(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165030
(43)【公開日】2023-11-14
(54)【発明の名称】統合された熱伝導体を有するエアロゾル送達装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20231107BHJP
A24D 1/20 20200101ALI20231107BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20231107BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20231107BHJP
【FI】
A24F40/42
A24D1/20
A24F40/46
A24F40/465
【審査請求】有
【請求項の数】30
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023149844
(22)【出願日】2023-09-15
(62)【分割の表示】P 2021510969の分割
【原出願日】2019-08-23
(31)【優先権主張番号】16/113,041
(32)【優先日】2018-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンドリーズ・セバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ラジェッシュ・サー
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ビー・シアーズ
(72)【発明者】
【氏名】バヒド・ヘジャジ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】実質的な燃焼なしに、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供することができ、有利な性能特性を備えた喫煙品を提供する。
【解決手段】エアロゾル送達装置100は、閉じた遠位端および開いた係合端を有する制御本体102と、加熱部材132と、制御本体102内に配置され、加熱部材132を制御するように構成された制御構成要素123と、制御本体102内に配置され、制御構成要素123に電力を供給するように構成された電源124と、基材部110を含む取り外し可能なエアロゾル源部材104と、を備えることができる。基材部110は、エアロゾル形成材料と統合された連続的な熱伝導性フレームワークを含んでもよく、連続的な熱伝導性フレームワークは、加熱部材132からエアロゾル形成材料への熱伝達を増強するように構成される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入可能物質を生成するように構成されたエアロゾル送達装置であって、
閉じた遠位端および開いた係合端を有する制御本体と、
加熱部材と、
制御本体内に配置され、加熱部材を制御するように構成された制御構成要素と、
制御本体内に配置され、制御構成要素に電力を供給するように構成された電源と、
基材部を含む取り外し可能なエアロゾル源部材であって、制御本体の係合端に挿入されるように構成され、ならびに加熱端および口端を画定し、加熱端が、制御本体に挿入されたときに、加熱部材の近傍に位置決めされるように構成され、口端が、制御本体の係合端を超えて延在するように構成されている、取り外し可能なエアロゾル源部材と、
を備え、
基材部が、エアロゾル形成材料と統合された連続的な熱伝導性フレームワークを含み、連続的な熱伝導性フレームワークが、加熱部材からエアロゾル形成材料への熱伝達を増強するように構成されている、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
連続的な熱伝導性フレームワークが、略円筒形のエアロゾル形成材料と統合されたコイルを備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
コイルが、エアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
コイルが、エアロゾル形成材料内に配置されている、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
コイルが、エアロゾル形成材料の外面の周りおよびエアロゾル形成材料内に配置されている、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
連続的な熱伝導性フレームワークが、織り合わされた編組を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
織り合わされた編組が、エアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、請求項6に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
織り合わされた編組が、エアロゾル形成材料内に配置されている、請求項6に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
連続的な熱伝導性フレームワークが、そこから放射状に延在する複数のスパイクを有する中央細長構成要素を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
連続的な熱伝導性フレームワークが、金属材料、コーティングされた金属材料、セラミック材料、炭素材料、ポリマー複合材料、およびそれらの任意の組み合わせの内の少なくとも1つを具備する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
基材部が押出中空構造を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
基材部が、単一の中央に配置された長手方向孔および/または複数の長手方向孔を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
基材部が、略中実構造を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
基材部が、タバコまたはタバコ由来材料を含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
基材部が非タバコ材料を含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
加熱部材が、導電性熱源を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項17】
加熱部材が、誘導熱源を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項18】
加熱部材を含む制御本体の係合端に取り外し可能に係合するように構成されたエアロゾル源部材であって、
加熱端および口端であって、加熱端が制御本体に挿入されたときに加熱部材に近接して位置決めされるように構成され、口端が制御本体の係合端を超えて延在するように構成されている、加熱端および口端と、
エアロゾル形成材料と統合された、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部と、
を備え、
連続的な熱伝導性フレームワークが、加熱部材からエアロゾル形成材料への熱伝達を増強するように構成されている、エアロゾル源部材。
【請求項19】
連続的な熱伝導性フレームワークが、略円筒形のエアロゾル形成材料と統合されたコイルを備える、請求項18に記載のエアロゾル源部材。
【請求項20】
コイルが、エアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、請求項19に記載のエアロゾル源部材。
【請求項21】
コイルが、エアロゾル形成材料内に配置されている、請求項19に記載のエアロゾル源部材。
【請求項22】
コイルが、エアロゾル形成材料の外面の周りおよびエアロゾル形成材料内に配置されている、請求項19に記載のエアロゾル源部材。
【請求項23】
連続的な熱伝導性フレームワークが、織り合わされたまたは重なり合った編組を備える、請求項18に記載のエアロゾル源部材。
【請求項24】
織り合わされた編組が、エアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、請求項23に記載のエアロゾル源部材。
【請求項25】
織り合わされた編組が、エアロゾル形成材料内に配置されている、請求項23に記載のエアロゾル源部材。
【請求項26】
連続的な熱伝導性フレームワークが、そこから半径方向に延在する複数のスパイクを有する中央細長構成要素を備える、請求項18に記載のエアロゾル源部材。
【請求項27】
連続的な熱伝導性フレームワークが、金属材料、コーティングされた金属材料、セラミック材料、炭素材料、ポリマー複合材料、およびそれらの任意の組み合わせの内の少なくとも1つを具備する、請求項18に記載のエアロゾル源部材。
【請求項28】
基材部が、押出中空構造を備える、請求項18に記載のエアロゾル源部材。
【請求項29】
基材部が、単一の中央に配置された長手方向孔および/または複数の長手方向孔を備える、請求項18に記載のエアロゾル源部材。
【請求項30】
基材部が、略中実構造を備える、請求項18に記載のエアロゾル源部材。
【請求項31】
基材部が、タバコまたはタバコ由来材料を含有する、請求項18に記載のエアロゾル源部材。
【請求項32】
基材部が、非タバコ材料を含有する、請求項18に記載のエアロゾル源部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸入可能な形態でタバコ成分または他の材料を生成するためのエアロゾル送達物品およびその使用に関する。より具体的には、本開示は、人間が消費するためのエアロゾルの形態で吸入可能物質を提供するために、電気的に生成された熱を利用して材料を加熱する喫煙品などのエアロゾル送達装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙品は、タバコを燃焼させることに基づく喫煙製品の改良または代替として長年に亘って提案されている。例示的な代替品は、固体または液体燃料が燃焼されて熱をタバコに伝達するか、または化学反応がそのような熱源を提供するために使用される装置を含んでいる。例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Wormらによる米国特許第9,078,473号明細書に記載されている喫煙品を含む。
【0003】
喫煙品の改良または代替品の目的は、通常、かなりの量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連する感覚を提供することであった。この目的のために、電気エネルギを利用して揮発性物質を気化もしくは加熱するか、または大幅にタバコを燃焼させることなく紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ喫煙の感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器、および薬用吸入器が提案されている。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書、およびGriffith Jr.らによる米国特許出願公開第2013/0255702号明細書、およびSearsらによる米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載された背景技術に記載されている様々な代替喫煙品、エアロゾル送達装置および熱源を参照されたい。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるBlessらによる米国特許出願公開第2015/0220232号明細書において商品名および商業的供給源によって参照される様々な種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電力熱源もまた参照されたい。同様にその全体が参照により本明細書に組み込まれるDePianoらによる米国特許出願公開第2015/0245659号明細書においてリスト化された商品名および商業的供給源によって参照されるさらなる種類の喫煙品、エアロゾル送達装置および電力熱源もまた参照されたい。記載されており、場合によっては市販されている他の代表的な紙巻きタバコまたは喫煙品は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Gerthらによる米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらによる米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書、および米国特許第4,947,875号明細書、Countsらによる米国特許第5,060,671号明細書、Morganらによる米国特許第5,249,586号明細書、Countsらによる米国特許第5,388,594号明細書、Higginsらによる米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらによる米国特許第6,053,176号明細書、Whiteによる米国特許第6,164,287号明細書、Vogesによる米国特許第6,196,218号明細書、Felterらによる米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsによる米国特許第6,854,461号明細書、Honによる米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiによる米国特許第7,513,253号明細書、Robinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書、Hamanoによる米国特許第7,896,006号明細書、Shayanによる米国特許第6,772,756号明細書、Honによる米国特許出願公開第2009/0095311号明細書、Honによる米国特許出願公開第2006/0196518号明細書、米国特許出願公開第2009/0126745号明細書、および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Thorensらによる米国特許出願公開第2009/0272379号明細書、Monseesらによる米国特許出願公開第2009/0260641号明細書、および米国特許出願公開第2009/0260642号明細書、Oglesbyらによる米国特許出願公開第2008/0149118号明細書および米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangによる米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、およびHonによる国際公開第2010/091593号に記載されているものを含む。
【0004】
従来のタイプの紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプの属性の多くに類似する代表的な製品は、Philip Morris IncorporatedによるACCORD(R)、InnoVapor LLCによるALPHA(TM)、JOYE 510(TM)およびM4(TM)、White Cloud CigarettesによるCIRRUS(TM)およびFLING(TM)、Fontem Ventures B.V.によるBLU(TM)、EPUFFER(R)International Inc.によるCOHITA(TM)、COLIBRI(TM)、ELITE CLASSIC(TM)、MAGNUM(TM)、PHANTOM(TM)およびSENSE(TM)、Electronic Cigarettes,Inc.によるDUOPRO(TM)、STORM(TM)およびVAPORKING(R)、Egar AustraliaによるEGAR(TM)、JoyetechによるeGo-C(TM)およびeGo-T(TM)、Elusion UK LtdによるELUSION(TM)、Eonsmoke LLCによるEONSMOKE(R)、FIN Branding Group,LLCによるFIN(TM)、Green Smoke Inc.USAによるSMOKE(R)、Greenarette LLCによるGREENARETTE(TM)、SMOKE STIK(R)によるHALLIGAN(TM)、HENDU(TM)、JET(TM)、MAXXQ(TM)、PINK(TM)およびPITBULL(TM)、Philip Morris International,Inc.によるHEATBAR(TM)、Crown7からのHYDRO IMPERIAL(TM)およびLXE(TM)、LOGIC TechnologyによるLOGIC(TM)およびTHE CUBAN(TM)、Luciano Smokes Inc.によるLUCI(R)、Nicotek,LLCによるMETRO(R)、Sottera,Inc.によるNJOY(R)およびONEJOY(TM)、SS Choice LLCによるNO.7(TM)、PremiumEstore LLCによるPREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE(TM)、Ruyan America,Inc.によるRAPP E-MYSTICK(TM)、Red Dragon Products,LLCによるRED DRAGON(TM)、Ruyan Group(Holdings)Ltd.によるRUYAN(R)、Smoker Friendly International,LLCによるSF(R)、The Smart Smoking Electronic Cigarette Company Ltd.によるGREEN SMART SMOKER(R)、Coastline Products LLCによるSMOKE ASSIST(R)、Smoking Everywhere,Inc.によるSMOKING EVERYWHERE(R)、VMR Products LLCによるV2CIGS(TM)、VaporNine LLCによるVAPOR NINE(TM)、Vapor 4 Life,Inc.によるVAPOR4LIFE(R)、E-CigaretteDirect,LLCによるVEPPO(TM)、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)、Mistic EcigsによるMistic Menthol製品、およびCN Creative Ltd.によるVype製品、Philip Morris InternationalによるIQOS(TM)、およびBritish American TobaccoによるGLO(TM)として販売されている。さらに他の電動エアロゾル送達装置、特にいわゆる電子タバコとして特徴付けられている装置は、COOLER VISIONS(TM)、DIRECT E-CIG(TM)、DRAGONFLY(TM)、EMIST(TM)、EVERSMOKE(TM)、GAMUCCI(R)、HYBRID FLAME(TM)、KNIGHT STICKS(TM)、ROYAL BLUES(TM)、SMOKETIP(R)、およびSOUTH BEACH SMOKE(TM)の商品名で販売されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第9,078,473号明細書
【特許文献2】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2015/0220232号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0245659号明細書
【特許文献7】米国特許第4,735,217号明細書
【特許文献8】米国特許第4,922,901号明細書
【特許文献9】米国特許第4,947,874号明細書
【特許文献10】米国特許第4,947,875号明細書
【特許文献11】米国特許第5,060,671号明細書
【特許文献12】米国特許第5,249,586号明細書
【特許文献13】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献14】米国特許第5,666,977号明細書
【特許文献15】米国特許第6,053,176号明細書
【特許文献16】米国特許第6,164,287号明細書
【特許文献17】米国特許第6,196,218号明細書
【特許文献18】米国特許第6,810,883号明細書
【特許文献19】米国特許第6,854,461号明細書
【特許文献20】米国特許第7,832,410号明細書
【特許文献21】米国特許第7,513,253号明細書
【特許文献22】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献23】米国特許第7,896,006号明細書
【特許文献24】米国特許第6,772,756号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2009/0095311号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2009/0126745号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2009/0188490号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2009/0272379号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2009/0260641号明細書
【特許文献31】米国特許出願公開第2009/0260642号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2008/0149118号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2010/0024834号明細書
【特許文献34】米国特許出願公開第2010/0307518号明細書
【特許文献35】国際公開第2010/091593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タバコまたはタバコ由来の材料を電気的に加熱することによって喫煙の味と感覚を生み出す物品は、一貫性のない性能特性に悩まされてきた。電気加熱式喫煙装置は、多くの場合、大きな電池能力を必要とすることによってさらに制限されている。したがって、実質的な燃焼なしに、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供することができ、有利な性能特性を備えた喫煙品を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
様々な実装では、本開示は、吸入可能物質を生成するように構成されたエアロゾル送達装置およびエアロゾル源部材を提供する。本開示は、限定ではなく、以下の例示的な実装を含む。
【0008】
実装例1:吸入可能物質を生成するように構成されたエアロゾル送達装置であって、閉じた遠位端および開いた係合端を有する制御本体と、加熱部材と、制御本体内に配置され、加熱部材を制御するように構成された制御構成要素と、制御本体内に配置され、制御構成要素に電力を供給するように構成された電源と、基材部を含む取り外し可能なエアロゾル源部材であって、制御本体の係合端に挿入されるように構成され、ならびに加熱端および口端を画定し、加熱端が、制御本体に挿入されたときに、加熱部材の近傍に配置されるように構成され、口端が、制御本体の係合端を超えて延在するように構成されている、取り外し可能なエアロゾル源部材と、を備え、基材部が、エアロゾル形成材料と統合された連続的な熱伝導性フレームワークを含み、連続的な熱伝導性フレームワークが、加熱部材からエアロゾル形成材料への熱伝達を増強するように構成されている、エアロゾル送達装置。
【0009】
実装例2:連続的な熱伝導性フレームワークが、略円筒形のエアロゾル形成材料と統合されたコイルを備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0010】
実装例3:コイルがエアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0011】
実装例4:コイルがエアロゾル形成材料内に配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0012】
実装例5:コイルがエアロゾル形成材料の外面の周りおよびエアロゾル形成材料内に配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0013】
実装例6:連続的な熱伝導性フレームワークが織り合わされた編組を具備する、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0014】
実装例7:織り合わされた編組がエアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0015】
実装例8:織り合わされた編組がエアロゾル形成材料内に配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0016】
実装例9:連続的な熱伝導性フレームワークが、そこから放射状に延在する複数のスパイクを有する中央細長構成要素を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0017】
実装例10:連続的な熱伝導性フレームワークが、金属材料、コーティングされた金属材料、セラミック材料、炭素材料、ポリマー複合材料、およびそれらの任意の組み合わせの内の少なくとも1つを具備する、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0018】
実装例11:基材部が、押し出された中空構造を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0019】
実装例12:基材部が、単一の中央に配置された長手方向孔および/または複数の長手方向孔を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0020】
実装例13:基材部が、略中実構造を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0021】
実装例14:基材部が、タバコまたはタバコ由来材料を含有する、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0022】
実装例15:基材部が、非タバコ材料を含有する、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0023】
実装例16:加熱部材が、導電性熱源を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0024】
実装例17:加熱部材が、誘導熱源を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0025】
実装例18:加熱部材を含む制御本体の係合端に取り外し可能に係合するように構成されたエアロゾル源部材であって、加熱端および口端であって、加熱端が制御本体に挿入されたときに加熱部材に近接して配置されるように構成され、口端が制御本体の係合端を超えて延在するように構成されている、加熱端および口端と、エアロゾル形成材料と統合された連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部と、を備え、連続的な熱伝導性フレームワークが、加熱部材からエアロゾル形成材料への熱伝達を増強するように構成されている、エアロゾル源部材。
【0026】
実装例19:連続的な熱伝導性フレームワークが、略円筒形のエアロゾル形成材料と統合されたコイルを備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0027】
実装例20:コイルがエアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0028】
実装例21:コイルがエアロゾル形成材料内に配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0029】
実装例22:コイルがエアロゾル形成材料の外面の周りおよびエアロゾル形成材料内に配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0030】
実装例23:連続的な熱伝導性フレームワークが、織り合わされた、または重なり合った編組を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0031】
実装例24:織り合わされた編組がエアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0032】
実装例25:織り合わされた編組がエアロゾル形成材料内に配置されている、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0033】
実装例26:連続的な熱伝導性フレームワークが、そこから放射状に延在する複数のスパイクを有する中央細長構成要素を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0034】
実装例27:連続的な熱伝導性フレームワークが、金属材料、コーティングされた金属材料、セラミック材料、炭素材料、ポリマー複合材料、およびそれらの任意の組み合わせの内の少なくとも1つを具備する、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0035】
実装例28:基材部が、押出中空構造を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0036】
実装例29:基材部が、単一の中央に配置された長手方向孔および/または複数の長手方向孔を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0037】
実装例30:基材部が、略中実構造を備える、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0038】
実装例31:基材部が、タバコまたはタバコ由来材料を含有する、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0039】
実装例32:基材部が、非タバコ材料を含有する、任意の先行する例示的な実装例、または任意の先行する例示的な実装例の任意の組み合わせのエアロゾル源部材。
【0040】
本開示のこれらのおよび他の特徴、態様、および利点は、以下に簡単に説明される添付の図面と共に以下の詳細な説明を読むことから明らかになろう。
【0041】
一般用語で本開示をこのように説明してきたが、ここで、必ずしも縮尺どおりに描かれていない添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本開示の実装例に係る、エアロゾル源部材および制御本体が互いに結合されている、制御本体およびエアロゾル源部材を備えるエアロゾル送達装置の斜視図を示している。
【
図2】本開示の実装例に係る、エアロゾル源部材および制御本体が互いに分離されている、
図1のエアロゾル送達装置の斜視図を示している。
【
図3】本開示の実装例に係るエアロゾル送達装置の正面概略断面図を示している。
【
図4】本開示の別の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。
【
図5】本開示の別の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。
【
図6】本開示の別の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。
【
図7】本開示の別の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。
【
図8】本開示の別の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。
【
図9】本開示の実装例に係る、エアロゾル源部材および制御本体が互いに分離されている、エアロゾル送達装置の斜視図を示している。
【
図10】本開示の実装例に係る、
図9のエアロゾル送達装置の正面概略断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本開示は、その例示的な実装を参照して、以下においてより完全に説明される。これらの例示的な実装は、本開示が完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように記載される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載の実装に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実装は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、「the」などは、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書では、量的尺度、値、幾何学的関係などに言及する場合があるが、特に明記しない限り、任意の1つ以上は、これらの全てではないにしても、技術公差などに起因するものなど、発生する可能性のある許容可能な変動を説明するために絶対的または近似的であることがある。
【0044】
以下に記載されるように、本開示の例示的な実装は、エアロゾル送達装置に関する。本開示に係るエアロゾル送達装置は、電気エネルギを使用して材料を加熱し(好ましくは材料を有意な程度まで燃焼させることなく)、吸入可能物質を形成し、そのようなシステムの構成要素は、ハンドヘルド装置と見なされるのに十分にコンパクトである最も好ましい物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達装置の構成要素の使用は、エアロゾルがタバコの燃焼または熱分解の副産物から主に生じるという意味において煙の生成をもたらさないが、むしろ、それらの好ましいシステムの使用は、内部に組み込まれている特定の成分の揮発または気化から結果として生じる蒸気の生成をもたらす。いくつかの実装例では、エアロゾル送達装置の構成要素は、電子タバコとして特徴付けられることができ、それらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコに由来する成分を組み込み、したがって、エアロゾル形態のタバコ誘導成分を送達する。
【0045】
特定の好ましいエアロゾル送達装置のエアロゾル生成部品は、そのいずれかの成分のかなりの程度の燃焼を何ら伴わずにタバコを点火して燃焼させることによって(したがって、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の多くの感覚(例えば、吸入および呼気儀式、味または風味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用儀式、視認可能なエアロゾルによって提供されるような視覚的手がかりなど)を提供することができる。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が伝統的な種類の喫煙品を使用するように、その部品を保持して使用し、その部品によって生成されるエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸引し、選択された時間間隔でタバコを吸うまたは吸引するなどすることができる。
【0046】
本明細書では、システムは、一般に、いわゆる「電子タバコ」または「タバコ加熱製品」などのエアロゾル送達装置に関連する実装に関して記載されるが、機構、構成要素、特徴、および方法は、多くの異なる形態で具現化され、様々な物品に関連付けられることができることを理解されたい。例えば、本明細書において提供される説明は、従来の喫煙品(例えば、紙巻きタバコ、葉巻、パイプなど)、非燃焼加熱紙巻きタバコ、および本明細書に開示される製品のいずれかについての関連するパッケージの実装と組み合わせて採用されることができる。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴、および方法の説明は、例としてのみエアロゾル送達装置に関連する実装に関して説明され、他の様々な製品および方法において具現化および使用されてもよいことを理解されたい。
【0047】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品であるとして特徴付けられてもよい。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で1つ以上の物質(例えば、香味料および/または医薬品有効成分)を提供するように構成されてもよい。例えば、吸入可能物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点より低い温度で気相にある物質)とすることができる。あるいは、吸入可能物質は、エアロゾル(すなわち、気体中の微細な固体粒子または液滴の懸濁液)の形態としてもよい。簡潔にするために、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、可視であるかどうか、および煙状のものと見なすことができる形態であるかどうかにかかわらず、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、ガス、およびエアロゾルを含むことが意味される。吸入可能物質の物理的形態は、開示された装置の性質によって必ずしも限定されないが、それが蒸気状態またはエアロゾル状態で存在するかどうかに関して媒体および吸入可能物質自体の性質に依存することができる。いくつかの実装では、用語は交換可能とすることができる。したがって、簡単にするために、本開示を説明するために使用される用語は、特に明記しない限り、交換可能であると理解される。
【0048】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、ハウジングと呼ばれることがある外側本体またはシェル内に設けられた複数の構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体設計は、様々なものとすることができ、エアロゾル送達装置の全体サイズおよび形状を画定することができる外側本体の形式または構成は、様々なものとすることができる。通常、紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似た細長本体は、単一の単一性ハウジングから形成されてもよく、または細長ハウジングは、2つ以上の分離可能本体から形成されることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、従来の紙巻きタバコまたは葉巻の形状に類似するような略管状の形状とすることができる細長シェルまたは本体を備えることができる。しかしながら、他の様々な形状および構成(例えば、矩形またはフォブ形状)が他の実装で使用されてもよい。一例では、エアロゾル送達装置の全ての構成要素は、1つのハウジング内に収容されている。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合されて分離可能な2つ以上のハウジングを備えることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、一端に、1つ以上の再利用可能な構成要素(例えば、充電式電池および/または充電式スーパーキャパシタなどのアキュムレータ、ならびにその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を含むハウジングを備える制御本体を有すると共に、他端に且つ取り外し可能に連結可能に、使い捨て部分を含む外側本体またはシェル(例えば、使い捨て香味料含有エアロゾル源部材)を有することができる。単一のハウジングタイプのユニット内またはマルチピースの分離可能なハウジングタイプのユニット内の構成要素の、より具体的な形式、構成および配置は、本明細書において提供されるさらなる開示に照らして明らかであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると、様々なエアロゾル送達装置の設計および構成要素の配置が理解されることができる。
【0049】
以下により詳細に記載されるように、本開示のエアロゾル送達装置は、電源(すなわち、電気電源)と、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、物品の他の構成要素-例えば処理回路へと電源を流れる電流を制御することによるなど、発熱のために電力を作動、制御、調整、および停止するための手段)と、ヒータまたは発熱部材(例えば、電気抵抗発熱素子および/または誘導コイルまたは他の関連する構成要素および/または1つ以上の放射加熱素子)と、十分な熱の印加時にエアロゾルを生成することができる基材部を含むエアロゾル源部材とのいくつかの組み合わせを備える。様々な実装では、エアロゾル源部材は、エアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置を吸引できるように構成された口端または先端(例えば、生成されたエアロゾルが、吸引時にそこから引き出されることができるように物品を通る、画定された気流経路)を含んでもよい。
【0050】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素の整列は、様々な実装に亘って変化してもよい。いくつかの実装では、基材部は、ユーザへのエアロゾル送達を最大化するように、加熱部材の近傍に配置されてもよい。しかしながら、他の構成は除外されない。一般に、加熱部材は、加熱部材からの熱が基材部(ならびに、いくつかの実装では、同様にユーザへの送達のために提供されることができる1つ以上の香味料、薬剤など)を揮発させ、ユーザへの送達のためのエアロゾルを形成することができるように、基材部の十分近くに配置されることができる。加熱部材が基材部を加熱すると、消費者による吸入に適した物理的形態で、エアロゾルが形成、放出、または生成される。放出(release)、放出(releasing)、放出(releases)、または放出(released)という言及は、形成または生成(form or generate)、形成または生成(forming or generating)、形成または生成(forms or generates)、および形成または生成(formed or generated)を含むように、前述の用語は互換可能であることが意味されることに留意されたい。具体的には、吸入可能物質は、蒸気またはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出され、そのような用語はまた、特に明記しない限り、本明細書では互換的に使用される。
【0051】
上記のように、様々な実装のエアロゾル送達装置は、電池または他の電源を組み込んで、加熱部材への電力供給、制御システムへの電力供給、インジケータへの電力供給など、エアロゾル送達装置に様々な機能を提供するのに十分な電流を供給することができる。以下により詳細に記載されるように、電源は、様々な実装をとることができる。好ましくは、電源は、エアロゾル形成を提供するために加熱素子を急速に活性化し、所望の持続時間の使用を通じてエアロゾル送達装置に電力を供給するために十分な電力を送達することができる。電源は、好ましくは、エアロゾル送達装置が容易に取り扱われることができるように、エアロゾル送達装置内に都合よく適合するサイズである。さらに、好ましい電源は、望ましい喫煙体験を損なわないように十分に軽量である。
【0052】
上に示したように、エアロゾル送達装置は、少なくとも1つの制御構成要素を含んでもよい。適切な制御構成要素は、いくつかの電子構成要素を含んでもよく、いくつかの例では、プリント回路基板(PCB)から形成されてもよい。いくつかの例では、電子構成要素は、1つ以上の実装例にしたがって、データ処理、アプリケーション実行、または他の処理、制御、もしくは管理サービスを実行するように構成された処理回路を含む。処理回路は、少なくとも1つのプロセッサコア、マイクロプロセッサ、コプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または、例えばASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、それらのいくつかの組み合わせなどの1つ以上の集積回路を含む様々な他のコンピューティングもしくは処理装置などの様々な形態で具体化されるプロセッサを含んでもよい。いくつかの例では、処理回路は、プロセッサに結合または統合され、データ、プロセッサによって実行可能なコンピュータプログラム命令、それらのいくつかの組み合わせなどを記憶することができるメモリを含んでもよい。追加的または代替的に、制御構成要素は、1つ以上のネットワーク、コンピューティング装置または他の適切に有効化された装置との無線通信を可能にする通信インターフェースなどの処理回路に結合または統合されることができる1つ以上の入力/出力周辺機器を含んでもよい。
【0053】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素のより具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると、様々なエアロゾル送達装置構成要素の選択が理解されることができる。さらに、エアロゾル送達装置内の構成要素の配置はまた、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮すると理解されることができる。
【0054】
これに関して、
図1は、本開示の実装例に係るエアロゾル送達装置100を示している。エアロゾル送達装置100は、制御本体102およびエアロゾル源部材104を含んでもよい。様々な実装では、エアロゾル源部材104および制御本体102は、機能関係において恒久的または取り外し可能に位置合わせされることができる。これに関して、
図1は、結合構成のエアロゾル送達装置100を示している一方で、
図2は、分離構成のエアロゾル送達装置100を示している。様々な機構が、エアロゾル源部材104を制御本体102に接続し、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、滑り嵌め、磁気係合などをもたらしてもよい。
【0055】
様々な実装では、本開示に係るエアロゾル送達装置100は、略棒状または略管状または略円筒状であると定義されることができる全体形状を含むが、これらに限定されない様々な全体形状を有することができる。
図1および
図2の実装では、装置100は、略円形の横断面を有するが、他の断面形状(例えば、楕円形、正方形、三角形など)もまた、本開示に含まれる。物品の物理的形状を説明するそのような文言はまた、制御本体102およびエアロゾル源部材104を含む、その個々の構成要素に適用されることができる。他の実装では、制御本体は、小さな箱形の形状など、別の手持ち式の形状を取ってもよい。
【0056】
特定の実装では、制御本体102およびエアロゾル源部材104の一方または双方は、使い捨てであるかまたは再利用可能であると称されてもよい。例えば、制御本体102は、交換式電池または充電式電池、固体電池、薄膜固体電池、充電式スーパーキャパシタなどを有してもよく、したがって、壁充電器への接続、自動車充電器(すなわち、紙巻きタバコライターのレセプタクル)への接続、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルまたはコネクタ(例えば、USB 2.0、3.0、3.1、USBタイプC)などを介したコンピュータへの接続、光電池(太陽電池と呼ばれることもある)または太陽電池のソーラーパネルへの接続、または誘導無線充電を使用する充電器(例えば、ワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)からのQi無線充電規格に準拠した無線充電を含む)、または無線周波数(RF)ベースの充電器などの無線充電器、およびUSBケーブルなどを介したコンピュータへの接続を含む、任意のタイプの充電技術と組み合わせられてもよい。誘導無線充電システムの例は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Surらによる米国特許出願公開第2017/0112196号明細書に記載されている。
【0057】
図示の実装では、エアロゾル源部材104は、制御本体102に挿入されるように構成された加熱端106と、ユーザがエアロゾルを生成するために吸引する口端108とを備える。加熱端106の少なくとも一部は、基材部110を含んでもよい。いくつかの実装では、基材部110は、タバコ含有ビーズ、タバコシュレッド、タバコストリップ、タバコキャストシート、再構成タバコ材料、またはそれらの組み合わせ、および/または細かく粉砕されたタバコ、タバコ抽出物、噴霧乾燥タバコ抽出物の混合物、または任意の無機材料(炭酸カルシウムなど)、任意の香味料、およびエアロゾル形成材料と混合されて実質的に固体、半固体または成形可能な(例えば、押し出された)基材を形成する他のタバコ形態を含んでもよい。固体および半固体の基材部構成および配合の代表的なタイプは、その全てが参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる、Thomasらによる米国特許第8,424,538号明細書、Sebastianらによる米国特許第8,464,726号明細書、Connerらによる米国特許出願公開第2015/0083150号明細書、Ademeらによる米国特許出願公開第2015/0157052号明細書、および2015年6月30日に出願されたNordskogらによる米国特許出願公開第2017-0000188号明細書に開示されている。
【0058】
上述した実装に加えて、他の実装では、基材部は、一般に「スモークジュース」、「e-リキッド」および「e-ジュース」と呼ばれる成分を有する、十分な熱の印加時にエアロゾルを生成することができる液体として構成されてもよい。エアロゾル生成液体の例示的な配合は、Zhengらによる米国特許出願公開第2013/0008457号明細書に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。さらに他の実装では、基材部は、ゲルおよび/または懸濁液を含有してもよい。固体および半固体の基材部構成および配合のいくつかの代表的なタイプは、その全てが参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる、Thomasらによる米国特許第8,424,538号明細書、Sebastianらによる米国特許第8,464,726号明細書、Connerらによる米国特許出願公開第2015/0083150号明細書、Ademeらによる米国特許出願公開第2015/0157052号明細書、および2015年6月30日に出願されたNordskogらによる米国特許出願公開第2017-0000188号明細書に開示されている。
【0059】
様々な実装では、エアロゾル源部材104またはその一部は、エアロゾル源部材104に追加の構造および/または支持を提供するのに有用な任意の材料から形成されることができる上包材料112(
図2を参照)で包まれてもよい。様々な実装では、エアロゾル源部材104の口端108は、酢酸セルロースまたはポリプロピレン材料から作製されることができるフィルタ114を含んでもよい。フィルタ114は、エアロゾル源部材の口端の構造的完全性を増加させ、および/または必要に応じて濾過能力を提供し、および/または吸引に対する抵抗を提供することができる。上包材料は、熱の伝達に抵抗する材料を含むことができ、これは、紙またはセルロース材料などの他の繊維性材料を含むことができる。上包材料はまた、繊維性材料内に埋め込まれた、または分散された少なくとも1つの充填材料を含むことができる。様々な実装では、充填材料は、水不溶性粒子の形態を有してもよい。さらに、充填材料は、無機成分を組み込むことができる。様々な実装では、上包は、下にあるバルク層などの複数の層と、紙巻きタバコの典型的な包装紙などの上にある層とから形成されてもよい。そのような材料は、例えば、亜麻、麻、サイザル麻、稲藁、および/またはエスパルトなどの軽量の「ぼろきれ繊維」を含むことができる。上包はまた、酢酸セルロースなどの従来の紙巻きタバコのフィルタ要素において通常使用される材料を含んでもよい。さらに、エアロゾル源部材の口端108での過剰な長さの上包は、以下に説明するように、基材部110を消費者の口から単に分離するように、またはフィルタ材料を配置するためのスペースを提供するように、または物品の吸引に影響を与えるかもしくは吸引中に装置を出る蒸気もしくはエアロゾルの流動特性に影響を与えるように機能してもよい。本開示で使用されることができる上包材料の構成に関するさらなる記載は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWormらによる米国特許第9,078,473号明細書に見出されることができる。
【0060】
様々な実装では、他の構成要素が、基材部110とエアロゾル源部材104の口端108との間に存在してもよく、口端108は、フィルタ114を含んでもよい。例えば、いくつかの実装では、以下の1つまたは任意の組み合わせが、基材部110とエアロゾル源部材104の口端108との間に配置されてもよい:空隙;冷却空気用の相変化材料;香味料放出媒体;選択的化学吸着が可能なイオン交換繊維;濾材としてのエアロゲル粒子;およびその他の適切な材料。
【0061】
以下により詳細に記載されるように、本開示は、エアロゾル形成材料を加熱してエアロゾルを形成するために、伝導性および/または誘導熱源と共に使用するように構成される。いくつかの実装では、導電性熱源が使用されてもよく、抵抗性加熱部材を含む加熱チャンバを備えてもよい。抵抗性加熱部材は、電流がそこを流れるときに熱を生成するように構成されてもよい。抵抗性加熱部材として有用な導電性材料は、低質量、低密度および中程度の抵抗率を有し、使用中に体験される温度で熱的に安定であるものとすることができる。有用な加熱部材は、急速に加熱および冷却するため、エネルギの効率的な使用を提供する。要素の急速な加熱は、それに近接するエアロゾル前駆体材料のほぼ即時の揮発を提供するために有益とすることができる。急速冷却は、エアロゾル形成が望ましくない期間中のエアロゾル前駆体材料の実質的な揮発(したがって廃棄物)を防ぐ。そのような加熱部材はまた、特に時間ベースの電流制御が使用される場合、エアロゾル前駆体材料が体験する温度範囲の比較的正確な制御を可能にすることができる。有用な導電性材料は、生成されるエアロゾルまたは蒸気の風味または含有量に悪影響を及ぼさないように、好ましくは、加熱される材料(例えば、エアロゾル前駆体材料および他の吸入可能物質材料)と化学的に非反応性である。導電性材料として使用されることができる非限定的な材料の例は、炭素、黒鉛、炭素/黒鉛複合材料、金属、金属および非金属炭化物などのセラミック、窒化物、酸化物、ケイ化物、金属間化合物、サーメット、金属合金、および金属箔を含む。特に、耐火材料が有用となるであろう。様々な異なる材料を混合して、抵抗率、質量、および熱伝導率の望ましい特性を実現することができる。特定の実装では、利用可能な金属は、例えば、ニッケル、クロム、ニッケルおよびクロムの合金(例えば、ニクロム)、および鋼を含む。抵抗性加熱を提供するのに有用となるような材料は、Countsらによる米国特許第5,060,671号明細書、Deeviらによる米国特許第5,093,894号明細書、Deeviらによる米国特許第5,224,498号明細書、Sprinkel Jr.らによる米国特許第5,228,460号明細書、Deeviらによる米国特許第5,322,075号明細書、Deeviらによる米国特許第5,353,813号明細書、Deeviらによる米国特許第5,468,936号明細書、Dasによる米国特許第5,498,850号明細書、Dasによる米国特許第5,659,656号明細書、Deeviらによる米国特許第5,498,855号明細書、Hajaligolによる米国特許第5,530,225号明細書、Hajaligolによる米国特許第5,665,262号明細書、Dasらによる米国特許第5,573,692号明細書、およびFleischhauerらによる米国特許第5,591,368号明細書に記載されており、それらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0062】
様々な実装では、加熱部材は、箔、泡、ディスク、スパイラル、繊維、ワイヤ、フィルム、編糸、ストリップ、リボン、またはシリンダの形態などの様々な形態で提供されることができる。そのような加熱部材は、多くの場合、金属材料を含み、そこに電流を流すことに関連する電気抵抗の結果として熱を生成するように構成される。そのような抵抗性加熱部材は、基材部の近傍に配置されることができる。あるいは、加熱部材は、固体または半固体の基材部と接触して配置されてもよい。そのような構成は、基材部を加熱してエアロゾルを生成することができる。本開示で使用可能とすることができる様々な導電性基材は、Griffithらによる米国特許出願公開第2013/0255702号に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。様々な加熱部材構成のいくつかの非限定的な例は、加熱部材または要素がエアロゾル源部材の近傍に配置される構成を含む。例えば、いくつかの例では、加熱部材の少なくとも一部がエアロゾル源部材の少なくとも一部を取り囲むことができる。他の例では、1つ以上の加熱部材は、制御本体に挿入されたときにエアロゾル源部材の外部に隣接して配置されることができる。他の例では、エアロゾル源部材が制御本体に挿入されるとき、加熱部材の少なくとも一部は、エアロゾル源部材の中空部の内側に配置されることができる。
【0063】
図3は、本開示の実装例に係るエアロゾル送達装置の正面概略断面図を示している。図に示されるように、この実装例のエアロゾル送達装置100は、エアロゾル源部材104の基材部110と直接接触する、または実質的に直接接触する抵抗性加熱部材132を含む加熱チャンバ116を含む。特に、図示の実装の制御本体102は、その係合端に画定された開口部119を含むハウジング118を備える。制御本体102はまた、フローセンサ120(例えば、パフセンサまたは圧力スイッチ)と、制御構成要素123(例えば、処理回路、個別にまたはマイクロコントローラの一部として、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラなどを含むプリント回路基板(PCB))と、電源124(例えば、再充電可能とすることができる電池、および/または再充電可能なスーパーキャパシタ)と、いくつかの実装では、インジケータ126(例えば、発光ダイオード(LED))を含むことができるエンドキャップとを含むことができる。一実装では、インジケータ126は、1つ以上の発光ダイオード、量子ドットベースの発光ダイオードなどを備えてもよい。インジケータ126は、制御構成要素123と通信することができ、例えば、フローセンサ120によって検出されるように、制御本体102に結合されたときに、ユーザがエアロゾル源部材104を吸引するときに点灯されることができる。
【0064】
上述したように、制御構成要素123は、処理回路などのいくつかの電子構成要素を含んでもよい。追加的または代替的に、いくつかの例では、制御構成要素は、電圧を降圧し、電源124から抵抗性加熱部材132に電流を昇圧して、それによって抵抗性加熱部材に電力を供給するように構成された電圧レギュレータ回路を含む。この電圧レギュレータ回路は、抵抗性発熱体が電源から定電流を受け取ることを可能にすることができる。いくつかの例では、電圧レギュレータ回路は、降圧レギュレータコントローラおよび1つ以上のスイッチング素子を含む降圧レギュレータ回路である。適切な降圧レギュレータ回路の一例は、テキサスインスツルメンツのLM2743同期降圧レギュレータコントローラであり、LM2743降圧レギュレータコントローラおよびMOSFETゲートドライバを含む適切な降圧レギュレータ回路の一例は、「LM2743 Low Voltage N-Channel MOSFET Synchronous Buck Regulator Controller,データシート SNVS276H、2004年4月[2015年10月改訂]に提供されている。
【0065】
他の動作指標も本開示に含まれる。例えば、操作の視覚的インジケータはまた、喫煙体験の進行を示すために、光の色または強度の変化を含んでもよい。操作の触覚的インジケータおよび動作の音インジケータは、同様に本開示に含まれることができる。さらに、そのような操作のインジケータの組み合わせもまた、単一の喫煙品で使用するのに適している。別の態様によれば、装置は、例えば、電源に残っている電力量、喫煙体験の進行、熱源の活性化に対応する指標などの喫煙品の動作に対応する情報を提供するように構成されたディスプレイなどの1つ以上のインジケータまたはしるしを含むことができる。
【0066】
可能な電源の例は、Peckerarらによる米国特許第9,484,155号明細書、および2015年10月21日に出願されたSurらによる米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に記載されており、その開示は、それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる。フローセンサに関して、代表的な電流調整構成要素、およびエアロゾル送達装置用の様々なマイクロコントローラ、センサ、およびスイッチを含む他の電流制御構成要素は、Gerthらによる米国特許第4,735,217号明細書、全てBrooksらによる米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書、および米国特許第4,947,875号明細書、McCaffertyらによる米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらによる米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらによる米国特許第7,040,314号明細書、およびPanによる米国特許第8,205,622号明細書に記載されており、これらは全て、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。また、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ampoliniらによる米国特許第9,423,152号明細書に記載されている制御スキームも参照されたい。
【0067】
本開示のエアロゾル送達装置では、さらなる構成要素が利用されてもよい。例えば、Sprinkelらによる米国特許第5,154,192号明細書は、喫煙品のインジケータを開示しており、Sprinkel,Jr.による米国特許第5,261,424号明細書は、吸引取得に関連するユーザの唇の活動を検出した後に加熱装置の加熱をトリガーするために装置の口端に関連付けることができる圧電センサを開示しており、McCaffertyらによる米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを介した圧力降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギの流れを制御するためのパフセンサを開示しており、Harrisらによる米国特許第5,967,148号明細書は、挿入された構成要素の赤外線透過率の不均一性を検出する識別子と、構成要素がレセプタクルに挿入されるときに検出ルーチンを実行するコントローラとを含む喫煙装置内のレセプタクルを開示しており、Fleischhauerらによる米国特許第6,040,560号明細書は、複数の差動位相を有する定義済みの実行可能パワーサイクルについて記載しており、Watkinsらによる米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニック-オプトロニック構成要素を開示しており、Countsらによる米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙装置を介して吸引抵抗を変更するための手段を開示しており、Blakeらによる米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙装置で使用するための特定の電池構成を開示しており、Griffenらによる米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙装置で使用するための様々な充電システムを開示しており、Fernandoらによる米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にして装置のコンピュータ制御を可能にするための喫煙装置用のコンピュータインターフェース手段を開示しており、Fernandoらによる米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙装置の識別システムを開示しており、Flickによる国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システムのパフを示す流体フロー検知システムを開示しており、前述の開示の全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0068】
電子エアロゾル送達物品に関連する構成要素および本物品で使用することができる開示材料または構成要素のさらなる例は、Gerthらによる米国特許第4,735,217号明細書、Morganらによる米国特許第5,249,586号明細書、Higginsらによる米国特許第5,666,977号明細書、Adamsらによる米国特許第6,053,176号明細書、Whiteによる米国特許第6,164,287号明細書、Vogesによる米国特許第6,196,218号明細書、Felterらによる米国特許第6,810,883号明細書、Nicholsによる米国特許第6,854,461号明細書、Honによる米国特許第7,832,410号明細書、Kobayashiによる米国特許第7,513,253号明細書、Hamanoによる米国特許第7,896,006号明細書、Shayanによる米国特許第6,772,756号明細書、Honによる米国特許第8,156,944号明細書および米国特許第8,375,957号明細書、Thorensらによる米国特許第8,794,231号明細書、Oglesbyらによる米国特許第8,851,083号明細書、Monseesらによる米国特許第8,915,254号明細書および米国特許第8,925,555号明細書、DePianoらによる米国特許第9,220,302号明細書、Honによる米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および米国特許出願公開第2009/0188490号明細書、Oglesbyらによる米国特許出願公開第2010/0024834号明細書、Wangによる米国特許出願公開第2010/0307518号明細書、Honによる国際公開第2010/091593号、およびFooによる国際公開第2013/089551号を含み、これらのそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。さらに、2015年10月13日に出願されたWormらによる米国特許出願公開第2017/0099877号明細書は、エアロゾル送達装置およびエアロゾル送達装置用のフォブ形状構成に含まれることができるカプセルを開示しており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。前述の文献によって開示された様々な材料は、様々な実装において本装置に組み込まれることができ、前述の開示の全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0069】
図3に戻って参照すると、上記のように、図示の実装の制御本体102は、エアロゾル源部材104の基材部110を加熱するように構成された加熱チャンバ116を含む。本開示の様々な実装の加熱チャンバは、様々な形態をとることができるが、
図3に示される特定の実装では、加熱チャンバ116は、外筒130と、この実装では、外筒130の内壁に埋め込まれた、または取り付けられたトレースまたはワイヤヒータを備える加熱部材132とを備える。様々な実装では、加熱部材132は、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅、黒鉛、またはそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない1つ以上の導電性材料から構成されることができる。
【0070】
図示のように、加熱チャンバ116は、ハウジング118の係合端の近くまで延在することができ、基材部110を含むエアロゾル源部材104の加熱端106の一部を実質的に取り囲むように構成されることができる。そのような方法で、図示の実装の加熱チャンバ116は、一般に管状の構成を画定することができるが、他の実装では、加熱チャンバは、他の構成を有してもよい。様々な実装では、外筒130は、絶縁ポリマー(例えば、プラスチックまたはセルロース)、ガラス、ゴム、セラミック、磁器、二重壁真空構造、またはそれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない非導電性絶縁材料および/または構造を備えてもよい。
【0071】
上記のように、図示の実装では、外筒130はまた、エアロゾル源部材104がハウジング118に挿入されるときに、エアロゾル源部材104の適切な位置決めを容易にするように機能することができる。様々な実装では、加熱チャンバ116の外筒130は、ハウジング118の内面と係合して、ハウジング118に対する加熱チャンバ116の位置合わせを提供することができる。それにより、加熱チャンバ116間の固定結合の結果として、加熱チャンバ116の長手方向軸線は、ハウジング118の長手方向軸線に実質的に平行に延在することができる。特に、支持筒130は、ハウジング118の開口部119から停止機能部134まで延在してもよい。図示の実装では、外筒130の内径は、外筒130がエアロゾル源部材104を制御本体102に対して適切な位置(例えば、横方向位置)に誘導するように構成されるように、(例えば、滑り嵌めを形成するために)対応するエアロゾル源部材104の外径よりも僅かに大きいか、またはほぼ等しくすることができる。
【0072】
使用中、消費者は、加熱チャンバ116、特に、基材部110(またはその特定の層)に隣接する加熱部材132の加熱を開始する。基材部110の加熱は、吸入可能物質を生成するようにエアロゾル源部材104内の吸入可能物質を放出する。消費者がエアロゾル源部材104の口端108を吸入すると、空気は、制御本体102の開口部またはアパーチャ122を介してエアロゾル源部材104に引き込まれる。吸引された空気と放出された吸入可能物質との組み合わせは、吸引された材料がエアロゾル源部材104の口端108を出るときに消費者によって吸入される。いくつかの実装では、加熱を開始するために、消費者は、加熱チャンバの加熱部材に電池または他のエネルギ源から電気エネルギを受け取らせる押しボタンまたは同様の構成要素を手動で作動させることができる。電気エネルギは、所定の時間供給されてもよく、または手動で制御されてもよい。いくつかの実装では、電気エネルギの流れは、装置のパフの間で実質的に進行しない(ただし、エネルギの流れは、周囲温度よりも高いベースライン温度-例えば、アクティブ加熱温度への急速な加熱を容易にする温度を維持するように進行することができる)。しかしながら、図示の実装では、加熱は、フローセンサ120などの1つ以上のセンサの使用を介した消費者のパフ動作によって開始される。パフを中止すると、加熱は停止または減少される。消費者が十分な量の吸入可能物質(例えば、典型的な喫煙体験に相当するのに十分な量)を放出するのに十分な数のパフを摂取したとき、エアロゾル源部材104は、制御本体102から取り外されて廃棄されることができる。いくつかの実装では、その全体が参照により本明細書に組み込まれるPhillipsらによる米国特許出願第15/707,461号に記載されるように、容量性検知要素および他のセンサなどのさらなる検知要素が使用されることができる。
【0073】
様々な実装では、エアロゾル源部材104は、管状形状などの適切な形態を形成および維持し、その中に基材部110を保持するのに適切な任意の材料から形成されることができる。いくつかの実装では、エアロゾル源部材104は、単一の壁、または他の実装では複数の壁から形成されてもよく、本明細書にさらに記載されるように、少なくとも電気加熱部材によって供給される加熱温度である温度において、その構造的完全性-例えば、劣化しない-を保持するように耐熱性である材料(天然または合成)から形成されてもよい。いくつかの実装では、耐熱性ポリマーを使用することができるが、他の実装では、エアロゾル源部材104は、実質的にストロー形状の紙などの紙から形成されてもよい。本明細書にさらに記載されるように、エアロゾル源部材104は、それを通る蒸気の移動を実質的に防止するように機能する、それに関連する1つ以上の層を有することができる。一例の実装では、アルミニウム箔層がエアロゾル源部材の1つの表面に積層されることができる。セラミック材料も使用されることができる。さらなる実装では、熱を基材部から不必要に遠ざけないように、絶縁材料が使用されることができる。エアロゾル源部材104は、単層から形成される場合、好ましくは約0.2mm~約7.5mm、約0.5mm~約4.0mm、約0.5mm~約3.0mm、または約1.0mm~約3.0mmの厚さを有することができる。上述した機能を提供するために使用されることができる、または上記の材料および構成要素の代替として使用されることができる構成要素および材料のさらなる例示的なタイプは、Crooksらによる米国特許出願公開第2010/00186757号明細書、Crooksらによる米国特許出願公開第2010/00186757号明細書、およびSebastianらによる米国特許出願公開第2011/0041861号明細書に記載されたタイプのものとすることができ、それらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0074】
上述したように、エアロゾル源部材104は、部材104の加熱端106に近接する基材部110を含む。様々な実装では、基材部110は、加熱されると、香味含有物質などの吸入可能物質を放出する任意の材料を含むことができる。
図3の実装では、基材部110は、吸入可能物質を含むエアロゾル形成材料を含む固体基材を含む。様々な実装では、基材部は、具体的には、タバコ成分またはタバコ由来材料(すなわち、タバコから直接単離されることができるか、または合成的に調製されることができるタバコ中に天然に見出される材料)を含んでもよい。例えば、基材部は、不活性基材と組み合わされたタバコ抽出物またはその画分を含有してもよい。基材部は、その燃焼温度よりも低い温度に加熱されると吸入可能物質を放出する未燃タバコ、または未燃タバコを含む組成物をさらに含有してもよい。いくつかの実装では、基材部は、タバコ凝縮物またはその画分(すなわち、タバコの燃焼によって生成され、香味およびおそらくニコチンを残す煙の凝縮成分)を含有してもよい。
【0075】
本開示で有用なタバコ材料は、多様なものとすることができ、例えば、煙道硬化タバコ、バーレータバコ、オリエンタルタバコまたはメリーランドタバコ、ダークタバコ、ダークファイアタバコおよびルスティカタバコ、ならびに他の希少もしくは特殊タバコ、またはそれらのブレンドを含んでもよい。タバコ材料はまた、加工タバコステム(例えば、カットロールまたはカットパフステム)、体積膨張タバコ(例えば、好ましくはカットフィラー形態のドライアイス膨張タバコ(DIET)などのパフタバコ)、再構成タバコ(例えば、製紙タイプまたはキャストシートタイプのプロセスを使用して製造された再構成タバコ)など、いわゆる「ブレンド」形態および加工形態を含むことができる。様々な代表的なタバコの種類、加工された種類のタバコ、およびタバコのブレンドの種類は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Lawsonらによる米国特許第4,836,224号明細書、Perfettiらによる米国特許第4,924,888号明細書、Brownらによる米国特許第5,056,537号明細書、Brinkleyらによる米国特許第5,159,942号明細書、Gentryによる米国特許第5,220,930号明細書、Blakleyらによる米国特許第5,360,023号明細書、Shaferらによる米国特許第6,701,936号明細書、Liらによる米国特許第7,011,096号明細書、およびLiらによる米国特許第7,017,585号明細書、Lawsonらによる米国特許第7,025,066号明細書、Perfettiらによる米国特許出願公開第2004/0255965号明細書、Beremanによる国際公開第02/37990号、およびBombickら,Fund.Appl.Toxicol.,39,p.11-17(1997年)に記載されている。本開示に係るものを含む、喫煙装置において有用であり得るさらなる例示的なタバコ組成物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Robinsonらによる米国特許第7,726,320号明細書に開示されている。
【0076】
さらに、基材部は、その中に統合された、または他の方法でその上に堆積された、吸入可能物質またはその前駆体を有する不活性基材を含有してもよい。例えば、吸入可能物質を含む液体は、熱の印加時に、吸入可能物質が正圧または負圧の印加を通じて開示された物品から引き出されることができる形態で放出されるように、不活性基材上にコーティングまたは吸収または吸着されることができる。いくつかの態様では、基材部は、カットフィラー形態の風味豊かな芳香のあるタバコのブレンドを含有してもよい。別の態様では、基材部は、Pryorらによる米国特許第4,807,809号明細書、Pryorらによる米国特許第4,889,143号明細書、およびRakerによる米国特許第5,025,814号明細書に記載されているような再構成されたタバコ材料を含有してもよく、それらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0077】
いくつかの実装では、基材部は、エアロゾル前駆体組成物(例えば、プロピレングリコール、グリセリンなどの保湿剤)、および/または少なくとも1つの香味剤、ならびに熱源によるエアロゾル送達構成要素の発火、熱分解、燃焼、および/または焼き付きの防止を助けるように構成された燃焼抑制剤(例えば、リン酸二アンモニウムおよび/または別の塩)を組み込むために処理、製造、生成、および/または加工されたタバコ、タバコ成分、および/またはタバコ由来材料を含有してもよい。タバコを喫煙品、特にそれらの喫煙品内の実質的に全てのタバコを意図的に燃焼させないように設計された喫煙品に組み込むための様々な方法および方法は、Brooksらによる米国特許第4,947,874号明細書、Cantrellらによる米国特許第7,647,932号明細書、Robinsonらによる米国特許第8,079,371号明細書、Banerjeeらによる米国特許第7,290,549号明細書、およびCrooksらによる米国特許出願公開第2007/0215167号明細書に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0078】
いくつかの実装では、他の難燃性/燃焼抑制材料および添加剤が基材部内に含まれてもよく、有機リン化合物、ホウ砂、水和アルミナ、グラファイト、トリポリリン酸カリウム、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトール、およびポリオールを含むことができる。窒素含有ホスホン酸塩、リン酸モノアンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸エタノールアンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオ尿素、および酸化アンチモンなどの他のものもまた、使用されることができる。基材部および/または他の構成要素(単独で、または互いにおよび/または他の材料と組み合わせて)で使用される難燃性、燃焼遅延性、および/またはスコーチ遅延性材料の各態様において、望ましい特性は、好ましくは、望ましくないガス放出または溶融タイプの動作なしで提供される。追加の香味料、香味剤、添加物、および他の可能な増強成分は、その全体が参照により本明細書に組み込まれるPhillipsらによる米国特許出願第15/707,461号に記載されている。
【0079】
吸入可能物質(例えば、一般に香味、ニコチン、または医薬品)に加えて、基材部は、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはそれらの混合物)および/または水などの1つ以上のエアロゾル形成または蒸気形成材料を含有してもよい。エアロゾル形成材料の代表的なタイプは、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Sensabaugh,Jrらによる米国特許第4,793,365号明細書、Jakobらによる米国特許第5,101,839号明細書、Biggsらによる国際公開第98/57556号、およびChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988年)に記載されている。いくつかの態様では、基材部は、それに十分な熱を加えると(そして必要に応じて空気で冷却すると)目に見えるエアロゾルを生成することができ、エアロゾル送達構成要素は、「煙のような」エアロゾルを生成することができる。他の態様では、エアロゾル送達構成要素は、実質的に見えないが、香味料またはテクスチャなどの他の特性によって存在すると認識されるエアロゾルを生成することができる。したがって、生成されるエアロゾルの性質は、エアロゾル送達構成要素の特定の構成要素に応じて変動することができる。いくつかの態様では、エアロゾル送達構成要素は、タバコを燃焼させることによって生成される煙の化学的性質に比べて化学的に単純とすることができる。
【0080】
タバコアロマオイル、タバコエッセンス、噴霧乾燥タバコ抽出物、凍結乾燥タバコ抽出物、タバコダストなどのさらなるタバコ材料は、蒸気形成またはエアロゾル形成材料と組み合わされてもよい。吸入可能物質自体は、加熱すると、吸入可能物質が蒸気、エアロゾル、またはそれらの組み合わせとして放出される形態とすることができることも理解される。他の実施形態では、吸入可能物質は必ずしも蒸気またはエアロゾルの形で放出する必要はないが、それと組み合わせることができる蒸気形成またはエアロゾル形成材料は、加熱すると蒸気またはエアロゾルを形成し、本質的に吸入可能物質自体の担体として機能することができる。したがって、吸入可能物質は、基材上にコーティングされている、基材に吸収されている、基材に吸着されている、または基材の天然成分(すなわち、タバコまたはタバコ由来材料などの基材を形成する材料)であるものとして特徴付けられることができる。同様に、エアロゾル形成または蒸気形成材料も同様に特徴付けられることができる。特定の実装では、基材部は、特に、吸入可能物質を含む基材と、それに含まれる別個のエアロゾル形成材料とを具備することができる。したがって、使用中、基材は、加熱されることができ、エアロゾル形成材料は、それと共に吸入可能物質を取り込んで蒸気形態に揮発されることができる。特定の例では、基材部は、タバコのスラリーとエアロゾル形成材料および/または蒸気形成材料がその上にコーティングされているか、またはその中に吸収または吸着されている固体基材を具備することができる。基材成分は、加熱部材が吸入可能物質の放出を容易にするために達成する、本明細書に記載の温度で燃焼しない、または、そうでなければ分解しない任意の材料とすることができる。例えば、タバコ紙(例えば、タバコ繊維および/または再構成タバコを含む紙状材料)を含む紙材料が使用されてもよい。したがって、様々な実装において、基材部は、吸入可能物質を含有するものとして、あるいは吸入可能物質と別個のエアロゾル形成剤または蒸気形成剤を含有するものとして、あるいは吸入可能物質および基材を含有するものとして、あるいは基材部、別個のエアロゾル形成剤または蒸気形成剤、および基材を含有するものとして特徴付けられることができる。したがって、基材は、吸入可能物質とエアロゾル形成剤または蒸気形成剤の一方または双方を含んでもよい。
【0081】
本開示のいくつかの態様では、基材部は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Stoneらによる米国特許出願公開第2012/0042885号明細書に記載されているように、押田材料として構成されることができる。さらに別の態様では、基材部は、タバコ、タバコ関連材料、グリセリン、水、および/または結合剤材料を含有するか、または本質的にそれらから構成される押出構造および/または基材として構成されることができるが、特定の配合は、結合剤材料を除外する。様々な実装では、結合剤材料は、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ガム(例えば、グアーガム)、キサンタン、プルラン、および/またはアルギン酸塩を含む、タバコ配合物に一般的に使用される任意の結合剤材料とすることができる。いくつかの態様によれば、エアロゾル送達構成要素に含まれる結合剤材料は、エアロゾル送達構成要素の構造的形状および/または完全性を実質的に維持するように構成されることができる。様々な代表的な結合剤、結合剤の特性、結合剤の使用法、および結合剤の量は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Rakerらによる米国特許第4,924,887号明細書に記載されている。
【0082】
いくつかの実装では、基材部は、エアロゾル生成プロセス全体を通してその構造を実質的に維持するようにさらに構成されることができる。すなわち、基材部は、エアロゾル生成プロセス全体を通してその形状を実質的に維持するように構成されることができる(すなわち、エアロゾル送達構成要素は、加えられた剪断応力下で継続的に変形しない)。いくつかの実装では、基材部構成要素は、液体および/またはいくらかの水分含有量を含有することができるが、いくつかの実装では、基材部は、エアロゾル生成プロセスを通して実質的に固体を維持し、エアロゾル生成プロセスを通してその構造的完全性を実質的に維持するように構成される。実質的に固体のエアロゾル送達構成要素に適しているタバコおよび/またはタバコ関連材料の例は、それらの全体がそれぞれ参照により本明細書に全て組み込まれる、Ademeらによる米国特許出願公開第2015/0157052号明細書、Searsらによる米国特許出願公開第2015/0335070号明細書、Whiteによる米国特許第6,204,287号明細書、およびHearnらによる米国特許第5,060,676号明細書に記載されている。
【0083】
さらに別の態様では、基材部は、マルマライズされたおよび/またはマルマライズされていないタバコから形成された押田構造および/または基材を含んでもよい。マルマライズされたタバコは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Banerjeeらによる米国特許第5,105,831号明細書から知られている。マルマライズされたタバコは、粉末形態の約20~約50パーセント(重量で)のタバコブレンドと、グリセロール(約20~約30パーセントの重量で)、炭酸カルシウム(一般に約10~約60重量パーセントで、大抵の場合に約40~約60重量パーセントで)を、本明細書に記載の結合剤および/または香味剤と共に含む。
【0084】
別の態様では、基材部は、タバコ関連材料を有する複数のマイクロカプセル、ビーズ、顆粒などを含んでもよい。例えば、代表的なマイクロカプセルは、形状が一般に球形とすることができ、タバコ由来の抽出物および/またはその類似物の液体中心領域を含む外側カバーまたはシェルを有することができる。いくつかの態様では、エアロゾル送達構成要素は、それぞれが中空円筒形に形成された複数のマイクロカプセルを含むことができる。一態様では、エアロゾル送達構成要素は、中空円筒形に形成された複数のマイクロカプセルの構造的形状および/または完全性を維持するように構成された結合剤材料を含むことができる。本開示の基材部に含まれることができる様々な他の構成および構成要素は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Wormらによる米国特許第9,078,473号明細書に記載されている。別の態様では、基材部は、1つ以上の熱伝導材料を含んでもよい。熱伝導材料を含む基材部の例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年2月26日に出願されたSebastianによる米国特許出願第15/905,320号、タイトル:Heat Conducting Substrate For Electrically Heated Aerosol Delivery Deviceに記載されている。エアロゾル源部材の基材部についての他の様々な構成は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Wormらによる米国特許第9,078,473号明細書に見られる同様の構成の記載に見出されることができる。
【0085】
上述した実装に加えて、いくつかの実装では、基材部は、一般に「スモークジュース」、「e-リキッド」および「e-ジュース」と呼ばれる成分を有する、十分な熱の印加時にエアロゾルを生成することができる液体として構成されることができる。エアロゾル生成液体の例示的な配合は、Zhengらによる米国特許出願公開第2013/0008457号明細書に記載されており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実装では、エアロゾル形成材料は、ゲルおよび/または懸濁液を含むことができる。固体および半固体の基材部構成および配合のいくつかの代表的なタイプは、その全てが参照によってそれらの全体が本明細書に組み込まれる、Thomasらによる米国特許第8,424,538号明細書、Sebastianらによる米国特許第8,464,726号明細書、Connerらによる米国特許出願公開第2015/0083150号明細書、Ademeらによる米国特許出願公開第2015/0157052号明細書、および2015年6月30日に出願されたNordskogらによる米国特許出願公開第2017-0000188号明細書に開示されている。
【0086】
図3に戻って参照すると、エアロゾル源部材104の加熱端106は、制御本体102に挿入するためのサイズおよび形状とされている。様々な実装では、制御本体102の外筒130は、内面および外面を備えた壁によって画定されるものとして特徴付けられることができ、内面は、外筒130の内部容積を画定する。したがって、エアロゾル源部材104の最大外径(または実装の特定の断面形状に応じて他の寸法)は、制御本体102の外筒130の開放端の壁の内面の内径(または他の寸法)よりも小さくなるようなサイズとすることができる。いくつかの実装では、エアロゾル源部材が外筒130にぴったりと嵌まるように、それぞれの直径の差を十分に小さくすることができ、摩擦力は、エアロゾル源部材104が力が加えられずに移動することを防止することができる。他方、その差は、エアロゾル源部材104が過度の力を必要とせずに外筒130内外にスライドすることを可能にするのに十分とすることができる。
【0087】
いくつかの実装では、エアロゾル送達装置100の全体的なサイズは、紙巻きタバコまたは葉巻の形状と比較できるサイズをとることができる。したがって、装置は、約5mm~約25mm、約5mm~約20mm、約6mm~約15mm、または約6mm~約10mmの直径を有してもよい。様々な実装では、そのような寸法は、特に、制御本体102の外径に対応することができる。いくつかの実装では、エアロゾル源部材104は、約4mm~約6mmの間の直径を有してもよい。さらに、制御本体102およびエアロゾル源部材は、同様に、全長に関して特徴付けられることができる。例えば、いくつかの実装では、制御本体は、約40mm~約140mm、約45mm~約110mm、または約50mm~約100mmの長さを有してもよい。エアロゾル源部材は、約20mm~約60mm、約25mm~約55mm、または約30mm~約50mmの長さを有してもよい。
【0088】
図示の実装では、制御本体102は、電気加熱部材132への電力の供給を含む、エアロゾル送達装置100の様々な機能を制御する制御構成要素123を含む。例えば、制御構成要素123は、本明細書にさらに記載されるように、さらなる構成要素に接続されることができ、導電性ワイヤ(図示せず)によって電源124に接続される制御回路(例えば、処理回路)を含んでもよい。様々な実装では、制御回路は、加熱チャンバ116、特に加熱部材132が、消費者による吸入のために吸入可能物質を放出するために基材部110を加熱するように、電気エネルギをいつ、どのように受け取るかを制御することができる。いくつかの実装では、そのような制御は、フローセンサおよび/または感圧スイッチなどの作動によってアクティブ化されることができ、これらについては、以下により詳細に記載される。
【0089】
前述のように、制御構成要素は、基材部110に提供される熱の量を厳密に制御するように構成されることができる。エアロゾル形成物質を十分な量で揮発させて、単一のパフに吸入可能物質の所望の投与量を提供するのに必要な熱は、使用される特定の物質毎に異なるものとすることができるが、いくつかの実装では、加熱部材は、少なくとも120℃、少なくとも130℃、または少なくとも140℃の温度に加熱することができる。いくつかの実装では、適切な量のエアロゾル形成物質を揮発させ、したがって吸入可能物質の所望の投薬を提供するために、加熱温度は、少なくとも150℃、少なくとも200℃、少なくとも220℃、少なくとも300℃、または少なくとも350℃とすることができる。しかしながら、エアロゾル形成物質の分解および/または過度の時期尚早な揮発を回避するために、約550℃を実質的に超える温度への加熱を回避することが特に望ましいとすることができる。特に、加熱は、基材部の著しい燃焼(好ましくは任意の燃焼)を回避するために、十分に低温で十分に短時間でなければならない。本開示は、特に、比較的低温で所望の量の吸入可能物質を生成する組み合わせおよび使用モードで、本装置の構成要素を提供することができる。したがって、生成は、装置内でのエアロゾルの生成および装置から消費者への送達の一方または双方を指すことができる。特定の実装では、加熱温度は、約130℃~約310℃、約140℃~約300℃、約150℃~約290℃、約170℃~約270℃、または約180℃~約260℃とすることができる。他の実施形態では、加熱温度は、約210℃~約390℃、約220℃~約380℃、約230℃~約370℃、約250℃~約350℃、または約280℃~約320℃としてもよい。
【0090】
加熱の持続時間は、以下により詳細に記載されるように、いくつかの要因によって制御されてもよい。加熱温度および持続時間は、本明細書にさらに記載されるように、エアロゾル送達装置を介して引き込まれることが望まれる、エアロゾルおよび周囲空気の所望の量に依存することができる。しかしながら、持続時間は、加熱部材が所望の温度に到達するまでにのみ通電されるように装置が構成されることができるため、加熱部材の加熱速度に応じて変化させることができる。あるいは、加熱の持続時間は、消費者による物品のパフの持続時間に結合されることができる。一般に、加熱の温度および時間は、上記のように、制御ハウジングに含まれる1つ以上の構成要素によって制御される。
【0091】
様々な実装では、電気加熱部材は、消費者による吸入のための、吸入可能物質の放出を容易にするのに十分な熱を提供するのに適した任意の装置を含むことができる。特定の実装では、電気加熱部材は、抵抗伝導性加熱部材を含むことができる。他の実装では、電気加熱部材は、誘導加熱部材を含むことができる。有用な加熱部材は、低質量、低密度、および中程度の抵抗率を有し、使用中に体験される温度で熱的に安定しているものとすることができる。有用な加熱部材は、急速に加熱および冷却することができ、したがって、エネルギの効率的な使用を提供することができる。要素の急速な加熱はまた、エアロゾル形成物質のほぼ即時の揮発を提供する。急速冷却は、エアロゾル形成が望ましくない期間中におけるエアロゾル形成物質の実質的な揮発(したがって廃棄物)を防ぐ。そのような加熱部材はまた、特に時間ベースの電流制御が使用される場合、エアロゾル形成物質が体験する温度範囲の比較的正確な制御を可能にする。有用な加熱部材はまた、生成されるエアロゾルまたは蒸気の風味または含有量に悪影響を及ぼさないように、加熱される基材部を含む材料と化学的に非反応性とすることができる。加熱部材を具備することができる非限定的な例としての材料は、炭素、黒鉛、炭素/黒鉛複合材料、金属、金属および非金属炭化物、窒化物、ケイ化物、金属間化合物、サーメット、金属合金、および金属箔を含む。特に、耐火材料が有用となることができる。様々な異なる材料を混合して、抵抗率、質量、熱伝導率、および表面特性の望ましい特性を実現することができる。いくつかの実装では、耐火材料が有用となることができる。様々な異なる材料を混合して、抵抗率、質量、および熱伝導率の望ましい特性を実現することができる。特定の態様では、利用可能な金属は、例えば、ニッケル、クロム、ニッケルおよびクロムの合金(例えば、ニクロム)、および鋼を含む。抵抗または抵抗性加熱を提供するのに有用であり得る材料は、Countsらによる米国特許第5,060,671号明細書、Deeviらによる米国特許第5,093,894号明細書、Deeviらによる米国特許第5,224,498号明細書、Sprinkel Jr.らによる米国特許第5,228,460号明細書、Deeviらによる米国特許第5,322,075号明細書、Deeviらによる米国特許第5,353,813号明細書、Deeviらによる米国特許第5,468,936号明細書、Dasによる米国特許第5,498,850号明細書、Dasによる米国特許第5,659,656号明細書、Deeviらによる米国特許第5,498,855号明細書、Hajaligolによる米国特許第5,530,225号明細書、Hajaligolによる米国特許第5,665,262号明細書、Dasらによる米国特許第5,573,692号明細書、およびFleischhauerらによる米国特許第5,591,368号明細書に記載されており、それらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0092】
エアロゾル送達装置100によって放出される吸入可能材料の量は、吸入可能材料の性質に基づいて変化してもよい。好ましくは、装置100は、使用の過程に亘って所望の量を放出するのに十分な時間、十分な温度で機能するのに十分な量のエアロゾル形成剤によって構成される。量は、装置100からの単一の吸入で提供されることができるか、または比較的短時間(例えば、30分未満、20分未満、15分未満、10分未満、または5分未満)に亘って物品からの複数のパフを介して提供されるように分割されることができる。送達されることができるニコチンレベルおよび湿った総粒子状物質の例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Wormらによる米国特許第9,078,473号明細書に記載されている。
【0093】
前述のように、様々な実装では、制御本体102は、外筒130の内部への周囲空気の流入を可能にするために、その中に1つ以上の開口部またはアパーチャ122を含んでもよい。そのような方法で、いくつかの実装では、停止機能部134はまた、アパーチャを含んでもよい。したがって、いくつかの実装では、消費者がエアロゾル源部材104の口端を吸引するとき、空気は、制御本体102および停止機能部134のアパーチャを通して外筒130に引き込まれ、エアロゾル源部材104に入り、消費者による吸入のためにエアロゾル源部材104の基材部110を通して引き込まれることができる。いくつかの実装では、引き込まれた空気は、吸入可能物質を任意のフィルタ114を通して、エアロゾル源部材104の口端108の開口から運ばれる。
【0094】
いくつかの実装では、加熱部材132が基材部110の近くに配置されるように、エアロゾル源部材104が外筒130への適切な挿入距離をいつ達成したかについての何らかの指標を提供することが有用とすることができる。例えば、エアロゾル源部材104は、その外部(例えば、エアロゾル源部材104の外面)に1つ以上のマーキングを含んでもよい。他の実装では、単一のマークは、この位置を達成するために必要な挿入の深さを示すことができる。あるいは、適切な挿入距離は、停止機能部134に対して「底打ち」するエアロゾル源部材104によって、または加熱部材132を基材部110に対して適切な位置に配置するために、エアロゾル源部材104が外筒130内に十分に挿入されたことを消費者が認識および理解することを可能にすることができる他の任意の手段によって示されることができる。
【0095】
いくつかの実装では、エアロゾル送達装置100は、加熱部材の手動制御のために制御構成要素にリンクされることができる押しボタンを含んでもよい。例えば、いくつかの実装では、消費者は、押しボタンを使用して加熱部材132にエネルギを与えることができる。押しボタンに結び付けられた同様の機能は、他の機械的手段または非機械的手段(例えば、磁気的または電磁的)によって達成されることができる。したがって、加熱部材132の作動は、単一の押しボタンによって制御されることができる。あるいは、様々な動作を個別に制御するために、複数の押しボタンが設けられてもよい。存在する1つ以上の押しボタンは、制御本体102のケーシングと実質的に面一とすることができる。
【0096】
本開示のエアロゾル送達装置100は、任意の押しボタンの代わりに(またはそれに加えて)、消費者の物品に対する引き込みに応答して加熱部材132にエネルギを与える(すなわち、パフ作動加熱)構成要素を含んでもよい。例えば、装置は、消費者が物品を吸引するときの圧力変化または空気流変化のいずれかに敏感であるスイッチまたはフローセンサ120(すなわち、パフ作動スイッチ)を制御本体102内に含んでもよい。他の適切な電流作動/非作動機構は、温度作動オン/オフスイッチまたはリップ圧力作動スイッチを含んでもよい。そのようなパフ作動機能を提供できる機構の例は、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のマイクロスイッチ部門によって製造されたモデル163PC01D36シリコンセンサを含む。そのようなセンサを使用すると、消費者が装置を吸引するときの圧力の変化によって、加熱部材が急速に作動されることができる。さらに、熱線風速計の原理を使用するものなどの流れ検知装置を使用して、空気流の変化を検知した後、加熱部材132に十分に迅速にエネルギを与えることとしてもよい。使用できるさらなるパフ作動スイッチは、フロリダ州フォートローダーデールのMicro Pneumatic Logic,Inc.からのモデル番号MPL-502-V、レンジAなどの圧力差スイッチである。別の適切なパフ作動機構は、所定の閾値圧力を検出するためのコンパレータと結合された高感度圧力変換器(例えば、増幅器または利得段を備えた)である。さらに別の適切なパフ作動機構は、空気流によって偏向されるベーンであり、その動きは、動き検知手段によって検出される。さらに別の適切な作動機構は、圧電スイッチである。また、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のマイクロスイッチ部門からの適切に接続されたHoneywell MicroSwitch Microbridge空気流センサ、部品番号AWM 2100Vも有用である。本開示に係る加熱回路で使用されることができるデマンド操作型電気スイッチのさらなる例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Gerthらによる米国特許第4,735,217号明細書に記載されている。他の適切な差動スイッチ、アナログ圧力センサ、流量センサなどは、本開示の知識を有する当業者にとって明らかであろう。いくつかの実装では、吸引中の圧力変化がスイッチによって容易に識別されるように、パフ作動スイッチと外筒130との間の流体接続を提供する圧力検知管または他の通路が制御本体102に含まれてもよい。本開示にしたがって有用とすることができる他の例示的なパフ作動装置は、全てBrooksらによる米国特許第4,922,901号明細書、米国特許第4,947,874号明細書および米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらによる米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらによる米国特許第6,040,560号明細書、およびNguyenらによる米国特許第7,040,314号明細書に開示されており、これらは全て参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0097】
消費者が装置100の口端を吸い込むとき、電流作動手段は、加熱部材132を通る電流の無制限のまたは中断のない流れが、急速に熱を発生することを可能にすることができる。急速加熱のため、電流調整構成要素を含めて、(i)加熱部材を流れる電流を調整して抵抗素子の加熱とそれによって発生する温度を制御し、(ii)基材部110の過熱および劣化を防ぐことが有用となることができる。いくつかの実装では、電流調整回路は、時間ベースとしてもよい。具体的には、そのような回路は、吸引中の最初の期間、加熱部材を通る中断の無い電流を可能にする手段、および吸引が完了するまで続いて電流を調整するためのタイマー手段を含んでもよい。例えば、その後の調整は、加熱部材を所望の温度範囲内に維持するために、電流の迅速なオンオフ切り替え(例えば、約1~=50ミリ秒毎の程度)を含むことができる。さらに、調整は、所望の温度が達成されるまで中断のない電流を単に可能にし、次に電流を完全にオフにすることを備えてもよい。加熱部材は、消費者が物品に対して別のパフを開始することによって(またはヒータを作動させるために使用される特定のスイッチの実装に応じて押しボタンを手動で作動させることによって)再作動されてもよい。あるいは、その後の調整は、加熱部材を所望の温度範囲内に維持するために加熱部材を通る電流の変調を含むことができる。いくつかの実装では、吸入可能物質の所望の投薬を解放するために、加熱部材は、約0.2秒~約5.0秒、約0.3秒~約4.0秒、約0.4秒~約3.0秒、約0.5秒~約2.0秒、または約0.6秒~約1.5秒の持続時間だけ通電されることができる。一例の時間ベースの電流調整回路は、トランジスタ、タイマー、コンパレータ、およびキャパシタを含むことができる。適切なトランジスタ、タイマー、コンパレータ、およびキャパシタは市販されており、当業者にとって明らかであろう。タイマーの例は、NECエレクトロニクスからのC-1555Cとして、General Electric Intersil、Inc.からのICM7555として入手できるものや、その他の様々なサイズおよび構成のいわゆる「555タイマー」がある。コンパレータの例は、ナショナルセミコンダクターからのLM311として入手可能である。そのような時間ベースの電流調整回路のさらなる記載は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Brooksらによる米国特許第4,947,874号明細書に提供されている。
【0098】
上記に照らして、加熱部材への電流の作動/非作動を容易にするために様々な機構が使用されることができることがわかる。例えば、装置は、物品内の電流を調整するためのタイマーを含んでもよい(例えば、消費者による引き込み中など)。装置は、加熱部材への電流を有効および無効にするタイマー応答スイッチをさらに含んでもよい。電流調整はまた、キャパシタと、定義された速度(例えば、加熱部材が加熱および冷却する速度に近似する速度)でキャパシタを充電および放電するための構成要素との使用を具備することができる。電流は、特に、吸引中の最初の期間、加熱部材を通る中断の無い電流があるように調整されることができるが、電流は、吸引が完了するまで、最初の期間の後にオフにされるかまたは交互にオフおよびオンをサイクルすることができる。そのようなサイクリングは、上述したように、プリセットされたスイッチングサイクルを生成することができるタイマーによって制御されることができる。特定の実装では、タイマーは、周期的なデジタル波形を生成することができる。初期期間中の流れは、第1の入力の第1の電圧を閾値入力の閾値電圧と比較し、第1の電圧が閾値電圧に等しいときに、タイマーを有効にする出力信号を生成するコンパレータを使用することによってさらに調整されることができる。そのような実装は、さらに、閾値入力で閾値電圧を生成するための構成要素、および初期期間の経過時に第1の入力で閾値電圧を生成するための構成要素を含むことができる。
【0099】
上記のように、装置100の様々な電気部品に電力を供給するために使用される電源124は、様々な実装をとることができる。好ましくは、電源は、上述した方法で加熱部材を急速に加熱するのに十分なエネルギを供給し、装置100になおも都合よく適合しながら、複数のエアロゾル源部材104と共に使用することによって装置に電力を供給することができる。電源の一例は、ドイツのTadiran Batteries GmbHによって製造されたTKI-1550充電式リチウムイオン電池である。別の実装では、有用な電源は、日本の三洋電機株式会社によって製造されたN50-AAA CADNICAニッケルカドミウム電池とすることができる。他の実装では、例えば、それぞれ1.2ボルトを供給する、複数のそのような電池が直列に接続されることができる。充電式リチウムマンガン二酸化物電池などの他の電源も使用されることができる。これらの電池のいずれかまたはそれらの組み合わせが電源に使用されることができるが、使い捨て電池に関連するコストおよび廃棄を考慮すると、充電式電池が好ましい。充電式電池が使用される実装では、電源124は、標準の120ボルトAC壁コンセントから電力を得る従来の充電ユニット(図示せず)の対応する接点と相互作用するための充電接点、または自動車電気システムまたは別のポータブル電源などの他の電源をさらに含んでもよい。さらなる実装では、電源はまた、キャパシタを備えてもよい。キャパシタは、電池よりも速く放電することができ、パフ間で充電されることができるため、加熱部材に直接電力を供給するために使用された場合よりも低い速度で電池をキャパシタに放電することができる。例えば、スーパーキャパシタ、すなわち、電気二重層キャパシタ(EDLC)は、電池とは別に、または電池と組み合わせて使用されることができる。単独で使用される場合、スーパーキャパシタは、装置100を使用するたびに再充電されることができる。したがって、本開示はまた、スーパーキャパシタを補充するために使用の間に装置に取り付けられることができる充電器構成要素を含んでもよい。薄膜電池が、本開示の特定の実装において使用されてもよい。
【0100】
上記のように、様々な実装では、エアロゾル送達装置100は、1つ以上のインジケータ126を備えてもよい。図示の実装では、インジケータ126は、制御本体102の端部に示されているが、様々な実装では、インジケータ126は、制御本体102の別の部分または他の部分に配置されてもよい。いくつかの実装では、インジケータは、装置の使用の複数の態様の表示を提供することができるライト(例えば、発光ダイオード)とすることができる。例えば、一連のライトは、所与のエアロゾル源部材のパフの数に対応してもよい。具体的には、全てのライトが点灯したときに消費者にエアロゾル源部材が使用されたことが通知されるように、ライトは、各パフによって連続的に点灯されてもよい。あるいは、エアロゾル源部材がハウジングに挿入されると全てのライトが点灯されてもよく、全てのライトがオフになると、消費者にエアロゾル源部材が使用されたことが通知されるように、各パフによってライトがオフにされてもよい。さらに他の実装では、単一のインジケータのみが存在してもよく、その点灯は、電流が加熱部材に流れていて、装置が能動的に加熱していることを示すことができる。これは、消費者が無意識の内に装置を能動的な加熱モードで放置しないようにすることができる。代替の実装では、1つ以上のインジケータは、エアロゾル源部材の構成要素とすることができる。インジケータは、オン/オフ方式の視覚的インジケータに関連して上述されているが、他の動作指標も含まれる。例えば、視覚的インジケータはまた、喫煙体験の進行を示すために、光の色または強度の変化を含んでもよい。触覚的インジケータおよび可聴インジケータも同様に、本開示に含まれる。さらに、そのようなインジケータの組み合わせも単一の装置において使用されることができる。
【0101】
本明細書に記載されるように、本開示は、エアロゾル源部材と、基材部を含むエアロゾル源部材と共に使用するためのエアロゾル送達装置とを提供し、基材部は、エアロゾル形成材料と統合された連続的な熱伝導性フレームワークを含み、連続的な熱伝導性フレームワークは、加熱部材からエアロゾル形成材料への熱伝達を増強するように構成される。例えば、
図4は、本開示の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。特に、
図4は、エアロゾル形成材料113の外面115の周りに巻き付けられた熱伝導性コイル111の形態の連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部110を示している。図示の実装の熱伝導性コイル111は、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、これらに限定されない金属材料から構成されることができる。他の実装では、熱伝導性コイル111は、例えば、アルミニウムコーティングされた銅、または上記のリストから選択されたコーティングおよびベース材料の他の組み合わせなどのコーティングされた金属から構成されることができる。さらに他の実装では、熱伝導性コイル111は、酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、限定されないセラミック材料から構成されることができる。さらに他の実装では、熱伝導性コイル111は、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、ナノリボン、ダイヤモンド状構造炭素材料、またはそれらの組み合わせなどであるが、限定されない炭素材料から構成されることができる。そして、さらに他の実装では、熱伝導性コイル111は、金属、セラミック、または炭素繊維を有するポリマー材料などのポリマー複合材料から構成されることができ、これは、ポリイミド、エポキシ、またはシリコンポリマー、窒化ホウ素、酸化亜鉛、またはアルミナ繊維を含むが、これらに限定されない。さらなる実装では、本開示は、様々な実装の熱伝導性フレームワークが、上記の材料の任意の1つもしくは任意の組み合わせ、または上記の材料の2つ以上を含む複合材料から構成されることができることを想定する。
【0102】
様々な実装では、エアロゾル形成材料113は、上述した基材材料の構成および配合のいずれかを含んでもよく、したがって、それらの記載が参照される。様々な実装では、熱伝導性コイル111および/またはエアロゾル形成材料113のサイズおよび構成は、多様なものとすることができる。例えば、様々な実装では、他の特徴の中でも、とりわけ、長さ、外径、内径、ピッチ、およびワイヤ直径の内の1つ以上が選択されて、特定の設計要件に対処することができる。さらに、エアロゾル形成材料113のサイズは、多様なものとすることができる。例えば、様々な実装では、他の特徴の中でも、長さ、外径、内径(該当する場合)の内の1つ以上が選択されて、特定の設計要件に対処することができる。
【0103】
図示の実装では、熱伝導性コイル111は、エアロゾル形成材料113の全長を実質的にカバーしているが、他の実装では、熱伝導性コイル111は、エアロゾル形成材料113の長さの一部のみをカバーすることとしてもよい。図示の実装のエアロゾル形成材料113は、上述したようなタバコまたはタバコ由来材料を具備する押出円筒構造を備える。さらに、図示の実装のエアロゾル形成材料113はまた、上述したのと同様に様々な添加剤および他の成分を含有してもよい。しかしながら、上記のように、他の実装では、エアロゾル形成材料113は、異なる形状および/または異なる組成物を含有してもよい。
【0104】
図5は、本開示の別の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。特に、
図5は、エアロゾル形成材料213の外面215の周りに巻き付けられた熱伝導性編組211の形態の、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部110を示している。様々な実装では、熱伝導性編組は、織り合わされた編組または重なり合った編組を具備してもよい。図示の実装では、熱伝導性編組211は、織り合わされた編組を具備する。図示の実装の熱伝導性編組211は、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、これらに限定されない金属材料から構成されることができる。他の実装では、熱伝導性編組211は、例えば、アルミニウムコーティングされた銅、または上記のリストから選択されたコーティングおよびベース材料の他の組み合わせなどのコーティングされた金属から構成されてもよい。さらに他の実装では、熱伝導性編組211は、酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、限定されないセラミック材料から構成されてもよい。さらに他の実装では、熱伝導性編組211は、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、ナノリボン、ダイヤモンドライク構造炭素材料、またはそれらの組み合わせなどであるが、限定されない炭素材料から構成されてもよい。そして、さらに他の実装では、熱伝導性編組211は、金属、セラミック、または炭素繊維を有するポリマー材料などのポリマー複合材料から構成されてもよく、これは、ポリイミド、エポキシ、またはシリコンポリマー、窒化ホウ素、酸化亜鉛、またはアルミナ繊維を含むが、これらに限定されない。さらなる実装では、本開示は、様々な実装の熱伝導性フレームワークが、上記の材料の任意の1つもしくは任意の組み合わせ、または上記の材料の2つ以上を含む複合材料から構成されてもよいことを想定する。
【0105】
様々な実装では、エアロゾル形成材料213は、上述した基材材料の構成および配合のいずれかを含むことができ、したがって、それらの記載が参照される。様々な実装では、熱伝導性編組211および/またはエアロゾル形成材料213のサイズおよび構成は、多様なものとすることができる。例えば、様々な実装では、他の特徴の中でも、とりわけ、長さ、外径、内径、ピッチ、およびワイヤ直径の内の1つ以上が選択されて、特定の設計要件に対処することができる。さらに、エアロゾル形成材料213のサイズは、多様なものとすることができる。例えば、様々な実装では、他の特徴の中でも、長さ、外径、内径の内の1つ以上が選択されて、特定の設計要件に対処することができる。
【0106】
図示の実装では、熱伝導性編組211は、エアロゾル形成材料213の全長を実質的にカバーしているが、他の実装では、熱伝導性編組211は、エアロゾル形成材料213の長さの一部のみをカバーすることとしてもよい。図示の実装のエアロゾル形成材料213は、上述したようなタバコまたはタバコ由来材料を具備する押出円筒構造を備える。さらに、図示の実装のエアロゾル形成材料213はまた、上述したのと同様に様々な添加剤および他の成分を含むことができる。上記のように、他の実装では、エアロゾル形成材料213は、異なる形状および/または異なる組成物を具備してもよい。
【0107】
図6は、本開示の別の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。特に、
図6は、エアロゾル形成材料313内に配置された熱伝導性コイル311の形態の連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部310を示している。図示の実装の熱伝導性コイル311は、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、これらに限定されない金属材料から構成される。他の実装では、熱伝導性コイル311は、例えば、アルミニウムコーティングされた銅、または上記のリストから選択されたコーティングおよびベース材料の他の組み合わせなどのコーティングされた金属から構成されてもよい。さらに他の実装では、熱伝導性コイル311は、酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、限定されないセラミック材料から構成されてもよい。さらに他の実装では、熱コイル311は、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、ナノリボン、ダイヤモンドライク構造炭素材料、またはそれらの組み合わせなどであるが限定されない炭素材料から構成されてもよい。そして、さらに他の実装では、熱伝導性コイル311は、金属、セラミック、または炭素繊維を有するポリマー材料などのポリマー複合材料から構成されてもよく、これは、ポリイミド、エポキシ、またはシリコンポリマー、窒化ホウ素、酸化亜鉛、またはアルミナ繊維を含むが、これらに限定されない。さらなる実装では、本開示は、様々な実装の熱伝導性フレームワークが、上記の材料の任意の1つもしくは任意の組み合わせ、または上記の材料の2つ以上を含む複合材料から構成されてもよいことを想定する。
【0108】
様々な実装では、エアロゾル形成材料313は、上述した基材材料の構成および配合のいずれかを含むことができ、したがって、それらの記載が参照される。様々な実装では、熱伝導性コイル311および/またはエアロゾル形成材料313のサイズおよび構成は、多様なものとすることができる。例えば、様々な実装では、他の特徴の中でも、とりわけ、長さ、外径、内径、ピッチ、およびワイヤ直径の内の1つ以上が選択されて、特定の設計要件に対処することができる。さらに、エアロゾル形成材料313のサイズは、変化することができる。例えば、様々な実装では、他の特徴の中でも、長さ、外径、内径の内の1つ以上が選択されて、特定の設計要件に対処することができる。
【0109】
図示の実装では、熱伝導性コイル311は、エアロゾル形成材料313の全長を実質的にカバーしているが、他の実装では、熱伝導性コイル311は、エアロゾル形成材料313の長さの一部のみをカバーすることとしてもよい。図示の実装のエアロゾル形成材料313は、上述したようなタバコまたはタバコ由来材料を含む押出円筒構造を備える。さらに、図示の実装のエアロゾル形成材料313はまた、上述したのと同様に様々な添加剤および他の成分を含有してもよい。しかしながら、上記のように、他の実装では、エアロゾル形成材料313は、異なる形状および/または異なる組成物を含有してもよい。
【0110】
図7は、本開示の別の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。特に、
図7は、エアロゾル形成材料413内に配置された熱伝導性編組411の形態の連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部410を示している。様々な実装では、熱伝導性編組は、織り合わされた編組または重なり合った編組を備えてもよい。図示の実装では、熱伝導性編組411は、織り合わされた編組を備える。図示の実装の熱伝導性編組411は、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、これらに限定されない金属材料から構成される。他の実装では、熱伝導性編組411は、例えば、アルミニウムコーティングされた銅、または上記のリストから選択されたコーティングおよびベース材料の他の組み合わせなどのコーティングされた金属から構成されてもよい。さらに他の実装では、熱伝導性編組411は、酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、限定されないセラミック材料から構成されてもよい。さらに他の実装では、熱伝導性編組411は、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、ナノリボン、ダイヤモンドライク構造炭素材料、またはそれらの組み合わせなどであるが、限定されない炭素材料から構成されてもよい。そして、さらに他の実装では、熱伝導性編組411は、金属、セラミック、または炭素繊維を有するポリマー材料などのポリマー複合材料から構成されてもよく、これは、ポリイミド、エポキシ、またはシリコンポリマー、窒化ホウ素、酸化亜鉛、またはアルミナ繊維を含むが、これらに限定されない。さらなる実装では、本開示は、様々な実装の熱伝導性フレームワークが、上記の材料の任意の1つもしくは任意の組み合わせ、または上記の材料の2つ以上を含む複合材料から構成されてもよいことを想定する。
【0111】
様々な実装では、エアロゾル形成材料413は、上述した基材材料の構成および配合のいずれかを含むことができ、したがって、それらの記載が参照される。様々な実装では、熱伝導性編組411および/またはエアロゾル形成材料413のサイズおよび構成は、多様なものとすることができる。例えば、様々な実装では、他の特徴の中でも、とりわけ、長さ、外径、内径、ピッチ、およびワイヤ直径の内の1つ以上が選択されて、特定の設計要件に対処することができる。さらに、エアロゾル形成材料413のサイズは、多様なものとすることができる。例えば、様々な実装では、他の特徴の中でも、長さ、外径、内径の内の1つ以上が選択されて、特定の設計要件に対処することができる。
【0112】
図示の実装では、熱伝導性編組411は、エアロゾル形成材料413の全長を実質的にカバーしているが、他の実装では、熱伝導性編組411は、エアロゾル形成材料413の長さの一部のみをカバーすることとしてもよい。図示の実装のエアロゾル形成材料413は、上述したようなタバコまたはタバコ由来材料を具備する押出円筒構造を備える。さらに、図示の実装のエアロゾル形成材料413はまた、上述したのと同様に様々な添加剤および他の成分を含んでもよい。しかしながら、上記のように、他の実装では、エアロゾル形成材料413は、異なる形状および/または異なる組成物を備えてもよい。
【0113】
図8は、本開示の別の実装例に係る、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を示すエアロゾル源部材の一部の斜視図を示している。特に、
図8は、そこから半径方向に延在する複数の熱伝導性剛毛状スパイク519を含む熱伝導性細長構成要素517の形態の、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部510を示している。図示の実装では、熱伝導性細長構成要素517および熱伝導性の複数のスパイク519の一方または双方は、銅、アルミニウム、白金、金、銀、鉄、鋼、真ちゅう、青銅、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、これらに限定されない金属材料から構成される。他の実装では、熱伝導性細長構成要素517および熱伝導性の複数のスパイク519の一方または双方は、例えば、アルミニウムコーティングされた銅、または上記のリストから選択されたコーティングおよびベース材料の他の組み合わせなどのコーティングされた金属から構成されてもよい。さらに他の実装では、熱伝導性細長構成要素517および熱伝導性の複数のスパイク519の一方または双方は、酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、限定されないセラミック材料から構成されてもよい。さらに他の実装では、熱伝導性細長構成要素517および熱伝導性の複数のスパイク519の一方または双方は、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブ、ナノリボン、ダイヤモンドライク構造炭素材料、またはそれらの組み合わせなどであるが、限定されない炭素材料から構成されてもよい。そして、さらに他の実装では、熱伝導性細長構成要素517および熱伝導性の複数のスパイク519の一方または双方は、金属、セラミック、または炭素繊維を有するポリマー材料などのポリマー複合材料から構成されてもよく、これは、ポリイミド、エポキシ、またはシリコンポリマー、窒化ホウ素、酸化亜鉛、またはアルミナ繊維を含むが、これらに限定されない。さらなる実装では、本開示は、様々な実装の熱伝導性フレームワークが、上記の材料の任意の1つもしくは任意の組み合わせ、または上記の材料の2つ以上を含む複合材料から構成されてもよいことを想定する。例えば、いくつかの実装では、中央の熱伝導性中央細長構成要素は、1つの材料上に構成されてもよく、熱伝導性の複数のスパイクは、別の材料から構成されてもよい。
【0114】
様々な実装では、エアロゾル形成材料513は、上述した基材材料の構成および配合のいずれかを含むことができ、したがって、それらの記載が参照される。様々な実装では、熱伝導性細長構成要素517、熱伝導性の複数のスパイク519、および/またはエアロゾル形成材料513のサイズおよび構成は、多様なものとすることができる。例えば、様々な実装では、これらの構成要素の他の特徴の中でもとりわけ、細長熱伝導性構成要素517の長さおよび直径の内の1つ以上、ならびに複数のスパイク519の数、頻度、および長さは、特定の設計要件に対処するために選択されることができる。さらに、エアロゾル形成材料513のサイズは、多様なものとすることができる。例えば、様々な実装では、他の特徴の中でも、長さ、外径、内径の内の1つ以上が選択されて、特定の設計要件に対処することができる。
【0115】
図示の実装では、熱伝導性細長構成要素517および熱伝導性の複数のスパイク519は、双方とも、エアロゾル形成材料513の全長を実質的にカバーする。しかしながら、他の実装では、熱伝導性細長構成要素517および熱伝導性の複数のスパイク519の一方または双方は、エアロゾル形成材料513の長さの一部のみをカバーすることとしてもよい。図示の実装のエアロゾル形成材料513は、上述したようなタバコまたはタバコ由来材料を含有する管状構造を備える。さらに、図示の実装のエアロゾル形成材料513はまた、上述したのと同様に様々な添加剤および他の成分を含有することができる。しかしながら、上記のように、他の実装では、エアロゾル形成材料513は、異なる形状および/または異なる組成物を具備してもよい。
【0116】
例えば、
図8の実装を含む様々な実装では、加熱部材は、基材部の外側から内側に、および/または基材部の内側から外側に加熱するように構成されることができる。したがって、いくつかの実装では、加熱部材は、停止機能部および/または基材部のほぼ中心から外側に熱を発生するように構成された別の機能部を含んでもよい。
図8を参照すると、例えば、基材部510の外面から内側に熱を発生させることができる加熱部材に加えて、またはその代替として、熱は、例えば、熱伝導性細長構成要素517を加熱することなどによって、基材部510のほぼ中心から外側に発生されてもよい。
【0117】
導電性熱源と共に使用するように構成されていることに加えて、本開示はまた、誘導熱源と共に使用して基材部を加熱してエアロゾルを形成するように構成されることができる。様々な実装では、誘導熱源は、共振変圧器を備えてもよく、これは、共振送信機および共振受信機(例えば、サセプタ)を備えてもよい。いくつかの実装では、共振送信機および共振受信機は、制御本体に配置されてもよい。以下により詳細に記載されるように、いくつかの実装では、共振送信機は、エアロゾル源部材、特にエアロゾル源部材の基材部が受け入れられる空洞を囲むように構成されたらせんコイルを備えることができる。いくつかの実装では、らせんコイルは、装置の外壁と受け入れ空洞との間に配置されることができる。一実装では、コイルワイヤは、円形の断面形状を有することができるが、他の実装では、コイルワイヤは、楕円形、長方形、L字形、T字形、および三角形の断面、ならびにそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない他の様々な断面形状を有することができる。共振送信機および共振受信機を含む、可能な共振変圧器構成要素のいくつかの例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Induction Heated Aerosol Delivery Deviceというタイトルの、2017年10月31日に提出された米国特許出願第15/799,365号に記載されている。様々な誘導ベースの制御構成要素および関連する回路のさらなる例は、それぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Induction-Based Aerosol Delivery Deviceというタイトルの、2016年11月15日に出願された米国特許出願第15/352,153号、およびSurらによる米国特許出願公開第2017/0202266号明細書に記載されている。
【0118】
図9は、エアロゾル源部材および制御本体が互いに分離されている、別の実装例のエアロゾル送達装置の斜視図を示し、
図10は、
図9のエアロゾル送達装置の正面概略断面図を示している。特に、
図9および
図10に示される実装は、エアロゾル源部材604を受け入れるように構成された制御本体602を備えるエアロゾル送達装置600を含む。上記のように、エアロゾル源部材604は、制御本体602に挿入されるように構成された加熱端606と、ユーザがエアロゾルを生成するために吸引する口端608とを備えることができる。加熱端606の少なくとも一部は、タバコ含有ビーズ、タバコシュレッド、タバコストリップ、再構成タバコ材料、またはそれらの組み合わせ、および/または細かく粉砕されたタバコ、タバコ抽出物、噴霧乾燥タバコ抽出物の混合物、または任意の無機材料(炭酸カルシウムなど)、任意の香味料、およびエアロゾル形成材料と混合されて実質的に固体または成形可能な(例えば、押出可能な)基材を形成する他のタバコ形態を含むことができる、基材部610を含むことができる。様々な実装では、エアロゾル源部材604またはその一部は、エアロゾル源部材604に追加の構造および/または支持を提供するのに有用な任意の材料から形成されることができる上包材料612で包まれることができる。様々な実装では、上包材料は、熱の伝達に抵抗する材料を含むことができ、これは、紙またはセルロース材料などの他の繊維性材料を含むことができる。上記の
図3の実装例に関して、可能な上包材料の様々な構成が記載されている。
【0119】
様々な実装では、エアロゾル源部材604の口端は、酢酸セルロースまたはポリプロピレン材料から作製されることができるフィルタ614を含んでもよい。上記のように、様々な実装では、フィルタ614は、エアロゾル源部材の口端の構造的完全性を増加させ、および/または必要に応じて濾過能力を提供し、および/または吸引に対する抵抗を提供することができる。いくつかの実施形態では、フィルタは、上包から分離されていてもよく、フィルタは、上包によってカートリッジの近くの位置に保持されていてもよい。上記の
図3の実装例に関して、可能なフィルタ特性の様々な構成が記載されている。
【0120】
制御本体602は、その中に画定された開口部619を含むハウジング618と、フローセンサ620(例えば、パフセンサまたは圧力スイッチ)と、制御構成要素623(例えば、処理回路、処理回路などを含むプリント回路基板(PCB))と、電源624(例えば、再充電可能とすることができる電池、および/または再充電可能なスーパーキャパシタ)と、インジケータ626(例えば、発光ダイオード(LED)を含むエンドキャップとを備えることができる。上記のように、一実装では、インジケータ626は、1つ以上の発光ダイオード、量子ドットベースの発光ダイオードなどを備えることができる。インジケータは、制御構成要素623と通信することができ、例えば、フローセンサ620によって検出されるように、制御本体602に結合されたときに、ユーザがエアロゾル源部材604を吸引するときに点灯されることができる。電源、センサ、および他の様々な可能な電気部品の例は、上記の
図3の実装例に関して上述されている。
【0121】
図9および
図10に示される実装の制御本体602は、共振送信機、および共振受信機を含み、これらは一緒になって共振変圧器を形成する。本開示の様々な実装の共振変圧器は、共振送信機および共振受信機の一方または双方が制御本体に配置される実装を含む、様々な形態をとることができることに留意されたい。
図9および
図10に示される特定の実装では、示される実装の共振送信機は、支持筒630を取り囲むらせんコイル628を備える。様々な実装では、共振送信機および共振受信機は、1つ以上の導電性材料から構成されることができ、さらなる実装では、共振受信機は、コバルト、鉄、ニッケル、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない強磁性材料から構成されることができる。図示の実装では、らせんコイル628は、導電性材料から構成されている。さらなる実装では、らせんコイルは、非導電性の絶縁カバー/ラップ材料を含んでもよい。
【0122】
図示の実装の共振受信機は、受信機ベース部材634から延在する単一の受信機プロング632を備える。様々な実装では、単一の受信機プロングであっても、複数の受信機プロングの一部であっても、受信機プロングは、様々な異なる幾何学的構成を有することができる。例えば、いくつかの実装では、受信機プロングは、円筒形断面を有することができ、これは、いくつかの実装では、中実構造を備えてもよく、他の実装では、中空構造を備えてもよい。他の実装では、受信機プロングは、正方形または長方形の断面を有してもよく、これは、いくつかの実装では、中実構造を備えてもよく、他の実装では、中空構造を備えてもよい。様々な実装では、受信機プロングは、導電性材料から構成されることができる。図示の実装では、受信機プロング632は、コバルト、鉄、ニッケル、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない強磁性材料から構成されている。様々な実装では、受信機ベース部材634は、非導電性および/または絶縁性材料から構成されてもよい。
【0123】
図示のように、共鳴送信機628は、ハウジング618の係合端の近傍まで延在してもよく、吸入可能物質媒体610を含むエアロゾル源部材604の加熱端606の部分を実質的に取り囲み、支持筒630を取り囲むように構成されてもよい。管状構成を画定することができる支持筒630は、コイルが共振受信機プロング632と接触して移動せず、それによって短絡しないように、らせんコイル628を支持するように構成されてもよい。そのような方法で、いくつかの実装では、支持筒630は、らせんコイルによって生成される振動磁場に対して実質的に透過的とすることができる非導電性材料を具備することができる。様々な実装では、らせんコイル628は、支持筒630に埋め込まれるか、そうでなければ結合されてもよい。図示の実装では、らせんコイル628は、支持筒630の外面と係合されているが、他の実装では、らせんコイルは、支持筒の内面に配置されるかまたは支持筒に完全に埋め込まれてもよい。
【0124】
図示の実装では、支持筒630はまた、エアロゾル源部材604がハウジングに挿入されるときに、エアロゾル源部材604の適切な位置決めを容易にするように機能することができる。特に、支持筒630は、ハウジング618の開口619から受信機ベース部材634まで延在することができる。図示の実装では、送信機源筒630の内径は、支持筒630がエアロゾル源部材604を制御本体602に対して適切な位置(例えば、横方向位置)に誘導するように、(例えば、滑り嵌めを形成するために)対応するエアロゾル源部材604の外径よりも僅かに大きいかまたはほぼ等しくすることができる。図示の実装では、制御本体602は、エアロゾル源部材604が制御本体602に挿入されると、受信機プロング632がエアロゾル源部材604の加熱端606のほぼ半径方向の中心に配置されるように構成される。そのような方法で、中空構造を画定する押出基材部と併せて使用される場合、受信機プロングは、中空構造の内面によって画定される空洞の内側に配置され、したがって、押出中空構造の内面に接触しない。
【0125】
図9および
図10に関して記載された実装は、
図4~
図8に関して記載されたものを含む、本明細書に記載または想定されたエアロゾル源部材の任意の部分と共に使用されることができる。特に、本開示の様々な実装の誘導加熱アセンブリが使用されて、上述したように、エアロゾル形成材料と統合された連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部を加熱することができる。
【0126】
様々な実装では、支持筒は、ハウジングの内面と係合して、ハウジングに対する支持部材の位置合わせを提供することができる。それにより、支持部材と誘導送信機との間の固定結合の結果として、誘導送信機の長手方向軸線は、ハウジングの長手方向軸線に実質的に平行に延在することができる。様々な実装では、共振送信機は、送信機結合装置から外部本体への電流の伝達を回避するために、ハウジングと接触しないように位置決めされることができる。いくつかの実装では、絶縁体は、それらの間の接触を防ぐために、共振送信機とハウジングとの間に位置決めされることができる。理解されることができるように、絶縁体および支持部材は、絶縁ポリマー(例えば、プラスチックまたはセルロース)、ガラス、ゴム、セラミック、および磁器などの任意の非導電性材料を含むことができる。あるいは、共振送信機は、ハウジングがプラスチック、ガラス、ゴム、セラミック、または磁器などの非導電性材料から形成されている実装では、ハウジングに接触してもよい。
【0127】
本開示は、電気エネルギを使用して熱源を加熱し、ひいてはタバコまたはタバコ由来材料を(好ましくはタバコまたはタバコ由来材料を有意な程度まで燃焼させずに)加熱してエアロゾルなどの吸入可能物質を形成する装置および装置を使用する方法を提供し、物品は「ハンドヘルド」装置と見なされるのに十分コンパクトである。特定の実装では、装置は、特に喫煙品として特徴付けられることができる。本明細書で使用される場合、この用語は、装置のいかなる構成要素の実際の燃焼も無しに、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプを喫煙する味および/または感覚(例えば、手触りまたは口当たり)を提供する装置または物品を意味することが意図される。喫煙装置または物品という用語は、動作中に、装置が燃焼または熱分解の副産物の意味で煙を生成することを必ずしも示すわけではない。むしろ、喫煙は、装置を使用する-例えば、装置を手に保持したり、装置の一端を吸引したり、装置から吸入したりする際の個人の身体的行動に関連する。さらなる実装では、本発明の装置は、蒸気生成装置、エアロゾル化装置、または薬剤送達装置として特徴付けられることができる。したがって、装置は、1つ以上の物質を吸入可能な状態で提供するように配置されることができる。
【0128】
エアロゾル源部材および制御本体は、一般に、完全な喫煙品または薬剤送達物品として一体に提供されることができるが、構成要素はまた、別々に提供されることができることに留意されたい。例えば、本開示はまた、再利用可能な喫煙品または再利用可能な薬剤送達物品と共に使用するための使い捨てユニットを包含する。特定の実装では、そのような使い捨てユニット(添付の図に示されるようなエアロゾル源部材とすることができる)は、再利用可能な喫煙品または薬剤送達物品と係合するように構成される加熱端と、消費者への吸入可能物質の通過を可能にするように構成された反対側の口端と、内部空間を画定する外面および内面を備えた壁とを有する実質的に管状の本体を備えることができる。エアロゾル源部材(またはカートリッジ)の様々な実装は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Wormらによる米国特許第9,078,473号明細書に記載されている。
【0129】
使い捨てユニットに加えて、本開示は、再利用可能な喫煙品または再利用可能な薬剤送達物品で使用するための別個の制御本体を提供するものとしてさらに特徴付けられることができる。特定の実装では、制御本体は、一般に、別個に設けられたエアロゾル源部材の加熱端を受容するための受容端(開放端を有する受容チャンバを含むことができる)を有するハウジングとしてもよい。制御本体は、制御本体の構成要素としてもよく、または制御ユニットと共に使用されるエアロゾル源部材に含まれることができる電気加熱部材に電力を提供する電気エネルギ源をさらに含んでもよい。例えば、いくつかの実装では、電気エネルギ源は、加熱部材を形成する1つ以上のプロングを含むことができる加熱アセンブリに電力を供給することができ、加熱アセンブリは、加熱部材を電気エネルギ源に接続する関連する電気接点を有することができる。他の実装では、加熱アセンブリは、加熱筒を実質的に包む可撓性加熱部材を含んでもよい。他の実装では、単一の加熱部材を含む代わりに、加熱アセンブリは、一方の構成要素は、制御本体の一部として、別の構成要素は、エアロゾル源部材の一部としての別個の加熱部材構成要素を備えてもよい。
【0130】
様々な実装では、制御本体はまた、電源(電池など)、加熱部材への電流フローを作動させるための構成要素、およびそのような電流フローを調整して所望の時間だけ所望の温度に維持するための、および/または所望の温度に到達したときまたは加熱部材が所望の時間長だけ加熱したときに、電流フローを循環させるかまたは電流フローを停止するための構成要素を含む、さらなる構成要素も含んでもよい。いくつかの実装では、制御ユニットは、加熱部材への電流フローを作動させるための構成要素の一方または双方に関連する1つ以上の押しボタン、および、そのような電流フローを調整するための構成要素をさらに備えてもよい。制御本体はまた、ヒータが加熱していることを示すライトおよび/または制御本体と共に使用されるエアロゾル源部材に残っているパフの回数を示すライトなどの1つ以上のインジケータを含んでもよい。
【0131】
本明細書で説明される様々な図は、動作関係にある制御本体およびエアロゾル源部材を示しているが、制御本体およびエアロゾル源部材は、個別の装置として存在してもよいことが理解される。したがって、組み合わせた構成要素に関して本明細書で他に提供されたいかなる議論もまた、個別且つ別個の構成要素として制御本体およびエアロゾル源部材に適用されるものとして理解されるべきである。
【0132】
別の態様では、本開示は、本明細書で説明されるような様々な構成要素を提供するキットを対象とすることができる。例えば、キットは、1つ以上のエアロゾル源部材を有する制御本体を備えてもよい。キットは、1つ以上の充電構成要素を有する制御本体をさらに備えてもよい。キットは、さらに、1つ以上の電池を備えた制御本体を備えてもよい。キットは、さらに、1つ以上のエアロゾル源部材および1つ以上の充電構成要素および/または1つ以上の電池を備えた制御本体を備えてもよい。さらなる実装では、キットは、複数のエアロゾル源部材を備えてもよい。キットは、複数のエアロゾル源部材および1つ以上の電池および/または1つ以上の充電構成要素をさらに備えてもよい。上記の実装では、エアロゾル源部材または制御本体は、それらを含む加熱部材を備えていてもよい。本発明のキットは、さらなるキット構成要素の1つ以上を収容するケース(または他のパッケージング、運搬、または保管構成要素)をさらに含んでもよい。ケースは、再利用可能な固いまたは柔らかい容器とすることができる。さらに、ケースは単なる箱または他のパッケージ構造とすることができる。
【0133】
本開示の多くの変更および他の実施形態が、前述の説明および関連する図面に示された教示の利益を有することを本開示が関する当業者が思い付くであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは、一般的且つ説明的な意味でのみ使用され、限定のためではない。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入可能物質を生成するように構成されたエアロゾル送達装置であって、
閉じた遠位端および開いた係合端を有する制御本体と、
加熱部材と、
制御本体内に配置され、加熱部材を制御するように構成された制御構成要素と、
制御本体内に配置され、制御構成要素に電力を供給するように構成された電源と、
基材部を含む取り外し可能なエアロゾル源部材であって、制御本体の係合端に挿入されるように構成され、ならびに加熱端および口端を画定し、加熱端が、制御本体に挿入されたときに、加熱部材の近傍に位置決めされるように構成され、口端が、制御本体の係合端を超えて延在するように構成されている、取り外し可能なエアロゾル源部材と、
を備え、
基材部が、エアロゾル形成材料と統合された連続的な熱伝導性フレームワークを含み、連続的な熱伝導性フレームワークが、加熱部材からエアロゾル形成材料への熱伝達を増強するように構成されている、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
連続的な熱伝導性フレームワークが、織り合わされたまたは重なり合った編組を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
織り合わされたまたは重なり合った編組が、エアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
織り合わされたまたは重なり合った編組が、エアロゾル形成材料内に配置されている、請求項2に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
連続的な熱伝導性フレームワークが、エアロゾル形成材料の外面の周りに巻き付けられた熱伝導性コイルを備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
連続的な熱伝導性フレームワークが、エアロゾル形成材料内に配置された熱伝導性コイルを備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
連続的な熱伝導性フレームワークが、エアロゾル形成材料の外面の周りに巻き付けられた熱伝導性編組を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項8】
連続的な熱伝導性フレームワークが、エアロゾル形成材料内に配置された熱伝導性編組を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項9】
連続的な熱伝導性フレームワークが、金属材料、コーティングされた金属材料、セラミック材料、炭素材料、ポリマー複合材料、およびそれらの任意の組み合わせの内の少なくとも1つを備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項10】
基材部が押出中空構造を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項11】
基材部が、単一の中央に配置された長手方向孔および/または複数の長手方向孔を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項12】
基材部が、略中実構造を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項13】
基材部が、タバコまたはタバコ由来材料を含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項14】
基材部が非タバコ材料を含有する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項15】
加熱部材が、誘導熱源を備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項16】
加熱部材を含む制御本体の係合端に取り外し可能に係合するように構成されたエアロゾル源部材であって、
加熱端および口端であって、加熱端が制御本体に挿入されたときに加熱部材に近接して位置決めされるように構成され、口端が制御本体の係合端を超えて延在するように構成されている、加熱端および口端と、
エアロゾル形成材料と統合された、連続的な熱伝導性フレームワークを含む基材部と、
を備え、
連続的な熱伝導性フレームワークが、加熱部材からエアロゾル形成材料への熱伝達を増強するように構成されている、エアロゾル源部材。
【請求項17】
連続的な熱伝導性フレームワークが、織り合わされたまたは重なり合った編組を備える、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項18】
織り合わされたまたは重なり合った編組が、エアロゾル形成材料の外面の周りに配置されている、請求項17に記載のエアロゾル源部材。
【請求項19】
織り合わされたまたは重なり合った編組が、エアロゾル形成材料内に配置されている、請求項17に記載のエアロゾル源部材。
【請求項20】
連続的な熱伝導性フレームワークが、エアロゾル形成材料の外面の周りに巻き付けられた熱伝導性コイルを備える、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項21】
連続的な熱伝導性フレームワークが、エアロゾル形成材料内に配置された熱伝導性コイルを備える、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項22】
連続的な熱伝導性フレームワークが、エアロゾル形成材料の外面の周りに巻き付けられた熱伝導性編組を備える、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項23】
連続的な熱伝導性フレームワークが、エアロゾル形成材料内に配置された熱伝導性編組を備える、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項24】
連続的な熱伝導性フレームワークが、金属材料、コーティングされた金属材料、セラミック材料、炭素材料、ポリマー複合材料、およびそれらの任意の組み合わせの内の少なくとも1つを備える、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項25】
基材部が、押出中空構造を備える、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項26】
基材部が、単一の中央に配置された長手方向孔および/または複数の長手方向孔を備える、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項27】
基材部が、略中実構造を備える、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項28】
基材部が、タバコまたはタバコ由来材料を含有する、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項29】
基材部が、非タバコ材料を含有する、請求項16に記載のエアロゾル源部材。
【請求項30】
エアロゾル源部材が、誘導加熱により加熱されるように構成されている、請求項16に記載のエアロゾル源部材。