(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164590
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】積層セラミックキャパシタ
(51)【国際特許分類】
H01G 4/30 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
H01G4/30 513
H01G4/30 201C
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023150907
(22)【出願日】2023-09-19
(62)【分割の表示】P 2020016623の分割
【原出願日】2020-02-03
(31)【優先権主張番号】10-2019-0086398
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、フイ ダエ
(72)【発明者】
【氏名】ユーン、チャン
(72)【発明者】
【氏名】ジョ、ジ ホン
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン スー
(72)【発明者】
【氏名】シン、ウー チュル
(57)【要約】
【課題】クロストークによる電界特性の劣化を防止する。
【解決手段】本発明の一実施形態によると、誘電体層及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極を含み、第1及び第2内部電極の積層方向に互いに対向する第1及び第2面、第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面、第1及び第2面と連結され、且つ第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面を含む本体と、本体の第5面及び第6面上で第1及び第2内部電極と接する第1及び第2外部電極と、を含み、第1内部電極の長さ方向のマージンbに対する第2内部電極の長さ方向のマージンaの比率(a/b)は0.33以上0.67以下であるか、第1内部電極の幅方向のマージンdに対する第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)は0.33以上0.67以下であり、第1及び第2内部電極の平均厚さは0.4um以下である積層セラミックキャパシタを提供できる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体層及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極を含み、前記第1及び第2内部電極の積層方向に互いに対向する第1及び第2面、前記第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面、前記第1及び第2面と連結され、且つ前記第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面を含む本体と、第1及び第2外部電極と、を含み、
前記第1及び第2内部電極は、本体の第5面及び第6面にそれぞれ露出し、
前記第1及び第2外部電極はそれぞれ、前記第1及び第2内部電極と接するように本体の第5面及び第6面上に配置され、
前記第3面及び前記第4面が対向する方向を長さ方向とし、前記第1内部電極または前記第2内部電極の前記長さ方向の末端から前記誘電体層の前記長さ方向の末端までの最短距離及び/または垂直距離を長さ方向のマージンとして、
前記第1内部電極の長さ方向のマージンをbとし、前記第2内部電極の長さ方向のマージンをaとしたときに、
前記第1内部電極の長さ方向のマージンbに対する前記第2内部電極の長さ方向のマージンaの比率(a/b)は0.33以上0.67以下(但し、a>0、b>0)であり、
前記第1及び第2内部電極の平均厚さは、0.4um以下である、積層セラミックキャパシタ。
【請求項2】
前記第1内部電極の長さ方向のマージンbと第2内部電極の長さ方向のマージンaとの差(b-a)は10um以上である、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項3】
誘電体層及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極を含み、前記第1及び第2内部電極の積層方向に互いに対向する第1及び第2面、前記第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面、前記第1及び第2面と連結され、且つ前記第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面を含む本体と、第1及び第2外部電極と、を含み、
前記第1及び第2内部電極はそれぞれ、本体の第3面及び第4面にそれぞれ露出し、
前記第1及び第2外部電極はそれぞれ、前記第1及び第2内部電極と接するように本体の第3面及び第4面上に配置され、
前記第5面及び前記第6面が対向する方向を幅方向とし、前記第1内部電極または前記第2内部電極の前記幅方向の末端から前記誘電体層の前記幅方向の末端までの最短距離及び/または垂直距離を幅方向のマージンとして、
前記第1内部電極の幅方向のマージンをdとし、前記第2内部電極の幅方向のマージンをcとしたときに、
前記第1内部電極の幅方向のマージンdに対する前記第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)は0.33以上0.67以下(但し、c>0、d>0)であり、
前記第1及び第2内部電極の平均厚さは、0.4um以下である、積層セラミックキャパシタ。
【請求項4】
前記第1内部電極の幅方向のマージンdと第2内部電極の幅方向のマージンcとの差(d-c)は10um以上である、請求項3に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項5】
誘電体層及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極を含み、前記第1及び第2内部電極の積層方向に互いに対向する第1及び第2面、前記第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面、前記第1及び第2面と連結され、且つ前記第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面を含む本体と、第1及び第2外部電極と、を含み、
第3外部電極をさらに含み、
前記第1内部電極は、本体の第3面または第4面に露出し、
前記第2内部電極は、本体の第5面及び第6面に露出するように配置され、
前記第1外部電極は、本体の第3面上に配置され、
前記第2外部電極は、本体の第4面上に配置され、
前記第3外部電極は、前記第2内部電極と電気的に接続し、本体の第1面、第2面、第5面及び第6面に配置され、
前記第5面及び前記第6面が対向する方向を幅方向とし、前記第1内部電極または前記第2内部電極の前記幅方向の末端から前記誘電体層の前記幅方向の末端までの最短距離及び/または垂直距離を幅方向のマージンとして、
前記第1内部電極の幅方向のマージンをdとし、前記第2内部電極の幅方向のマージンをcとしたときに、
前記第1内部電極の幅方向のマージンdに対する前記第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)は0.33以上0.67以下(但し、c>0、d>0)であり、
前記第1及び第2内部電極の平均厚さは、0.4um以下である、積層セラミックキャパシタ。
【請求項6】
第3内部電極をさらに含み、
前記第1内部電極は本体の第3面に露出し、前記第1外部電極と接するように配置され、
前記第3内部電極は本体の第4面に露出し、前記第2外部電極と接するように配置される、請求項5に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項7】
前記第3面及び前記第4面が対向する方向を長さ方向とし、前記第1内部電極または前記第2内部電極の前記長さ方向の末端から前記誘電体層の前記長さ方向の末端までの最短距離及び/または垂直距離を長さ方向のマージンとして、
前記第1内部電極の長さ方向のマージンをbとし、前記第2内部電極の長さ方向のマージンをaとしたときに、
前記第1内部電極の長さ方向のマージンbに対する前記第2内部電極の長さ方向のマージンaの比率(a/b)は0.33以上0.67以下(但し、a>0、b>0)である、請求項5または6に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項8】
誘電体層及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極を含み、前記第1及び第2内部電極の積層方向に互いに対向する第1及び第2面、前記第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面、前記第1及び第2面と連結され、且つ前記第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面を含む本体と、第1及び第2外部電極と、を含み、
第3外部電極をさらに含み、
前記第1内部電極は、本体の第3面及び第4面に露出し、
前記第2内部電極は、本体の第5面及び第6面に露出するように配置され、
前記第1及び第2外部電極はそれぞれ、本体の第3面及び第4面上に配置されて前記第1内部電極と電気的に接続し、
前記第3外部電極は、前記第2内部電極と電気的に接続し、本体の第1面、第2面、第5面及び第6面に配置され、
前記第5面及び前記第6面が対向する方向を幅方向とし、前記第1内部電極または前記第2内部電極の前記幅方向の末端から前記誘電体層の前記幅方向の末端までの最短距離及び/または垂直距離を幅方向のマージンとして、
前記第1内部電極の幅方向のマージンをdとし、前記第2内部電極の幅方向のマージンをcとしたときに、
前記第1内部電極の幅方向のマージンdに対する前記第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)は0.33以上0.67以下(但し、c>0、d>0)であり、
前記第1及び第2内部電極の平均厚さは、0.4um以下である、積層セラミックキャパシタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミックキャパシタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multi-Layer Ceramic Capacitor)は、受動素子部品の一つであって、回路上で電気信号を制御する役割を果たす。積層セラミックキャパシタは、主に電極内に電荷を蓄積し、直流(DC)信号を遮断し、交流(AC)信号を通過させるフィルタとしての役割を果たす。即ち、積層セラミックキャパシタは、電源ラインのACノイズ(noise)を迂回させて除去し、ICの動作を安定化させる役割を果たすといえる。
【0003】
かかるMLCC素子は、各層ごとの電磁的距離が近くなるほどクロストーク現象(cross talk、漏話)による特性劣化が発生し得る。特に、個別単品の素子を単に並列連結する場合に比べて、一つに併合されたチップを用いる場合、電界特性が低下する可能性が高くなるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、クロストークによる電界特性の劣化を防止することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、内部電極に加わるフリンジ電界による影響を最小限に抑えることにある。
【0006】
本発明のさらに他の目的は、所望しない電界信号によるノイズを低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によると、誘電体層及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極を含み、上記第1及び第2内部電極の積層方向に互いに対向する第1及び第2面、上記第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面、上記第1及び第2面と連結され、且つ上記第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面を含む本体と、第1及び第2外部電極と、を含み、上記第1内部電極の長さ方向のマージンをbとし、上記第2内部電極の長さ方向のマージンをaとしたときに、上記第1内部電極の長さ方向のマージンbに対する上記第2内部電極の長さ方向のマージンaの比率(a/b)は0.33以上(但し、a>0、b>0)である積層セラミックキャパシタを提供することができる。
【0008】
本発明の他の実施形態によると、誘電体層及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極を含み、上記第1及び第2内部電極の積層方向に互いに対向する第1及び第2面、上記第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面、上記第1及び第2面と連結され、且つ上記第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面を含む本体と、第1及び第2外部電極と、を含み、上記第1内部電極の幅方向のマージンをdとし、上記第2内部電極の幅方向のマージンをcとしたときに、上記第1内部電極の幅方向のマージンdに対する上記第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)は0.33以上(但し、c>0、d>0)である積層セラミックキャパシタを提供することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態によると、クロストークによる電界特性の劣化を防止することができる。
【0010】
本発明の他の実施形態によると、内部電極の末端に加わるフリンジ電界による影響を最小限に抑えることができる。
【0011】
本発明のさらに他の実施形態によると、所望しない電界信号によるノイズを低減させることができる積層セラミックキャパシタを提供することができる。
【0012】
但し、本発明の多様で有益な利点と効果は、上述の内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程で、より容易に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
【
図2】
図1の積層セラミックキャパシタの本体を概略的に示す斜視図である。
【
図3】
図1の積層セラミックキャパシタに適用される第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図4】
図1の積層セラミックキャパシタに適用される第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図である。
【
図5】
図1の積層セラミックキャパシタに適用される第1及び第2内部電極を重ねて示す平面図である。
【
図6】本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
【
図7】
図6の積層セラミックキャパシタの本体を概略的に示す斜視図である。
【
図8】
図6の積層セラミックキャパシタに適用される第1及び第2内部電極を重ねて示す平面図である。
【
図9】本発明のさらに他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
【
図10】本発明のさらに他の実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
【
図11】
図9及び
図10の積層セラミックキャパシタの本体を概略的に示す斜視図である。
【
図12】
図9及び
図10の積層セラミックキャパシタに適用することができる一実施形態の第1及び第2内部電極を重ねて示す平面図である。
【
図13】
図9及び
図10の積層セラミックキャパシタに適用することができる他の実施形態の第1及び第2内部電極を重ねて示す平面図である。
【
図14】
図9及び
図10の積層セラミックキャパシタに適用される第2内部電極を示す平面図である。
【
図15】
図9及び
図10の積層セラミックキャパシタに適用することができるさらに他の実施形態の第1及び第2内部電極を重ねて示す平面図である。
【
図16】本発明による積層セラミックキャパシタの長さ方向及び/または幅方向のマージンの比率によるクロストークレベル(S21-parameter)を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及びサイズなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0015】
そして、本発明を明確に説明するために、図面において説明と関係ない部分は省略し、複数の層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示し、同一思想の範囲内において機能が同一の構成要素に対しては、同一の参照符号を用いて説明する。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外する意味ではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0016】
以下、本発明の実施形態を明確に説明するために、キャパシタ本体110の方向を定義すると、図面に示されているX、Y、Zはそれぞれ、キャパシタ本体110の長さ方向(第2方向)、幅方向(第3方向)及び厚さ方向(第1方向)を示す。また、本実施形態においてZ方向は、誘電体層111、211、311、411が積層される積層方向と同一の概念で用いられることができる。
【0017】
図1は本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図であり、
図3及び4は
図1の積層セラミックキャパシタに適用される第1及び第2内部電極をそれぞれ示す平面図であり、
図5は
図1の積層セラミックキャパシタに適用される第1及び第2内部電極を重ねて示す平面図である。
【0018】
図1~
図5を参照すると、本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、誘電体層111及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極121、122を含み、上記第1及び第2内部電極121、122の積層方向に互いに対向する第1及び第2面S1、S2、上記第1及び第2面S1、S2と連結され、互いに対向する第3及び第4面S3、S4、上記第1及び第2面S1、S2と連結され、且つ上記第3及び第4面S3、S4と連結され、互いに対向する第5及び第6面S5、S6を含む本体110と、第1及び第2外部電極131、132と、を含む積層セラミックキャパシタを提供することができる。
【0019】
このとき、上記第1内部電極121の長さ方向のマージンをbとし、上記第2内部電極122の長さ方向のマージンをaとしたときに、上記第1内部電極121の長さ方向のマージンbに対する上記第2内部電極122の長さ方向のマージンaの比率(a/b)は0.33以上の範囲を満たすことができる(但し、a>0、b>0)。
【0020】
本発明による積層セラミックキャパシタにおいて、上記長さ方向のマージンの比率(a/b)及び/または後述する幅方向のマージンの比率(c/d)が所定の範囲内に属する場合、後述するように、フリンジング効果によって発生し得るクロストークを防止して電界特性の劣化を防止することができる。フリンジング効果とは、平行板キャパシタの電極端で円形に発散及び収束する電気力線によって発生する効果を意味し、これにより、所望しない電界信号が他のポートに移る場合、クロストークが発生し得る。かかる現象は、サイズの小さいチップを狭い面積内に複数個実装するか、または一つのチップに複数個の部品を併合する場合に発生しやすい。本発明の積層セラミックキャパシタは、このような問題点を解決することができるものであり、複数の内部電極が互いに補償パターンとして作用することにより、フリンジ電界の大きさを小さくすることができ、これにより、電界特性の劣化及びノイズの発生などを防止することができる。
【0021】
本明細書において「マージン」とは、誘電体層と内部電極のサイズの差を意味することができ、内部電極の末端と誘電体層の末端との間の距離を意味することができる。また、本明細書において「長さ方向のマージン」とは、内部電極の長さ方向(第2方向、X方向)の末端から誘電体層の長さ方向(第2方向、X方向)の末端までの最短距離及び/または垂直距離を意味することができ、上述の本体の第3面S3または第4面S4までの最短距離及び/または垂直距離を意味することができる。また、本明細書において「幅方向のマージン」とは、内部電極の幅方向(第3方向、Y方向)の末端から誘電体層の幅方向(第3方向、Y方向)の末端までの距離を意味することができ、上述の本体の第5面S5または第6面S6までの最短距離及び/または垂直距離を意味することができる。
【0022】
図12は第1内部電極321と第2内部電極322が配置された積層セラミックキャパシタの一断面図である。
図12を参照すると、第1内部電極321の長さ方向のマージンbは、
1の位置から
3の位置までの最短垂直距離を意味し、第2内部電極322の長さ方向のマージンaは、
2の位置から
3の位置までの最短垂直距離を意味する。また、第1内部電極321の幅方向のマージンdは、w1の位置からw3の位置までの最短垂直距離を意味し、第2内部電極322の幅方向のマージンcは、w2の位置からw3の位置までの最短垂直距離を意味する。
【0023】
キャパシタ本体110は、複数の誘電体層111をZ方向に積層した後に焼成したものであり、キャパシタ本体110の互いに隣接する誘電体層111の間の境界は、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認し難いほど一体化することができる。
【0024】
上記本体の具体的な形状は特に制限がないが、図示のように、本体は六面体状やそれと類似の形状からなることができる。焼成過程において本体に含まれているセラミック粉末の収縮により、本体は完全な直線を有する六面体状ではないが、実質的に六面体状を有することができる。また、キャパシタ本体110の形状、寸法、及び誘電体層111の積層数が、本実施形態の図面に示されたものに限定されない。
【0025】
本実施形態では、説明の便宜のために、キャパシタ本体110のZ方向に互いに対向する両面を第1及び第2面S1、S2、第1及び第2面S1、S2と連結され、X方向に互いに対向する両面を第3及び第4面S3、S4、第1及び第2面S1、S2と連結され、且つ第3及び第4面S3、S4と連結され、Y方向に互いに対向する両面を第5及び第6面S5、S6と定義する。
【0026】
本発明の一実施形態によると、上記誘電体層111を形成する原料は、十分な静電容量を得ることができる限り、特に制限されない。例えば、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料またはチタン酸ストロンチウム系材料などを用いることができる。
【0027】
また、上記誘電体層111を形成する材料は、チタン酸バリウム(BaTiO3)などのパウダーに、本発明の目的に応じて様々なセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤、分散剤などが添加されることができる。
【0028】
上記セラミック添加剤は、例えば、遷移金属酸化物または遷移金属炭化物、希土類元素、マグネシウム(Mg)またはアルミニウム(Al)などを用いることができる。
【0029】
本発明の一例において、サイズが互いに異なる複数の内部電極121、122は、誘電体層111を挟んで交互に配置されることができる。このとき、第1及び第2内部電極121、122は、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に分離されることができる。
【0030】
第1及び第2内部電極121、122を形成する材料は、特に制限されず、例えば、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、錫(Sn)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)及びそれらの合金のうち一つ以上の物質を含む導電性ペーストを用いて形成されることができる。上記導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法またはグラビア印刷法などを用いることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0031】
上記第1及び第2内部電極121、122の平均厚さは0.4um以下であることができる。上記内部電極の平均厚さは、焼成された内部電極の互いに異なる5箇所の位置で測定された値の平均であることができる。上記第1及び第2内部電極の平均厚さの下限は、特に制限されないが、例えば、0.01um以上であることができる。
【0032】
本発明の一実施形態において、第1内部電極121の長さ方向のマージンbに対する第2内部電極122の長さ方向のマージンaの比率(a/b)は0.33以上であることができる。上記第1内部電極121の長さ方向のマージンbに対する第2内部電極122の長さ方向のマージンaの比率(a/b)が0.33以上の範囲である場合、上記第2内部電極が補償パターンとしての機能を十分に発揮してクロストークが低減されることができ、上記比率(a/b)が0.33未満である場合、外部電極との距離が過度に近くなってショートが発生し得る。
【0033】
本発明の一例において、第1内部電極121の長さ方向のマージンbに対する第2内部電極122の長さ方向のマージンaの比率(a/b)の上限は、特に制限されないが、例えば、1未満であることができる。上記比率(a/b)が1である場合、第2内部電極122が補償パターンとしての機能を果たすことができなくなる。上記第1内部電極の長さ方向のマージンbに対する第2内部電極の長さ方向のマージンaの比率(a/b)は、1未満、0.95以下、0.90以下、0.85以下、0.80以下、0.75以下、0.70以下または0.67以下であることができる。第1内部電極の長さ方向のマージンbに対する第2内部電極の長さ方向のマージンaの比率(a/b)が上記範囲を満たすことにより、内部電極の末端に加わるフリンジ電界の影響を最小限に抑えることができ、クロストークを最小限に抑えることができる。
【0034】
本発明による一実施形態において、第1内部電極の長さ方向のマージンbと第2内部電極の長さ方向のマージンaとの差(b-a)は10um以上であることができる。上記第1内部電極の長さ方向のマージンbと第2内部電極の長さ方向のマージンaとの差(b-a)は、第1内部電極の長さ方向のマージンbの長さと第2内部電極の長さ方向のマージンaの長さとの差を意味することができ、X方向の長さの差を意味することができる。上記第1内部電極の長さ方向のマージンbと第2内部電極の長さ方向のマージンaとの差(b-a)が10um以上となるようにすることにより、積層セラミックキャパシタのノイズを効果的に低減させることができる。
【0035】
上記第1内部電極の長さ方向のマージンbと第2内部電極の長さ方向のマージンaとの差(b-a)は、例えば、10um以上、14um以上、18um以上、22um以上、26um以上または30um以上であることができ、上限は特に制限されないが、例えば、500um以下であることができる。第1内部電極の長さ方向のマージンbと第2内部電極の長さ方向のマージンaとの差(b-a)が上述の範囲を満たす場合、ノイズ除去効果を最大化することができる。
【0036】
本発明の他の実施形態において、第1内部電極の幅方向のマージンをdとし、上記第2内部電極の幅方向のマージンをcとしたときに、上記第1内部電極の幅方向のマージンdに対する上記第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)は0.33以上であることができる(但し、c>0、d>0)。上記第1内部電極の幅方向のマージンdに対する第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)が0.33以上の範囲ではクロストークが低減されることができ、上記比率(c/d)が0.33未満である場合、外部電極との距離が過度に近くなってショートが発生し得る。
【0037】
本発明の一例において、第1内部電極の幅方向のマージンdに対する第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)の上限は、特に制限されないが、例えば、1未満であることができる。上記比率(c/d)が1である場合、第2内部電極が補償パターンとしての機能を果たすことができなくなる。上記第1内部電極の幅方向のマージンdに対する第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)は、1未満、0.95以下、0.90以下、0.85以下、0.80以下、0.75以下、0.70以下または0.67以下であることができる。第1内部電極の幅方向のマージンdに対する第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)が上記範囲を満たすことにより、内部電極の末端に加わるフリンジ電界の影響を最小限に抑えることができ、クロストークを最小限に抑えることができる。
【0038】
本発明による一実施形態において、第1内部電極の幅方向のマージンdと第2内部電極の幅方向のマージンcとの差(d-c)は10um以上であることができる。上記第1内部電極の幅方向のマージンdと第2内部電極の幅方向のマージンcとの差(d-c)は、第1内部電極の幅方向のマージンdの幅と第2内部電極の幅方向のマージンcの幅との差を意味することができ、Y方向の幅の差を意味することができる。上記第1内部電極の幅方向のマージンdと第2内部電極の幅方向のマージンcとの差(d-c)が10um以上となるようにすることにより、積層セラミックキャパシタのノイズを効果的に低減させることができる。
【0039】
上記第1内部電極の幅方向のマージンdと第2内部電極の幅方向のマージンcとの差(d-c)は、例えば、10um以上、14um以上、18um以上、22um以上、26um以上または30um以上であることができ、上限は、特に制限されないが、例えば、500um以下であることができる。第1内部電極の幅方向のマージンdと第2内部電極の幅方向のマージンcとの差(d-c)が上述の範囲を満たす場合、ノイズ除去効果を最大化することができる。
【0040】
第1及び第2外部電極131、132はそれぞれ、第1及び第2内部電極と接して配置されることができる。第1及び第2外部電極がそれぞれ第1及び第2内部電極と接しているということは、第1内部電極が本体の外部に露出する部分を介して第1外部電極と電気的に接続されていることを意味することができ、第2内部電極が本体の外部に露出する部分を介して第2外部電極と電気的に接続されていることを意味することができる。上記第1及び第2外部電極131、132は、第1及び第2内部電極が露出する面と接している4つの面の一部まで延長されて配置されることができる。
【0041】
第1及び第2外部電極131、132の形成方法は、特に限定する必要はなく、例えば、導電性金属及びガラスを含むペーストに本体をディッピングして形成するか、または金属ペーストを乾燥させた乾燥膜を本体上に転写して形成することができる。
【0042】
本発明による一実施形態において、第1及び第2外部電極131、132は、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、錫(Sn)、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)及びそれらの合金のうち一つ以上を用いることができる。また、基板との実装性を向上させるために、第1及び第2外部電極131、132上にめっき層が形成されることができる。
【0043】
本発明の一実施形態において、第1及び第2内部電極は、本体の第3面及び第4面にそれぞれ露出するように配置されることができる。上記第1及び第2内部電極が本体の第3面及び第4面に露出するということは、第1内部電極及び第2内部電極がX方向に対向するように配置されたことを意味することができ、第1及び第2内部電極が長さ方向に配置されたことを意味することができる。このとき、第1外部電極131及び第2外部電極132は、上記第1内部電極121及び第2内部電極122と接するように本体の第3面及び第4面上にそれぞれ配置されることができる。
【0044】
図1~
図5は上記実施形態による積層セラミックキャパシタを示す。
図1~
図5を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ100は、X方向(長さ方向、第2方向)に対向する第1内部電極121及び第2内部電極122が本体110の第3面S3及び第4面S4にそれぞれ配置されることができる。また、第1外部電極131及び第2外部電極132は、上記本体110の第3面S3及び第4面S4にそれぞれ配置されて、上記第1内部電極121及び上記第2内部電極122とそれぞれ電気的に接続されることができる。本実施形態による積層セラミックキャパシタが上記構造を有する場合、通常のMLCCと類似の外観を有するようになる。
【0045】
本発明の他の実施形態において、第1及び第2内部電極は、本体の第5面及び第6面に露出するように配置されることができる。上記第1及び第2内部電極が本体の第5面及び第6面に露出するということは、第1内部電極及び第2内部電極がY方向に対向するように配置されたことを意味することができ、第1及び第2内部電極が幅方向に配置されたことを意味することができる。このとき、第1外部電極及び第2外部電極は、本体の第5面及び第6面上にそれぞれ配置されることができる。また、第1外部電極及び第2外部電極は、上記第1内部電極及び第2内部電極と接するように本体の第5面及び第6面上にそれぞれ配置されることができる。
【0046】
図6~
図8は上記実施形態による積層セラミックキャパシタを示す。
図6~
図8を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ200は、Y方向(幅方向、第3方向)に対向する第1内部電極221及び第2内部電極222が本体210の第5面S5及び第6面S6にそれぞれ配置されることができる。また、第1外部電極231及び第2外部電極232は、上記本体210の第5面S5及び第6面S6にそれぞれ配置されて、上記第1内部電極221及び上記第2内部電極222とそれぞれ電気的に接続されることができる。本実施形態による積層セラミックキャパシタが上記構造を有する場合、LICC(Low Inductance Chip Capacitor)と類似の外観を有するようになる。
【0047】
本発明のさらに他の実施形態において、本発明の積層セラミックキャパシタは、第3外部電極をさらに含み、第1内部電極は本体の第3面または第4面に露出し、第2内部電極は本体の第5面及び第6面に露出するように配置されることができる。このとき、第1外部電極は本体の第3面上に配置され、第2外部電極は本体の第4面上に配置され、第3外部電極は、上記第2内部電極と電気的に接続し、本体の第1面、第2面、第5面及び第6面に配置されることができる。
【0048】
図9~
図14は本実施形態による積層セラミックキャパシタを示す。
図9~
図13を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ300は、第1内部電極321が本体310の第3面S3または第4面S4に露出し、第2内部電極322は、本体310の第5面S5及び第6面S6に露出するように配置されることができる。また、第1外部電極331及び第2外部電極332は、上記本体310の第3面S3及び第4面S4にそれぞれ配置されて、上記第1内部電極321と電気的に接続されることができる。そして、第3外部電極333は、本体310の第1面S1、第2面S2、第5面S5及び第6面S6に配置されることができる。このとき、上記本体310の第5面S5及び第6面S6に露出するように配置される第2内部電極322は、
図13に示されたような形状を有することができ、例えば、+状であることができる。
【0049】
上記第3外部電極333は、
図9に示すように、本体310の第1面S1、第2面S2、第5面S5及び第6面S6を連結するように配置されることができ、
図10に示すように、第1面S1及び第2面S2上に断絶部位を含むか、または本体310の第1面S1及び第2面S2上には配置されないことができるが、これに制限されるものではない。
【0050】
本発明の一例において、本発明による積層セラミックキャパシタは、第3内部電極をさらに含むことができる。このとき、第1内部電極は、本体の第3面に露出し、第1外部電極と接するように配置され、上記第3内部電極は、本体の第4面に露出し、第2外部電極と接するように配置されることができる。
【0051】
図9~
図14を参照すると、上記実施形態の場合、上記積層セラミックキャパシタ310は、第1内部電極321及び第3内部電極323の位置に応じて多層構造を有することができる。例えば、本実施形態による積層セラミックキャパシタ310は、
図12に示すように第1内部電極321及び第2内部電極322が交互に複数層積層され、上記積層構造上に、
図13に示すように第2内部電極322及び第3内部電極323が複数層積層された構造を有することができる。このとき、
図12の構造の積層数及び
図13の構造の積層数は、キャパシタの使用目的に応じて適宜調節することができる。
【0052】
上記実施形態では、
図12の第1内部電極321の積層構造が下部に配置され、
図13の第3内部電極323の積層構造が上部に配置される場合を例に挙げたが、逆に
図12の第1内部電極321の積層構造が上部に配置され、
図13の第3内部電極323の積層構造が下部に配置される構造も当然、上記実施形態に含まれるといえる。本実施形態による積層セラミックキャパシタが上記構造を有する場合、3端子型キャパシタの形状を有することができ、上記外部電極のうち一つは、グラウンド電極としての機能を果たすことができる。
【0053】
本発明のさらに他の実施形態において、本発明による積層セラミックキャパシタは、第3外部電極をさらに含み、上記第1内部電極は、本体の第3面及び第4面に露出し、上記第2内部電極は、本体の第5面及び第6面に露出するように配置されることができる。このとき、第1外部電極は本体の第3面上に配置され、第2外部電極は本体の第4面上に配置され、上記第3外部電極は、上記第2内部電極と電気的に接続し、本体の第1面、第2面、第5面及び第6面に配置されることができる。
【0054】
図15は上記実施形態による積層セラミックキャパシタの断面図である。
図15を参照すると、第1内部電極421は、本体の第3面S3及び第4面S4に露出し、第1外部電極431及び第2外部電極432と接していることができる。また、第2内部電極422は、本体の第5面S5及び第6面S6に露出し、第3外部電極433と接していることができる。
【0055】
積層セラミックキャパシタが第3内部電極及び第3外部電極を含む場合、上記第3内部電極及び第3外部電極の厚さ及び形成方法などは、上述の第1及び第2内部電極、第1及び第2外部電極と同一であるため、省略する。
【0056】
下記表1及び
図16は、a/bの比率またはc/dの比率による散乱係数(S21-parameter)を示すものである。
【0057】
【0058】
表1を参照すると、a/bまたはc/dの比率が1である場合、補償パターンを適用しない場合と同一の結果が示されることが確認でき、上記比率(a/bまたはc/d)が低くなるにつれて減少率が増加する傾向があることが確認できる。特に、0.667を基準に急激な数値変化が示されることが確認できる。また、上記比率(a/bまたはc/d)が0.33である場合、非常に高い減少率が示されることが確認できる。
【0059】
上記表1から、本発明による積層セラミックキャパシタは、第2内部電極を補償パターンとして用いることにより、内部電極の末端に加わるフリンジ電界による影響を最小限に抑えることができ、クロストークによる電界特性の劣化を防止することができ、且つ所望しない電界信号によるノイズを低減させることができることが確認できる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
[その他の可能な項目]
[項目1]
誘電体層及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極を含み、前記第1及び第2内部電極の積層方向に互いに対向する第1及び第2面、前記第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面、前記第1及び第2面と連結され、且つ前記第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面を含む本体と、第1及び第2外部電極と、を含み、
前記第1内部電極の長さ方向のマージンをbとし、前記第2内部電極の長さ方向のマージンをaとしたときに、
前記第1内部電極の長さ方向のマージンbに対する前記第2内部電極の長さ方向のマージンaの比率(a/b)は0.33以上(但し、a>0、b>0)である、積層セラミックキャパシタ。
[項目2]
前記比率(a/b)は1未満である、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目3]
前記比率(a/b)は0.67以下である、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目4]
前記第1内部電極の長さ方向のマージンbと第2内部電極の長さ方向のマージンaとの差(b-a)は10um以上である、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目5]
誘電体層及びサイズが互いに異なる第1及び第2内部電極を含み、前記第1及び第2内部電極の積層方向に互いに対向する第1及び第2面、前記第1及び第2面と連結され、互いに対向する第3及び第4面、前記第1及び第2面と連結され、且つ前記第3及び第4面と連結され、互いに対向する第5及び第6面を含む本体と、第1及び第2外部電極と、を含み、
前記第1内部電極の幅方向のマージンをdとし、前記第2内部電極の幅方向のマージンをcとしたときに、
前記第1内部電極の幅方向のマージンdに対する前記第2内部電極の幅方向のマージンcの比率(c/d)は0.33以上(但し、c>0、d>0)である、積層セラミックキャパシタ。
[項目6]
前記比率(c/d)は1未満である、請求項5に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目7]
前記比率(c/d)は0.67以下である、請求項5に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目8]
前記第1内部電極の幅方向のマージンdと第2内部電極の幅方向のマージンcとの差(d-c)は10um以上である、請求項5から7のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目9]
前記第1及び第2内部電極の平均厚さは0.4um以下である、請求項1から8のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目10]
前記第1及び第2内部電極はそれぞれ、本体の第3面及び第4面にそれぞれ露出し、
前記第1及び第2外部電極はそれぞれ、前記第1及び第2内部電極と接するように本体の第3面及び第4面上に配置される、請求項1から9のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目11]
前記第1及び第2内部電極は、本体の第5面及び第6面にそれぞれ露出し、
前記第1及び第2外部電極はそれぞれ、前記第1及び第2内部電極と接するように本体の第5面及び第6面上に配置される、請求項1から10のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目12]
第3外部電極をさらに含み、
前記第1内部電極は、本体の第3面または第4面に露出し、
前記第2内部電極は、本体の第5面及び第6面に露出するように配置され、
前記第1外部電極は、本体の第3面上に配置され、
前記第2外部電極は、本体の第4面上に配置され、
前記第3外部電極は、前記第2内部電極と電気的に接続し、本体の第1面、第2面、第5面及び第6面に配置される、請求項1から11のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目13]
第3内部電極をさらに含み、
前記第1内部電極は本体の第3面に露出し、前記第1外部電極と接するように配置され、
前記第3内部電極は本体の第4面に露出し、前記第2外部電極と接するように配置される、請求項12に記載の積層セラミックキャパシタ。
[項目14]
第3外部電極をさらに含み、
前記第1内部電極は、本体の第3面及び第4面に露出し、
前記第2内部電極は、本体の第5面及び第6面に露出するように配置され、
前記第1及び第2外部電極はそれぞれ、本体の第3面及び第4面上に配置されて前記第1内部電極と電気的に接続し、
前記第3外部電極は、前記第2内部電極と電気的に接続し、本体の第1面、第2面、第5面及び第6面に配置される、請求項1から11のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
【符号の説明】
【0061】
100、200、300 積層セラミックキャパシタ
110、210、310 本体
111、211、311、411 誘電体層
121、221、321、421 第1内部電極
122、222、322、422 第2内部電極
323 第3内部電極
131、231、331、431 第1外部電極
132、232、332、432第2外部電極
333、433 第3外部電極