含み、少なくとも1つのサイドアパーチャーは、第1のクッションエレメントおよび/または第2のクッションエレメントがアウトソールの外側方向にまたはアウトソールの内側方向に露出されるように適合されている、実施形態14または15に記載のアウトソール。
【0192】
実施形態17. 第1のクッションエレメントは、力が第1のクッションエレメントに垂直方向に印加されるときの高さの第1の変化によって特徴付けられる第1の圧縮率を含み、第2のクッションエレメントは、力が第2のクッションエレメントに垂直方向に印加されるときの高さの第2の変化によって特徴付けられる第2の圧縮率を含み、高さの第2の変化は、高さの第1の変化よりも小さい、実施形態1から16のいずれか1つに記載のアウトソール。
【0193】
実施形態18. シューズアッパーと、実施形態1から17のいずれか1つに記載のアウトソールとを含むシューズ。
【0194】
実施形態19. 実施形態1から17のいずれか1つに記載のアウトソールの製造のための方法であって、方法は、
第1のソールセグメントを製造するステップと;
第1のソールセグメントの内側パーツの上に第1のプレースホルダーを設置し、第1のソールセグメントの外側パーツの上に第2のプレースホルダーを設置するステップと;
第1のソールセグメントおよび第2のソールセグメントが少なくとも部分的に接続されるように、ならびに、第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーが第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に少なくとも部分的にそれぞれ位置付けされるように、第2のソールセグメントを射出成形するステップと;
第1のプレースホルダーおよび第2のプレースホルダーを除去するステップと、
第1のソールセグメントと第2のソールセグメントとの間に第1のクッションエレメントおよび第2のクッションエレメントを配置するステップであって、第1のクッションエレメントの位置は、第1のプレースホルダーが設置されていた位置に少なくとも部分的に対応しており、第2のクッションエレメントの位置は、第2のプレースホルダーが設置されていた位置に少なくとも部分的に対応している、ステップと
を含む、方法。
【0195】
実施形態20. 少なくとも第2のソールセグメントを射出成形した後に、第2のソールセグメントは、
第1のソールセグメントに2次元的に接続されている固定部分と、
少なくとも1つの可動部分であって、少なくとも1つの可動部分は、第1のソールセグメントに対して可動であり、少なくとも1つの可動部分と第1のソールセグメントとの間の距離が変化され得るようになっており、少なくとも1つの可動部分は、第1のプレースホルダーおよび/または第2のプレースホルダーと少なくとも部分的に重なっている、少なくとも1つの可動部分と
を含む、実施形態19に記載の方法。
【符号の説明】
【0196】
1 アウトソール
2 第1のソールセグメント
3 第2のソールセグメント
4 第1のクッションエレメント
5 第2のクッションエレメント
6a、6b 第1のスタッド
7a、7b 第2のスタッド
8a 内側サイドアパーチャー
8b 第1の底部アパーチャー
8c 外側サイドアパーチャー
9a 外側サイドアパーチャー
9b 第2の底部アパーチャー
9c 内側サイドアパーチャー
10 第1のブランチ
15 第2のブランチ
20 トウ部分
25 ミッドフット部分
30 ヒール部分
40 スタッド
45 スタッド
50 シューズ
55 シューズアッパー
60 補強エレメント
70 カットアウト
80a 第1の可動部分
80b 第2の可動部分
80c 固定部分
90 距離
100 矢印
101 アウトソール
102 第1のソールセグメント
103 第2のソールセグメント
104 第1のクッションエレメント
104a 第1のキャビティー
104b 開口部
105 第2のクッションエレメント
105a 第2のキャビティー
105b 開口部
120 トウ部分
500 アウトソール
【手続補正書】
【提出日】2023-09-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シューズのためのアウトソールであって、前記アウトソールは、
第1のソールセグメントであって、前記第1のソールセグメントは、少なくとも1つのスタッドを含み、少なくとも前記アウトソールのミッドフット部分の中に配置されている、第1のソールセグメントと;
第2のソールセグメントであって、前記第2のソールセグメントは、少なくとも1つのスタッドを含み、少なくとも前記アウトソールのトウ部分の中に配置されており、前記第1のソールセグメントおよび前記第2のソールセグメントは、部分的に重なっている、第2のソールセグメントと;
前記第1のソールセグメントと前記第2のソールセグメントとの間に配置されている第1のクッションエレメントであって、前記第1のクッションエレメントは、前記第1または第2のソールセグメントの少なくとも1つの第1のスタッドと重なっている、第1のクッションエレメントと;
前記第1のソールセグメントと前記第2のソールセグメントとの間に配置されている第2のクッションエレメントであって、前記第2のクッションエレメントは、前記第1または第2のソールセグメントの少なくとも1つの第2のスタッドと重なっている、第2のクッションエレメントと
を含む、アウトソール。
【請求項2】
前記第1のソールセグメントおよび/または前記第2のソールセグメントは、前記第1のクッションエレメントまたは前記第2のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つのアパーチャーを含む、請求項1に記載のアウトソール。
【請求項3】
前記少なくとも1つのアパーチャーは、少なくとも1つの底部アパーチャーを含み、前記少なくとも1つの底部アパーチャーは、通常の使用の間に前記アウトソールがその上に設置されることとなる表面に向けて、前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントが露出されるように適合されている、請求項2に記載のアウトソール。
【請求項4】
前記少なくとも1つのアパーチャーは、少なくとも1つのサイドアパーチャーを含み、前記少なくとも1つのサイドアパーチャーは、前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントが前記アウトソールの外側方向にまたは前記アウトソールの内側方向に露出されるように適合されている、請求項2または3に記載のアウトソール。
【請求項5】
前記少なくとも1つのアパーチャーは、前記第1のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第1のアパーチャーを含む、請求項2から4のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項6】
前記少なくとも1つのアパーチャーは、前記第2のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第2のアパーチャーを含む、請求項2から5のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項7】
前記第1のソールセグメントは、前記アウトソールのヒール部分から見られるときに、前記第1のソールセグメントが前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントと重なっているエリアにおける断面に対して低減された断面で、前記トウ部分に向かう方向に中足骨脂肪パッドを支持するように構成されている前記アウトソールのエリアを越えて延在している、請求項1から6のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項8】
前記第1のクッションエレメントは、前記アウトソールの内側パーツの上に配置されており、前記第2のクッションエレメントは、前記アウトソールの外側パーツの上に配置されており、前記第1のクッションエレメントと前記第2のクッションエレメントとの間の最小距離は、3mmから20mmの範囲にある、請求項1から7のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項9】
前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントは、前記ミッドフット部分の中に少なくとも部分的に配置されており、好ましくは、前記第1のソールセグメントおよび前記第2のソールセグメントは、前記アウトソールの前記ミッドフット部分において重なっている、請求項1から8のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項10】
前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントは、フォーム材料を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項11】
前記アウトソールの最後尾のポイントと前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントの最後尾のポイントとの間の距離は、前記アウトソールの長さの30%から60%の間にある、請求項1から10のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項12】
前記第1のソールセグメントは、前記アウトソールの前記トウ部分への方向において、少なくとも2つのブランチへと分岐されており、前記2つのブランチのそれぞれは、前記第2のソールセグメントと少なくとも部分的に重なっており、第1のブランチは、前記少なくとも1つの第1のスタッドを含み、前記第1のクッションエレメントを少なくとも部分的に収容しており、第2のブランチは、前記少なくとも1つの第2のスタッドを含み、前記第2のクッションエレメントを少なくとも部分的に収容しており、前記第1のブランチは、前記アウトソールの前記内側パーツに沿って延在しており、前記第2のブランチは、前記アウトソールの前記外側パーツに沿って延在している、請求項1から11のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項13】
前記第1のソールセグメントおよび/または前記第2のソールセグメントは少なくとも1つのアパーチャーを含み、前記少なくとも1つのアパーチャーは、前記第1のクッションエレメントと少なくとも部分的に重なっている少なくとも1つの第1のアパーチャーを含み、前記第1のブランチは、前記少なくとも1つの第1のアパーチャーを含み、前記少なくとも1つの第1のアパーチャーは、前記アウトソールの前記外側パーツに方向付けられている外側サイドアパーチャーを含み、前記第1のクッションエレメントが前記第2のブランチに向けて露出されるようになっている、請求項12に記載のアウトソール。
【請求項14】
前記第1のブランチおよび/または前記第2のブランチの断面は、前記アウトソールの前記ヒール部分から見られるときに、前記第1のクッションエレメントおよび/または前記第2のクッションエレメントをブリッジした後に低減されている、請求項12または13に記載のアウトソール。
【請求項15】
前記第1のソールセグメントおよび/または前記第2のソールセグメントは、前記アウトソールの全長に沿って延在していない、請求項1から14のいずれか一項に記載のアウトソール。
【請求項16】
シューズアッパーと、請求項1から15のいずれか一項に記載のアウトソールとを含むシューズ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0137
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0137】
とりわけ
図2に見られることができるように、矢印100によっても示されているように、アウトソール1のヒール部分30から見られたときの第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5は、中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソール1のエリアを越えて延在しない。それによって、ヒール部分30から見られ
るときの第1のソールセグメント2は、第1のソールセグメント2が第1のクッションエレメント4および第2のクッションエレメント5と重なっているエリアにおける断面に対して低減された断面(a reduced cross-section)で、トウ部分20に向かう方向に中足骨脂肪パッドを支持するように構成されているアウトソール1のエリアを越えて延在している。
【外国語明細書】