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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164426
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】作業車両
(51)【国際特許分類】
   A01C 15/00 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
A01C15/00 G
A01C15/00 J
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023126222
(22)【出願日】2023-08-02
(62)【分割の表示】P 2022075309の分割
【原出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山下 英希
(72)【発明者】
【氏名】有村 浪漫
(72)【発明者】
【氏名】三宅 浩喜
【テーマコード(参考)】
2B052
【Fターム(参考)】
2B052BA03
2B052BC05
2B052BC09
2B052BC16
2B052DC02
2B052DC09
2B052DC14
2B052EA03
2B052EB02
2B052EB11
2B052EC02
(57)【要約】
【課題】区画が切り替わる場合や2つ以上の区画に跨って作業車両が走行する場合に、作物の生育不良の発生を抑制すること。
【解決手段】
走行車体(1)と、前記走行車体(1)に支持されて圃場(260)に施肥する施肥装置(4)と、前記圃場(260)が予め定められた広さに区分けされた区画(261)に対し、前記区画(261)ごとの施肥量(V)の情報に基づいて、前記施肥装置(4)を制御して施肥量(V)を制御する制御部(300)であって、前記走行車体(1)の走行に伴って前記区画(261)が切り替わる場合に、前記供給量(V)を変化させ、前記走行車体(1)の車速に応じて、前記変化速度を調節することを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体(1)と、
前記走行車体(1)に支持されて圃場(260)に供給する供給装置と、
前記圃場(260)が予め定められた広さに区分けされた区画(261)に対し、前記区画(261)ごとの供給量(V)の情報に基づいて、前記供給装置を制御して供給量(V)を制御する制御部(300)であって、
前記走行車体(1)の走行に伴って前記区画(261)が切り替わる場合に、前記供給量(V)を変化させ、前記走行車体(1)の車速に応じて、前記変化速度を調節することを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記走行車体(1)が、隣り合う第1の区画(261-1)と第2の区画(261-2)に跨って走行する場合には、前記第1の区画(261-1)の第1の供給量(V1)と、前記第2の区画(261-2)の第2の供給量(V2)と、前記走行車体(1)の供給範囲(262)が前記第1の区画(261-1)に重なる割合(R1)と、前記供給範囲(262)が前記第2の区画(261-2)に重なる割合(R2)と、に基づいて、前記供給量(V)を制御することを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記供給量(V)を手動で設定可能であると共に、前記第1の供給量(V1)、前記第2の供給量(V2)、前記第1の区画(261-1)に重なる割合(R1)および前記第2の区画(261-2)に重なる割合(R2)に基づく供給量(V)で供給作業を行う自動供給モードと、手動で設定された供給量(V)で供給作業を行う手動供給モードと、を備え、
圃場(260)の情報を検出する検出部材(SN1,SN2)と、
前記自動供給モードの場合に、前記検出部材(SN1,SN2)の検出結果を使用しない第1の方式と、前記検出部材(SN1,SN2)の検出結果を使用する第2の方式と、を切り替え可能に構成したことを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、田植機やトラクタ等の作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
田植機やトラクタ等において、走行車体のキャビン(9)の天井の上面に、測位装置(40)のアンテナ等の受信装置(41)を設置して、車体の現在位置を測定すると共に、測位情報と圃場等の作業に関する情報とに基づいて、車体を走行させる技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-103088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術において、作業に関する情報として、作物の過去の栽培データや生育モデル、気象データ、衛星からの圃場の解析データに基づいて、AI(Artificial Intelligence:人工知能)で学習して、生育予測や病害発生予測を行い、水管理や追肥、防除・雑草管理、収穫の適期を通知、提案する研究が進んでいる。
【0005】
解析を行う場合に、圃場を所定の広さの区画に区分けして、各区画に対して、水の過不足、肥料の過不足等の解析、予測が行われることとなる。したがって、隣り合う区画で肥料の過不足の程度が異なり、施肥時の減肥率(基準の施肥量から施肥量を減らす割合)に大きな差が発生する場合もある。作業車両が、区画が切り替わる場合や2つ以上の区画に跨って走行する場合に、基準となる点の減肥率で施肥を行うと、各区画での減肥率に大きな差があった場合に、肥料が過剰または大きく不足することがあり、誤差が大きくなる問題がある。誤差が大きくなると、作物が十分に育たなかったり、過剰に育ちすぎたりといった生育不良が発生する問題がある。
【0006】
本発明は、区画が切り替わる場合や2つ以上の区画に跨って作業車両が走行する場合に、作物の生育不良の発生を抑制することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記課題は次の解決手段により解決される。
【0008】
請求項1に記載の発明は、走行車体(1)と、前記走行車体(1)に支持されて圃場(260)に供給する供給装置と、前記圃場(260)が予め定められた広さに区分けされた区画(261)に対し、前記区画(261)ごとの供給量(V)の情報に基づいて、前記供給装置を制御して供給量(V)を制御する制御部(300)であって、前記走行車体(1)の走行に伴って前記区画(261)が切り替わる場合に、前記供給量(V)を変化させ、前記走行車体(1)の車速に応じて、前記変化速度を調節することを特徴とする作業車両である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記走行車体(1)が、隣り合う第1の区画(261-1)と第2の区画(261-2)に跨って走行する場合には、前記第1の区画(261-1)の第1の供給量(V1)と、前記第2の区画(261-2)の第2の供給量(V2)と、前記走行車体(1)の供給範囲(262)が前記第1の区画(261-1)に重なる割合(R1)と、前記供給範囲(262)が前記第2の区画(261-2)に重なる割合(R2)と、に基づいて、前記供給量(V)を制御することを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記供給量(V)を手動で設定可能であると共に、前記第1の供給量(V1)、前記第2の供給量(V2)、前記第1の区画(261-1)に重なる割合(R1)および前記第2の区画(261-2)に重なる割合(R2)に基づく供給量(V)で供給作業を行う自動供給モードと、手動で設定された供給量(V)で供給作業を行う手動供給モードと、を備え、圃場(260)の情報を検出する検出部材(SN1,SN2)と、前記自動供給モードの場合に、前記検出部材(SN1,SN2)の検出結果を使用しない第1の方式と、前記検出部材(SN1,SN2)の検出結果を使用する第2の方式と、を切り替え可能に構成したことを特徴とする請求項2に記載の作業車両である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、区画(261)の境界部分での急激な施肥量(V)の変化を抑制でき、作物の生育不良の発生を抑制できる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、走行車体(1)が、隣り合う第1の区画(261-1)と第2の区画(261-2)に跨って走行する場合には、第1の区画(261-1)の第1の施肥量(V1)と、第2の区画(261-2)の第2の施肥量(V2)と、施肥範囲(262)が第1の区画(261-1)に重なる割合(R1)と、施肥範囲(262)が第2の区画(261-2)に重なる割合(R2)と、に基づいて、施肥量(V)を制御することで、各区画(261)で必要な施肥量との差が少なくなり、作物の生育不良の発生を抑制することができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、手動施肥モードと自動施肥モードが切り替えられない場合に比べて、作業者のニーズに応じて、手動で施肥量を設定したり、自動で施肥量を設定することが可能である。第1の方式と第2の方式が切り替えられない場合に比べて、作業者のニーズに応じて、検出部材(SN1,SN2)での作業時の圃場の状況に応じた作業を行ったり、予め定められた施肥量で作業を行ったりを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態の苗移植機の左側面図を示す。
図2】実施の形態の苗移植機の平面図である。
図3】実施の形態の制御部の機能ブロック図である。
図4】実施の形態の作業車両と圃場との位置関係の一例の説明図である。
図5】圃場の表示の一例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
この発明の実施の形態を、以下に説明する。
【0016】
この発明の作業車両の一例であって、苗移植機の一実施形態である4条植え乗用型田植機について図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1の側面図と図2の平面図に示すように、乗用型田植機は走行車体(走行車両)1に昇降用リンク装置2で作業機の一種である苗植付装置3を装着すると共に施肥装置4を設け、全体で乗用施肥田植機として機能するように構成されている。走行車体1は、駆動輪である左右各一対の前輪6,6及び後輪7,7を有する四輪駆動車両である。
【0018】
なお、本明細書では田植機の前進方向に向かって左右をそれぞれ左側と右側といい、前進方向を前側、後進方向を後側という。
【0019】
図1に示すように、メインフレーム10a,10bにミッションケース11とエンジン(内燃機関)12が配設されており、該ミッションケース11の後部側面に油圧ポンプ13がミッションケース11と一体に組み付けられ、ミッションケース11の前部上方にステアリングポスト14が突設されている。
【0020】
そして、ステアリングポスト14の上端部にステアリングハンドル16が設けられている。機体の上部には操縦用のフロアとなるステップフロア19が取り付けられ、エンジン12の上方部に操縦席20が設置されている。ステアリングハンドル16の右側には変速操作レバー(走行操作部材、HSTレバー)17が設けられている。
【0021】
操縦席20の前方には、ステアリングポスト14に図示しない操作パネルが設けられている。
【0022】
操縦席20の右側には畦クラッチレバー18が設けられている。前輪6,6はミッションケース11の側方に向きを変更可能に設けた前輪支持ケース22,22に軸支されている。また、後輪7,7は、左右フレーム37の左右両端部に取り付けた後輪伝動ケース24,24に後輪支持体30を介して軸支されている。左右フレーム37はメインフレーム10a,10bの後端部に支持されている。
【0023】
図1図2に後輪7への動力伝動機構の一部を示すように、エンジン12の回転動力は、プーリ27、ベルト28及びプーリ29を順次経由して油圧式無段変速装置(HST)31の入力軸32aに伝えられ、HST31の出力軸32bからミッションケース11内に伝えられる。
【0024】
リヤ出力軸11a,11bの後端部はミッションケース11の後方に突出し、この突出端部に前記後輪伝動ケース24,24に伝動する左右後輪伝動軸35,35が接続されている。そして、この左右後輪伝動軸35,35により各々左右後輪7,7が駆動回転される構成となっている。
【0025】
苗植付装置3は、走行車体1に昇降用リンク装置2で昇降自在に装着されている。
【0026】
走行車体1に基部が回動自在に設けられた一般的なリフトシリンダ36(図1)のピストン上端部を昇降用リンク装置2に連結し、走行車体1に設けた油圧ポンプ13にて昇降バルブ(図示せず)を介してリフトシリンダ36に圧油を供給・排出して、リフトシリンダ36のピストンを伸進・縮退させて昇降用リンク装置2に連結した苗植付装置3が上下動されるように構成されている。
【0027】
苗植付装置3は、左右フレーム37を介して昇降用リンク装置2の後部にローリング自在に装着されたフレームを兼ねる植付伝動ケース38と、該植付伝動ケース38に設けられた支持部材に支持されて機体左右方向に往復動する苗載台(苗タンク)39と、植付伝動ケース38の後端部に装着され、苗載台39の下端より1株づつ苗を圃場に植え付ける苗植付具41と、植付伝動ケース38の下部にその後部が枢支されてその前部が上下揺動自在に装着された整地体であるセンターフロート(センサーフロート)42とサイドフロート43等にて構成されている。センターフロート42とサイドフロート43は、圃場を整地すると共に苗植付具41にて苗が植え付けられる圃場の前方を整地すべく設けられている。
【0028】
PTO伝動軸45(図1)は両端にユニバーサルジョイントを有し、ミッションケース11からの動力を苗植付装置3の植付伝動ケース38に伝達すべく設けている。
【0029】
苗植付装置3は4条植の構成で、フレームを兼ねる植付伝動ケース38、苗を載せて左右往復動し苗を一株づつ各条の苗取出口39a(図2)に供給する苗載台39、苗取出口39aに供給された苗を圃場に植え付ける苗植付具41等を備えている。
【0030】
図1に示すように、センターフロート42の前方にはロータ70aが配置され、該ロータ70aはサイドフロート43の前方にあるロータ70bより前方に配置されている。ロータ70aは後輪7の後輪伝動ケース24内のギアから伝動軸25を介して動力が伝達され、ロータ70bは両方のロータ70a,70aの駆動軸(図示せず)からそれぞれ動力が伝達される左右一対のチェーンケース71,71内の一対のチェーン(図示せず)から動力伝達される。
【0031】
後輪7の後輪伝動ケース24は左右フレーム37の左右両端部に取り付けて、後輪支持体30に軸支されている。
【0032】
後輪伝動ケース24の回動により後輪7の車軸23は後輪伝動ケース24と一体で上下動する。なお後輪伝動ケース24にはミッションケース11から左右後輪伝動軸35を介して動力が伝達される。
【0033】
施肥装置4は、肥料タンク67内の肥料を肥料繰出部68によって一定量ずつ下方に繰り出し、その繰り出された肥料をブロア69により施肥ホース62を通して施肥ガイド80まで移送し、該施肥ガイド80の前側に設けた作溝体82によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込むようになっている。
【0034】
また、ペダル86(図2)はメインクラッチと左右後輪ブレーキ装置(図示せず)を共に操作することができ、ステアリングハンドル16の右下側に配置されており、このペダル86を踏み込むとメインクラッチが切れ、続いて左右後輪ブレーキがかかり、機体は停止する。
【0035】
走行車体1には、検出部材の一例としての深度センサSN1が設置されている。実施の形態の深度センサSN1は、圃場の深さを超音波で検出する。なお、超音波を使用した深度センサは、従来公知であり、市販のものを使用可能であるため、詳細な説明は省略する。
【0036】
また、走行車体1には、検出部材の一例としての肥沃度センサSN2が設置されている。実施の形態の肥沃度センサSN2は、前輪6,6に設置された電極板どうしの間の電気抵抗値が、圃場の水や土によって異なることに基づいて肥沃度を検出する公知の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0037】
(制御部の説明)
図3は実施の形態の制御部の機能ブロック図である。
【0038】
なお、図3のブロック図において、本発明の実施の形態の説明とは関係のない要素に関しては図示および説明を省略している。
【0039】
実施の形態の苗移植機は、情報処理装置の一例としての配信サーバ200との間で情報の送受信が可能に構成されている。
【0040】
(配信サーバの制御部の説明)
配信サーバ200の制御部210は、作業情報を記憶する配信情報記憶手段211を有する。実施の形態の配信情報記憶手段211は、複数の圃場について、圃場毎に過去の作業情報を記憶している。実施の形態では、作業情報の一例として、過去の栽培作物の植え付け時期や施肥時期、防除時期、収穫時期、収量、品種等の栽培データや、過去の気象データ(気温や日照時間等)、過去の作業時に取得した圃場の深度の分布や肥沃度の分布のデータ等が記憶されている。
【0041】
図4は実施の形態の作業車両と圃場との位置関係の一例の説明図である。
【0042】
図4において、実施の形態の作業情報は、圃場260を、所定の大きさ(例えば、1m×1m)に区分けられた複数の区画261単位で記憶されている。従って、各区画261のそれぞれに対して、圃場の深度や肥沃度等のデータが記憶されており、圃場260全体として、分布データとなっている。
【0043】
解析手段212は、過去の作業情報から圃場で栽培される作物について水の管理や追肥、防除、雑草管理、収穫の適期を解析する。一例として、過去の施肥状況や、圃場に水を入れ始めた日や水の量、過去の施肥作業を行った日からの経過日数等から、現時点での適切な施肥量を解析する。なお、過去の情報から栽培管理を行うことは、例えば、xarvio(登録商標)等、従来公知の種々の構成を採用可能であるため、詳細な説明は省略する。なお、解析手段212では、区画261毎に当日の追肥の量(施肥量、減肥量)が解析、算出され、配信情報記憶手段211に記憶される。
【0044】
制御部210の受信手段213は、苗移植機からの信号を受信する。
【0045】
制御部210の送信手段214は、受信した信号に応じて情報を送信する。
【0046】
(苗移植機の制御部の説明)
実施の形態の苗移植機は、各機能を制御する制御部300を有する。制御部300は、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/Oを有する。また、制御部300は、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリを有する。また、制御部300は、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリを有する。また、制御部300は、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置を有する。したがって、実施の形態の制御部300は、小型の情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されている。よって、制御部300は、ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0047】
制御部300には、入力部の一例であるとともに表示部の一例としてのタッチパネル101や、GNSS測位装置SN0、送受信アンテナ、深度センサSN1、肥沃度センサSN2、車速センサSN3、その他の図示しない各種センサ等の信号入力要素からの信号が入力される。
【0048】
制御部300は、被制御要素の一例としての施肥装置4やエンジン12、ステアリングハンドル16等に制御信号を送信して、走行車体1の走行、停止や施肥装置4の作動、停止を制御可能である。また、制御部300は、表示部の一例としてのタッチパネル101に制御信号を出力して、作業情報や作業状況を表示可能である。
【0049】
図3において、実施の形態の制御部300は、以下の機能手段(プログラムモジュール)を有する。
【0050】
作業情報受信手段301は、配信サーバ200から配信された作業情報を受信する。実施の形態の作業情報受信手段301は、一例として、作業が行われる圃場260の全区画261の作業情報を受信する。なお、作業情報には、各区画261の過去の深度や肥沃度、温度のデータや、過去の施肥状況や水の量、過去の施肥作業からの日数等から解析後の適切な施肥量も含まれる。なお、作業情報は、全区画の情報を取得する形態に限定されず、GNSS測位装置SN0で測定された走行車体1の現在位置の前後左右の近傍の数区画261分だけを受信し、走行車体1の走行に伴って随時作業情報を受信する構成とすることも可能である。
【0051】
モード判別手段302は、施肥量をタッチパネル101から手動で入力された値で施肥作業を行う慣行施肥モード(手動施肥モード)であるか、作業情報受信手段301から受信した作業情報に含まれる各区画261の施肥量に基づいて施肥作業を行う可変施肥モード(自動施肥モード)であるか、を判別する。実施の形態では、タッチパネル101からの入力で、慣行施肥モードまたは可変施肥モードの選択が可能に構成されており、モード判別手段302はタッチパネル101からの入力に応じてモードの判別を行う。
【0052】
方式判別手段303は、可変施肥モードの場合に、深度センサSN1や肥沃度センサSN2の検出結果を使用しないマップ連動方式(第1の方式の一例)であるか、深度センサSN1や肥沃度センサSN2の検出結果を使用するリアルタイムセンシング方式(第2の方式の一例)であるか、を判別する。実施の形態では、マップ連動方式では、走行車体1の走行中に随時得られる深度センサSN1や肥沃度センサSN2の情報を使用せずに、配信サーバ200から受信した作業情報のみに基づいて施肥作業が行われる。リアルタイムセンシング方式では、走行車体1の走行中に随時得られる深度センサSN1や肥沃度センサSN2の情報を使用して、配信サーバ200から受信した作業情報を、走行中に得られた深度や肥沃度のデータで補正して、施肥作業が行われる。なお、実施の形態では、タッチパネル101からの入力で、マップ連動方式またはリアルタイムセンシング方式の選択が可能に構成されている。
【0053】
優先判別手段304は、走行車体1が複数の区画261に跨って走行する場合に、複数の区画261の内、施肥量の多い区画261を優先するのか、施肥量の少ない区画261を優先するのか、あるいは、どちらも優先しないのかを判別する。実施の形態では、タッチパネル101からの入力で、施肥量の多い区画261を優先する、施肥量の少ない区画261を優先する、または、どちらの区画も優先しない、の選択が可能に構成されている。
【0054】
走行位置判別手段305は、GNSS測位装置SN0の検知結果に基づいて走行車体1の位置(現在位置)を判別する。なお、走行位置の判別の際に、利用する衛星や座標算出方法等の影響で、走行車体1が圃場内で作業中であるにもかかわらず、圃場外との判別がされる場合や、その逆の判定がされる場合がある。このような状況の発生を抑制するために、作業前にGNSS上の自車位置と作業情報の地図情報(あぜ道や圃場260、区画261等)上の自車位置とのズレを予め測定し、自車位置の判別の際はズレを補正すること(マップマッチング)が望ましい。
【0055】
ズレを予め測定する場合には、一例として、地図情報において圃場260の位置の代表点の位置を予め設定しておき、その位置に走行車体1を移動させた状態で、自車位置をGNSS測位装置SN0で測定することで、GNSSの測位情報と、代表点の位置とのズレを測定することが可能である。
【0056】
自車位置のズレは、例えば、高さ方向の成分を排した2次元ベクトルとし、この逆ベクトルをズレの補正値とすることが可能である。そして、自車位置にズレの補正値を加算することでズレを補正することが可能である。
【0057】
また、圃場260の位置の代表点としては、任意の位置を設定可能であるが、圃場260の入口等の作業を行う際に必ず通過する位置を設定することが好適である。なお、代表点は、入口に限定されず、作業者が任意の位置を設定することも可能である。
【0058】
さらに、作業開始前に、圃場260内の外周を走行して、走行時の軌跡を測位し、圃場260の外形の情報と、配信サーバ200の地図情報の外形とに基づいて、ズレを測定したり、圃場260の外形、範囲の最新情報を取得し、解析手段212で再解析するようにすることも可能である。なお、外周走行時の軌跡を、地図情報に重ねてタッチパネル101に表示して確認できるようにすることが望ましい。他にも、作業者が、代表点を設定する場合に、タッチパネル101に表示された軌跡上の点を選択、入力して設定するように構成することも可能である。
【0059】
作業開始前に圃場260の外周を実際に走行しながら測位をすることで、外周の軌跡の内側であれば、ズレ補正前の地図上では圃場外と誤判定されても、圃場内と正しい判定が可能となる。よって、圃場外と判定された場合に、安全のため作業が強制的に中断されるような構成であっても作業を継続することが可能である。
【0060】
なお、圃場内で作業中に、外周近傍で地図情報上は圃場外と誤判定された場合に、対応する施肥量の情報の取得に時間がかかる場合は、作業者が予め手動で入力しておいた施肥量で施肥作業を継続するように構成したり、作業者が設定していない場合は予め定められた標準(デフォルト)の施肥量で施肥作業を継続するように構成したりすることも可能である。
【0061】
重複割合算出手段306は、走行車体1の走行位置に基づいて、走行車体1が、隣り合う第1の区画261(261-1)と第2の区画261(261-2)に跨って走行する場合には、走行車体1の施肥範囲262が第1の区画261-1に重なる第1の割合R1(=262a/262)と、施肥範囲262が第2の区画261-2に重なる第2の割合R2(=262b/262)と、を算出する。なお、施肥範囲262は、施肥装置4の性能・仕様等により予め定められている。
【0062】
区画切替判別手段307は、走行車体1の走行に伴って、区画261が切り替わるか否かを判別する。実施の形態の区画切替判別手段307は、走行車体1の現在位置に基づいて、走行車体1の施肥範囲262が直近の区画261-1,261-2から、前方の区画261-3,261-4に移行したか否かを判別する。
【0063】
深度検出手段308は、深度センサSN1の検出結果に基づいて、圃場の深度(圃場の土の表面の高さ)を検出する。
【0064】
肥沃度検出手段309は、肥沃度センサSN2の検出結果に基づいて、圃場の肥沃度を検出する。
【0065】
車速検出手段310は、車速センサSN3の検出結果に基づいて、走行車体1の車速を検出する。なお、車速センサSN3は、前輪6または後輪7の回転数に基づいて車速を検出する構成とすることも可能であるし、GNSS測位装置SN0の検知結果から車速を検出することも可能である。
【0066】
施肥量設定手段311は、施肥装置4から供給される肥料の量(施肥量)を設定する。実施の形態の施肥量設定手段311では、手動施肥モードが設定された場合は、タッチパネル101から入力された値を、施肥量として設定する。可変施肥モードが設定された場合は、受信した作業情報に含まれる施肥量の情報に基づいて、施肥量を設定する。この時、走行車体1が複数の区画261に跨って走行していない場合は、走行車体1が走行中の区画261の施肥量の情報に基づいて施肥量を設定する。一方、走行車体1が複数の区画261-1,261-2に跨って走行している場合は、第1の区画261-1の施肥量(第1の施肥量V1)と、第2の区画261-2の施肥量(第2の施肥量V2)と、施肥範囲262が第1の区画261-1に重なる割合R1と、前記施肥範囲が前記第2の区画に重なる割合R2と、に基づいて、施肥量を設定する。一例として、施肥量Vは、V=V1×R1+V2×R2と算出し、設定することが可能である。なお、3つ以上の区画261に跨っている場合は、V=V1×R1+V2×R2+V3×R3+…、と算出することが可能である。
【0067】
ここで、実施の形態では、優先判別手段304での判別結果に基づいて、施肥量の多い(減肥率の小さい、増肥率の大きい)区画を優先する設定がされている場合は、各区画261の施肥量V1,V2の多い方の割合R1,R2が高くなるように補正することで、施肥量の多い区画を優先する。一例として、施肥量V1の方が多い場合、割合R1,R2を、それぞれ、R1+ΔR、R2-ΔRと補正する。例えば、R1=0.6(60%)、R2=0.4(40%)、ΔR=0.05(5%)であれば、R1=0.65(65%)、R2=0.35(35%)に補正して、補正後の値を使用して施肥量Vを算出する。なお、例示した数値は、設計や仕様等に応じて任意に変更可能である。
【0068】
逆に、施肥量の少ない(減肥率の大きい、増肥率の小さい)区画を優先する設定がされている場合は、各区画261の施肥量V1,V2の少ない方の割合R1,R2が高くなるように補正する。一例として、施肥量V1の方が多い場合、割合R1,R2をそれぞれR1-ΔR、R2+ΔRと補正する。
【0069】
なお、どちらの区画も優先しない設定がされている場合は、ΔRでの補正を行わない。
【0070】
実施の形態の施肥量設定手段311では、可変施肥モードに設定されている場合であって、マップ連動方式に設定されている場合は、算出された施肥量Vに基づいて施肥量を設定する。また、可変施肥モードに設定され、且つ、リアルタイムセンシング方式に設定されている場合は、算出された施肥量Vを検出結果に基づいて補正をする。一例として、深度センサSN1での検知結果から、配信サーバ200から送信された深度のデータよりも検知された深度が深い(水の量が多い)場合は、肥料が流れやすいため施肥量Vを増やすように補正したり、肥沃度センサSN2での検知結果で、肥沃度が高い場合には、肥料が過剰にならないように施肥量Vを減らすように補正することが可能である。
【0071】
また、実施の形態の施肥量設定手段311では、区画切替判別手段307の判別結果に基づいて、走行車体1の走行に伴って区画261が切り替わる場合には、切替前の施肥量Vから、切替後の施肥量V′に、段階的に施肥量を変化させる。一例として、切替前後の施肥量V,V′の差が、予め定められた閾値に達しない場合(差が小さい場合)は、段階的に変化させずに、区画261の切り替わりと共に施肥量をVからV′に変化させる。一方、切替前後の施肥量V,V′の差が、予め定められた閾値に達する場合(差が大きい場合)は、段階的に施肥量をVからV′に変化させる。これは、各区画261のデータは境界を境として施肥量が大きく異なる場合があるが、実際の圃場では地続きで連続しているため急激に施肥量が変化すると作物の生育に悪影響が出る恐れがあるためである。
【0072】
なお、実施の形態では、施肥量をVからV′に3段階で変化させる。具体的には、1段階でΔV=(V′-V)/3ずつ、施肥量を変化させる。すなわち、
切替前:V、
1段階目:V+ΔV、
2段階目:V+2×ΔV、
切替後(3段階目):V′(=V+3×ΔV))、
の順に施肥量が変化する。
【0073】
また、実施の形態の施肥量設定手段311では、走行車体1の車速に応じて、施肥量を段階的に変化させる際の各段階の時間t1が変更される。一例として、車速が予め定められた閾値に達する場合(高速の場合)には、1段階の時間t1が0.5秒に設定され、車速が前記閾値に達しない場合(低速の場合)には、1段階の時間t1が1秒に設定される。したがって、高速の場合は、0.5×3=1.5秒の短時間で施肥量がVからV′に切り替わるが、低速の場合は、1×3=3秒で施肥量がVからV′に切り替わる。これは、高速で作業中は区画261の境界部分を早々に通過することとなり、施肥量の切り替えに時間をかけると境界部分で施肥量V′に対して不足または過剰となる領域が広くなって、作物の生育不良または育ちすぎが発生する恐れがあるためである。
【0074】
なお、実施の形態では、1段階の時間t1を変更する場合を例示したが、これに限定されない。例えば、1段階の時間t1を固定しておいて、車速に応じて、段階の数を増減させることも可能である。一例として、車速が高速の場合は、2段階でVからV′に切り替え、車速が低速の場合は、3段階でVからV′に切り替えるようにすることも可能である。具体的に、t1=1秒であれば、高速の場合は1秒×2段階=2秒で切り替わり、低速の場合は1秒×3段階=3秒で切り替わることとなる。なお、この場合、2段階ではΔV=(V′-V)/2となり、3段階ではΔV=(V′-V)/3となるため、車速に応じて1段階での変化量ΔVも変更されることとなる。
【0075】
表示制御手段312は、タッチパネル101への画像の表示を制御する。実施の形態の表示制御手段312では、施肥作業中は、施肥作業中である旨の表示や、走行車体1の現在位置と区画261との位置関係、施肥量設定手段311で設定された施肥量V等を表示可能である。
【0076】
図5は圃場の表示の一例の説明図である。
【0077】
また、施肥作業前に圃場の作業情報を読み込む(配信サーバ200から受信、取得する)場合、図5に示すように、圃場401~410の一覧をタッチパネル101に表示して作業者が選択可能な構成とすることが好ましい。この時、図5に示すよう、圃場の場所(地区や市区町村等)に応じて、圃場401~410をグループ化して表示することが好適である。図5では、一例として、第1の圃場401~第5の圃場405を第1のグループ421とし、第7の圃場407~第10の圃場410を第2のグループ422として表示した例が示されている。
【0078】
そして、作業者が、グループ421,422を選択する入力を行った場合、グループ421,422単位で、配信サーバ200から作業情報を取得するようにすることで、同日に続けて作業が行われる可能性の高い圃場群(グループ)の作業情報をまとめて取得することが可能である。そして、まとめて取得された作業情報から、そのグループ421,422内の圃場401~410を選択することで、特定の圃場401~410の情報をタッチパネル101に表示可能である。
【0079】
なお、グループ421,422単位で圃場401~410の情報を取得した場合、各圃場401~410を、現在位置から近い順にタッチパネル101上で並べ替える機能を備えることが好ましい。圃場401~410に到着した状態でタッチパネル101を確認する場合に、現在位置に近い圃場401~410が最初に表示されると操作が楽になる。
【0080】
また、グループ421,422単位で圃場401~410の情報を取得した場合、圃場群の平均施肥量を演算し、タッチパネル101に表示することが望ましい。作業者が平均施肥量を確認することで、全体でどのくらいの肥料が必要かとか、肥料を施肥装置4に補充する位置、時期をどうするのか、とかの計画を立てやすくなる。
【0081】
なお、この計画を立てた場合、リアルタイムセンシング方式では1つずつの圃場401~410で計測を行う必要があり、計画を変更する手間がかかる場合がある。よって、この場合はマップ連動方式が好ましい。
【0082】
前記構成を備えた実施の形態の苗移植機では、走行車体1の走行に伴って施肥装置4が圃場に施肥を行う。この時、走行車体1が2つ以上の区画261に跨って走行する場合に、施肥範囲262が各区画261-1,261-2に重なる割合R1,R2に応じて、施肥量Vが算出される。したがって、基準となる点での施肥量、減肥率に基づいて施肥を行う場合、すなわち、いずれか一方の区画の施肥量で施肥を行う場合に比べて、全体として、必要な施肥量(区画261毎に解析された施肥量)との差が少なくなる。よって、作物の育ちすぎや十分に育たないといった生育不良の発生が抑制される。
【0083】
また、実施の形態では、走行車体1の走行に伴って、区画261が切り替わる場合に、施肥量が段階的に変化する。隣り合う区画261で施肥量の差が極端に大きいと、区画261の境界部分での作物の生育への悪影響が発生する場合があるが、実施の形態では段階的に変化させることでこの悪影響が抑制される。
【0084】
さらに、実施の形態では、走行車体1の車速に応じて1段階の時間t1が変更されており、境界部分で肥料が過剰または不足する領域が大きくなりすぎないように施肥される。なお、段階の数や1段階での変化量ΔVを変更することでも、同様に、境界部分で肥料が過剰または不足する領域が大きくなりすぎないように施肥可能である。
【0085】
また、実施の形態では、作業者の入力に応じて、跨る2つの区画261の内、施肥量の多い方を優先するのか、施肥量の少ない方を優先するのかを設定可能である。施肥量が多い方を優先する場合には、肥料不足が発生しにくくなり、生育不良が抑制されやすく、収穫量の増大が期待される。一方、施肥量が少ない方を優先する場合には、肥料が過剰になることが発生しにくくなり、育ちすぎが抑制されやすく、収穫前の作物の倒伏の減少が期待される。
【0086】
さらに、実施の形態では、作業者の入力に応じて、可変施肥モードと慣行施肥モードが設定可能である。したがって、慣行施肥モードでは作業者が手動で入力した施肥量で施肥作業が可能である。よって、解析手段212では不毛な区画(肥料が必要な区画)と判定されていても作業者が肥料を多く撒きたくない場合や、解析手段212では肥沃な区画(肥料が不要な区画)と判定されていても作業者が肥料を多く撒きたい場合には、慣行施肥モードで対応可能である。また、可変施肥モードでは、配信サーバ200から受信した作業情報に基づいて自動で設定された施肥量で施肥作業も可能である。
【0087】
そして、実施の形態の可変施肥モードでは、マップ連動方式とリアルタイムセンシング方式も選択可能である。したがって、マップ連動方式では、受信した作業情報に基づいて作業が可能である。よって、リアルタイムセンシング方式に比べて随時の検知、演算が不要であるし、作業開始前に事前に作業情報を確認している場合には、事前に確認した状況と実際に作業された状況の違い(例えば、肥料の消費量)が少なく、作業者の違和感が少なくなる。また、リアルタイムセンシング方式では、現状の圃場の状況に応じて施肥量が補正されるため、過去のデータから解析されて予測された情報よりも実際の状況に応じたより適切な施肥量の設定が可能である。
【0088】
なお、実施の形態では、マップ連動方式とリアルタイムセンシング方式を作業者が手動で選択する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、走行車体1の現在位置に応じて、圃場の中央部ではマップ連動方式とし、枕地ではリアルタイムセンシング方式とするといった構成も可能である。
【0089】
(変更例)
本発明の作業車両は、苗移植機に限定されず、トラクタや薬液散布車両等の作業機を備えた各種作業用車両にも適用できる。なお、作業機としては、苗植付装置3に限定されず、耕うん機や整地機、播種機等の任意の作業機に適用可能である。よって、施肥範囲と施肥量の設定に限定されず、薬剤の散布範囲と散布量、播種範囲と播種量等にも適用可能である。
【0090】
さらに、乗用の苗移植機を例示したが、これに限定されず、自律走行する作業車両にも適用可能である。
【符号の説明】
【0091】
1…走行車体
4…施肥装置
260…圃場
261…区画
261-1…第1の区画
261-2…第2の区画
262…施肥範囲
300…制御部
R1…施肥範囲が第1の区画に重なる割合
R2…施肥範囲が第2の区画に重なる割合
SN1,SN2…検出部材
t1…各段階の時間
V…施肥量
V1…第1の施肥量
V2…第2の施肥量
ΔV…1段階での変化量
図1
図2
図3
図4
図5