(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016491
(43)【公開日】2023-02-02
(54)【発明の名称】ごみ受け具
(51)【国際特許分類】
E03C 1/264 20060101AFI20230126BHJP
【FI】
E03C1/264
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021120834
(22)【出願日】2021-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】506204047
【氏名又は名称】プラスワン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】那須 雅人
【テーマコード(参考)】
2D061
【Fターム(参考)】
2D061DA01
2D061DA02
2D061DE15
(57)【要約】
【課題】たまったごみを簡単に捨てることができるごみ受け具を提供する。
【解決手段】ポップアップ式の排水栓30のためのごみ受け具10は、支持軸32を囲む軸挿通部12と、軸挿通部12から外周22方向に延出し、複数の通水孔20を有するごみ受け部と、軸挿通部12から径方向外向きに突出するつまみ部と、つまみ部16と異なる位置において、軸挿通部12からごみ受け部14の外周22にかけて設けられる切れ目と、を備える。ごみ受け部14は、軸挿通部12を山頂とする山裾の方向に延出する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排水弁の支持軸を有するポップアップ式排水栓のためのごみ受け具であって、
前記支持軸に挿通する軸挿通部と、
前記軸挿通部から前記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外向きに延出し、複数の通水孔を有するごみ受け部と、
前記軸挿通部から前記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外側に突出したつまみ部と、を備え、
前記つまみ部と異なる位置において、前記軸挿通部から前記ごみ受け部の外周縁にかけて切れ目を有することを特徴とするごみ受け具。
【請求項2】
前記ごみ受け部は、前記軸挿通部を山頂とする山裾の方向に延出することを特徴とする、請求項1に記載のごみ受け具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ポップアップ式排水栓に取り付けられるごみ受け具に関する。
【背景技術】
【0002】
ポップアップ式排水栓に取り付けられるごみ受け具に関する分野において、清掃を容易にするために、排水路に対して着脱可能に設けられるヘアキャッチャーが提案されている(特許文献1)。このヘアキャッチャーは、下端から排水路に挿入される軸と、該軸に対して摺動自在に取り付けられる内目皿軸挿通部と、上面が前記軸側から外側に向けて下がった内側排水通過部とを有する内目皿と、外目皿軸挿通部と、前記外目皿軸挿通部の上側に前記内目皿が前記軸に対して摺動可能に収容され且つ前記内側排水通過部を通過した排水を通過させる収容部と、該収容部の外側で毛髪を捕集しながら排水を下方へ通過させる外側排水通過部とを有する外目皿と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は特許文献1の技術の実現にあたり、以下の課題を認識した。特許文献1の技術では、ヘアキャッチャーを外し、たまったごみを捨てるには、排水栓を完全に外したうえ、軸に沿ってそのヘアキャッチャーを外す必要がある。よって、取外しごみをより簡単に捨てることができるごみ受け具がさらに望まれる。
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、たまったごみを簡単に捨てることができるごみ受け具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のごみ受け具は、支持軸に挿通する軸挿通部と、軸挿通部から前記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外向きに延出し、複数の通水孔を有するごみ受け部と、前記軸挿通部から前記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外側に突出したつまみ部とを備え、つまみ部と異なる位置において、前記軸挿通部から前記ごみ受け部の外周縁にかけて切れ目を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、前述の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例1に係るごみ受け具の斜視図である。
【
図2】本発明の実施例1に係るごみ受け具を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る使用方法を示す図である。
【
図4】本発明の実施例1に係る使用態様を示す図である。
【
図5】本発明の実施例1の各変形例に係るごみ受け具の斜視図である。
【
図6】本発明の実施例2に係るごみ受け具を示し、(a)はその平面からの斜視図、(b)はその正面図、(c)はその底面からの斜視図、である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施例1)
以下、本発明を添付図面に示す実施例1に基いて説明する。
図1は実施例1に係るごみ受け具10の斜視図である。
図2は本実施例1に係るごみ受け具10を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。ごみ受け具10は、軸挿通部12、ごみ受け部14、つまみ部16および切れ目18を備える。今後特に言及が無い場合は
図2(b)を正面視とし、正面視における方向を用いる。以降の変形例においても同様である。
【0010】
ごみ受け具10は、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を熱により溶解させ、型に流し込み、冷却し、固化することにより一体成形される。ごみ受け具10はある程度の弾性を有する。ごみ受け具10の厚みは、実験により使い勝手の良さを試したところ、1.5mmから3.0mmが望ましい。以下に述べる数値範囲についても実験により使い勝手の良さが確かめられている範囲である。
【0011】
軸挿通部12はポップアップ式排水栓の支持軸を囲む形状を有する。直径を10mmから20mmとする孔26を形成する環状である。孔26の径は取り付けられるポップアップ式排水栓の支持軸の径よりやや大きいものとする。
【0012】
ごみ受け部14は軸挿通部12から前記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外向きに延出する面体により形成される。ごみ受け部14は軸挿通部12を山頂とする山裾の方向に傾斜をもって延出する。ごみ受け部は網目状に作られ、複数の略矩形の通水孔20を有する。ごみ受け部14の外周22はポップアップ式排水栓が取り付けられる排水管の形状に合わせ、環状に形成される。ごみ受け具10は軸挿通部12から外周22にかけて高さを有する立体的な形状となる。軸挿通部12を山頂とみたてた場合の山の高さに対する外周22の径の長さの比は3以上6以下が望ましい。
【0013】
軸挿通部12から前記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外側に突出したつまみ部16が設けられる。つまみ部16は軸挿通部12の上面から水平方向に突出して設けられる。つまみ部16は略直方体状である。
【0014】
つまみ部16と対抗する位置に、軸挿通部12からごみ受け部14の外周22にかけて切れ目18が設けられる。切れ目の幅は8mmから15mmが望ましい。取り付けられるポップアップ式排水栓の支持軸の径と同じもしくはやや小さい幅とする。
【0015】
以上の構成によりごみ受け具10は以下のように使用される。
図3は本実施例1に係る使用方法を示す図である。
図3に示すように、洗面台や浴槽に備えられるポップアップ式の排水栓30をポップアップし、もしくはさらに持ち上げ、ごみ受け具10をその排水栓30に取り付ける。つまみ部16をもち、切れ目18を支持軸32にあわせ、軸に向かって差し込み、目皿34の上側に載置する。軸挿通部12が支持軸32に嵌まるまで差し込み固定する。
【0016】
図4は本発明の実施例1に係る使用態様を示す図である。排水は通水孔20を通って流れるが、排水に混じる髪の毛などのごみ40はごみ受け部14に引っかかり残る。ごみ受け部14は軸挿通部12から外周22にかけて傾斜を有するため、その傾斜に沿って流れる一部の水流の圧力によって、ごみ40は外周22付近にたまる。
【0017】
一定量のごみ40がたまった段階で、排水栓30をポップアップし、もしくは取り出し、つまみ部16をもって、つまみ部16の突出方向に引っ張り、ごみ受け具10を引き出す。ごみ受け具10はごみ40が付着した状態のまま廃棄する。
【0018】
ごみ受け部14が軸挿通部12を山頂とする山裾の方向に傾斜をもって延出することにより、ごみ40は外周22付近に集中してたまる。ごみ40がある程度たまっても、軸挿通部12付近の通水孔20にはごみ40が詰まっていないため、排水は阻害されず流れる。
【0019】
つまみ部16と対抗する位置に切れ目18を有するため、つまみ部16をもち、切れ目18を支持軸32に向かって差し込むだけで容易に取り付けることができる。同様に取り外す際も、つまみ部16をもち、つまみ部16の突出方向に引っ張るだけで容易に取り外すことができる。
【0020】
つまみ部16が内側の軸挿通部12から突出していることと、ごみ受け具10が高さを有する立体的な形状をしていることから、取り外す際、ごみ受け具10は目皿34の上方向外側に持ち上げられるように引っ張られるため、目皿34にひっかかることなく容易に取り外すことができる。
【0021】
(実施例1の変形例)
以上、前提技術の実施例1の形態を説明した。実施の形態は例示であり、さまざまな変形例が可能であり、そうした変形例も前提技術に含まれることは当業者に理解されるところである。
【0022】
実施例1の変形例を
図5を用いて具体的に説明する。
図5は複数の変形例に係るごみ受け具を示し、(a)-(e)はそれらの斜視図である。
【0023】
前述の実施例1では、ごみ受け部14は網目状に作られ、複数の略矩形の通水孔20を有するとしたが、変形例のごみ受け具10aは複数の環状の通水孔20aを有する。変形例のごみ受け具10bは通水孔20bを軸挿通部12bから外周22bにかけて細長の略楕円形状、もしくは、軸挿通部12bに近い方を上端とするしずく形状とする。この構成により外観の美感を高めることができる。
図5ではこれら環状、略楕円形状もしくはしずく形状の通水孔20aを複数個としたが1個でもよい。
【0024】
前述の実施例1では、外周22は環状としたが、変形例のごみ受け具10cは外周22cを角丸の略八角形状とする。変形例のごみ受け具10dは外周22dの外側に凹凸を設けた環状とする。この構成によりポップアップ式排水栓が取り付けられる排水管との間に隙間が生じるため、そこから排水が流れ、排水の流れをよくする。略八角形状は略多角形状でもよい。
【0025】
変形例のごみ受け具10eはごみ受け部14e平面側の外周22eに突起28を設ける。この構成によりごみ40が引っかかり、流れてしまうのを防ぐことができる。突起28は外周22e以外のごみ受け部14eの任意の場所に1個もしくは複数個設けてもよい。外周22eに加え、さらにごみ受け部14の任意の場所に設けてもよい。
【0026】
以下のような変形例も可能である(図示なし)。
実施例1ではごみ受け部14は軸挿通部12を山頂とする山裾の方向に傾斜をもって延出するとしたが、ごみ受け部14は軸挿通部12を上下逆さまにした椀の底とした椀状に延出する形状としてもよい。
【0027】
前述の実施例1では、ごみ受け部14は軸挿通部12を山頂とする山裾の方向に傾斜をもって延出するとしたが、傾斜をもたず軸挿通部12から水平に延出するとしてもよい。
【0028】
上述の実施例1では軸挿通部12の近い方のごみ受け部14の傾斜を急にし、外周22に近い方の傾斜を緩やかにしているが、これらの傾斜を変更してもよい。軸挿通部12の近い方のごみ受け部14の傾斜をさらに急にすれば、ごみ40は軸挿通部12の近い方から外周22に近い方により流れやすくなる。
【0029】
(実施例2)
図6は、実施例2に係るごみ受け具であり、(a)はその平面からの斜視図、(b)はその正面図、(c)はその底面からの斜視図である。前述の実施例1と同等の構成には同じ符号を与え適宜説明を略す。今後特に言及が無い場合は(b)を正面視とし、正面視における方向を用いる。以降の変形例においても同様とする。
【0030】
軸挿通部12はポップアップ式排水栓の支持軸を囲む形状を有する。軸挿通部12は上面に上記支持軸を嵌め込む孔26を有する円筒状である。略円錐台形状が望ましい。
【0031】
軸挿通部12は側壁42と側壁42の上端から内側に突出する環状の内向きフランジ部44を有する。軸挿通部12の内向きフランジ部44と側壁42の厚みは、1.5mmから3.0mmが望ましい。側壁42は網目状に作られ、複数の略矩形の通水孔20aを有する。軸挿通部12を略円錐台とした場合、「下底の半径」は「上底の半径+側壁の厚みの2~3倍の長さ」とするのが望ましい。
【0032】
ごみ受け部14は軸挿通部12の側壁の下端から前記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外向きで正面視水平方向に延出する面体により形成される。ごみ受け部14は網目状に作られ、複数の略矩形の通水孔20b有する。ごみ受け部14の外周22はポップアップ式排水栓が取り付けられる排水管の形状に合わせ、環状に形成される。軸挿通部12の側壁とごみ受け部14との間は角を形成してもよいし、アール状としてもよい。
【0033】
軸挿通部12から前記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外側に突出したつまみ部16が設けられる。つまみ部16は軸挿通部12の側壁の上端から突出して設けられる。本実施例ではつまみ部16は水平方向に突出して設けられるが、水平方向に対して上向きでも下向きでもよい。
【0034】
つまみ部16と対抗する位置に、軸挿通部12からごみ受け部14の外周22にかけて切れ目18が設けられる。
以上の構成によりごみ受け具10は実施例1と同様に使用され、同様の効果を奏する。
【0035】
(実施例2の変形例)
以下のような実施例2に適用される変形例も可能である(図示なし)。
前述の実施例2では、ごみ受け部14は網目状に作られ、複数の略矩形の通水孔20bを有するとしたが、前述の実施例1の変形例のように1個または複数の環状、略楕円形状、もしくはしずく形状とすることができる。この構成により外観の美感を高めることができる。
【0036】
前述の実施例2では、外周22は環状としたが、外周22の形状は前述の実施例1の変形例のように角丸の略八角形状、または外側に凹凸を設けた環状とすることができる。この構成により外観の美感を高めるとともに排水の流れをよくする。略八角形状は略多角形状でもよい。
【0037】
前述の実施例1の変形例のようにごみ受け部14の外周22、もしくはその他の任意の場所に突起28を設けてもよい。ごみを引っかけることができる。
【0038】
前述の実施例2では、軸挿通部12は上面に上記支持軸を嵌め込む孔26を有する円筒状としたが、底面に上記支持軸を嵌め込む孔26を有する円筒状、略円錐台形状の上下を逆にした形状としてもよい。軸挿通部12は側壁42と側壁42の下端から内側に突出する環状の内向きフランジ部44を有する。ごみ受け部14は軸挿通部12の側壁の上端から突出するつまみ部16を有する。ごみ受け部14は軸挿通部12の側壁の上端から上記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外向きに延出する面体により形成される。
【0039】
前述の実施例2では、軸挿通部12の側壁42には通水孔20aを設けるとしたが、通水孔20aを設けないとしてもよい。通水孔20aは1個または複数の環状、略楕円形状、もしくはしずく形状としてもよい。これらの構成により外観の美感を高めることができる。この構成により効率よく排水ができる。その場合、通水孔20aの面積をごみ受け部14の通水孔20bの面積よりも小さくしてもよい。ごみ受け部14に流れる水の量が増え、ごみをごみ受け部14でためやすくなる。
【0040】
前述の実施例2では、ごみ受け部14は軸挿通部12の側壁42の下端から正面視水平方向に延出するとしたが、上記支持軸の軸心を中心とする円の径方向外向きであれば水平方向以外の上向き・下向きでもよい。軸挿通部12を山頂とする山裾の方向に傾斜をもって延出してもよいし、軸挿通部12を椀の底とした上下逆さまにした椀状に延出する形状としてもよい。
【0041】
前述の実施例2では、つまみ部16は軸挿通部12の側壁の上端から突出して設けられるとしたが、下端のごみ受け部14との境界もしくは近接した位置から突出して設けられるとしてもよい。
【0042】
(実施例1と実施例2の変形例)
以下のような前述の実施例1および2の双方に適用される変形例も可能である(図示なし)。
軸挿通部12の孔26の径は支持軸32の径に大きさに合わせてさらに大きくしてもよいし、さらに小さくしてもよい。孔26は、取り付けられるポップアップ式の排水栓30の支持軸32の径と同一の径をとるとしてもよいし、やや小さくしてもよい。その場合、ごみ受け具10は支持軸32に固定され、より外れにくくすることができる。
【0043】
切れ目18の幅は取り付けられるポップアップ式の排水栓30の支持軸32の径に対し小さくてもよいし、幅を持たせなくてもよい。ごみ受け具10はある程度の弾性を有するため、切れ目18を支持軸32にあわせ軸方向に向かって差し込みことが可能である。その場合、ごみ受け具10をより外れにくくすることができる。
【0044】
切れ目18は軸挿通部12側もしくはごみ受け部14の外周22側のいずれか、もしくは双方に面取りを設けてもよい。切れ目18の片側だけに設けてもよいし、両側に設けてもよい。それにより支持軸32への着脱が容易になる。
【0045】
切れ目18の幅は取り付けられるポップアップ式の排水栓30の支持軸32の径に対し大きくてもよい。支持軸32とごみ受け具10との抵抗がなくなるため、取外しやすくなる。
【0046】
切れ目18の位置はつまみ部16の対抗する位置でなくてもよい。つまみ部16の対抗する位置でない位置に切れ目18を設けることによりごみ受け具10をより外れにくくすることができる。
【0047】
切れ目18の形状は、直線状に限らず、軸挿通部12からごみ受け部14の外周22にかけての形状、蛇行する曲線状、屈曲した曲線状といった曲線状に設けてもよい。ごみ受け具10をより外れにくくすることができる。
【0048】
ごみ受け部14の通水孔20の一つあたりの面積について、軸挿通部12の近い範囲にある通水孔20の面積を、外周22に近い範囲にある通水孔20の面積に比べて小さくしてもよい。ごみ40は軸挿通部12の近い範囲では通水孔20の面積が小さいため水がたまり絡まりにくく外周22の方向に流れるため、外周22に近い範囲によりごみ40をためることができる。
【0049】
ごみ受け部14の通水孔20の一つあたりの面積について、外周22の近い範囲にある通水孔20の面積を、軸挿通部12に近い範囲にある通水孔20の面積に比べて小さくしてもよい。ごみ40は傾斜の緩やかな外周22に近い範囲に溜まり、軸挿通部12に近い範囲では効率よく排水できる。
【0050】
ごみ受け部14は平面状ではなくウェーブワッシャ状・波状に滑らかな凹凸状としたものでもよい。その場合、凹部の底に通水孔20を設けてもよい。効率よく排水することができる。
【0051】
ごみ受け部14の面上に軸挿通部12を中心に旋回する渦巻き状の溝を設けてもよい。その際、流れの最下流の位置に通水孔20を設けてもよい。排水による水流を作り出し、排水を容易にする。
【0052】
ごみ受け部14の面上に羽を設け、水流を受けてごみ受け具10が支持軸32を軸に回転可能に設置できるようにしてもよい。その場合、羽はプロペラ状に成形してもよい。流れを阻害せず排水を容易にする。
【0053】
前述の実施例1および2では、つまみ部16は略直方体状としたが、指でつまめる程度に突出していればよい。扁平状でも棒状でもよい。つまみやすいように先端部分を厚くする、もしくは、幅広に成形してもよい。この構成によりつまみやすくなる。
【0054】
つまみ部に貫通孔を設けてもよいし、指を挿入するもしくは引っかけることができる環状としてもよい。排水の流れを阻害しないように、水流に対する抵抗が小さい側を水流に向けたひねり形状でもよい。たとえば、つまみ部を幅広の扁平状とした場合、根元をひねった側面が水流に向かうようにしてもよい。この構成により排水の流れの抵抗を減らすことができる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせもまた、本発明の態様として有効である。
【符号の説明】
【0055】
10 ごみ受け具、 12 軸挿通部、 14 ごみ受け部、 16 つまみ部、 18 切れ目、 20 通水孔。