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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165261
(43)【公開日】2023-11-15
(54)【発明の名称】シート型荷重センサ
(51)【国際特許分類】
   G01L 5/1623 20200101AFI20231108BHJP
   G01L 5/167 20200101ALI20231108BHJP
   G01L 5/165 20200101ALI20231108BHJP
【FI】
G01L5/1623
G01L5/167
G01L5/165
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076091
(22)【出願日】2022-05-02
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】弁理士法人小笠原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊池 雅博
【テーマコード(参考)】
2F051
【Fターム(参考)】
2F051AA17
2F051AB06
2F051AB07
2F051AB08
2F051BA07
2F051DA03
(57)【要約】
【課題】簡単な構成でせん断荷重が検出可能なシート型荷重センサを提供する。
【解決手段】第1基材と、第2基材と、第1基材および第2基材の間に設けられた複数の感圧層と、第1基材上に設けられ、感圧層に接続される第1配線と、第2基材上に設けられ、感圧層のそれぞれに接続される複数の第2配線と、第1基材上に設けられる複数の第3配線と、第2配線の各々と第3配線の各々とを電気的に接続すると共に、第1基材および第2基材を接着する複数の導電接合部とを備える、シート型荷重センサ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基材と、
第2基材と、
前記第1基材および前記第2基材の間に設けられた複数の感圧層と、
前記第1基材上に設けられ、前記感圧層に接続される第1配線と、
前記第2基材上に設けられ、前記感圧層のそれぞれに接続される複数の第2配線と、
前記第1基材上に設けられる複数の第3配線と、
前記第2配線の各々と前記第3配線の各々とを電気的に接続すると共に、前記第1基材および前記第2基材を接着する複数の導電接合部とを備える、シート型荷重センサ。
【請求項2】
前記導電接合部の各々が、前記複数の感圧層が配置された領域の外側において回転対称な多角形の頂点に配置される複数の導電部材の各々により構成される、請求項1に記載のシート型荷重センサ。
【請求項3】
前記導電接合部の各々が、前記複数の感圧層が配置された領域を取り囲む円環状の異方導電材料の一部により構成される、請求項1に記載のシート型荷重センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状の荷重センサに関するもので、特にせん断荷重を計測できるシート型荷重センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
医療や介護の現場にて、対象者のベッドでの状態を感知するための大面積でシート状のセンサが求められている。このようなシート型荷重センサは、センサ面に対して垂直方向の荷重(垂直荷重)に加え、センサ面に対して平行な方向の荷重(せん断荷重)が検出可能であることが好ましい。
【0003】
シート型荷重センサでは、センサに加えられた垂直荷重およびせん断荷重に対して、シート内部に形成された感圧層の抵抗値や静電容量などの電気物性値が変化することで荷重検出が行われている(特許文献1および2)。一般的なシート型荷重センサでは、上下の基材のそれぞれに形成された感圧層を対向配置させ、外力によって変化する上側基材の感圧層と下側基材の感圧層との間の信号を、上下基材に配した配線からそれぞれ計測器に出力することで荷重を算出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6851534号公報
【特許文献2】特開2020-148561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シート型荷重センサにおいて、上下基材の感圧層に対応する配線の取り回しや、上下基材を接合する接合部などの設計が複雑になりやすい。
【0006】
それ故に、本願発明は、簡単な構成でせん断荷重が検出可能なシート型荷重センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の一局面は、第1基材と、第2基材と、第1基材および第2基材の間に設けられた複数の感圧層と、第1基材上に設けられ、感圧層に接続される第1配線と、第2基材上に設けられ、感圧層のそれぞれに接続される複数の第2配線と、第1基材上に設けられる複数の第3配線と、第2配線の各々と第3配線の各々とを電気的に接続すると共に、第1基材および第2基材を接着する複数の導電接合部とを備える、シート型荷重センサである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡単な構成でせん断荷重が検出可能なシート型荷重センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係る荷重センサの概略平面図。
図2図1のA-B断面図。
図3】本発明の第2実施形態に係る荷重センサの概略平面図。
図4図3のC-Dでの断面図。
図5】参考例1に係る荷重センサの断面図。
図6】参考例2に係る荷重センサの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、せん断荷重を抵抗値などの物理量変化として出力可能な感圧センサに関するものである。本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る荷重センサの概略平面図であり、図2は、図1のA-B断面図である。
【0012】
本実施形態に係るシート型荷重センサ100は、シート型荷重センサ100の面に対して垂直方向の荷重(垂直荷重)に加え、センサ面に対して平行な方向の荷重(せん断荷重)が検出可能なセンサである。シート型荷重センサ100は、第1基材1、第2基材2、感圧層3、第1配線11、第2配線12、第3配線13、導電接合部4を備える。感圧層3は第1基材1と第2基材2との間に複数形成される。第1配線11および第3配線13は第1基材上に形成されており、第1配線11は感圧層3に接続されている。第2配線12は第2基材上に形成されており、感圧層3に接続されている。導電接合部4は、第2配線12と第3配線13とを電気的に接続すると共に、第1基材1および第2基材2を接着している。第1配線11はコモン電極11aおよびコモン配線11bを含む。第2配線12は個別電極12aおよび個別配線12bを含む。シート型荷重センサ100において、個別電極12aから出力された信号は、第2基材2上の個別配線12bから導電接合部4を介して、第1基材1側の第3配線13に伝達される。このように、本実施形態にかかるシート型荷重センサ100は、片側基材に出力可能なセンサである。
【0013】
<基材>
第1基材1および第2基材2は、シート状の基材であり、可撓性を有することが好ましい。第1基材1および第2基材2を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリルなどを用いることができる。また、第1基材1および第2基材2の厚さは、10μm以上30μm以下とすることが好ましい。この範囲であれば基材が折れ曲がることなく、丸めることも可能となる。
【0014】
<感圧層>
感圧層3は、第1基材1と第2基材2との間に形成され、第1基材1(第2基材2)の表面に対して垂直方向(シート型荷重センサ100の厚み方向)に加えられる垂直荷重を検出する部分である。感圧層3は、第1基材1上に設けられる抵抗体素子3Aと、第2基材2上に設けられる抵抗体素子3Bとが対向配置された状態で貼り合わせられて構成される。第1基材1上の抵抗体素子3Aと第2基材2上の抵抗体素子3Bとの接触状態がシート型荷重センサ100に加えられる外力に応じて変化するため、感圧層3の抵抗値の変化からシート型荷重センサ100に加えられた垂直荷重を算出することができる。
【0015】
感圧層3は、複数設けられることで垂直荷重に加えてせん断荷重が検出可能となる。シート型荷重センサ100にせん断荷重が加えられると、第1基材1上の抵抗体素子3Aと第2基材2上の抵抗体素子3Bとが接触する接触面積が変化するため、感圧層3の抵抗値の変化からシート型荷重センサ100に加えられたせん断荷重を算出することができる。例えば、3つの感圧層3が設けられる場合、1つの感圧層3Zを原点としたXY座標系において、X軸上に感圧層3X、Y軸上に感圧層3Yをそれぞれ配置する。このような構成においては、せん断荷重が加えられると、感圧層3X、感圧層3Y、感圧層3Zの間で抵抗値に差が生じる。X軸方向にせん断荷重が発生した場合には、X軸上に並ぶ感圧層3Zと感圧層3Xとの抵抗値(あるいは抵抗値から求められる垂直荷重)の差分から、X軸方向のせん断荷重を算出することができる。同様に、Y軸方向にせん断荷重が発生した場合には、Y軸上に並ぶ感圧層3Zと感圧層3Yとの抵抗値(あるいは抵抗値から求められる垂直荷重)の差分から、Y軸方向のせん断荷重を算出することができる。
【0016】
感圧層3の抵抗体素子3A、3Bを構成する材料としては、荷重により第1基材1上の抵抗体素子3Aと第2基材2上の抵抗体素子3Bとの間の接触抵抗が変化する材料であればよく、好適には、金属やカーボンなどの導電フィラーをバインダー樹脂に分散した材料を用いることができる。導電フィラーとバインダー樹脂の材料および配合比を適宜選択することで、所望する荷重域に適した抵抗値変化量に調整することが可能である。感圧層3は、上述の材料をバインダー樹脂と共に溶剤に溶解することで粘度を調整してインクや塗料とし、コーティングや印刷で形成することができる。印刷による形成は素子を個別に配列しやすいため好適である。印刷ではスクリーン印刷、グラビア印刷、インクジェットなどの手法が挙げられ、また、コーティング手法としては、グラビアコート、静電スプレー、ダイコートなどが挙げられる。コーティング手法では抵抗素子のパターンのマスクを用いて形成する。
【0017】
感圧層3において、第1基材1上に設けられる抵抗体素子3Aはコモン電極11aと接続される。また、第2基材2上に設けられる抵抗体素子3Bは個別電極12aと接続され、個別電極12aは第2配線12と接続される。ただし、感圧層3の側面で導通が取れるのであれば、個別電極12aは省略し、感圧層3と個別配線12bとが接続しても良い。
【0018】
感圧層3を有する抵抗値変化型センサは、感圧層3の接触状態、接触面積及び材料を用途に応じて調整または選択し、外力により感圧層3の抵抗値が変化する構成であればよい。
【0019】
なお、感圧層3は、垂直荷重およびせん断荷重に対して物理量が変化して検出できる構成であればよく、上述した抵抗値変化型以外にも、圧電材料型やコンデンサ構造の静電容量変化型などでもよい。
【0020】
<電極および配線>
第1配線11は、コモン電極11aおよびコモン配線11bを含み、第1基材1上に設けられる。コモン電極11a上には複数の感圧層3(抵抗体素子3A)が形成される。
【0021】
第2配線12は、個別電極12aおよび個別配線12bを含み、第2基材2上に複数の感圧層3と同数設けられる。個別電極12a上には、個別電極12aを覆うように感圧層3(抵抗体素子3B)がそれぞれ形成される。複数の個別電極12aは、平面視においてコモン電極11aの領域内に配置される。
【0022】
第3配線13は、第1基材1上に設けられ、導電接合部4を介して第2配線12と電気的に接続される。
【0023】
第1配線11、第2配線12、および第3配線13を構成する材料は導電材料であれば特に限定されない。それぞれの形成方法は、金属箔のエッチングからパターンを形成する方法、パターン形状に蒸着する方法、スパッタなどで形成する方法、導電ペーストを用いて印刷する方法など適宜選択できる。
【0024】
<導電接合部>
導電接合部4は、第2基材2側の第2配線12(個別配線12b)と第1基材1側の第3配線13とを電気的に接続している。すなわち、コモン配線11bが形成された第1基材1側に感圧層3の出力を伝達できるため、シート型荷重センサ100は、片側出力接続可能となっている。
【0025】
さらに、導電接合部4は、第1基材1および第2基材2を接着する。導電接合部4は第1基材1と第2基材2との間の電気的接続と物理的接続の両方の機能を有するため、シート型荷重センサ100は、物理的接続部に加えて電気的接続部を別途設けることなく、片側出力接続可能となっている。
【0026】
本実施形態において導電接合部4は感圧層3と同数形成される。このとき、導電接合部4の各々は、複数の感圧層3が配置された領域の外側において、感圧領域9の重心を中心とした回転対称な多角形(例えば、感圧層3が3つ形成される場合は正三角形)の頂点に配置される。そのため、感圧層3に加わる荷重のバランスが崩れるのを抑制でき、より正確なせん断荷重の計測が可能となる。なお、感圧領域9とは、シート型荷重センサ100が荷重を検出可能な、シート型荷重センサ100の面上の領域である。
【0027】
導電接合部4は、弾性を有する導電性接着剤を用いて形成することができる。例えば、シート状に形成した導電接着材シートからパターンを切り出して所定の位置へ転写して形成する方法や、導電接着ペーストを用いて印刷形成する方法を用いることができる。導電性接着剤を第1基材1または第2基材2のいずれか一方に塗布し、必要に応じて加熱やUV照射により接着硬化を行うことで基材を貼り合わせることができる。また、導電接合部4は弾性変形が可能なため、シート型荷重センサ100に入力された荷重が感圧層3へ伝達するのを阻害しない。
【0028】
シート型荷重センサ100は、大判の基材に感圧層3と各配線を印刷した後、打ち抜き加工によって基材をセンサ外形形状に加工し、導電接続材料を用いて基材の貼り合わせを行うことで得ることができる。また、予めシート型荷重センサ100の外形の形状に加工した基材に感圧層3と各配線を印刷形成した後、基材の貼り合わせを行ってもよい。また、第1基材1と第2基材2の表面には、センサの保護と意匠性を持たせるために外装部をそれぞれ設けても良い(不図示)。外装部は、パウチフィルムなどをラミネートして形成しても良いし、保護層材料などで表面をコーティングして形成しても良い。さらに外装部の表面には印刷などを施してもよい。
【0029】
ここで、参考例と比較して本実施形態に係るシート型荷重センサ100について説明する。図5は、参考例1に係る荷重センサの断面図であり、図6は、参考例2に係る片面配線の荷重センサの断面図である。
【0030】
図5に記載の参考例1に係る荷重センサは、第1基材101と第2基材102間に電気的な配線を受け渡す経路が形成されていない。そのため、コモン電極111aと個別電極112aの出力配線111b、112bは第1基材101と第2基材102のそれぞれに存在することになり、第1基材101と第2基材102のそれぞれから配線を引き出す必要がある。ただし、配線が第1基材101と第2基材102の間にあることから、コネクタを接続するために接続配線の反対側の基材をカットするなどの加工が必要になり、コネクタ自体も両面接続型のコネクタが必要となる。
【0031】
一方、本実施形態に係るシート型荷重センサ100においては、導電接合部4が設けられているため第1基材1と第2基材2間で電気的な配線の受け渡しが可能であり、かつ、第1基材1と第2基材2との接続も導電接合部4によって行われている。そのため、配線の引き回しの設計やコネクタ接続のための加工が図5に記載の荷重センサと比較して容易である。
【0032】
図6に記載の参考例2に係る荷重センサは、第1基材101と第2基材102の接合部材104とは別に電気的受け渡しを行う導電部204が設けられており、片面出力が可能になっている。しかし、当該構成では、感圧層103および接合部材104以外に第1基材101と第2基材102とを繋ぐ部分が存在することになるため、感圧層103に加わる荷重のバランスが崩れて正確なせん断荷重の計測が出来ない恐れがあり、また、構成も複雑となる。
【0033】
一方、本実施形態に係るシート型荷重センサ100においては、第1基材1と第2基材2との間の配線の受け渡しおよび物理的な接合を導電接合部4のみで行っている。さらに、導電接合部4の各々は、複数の感圧層3が配置された領域の外側において、感圧領域9の重心を中心とした回転対称な多角形の頂点に配置される。そのため、感圧層3に加わる荷重のバランスが崩れるのを抑制でき、さらに、図6に記載の参考例に係る荷重センサよりも簡単な構成にすることができる。
【0034】
(第2実施形態)
第2実施形態に係るシート型荷重センサについて、第1実施形態との相違点を中心に説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る荷重センサの概略平面図であり、図4は、図3のC-Dでの断面図である。
【0035】
第2実施形態に係るシート型荷重センサは、導電接合部4’が異方導電材料により構成される。導電接合部4’は、複数の感圧層3が配置された領域を取り囲むように、円環状に設けられる。円環状の導電接合部4’上に複数の配線が形成されていても、異方導電材料を用いること短絡なくそれぞれの配線経路が確保できる。また、導電接合部4’を円環状とすることで、せん断荷重がXY平面でどの方向から加えられた場合でも好適に感圧層3に荷重を伝達することが可能になり、感圧層3に加わる荷重のバランスが崩れるのを抑制できる。また、感圧層3の数に応じて導電接合部の形成位置を変更する必要もない。
【0036】
導電接合部4’は、異方導電フィルムや異方導電ペーストを用いて形成することができる。
【実施例0037】
<実施例1>
図1に記載される構成のるシート型荷重センサを作製した。具体的な作成手順は下記の通りである。
【0038】
基材(100μmのPETフィルム)上に、銀ペーストを用いて電極および配線を印刷し、また、カーボンインク(十条ケミカル、商品名JELCON CH-N)を用いて感圧層を印刷した。導電接着剤(セメダイン、商品名:導電接着剤SX-ECA)を基材上の感圧部(5mm角、外接半径7mm)に対して、感圧領域の中心から10mmの位置、かつ、感圧領域の中心を原点とした正三角形の頂点のそれぞれの位置に塗布し、φ3mmの導電接合部を3つ形成した。導電接合部を介して基材を貼り合わせて接合部を挟んで仮止めし、80℃でホットラミネート30分を行い固定し、実施例1に係るシート型荷重センサを作製した。
【0039】
実施例1に係るシート型荷重センサにおいては、シート型荷重センサに垂直荷重20Nを加え、8Nのせん断荷重を加えたところ、XY方向にそれぞれに対応する抵抗素子の抵抗値が200Ω±30Ωの範囲で変化することが観察された。また、端面の配線端子から簡単にコネクタ出力を取ることができた。
【0040】
<実施例2>
基材として125μmのポリイミドフィルムを用いたこと、導電接着剤として異方導電接着材(デクセリアルズ、商品名;CP882CM-25AC)を用いたこと、導電接合部を感圧領域を中心とした半径5mmの円形に形成したこと、貼り合わせ条件を片側の基材への仮止めを160℃、10秒、基材の貼合本接着を300℃、60秒とした以外は実施例1と同様にして、実施例2に係るシートセンサを形成した。
【0041】
実施例2に係るシート型荷重センサにおいては、シート型荷重センサに垂直荷重20Nを加え、8Nのせん断荷重を加えたところ、XY平面全方向にそれぞれに対応する抵抗素子の抵抗値が200Ω±30Ωの範囲で変化することが観察された。また、端面の配線端子から簡単にコネクタ出力を取ることができた。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、せん断力が検出可能なシート型荷重センサとして利用できる。
【符号の説明】
【0043】
1 第1基材
2 第2基材
3 感圧層
4 導電接合部
4’ 導電接合部
11 第1配線
12 第2配線
13 第3配線
100 シート型荷重センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6