(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165486
(43)【公開日】2023-11-16
(54)【発明の名称】原料払出装置
(51)【国際特許分類】
A47J 42/50 20060101AFI20231109BHJP
A47J 31/44 20060101ALI20231109BHJP
G07F 13/00 20060101ALI20231109BHJP
【FI】
A47J42/50
A47J31/44
G07F13/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076531
(22)【出願日】2022-05-06
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】持田 幸秀
【テーマコード(参考)】
3E047
4B104
【Fターム(参考)】
3E047AA10
3E047DB03
4B104BA07
4B104DA05
(57)【要約】
【課題】豆形状原料が搬出経路と刃部との間に挟まることを防止して、所定量の豆形状原料を良好に払い出すこと。
【解決手段】コーヒー豆を収容して保管し、かつ内蔵する搬出駆動部40の駆動により払出口33よりコーヒー豆を払い出す原料箱30であって、搬出駆動部40は、払出口33に近接する態様で払出口33に連通する中空筒状の搬出経路34を貫通する円筒状の軸部41と、軸部41の外周部に軸部41の径方向外部に突出する態様で螺旋状に延在する刃部42とを有し、かつ軸部41の中心軸回りに回転することにより払出口33に向けてコーヒー豆を搬出しつつ払出口33よりコーヒー豆を払い出す搬出オーガ40aを備え、搬出経路34は、上縁部と刃部42との軸部41の中心軸方向に直交する方向の最短距離Lがコーヒー豆の通過を許容する大きさを有している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
豆形状原料を収容して保管し、かつ内蔵する搬出駆動部の駆動により払出口より豆形状原料を払い出す原料払出装置であって、
前記搬出駆動部は、前記払出口に近接する態様で該払出口に連通する中空筒状の搬出経路を貫通する円筒状の軸部と、前記軸部の外周部に該軸部の径方向外部に突出する態様で螺旋状に延在する刃部とを有し、かつ該軸部の中心軸回りに回転することにより前記払出口に向けて豆形状原料を搬出しつつ該払出口より豆形状原料を払い出す搬出オーガを備え、
前記搬出経路は、自身の上縁部と、前記搬出オーガにおける前記刃部との前記軸部の中心軸方向に直交する方向の最短距離が前記豆形状原料の通過を許容する大きさを有していることを特徴とする原料払出装置。
【請求項2】
前記搬出経路は、前記軸部の中心軸方向に直交する方向の縦断面形状が楕円形状を成していることを特徴とする請求項1に記載の原料払出装置。
【請求項3】
前記豆形状原料は、コーヒー豆であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の原料払出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原料払出装置に関し、より詳細には、例えばコンビニエンスストア等の店舗に設置されたコーヒーマシン等に適用される原料払出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばコンビニエンスストア等の店舗には、コーヒーマシン等の飲料供給装置が設置されている。この飲料供給装置は、利用者により飲料が選択された場合に、例えばコーヒー豆挽き及びドリッピングの抽出処理等を飲料生成部で行って飲料を生成し、飲料供給部に配置された容器であるカップに対して、該飲料供給部を構成するノズルより飲料を吐出して供給するものである。
【0003】
そのような飲料供給装置においては、コーヒー豆を収容して保管する原料箱が設けられており、原料箱は、内蔵する搬出駆動部が駆動することにより、飲料の生成に必要な量のコーヒー豆を飲料生成部に払い出している(例えば、
図1参照)。
【0004】
図7は、飲料供給装置に適用される従来の原料箱の内部構造を示す断面側面図である。この
図7に示した原料箱70は、上面に形成された投入口71が蓋72により閉塞されており、下方後端部に払出口73を有している。また原料箱70には、払出口73に連通する態様で中空円筒状の搬出経路74が形成されており、該払出口73に近接する態様で搬出オーガ80が搬出経路74を貫通して配設されている。
【0005】
搬出オーガ80は、上記搬出駆動部を構成するものであり、前後方向に沿って延在する円筒状の軸部81と、この軸部81の外周部に該軸部81の径方向外部に突出する態様で螺旋状に延在する刃部82とを有している。このような搬出オーガ80は、軸部81の中心軸回りに回転することにより、払出口73に向けてコーヒー豆を搬出しつつ払出口73よりコーヒー豆を払い出すものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記搬出オーガ80は、刃部82の前後のピッチ間に拘束された粉末原料を搬出しつつ払い出すために、搬出経路74の縦断面形状、すなわち軸部81の中心軸に直交する方向の断面形状が、搬出オーガ80の縦断面形状と同心円となる円形状を成しており、搬出経路74の上縁部と、搬出オーガ80における刃部82との軸部81の中心軸方向に直交する方向の最短距離Mが非常に小さく形成されていた。
【0008】
このように最短距離Mが非常に小さく形成されていたので、原料箱70に粉末原料ではなくコーヒー豆が収容された場合、搬出経路74に進入するコーヒー豆が該搬出経路74の上縁部と刃部82との間に挟まって搬出オーガ80の回転を阻害したり、挟まったコーヒー豆が粉砕されたりして、所定量のコーヒー豆を払い出すことができない虞れがあった。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みて、豆形状原料が搬出経路と刃部との間に挟まることを防止して、所定量の豆形状原料を良好に払い出すことができる原料払出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係る原料払出装置は、豆形状原料を収容して保管し、かつ内蔵する搬出駆動部の駆動により払出口より豆形状原料を払い出す原料払出装置であって、前記搬出駆動部は、前記払出口に近接する態様で該払出口に連通する中空筒状の搬出経路を貫通する円筒状の軸部と、前記軸部の外周部に該軸部の径方向外部に突出する態様で螺旋状に延在する刃部とを有し、かつ該軸部の中心軸回りに回転することにより前記払出口に向けて豆形状原料を搬出しつつ該払出口より豆形状原料を払い出す搬出オーガを備え、前記搬出経路は、自身の上縁部と、前記搬出オーガにおける前記刃部との前記軸部の中心軸方向に直交する方向の最短距離が前記豆形状原料の通過を許容する大きさを有していることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上記原料払出装置において、前記搬出経路は、前記軸部の中心軸方向に直交する方向の縦断面形状が楕円形状を成していることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記原料払出装置において、前記豆形状原料は、コーヒー豆であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、搬出経路は、自身の上縁部と搬出オーガにおける刃部との軸部の中心軸方向に直交する方向の最短距離が豆形状原料の通過を許容する大きさを有しているので、搬出経路に進入する豆形状原料が該搬出経路の上縁部と刃部との間に挟まることを抑制でき、これにより搬出オーガの回転がロック等して阻害されたり、豆形状原料が粉砕されたりすることを防止でき、搬出オーガが所定時間回転することにより所定量の豆形状原料を払い出すことができる。従って、豆形状原料が搬出経路と刃部との間に挟まることを防止して、所定量の豆形状原料を良好に払い出すことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態である原料払出装置が適用された飲料供給装置の外観構成を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施の形態である原料払出装置が適用された飲料供給装置の特徴的な制御系を模式的に示すブロック図である。
【
図3】
図3は、
図2に示した制御部が実施する飲料供給制御処理の処理内容を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、
図1及び
図2に示した1つの原料箱の内部構造を示す断面側面図である。
【
図7】
図7は、飲料供給装置に適用される従来の原料箱の内部構造を示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る原料払出装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
<飲料供給装置の構成概要>
図1及び
図2は、それぞれ本発明の実施の形態である原料払出装置が適用された飲料供給装置を示すもので、
図1は、外観構成を示す斜視図であり、
図2は、特徴的な制御系を模式的に示すブロック図である。
【0017】
ここで例示する飲料供給装置は、例えばコンビニエンスストア等の店舗に設置されるコーヒーマシンであり、例えばコーヒー豆挽き及びドリッピングの抽出処理を行って、容器であるカップCにコーヒー等の飲料を供給するものである。このような飲料供給装置は、装置本体1を備えている。
【0018】
装置本体1は、本体キャビネット10及び前面扉20を備えている。本体キャビネット10は、前面に開口を有する略直方状の形態を成すものである。この本体キャビネット10には、原料箱(原料払出装置)30と飲料生成部50とが設けられている。
【0019】
原料箱30は、飲料の原料であるコーヒー豆を収容して保管するものであり、本実施の形態では4つ設けられている。これら原料箱30は、それぞれ搬出駆動部40を内蔵している。搬出駆動部40は、搬出オーガ40aと、この搬出オーガ40aを駆動させる搬出モータ40bとにより構成されており、所定量のコーヒー豆を飲料生成部50に払い出すものである。かかる搬出駆動部40の詳細については後述する。
【0020】
飲料生成部50は、原料箱30から払い出されたコーヒー豆と、湯を貯留する貯湯部(図示せず)から供給された湯とでコーヒーを生成するものである。より詳細に説明すると、飲料生成部50は、原料箱30から払い出されたコーヒー豆を粉砕し、粉砕した豆と貯湯部からの湯とでコーヒーを抽出して生成するものである。
【0021】
前面扉20は、本体キャビネット10の前面の開口を閉塞するのに十分な大きさを有する扉体である。この前面扉20は、本体キャビネット10の前方側一側縁部において、上下方向に沿って延在する図示せぬ軸部の中心軸回りに揺動可能に設けられており、本体キャビネット10の前面の開口を開閉することが可能である。
【0022】
かかる前面扉20は、前面が接客面を構成しており、表示部21、飲料供給部22及び開閉扉23が設けられている。表示部21は、例えば液晶タッチパネルで構成されており、各種情報を表示するとともに、タッチ操作等の入力操作が可能な入力部21aを有している。
【0023】
飲料供給部22は、表示部21の下方側に設けられており、ノズル22aとステージ22bとを有している。ノズル22aは、飲料生成部50で生成された飲料を下方に向けて吐出するものである。ステージ22bは、ノズル22aの下方域に設けられている。このステージ22bは、カップCを載置させるものであり、円弧状のストッパ22cが設けられている。
【0024】
開閉扉23は、例えば透明な樹脂等の透光性材料により構成されるものであり、飲料供給部22の入口22dを覆うのに十分な大きさを有している。この開閉扉23は、左側端部が前面扉20に軸支されており、前後方向に沿って揺動可能なものである。つまり、開閉扉23は、飲料供給部22に近接離反する態様で前後方向に沿って揺動可能であり、飲料供給部22に近接する態様で後方に揺動する場合に飲料供給部22の入口22dを閉成させることが可能であり、飲料供給部22から離隔する態様で前方に揺動する場合に飲料供給部22の入口22dを開成させることが可能である。
【0025】
図2に示すように、飲料供給装置は、容器検出部24、扉開閉検知部25、扉開閉ロック機構26及び制御部60を備えている。
【0026】
容器検出部24は、例えば光センサ等により構成されるもので、飲料供給部22におけるカップCの配置の有無、すなわちステージ22bにカップCが載置されたか否かを検出するものである。かかる容器検出部24は、カップCの有無の検出結果を制御部60に与えるものである。
【0027】
扉開閉検知部25は、飲料供給部22の入口22dの近傍に設けられており、例えば光センサ等で構成されるものである。この扉開閉検知部25は、開閉扉23による入口22dの開閉を検知するものであり、より詳細には、入口22dが閉成、すなわち開閉扉23が閉となるか否かを検知するものである。かかる扉開閉検知部25は、開閉扉23が閉となるか否かの検知結果を制御部60に与えるものである。
【0028】
扉開閉ロック機構26は、飲料供給部22の入口22dの近傍に設けられている。この扉開閉ロック機構26は、入口22dを閉成する開閉扉23が閉となる状態を保持させて該開閉扉23が前方に向けて揺動することを規制するロック状態と、該開閉扉23が前方に向けて揺動することを許容する解除状態との間で択一的に切替可能なものである。かかる扉開閉ロック機構26の切り替えは、制御部60から与えられる指令に応じて行われる。
【0029】
制御部60は、上述した原料箱30、飲料生成部50、表示部21、容器検出部24、扉開閉検知部25、扉開閉ロック機構26に電気的に接続されており、同じく電気的に接続された記憶部61に記憶されたプログラムやデータに従って、これら各部の動作を統括的に制御するものである。また記憶部61には、供給可能な飲料のレシピデータが格納してある。
【0030】
尚、制御部60は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
【0031】
<飲料供給装置の動作概要>
図3は、
図2に示した制御部60が実施する飲料供給制御処理の処理内容を示すフローチャートである。かかる飲料供給制御処理の処理内容を説明しながら飲料供給装置の動作について説明する。
【0032】
この飲料供給制御処理において制御部60は、容器検出部24が、カップCが飲料供給部22に有ると検出したか否かを判断する(ステップS101)。すなわち、容器検出部24は、カップCがステージ22bに載置されたか否かを検出する。カップCが有ると検出されない場合(ステップS101:No)には、制御部60は、ステップS101の判断処理を繰り返す。
【0033】
カップCが有ると検出された場合(ステップS101:Yes)、制御部60は、扉開閉検知部25の検知結果をもとに、開閉扉23が閉であるか否かを判断し(ステップS102)、開閉扉23が閉でない場合(ステップS102:No)には、ステップS102の判断処理を繰り返す。
【0034】
一方、制御部60は、開閉扉23が閉である場合(ステップS102:Yes)には、扉開閉ロック機構26を用いて開閉扉23を閉状態にロックする(ステップS103)。
【0035】
そして制御部60は、表示部21に対して、供給可能な飲料の表示と、入力部21aのタッチを案内する案内表示を行う(ステップS104)。
【0036】
その後、制御部60は、入力部21aがタッチされたか否かを判断する(ステップS105)。入力部21aがタッチされない場合(ステップS105:No)、制御部60は、ステップS105の判断処理を繰り返す。
【0037】
一方、入力部21aがタッチされた場合(ステップS105:Yes)、制御部60は、飲料の供給指令が与えられたものとして、入力部21aのタッチにより選択された飲料を生成するための原料の払い出しを行う(ステップS106)。すなわち、制御部60は、該当する原料箱30の搬出駆動部40を駆動させて所定量の原料を飲料生成部50に払い出す。
【0038】
制御部60は、原料の払い出しを行った後に、飲料生成部50に対して、供給する飲料の生成及び供給の処理を行わせる(ステップS107)。その後、制御部60は、飲料生成部50による飲料供給が終了したか否かを判断する(ステップS108)。飲料供給が終了していない場合(ステップS108:No)には、制御部60は、ステップS107に戻って飲料の生成及び供給の処理を続行する。一方、飲料供給が終了した場合(ステップS108:Yes)には、制御部60は、扉開閉ロック機構26による開閉扉23の閉状態のロックを解除し(ステップS109)、その後に手順をリターンして今回の処理を終了する。
【0039】
<原料箱30の構成>
図4及び
図5は、それぞれ
図1及び
図2に示した1つの原料箱30の内部構造を示す断面図である。上述したように、原料箱30は、複数(図示の例では4つ)設けられており、他の原料箱30と並設されている。これら原料箱30は、異なる種類の原料を収容してもよいし、複数に同一種類の原料を収容し、一部に異なる種類の原料を収容してもよい。これら原料箱30は、それぞれ同一の構成を有しているので、以下においては、1つの原料箱30の構成について説明し、その他の原料箱30の構成の説明については割愛する。
【0040】
図4及び
図5に示すように、原料箱30は、上面に形成された投入口31が蓋32により閉塞されており、下方後端部に払出口33を有している。このような原料箱30は、投入口31から下方に向かうに連れて横断面積が漸次小さくなるように形成されており、払出口33に連通する態様で中空筒状の搬出経路34が形成されている。
【0041】
そして、原料箱30の内部には搬出駆動部40を構成する搬出オーガ40aが内蔵されている。搬出オーガ40aは、軸部41と刃部42とを備えて構成されている。
【0042】
軸部41は、払出口33に向けて近接する態様で前後方向に沿って延在しており、搬出経路34を貫通している。この軸部41は、後方に向かうに連れて、すなわち払出口33に近接するに連れて外径が漸次小さくなる円筒状の形態を成している。
【0043】
かかる軸部41の前端部分は、搬出オーガ40aとともに搬出駆動部40を構成する搬出モータ40bに連係部材を介して連係しており、これにより軸部41は、搬出モータ40bの駆動により自身の中心軸回りに回転するものである。
【0044】
刃部42は、軸部41の外周部において、該軸部41の径方向外部に突出する態様で該軸部41の中心軸方向に沿って螺旋状に延在している。
【0045】
このような搬出オーガ40aは、軸部41の中心軸回りに回転することにより、刃部42のピッチ間に拘束されたコーヒー豆を払出口33に向けて搬出しつつ該払出口33よりコーヒー豆を払い出すものである。
【0046】
そのような原料箱30においては、
図6に示すように、搬出経路34は、軸部41の中心軸方向に直交する方向の縦断面形状が楕円形状を成している。そして、搬出経路34は、上縁部と、搬出オーガ40aにおける刃部42との軸部41の中心軸方向に直交する方向(上下方向)の最短距離Lがコーヒー豆の通過を許容する大きさを有している。
【0047】
以上のような構成を有する原料箱30においては、原料箱30における搬出経路34が、上縁部と搬出オーガ40aにおける刃部42との軸部41の中心軸方向に直交する方向の最短距離Lがコーヒー豆の通過を許容する大きさを有しているので、搬出モータ40bの駆動により搬出オーガ40aが軸部41の中心軸回りに回転する場合、搬出経路34に進入するコーヒー豆が該搬出経路34の上縁部と刃部42との間に挟まることを抑制できる。このようにコーヒー豆が搬出経路34の上縁部と刃部42との間に挟まることを抑制できるので、搬出オーガ40aの回転がロック等して阻害されたり、コーヒー豆が粉砕されたりすることを防止でき、搬出オーガ40aが所定時間回転することにより所定量のコーヒー豆を払い出すことができる。
【0048】
従って、原料箱30によれば、コーヒー豆が搬出経路34と刃部42との間に挟まることを防止して、所定量のコーヒー豆を飲料生成部50に良好に払い出すことができる。
【0049】
しかも、このように原料箱30が所定量のコーヒー豆を飲料生成部50に払い出すことができるので、飲料供給装置は、所望の品質の飲料をカップCに供給することができる。
【0050】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
【0051】
上述した実施の形態では、搬出経路34の軸部41の中心軸方向に直交する方向の縦断面形状が楕円形状を成していたが、本発明においては、搬出経路の縦断面形状が楕円形状を成していることは必ずしも必要ではなく、上縁部と刃部との軸部の中心軸方向に直交する方向の最短距離がコーヒー豆の通過を許容する大きさを有していればよい。
【0052】
上述した実施の形態では、コーヒー豆を豆形状原料の一例として説明したが、本発明の豆形状原料としては、コーヒー豆以外の豆であってもよい。
【符号の説明】
【0053】
30…原料箱、31…投入口、32…蓋、33…払出口、34…搬出経路、40…搬出駆動部、40a…搬出オーガ、40b…搬出モータ、41…軸部、42…刃部。