(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016556
(43)【公開日】2023-02-02
(54)【発明の名称】災害備蓄提供システム、災害備蓄提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20230126BHJP
G16Y 20/10 20200101ALI20230126BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20230126BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20230126BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20230126BHJP
【FI】
G06Q50/26
G16Y20/10
G16Y20/20
G16Y40/10
G16Y40/30
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021120955
(22)【出願日】2021-07-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】521255978
【氏名又は名称】株式会社Laspy
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】藪原 拓人
(72)【発明者】
【氏名】神山 博史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC35
(57)【要約】
【課題】保管している災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を適切に割り当てて、必要な際に災害備蓄を提供する。
【解決手段】災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムは、所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得し、ユーザ団体に所属する人員数を取得し、取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算し、計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当て、災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムであって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、
ユーザ団体に所属する人員数を取得する人員数取得部と、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算する計算部と、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てる割当部と、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配する手配部と、
を備える災害備蓄提供システム。
【請求項2】
前記ユーザ団体に割り当てた前記災害備蓄の状態情報を、前記ユーザ団体に提供する提供部と、
を更に備える請求項1に記載の災害備蓄提供システム。
【請求項3】
災害を検知する検知部と、
検知した前記災害の程度が閾値を超えた場合、災害発生と判断する判断部と、
を更に備える請求項1に記載の災害備蓄提供システム。
【請求項4】
前記ユーザ団体から、前記閾値に対する要望を取得する要望取得部と、
取得した前記要望に基づいて、前記閾値を変更する変更部と、
を更に備える請求項3に記載の災害備蓄提供システム。
【請求項5】
前記ユーザ団体から、所望する前記災害備蓄の量を取得する所望量取得部と、
を更に備え、
前記割当部は、計算した前記災害備蓄の量と、前記ユーザ団体が所望した前記災害備蓄の量とに基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てる、
請求項1に記載の災害備蓄提供システム。
【請求項6】
前記人員数取得部は、定期的に前記人員数を再取得し、
前記計算部は、再取得した前記人員数が、前回取得した前記人員数と比較して変動している場合、再取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を再計算し、
前記割当部は、再計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を再度割り当てる、
請求項1に記載の災害備蓄提供システム。
【請求項7】
取得した前記人員数に応じて、前記ユーザ団体に課金する第1の課金部と、
を更に備える請求項1に記載の災害備蓄提供システム。
【請求項8】
割り当てた前記災害備蓄の量に応じて、前記ユーザ団体に課金する第2の課金部と、
を更に備える請求項1に記載の災害備蓄提供システム。
【請求項9】
前記人員数取得部は、前記ユーザ団体に所属する人員数の内、リモートワーク者の人員数を更に取得し、
前記手配部は、割り当てた前記災害備蓄を、前記リモートワーク者に手配する、
請求項1に記載の災害備蓄提供システム。
【請求項10】
災害備蓄を管理するコンピュータが実行する災害備蓄提供方法であって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得するステップと、
ユーザ団体に所属する人員数を取得するステップと、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算するステップと、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てるステップと、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配するステップと、
を備える災害備蓄提供方法。
【請求項11】
災害備蓄を管理するコンピュータに、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得するステップ、
ユーザ団体に所属する人員数を取得するステップ、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算するステップ、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てるステップ、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害備蓄の管理に有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、災害備蓄(例えば、飲料水、食料品、清潔品、救急用品、日用品)の管理に関する技術が注目されている。
例えば、特許文献1では、災害備蓄に関して、維持管理又は配布を支援する技術が提供されている。また、他には、特許文献2では、多数の備蓄者が、各々備蓄している災害備蓄の備蓄情報を一元的に管理する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-120647号公報
【特許文献2】特開2006-092071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
社会的責任や自治体条例等により、企業、学校及び施設等の団体には、従業員や職員の災害備蓄を用意しておく責任が課せられている。
しかしながら、これらの団体には、災害備蓄を保管しておくスペースがない問題がある。そのため、団体以外の者が保管している災害備蓄の内から、災害備蓄を適切に割り当てて、必要な際に災害備蓄を提供する技術が求められている。
特許文献1及び2の技術では、保管している災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を適切に割り当てて、必要な際に災害備蓄を提供することが出来なかった。
【0005】
本発明者らは、保管している災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を適切に割り当てて、必要な際に災害備蓄を提供することが可能な災害備蓄提供システム、災害備蓄提供方法及びプログラムが必要であることに着目した。
【0006】
そこで、本発明は、保管している災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を適切に割り当てて、必要な際に災害備蓄を提供することが可能な災害備蓄提供システム、災害備蓄提供方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムであって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、
ユーザ団体に所属する人員数を取得する人員数取得部と、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算する計算部と、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てる割当部と、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配する手配部と、
を備える災害備蓄提供システムを提供する。
【0008】
本発明によれば、災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムは、所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得し、ユーザ団体に所属する人員数を取得し、取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算し、計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当て、災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配する。
【0009】
本発明は、システムのカテゴリであるが、方法及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、保管している災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を適切に割り当てて、必要な際に災害備蓄を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】災害備蓄提供システム1の概要を説明する図である。
【
図2】災害備蓄提供システム1の機能構成を示す図である。
【
図3】災害備蓄提供システム1が実行する状態情報取得処理のフローチャートを示す図である。
【
図4】コンピュータ10が記憶する状態情報の一例を模式的に示したものである。
【
図5】災害備蓄提供システム1が実行する第一の災害備蓄割当処理のフローチャートを示す図である。
【
図6】コンピュータ10が記憶する割当結果の一例を模式的に示した図である。
【
図7】コンピュータ10が提供する災害備蓄の状態情報の一例を模式的に示した図である。
【
図8】災害備蓄提供システム1が実行する第二の災害備蓄割当処理のフローチャートを示す図である。
【
図9】災害備蓄提供システム1が実行する災害備蓄再割当処理のフローチャートを示す図である。
【
図10】災害備蓄提供システム1が実行する第一の課金処理のフローチャートを示す図である。
【
図11】災害備蓄提供システム1が実行する第二の課金処理のフローチャートを示す図である。
【
図12】災害備蓄提供システム1が実行する災害備蓄手配処理のフローチャートを示す図である。
【
図13】コンピュータ10が送信する災害備蓄受取用通知の一例を模式的に示した図である。
【
図14】災害備蓄提供システム1が実行する閾値変更処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
【0013】
[基本概念/基本構成]
図1は、災害備蓄提供システム1の概要を説明するための図である。災害備蓄提供システム1は、少なくともコンピュータ10を含み、災害備蓄(例えば、飲料水、食料品、清潔品、救急用品、日用品)を管理するシステムである。本実施形態では、災害備蓄提供システム1は、コンピュータ10と、所定の保管場所(例えば、倉庫、施設、車両のトランク)3の管理者が管理する管理者端末(例えば、WMS(Warehouse Management System)、コンピュータ、携帯端末)20、ユーザ団体(例えば、企業、学校、施設等)が管理するユーザ団体端末(例えば、コンピュータ、携帯端末)30とが、データ通信可能に接続されている。
【0014】
本実施形態は、前提として、保管場所3に災害備蓄が保管されており、この保管している災害備蓄を管理するものである。
【0015】
災害備蓄提供システム1が、災害備蓄をユーザ団体に提供する場合についての処理ステップについて、
図1に基づいて説明する。
はじめに、コンピュータ10は、所定の保管場所3に保管中の災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する(ステップS1)。
状態情報は、例えば、保管場所、種類、名称、量、賞味期限、消費期限、使用可能期限である。
管理者端末20は、保管中の災害備蓄の状態を示す状態情報の入力を受け付け、受け付けた状態情報を、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この状態情報を受信することにより、所定の保管場所3に保管中の災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する。
なお、コンピュータ10は、この状態情報の直接入力の受付、その他の端末や装置類等からこの状態情報の取得、又は、その他の方法等により、この状態情報を取得しても良い。
【0016】
コンピュータ10は、ユーザ団体に所属する人員数を取得する(ステップS2)。
ユーザ団体端末30は、ユーザ団体に所属する人員数の入力を受け付け、受け付けた人員数を、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この人員数を受信することにより、ユーザ団体に所属する人員数を取得する。
なお、コンピュータ10は、人員数の直接入力の受付、その他の端末や装置類等からこの人員数の取得、又は、その他の方法等により、この人員数を取得しても良い。
【0017】
コンピュータ10は、取得した人員数に必要な災害備蓄の量を計算する(ステップS3)。
コンピュータ10は、予め設定された人員数一人当たりに必要な災害備蓄の量に基づいて、取得した人員数に必要な災害備蓄の量を計算する。このとき、コンピュータ10は、災害備蓄の種類毎等の個別の災害備蓄毎に、必要な量を、其々計算する。
【0018】
コンピュータ10は、計算した災害備蓄の量に基づいて、保管中の災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を割り当てる(ステップS4)。
コンピュータ10は、一の保管場所3のみで、災害備蓄が充足する場合、この一の保管場所3のみで保管中の災害備蓄をユーザ団体に割り当てる。
一方、一の保管場所3のみでは、災害備蓄が不足する場合、この一の保管場所3に保管中の災害備蓄に加えて、他の保管場所3に保管中の災害備蓄を併せてユーザ団体に割り当てる。このとき、コンピュータ10は、一の保管場所3における災害備蓄の不足分の量を、他の保管場所3に保管中の災害備蓄の量から割当、一の保管場所3と、他の保管場所3とで、所定の割合で災害備蓄の量を割当、又は、その他の方法等により割り当てても良い。
【0019】
コンピュータ10は、災害発生時、割り当てた災害備蓄を、ユーザ団体に手配する(ステップS5)。
災害は、例えば、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火である。
コンピュータ10は、気象庁や情報提供者が発信する災害情報の取得、災害備蓄提供システム1にデータ通信可能に接続された各種センサからセンサ情報の取得、又は、その他の方法等により、災害発生を検知する。
コンピュータ10は、災害発生時、ユーザ団体に対して、割り当てた災害備蓄の保管場所3に取りに行く指示の送信、ユーザ団体に対して、割り当てた災害備蓄を保管場所3からユーザ団体へ配送するために必要な処理の実行、又は、その他の方法等を行うことにより、災害発生時、割り当てた災害備蓄を、ユーザ団体に手配する。
【0020】
このような災害備蓄提供システム1によれば、保管している災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を適切に割り当てて、必要な際に災害備蓄を提供することが可能となる。
【0021】
[機能構成]
図2に基づいて、災害備蓄提供システム1の機能構成について説明する。
災害備蓄提供システム1は、コンピュータ10を少なくとも備え、コンピュータ10が、所定の保管場所3を管理するWMSや保管場所3の管理者が管理する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の管理者端末20、ユーザ団体が管理する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等のユーザ団体端末30と、公衆回線網等のネットワーク9を介して、データ通信可能に接続されたシステムである。
災害備蓄提供システム1は、上述した管理者端末20、ユーザ団体端末30、災害に関する情報の提供者が管理する情報提供者端末や災害を検知するセンサ類、その他の端末や装置類等が含まれていても良い。この場合、災害備蓄提供システム1は、後述する処理を、コンピュータ10、含まれる端末や装置類等の何れか又は複数の組み合わせにより実行する。
【0022】
コンピュータ10は、災害備蓄を管理するサーバ機能を有するコンピュータやパーソナルコンピュータである。
コンピュータ10は、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されても良い。本明細書におけるクラウドコンピュータとは、ある特定の機能を果たす際に、任意のコンピュータをスケーラブルに用いるものや、あるシステムを実現するために複数の機能モジュールを含み、その機能を自由に組み合わせて用いるものの何れであってもよい。
【0023】
コンピュータ10は、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、災害備蓄の状態情報を取得する状態情報取得部11、ユーザ団体に所属する人員数を取得する人員数取得部12、災害備蓄をユーザ団体に手配する手配部13等を備える。
また、コンピュータ10は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリ、記憶媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。
また、コンピュータ10は、処理部として、各種処理を実行する各種デバイス、人員数に必要な災害備蓄の量を計算する計算部14、ユーザ団体に災害備蓄を割り当てる割当部15等を備える。
【0024】
コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部と協働して、状態情報取得モジュール、団体情報取得モジュール、割当結果提供モジュール、所望量取得モジュール、課金モジュール、課金結果提供モジュール、災害検知モジュール、手配モジュール、閾値要望取得モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部と協働して、状態情報記憶モジュール、割当結果記憶モジュール、課金結果記憶モジュール、閾値記憶モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、処理部と協働して、災害備蓄量計算モジュール、割当モジュール、変動判断モジュール、課金金額計算モジュール、災害判断モジュール、値変更モジュールを実現する。
【0025】
以下、本災害備蓄提供システム1が実行する各処理について、上述した各モジュールが実行する処理と併せて説明する。
【0026】
[コンピュータ10が実行する状態情報取得処理]
図3に基づいて、コンピュータ10が実行する状態情報取得処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する状態情報取得処理のフローチャートを示す図である。本状態情報取得処理は、上述した状態情報の取得処理(ステップS1)の詳細である。
【0027】
状態情報取得モジュールは、所定の保管場所3に保管中の災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する(ステップS10)。
保管場所3は、上述した通り、倉庫、施設、車両のトランク等の災害備蓄を保管する場所である。災害備蓄は、上述した通り、飲料水、食料品、清潔品、救急用品、日用品等である。状態情報は、上述した通り、保管場所、種類、名称、量、賞味期限、消費期限、使用可能期限等の災害備蓄の状態を示す情報である。
状態情報取得モジュールは、管理者端末20やその他の端末や装置類等から、この状態情報の取得、災害備蓄提供システム1の管理者から状態情報の直接入力の受付、又は、その他の方法等により、この状態情報を取得する。
状態情報取得モジュールが、管理者端末20から状態情報を取得する場合を例として説明する。
管理者端末20は、保管場所3の管理者から、保管場所3に保管中の災害備蓄の状態情報の入力を受け付ける。管理者端末20は、災害備蓄毎に、状態情報の入力を受け付ける。管理者端末20は、受け付けた状態情報を、コンピュータ10に送信する。
状態情報取得モジュールは、この状態情報を受信することにより、所定の保管場所3に保管中の災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する。
【0028】
状態情報記憶モジュールは、取得した状態情報を記憶する(ステップS11)。
状態情報記憶モジュールは、状態情報における、保管場所、種類、名称、量、賞味期限、消費期限、使用可能期限等を対応付けて記憶する(
図4参照)。
【0029】
[コンピュータ10が記憶する災害備蓄の状態情報]
図4に基づいて、状態情報記憶モジュールが記憶する状態情報について説明する。同図は、状態情報記憶モジュールが記憶する状態情報の一例を模式的に示した図である。同図において、状態情報記憶モジュールは、保管場所毎に、種類、名称、量、賞味期限、消費期限、使用可能期限等を対応付けて、テーブル形式により状態情報を記憶する。
なお、状態情報記憶モジュールは、保管場所に個別のテーブル形式として状態情報を記憶しても良いし、各保管場所をまとめて一のテーブル形式として状態情報を記憶しても良いし、テーブル形式に限らず、その他の形式として状態情報を記憶しても良いし、その他の方法等により状態情報を記憶しても良い。
【0030】
以上が、状態情報取得処理である。
災害備蓄提供システム1は、本状態情報取得処理により、取得及び記憶した災害備蓄の状態情報を用いて、後述する処理を実行する。
【0031】
[コンピュータ10が実行する第一の災害備蓄割当処理]
図5に基づいて、コンピュータ10が実行する第一の災害備蓄割当処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第一の災害備蓄割当処理のフローチャートを示す図である。本第一の災害備蓄割当処理は、上述した状態情報取得処理の後に行われる処理であり、上述した人員数の取得処理(ステップS2)、災害備蓄の量の計算処理(ステップS3)、災害備蓄の割当処理(ステップS4)の詳細である。
【0032】
団体情報取得モジュールは、ユーザ団体に所属する人員数を含む団体情報を取得する(ステップS20)。
ユーザ団体は、上述した通り、企業、学校、施設等である。団体情報は、ユーザ団体の識別子(例えば、名称、管理番号)、所在地、連絡先(例えば、メールアドレス、電話番号)、所属する人員数、ユーザ団体に所属する人員数におけるリモートワーク者の人員数、各リモートワーク者の住所又は居所等である。
団体情報取得モジュールは、ユーザ団体端末30やその他の端末や装置類等から、この団体情報の取得、災害備蓄提供システム1の管理者から団体情報の直接入力の受付、又は、その他の方法等により、この団体情報を取得する。
団体情報取得モジュールが、ユーザ団体端末30から団体情報を取得する場合を例として説明する。
ユーザ団体端末30は、端末の管理者等から、ユーザ団体の団体情報の入力を受け付ける。ユーザ団体端末30は、受け付けた団体情報を、コンピュータ10に送信する。
団体情報取得モジュールは、この団体情報を受信することにより、ユーザ団体に所属する人員数を含む団体情報を取得する。
【0033】
災害備蓄量計算モジュールは、取得した人員数に必要な災害備蓄の量を計算する(ステップS21)。
災害備蓄量計算モジュールは、予め設定された人員数一人当たりに必要な災害備蓄の量に基づいて、取得した人員数に必要な災害備蓄の量を計算する。このとき、災害備蓄量計算モジュールは、災害備蓄の種類毎等の個別の災害備蓄毎に、必要な量を、其々計算する。
【0034】
割当モジュールは、計算した災害備蓄の量に基づいて、保管場所3に保管中の災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を割り当てる(ステップS22)。
割当モジュールは、計算した災害備蓄の量が、一の保管場所3に保管中の災害備蓄の量のみで充足する場合、この一の保管場所3のみに保管中の災害備蓄をユーザ団体に割り当てる。
一方、割当モジュールは、計算した災害備蓄の量が、一の保管場所3に保管中の災害備蓄の量のみで不足する場合、この一の保管場所3に保管中の災害備蓄に加えて、一又は複数の他の保管場所3に保管中の災害備蓄をユーザ団体に割り当てる。このとき、割当モジュールは、一の保管場所3における災害備蓄の不足分の量を、他の保管場所3に保管中の災害備蓄から割り当てても良いし、一の保管場所3と、一又は複数の他の保管場所3とで、所定の割合で災害備蓄の量を割り当てても良いし、その他の方法等により割り当てても良い。
なお、割当モジュールは、一の保管場所3に保管中の災害備蓄の量が不足し、他の保管場所3に保管中の災害備蓄を割り当てる場合、一の保管場所3から、所定の距離以内の場所に存在する他の保管場所3に保管中の災害備蓄を割り当てる構成も可能である。
また、割当モジュールは、複数の他の保管場所3に保管中の災害備蓄を割り当てる場合、距離が近い順に、割り当てる災害備蓄の量を多くする等の距離に応じて、割り当てる災害備蓄の量を変更する構成も可能である。また、割当モジュールは、距離だけでなく、その他の条件に応じて、割り当てる災害備蓄の量を変更する構成も可能である。
【0035】
割当結果記憶モジュールは、割り当てた災害備蓄の状態情報及び取得した団体情報を対応付けて記憶する(ステップS23)。
割当結果記憶モジュールは、状態情報における保管場所、種類、名称、量、賞味期限、消費期限、使用可能期限等及び団体情報におけるユーザ団体の名称等の識別子を対応付けて記憶する(
図6参照)。この識別子には、ユーザ団体の団体情報が更に紐付けられている。
【0036】
[コンピュータ10が記憶する割当結果]
図6に基づいて、割当結果記憶モジュールが記憶する割当結果について説明する。同図は、割当結果記憶モジュールが記憶する割当結果の一例を模式的に示した図である。同図において、割当結果記憶モジュールは、ユーザ団体の名称等の識別子に、保管場所毎に割り当てた災害備蓄の種類、名称、量、賞味期限、消費期限、使用可能期限を対応付けて、テーブル形式により記憶する。
なお、割当結果記憶モジュールは、識別子毎に、個別のテーブル形式により割当結果を記憶しても良いし、複数の識別子を一のテーブルにまとめた形式により割当結果を記憶しても良いし、テーブル形式に限らず、その他の形式等により割当結果を記憶しても良いし、その他の方法により割り当て結果を記憶しても良い。
【0037】
割当結果提供モジュールは、ユーザ団体に割り当てた災害備蓄の状態情報を、ユーザ団体に提供する(ステップS24)。
割当結果提供モジュールは、ユーザ団体に割り当てた災害備蓄の状態情報を、ユーザ団体端末30に送信、この状態情報を所定の形式の書類にて作成し、作成した書類をユーザ団体に郵送する指示の出力、この状態情報を所定のWebサイト等にアップロードし、ユーザ団体端末30が閲覧可能な状態に出力、又は、その他の方法等により、この状態情報を、ユーザ団体に提供する。
割当結果提供モジュールが提供する災害備蓄の状態情報には、上述した災害備蓄の割当処理(ステップS22)により割り当てた災害備蓄の状態情報と、この災害備蓄を保管中の保管場所3の地図、保管場所3の住所や連絡先等が含まれる。
割当結果提供モジュールが、Webサイト上で閲覧可能な状態に出力する場合を例として説明する。
割当結果提供モジュールは、ユーザ団体に割り当てた災害備蓄の状態情報を、所定のWebサイトにアップロードする。割当結果提供モジュールは、このアップロードしたWebサイトのURLを、ユーザ団体端末30に送信する。
ユーザ団体端末30は、このURLを受信し、このURLにアクセスすることにより、所定のWebサイト上で、自身のユーザ団体に割り当てられた災害備蓄の状態情報を閲覧する(
図7参照)。
【0038】
[コンピュータ10が提供する災害備蓄の状態情報]
図7に基づいて、割当結果提供モジュールが提供する災害備蓄の状態情報について説明する。同図は、割当結果提供モジュールが提供する災害備蓄の状態情報の一例を模式的に示した図である。同図において、割当結果提供モジュールは、提供内容40として、割り当てた災害備蓄の状態情報41、この災害備蓄の保管場所3周辺の地
図42、この保管場所3の住所や連絡先等の場所情報43が示されている。
割当結果提供モジュールは、この提供内容40を、所定のWebサイト上にアップロードし、アップロードしたWebサイトのURLを、ユーザ団体端末30に送信する。
ユーザ団体端末30は、このURLを受信し、このURLにアクセスすることにより、この提供内容40を自身の表示部等に表示する。
【0039】
以上が、第一の災害備蓄割当処理である。本第一の災害備蓄割当処理の結果割り当てた災害備蓄を用いて、後述する処理を実行する。
【0040】
[コンピュータ10が実行する第二の災害備蓄割当処理]
図8に基づいて、コンピュータ10が実行する第二の災害備蓄割当処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第二の災害備蓄割当処理のフローチャートを示す図である。本第二の災害備蓄割当処理は、上述した第一の災害割当処理の変形例であり、上述した人員数の取得処理(ステップS2)、災害備蓄の量の計算処理(ステップS3)、災害備蓄の割当処理(ステップS4)の別の詳細である。
なお、上述した処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0041】
団体情報取得モジュールは、ユーザ団体に所属する人員数を含む団体情報を取得する(ステップS30)。
ステップS30の処理は、上述したステップS20の処理と同様である。
【0042】
所望量取得モジュールは、ユーザ団体から、所望する災害備蓄の量を取得する(ステップS31)。
ユーザ団体端末30は、端末の管理者等から、自身が所望する災害備蓄の量の入力を受け付ける。ここで、ユーザ団体端末30は、災害備蓄の種類毎に、所望する量の入力を受け付ける。ユーザ団体端末30は、受け付けた所望する災害備蓄の量を、コンピュータ10に送信する。
所望量取得モジュールは、このユーザ団体が所望する災害備蓄の量を受信することにより、ユーザ団体から、所望する災害備蓄の量を取得する。
【0043】
災害備蓄量計算モジュールは、取得した人員数に必要な災害備蓄の量を計算する(ステップS32)。
ステップS32の処理は、上述したステップS21の処理と同様である。
【0044】
割当モジュールは、計算した災害備蓄の量と、取得したユーザ団体が所望した災害備蓄の量とに基づいて、保管場所3に保管中の災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を割り当てる(ステップS33)。
割当モジュールは、計算した災害備蓄の量(以下、計算量とも称す)と、取得したユーザ団体が所望した災害備蓄の量(以下、所望量とも称す)とに基づいて、実際にユーザ団体に割り当てる災害備蓄の量を決定する。
割当モジュールは、計算量と所望量とが、一致する場合、この量を、実際にユーザ団体に割り当てる災害備蓄の量として決定する。
一方、割当モジュールは、計算量と所望量とが異なる場合、計算量、所望量、計算量と所望量との平均値、所望量に応じた所定の係数を計算量に乗算した量、又は、その他の方法等により得られた量の何れかを、実際にユーザ団体に割り当てる災害備蓄の量として決定する。
割当モジュールは、決定した災害備蓄の量を保管する保管場所3の内から、ユーザ団体に災害備蓄を割り当てる。
割当モジュールが災害備蓄を割り当てる具体的な処理内容については、上述したステップS22の処理と同様である。
なお、割当モジュールは、種類毎に、異なる方法により、実際にユーザ団体に割り当てる災害備蓄の量を決定しても良いし、種類に関わらず、同一の方法により、実際にユーザ団体に割り当てる災害備蓄の量を決定しても良い。
【0045】
割当結果記憶モジュールは、割り当てた災害備蓄の状態情報及び取得した団体情報を対応付けて記憶し(ステップS34)、割当結果提供モジュールは、ユーザ団体に割り当てた災害備蓄の状態情報を、ユーザ団体に提供する(ステップS35)。
ステップS34の処理は、上述したステップS23の処理と同様であり、ステップS35の処理は、上述したステップS24の処理と同様である。
【0046】
以上が、第二の災害備蓄割当処理である。本第二の災害備蓄割当処理の結果割り当てた災害備蓄を用いて、後述する処理を実行する。
【0047】
[コンピュータ10が実行する災害備蓄再割当処理]
図9に基づいて、コンピュータ10が実行する災害備蓄再割当処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する災害備蓄再割当処理のフローチャートを示す図である。本災害備蓄再割当処理は、上述した第一の災害備蓄割当処理及び第二の災害備蓄割当処理の後に行われる処理である。
なお、上述した処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0048】
団体情報取得モジュールは、ユーザ団体に所属する人員数を含む団体情報を定期的に再取得する(ステップS40)。
定期的にとは、単月毎、複数月毎、単年毎、複数年毎等である。
団体情報取得モジュールは、上述した団体情報の取得処理(ステップS20、S30)の処理を、定期的に実行する事により、ユーザ団体に所属する人員数を含む団体情報を定期的に再取得する。ここで、団体情報取得モジュールは、定期的に、ユーザ団体端末30やその他の端末や装置類等に、団体情報の要求を行い、団体情報の再取得、災害備蓄提供システム1の管理者から定期的に団体情報の直接入力の受付、又は、その他の方法等により、この団体情報を再取得する。
団体情報取得モジュールが、定期的に、ユーザ団体端末30に、団体情報の再取得の要求を行う場合を例として説明する。
団体情報取得モジュールは、前回、団体情報を取得してから、予め設定された期間が経過した場合、ユーザ団体端末30に対して、団体情報の再取得の要求を送信する。
ユーザ団体端末30は、この団体情報の再取得の要求を受信し、自身の表示部等に表示することにより、端末の管理者に対して、団体情報の再入力を受け付ける。ユーザ団体端末30は、受け付けた団体情報を、コンピュータ10に送信する。
団体情報取得モジュールは、この団体情報を受信することにより、ユーザ団体に所属する人員数を含む団体情報を定期的に再取得する。
【0049】
変動判断モジュールは、再取得後の人員数に変動が有るか否かを判断する(ステップS41)。
人員数の変動とは、人員数が増加又は減少していることを意図するものである。
変動判断モジュールは、上述した第一の災害備蓄割当処理又は第二の災害備蓄割当処理において取得及び記憶した団体情報における人員数と、今回再取得した団体情報における人員数とが、変動しているか否かを判断する。
変動判断モジュールは、再取得後の人員数に変動が無いと判断した場合(ステップS41 NO)、コンピュータ10は、本災害備蓄再割当処理を終了する。
【0050】
一方、変動判断モジュールは、人員数が変動していると判断した場合(ステップS41 YES)、災害備蓄量計算モジュールは、再取得した人員数に必要な災害備蓄の量を再計算する(ステップS42)。
災害備蓄量計算モジュールは、上述した災害備蓄量の計算処理(ステップS21、S32)の処理と同様に、予め設定された人員数一人当たりに必要な災害備蓄の量に基づいて、今回再取得した人員数に必要な災害備蓄の量を計算する。
また、災害備蓄量計算モジュールは、予め設定された人員数一人当たりに必要な災害備蓄の量に基づいて、変動した人員数に必要な災害備蓄の量を計算する。その上で、災害備蓄量計算モジュールは、人員数が増加していた場合、今回計算した災害備蓄の量を、上述した災害備蓄の状態情報及び団体情報の記憶処理(ステップS23、S34)により記憶した災害備蓄の量に加算することにより、今回再取得した人員数に必要な災害備蓄の量を計算し、人員数が減少していた場合、今回計算した災害備蓄の量を、上述した災害備蓄の状態情報及び団体情報の記憶処理(ステップS23、S34)により記憶した災害備蓄の量から減算することにより、今回再取得した人員数に必要な災害備蓄の量を計算する。
災害備蓄量計算モジュールは、上述した災害備蓄量の計算処理(ステップS21、S32)の処理と同様に、災害備蓄の種類毎等の個別の災害備蓄毎に、必要な量を、其々計算する。
【0051】
割当モジュールは、再計算した災害備蓄の量に基づいて、保管場所3に保管中の災害備蓄の内から、ユーザ団体に再度割り当てる(ステップS43)。
ステップS43の処理は、上述したステップS22、33の処理と同様である。
【0052】
割当結果記憶モジュールは、割り当てた災害備蓄の状態情報を更新する(ステップS44)。
割当結果記憶モジュールは、上述した災害備蓄の状態情報及び団体情報の記憶処理(ステップS23、S34)において記憶した災害備蓄の状態情報を、今回、割り当てた災害備蓄の状態情報に更新する。
【0053】
割当結果提供モジュールは、ユーザ団体に割り当てた災害備蓄の状態情報をユーザ団体に提供する(ステップS45)。
ステップS45の処理は、上述したステップS24、S35の処理と同様である。
【0054】
以上が、災害備蓄再割当処理である。本災害備蓄再割当処理の結果割り当てた災害備蓄を用いて、後述する処理を実行する。
【0055】
[コンピュータ10が実行する第一の課金処理]
図10に基づいて、コンピュータ10が実行する第一の課金処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第一の課金処理のフローチャートを示す図である。本第一の課金処理は、上述した第一の災害備蓄割当処理、第二の災害備蓄割当処理及び災害備蓄再割当処理の後に行われる処理である。
【0056】
課金金額計算モジュールは、取得した人員数に応じて、ユーザ団体に課金する金額を計算する(ステップS50)。
課金金額計算モジュールは、予め設定された人員数一人当たりの金額に基づいて、上述した団体情報の取得処理(ステップS20、S30)又は団体情報の再取得処理(ステップS40)により取得した団体情報における人員数に応じた金額を計算する。
【0057】
課金モジュールは、計算した金額を、ユーザ団体に課金する(ステップS51)。
課金モジュールは、予めユーザ団体が登録した支払方法(口座振替、クレジットカード決済、電子マネー決済等)及び支払単位(日単位、月単位、年単位等)や、予め設定された支払方法及び支払単位に基づいて、計算した金額を、ユーザ団体に課金する。
課金モジュールが実行する課金方法は、一般的な決済方法であれば良いため、詳細は省略する。
なお、コンピュータ10は、何らかの理由(残高不足、誤登録等)により、ユーザ団体に対する課金が行えなかった場合、課金が行えなかった旨の通知を、ユーザ団体に対して行う構成も可能である。
【0058】
課金結果記憶モジュールは、課金した金額及び単位を記憶する(ステップS52)。
課金結果記憶モジュールは、ユーザ団体に課金した金額及び単位と、このユーザ団体の識別子とを対応付けて記憶する。
【0059】
課金結果提供モジュールは、課金した金額及び単位を、ユーザ団体に提供する(ステップS53)。
課金結果提供モジュールは、ユーザ団体に課金した金額及び単位を示す課金結果通知を、ユーザ団体端末30に送信する。
ユーザ団体端末30は、この課金結果通知を受信し、自身の表示部等に表示する。
課金結果提供モジュールは、課金結果通知を、ユーザ団体端末30に表示させることにより、課金した金額及び単位を、ユーザ団体に提供する。
【0060】
以上が、第一の課金処理である。
【0061】
[コンピュータ10が実行する第二の課金処理]
図11に基づいて、コンピュータ10が実行する第二の課金処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第二の課金処理のフローチャートを示す図である。本第二の課金処理は、上述した第一の災害備蓄割当処理、第二の災害備蓄割当処理及び災害備蓄再割当処理の後に行われる処理である。
なお、上述した処理と同様の処理については、その詳細な説明は省略する。
【0062】
課金金額計算モジュールは、割り当てた災害備蓄の量に応じて、ユーザ団体に課金する金額を計算する(ステップS60)。
課金金額計算モジュールは、予め設定された災害備蓄の単位量当たりの金額に基づいて、上述した災害備蓄の割当処理(ステップS22、S33)、災害備蓄の再割当処理(ステップS43)により、割り当てた災害備蓄の量に応じた金額を計算する。
課金金額計算モジュールは、災害備蓄の種類毎に、金額を計算し、この金額の合計を、災害備蓄の量に応じた金額として計算する。
【0063】
課金モジュールは、計算した金額を、ユーザ団体に課金し(ステップS61)、課金結果記憶モジュールは、課金した金額及び単位を記憶し(ステップS62)、課金結果提供モジュールは、課金した金額及び単位を、ユーザ団体に提供する(ステップS63)。
ステップS61の処理は、上述したステップS51の処理と同様であり、ステップS62の処理は、上述したステップS52の処理と同様であり、ステップS63の処理は、上述したステップS53の処理と同様である。
【0064】
以上が、第二の課金処理である。
【0065】
上述した第一の課金処理及び第二の課金処理は、ユーザ団体又は災害備蓄提供システム1の管理者からの選択入力の受付、所定の条件等に基づいて、どちらの処理を実行するかを選択することが可能である。
なお、上述した第一の課金処理及び第二の課金処理において、コンピュータ10は、課金した期間の満了日又は満了日の所定期間前に、次回以降の課金を行うか否かの確認をユーザ団体に通知する構成も可能である。このとき、コンピュータ10は、ユーザ団体から、課金を行う旨の通知を取得した場合、再度、第一の課金処理又は第二の課金処理を実行する。
また、コンピュータ10は、課金した期間の満了日又は満了日の所定期間前に、自動的に、再度、第一の課金処理又は第二の課金処理を実行する構成も可能である。
また、コンピュータ10は、上述した災害備蓄再割当処理が行われ、人員数の変動に伴い、ユーザ団体に課金する金額が変動した場合、金額が不足する場合には、追加の課金が必要である旨の通知をユーザ団体に通知する構成や、自動的に、不足分をユーザ団体に課金する構成も可能であり、金額が超過した場合には、次回以降の第一の課金処理実行時又は第二の課金処理実行時に、超過した分の金額を差し引いた金額をユーザ団体に課金する構成や、超過した分の金額を、ユーザ団体に返金する構成も可能である。
【0066】
[コンピュータ10が実行する災害備蓄手配処理]
図12に基づいて、コンピュータ10が実行する災害備蓄手配処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する災害備蓄手配処理のフローチャートを示す図である。本災害備蓄手配処理は、上述した第一の災害備蓄割当処理、第二の災害備蓄割当処理及び災害備蓄再割当処理の後に行われる処理である。加えて、本災害備蓄手配処理は、上述した第一の課金処理及び第二の課金処理の後に行われる処理である。
【0067】
災害検知モジュールは、災害を検知する(ステップS70)。
災害は、上述した通り、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火等である。
災害検知モジュールは、気象庁や情報提供者が発信する災害情報の取得、災害備蓄提供システム1にデータ通信可能に接続された各種センサからセンサ情報の取得、その他の方法等により、災害を検知する。このとき、災害検知モジュールは、上述した第一の災害備蓄割当処理又は第二の災害備蓄割当処理により取得及び記憶した団体情報におけるユーザ団体の所在地周辺の災害を検知する。
【0068】
災害判断モジュールは、災害の程度が閾値を超えたか否かを判断する(ステップS71)。
災害の程度は、風量、降水量、水位、水量、降雪量、積雪量、海水面、震度、マグニチュード、波長、波高、噴火警戒レベル等の値に基づいたものである。閾値は、この災害の程度に対して、予め設定されたものである。
例えば、災害判断モジュールは、災害検知モジュールが地震を検知した際、この地震の震度やマグニチュードが、所定の閾値を超えたか否かを判断する。災害判断モジュールは、他の災害についても同様に、災害の程度が所定の閾値を超えたか否かを判断する。
本処理は、災害判断モジュールが、災害検知モジュールにより検知された災害に対して、保管場所3に保管中の災害備蓄をユーザ団体に手配する必要がある規模の災害であるか否かを判断する処理である。そのため、本実施形態において、コンピュータ10は、検知した災害が、この規模の災害でないと判断する場合、災害が発生していないと判断することになり、検知した災害がこの規模の災害であると判断する場合、災害が発生したと判断することになる。
災害判断モジュールは、災害の程度が閾値を超えていないと判断した場合(ステップS71 NO)、コンピュータ10は、災害が発生していないと判断し、本処理を終了する。
【0069】
一方、災害判断モジュールは、災害の程度が閾値を超えていると判断した場合(ステップS71 YES)、災害判断モジュールは、災害発生と判断する(ステップS72)。
【0070】
手配モジュールは、割り当てた災害備蓄をユーザ団体に手配する(ステップS73)。
手配モジュールは、割り当てた災害備蓄の保管場所3に災害備蓄を取りに行くようユーザ団体に指示、割り当てた災害備蓄を、保管場所3からユーザ団体の所在地に配送の手配、又は、その他の方法により、割り当てた災害備蓄をユーザ団体に手配する。
手配モジュールが、割り当てた災害備蓄の保管場所3に災害備蓄を取りに行くようユーザ団体に指示する場合を例として説明する。
手配モジュールは、災害備蓄及びこの災害備蓄の保管場所3が示された災害備蓄受取用通知(
図13参照)をユーザ団体端末30に送信する。
ユーザ団体端末30は、この災害備蓄受取用通知を受信し、自身の表示部等に表示する。ユーザ団体端末30の管理者等は、この災害備蓄受取用通知を閲覧し、割り当てられた災害備蓄及びこの災害備蓄の保管場所3を把握し、この保管場所3に災害備蓄を取りに行く。
【0071】
[コンピュータ10が送信する災害備蓄受取用通知]
図13に基づいて、手配モジュールが送信する災害備蓄受取用通知について説明する。同図は、災害備蓄受取用通知の一例を模式的に示した図である。同図において、災害備蓄受取用通知50には、ユーザ団体に割り当てた災害備蓄の状態情報51及びこの災害備蓄を保管する保管場所3周辺の地
図52と、この保管場所3の住所や連絡先等の場所情報53が示されている。
手配モジュールは、この災害備蓄受取用通知50を、ユーザ団体端末30に表示させることにより、割り当てた災害備蓄の保管場所3に災害備蓄を取りに行くようユーザ団体に指示する。
【0072】
なお、手配モジュールは、上述した第一の災害備蓄割当処理、第二の災害備蓄割当処理及び災害備蓄再割当処理において、取得及び記憶した団体情報に、リモートワーク者の人員数が含まれている場合、割り当てた災害備蓄を、リモートワーク者に手配する。
手配モジュールは、割り当てた災害備蓄を、保管場所3からリモートワーク者の住所又は居所に配送することを手配する。
手配モジュールは、運送会社等に、リモートワーク者の住所又は居所あてに災害備蓄を配送するために必要な処理を実行する。手配モジュールが実行する配送に必要な処理は、一般的な物品の配送に必要な処理であれば良い。
【0073】
状態情報記憶モジュールは、手配後の災害備蓄の状態情報を更新する(ステップS74)。
状態情報記憶モジュールは保管場所3に保管中の災害備蓄の量から、手配した災害備蓄の量を減算し、上述した状態情報取得処理により記憶した状態情報を減算した後の災害備蓄の量に更新する。
【0074】
以上が、災害備蓄手配処理である。
【0075】
[コンピュータ10が実行する閾値変更処理]
図14に基づいて、コンピュータ10が実行する閾値変更処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する閾値変更処理のフローチャートを示す図である。本閾値変更処理は、上述した災害備蓄手配処理に関連する処理である。
【0076】
閾値要望取得モジュールは、ユーザ団体から、災害発生と判断する災害の程度の閾値に対する要望を取得する(ステップS80)。
要望は、閾値そのものの数字等の直接的なもの、災害発生時の被害状況等の間接的なものである。
ユーザ団体端末30は、端末の管理者等からこの閾値の入力を受け付ける。ユーザ団体端末30は、災害の種類毎や所定の災害に対する閾値の要望を、数字や文字等により入力を受け付ける。例えば、ユーザ団体端末30は、地震に対する震度やマグニチュードの要望(例えば、震度6以上、マグニチュード7以上)の入力を受け付ける。
ユーザ団体端末30は、受け付けた閾値に対する要望を、コンピュータ10に送信する。
閾値要望取得モジュールは、この閾値に対する要望を受信することにより、ユーザ団体から、災害発生と判断する災害の程度の閾値に対する要望を取得する。
【0077】
閾値変更モジュールは、取得した要望に基づいて、閾値を変更する(ステップS81)。
閾値変更モジュールは、取得した要望を、そのまま閾値として変更、予め設定された閾値と、今回取得した要望とに基づいた新たな閾値に変更(例えば、平均値、値が大きいもの、値が小さいもの)、又は、その他の方法等により、取得した要望に基づいて閾値を変更する。
【0078】
閾値記憶モジュールは、変更後の閾値を記憶する(ステップS82)。
閾値記憶モジュールは、変更した閾値と、災害とを対応付けて記憶する。
【0079】
以上が、閾値変更処理である。
コンピュータ10は、本閾値変更処理により変更した閾値を用いて、上述した災害備蓄手配処理を実行する。
【0080】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される(SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態やクラウドサービスで提供されてよい。また、プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されてよい。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0081】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0082】
(1)災害備蓄(例えば、飲料水、食料品、清潔品、救急用品、日用品)を管理する災害備蓄提供システムであって、
所定の保管場所(例えば、倉庫、施設、車両のトランク)に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報(例えば、保管場所、種類、名称、量、賞味期限、消費期限、使用可能期限)を取得する状態情報取得部(例えば、状態情報取得部11、状態情報取得モジュール)と、
ユーザ団体(例えば、企業、学校、施設)に所属する人員数を取得する人員数取得部(例えば、人員数取得部12、団体情報取得モジュール)と、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算する計算部(例えば、計算部14、災害備蓄量計算モジュール)と、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てる割当部(例えば、割当部15、割当モジュール)と、
災害(例えば、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火)発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配する手配部(例えば、手配部13、手配モジュール)と、
を備える災害備蓄提供システム。
【0083】
(1)の発明によれば、保管している災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を適切に割り当てて、必要な際に災害備蓄を提供することが可能となる。
【0084】
(2)前記ユーザ団体に割り当てた前記災害備蓄の状態情報を、前記ユーザ団体に提供する提供部(例えば、割当結果提供モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の災害備蓄提供システム。
【0085】
(2)の発明によれば、ユーザ団体が地震に割り当てられた災害備蓄の状態情報を把握することが可能となる。
【0086】
(3)災害を検知する検知部(例えば、災害検知モジュール)と、
検知した前記災害の程度が閾値を超えた場合、災害発生と判断する判断部(例えば、災害判断モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の災害備蓄提供システム。
【0087】
(3)の発明によれば、災害備蓄が必要となる規模の災害発生時に、災害備蓄を提供することが可能となる。
【0088】
(4)前記ユーザ団体から、前記閾値に対する要望を取得する要望取得部(例えば、閾値要望取得モジュール)と、
取得した前記要望に基づいて、前記閾値を変更する変更部(例えば、閾値変更モジュール)と、
を更に備える(3)に記載の災害備蓄提供システム。
【0089】
(4)の発明によれば、ユーザ団体が所望した程度の災害の発生時に、災害備蓄を提供することが可能となる。
【0090】
(5)前記ユーザ団体から、所望する前記災害備蓄の量を取得する所望量取得部(例えば、所望量取得モジュール)と、
を更に備え、
前記割当部は、計算した前記災害備蓄の量と、前記ユーザ団体が所望した前記災害備蓄の量とに基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てる、
(1)に記載の災害備蓄提供システム。
【0091】
(5)の発明によれば、ユーザ団体が所望する災害備蓄の量を加味した災害備蓄の量を、災害発生時に提供することが可能となる。
【0092】
(6)前記人員数取得部は、定期的に前記人員数を再取得し、
前記計算部は、再取得した前記人員数が、前回取得した前記人員数と比較して変動している場合、再取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を再計算し、
前記割当部は、再計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を再度割り当てる、
(1)に記載の災害備蓄提供システム。
【0093】
(6)の発明によれば、人員数が変動した場合であっても、保管している災害備蓄の内から、ユーザ団体に災害備蓄を適切に割り当てて、必要な際に災害備蓄を提供することが可能となる。
【0094】
(7)取得した前記人員数に応じて、前記ユーザ団体に課金する第1の課金部(例えば、課金モジュール)と、
を更に備える請求項1に記載の災害備蓄提供システム。
【0095】
(7)の発明によれば、人員数に応じた金額をユーザ団体に課金することが可能となる。
【0096】
(8)割り当てた前記災害備蓄の量に応じて、前記ユーザ団体に課金する第2の課金部(例えば、課金モジュール)と、
を更に備える(1)に記載の災害備蓄提供システム。
【0097】
(8)の発明によれば、手配する災害備蓄の量に応じた金額をユーザ団体に課金することが可能となる。
【0098】
(9)前記人員数取得部は、前記ユーザ団体に所属する人員数の内、リモートワーク者の人員数を更に取得し、
前記手配部は、割り当てた前記災害備蓄を、前記リモートワーク者に手配する、
(1)に記載の災害備蓄提供システム。
【0099】
(9)の発明によれば、リモートワーク者に対しても、必要な際に災害備蓄を提供することが可能となる。
【0100】
(10)災害備蓄を管理するコンピュータが実行する災害備蓄提供方法であって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得するステップ(例えば、ステップS10)と、
ユーザ団体に所属する人員数を取得するステップ(例えば、ステップS20)と、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算するステップ(例えば、ステップS21)と、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てるステップ(例えば、ステップS22)と、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配するステップ(例えば、ステップS72)と、
を備える災害備蓄提供方法。
【0101】
(11)災害備蓄を管理するコンピュータに、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得するステップ(例えば、ステップS10)、
ユーザ団体に所属する人員数を取得するステップ(例えば、ステップS20)、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算するステップ(例えば、ステップS21)、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てるステップ(例えば、ステップS22)、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配するステップ(例えば、ステップS72)、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【符号の説明】
【0102】
1 災害備蓄提供システム
3 保管場所
9 ネットワーク
10 コンピュータ
11 状態情報取得部
12 人員数取得部
13 手配部
14 計算部
15 割当部
20 管理者端末
30 ユーザ団体端末
40 提供内容
41,51 状態情報
42,52 地図
43,53 場所情報
50 災害備蓄受取用通知
【手続補正書】
【提出日】2021-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムであって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、
ユーザ団体に所属する人員数を取得する人員数取得部と、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算する計算部と、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てる割当部と、
災害を検知する検知部と、
検知した前記災害の程度が閾値を超えた場合、災害発生と判断する判断部と、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配する手配部と、
前記ユーザ団体から、前記閾値に対する要望を取得する要望取得部と、
取得した前記要望に基づいて、前記閾値を変更する変更部と、
を備える災害備蓄提供システム。
【請求項2】
災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムであって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、
ユーザ団体に所属する人員数、及び、前記ユーザ団体に所属する人員数の内、リモートワーク者の人員数を取得する人員数取得部と、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算する計算部と、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てる割当部と、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体及び前記リモートワーク者に手配する手配部と、
を備える災害備蓄提供システム。
【請求項3】
災害備蓄を管理するコンピュータが実行する災害備蓄提供方法であって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得するステップと、
ユーザ団体に所属する人員数を取得するステップと、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算するステップと、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てるステップと、
災害を検知するステップと、
検知した前記災害の程度が閾値を超えた場合、災害発生と判断するステップと、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配するステップと、
前記ユーザ団体から、前記閾値に対する要望を取得するステップと、
取得した前記要望に基づいて、前記閾値を変更するステップと、
を備える災害備蓄提供方法。
【請求項4】
災害備蓄を管理するコンピュータが実行する災害備蓄提供方法であって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得するステップと、
ユーザ団体に所属する人員数、及び、前記ユーザ団体に所属する人員数の内、リモートワーク者の人員数を取得するステップと、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算するステップと、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てるステップと、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体及び前記リモートワーク者に手配するステップと、
を備える災害備蓄提供方法。
【請求項5】
災害備蓄を管理するコンピュータに、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得するステップ、
ユーザ団体に所属する人員数を取得するステップ、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算するステップ、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てるステップ、
災害を検知するステップ、
検知した前記災害の程度が閾値を超えた場合、災害発生と判断するステップ、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配するステップ、
前記ユーザ団体から、前記閾値に対する要望を取得するステップ、
取得した前記要望に基づいて、前記閾値を変更するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【請求項6】
災害備蓄を管理するコンピュータに、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得するステップ、
ユーザ団体に所属する人員数、及び、前記ユーザ団体に所属する人員数の内、リモートワーク者の人員数を取得するステップ、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算するステップ、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てるステップ、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体及び前記リモートワーク者に手配するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明は、災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムであって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、
ユーザ団体に所属する人員数を取得する人員数取得部と、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算する計算部と、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てる割当部と、
災害を検知する検知部と、
検知した前記災害の程度が閾値を超えた場合、災害発生と判断する判断部と、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配する手配部と、
前記ユーザ団体から、前記閾値に対する要望を取得する要望取得部と、
取得した前記要望に基づいて、前記閾値を変更する変更部と、
を備える災害備蓄提供システムを提供する。
また、本発明は、災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムであって、
所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得する状態情報取得部と、
ユーザ団体に所属する人員数、及び、前記ユーザ団体に所属する人員数の内、リモートワーク者の人員数を取得する人員数取得部と、
取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算する計算部と、
計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当てる割当部と、
災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体及び前記リモートワーク者に手配する手配部と、
を備える災害備蓄提供システムを提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明によれば、災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムは、所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得し、ユーザ団体に所属する人員数を取得し、取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算し、計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当て、災害を検知し、検知した前記災害の程度が閾値を超えた場合、災害発生と判断し、災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体に手配し、前記ユーザ団体から、前記閾値に対する要望を取得し、取得した前記要望に基づいて、前記閾値を変更する。
また、本発明によれば、災害備蓄を管理する災害備蓄提供システムは、所定の保管場所に保管中の前記災害備蓄の状態を示す状態情報を取得し、ユーザ団体に所属する人員数、及び、前記ユーザ団体に所属する人員数の内、リモートワーク者の人員数を取得し、取得した前記人員数に必要な前記災害備蓄の量を計算し、計算した前記災害備蓄の量に基づいて、保管中の前記災害備蓄の内から、前記ユーザ団体に前記災害備蓄を割り当て、災害発生時、割り当てた前記災害備蓄を、前記ユーザ団体及び前記リモートワーク者に手配する。