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特開2023-164800電極接続素子、これを備える発光装置及び発光装置の製造方法
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  • 特開-電極接続素子、これを備える発光装置及び発光装置の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164800
(43)【公開日】2023-11-14
(54)【発明の名称】電極接続素子、これを備える発光装置及び発光装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/65 20110101AFI20231107BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20231107BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20231107BHJP
【FI】
H01R12/65
F21V23/00 160
F21Y115:15
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023126964
(22)【出願日】2023-08-03
(62)【分割の表示】P 2020541515の分割
【原出願日】2019-02-07
(31)【優先権主張番号】10-2018-0016200
(32)【優先日】2018-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】510149600
【氏名又は名称】ジュソン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンベ
(72)【発明者】
【氏名】クム ミンジョン
(72)【発明者】
【氏名】ユン ヨンテ
(72)【発明者】
【氏名】イ ギョングク
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電極接続素子、これを備える発光装置及び発光装置の製造方法に係り、さらに詳しくは、電極端子と外部駆動回路とを電気的に接続するための電極接続素子を提供する。
【解決手段】電極接続素子300は、基板100の上に形成される電極端子210の上面に接触される上接続部材310と、基板の下面を支持する下接続部材350と、上接続部材及び下接続部材を連結する連結部材330と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性を有する金属物質から形成され、基板の上に形成される電極端子の上面に接触される上接続部材と、
前記基板の下面を支持する下接続部材と、
前記上接続部材及び下接続部材を連結する連結部材と、
前記基板と前記下接続部材との間に配設されて、前記電極端子の上面と前記上接続部材との間の接触を保持するための弾性部材と、
を備え、
前記上接続部材は、底面から突設される複数の突起部を備える電極接続素子。
【請求項2】
前記電極端子は、導電性を有する非金属物質から形成される請求項1に記載の電極接続素子。
【請求項3】
前記連結部材は、前記上接続部材の両端からそれぞれ折り曲げられて形成される第1の連結部材及び第2の連結部材を備え、
前記下接続部材は、前記第1の連結部材及び第2の連結部材からそれぞれ折り曲げられて形成される第1の下接続部材及び第2の下接続部材を備える請求項1に記載の電極接続素子。
【請求項4】
前記第1の下接続部材及び第2の下接続部材は、
前記第1の連結部材及び第2の連結部材が向かい合う方向に折り曲げられて形成され、
前記弾性部材は、前記第1の下接続部材及び第2の下接続部材の上に支持されて前記基板を付勢する請求項3に記載の電極接続素子。
【請求項5】
前記弾性部材は、中心部が前記基板の下面に向かって突出するように曲成される請求項4に記載の電極接続素子。
【請求項6】
前記連結部材は、ボルトとナットまたはリベットを含む請求項1に記載の電極接続素子。
【請求項7】
活性領域と非活性領域とを有する基板と、
前記活性領域の上に形成される発光素子と、
前記非活性領域の上に形成され、前記発光素子に電源を供給するように前記基板に弾性支持されて結合される請求項1~6のいずれか一項に記載の電極接続素子と、
を備える発光装置。
【請求項8】
前記発光素子は、
前記非活性領域の上に延びる電極端子を備え、
前記電極接続素子の一方の側は前記電極端子に接触され、前記電極接続素子の他方の側は前記基板に接触される請求項7に記載の発光装置。
【請求項9】
前記電極接続素子は、前記基板を貫通して結合される請求項7に記載の発光装置。
【請求項10】
前記電極接続素子は、前記基板の一方の側面に結合される請求項7に記載の発光装置。
【請求項11】
活性領域と非活性領域とを有する基板を設けるステップと、
前記活性領域の上に発光素子を形成するステップと、
前記非活性領域の上に、前記基板に弾性支持されて前記発光素子に電源を供給するための請求項1~6のいずれか一項に記載の電極接続素子を形成するステップと、
を含む発光装置の製造方法。
【請求項12】
前記電極接続素子を形成するステップは、
前記基板を貫通する貫通孔を形成するステップと、
前記貫通孔を介して前記電極接続素子を固定するステップと、
を含む請求項11に記載の発光装置の製造方法。
【請求項13】
前記電極接続素子を固定するステップは、
前記基板の上に、水平部及び前記水平部の両端からそれぞれ下向きに折り曲げられた垂直部を備えるプレート部材を配設するステップと、
前記基板の下に、中心部が前記基板の底面に向かって突出するように曲成される弾性部材を配設するステップと、
前記貫通孔に前記垂直部を嵌合するステップと、
前記弾性部材が支持されるように前記基板の下面から露出される前記垂直部を内側に折り曲げるステップと、
を含む請求項12に記載の発光装置の製造方法。
【請求項14】
前記電極接続素子に外部駆動回路と連結されるための配線ラインを半田付けするステッ
プをさらに含む請求項11に記載の発光装置の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極接続素子、これを備える発光装置及び発光装置の製造方法に係り、さらに詳しくは、電極端子と外部駆動回路とを電気的に接続するための電極接続素子、これを備える発光装置及び発光装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光装置とは、化合物半導体の特性を用いて、電気的信号を赤外線または光に変換して信号を授受したり光源として用いられたりする装置のことをいう。
【0003】
発光装置は、電気的な信号を視覚的に表わすための技術が急速に発展することに伴い、薄型化、軽量化、低消費電力化などの優れた特性を示すための研究及び開発が集中的に行われており、中でも、有機発光装置は、自発光型有機発光素子を用いて、薄肉化を図り、曲げられる照明及びディスプレイなど多種多様な応用製品に適用されている。
【0004】
この種の発光装置は、外部駆動回路から印加される電気的な信号により光を放出する。
【0005】
発光装置に外部駆動回路から電気的な信号を印加するためには、一般に、フィルムオンガラス(FOG:Film on Glass)ボンディング方式が用いられる。FOGボンディング方式とは、ガラスに形成される電極に、接着性樹脂フィルム内に導電粒子が分散された異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を貼り付け、異方性導電フィルムの上に軟性プリント回路基板(FPCB:Flexible Printed Circuit Board)を配置して適切な圧力にて押し付けて軟性プリント回路基板とガラスに形成される電極とを電気的に接続する方式のことをいう。
【0006】
しかしながら、このような異方性導電フィルムを用いた電気的な信号の印加方式は、多数の工程により行われて、ボンディング過程にかかる作業時間が長引き、これにより、生産性及び作業効率が低下してしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】大韓民国公開特許第10-2004-0085897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、簡素化した工程により電極端子と外部駆動回路とを信頼性よく電気的に接続することのできる電極接続素子、これを備える発光装置及び発光装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態に係る電極接続素子は、基板の上に形成される電極端子の上面に接触される上接続部材と、前記基板の下面を支持する下接続部材と、前記上接続部材及び下接続部材を連結する連結部材と、前記基板と下接続部材との間に配設されて、前記電極端子の上面と前記上接続部材との間の接触を保持するための弾性部材と、を備える。
【0010】
前記電極端子は、導電性を有する非金属物質から形成され、前記上接続部材は、導電性を有する金属物質から形成されてもよい。
【0011】
前記連結部材は、前記上接続部材の両端からそれぞれ折り曲げられて形成される第1の連結部材及び第2の連結部材を備え、前記下接続部材は、前記第1の連結部材及び第2の連結部材からそれぞれ折り曲げられて形成される第1の下接続部材及び第2の下接続部材を備えていてもよい。
【0012】
前記第1の下接続部材及び第2の下接続部材は、前記第1の連結部材及び第2の連結部材が向かい合う方向に折り曲げられて形成され、前記弾性部材は、前記第1の下接続部材及び第2の下接続部材の上に支持されて前記基板を押し付けてもよい。
【0013】
前記弾性部材は、中心部が前記基板の下面に向かって突出するように曲成されてもよい。
【0014】
前記上接続部材は、底面から突設される複数の突起部を備えていてもよい。
【0015】
前記連結部材は、ボルトとナットまたはリベットを含んでいてもよい。
【0016】
また、本発明の実施形態に係る発光装置は、活性領域と非活性領域とを有する基板と、前記活性領域の上に形成される発光素子と、前記非活性領域の上に形成され、前記発光素子に電源を供給するように前記基板に弾性支持されて結合される電極接続素子と、を備える。
【0017】
前記発光素子は、前記非活性領域の上に延びる電極端子を備え、前記電極接続素子の一方の側は前記電極端子に接触され、前記電極接続素子の他方の側は前記基板に接触されてもよい。
【0018】
前記電極接続素子は、前記基板を貫通して結合されてもよい。
【0019】
前記電極接続素子は、前記基板の一方の側面に結合されてもよい。
【0020】
さらに、本発明の実施形態に係る発光装置の製造方法は、活性領域と非活性領域とを有する基板を設けるステップと、前記活性領域の上に発光素子を形成するステップと、前記非活性領域の上に、前記基板に弾性支持されて前記発光素子に電源を供給するための電極接続素子を形成するステップと、を含む。
【0021】
前記電極接続素子を形成するステップは、前記基板を貫通する貫通孔を形成するステップと、前記貫通孔を介して前記電極接続素子を固定するステップと、を含んでいてもよい。
【0022】
前記電極接続素子を固定するステップは、前記基板の上に、水平部及び前記水平部の両端からそれぞれ下向きに折り曲げられた垂直部を備えるプレート部材を配設するステップと、前記基板の下部に、中心部が前記基板の底面に向かって突出するように曲成される弾性部材を配設するステップと、前記貫通孔に前記垂直部を嵌合するステップと、前記弾性部材が支持されるように前記基板の下面から露出される前記垂直部を内側に折り曲げるステップと、を含んでいてもよい。
【0023】
前記発光装置の製造方法は、前記電極接続素子に外部駆動回路と連結されるための配線ラインを半田付けするステップをさらに含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施形態に係る電極接続素子、これを備える発光装置及び発光装置の製造方法によれば、異方性導電フィルムを使用せずとも、電極端子を外部駆動回路と電気的に接続することが可能になって製造コストを削減し、これに伴い、生産性を向上させることができる。
【0025】
また、発光素子に電源を供給するための電極接続素子を基板に支持されるように物理的に固定し、固定された電極接続素子に外部駆動回路を連結することにより、外部駆動回路との電気的な接続のためのボンディング過程を簡素化させ、装備の構成を単純化させることができる。
【0026】
のみならず、電極端子が可撓性基板の上に形成される場合、可撓性基板の繰り返し的な歪みにも拘わらず、基板との結合性を向上させることができ、これにより、外部駆動回路との電気的な接続特性及び安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来の発光装置に外部駆動回路が連結される様子を示す図。
図2】本発明の実施形態に係る発光装置を概略的に示す図。
図3】本発明の一実施形態に係る電極接続素子を概略的に示す図。
図4】本発明の他の実施形態に係る電極接続素子を概略的に示す図。
図5】本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図。
図6】本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図。
図7】本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図。
図8】本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図。
図9】本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図。
図10】本発明の他の実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図。
図11】本発明の他の実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図。
図12】本発明の他の実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態をより詳しく説明する。しかしながら、本発明は以下に開示される実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。図中、同じ符号は、同じ構成要素を指し示す。
【0029】
明細書の全般に亘って、膜、領域、または基板などのある一つの構成要素が他の構成要素の「上に」位置すると言及されたときには、前記ある一つの構成要素が直接的に前記他の構成要素の「上に」接触するか、あるいは、これらの間に介在されるさらに他の構成要素が存在する可能性があると解釈され得る。
【0030】
また、「上部」または「下部」などの相対的な言い回しは、図示のごとく、他の要素に対するある要素の相対的な関係を述べるためにこの開示において用いられてもよい。相対的な言い回しは、図中に描かれる方向に加えて、素子の他の方向を網羅することを意図するものと理解され得る。ここで、同一の符号は、同一の要素を指し示す。
【0031】
図1は、従来の発光装置に外部駆動回路が連結される様子を示す図である。
【0032】
図1に示すように、従来の発光装置においては、発光素子を外部駆動回路と電気的に接続するために、接着性樹脂フィルム内に導電粒子が分散された異方性導電フィルム60(ACF:Anisotropic Conductive Film)を用いていた。
【0033】
すなわち、従来の発光装置においては、基板20の上における発光素子に備えられる電極層から延びる電極端子30の上に、接着性樹脂フィルム内に導電粒子が分散された異方性導電フィルム60を貼り付け、異方性導電フィルムの上に軟性プリント回路基板70(FPCB:Flexible Printed Circuit Board)を配置して、軟性プリント回路基板70を基板20の上から加圧して軟性プリント回路基板70を発光素子に備えられる電極端子30と電気的に接続する方式を用いていた。
【0034】
これは、電極端子30が導電性を有する非金属物質から形成されるためであり、導電性を有する非金属物質の場合、外部駆動回路、例えば、外部の導線またはプリント回路基板とは半田付け(soldering)により連結できない。すなわち、金属物質と金属物質とは、半田などを用いた半田付けにより貼り合わせられて電気的に接続できるのに対し、非金属物質と金属物質とを貼り合わせるに当たっては、このような半田付け方式を用いることができなかった。
【0035】
しかしながら、このような異方性導電フィルム60を用いた電気的な信号の印加方式は、熱圧着工程の最中に異方性導電フィルム60の接着性樹脂が溶融して流れ、このとき、導電粒子が樹脂の流れにつれて一緒に移動して、外部駆動回路が電気的に接続されたり、電極同士の不所望の短絡が生じたりするという問題が生じる虞がある。
【0036】
また、異方性導電フィルム60によるボンディング過程が別途の工程として行われ、搬入、予備及び主ボンディング、搬出といった各工程がこの順に行われて、ボンディング過程にかかる作業時間が長引き、これにより、生産性及び作業効率が低下するという問題があった。
【0037】
このため、本発明の実施形態に係る電極接続素子は、異方性導電フィルムを使用せずとも、外部駆動回路と電極端子とを電気的に接続することのできる技術的な特徴を提示する。
【0038】
以下では、本発明の実施形態に係る電極接続素子が基板の上に形成される発光素子の電極端子と外部駆動回路とを電気的に接続するように結合される構成を例にとって説明するが、前記電極接続素子は、発光素子の電極端子だけではなく、外部駆動回路から電源が連結される多種多様な電気的な素子にも適用可能であることはいうまでもない。
【0039】
図2は、本発明の実施形態に係る発光装置を概略的に示す図である。また、図3は、本発明の一実施形態に係る電極接続素子を概略的に示す図であり、図4は、本発明の他の実施形態に係る電極接続素子を概略的に示す図である。
【0040】
図2から図4を参照すると、本発明の実施形態に係る電極接続素子300は、基板100の上に形成される電極端子210の上面に接触される上接続部材310と、前記基板100の下面を支持する下接続部材350と、前記上接続部材310及び下接続部材350を連結する連結部材330と、を備える。
【0041】
また、本発明の実施形態に係る発光装置は、上記の電極接続素子300を備えるように構成され、より詳しくは、活性領域と非活性領域とを有する基板100と、前記活性領域の上に形成される発光素子200と、前記非活性領域の上に形成され、前記発光素子200に電源を供給するように前記基板100の上下側に支持されて結合される電極接続素子300と、を備える。
【0042】
基板100としては、絶縁性を有する様々な基板を用いることができる。また、基板100は、最近、ディスプレイ分野の新技術として脚光を浴びているフレキシブルディスプレイの実現のために、可撓性を有する透明基板から形成されてもよい。この場合、基板100は、耐熱性に優れたポリエーテルスルホン(PES:Polyethersulphone)、ポリアクリレート(PAR:Polyacrylate)、ポリエーテルイミド(PEI:Polyehterimide)、ポリエチレンナフタレート(PET:Polyethylenenapthalate)、ポリエチレンテレフタレート(PET:Polyehtyleneterepthalate)などの高分子プラスチックを用いることができる。
【0043】
さらに、基板100は、薄膜基板であってもよく、厚さは、0.1mm以下、好ましくは、50~100μm以下に形成されてもよい。このように、基板100が可撓性を有する薄肉のプラスチックなどの透明基板から形成される場合、紙のように折ったり巻いたりしても損傷されない次世代表示装置であるフレキシブル照明及びフレキシブルディスプレイを実現することができる。
【0044】
基板100は、活性領域と非活性領域とを有する。ここで、活性領域とは、基板100の上に発光素子200が形成されて照明または表示の機能を行う領域を意味し、非活性領域とは、基板100上における活性領域以外の領域であって、外部駆動回路が電気的に接続される領域を意味する。
【0045】
発光素子200は、活性領域の上に形成される。ここで、発光素子200は、自発発光現象を用いた有機化合物層を備える有機発光素子であってもよい。以下では、発光素子200が有機発光素子であることを例にとって説明するが、発光素子200はこれに何ら制限されるものではなく、基板100の活性領域の上に配備されて光を放出する多種多様な構造が適用可能であることはいうまでもない。
【0046】
発光素子200は、基板100の上に形成される電極層と、前記電極層の上に形成される有機化合物層と、前記有機化合物層の上に形成される導電層と、を備えていてもよい。
【0047】
電極層と導電層は、それぞれ有機化合物層に電子と正孔を供給するためのカソード電極とアノード電極であってもよく、発光素子200が表示装置に用いられる場合、電極層及び導電層は、それぞれデータライン及びスキャンラインを形成するように延びてもよい。この場合、電極端子210は、電極層または導電層から延びて基板100の上に形成される薄膜トランジスタ(図示せず)に電気的に接続されてもよい。
【0048】
電極端子210は、基板100の活性領域の上から非活性領域の上へと延設されてもよい。電極端子210は、主として発光素子200の電極層から一方の側に延設されるが、導電層もまた、発光素子200の他方の側に延びて電極端子210を形成できることはいうまでもない。ここで、有機化合物層の上に形成される導電層の場合、有機発光層から基板100に向かって光が放出される場合、必ずしも導電性を有する非金属物質から形成される必要はないが、導電層が導電性を有する非金属物質から形成される場合、導電層から延びる電極端子210もまた、外部駆動回路と半田付けにより連結できないという同一の問題が生じるため、これに対しても本発明の実施形態が同様に適用可能であることはいうまでもない。
【0049】
電極層は、酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)、酸化インジウム亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)、酸化インジウムスズ亜鉛(ITZO:Indium Tin Zinc Oxide)などの透明な導電性物質から形成されてもよく、これにより、電極層の上に形成される有機化合物層から発せられる光が電極層による干渉なしに基板100の下部に放出されるようにできる。
【0050】
電極層の上には、前述した導電層との間において有機化合物層が形成される。図示はしないが、有機化合物層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層が積層されて形成されてもよい。有機化合物層では、外部駆動回路から駆動信号が印加されれば、電極層及び導電層からそれぞれ電子と正孔が放出され、放出された電子と正孔が発光層内において再結合しながら可視光を発する。このとき、発せられた可視光は、透明な導電性物質から形成される電極層を介して基板100の下部に放出されて対象物を照明したり、所定の画像または映像を表示したりする機能を行うことができる。
【0051】
電極接続素子300は、前記基板100の非活性領域の上に形成されてもよく、前記発光素子200に電源を供給するように前記基板100の上下側に支持されて結合される。すなわち、電極接続素子300は、前記電極層から非活性領域の上に延びる電極端子210と接触されて電気的に接続され、このような電極接続素子300は、基板100の上側及び下側において支持されて前記電極端子210及び基板100に物理的に結合されるような構造を有する。
【0052】
前述したように、電極接続素子300は、基板100の上に形成される電極端子210の上面に接触される上接続部材310と、前記基板100の下面を支持する下接続部材350と、前記上接続部材310及び下接続部材350を連結する連結部材330と、を備える。すなわち、上接続部材310は、基板100の上側、より詳しくは、基板100の非活性領域の上に延びる電極端子210の上に位置し、電極端子210と接触されて電気的に接続される。このために、前記上接続部材310は、導電性を有する金属物質から形成されてもよい。また、下接続部材350は、基板100の下側に位置し、基板100の下面を加圧して支持する。ここで、連結部材330は、上接続部材310と下接続部材350とを連結し、これにより、電極接続素子300は基板100の上下側に支持されて結合されることが可能になる。
【0053】
このように、電極接続素子300は、上接続部材310により基板100上の電極端子210と接触され、下接続部材350により基板100の下面を加圧して支持するように基板100を貫通して前記基板100及び電極端子210に結合されてもよい。また、図示はしないが、電極接続素子300は、連結部材330が上接続部材310の一方の端から下方へと折り曲げられて形成され、下接続部材350が連結部材330の下端から上接続部材310に沿った向きに延設されて基板100の一方の側面、すなわち、基板100の一方の側面の端部に結合できることはいうまでもない。以下では、電極接続素子300が基板100を貫通して前記基板100及び電極端子210に結合される実施形態を例にとって説明するが、本発明の実施形態はこれに何ら制限されず、基板100上の電極端子210に電気的に接続されて基板100の上下側に支持されて結合される様々な構造に適用可能であることはいうまでもない。
【0054】
図3に示すように、本発明の一実施形態に係る電極接続素子300は、電極端子210の上面に接触される上接続部材310と、前記基板100の下面を支持する下接続部材350と、前記上接続部材310及び下接続部材350を連結する連結部材330と、を備えるが、前記連結部材330は、前記上接続部材310の両端からそれぞれ折り曲げられて形成される第1の連結部材332及び第2の連結部材334を備え、前記下接続部材350は、前記第1の連結部材332及び第2の連結部材334からそれぞれ折り曲げられて形成される第1の下接続部材352及び第2の下接続部材354を備えていてもよい。
【0055】
ここで、基板100には、上記の接続部材を結合するために貫通孔が形成されてもよい。一般に、有機発光層から基板100に向かって光が放出される場合、基板100としては、透明性を有するガラス基板を用いることができる。しかしながら、本発明の実施形態に係る発光装置においては、電極接続素子300を結合するために基板100に貫通孔を形成する必要があるが、貫通孔の形成に際してひび割れなどが生じる可能性が高いガラス基板よりも、可撓性を有する透明基板を用いることが好ましい。また、貫通孔は、レーザ加工などにより基板100に形成されてもよく、図3においては、電極端子210と基板100を両方とも貫通して2本の貫通孔が形成されることを例示しているが、第1の連結部材332及び第2の連結部材334が電極端子210の両端の外側に配置されるように電極接続素子300を形成する場合などには、電極端子210に貫通孔が形成される必要がないことはいうまでもない。
【0056】
ここで、電極接続素子300は、板状の部材から形成されて水平部及び前記水平部の両端からそれぞれ下向きに折り曲げられた垂直部を備えるプレート部材を加工して形成してもよい。すなわち、上接続部材310に対応する水平部を有し、水平部の両端からそれぞれ下向きに折り曲げられた垂直部を備えるプレート部材において、水平部の一方の端から下向きに折り曲げられた垂直部を折り曲げて第1の連結部材332及び第1の下接続部材352を形成し、水平部の他方の端から下向きに折り曲げられた垂直部を折り曲げて第2の連結部材334及び第2の下接続部材354を形成して、電極端子210の上面に接触される上接続部材310、基板100の下面を支持する下接続部材350並びに前記上接続部材310及び下接続部材350を連結する連結部材330を備える電極接続素子300を形成することが可能になる。このような電極接続素子300は一体に形成されてもよく、導電性の高い金属物質を含む材質から形成されてもよい。また、上接続部材310の底面には、底面から突設される複数の突起部315が形成されてもよい。これらの突起部315は、上接続部材310と一体に形成されて上接続部材310と電極端子210との間の接触性を向上させる。突起部315は、上接続部材310の底面に対して粗さを増やすなど種々の方法により上接続部材310の底面に形成可能である。
【0057】
本発明の一実施形態に係る電極接続素子300において、第1の下接続部材352及び第2の下接続部材354は、第1の連結部材332と第2の連結部材334の外側にそれぞれ折り曲げられて形成されてもよいが、第1の連結部材332と第2の連結部材334とが向かい合う方向である内側にそれぞれ折り曲げられて形成されてもよい。いずれの場合であっても、電極接続素子300は、第1の下接続部材352及び第2の下接続部材354により基板100の下面を加圧して基板100に支持可能であるが、第1の下接続部材352及び第2の下接続部材354が第1の連結部材332と第2の連結部材334とが向かい合う方向に折り曲げられて形成される場合、弾性部材370を第1の下接続部材352及び第2の下接続部材354の間において基板100の下面に容易に固定することができる。
【0058】
弾性部材370は、基板100と下接続部材350との間に配設されて、電極端子210の上面と上接続部材310との間の接触を保持する。すなわち、弾性部材370は、基板100の下面から上方へと基板100を付勢し、これにより、電極接続素子300が基板に弾性支持されて電極端子210の上面と上接続部材310との間の接触は保持可能である。また、弾性部材370の付勢により電極端子210の上面が上接続部材310と接触する接触面の面積を増加させることができる。すなわち、弾性部材370は、基板100に対して上方に向かって付勢力を与え、これにより、電極端子210の上面と上接続部材310との間の接触が保持できるだけではなく、接触面の面積もまた増加させることが可能になる。なお、可撓性を有する基板を用いる場合、基板100が折り畳まれたり巻き上がったりする場合であっても、電極端子210の上面と上接続部材310との間の接触状態を信頼性よく保持することが可能になる。
【0059】
弾性部材370は、基板100と下接続部材350との間に配設されて、基板100を下から上へと付勢する様々なタイプに配設可能であるが、前述したように、第1の下接続部材352及び第2の下接続部材354が第1の連結部材332と第2の連結部材334とが向かい合う方向に折り曲げられて形成される場合、第1の下接続部材352及び第2の下接続部材354の上に弾性部材370の両端が支持されて基板100を付勢してもよい。なお、弾性部材370は、中心部が基板100の下面に向かって突出するように曲成されて基板100を下から弾性的に付勢することができる。この場合、弾性部材370は、導電性を有する金属物質から形成される必要がなく、むしろ短絡などの不良が生じることを防ぐために絶縁性を有する物質から形成されてもよい。
【0060】
これに対し、図4に示すように、本発明の他の実施形態に係る電極接続素子300は、電極端子210の上面に接触される上接続部材310と、前記基板100の下面を支持する下接続部材350と、前記上接続部材310及び下接続部材350を連結する連結部材330と、を備えるが、前記連結部材330は、ボルトとナットを含むものから構成されてもよく、あるいは、リベットから構成されてもよい。
【0061】
ここでも、基板100には、上記の接続部材を結合するために貫通孔が形成されてもよい。このため、基板100としては、貫通孔の形成に際してひび割れなどが生じる可能性が高いガラス基板よりも、可撓性を有する透明基板を用いることが好ましく、基板100または基板100及び電極端子210には、レーザ加工などにより1本の貫通孔が形成されてもよい。
【0062】
ここで、電極接続素子300は、貫設された上接続部材310を電極端子210の上に配置し、貫設された下接続部材350を基板100の下に配置して、前記上接続部材310と下接続部材350とをボルトとナットで固定したり、リベットにより固定したりして形成してもよい。すなわち、電極接続素子300は、電極端子210の上に配置された上接続部材310と基板100の下に配置された下接続部材350に対して上接続部材310の上からボルトを嵌入させ、基板100の下面から露出されるボルトにナットを締め付けたり、上接続部材310の上からリベットを嵌入させ、基板100の下面から露出されるリベットの端部を加工したりして、電極端子210の上面に接触される上接続部材310、基板100の下面を支持する下接続部材350並びに前記上接続部材310及び下接続部材350を連結する連結部材330を備える電極接続素子300を形成することが可能になる。この場合、図示はしないが、電極接続素子300は、基板100の下面から露出されるボルトまたはリベットに結合されて基板100を付勢する弾性部材をさらに備えていてもよいことはいうまでもない。
【0063】
ここで、上接続部材310は、導電性の高い金属物質を含む材質から形成されてもよく、底面から突設される複数の突起部315を備えていてもよい。また、本発明の他の実施形態に係る電極接続素子300は、電極端子210または基板100の表面を保護し、ボルトとナットの締め付け力を向上させるために、電極端子210の上または基板100の下に配置されるワッシャをさらに備えていてもよいことはいうまでもない。
【0064】
以下において、本発明の実施形態に係る発光装置の製造方法について詳しく説明する。本発明の実施形態に係る発光装置の製造方法について説明するに当たって、本発明の実施形態に係る発光装置と関連して前述した内容と重複する内容についての説明は省略する。
【0065】
図5から図9は、本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図であり、図10から図12は、本発明の他の実施形態に係る発光装置の製造方法を順次に示す図である。
【0066】
図5から図12を参照すると、本発明の実施形態に係る発光装置の製造方法は、活性領域と非活性領域とを有する基板100を設けるステップと、前記活性領域の上に発光素子200を形成するステップと、前記非活性領域の上に、前記基板100の上下側に支持されて前記発光素子200に電源を供給するための電極接続素子300を形成するステップと、を含む。
【0067】
基板100を設けるステップにおいては、活性領域と非活性領域とが限定される基板100を設ける。ここで、基板100は、フレキシブルディスプレイの実現のために、可撓性を有する透明基板、例えば、高分子プラスチックを用いて形成されてもよく、フィルムタイプに形成されてもよい。
【0068】
活性領域の上に発光素子200を形成する過程においては、基板100上における活性領域の内側に発光素子200を形成し、発光素子200は、自発発光現象を用いた有機化合物層を備える有機発光素子であってもよい。また、発光素子200は、基板100の上に形成される電極層と、前記電極層の上に形成される有機化合物層と、前記有機化合物層の上に形成される導電層と、を備えていてもよいことは前述した通りである。基板100の上に発光素子200を形成する過程は、周知であるため、これについての詳細な説明は省略する。
【0069】
電極接続素子300を形成する過程においては、基板100の非活性領域の上に基板100の上下側に支持されて発光素子200に電源を供給するための電極接続素子300を形成する。
【0070】
前述したように、電極端子210は、基板100の活性領域上の電極層から非活性領域上へと延設されてもよい。ここで、電極端子210は、電極層と同様に、酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)、酸化インジウム亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)、酸化インジウムスズ亜鉛(ITZO:Indium Tin Zinc Oxide)などの透明な導電性物質から形成されてもよく、これにより、電極層の上に形成される有機化合物層から発せられる光が電極層による干渉なしに基板100の下部に放出されるようにできる。
【0071】
このため、電極接続素子300を形成する過程においては、基板100の非活性領域の上に電極端子210と接触されて電気的に接続されるように電極接続素子300を形成する。前述したように、電極接続素子300は、電極端子210の上面に接触される上接続部材310と、前記基板100の下面を支持する下接続部材350と、前記上接続部材310及び下接続部材350を連結する連結部材330と、を備える。ここで、上接続部材310は、基板100の上側、より詳しくは、基板100の非活性領域の上に延びる電極端子210の上に位置し、電極端子210と接触されて電気的に接続される。なお、下接続部材350は、基板100の下側に位置し、基板100の下面を加圧して支持する。ここで、連結部材330は、上接続部材310と下接続部材350とを連結し、これにより、電極接続素子300は、基板100の上下側に支持されて結合されることが可能になる。
【0072】
このような電極接続素子300は、連結部材330が上接続部材310の一方の端から下方へと折り曲げられて形成され、下接続部材350が連結部材330の下端から上接続部材310に沿った方向に延設されて基板100の一方の側面、すなわち、基板100の一方の側面の端部に嵌合させて形成されてもよいが、電極接続素子300は、上接続部材310により基板100上の電極端子210と接触され、下接続部材350により基板100の下面を加圧して支持するために、基板100を貫通して前記基板100及び電極端子210に結合されてもよい。
【0073】
電極接続素子300を基板100を貫通して基板100及び電極端子210に結合させて形成する場合、電極接続素子300を形成するステップは、前記基板100を貫通する貫通孔Hを形成するステップと、前記貫通孔Hを介して前記電極接続素子300を固定するステップと、を含んでいてもよい。
【0074】
ここで、本発明の一実施形態に従い電極接続素子300を固定するステップは、図5から図9に示すように行われてもよい。すなわち、本発明の一実施形態に従い電極接続素子300を固定するステップは、基板100の上に、水平部及び前記水平部の両端からそれぞれ下向きに折り曲げられた垂直部331、333を備えるプレート部材を配設するステップと、前記貫通孔Hに前記垂直部331、333を嵌合するステップと、前記基板100の下面から露出される前記垂直部331、333を内側に折り曲げるステップと、を含んでいてもよい。
【0075】
すなわち、本発明の一実施形態に従い電極接続素子300を固定するためには、前述した貫通孔Hを形成するステップにおいて、前記プレート部材の両端からそれぞれ下向きに折り曲げられた垂直部331、333に対応する位置に2本の貫通孔Hを形成する。このような貫通孔Hは、基板100にのみ形成してもよく、基板100及び電極端子210の両方ともに形成してもよい。
【0076】
基板100または基板100及び電極端子210に貫通孔Hを形成した後、水平部及び前記水平部の両端からそれぞれ下向きに折り曲げられた垂直部331、333を備えるプレート部材を基板100の上に、すなわち、基板100の上に形成される電極端子210の上に配設する。ここで、プレート部材は、上接続部材310に対応する水平部を有し、水平部の両端からそれぞれ下向きに折り曲げられた垂直部331、333を備える。なお、水平部の底面には、底面から突設される複数の突起部315が形成されてもよく、このような突起部315により水平部と電極端子210との間の接触性を向上させることができることは前述した通りである。
【0077】
電極端子210の上にプレート部材が配設されれば、プレート部材を下に押し付けて各垂直部331、333を貫通孔Hに嵌合する。このように、プレート部材を下に押し付けて各垂直部331、333を貫通孔Hに嵌合する過程は、水平部、すなわち、上接続部材310が電極端子210の上面と接触されるまでプレート部材を押し付けて行われ、上接続部材310が電極端子210の上面と接触されて電極端子210を所定の圧力で加圧すれば、貫通孔Hを介して基板100の下面から露出される各垂直部331、333を向かい合う方向である内側にそれぞれ折り曲げる。ここで、垂直部331、333をそれぞれ内側に折り曲げるステップは、垂直部331、333が基板100の下面を所定の圧力で加圧するように行われてもよく、垂直部331、333をそれぞれ内側に折り曲げるステップにより連結部材330及び下接続部材350を形成することができる。
【0078】
また、本発明の一実施形態に係る電極接続素子300を固定するステップは、貫通孔Hに垂直部331、333を嵌合するステップの前に、基板100の下部に、中心部が基板100の底面に向かって突出するように曲成される弾性部材370を配設するステップをさらに含んでいてもよい。配設された弾性部材370は、垂直部331、333をそれぞれ内側に折り曲げるステップにおいて、各垂直部331、333から形成される第1の下接続部材352及び第2の下接続部材354により両端が支持されて基板100を付勢し、これにより、電極接続素子300は、基板100に弾性支持されて基板100を下から弾性的に付勢して電極端子210の上面と上接続部材310との間の接触を保持することが可能になる。なお、この場合、弾性部材370は、前述したように、中心部が基板100の下面に向かって突出するように曲成されて、基板100を下から弾性的に付勢することができる。
【0079】
さらに、本発明の他の実施形態に従い電極接続素子300を固定するステップは、図10から図12に示すように行われてもよい。すなわち、本発明の他の実施形態に従い電極接続素子300を固定するステップは、基板100の上と下に、貫設された上接続部材310と下接続部材350とをそれぞれ位置させるステップと、前記上接続部材310の上から前記貫通孔Hにボルト336を嵌入させるステップと、前記基板100の下面から露出されるボルト336にナット338を締め付けるステップと、を備えていてもよい。
【0080】
すなわち、本発明の他の実施形態に従い電極接続素子300を固定するためには、前述した貫通孔Hを形成するステップにおいて、基板100または基板100及び電極端子210に、連結部材330を構成するボルト336を嵌入させるための1本の貫通孔Hを形成する。また、上接続部材310及び下接続部材350は、前記貫通孔Hに対応するように貫設され、貫設された上接続部材310を電極端子210の上に位置させ、貫設された下接続部材350を基板100の下に位置させる。ここで、上接続部材310は、底面から突設される複数の突起部315を備えていてもよく、これらの突起部315により上接続部材310と電極端子210との間の接触性を向上させることができることは前述した通りである。
【0081】
このように、基板100の上と下に、貫設された上接続部材310及び下接続部材350をそれぞれ位置させ、上接続部材310の上から貫通孔Hにボルト336を嵌入させる。ボルト336は、基板100の下面から一方の端部が露出されるまで嵌入され、基板100の下面からボルト336の一方の端部が露出されれば、露出されるボルト336の一方の端部にナット338を締め付けることができる。ナット338は、ボルト336により上接続部材310が電極端子210の上面と接触されて加圧し、下接続部材350が基板100の下面を加圧するように締め付けられてもよく、これらの上接続部材310と下接続部材350との連結は、上接続部材310の上からリベット(図示せず)を嵌入させ、基板100の下面から露出されるリベットの端部を加工して行われてもよいことはいうまでもない。本発明の他の実施形態によれば、ボルト336とナット338またはリベットにより連結部材330を構成することが可能になり、これにより、電極端子210の上面に接触される上接続部材310、基板100の下面を支持する下接続部材350並びに前記上接続部材310及び下接続部材350を連結する連結部材330を備える電極接続素子300を形成することが可能になる。この場合、前述したように、電極接続素子300は、基板100の下面から露出されるボルトまたはリベットに結合されて基板100を付勢する弾性部材をさらに備えていてもよいことはいうまでもない。
【0082】
前述した過程により基板100の非活性領域の上に電極接続素子300が形成されれば、発光素子200は、電極接続素子300により外部回路と電気的に接続される。すなわち、本発明の実施形態に係る発光装置の製造方法は、前記電極接続素子300に外部回路と連結されるための配線ラインLを半田付けSするステップをさらに含んでいてもよい。前述したように、電極接続素子300、より詳しくは、電極接続素子300に備えられる上接続部材310は、導電性の高い金属物質を含むので、外部駆動回路と連結されるための配線ラインL、例えば、外部の導線またはプリント回路基板は、電極接続素子300に半田付けSにより電気的に接続可能になる。
【0083】
このように、本発明の実施形態に係る電極接続素子、これを備える発光装置及び発光装置の製造方法によれば、異方性導電フィルムを使用せずとも電極端子210を外部駆動回路と電気的に接続することが可能になって製造コストを削減し、これに伴い、生産性を向上させることができる。
【0084】
また、発光素子200に電源を供給するための電極接続素子300を基板100に支持されるように物理的に固定し、固定された電極接続素子300に外部駆動回路を連結することにより、外部駆動回路との電気的な接続のためのボンディング過程を簡素化させ、装備の構成を単純化させることができる。
【0085】
のみならず、電極端子210が可撓性基板の上に形成される場合、可撓性基板の繰り返し的な歪みにも拘わらず、基板との結合性を向上させることができ、これにより、外部駆動回路との電気的な接続特性及び安定性を向上させることができる。
【0086】
以上、本発明の好適な実施形態が特定の用語を用いて説明及び図示されたが、これらの用語は、単に本発明を明確に説明するためのものに過ぎず、本発明の実施形態及び記述された用語は、特許請求の範囲の技術的思想及び範囲から逸脱することなく、種々の変更及び変化が加えられるということは明らかである。これらの変形された実施形態は、本発明の思想及び範囲から個別的に理解されてはならず、本発明の特許請求の範囲内に属するものといえるべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12