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▶ ワンダーランド スイツァーランド アーゲーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165656
(43)【公開日】2023-11-16
(54)【発明の名称】ベビーキャリア
(51)【国際特許分類】
   B62B 9/12 20060101AFI20231109BHJP
【FI】
B62B9/12 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075574
(22)【出願日】2023-05-01
(31)【優先権主張番号】202210489660.5
(32)【優先日】2022-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】袁家良
【テーマコード(参考)】
3D051
【Fターム(参考)】
3D051AA02
3D051AA23
3D051BA03
3D051BA05
3D051CG04
3D051CG07
3D051CJ03
(57)【要約】
【課題】物入れかごが、ベビーキャリア上に他のユニットを取り付けることの障害にならないと共に、各種体積の物品を柔軟に収納できるベビーキャリアの提供。
【解決手段】本発明は、ベビーキャリアに関するものであり、フレーム、物入れかご及び2つの調節機構を含む。物入れかごは、第1のかごフレームを含む。第1のかごフレームの両端は、2つの調節機構を介してフレームの両側にそれぞれ移動可能に接続される。物入れかごの第1のかごフレームの両端は2つの調節機構を介してフレームの両側にそれぞれ移動可能に接続されることにより、ベビーキャリアに第2の乗用ユニット又は他のユニットを取り付ける必要がある場合、障害にならないように第1のかごフレームを折り畳むことができる。また、体積の大きい物品を収納する必要がある場合、第1のかごフレームが移動されることによりユーザにより大きい収納空間を提供することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベビーキャリアであって、
フレームと、
第1のかごフレームを含む物入れかごと、
2つの調節機構であって、当該2つの調節機構を介して前記第1のかごフレームの両端は前記フレームの両側にそれぞれ移動可能に接続される2つの調節機構と、
を含む、
ことを特徴とするベビーキャリア。
【請求項2】
前記調節機構は、回転台を含み、前記回転台は、前記フレームに枢着され、前記第1のかごフレームの一端は、前記回転台に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載のベビーキャリア。
【請求項3】
前記調節機構は、リセット部材をさらに含み、前記回転台は、互いに接続される回転盤と連結アームを含み、前記回転盤は、前記フレームに枢着され、前記リセット部材の一端は、前記フレームに接続され、前記リセット部材の他端は、前記連結アームに接続される、ことを特徴とする請求項2に記載のベビーキャリア。
【請求項4】
前記フレームには、ボスが設けられ、前記リセット部材の一端は、前記ボスに接続される、ことを特徴とする請求項3に記載のベビーキャリア。
【請求項5】
前記回転台は、ストッパ部をさらに含み、前記フレームには、ストッパアームが設けられ、前記ストッパ部は、前記ストッパアームに当接して前記連結アームの回転角度を制限する、ことを特徴とする請求項3に記載のベビーキャリア。
【請求項6】
前記調節機構は、固定台をさらに含み、前記固定台は、第1のマッチング部を有し、前記回転台には、前記第1のマッチング部にマッチング可能な第2のマッチング部を有し、前記第1のかごフレームの一端は、前記固定台に固定接続され、前記固定台は、前記第1のマッチング部と前記第2のマッチング部とが互いにマッチングすることにより、前記回転台に接合される、ことを特徴とする請求項2に記載のベビーキャリア。
【請求項7】
前記第1のマッチング部は、マッチング凸部であり、前記マッチング凸部は、複数であると共に前記固定台に均一に設けられ、前記第2のマッチング部は、マッチング凹部であり、前記マッチング凹部は、複数であると共に前記回転台に均一に設けられている、ことを特徴とする請求項6に記載のベビーキャリア。
【請求項8】
前記調節機構は、回転軸をさらに含み、前記固定台は、取付溝を含み、前記第1のかごフレームの一端は、前記取付溝に挿設され、前記回転軸は、前記第1のかごフレームの一端を前記固定台に固定するように前記固定台及び前記第1のかごフレームの一端を貫通する、ことを特徴とする請求項6に記載のベビーキャリア。
【請求項9】
前記第1のかごフレームは、U型フレームであり、前記U型フレームは、クロスバーと、前記クロスバーの両端にそれぞれ接続された第1の支持ロッド及び第2の支持ロッドとを含み、前記第1の支持ロッドの前記クロスバーから離れる端部及び前記第2の支持ロッドの前記クロスバーから離れる端部は、前記フレームの両側にそれぞれ移動可能に接続される、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のベビーキャリア。
【請求項10】
前記フレームは、対向設置された2つの後足支持ロッドを含み、前記第1のかごフレームの両端は、2つの前記調節機構を介して2つの前記後足支持ロッドにそれぞれ移動可能に接続される、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のベビーキャリア。
【請求項11】
2つの前記調節機構は、それぞれ少なくとも部分的に2つの前記後足支持ロッドの内側に設けられている、ことを特徴とする請求項10に記載のベビーキャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベビーキャリアの技術分野に関し、特にベビーキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
外出が便利になるように、ベビーキャリア、例えばベビーカーには、通常、物入れかごが設けられている。しかし、ベビーキャリアに物入れかごを設けると、ベビーキャリア上への他のユニット、例えば第2の乗用ユニットの取り付けが制限されるケースが多い。さらに、物入れかごの収納能力は非常に限られ、体積の大きい物品を収納する必要がある場合、物入れかごがユーザのニーズを満たせないことが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑みると、物入れかごが、ベビーキャリア上に他のユニットを取り付けることの障害にならないと共に、各種体積の物品を柔軟に収納できるベビーキャリアを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明のベビーキャリアは、
フレームと、
第1のかごフレームを含む物入れかごと、
2つの調節機構であって、当該2つの調節機構を介して前記第1のかごフレームの両端は前記フレームの両側にそれぞれ移動可能に接続される2つの調節機構と、を含む。
【0005】
上記ベビーキャリアによれば、物入れかごの第1のかごフレームの両端は2つの調節機構を介してフレームの両側にそれぞれ移動可能に接続されることにより、ベビーキャリアに第2の乗用ユニット又は他のユニットを取り付ける必要がある場合、障害にならないように第1のかごフレームを折り畳むことができる。また、体積の大きい物品を収納する必要がある場合、第1のかごフレームが移動されることによりユーザにより大きい収納空間を提供することができる。
【0006】
1つの実施例において、前記調節機構は、回転台を含み、前記回転台は、前記フレームに枢着され、前記第1のかごフレームの一端は、前記回転台に接続される。
【0007】
1つの実施例において、前記調節機構は、リセット部材をさらに含み、前記回転台は、互いに接続される回転盤と連結アームを含み、前記回転盤は、前記フレームに枢着され、前記リセット部材の一端は、前記フレームに接続され、前記リセット部材の他端は、前記連結アームに接続される。
【0008】
1つの実施例において、前記フレームには、ボスが設けられ、前記リセット部材の一端は、前記ボスに接続される。
【0009】
1つの実施例において、前記回転台は、ストッパ部をさらに含み、前記フレームには、ストッパアームが設けられ、前記ストッパ部は、前記ストッパアームに当接して前記連結アームの回転角度を制限する。
【0010】
1つの実施例において、前記調節機構は、固定台をさらに含み、前記固定台は、第1のマッチング部を有し、前記回転台には、前記第1のマッチング部にマッチング可能な第2のマッチング部を有し、前記第1のかごフレームの一端は、前記固定台に固定接続され、前記固定台は、前記第1のマッチング部と前記第2のマッチング部とが互いにマッチングすることにより、前記回転台に接合される。
【0011】
1つの実施例において、前記第1のマッチング部は、マッチング凸部であり、前記マッチング凸部は、複数であると共に前記固定台に均一に設けられ、前記第2のマッチング部は、マッチング凹部であり、前記マッチング凹部は、複数であると共に前記回転台に均一に設けられている。
【0012】
1つの実施例において、前記調節機構は、回転軸をさらに含み、前記固定台は、取付溝を含み、前記第1のかごフレームの一端は、前記取付溝に挿設され、前記回転軸は、前記第1のかごフレームの一端を前記固定台に固定するように前記固定台及び前記第1のかごフレームの一端を貫通する。
【0013】
1つの実施例において、前記第1のかごフレームは、U型フレームであり、前記U型フレームは、クロスバーと、前記クロスバーの両端にそれぞれ接続された第1の支持ロッド及び第2の支持ロッドとを含み、前記第1の支持ロッドの前記クロスバーから離れる端部及び前記第2の支持ロッドの前記クロスバーから離れる端部は、前記フレームの両側にそれぞれ移動可能に接続される。
【0014】
1つの実施例において、前記フレームは、対向設置された2つの後足支持ロッドを含み、前記第1のかごフレームの両端は、2つの前記調節機構を介して2つの前記後足支持ロッドにそれぞれ移動可能に接続される。
【0015】
1つの実施例において、2つの前記調節機構は、それぞれ少なくとも部分的に2つの前記後足支持ロッドの内側に設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施例に記載のベビーキャリアの構造模式図であり、第2の乗用ユニットが取り付けられておらず、被覆織物が省略されていることを示す図である。
図2図1のA箇所の拡大図であり、物入れかごが完全に展開した状態にあることを示す図である。
図3図2の内部構造模式図である。
図4図2に示した構造の物入れかごが完全に折り畳まれた状態にある構造模式図である。
図5図4の内部構造模式図である。
図6図2の分解組立図である。
図7図3のストッパ部が省略された構造模式図である。
図8図5のストッパ部が省略された構造模式図である。
図9図8に示した固定台の別の視野からの構造模式図である。
図10】本発明の他の実施例に記載のベビーキャリアの構造模式図であり、第2の乗用ユニットが物入れかごであることを示す図である。
図11図10に示したベビーキャリアに物入れかごが取り外された構造模式図である。
図12図11に示したベビーキャリアにおいて物入れかごが完全に折り畳まれた状態にある構造模式図である。
図13】本発明の別の実施例に記載のベビーキャリアの構造模式図であり、第2の乗用ユニットが自動車シートであることを示す図である。
図14】本発明のさらに他の実施例に記載のベビーキャリアの構造模式図であり、第2の乗用ユニットが乳児用おやすみかご(睡眠箱)であることを示す図である。
図15】本発明のさらに他の実施例に記載のベビーキャリアの構造模式図であり、第2の乗用ユニットがチャイルドシートであることを示す図である。
図16図1に示したベビーキャリアの被覆織物が示される構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、技術的特徴及び利点をさらに明確にするために、以下は図面及び具体的な実施形態を参照し、本発明をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明した具体的な実施形態は本発明を解釈するためのものにすぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。
【0018】
なお、ある要素が他の要素に「固定」されるように記載される場合、この要素が前記他の要素に直接に固定されることだけではなく、中間要素を介して固定されていることも意味する。また、ある要素が他の要素に「接続」されているように記載される場合、この要素が前記他の要素に直接に接続されることだけではなく、中間要素を介して接続されていることも意味する。また、本明細書で使用する「垂直」、「水平」、「左」、「右」などの用語及び類似する表現は説明のためのものに過ぎず、それが唯一の実施形態であることを意味するものではない。
【0019】
特段に定義されない限り、ここで使用される全ての技術用語と科学用語の意味は、本発明の技術分野の当業者に一般的に理解されている意味とする。本明細書において使用される用語は、具体的な実施例を説明するためのものにすぎず、本発明を限定するものではない。また、本明細書における「及び/または」は、挙げられた一または複数の関連項目の任意及び全ての組合せを含む意味で用いられる。
【0020】
図1に示すように、本発明の一実施例は、ベビーキャリア、例えばベビーカーを開示する。当該ベビーキャリアは、フレーム100、物入れかご200及び2つの調節機構300を含む。当然ながら、他の実施例では、調節機構300の数は、1つであってもよい。当該ベビーキャリアの物入れかご200は、ベビーキャリア上に他のユニットを取り付けることの障害にならないと共に、各種体積の物品を柔軟に収納できる。
【0021】
具体的には、当該フレーム100は、対向設置された2つのひじ掛け支持ロッド110、対向設置された2つの前足支持ロッド120、対向設置された2つの後足支持ロッド130、4つの車輪ユニット140及び第1の乗用ユニット150を含むことができる。第1の乗用ユニット150は、2つのひじ掛け支持ロッド110の間に設けられている。本実施例では、第1の乗用ユニット150は、チャイルドシートであり、当然ながら、他の実施例では、第1の乗用ユニット150は、乳児バスケット、乳児用おやすみかご(睡眠箱)又は自動車シートなどであってもよい。2つの前足支持ロッド120及び2つの後足支持ロッド130は、それぞれ一定の角度をなして設けられ、かつ、2つのひじ掛け支持ロッド110の底端にそれぞれ支持されている。4つの車輪ユニット140は、それぞれ2つの前足支持ロッド120及び2つの後足支持ロッド130の底端に支持されている。
【0022】
具体的には、図1及び図16に示すように、物入れかご200は、第1のかごフレーム210と、第1のかごフレーム210の外に被覆された被覆織物220とを含む。本実施例では、第1のかごフレーム210は、U型フレームであり、当該U型フレームは、クロスバー211と、クロスバー211の両端にそれぞれ接続された第1の支持ロッド212及び第2の支持ロッド213とを含む。第1の支持ロッド212のクロスバー211から離れる端部、及び第2の支持ロッド213のクロスバー211から離れる端部は、2つの調節機構300を介してそれぞれに2つの後足支持ロッド130に接続される。当然ながら、他の実施例では、第1のかごフレーム210は、他の形状、例えばV型フレームなどであってもよく、これに限定されない。第1の支持ロッド212及び第2の支持ロッド213は、フレーム100の他の位置にそれぞれ接続され、例えば2つの前足支持ロッド120などにそれぞれ接続されてもよい。本実施例では、被覆織物220の後側は、第1のかごフレーム210に被覆され、被覆織物220の前側は、2つの前足支持ロッド120に接続され、これにより、被覆織物220は、物品を収納するための収納空間を形成するように囲まれる。当然ながら、他の実施例では、物入れかご200は、第1のかごフレーム210と囲んで閉じ枠を形成する第2のかごフレーム(図示せず)を含んでもよく、被覆織物220は、第1のかごフレーム210及び第2のかごフレームに被覆されることにより、収納空間が形成される。
【0023】
本実施例では、第1のかごフレーム210は、ポリ塩化ビニル(PVC)材料で製造される。当然ながら、他の実施例では、第1のかごフレーム210は、ステンレススチール、プラスチック又は他の材料を採用して製造されてもよい。
【0024】
図1に示すように、第1の支持ロッド212及び第2の支持ロッド213を2つの後足支持ロッド130にそれぞれ接続するための2つの調節機構300は、構造が同一である。以下、そのうちの1つの調節機構300を例として詳細に説明する。
【0025】
具体的には、図2及び図3に示すように、調節機構300は、回転台310、リセット部材320、固定台330及び回転軸340を含む。
【0026】
さらに、図2図3及び図6に示すように、後足支持ロッド130内には、収容チャンバーが設けられ、具体的には、後足支持ロッド130は、取り付け台132及び取り付けカバー133を有し、取り付け台132及び取り付けカバー133は、収容チャンバーを形成するように囲まれている。回転台310及びリセット部材320は、いずれも収容チャンバー内に設けられ、かつ、取り付け台132に位置される。回転台310は、フレーム100に枢着され、第1のかごフレーム210の一端は、回転台310に接続される。回転台310は、回転盤311を含み、回転盤311には、連結アーム312及びストッパ部313が形成されている。連結アーム312及びストッパ部313は、回転盤311の直径に沿って対向設置されている。本実施例では、回転盤311、連結アーム312及びストッパ部313は、一体に成型された構造になっており、当然ながら、他の実施例では、回転盤311、連結アーム312及びストッパ部313は、互いに接続された3つの独立部材であってもよい。回転盤310は、フレーム100に枢着され、リセット部材320の一端は、フレーム100に接続され、リセット部材320の他端は、連結アーム312に接続される。回転盤311は、概ね円盤状を呈すとともに、後足支持ロッド130に枢着され、具体的には、取り付け台132に枢着されている。回転盤311の取り付け台132に対して反対方向の面には、複数のマッチング凹部311aが設けられている。本実施例では、マッチング凹部311aは、4つであると共に回転盤311の周方向に均一に設けられている。当然ながら、他の実施例では、マッチング凹部311aの数及び配置形態は、実際の要求に応じて調整することができる。本実施例では、リセット部材320は、引っ張りバネであり、当然ながら、他の実施例では、リセット部材320は、他の弾性部材であってもよい。リセット部材320の一端は、連結アーム312に接続され、リセット部材320の他端は、取り付け台132に接続される。具体的には、取り付け台132には、ボス132aが設けられ、リセット部材320の他端は、ボス132aに接続されてもよい。本実施例では、ボス132aは、連結アーム312の下端に位置し、このように、回転盤311が外力を受けて図3の時計回り方向に沿って回転して、連結アーム312をボス132aから離れる方向に回転させると、リセット部材320は、引張変形される。外力が無くなると、リセット部材320の弾性回復力の作用によって、連結アーム312は、回転盤311を連れて反時計回り方向に回転される。
【0027】
図3及び図5に示すように、取り付け台132には、さらにストッパアーム132bが設けられ、ストッパ部313は、回転盤311に伴ってストッパアーム132bに当接するまで回転することができ、これにより、リセット部材320の弾性回復力が大きすぎることによって第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)が浮き上がって物入れかご200の使用に影響することを防止し、連結アーム312の回転角度を制限する。当然ながら、他の実施例では、図7及び図8に示すように、ストッパ部313は、省略されてもよい。
【0028】
図2図3図6及び図9に示すように、固定台330は、概ね円柱状を呈する固定本体331、及び固定本体331に設けられた複数のマッチング凸部332を含む。本実施例では、固定本体331及び複数のマッチング凸部332は、一体的に成型された構造になっており、当然ながら、他の実施例では、固定本体331及び複数のマッチング凸部332は、互いに接続された独立部材であってもよい。本実施例では、マッチング凸部332は、4つであると共に周方向に固定本体331に均一に設けられ、4つのマッチング凸部332と4つのマッチング凹部311aとは、一対一に対応してマッチングすることにより、固定台330と回転台310との固定接続を実現する。具体的には、後足支持ロッド130の取り付けカバー133には、収容チャンバーに連通する取り付け口133aが設けられ、固定台330のマッチング凸部332が設けられた端部は、マッチング凹部311aに接触してマッチングするために、取り付け口133aを介して収容チャンバー内に挿設されている。当然ながら、他の実施例では、マッチング凹部311aは、固定台330に設けられ、マッチング凸部332は、回転台310に固定設置され、或いは、他の構成によって固定台330と回転台310とマッチングされてもよく、これに限定されない。固定本体331は、収容チャンバーの外に位置し、固定本体331の側壁には、取付溝331aが開設され、第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)のクロスバー211から離れる端部は、取付溝331a内に挿設されている。言い換えれば、第1のかごフレーム210の一端は、取付溝331aに挿設され、回転軸340は、第1のかごフレーム210の一端を固定台330に固定するように、固定台330及び第1のかごフレーム210の一端を貫通する。
【0029】
さらに、図6に示すように、固定台330には、固定本体331を軸方向に貫通しかつ取付溝331aに連通する第1の枢着穴331bが設けられ、4つのマッチング凸部332は、第1の枢着穴331bを取り囲んで設けられている。第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)のクロスバー211から離れる端部は、固定穴212aを有し、第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)のクロスバー211から離れる端部が取付溝331a内に挿設されている場合、固定穴212aは、第1の枢着穴331bに対向する。回転台310には、第3の枢着穴311bが設けられ、4つのマッチング凹部311aは、第3の枢着穴311bを取り囲んで設けられている。取り付け台132には、第4の枢着穴(図示せず)が設けられている。回転軸340は、順に第1の枢着穴331b、固定穴212a、取り付け口133a、第3の枢着穴311b及び第4の枢着穴を貫通する。回転軸340は、ピン、ネジなどであってもよい。
【0030】
このように、図2乃至図5に示すように、第1のかごフレーム210が外力を受けて回転すると、固定台330に固定接続された第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)は、固定台330を介して回転台310を連れて取り付け台132に対して回転させ、即ち、後足支持ロッド130に対して回転させる。同様に、外力が無くなり、回転台310がリセット部材320の弾性回復力の作用で回転されると、回転台310は、固定台330を介して第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)を連れて、即ち、第1のかごフレーム210を連れて後足支持ロッド130に対して回転される。固定台330を設置することにより、第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)、及び回転台310の受ける力をより均一にし、第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)が回転台310に直接的に接続された設置形態に比べて、第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)及び回転台310は、受ける力が不均一であるであることによる破断損傷が生じにくく、調節機構300の耐用年数を延長させることに有利である。当然ながら、固定台330が省略され、第1の支持ロッド212(又は第2の支持ロッド213)が回転台310に直接的に接続された設置形態とすることもできる。
【0031】
以下は、ベビーキャリアの具体的な使用過程である。
第2の乗用ユニット160(例えば、図10に示す物入れかご、図13に示す自動車シート、図14に示すおやすみかご(睡眠箱)又は図15に示すチャイルドシートなど)を2つの後足支持ロッド130の間に取り付けて2人目の子供を搭乗させる必要がある場合、第2の乗用ユニット160の両側をそれぞれ直接的に2つの後足支持ロッド130に係合すればよい。第1のかごフレーム210は、図13に示す自動車シート、図14に示すおやすみかご又は図15に示すチャイルドシートなどの第2の乗用ユニット160による押圧を受けて後足支持ロッド130に対して図2及び図3の時計回り方向に回転し、即ち斜め下方に回転し、同時に第1のかごフレーム210は、2つの後足支持ロッド130に設けられた固定台330を介して2つの回転台310を連れて時計回り方向に回転させ、連結アーム312は、ボス132aから離れる方向に移動し、リセット部材320は、引っ張られる。このように、図4図5及び図11乃至15に示すとおり、第2の乗用ユニット160を取り付ける際に第1のかごフレーム210が同時に折り畳むことを実現し、第1のかごフレーム210、即ち、物入れかご200が第2の乗用ユニット160に対し障害になることを回避する。
【0032】
第2の乗用ユニット160を使用する必要がなくなり取り外される場合、回転台310は、またリセット部材320の弾性回復力の作用で図4及び図5の反時計回り方向に沿って回転し、同時に、図2図3及び図11に示すとおり、固定台330を介して第1のかごフレーム210を連れて反時計回り方向に沿って回転させ、即ち斜め上方に回転させ、これにより、物入れかご200は、展開され、収納機能を回復することができる。
【0033】
大きい物品を物入れかご200内に収納する必要がある場合、ユーザは、第1のかごフレーム210に下向きの外力を加えることができ、同様に、第1のかごフレーム210は、外力の作用を受けて後足支持ロッド130に対して図2及び図3の時計回り方向に回転し、即ち斜め下方に回転し、同時に、図4図5及び図12に示すとおり、第1のかごフレーム210は、2つの後足支持ロッド130に設けられた固定台330を介して2つの回転台310を連れて時計回り方向に回転させ、連結アーム312は、ボス132aから離れる方向に移動し、リセット部材320は引っ張られる。このように、物入れかご200は、より大きい入口を提供することができ、これにより、ユーザが体積の大きい物品を収納空間内に収納することができる。外力が無くなると、回転台310は、またリセット部材320の弾性回復力の作用で図4及び図5の反時計回り方向に沿って回転し、同時に、図11に示すとおり、固定台330を介して第1のかごフレーム210を連れて反時計回り方向に沿って回転させ、即ち、斜め上方に回転させ、物入れかご200は、部分的に又は完全に元の状態に復帰する。また、物入れかご200がより大きい入口を提供することにより、ユーザが物入れかご200における物品を取りやすくなる。
【0034】
以上、本発明にかかるベビーキャリアは、物入れかご200の折り畳み及び自動復帰機能を実現し、物入れかご200が第2の乗用ユニット160に対し障害になることを回避し、かつ体積の大きい物品を収納することができ、さらに、構造が簡単であり、実現しやすい。また、調節機構300における回転台310、リセット部材320及び一部の固定台330は、いずれも後足支持ロッドの内側に設けられていることにより、スペースを節約するとともに、ベビーキャリアの外観に影響しない。
【0035】
上記ベビーキャリアは、少なくとも以下の技術的効果を有する。
物入れかご200の第1のかごフレーム210の両端は、2つの調節機構300を介してフレーム100の両側にそれぞれ移動可能に接続されることにより、ベビーキャリアに第2の乗用ユニット又は他のユニットを取り付ける必要がある場合、障害にならないように第1のかごフレーム210を折り畳むことができる。また、体積の大きい物品を収納する必要がある場合、第1のかごフレーム210が移動されることによりユーザにより大きい収納空間を提供することができる。
【0036】
上記した実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせてもよい。説明を簡潔にするために、上記実施例におけるそれぞれの技術的特徴に関するあらゆる可能な組み合わせについての説明はしなかったが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾しない限り、本明細書に開示されている範囲内であると考えられるべきである。
【0037】
上述した実施例は、本発明のいくつかの実施形態を示したものにすぎず、その記述は具体的且つ詳細であるが、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。なお、当業者にとって、本発明の趣旨から逸脱しないかぎり、若干の変形及び改良を行うことができ、これらもすべて本発明の保護範囲内に含まれる。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に準ずるべきである。
【符号の説明】
【0038】
100 フレーム
110 ひじ掛け支持ロッド
120 前足支持ロッド
130 後足支持ロッド
132 取り付け台
132a ボス
132b ストッパアーム
133 取り付けカバー
133a 取り付け口
140 車輪ユニット
150 第1の乗用ユニット
160 第2の乗用ユニット
200 物入れかご
210 第1のかごフレーム
211 クロスバー
212 第1の支持ロッド
212a 固定穴
213 第2の支持ロッド
220 被覆織物
300 調節機構
310 回転台
311 回転盤
311a マッチング凹部
311b 第3の枢着穴
312 連結アーム
313 ストッパ部
320 リセット部材
330 固定台
331 固定本体
331a 取付溝
331b 第1の枢着穴
332 マッチング凸部
340 回転軸
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