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特開2023-164870ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法
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  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図1
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図2A
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図2B
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図3
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図4
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図5
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図6
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図7
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図8
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図9
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図10
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図11A
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図11B
  • 特開-ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法 図12
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023164870
(43)【公開日】2023-11-14
(54)【発明の名称】ユーザの存在検出機能を備えたユーザコントローラ、関連システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20231107BHJP
   A61B 34/35 20160101ALI20231107BHJP
【FI】
G06F3/01 514
G06F3/01 560
A61B34/35
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023136252
(22)【出願日】2023-08-24
(62)【分割の表示】P 2022101089の分割
【原出願日】2017-11-29
(31)【優先権主張番号】62/427,357
(32)【優先日】2016-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518408589
【氏名又は名称】バーチャル インシジョン コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】VIRTUAL INCISION CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ファリター、シェーン
(72)【発明者】
【氏名】ウッド、ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】ダンパート、ジェイソン
(57)【要約】
【課題】ユーザ入力装置でユーザの存在を検出する改善された方法および装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、親指用シース内に画定された開放側を有する親指用シースを有するユーザコントローラに関する。さらなる実施形態は、親指用シースに関連する親指存在センサおよび感覚フィードバックコンポーネントに関する。追加の実施形態は、調節可能な親指用シースに関する。さらに他の実施形態は、そのようなユーザコントローラを含むシステムに関する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザコントローラであって、
(a)コントローラ本体と、
(b)人差し指用拘束部が、ユーザのつまみ動作によって開いた位置と閉じた位置との間で前記コントローラ本体に対して移動することができるように、前記コントローラ本体に動作可能に結合された前記人差し指用拘束部と、
(c)前記コントローラ本体に結合された親指用シースであって、
(i)前記コントローラ本体から延在する第1のシース部分と、
(ii)前記第1のシース部分から延在する第2のシース部分であって、前記第2のシース部分は、前記第1のシース部分と交差する方向にある、前記第2のシース部分と、
(iii)前記第1のシース部分と、前記第2のシース部分と、前記コントローラ本体とによって区画される親指用開口部と、
(iv)前記第2のシース部分と前記コントローラ本体とによって区画される開放側と、を含む前記親指用シースと、
(d)前記親指用シース内に配置された親指存在センサであって、前記つまみ動作中を含めて、前記親指用開口部内に配置された前記ユーザの親指の存在を検出するように構成されている前記親指存在センサと、を備えるユーザコントローラ。
【請求項2】
前記第1のシース部分、前記第2のシース部分、および前記コントローラ本体は、前記親指用開口部の周りに360°のエンクロージャを形成しない、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項3】
前記親指存在センサは、
前記親指用開口部内に配置された光センサを備える、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項4】
前記親指存在センサは、
前記親指用シースの内壁に配置された発光器と、
前記コントローラ本体上に配置された受光器と、を備え、
前記受光器は、前記発光器によって放射された光を受け取るように配置される、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項5】
前記親指存在センサは、
前記コントローラ本体に配置された発光器と、
前記親指用シースの内壁に配置された受光器と、を備え、
前記受光器は、前記発光器によって放射された光を受け取るように配置される、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項6】
前記親指存在センサは、
発光器および受光器を備え、
前記発光器および受光器は、前記コントローラ本体上に配置される、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項7】
前記親指存在センサは、
前記親指用シース内のコントローラ本体上に配置された静電容量センサを備える、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項8】
前記親指存在センサは、
前記親指用シース内のコントローラ本体上に配置された機械的センサを備える、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項9】
前記親指用シースは、引き込み位置と引き出し位置との間で調整可能である、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項10】
前記親指存在センサは、前記親指用シースの外面に配置されたフィードバック信号コンポーネントを含み、
前記フィードバック信号コンポーネントは、ユーザによって見ることができる、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項11】
ユーザの親指が、前記親指用開口部または前記開放側を介して前記親指用シースから離脱可能である、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項12】
ロボット手術システムであって、
(a)システムコントローラと、
(b)前記システムコントローラに動作可能に結合されたロボット手術装置と、
(c)前記システムコントローラに動作可能に結合されたユーザコントローラと、を備え、
前記ユーザコントローラは、
(i)コントローラ本体と、
(ii)人差し指用拘束部が、ユーザのつまみ動作によって開いた位置と閉じた位置との間で前記コントローラ本体に対して移動することができるように、前記コントローラ本体に動作可能に結合された前記人差し指用拘束部と、
(iii)前記コントローラ本体に結合された親指用シースであって、前記親指用シースと、前記コントローラ本体とによって、親指用開口部および側方開口部が区画されており、前記親指用シースは、
(A)前記コントローラ本体から延在し、前記親指用開口部の第1の壁を区画する第1のシース部分と、
(B)前記第1のシース部分から延在し、前記親指用開口部の第2の壁を区画する第2のシース部分と、
(C)前記コントローラ本体によって区画される前記親指用開口部の第3の壁と、を含む、前記親指用シースと、
(iv)前記親指用シース内に配置された親指存在センサであって、前記つまみ動作中を含めて、前記親指用開口部内に配置された前記ユーザの親指の存在を検出するように構成されている前記親指存在センサと、を含む、ロボット手術システム。
【請求項13】
前記側方開口部は、前記第2の壁と前記第3の壁との間に区画されている、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項14】
前記親指用シース及び前記コントローラ本体は、前記親指用開口部の周りに360°のエンクロージャを形成しない、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項15】
前記親指存在センサは、光センサ、静電容量センサ、または機械的センサを含む、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項16】
前記親指用シースは、引き込み位置と引き出し位置との間で調整可能である、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項17】
前記親指用シースの外面に配置されたフィードバック信号コンポーネントをさらに備え、
前記フィードバック信号コンポーネントは、ユーザによって見ることができる、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項18】
ユーザの親指が、前記親指用開口部または前記側方開口部を介して前記親指用シースから離脱可能である、請求項12に記載のロボット手術システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の様々な実施形態は、例えば、ロボット医療装置システムなどのシステムで使用するための多自由度のユーザ入力装置のユーザ存在検出に関する。
【背景技術】
【0002】
多自由度(multi-degree-of-freedom)のユーザ入力装置は、ユーザによって入力装置の質量を支持することを要求する。
そのような従来の入力装置の一例が、図1~2Bに示されている。図1は、ユーザの左手用の多自由度のユーザ入力装置8を示す。装置8とインタフェースするために、ユーザは、左手の手のひらをユーザコントローラ8の本体10上に配置し、人差し指を回転リンク14を用いて本体10に対して移動することができる人差し指インターフェース12上に配置し、親指を親指用溝16に配置する。ユーザインタフェース8の本体10は、リンク機構18を介して多自由度の位置決めまたは検知システムに結合されている。力およびトルクを供給してユーザインタフェース8を動かすために、親指インタフェース20および人差し指インタフェース22の両方によって、ユーザの手が装置8に拘束される。
【0003】
図2Aおよび図2Bは、リンク14およびロータリージョイント30を用いて本体10に結合されている人差し指インタフェース12の開閉動作をユーザがさらに入力する機能を示す。(図2Aに示すように)最小変位32および(図2Bに示すような)最大変位34が測定され、追加の制御信号として用いられ得る。親指用拘束部20および人差し指用拘束部22は、把持装置をその動作範囲全体にわたって動かしながらユーザが本体10の制御を維持するような制限を付与する。そのような制限は、ユーザが別の制御信号を入力することを可能にする一方で、規制された態様でユーザが装置8から離脱することを困難にする。
【0004】
さらに、規制された態様でユーザが装置から離脱するためには、入力装置の支持を入力装置自体に移すか、または装置によって出力されている信号を停止しなければならない。すなわち、使用中、入力装置は、ユーザの手によって操作可能な位置に支持または維持されるが、システム自体によって付与される機械的な力なしに入力装置からユーザの手を離すと、入力装置は、重力によって下方に引っ張られる。その結果、ロボット装置または入力装置に動作可能に結合されたコンポーネントが、望ましくない方法で移動したり、または作動したりする可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
当技術分野では、ユーザ入力装置で、その上で、またはそれを用いて、ユーザの存在を検出する改善された方法および装置が必要とされている。
本明細書で説明されるのは、ロボット手術システムを含む様々なシステムと共に使用する様々なユーザコントローラである。
【0006】
第1の例では、ユーザコントローラは、コントローラ本体と、コントローラ本体に結合された親指用シースとを備える。親指用シースは、コントローラ本体から延出する第1のシース部分と、第1のシース部分から延出する第2のシース部分と、を含み、第2のシース部分は、第1のシース部分に対して横断方法にある。第1のシース部分、第2のシース部分、およびコントローラ本体は、親指開口部および開口側を画定する。
【0007】
第2の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、第1のシース部分、第2のシース部分、およびコントローラ本体は、親指用開口部の周りに360°のエンクロージャを形成しない。
【0008】
第3の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、親指用開口部内に配置された光センサをさらに含む。
第4の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、親指用シースの内壁に配置された発光器と、コントローラー本体に配置された受光器とをさらに備え、受光器が、発光器によって放射された光を受け取るように配置されている。
【0009】
第5の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、コントローラ本体上に配置された発光器と、親指用シースの内壁に配置された受光器と、をさらに備え、受光器は、発光器によって放射された光を受け取るように配置されている。
【0010】
第6の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、発光器および受光器をさらに備え、発光器および受光器は、コントローラ本体上に配置されている。
第7の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、親指用シース内のコントローラ本体上に配置された静電容量センサをさらに備える。
【0011】
第8の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、親指用シース内のコントローラ本体上に配置された機械的センサをさらに備える。
第9の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、親指用シースは、引き込み位置と引き出し位置との間で調整可能である。
【0012】
第10の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、親指用シースの外面に配置されたフィードバック信号コンポーネントをさらに備え、フィードバック信号コンポーネントは、ユーザによって見ることができる。
【0013】
第11の例は、第1の例によるユーザコントローラに関し、ユーザの親指は、親指用開口部または開口側を介して親指用シースから離脱することができる。
第12の例では、ロボット手術システムは、システムコントローラと、システムコントローラに動作可能に結合されたロボット手術装置と、システムコントローラに動作可能に結合されたユーザコントローラと、を備える。ロボット手術装置は、装置本体と、装置本体に動作可能に結合された少なくとも1つのロボットアームと、ロボットアームに動作可能に結合された少なくとも1つのエンドエフェクタと、を備える。ユーザコントローラは、コントローラ本体と、コントローラ本体に結合された親指用シースと、を含み、親指用シースおよびコントローラ本体は、親指用開口部および側方開口部を区画する。
【0014】
第13の例は、第12の例によるロボット手術システムに関し、親指用シースは、コントローラ本体から延出し且つ親指用開口部の第1の壁を区画する第1のシース部分と、第1のシース部分から延出し且つ親指用開口部の第2の壁を区画する第2のシース部分と、コントローラ本体によって区画された親指用開口部の第3の壁と、を含む。
【0015】
第14の例は、第13の例によるロボット手術システムに関し、側方開口部は、第2の壁と第3の壁との間に画定される。
第15の例は、第12の例によるロボット手術システムに関し、親指用シースは、親指用開口部の周りに360°のエンクロージャを形成しない。
【0016】
第16の例は、第12の例によるロボット手術システムに関し、親指用開口部内に配置された親指存在センサをさらに含む。
第17の例は、第16の例によるロボット手術システムに関し、親指存在センサは、光センサ、静電容量センサ、または機械的センサを含む。
【0017】
第18の例は、第12の例によるロボット手術システムに関し、親指用シースは、引き込み位置と引き出し位置との間で調節可能である。
第19の例は、第12の例によるロボット手術システムに関し、親指用シースの外面に配置されたフィードバック信号コンポーネントをさらに備え、フィードバック信号コンポーネントは、ユーザによって見ることができる。
【0018】
第20の例は、第12の例によるロボット手術システムに関し、ユーザの親指は、親指用開口部または側方開口部を介して親指用シースから離脱することができる。
複数の実施形態が開示されているが、本発明のさらなる他の実施形態は、本発明の例示的な実施形態を示し且つ説明する以下の詳細な説明から当業者には明らかになるであろう。具体化されるように、本発明は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、種々の自明の態様において修正が可能である。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例示的であり且つ限定的ではないと考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】従来のユーザ入力装置の斜視図である。
図2A図1の従来のユーザ入力装置の上面図である。
図2B図1の従来のユーザ入力装置の他の上面図である。
図3】一実施形態による、親指用シースを有するユーザ入力装置の斜視図である。
図4】一実施形態による、親指用シースおよび光学ベースのセンサを有するユーザ入力装置の斜視図である。
図5】さらなる実施形態による、親指用シースおよび別の光学ベースのセンサを有するユーザ入力装置の斜視図である。
図6】一実施形態による、光学ベースのセンサと共に使用する既知の回路構成の概略図である。
図7】一実施形態による、親指用シースおよび静電容量センサを備えたユーザ入力装置の斜視図である。
図8】一実施形態による、静電容量センサと共に使用する既知の回路構成の概略図である。
図9】一実施形態による、機械式センサと共に使用する既知の回路構成の概略図である。
図10】一実施形態による、親指用シースおよび感覚信号を有するユーザ入力装置の斜視図である。
図11A】さらなる実施形態による、引き込み位置にある調整可能な親指用シースを有するユーザ入力装置の斜視図である。
図11B】さらなる実施形態による、引き出し位置にある調整可能な親指用シースを有するユーザ入力装置の斜視図である。
図12】一実施形態による、親指用シースおよび機械的センサを有するユーザ入力装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書の種々の実施形態は、ユーザが指先把持部(pincer grasp)を使用して装置を把持する多自由度のユーザ入力装置で、その上で、またはそれを用いてユーザの存在を検出する方法および装置に関する。すなわち、種々の実施形態は、ユーザの手の存在を検出するように構成されたシース(sheath)を入力装置に搭載している。ユーザの手(または、より具体的には、特定の実施形態によれば、親指)がシースによって検出された場合、装置は、ユーザが位置しかつ制御がイネーブルとなっているシステム(例えば、システムのシステムコントローラコンポーネントなど)に信号(「存在信号」)を送信する。手を離すと、「存在信号」が存在しないことは、装置出力の使用を中止するか、または触覚的に有効になっている(haptically enabled)場合には装置を所定の位置に固定するように用いられる。
【0021】
本明細書における様々なユーザコントローラの実施形態は、ユーザコントローラがユーザインタフェースであり、手術システムに結合された様々なロボット手術システムで用いられ、ユーザコントローラは、患者の腔(cavity)内へまたは患者の腔内に配置されたロボット手術装置を制御するように用いられ得ることが理解される。すなわち、本明細書に開示されている様々なユーザコントローラの実施形態ならびに関連するシステムおよび方法は、他の任意の従来のロボット手術システム、装置、または方法に組み込むことができ、一緒に使用でき、またはその一部として使用できる。例えば、本明細書に開示されている様々な実施形態は、米国特許第8,968,332号(2015年3月3日に出願され、「磁気的連結可能ロボット装置および関連方法(Magnetically Coupleable Robotic Devices and Related Methods)」と題する)、米国特許第8,834,488号(2014年9月16日に出願され、「磁気的に結合可能な外科用ロボット装置および関連方法(Magnetically Coupleable Surgical Robotic Devices and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第14/617,232号(2015年2月9日に出願され、「ロボット手術装置および関連方法(Robotic Surgical Devices and Related Methods)」と題する)、米国特許第9,579,088号(2017年2月28日に出願され、「外科的視覚化および装置操作のための方法、システム、および装置(Methods, Systems, and Devices for Surgical Visualization and Device Manipulation)」と題する)、米国特許第8,343,171号(2013年1月1日に出願され、「ロボット装置における作動方法および作動システム(Methods and Systems of Actuation in Robotic Devices)」と題する)、米国特許第8,828,024号(2014年9月9日に出願され、「ロボット装置における作動の方法およびシステム(Methods and Systems of Actuation in Robotic Devices)」と題する)、米国特許出願第14/454,035号(2014年8月7日に出願され、「ロボット装置における作動の方法およびシステム(Methods and Systems of Actuation in Robotic Devices)」と題する)、米国特許出願第12/192,663号(2008年8月15日に出願され、「医療用膨張、取り付け、および送達装置ならびに関連方法(Medical Inflation, Attachment, and Delivery Devices and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第15/018,530号(2016年2月8日に出願され、「医療用膨張、取り付け、および送達装置ならびに関連方法(Medical Inflation, Attachment, and Delivery Devices and Related Methods)」と題する)、米国特許第8,974,440号(2015年3月10日に出願され、「モジュール式および協調医療装置ならびに関連するシステムおよび方法(Modular and Cooperative Medical Devices and Related Systems and Methods)」と題する)、米国特許第8,679,096号(2014年3月25日に出願され、「ロボット装置用の多機能操作コンポーネント(Multifunctional Operational Component for Robotic Devices)」と題する)、米国特許第9,179,981号(2015年11月10日に出願され、「ロボット装置のための多機能操作コンポーネント(Multifunctional Operational Component for Robotic Devices)」と題する)、米国特許出願第14/936,234号(2015年11月9日に出願され、「ロボット装置のための多機能操作コンポーネント(Multifunctional Operational Component for Robotic Devices)」と題する)、米国特許第8,894,633号(2014年11月25日に出願され、「モジュール式および共同医療装置ならびに関連するシステムおよび方法(Modular and Cooperative Medical Devices and Related Systems and Methods)」と題する)、米国特許第8,968,267号(2015年3月3日に出願され、「自然開口部手術のための物質の取扱いまたは送達のための方法およびシステム(Methods and Systems for Handling or Delivering Materials for Natural Orifice Surgery)」と題する)、米国特許第9,060,781号(2015年6月23日に出願され、「外科用エンドエフェクタに関する方法、システム、および装置(Methods, Systems, and Devices Relating to Surgical End Effectors)」と題する)、米国特許出願第14/745,487号(2015年6月22日に出願され、「外科用エンドエフェクタに関する方法、システム、および装置(Methods, Systems, and Devices Relating to Surgical End Effectors)」と題する)、米国特許第9,089,353号(2015年7月28日に出願され、「ロボット外科用装置、システム、および関連方法(Robotic Surgical Devices, Systems, and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第14/800,423号(2015年7月15日に出願され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法(Robotic Surgical Devices, Systems, and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第13/573,849号(2012年10月9日に出願され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法(Robotic Surgical Devices, Systems, and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第13/738,706号(2013年1月10日に出願され、「外科的アクセスおよび挿入のための方法、システム、およびデバイス(Methods, Systems, and Devices for Surgical Access and Insertion)」と題する)、米国特許出願第13/833,605号(2013年3月15日に出願され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法(Robotic Surgical Devices, Systems, and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第14/661,465号(2015年3月18日に出願され、「外科的アクセスおよび挿入のための方法、システム、および装置(Methods, Systems, and Devices for Surgical Access and Insertion)」と題する)、米国特許第9,498,292号(2016年11月22日に出願され、「シングルサイトロボット装置および関連システムおよび方法(Single Site Robotic Devices and Related Systems and Methods)」と題する)、米国特許出願第15/357,663号(2016年11月21日に出願され、「シングルサイトロボット装置および関連システムおよび方法(Single Site Robotic Devices and Related Systems and Methods)」と題する)、米国特許第9,010,214号(2015年4月21日に出願され、「局所制御ロボット手術装置および関連方法(Local Control Robotic Surgical Devices and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第14/656,109号(2015年3月12日に出願され、「局所制御ロボット外科手術装置および関連方法(Local Control Robotic Surgical Devices and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第14/208,515号(2014年3月13日に出願され、「ロボット外科手術デバイス、エンドエフェクタ、およびコントローラに関する方法、システム、およびデバイス(Methods, Systems, and Devices Relating to Robotic Surgical Devices, End Effectors, and Controllers)」と題する)、米国特許出願第14/210,934号(2014年3月14日に出願され、「力制御外科手術システムに関連する方法、システム、およびデバイス(Methods, Systems, and Devices Relating to Force Control Surgical Systems)」と題する)、米国特許出願第14/212,686号(2014年3月14日に出願され、「ロボット外科用装置、システム、および関連方法(Robotic Surgical Devices, Systems, and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第14/334,383号(2014年7月17日に出願され、「ロボット外科用装置、システム、および関連方法(Robotic Surgical Devices, Systems, and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第14/853,477号(2015年9月14日に出願され、「クイックリリースエンドエフェクタならびに関連するシステムおよび方法(Quick-Release End Effectors and Related Systems and Methods)」と題する)、米国特許出願第14/938,667号(2015年11月11日に出願され、「コンパクトジョイント設計を有するロボット装置ならびに関連するシステムおよび方法(Robotic Device with Compact Joint Design and Related Systems and Methods)」と題する)、米国特許出願第15/227,813号(2016年8月3日に出願され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法(Robotic Surgical Devices, Systems, and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第15/599,231号(2017年5月18日に出願され、「ロボット手術装置、システム、および関連方法(Robotic Surgical Devices, Systems, and Related Methods)」と題する)、米国特許出願第15/691,087号(2017年8月30日に出願され、「コンパクトな関節構成およびさらなる自由度を有するロボット装置ならびに関連するシステムおよび方法(Robotic Device with Compact Joint Design and an Additional Degree of Freedom and Related Systems and Methods)と題する」)、米国特許出願第62/425,149号(2016年11月22日に出願され、「改良された総位置決め装置ならびに関連するシステムおよび方法(Improved Gross Positioning Device and Related Systems and Methods)」と題する)、米国特許出願第62/433,837号(2016年12月14日に出願され、「医療機器に連結するための解放可能な取り付け装置ならびに関連するシステムおよび方法(Releasable Attachment Device for Coupling to Medical Devices and Related Systems and Methods)」と題する)、米国特許第7,492,116号(2007年10月31日に出願され、「手術用ロボット(Robot for Surgical Applications)」と題する)、米国特許7,772,796号(2007年4月3日に出願され、「手術用ロボット(Robot for Surgical Applications)」と題する)、米国特許第8,179,073(2011年5月15日に出願され、「薬剤搬送コンポーネントを有するロボット装置および関連方法(Robotic Devices with Agent Delivery Components and Related Methods)」と題する)、に開示されている任意の医療機器およびシステムに組み込むことができ、またはそれらと共に使用することができ、これらの全ては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0022】
したがって、本明細書で開示または企図される様々なユーザコントローラ8の実施形態は、任意のロボット手術システムと共に使用されて、患者の対象となる腔または組織内に位置付けられるかまたは切開を通して位置付けられる装置等を含むロボットデバイスまたはその構成要素を操作することができる。このように、ユーザは、自分の親指と人差し指を用いてユーザコントローラ8を操作し、それによってロボットデバイスまたはその構成要素を作動させて所望の処置を実行する。
【0023】
図3は、図1~2Bに関して上述した親指拘束部(thumb restraint)の代わりに、親指用シース40(「エンクロージャ(enclosure)」、「スリーブ(sleeve)」、または「シュラウド(shroud)」とも呼ばれる)を有する一実施形態によるユーザコントローラ8を示す。本明細書で用いられる場合、「シース」、「エンクロージャ」、「スリーブ」、または「シュラウド」は、3つの側でユーザの親指を囲むが、ユーザが自分の親指を離脱することができる開口部を第4の側に画定する任意の構造を意味する。親指用シース40は、親指を2つの側で取り囲み、本体10は、第3の側を拘束し、単一の側を開口した状態にする。より具体的には、シース40は、本体10から延出する第1の部分40Aと、第1の部分40Aと実質的に直角な方向に第1の部分40Aから延出する第2の部分40Bと、を有して、親指用開口部48が、第1の部分40A、第2の部分40B、および親指用溝16によって画定されるように、親指用開口部48の周りの2つの側を囲む。あるいは、装置8は、親指溝を有する必要はなく、本体10は、そのような実施形態において第3の側を画定することができる。結果として、親指用シース40および親指用溝16または本体10は、図示されるように、開放側49をさらに画定する。対照的に、上述した従来の親指用拘束部20は、親指用溝16とともに作用して、4つの側、すなわち、親指の周りの360°全体で親指を完全に取り囲むかまたは囲む。
【0024】
一実施形態では、親指を人差し指と共に用いて「つまみ動作(pinching motion)」を実行し、人差し指用拘束部22を矢印42で示す方向に本体10から離れるように又は本体10に近づけるように、親指用シース40は、親指用開口部48内に配置された場合にユーザの親指を十分に拘束することができる。したがって、親指用シース40は、上述した従来の親指用拘束部20と同様に作用することができる。しかしながら、その拘束部20とは対照的に、シース40はまた、親指のための2つの脱出方法を可能にする。すなわち、ユーザの親指を、従来の親指用拘束部20を用いて可能な限り同じ方法で矢印46によって示された方向に近位で後ろに引っ込めることができるだけでなく、矢印44によって示された方向に親指用開口部48から開放側49を介して外に動かすこともできる。図3から分かるように、可能な2つの離脱方向は、つまみ方向(direction of pinching)(矢印42で示す)に対して互いに垂直である。このように、シース40のこの構成は、規制された簡単な態様(controlled and simple manner)でユーザが親指を離脱することによって装置8から外れることを可能にしながら、つまみ動作の細かい制御を可能にする。
【0025】
明確にするために、本明細書で用いられる「ユーザコントローラ」という用語は、ロボットシステムのいくつかの部分に入力を提供してそのいくつかの部分を操作するためにユーザによって操作されるユーザ入力装置の様々な実施形態を指す。対照的に、「システムコントローラ」という用語は、システムを動作させるために用いられる任意のプロセッサ、コンピュータ、または他のシステムコントローラコンポーネント(マイクロプロセッサなど)を指す。
【0026】
図4は、ユーザの親指の存在を検出するように構成されたセンサ51を有するユーザコントローラ8のさらなる実施態様を示す。コントローラ8のこの実施形態は、説明したような特徴および利点を含む、上述した親指用シース40と実質的に同様の親指用シース40を有することが理解される。さらに、この例示的な実施形態では、ユーザ存在センサ51がシース40に組み込まれている。装置8は、シース40上に配置された整合した発光器50と、本体10上に配置された受光器52と、を有する。あるいは、発光器は、本体10上にあり、受光器は、シース40上にあってもよい。さらなる代替案では、2つ以上のそのようなセンサを装置8に組み込むことができる。発光器50および受光器52は、矢印42によって示された発光器50によって放射された光54の経路をつまみ動作の動作方向と概ね整列させるように配置される。使用時に、発光器50および受光器52は、ユーザの親指が存在しないときに発光器50からの(可視またはその他の)光が受光器52に到達するように配置される。対照的に、ユーザの親指が親指用開口部48内に存在するとき、光54の経路は遮断される。次いで、この信号が存在しないことは、ユーザの存在(すなわち、親指用開口部48内のユーザの親指の存在)の指標として使用することができ、それによって、ユーザがユーザコントローラ8を把持していることを示す。光路がユーザの親指によって遮られると、(上述したように)矢印42によって示されるつまみ方向および光路54に対して垂直である矢印44および46によって示された2つの方向のいずれかに親指を引き込むことによってこの信号の回復が達成される。シース40およびセンサ51のこの構成は、光を通過させることなく、(矢印42によって示されるように)つまみ方向への親指の動きを可能にする。これにより、離脱が容易に達成されるように、シース40が十分に緩くなる(loose)ことが可能になる。すなわち、ユーザの親指に対する親指用開口部48の大きさは、センサ51がその中に存在することを検出する能力、またはユーザがシース40を用いてユーザがつまみ動作を行うことを可能にする能力に影響を与えない。
【0027】
あるいは、シース40内のユーザの親指の存在(および不在)を検出するために、任意の既知のセンサまたはセンサ技術をユーザコントローラ8とともに使用することができる。
【0028】
センサ51は、ユーザコントローラ8(およびコントローラ8が結合されているシステム)がユーザの親指の有無に関する情報を利用して、ユーザコントローラ8の機械的支持を有効または無効にすることを可能にする。すなわち、センサ51は、親指がシース40内に挿入された場合にシステム(図示せず)のシステムコントローラ(図示せず)に「存在」の信号を送信するように構成されて、システムコントローラが、ユーザコントローラ8の機械的支持を無効にすることができる。同様に、センサ51は、親指がシース40から引っ込められた場合に「不存在」の信号をシステムコントローラ(図示せず)に送信するように構成されて、システムコントローラが、ユーザコントローラ8の機械的支持を有効にし、それによって重力によってユーザコントローラ8を望ましくない方法で動かすことを防ぎ、制御されるロボット装置も望ましくない方法で動かされるのを防ぐ。
【0029】
図5は、反射光センサ61を有するユーザコントローラ8の代替実施形態を示す。すなわち、ユーザコントローラ8は、図示のように本体10に埋め込まれた発光器60と受光器62とを有し、発光器60からの放射光64が反射光66として最近接閉塞部(nearest occlusion)によって受光器62に戻る。この構成では、シース40内のユーザの親指を存在することによって、シース40よりもはるかに短い経路を提供して、親指が存在しない場合に検出されるよりも対応するより強い戻り信号を供給する。その後、この信号をしきい値処理して、ユーザの親指のバイナリの存在/不存在を判定することができる。すなわち、「存在」の信号がシステムコントローラ(図示せず)に送信されるように、ユーザの親指がシース40内に存在することが理解される所定の閾値を設定することができる。一実施形態では、この実施形態は、前述の実施形態と実質的に同じ特徴、離脱モード、およびつまみ動作の方向の動作に対する鈍感性(insensitivity)を含む利点を有することが理解される。
【0030】
図6は、シース40内でのユーザの親指の存在を検出する図4,5に関して上述したセンサ51、61のいずれかなどのセンサと共に用いる例示的な既知な回路を示す。この実施形態では、図4または図5で説明したものと同様の1対以上の赤外線(IR)放射体および検出器が設けられている。ユーザの親指が存在することによって、放射体からのIR光が検出器に到達するのが妨がれ、回路の出力状態が変化する。説明された各対の放射体/検出器は、図6の回路を用いて存在を検出する。ユーザの親指が装置から離れている場合、フォトトランジスタ(phototransistor)Q1は、LED1からIR光を受け取る。これによって、トランジスタがオンになり、電流が抵抗器R1を通って流れ、ゼロでない電圧が比較器U1の非反転入力(ピン5)に生じる。この電圧がR2とR3の分圧器によって設定されるU1の反転入力よりも高い場合、コンパレータの出力がオンになって出力電圧が「0」に低下する。検出器Q1が遮られると、トランジスタはオフになって回路の出力は5ボルトになる。あるいは、この目的のために、任意の既知の回路または回路構成が用いられ得る。
【0031】
図7は、ユーザコントローラ8で使用するセンサ70のさらなる実施形態を示す。この特定の実施形態では、光学ベースの技術の代わりに、センサ70は、図示のように本体10内に配置された既知の静電容量センサ(capacitive sensor)70である。静電容量センサ70は、シース40内のユーザの親指の存在を検出するように動作する既知の静電容量センサ70のように機能する。一実施形態によれば、この実施形態は、前述の実施形態と実質的に同じ特徴、離脱モード、およびつまみ動作の方向の動作に対する鈍感性を含む利点を有することが理解される。
【0032】
図8は、別の実施形態に従った、シース40内のユーザの親指の存在を検出するために、図7に関して上述したセンサ70のような静電容量センサと共に用いる例示的な既知の回路を示す。1つ以上の静電容量センサが、図7のセンサ70のように、親指用シースの内面に配置される。使用中、ユーザの親指がシース40内に置かれる場合、静電容量が変化することによって回路の出力状態が変化する。あるいは、静電容量センサと共に動作する任意の既知の回路または回路構成をこの目的のために使用することができる。
【0033】
図12は、ユーザコントローラ8において用いるセンサ120のさらなる実施形態を示す。この特定の実施形態では、光学または容量ベースの技術の代わりに、センサ120は、図示のように本体10内に配置された既知の機械的センサ(mechanical sensor)120である。機械的センサ120は、既知の機械的センサ120として機能し、シース40内のユーザの親指の存在を検出するように動作する。例えば、機械的センサ120は、ユーザの親指がセンサ120を押圧することによって活性化させることができ、それによって親指がシース40内に存在することを示す。一実施形態によれば、この実施形態は、前述の実施形態と実質的に同じ特徴、離脱モード、およびつまみ動作の方向の動作に対する鈍感性を含む利点を有することが理解される。
【0034】
図9は、さらなる実施形態に従った、シース40内でのユーザの親指の存在を検出する図12に関して上述したセンサ120などの機械的センサと共に使用する例示的な既知の回路を示す。この実施形態では、(スイッチ120のような)機械的スイッチが、親指用シース40の内側に配置されている。使用中、ユーザの親指が定位置に到達すると、スイッチが作動して回路の出力状態が変化する。ユーザの親指がシースに入っていないときは、スイッチは開放状態であり、スイッチの出力は5Vまで引き上げられる。V1はこの信号を0ボルトの出力に反転する。親指がシース内に置かれると、スイッチが押されて回路の出力が5Vに変化する。スイッチデバウンス回路(switch debouncing circuitry)は、機械的スイッチがオンされ、またはオフされた(engaged and disengaged)場合に、出力の短期間の遷移を除去する回路である。あるいは、機械的センサと共に動作する任意の既知の回路または回路構成が、目的のために使用され得る。
【0035】
図10は、一実施形態による、ユーザ感覚フィードバック信号コンポーネント(user sensory feedback signal component )100を有するユーザコントローラ8を示す。すなわち、この特定の実施形態は、ユーザの親指がシース40内に配置されているかどうかについてある種の感覚フィードバックをユーザに提供する信号コンポーネント100を有する。図10に示す特定の実施形態では、フィードバック信号コンポーネント100は、親指用シース40に配置されたLED100の形態の視覚的フィードバックコンポーネント100である。あるいは、任意の形態の感覚フィードバック信号が使用され得る。このフィードバックコンポーネント100は、システム(図示せず)がシース40内にユーザの親指の存在を検出したかどうかに関してユーザにフィードバックを提供する。フィードバックは、複数のLED、聴覚、または他の視覚信号によって提供されてもよい。使用中、この実施形態によれば、LED100は、ユーザの親指が検出された場合に点灯し、それによって親指がシース40内に配置されていることを示す。ユーザフィードバック信号コンポーネント100を有するユーザコントローラ8は、本明細書に開示または企図される様々なセンサコンポーネントのうちのいずれかを有することができることが理解される。さらに、ユーザフィードバック信号コンポーネント100は、本明細書で開示または企図される他の任意の実施形態に組み込むことができることを理解されたい。
【0036】
図11Aおよび11Bは、一実施形態による調整可能シース40を示す。より具体的には、この特定の実施形態におけるシース40は、図11Aに示されるように引き込み位置と、図11Bに示されるように引き出し位置との間で移動することができる。このように、シース40は、(図11Aに示されるように)親指用開口部48が矢印110によって示される最小幅を有する引き込み位置において本体10に対して位置決めされるように調整され得るか、または(図11Bに示されるように)親指用開口部48が矢印112によって示される最大幅を有する引き出し位置まで本体10から離れて引き出され得る。この調節は、シース40が、十分な制御権限をユーザに提供しつつ、規制された態様でユーザが離脱することを可能にしながら、広範囲のユーザの親指サイズに適合することを可能にする。調整可能なシース40を有するユーザコントローラ8は、本明細書に開示または企図される様々なセンサまたは感覚フィードバックコンポーネントのうちのいずれかを有することができることがさらに理解される。さらに、調節可能なシース40は、本明細書に開示または企図されている他の任意の実施形態に組み込むことができることを理解されたい。
【0037】
本発明を好ましい実施形態を参照して説明してきたが、当業者であれば、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく形態および詳細に変更を加えることができることを理解するであろう。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-09-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザコントローラであって、
(a)第1の側面及び第2の側面を有するコントローラ本体と、
)前記コントローラ本体の第1の側面に配置された親指用シースであって、前記親指用シース及び前記コントローラ本体は、親指用開口部及び側方開口部を区画しており、前記親指用開口部は、前記コントローラ本体の第1の側面によって区画されており、前記親指用シースの第1の部分は、前記コントローラ本体から延在しており、前記親指用シースの第2の部分は、前記親指用シースの前記第1の部分から延在しており、前記側方開口部は、前記親指用シースの前記第2の部分と前記コントローラ本体の前記第1の側面とによって区画されている、前記親指用シースと、
)前記親指用シース内に配置された親指存在センサであって、前記親指用開口部内に配置されたユーザの親指の存在を検出するように構成されている前記親指存在センサと、を備え
前記コントローラ本体は、前記親指用開口部に配置された前記ユーザの親指によって前記第1の側面を把持され、前記ユーザの人差し指によって前記第2の側面を把持されるように構成されている、ユーザコントローラ。
【請求項2】
前記親指用シースおよび前記コントローラ本体は、前記親指用開口部の周りに360°のエンクロージャを形成しない、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項3】
前記親指存在センサは、
前記親指用開口部内に配置された光センサを備える、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項4】
前記親指存在センサは、
前記親指用シースの内壁に配置された発光器と、
前記コントローラ本体上に配置された受光器と、を備え、
前記受光器は、前記発光器によって放射された光を受け取るように配置される、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項5】
前記親指存在センサは、
前記コントローラ本体に配置された発光器と、
前記親指用シースの内壁に配置された受光器と、を備え、
前記受光器は、前記発光器によって放射された光を受け取るように配置される、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項6】
前記親指存在センサは、
発光器および受光器を備え、
前記発光器および受光器は、前記コントローラ本体上に配置される、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項7】
前記親指存在センサは、
前記親指用シース内のコントローラ本体上に配置された静電容量センサを備える、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項8】
前記親指存在センサは、
前記親指用シース内のコントローラ本体上に配置された機械的センサを備える、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項9】
前記親指存在センサは、前記親指用シースの外面に配置されたフィードバック信号コンポーネントを含み、
前記フィードバック信号コンポーネントは、ユーザによって見ることができる、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項10】
ユーザの親指が、前記親指用開口部または前記側方開口部を介して前記親指用シースから離脱可能である、請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項11】
人差し指用拘束部が、前記コントローラ本体から離れるように、または前記コントローラ本体に近づくように移動可能であるように、前記コントローラ本体の前記第2の側面に動作可能に結合された前記人差し指用拘束部をさらに備える請求項1に記載のユーザコントローラ。
【請求項12】
ロボット手術システムであって、
(a)システムコントローラと、
(b)前記システムコントローラに動作可能に結合されたロボット手術装置と、
(c)前記システムコントローラに動作可能に結合されたユーザコントローラと、を備え、
前記ユーザコントローラは、
(i)コントローラ本体と、
(ii)前記コントローラ本体の第1の側面配置された親指用シースであって、前記親指用シースと、前記コントローラ本体とによって、親指用開口部および側方開口部が区画されており、前記親指用シースは、
(A)前記コントローラ本体から延在し、前記親指用開口部の第1の壁を区画する第1のシース部分と、
(B)前記第1のシース部分から延在し、前記親指用開口部の第2の壁を区画する第2のシース部分と、
(C)前記コントローラ本体の前記第1の側面によって区画される前記親指用開口部の第3の壁と、を含む、前記親指用シースと、
iii)前記親指用シース内に配置された親指存在センサであって、前記親指用開口部内に配置されたユーザの親指の存在を検出するように構成されている前記親指存在センサと、を含
前記コントローラ本体は、前記親指用開口部に配置された前記ユーザの親指によって前記第1の側面と、前記ユーザの人差し指によって第2の側面とをつまみ把持で把持されるように構成されている、ロボット手術システム。
【請求項13】
前記側方開口部は、前記第2の壁と前記第3の壁との間に区画されている、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項14】
前記親指用シースは、前記親指用開口部の周りに360°のエンクロージャを形成しない、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項15】
前記親指存在センサは、光センサ、静電容量センサ、または機械的センサを含む、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項16】
人差し指用拘束部が、前記コントローラ本体から離れるように、または前記コントローラ本体に近づくように移動可能であるように、前記コントローラ本体に動作可能に結合された前記人差し指用拘束部をさらに備える請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項17】
前記親指用シースの外面に配置されたフィードバック信号コンポーネントをさらに備え、
前記フィードバック信号コンポーネントは、ユーザによって見ることができる、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項18】
ユーザの親指が、前記親指用開口部または前記側方開口部を介して前記親指用シースから離脱可能である、請求項12に記載のロボット手術システム。
【請求項19】
ユーザコントローラであって、
(a)コントローラ本体と、
(b)前記コントローラ本体の第1の側面に配置された親指用シースであって、前記親指用シースは、引き込み位置と引き出し位置との間で調整可能であり、
前記親指用シースは、
(i)前記コントローラ本体から延在する第1のシース部分と、
(ii)前記第1のシース部分から延在する第2のシース部分であって、前記第1のシース部分に対して実質的にと交差する方向にある前記第2のシース部分と、
(iii)前記第1のシース部分と、前記第2のシース部分と、前記コントローラ本体とによって区画される親指用開口部と、
(iv)前記第2のシース部分と前記コントローラ本体とによって区画される開放側と、を含む、前記親指用シースと、
(c)前記親指用シース内に配置された親指存在センサであって、前記親指用開口部内に配置されたユーザの親指の存在を検出するように構成されている前記親指存在センサと、を備え、
前記コントローラ本体は、前記親指用開口部に配置された前記ユーザの親指によって前記第1の側面を把持され、前記ユーザの人差し指によって第2の側面を把持されるように構成されている、ユーザコントローラ。
【請求項20】
前記第1のシース部分と、前記第2のシース部分と、前記コントローラ本体とは、前記親指用開口部の周りに360°のエンクロージャを形成しない、請求項19に記載のユーザコントローラ。
【請求項21】
前記親指存在センサは、
発光器と、受光器と、を含み、
前記受光器は、前記発光器によって放射された光を受け取るように配置される、請求項19に記載のユーザコントローラ。
【請求項22】
ユーザの親指が、前記親指用開口部または前記開放側を介して前記親指用シースから離脱可能である、請求項19に記載のユーザコントローラ。