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特開2023-165125ロール紙プリンター、及び、ロール紙プリンターの制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165125
(43)【公開日】2023-11-15
(54)【発明の名称】ロール紙プリンター、及び、ロール紙プリンターの制御方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 26/08 20060101AFI20231108BHJP
   B41J 29/13 20060101ALI20231108BHJP
   B41J 15/04 20060101ALI20231108BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
B65H26/08
B41J29/13
B41J15/04
B41J29/38 204
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075785
(22)【出願日】2022-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】岡澤 佑紀
(72)【発明者】
【氏名】今泉 敦之
【テーマコード(参考)】
2C060
2C061
3F105
【Fターム(参考)】
2C060BA03
2C060BA10
2C060BC61
2C061AP01
2C061AQ04
2C061AQ05
2C061AS06
2C061BB33
2C061CD07
2C061HJ07
2C061HK11
2C061HK23
2C061HN08
2C061HN15
3F105AA02
3F105AB04
3F105BA22
3F105DA41
3F105DB04
3F105DB19
3F105DC05
(57)【要約】
【課題】ロール紙の残量を連続的に検出する際、ロール紙を保持する機構が必要となる。
【解決手段】ロール紙プリンターは、ロール紙の外周を支持可能な面と、ロール紙を紙幅方向から規制可能な壁とを有するケースと、壁に搭載される第1電極を有する第1静電容量センサーと、第1静電容量センサーが検出する第1静電容量値に基づいて、ロール紙の残量を判定する制御部と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール紙の外周を支持可能な面と、前記ロール紙を紙幅方向から規制可能な壁とを有するケースと、
前記壁に搭載される第1電極を有する第1静電容量センサーと、
前記第1静電容量センサーが検出する第1静電容量値に基づいて、前記ロール紙の残量を判定する制御部と、を備えるロール紙プリンター。
【請求項2】
前記第1静電容量センサーは、前記壁に搭載される第2電極を有し、
前記第1電極、及び、前記第2電極は、互いに異なる方向へ延びており、
前記第1静電容量センサーは、前記ケースが第1姿勢のとき、前記第1電極により前記第1静電容量値を検出可能であり、前記ケースが前記第1姿勢とは異なる第2姿勢のとき、前記第2電極により前記第1静電容量値を検出可能である、請求項1に記載のロール紙プリンター。
【請求項3】
前記壁に搭載される第2電極を有する他の静電容量センサーを備え、
前記第1電極、及び、前記第2電極は、互いに異なる方向へ延びており、
前記第1静電容量センサーは、前記ケースが第1姿勢のとき、前記第1電極により前記第1静電容量値を検出可能であり、
前記他の静電容量センサーは、前記ケースが前記第1姿勢とは異なる第2姿勢のとき、前記第2電極により他の静電容量値を検出可能であり、
前記制御部は、前記第1静電容量値、及び、前記他の静電容量値の少なくともいずれかに基づいて、前記ロール紙の残量を判定する、請求項1に記載のロール紙プリンター。
【請求項4】
前記壁に搭載される第3電極を有し、第2静電容量値を検出する第2静電容量センサーを備え、
前記第3電極は、前記第1静電容量センサーの前記第1電極に対して、前記紙幅方向に重ならない位置にあり、
前記制御部は、前記第1静電容量センサーが検出する前記第1静電容量値、及び、前記第2静電容量センサーが検出する前記第2静電容量値に基づいて、前記ロール紙の残量を判定する、請求項1に記載のロール紙プリンター。
【請求項5】
前記第1静電容量センサーは、自己容量方式である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のロール紙プリンター。
【請求項6】
ロール紙の外周を支持可能な面と、前記ロール紙を紙幅方向から規制可能な壁とを有するケースと、
前記壁に搭載される第4電極、及び、第5電極を有する第3静電容量センサーと、
前記第3静電容量センサーが検出する第3静電容量値に基づいて、前記ロール紙の残量を判定する制御部と、を備えるロール紙プリンター。
【請求項7】
前記第3静電容量センサーは、相互容量方式である、請求項6に記載のロール紙プリンター。
【請求項8】
ロール紙の外周を支持可能な面と、前記ロール紙を紙幅方向から規制可能な壁とを有するケースと、前記壁に搭載される第1電極を有する第1静電容量センサーと、を備えるロール紙プリンターの制御方法であって、
前記第1静電容量センサーにより第1静電容量値を検出し、前記第1静電容量値に基づいて、前記ロール紙の残量を判定する、ロール紙プリンターの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロール紙プリンター、及び、ロール紙プリンターの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すように、ロール紙を保持するロール紙保持部と、このロール紙保持部に固定されたロール紙が一回転する期間を検知する検知部とを有し、この期間における紙搬送用のパルスモーターのパルス数に基づき、連続的にロール紙の残量を求める装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-247568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の装置では、ロール紙保持部などのロール紙を保持する機構が必要となる。さらに、ユーザーがロール紙をセットする際、ロール紙をロール紙保持部に固定する必要があり、簡単にセットすることができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ロール紙プリンターは、ロール紙の外周を支持可能な面と、前記ロール紙を紙幅方向から規制可能な壁とを有するケースと、前記壁に搭載される第1電極を有する第1静電容量センサーと、前記第1静電容量センサーが検出する第1静電容量値に基づいて、前記ロール紙の残量を判定する制御部と、を備える。
【0006】
ロール紙プリンターは、ロール紙の外周を支持可能な面と、前記ロール紙を紙幅方向から規制可能な壁とを有するケースと、前記壁に搭載される第4電極、及び、第5電極を有する第3静電容量センサーと、前記第3静電容量センサーが検出する第3静電容量値に基づいて、前記ロール紙の残量を判定する制御部と、を備える。
【0007】
ロール紙の外周を支持可能な面と、前記ロール紙を紙幅方向から規制可能な壁とを有するケースと、前記壁に搭載される第1電極を有する第1静電容量センサーと、を備えるロール紙プリンターの制御方法であって、前記第1静電容量センサーにより第1静電容量値を検出し、前記第1静電容量値に基づいて、前記ロール紙の残量を判定する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1静電容量センサーの第1電極を搭載した第1実施形態に係るロール紙プリンターの斜視図。
図2】第1実施形態に係るロール紙プリンターのブロック図。
図3】径が大きいロール紙を収容した第1実施形態に係る第1姿勢のロール紙プリンターの主要部を示す断面図。
図4】第1実施形態に係るロール紙プリンターの第1静電容量センサーが径の大きいロール紙を検出するときのイメージ図。
図5】ロール紙の径が小さくなった場合における、第1実施形態に係る第1姿勢のロール紙プリンターの主要部を示す断面図。
図6】第1実施形態に係るロール紙プリンターの第1静電容量センサーが径の小さくなったロール紙を検出するときのイメージ図。
図7】ロール紙の径と、第1実施形態に係るロール紙プリンターの第1静電容量センサーの検出に基づくデジタル値との関係を示すグラフ。
図8】第1実施形態に係るロール紙プリンターの第1静電容量センサーの検出に基づき制御部が実行する処理を示すフローチャート。
図9】径が大きいロール紙を収容した第2実施形態に係る第2姿勢のロール紙プリンターの主要部を示す断面図。
図10】第2実施形態に係るロール紙プリンターにおける、第1静電容量センサーを中心に示すブロック図。
図11】第3実施形態に係るロール紙プリンターにおける、第1静電容量センサーの第1電極、及び、第2静電容量センサーの第3電極を中心に示す断面図。
図12】第3実施形態に係るロール紙プリンターにおける、第1静電容量センサー、及び、第2静電容量センサーを中心に示すブロック図。
図13】第4実施形態に係るロール紙プリンターのブロック図。
図14】径が大きいロール紙をケースに収容したときの第4実施形態に係るロール紙プリンターの第3静電容量センサーを中心に示す断面図。
図15】第4実施形態に係るロール紙プリンターの第3静電容量センサーが径の大きいロール紙を検出するときのイメージ図。
図16】ロール紙の径が小さくなった場合における、第4実施形態に係るロール紙プリンターの第3静電容量センサーを中心に示す断面図。
図17】第4実施形態に係るロール紙プリンターの第3静電容量センサーが径の小さくなったロール紙を検出するときのイメージ図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、各実施形態に係るロール紙プリンター1,1Aについて、図面を参照しながら説明する。なお、図中における方向を、三次元座標系を用いて説明する。説明の便宜上、Z軸の正方向を上方向又は単に上と称し負方向を下方向又は単に下と称し、X軸の正方向を右方向又は単に右と称し負方向を左方向又は単に左と称し、Y軸の正方向を前方向又は単に前と称し負方向を後方向又は単に後と称して説明する。
【0010】
ロール紙プリンター1,1Aは、例えば、POS(Point Of Sale)システムに使用される。POSシステムは、ショッピングセンター、百貨店、コンビニエンスストア、出張販売等の小売業や、レストランや、喫茶店、居酒屋等の飲食業等の業務に使用されるシステムである。ロール紙プリンター1は、商品やサービスに応じて、レシート、クーポン、チケットなどを印刷する。
【0011】
1.第1実施形態に係るロール紙プリンター
図1に示すように、第1実施形態に係るロール紙プリンター1は、カバー2、ヘッド3、ローラー4、パネル5、ケース10を含んで構成されている。
ケース10には、ヘッド3、パネル5が備えられる。カバー2には、ローラー4が備えられる。
パネル5には、ロール紙プリンター1を操作するユーザーが視認可能なLEDや液晶表示装置、及び、ユーザーが聞くことができるスピーカーなどが搭載されている。パネル5は、後述のように、ロール紙の残量をユーザーに報知することができる。
【0012】
ケース10は、第1ケース12、第2ケース11、第3ケース16を含んで構成されている。第1ケース12は、ロール紙RPを収容可能である。第2ケース11は、ロール紙プリンター1の側面を前後左右から覆っている。第3ケース16は、ロール紙プリンター1の底面を下から覆っている。
第1ケース12は、壁13、第1面15、第2面14を有している。なお、これらは、所定の厚みのある板状の樹脂で形成されている。第1面15及び第2面14は、ロール紙RPを外周から支持可能である。
壁13は左右の1対の壁であり、左右方向である紙幅方向からロール紙RPを規制可能である。壁13は、円形状をしているロール紙RPの左右の断面、及び、紙Pの両端に接触可能である。壁13は、ロール紙RP、及び、紙Pが紙幅方向へずれていかないように、規制可能である。
【0013】
1対の壁13のいずれか一方には、第1静電容量センサー30と、静電容量を検出する電極である第1電極32が搭載されている。図1では、1対のうちの左の壁13に、第1静電容量センサー30、及び、第1電極32が搭載されている例を示している。
後述のように、第1静電容量センサー30は第1電極32を含んで構成されている。第1静電容量センサー30の大きさは、ほぼ第1電極32の大きさで占められている。ここでは、第1静電容量センサー30の形状も、第1電極32の形状と同じものとして示している。
なお、図1の例では、第1静電容量センサー30、及び、第1電極32は、壁13においてロール紙RPと接触しない面側に搭載されている。
【0014】
第2ケース11には、上方向であって後方向である位置に、不図示のヒンジが設けられている。カバー2は、ヒンジを中心に回転可能に、第2ケース11へ装着されている。カバー2は、第2ケース11に対して開閉可能である。
ユーザーがカバー2を開けると、第1ケース12が上に開口し、第1ケース12にアクセス可能となる。ユーザーは、カバー2を開けてロール紙RPを第1ケース12へ収容し、図1に示す矢印方向へカバー2を閉じれば、ロール紙プリンター1へロール紙RPをセットすることができる。
【0015】
このようにロール紙RPを単にロール紙プリンター1へ収納するだけで済む構成は、いわゆる「投げ込み方式」と称され、ロール紙RPを保持する機構が不要である。ユーザーは、ロール紙RPをセットする際、ロール紙RPを保持する機構に固定する必要がない。ユーザーは、ロール紙RPを第1ケース12へ収納するだけで、すなわち投げ込むだけで、簡単にセットすることができる。
【0016】
図1は、いわゆる「横置き」と称される第1姿勢のロール紙プリンター1、及び、ケース10を示している。第1姿勢のとき、カバー2は上に開き、ケース10の第1ケース12は上に開口する。ユーザーは、第1ケース12の上からロール紙RPを収容することができる。
なお、以下では、ロール紙プリンター1、ケース10、第1ケース12等が第1姿勢であることを、単に第1姿勢と称する。
【0017】
次に、図2も参照しながら、ロール紙プリンター1の構成について説明する。図2に示すように、第1実施形態に係るロール紙プリンター1は、ヘッド3、ローラー4、パネル5、第1静電容量センサー30に加え、制御部20、A/Dコンバーター(Analog-to-Digital converter)21、記憶部22を含んで構成されている。
【0018】
制御部20は、ロール紙プリンター1の各部を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)、入出力を管理するUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)、論理回路であるFPGA(Field Programmable Gate Array)やPLD(Programmable Logic Device)などを含んで構成されている。CPUは単にプロセッサーともいう。
記憶部22は、書き換え可能な不揮発性メモリーであるフラッシュROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)、揮発性メモリーであるRAM(Random Access Memory)などを含んで構成されている。
制御部20のCPUは、記憶部22の不揮発性メモリーに記憶されたファームウェアなどのプログラムを読み出し、記憶部22のRAMを作業領域として用いて実行する。
【0019】
第1静電容量センサー30は、第1電極32、C/Vコンバーター(Capacitance-to-Voltage converter)31を含んで構成されている。第1電極32の端子aは、ケーブルによりC/Vコンバーター31へ接続される。他方の端子bは、グランドへ接地される。
第1電極32は、ケーブルによりC/Vコンバーター31から離れた場所へも配置することが可能となっている。
【0020】
第1静電容量センサー30は、ロール紙RPを介して、第1電極32及びグランド間の第1静電容量値Cを検出し、C/Vコンバーター31によりアナログ値である電圧値Vへ変換し、A/Dコンバーター21へ出力する。
A/Dコンバーター21は、入力した電圧値Vをデジタル値Dへ変換し、制御部20へ出力する。制御部20は、入力したデジタル値Dに基づき、処理を実行する。
なお、以下では、静電容量値を単に静電容量と称する。また、第1静電容量センサー30が検出する静電容量を第1静電容量と称する。
【0021】
図3に示すように、ロール紙プリンター1のカバー2が閉じると、カバー2に設けられたローラー4は、第2ケース11に設けられたヘッド3に対し、紙Pを挟んで対向する位置となる。紙Pを介してヘッド3に対向するローラー4は、プラテンローラーともいう。
また、カバー2が閉じると、カバー2及び第2ケース11の境界に、矩形の形状をした紙排出口17が形成される。
【0022】
カバー2が閉じると、ローラー4が回転して、矢印で示す搬送方向へ紙Pを搬送させながら、ヘッド3が通電して紙Pに画像を印刷させることができる。このとき、ロール紙RPは第1ケース12の中で回転しながら、ローラー4により紙Pが引き出される。
印刷された紙Pは、ヘッド3及びローラー4の搬送方向の下流に位置する、不図示のカッターにより切断され、紙排出口17から排出される。排出された紙Pは、レシートなどとして、ユーザーから顧客へ渡される。
【0023】
ロール紙RPは、巻芯RCに紙Pが巻かれているものである。使用前のロール紙RPは、巻芯RCよりも十分大きな径である、第1径R1のサイズで巻かれている。第1径R1は、例えば80mmである。また、巻芯RCの径は径R3であり、例えば18mmである。
紙Pは、例えば長尺状の感熱紙である。紙Pの紙幅は、例えば80mmである。この場合、ロール紙RPの幅も80mmとなる。紙Pは、表面に感熱材料が塗布されていて、ラインサーマルヘッドであるヘッド3により画像の印刷が可能である。紙Pの裏面は、ローラー4に当接する面である。
【0024】
上述のように、第1ケース12は、壁13、第1面15、第2面14を有している。図3では、各構成要素を見易くするため壁13を省略しているが、図1に示したように、第1静電容量センサー30、及び、その第1電極32は、壁13に搭載されている。第1静電容量センサー30の形状も、第1電極32の形状とほぼ同じものとして示している。
第1面15は、第2面14を挟んで、前後方向に対向する1対の面である。第1姿勢のとき、第1面15は、第2面14と共に、前後方向からロール紙RPの外周を支持可能である。第1面15の1対のそれぞれの面は、溝形状の第2面14に向かって互いに傾斜している。このため、ロール紙RPは、回転しても、また径が変化しても、第2面14の前後方向の中心に位置することができる。
【0025】
第1静電容量センサー30の第1電極32は矩形をしている。第1姿勢のとき、第1電極32の矩形の長辺は、第1ケース12に収納されたロール紙RPの径の方向である上下へ延びており、ロール紙RPの第1径R1より長い。第1電極32の矩形の短辺は、巻芯RCの径R3より長い。
後述の図5に示すように、ロール紙RPが使用されていき、第1径R1から第2径R2へと径が小さくなっていっても、第1電極32は、下がっていく巻芯RCの位置を中心に沿い続けることができ、連続的に第1静電容量Cを検出可能である。
【0026】
基板6には、ロール紙プリンター1の各部を制御する制御部20のCPU、記憶部22の各メモリー、A/Dコンバーター21、ローラー4などを駆動するアクチュエーター用のトランジスター等の電子部品が搭載される。基板6の下方は、第3ケース16により覆われている。
【0027】
図4に示すように、使用前の第1径R1であるロール紙RPの左右には、ロール紙RPを挟んで、第1静電容量センサー30の第1電極32及び第1電極32に接続されている端子a、並びに、グランドに接地されている端子bが配置されている。
なお、図4では第1ケース12を省略しているが、ロール紙RPは第1姿勢の第1ケース12に収容されており、第1ケース12の左右方向の一方である壁13に、第1電極32が搭載されている。
【0028】
第1静電容量センサー30は、自己容量方式のセンサーである。自己容量方式のセンサーは、電極からグランドへ向かう電気力線に基づき静電容量を検出する。
なお、第1静電容量センサー30は自己容量方式のセンサーであるので、図4の端子b側には、実際には第1電極32に対向するグランドの電極は無いが、静電容量を発生するイメージをわかり易くするため、グランドの電極を想像線で示している。
第1静電容量センサー30は、第1電極32から第1径R1であるロール紙RPを介してグランドへ向かう電気力線に基づき、第1電極32及びグランド間の第1静電容量Cを検出可能である。なお、壁13は樹脂であるので、電気力線を通過可能である。
【0029】
ところで、静電容量Cは、C=ε×(S/D)、の関係がある。第1径R1であるロール紙RPの場合において、第1静電容量C1、比誘電率ε1とする。この場合、C1=ε1×(S/D)、となる。比誘電率ε1は、ロール紙RPを介した、第1電極32及びグランド間の比誘電率を示す。Sは第1電極32の面積、Dは第1電極32及びグランド間の距離を示す。
第1ケース12にロール紙RPが収納されているとき、第1ケース12には空気と紙が存在している。比誘電率は、空気は約1.0、紙は約2.0である。このように、紙の比誘電率は、空気の比誘電率より大きい。
【0030】
図4に示す、使用前の径が大きい第1径R1であるロール紙RPの場合、第1静電容量センサー30の端子aに接続された第1電極32、及び、端子bに接続されたグランド間において、ロール紙RPの占める体積は、ロール紙RP以外の空気の占める体積より大きい。
また、第1径R1であるロール紙RPの場合、後述の径が小さい第2径R2であるロール紙RPの場合に比べ、第1電極32及びグランド間において、ロール紙RPの占める体積は大きく、空気の占める体積は小さい。
【0031】
従って、第1径R1のロール紙RPの場合、第2径R2のロール紙RPの場合に比べ、第1電極32及びグランド間において、比誘電率が大きい紙Pが巻かれているロール紙RPの占める体積は大きく、比誘電率が小さい空気の占める体積は小さいので、比誘電率ε1は大きくなり、第1静電容量C1も大きくなる。
【0032】
ロール紙RPは、使用されて紙Pが引き出されていくと、径が小さくなっていく。図5では、ロール紙RPが、使用前の第1径R1より小さい第2径R2となった例を示している。第2径R2は、例えば、巻芯RCの径R3に近い20mmである。
ロール紙RPの径が小さくなることに伴って、ロール紙RPは、矢印で示すように下へ移動していく。ロール紙RPの外周は、1対の第1面15から徐々に第2面14へも支持されるようになっていく。このため、ロール紙RPは、径が小さくなっても、また回転しても、溝形状の第2面14の前後方向の中心に位置することができる。
【0033】
また、ロール紙RPの径が小さくなることに伴って、ロール紙RPは、巻芯RCの位置を中心に、第1静電容量センサー30の第1電極32の長辺に沿って下へ移動していく。
この結果、ロール紙RPの径が小さくなっていっても、第1静電容量センサー30の第1電極32は、下へ移動していくロール紙RPに係る第1静電容量Cの変化を連続的に検出可能である。
【0034】
図6に示すように、ロール紙RPの径が小さくなることに伴い、ロール紙RPは、巻芯RCの位置を中心に、矢印で示すように下へ移動していく。図6の例では、第2径R2となったロール紙RPを示している。
図4と同様に、第2径R2であるロール紙RPの左右には、ロール紙RPを挟んで、第1静電容量センサー30の第1電極32に接続されている端子a、及び、グランドに接地されている端子bが配置されている。また、端子b側には、グランドの電極を想像線で示している。
【0035】
ロール紙RPの径が小さくなることに伴い、第1静電容量センサー30の端子aに接続された第1電極32、及び、端子bに接続されたグランド間において、ロール紙RPの占める体積は小さくなっていき、ロール紙RP以外の空気の占める体積が大きくなっていく。
図6に示すように、第2径R2であるロール紙RPの場合、径が大きい第1径R1であるロール紙RPの場合に比べ、第1電極32及びグランド間において、ロール紙RPの占める体積は小さく、空気の占める体積は大きい。
【0036】
第2径R2であるロール紙RPの場合において、第1電極32及びグランド間の第1静電容量C2、比誘電率ε2とする。この場合、C2=ε2×(S/D)、となる。
上述の径が大きい第1径R1であるロール紙RPの場合と同様に、Sは第1電極32の面積、Dは第1電極32及びグランド間の距離を示す。
【0037】
第2径R2のロール紙RPの場合、第1径R1のロール紙RPの場合に比べ、第1電極32及びグランド間において、比誘電率が大きい紙Pが巻かれているロール紙RPの占める体積は小さく、比誘電率が小さい空気の占める体積は大きいので、比誘電率ε2は小さくなり、第1静電容量C2も小さくなる。
【0038】
このように、ロール紙RPの径Rが小さくなっていくことに伴い、第1静電容量センサー30が検出する第1静電容量Cも小さくなっていく。第1静電容量センサー30は、ロール紙RPの径Rの大きさに対応した第1静電容量Cの変化を連続的に検出することができる。
【0039】
ところで、ロール紙RPの径Rは、巻芯RCに巻かれている紙Pの残量に対応している。ロール紙RPの残量とは、ロール紙RPの径R、又は、ロール紙RPの紙Pの残量を指すものとする。すなわち、第1静電容量Cは、ロール紙RPの残量に対応して変化することとなる。
制御部20は、第1静電容量センサー30が検出する、ロール紙RPの径Rの大きさに対応した第1静電容量Cに基づき、ロール紙RPの残量を連続的に判定することができる。
【0040】
図7に、ロール紙RPの径R、及び、第1静電容量センサー30が検出する第1静電容量Cに対応するデジタル値Dの関係を示す。
上述のように、ロール紙RPの径Rが小さくなっていくことに伴い、第1静電容量センサー30が検出する第1静電容量Cも小さくなっていく。その結果、第1静電容量Cに対応する電圧値V、及び、デジタル値Dも小さくなっていく。
【0041】
図7に示すように、使用前の径Rが大きい第1径R1のロール紙RPの場合、第1静電容量センサー30が検出する第1静電容量C1は大きいので、対応するデジタル値D1も大きい。
矢印で示すように、ロール紙RPの径Rが小さくなっていくことに伴い、第1静電容量センサー30が検出する第1静電容量Cも小さくなっていき、対応するデジタル値Dも小さくなっていく。
さらに、ロール紙RPの径Rが小さくなり、第2径R2になると、対応するデジタル値D2も小さくなる。なお、ロール紙RPの紙Pが無くなり、巻芯RCの径R3に至ると、対応するデジタル値D0となる。デジタル値D0は、第1静電容量センサー30が検出する巻芯RCの第1静電容量Cに対応する。
【0042】
ロール紙RPの残量が少なくなり、ロール紙RPの交換が近付いたことをユーザーに知らせるタイミングとなる径Rを径Rthとする。径Rthは、第2径R2より、やや大きい値とする。ロール紙RPの径Rthに対応するデジタル値Dthは、記憶部22に記憶されている。径Rth、及び、デジタル値Dthは、閾値である。
デジタル値Dthは、外部のコンピューターなどからコマンドにより、記憶部22に設定することができる。
【0043】
制御部20は、A/Dコンバーター21からデジタル値Dを取得し、記憶部22から読み出したデジタル値Dthと比較する。制御部20は、取得したデジタル値Dがデジタル値Dth以下になったと判定すると、ロール紙RPの径が径Rthより小さくなったと判定することができる。
また、デジタル値Dthに対応する所定のロール紙RPの残量は、記憶部22に記憶されることができる。制御部20は、取得したデジタル値Dがデジタル値Dth以下になったと判定すると、ロール紙RPの残量は、所定のロール紙RPの残量以下になったと判定することができる。
【0044】
制御部20は、所定のロール紙RPの残量以下になったと判定すると、ロール紙RPの径が第2径R2に至る前に、パネル5の液晶表示装置やスピーカーなどにより、ロール紙RPの残量が少なくなり、ロール紙RPの交換時期が近付いたことをユーザーに報知することができる。
なお、ロール紙RPの残量が少なくなったことを、いわゆるニアエンド(near-end)ともいい、ニアエンドを検出する第1静電容量センサー30のようなセンサーを、ニアエンドセンサーともいう。
【0045】
ユーザーは、パネル5によりロール紙RPのニアエンドを知ることができる。デジタル値Dthの値を適切に設定すると、ロール紙RPがニアエンドとなっても、紙Pは数メートル程度の長さは残っている。ロール紙プリンター1は、数枚程度のレシートは印刷可能である。ユーザーは、ロール紙RPの紙Pが無くなり印刷が中断してしまう前に、レシートの印刷が終了したタイミングや、顧客が途切れたタイミングで、ロール紙プリンター1に対し、新たなロール紙RPに交換することができる。
【0046】
ユーザーは、決済作業の途中であってもパネル5によりロール紙RPのニアエンドを知ることができ、適切なタイミングで新たなロール紙RPを第1ケース12へ投げ込み、簡単に素早くセットすることができ、顧客を待たせることがない。
また、外部のコンピューターなどからのコマンドの設定により、制御部20は、ロール紙RPがニアエンドになると、ステータスを「紙無し」とすることもできる。制御部20は、パネル5により「紙無し」を報知することもでき、さらに印刷を停止することもできる。
【0047】
なお、デジタル値Dに対応する、ロール紙RPの径R、及び、ロール紙RPの残量の関係は、予め第1静電容量センサー30のキャリブレーション等により求めることができる。この結果を、外部のコンピューターなどからのコマンドや制御部20により、記憶部22に記憶することができる。
制御部20は、A/Dコンバーター21からデジタル値Dを取得する度に、記憶部22を参照し、取得したデジタル値Dに対応する、ロール紙RPの残量である、ロール紙RPの径R、又は、紙Pの残量を連続的に判定することができる。
【0048】
制御部20は、判定したロール紙RPの残量の変化に応じ、棒グラフやレベルメーターとして連続的にパネル5により報知することができる。また、ロール紙RPの残量の程度に応じて報知する場合、例えば、ロール紙RPの残量が、多い、半分、少ない、などとして表現することができる。また、報知する内容は、ロール紙RPの交換するタイミングが、未だである、近くなった、今すぐ、などでもよい。
【0049】
なお、値の異なる複数のデジタル値Dthを記憶部22に記憶しておき、制御部20が、取得したデジタル値Dと、それら複数のデジタル値Dthと比較するようにしてもよい。制御部20は、パネル5により、数段階に亘って、同様の判定と報知とをすることができる。
【0050】
2.ロール紙プリンターの制御方法
図8は、ロール紙プリンター1の第1静電容量センサー30の検出に基づき、制御部20が実行する処理を示すフローチャートである。図8を参照しながら、ロール紙プリンター1の制御方法を説明する。
制御部20は、不図示のPOSシステムのコンピューターから印刷データを受信すると、ローラー4を回転させ、搬送方向へ紙Pを搬送させながら、ヘッド3を通電して紙Pに画像を印刷させる。紙Pに印刷するに従って、ロール紙RPの径Rが小さくなっていき、ロール紙RPの残量が少なくなっていく。
上述のように、第1静電容量センサー30は、ロール紙RPを介して、第1電極32及びグランド間の第1静電容量Cを連続的に検出し、C/Vコンバーター31によりアナログ値である電圧値Vへ変換し、A/Dコンバーター21へ出力する。A/Dコンバーター21は、入力した電圧値Vをデジタル値Dへ変換し、制御部20へ出力する。
【0051】
図8に示すように、制御部20は、A/Dコンバーター21からデジタル値Dを取得する(S100)。デジタル値Dは、ロール紙RPの径Rの大きさに対応している。
制御部20は、ロール紙RPの径Rthに対応するデジタル値Dthを記憶部22から読み出して、取得したデジタル値Dと比較する(S101)。径Rthは、ロール紙RPの残量が少なくなり、ロール紙RPの交換が近付いたことをユーザーに知らせるタイミングとなる径Rである。
すなわち、径Rthは、ロール紙RPの残量に対する閾値であり、デジタル値Dthは、径Rthに対応するデジタル値Dに対する閾値である。
【0052】
制御部20は、デジタル値Dがデジタル値Dthより大きいと判定すると(S101:YES)、ロール紙RPの径Rが大きく、ロール紙RPの残量が多いと判定する(S102)。制御部20は、パネル5により、ロール紙RPの残量が多い旨を報知する(S103)。
なお、制御部20は、ユーザーにロール紙RPの残量が多い旨を報知する必要がない場合には、報知しなくてもよい。ロール紙プリンター1は、ロール紙RPの残量が多く、印刷を継続することができるからである。
【0053】
一方、制御部20は、デジタル値Dがデジタル値Dth以下であると判定すると(S101:NO)、ロール紙RPの径Rが小さくなり、ロール紙RPの残量が少なくなったと判定する(S104)。制御部20は、パネル5により、ロール紙RPの残量が少なくなり、ロール紙RPの交換が近付いた旨を報知する(S103)。
ユーザーは、パネル5の報知により、紙Pが無くなる前にロール紙RPを交換することができる。
【0054】
上述のように、値の異なる複数のデジタル値Dthを記憶部22に記憶しておいてもよい。制御部20は、取得したデジタル値Dと、それら複数のデジタル値Dthと比較し、パネル5により数段階に亘って報知をすることができる。
また、制御部20は、取得したデジタル値Dと、それら複数のデジタル値Dthと比較し、パネル5により棒グラフやレベルメーターとして連続的に報知することもできる。
【0055】
なお、制御部20は、印刷している途中であってもデジタル値Dを取得して処理するようにしてもよい。制御部20は、印刷している途中でも、ロール紙RPの交換が近付いた旨をパネル5により報知することができる。
また、制御部20は、印刷した後でデジタル値Dを取得するようにしてもよい。ロール紙RPが第1ケース12の中で回転していないので、第1静電容量センサー30は、より正確に第1静電容量Cを検出することができる。
【0056】
3.第2実施形態に係るロール紙プリンター
図9の第2実施形態に係るロール紙プリンター1が示す、いわゆる「縦置き」と称される第2姿勢は、第1姿勢とは異なり、ロール紙プリンター1を第1姿勢に対して約90度回転させた姿勢である。
図9は、第2姿勢のときのケース10の第1ケース12、第1静電容量センサー30の第1電極32、及び、第2電極33を中心に示している。なお、図9では、図3に示す第1実施形態に係るロール紙プリンター1と同様の一部の構成については省略している。
不図示のヒンジはカバー2の下方に位置しており、カバー2はヒンジを中心に後ろへ開く。カバー2が開くと、第1ケース12は後ろに開口する。ユーザーは、第1ケース12の後ろからロール紙RPを収容することができる。
なお、以下では、ロール紙プリンター1、ケース10、第1ケース12の第2姿勢を、単に第2姿勢と称する。
【0057】
第2姿勢のとき、1対の第1面15のうち第2面14を挟んで下に位置する第1面15、及び、カバー2は、前後方向からロール紙RPの外周を支持可能である。
下に位置する第1面15は、カバー2へ向かって下へ傾斜している。このため、ロール紙RPは、径が変化しても、また回転しても、下に位置する第1面15、及び、カバー2の間に位置することができる。
カバー2にガイド2aを搭載してもよい。ガイド2aは、下に位置する第1面15へ向かって下へ傾斜する面を有する。ロール紙RPは、ガイド2a、及び、下に位置する第1面15の間に位置することができ、より安定的に位置することができる。
【0058】
第1ケース12は、壁13、第1面15、第2面14を有しているが、図9では、各構成要素を見易くするため壁13を省略して示している。
第1静電容量センサー30は、第1電極32に加え、第2電極33が壁13に搭載されている。第2電極33は第1電極32に対し約90度回転させた位置に搭載される。
第2電極33も第1電極32と同様に矩形をしている。第1電極32、及び、第2電極33は、互いに異なる方向へ延びている。第2電極33の矩形の長辺は、第2姿勢のとき、第1ケース12に収納されたロール紙RPの径の方向である上下へ延びており、ロール紙RPの第1径R1より長い。第2電極33の矩形の短辺は、巻芯RCの径R3より長い。
【0059】
第2姿勢のとき、ロール紙RPが使用されていき、径が小さくなっていっても、第2電極33は、下がっていく巻芯RCの位置を中心に沿い続けることができ、連続的に第1静電容量Cを検出可能である。
一方、上述のように、第1姿勢のときは、第1静電容量センサー30の第1電極32により、ロール紙RPに係る第1静電容量Cの変化を連続的に検出可能である。
【0060】
図10に示すように、第1静電容量センサー30は、第1電極32、及び、第2電極33を並列に結合し、端子a及び端子bの間において、少なくともいずれか一方の第1静電容量Cが変化したことを検出することができるように構成されている。
第1姿勢のときは、第1電極32により第1静電容量Cを検出可能であり、第2姿勢のときは、第2電極33により第1静電容量Cを検出可能である。
【0061】
このように、第1静電容量センサー30は、第1電極32、及び、第2電極33により、第1ケース12が第1姿勢及び第2姿勢のいずれの場合であっても、ロール紙RPの第1静電容量Cを連続的に検出することができる。
第1静電容量センサー30は、第1姿勢及び第2姿勢のいずれであっても、第1静電容量Cを検出でき、C/Vコンバーター31により電圧値Vへ変換し、A/Dコンバーター21へ出力することができる。
【0062】
A/Dコンバーター21は、入力した電圧値Vをデジタル値Dへ変換し、制御部20へ出力する。
制御部20は、A/Dコンバーター21を介して、第1ケース12が第1姿勢及び第2姿勢のいずれの場合であっても、デジタル値Dを取得することができ、ロール紙RPの残量を連続的に判定することができる。
【0063】
なお、壁13に搭載される第2電極33を、第1静電容量センサー30とは異なる静電容量センサーであり、不図示の他の静電容量センサーに有するようにしてもよい。この場合、後述の図12と同様な構成となり、他の静電容量センサーは図12の第2静電容量センサー40に相当し、第2電極33は第3電極42に相当する。なお、以下では、他の静電容量センサーが検出する静電容量を他の静電容量と称する。
【0064】
第2姿勢のとき、他の静電容量センサーは、第2電極33により検出した静電容量を、他の静電容量として検出可能である。他の静電容量センサーは、他の静電容量を検出して他の電圧値へと変換することができる。制御部20は、A/Dコンバーター21を介して、他の電圧値から変換した他のデジタル値を取得することができ、第2姿勢のときのロール紙RPの残量を判定することができる。
制御部20は、第2姿勢のときの他の静電容量センサーによる他の静電容量、及び、第1姿勢のときの第1静電容量センサー30のよる第1静電容量Cの少なくともいずれかに基づいて、ロール紙RPの残量を連続的に判定することができる。
【0065】
4.第3実施形態に係るロール紙プリンター
図11の第3実施形態に係るロール紙プリンター1は、図3の第1実施形態に係るロール紙プリンター1に対して、第2静電容量センサー40、及び、その第3電極42を追加した構成となっている。なお、図11では、図3に示す第1実施形態に係るロール紙プリンター1と同様の一部の構成について省略している。
第1ケース12は、壁13、第1面15、第2面14を有しているが、図11では、図3と同様に、各構成要素を見易くするため壁13を省略して示している。第2静電容量センサー40、及び、その第3電極42は、壁13に搭載されている。第2静電容量センサー40の形状も、第3電極42の形状とほぼ同じものとして示している。以下では、第2静電容量センサー40が検出する静電容量を第2静電容量と称する。
【0066】
第2静電容量センサー40の第3電極42は、第1静電容量センサー30の第1電極32に対して、左右方向である紙幅方向に重ならない位置にある。
この結果、第1電極32がロール紙RPに対して紙幅方向に重なることが可能な位置に配置されていることに対し、第3電極42は、ロール紙RPに対して紙幅方向に重ならない位置に配置されている。つまり、第3電極42は、ロール紙RPに対して紙幅方向に外れた位置にある。
【0067】
上述のように、第1静電容量センサー30は、自己容量方式のセンサーであり、第1電極32からロール紙RPを介してグランドへ向かう電気力線に基づき、第1電極32及びグランド間の第1静電容量Cを検出可能である。
グランドの電位は、ヘッド3及びローラー4の金属を含む部位や、基板6などにも存在する場合があり、さらにロール紙プリンター1の周囲の装置やケーブルなどにも存在する場合がある。電気力線の中には、第1電極32からロール紙RPへ向かわず、これらのグランドの電位のある部位へ向かってしまうものがあり、結果として第1静電容量センサー30が検出する際のバックグランドノイズとなってしまうものがある。以下では、バックグランドノイズを単にノイズと称する。
【0068】
第2静電容量センサー40も、第1静電容量センサー30と同様に、自己容量方式のセンサーである。第2静電容量センサー40の第3電極42は、ロール紙RPから外れた位置にあるので、第3電極42からロール紙RPへ向かわず、グランドの電位のある部位へ向かう電気力線に基づき、第2静電容量を検出可能である。すなわち、第2静電容量センサー40は、ノイズを中心に検出可能である。
【0069】
図12に示す第3実施形態に係るロール紙プリンター1は、図2に示す第1実施形態に係るロール紙プリンター1に対して、第2静電容量センサー40が追加されている。
第2静電容量センサー40の第3電極42の一方の端子cは、ケーブルによりC/Vコンバーター41に接続される。他方の端子dは、ケーブルによりグランドに接地される。
【0070】
第2静電容量センサー40の第3電極42により、ノイズを中心とした第2静電容量C3を検出することができる。第2静電容量センサー40は、C/Vコンバーター41により検出した第2静電容量C3をアナログ値である電圧値V3へ変換し、A/Dコンバーター21へ出力することができる。A/Dコンバーター21は、入力した電圧値V3をデジタル値D3へ変換し、制御部20へ出力する。
【0071】
一方、第1静電容量センサー30は、第1実施形態に係るロール紙プリンター1と同様に、第1静電容量Cを検出し、A/Dコンバーター21を介して、変換したデジタル値Dを制御部20へ出力する。このとき、第1静電容量C、及び、デジタル値Dには、ロール紙RPに基づく値の他に、ノイズが含まれている。
【0072】
制御部20は、第1静電容量センサー30に基づくデジタル値Dから、第2静電容量センサー40に基づくデジタル値D3を除去するように演算する。この結果、制御部20は、ノイズが除去されたデジタル値であり、ロール紙RPに基づくデジタル値を取得することができる。
このように、制御部20は、第1静電容量センサー30が検出する第1静電容量C、及び、第2静電容量センサー40が検出する第2静電容量C3に基づいて、ノイズを除去することができ、ロール紙RPの残量をより正確に判定することができる。
【0073】
5.第4実施形態に係るロール紙プリンター
図2に示す第1実施形態に係るロール紙プリンター1は自己容量方式の第1静電容量センサー30を備えていることに対し、図13に示す第4実施形態に係るロール紙プリンター1Aは相互容量方式の第3静電容量センサー50を備えている。後述のように、相互容量方式の第3静電容量センサー50は、2つの電極の間の電気力線に基づき静電容量を検出する。
なお、ロール紙プリンター1Aの第3静電容量センサー50以外の他の構成要素は、上述の第1実施形態に係るロール紙プリンター1と同様であり、同一の符号を用いており、説明を省略する。
【0074】
第3静電容量センサー50は、第4電極52、及び、第5電極53を有している。第4電極52の端子e、及び、第5電極53の端子fは、C/Vコンバーター51にケーブルにより接続される。なお、以下では、第3静電容量センサー50が検出する静電容量を第3静電容量と称する。
第4電極52、及び、第5電極53の間の第3静電容量C4は、C/Vコンバーター51によりアナログ値である電圧値V4へ変換され、A/Dコンバーター21により、アナログ/デジタル変換され、デジタル値D4として、制御部20により取得される。
【0075】
図14では、第4実施形態に係るロール紙プリンター1Aについて、図3に示す第1実施形態に係るロール紙プリンター1と同様の一部の構成を省略して示している。また、図14に示す第1ケース12は、図3に示す第1ケース12と同様の構成、及び、機能を有しているので詳細な説明を省略する。また、図14では、第1姿勢の第1ケース12を示している。
なお、図14では、図3の場合と同様に各構成要素を見易くするため壁13を省略しているが、第3静電容量センサー50、第4電極52、第5電極53は、壁13に搭載されている。第3静電容量センサー50の形状も、第4電極52及び第5電極53の形状とほぼ同じものとして示している。
【0076】
第3静電容量センサー50の第4電極52、及び、第5電極53は矩形をしている。第4電極52、及び、第5電極53は、ロール紙RPを介して互いの間に電気力線が発生可能なように、左右方向である紙幅方向に所定の間隔を空けて、並行となるように配置されている。
第4電極52、及び、第5電極53の長辺は、第1ケース12に収納されたロール紙RPの径の方向である上下へ延びており、ロール紙RPの第1径R1より長い。第4電極52、及び、第5電極53の矩形の短辺は、巻芯RCの径R3より長い。
【0077】
後述の図16に示すように、ロール紙RPが使用されていき、第1径R1から第2径R2へと径が小さくなっていっても、第4電極52、及び、第5電極53は、下がっていくロール紙RPの巻芯RCの位置を中心に沿い続けることができ、連続的に第3静電容量C4を検出可能である。
【0078】
図15に示すように、使用前の第1径R1であるロール紙RPの左右方向の一方には、第3静電容量センサー50の第4電極52に接続されている端子e、及び、第5電極53に接続されている端子fが配置されている。図15の例では、これらはロール紙RPの左に配置されている。
なお、図15では第1ケース12を省略しているが、ロール紙RPは第1ケース12に収容されており、第1ケース12の左右方向にある1対の壁13の一方である左に、第4電極52、及び、第5電極53が搭載されている。
【0079】
第3静電容量センサー50は、相互容量方式のセンサーである。相互容量方式のセンサーは、2つの電極の間に発生する電気力線に基づき静電容量を検出する。
第3静電容量センサー50は、第4電極52、及び、第5電極53の間に発生する電気力線に基づき、第3静電容量C4を検出可能である。
【0080】
第4電極52、及び、第5電極53の間には、ロール紙RPを経由しない電気力線、及び、ロール紙RPを経由する電気力線が発生する。図15に示すように、それぞれの電気力線に対応して、3つの寄生静電容量が発生する。
まず、ロール紙RPを経由せず、第4電極52、及び、第5電極53の間に直接向かう電気力線に基づき発生する第1寄生静電容量Cxがある。次に、第1径R1である大きな径のロール紙RPを経由する電気力線に基づき発生する第2寄生静電容量Cy、及び、第3寄生静電容量Czがある。第2寄生静電容量Cyは、第4電極52からロール紙RPへ向かう電気力線に基づき、第4電極52、及び、ロール紙RPの間に発生する。第3寄生静電容量Czは、ロール紙RPから第5電極53へ向かう電気力線に基づき、ロール紙RP、及び、第5電極53の間に発生する。
【0081】
第4電極52の端子e、及び、第5電極53の端子fの間の第3静電容量C4は、第1寄生静電容量Cx、第2寄生静電容量Cy、第3寄生静電容量Czを合成した値となる。具体的には、第2寄生静電容量Cy、及び、第3寄生静電容量Czを直列にした値と、第1寄生静電容量Cxの値とを並列にした値となる。
このように、ロール紙RPの径が第1径R1のように大きい場合、これらの寄生静電容量により、後述のロール紙RPの径が第2径R2のように小さい場合に比べ、第3静電容量C4は大きくなる。
【0082】
図16に示すように、ロール紙RPが使用されていくと径が小さくなり、使用前の第1径R1より小さい第2径R2となっていく。ロール紙RPの径が小さくなることに伴って、ロール紙RPは、矢印で示すように下へ移動していく。ロール紙RPの外周は、1対の第1面15から徐々に溝形状の第2面14へ支持されるようになっていく。このため、ロール紙RPは、径が小さくなっても、また回転しても、溝形状の第2面14の前後方向の中心に位置することができる。
【0083】
また、ロール紙RPの径が小さくなることに伴って、ロール紙RPは、巻芯RCの位置を中心に、第3静電容量センサー50の第4電極52、及び、第5電極53の長辺に沿って下へ移動していく。
この結果、ロール紙RPの径が小さくなっていっても、第3静電容量センサー50の第4電極52、及び、第5電極53は、下へ移動していくロール紙RPに係る第3静電容量C4の変化を連続的に検出可能である。
【0084】
図17に示すように、ロール紙RPの径が小さくなることに伴い、ロール紙RPは、巻芯RCの位置を中心に、矢印で示すように下へ移動していく。図17の例では、第2径R2となったロール紙RPを示している。
第3静電容量センサー50は、第4電極52、及び、第5電極53の間の電気力線に基づき、ロール紙RPの径が小さいときの第3静電容量C5を検出することができる。
【0085】
径が小さくなってロール紙RPが下へ移動していくことに伴い、第4電極52、及び、第5電極53の間において、ロール紙RPを経由する電気力線が徐々に減少していく。この結果、ロール紙RPを経由する電気力線に基づき発生する第2寄生静電容量Cy、及び、第3寄生静電容量Czも徐々に減少していく。紙の比誘電率は、空気の比誘電率より大きいためである。
【0086】
ロール紙RPの径が小さくなっていき、図17に示すように第2径R2を経て、巻芯RCの径R3へ近付くと、ロール紙RPを経由する電気力線がほぼ無くなっていき、第2寄生静電容量Cy、及び、第3寄生静電容量Czもほぼゼロに近付く。
この結果、第4電極52、及び、第5電極53の間は、ロール紙RPを経由しない電気力線であり、第4電極52から第5電極53へ直接向かう電気力線に基づく、第1寄生静電容量Cxのみとなっていく。
【0087】
このように、第4電極52の端子e、及び、第5電極53の端子fの間の第3静電容量C5は、ロール紙RPの径が小さくなっていくことに伴い減少していき、第1寄生静電容量Cxのみの値に近付いていく。
この結果、ロール紙RPの径が小さくなった場合の第3静電容量C5は、上述のように、ロール紙RPの径が大きい場合の第3静電容量C4に比べ、小さくなる。
第3静電容量センサー50は、ロール紙RPの径Rの大きさに応じて、第3静電容量C4から第3静電容量C5への変化を連続的に検出することができる。
制御部20は、第3静電容量センサー50が検出する第3静電容量C4から第3静電容量C5への変化に基づき、ロール紙RPの残量を連続的に判定することができる。
【0088】
制御部20は、第3静電容量センサー50が検出する第3静電容量C4に基づき、A/Dコンバーター21からデジタル値D4を取得することができる。
デジタル値D4に対応する、ロール紙RPの径R、及び、ロール紙RPの残量の関係は、図7の場合と同様であるものとし、記憶部22に記憶することができる。
なお、制御部20が取得したデジタル値D4に基づき実行する、ロール紙RPの残量の判定やパネル5による報知等を含む処理は、上述の第1実施形態に係るロール紙プリンター1の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0089】
上述では、ロール紙プリンター1Aが第1姿勢の場合として説明した。第2姿勢のときにも対応できるように、図9の場合と同様に、第3静電容量センサー50に加えて、相互容量方式である別の静電容量センサーを壁13に搭載するようにしてもよい。
この場合、第3静電容量センサー50、及び、別の静電容量センサーの配置を、互いの電気力線の影響を回避するように、1対の壁13のそれぞれ別の壁13面に搭載することが望ましい。なお、別の静電容量センサーは第3静電容量センサー50に対し約90度回転させた位置に搭載される。
【0090】
ロール紙プリンター1Aの第3静電容量センサー50は相互容量方式であるので、上述のロール紙プリンター1の自己容量方式の第1静電容量センサー30の電極が第1電極32、1つで済むのに対し、第4電極52及び第5電極53の2つの電極を設ける必要がある。
【0091】
しかし、第3静電容量センサー50は電気力線が第4電極52及び第5電極53の間に発生するので、第1静電容量センサー30のように電気力線がロール紙RPを介さずに他のグランドの電位へ向かうことを抑制することができる。この結果、第3静電容量センサー50はノイズを抑制することができ、より正確にロール紙RPの残量を判定することができる。
【0092】
上述のように、各実施形態のロール紙プリンター1,1Aは、壁13、第1面15、第2面14を有し、ロール紙RPを収容可能である第1ケース12を備えている。第1面15及び第2面14は、ロール紙RPを外周から支持可能であり、壁13は、紙幅方向からロール紙RPを規制可能である。
【0093】
第1実施形態から第3実施形態に係るロール紙プリンター1において、制御部20は、壁13に搭載された第1電極32を有する第1静電容量センサー30が検出する、ロール紙RPの径Rの大きさに対応した第1静電容量Cに基づき、ロール紙RPの残量を判定することができる。なお、第1静電容量センサー30は、自己容量方式である。
【0094】
さらに、第2実施形態に係るロール紙プリンター1においては、第1静電容量センサー30は、壁に搭載され、互いに異なる方向へ延びている第1電極32、及び、第2電極33により、第1姿勢、及び、第2姿勢のときの第1静電容量Cを検出することができる。
さらに、第3実施形態に係るロール紙プリンター1においては、第1電極32に対して紙幅方向に重ならない位置にある第3電極42を有する第2静電容量センサー40により、第1静電容量Cのノイズを除去することができる。
【0095】
第4実施形態に係るロール紙プリンター1Aにおいて、制御部20は、壁13に搭載された第4電極52及び第5電極53を有する第3静電容量センサー50が検出する、ロール紙RPの径Rの大きさに対応した第3静電容量C4に基づき、ロール紙RPの残量を判定することができる。なお、第3静電容量センサー50は、相互容量方式である。
【0096】
各実施形態のロール紙プリンター1,1Aは、ロール紙RPの残量を判定する際、ロール紙保持部などのロール紙RPを保持する機構を必要としない。さらに、ユーザーがロール紙RPを第1ケース12にセットする際、ロール紙RPを第1ケース12に投げ込むだけで、簡単にセットすることができる。
【0097】
以上、各実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
【0098】
上述では、ヘッド3は、サーマルヘッドの例で説明したが、印刷方式は問わない。例えば、ヘッド3はインクジェットヘッドでもよい。この場合、インクジェットヘッドはローラー4に接触して紙Pを挟んで搬送することができないので、ローラー4に対向して紙Pを挟んで搬送可能な従動ローラーを、ケース10に搭載すればよい。
【0099】
上述では、各静電容量センサー、及び、それらの電極を、第1ケース12の壁13に搭載した例で説明した。紙Pの紙幅、及び、ロール紙RPの幅を、80mmよりも小さい例えば60mmのものを使用する場合、第1ケース12に仕切り板を設置して、60mmの紙幅に対応させる場合もある。この場合、仕切り板に、各静電容量センサー、及び、それらの電極を搭載するようにしてもよい。
【0100】
また、各静電容量センサー、及び、それらの電極を、第1ケース12の第2面14、又は、第1面15に搭載するようにしてもよい。
また、各静電容量センサーにおいて、電極を壁13に搭載し、C/Vコンバーターを壁13以外の場所に配置し、電極とC/Vコンバーターとをケーブルにより接続するようにしてもよい。例えば、各C/Vコンバーターを、第1ケース12の第2面14、第1面15、基板6に配置するようにしてもよい。
【0101】
ロール紙RPは、紙Pの印刷する面が内側になるように巻かれるものでもよい。この場合、ヘッド3及びローラー4の位置は、図1図3図5に示した位置に対して逆になる。
【符号の説明】
【0102】
1,1A…ロール紙プリンター、5…パネル、10…ケース、11…第2ケース、12…第1ケース、13…壁、14…第2面、15…第1面、20…制御部、21…A/Dコンバーター、22…記憶部、30…第1静電容量センサー、31,41,51…C/Vコンバーター、32…第1電極、33…第2電極、40…第2静電容量センサー、42…第3電極、50…第3静電容量センサー、52…第4電極、53…第5電極、C,C1,C2…第1静電容量、C3…第2静電容量、C4…第3静電容量、C5…第3静電容量、D,D1,D2,D3,D4…デジタル値、P…紙、R…径、R1…第1径、R2…第2径、RP…ロール紙、V,V3,V4…電圧値。
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