(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165601
(43)【公開日】2023-11-16
(54)【発明の名称】ロッカー換気装置
(51)【国際特許分類】
A47B 61/00 20060101AFI20231109BHJP
A47B 55/00 20060101ALI20231109BHJP
【FI】
A47B61/00 503J
A47B55/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023003424
(22)【出願日】2023-01-12
(62)【分割の表示】P 2022076356の分割
【原出願日】2022-05-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】520105164
【氏名又は名称】山崎 明美
(72)【発明者】
【氏名】山崎 貴志
【テーマコード(参考)】
3B067
【Fターム(参考)】
3B067AA01
3B067AA05
(57)【要約】
【課題】ロッカーに収納した汗や雨に濡れた衣類等を素早く乾燥させるのに好適なロッカー換気装置を提供する。
【解決手段】ロッカーの通気口付扉の通気口箇所の内側に取り付ける換気装置であって、前記取り付け状態においてロッカー扉9の内側に配置されるファン2と、ロッカー扉9の通気口10からファン2の吸込み側へ気流を誘導するとともにファン2を保持するダクト部3、で構成することを特徴とする、ロッカー換気装置1とする。または、ロッカーの扉の内側に取り付ける換気装置であって、前記取り付け状態においてロッカー扉9の内側に配置されるファン2と、ロッカー扉9が半開き状態における、ロッカー扉9とロッカー本体11の隙間からファン2の吸込み側へ気流を誘導するとともにファン2を保持するダクト部3、で構成することを特徴とする、ロッカー換気装置1とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気口(10)付ロッカー扉(9)の通気口(10)箇所の内側にマグネットや粘着テープで着脱可能なロッカー換気装置(1)であって、前記着状態においてロッカー扉(9)の内側に配置されるファン(2)と、ロッカー扉(9)の通気口(10)からファン(2)の吸込み側へ気流を誘導するとともにファン(2)を保持するダクト部(3)と、を備え、ファン(2)を駆動する電源は、ロッカー換気装置(1)に配置する電池、または、ロッカー換気装置(1)を設置するロッカー内にロッカー換気装置(1)とは別体に配置する電池、であることを特徴とする、ロッカー換気装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロッカーに収納した汗や雨に濡れた衣類等を素早く乾燥させるのに好適なロッカー換気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通勤や作業で汗をかいたり雨に濡れたりする場合は多くあるが、濡れた衣類等をロッカーに収納していても乾くことはほとんどない。衣類等が濡れた状態が続くことは異臭の発生原因となるうえ、帰宅時など再度着なければならない場合には相当な不快である。濡れた衣類等を職場などで乾かそうとした場合、ロッカー外に干すかロッカーの扉を開いておく方法があるが、職場などには干す場所がない場合も多く、また、ロッカーの扉を開けておくだけでは十分に乾かない場合が多い。従来技術では、特許文献1に、既設の収納庫に取り付け可能な簡易殺菌乾燥装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ロッカー内の濡れた衣類等を素早く乾燥させるために、従来技術として、特許文献1に、既設の収納庫に取り付け可能な簡易殺菌乾燥装置が開示されているが、乾燥対象物へ吹き付ける空気は収納庫内部から取り込む構造であるため、収納庫外部の空気を吹き付ける方法に比べて、乾燥の効果は低いものである。特許文献1の簡易殺菌乾燥装置では、乾燥の効果を高めるためにヒータが備わっているが、ヒータの消費電力は大きいため、バッテリーによる実用運用は難しく、収納庫外部からの電源供給が必要である。
【0005】
本発明は、ロッカー外部の空気を使用することでロッカー内の濡れた衣類等を素早く乾燥させることができ、既設ロッカーへの取り付けが容易で、かつ、バッテリーによる実用運用が可能であることを特徴とする、ロッカー換気装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ロッカーの通気口付扉の通気口箇所の内側に取り付ける換気装置であって、前記取り付け状態においてロッカー扉9の内側に配置されるファン2と、ロッカー扉9の通気口10からファン2の吸込み側へ気流を誘導するとともにファン2を保持するダクト部3、で構成することを特徴とする、ロッカー換気装置1とする。
または、ロッカーの扉の内側に取り付ける換気装置であって、前記取り付け状態においてロッカー扉9の内側に配置されるファン2と、ロッカー扉9が半開き状態における、ロッカー扉9とロッカー本体11の隙間からファン2の吸込み側へ気流を誘導するとともにファン2を保持するダクト部3、で構成することを特徴とする、ロッカー換気装置1とする。
【発明の効果】
【0007】
ロッカー扉9に通気口10が付いている場合には、ロッカー扉9の内側の通気口10部分に、また、ロッカー扉9に通気口10が付いていない場合には、ロッカー扉9の内側の外縁近辺に、本ロッカー換気装置1を取り付けることで、ロッカー扉9の通気口10またはロッカー扉9とロッカー本体11の隙間から取り入れたロッカー外部の空気を、ダクト部材3により効率よくファン2に誘導し、ファン2によりロッカー内の濡れた衣類等に吹き付けることで、ロッカー内の濡れた衣類等を素早く乾燥させることができる。
【0008】
本発明は、電動部品がファン2のみであり、消費電力が小さいため、ロッカー外部からの電源供給が無くても、モバイルバッテリーなどの電源で数日間程度の実用運用が可能である。
【0009】
本発明は、ロッカー扉9への取り付け取り外しが容易であるため、使用時には設置して不使用時には撤去するなどの使い分けが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例1の4面図である。(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は背面図。
【
図2】実施例1をロッカー扉(通気口あり)に取り付けた状態の正面図(実施例1としては背面図となる。)である。
【
図3】実施例1をロッカー扉(通気口なし)に取り付けた状態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ロッカーの通気口付扉の通気口箇所の内側に取り付ける換気装置であって、前記取り付け状態においてロッカー扉9の内側に配置されるファン2と、ロッカー扉9の通気口10からファン2の吸込み側へ気流を誘導するとともにファン2を保持するダクト部3、で構成することを特徴とする、ロッカー換気装置1とする。
または、ロッカーの扉の内側に取り付ける換気装置であって、前記取り付け状態においてロッカー扉9の内側に配置されるファン2と、ロッカー扉9が半開き状態における、ロッカー扉9とロッカー本体11の隙間からファン2の吸込み側へ気流を誘導するとともにファン2を保持するダクト部3、で構成することを特徴とする、ロッカー換気装置1とする。
【0012】
図1に、本願請求項1に係る実施例1を示す。実施例1では、ファン2が発生する気流の方向が、ロッカー内の衣類等に向く方向となる、ファン2の配置角度としている。
【0013】
実施例1では、ダクト部3の上面に、スライドシャッター6により開閉可能な上部通気口4、ダクト部3の側面に、スライドシャッター6により開閉可能な側部通気口5を備えている。
実施例1のロッカー換気装置1を、上部通気口4および側部通気口5を閉じた状態で、ロッカー扉9の通気口10に設置した場合には、本ロッカー換気装置1は請求項1に係る発明として機能する。
実施例1のロッカー換気装置1を、上部通気口4または/および側部通気口5を開いた状態で、通気口のないロッカー扉9に設置し、ロッカー扉9を半開きにした場合にも、本ロッカー換気装置1は機能する。この場合、ロッカー扉9とロッカー本体11の隙間に近い上部通気口4または/および側部通気口5を開くことで、効率よくロッカー外部の空気を利用することができる。
【0014】
実施例1では、ロッカー扉9への着脱を容易にするために、ロッカー扉9との接触面にマグネット7を設けている。これにより、本ロッカー換気装置1は、ロッカー扉9に張り付けるだけで設置が完了する。ロッカー換気装置1のロッカー扉9への設置方法としては、粘着テープによる方法などでも行うことができる。
【0015】
実施例1では、ファン2への電源供給方法を、ロッカー換気装置1から容易に着脱することができる充電式バッテリー8としている。このため、バッテリー8だけを取り外して充電することが容易に行える。このほかの電源供給方法としては、ロッカー換気装置1とは別体の充電式蓄電池をロッカー内に置いて、ここから電気コードでファン2に供給する方法があり、この方法では、前記のバッテリー8よりも大容量の蓄電池とすることができる。
【0016】
実施例1では、ダクト部3の材質は、樹脂を想定しているが、ファン2やバッテリー8を保持できる強度があるものであれば他の材質でもよく、金属や厚紙とすることも可能である。
【0017】
図1に示した実施例1は、本発明の実施例に過ぎず、ファン2の配置位置・配置角度・大きさ、ダクト部3の形状・材質、上部通気口4や側部通気口5の有無・位置・形状・大きさ・開閉方法、ロッカー換気装置1のロッカー扉9への設置方法、ファン2への電源供給方法、等を限定するものではない。
【符号の説明】
【0018】
1 ロッカー換気装置
2 ファン
3 ダクト部
4 上部通気口
5 側部通気口
6 スライドシャッター
7 マグネット
8 バッテリー
9 ロッカー扉
10 通気口
11 ロッカー本体
【手続補正書】
【提出日】2023-04-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気口(10)付ロッカー扉(9)の通気口(10)箇所の内側にロッカー扉(9)への加工なしにマグネットや粘着テープで着脱可能なロッカー換気装置(1)であって、ロッカー扉(9)への着状態においてロッカー扉(9)の内側に配置されるファン(2)と、ロッカー扉(9)の通気口(10)からファン(2)の吸込み側へ気流を誘導するとともにファン(2)を保持するダクト部(3)と、を備え、ファン(2)を駆動する電源は、ロッカー換気装置(1)に配置する電池、または、ロッカー換気装置(1)を設置するロッカー内にロッカー換気装置(1)とは別体に配置する電池、であり、前記電源はロッカー扉(9)やロッカー本体(11)への加工なしに配置・撤去可能であることを特徴とする、ロッカー換気装置(1)。