(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165467
(43)【公開日】2023-11-16
(54)【発明の名称】撮像モジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20231109BHJP
H04N 25/00 20230101ALI20231109BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H04N5/335
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076487
(22)【出願日】2022-05-06
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520124752
【氏名又は名称】株式会社ミライズテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 功二
(72)【発明者】
【氏名】宮脇 正太郎
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA10
4M118BA14
4M118CA01
4M118HA14
4M118HA25
4M118HA30
5C024CY47
5C024CY48
5C024CY49
5C024EX21
5C024EX22
5C024EX25
(57)【要約】
【課題】 撮像素子チップを三次元曲面に沿って湾曲させるときに撮像素子チップの破損を抑制する技術を提案する。
【解決手段】 撮像モジュールであって、第1方向に沿う断面において凹状に湾曲しているとともに前記第1方向に直交する第2方向に沿う断面において凹状に湾曲している凹部(22)を備えるベース部材(20)と、前記凹部の表面に沿って湾曲した状態で前記凹部に固定された撮像素子チップ(30)を有する。前記撮像素子チップが、イメージセンサーが設けられている撮像素子領域(32)と、前記撮像素子領域の周囲に配置されている外周領域(34)を有する。前記外周領域の一部に、前記撮像素子チップが波状に湾曲している波状部(38)が設けられている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像モジュールであって、
第1方向に沿う断面において凹状に湾曲しているとともに前記第1方向に直交する第2方向に沿う断面において凹状に湾曲している凹部(22)を備えるベース部材(20)と、
前記凹部の表面に沿って湾曲した状態で前記凹部に固定された撮像素子チップ(30)、
を有し、
前記撮像素子チップが、
イメージセンサーが設けられている撮像素子領域(32)と、
前記撮像素子領域の周囲に配置されている外周領域(34)、
を有し、
前記外周領域の一部に、前記撮像素子チップが波状に湾曲している波状部(38)が設けられている、撮像モジュール。
【請求項2】
前記撮像素子チップの外形が四角形であり、
前記波状部が、前記四角形が有する4つの辺(30a、30b)のうちの少なくとも1つの中央部を含む範囲に設けられている、
請求項1に記載の撮像モジュール。
【請求項3】
前記撮像素子チップの外形が長方形であり、
前記波状部が、前記長方形が有する2つの長辺(30a)のうちの少なくとも1つの中央部を含む範囲に設けられている、
請求項2に記載の撮像モジュール。
【請求項4】
前記撮像素子チップを前記凹部に接着する接着層(40)をさらに有し、
前記波状部が前記凹部に接着されていない、
請求項1~3のいずれか一項に記載の撮像モジュール。
【請求項5】
前記凹部の表面のうちの前記波状部に対向する部分に、孔(20a)または窪み(20b)が設けられている請求項4に記載の撮像モジュール。
【請求項6】
前記撮像素子チップを前記凹部に接着する接着層をさらに有し、
前記凹部の表面が、波状に湾曲している波状表面(20c)を有し、
前記波状部が、前記波状表面に沿って波状に湾曲した状態で前記接着層によって前記波状表面に接着されている、
請求項1~3のいずれか一項に記載の撮像モジュール。
【請求項7】
前記撮像素子チップの前記外周領域のうちの前記波状部以外の領域の表面に電極パッド(36)が設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載の撮像モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、撮像モジュールに関する。
【0002】
特許文献1には、湾曲した凹部に撮像素子チップを貼り付けることによって、撮像素子チップを球面状に湾曲した状態で固定する技術が開示されている。このように撮像素子チップを湾曲させることで、収差を抑制することができる。これにより、結像レンズの数を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
撮像素子チップを球面等のような三次元曲面に沿って湾曲させると、撮像素子チップの一部の領域に高い応力が加わる。特に、収差をより効果的に抑制するために三次元曲面の曲率半径を小さくすると、撮像素子チップの一部の領域に特に高い応力が加わる。このように撮像素子チップの一部の領域に加わる応力が高くなると、その領域で撮像素子チップが折れ曲がる等して破損する。本明細書では、撮像素子チップを三次元曲面に沿って湾曲させるときに撮像素子チップの破損を抑制する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する撮像モジュールは、第1方向に沿う断面において凹状に湾曲しているとともに前記第1方向に直交する第2方向に沿う断面において凹状に湾曲している凹部を備えるベース部材と、前記凹部の表面に沿って湾曲した状態で前記凹部に固定された撮像素子チップ、を有する。前記撮像素子チップが、イメージセンサーが設けられている撮像素子領域と、前記撮像素子領域の周囲に配置されている外周領域、を有している。前記外周領域の一部に、前記撮像素子チップが波状に湾曲している波状部が設けられている。
【0006】
この撮像モジュールでは、ベース部材の凹部が、第1方向に沿う断面において凹状に湾曲しているとともに第1方向に直交する第2方向に沿う断面において凹状に湾曲している。すなわち、凹部の表面は三次元曲面である。また、撮像素子チップが、凹部の表面に沿って湾曲した状態で凹部に固定されている。撮像素子チップの外周領域に、撮像素子チップが波状に湾曲している波状部が設けられている。波状部が外周領域に設けられているので、撮像素子領域で好適に撮像することができる。また、波状部が設けられていることで、波状部以外の部分で撮像素子チップに大きい応力が加わることが抑制される。これによって、波状部以外の部分で撮像素子チップが破損することが抑制される。また、波状部では、撮像素子チップが波状に湾曲しているので、撮像素子チップが折れ曲がることが防止される。このため、波状部での撮像素子チップの破損が抑制される。このように、この撮像モジュールの構造によれば、撮像素子チップを三次元曲面に沿って湾曲させるときに撮像素子チップの破損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図6】撮像素子チップを凹部に貼り付ける工程を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書が開示する一例の撮像モジュールでは、前記撮像素子チップの外形が四角形であってもよい。前記波状部が、前記四角形が有する4つの辺のうちの少なくとも1つの中央部を含む範囲に設けられていてもよい。
【0009】
撮像素子チップの外形が四角形である場合には、四角形の各辺の中央部で高い圧縮応力が生じ易い。上記のように、波状部が、4つの辺のうちの少なくとも1つの中央部を含む範囲に設けられていることで、撮像素子チップの破損を効果的に抑制できる。
【0010】
本明細書が開示する一例の撮像モジュールでは、前記撮像素子チップの外形が長方形であってもよい。前記波状部が、前記長方形が有する2つの長辺のうちの少なくとも1つの中央部を含む範囲に設けられていてもよい。
【0011】
撮像素子チップの外形が長方形である場合には、長方形の各長辺の中央部で特に高い圧縮応力が生じ易い。上記のように、波状部が、2つの長辺のうちの少なくとも1つの中央部を含む範囲に設けられていることで、撮像素子チップの破損を効果的に抑制できる。
【0012】
本明細書が開示する一例の撮像モジュールは、前記撮像素子チップを前記凹部に接着する接着層をさらに有していてもよい。前記波状部が前記凹部に接着されていなくてもよい。
【0013】
この構成によれば、撮像素子チップの凹部に接着されていない部分が凹部に拘束されることなく変形できるので、その部分で撮像素子チップを屈曲させることなく波状に湾曲させて波状部を形成することができる。
【0014】
本明細書が開示する一例の撮像モジュールでは、前記凹部の表面のうちの前記波状部に対向する部分に、孔または窪みが設けられていてもよい。
【0015】
本明細書が開示する一例の撮像モジュールでは、前記撮像素子チップを前記凹部に接着する接着層をさらに有していてもよい。前記凹部の表面が、波状に湾曲している波状表面を有していてもよい。前記波状部が、前記波状表面に沿って波状に湾曲した状態で前記接着層によって前記波状表面に接着されていてもよい。
【0016】
この構成によれば、波状表面に沿って撮像素子チップを波状に湾曲させて波状部を形成することができる。
【0017】
本明細書が開示する一例の撮像モジュールでは、前記撮像素子チップの前記外周領域のうちの前記波状部以外の領域の表面に電極パッドが設けられていてもよい。
【0018】
この構成によれば、電極パッドに対して好適に配線を接続することができる。
【実施例0019】
図1に示す実施例1の撮像モジュール10は、ベース部材20と撮像素子チップ30を有している。ベース部材20は、板状の部材である。ベース部材20は、アルミニウム等の金属により構成されていてもよいし、樹脂等によって構成されていてもよい。ベース部材20の上面には、凹部22が設けられている。凹部22は、凹状に湾曲した表面を有している。凹部22の表面は、三次元曲面である。すなわち、凹部22の表面は、x方向に沿う断面において凹状に湾曲しているとともに、y方向(すなわち、x方向に直交する方向)に沿う断面において凹状に湾曲している。例えば、凹部22の表面形状は、球面であってもよいし、非球面(例えば、楕円体の表面形状、所定の二字曲線の回転体の表面形状など)であってもよい。撮像素子チップ30は、画像を撮影する半導体チップである。撮像素子チップ30は、凹部22内に配置されている。撮像素子チップ30は、凹部22の表面に貼り付けられている。
【0020】
図2に示すように、撮像モジュール10を上から見たときに、撮像素子チップ30の外形は長方形である。撮像素子チップ30の外形である長方形の長辺30aはx方向に沿って伸びており、この長方形の短辺30bはy方向に沿って伸びている。撮像素子チップ30は、撮像素子領域32と外周領域34を有している。撮像素子チップ30を上から見たときに、撮像素子領域32が撮像素子チップ30の中央に配置されており、外周領域34が撮像素子領域32の周囲に配置されている。撮像素子領域32には、CCDイメージセンサー(Charge Coupled Device イメージセンサー)、CMOSイメージセンサー(Complementary Metal Oxide Semiconductor イメージセンサー)等のイメージセンサーが設けられている。撮像素子領域32によって画像が撮影される。外周領域34には、イメージセンサーが設けられていない。外周領域34の表面には、複数の電極パッド36が設けられている。図示していないが、各電極パッド36には、ボンディングワイヤー等の配線が接続されている。
【0021】
図3、4に示すように、凹部22の表面は、x方向に沿う断面とy方向に断面の両方において凹状に湾曲している。撮像素子チップ30と凹部22の表面の間に接着層40が設けられている。接着層40は、硬化した接着剤によって構成されている。接着層40は、撮像素子チップ30を凹部22の表面に接着している。接着層40によって、撮像素子チップ30は、凹部22の表面に沿って湾曲した状態で凹部22の表面に固定されている。
【0022】
図2に示すように、外周領域34には、波状部38が設けられている。波状部38は、撮像素子チップ30が波状に湾曲している部分である。接着層40は、波状部38の下部には設けられておらず、波状部38の下部を除く撮像素子チップ30の下部の全域に設けられている。撮像素子領域32の全域は、接着層40によって、凹部22の表面に沿って湾曲した状態で凹部22の表面に固定されている。波状部38を除く外周領域34の全域は、接着層40によって、凹部22の表面に沿って湾曲した状態で凹部22の表面に固定されている。
【0023】
図2に示すように、波状部38は、撮像素子チップ30の外形である長方形の4つの辺のそれぞれの中央部を含む範囲に設けられている。すなわち、撮像素子チップ30は、2つの長辺30aの中央部を含む範囲に設けられた波状部38aと、2つの短辺30bの中央部を含む範囲に設けられた波状部38bを有している。
図5は、
図2のV-V線における断面を示している。すなわち、
図5は、波状部38aのx方向に沿う縦断面を示している。
図5に示すように、ベース部材20には、貫通孔20aが設けられている。貫通孔20aは、波状部38aの下部に配置されている。貫通孔20aは、波状部38aの下部で凹部22の表面に開口している。また、上述したように、波状部38aの下部には接着層40が設けられていない。したがって、波状部38aは接着層40によって拘束されていない。上述したように、波状部38aでは、撮像素子チップ30が波状に湾曲している。すなわち、波状部38aでは、撮像素子チップ30が上下に繰り返し湾曲している。波状部38aは、外周領域34が長辺30a近傍でx方向に圧縮されることで波状に歪んだ部分である。したがって、波状部38aでは、x方向に沿う断面において撮像素子チップ30が波状に湾曲している。波状部38bのy方向に沿う縦断面は、波状部38aのx方向に沿う断面(すなわち、
図5)と同じ構造を有している。すなわち、波状部38bの下部には貫通孔20aが設けられており、波状部38bの下部には接着層40が設けられていない。波状部38bは、外周領域34が短辺30b近傍でy方向に圧縮されることで波状に歪んだ部分である。したがって、波状部38bでは、y方向に沿う断面において撮像素子チップ30が波状に湾曲している。
【0024】
次に、撮像モジュール10の製造方法について説明する。撮像モジュール10の製造工程では、
図6に示すように、湾曲していない平板形状の撮像素子チップ30を凹部22の表面に貼り付ける。より詳細には、まず、撮像素子チップ30の下面または凹部22の表面に、接着剤(すなわち、硬化前の接着層40)を塗布する。このとき、撮像素子チップ30の波状部38が形成される領域(すなわち、長辺30aの中央部周辺の領域と短辺30bの中央部周辺の領域)の下部に接着剤が配置されず、撮像素子チップ30のその他の領域の下部に接着剤が配置されるように、接着剤を塗布する。次に、
図6に示すように、ベース部材20と撮像素子チップ30を加熱しながら撮像素子チップ30を凹部22の表面に向かって加圧する。加圧によって撮像素子チップ30が凹部22の表面に沿って湾曲する。また、加熱によって接着剤が硬化する。その結果、撮像素子チップ30が、凹部22の表面に沿って湾曲した状態で、接着層40によって凹部22の表面に接着される。その後、各電極パッド36に対してワイヤーボンディングを行うことで、撮像モジュール10が完成する。
【0025】
撮像素子チップ30を凹部22の表面に向かって加圧するとき(すなわち、撮像素子チップ30を凹部22の表面に沿って湾曲させるとき)に、撮像素子チップ30の外周領域34に圧縮応力が加わる。より詳細には、長辺30aの近傍では外周領域34をx方向に圧縮する応力が加わり、短辺30bの近傍では外周領域34をy方向に圧縮する応力が加わる。特に、長辺30aの中央部周辺と短辺30bの中央部周辺で高い圧縮応力が発生する。上述したように、長辺30aの中央部周辺の領域と短辺30bの中央部周辺の領域には接着剤が塗布されていない。したがって、長辺30aの中央部周辺の領域と短辺30bの中央部周辺の領域は、接着剤に拘束されることなく、圧縮応力によって歪むことができる。接着剤が塗布されていない領域内では、応力を均等に分散するように外周領域34が歪むので、外周領域34が波状に湾曲する。その結果、長辺30aの中央部周辺に波状部38aが形成され、短辺30bの中央部周辺に波状部38bが形成される。このように、外周領域34に接着剤によって拘束されない領域が設けられていると、この領域内で外周部が折れ曲がることなく波状に湾曲することができる。したがって、この領域(すなわち、波状部38が形成される領域)内での撮像素子チップ30の破損を抑制することができる。また、波状部38a、38bが形成されることで、波状部38a、38bの外部で撮像素子チップ30に生じる応力を緩和することができる。これによって、波状部38a、38bの外部での撮像素子チップ30の破損を抑制することができる。また、波状部38a、38bの外部では、撮像素子チップ30を凹部22の表面に沿って湾曲させることができる。撮像素子領域32内に波状部38が形成されないので、撮像素子領域32内のイメージセンサーで好適に画像を撮影することができる。特に、撮像素子領域32の全域が凹部22の表面に密着するように湾曲するので、画像の撮影時に収差を抑制することができる。また、電極パッド36が波状部38a、38bの外部に設けられているので、電極パッド36に対してボンディングワイヤーを好適に接続することができる。
【0026】
なお、実施例1では、波状部38の下部(すなわち、凹部22の表面のうちの波状部38に対向する部分)に貫通孔20aが設けられていた。しかしながら、
図7に示すように、凹部22の表面のうちの波状部38に対向する部分に窪み20bが設けられていてもよい。このように、貫通孔20aに代えて窪み20bを設けても、好適に波状部38を形成することができる。また、
図8に示すように、波状部38の下部に、貫通孔や窪みが設けられていなくてもよい。このように波状部38の下部に貫通孔や窪みを設けなくても、波状部38の下部に接着層40が存在しなければ、波状部38は接着層40によって拘束されない。したがって、撮像素子チップ30を接着する工程において、接着剤が塗布されていない領域で外周領域34を波状に湾曲させることができ、好適に波状部38を形成することができる。
実施例2の構造によれば、波状部38の形状を、ベース部材20の波状表面20cに沿った形状とすることができる。したがって、波状表面20cの曲率を波状部38で破損が生じない曲率としておくことで、波状部38で撮像素子チップ30が破損することを抑制できる。また、外周領域34に波状部38が形成されることで、波状部38以外の部分で生じる応力を低減することができ、波状部38以外の部分での撮像素子チップ30の破損を抑制できる。このように、実施例2の構造でも、撮像素子チップ30の破損を抑制できる。
なお、上述した実施例1、2では、波状部38が長辺30aの中央部を含む範囲と短辺30bの中央部を含む範囲に設けられえていた。しかしながら、4つの辺30a、30bの少なくとも1つの中央部を含む範囲に波状部38が設けられていればよい。辺30a、30bの中央部では高い圧縮応力が生じ易いので、いずれかの辺の中央部を含む範囲に波状部38が設けられていればその中央部での撮像素子チップ30の破損を抑制できる。なお、長辺30aの中央部では短辺30bの中央部よりも高い圧縮応力が生じ易いので、4つの辺30a、30bの一部にのみ波状部38を設ける場合には、長辺30aの中央部を含む範囲に波状部38を設けた方がよい。また、撮像素子チップ30が正方形の外形を有する場合にも、4つの辺の中央部の全てまたは一部を含む範囲に波状部を設けることができる。また、撮像素子チップ30の外周領域34で各辺の中央部以外に高い応力が生じる場合には、その位置に波状部を設けてもよい。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。