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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164665
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】ホルダ搬送装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/04 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
G01N35/04 G
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023153870
(22)【出願日】2023-09-20
(62)【分割の表示】P 2019079384の分割
【原出願日】2019-04-18
(31)【優先権主張番号】P 2018084068
(32)【優先日】2018-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】309007184
【氏名又は名称】あおい精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 照明
(57)【要約】
【課題】設置面積を省スペース化することが可能であるホルダ搬送装置を提供する。
【解決手段】一形態にかかるホルダ搬送装置は、上下に延びる上昇路及び下降路を有し循環する昇降循環路に沿って配される送り部材と、前記送り部材に取付けられ、検体容器を保持するホルダを立位状態で支持する複数の支持プレートと、を備える、エレベータ装置を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に延びる上昇路及び下降路を有し循環する昇降循環路に沿って配される送り部材と、前記送り部材に取付けられ、検体容器を保持するホルダを立位状態で支持する複数の支持プレートと、を備える、エレベータ装置を備える、ホルダ搬送装置。
【請求項2】
複数の前記エレベータ装置と、
前記エレベータ装置の間において上下に複数列設けられた搬送ラインを備える、コンベア装置と、を備える請求項1に記載のホルダ搬送装置。
【請求項3】
支持プレートは、前記昇降循環路の外周側に立設されるプレート部材と、前記搬送ラインに隣接する側が開口するガイド壁と、を備える、請求項2に記載のホルダ搬送装置。
【請求項4】
検体容器を保持するホルダを立位状態で支持するとともに所定の昇降路に沿って移動する支持部を有するエレベータ装置と、
前記昇降路の方向において複数箇所に配され、前記エレベータ装置の前記昇降路にある前記支持部に隣接して配されるとともに前記昇降路と交差する搬送ラインに沿って前記ホルダを搬送する、複数の搬送機構と、備えるホルダ搬送装置。
【請求項5】
前記搬送ラインの端部と前記エレベータ装置の昇降路が隣接して配置され、
前記支持プレート上と前記搬送ライン上との間で前記ホルダを移動させる移動装置を備える、請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のホルダ搬送装置。
【請求項6】
前記搬送ラインを流れる前記検体容器に処理を施す処理装置をさらに備える、請求項2または請求項4に記載のホルダ搬送装置。
【請求項7】
前記昇降路、及び前記搬送ラインを、昇降路の方向及び前記搬送ラインの方向に対して交差する方向に、それぞれ複数並列して備える、請求項2乃至6のいずれかに記載のホルダ搬送装置。
【請求項8】
前記搬送機構は、前記ホルダの側方において前記搬送ラインに沿って配されるガイドレールと、前記ホルダの底部を支持して搬送方向に移動する送り部材と、を有し、
前記支持部は、前記ホルダの底部を支持する支持プレートと、前記ホルダの側方に配されるガイド部材と、を備え、
所定の停止位置に配された前記支持部の前記支持プレートと、前記搬送機構の搬送経路の端部との間が、前記ホルダの前記搬送経路の方向の長さよりも狭い、請求項1乃至7のいずれかに記載のホルダ搬送装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体容器を保持する検体ホルダを昇降するホルダ搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
血液等の検体を収容可能な検体容器を搬送する搬送装置において、検体容器を立位状態で保持するホルダを搬送するホルダ搬送装置が知られている。
【0003】
ホルダ搬送装置は、例えば所定の搬送経路に沿って設けられた一対のガイドレールと、一対のガイドレール間に設けられ所定の方向に送られるベルトコンベアと、を備える。例えば複数の搬送ラインが設けられる場合、水平な面内に搬送ラインが複数並べられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-212064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のホルダ搬送装置においては、搬送ラインの数の分の設置スペースを要するため、搬送ラインの数に応じて大きなスペースを確保する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一形態にかかるホルダ搬送装置は、上下に延びる上昇路及び下降路を有し循環する昇降循環路に沿って配される送り部材と、前記送り部材に取付けられ、検体容器を保持するホルダを立位状態で支持する複数の支持プレートと、を備える、エレベータ装置を備える。
【発明の効果】
【0007】
実施形態によれば、設置面積を省スペース化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態に係るホルダ搬送装置の斜視図。
図2】同実施形態にかかるホルダ搬送装置の搬送ラインの断面図。
図3】同実施形態にかかるホルダ搬送装置の一部を示す断面図。
図4】同実施形態にかかるホルダ搬送装置の一部を示す斜視図。
図5】同実施形態にかかるホルダ搬送装置の動作を示す説明図。
図6】同実施形態にかかるホルダ搬送装置の動作を示す説明図。
図7】本発明の第2実施形態に係るホルダ搬送装置の説明図。
図8】同ホルダ搬送装置の説明図。
図9】本発明の第3実施形態に係るホルダ搬送装置の説明図。
図10】同ホルダ搬送装置の説明図。
図11】同ホルダ搬送装置の説明図。
図12】同ホルダ搬送装置の説明図。
図13】同ホルダ搬送装置の説明図。
図14】他の実施形態にかかるホルダ搬送装置の説明図。
図15】同実施形態にかかるホルダ搬送装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態にかかるホルダ搬送装置1及びホルダ搬送方法について、図1乃至図5を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係るホルダ搬送装置1の斜視図である。図2はホルダ搬送装置1のコンベアラインの構成を示す断面図であり、図3はホルダ搬送装置1の一部を示す断面図である。図4はホルダ搬送装置1の一部を示す斜視図であり、図5及び図6はホルダ搬送装置1の動作を示す説明図である。図中矢印x、y、zは互いに直交する3方向を示す。
【0010】
ホルダ搬送装置1は、一対のエレベータ装置10と、一対のエレベータ装置10の間に設けられたコンベア装置20と、制御部50と、を備える。
【0011】
左右一対のエレベータ装置10は、コンベア装置20を挟んで対向し、互いに所定の間隔を開けて配置されている。一対のエレベータ装置10は、外郭を構成するハウジング11と、所定の昇降循環路A1(昇降路)に沿って設けられた複数の搬送ローラ、複数の搬送ローラに掛け渡された送り部材としての昇降チェーン13、昇降チェーン13に配された複数の支持プレート14(支持部)、ベルト搬送ローラ24を回転駆動する昇降駆動装置15、を有する昇降機構部と、コンベア装置20との間でホルダ30を移動させる移動装置16と、を備える。なお、一対のエレベータ装置10は、支持プレート14の表裏の反対向きにセットされている点を除き、同様に構成されている。
【0012】
ハウジング11は、例えば鉛直方向であるZ方向に長い直方体状に構成されたフレーム11aと、フレーム11aの底部に形成された4本の脚部11bと、を備える。フレーム11aは、コンベア装置20に対向する面と、その反対側の両面に開口を有している。この開口から、支持プレート14が突出している。
【0013】
昇降駆動装置15は複数の搬送ローラを回転駆動することで、複数の搬送ローラの外側に掛け渡された昇降チェーン13を所定の方向に送る。
【0014】
昇降循環路A1は、鉛直に延びる上昇路A11と、下降路A12と、を有し、これらの上昇路A11と下降路A12が上下の端部で接続され、鉛直に長いループ状に構成されている。
【0015】
昇降チェーン13は、一対のチェーンベルト13a,13bを備え、一対のチェーンベルト13a,13bが昇降循環路A1に沿って掛け渡され、ループ状に構成されている。例えば各チェーンベルト13a,13bは、複数のリンクプレートが搬送方向に連結されたチェーン構造のベルトである。昇降チェーン13に、所定の間隔で複数の支持プレート14が設けられている。
【0016】
複数の支持プレート14は、ブラケット13dにより昇降チェーン13に固定されている。支持プレート14は、昇降チェーン13のループの外周側に立設されて、支持されている。支持プレート14は、循環路に直交する載置面14cを有するプレート部材14aと、プレート部材14aの一方の主面である表面の外周に立設されたガイド壁14b(ガイド部材)と、ガイド壁14bから内方に突出する一対の爪片14eを有する保持部14dと、を備える。
【0017】
ガイド壁14bは、コンベアライン側に開口する平面視コ字状に形成され、開口側が広くなるようにテーパ状に傾斜する内壁14fを有している。プレート部材14aの一方の面は昇降循環路A1の経路に対して直交する支持面を有している。
【0018】
支持プレート14は、プレート部材14aの一方の主面である載置面14cにホルダ30が載置されることで、ガイド壁14b及び保持部14dにより、ホルダ30を立位状態で支持する。複数の支持プレート14は、コンベア装置20側の搬送路において表側の載置面14cが上となる向きで取付けられている。
【0019】
保持部14dは、ガイド壁14bの内壁14fから内方に突出する一対の爪片14e,14eを有し、一対の爪片14e,14eの間隔が拡縮するように弾性変形可能に構成されている。
【0020】
本実施形態において、一方側のエレベータ装置10は、下降路A12がコンベア装置20側に配され、上昇路A11がコンベア装置20とは反対側に配され、コンベア装置20から受けたホルダ30を下降させる、下降装置となる。他方側のエレベータ装置10は、上昇路A11がコンベア装置20側に配され、下降路A12がコンベア装置20とは反対側に配され、コンベア装置20から受けたホルダ30を上昇させる上昇装置となる。
【0021】
移動装置16は、各エレベータ装置10において、コンベアラインが対向する上下2箇所にそれぞれ設けられる。移動装置16は、支持プレート14上とコンベアライン上との間でホルダ30を移動させるホルダアーム16aと、所定のタイミングでホルダアーム16aを動作させるアーム駆動装置16bと、を備える。移動装置16は、ホルダアーム16a回動または移動させることにより、例えばコンベアベルト23上に配列されたホルダ30を、支持プレート14上に移動させ、あるいは支持プレート14上のホルダ30をコンベアベルト23上に移動させる。
【0022】
一方、例えば図中右側の、エレベータ装置10の上部の移動装置16は、例えば制御部50の制御に応じて所定のタイミングでホルダアーム16aを移動させることによりホルダ30をスライド移動させる動作をくり返し、複数のホルダ30を順次コンベアベルト23上から支持プレート14上に移動する。一方のエレベータ装置10の下部の移動装置16は、例えば制御部50の制御に応じて所定のタイミングでホルダ30をスライド移動させる動作をくり返し、複数のホルダ30を順次支持プレート14上からコンベアベルト23上に移動する。
【0023】
他方、例えば図中左側の、エレベータ装置10の上部の移動装置16は、例えば制御部50の制御に応じて所定のタイミングでホルダアーム16aを移動させてホルダ30をスライド移動する動作をくり返し、複数のホルダ30を順次支持プレート14上からコンベアベルト23上に移動する。他方のエレベータ装置10の下部の移動装置16は、例えば制御部50の制御に応じて所定のタイミングでホルダ30をスライド移動させる動作をくり返し、複数のホルダ30を順次コンベアベルト23上から支持プレート14上に移動する。
【0024】
コンベア装置20は、検体容器40を保持するホルダ30を所定の搬送経路に沿って立位状態で搬送する複数段の搬送ライン21A、21Bを、上下に備える。例えば本実施形態において、コンベア装置20は上下2段の搬送ライン21A、21Bを有する。
【0025】
各搬送ライン21A、21Bは、X方向に水平に延びる搬送経路に沿って設置された一対のガイドレール22と、一対のガイドレール22間に配されたループ状のコンベアベルト23と、コンベアベルト23の裏側に配される複数のベルト搬送ローラ24と、複数のベルト搬送ローラ24の少なくとも一部を回転駆動してコンベアベルト23を送る搬送駆動装置25と、を備えて構成されている。
【0026】
複数のベルト搬送ローラ24は、Y方向に沿う軸を有し所定の搬送経路に沿って配置された駆動ローラや支持ローラと、を備える。駆動ローラは、昇降駆動装置15に接続され、駆動ローラが搬送駆動装置25によって回転駆動することで、複数のベルト搬送ローラの外側に掛け渡されたコンベアベルト23を送る。
【0027】
上下一対の搬送ライン21A、21Bは、X方向に沿って配置され、下方の搬送ライン21Bが一方から他方に向かう搬送経路を有し、上方の搬送ライン21Aは他方から一方に向かう搬送経路を有している。
【0028】
ホルダ30は、有底円筒状の保持筒部31と、保持筒部31の上方に延びる複数の保持ピン32と、を備える。保持筒部31は外周面に環状の段差31aを有している。この段差31aがガイドレール22の内壁に係合することで、ホルダ30がガイドレール22に案内される。保持ピン32は例えば金属のピン部材であり、一部がホルダ30の径方向内側に突出するように屈曲形成されている。保持ピン32は弾性変形可能である。ホルダ30は、保持筒部31に挿入された検体容器40の外周面を複数の保持ピン32の屈曲部が押圧することで、検体容器40を保持する。検体容器40を保持するホルダ30は、一対のガイドレール22間に係合して立位状態に支持され、コンベアベルト23の移動に伴って搬送される。
【0029】
図2及び図3に示すように、検体容器40は、例えば透明なガラス等からチューブ状に構成された採血管であり、内部に血清などの検体を収容する円柱状の空間を有する円筒形状を成し、上部開口を有している。上部開口には栓体41が設けられている。検体容器40の外周側面には例えばラベル42が接着貼付されている。ラベル42には検体の識別情報等の各種情報を示す情報表示部としてのバーコードが表示されている。
【0030】
制御部50は、各種データや演算・判定結果に基づいて、各部の動作を制御するプロセッサを備える。制御部50は、具体的には、所定のタイミングで搬送機構を動作させて、搬送を行う。
【0031】
次に、本実施形態に係るホルダ搬送装置1を用いたホルダ搬送方法について、図5及び図6を参照して説明する。ここで、一例として、上の搬送ライン21A上に有るホルダ30をエレベータ装置10で下降させ、下の搬送ライン21Bに移動させ、他方のエレベータ装置10で上昇させる、手順について例示するがこれに限られるものではない。
【0032】
本実施形態にかかるホルダ搬送方法は、移動装置16により上方のコンベアラインから下降ラインの支持プレート14上にホルダ30を移動する第1移動工程(ST1)と、下降ラインによりホルダ30を下降させる下降工程(ST2)と、移動装置16により下降ラインの支持プレート14から下方のコンベアラインにホルダ30を移動する第2移動工程(ST3)と、下方のコンベアラインにより上昇ラインにむけてホルダ30を搬送する下搬送工程(ST4)と、移動装置16により下方のコンベアラインから上昇ラインの支持プレート14にホルダ30を移動する第3移動工程(ST5)と、上昇ラインによりホルダ30を上昇させる上昇工程(ST6)と、上昇ラインの支持プレート14から上方のコンベアラインにホルダ30を移動する第4移動工程(ST7)と、上方のコンベアラインにより下降ラインにむけてホルダ30を搬送する上搬送工程(ST8)、を備える。
【0033】
図3及び図5に示す様に、コンベアラインと支持プレート14との間の移動工程(ST1、ST3,ST5、ST7)として、制御部50は移動アームを駆動することで、退避位置からホルダ30が待機する位置に進入させ、さらに移動アームをX方向に移動させることで、ホルダ30を所定の目的位置に押出し、あるいは引き込む。このとき、支持プレート14は、コンベアラインに対向する面及び上側の面が開口しているため、この開口を通ってホルダ30が載置面14c上の所定位置に移動する。このとき、ガイド壁14b及び弾性変形可能な保持部14dの一対の爪片14eの間に、ホルダ30の外周が保持される。
【0034】
上搬送工程(ST8)及び下搬送工程(ST4)として、制御部50は、昇降駆動装置15を回転させることで、コンベアベルト23を送り、ホルダ30を搬送方向に移動させる。
【0035】
下降工程(ST2)及び上昇工程(ST6)として、制御部50は、エレベータ装置10の駆動ローラを駆動することで、昇降チェーン13を送る。このとき、下降ライン及び上昇ラインの支持プレート14が表面が上向きの状態で、下降または上昇する。一方、循環昇降経路の、下降ラインと上昇ラインの反対側、すなわちコンベアラインから離れた側においては支持プレート14の裏面が上を向いた状態で、支持プレート14が上昇または下降する。
【0036】
以上のように構成されたホルダ搬送装置1においては、ホルダ30を立位状態で昇降するエレベータ装置10を備えることにより、複数の搬送ライン21A、21Bを上下に並べることができ、省スペース化が可能となる。すなわち、往路と復路を並べて配設するよりも、上下の空間を有効利用できるため、設置スペースを小さくすることができる。また、各エレベータ装置10において、ループ状の昇降チェーン13に直交する支持プレート14を設けるだけの簡単な構成で、順次ホルダ30を昇降することが可能である。さらに、一方がテーパ状に開口したガイド壁14bを有する支持プレート14に、ホルダ30をスライドさせ、支持プレート14上に載置するだけでガイド壁14bにより保持されることで、簡単な構成で安定した昇降動作が実現できる。
【0037】
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0038】
例えば上記実施形態においては、搬送ライン21A、21Bは往路と復路を1ラインずつとして上下に配した2段構成を例示したが、これに限られるものではない。例えば往路または復路、あるいはその両方を、2ライン以上としてもよく、水平に複数の搬送ライン21A、21Bを並べてもよいし、搬送ラインを上下に3段以上配列しても良い。
【0039】
また、上記第1実施形態において、ループ状の搬送経路を設定するとともに、上昇と下降を同じ距離として搬入位置と搬出位置が同じ高さとなる構成を例示したが、これに限られるものではない。移動経路は任意設定可能であり、例えば所定の搬入位置から離れた搬出位置に移動させる経路に設定してもよい。また、例えば上昇または下降の距離が異なる経路とし、あるいは上昇または下降動作のいずれか一方のみを行うことにより、搬入位置と搬出位置の高さが異なる構成としてもよい。
【0040】
また、上記第1実施形態において一対のエレベータ装置10間に1つのコンベア装置20が設けられる構成を例示したが、これに限られるものではなく、複数のコンベア装置20が連続して配置されることで、1つの経路を構成してもよい。また、ホルダ搬送装置は、搬送ライン21A上を移動する検体容器40または検体容器40内の検体に各種の処理を行う処理装置をさらに備える構成であってもよい。
【0041】
また、上記第1実施形態においては、エレベータ装置10とコンベア装置20を別装置として分けて構成した例を示したが、これに限られるものではなく、例えばエレベータ装置10とコンベア装置20が共通の架台に固定される構成であってもよい。
【0042】
例えば上記第1実施形態においては、昇降循環路A1及び搬送経路が1列である例を示したが、これに限られるものではなく、複数の昇降循環路A1及び搬送経路を並列して備え、複数列で搬送する構成であってもよい。
【0043】
また、上記第1実施形態においては、昇降機構として昇降チェーン13によってループ状の循環経路A1に沿って移動させる機構を用いたが、これに限られるものではない。例えば他にシリンダ等の昇降駆動機構を用いて、所定の昇降路で支持プレート14を往復移動させてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では1つの支持プレート14に検体容器40を一本ずつ載置して昇降移動させる例を示したがこれに限られるものではなく、複数本ずつ、まとめて支持プレート14に載せる構成であってもよい。
【0045】
図7は他の実施形態にかかるホルダ搬送装置1Bの上段の搬送ライン21Aの構成を示す平面図であり、図8は同ホルダ搬送装置1Bの下段の搬送ライン21Bの構成を示す平面図である。例えば他の実施形態として図7及び図8に示すホルダ搬送装置1Bは、コンベア装置20を備える処理装置を複数備える。ホルダ搬送装置1Bは、両端に配された一対のエレベータ装置10の間に、コンベア装置20や、コンベア装置20を有する処理装置としての開栓装置110及び複数の分析装置120A、120B,120C,120Dが、並べて配置されている。一例として開栓装置110と4つの分析装置120A、120B,120C,120Dは、上段の搬送ライン21Aの一方の側方と他方の側方に交互に配される。
【0046】
ホルダ搬送装置1Bは、さらに、エレベータ装置10に検体容器40を搬入する搬入装置130と、エレベータ装置から検体容器を搬出する搬出装置140と、を備える。
【0047】
各コンベア装置20は第1実施形態にかかるホルダ搬送装置1と同様に、上下2段の搬送ライン21A、21Bを備えて構成されている。
【0048】
開栓装置110は、コンベア装置20と、上の搬送ライン21A上を流れる検体容器または検体に開栓処理を行う処理ヘッドとしての開栓ヘッド112を備える開栓部と、を備える。開栓部は、例えば検体容器に装着された栓体41を保持して上方に移動させることで、検体容器40から栓体41を取り外す。
【0049】
複数の分析装置120A、120B,120C,120Dは搬送ライン21A,21Bが連続するように並べて配置されている。各分析装置120は、コンベア装置20と、案内装置122と、分析処理装置123と、を備える。
【0050】
分析装置120A、120B,120C,120Dのコンベア装置20は、搬送ライン21Aと、搬送ライン21Aに並列に設けられたサブライン121と、を備える。分析装置120A、120B,120C,120Dは同じ装置であってもよいし、例えば検査項目が異なる別種類の分析装置であってもよい。
【0051】
案内装置122は、搬送ライン21A上の検体容器をサブライン121に案内する回動ブレードを備える。
【0052】
分析処理装置123は、搬送ライン21Aまたはサブライン121上に配される検体容器40内の検体を分取する処理ヘッドとしての分取ノズル124を備え、分取ノズル124により分取した検体を分析する。例えば分析装置120A及び分析装置120Cの分析処理装置123は搬送ライン21Aの一方側の側方に設けられ、分析装置12B,120Dの分析処理装置123は搬送ライン21Aの他方側の側方に設けられている。また分析装置120A及び分析装置120Cの分取ノズル124は、搬送ライン21A上に配され、分析装置120B,120Dの分取ノズル124はサブライン121上に配されている。すなわち、隣接する分析装置120A~120Dは分取位置は異なるラインに配され、分析処理装置123も交互に配されている。
【0053】
搬入装置130は、処理ヘッドとしての移載ヘッドを備え、検体容器を複数本保持するラック150から、エレベータ装置10に待機するホルダ30に、検体容器40を移載する。
【0054】
搬入装置130、開栓装置110、複数の分析装置120、及び搬出装置140にそれぞれ設けられた複数のコンベア装置20の搬送ライン21A同士、搬送ライン21B同士が、連続して配され、所定の搬送経路を構成している。
【0055】
開栓装置110は、搬入装置130の搬送ライン21Aにおける下流側に配置されている。開栓装置110は処理ヘッドとしての開栓ヘッド112を備え、搬入されて搬送ライン21Aを流れる検体容器の側部と検体容器の栓体41と、を保持し、栓体41を上方に移動させることで検体容器から取り外す開栓処理を行う。
【0056】
分析処理装置123は、開栓装置110の搬送ライン21Aにおける下流側に配置されている。開栓された状態で搬送ライン21Aを流れる検体容器内の検体を分取する処理ヘッドとしての分取ノズル124を有し、分取ノズル124で分取した検体について所定の項目の分析を行う。
【0057】
制御部は検体容器40のラベル等の情報に基づき、各分析装置120A~120Dの分析対象の検体容器40を特定し、各分析装置120A~120Dを通る際に、当該分析装置120A~120Dの検査対象となる検体容器40は当該分析装置120A~120Dの分取ノズル124の直下のラインに案内し、対象外の検体容器40は他方のラインを通るように、案内装置122や分析処理装置123を制御する。
【0058】
分析装置120A~120Dは、分取ノズル124下の対象ラインに到達した検体容器40から、分取ノズル124によって検体を分取し、分析処理装置123によって所定の検査項目の分析を行う。
【0059】
搬出装置140は、例えばエレベータ装置10のホルダ30に保持される検体容器40を、ラック150に移載する。
【0060】
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0061】
また、本実施形態においては搬送ライン21Aの一方側または他方側に並べてサブライン121を設定でき、搬送ライン21Aの両側方に処理装置を配列することができる。したがって、例えば往路と復路が同一平面内で並列する構成と比べ、処理装置の配置の自由度が高いため、搬送経路の短縮や小型化が容易である。
【0062】
図9乃至図13は、他の実施形態にかかるホルダ搬送装置1Cの説明図である。図9は、ホルダ搬送装置1Cの斜視図であり、図10は上搬送ライン21A、図11は下搬送ライン21Bをそれぞれ示す平面図である。図12及び図13は、搬送経路の両端に設けられたエレベータ装置210A,210Bの構成の一部を示す斜視図であり、4本の昇降路A及び搬送ライン21A,21Bのうち1つのみを示す。
【0063】
図9乃至図11に示すように、ホルダ搬送装置1Cは、昇降路A及び上下の搬送ライン21A,21Bをそれぞれ4経路ずつ有するとともに、各支持プレート214(支持部)にはホルダ30が複数本載置される構成である。各エレベータ装置210A、210Bは共通の架台に昇降機構212とコンベア装置20を搭載している。昇降機構212は、上下方向に延びる昇降軸213に沿って、支持プレート214を往復移動させる構成とした。この他の構成及び動作は、上記実施形態にかかるホルダ搬送装置1、1Bと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0064】
ホルダ搬送装置1Cは、コンベア装置20を一体に有する一対のエレベータ装置210A、210Bを備え、一対のエレベータ装置210A、210Bの間に、処理装置としてのバルクローダ180、開栓装置110、及び搬出装置130が、搬送経路が連続するように並べて配置されている。
【0065】
図12及び図13に示すように、エレベータ装置210A、210Bは、架台211と、架台211に設けられた複数の昇降機構212、複数のコンベア装置20、及び複数の移動装置216を備える。本実施形態において、一方側のエレベータ装置210Aは、ホルダ30を下降させる下降装置となる。他方側のエレベータ装置210Bは、ホルダ30を上昇させる上昇装置となる。
【0066】
各昇降機構212は、所定の昇降路Aに沿って設けられた昇降軸213と、昇降軸213に支持される支持プレート214と、昇降駆動装置215と、を備える。
【0067】
各支持プレート214は、ブラケットにより昇降軸213に固定されている。支持プレート214は、支持プレート14と同様に、昇降路に直交する載置面14cを有するプレート部材14aと、プレート部材14aの一方の主面である表面の外周に立設されたガイド壁14bと、ガイド壁14bから内方に突出する保持部14dと、を備える。本実施形態において、各支持プレート214は複数のホルダ30を保持する。ガイド壁14bは、隣接するコンベア装置20の端部に向けて開口し、移動装置216のホルダアーム16aの回動によって移動するホルダ30を受け入れるとともに、保持部14dによって保持する。
【0068】
支持プレート214は、プレート部材14aの一方の主面である載置面14cにホルダ30が載置されることで、ガイド壁14b及び保持部14dにより、ホルダ30を立位状態で支持する。複数の支持プレート214は、コンベア装置20側の搬送路において表側の載置面14cが上となる向きで取付けられている。本実施形態の支持プレート214は、搬送経路21A,21Bに沿う並列方向において3つのホルダ30が載置され、支持される。
【0069】
移動装置216は、ホルダアーム16aと、ホルダアーム16aを所定のタイミングで動作させるアーム駆動装置16bと、を備える。アーム駆動装置16bはホルダアーム16aを回動可能に支持する回動シャフトと、回動シャフトを所定の方向に移動可能に支持する移動シャフトと、を備える。移動装置216は、支持プレート214と搬送ライン21A,21Bとの間でホルダ30を移動させる。
【0070】
ホルダアーム16aは、搬送方向に移動可能な回動シャフト16bに、回動可能に接続され、所定のタイミングで回動及び搬送方向の移動が可能である。ホルダアーム16aは例えば回動によって、搬送経路から退避した状態と、先端部が搬送経路内に侵入した状態との切替えが可能であるとともに、移動シャフト16cに沿って回動シャフト16bが搬送方向に移動することによって、ホルダアーム16aが搬送経路に沿って移動する。ホルダアーム16aは、待機状態においてはホルダ30の通り道から外れた位置に退避し、所定のタイミングで搬送経路内に侵入し、その状態で搬送方向に移動することで、当該搬送経路にあるホルダ30を搬送方向に押圧する。例えば図12に示す一方のエレベータ装置210Aにおいて搬送経路21Aの端部に配される移動装置216が、上段搬送経路21Aにより流れてくるホルダ30を、押して対向配置された支持プレート214上に移動させ、支持プレート214を下降した後、下段に配される移動装置216により、支持プレート214上から対向配置される搬送経路21B上にホルダ30を移動させる。例えば図13に示す他方のエレベータ装置210Bにおいては、下の搬送経路21Bの端部に配される移動装置216が、下段の搬送経路21Bにより流れてくるホルダ30を、対向配置された支持プレート214上に移動させ、支持プレート214を上昇させた後、上段に配される移動装置216により、支持プレート214上から、対向配置される搬送経路21A上に、ホルダ30を移動させる。
【0071】
図9乃至図11に示すように、一対のエレベータ装置210A、210B及び処理装置180,110,130は、コンベア装置20の搬送ライン21A,21Bが、連続して配され、隣接する処理装置の間の搬送ライン21A,21Bの隙間が、ホルダ30よりも小さくなるように、配置されている。
【0072】
エレベータ装置210A、210Bを含む処理装置210A、210B,180,110,130はそれぞれ、コンベア装置20を上下段にそれぞれ4つずつ備える。上下の段にそれぞれ、4対のガイドレールと、4本の搬送ベルトと、設けられている。
【0073】
各処理装置は、コンベア装置20と、コンベア装置20の上搬送ライン21Aの直上の処理位置に配され、あるいは当該処理位置を含むエリアで移動可能に構成された処理ヘッドを、それぞれ備える。
【0074】
バルクローダ180は、架台181と、架台181に設けられた複数のコンベア装置20と、搬送路21A上にある立位状態の検体容器40の仕分けをする処理ヘッドとしての仕分けヘッド182を備える。
【0075】
開栓装置110は、架台111と、架台111に設けられた複数のコンベア装置20と、架台111に設けられるとともに上搬送ライン21A上に配される処理ヘッドとしての複数の開栓ヘッド112と、を備える。
【0076】
搬出装置130は、架台131と、架台131に設けられた複数のコンベア装置20と、架台131に設けられるとともに上搬送ライン21A上を含む移動エリアにて移動可能な処理ヘッドとしての移載ヘッド134を備える。
【0077】
その他の構成は、上記各実施形態にかかるホルダ搬送装置1、1Aと、同様である。
【0078】
本実施形態においても、上記各実施形態にかかるホルダ搬送装置1、1Aと、同様の効果を奏する。さらに、昇降路及び搬送経路をそれぞれ複数列配置することにより、大量の検体処理を高速に行うことが可能となる。
【0079】
本実施形態においては、共通のコンベア装置20を備える処理ユニットを複数並べる構成としたことにより、処理装置の増減が可能であり、処理内容やスペースの条件に応じて装置レイアウトを変更して実施できる。
【0080】
例えば、他の実施形態として図14及び図15に示すホルダ搬送装置1Dはホルダ搬送装置1Cに複数の分析装置120A~120Dを追加した構成である。図14は上搬送ライン21A、図15は下搬送ライン21Bをそれぞれ示す平面図である。分析装置120A、120B,120C,120Dは、分析処理装置123と、上搬送ライン21A上を含む移動エリアにて移動可能な処理ヘッドとしての分取ノズル124と、を備える。本実施形態においても、上記各実施形態と同様の効果を奏する。
【0081】
上記各実施形態においては、上下2段の搬送機構を例示したが、これに限られるものではない。例えば3箇所以上に停止位置を設定し、3段以上の搬送機構を備える構成としてもよい。
【0082】
また、上記各実施形態において複数の処理装置のコンベア装置20が個別に構成され、隣接される処理装置の搬送ライン21A,21Bが連続する様に並べて配置する例を示したが、これに限られるものではない。例えば、複数の処理ユニットに亘る搬送装置を一体に繋げて構成し、当該搬送装置の側方に配置される処理装置から、搬送経路上に延びる処理ヘッドを設けてもよい。
【0083】
この他、上記実施形態に例示された各構成要素を削除してもよく、各構成要素の形状、構造、材質等を変更してもよい。上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
【符号の説明】
【0084】
1、1B…ホルダ搬送装置、10…エレベータ装置、11…ハウジング、11a…フレーム、11b…脚部、13…昇降チェーン、14…支持プレート、14a…プレート部材、14b…ガイド壁、14c…載置面、15…昇降駆動装置、16…移動装置、16a…ホルダアーム、16b…アーム駆動装置、20…コンベア装置、21A…搬送ライン、22…ガイドレール、23…コンベアベルト、24…ベルト搬送ローラ、25…搬送駆動装置、30…ホルダ、31…保持筒部、31a…段差、32…保持ピン、40…検体容器、41…栓体、42…ラベル、50…制御部、A1…昇降循環路、A11…上昇路、A12…下降路。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2023-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体容器が一つずつ挿入される保持筒部を有し、前記検体容器を立位状態で個々に保持するホルダを立位状態で支持するとともに所定の昇降路に沿って移動する支持部を有する一対のエレベータ装置と、
一対の前記エレベータ装置の間において、前記昇降路の方向において複数箇所に配され、前記エレベータ装置の前記昇降路に隣接して配されるとともに前記昇降路と交差する搬送ラインに沿って前記ホルダを搬送する、複数の搬送機構と、備え
前記搬送機構は、前記ホルダの側方において前記搬送ラインに沿って配されるとともに前記保持筒部の外周面に係合する一対のガイドレールと、前記ホルダの底部を支持して搬送方向に移動する送り部材と、を有し、
前記支持部は、前記ホルダの底部を支持するとともに、前記ホルダの側方に配されるガイド部材を備えるとともに、
前記一対のエレベータ装置は前記搬送ラインの両端に対向してそれぞれ配置され、
所定の停止位置に配された前記支持部と、前記搬送機構の搬送経路の端部とが隣接して配置され、前記支持部と前記端部との間が、前記ホルダの前記搬送経路の方向の長さよりも狭い、
ホルダ搬送装置。
【請求項2】
前記支持部は、前記ホルダの底部を支持する支持プレートと、前記ホルダの側方に配されるガイド部材と、を備え、
所定の停止位置に配された前記支持部の前記支持プレートと、前記搬送機構の搬送経路の端部との間が、前記ホルダの前記搬送経路の方向の長さよりも狭い、請求項1に記載のホルダ搬送装置。
【請求項3】
前記搬送ラインの端部と前記エレベータ装置の昇降路が隣接して配置され、
前記支持プレート上と前記搬送ライン上との間で前記ホルダを移動させる移動装置を備える、請求項2に記載のホルダ搬送装置。
【請求項4】
前記搬送ラインを流れる前記検体容器に処理を施す処理装置をさらに備える、請求項1乃至3のいずれかに記載のホルダ搬送装置。
【請求項5】
前記昇降路、及び前記搬送ラインを、昇降路の方向及び前記搬送ラインの方向に対して交差する方向に、それぞれ複数並列して備える、請求項1乃至4のいずれかに記載のホルダ搬送装置。
【請求項6】
前記支持部には、搬送方向において複数本の前記ホルダが載置される、請求項1乃至5のいずれかに記載のホルダ搬送装置。
【請求項7】
前記支持部の前記ガイド部材は、隣接する前記搬送機構の端部に向けて開口する、請求項1乃至3のいずれかに記載のホルダ搬送装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
一形態にかかるホルダ搬送装置は、検体容器が1つずつ挿入される保持筒部を有し、前記検体容器を立位状態で個々に保持するホルダを立位状態で支持するとともに所定の昇降路に沿って移動する支持部を有する一対のエレベータ装置と、一対の前記エレベータ装置の間において、前記昇降路の方向において複数箇所に配され、前記エレベータ装置の前記昇降路に隣接して配されるとともに前記昇降路と交差する搬送ラインに沿って前記ホルダを搬送する、複数の搬送機構と、備え、前記搬送機構は、前記ホルダの側方において前記搬送ラインに沿って配されるとともに前記保持筒部の外周面に係合する一対のガイドレールと、前記ホルダの底部を支持して搬送方向に移動する送り部材と、を有し、前記支持部は、前記ホルダの底部を支持するとともに、前記ホルダの側方に配されるガイド部材を備えるとともに、前記一対のエレベータ装置は前記搬送ラインの両端に対向してそれぞれ配置され、所定の停止位置に配された前記支持部と、前記搬送機構の搬送経路の端部とが隣接して配置され、前記支持部と前記端部との間が、前記ホルダの前記搬送経路の方向の長さよりも狭い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0083】
この他、上記実施形態に例示された各構成要素を削除してもよく、各構成要素の形状、構造、材質等を変更してもよい。上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(1)
上下に延びる上昇路及び下降路を有し循環する昇降循環路に沿って配される送り部材と、前記送り部材に取付けられ、検体容器を保持するホルダを立位状態で支持する複数の支持プレートと、を備える、エレベータ装置を備える、ホルダ搬送装置。
(2)
複数の前記エレベータ装置と、
前記エレベータ装置の間において上下に複数列設けられた搬送ラインを備える、コンベア装置と、を備える(1)に記載のホルダ搬送装置。
(3)
支持プレートは、前記昇降循環路の外周側に立設されるプレート部材と、前記搬送ラインに隣接する側が開口するガイド壁と、を備える、(2)に記載のホルダ搬送装置。
(4)
検体容器を保持するホルダを立位状態で支持するとともに所定の昇降路に沿って移動する支持部を有するエレベータ装置と、
前記昇降路の方向において複数箇所に配され、前記エレベータ装置の前記昇降路にある前記支持部に隣接して配されるとともに前記昇降路と交差する搬送ラインに沿って前記ホルダを搬送する、複数の搬送機構と、備えるホルダ搬送装置。
(5)
前記搬送ラインの端部と前記エレベータ装置の昇降路が隣接して配置され、
前記支持プレート上と前記搬送ライン上との間で前記ホルダを移動させる移動装置を備える、(2)乃至(4)のいずれかに記載のホルダ搬送装置。
(6)
前記搬送ラインを流れる前記検体容器に処理を施す処理装置をさらに備える、(2)または(4)に記載のホルダ搬送装置。
(7)
前記昇降路、及び前記搬送ラインを、昇降路の方向及び前記搬送ラインの方向に対して交差する方向に、それぞれ複数並列して備える、(2)乃至(6)のいずれかに記載のホルダ搬送装置。
(8)
前記搬送機構は、前記ホルダの側方において前記搬送ラインに沿って配されるガイドレールと、前記ホルダの底部を支持して搬送方向に移動する送り部材と、を有し、
前記支持部は、前記ホルダの底部を支持する支持プレートと、前記ホルダの側方に配されるガイド部材と、を備え、
所定の停止位置に配された前記支持部の前記支持プレートと、前記搬送機構の搬送経路の端部との間が、前記ホルダの前記搬送経路の方向の長さよりも狭い、(1)乃至(7)のいずれかに記載のホルダ搬送装置。