(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165250
(43)【公開日】2023-11-15
(54)【発明の名称】電子タグ
(51)【国際特許分類】
G06K 19/077 20060101AFI20231108BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20231108BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20231108BHJP
G06K 17/00 20060101ALI20231108BHJP
H01Q 1/24 20060101ALI20231108BHJP
H01Q 1/38 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
G06K19/077 272
G06Q50/10
G06K19/077 144
G06K7/10 252
G06K17/00 022
H01Q1/24 C
H01Q1/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076076
(22)【出願日】2022-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】503173685
【氏名又は名称】北村 健
(74)【代理人】
【識別番号】100187322
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 直輝
(74)【代理人】
【識別番号】100213702
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 芳則
(72)【発明者】
【氏名】北村 健
【テーマコード(参考)】
5J046
5J047
5L049
【Fターム(参考)】
5J046AA03
5J046AB11
5J046QA02
5J047AA03
5J047AB11
5J047FC06
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】情報の読み取りを容易とした電子タグを提供すること。
【解決手段】電子タグは、情報端末により情報の読み取りが可能な電子タグTであって、一方面側の第シートと、前記第1シートとは反対側の他の一方面側の第2シートと、第1シートと第2シートとの間に設けられて情報端末よりも大径のループアンテナと、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末により情報の読み取りが可能な電子タグであって、
一方面側の第1シートと、
前記第1シートとは反対側の他の一方面側の第2シートと、
前記第1シートと前記第2シートとの間に設けられて情報端末よりも大径のループアンテナと、
を備える電子タグ。
【請求項2】
前記第1シート及び前記第2シートは、長方形状に形成され、
前記ループアンテナは、複巻式である、
請求項1に記載の電子タグ。
【請求項3】
前記第1シート及び前記第2シートは、樹脂製で形成され、
前記第1シート又は前記第2シートに告知部の印刷面が形成される、
請求項1に記載の電子タグ。
【請求項4】
前記ループアンテナの外周縁と、前記第1シート及び前記第2シートの外周縁との余白は、長辺方向及び短辺方向のそれぞれにおいて偏って配置されている請求項1に記載の電子タグ。
【請求項5】
情報管理システムに利用される電子タグであって、
前記情報管理システムは、
前記電子タグから情報を読み取った情報端末から、前記電子タグを識別するためのタグ識別子を含むタグ保有情報を取得するタグ情報取得部と、
前記タグ保有情報と紐づいたリダイレクト情報が記憶された記憶部と、
前記記憶部を参照し、前記タグ情報取得部により取得した前記タグ保有情報に紐づいたリダイレクト情報を、前記電子タグから情報を読み取った情報端末に送信可能なタグ情報管理部と、
契約者として認証された情報端末から、リダイレクト情報に含まれるリダイレクト先のDMページ内容を制作可能なページ制作部と、
を備える、
請求項1に記載の電子タグ。
【請求項6】
前記ループアンテナの短辺幅及び長辺幅は、前記情報端末よりも大径である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電子タグ。
【請求項7】
前記第1シート及び前記第2シートは、長方形状の樹脂製で形成され、
前記第1シート又は前記第2シートに告知部の印刷面が形成され、
前記ループアンテナは、複巻式である、
請求項1に記載の電子タグ。
【請求項8】
前記ループアンテナの外周縁と、前記第1シート及び前記第2シートの外周縁との余白は、長辺方向及び短辺方向のそれぞれにおいて偏って配置されている請求項7に記載の電子タグ。
【請求項9】
情報管理システムに利用される電子タグであって、
前記情報管理システムは、
前記電子タグから情報を読み取った情報端末から、前記電子タグを識別するためのタグ識別子を含むタグ保有情報を取得するタグ情報取得部と、
前記タグ保有情報と紐づいたリダイレクト情報が記憶された記憶部と、
前記記憶部を参照し、前記タグ情報取得部により取得した前記タグ保有情報に紐づいたリダイレクト情報を、前記電子タグから情報を読み取った情報端末に送信可能なタグ情報管理部と、
契約者として認証された情報端末から、前記リダイレクト情報に含まれるリダイレクト先のページ内容を制作可能なページ制作部と、
を備える、
請求項8に記載の電子タグ。
【請求項10】
前記ループアンテナの短辺幅及び長辺幅は、前記情報端末よりも大径である請求項9に記載の電子タグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子タグに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、NFC(Near Field Communication)タグ等の電子タグを用いた近距離無線通信が多種多様な場で活用されている。例えば、広告のポスターや商品に電子タグを付与して、当該電子タグにスマートフォン等の情報端末をかざすことで、その広告や商品に関する情報を取得させることが可能である。例えば特許文献1には、情報端末が、外部近距離無線通信タグに接近することによって、外部近距離無線通信タグ内に記憶された情報を読み取る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報端末に設けられる情報の読取部の位置は情報端末ごとに異なる場合があり、ユーザはその位置について把握することが容易ではない。したがって、電子タグが情報端末よりも小さいと、情報端末の読取部を電子タグのアンテナに近接させることが容易ではなく、情報端末が電子タグの情報を素早く読み取れないことがある。
【0005】
本開示は、情報の読み取りを容易とした電子タグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するために、本開示に係る電子タグは、情報端末により情報の読み取りが可能な電子タグであって、一方面側の第1シートと、前記第1シートとは反対側の他の一方面側の第2シートと、前記第1シートと前記第2シートとの間に設けられて前記情報端末よりも大径のループアンテナと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
上記手段を用いる本開示の電子タグによれば、情報の読み取りを容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の実施形態に係る情報管理システムを示すシステム構成図である。
【
図5】リダイレクト情報管理用テーブルの表示例である。
【
図7】本開示の実施形態に係るエンドユーザ端末と情報管理装置との間の情報処理を示すフローチャートである。
【
図8】コンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態について以下に説明する。なお、本開示において、「電子タグ」とはICタグ、RFタグ、RFIDタグ、無線タグ等とも呼ばれるものであり、無線電波を利用して非接触でタグ内のICチップのデータを読み書きするRFID(Radio Frequency Identification)技術を利用したタグである。「NFCタグ」は電子タグの規格の一つであり、13.56MHzの周波数を用い、通信距離が他のRFIDよりも比較的短い10cm程度の近距離無線通信を用いるタグである。以下の実施形態では、電子タグとしてNFCタグを用いた例を説明するが、電子タグはNFCタグに限定されるものではない。NFCタグと同程度の近距離無線通信を利用する他の電子タグを用いてもよい。
【0010】
<システム構成>
図1は、本開示の実施形態に係る情報管理装置10を含む情報管理システム1を示すシステム構成図である。
図1で示すように、本開示の実施形態に係る情報管理システム1は、情報管理装置10と、契約者端末20と、webサーバ30と、エンドユーザ端末40とが、インターネット等の通信ネットワークNを介して接続されている。
【0011】
情報管理装置10は、複数のNFCタグTを用いたサービスを提供するサービス事業者の管理下にある情報処理端末である。本実施形態の情報管理装置10はサーバを想定しているが、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の他の情報端末であってもよい。
【0012】
契約者端末20は、サービス事業者と契約した契約者の管理下にある情報処理端末である。本実施形態の情報管理装置10はパーソナルコンピュータを想定しているが、サーバ、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の他の情報端末であってもよい。
【0013】
webサーバ30は一般のwebサーバでよく、サービス事業者の管理下のものでもよいし、他者の管理下のものであってもよい。また、情報管理装置10の一部としてwebサーバの機能を備えていてもよい。webサーバ30には、いわゆるwebページが記憶されている。webページには、テキスト、画像、動画、等のコンテンツ情報やアカウント認証機能、決算機能等の各機能が含まれている。
【0014】
エンドユーザ端末40は、契約者のサービスを受ける一般顧客(エンドユーザ)が所有する情報処理端末である。本実施形態のエンドユーザ端末40はスマートフォンを想定しているが、サーバ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯電話等の他の情報端末であってもよい。
【0015】
それぞれの情報処理端末は、入力部、表示部、情報処理部、記憶部を備えている。少なくとも情報管理装置10はNFCタグTのタグ保有情報を編集可能なライタ機能を有し、エンドユーザ端末40はNFCタグTにかざすことで(
図4も参照)、タグ保有情報を取得可能なリーダ機能を有している。なお、
図1では例として3つのNFCタグT1、T2、T3が図示されているが、NFCタグTの数はこれに限られない。これらNFCタグTは例えばシート型やシール型のタグであり、契約者の店舗S内にある、例えば商品やポスター等に設置又は貼り付けられている。以下、各構成について詳しく説明する。
【0016】
図2は、NFCタグT(電子タグ)の正面図である。また、
図3は、NFCタグTの背面図である。なお、
図3のA部拡大図及びB部拡大図において、第1シート51の図示は省略している。
【0017】
本実施形態のNFCタグTは、エンドユーザ端末(情報端末)40により情報の読み取りが可能なパッシブ式の電子タグであり、全体が略長方形状のシート状に形成される。NFCタグTは、正面側に位置する一方面側の第1シート51と、第1シート51とは反対側の背面側に位置する他の一方面側の第2シート52とを含む本体シート50を備える。また、第1シート51及び第2シート52は、樹脂製で形成され、シート厚み方向に人の手で撓ませることが可能な程度の可撓性を有する。第1シート51及び第2シート52は、略長方形状に形成される。また、第1シート51と第2シート52との間には、アンテナ部53が設けられる。
【0018】
アンテナ部53は、IC(Integrated Circuit)531(ICチップともいう)と、IC531の両端と接続されてエンドユーザ端末40よりも大径のループアンテナ532と、を有する。NFCタグTには、例えば、タグ保有情報として、NFCタグTを識別するためのタグID(タグ識別子)、及び、情報管理装置10にアクセスするための第1URL情報が記憶される。
【0019】
ループアンテナ532は、4回巻きの複巻式であり、本体シート50の外周縁に沿って全体が略長方形状に形成される。ループアンテナ532は、本体シート50の短辺方向D1及び長辺方向D2に対してそれぞれ一方側に偏った位置に偏心して配置されている。したがって、ループアンテナ532と、本体シート50の外周縁501との間の短辺方向D1における余白部502a,502bは異なる幅に形成され、長辺方向D2における余白部503a,503bも異なる幅に形成される。ループアンテナ532の外周縁501と、第1シート51及び第2シート52の外周縁との余白部は、長辺方向D2及び短辺方向D1のそれぞれにおいて偏って配置されている。また、ループアンテナ532は、電路532aの幅よりも、電路532a間の間隙532bの方が短幅に形成される。
【0020】
電路532aにおける巻線部の端部532a1と、背面側に配置されるジャンクション部532a2とは、溶着部532a3を介して電気的に接続される(
図3のA部拡大図も参照)。
【0021】
ループアンテナ532(又はアンテナ部53)の短辺幅及び長辺幅は、エンドユーザ端末40よりも大径である。具体的に、ループアンテナ532の電路532aの巻線部の外周縁は、一般に流通しているエンドユーザ端末40(例えば、スマートフォン)よりも大きく、短辺方向D1の短辺幅を90mm(又は90mm以上)、長辺方向D2の長辺幅を170mm(又は170mm以上)とすることができる。なお、ループアンテナ532の電路532aの巻線部の内周縁を、一般に流通しているエンドユーザ端末40(例えば、スマートフォン)よりも大きく、短辺方向D1の短辺幅を62mm(又は62mm以上)、長辺方向D2の長辺幅を142mm(又は142mm以上)としてもよい。なお、本実施形態におけるNFCタグTの本体シート50のシート厚みは、0.4mm程度である。
【0022】
第1シート51又は第2シート52には、告知部54の印刷面が形成される。告知部54は、例えば、正面側に配置される第1シート51の表面に設けられ、商品又はサービスに関する広告情報(例えば、POP情報)を表示したり、エンドユーザ端末40をかざす位置を示す図形、文字若しくは模様又はこれらを組み合わせた情報(例えば、ピクトグラム等)を表示することができる。
【0023】
図3のB部拡大図に示すように、電路532aにおける巻線部の内側の直線部には、本体シート50の内側に突出した略U字状の突出部が形成される。突出部55には、電路532aの両終端が隣り合う位置に近接配置されている。
【0024】
図4は、NFCタグTの読取操作の例を示す図である。NFCタグTは、告知部54に告知情報が表示される。エンドユーザ端末40がNFCタグTに近接すると、エンドユーザ端末40は、リーダ機能により、NFCタグTに記憶されるタグ保有情報を取得することができる。本実施形態のNFCタグTは、ループアンテナ532(又はアンテナ部53)の短辺幅及び長辺幅が一般的なエンドユーザ端末40よりも大径に(すなわち、エンドユーザ端末40が収まる程度の大きさで)形成されるため、ユーザは、NFCタグTに端末のどの部分を近づけるべきかを意識することなく、エンドユーザ端末40を用いてNFCタグTと容易に通信することができる。
【0025】
図1に戻り、情報管理装置10は、タグ設定部11、タグ情報取得部12、タグ情報管理部13、ページ制作部14、記憶部15を備えている。
【0026】
タグ設定部11は、情報管理装置10が備えるライタ機能を用いて、契約者に提供するNFCタグTの初期設定を行う機能を有している。このNFCタグTの初期設定は、主に契約者にNFCタグTを提供する前に行われる。タグ設定部11は初期設定では、NFCタグTが有するICチップに、タグ保有情報を記憶させる。タグ保有情報としては、例えばNFCタグTを識別するためのタグID(タグ識別子)、情報管理装置10にアクセスするための第1URL情報が含まれる。
【0027】
タグ情報取得部12は、NFCタグTからタグ保有情報を読み取ったエンドユーザ端末40から、通信ネットワークNを介して当該タグ保有情報を取得する機能を有する。エンドユーザ端末40側では、NFCタグTからタグ保有情報を読み取ることで、タグ保有情報に含まれる第1URL情報を取得して、当該第1URL情報に基づき情報管理装置10にアクセスする。そして、エンドユーザ端末40は、読み取ったタグ保有情報を情報管理装置10に送信する。また、エンドユーザ端末40は、タグ保有情報とともに、エンドユーザ端末40に記憶されているユーザ情報を情報管理装置10に送信する。ユーザ情報には、契約者の会員であるか否かの情報(会員情報)等のユーザ属性情報が含まれる。ユーザ属性情報は後述するアクセス解析に用いられる情報である。なお、ユーザ情報には、ユーザの住所、氏名、年齢、性別、等の個人情報の一部又は全部がユーザ属性情報に含まれていてもよい。
【0028】
タグ情報管理部13は、記憶部15を参照し、タグ情報取得部12により取得したタグ保有情報と紐づいたリダイレクト情報をエンドユーザ端末40に送信する機能を有している。リダイレクト情報には、リダイレクト先のリダイレクトURL情報(第2URL情報)と、リダイレクト先属性情報と、リダイレクト期間情報とが含まれる。また、タグ情報管理部13は、記憶部15に対して情報の編集(作成、変更、削除)が可能である。さらにタグ情報管理部13は、記憶部15に記憶された情報に基づいた解析処理も可能であり、ユーザ情報に基づくアクセス解析を行うことが可能である。
【0029】
ページ制作部14は、契約者として認証された契約者端末20から、リダイレクト情報に含まれるリダイレクト先のページ内容を制作する機能を有する。契約者の認証は、例えば契約者端末20から契約者ごとに設定されている識別情報やパスワード情報の入力を受けることで行う。リダイレクト先のページ内容の制作は、ページ制作部14がリダイレクト先のwebサーバ30にアクセスして、契約者端末20からの操作に応じてページ制作を行う。例えばページ制作部14は、CMS(Contents Management System)を用いた制作を可能とする。なお、ページ内容の制作には、webページの構築、管理、更新等が含まれる。
【0030】
記憶部15は、タグ保有情報、設置属性情報、リダイレクト情報、アクセス解析情報、ユーザ情報がそれぞれ記憶されており、且つこれらの情報が相互に紐付けられたテーブルが記憶されている。記憶部15に記憶されているテーブルとしては、例えば本実施形態では、NFCタグTごとのリダイレクト情報を管理するリダイレクト情報管理用テーブルと、NFCタグTごとのアクセス解析を示すアクセス解析用テーブルが記憶されている。
【0031】
ここで
図5及び
図6を参照すると、
図5にはリダイレクト情報管理用テーブルの表示例が示されており、
図6にはアクセス解析用テーブルの表示例が示されている。これらの表示例は、契約者端末20の表示部に表示され、契約者端末20の操作に応じてタグ情報管理部13が記憶部15の情報を編集する。以下、これらの図に基づき各種情報について詳しく説明する。
【0032】
図5に示すリダイレクト情報管理用テーブルは、契約者の店舗ごとに、NFCタグTの情報が示されている。ダイレクト情報管理用テーブルの表示項目としては、店舗名、タグID、リダイレクト設定、更新予約設定、設置属性、リダイレクトURL、リダイレクト先属性がある。
【0033】
タグIDの欄には、タグ保有情報のタグIDが表示される。リダイレクト設定の欄では、対応するNFCタグTにリダイレクトURLが設定されているか否かの情報(設定済又は未設定)が表示される。また、更新予約設定の欄には、対応するNFCタグTのリダイレクトURLの更新予約が設定されているか否かの情報(設定済又は未設定)が表示されている。更新予約は後述する設定変更から設定可能であり、更新予約の情報はリダイレクト期間情報である。
【0034】
設置属性の欄には、設置属性情報が表示される。設置属性情報は、NFCタグTが貼り付けられている物や位置に関する情報である。当該設置属性情報は、例えば契約者の操作により、プルダウンメニューから選択したり、直接入力したり、することで設定が可能である。本実施形態では、設置属性情報として、POP、展示品、棚A、棚B、が予め設定されており、プルダウンメニューから選択可能である。なお、選択操作は、例えばクリック操作やタッチ操作である。
【0035】
リダイレクトURLの欄には、リダイレクト情報のうちのリダイレクトURL情報が表示される。また、リダイレクト先属性の欄には、リダイレクト情報のうちのリダイレクト先属性情報が表示される。当該リダイレクト先属性情報は、リダイレクト先のページ内容に対応した情報であり、例えば契約者の操作により、プルダウンメニューから選択したり、直接入力したり、することで設定が可能である。本実施形態では、リダイレクト先属性情報として、クーポンページに対応するクーポンA、クーポンB、商品の使用方法の動画ページに対応するHOWTO動画A、HOWTO動画B、eコマースページに対応するEC、が予め設定されており、プルダウンメニューから選択可能である。
【0036】
リダイレクト先属性情報は、リダイレクトURLと紐づいており、リダイレクト先属性を選択することで、自動的にリダイレクトURLも設定される。また、設置属性情報とリダイレクト情報も紐づいており、設置属性を選択することで、自動的にリダイレクト情報(リダイレクトURL、リダイレクト先属性情報)も設定される。したがって、契約者は、契約者端末20を介して、まず設置属性を選択することでリダイレクトURL情報及びリダイレクト先属性情報が自動設定される。さらに、そこからリダイレクトURL情報を変更したい場合には、リダイレクト先属性の設定を変更することで、当該リダイレクト先属性に紐づいたリダイレクトURLに変更可能である。
【0037】
また、リダイレクトURL情報が設定されているNFCタグTについては、設定変更ボタン及び設定削除ボタンが表示される。設定変更ボタンを選択すると、図示しない詳細な設定画面がポップアップ表示され、NFCタグTに紐づいた詳細設定が可能である。詳細設定としては、例えば更新予約設定があり、日時を指定して、
図5に表示されている現在のリダイレクトURLから新たなリダイレクトURLへの変更設定が可能である。この更新予約設定を行うと、記憶部15内のNFCタグTに紐づいたリダイレクト期間情報が設定され、
図5の更新予約設定の欄の表示が設定済となる。そして、タグ情報管理部13は、設定した更新予約の期間に達すると新たなリダイレクトURLに切り替える。また、設定削除ボタンが選択されると、タグ情報管理部13は記憶部15内の該当するNFCタグTに紐づいた各情報を削除し、
図5のタグIDの欄を除く各欄の表示を空欄とする。
【0038】
一方、リダイレクトURL情報が設定されていないNFCタグTについては、新規設定ボタンが表示される。新規設定ボタンを選択すると、図示しないが新規設定画面がポップアップ表示され、NFCタグTに紐づいた新規設定が可能である。新規設定画面は、設置属性、リダイレクトURL、リダイレクト先属性の設定が可能であったり、上記詳細設定画面と同様に更新予約設定が可能であったりする。
【0039】
また、記憶部15には、図示しないが設置属性情報、リダイレクトURL情報、リダイレクト先属性情報のマスタ情報や、これらの各情報の紐付け設定の情報も記憶されている。タグ情報管理部13は、契約者端末20や情報管理装置10の操作に応じて、マスタ情報や紐づけ設定について新規登録、編集等が可能である。
【0040】
図6に示すアクセス解析用テーブルでは、表示項目として、リダイレクト情報管理用テーブルと同様にタグID、設置属性、リダイレクトURL、リダイレクト先属性がある他、コンタクト数がある。また、表示期間の表示もある。リダイレクト情報管理用テーブルと同じ表示項目については説明を省略する。
【0041】
表示期間は、アクセス解析の対象となる情報を絞り込む期間であり、例えば契約者端末20からの操作に応じて設定可能である。タグ情報管理部13は、設定された表示期間に該当する情報を記憶部15から抽出してアクセス解析を行い、コンタクト数の欄に結果を表示する。
【0042】
コンタクト数の欄には、アクセス解析情報が表示される。アクセス解析情報としては、対応するNFCタグTのタグ保有情報を取得したエンドユーザ端末40の数を示すコンタクト数がある。さらにそのコンタクト数の内訳として、ユーザ属性情報に基づいて契約者の会員数と非会員数がタグ情報管理部13により算出され、それぞれ表示されている。また、
図6に示すようにユーザ属性情報確認ボタンがあり、このユーザ属性情報確認ボタンを選択すると、ユーザ属性情報に基づく詳細情報が表示される。
【0043】
図5及び
図6の表示例で示したように、各種情報がNFCタグTの保有情報(具体的にはタグID)に紐づいて記憶部15に記憶されている。
【0044】
また、契約者端末20を介して
図5及び
図6に示されている1つのリダイレクトURLが選択されると、ページ制作部14がリダイレクトURL先のwebページについてCMSを用いたページ制作用画面を契約者端末20に表示する。具体的なページ制作用画面は特に限定されるものでなく、CMSを用いたページ制作を行える画面であればよい。
【0045】
<処理の流れ>
次に、本開示の実施形態に係る情報管理システム1の動作について、
図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0046】
図7のフローチャートは、エンドユーザ端末40と情報管理装置10との間の情報処理のフローチャートを示している。なお、このフローチャートは1つのエンドユーザ端末40を対象として動作を説明しているが、エンドユーザ端末40が複数存在する場合には、エンドユーザ端末40毎に同じ動作を行うものとする。
【0047】
ステップS10において、エンドユーザ端末40は、NFCタグTに対するリード機能を用いて、1つのNFCタグTからタグ保有情報を取得する。
【0048】
次のステップS11において、エンドユーザ端末40は、取得したタグ保有情報に含まれる第1URLを用いて、通信ネットワークNを情報管理装置10にアクセスする。この時、エンドユーザ端末40は、取得したタグ保有情報とエンドユーザ端末40が有するユーザ属性情報を情報管理装置10に送信する。
【0049】
ステップS12において、情報管理装置10は、記憶部15に記憶されているリダイレクト情報管理用テーブルを参照して、エンドユーザ端末40から取得したタグ保有情報に含まれるタグIDに紐づいたリダイレクトURL情報(第2URL情報)を取得する。
【0050】
ステップS13において、情報管理装置10は、リダイレクトURL情報をエンドユーザ端末40に送信する。
【0051】
また、ステップS14において、情報管理装置10は、ステップS11にてエンドユーザ端末40から送信されたユーザ情報を、共に送信されたタグ保有情報(例えばタグID)と紐づけて記憶部15に記憶する。情報管理装置10側の処理はこれで終了する。
【0052】
一方、ステップS15において、エンドユーザ端末40は、情報管理装置10から取得したリダイレクトURL情報を用いてリダイレクト先のwebサーバ30にアクセスする。
【0053】
ステップS16において、エンドユーザ端末40は、リダイレクト先のwebページを表示する。エンドユーザ端末40側の処理はこれで終了する。
【0054】
次に、情報管理装置10と契約者端末20の間の情報処理について、上述した
図5及び
図6の表示例を参照して説明する。
【0055】
まず、契約者端末20は、情報管理装置10の例えばNFCタグ管理用のポータルサイトにアクセスして、契約者としてログイン(認証)する。ポータルサイトでは、リダイレクト情報管理用テーブルとアクセス解析結果用テーブルを選択でき、リダイレクト情報管理用テーブルを選択すると
図5に示した表示例のページに進み、アクセス解析結果用テーブルを選択すると
図6に示した表示例のページに進む。
【0056】
リダイレクト情報管理用テーブルでは、契約者端末20からの操作に応じて、タグ情報管理部13が、各タグIDに紐づいた設置属性情報、リダイレクト情報(リダイレクトURL情報、リダイレクト先属性情報、リダイレクト期間情報)の設定や編集を行う。このとき、タグ情報管理部13は、設置属性が選択されると、予め当該設置属性に紐づけられているリダイレクトURL情報、リダイレクト先属性情報を自動的に設定する。また、タグ情報管理部13は、リダイレクト先属性が選択されると、予め当該リダイレクト先属性に紐づけられているリダイレクトURLを自動的に設定する。
【0057】
このように記憶部15には、リダイレクト情報管理用テーブルとして、タグIDに紐づいて設置属性情報や、リダイレクト情報(リダイレクトURL情報、リダイレクト先属性情報、リダイレクト期間情報)が記憶されている。つまり、契約者は多数のNFCタグTを管理する場合でも各NFCタグTがどこに又は何に設置されているか、そのNFCタグのリダイレクト先がどのような種類のwebページであるかを容易に把握することができる。これより、契約者は複数のNFCタグの容易に管理することができる。
【0058】
また、設置属性情報とリダイレクト情報(リダイレクトURL情報、リダイレクト先属性情報)が紐づいていたり、リダイレクト先属性情報とリダイレクトURL情報が紐づいていたりすることで、契約者は煩雑なURLを手入力することなく、タグIDに紐づいたリダイレクトURLを設定していくことができる。これにより多数のNFCタグTを一括で管理する場合であっても、効率的に設定や編集を行うことができる。
【0059】
また、
図6に示すアクセス解析用テーブルでは、契約者端末20からの操作に応じて表示期間が設定されると、設定された表示期間に応じてユーザ情報に基づくアクセス解析を行う。本実施形態では、タグ情報管理部13はアクセス解析として、契約者の会員及び非会員のユーザ属性値に応じたアクセス解析を行う。具体的には、タグ情報管理部13は、表示期間においてタグIDごとに、NFCタグTから情報を取得した会員数、非会員数、合計のコンタクト数を算出してアクセス解析用テーブルに表示する。このように、NFCタグTごとにユーザ情報に基づくアクセス解析を行うことで、契約者はNFCタグTへのアクセス状況を容易に把握でき、NFCタグTを効率的に運用することができるようになる。特に会員、非会員等のユーザ属性情報に応じたアクセス解析を行うことで、より詳細にNFCタグの状況を把握することができる。
【0060】
そして、契約者端末の操作によって、リダイレクト情報管理用テーブル又はアクセス解析用テーブルに含まれているリダイレクトURLが選択されると、ページ制作部14はリダイレクトURL先のwebページについてCMSを用いたページ制作用画面に表示する。これにより、契約者はNFCタグTごとにwebページを別途用意したり、編集したりすることなく、情報管理装置10を介して直接的に各NFCタグに対応したwebページの制作を行うことができることから、より効率的にNFCタグ(電子タグ)に関する情報を管理することができる。
【0061】
(プログラム)
図8は、コンピュータ101の構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ101は、CPU102、主記憶装置103、補助記憶装置104、インタフェース105を備える。CPU102はGPUであっても構わない。
【0062】
ここで、実施形態に係る情報管理装置10を構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。
【0063】
情報管理装置10は、コンピュータ101に実装される。そして、情報管理装置10の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置104に記憶される。CPU102は、プログラムを補助記憶装置104から読みだして主記憶装置103に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU102は、プログラムに従って、上記した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置103に確保する。
【0064】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ101において、電子タグから情報を読み取った情報端末から、前記電子タグを識別するためのタグ識別子を含むタグ保有情報を取得するタグ情報取得ステップと、前記タグ識別子と紐づいたリダイレクト情報が記憶された記憶部を参照し、前記タグ情報取得ステップにより取得したタグ保有情報に紐づいたリダイレクト情報を、前記電子タグから情報を読み取った情報端末に送信するタグ情報管理ステップと、契約者として認証された情報端末から、前記リダイレクト情報に含まれるリダイレクト先のページ内容を制作するページ制作ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0065】
なお、補助記憶装置104は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース105を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。
【0066】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。更に、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置104に既に記憶される他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0067】
また、NFCタグTは商品やポスター等に設置又は貼り付けられる形態に限らず、任意の対象物に配置(例えば、固定、接着、貼り付け、縫合、載置、挟持又は吊支等による)してもよい。また、NFCタグTは本実施形態で説明した用途に限らず、その他の用途(例えば、遊技機における情報提供又は連携、イベント会場又はコンサート会場等の座席に配置して会場の用途又は機能との連携等)に用いてもよい。
【0068】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0069】
1 情報管理システム
10 情報管理装置
11 タグ設定部
12 タグ情報取得部
13 タグ情報管理部
14 ページ制作部
15 記憶部
20 契約者端末
30 webサーバ
40 エンドユーザ端末
50 本体シート
51 第1シート
52 第2シート
53 アンテナ部
54 告知部
55 突出部
101 コンピュータ
102 CPU
103 主記憶装置
104 補助記憶装置
105 インタフェース
501 外周縁
502a 余白部
502b 余白部
503a 余白部
503b 余白部
532 ループアンテナ
532a 電路
532a1 端部
532a2 ジャンクション部
532a3 溶着部
532b 間隙
D1 短辺方向
D2 長辺方向
N 通信ネットワーク
S 店舗
T,T1~T3 NFCタグ