(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164591
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 9/02 20060101AFI20231102BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20231102BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20231102BHJP
F21V 25/00 20060101ALI20231102BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231102BHJP
【FI】
F21S9/02 200
F21S2/00 230
F21V23/00 115
F21V25/00
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023150930
(22)【出願日】2023-09-19
(62)【分割の表示】P 2022095606の分割
【原出願日】2018-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鶴留 和幸
(57)【要約】
【課題】ライトユニットから発せられた光が遮られることを抑制できる照明器具を提供する。
【解決手段】本開示に係る照明器具は、壁面又は天井面に取り付けられた底面と、長尺状のライトユニットと、検知範囲に人が存在するか否かを検知して前記ライトユニットを点灯制御する制御ユニットと、前記底面と反対側に前記ライトユニットが取り付けられた取付凹部と、前記ライトユニットの短手方向の少なくとも一方の側に設けられ、前記短手方向において前記ライトユニットから離れるにつれて前記底面に近づくように傾斜し、前記制御ユニットを露出させる開口が形成された傾斜部と、備えたことを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面又は天井面に取り付けられた底面と、
長尺状のライトユニットと、
検知範囲に人が存在するか否かを検知して前記ライトユニットを点灯制御する制御ユニットと、
前記底面と反対側に前記ライトユニットが取り付けられた取付凹部と、
前記ライトユニットの短手方向の少なくとも一方の側に設けられ、前記短手方向において前記ライトユニットから離れるにつれて前記底面に近づくように傾斜し、前記制御ユニットを露出させる開口が形成された傾斜部と、
を備えた照明器具。
【請求項2】
前記制御ユニットは、前記傾斜部の前記開口を通って外部空間へ突出した突出部を有する請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記突出部は、前記短手方向において前記ライトユニットから離れるにつれて前記底面に近づくように傾斜したカバーを有し、
前記カバーは、傾斜角度が前記傾斜部と等しい、または前記傾斜部よりも大きい請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記ライトユニットは、光源部と、前記光源部に対して前記取付凹部と反対側で前記光源部を覆うとともに、前記取付凹部と反対側へ向かって突出している透光カバーと、を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記ライトユニットの長手方向において前記ライトユニットの外側に配設された非常光源部を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記非常光源部が非常時に要求される機能を維持しているかどうかを点検するときに操作される点検スイッチを有する点検部が前記傾斜部に取り付けられた請求項5に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、建物の避難経路となる階段の踊り場の壁面に設置される照明器具である階段通路誘導灯が開示されている。この照明器具は、人検知センサと制御ユニットとを有する。商用電源から電力が供給されている通常時には、階段を利用する人の有無に応じて常用光源の点灯を行う。商用電源から電力供給が停止された非常時には、蓄電池から電力供給を受けて非常用光源を点灯させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
階段通路誘導灯のような照明器具には、建物側に設置された自動火災報知設備からの信号を伝える電線が接続される場合がある。その場合、自動火災報知設備からの信号に応じて、光源の点灯制御をすることができる。従来の照明器具では、自動火災報知設備からの信号により光源の点灯制御をするためには、内部の配線を取り外すなどの作業が必要となり、作業工数が多いという課題がある。また、照明器具の構造によっては常用光源から発せられた光が遮られる可能性がある。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたもので、ライトユニットから発せられた光が遮られることを抑制できる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る照明器具は、壁面又は天井面に取り付けられた底面と、長尺状のライトユニットと、検知範囲に人が存在するか否かを検知して前記ライトユニットを点灯制御する制御ユニットと、前記底面と反対側に前記ライトユニットが取り付けられた取付凹部と、前記ライトユニットの短手方向の少なくとも一方の側に設けられ、前記短手方向において前記ライトユニットから離れるにつれて前記底面に近づくように傾斜し、前記制御ユニットを露出させる開口が形成された傾斜部と、備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、傾斜部を設けることで、ライトユニットから発せられた光が遮られることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1による照明器具を示す斜視図である。
【
図2】実施の形態1による照明器具の第一ユニットから光源ユニットを取り外した状態を示す斜視図である。
【
図3】実施の形態1による照明器具の分解斜視図である。
【
図4】実施の形態1による照明器具の一部の構成を示すブロック図である。
【
図5】実施の形態1による制御ユニットの一部の構成を示すブロック図である。
【
図6】実施の形態1による制御ユニットの正面図である。
【
図7】実施の形態1による制御ユニットの平面図である。
【
図8】実施の形態1による制御ユニットの左側面図である。
【
図9】実施の形態1による制御ユニットの右側面図である。
【
図10】実施の形態1による制御ユニットを正面側から見た斜視図である。
【
図11】実施の形態1による制御ユニットを背面側から見た斜視図である。
【
図12】実施の形態1による制御ユニットの分解斜視図である。
【
図13】実施の形態1による制御ユニットの第二筐体から第一筐体を取り外した状態を示す斜視図である。
【
図14】実施の形態1による照明器具を、照明器具の長手方向に垂直な平面で切断した断面図である。
【
図15】実施の形態1による照明器具の器具本体に対して化粧部を取り付ける前の状態を示す断面図である。
【
図16】実施の形態2による照明器具の一部を示す斜視図である。
【
図17】実施の形態2による照明器具の一部を示す斜視図である。
【
図18】実施の形態2による照明器具の一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による照明器具1を示す斜視図である。本実施の形態の照明器具1は、例えば、建物の避難経路となる階段の踊り場の壁面または天井面に設置される階段通路誘導灯のような、非常用照明器具として用いることに適する。
図1に示すように、照明器具1は、光源ユニット100と、化粧部200と、器具本体300と、制御ユニット400と、非常光源部500と、点検部600とを備える。光源ユニット100は、第一光源に相当する。非常光源部500は、第二光源に相当する。光源ユニット100及び非常光源部500は、例えば発光ダイオードのような半導体光源を備えたものでもよい。
【0011】
本実施の形態の照明器具1は、全体として細長い形状を有する。光源ユニット100、化粧部200、器具本体300の各々は、照明器具1の長手方向に沿って延びる細長い形状を有する。典型的には、照明器具1は、その長手方向が水平になる姿勢で設置される。制御ユニット400は、照明器具1の長手方向の中央部分に配置されている。非常光源部500は、照明器具1の長手方向の一端に近い位置と、他端に近い位置との二箇所にそれぞれ配置されている。点検部600は、非常時に要求される機能を照明器具1が維持しているかどうかを点検するときに操作される点検スイッチを有する。典型的には、化粧部200及び器具本体300は、金属製である。
【0012】
第一ユニット700は、化粧部200及び器具本体300を含むユニットである。制御ユニット400は、第二ユニットに相当する。第一ユニット700は、光源ユニット100の少なくとも一部と、制御ユニット400の少なくとも一部とを収納する収納空間を有する。第一ユニット700は、照明器具1の本体に相当する。光源ユニット100は、第一ユニット700から取り外し可能である。
図2は、実施の形態1による照明器具1の第一ユニット700から光源ユニット100を取り外した状態を示す斜視図である。
【0013】
図2に示すように、第一ユニット700は、取付凹部210と、凹部連通開口211と、バネ221と、引っ掛け部222とを有する。取付凹部210は、第一ユニット700の正面を向く開口を有する凹部である。取付凹部210は、第一ユニット700の長手方向に沿って延びる細長い形状を有する。取付凹部210は、化粧部200により形成されている。光源ユニット100が第一ユニット700に取り付けられると、光源ユニット100の少なくとも一部が取付凹部210の内側の空間に収納される。
【0014】
凹部連通開口211は、取付凹部210の底部に形成された開口である。取付凹部210に光源ユニット100が取り付けられると、凹部連通開口211が光源ユニット100によって塞がれる。
【0015】
バネ221及び引っ掛け部222により、光源ユニット100を取付凹部210に対して固定可能である。バネ221は、取付凹部210の底部に設置されている。バネ221は、取付凹部210の長手方向の一端に近い位置にある。引っ掛け部222は、取付凹部210の長手方向の他端に形成されている。光源ユニット100は、バネ221及び引っ掛け部222に係合する係合部(図示省略)を有する。工具を用いることなく手作業によって光源ユニット100を取付凹部210に対して着脱できるように構成されていてもよい。
【0016】
化粧部200は、照明器具1の外装の一部を形成する部材である。すなわち、化粧部200は、照明器具1のうち、外から見える部分を形成する。化粧部200は、器具本体300に取り付けられている。化粧部200は、傾斜部214と、傾斜部214に形成された開口212とを有する。開口212の形状は、長方形である。本実施の形態であれば、化粧部200を備えたことで、照明器具1の外観を良好にする上で有利になる。
【0017】
制御ユニット400は、筐体部410と、筐体部410から突出する突出部420とを備える。筐体部410の少なくとも一部は、器具本体300と化粧部200との間に位置する。突出部420は、筐体部410から開口212を通って化粧部200の外側へ突出している。筐体部410及び突出部420は、樹脂材料で作られていることが望ましい。突出部420は、筐体部410と一体的に形成されている。
【0018】
図3は、実施の形態1による照明器具1の分解斜視図である。
図3に示す状態は、
図2に示す状態に対して、化粧部200を器具本体300から取り外した状態に相当する。
図3に示すように、器具本体300には、化粧部取付台110が設置されている。化粧部200を化粧部取付台110に対してネジにより締結することで、化粧部200を器具本体300に対して固定することができる。
【0019】
制御ユニット400及び点検部600が器具本体300に取り付けられている。器具本体300には、非常用制御ユニット120と、電源端子台131と、信号端子台132と、蓄電池140とがさらに設置されている。電源端子台131には、例えばAC100Vの商用電源が接続される。電源端子台131に入力された商用電源の電力は、図示しない電線を介して、光源ユニット100と非常用制御ユニット120とにそれぞれ供給される。蓄電池140は、商用電源の停電時に非常光源部500を点灯させるためのエネルギーを蓄える。非常用制御ユニット120は、電源端子台131から供給される商用電源の電力により蓄電池140を充電するための充電回路、非常時に蓄電池140から供給される電力により非常光源部500を点灯させるための点灯回路、制御回路などを備える。
【0020】
非常光源部500は、化粧部200の傾斜部214に配置されている。傾斜部214には、点検部600の表面を露出させるための開口213が形成されている。信号線150は、非常用制御ユニット120と点検部600との間をつなぐ。電線160の一端は、制御ユニット400に接続されている。
図3では図示を省略しているが、電線160の他端は、光源ユニット100に接続されている。
【0021】
図4は、実施の形態1による照明器具1の一部の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、光源ユニット100は、光源部101と、光源部101を点灯させる点灯制御装置102とを備える。点灯制御装置102は、電源端子台131から供給される商用電源の電力から、光源部101を点灯させるための直流電力を生成する点灯回路と、光源部101の点灯状態を制御する制御回路などを備える。
【0022】
制御ユニット400は、電線160を介して、光源ユニット100の点灯制御装置102に接続されている。制御ユニット400は、点灯制御装置102を介して、光源部101の点灯状態を制御する。点灯制御装置102は、制御ユニット400からの制御信号に応じて、光源部101の点灯状態を制御する。制御ユニット400は、制御回路を有する制御基板401と、センサモジュール402と、信号入力部403と、制御ユニット400の外部から手動で操作可能なスイッチ431とを備える。信号入力部403は、器具本体300に設置された信号端子台132に対して、電線170を介して接続されている。
【0023】
本実施の形態におけるセンサモジュール402は、検知範囲内に人が存在するか否かを検知する人感センサに相当する。本実施の形態におけるセンサモジュール402は、例えばマイクロ波のような電波を発信及び受信する電波センサに相当する。センサモジュール402は、検知範囲内へ電波を発信する。電波は、検知範囲内にある物体で反射する。センサモジュール402は、その反射波を受信する。電波を反射させた物体が移動していた場合、発信した電波と受信した電波との間に、物体の移動速度に応じた周波数の変化が生じる。センサモジュール402によれば、この送信波と反射波との周波数差を利用して、人を検知できる。すなわち、センサモジュール402によれば、ドップラー効果を用いて、人を検知できる。
【0024】
センサモジュール402は、照明器具1の外部の空間からの信号を受信する信号受信部に相当する。センサモジュール402は、検知範囲内にある物体で反射した電波を、外部空間からの信号として受信する。
【0025】
図4に示す例では、誘導灯用信号装置900が照明器具1に接続されている。誘導灯用信号装置900からの信号を伝達する電線910が信号端子台132に接続されている。誘導灯用信号装置900には、例えばAC100Vの商用電源が接続されている。誘導灯用信号装置900は、自動火災報知設備920に接続されている。本実施の形態における誘導灯用信号装置900は、照明器具1の外部に設けられた信号送付部に相当する。制御ユニット400の信号入力部403は、電線170、信号端子台132、及び電線910を介して、誘導灯用信号装置900に接続されている。
【0026】
図4に示す例では、制御ユニット400は、自火報連動信号を誘導灯用信号装置900から受信する。自火報連動信号は、自動火災報知設備920に連動する信号である。常時の自火報連動信号は、AC100Vの信号である。例えば火災発生時のような非常時の自火報連動信号は、0Vの信号である。
【0027】
図4に示す例のように、制御ユニット400の信号入力部403が、電線170、信号端子台132、及び電線910を介して、誘導灯用信号装置900に接続されており、信号入力部403の信号に応じて制御ユニット400が光源部101の点灯状態を制御するモードを「第一のモード」と称する。
【0028】
第一のモードでは、以下のようになる。AC100Vの自火報連動信号が信号入力部403に入力される常時においては、制御ユニット400は、センサモジュール402の信号に応じて光源部101の点灯状態を制御する。この常時において、制御ユニット400は、例えば、センサモジュール402が人を検知したときに光源部101を全光点灯させ、センサモジュール402が人を検知しないときに光源部101を減光または消灯させてもよい。このように、第一のモードにおいて、センサモジュール402の信号に応じて光源部101の点灯状態が制御される状態を「第一状態」と称する。これに対し、信号入力部403に入力される自火報連動信号が0Vとなる非常時においては、制御ユニット400は、センサモジュール402が人を検知しているか否かに関わらず、予め定められた調光率により光源部101の点灯状態を制御する。この非常時において、制御ユニット400は、例えば、センサモジュール402が人を検知しているか否かに関わらず、光源部101を強制的に全光点灯させてもよい。このように、第一のモードにおいて、センサモジュール402の信号に関わらず、予め定められた調光率により光源部101の点灯状態が制御される状態を「第二状態」と称する。第一のモードは、信号入力部403が誘導灯用信号装置900に対して接続されており、誘導灯用信号装置900からの信号に応じて第一状態及び第二状態が制御ユニット400により切り替えられるモードに相当する。
【0029】
照明器具1を誘導灯用信号装置900のような信号送付部に接続せずに照明器具1を使用することもできる。この場合、信号入力部403に自火報連動信号が入力されないので、信号入力部403の信号は常に0Vになる。照明器具1が誘導灯用信号装置900に接続されない場合には、制御ユニット400は、「第二のモード」の制御を行う。第二のモードは、信号入力部403が誘導灯用信号装置900に対して接続されておらず、センサモジュール402の信号に応じて制御ユニット400が光源部101の点灯状態を制御するモードである。第二のモードにおいて、制御ユニット400は、例えば、センサモジュール402が人を検知したときに光源部101を全光点灯させ、センサモジュール402が人を検知しないときに光源部101を減光または消灯させてもよい。
【0030】
図5は、実施の形態1による制御ユニット400の一部の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、制御ユニット400は、マイコン404、レギュレータ405、ホトカプラ406、及び信号出力端子407を備える。マイコン404は、制御基板401に設けられている。ホトカプラ406の例えば発光ダイオードのような発光素子は、信号入力部403に接続されている。照明器具1が誘導灯用信号装置900に接続されている場合には、自火報連動信号がホトカプラ406の発光素子に入力される。スイッチ431と、ホトカプラ406の例えばホトトランジスタのような受光素子とは、マイコン404と信号出力端子407とをつなぐ回路に接続されている。スイッチ431は、ホトカプラ406の受光素子と並列に接続されている。信号出力端子407は、電線160を介して、光源ユニット100に接続される。
【0031】
本実施の形態では、第一のモードと第二のモードとをスイッチ431により切り替え可能である。
図5に示すように、スイッチ431をオフにすると、第一のモードになる。第一のモードでは、以下のようになる。AC100Vの自火報連動信号が信号入力部403に入力される常時においては、ホトカプラ406の発光素子が発光してホトカプラ406の受光素子がオンすることにより、センサモジュール402により検知された人有無信号が信号出力端子407を介して光源ユニット100へ伝達される。この場合、センサモジュール402により検知された人有無信号に応じて光源部101の点灯状態が制御される第一状態となる。これに対し、信号入力部403の自火報連動信号が0Vとなる非常時においては、ホトカプラ406の発光素子が発光せず、ホトカプラ406の受光素子がオフする。その結果、センサモジュール402により検知された人有無信号が光源ユニット100へ伝達されなくなる。この場合、センサモジュール402の信号に関わらず、予め定められた調光率により光源部101の点灯状態が制御される第二状態となる。
【0032】
一方、スイッチ431をオンにすると、第二のモードになる。第二のモードでは、以下のようになる。信号入力部403の信号に関わらず、センサモジュール402により検知された人有無信号がスイッチ431を介して光源ユニット100へ伝達される。これにより、信号入力部403の信号に関わらず、センサモジュール402の信号に応じて光源部101の点灯状態が制御される。
【0033】
本実施の形態であれば、スイッチ431を操作するだけで第一のモードと第二のモードとを切り替え可能であり、例えば制御ユニット400内部の配線を取り外したりするような作業が不要である。このため、照明器具1を施工するときに、誘導灯用信号装置900に接続されるか否かに応じて、第一のモードと第二のモードとを簡単な作業で切り替えることができる。よって、照明器具1の施工作業が容易になる。
【0034】
本実施の形態では、点灯制御装置102が備える直流電源103により生成された直流電力が、電線160を介して、制御ユニット400に供給される。この直流電力は、レギュレータ405を介して、マイコン404に入力される。このように、本実施の形態の制御ユニット400は、光源ユニット100の点灯制御装置102から電力供給を受けることにより動作する。これにより、以下のような利点がある。制御ユニット400に電力供給するためのAC/DC変換回路が不要になる。制御ユニット400の端子及び配線の数を少なくすることができる。電力の変換ロスを低減できる。
【0035】
図6は、実施の形態1による制御ユニット400の正面図である。
図7は、実施の形態1による制御ユニット400の平面図である。
図8は、実施の形態1による制御ユニット400の左側面図である。
図9は、実施の形態1による制御ユニット400の右側面図である。
図10は、実施の形態1による制御ユニット400を正面側から見た斜視図である。
図11は、実施の形態1による制御ユニット400を背面側から見た斜視図である。
図12は、実施の形態1による制御ユニット400の分解斜視図である。
図13は、実施の形態1による制御ユニット400の第二筐体412から第一筐体411を取り外した状態を示す斜視図である。
【0036】
図6から
図11に示すように、制御ユニット400の筐体部410は、第一筐体411及び第二筐体412により形成されている。
図12に示すように、第二筐体412から第一筐体411を取り外し可能である。第一筐体411は、主として筐体部410の正面側の部分を形成する。第二筐体412は、主として筐体部410の背面側の部分を形成する。筐体部410は、制御基板401と、センサモジュール402の一部とを収納する中空部を有する。
【0037】
本実施の形態における制御ユニット400は、スイッチ432,433,434をさらに備える。スイッチ431,432,433,434の各々は、制御基板401に実装されている。これにより、構造を簡素化できる。スイッチ431,432,433,434の各々は、スライドスイッチにより構成されている。スライドスイッチは安価であるので、コストの低減に有利になる。スイッチ431,432,433,434は、それぞれ、操作部431a,432a,433a,434aを備える。操作部431a,432a,433a,434aをスライドさせると、スイッチ431,432,433,434が切り替わる。
【0038】
制御基板401には、信号入力部403と、電線接続部408とが設けられている。電線接続部408に電線160が接続される。信号入力部403に電線170が接続される。
【0039】
センサモジュール402は、信号線409を介して制御基板401に接続される。第一筐体411に、突出部420、鍔部440、開口441、及び開口442が形成されている。鍔部440は、突出部420の根元から外周側へ庇のように出ている面を形成している。開口441は、信号入力部403を露出させるための開口である。開口442は、電線接続部408を露出させるための開口である。
【0040】
第二筐体412に、台座部443及び背面貫通穴444が形成されている。台座部443に、溝状の信号線保持部445と、切欠き状のスライド部446とが形成されている。
図13に示すように、センサモジュール402は、台座部443により支持される。信号線409は、信号線保持部445により保持される。制御基板401は、スライド部446の内側に挿通されている。制御基板401を第一筐体411に取り付ける際には、スライド部446に対して制御基板401を上方向または横方向からスライドさせることにより、適正な取り付け位置に制御基板401を容易に組み付けることができる。
【0041】
図10に示すように、スイッチ431,432,433,434の操作部431a,432a,433a,434aは、筐体部410に形成された開口を通って、筐体部410の外部へ突出している。筐体部410の外から操作部431a,432a,433a,434aを指で操作することで、スイッチ431,432,433,434を切り替えることができる。
【0042】
制御ユニット400は、表示部450を有する。表示部450には、スイッチ431,432,433,434の操作部431a,432a,433a,434aの位置と、当該位置に対応した情報とが表示されている。表示部450を設けたことで、スイッチ431,432,433,434を操作したときに、どのような機能に切り替わったかを目視により容易に確認することができる。
【0043】
表示部450には、スイッチ431の操作部431aの位置に対応した情報として、自火報連動「有」及び「無」と表示されている。操作部431aを自火報連動「有」の位置にすると、スイッチ431がオフになり、制御ユニット400は、前述した第一のモードになる。操作部431aを自火報連動「無」の位置にすると、スイッチ431がオンになり、制御ユニット400は、前述した第二のモードになる。
【0044】
スイッチ432は、センサモジュール402の検知感度を切り替えるためのスイッチである。表示部450には、スイッチ432の操作部432aの位置に対応した情報として、検知感度「80%」及び「100%」と表示されている。操作部432aを検知感度「80%」の位置にすると、制御ユニット400は、センサモジュール402の検知領域を80%用いて人を検知するモードになる。このモードでは、人を検知できる検知領域が比較的狭くなるが、誤検知を確実に抑制する上では有利になる。操作部432aを検知感度「100%」の位置にすると、制御ユニット400は、センサモジュール402の検知領域を100%用いて人を検知するモードになる。このモードでは、人を検知できる検知領域が広くなるという利点がある。
【0045】
スイッチ433は、照明器具1の待機動作を切り替えるためのスイッチである。待機動作とは、センサモジュール402が人を検知していないときの照明器具1の動作である。表示部450には、スイッチ433の操作部433aの位置に対応した情報として、待機動作「10%」、「30%」及び「100%」と表示されている。操作部433aを待機動作「10%」の位置にすると、センサモジュール402が人を検知していないときに、制御ユニット400は、光源ユニット100を調光率10%で点灯させる処理を行う。操作部433aを待機動作「30%」の位置にすると、センサモジュール402が人を検知していないときに、制御ユニット400は、光源ユニット100を調光率30%で点灯させる処理を行う。操作部433aを待機動作「100%」の位置にすると、センサモジュール402が人を検知していないときに、制御ユニット400は、光源ユニット100を調光率100%で点灯させる処理を行う。
【0046】
スイッチ434は、センサモジュール402が人を検知している状態から人を検知しない状態に変化した後の点灯時間を切り替えるためのスイッチである。表示部450には、スイッチ434の操作部434aの位置に対応した情報として、点灯時間「10秒」、「1分」及び「3分」と表示されている。操作部434aを点灯時間「10秒」の位置にした場合には、センサモジュール402が人を検知している状態から人を検知しない状態に変化した後、10秒が経過すると、制御ユニット400は、待機状態に移行する処理を行う。操作部434aを点灯時間「1分」の位置にした場合には、センサモジュール402が人を検知している状態から人を検知しない状態に変化した後、1分が経過すると、制御ユニット400は、待機状態に移行する処理を行う。操作部434aを点灯時間「3分」の位置にした場合には、センサモジュール402が人を検知している状態から人を検知しない状態に変化した後、3分が経過すると、制御ユニット400は、待機状態に移行する処理を行う。
【0047】
図2に示すように、スイッチ431,432,433,434の操作部431a,432a,433a,434aは、凹部連通開口211から手を差し入れることで操作できる位置に配置されている。操作部431a,432a,433a,434a及び表示部450は、凹部連通開口211と、器具本体300との間に位置する。作業者は、凹部連通開口211から操作部431a,432a,433a,434a及び表示部450を視認できる。
【0048】
光源ユニット100を第一ユニット700から取り外した状態では、スイッチ431,432,433,434の操作部431a,432a,433a,434aに手を触れることができるので、スイッチ431,432,433,434を操作可能である。本実施の形態であれば、光源ユニット100を第一ユニット700から取り外すことによってスイッチ431,432,433,434を操作することが可能となる。このため、スイッチ431,432,433,434による設定状態を変更する必要が生じた場合に、簡単な作業でスイッチ431,432,433,434を切り替えることができる。
【0049】
図1に示すように、光源ユニット100が第一ユニット700に取り付けられた状態では、光源ユニット100が凹部連通開口211を塞ぐ。この状態では、スイッチ431,432,433,434の操作部431a,432a,433a,434aに手を触れることができないので、スイッチ431,432,433,434を操作することはできない。本実施の形態であれば、光源ユニット100が第一ユニット700に取り付けられた状態ではスイッチ431,432,433,434を操作することができないので、スイッチ431,432,433,434が誤って切り替えられてしまうことを確実に防止できる。
【0050】
本実施の形態では、照明器具1に正対した作業者にとって左に相当する方向を「左」とし、当該作業者にとって右に相当する方向を「右」とし、左と右とを結ぶ方向を「左右方向」と称する。スイッチ431,432,433,434は、それぞれ、操作部431a,432a,433a,434aを左右方向にスライドさせることにより切り替わる。
【0051】
スイッチ432,433,434は、照明器具1の特定のパラメータを切り替え可能なスイッチに相当する。すなわち、操作部432aをスライドさせると「検知感度」のパラメータを切り替え可能であり、操作部433aをスライドさせると「待機動作」のパラメータを切り替え可能であり、操作部434aをスライドさせると「点灯時間」のパラメータを切り替え可能である。スイッチ432,433,434は、いずれも、操作部432a,433a,434aを左から右へ向かってスライドさせると、切り替え対象となるパラメータが大きくなるように構成されている。グラフの横軸は、通常、左から右へ向かってパラメータが大きくなるように記載される。このため、人間にとって、左から右へ向かってパラメータが大きくなることは、感覚的に理解しやすい。
【0052】
表示部450は、取付凹部210の奥にある。このため、スイッチ432,433,434を操作するときに、暗くて表示部450が見にくい場合がある。本実施の形態であれば、操作部432a,433a,434aを左から右へ向かってスライドさせると、切り替え対象となるパラメータが大きくなるように構成されている。それゆえ、操作部432a,433a,434aをどちらにスライドさせると、パラメータが大きくなるか小さくなるかを作業者が感覚的に理解しやすい。このため、暗くて表示部450が見にくい場合であっても、スイッチ432,433,434を適切に切り替える上で有利になる。
【0053】
変形例として、上記とは逆に、操作部432a,433a,434aを左から右へ向かってスライドさせると、切り替え対象となるパラメータが小さくなるように構成してもよい。そのように、意図的に逆の方向にパラメータを変化させることで、作業者に意識的に操作させるようにしてもよい。
【0054】
また、操作部を左右方向にスライドさせることにより切り替わるスライドスイッチを制御ユニット400が備え、当該操作部をスライドさせることにより照明器具1の特定の機能のオンオフを切り替え可能に構成されていてもよい。その場合において、当該操作部を左から右へ向かってスライドさせると当該機能がオフからオンになるようにすることで、暗くて表示部450が見にくい場合であっても、当該スライドスイッチを適切に切り替える上で有利になる。変形例として、上記とは逆に、当該操作部を左から右へ向かってスライドさせると当該機能がオンからオフになるように構成してもよい。
【0055】
操作部431a,432a,433a,434aの色と、表示部450のうち操作部431a,432a,433a,434aの位置を示す部分の色とが異なるようにしてもよい。そのようにすることで、操作部431a,432a,433a,434aがどの位置にあるかを作業者がより確実に視認することができる。表示部450のうち操作部431a,432a,433a,434aの位置を示す部分とは、照明器具1に正対した作業者から見て、操作部431a,432a,433a,434aと重なりうる部分である。例えば、
図10において、表示部450の位置表示部451,452,453は、操作部434aの位置を示す部分である。この場合、位置表示部451,452,453の色を例えば白色とし、操作部434aの色を例えば黒色とする。作業者から見て、位置表示部451の白色が操作部434aの黒色によって隠れると、操作部434aが「10秒」の位置にあることが容易に視認できる。同様にして、位置表示部452の白色が操作部434aの黒色によって隠れると操作部434aが「1分」の位置にあることが容易に視認でき、位置表示部453の白色が操作部434aの黒色によって隠れると操作部434aが「3分」の位置にあることが容易に視認できる。
【0056】
複数のスイッチ431,432,433,434の各々の操作部431a,432a,433a,434aが、互いに異なる形状または寸法を有するように構成してもよい。例えば、操作部431a,432a,433a,434aが、互いに異なる突出長さを有するように構成してもよい。そのようにすることで、操作部431a,432a,433a,434a及び表示部450が暗くて見にくい場合であっても、手探りで操作部431a,432a,433a,434aを区別することができるので、スイッチ431,432,433,434のうち、操作すべきスイッチを容易に見つけることができる。
【0057】
図11に示すように、筐体部410の背面に貫通する背面貫通穴444から、制御基板401の一部を視認することができる。このため、制御ユニット400の組み立て時に、制御基板401の取り付けをし忘れることを確実に防止できる。また、背面貫通穴444を備えたことで、台座部443及びスライド部446などを有する第二筐体412を、
図11中の矢印A方向に可動する金型で成型することができる。このため、第二筐体412の製造が容易になる。
【0058】
筐体部410の背面に、電線保持部447と、切欠き部448とが形成されている。電線保持部447は、電線160を収納可能な空間を有する細長い凹部である。
図8及び
図9に示すように、切欠き部448は、筐体部410の背面の下部の角部を切り欠いた部分に相当する。切欠き部448により形成される空間に信号線150を挿通することができる。
【0059】
図14は、実施の形態1による照明器具1を、照明器具1の長手方向に垂直な平面で切断した断面図である。
図14の断面図の切断位置は、制御ユニット400の中央の位置に相当する。
図14に示すように、第一ユニット700は、取付凹部210の内側の空間である第一収納空間701と、取付凹部210の外側の空間である第二収納空間702と有する。光源ユニット100の一部が第一収納空間701に収納されている。光源ユニット100は、光源部101を覆う透光カバー104を備える。透光カバー104の大部分は、取付凹部210の外にある。透光カバー104は、化粧部200に対して、正面側へ向かって突出している。
【0060】
制御ユニット400の、突出部420以外の部分は、第二収納空間702に収納されている。本実施の形態であれば、取付凹部210の外側の第二収納空間702に制御ユニット400を配置したことで、取付凹部210の内部空間を広くすることができる。このため、光源ユニット100が備える電気部品などの格納スペースを広げることができる。また、スイッチ431,432,433,434を操作するときの作業スペースを広くすることができる。
【0061】
器具本体300は、第一面301を有する。第一面301は、照明器具1の背面に相当する。照明器具1は、建物の壁面または天井面のような取付面に対して第一面301が対向するように設置される。
【0062】
取付凹部210は、第一面301の反対側にある。すなわち、取付凹部210は、照明器具1の正面にある。取付凹部210は、第一光源である光源ユニット100が取り付けられる部分である第一光源取付部に相当する。
【0063】
板状の傾斜部214は、取付凹部210に隣接して設けられている。傾斜部214は、取付凹部210及び光源ユニット100から離れるにつれて第一面301に近づくように傾斜している。制御ユニット400の筐体部410は、傾斜部214の内側の第二収納空間702に収納されている。突出部420は、傾斜部214に形成された開口212を通って、照明器具1の外部空間へ突出している。本実施の形態であれば、制御ユニット400の筐体部410が化粧部200の内側に配置され、突出部420の周囲が化粧部200により覆われていることで、照明器具1の外観を良好にする上で有利になる。
【0064】
突出部420は、第一面301に対して傾斜したカバー421を有する。カバー421は、取付凹部210及び光源ユニット100から離れるにつれて第一面301に近づくように傾斜している。カバー421は、傾斜部214と同じ向きに傾斜している。センサモジュール402の少なくとも一部は、突出部420の内部に位置する。センサモジュール402は、カバー421の内面に対して空間を介して対向する表面部402aを有する。カバー421は、表面部402aを覆っている。センサモジュール402の表面部402aから発信された電波は、カバー421を透過して、外部空間へ放射される。また、外部空間の物体で電波が反射した反射波は、カバー421を透過して、センサモジュール402の表面部402aにて受信される。表面部402aは、その全体が傾斜部214の面よりも外側にある。これにより、センサモジュール402が発信及び受信する電波が、金属製の傾斜部214によって遮られることを防止できる。
【0065】
本実施の形態であれば、化粧部200に傾斜部214を形成したことで、光源ユニット100から発せられた光が化粧部200に遮られることを抑制できるので、より広い範囲を照明することが可能となる。
【0066】
センサモジュール402の表面部402aは、取付凹部210及び光源ユニット100から離れるにつれて第一面301に近づくように傾斜している。このようにセンサモジュール402を斜めに配置することで、センサモジュール402による人の検知範囲をより広くすることができる。また、カバー421は、センサモジュール402の表面部402aに対して平行に位置する。これにより、表面部402aから発信された電波がカバー421で反射することをより確実に抑制できるので、センサモジュール402による検知性能を向上できる。
【0067】
本実施の形態では、第一面301に対するカバー421の傾斜角度(劣角)は、第一面301に対する傾斜部214の傾斜角度(劣角)よりも大きい。これにより、光源ユニット100から発せられた光が、カバー421の下端部422で遮られることがないので、光のロスを抑制できる。なお、第一面301に対するカバー421の傾斜角度(劣角)が、第一面301に対する傾斜部214の傾斜角度(劣角)に等しい場合においても、上記と同様の効果が得られる。
【0068】
制御ユニット400の鍔部440は、開口212の周縁部において、傾斜部214の内面に接触または近接している。鍔部440の面は、傾斜部214と平行になるように、第一面301に対して傾斜している。
【0069】
以下の説明では、第一面301に対して垂直な方向を「第一方向」と称する。
図14において破線で示す筒状図形950は、開口212の縁部を第一方向へ平行移動した軌跡からなる仮想の筒状図形に相当する。筒状図形950は、四角形の筒状になる。本実施の形態では、筒状図形950の内側に突出部420の全体が位置する。これにより、以下のような利点がある。
図15は、器具本体300に対して化粧部200を取り付ける前の状態を示す断面図である。
図15の断面図の切断位置は、
図14と同じである。制御ユニット400は、化粧部200を取り付ける前に、器具本体300に対して取り付けられている。化粧部200を取り付けるときには、器具本体300に対して化粧部200を正対させた状態で化粧部200を器具本体300へ近づけていき、化粧部200を器具本体300と合体させる。化粧部200を器具本体300と合体させるときには、突出部420を開口212に挿入する必要がある。本実施の形態であれば、化粧部200を器具本体300に対して第一方向へ移動させることによって突出部420を開口212に挿入することができる。よって、器具本体300に対して化粧部200を正対させた状態で化粧部200を第一方向へ移動させる操作によって、化粧部200を器具本体300と合体させることができる。このため、器具本体300に対して化粧部200を取り付ける作業がしやすく、当該作業を容易かつ迅速に実施することができる。
【0070】
さらに、本実施の形態であれば、開口212の大きさを、突出部420の根元部の大きさとほぼ同じ大きさにすることができる。すなわち、開口212の大きさを、鍔部440の面の位置における突出部420の大きさとほぼ同じ大きさにすることができる。このため、開口212と突出部420との間の隙間を小さくすることができる。これに対し、化粧部200を器具本体300に取り付けるときに化粧部200を斜めの方向に移動させなければならない構成であると、開口212の大きさを、突出部420の根元部の大きさよりも十分に大きくする必要がある。そのような構成であると、開口212と突出部420との間の隙間を小さくすることができない。
【0071】
鍔部440の面は、筐体部410と突出部420との境界に相当する。
図14に示すように、本実施の形態における突出部420は、カバー421と鍔部440との間を接続する壁部423を有する。壁部423は、鍔部440から第一方向に沿って突出している。壁部423は、開口212の縁部のうち、第一面301との距離が最も近くなる部分に沿って位置する。本実施の形態であれば、このような壁部423を設けたことで、筒状図形950の内側に突出部420の全体が位置するようにしつつ、突出部420の内部空間を十分に大きくすることができる。このため、センサモジュール402を配置するスペースを広くできる。
【0072】
以上、実施の形態1について説明したが、本開示は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、信号送付部は、誘導灯用信号装置900に代えて、自動火災報知機でもよいし、自動火災報知機と誘導灯用信号装置が連結した構成を有するものでもよい。また、信号送付部から入力される信号は、AC100Vに限らず、例えば、誘導灯信号装置から送付される減光信号でもよい。
【0073】
信号受信部は、センサモジュール402のような電波式の人感センサに限定されるものではなく、人体から発せられる赤外線を外部空間からの信号として受信する赤外線式の人感センサでもよいし、外部空間の光量を信号として受信する明るさセンサでもよいし、リモコンから発せられた電磁波を外部空間からの信号として受信するリモコン用の受光部でもよい。また、スイッチ431,432,433,434については、スライド式の機構を有するスイッチを例に説明したが、これに代えて、例えば、押しボタン式の機構を有するスイッチを用いてもよいし、針またはその他の工具を差し込んで切り替え操作をするような機構を有するスイッチを用いてもよい。また、複数のスイッチ431,432,433,434が同じ種類の機構を有するものに統一されていなくてもよく、複数種類の機構が混在していてもよい。
【0074】
実施の形態2.
次に、
図16から
図18を参照して、実施の形態2について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分については説明を簡略化または省略する。
【0075】
図16から
図18は、それぞれ、実施の形態2による照明器具1の一部を示す斜視図である。
図16及び
図17に示すように、本実施の形態の照明器具1における化粧部200は、蓄電池140を収納するための蓄電池収納部180を覆う蓋部230を備える。
図17に示すように、蓋部230は、ヒンジ部231を介して、化粧部200の本体に対して連結されている。ヒンジ部231を中心として蓋部230を回転させることで、蓋部230を開閉することができる。
【0076】
図16に示すように、蓋部230を閉じた状態にすると、蓄電池収納部180の開口が蓋部230により塞がれて、蓄電池140が外から見えない状態になる。
図17に示すように、蓋部230を開いた状態にすると、蓄電池収納部180の開口が開放され、蓄電池140が外から見える状態になる。
【0077】
蓋部230を開くと、蓄電池140を照明器具1から取り外すことができる。
図18は、蓄電池140を照明器具1から取り外した状態を示している。本実施の形態であれば、蓋部230を開くと蓄電池140を取り外すことができるので、蓄電池140を点検したり交換したりするときに、化粧部200を取り外す作業が不要である。このため、蓄電池140の点検あるいは交換を容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0078】
1 照明器具、 100 光源ユニット、 101 光源部、 102 点灯制御装置、 103 直流電源、 104 透光カバー、 110 化粧部取付台、 120 非常用制御ユニット、 131 電源端子台、 132 信号端子台、 140 蓄電池、 150 信号線、 160 電線、 170 電線、 180 蓄電池収納部、 200 化粧部、 210 取付凹部、 211 凹部連通開口、 212 開口、 213 開口、 214 傾斜部、 221 バネ、 222 引っ掛け部、 230 蓋部、 231 ヒンジ部、 300 器具本体、 301 第一面、 400 制御ユニット、 401 制御基板、 402 センサモジュール、 402a 表面部、 403 信号入力部、 404 マイコン、 405 レギュレータ、 406 ホトカプラ、 407 信号出力端子、 408 電線接続部、 409 信号線、 410 筐体部、 411 第一筐体、 412 第二筐体、 420 突出部、 421 カバー、 422 下端部、 423 壁部、 431,432,433,434 スイッチ、 431a,432a,433a,434a 操作部、 440 鍔部、 441 開口、 442 開口、 443 台座部、 444 背面貫通穴、 445 信号線保持部、 446 スライド部、 447 電線保持部、 448 切欠き部、 450 表示部、 451,452,453 位置表示部、 500 非常光源部、 600 点検部、 700 第一ユニット、 701 第一収納空間、 702 第二収納空間、 900 誘導灯用信号装置、 910 電線、 920 自動火災報知設備、 950 筒状図形