(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164418
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 19/00 20110101AFI20231102BHJP
H04N 7/15 20060101ALI20231102BHJP
H04N 21/431 20110101ALI20231102BHJP
【FI】
G06T19/00 300A
H04N7/15 170
H04N21/431
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084784
(22)【出願日】2023-05-23
(62)【分割の表示】P 2022074730の分割
【原出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】大脇 遼平
【テーマコード(参考)】
5B050
5C164
【Fターム(参考)】
5B050AA03
5B050BA09
5B050BA12
5B050CA07
5B050CA08
5B050EA04
5B050EA26
5B050FA02
5B050FA05
5C164FA10
5C164UB88P
5C164UB90P
5C164VA07P
5C164VA35P
(57)【要約】
【課題】仮想空間に適した態様でオブジェクトを表示する。
【解決手段】情報処理装置20は、ユーザが使用する情報端末10に仮想空間を表示させ
る情報処理装置20であって、複数の仮想空間から選択された仮想空間を特定する特定部
として機能する受付部211と、ユーザが予め態様を設定したアバターとアバターに装着
させるサブオブジェクトのうち何れか1つ以上を、選択された仮想空間に対応する態様で
情報端末10に表示させる表示制御部212と、を有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが使用する情報端末に仮想空間を表示させる情報処理装置であって、
複数の前記仮想空間から選択された仮想空間を特定する特定部と、
前記ユーザが予め態様を設定したアバターと前記アバターに装着させるサブオブジェク
トのうち何れか1つ以上を、前記選択された仮想空間に対応する態様で前記情報端末に表
示させる表示制御部と、
を有する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想空間にキャラクタオブジェクトを配置したアニメーションを含む動画を配信
する動画配信システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の動画配信システムは、ユーザが指定したキャラクタオブジェクトを仮想空間に配
置することができる。しかしながら、仮想空間に適した装飾又はドレスコードをキャラク
タオブジェクトに適用することができないため、仮想空間に配置したキャラクタオブジェ
クトに対してユーザが違和感をもつ場合があるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、仮想空間に適した態様でオ
ブジェクトを表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、ユーザが使用する情報端末に仮想空間を表示さ
せる情報処理装置であって、複数の前記仮想空間から選択された仮想空間を特定する特定
部と、前記ユーザが予め態様を設定したアバターと前記アバターに装着させるサブオブジ
ェクトのうち何れか1つ以上を、前記選択された仮想空間に対応する態様で前記情報端末
に表示させる表示制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、仮想空間に適した態様でオブジェクトを表示するという効果を奏する
。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。
【
図2】ユーザがアバター及び仮想空間を選択する画面の一例を示す。
【
図3】仮想空間にアバターA1を表示させた画面の一例を示す。
【
図4】情報端末10のハードウェア構成を示す図である。
【
図5】情報処理装置20のハードウェア構成を示す図である。
【
図6】情報処理装置20の機能ブロック構成例を示す図である。
【
図7】記憶部22に記憶された仮想空間情報の一例を示す図である。
【
図8】記憶部22に記憶されたパーツ情報の一例を示す図である。
【
図9】記憶部22に記憶されたアバター情報の一例を示す図である。
【
図10】記憶部22に記憶されたユーザ情報の一例を示す図である。
【
図11】アバターA1の色を変更する動作を説明するための図である。
【
図13】背景画像が変化する仮想空間を説明するための図である。
【
図14】情報処理装置20における動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<情報処理システム1の概要>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。
図1に示
す情報処理システム1は、1以上の情報端末10(第1情報端末10-1、第2情報端末
10-2、第3情報端末10-3)と、情報処理装置20とを備える。複数の情報端末1
0及び情報処理装置20は、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area
Network)又は移動体通信網のネットワークNを介して互いに相互可能に接続されている
。
【0010】
情報端末10は、情報処理システム1において仮想空間(一例として、メタバース)を
表示するサービスを利用する利用者(以下、「ユーザ」という)が使用する端末であり、
例えば携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット端末又はパーソナルコンピュータ
等の情報処理端末である。情報端末10には、例えばユーザが仮想空間を表示するサービ
スを利用するための専用のアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ」という)
がインストールされている。
【0011】
仮想空間を表示するサービスは、例えばユーザが指定した仮想空間の画像上に、ユーザ
が指定したキャラクタオブジェクト(以下、「アバター」という)を表示するサービスで
ある。仮想空間は、情報端末10に表示される仮想的な店舗、イベント会場又は学校等の
任意の仮想的な屋内又は屋外の空間である。仮想空間を表示するサービスは、一部の画像
に現実空間を撮影した画像が混ざっていてもよい。即ち、拡張現実(Augmented Reality
)の機能を有していてもよい。また、仮想空間は、2次元空間、3次元空間の何れでもよ
い。仮想空間の画像に対応する画像データは、複数のユーザが視聴できるように、ネット
ワークNに接続されている複数の情報端末10に配信されてもよい。
【0012】
仮想空間に対応する画像データは、動画像データでもよく静止画像データでもよい。仮
想空間に対応する画像データが動画像データである場合、動画像データは、例えば、ネッ
トワークNを介して情報端末10にストリーミングで配信する。なお、仮想空間に対応す
る画像データが静止画像データで、アバターの画像データのみがユーザの操作によって動
く動画像データであってもよい。
【0013】
仮想空間を表示するサービスにおいては、仮想空間の画像データとアバターの画像デー
タとを組み合わせることで実行される動画配信サービスであってもよい。この場合、一つ
の仮想空間の画像データと組み合わせられるアバターの画像データが複数存在してもよい
。また、複数のユーザに対応する複数のアバターが同じ仮想空間で共存し、複数のユーザ
に同じ仮想空間の画像データと同じアバターの画像データとが配信される共同配信(コラ
ボレーション配信)が実行されてもよい。
【0014】
情報端末10に表示される画像は、1人称視点の画像でもよいし、3人称視点の画像で
もよい。1人称視点の画像は、例えば、仮想空間に表示されたアバターが視線を向けた方
向の画像であり、3人称視点の画像は、例えば、仮想空間とアバターとを表示した画像で
ある。1人称視点の画像を提供する場合、ユーザは、360度方向に仮想のカメラを操作
して視点を動かすことができる。3人称視点の画像を提供する場合、情報端末10は、操
作しているユーザ自身のアバター画像を表示してよい。1人称視点の画像と3人称視点の
画像とを切り替えて表示する場合、3人称視点の画像におけるユーザのアバターの視線は
、1人称視点の画像においてユーザが操作する視点と一致していてよい。
【0015】
アバターは、例えば、髪、目、口、鼻、頭部、胴体、四肢等の身体に関する身体パーツ
により構成されている。アバターは、2次元の表示オブジェクト、3次元の表示オブジェ
クトの何れでもよい。アバターは、各種仮想空間のサービスで互換性のある形式で作られ
てもよいし、特定のサービスにのみ表示できるような専用形式で作成されてもよい。また
、NFT(Non-Fungible Token、すなわち非代替性トークン)などで紐付けられ、ブロッ
クチェーンで管理するようにしてもよい。
【0016】
アバターには、複数のサブオブジェクトである装着パーツを装着させることができる。
複数の装着パーツは、例えば、衣装、アクセサリー、武器、防具等の服飾に関するパーツ
、又はアバターの周囲を光らせたり色を変化させたりするような画像エフェクトに関する
パーツである。ユーザは、後述する入力デバイス14を操作することにより、アバターの
各身体パーツ又はアバターに装着された装飾パーツの少なくともいずれかを、当該操作に
連動して動作させることができる。アバターを構成する身体パーツ及びアバターに装着さ
れる装着パーツは、身体パーツにより構成されたアバター同様に、NFTなどで紐付けら
れ、ブロックチェーンで管理するようにしてもよい。
【0017】
また、ユーザは、仮想空間のサービスを利用中に表示される編集画面を操作することに
より、アバターを構成する身体パーツ又は装着パーツを変更することが可能である。編集
画面には、身体パーツ又は装着パーツを変更するためのパーツの画像、又はパーツの候補
名のリスト等と、変更操作をするためのテキスト又は画像とが含まれる。本実施形態にお
いて、パーツの「変更」とは、身体パーツ又は装着パーツ等のオブジェクトを置換、追加
、削除、又は色や形状を変化させることである。
【0018】
ユーザは、専用アプリを介して、複数のアバターから自身が使用したいアバターを指定
したり、アバターの身体パーツ又はアバターに装着させる装着パーツを変更したり、指定
したアバターを表示させる仮想空間を選択したりすることができる。ユーザが複数の専用
アプリを利用する場合、ユーザは、専用アプリ毎にサービスのアカウントを有してもよい
し、複数のサービスにログインできる共通のアカウントを有してもよい。アカウントは、
例えば、ユーザのメールアドレス、SNS(Social Networking Service)のアカウント
、電話番号、生体情報(指紋、顔、生体電位など)、クレジットカード、暗号資産のウォ
レットアドレスを紐づけることが可能である。
【0019】
図2は、ユーザがアバター及び仮想空間を選択する画面の一例を示す。
図2(a)は、
ユーザがアバターを選択する画面の一例であり、
図2(b)は、ユーザが仮想空間を選択
する画面の一例である。
【0020】
図2(a)に示す画面には、複数のアバターA(アバターA1、アバターA2)を表示
するための複数の表示領域151(表示領域151a、表示領域151b)が含まれてい
る。ユーザは、表示領域151に表示された所望のアバターAが含まれる表示領域151
を押すことにより当該アバターAを選択することができる。ユーザが、変更したい身体パ
ーツを押すことにより、異なる色や形状の身体パーツ候補が情報端末10に表示され、ユ
ーザが所望の身体パーツ候補を選択することにより、アバターAの身体パーツを変更する
ことができる。また、情報端末10には、アバターAに装着させることができる複数の装
着パーツ候補が表示され、ユーザが所望の装着パーツ候補を選択することにより、選択さ
れた装着パーツがアバターAに装着される。なお、アバターAを選択するための画面に装
着パーツを装着した状態のアバターAが表示されてもよい。
【0021】
図2(b)に示す画面には、複数の表示画像152(表示画像152a、表示画像15
2b)が含まれている。表示画像152は、仮想空間のサムネイル画像と仮想空間の名前
を示すテキスト又は画像とを含む。ユーザは、表示画像152を押すことにより、アバタ
ーAを表示させたい仮想空間を選択することができる。
【0022】
情報処理装置20は、例えばコンピュータであり、一又は複数の物理的なサーバから構
成されている。情報処理装置20は、ハイパーバイザ(hypervisor)上で動作する仮想的
なサーバを用いて構成されていてもよく、クラウドサーバを用いて構成されていてもよい
。情報処理装置20は、ユーザが選択したアバターA及び仮想空間の画像をユーザが使用
する情報端末10に表示させるための装置である。
【0023】
ところで、ユーザが指定したアバターAの装着パーツ(例えば服装)が、ユーザが指定
した仮想空間に適していない場合がある。このような場合、ユーザが、仮想空間に表示さ
せたアバターAに違和感をもってしまうという問題が生じる。これに対して、情報処理装
置20は、アバターAの装着パーツを、ユーザが選択した仮想空間に適した装着パーツに
置き換えて、装着パーツが置き換えられた状態でアバターAを仮想空間に表示させる。情
報処理装置20は、アバターの身体パーツを置き換えてもよい。
【0024】
図3は、仮想空間にアバターA1を表示させた画面の一例を示す。
図3(a)は、
図2
(b)に示す仮想空間「会議室」にアバターA1を表示させた画面を示し、
図3(b)は
、
図2(b)に示す仮想空間「ライブ会場」にアバターA1を表示させた画面を示す。
【0025】
図3(a)においては、アバターA1の服装が仮想空間「会議室」に適したスーツにな
っている。ユーザが、仮想空間「会議室」を選択した後に、仮想空間「ライブ会場」を選
択した場合、情報処理装置20は、アバターA1が装着しているスーツが仮想空間「ライ
ブ会場」に適していないと判定する。情報処理装置20は、
図3(b)に示すように、ア
バターA1の服装を仮想空間「ライブ会場」に適したカジュアルな服装にした状態でアバ
ターA1を情報端末10に表示させる。
【0026】
情報処理装置20がこのように動作することで、情報処理装置20は、仮想空間に適し
た装着パーツを装着させたアバターAを当該仮想空間に表示させることができる。その結
果、アバターA及び仮想空間を選択したユーザは、仮想空間に表示されたアバターAに違
和感をもつことなくアバターAが表示された仮想空間を閲覧することができる。
【0027】
<ハードウェア構成>
図4は、情報端末10のハードウェア構成を示す図である。情報端末10は、プロセッ
サ11、記憶部12、通信IF(Interface)13、入力デバイス14及び出力デバイス
15を有する。
【0028】
プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部12に
記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。記憶部12は、RO
M(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体を有する。記
憶部12は、プロセッサ11が実行するプログラムを記憶する。
【0029】
通信IF13は、ネットワークNを介して情報処理装置20との間で有線通信又は無線
通信を行うための通信コントローラを有する。通信IF13は、情報処理装置20から受
信したデータをプロセッサ11に通知する。また、通信IF13は、プロセッサ11から
入力されたデータを情報処理装置20に送信する。
【0030】
入力デバイス14は、例えばユーザから入力操作を受け付ける。入力デバイス14は、
例えば、キーボード、タッチパネル、マウス、ジョイスティック、十字キー、人のジェス
チャー動作(モーショントラッキング)を検出するセンサ、生体情報(例えば、視線、瞳
孔、生体電位、脳波、脈拍、脈波、心拍、表情などの変化)を検出するセンサ、撮影情報
を取得するカメラ、又はマイクである。出力デバイス15は、例えばユーザに対して情報
を出力する表示部、振動部、匂い発生部、発光部、及び音声出力部等である。出力デバイ
ス15は、例えば、ディスプレイ、バイブレーションモータ、匂いを発生させるための装
置、発光ダイオード等を含むライト又はスピーカ等である。
【0031】
図5は、情報処理装置20のハードウェア構成を示す図である。情報処理装置20は、
プロセッサ21、記憶部22、通信IF23、入力デバイス24及び出力デバイス25を
有する。
【0032】
プロセッサ21は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphical
Processing Unit)であり、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより各
種の機能を実現する。記憶部22は、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(S
olid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部22は、プロセッサ21が実行するプ
ログラムを記憶する。また、記憶部22は、アバターA又は仮想空間に基づく各種の処理
を実行するために用いられるデータを記憶する。
【0033】
通信IF23は、ネットワークNを介して情報端末10との間で有線通信又は無線通信
を行うための通信コントローラを有する。通信IF23は、情報端末10から受信したデ
ータをプロセッサ21に通知する。また、通信IF23は、プロセッサ21から入力され
たデータを情報端末10に送信する。
【0034】
入力デバイス24は、例えば情報処理装置20の管理者から入力操作を受け付ける。入
力デバイス24は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス又はマイクである。入力
デバイス24は、入力デバイス14のようにジョイスティック、十字キー、モーショント
ラッキングを検出するセンサ、生体情報を検出するセンサ又はカメラでもよい。出力デバ
イス25は、例えば情報処理装置20の管理者に対して情報を出力する。出力デバイス2
5は、例えば、ディスプレイ、バイブレーションモータ、匂いを発生させるための装置、
発光ダイオード等を含むライト又はスピーカ等である。
【0035】
<機能ブロック構成>
図6は、情報処理装置20の機能ブロック構成例を示す図である。プロセッサ21は、
受付部211と、表示制御部212と、を有する。プロセッサ21は、記憶部22に記憶
されたプログラムを実行することにより、受付部211及び表示制御部212として機能
する。
【0036】
記憶部22は、仮想空間情報と、パーツ情報と、アバター情報と、ユーザ情報と、を記
憶している。
図7から
図10は、記憶部22に記憶されたこれらの情報の一例を示す図で
ある。
【0037】
図7は、記憶部22に記憶された仮想空間情報の一例を示す図である。仮想空間情報は
、情報端末10に表示させることができる複数の仮想空間の特徴を示す情報である。
図7
に示す仮想空間情報においては、仮想空間ID、仮想空間の属性及び画像データ名が関連
付けられている。仮想空間の属性には、仮想空間の種類、仮想空間の色合い、及び適合す
るパーツの属性が含まれている。
【0038】
仮想空間IDは、仮想空間を識別するための仮想空間識別情報である。画像データ名は
、記憶部22内のアドレスに関連付けられた、仮想空間に対応する画像データのファイル
名であり、プロセッサ21は、画像データ名を指定することにより画像データにアクセス
することができる。なお、画像データは、動画像データであっても静止画像データであっ
てもよい。
【0039】
「適合するパーツの属性」は、それぞれの仮想空間の画像に重ねて表示されるアバター
Aに装着されるパーツとして適した属性である。仮想空間V11(会議室)にはフォーマ
ルな服装が適合し、アバターAは、仮想空間V11において例えばスーツの装着パーツを
装着することができる。仮想空間V12(ライブ会場)にはカジュアルな服装が適合し、
アバターAは、仮想空間V12において例えばトレーナを装着することができる。
【0040】
図8は、記憶部22に記憶されたパーツ情報の一例を示す図である。
図8に示すパーツ
情報においては、パーツを識別するためのパーツ識別情報(以下、「パーツID」という
)、パーツの種別、パーツの特徴を示すパーツ属性、配色及びパーツデータ名が関連付け
られている。
図8における「配色」は、パーツに使用された複数の色のうち使用されてい
る領域の面積がもっとも大きい色を示しているが、パーツに使用されている複数の色を「
配色」が示していてもよい。
【0041】
パーツデータ名は、記憶部22内のアドレスに関連付けられた、パーツデータのファイ
ル名であり、プロセッサ21は、パーツデータ名を指定することによりパーツデータにア
クセスすることができる。パーツデータは、三次元画像データであってもよいし、二次元
画像データであってもよい。
【0042】
図9は、記憶部22に記憶されたアバター情報の一例を示す図である。
図9に示すアバ
ター情報においては、アバターを識別するためのアバター識別情報(以下、「アバターI
D」という)と、アバターを指定する画面に表示されるアバターAを構成する複数のパー
ツのパーツIDと、アバターデータ名とが関連付けられている。アバターデータ名は、ア
バターの画像データの名称であり、プロセッサ21は、アバターデータ名を指定すること
によりアバターの画像データにアクセスすることができる。
【0043】
図10は、記憶部22に記憶されたユーザ情報の一例を示す図である。
図10に示すユ
ーザ情報においては、ユーザIDと、過去に選択された仮想空間の仮想空間IDと、態様
設定情報と、当該仮想空間に過去に表示されたアバターAのアバターIDと、アバターA
と一緒に表示されたパーツのパーツIDとが関連付けられている。アバターIDは、ユー
ザが選択したそれぞれの仮想空間において表示されたアバターAのアバターIDである。
【0044】
態様設定情報は、それぞれの仮想空間において表示されるアバターAの態様をどのよう
にするかをユーザが設定した内容を示す情報である。
図10においては、「目立たないよ
うにする」、「目立つようにする」又は「他のアバターに合わせる」が態様設定情報とし
て例示されている。態様設定情報は、「腕時計を変更しないようにする」等のように身体
パーツ及び装着パーツの変更の可否に関する情報であってもよい。
【0045】
ユーザは、仮想空間を選択したことに応じて情報端末10に表示される複数の態様設定
情報の候補から所望の態様設定情報を選択することができる。ユーザは、複数の仮想空間
それぞれの態様設定情報を設定するための画面に表示される複数の態様設定情報の候補か
ら所望の態様設定情報を選択し、それぞれの仮想空間にアバターAを表示する際の態様を
予め設定しておいてもよい。この場合、ユーザは、仮想空間を選択する時点で態様設定情
報を選択する必要がない。
【0046】
以下、
図6に戻って、プロセッサ21により実現される各部の構成を説明する。
受付部211は、情報端末10からユーザの選択操作又は設定操作を受け付ける。受付
部211は、例えば、通信IF23を介して、ユーザが選択した仮想空間を示す情報を取
得することにより、複数の仮想空間から選択された仮想空間を特定する特定部として機能
する。具体的には、受付部211は、ユーザの情報端末10から取得した仮想空間IDに
基づいて、複数の仮想空間から選択された仮想空間を特定する。受付部211は、特定し
た仮想空間の仮想空間IDを表示制御部212に通知する。
【0047】
また、受付部211は、ユーザが選択したアバターAのアバターIDをユーザの情報端
末10から取得する。受付部211は、選択された仮想空間に表示されるアバターAの態
様に関する設定をユーザから受け付けてもよい。受付部211は、例えば
図2(a)に示
すように、それぞれ態様が異なる複数のアバターAを表示する画面を情報端末10に表示
させることにより、アバターAの態様の設定を受け付ける。受付部211は、アバターA
の態様を変更する操作をユーザから受け付けてもよい。受付部211は、選択されたアバ
ターAに装着するパーツを選択するための画面を情報端末10に表示させることにより、
パーツの態様の設定を受け付けてもよい。
【0048】
受付部211は、ユーザの情報端末10から、仮想空間IDに関連付けて態様設定情報
を取得してもよい。態様設定情報は、例えば
図10に示す「目立つようにする」等の情報
であってもよいし、「腕時計を変更しないようにする」等の情報のようにユーザから変更
不可として指定された少なくとも1つの装着パーツに関する情報であってもよい。受付部
211は、ユーザから受け付けた仮想空間の仮想空間IDと、アバターAのアバターID
と、態様設定情報とを関連付けて、
図10に示すユーザ情報として記憶部22に記憶させ
る。
【0049】
表示制御部212は、受付部211から通知された仮想空間IDに対応する仮想空間の
画像にアバターAの画像を重ねた画像を情報端末10に表示させる。表示制御部212は
、例えば、ユーザが予め態様を設定したアバターAとアバターAに装着させる装着パーツ
のうち何れか1つ以上を、ユーザにより選択された仮想空間に対応する態様で情報端末1
0に表示させる。
【0050】
表示制御部212は、選択された仮想空間に対応する態様でアバターA又はパーツを表
示させるために、まずユーザが選択したアバターAの身体パーツ又は装着パーツが、ユー
ザにより選択された仮想空間に適しているか否かを判定する。表示制御部212は、仮想
空間に適したパーツに変更するために、
図7に示した仮想空間情報及び
図8に示すパーツ
情報を参照し、仮想空間に適合するパーツの属性と、選択されているパーツの属性とが合
っているか否かを判定する。
【0051】
表示制御部212は、アバターAのパーツが仮想空間に適していると判定した場合、当
該パーツをそのまま情報端末10に表示させる。表示制御部212は、アバターAのパー
ツが仮想空間に適していないと判定した場合、仮想空間に適合するパーツの属性に合った
属性のパーツに変更する。
【0052】
図7に示す例において、仮想空間V11の種別は「会議室」であり、仮想空間V11に
適合するパーツの属性には「スーツ」が含まれている。ユーザが選択したアバターA1の
装着パーツの属性が「スーツ」である場合、表示制御部212は、装着パーツを変更する
ことなく
図3(a)に示したような会議室の仮想空間V11にアバターA1を表示させる
。
【0053】
続いて、ユーザが仮想空間V12を選択したとする。
図7に示す例において、仮想空間
V12の種別は「ライブ会場」であり、仮想空間V12に適合するパーツの属性には「ス
ーツ」が含まれておらず「トレーナ」が含まれている。この場合、アバターA1が装着し
ている「スーツ」の属性が仮想空間V12に適合しないので、表示制御部212は、「ト
レーナ」のパーツに装着パーツを変更した状態でライブ会場の仮想空間V12にアバター
A1を表示させる。このように表示制御部212が仮想空間に適合するパーツを選択する
ことで、ユーザが、仮想空間に表示されたアバターA1に違和感をもつことを防げる。
【0054】
表示制御部212は、仮想空間V11の色合いが明るい色であり、適合するパーツの属
性が暗い色である場合、暗い色のスーツを装着パーツとして選択してもよい。一方、表示
制御部212は、仮想空間V12の色合いが暗い色であり、適合するパーツの属性が明る
い色である場合、明るい色のカジュアルな服を装着パーツとして選択してもよい。
【0055】
表示制御部212は、
図10に示すユーザ情報における態様設定情報を参照し、ユーザ
により設定された態様の装着パーツを選択してもよい。具体的には、表示制御部212は
、ユーザにより選択された仮想空間にアバターAを表示させた際のパーツ画像の態様を示
す態様設定情報と、選択された仮想空間にアバターAを表示させる前にアバターAを表示
させた他の仮想空間に対応するパーツ画像の態様と、選択された仮想空間に関する情報と
、に基づいて、情報端末10に表示させるパーツ画像の態様を変更するか否かを決定する
。
【0056】
ユーザがアバターAを仮想空間V11から仮想空間V12に移動させる場合、表示制御
部212は、仮想空間V12の属性とパーツの属性との関係が、選択された仮想空間V1
2に対応する態様設定情報が示す態様の条件を満たすか否かに基づいて、仮想空間V12
におけるアバターAの態様を決定する。表示制御部212は、決定した態様が、仮想空間
V11において表示していたアバターAの態様と異なっている場合に、アバターAの態様
を変更する。
【0057】
具体的には、
図10に示すように、ユーザU11が、仮想空間V11及び仮想空間V1
2において態様を「目立つようにする」に設定していたとする。また、
図7の仮想空間情
報が示すように、仮想空間V11は明るい色で、仮想空間V12は暗い色であるとする。
仮想空間V11が明るい色なので、表示制御部212は、仮想空間V11にアバターAが
いる間は、暗い色のパーツ画像(例えば黒色のスーツの画像)を表示させる。暗い色のパ
ーツ画像を仮想空間V12に表示すると、パーツ画像が目立たず、仮想空間V12の態様
設定情報が示す「目立つようにする」という条件が満たされない。そこで、表示制御部2
12は、仮想空間V12にアバターAを表示させる際には、パーツ画像の色を明るい色に
変更する。
【0058】
ユーザが、仮想空間に関連付けて態様設定情報を設定している場合、態様設定情報に基
づいて決定されるパーツの属性が、仮想空間に適合するパーツの属性ではないとしても、
表示制御部212は、態様設定情報が示す条件を優先してパーツを選択してもよい。例え
ば、仮想空間V11に対応する態様設定情報が「目立たないようにする」である場合、会
議室が明るい色である場合に、表示制御部212は明るい色の服を選択する。
【0059】
表示制御部212は、仮想空間情報に含まれている仮想空間の属性を用いず、仮想空間
の画像データに基づいて色合いを特定した結果に基づいてパーツを選択してもよい。一例
として、アバターAを目立つようにする場合、表示制御部212は、選択された仮想空間
において使用されている複数の色のうち、使用されている領域の面積が閾値よりも小さい
色に一致又は類似する色を特定することにより、仮想空間の色合いと異なる色の装着パー
ツを選択する。表示制御部212は、例えば、アバターA又は装着パーツのうち何れか1
つ以上の一部あるいは全部を、特定した色のアバターA又は装着パーツに置き換えて表示
させる。
【0060】
この場合、表示制御部212は、例えば
図7に示す「画像データ名」を参照することに
より、選択された仮想空間の画像データを取得する。表示制御部212は、画像データに
含まれる複数の画素の画素値を特定することにより、使用されている領域の面積が閾値よ
りも小さい色に一致又は類似する色を特定し、アバターAのパーツを特定した色に変化さ
せて表示させる。
【0061】
図11は、アバターA1の色を変更する動作を説明するための図である。
図11(a)
は、仮想空間において暗い色の領域の面積が閾値よりも小さい場合を示し、
図11(b)
は、仮想空間において明るい色の領域の面積が閾値よりも小さい場合を示す。
【0062】
表示制御部212は、
図11(a)に示すように暗い色の領域が少ない仮想空間である
ことを特定した場合、アバターA1に装着させる服の色を暗い色に変化させる。一方、表
示制御部212は、
図11(b)に示すように明るい色が少ない仮想空間であることを特
定した場合、アバターA1に装着させる服の色を明るい色に変化させる。表示制御部21
2が、仮想空間で使用されている領域が小さい色をアバターAのパーツの色に使用するこ
とで、アバターAを目立たせることができる。
【0063】
アバターAを目立たないようにする場合、表示制御部212は、選択された仮想空間に
おいて使用されている複数の色のうち、使用されている領域の面積が閾値よりも大きい色
に一致又は類似する色を特定する。表示制御部212は、アバターAに装着させる複数の
装着パーツのうち1以上の装着パーツを、特定した色の装着パーツに置き換えて表示させ
る。表示制御部212は、例えば
図11(a)のように明るい色の領域が大きい場合は、
アバターA1に装着させる服の色を明るい色に変化させ、
図11(b)のように暗い色の
領域が大きい場合は、アバターA1に装着させる服の色を暗い色に変化させる。
【0064】
表示制御部212は、アバターAの画像を示す画像データが二次元画像データか三次元
画像データかに応じて、アバターAに装着させる装着パーツを選択してもよい。表示制御
部212は、例えば記憶部22を参照することにより、アバターAの身体パーツが二次元
画像データであるか三次元画像データであるかを特定する。表示制御部212は、例えば
アバターAの身体パーツが二次元画像データである場合は、二次元画像を含む装着パーツ
を選択し、アバターAの身体パーツが三次元画像データである場合は、三次元画像を含む
装着パーツを選択する。表示制御部212がこのようにパーツデータを選択することで、
アバターAの態様をアバターAに適した態様に変化させやすくなる。
【0065】
表示制御部212は、アバターAの画像を示す画像データが三次元画像データであって
も、装着パーツを装着する領域が平坦であると判定した場合、二次元画像データを含む装
着パーツを選択してもよい。表示制御部212は、例えば三次元画像データの身体パーツ
で構成されたアバターAの背中等の平坦な領域に、ワッペン等の紋章を示す装着パーツを
装着させる場合、装着パーツが二次元画像データであってもアバターAに装着させる。表
示制御部212がこのように動作することで、アバターAに装着させる対象の装着パーツ
の種類を増やすことができる。
【0066】
表示制御部212は、アバターAに装着させる複数の装着パーツに、複数の装着パーツ
と異なる新たな装着パーツを追加したアバターAを表示させてもよい。表示制御部212
は、例えば、アバターAに装着させた装着パーツ(例えば服装)を変更せずに、アバター
Aに腕時計又はネックレス等のアクセサリーに関する装着パーツを装着させる。表示制御
部212が新たな装着パーツをアバターAに追加することで、仮想空間に適した態様に変
化させやすくなる。
【0067】
表示制御部212は、変更不可であることがユーザにより指定された装着パーツをアバ
ターAが装着している場合、仮想空間の態様によらず、当該装着パーツを他の装着パーツ
に置き換えずに表示させる。一方、表示制御部212は、変更不可として指定されていな
い装着パーツを、選択された仮想空間に対応する態様の装着パーツに置き換えて選択され
た仮想空間に表示させる。表示制御部212が変更不可として指定された装着パーツを置
き換えずに表示することで、ユーザは、どのような仮想空間であっても自身が好む装着パ
ーツを表示させることができる。
【0068】
ところで、表示制御部212がユーザの情報端末10に1人称視点の画像(すなわち、
アバターAが仮想空間において視線を向けた方向の画像)を表示させている場合、ユーザ
は、自身のアバターAが表示されないことにより、当該アバターAの態様を見ることがで
きない。そこで、表示制御部212は、ユーザの情報端末10に1人称視点の画像を表示
させた状態でアバターAに装着させる装着パーツを変更したり追加したりした場合は、1
人称視点の画像を3人称視点の画像(すなわち、仮想空間とアバターAとを表示した画像
)に切り替えて表示させる。表示制御部212がこのように動作することで、ユーザは、
アバターAの態様が変化したタイミングで、変化したアバターAの態様を簡単に知ること
ができる。
【0069】
表示制御部212は、ユーザの情報端末10に1人称視点の画像を表示させた状態で、
受付部211が、ユーザがアバターAの身体パーツ又は装着パーツを変更する操作を受け
付けた場合、1人称視点の画像を3人称視点の画像に切り替えて表示させてもよい。表示
制御部212がこのように動作することで、ユーザは、アバターAの態様を確認しながら
身体パーツ又は装着パーツを変更することができる。
【0070】
表示制御部212は、パーツが変更された後のアバターAの画像と、当該パーツが変更
される前のアバターAの画像とを並べてユーザの情報端末10に表示させてもよい。表示
制御部212がこのように動作することで、ユーザはアバターAの態様の変化を簡単に知
ることができる。
【0071】
表示制御部212は、仮想空間に適するパーツをユーザが所有していない場合、ユーザ
に警告を発したり、ユーザにパーツを購入するための案内を通知したりしてもよい。表示
制御部212は、例えば記憶部22を参照することにより、ユーザが所有する身体パーツ
及び装着パーツのパーツ属性を特定し、特定したパーツ属性が仮想空間に適しているか否
かを判定する。特定したパーツ属性が仮想空間に適していない場合、表示制御部212は
、ユーザの情報端末10に「適したパーツがありません」と表示させたり、警告音を発生
させたり、仮想空間に適するパーツ属性に対応する身体パーツ又は装着パーツを購入する
ことが可能なショップの広告を表示させたりする。ユーザが身体パーツ又は装着パーツを
購入した場合は、アバターAを指定したユーザのアカウントに関連付けられた決済手段(
例えばクレジットカード、暗号資産のウォレットアドレス)を用いて支払いが行われる。
【0072】
表示制御部212は、仮想空間に適するパーツをユーザが所有していない場合、パーツ
を作成するための専用アプリを起動ようにユーザに通知して、ユーザにパーツを作成させ
てもよいし、AI(Artificial Intelligence、すなわち人工知能)を用いて仮想空間に
適するパーツを作成してもよい。表示制御部212は、仮想空間に適するパーツをアバタ
ーAに装着できない場合、アバターAを非表示にしたり、アバターAの色を特定の色に一
致又は類似した色に置き換えた状態(すなわち、影絵のような状態)に変更したりしても
よい。
【0073】
[複数のアバターの表示]
表示制御部212は、複数のユーザが指定した複数のアバターAのアバターデータと仮
想空間の背景画像データとを合成した画像データを作成し、当該複数のユーザの複数の情
報端末10に表示させてもよい。このような場合、第1ユーザのアバターA1の態様の傾
向が他の第2ユーザのアバターA2の態様の傾向と異なると、ユーザが違和感をもつ可能
性がある。例えば、アバターA1がフォーマルな服装であるにもかかわらずアバターA2
がカジュアルな服装だと、仮想空間を他のユーザが見たときに違和感をもったり、アバタ
ーを操作するユーザ自身が服装を間違えたことを恥ずかしいと思ったりする。
【0074】
そこで、表示制御部212は、選択された仮想空間において表示されている、第1ユー
ザと異なる第2ユーザのオブジェクトであるアバターA2、又は当該オブジェクトに装着
させる複数の装着パーツに対応する態様で、第1ユーザのアバターA1を表示させる。
【0075】
表示制御部212は、例えば
図10に示す「仮想空間ID」を参照することにより、第
1ユーザと同じ仮想空間を利用する第2ユーザを特定する。表示制御部212は、
図9(
b)に示す「パーツ」及び
図8に示す「パーツ属性」を参照することにより、第2ユーザ
のアバターA2を構成する身体パーツ及び装着パーツの属性を特定する。表示制御部21
2は、アバターA2を構成する身体パーツ及び装着パーツの属性と一致する身体パーツ及
び装着パーツを、アバターA1に装着させて表示させる。このように、表示制御部212
が、複数のアバターAの態様が同じ傾向の態様になるようにすることで、違和感が生じる
ことを防げる。
【0076】
表示制御部212は、選択された仮想空間において複数の他のユーザのアバターAを表
示させる場合、表示された複数の他のユーザに対応する複数のアバターAのそれぞれに関
連付けられた属性に基づいてアバターAの態様を変更してもよい。表示制御部212は、
例えば、ユーザのアバターAの態様を「他のユーザのアバターAの平均的な色に合わせた
態様」、「ユーザとフレンド関係にある他のユーザのアバターAの態様に合わせた態様」
、「他のユーザのアバターAに最も装着されているパーツに合わせた態様」又は「主催者
である他のユーザのアバターAに装着されたパーツに合わせた態様」に変更する。
【0077】
一例として、他のユーザのアバターAにおいて最も装着されているパーツに合わせる場
合、表示制御部212は、
図10に示す「仮想空間ID」を参照することにより、ユーザ
と同じ仮想空間を利用する複数の他のユーザを特定する。表示制御部212は、
図10に
示す「パーツID」を参照することにより、特定した複数の他のユーザが複数の他のユー
ザのアバターAに装着させた複数のパーツのうち最も装着させた数が多いパーツを特定す
る。表示制御部212は、特定したパーツをユーザのアバターAに装着させる。表示制御
部212は、他のユーザのアバターAに装着させたパーツと同じパーツをユーザのアバタ
ーAに装着させることができるので、仮想空間に統一感をもたせることができる。
【0078】
表示制御部212は、アバターA1に対応する態様で、第1ユーザと所定の関係にある
第2ユーザ(他のユーザ)に対応するアバターA2を表示させてもよい。所定の関係は、
例えばフレンドの関係である。フレンドの関係にある他のユーザは、ユーザが一緒に仮想
空間を利用したりメッセージの送受信をしたりするために登録をした他のユーザである。
表示制御部212は、例えば記憶部22を参照することにより、ユーザとフレンドの関係
にあってユーザと同じ仮想空間を利用する他のユーザを特定する。
【0079】
フレンド関係の他のユーザのアバターA2を、自身のアバターA1に似た態様で表示す
ることがユーザにより設定されている場合、表示制御部212は、
図9(b)に示す「パ
ーツ」を参照することにより、第1ユーザのアバターA1のパーツを特定し、第2ユーザ
のアバターA2に、特定したパーツと類似するパーツを装着させる。一方、フレンド関係
の他のユーザのアバターA2を、自身のアバターA1と似ていない態様で表示することが
ユーザにより設定されている場合、表示制御部212は、アバターA1のパーツと類似し
ないパーツをアバターA2に装着させる。このように、表示制御部212は、他のユーザ
のアバターA2の態様をユーザのアバターA1の態様に合わせることができるので、ユー
ザの好みに応じて、複数のアバターAの一体感を出したり、複数のアバターAを判別しや
すくしたりすることができる。
【0080】
表示制御部212は、受付部211が受け付けたアバターA1のユーザの感情に連動し
てアバターA2に対応する態様のアバターA1を表示するようにしてもよい。表示制御部
212は、例えば受付部211が、ユーザが装着した生体情報を取得できる装置(例えば
脈波を検出できるウェアラブル端末)から、ユーザが恥ずかしいと感じていると推測され
る生体情報を取得したことにより、アバターA2に対応する態様のアバターA1を表示す
る。ユーザが恥ずかしいと感じていると推測される生体情報は、例えば、ユーザの発汗量
が閾値以上であることを示す情報、ユーザの脈波又は脈拍が閾値以上であることを示す情
報である。
【0081】
表示制御部212は、受付部211が生体情報を取得できる装置から、ユーザが恥ずか
しいと感じていると推測される生体情報を取得したことにより、アバターA1の身体パー
ツ又は装着パーツを変更するための画面をアバターA1のユーザの情報端末10に表示さ
せてもよい。表示制御部212は、ユーザが恥ずかしいと感じていると推測される生体情
報を受付部211が受け付けなかった場合、ユーザのアバターAが、同じ仮想空間にいる
他のアバターAの服装と異なる場合であっても身体パーツ又は装着パーツを変更するため
の画面を表示させなくてもよい。
【0082】
ところで、仮想空間におけるイベントによっては、イベントに参加するユーザの立場に
よってユーザに適した服装が異なるという場合がある。例えば仮想空間が塾の教室である
場合、塾の講師と塾の生徒とはドレスコードが異なるため、同じ仮想空間であっても適し
たパーツが異なる場合がある。そこで、表示制御部212は、アバターAを、ユーザの属
性の少なくともいずれかに対応する態様で表示させてもよい。ユーザの属性は、例えば仮
想空間においてユーザが行う動作の内容、又はユーザの立場である。
【0083】
表示制御部212がユーザの立場に適した装着パーツを選択することができるように、
仮想空間情報において、仮想空間に入るユーザの立場と、適合するパーツの属性とが関連
付けられていてもよい。そして、表示制御部212は、ユーザが情報端末10において入
力したユーザの立場に対応する属性のパーツを選択する。一例として、表示制御部212
は、ユーザが塾の教室の仮想空間に講師として入ることを選択した場合にスーツを選択し
、ユーザが塾の教室の仮想空間に生徒として入ることを選択した場合にカジュアルな服を
選択する。表示制御部212がこのように動作することで、異なる立場の複数のユーザに
対応する複数のアバターAが仮想空間に表示される場合に立場に合った服装のアバターA
が表示されるので、臨場感が高まる。
【0084】
[態様を編集するための画面の表示]
ユーザは、アバターAを表示させた仮想空間(以下、「第1仮想空間」という)から、
自身が次に選択した仮想空間(以下、「第2仮想空間」という)にアバターAを移動させ
る前に、アバターAに装着させたパーツを変更したいと考える場合がある。そこで、表示
制御部212は、ユーザが選択した第2仮想空間にアバターAを表示させる前に、アバタ
ーAに装着させたパーツを変更するための編集画面を情報端末10に表示させる。
【0085】
表示制御部212は、第1仮想空間に対応する第1態様で表示させたアバターAに装着
させる複数の第1装着パーツのうち1以上の第1装着パーツを変更するための編集画面を
情報端末10に表示させる。表示制御部212は、編集画面においてユーザが1以上の第
1装着パーツを1以上の第2装着パーツに変更することにより生成された第2態様のアバ
ターを、選択された第2仮想空間に表示させる。
【0086】
図12は、編集画面の一例を示す図である。
図12に示す編集画面には、ユーザが指定
したアバターA2、装着パーツを表示するための複数の表示領域161(表示領域161
a、表示領域161b)、操作用画像162及び操作用画像163が含まれている。ユー
ザは、表示領域161を押すことによりアバターA2に装着された装着パーツを編集する
ことができる。
【0087】
操作用画像162は、表示領域161に表示された装着パーツを変更するための操作用
画像であり、ユーザが操作用画像162を押すことにより、表示された装着パーツと異な
る他の装着パーツが表示される。操作用画像163は、アバターA2に装着させる装着パ
ーツの編集をする操作を終了するための操作用画像である。情報端末10は、ユーザが操
作用画像163を押すことにより、ユーザがアバターA2の装着パーツの編集をする操作
を終了したことを受付部211に通知する。第2仮想空間にアバターAを表示させる前に
、表示制御部212が編集画面を表示させてユーザにアバターAの装着パーツを変更させ
ることで、ユーザは、第2仮想空間に適した装着パーツをアバターAに装着させることが
できる。
【0088】
表示制御部212は、編集画面に第2仮想空間の画像を表示させてもよい。表示制御部
212は、例えば、選択された第2仮想空間を示す画像データと、アバターAに装着させ
る複数の第1装着パーツのいずれかと置き換え可能な複数の第2装着パーツと、を編集画
面に表示させる。第2装着パーツは、第2仮想空間で装着する候補の装着パーツであり、
例えば
図12に示す表示領域161に表示された装着パーツである。表示制御部212が
第2仮想空間を示す画像データを編集画面に表示させることで、ユーザは、自身が選択し
た装着パーツが第2仮想空間に適しているか否かを確認しやすくなる。
【0089】
表示制御部212は、第1ユーザに対応するアバターA1と共に、選択された第2仮想
空間に表示される予定がある他の第2ユーザに対応するアバターA2を編集画面に表示さ
せてもよい。表示制御部212は、例えば、第1ユーザのアバターA1と、第1ユーザと
所定の関係にある第2ユーザのアバターA2とを表示させた編集画面を、第1ユーザが使
用する第1情報端末10-1と、第2ユーザが使用する第2情報端末10-2とに表示さ
せる。所定の関係は、例えば、ユーザによって予め親しいフレンドとして設定された関係
である。
【0090】
表示制御部212は、例えば複数の第2ユーザのうち、編集画面における操作を終了し
たことを受付部211が受け付けた1以上の第2ユーザのアバターAを、第1ユーザの編
集画面に表示させる。表示制御部212が第2ユーザのアバターAを第1ユーザの編集画
面に表示させることで、第1ユーザは、第2ユーザのアバターAと同じ第2仮想空間に表
示されても違和感をもたないように装着パーツを選択できる。
【0091】
表示制御部212は、編集画面において装着パーツの変更を継続している第1ユーザの
アバターAを、当該ユーザと所定の関係にある第2ユーザの編集画面に表示してもよい。
表示制御部212は、第1ユーザがパーツを変更するたびに、第2ユーザの編集画面に、
パーツが変更された状態の第1ユーザのアバターAを表示する。同様に、第2ユーザがパ
ーツを変更するたびに、第1ユーザの編集画面に、パーツが変更された状態の第2ユーザ
のアバターAを表示する。表示制御部212が、所定の関係にある第2ユーザがパーツを
変更した後のアバターAを、第1ユーザの編集画面に表示することで、第1ユーザは、第
2ユーザのパーツを参考にしながら装着パーツを変更することができる。
【0092】
表示制御部212は、受付部211が、ユーザが第1装着パーツを第2装着パーツに置
き換える操作を終了したことをユーザの情報端末10から受け付けたことに応じて、第2
態様のアバターA(すなわち装着パーツを変更したアバターA)を、選択された第2仮想
空間に表示させる。表示制御部212は、例えばユーザが
図12に示す操作用画像163
を押したことを受付部211が受け付けたことに応じて、ユーザのアバターAを選択され
た第2仮想空間に表示させる。表示制御部212がこのように動作することで、表示制御
部212は、装着パーツの変更を終了する前の状態のアバターAが第2仮想空間に表示さ
れることを防げる。
【0093】
ところで、仮想空間がライブ会場である場合のように、所定の時刻までにユーザが仮想
空間に入る必要があるという場合がある。そこで、表示制御部212は、編集画面にアバ
ターAを表示させた状態で予め設定された時刻になると、編集画面に表示させたアバター
Aを選択された仮想空間に表示させてもよい。予め設定された時刻は、例えば
図7に示す
仮想空間情報における「開始時刻」の5分前の時刻であり、予め記憶部22に記憶されて
いる。
【0094】
表示制御部212は、例えば受付部211が、ユーザが装着パーツを変更する操作を終
了したことを受け付けていない場合であっても、予め設定された時刻を経過した場合は、
編集画面に表示させたアバターAを選択された仮想空間に表示させる。表示制御部212
がこのように動作することで、表示制御部212は、開始時刻に間に合うようにアバター
Aを表示させることができる。
【0095】
表示制御部212は、アバターAを移動先の仮想空間に表示させた時刻から所定の時間
内であれば、仮想空間に表示させたアバターAを表示しないようにするとともに、アバタ
ーAを編集画面に表示させてもよい。所定の時間は、例えば5分である。表示制御部21
2は、例えば、受付部211がユーザから、アバターAを仮想空間から編集画面に戻す操
作を受け付けた場合、仮想空間に表示させた時刻から所定の時間内であれば編集画面をユ
ーザの情報端末10に表示させる。
【0096】
表示制御部212は、アバターAを仮想空間から編集画面に戻す操作を受付部211が
受け付けた時刻が、仮想空間に表示させた時刻から所定の時間を超えている場合、編集画
面に戻れないことを示す警告情報を情報端末10に表示させる。表示制御部212が、移
動先の仮想空間から編集画面にアバターAを戻すことで、ユーザは、仮想空間にアバター
Aを表示させた後に違和感をもった場合であっても、再びアバターAの装着パーツを変更
できる。
【0097】
[背景画像が変化する仮想空間]
ユーザから選択された仮想空間が、所定の条件で背景画像データが変化する仮想空間で
ある場合がある。所定の条件は、例えば仮想空間で行われるイベントの主催者等の所定の
ユーザが表示させたアバターAが仮想空間において所定の行動を実行したタイミングであ
る。所定の行動は、例えばゲームの仮想空間においてアイテムを使用したり、ライブ会場
の仮想空間において演奏を開始させたりする行動である。所定の条件は、予め設定された
時刻、アバターAが表示されているユーザの組み合わせ、又は表示されているアバターA
やパーツの態様であってもよい。
【0098】
表示制御部212は、時刻によって異なる背景画像データそれぞれに対応する態様でア
バターAを情報端末10に表示させる。表示制御部212は、例えば記憶部22に記憶さ
れた所定の時刻に関連付けられたアバターAを情報端末10に表示させる。
【0099】
図13は、背景画像が変化する仮想空間を説明するための図である。本実施の形態にお
いては、一例として、所定の時刻において背景画像データが変化するライブ会場の仮想空
間を用いる。
図13においては、時刻、イベント内容、背景画像、特殊効果及びアバター
種別が関連付けられている。アバター種別には、装着パーツの種別が含まれていてもよい
。
【0100】
特殊効果は、例えば雨又は雪を降らせたり、雷又は炎を発生させたりするための画像エ
フェクトである。複数の時刻に関連付けられた複数のアバター種別は、例えば情報端末1
0の専用アプリを用いてユーザにより設定される。ユーザは、例えば
図13に示す複数の
背景画像をライブが開始される前の時刻に取得し、複数の背景画像それぞれに対応するア
バター種別を設定することができる。情報処理装置20においては、受付部211がユー
ザからアバター種別の設定を受け付けて記憶部22に記憶させる。
【0101】
表示制御部212は、例えば、17時20分00秒において背景画像が「花火」から「
夜景」に変化したことを特定し、情報端末10に表示させたアバター「A0100」をア
バター「A0101」に変化させる。表示制御部212は、17時50分00秒において
特殊効果「雨が降る」が追加されたことを特定し、情報端末10に表示させたアバター「
A0102」をアバター「A0103」に変化させる。
【0102】
ところで、特殊効果は、ユーザに予め知らせない演出として用いられる場合がある。こ
のような場合、ユーザは、特殊効果が追加されたことに対するアバターAのパーツの変更
を設定できない。これに対して、表示制御部212は、記憶部22を参照することにより
、特殊効果に関連付けられた装着パーツを特定し、特殊効果が発生した時間において、ユ
ーザがアバターAに装着させる複数の装着パーツに、特定した装着パーツを追加したアバ
ターAを情報端末10に表示させる。
【0103】
具体的には、表示制御部212は、
図13に示す17時50分00秒から18時00分
00秒までの時間において、特殊効果「雨が降る」が発生したことに応じて、ユーザのア
バターAに装着パーツ「傘」を追加したアバターAを情報端末10に表示させる。表示制
御部212が背景画像の変化に応じて装着パーツを追加したアバターAを表示させること
で、現実空間における人の動作に類似したアバターAの動作を表示させることができる。
【0104】
また、表示制御部212は、特殊効果により表示された炎等の障害物がアバターAの第
1装着パーツに接触したことを検出した場合、第1装着パーツの態様を変化させてもよい
。具体的には、表示制御部212は、特殊効果により表示された炎がアバターAに接触し
たことにより、一部が焦げている第2装着パーツをアバターAに装着させてもよい。
【0105】
表示制御部212は、例えば、仮想空間におけるアバターAの位置が、特殊効果により
発生した炎の位置と一致することを検出する。表示制御部212は、アバターAに装着さ
せた複数の装着パーツのうち1以上の第1装着パーツを、第1装着パーツの態様を変化さ
せた第2装着パーツ(すなわち、一部が焦げている装着パーツ)に置き換えて情報端末1
0に表示させる。第1装着パーツの態様を変化させた第2装着パーツは、第1装着パーツ
に関連付けられて記憶部22に記憶されている。
【0106】
表示制御部212は、装着パーツを変化させる所定のタイミングにおいて、アバターA
に装着させた第2装着パーツを、当該第2装着パーツに関連付けられた第1装着パーツに
戻して表示してもよい。装着パーツを変化させる所定のタイミングは、例えば
図13に示
す「背景画像」が変化したタイミングである。
【0107】
ユーザが装着パーツを購入している場合、当該装着パーツを仮想空間に表示できる回数
に上限が設けられている場合がある。このような場合、仮想空間に表示した第1装着パー
ツの表示回数が上限に達した状態で、装着パーツを変化させるタイミングになったことに
応じて第2装着パーツに置き換えて表示させると、次に装着パーツを変化させるタイミン
グで第1装着パーツを再び表示することができない。そこで、表示制御部212は、第1
装着パーツの表示回数が上限に達した場合は、次に装着パーツを変化させるタイミングに
おいて、第2装着パーツを、第1装着パーツと異なる他の装着パーツに置き換えて表示さ
せる。表示制御部212は、第1装着パーツの表示回数が上限に達している場合、装着パ
ーツを変化させるタイミングになっても第1装着パーツを他の装着パーツに置き換えない
ようにしてもよい。
【0108】
表示制御部212は、
図10に示す「パーツID」を参照することにより、記憶部22
に記憶された第1装着パーツの表示回数の上限が、当該第1装着パーツを表示した回数と
一致することを特定する。表示制御部212は、
図8に示す「パーツ属性」を参照するこ
とにより、第1装着パーツと同じ属性に関連付けられた他の装着パーツを特定し、第2装
着パーツを他の装着パーツに置き換えて表示させる。表示制御部212がこのように動作
することで、装着パーツの表示回数の上限に達したとしても、代替の装着パーツを装着さ
せることができる。
【0109】
ところで、仮想空間ごとに、アバターAの態様の変化に合わせて装着パーツをどのよう
に変化させるかをユーザが設定することは煩雑である。そこで、表示制御部212は、例
えば選択された仮想空間において、アバターAの態様が変化した場合に、アバターAに装
着させる複数の装着パーツのうち1以上の装着パーツを、ユーザが所有する他の装着パー
ツのうち仮想空間に応じた他の装着パーツに置き換えてもよい。表示制御部212は、例
えば、選択された仮想空間において表示された背景画像データに関連付けられた所定の条
件をアバターAの態様が満たした場合に、アバターAに装着させる複数の装着パーツのう
ち1以上の装着パーツを、ユーザが所有する他の装着パーツに置き換える。
【0110】
具体的には、表示制御部212は、洋服を着てネックレスを装着していたアバターAが
、背景画像が花火大会の画像に変化したことに応じて浴衣姿になった場合、ネックレスを
うちわに置き換える。このようにすることで、例えば仮想空間の背景画像の変化に応じて
アバターAの態様が変化した場合に、ユーザが装着パーツをどのように変更するかを設定
しないでも、表示制御部212が自動的にアバターAの態様に合った装着パーツを情報端
末10に表示させることができる。
【0111】
表示制御部212は、アバターAに装着させた装着パーツを他の装着パーツに置き換え
るか否かを、仮想空間の属性に基づいて決定してもよい。一例として、表示制御部212
は、仮想空間が結婚式場又は会議室等のフォーマルな空間である場合は、態様が変化した
装着パーツを他の装着パーツに置き換える。一方、表示制御部212は、仮想空間が公園
又は運動場等のアウトドア空間である場合は、態様が変化した装着パーツを他の装着パー
ツに置き換えない。表示制御部212がこのように動作することで、ユーザが選択した装
着パーツが表示されにくくすることができる。
【0112】
<情報処理装置20における動作の流れ>
図14は、情報処理装置20における動作の流れを示すフローチャートである。
図14
に示すフローチャートは、情報処理装置20が、アバターAの態様を変更して仮想空間に
表示させる動作を示す。
図14に示すフローチャートは、移動前仮想空間にアバターAが
表示されている状態から開始している。
【0113】
図14に示すように、受付部211は、ユーザの情報端末10から、移動先の仮想空間
を受け付ける(S11)。受付部211は、ユーザの情報端末10から取得した仮想空間
IDに基づいて、複数の仮想空間から選択された仮想空間を特定する。受付部211は、
ユーザの情報端末10から、移動先仮想空間の態様設定情報を受け付ける(S12)。
【0114】
表示制御部212は、受付部211が受け付けた態様設定情報と、受付部211が受け
付けた仮想空間の仮想空間属性と、移動前仮想空間においてアバターAが装着している装
着パーツの態様とに基づいて、装着パーツの態様を変更するか否かを判定する(S13)
。装着パーツの態様を変更しないと判定した場合(S13のNO)、表示制御部212は
装着パーツを変更しない。装着パーツの態様を変更すると判定した場合(S13のYES
)、表示制御部212は、まず
図9(b)に示す「パーツ」を参照することにより特定し
た、アバターAに装着された複数のパーツのうち1つのパーツを選択する(S14)。
【0115】
表示制御部212は、受付部211が受け付けた態様設定情報を参照することにより、
選択したパーツをユーザが変更不可のパーツとして指定しているか否かを特定する(S1
5)。変更不可のパーツとして指定されていない場合(S15のYES)、表示制御部2
12は、仮想空間に適合するパーツ属性と、S14で選択したパーツの属性とに基づいて
、選択したパーツに対応する変更後のパーツを決定する(S16)。選択したパーツが変
更不可のパーツとして指定されている場合(S15のNO)、表示制御部212は、選択
したパーツを変更しない。
【0116】
アバターに装着された全てのパーツのうちS15及びS16の処理が完了していないパ
ーツがある場合(S17のNO)、表示制御部212は、S14からS16までの処理を
繰り返す。表示制御部212は、アバターAに装着された全てのパーツの変更の処理を終
了した場合(S17のYES)、受付部211がユーザから受け付けた仮想空間に、装着
パーツを変更した状態でアバターAを表示させる(S18)。
【0117】
情報処理装置20は、処理を終了する操作が行われていない場合(S19のNO)、S
11からS18までの処理を繰り返す。処理を終了する操作が行われた場合(S19のY
ES)、情報処理装置20は、処理を終了する。
【0118】
<変形例>
以上の説明においては、情報端末10のユーザが仮想空間を選択する画面において仮想
空間を選択することにより、情報処理装置20がアバターAを選択された仮想空間に表示
させる動作を示したが、これに限らない。表示制御部212は、例えばユーザが仮想空間
に表示させたアバターAを仮想空間内の所定の位置に移動させたことを受付部211が受
け付けたことにより、他の仮想空間(すなわち選択された仮想空間)に表示させてもよい
。
【0119】
<情報処理装置20による効果>
以上説明したように、情報処理装置20は、複数の仮想空間から選択された仮想空間を
特定する特定部として機能する受付部211を有する。そして、表示制御部212が、ユ
ーザが予め態様を設定したアバターAとアバターAに装着させた装着パーツのうち少なく
とも1つを、選択された仮想空間に対応する態様に置き換えて情報端末10に表示させる
。
【0120】
情報処理装置20がこのように構成されることで、情報処理装置20は、ユーザが選択
した仮想空間に適した態様のアバターAを表示させることができる。その結果、ユーザが
仮想空間に配置されたアバターAを閲覧したときに違和感をもつことを抑制することがで
きる。
【0121】
上記実施形態に加えて、さらに以下を付記する。
(付記1)
ユーザが使用する情報端末に仮想空間を表示させる情報処理装置であって、
複数の前記仮想空間から選択された仮想空間を特定する特定部と、
前記ユーザが予め態様を設定したアバターと前記アバターに装着させるサブオブジェク
トのうち何れか1つ以上を、前記選択された仮想空間に対応する態様で前記情報端末に表
示させる表示制御部と、
を有する情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、仮想空間に対
応するサブオブジェクトに置き換えたアバターを表示することができるので、ユーザは、
仮想空間に表示されたアバターに違和感をもたずに閲覧することができる。
(付記2)
前記表示制御部は、前記アバターを前記選択された仮想空間に表示させた際の前記サブ
オブジェクトの態様を示す設定情報と、前記アバターを前記選択された仮想空間に表示さ
せる前に前記アバターを表示させた仮想空間における前記サブオブジェクトの態様と、前
記選択された仮想空間に関する情報とに基づいて、前記情報端末に表示させる前記サブオ
ブジェクトの態様を変更するか否かを決定する、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、ユーザの要求
に応じた態様であり、かつ仮想空間に対応する態様のアバターを表示させることができる
。
(付記3)
前記表示制御部は、前記アバターを、前記選択された仮想空間の属性又は前記ユーザの
属性の少なくともいずれかに対応する態様で表示させる、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、異なる立場の
複数のユーザに対応する複数のアバターが仮想空間に表示される場合に、立場にあったサ
ブオブジェクトを装着したアバターが表示されるので、臨場感を高めることができる。
(付記4)
前記表示制御部は、前記アバターと前記サブオブジェクトのうち何れか1つ以上の一部
あるいは全部を、前記選択された仮想空間において使用されている複数の色のうち、使用
されている領域の面積が閾値よりも小さい色に一致又は類似する色のアバター又はサブオ
ブジェクトに置き換えて表示させる、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、仮想空間で使
用されている面積が小さい色をアバター又はサブオブジェクトの色に使用することができ
るので、アバターを目立つように表示させることができる。
(付記5)
前記表示制御部は、前記アバターに装着させる複数のサブオブジェクトのうち1以上の
サブオブジェクトを、前記選択された仮想空間において使用されている複数の色のうち、
使用されている領域の面積が閾値よりも大きい色に一致又は類似する色のサブオブジェク
トに置き換えて表示させる、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、仮想空間で使
用されている面積が大きい色をアバター又はサブオブジェクトの色に使用することができ
るので、アバターを目立たないように表示させることができる。
(付記6)
前記表示制御部は、第1仮想空間に対応する第1態様で表示させた前記アバターに装着
させる複数の第1サブオブジェクトのうち1以上の第1サブオブジェクトを変更するため
の編集画面において前記ユーザが前記1以上の第1サブオブジェクトを1以上の第2サブ
オブジェクトに変更することにより生成された第2態様の前記アバターを、前記選択され
た仮想空間に表示させる、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、選択された仮
想空間に表示させる前にユーザがアバターのサブオブジェクトを変更できるので、ユーザ
は、仮想空間に応じて自身が好むサブオブジェクトをアバターに装着させることができる
。
(付記7)
前記表示制御部は、前記選択された仮想空間を示す画像データと、前記アバターに装着
させる前記複数の第1サブオブジェクトのいずれかと置き換え可能な複数の前記第2サブ
オブジェクトと、を前記編集画面に表示させる、
付記6に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、仮想空間を示
す画像データを編集画面に表示させることができるので、ユーザは、自身が選択したサブ
オブジェクトが仮想空間に適しているか否かを確認しやすくなる。
(付記8)
前記表示制御部は、前記ユーザに対応する前記アバターと共に前記選択された仮想空間
に表示される予定がある他のユーザに対応するオブジェクトを前記編集画面に表示させる
、
付記6に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、他のユーザの
オブジェクトをユーザの編集画面に表示させることができるので、ユーザは、他のユーザ
のオブジェクトと同じ仮想空間に表示されても違和感をもたないようにサブオブジェクト
を選択できる。
(付記9)
前記表示制御部は、前記アバターと、前記ユーザと所定の関係にある他のユーザのオブ
ジェクトとを表示させた前記編集画面を、前記ユーザが使用する前記情報端末と、前記他
のユーザが使用する前記情報端末とに表示させる、
付記6に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、所定の関係に
ある他のユーザがサブオブジェクトを変更する操作を終了していないオブジェクトを、ユ
ーザの編集画面に表示することができるので、ユーザは、他のユーザのオブジェクトを参
考にしながらサブオブジェクトを変更することができる。
(付記10)
前記ユーザが前記第1サブオブジェクトを前記第2サブオブジェクトに置き換える操作
を終了したことを前記ユーザの情報端末から受け付ける受付部を有し、
前記表示制御部は、前記受付部が、前記ユーザが操作を終了したことを受け付けたこと
に応じて、前記第2態様の前記アバターを前記選択された仮想空間に表示させる、
付記6に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、サブオブジェ
クトの変更を終了する前の状態のアバターを仮想空間に表示させることを防ぐことができ
る。
(付記11)
前記表示制御部は、前記編集画面に前記アバターを表示させた状態で予め設定された時
刻になると、前記編集画面に表示させた前記アバターを前記選択された仮想空間に表示さ
せる、
付記6に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、予め設定され
た時刻にアバターを仮想空間に表示させることができるので、表示制御部は、開始時刻に
間に合うようにアバターを表示させることができる。
(付記12)
前記表示制御部は、前記選択された仮想空間において表示されている、前記ユーザと異
なる他のユーザのオブジェクト、又は当該オブジェクトに装着させる複数のサブオブジェ
クトに対応する態様で、前記アバターを表示させる、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、仮想空間に表
示させた複数のアバターそれぞれに、同じサブオブジェクトを装着させることができるの
で、複数のユーザが利用する仮想空間において、ユーザに違和感が生じることを防げる。
(付記13)
前記表示制御部は、前記選択された仮想空間において表示された複数の前記他のユーザ
に対応する複数のオブジェクトそれぞれに関連付けられた属性に基づいて前記アバターの
態様を変更する、
付記12に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、他のユーザの
オブジェクトに装着させたサブオブジェクトと同じサブオブジェクトをユーザのアバター
に装着させることができるので、仮想空間に統一感をもたせることができる。
(付記14)
前記表示制御部は、前記アバターに対応する態様で、前記ユーザと所定の関係にある他
のユーザに対応するオブジェクトを表示させる、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、他のユーザの
オブジェクトの態様をユーザのアバターの態様に合わせることができるので、ユーザの好
みに応じて、複数のアバターの一体感を出したり、複数のアバターを判別しやすくしたり
することができる。
(付記15)
前記表示制御部は、前記アバターに装着させる複数のサブオブジェクトに、前記複数の
サブオブジェクトと異なる新たなサブオブジェクトを追加した前記アバターを表示させる
、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、アバターに新
たなサブオブジェクトを追加することができるので、仮想空間に適した態様に変化させや
すくなる。
(付記16)
前記選択された仮想空間は、所定の条件で背景画像データが変化する仮想空間であって
、
前記表示制御部は、異なる前記背景画像データそれぞれに対応する態様で前記アバター
を前記情報端末に表示させる、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、変化した背景
画像データそれぞれの特徴に応じてユーザのアバターの態様を変化させることができる。
(付記17)
前記表示制御部は、前記選択された仮想空間において、前記アバターの態様が変化した
場合に、前記アバターに装着させる複数のサブオブジェクトのうち1以上のサブオブジェ
クトを、前記ユーザが所有する他のサブオブジェクトのうち前記仮想空間に応じた他のサ
ブオブジェクトに置き換える、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、態様が変化し
たサブオブジェクトをユーザが所有するサブオブジェクトに置き換えて表示させることが
できるので、ユーザは、仮想空間に適したサブオブジェクトを継続して装着させることが
できる。
(付記18)
前記表示制御部は、前記選択された仮想空間において表示された背景画像データに関連
付けられた所定の条件を前記アバターの態様が満たした場合に、前記アバターに装着させ
る複数のサブオブジェクトのうち1以上のサブオブジェクトを、前記ユーザが所有する他
のサブオブジェクトに置き換える、
付記17に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、仮想空間の種
別に応じてサブオブジェクトを他のサブオブジェクトに置き換えるか否かを決定できるの
で、現実空間に類似する動作を、アバターを用いて表すことができる。
(付記19)
前記ユーザから変更不可として指定された少なくとも1つのサブオブジェクトを受け付
ける受付部を有し、
前記表示制御部は、変更不可として指定されていないサブオブジェクトを前記選択され
た前記仮想空間に対応する態様のサブオブジェクトに置き換えて前記選択された前記仮想
空間に表示させる、
付記1に記載の情報処理装置。
このように情報処理装置が構成されていることにより、情報処理装置は、変更不可とし
て指定されたサブオブジェクトを置き換えずに表示することができるので、ユーザは、ど
のような仮想空間であっても自身が好むサブオブジェクトを表示させることができる。
(付記20)
ユーザが使用する情報端末に仮想空間を表示させる情報処理方法であって、
複数の前記仮想空間から選択された仮想空間をコンピュータが特定するステップと、
前記ユーザが予め態様を設定したアバターと前記アバターに装着させるサブオブジェク
トのうち何れか1つ以上を、前記選択された仮想空間に対応する態様でコンピュータが前
記情報端末に表示させるステップと、
を有する情報処理方法。
このように情報処理方法が構成されていることにより、情報処理方法は、仮想空間に対
応するサブオブジェクトに置き換えたアバターを表示することができるので、ユーザは、
仮想空間に表示されたアバターに違和感をもたずに閲覧することができる。
(付記21)
コンピュータに、
ユーザが使用する情報端末に仮想空間を表示させるステップと、
複数の前記仮想空間から選択された仮想空間を特定するステップと、
前記ユーザが予め態様を設定したアバターと前記アバターに装着させるサブオブジェク
トのうち何れか1つ以上を、前記選択された仮想空間に対応する態様で前記情報端末に表
示させるステップと、
を実行させるためのプログラム。
このようにプログラムが構成されていることにより、プログラムは、仮想空間に対応す
るサブオブジェクトに置き換えたアバターを表示することができるので、ユーザは、仮想
空間に表示されたアバターに違和感をもたずに閲覧することができる。
【0122】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態
に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例
えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成する
ことができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の
形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の
効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0123】
1 情報処理システム
10 情報端末
11 プロセッサ
12 記憶部
13 通信IF
14 入力デバイス
15 出力デバイス
20 情報処理装置
21 プロセッサ
22 記憶部
23 通信IF
24 入力デバイス
25 出力デバイス
211 受付部
212 表示制御部