IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムス カンパニー リミテッドの特許一覧

特開2023-165397移送プレートセット及び基板移送装置
<>
  • 特開-移送プレートセット及び基板移送装置 図1
  • 特開-移送プレートセット及び基板移送装置 図2
  • 特開-移送プレートセット及び基板移送装置 図3
  • 特開-移送プレートセット及び基板移送装置 図4
  • 特開-移送プレートセット及び基板移送装置 図5
  • 特開-移送プレートセット及び基板移送装置 図6
  • 特開-移送プレートセット及び基板移送装置 図7
  • 特開-移送プレートセット及び基板移送装置 図8
  • 特開-移送プレートセット及び基板移送装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165397
(43)【公開日】2023-11-15
(54)【発明の名称】移送プレートセット及び基板移送装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20231108BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023061924
(22)【出願日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】10-2022-0054243
(32)【優先日】2022-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ドクヒョン
(72)【発明者】
【氏名】シン、チェ-ウォン
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA11
5F131BA17
5F131BA37
5F131BB03
5F131BB23
5F131CA12
5F131CA38
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB54
5F131DB57
5F131DB76
5F131DB82
5F131GA14
5F131GA33
5F131HA09
5F131HA12
5F131HA13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】基板移送ユニットが移動する走行軸を複数個連結することができる移送プレートセット及び基板移送装置を提供する。
【解決手段】基板移送ユニットが移動できるようにガイドする移送プレートセットであって、第1プレート部310及び第1プレート部に挿入固定可能な第2プレート部350を含み、前記第1プレート部は、上部に第1ガイド部材320及び第2プレート部と対向する側に段差を有するように形成される収容部330を含む。前記第2プレート部は、上部に第2ガイド部材360及び前記第1プレート部と対向する側から突出形成されて前記収容部に挿入可能に提供される挿入部370を含む。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板移送ユニットが移動できるようにガイドする移送プレートセットであって、
前記移送プレートセットは、第1プレート部、及び前記第1プレート部に挿入固定可能な第2プレート部を含み、
前記第1プレート部は、第1ベース、前記第1ベースの上部に配置される第1ガイド部材、及び前記第2プレート部と対向する側に段差を有するように形成される収容部を含み、
前記第2プレート部は、第2ベース、前記第2ベースの上部に配置される第2ガイド部材、及び前記第1プレート部と対向する側から突出形成されて前記収容部に挿入可能に提供される挿入部を含む、移送プレートセット。
【請求項2】
前記挿入部の上部面及び下部面は水平方向と平行に形成される、請求項1に記載の移送プレートセット。
【請求項3】
前記挿入部の上部面及び下部面上に第1突出部が形成される、請求項1に記載の移送プレートセット。
【請求項4】
前記第1突出部の角は丸められて形成される、請求項3に記載の移送プレートセット。
【請求項5】
前記第1突出部は、前記挿入部の長手方向に垂直な幅方向に形成される、請求項4に記載の移送プレートセット。
【請求項6】
前記挿入部と前記第1突出部の高さの和は、前記収容部の高さに対応する、請求項3に記載の移送プレートセット。
【請求項7】
前記挿入部の長手方向を基準として左側面及び右側面上に第2突出部が形成される、請求項1に記載の移送プレートセット。
【請求項8】
前記第2突出部の角は丸められて形成される、請求項7に記載の移送プレートセット。
【請求項9】
前記第2突出部は、前記挿入部の高さ方向に平行な方向に形成される、請求項8に記載の移送プレートセット。
【請求項10】
前記挿入部は、前記収容部に対向する前記挿入部の一側から前記挿入部の一側の反対側である他側に行くほど、幅が前記収容部の幅に対応するように漸次大きくなった後に小さくなる形状である、請求項1に記載の移送プレートセット。
【請求項11】
前記挿入部の厚さ方向に貫通するように固定口が形成される、請求項1に記載の移送プレートセット。
【請求項12】
前記固定口に対応する前記収容部上の位置に固定ピンが設置され、
前記固定口の大きさは、前記固定ピンと同一または大きく形成され、
前記挿入部が前記収容部に挿入されるとき、前記固定ピンの少なくとも一部が前記固定口内に進入する、請求項11に記載の移送プレートセット。
【請求項13】
前記挿入部の厚さ方向に貫通するように連結口が形成され、
前記連結口に対応する前記収容部上の位置に締結溝が形成されて、前記連結口と前記締結溝が連結部材を介して相互に連結可能に提供される、請求項1に記載の移送プレートセット。
【請求項14】
前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部と前記挿入部の前記第1突出部とが点接触又は線接触する、請求項3に記載の移送プレートセット。
【請求項15】
前記第1プレート部は、前記収容部の上部をカバーするカバー部をさらに含み、
前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部の段差と前記カバー部が形成する挿入空間に前記挿入部が配置され、
前記挿入部が前記収容部に挿入される過程において、前記挿入部の上部面又は下部面と前記第1突出部の高さの差によって前記挿入部の水平軸の上下方向への回転ピッチ(pitch)が制御される、請求項14に記載の移送プレートセット。
【請求項16】
前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部の側面と前記挿入部の前記第2突出部とが点接触又は線接触する、請求項7に記載の移送プレートセット。
【請求項17】
前記挿入部が前記収容部に挿入される過程において、前記挿入部の端部の幅と前記第2突出部の幅の差によって前記挿入部の水平軸の左右方向への回転ヨー(yaw)が制御される、請求項16に記載の移送プレートセット。
【請求項18】
基板を処理する少なくとも1つの基板処理装置が結合される移送チャンバと、
前記移送チャンバの内部に設置され、基板を支持して前記基板を前記基板処理装置にローディングするか、または前記基板処理装置からアンローディングする基板移送ユニットと、
前記基板移送ユニットが前記移送チャンバの内部で移動できるようにガイドする移送プレートと、を含み、
前記移送プレートは、第1プレート部、及び前記第1プレート部に挿入固定された第2プレート部を含み、
前記第1プレート部は、上部に第1ガイド部材、及び前記第2プレート部と対向する側に段差を有するように形成される収容部を含み、
前記第2プレート部は、上部に第2ガイド部材、及び前記第1プレート部と対向する側から突出形成されて前記収容部に挿入可能に提供される挿入部を含み、
前記挿入部の上部面及び下部面上に第1突出部が形成され、前記挿入部の長手方向を基準として左側面及び右側面上に第2突出部が形成され、
前記基板移送ユニットは、前記第1ガイド部材及び前記第2ガイド部材に沿って移動可能に設置される、基板移送装置。
【請求項19】
前記収容部の上部をカバー部がカバーし、
前記挿入部と前記第1突出部の高さの和は、前記収容部の高さに対応し、
前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部の段差と前記カバー部が形成する挿入空間に前記挿入部が配置される、請求項18に記載の基板移送装置。
【請求項20】
基板処理装置に基板をローディングするか、または基板処理装置からアンローディングする基板移送ユニットが移動できるようにガイドする移送プレート製造用移送プレートセットであって、
前記移送プレートセットは、第1プレート部、及び前記第1プレート部に挿入固定可能な第2プレート部を含み、
前記第1プレート部は、上部に第1ガイド部材、及び前記第2プレート部と対向する側に段差を有するように形成される収容部を含み、
前記第2プレート部は、上部に第2ガイド部材、及び前記第1プレート部と対向する側から突出形成されて前記収容部に挿入可能に提供される挿入部を含み、
前記挿入部の上部面及び下部面上に角が丸められた第1突出部が形成され、前記挿入部の長手方向を基準として左側面及び右側面上に角が丸められた第2突出部が形成され、
前記挿入部と前記第1突出部の高さの和は、前記収容部の高さに対応し、
前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部と前記挿入部の前記第1突出部とが点接触又は線接触し、前記収容部の側面と前記挿入部の前記第2突出部とが点接触又は線接触し、前記第1プレート部の前記第1ガイド部材及び前記第2プレート部の前記第2ガイド部材は同じ軸で整列される、移送プレートセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、より詳細には移送プレートセット及び基板移送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の製造のために、基板にフォトリソグラフィ、エッチング、アッシング、イオン注入、蒸着、洗浄などの様々な工程が行われ、そのための様々な基板処理装置が使用されている。基板は、様々な工程を経る過程で各工程の実行位置に移送されなければならず、これを可能にするものが基板移送装置である。基板移送装置は、予め定められたプログラムに従って動作して、各工程の実行位置に基板を移送する自動化設備である。
【0003】
一方、半導体素子が高性能化され、基板が大口径化するに伴い、半導体設備の大きさが大型化する傾向にあり、生産性を高めるために、複数の基板処理装置が設備内で水平方向及び垂直方向に沿って配置される。半導体設備が大型化することに対応して、基板移送装置が移動する領域も広くなる。
【0004】
基板移送装置が広い領域を移動できるように走行軸がさらに長く延長される必要がある。これによって、モジュール化された走行軸を複数連結して長く延長された走行軸を構成する技術が要求される。また、走行軸を長く延長する過程において走行軸を精密に整列して連結する技術が要求される。しかし、走行軸が支持されたプレートの大きさが数十~数百cmのサイズで大きくて、トン単位の重量を有するほどに大きなスケールで作製されるため、走行軸を精密に整列するのに困難がある実情である。また、走行軸を連結する過程においてプレート間の摩擦によるパーティクルが発生するという問題もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前述した問題点を解決するためのものであって、基板移送ユニットが移動する走行軸を複数個連結することができる移送プレートセット及び基板移送装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、走行軸を精密に整列して連結することができる移送プレートセット及び基板移送装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、走行軸の連結過程でパーティクルの発生を最小化することができる移送プレートセット及び基板移送装置を提供することを目的とする。
【0008】
しかし、このような課題は例示的なものであって、これによって本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る移送プレートセットは、基板移送ユニットが移動できるようにガイドする移送プレートセットであって、前記移送プレートセットは、第1プレート部、及び前記第1プレート部に挿入固定可能な第2プレート部を含み、前記第1プレート部は、第1ベース、前記第1ベースの上部に配置される第1ガイド部材、及び前記第2プレート部と対向する側に段差を有するように形成される収容部を含み、前記第2プレート部は、第2ベース、前記第2ベースの上部に配置される第2ガイド部材、及び前記第1プレート部と対向する側から突出形成されて前記収容部に挿入可能に提供される挿入部を含むことができる。
【0010】
前記移送プレートセットによれば、前記挿入部の上部面及び下部面は水平方向と平行に形成され得る。
【0011】
前記移送プレートセットによれば、前記挿入部の上部面及び下部面上に第1突出部が形成され得る。
【0012】
前記移送プレートセットによれば、前記第1突出部の角は丸められて形成され得る。
【0013】
前記移送プレートセットによれば、前記第1突出部は、前記挿入部の長手方向に垂直な幅方向に形成され得る。
【0014】
前記移送プレートセットによれば、前記挿入部と前記第1突出部の高さの和は、前記収容部の高さに対応することができる。
【0015】
前記移送プレートセットによれば、前記挿入部の長手方向を基準として左側面及び右側面上に第2突出部が形成され得る。
【0016】
前記移送プレートセットによれば、前記第2突出部の角は丸められて形成され得る。
【0017】
前記移送プレートセットによれば、前記第2突出部は、前記挿入部の高さ方向に平行な方向に形成され得る。
【0018】
前記移送プレートセットによれば、前記挿入部は、前記収容部に対向する前記挿入部の一側から前記挿入部の一側の反対側である他側に行くほど、幅が前記収容部の幅に対応するように漸次大きくなった後に小さくなる形状であり得る。
【0019】
前記移送プレートセットによれば、前記挿入部の厚さ方向に貫通するように固定口が形成され得る。
【0020】
前記移送プレートセットによれば、前記固定口に対応する前記収容部上の位置に固定ピンが設置され、前記固定口の大きさは、前記固定ピンと同一または大きく形成され、前記挿入部が前記収容部に挿入されるとき、前記固定ピンの少なくとも一部が前記固定口内に進入することができる。
【0021】
前記移送プレートセットによれば、前記挿入部の厚さ方向に貫通するように連結口が形成され、前記連結口に対応する前記収容部上の位置に締結溝が形成されて、前記連結口と前記締結溝が連結部材を介して相互に連結可能に提供され得る。
【0022】
前記移送プレートセットによれば、前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部と前記挿入部の前記第1突出部とが点接触又は線接触することができる。
【0023】
前記移送プレートセットによれば、前記第1プレート部は、前記収容部の上部をカバーするカバー部をさらに含み、前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部の段差と前記カバー部が形成する挿入空間に前記挿入部が配置され、前記挿入部が前記収容部に挿入される過程において、前記挿入部の上部面又は下部面と前記第1突出部の高さの差によって前記挿入部の水平軸の上下方向への回転ピッチ(pitch)が制御され得る。
【0024】
前記移送プレートセットによれば、前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部の側面と前記挿入部の前記第2突出部とが点接触又は線接触することができる。
【0025】
前記移送プレートセットによれば、前記挿入部が前記収容部に挿入される過程において、前記挿入部の端部の幅と前記第2突出部の幅の差によって前記挿入部の水平軸の左右方向への回転ヨー(yaw)が制御され得る。
【0026】
本発明の他の態様に係る基板移送装置は、基板を処理する少なくとも1つの基板処理装置が結合される移送チャンバと;前記移送チャンバの内部に設置され、基板を支持して前記基板を前記基板処理装置にローディングするか、または前記基板処理装置からアンローディングする基板移送ユニットと;前記基板移送ユニットが前記移送チャンバの内部で移動できるようにガイドする移送プレートと;を含み、前記移送プレートは、第1プレート部、及び前記第1プレート部に挿入固定された第2プレート部を含み、前記第1プレート部は、上部に第1ガイド部材、及び前記第2プレート部と対向する側に段差を有するように形成される収容部を含み、前記第2プレート部は、上部に第2ガイド部材、及び前記第1プレート部と対向する側から突出形成されて前記収容部に挿入可能に提供される挿入部を含み、前記挿入部の上部面及び下部面上に第1突出部が形成され、前記挿入部の長手方向を基準として左側面及び右側面上に第2突出部が形成され、前記基板移送ユニットは、前記第1ガイド部材及び前記第2ガイド部材に沿って移動可能に設置され得る。
【0027】
前記基板移送装置によれば、前記収容部の上部をカバー部がカバーし、前記挿入部と前記第1突出部の高さの和は、前記収容部の高さに対応し、前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部の段差と前記カバー部が形成する挿入空間に前記挿入部が配置され得る。
【0028】
本発明の更に他の態様に係る移送プレートセットは、基板処理装置に基板をローディングするか、または基板処理装置からアンローディングする基板移送ユニットが移動できるようにガイドする移送プレート製造用移送プレートセットであって、前記移送プレートセットは、第1プレート部、及び前記第1プレート部に挿入固定可能な第2プレート部を含み、前記第1プレート部は、上部に第1ガイド部材、及び前記第2プレート部と対向する側に段差を有するように形成される収容部を含み、前記第2プレート部は、上部に第2ガイド部材、及び前記第1プレート部と対向する側から突出形成されて前記収容部に挿入可能に提供される挿入部を含み、前記挿入部の上部面及び下部面上に角が丸められた第1突出部が形成され、前記挿入部の長手方向を基準として左側面及び右側面上に角が丸められた第2突出部が形成され、前記挿入部と前記第1突出部の高さの和は、前記収容部の高さに対応し、前記収容部に前記挿入部が挿入固定されると、前記収容部と前記挿入部の前記第1突出部とが点接触又は線接触し、前記収容部の側面と前記挿入部の前記第2突出部とが点接触又は線接触し、前記第1プレート部の前記第1ガイド部材及び前記第2プレート部の前記第2ガイド部材は同じ軸で整列され得る。
【発明の効果】
【0029】
前記のようになされた本発明の一実施例によれば、基板移送ユニットが移動する走行軸を複数個連結することができる効果がある。
【0030】
また、本発明の一実施例によれば、基板処理液の飛散を低減して基板処理装置の内部の汚染を防止し、工程不良の発生を改善することができる効果がある。
【0031】
また、本発明の一実施例によれば、走行軸を精密に整列して連結することができる効果がある。
【0032】
また、本発明の一実施例によれば、走行軸の連結過程でパーティクルの発生を最小化することができる効果がある。
【0033】
もちろん、このような効果によって本発明の範囲が限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施例に係る基板処理設備を示す概略的な平面図である。
図2】本発明の一実施例に係る基板移送装置を示す概略的な斜視図である。
図3】本発明の一実施例に係る移送プレートセットを示す概略的な斜視図である。
図4】本発明の一実施例に係る移送プレートセットの収容部及び挿入部の部分を示す概略的な側断面図である。
図5】本発明の一実施例に係る移送プレートセットの収容部及び挿入部の部分を示す概略的な平面図である。
図6】比較例に係る移送プレートセットの連結を示す概略的な側断面図である。
図7】本発明の一実施例に係る移送プレートセットの連結を示す概略的な側断面図である。
図8】本発明の一実施例に係る移送プレートセットの連結を示す概略的な平面図である。
図9】本発明の一実施例に係る移送プレートセットを連続的に連結する過程を示す概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい様々な実施例を詳細に説明する。
【0036】
本発明の実施例は、当該技術分野における通常の知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものであり、下記の実施例は様々な他の形態に変形可能であり、本発明の範囲が下記の実施例に限定されるものではない。むしろ、これらの実施例は、本開示をさらに充実かつ完全にし、当業者に本発明の思想を完全に伝達するために提供されるものである。また、図面において各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張されたものである。
【0037】
以下、本発明の実施例は、本発明の理想的な実施例を概略的に示す図面を参照して説明する。図面において、例えば、製造技術及び/又は公差(tolerance)によって、図示された形状の変形が予想され得る。したがって、本発明の思想の実施例は、本明細書に図示された領域の特定の形状に制限されたものと解釈されてはならず、例えば、製造上招かれる形状の変化を含まなければならない。
【0038】
図1は、本発明の一実施例に係る基板処理設備10を示す概略的な平面図である。
【0039】
図1を参照すると、基板処理設備10は、インデックスモジュール100及び工程処理モジュール200を含む。インデックスモジュール100は、ロードポート120及び移送フレーム140を含む。ロードポート120、移送フレーム140、及び工程処理モジュール200は順次配列され得る。本明細書において、ロードポート120、移送フレーム140及び工程処理モジュール200が配列された方向を第1方向12(又は、x軸方向)、上部から見たときに第1方向12と垂直な方向を第2方向14(又は、y軸方向)、第1及び第2方向12,14を含む平面(xy平面)と垂直な方向を第3方向16(又は、z軸方向)と称する。
【0040】
ロードポート120には、基板Wが収納されたキャリア130が載置される。複数のロードポート120は、第2方向14に沿って配置され得る。ロードポート120の個数は、工程処理モジュール200の工程効率、生産効率などに応じて増減することができる。キャリア130は、FOUP(Front Opening Unified Pod)が使用され得、キャリア130の内部には、複数の基板Wを水平に収納するためのスロットが形成され得る。
【0041】
工程処理モジュール200は、バッファユニット220、移送チャンバ240、及び工程チャンバ260を含む。移送チャンバ240は、第1方向12と平行に延長形成され、長手方向の両側に工程チャンバ260が配置され得る。また、工程チャンバ260のうちの一部は、積層されるように配置され得る。一方、工程チャンバ260は、移送チャンバ240の一側にのみ配置されてもよい。
【0042】
バッファユニット220は、移送フレーム140と移送チャンバ240との間に配置され、移送フレーム140と移送チャンバ240との間に、基板Wが搬送される前に留まる空間を提供する。バッファユニット220の内部には、基板Wが配置されるスロットが形成される。バッファユニット220は、移送フレーム140及び移送チャンバ240と開放されるか、または開閉可能なように形成されてもよい。
【0043】
移送フレーム140は、キャリア130とバッファユニット220との間で基板Wを搬送することができる。移送フレーム140には、インデックスレール142及びインデックスロボット144が提供される。インデックスレール142は、第2方向14と平行に延長形成され、インデックスロボット144が設置されて第2方向14に沿って移動することができる。インデックスロボット144は、ベース144a、ボディー144b、及びインデックスアーム144cを含む。ベース144aは、インデックスレール142に沿って移動可能に設置される。ボディー144bは、ベース144aに結合され、ベース144a上で第3方向16に沿って移動可能であり、かつ回転可能に設置される。インデックスアーム144cは、ボディー144bに結合され、ボディー144bに対して前進及び後進可能に提供される。インデックスアーム144cは、複数提供され、それぞれ個別に駆動され得る。それぞれのインデックスアーム144cは、キャリア130から工程処理モジュール200、または工程処理モジュール200からキャリア130に基板Wを搬送する際に使用され得る。
【0044】
移送チャンバ240は、バッファユニット220と工程チャンバ260との間で、または工程チャンバ260同士の間で基板Wを搬送する。移送チャンバ240には、ガイドレール242及びメインロボット244が提供される。ガイドレール242は、第1方向12と平行に延長形成され、メインロボット244が設置されて第1方向12に沿って移動することができる。メインロボット244は、ベース244a、ボディー244b、及びメインアーム244cを含む。ベース244aは、ガイドレール242に沿って移動可能に設置される。ボディー244bは、ベース244aに結合され、ベース244a上で第3方向16に沿って移動可能であり、かつ回転可能に設置される。メインアーム244cは、ボディー244bに結合され、ボディー244bに対して前進及び後進可能に提供される。メインアーム244cは、複数提供され、それぞれ個別に駆動され得る。
【0045】
工程チャンバ260には、基板Wに対して工程を行う基板処理装置が提供される。基板処理装置は、行う工程に応じて異なる構造を有することができる。一方、それぞれの工程チャンバ260内の基板処理装置は同じ構造を有することができ、同じグループに属する工程チャンバ260内の基板処理装置は同じ構造を有することもできる。基板処理装置では、基板の液処理工程、洗浄工程、エッチング工程、フォトリソグラフィ工程などが行われ得る。
【0046】
図2は、本発明の一実施例に係る基板移送装置240を示す概略的な斜視図である。基板移送装置240は、図1の移送チャンバ240に対応する。基板移送装置240(又は、移送チャンバ240)は、移送プレート300、基板移送ユニット400及びフレームを含むことができる。基板移送ユニット400は、図1のメインロボット244に対応する。図2では、工程チャンバ260と連結されるフレームは図示を省略し、説明の便宜上、移送プレート300及び基板移送ユニット400のみを図示する。
【0047】
図2を参照すると、移送プレート300は、複数のプレート部310,350を含むことができる。図2では、2つのプレート部である第1プレート部310と第2プレート部350とが互いに連結されて移送プレート300を構成する例を示すが、2つ以上のプレート部が連結されて移送プレート300を構成することができる(図9参照)。
【0048】
移送プレート300は、ガイド部材(320:321,322)(360:361,362)を含むように提供される。ガイド部材320,360は、基板移送ユニット400が移動する経路を提供するレールの役割を行うことができる。ガイド部材320,360は、その長手方向が第1方向12に提供され得る。ガイド部材320,360は、一対(321,322)(361,362)で提供され得る。
【0049】
第1プレート部310は、第1ベース311、及び第1ベース311の上部に配置される第1ガイド部材320(321,322)を含む。第1ベース311は、板状で提供され、第1プレート部310のボディー(body)を構成する。第1ベース311は、単一の板または複数の板の結合として提供されてもよい。また、第1ベース311上には、基板移送ユニット400を移動させる駆動力を提供するリニアモータ325が設置され得る。
【0050】
また、第1ベース311内、または第1ベース311の側面上に冷却板(図示せず)が提供され得る。冷却板は、内部でPCW(process cooling water)などの冷却水が流れる流路が提供されることで、基板移送ユニット400の温度、例えば、基板移送ユニット400の表面温度、内部温度などを制御することができる。
【0051】
第1リニアモータ325は固定子及び可動子で構成され、固定子には磁石(永久磁石)、可動子には電磁石が備えられ得る。電磁石に電流を供給すると、電磁石と多数の永久磁石との間に推力が発生し、これによって、基板移送ユニット400の移送ベース410が指定された位置に移送され得る。
【0052】
第2プレート部350は、第2ベース351、及び第2ベース351の上部に配置される第2ガイド部材360(361,362)を含む。第2ベース351は、板状で提供され、第2プレート部350のボディー(body)を構成する。第2ベース351は、単一の板または複数の板の結合として提供され得る。
【0053】
また、第2ベース351内、または第2ベース351の側面上に冷却板(図示せず)が提供され得る。冷却板は、内部でPCW(process cooling water)などの冷却水が流れる流路が提供されることで、基板移送ユニット400の温度、例えば、基板移送ユニット400の表面温度、内部温度などを制御することができる。
【0054】
第2リニアモータ365は固定子及び可動子で構成され、固定子には磁石(永久磁石)、可動子には電磁石が備えられ得る。電磁石に電流を供給すると、電磁石と多数の永久磁石との間に推力が発生し、これによって、基板移送ユニット400の移送ベース410が指定された位置に移送され得る。
【0055】
第1リニアモータ325と第2リニアモータ365は、互いに連結されるように提供される。
【0056】
基板移送ユニット400は、基板W(例えば、ウエハ)を移送するように提供され、移送ロボットとして実現され得る。基板移送ユニット400は、ガイド部材320,360上に設置され得る。基板移送ユニット400は、基板Wをローディングした状態で、ガイド部材320,360上で第1方向12に沿って直線運動することができる。
【0057】
基板移送ユニット400は、移送ベース410、移送ボディー420、及びアーム部材430を含むことができる。移送ベース410は、平板状で提供され、基板移送ユニット400の下部に配置され得る。移送ベース410は、ガイド部材320,360に沿って第1方向12に移動可能に設置され得る。
【0058】
移送ベース410は、複数個の支持ブロック411,412上に設置され得る。一例として、移送ベース410は、第1方向12及び第2方向14に所定の間隔を置いて配置される4つの支持ブロック上に設置されてもよい。移送ベース410は、その内部に経路(tube)を備えることで、支持ブロック411,412とリニアモータ325,365を電気的に接続させることができる。
【0059】
移送ボディー420は、基板移送ユニット400のボディーを構成し、移送ベース410上に結合されて設置され得る。移送ボディー420は、アーム部材430を支持するように設置され得る。
【0060】
アーム部材430は、基板Wをローディング/アンローディングするように提供される。アーム部材430は、移送ボディー420上で前進、後進及び回転可能に提供され得る。また、アーム部材は、第3方向16に昇降可能に提供され得る。アーム部材430は、移送ボディー420上に1つまたは複数設置され、それぞれ個別に駆動され得る。
【0061】
図3は、本発明の一実施例に係る移送プレートセット300(310,350)を示す概略的な斜視図である。図4は、本発明の一実施例に係る移送プレートセット300の収容部330及び挿入部370の部分を示す概略的な側断面図である。図5は、本発明の一実施例に係る移送プレートセット300の収容部330及び挿入部370の部分を示す概略的な平面図である。図4及び図5は、移送プレートセット300の第1プレート部310と第2プレート部350とが密着した状態、すなわち、挿入部370が収容部330に挿入収容された状態を示す。
【0062】
図3を参照すると、移送プレートセット300(310,350)は、第1プレート部310及び第2プレート部350を含むことができる。第1プレート部310及び第2プレート部350は、別個のモジュールとして提供され得る。第1プレート部310と第2プレート部350が締結されると、図3の移送プレートセット300(310,350)は、図2の移送プレート300として提供され得る。図2及び図3では、2つのモジュールである第1プレート部310及び第2プレート部350が移送プレートセット300を構成することが例示されているが、プレート部の個数は2つ以上であってもよい。
【0063】
一実施例によれば、第1プレート部310は収容部330を含み、第2プレート部350は挿入部370を含むように、それぞれ異なる構成を有するように構成され得る。
【0064】
他の実施例によれば、第1プレート部310と第2プレート部350は同じ構成を有するように構成されてもよい。例えば、第1プレート部310は、収容部330を含むと共に、反対側には挿入部370を含み、第2プレート部350は、挿入部370を含むと共に、反対側には収容部330を含むように構成されてもよい。これによって、第1プレート部310、第2プレート部350、第3プレート部(図示せず)などが連続的に締結されて移送プレート300を構成することもできる(図9参照)。
【0065】
第1プレート部310は収容部330を含むように提供され得る。第2プレート部350は挿入部370を含むように提供され得る。第2プレート部350の挿入部370が第1プレート部310の収容部330に挿入され、固定されることによって、第1プレート部310と第2プレート部350とが互いに連結され得る。
【0066】
第1プレート部310において、収容部330は、第2プレート部350と対向する側に段差を有するように形成され得る。すなわち、収容部330は、第1プレート部310において挿入部370が収容され得るように段差を有する空間に対応することができる。収容部330が形成されることによって、収容部330の上下部面331,332(図4参照)、前面(図面符号未図示)、後面335(図4参照)、及び左右側面333,334(図5参照)が定義され得る。
【0067】
収容部330上にカバー部340がさらに含まれ得る。カバー部340は、収容部330の上部面331をカバーすることができる。カバー部340は、第1プレート部310と第2プレート部350との締結後に第1プレート部310の上部に設置されることが好ましいが、締結前に設置されることもできる。カバー部340が収容部330上にカバーされた状態で、収容部330は前面方向のみが開口されるように提供される。
【0068】
第2プレート部350において、挿入部370は、第1プレート部310と対向する側に突出するように形成され得る。すなわち、挿入部370は、収容部330に挿入可能なように突出形成され得る。
【0069】
ここで、挿入部370が収容部330に挿入される形態の様々な実施例によれば、第2プレート部350が第1方向12に沿って同じ水平面上で進入して挿入される形態、第3方向16に沿って互いに離隔した高さで第2プレート部350が第1方向12に進入した後、下に移動しながら挿入される形態、第2プレート部350が第1方向12、第3方向16への組み合わせに沿って移動しながら挿入される形態などを含む。一方、他の例として、収容部330上にカバー部340が設置された状態であれば、収容部330の開口された前面方向に第2プレート部350の挿入部370が挿入されることもできる。
【0070】
図3乃至図5を参照すると、収容部330上に固定ピン337が設置され得る。固定ピン337は、概ね第3方向16に沿って延びるように形成され、第1ベース311に一体化されるか、または着脱可能に設置されてもよい。また、挿入部370の厚さ方向に貫通するように固定口377が形成され得る。固定ピン337に対応する挿入部370の位置に固定口377が形成され得る。
【0071】
第1プレート部310と第2プレート部350との締結過程において、固定ピン337の一部が挿入部380の固定口377に進入することができる。固定ピン337は固定口377内で固定されるか、または固定口377が固定ピン337に対して一部遊動することができる。すなわち、固定口377の大きさが固定ピン337と同一または大きく形成され得る。それによって、固定ピン337及び固定口377は、第1プレート部310と第2プレート部350が締結過程で整列状態から外れないように一次的に固定する役割を行うことができる。
【0072】
一例として、第2プレート部350が第1方向12に沿って同じ水平面上で進入する場合であれば、挿入部370が収容部330内に進入して、固定ピン337が設置される位置上に固定口377が整列されると、固定ピン337を収容部330に設置して一次的に固定を行うことができる。他の例として、第3方向16に沿って互いに離隔した高さで第2プレート部350が第1方向12に進入した後、下に移動する場合であれば、第2プレート部350が下に移動する前に、収容部330上に設置された固定ピン337と挿入部370の固定口377との第3方向16の軸上の位置をマッチングした後、第2プレート部350が下に移動して固定ピン337が固定口377内に進入するようにすることによって一次的に固定を行うことができる。
【0073】
一実施例によれば、固定口377は、第3方向16に沿って挿入部370を貫通するように形成されると同時に、第1方向12に固定ピン337よりも大きい幅を有するように形成され得る。固定口377の第2方向14への幅は固定ピン337と同一であり得る。この場合、固定口377内に固定ピン337が進入すると、固定口377は、固定ピン337の係止により第1方向12にのみ遊動できるようになる。すなわち、挿入部370(又は、第2プレート部350)が収容部330に挿入される過程で挿入部370の第2方向14への移動を制限することができる。これによって、挿入部370の回転ヨー(yaw;YW)、すなわち、第1方向12に沿って挿入部370が収容部330に進入する方向において水平面上の回転角(YW)のみを考慮できるようになる。
【0074】
収容部330上に締結溝338(338a,338b,338c)が形成され得る。本明細書では、締結溝338の個数を3個として例示するが、個数はこれに制限されない。また、挿入部370上には、厚さ方向に貫通するように連結口378(378a,378b,378c)が形成され得る。締結溝338(338a,338b,338c)に対応する挿入部370の位置に連結口378(378a,378b,378c)が形成され得る。
【0075】
第1プレート部310と第2プレート部350との締結過程において、固定ピン337が固定口377内に進入して一次的に固定され、第1プレート部310と第2プレート部350との接触/整列が完了した後に締結溝338と連結口378との間にボルトなどの連結部材(図示せず)を介在して二次的に固定を行うことができる。
【0076】
挿入部370は第2ベース351上に配置され得る。第2ベース351上で挿入部370の突出部分を除いた部分に突出連結部380が連結されて、挿入部370が第2ベース351上に固定され得る。一実施例によれば、第1プレート部310と第2プレート部350との締結後、カバー部340と突出連結部380の上部面の高さは同一に合わせられ得る。
【0077】
一実施例によれば、挿入部370は、水平方向(第1方向12及び第2方向14)と平行な上部面371及び下部面372を有することができる。そして、挿入部370の上部面371及び下部面372上に第1突出部375(375a,375b)が形成され得る。第1突出部375が形成された挿入部370が収容部330に挿入され得る。挿入部370の第3方向16への高さD2と第1突出部375の高さD3との和は、収容部330の高さD1に対応することができる(図7参照)。
【0078】
第1突出部375(375a,375b)の角は丸められて形成され得る。図4では、側端面の形状が半円である第1突出部375が示されているが、半楕円またはその他の曲率を有する形状であれば、第1突出部375の側端面の形状には制限がない。
【0079】
一実施例によれば、第1突出部375は、挿入部370上で長手方向(第1方向12)に垂直な幅方向(第2方向14)に沿って形成され得る。一つの第1突出部375が幅方向に沿って延びるように形成されるか、または複数の第1突出部375が幅方向に沿って所定の間隔を有して形成されてもよい。第1突出部375の幅方向の長さは制限されない。一例として、図3乃至図5には、挿入部370の上面に2つの第1突出部375aが幅方向を中心に対称形成されたことが示されている。これを考慮すると、第1突出部375は、半円柱と類似の形状で挿入部370上にバー(bar)状に形成され得る。他の例として、第1突出部375は、半円と類似の形状で挿入部370上にスポット(spot)状に形成されてもよい。
【0080】
第1突出部375が丸められて形成されるので、第1突出部375が特定の相手物に接触するとき、ある一点(point)のみが接触するか、または線(line)接触することができるようになる。すなわち、第1突出部375を有する挿入部370が収容部330に挿入されるとき、その上部面331及び/又は下部面332と点接触(point contact)または線接触(line contact)することができる。一例として、第1突出部375が半円と類似の形状で挿入部370上にスポット(spot)状に形成された場合であれば、第1突出部375のある一点が収容部330の面に点接触することができる。他の例として、第1突出部375が半円柱と類似の形状で挿入部370上にバー(bar)状に形成された場合であれば、第1突出部375は収容部330の面に線接触することができる。もちろん、点接触と線接触が組み合わせられてもよい。
【0081】
図4及び図5を参照すると、挿入部370の長手方向(第1方向12)を基準として左側面及び右側面上に第2突出部376(376a,376b)が形成され得る。第2突出部376が形成された挿入部370が収容部330に挿入され得る。挿入部370の第2方向14への幅L3と第2突出部376の幅L2との和は、収容部330の幅L1に対応することができる(図8参照)。
【0082】
第2突出部376(376a,376b)の角は丸められて形成され得る。図5では、平断面形状が略半弧形状である第2突出部376が示されているが、半円、半楕円またはその他の曲率を有する形状であれば、第2突出部376の側端面の形状には制限がない。
【0083】
一実施例によれば、第2突出部376は、挿入部370の左右側面上で高さ方向(第3方向16)に平行な方向に沿って形成され得る。第2突出部376は、第3方向16に沿って延びるように形成されるか、または複数の第2突出部376が第3方向16に沿って所定の間隔を有して形成されてもよい。第2突出部376の長さは制限されない。一例として、図4及び図5には、挿入部370の左右側面に2つの第2突出部376が第3方向16に沿って挿入部370の厚さと同じ厚さに形成されたことが示されている。他の例として、第2突出部376は、半円と類似の形状で挿入部370の左右側面上に所定の間隔を有する複数のスポット(spot)状に形成されてもよい。
【0084】
また、他の実施例によれば、挿入部370は、収容部330に対向する一側(前面側)から反対側である他側(後面側)に行くほど幅が漸次大きくなった後に小さくなる形状を有することができる。挿入部370の一側は、収容部330に進入する最初の部分であるため、収容部330の左側面333及び右側面334に引っかかることなく容易に進入できるように幅が相対的に狭くなり得る。そして、他側(後面側)に行くほど幅が漸次大きくなって収容部330の左右幅に対応する幅まで大きくなり得、さらに他側に行くほど再び幅が漸次小さくなり得る。このとき、最も大きい幅を有する挿入部370の両側面の部分が第2突出部376として作用することができる。もちろん、必ず前記のような形状に制限される必要なしに、平面を基準としてテーパ形状を有すると共に、収容部330の左右幅に対応する突出した部分を含めれば、この突出した部分が第2突出部376として作用することができる。
【0085】
第2突出部376が丸められて形成されるので、第2突出部376が特定の相手物に接触するとき、ある一点(point)のみが接触するか、または線(line)接触することができるようになる。すなわち、第2突出部376を有する挿入部370が収容部330に挿入されるとき、その左側面333及び/又は右側面334と点接触(point contact)または線接触(line contact)することができる。一例として、第2突出部376が挿入部370の厚さと対応するように垂直方向に沿って形成された場合であれば、第2突出部376は収容部330の面に線接触することができる。他の例として、第2突出部376がスポット(spot)状に形成された場合であれば、第2突出部376のある一点が収容部330の面に点接触することができる。もちろん、点接触と線接触が組み合わせられてもよい。
【0086】
一方、第1突出部375及び第2突出部376と同様に、挿入部370の角部分も、収容部330に進入時に摩擦が防止され、かつ容易に進入できるように丸められることが好ましい。
【0087】
図6は、比較例に係る移送プレートセット300’(310’, 350’)の連結を示す概略的な側断面図である。
【0088】
比較例に係る移送プレートセット300’は、第1プレート部310’及び第2プレート部350’を含む。第1プレート部310’は、雌(female)構造として収容部330’を含み、第2プレート部350’は、雄(male)構造として挿入部370’を含む。収容部330’と挿入部370’は型合わせされるように製造され得る。しかし、300mm以上の大きさのウエハを移送する基板移送装置を搭載するためのサイズを考慮すると、挿入部370’の第1方向12への長さは約50mm以上、第2方向14への幅は約400mm以上で作製することが考慮される。さらに、第2プレート部350’の全重量は数百kg以上となり得るため、mm単位以下の細部的な部分では当然加工誤差が発生する。
【0089】
多少誇張されて示されたが、図6の下側の図を参照すると、mmレベルの加工誤差が発生しても、挿入部370’が収容部330’に挿入が完了したとき、第1プレート部310’及び第2プレート部350’上にあるガイドレール(図示せず)の整列に誤差が発生するという問題がある。
【0090】
また、突出した挿入部370’の部分は略直方体形状を有するようになるが、ある一辺で加工誤差が発生する場合、挿入部370’の面と収容部330’の面が接触する過程で他の面の整列がずれ得るという問題がある。例えば、挿入部370’の下部面372’と収容部330’の下部面332’がぴったり合うように面接触したのに対し、挿入部370’の上部面371’と収容部330’の上部面331’はうまく合わずにねじれた状態となり得る。上部面、下部面だけでなく、左側面、右側面でも加工誤差が発生する場合、ねじれる問題はそのまま発生し得る。
【0091】
また、挿入部370’と収容部330’が面接触する過程で摩擦によって過剰な微細パーティクルが発生することがあり、このような微細パーティクルは、基板移送装置及び基板処理設備の内部を汚染させる危険性がある。
【0092】
したがって、本発明は、図6の比較例の上述した問題を解決するために、挿入部370と収容部330が点接触または線接触する構造を提案することを特徴とする。以下では、第1プレート部310と第2プレート部350の連結過程を説明する。
【0093】
図7は、本発明の一実施例に係る移送プレートセット300(310,350)の連結を示す概略的な側断面図である。図8は、本発明の一実施例に係る移送プレートセット300(310,350)の連結を示す概略的な平面図である。
【0094】
まず、図7を参照すると、挿入部370が収容部330に進入する過程で収容部330の上部面331(又は、カバー部340の下部面)及び下部面332に接触することができる。このとき、挿入部370の上下部に形成された第1突出部375(375a,375b)が先に収容部330の上部面/下部面(331,332)に接触することができる。第1突出部375(375a,375b)は、収容部330の上部面/下部面(331,332)に点接触PC又は線接触LCしながら、挿入部370が収容部330にスムーズに進入することを案内することができる。すなわち、挿入部370と収容部330との接触が、面と面の接触ではなく、点と面、線と面の接触であるので、少ない摩擦でスムーズに進入可能であるという利点がある。
【0095】
また、第1突出部375(375a,375b)の高さと、挿入部370の上部面371又は下部面372との高さの差D3によって、挿入部370が進入しながらねじれの補正が可能になる効果がある。言い換えると、挿入部370は、上部の第1突出部375aと上部面371との間、または、下部の第1突出部375bと下部面372との間には、高さの差D3によって空き空間が形成されるが、この空き空間がねじれに対する余裕空間として作用することができる。
【0096】
例えば、図7の上側の図のように、挿入部370がねじれた状態で進入しても、高さの差D3で確保される空き空間によって、収容部330と挿入部370が直ぐにずれずに点接触又は線接触を維持しながら十分にさらに進入することができる。継続して挿入部370が収容部330に挿入されながら、挿入部370の水平軸の上下方向、すなわち、第1方向12の軸の一点を基準として上下方向への回転ピッチ(pitch;PI)が制御され得る。これによって、図7の下側の図のように、挿入部370に若干の加工誤差が発生しても、挿入部370は位置が制御されて収容部330に挿入され得るようになる。
【0097】
次に、図8を参照すると、挿入部370が収容部330に進入する過程において収容部330の左側面333及び右側面334に接触することができる。このとき、挿入部370の左右側面に形成された第2突出部376(376a,376b)が先に収容部330の左側面/右側面333,334に接触することができる。第2突出部376(376a,376b)は、収容部330の左側面/右側面333,334に点接触PC又は線接触LCしながら、挿入部370が収容部330にスムーズに進入することを案内することができる。すなわち、挿入部370と収容部330との接触が、面と面の接触ではなく、点と面、線と面の接触であるので、少ない摩擦でスムーズに進入可能であるという利点がある。
【0098】
また、第2突出部376(376a,356b)の幅と挿入部370の端部(前面端部)の幅の差L2によって、挿入部370が進入しながらねじれの補正が可能になる効果がある。言い換えると、挿入部370は、第2突出部376(376a,356b)の幅と挿入部370の端部(前面端部)との間には幅L2によって空き空間が形成されるが、この空き空間がねじれに対する余裕空間として作用することができる。
【0099】
例えば、図8の上側の図のように、挿入部370がねじれた状態で進入しても、幅の差L2で確保される空き空間によって、収容部330と挿入部370が直ぐにずれずに点接触又は線接触を維持しながら十分にさらに進入することができる。継続して挿入部370が収容部330に挿入されながら、挿入部370の水平軸の左右方向、すなわち、第1方向12の軸の一点を基準として左右方向への回転ヨー(yaw;YW)が制御され得る。これによって、図8の下側の図のように、挿入部370に若干の加工誤差が発生しても、挿入部370は位置が制御されて収容部330に挿入され得るようになる。
【0100】
前記のように、本発明の移送プレートセット300(310,350)は、挿入部370が収容部330と点接触又は線接触しながら挿入されて固定され得る効果がある。第1プレート部310と第2プレート部350の相互連結が完了すると、第1プレート部310の上部に配置された第1ガイド部材320と第2プレート部350の上部に配置された第2ガイド部材360は同じ軸で整列され得る。
【0101】
図9は、本発明の一実施例に係る移送プレートセット300(310,350-1,350-2)を連続的に連結する過程を示す概略的な平面図である。
【0102】
図9を参照すると、挿入部370が形成された第2プレート部350-1,350-2が複数個提供され得る。それぞれの第2プレート部350-1,350-2は、挿入部370以外に収容部330も形成され得る。
【0103】
まず、第1プレート部310と第2プレート部350-1が連結され得る。第1プレート部310の収容部330に第2プレート部350-1の挿入部370が挿入固定されることによって、第1プレート部310と第2プレート部350-1が連結され得る。したがって、ガイドレール320,360同士が同じ軸で整列され得る。
【0104】
次に、第2プレート部350-1と他の第2プレート部350-2が連結され得る。第2プレート部350-1の収容部330に第2プレート部350-2の挿入部370が挿入固定されることによって、第2プレート部350-1と他の第2プレート部350-2が連結され得る。したがって、ガイドレール360同士が同じ軸で整列され得る。前記のような過程を順次行うことによって、複数のプレート部を連結することができ、基板移送ユニット400をガイドすることができるガイドレール320,360も同じ軸で整列を合わせて延長できるようになる。
【0105】
本発明は、図面に示された実施例を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な他の実施例が可能であるということが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0106】
10 基板処理設備
100 インデックスモジュール
200 工程処理モジュール
240 移送チャンバ
300 移送プレート、移送プレートセット
310 第1プレート部
311 第1ベース
320 第1ガイド部材
330 収容部
337 固定ピン
350 第2プレート部
351 第2ベース
360 第2ガイド部材
370 挿入部
375 第1突出部
376 第2突出部
377 固定口
400 基板移送ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9