(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165701
(43)【公開日】2023-11-17
(54)【発明の名称】エアロゾル発生材を加熱するための装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20231110BHJP
A24F 40/57 20200101ALI20231110BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20231110BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/57
A24F40/20
【審査請求】有
【請求項の数】78
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023136498
(22)【出願日】2023-08-24
(62)【分割の表示】P 2021147442の分割
【原出願日】2016-01-27
(31)【優先権主張番号】1501429.3
(32)【優先日】2015-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、エドワード
(72)【発明者】
【氏名】アウン、ワリード
(72)【発明者】
【氏名】オールバット、ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】シーワード、デヴィッド ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ファジー、デヴィッド
(57)【要約】
【課題】吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材を加熱するための新規な装置を提供する。
【解決手段】装置は、ハウジングと、ハウジング内にあり、それぞれがエアロゾル発生材を含むための1つ以上のキャビティーを含む受け部57と、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるために1つ以上のキャビティーに含まれたエアロゾル発生材60を加熱するための1つ以上のヒーターエレメントを含む加熱装置とを含む。この1つ以上のヒーターエレメントは1つ以上のキャビティーの外部に位置する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材を加熱するための装置であって、
ハウジングと、
ハウジング内にあり、それぞれがエアロゾル発生材を含むための1つ以上のキャビティーを含む受け部と、
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるために1つ以上のキャビティーに含まれたエアロゾル発生材を加熱するための1つ以上のヒーターエレメントを含む加熱装置とを含み、その1つ以上のヒーターエレメントは1つ以上のキャビティーの外部に位置する装置。
【請求項2】
受け部は複数のキャビティーを含み、各キャビティーはエアロゾル発生材を含むためのものであり、加熱装置は複数のヒーターエレメントを含み、各ヒーターエレメントは、複数のキャビティーの対応する1つの外部に配置され、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにそのキャビティーに収容されたエアロゾル発生材を加熱するためのものであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
受け部が交換用受け部と交換できるようにハウジングから受け部を取り外せるように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の装置。
【請求項4】
ハウジングの一部分は受け部に触れられるように開口可能または解除可能であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の装置。
【請求項5】
前記部分は蓋であることを特徴とする請求項4記載の装置。
【請求項6】
ユーザーがハウジング内で発せられる吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を吸い込むためのマウスピースを含むことを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の装置。
【請求項7】
前記1つ以上のヒーターエレメントに給電するために配置された電力回路を含むことを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の装置。
【請求項8】
加熱装置は複数のヒーターエレメントを含み、電力回路はヒーターエレメントが互いに独立して選択的に給電されるように構成されていることを特徴とする請求項7記載の装置。
【請求項9】
加熱装置は複数のヒーターエレメントを含み、電力回路は、複数のヒーターエレメントの少なくとも第1ヒーターエレメントが複数のヒーターエレメントの少なくとも第2ヒーターエレメントより低い温度に加熱するように複数のヒーターエレメントに給電するように構成され、少なくとも第1ヒーターエレメントは、前記キャビティーの第1のキャビティーに収容される風味剤を含む第1エアロゾル発生材を加熱するためのものであり、少なくとも第2ヒーターエレメントは前記キャビティーの第2のキャビティーに収容されるタバコ系材料を含む第2エアロゾル発生材を加熱するためのものであることを特徴とする請求項7または8記載の装置。
【請求項10】
電力回路は、第1ヒーターエレメントが第1エアロゾル発生材を加熱することができる温度を変えることができるように構成されていることを特徴とする請求項9記載の装置。
【請求項11】
ユーザーが電力回路を始動させるための手動アクチュエーターを含むことを特徴とする請求項7乃至10いずれか1項記載の装置。
【請求項12】
ユーザーが装置で吸い込みを行ったことを検知したことに応じて電力回路を始動させるためのセンサーを含むことを特徴とする請求項7乃至11いずれか1項記載の装置。
【請求項13】
受け部が複数のキャビティーを含み、その複数のキャビティーの少なくとも1つのキャビティーがタバコ系の材料を含むエアロゾル発生材を含み、その複数のキャビティーの少なくとも1つの異なるキャビティーが風味料を含むエアロゾル発生材を含むことを特徴とする請求項1乃至12いずれか1項記載の装置。
【請求項14】
1つ以上のキャビティーに収容されたエアロゾル発生材を露出させるために1つ以上のキャビティーに設けられたバリアー層を裂くための手段をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至13いずれか1項記載の装置。
【請求項15】
受け部と1つ以上の加熱エレメントとの間に配置された電気絶縁バリアーをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至14いずれか1項記載の装置。
【請求項16】
電気絶縁バリアーはテープを含むことを特徴とする請求項15記載の装置。
【請求項17】
1つ以上のキャビティーの少なくとも1つから離れて熱が伝わらないようにするための熱バリアーを含むことを特徴とする請求項1乃至16いずれか1項記載の装置。
【請求項18】
複数のキャビティーを含み、各キャビティーが受け部上の別個のコンパートメント内に設けられていることを特徴とする請求項1乃至17いずれか1項記載の装置。
【請求項19】
受け部はシートを含み、1つ以上のキャビティーのそれぞれはシートに形成された凹部を含むことを特徴とする請求項1乃至18いずれか1項記載の装置。
【請求項20】
1つ以上の凹部のそれぞれはシートにエッチングまたはプレスされたものであることを特徴とする請求項19記載の装置。
【請求項21】
受け部は平坦な面を含むシートとその平坦な面の少なくとも一部を覆うバリアー層とを含み、1つ以上のキャビティーのそれぞれはバリアー層の一部とバリアー層のその部分によって覆われた平坦な面の一部によって画定されていることを特徴とする請求項1乃至18いずれか1項記載の装置。
【請求項22】
バリアー層はブリスターパックであり、1つ以上のキャビティーのそれぞれはバリアー層のブリスターおよびブリスターによって覆われた平坦な面の一部によって画定されていることを特徴とする請求項21記載の装置。
【請求項23】
受け部は可撓性材からなる条片を含み、1つ以上のキャビティーはその条片によって少なくとも部分的に画定されていることを特徴とする請求項1乃至18いずれか1項記載の装置。
【請求項24】
可撓性条片を移動して異なるキャビティーが加熱装置によって加熱されるようにするための駆動装置をさらに含むことを特徴とする請求項23記載の装置。
【請求項25】
駆動装置は可撓性条片の一部が巻かれる回転式に取り付けられたスプールを含むことを特徴とする請求項24記載の装置。
【請求項26】
駆動装置は可撓性条片の別の部分が巻かれる第2のスプールを含むことを特徴とする請求項25記載の装置。
【請求項27】
駆動装置は回転式に取り付けられたスプールを回転させるためのモーターを含むことを特徴とする請求項25または26記載の装置。
【請求項28】
受け部は回転式に取り付けられたスプールを含むことを特徴とする請求項25乃至27いずれか1項記載の装置。
【請求項29】
受け部は回転式に取り付けられたスプールおよび第2のスプールを含むことを特徴とする請求項26記載の装置。
【請求項30】
受け部の2つ以上を含み、その2つ以上の受け部がハウジング内で積み重ね構造に配置されていることを特徴とする請求項1乃至29いずれか1項記載の装置。
【請求項31】
エアロゾルを形成し、冷却するためのチェンバーを含むことを特徴とする請求項1乃至30いずれか1項記載の装置。
【請求項32】
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材を加熱するための装置であって、
ハウジングと、
ハウジング内にあり、それぞれがエアロゾル発生材を収容するためのものである1つ以上のキャビティーを含む受け部と、
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるために1つ以上のキャビティーに含まれたエアロゾル発生材を加熱するための1つ以上のヒーターエレメントを含む加熱装置とを含み、1つ以上の凹部の少なくとも1つのキャビティーはその中に位置する1つ以上のヒーターエレメントの対応する1つを有し、その1つのヒーターエレメントはコイルまたはメッシュヒーターエレメントである装置。
【請求項33】
受け部は複数のキャビティーを含み、各キャビティーはエアロゾル発生材を収容するためのものであり、加熱装置は複数のヒーターエレメントを含み、これら複数のヒーターエレメントの各ヒーターエレメントは複数のキャビティーの対応する1つに配置され、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにそのキャビティーに収容されたエアロゾル発生材を加熱するためのものであり、複数のヒーターエレメントの各ヒーターエレメントはコイルまたはメッシュヒーターエレメントであることを特徴とする請求項32記載の装置。
【請求項34】
ハウジングの一部分は受け部に触れられるように開口可能または解除可能であることを特徴とする請求項32または33記載の装置。
【請求項35】
前記部分は蓋であることを特徴とする請求項34記載の装置。
【請求項36】
ユーザーがハウジング内で発せられる吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を吸い込むためのマウスピースを含むことを特徴とする請求項32乃至35いずれか1項記載の装置。
【請求項37】
前記1つ以上のヒーターエレメントに給電するために配置された電力回路を含むことを特徴とする請求項32乃至36いずれか1項記載の装置。
【請求項38】
加熱装置は複数のヒーターエレメントを含み、電力回路はヒーターエレメントが互いに独立して選択的に給電されるように構成されていることを特徴とする請求項37記載の装置。
【請求項39】
加熱装置は複数のヒーターエレメントを含み、電力回路は、複数のヒーターエレメントの少なくとも第1ヒーターエレメントが複数のヒーターエレメントの少なくとも第2ヒーターエレメントより低い温度に加熱するように複数のヒーターエレメントに給電するように構成され、少なくとも第1ヒーターエレメントは、前記凹部の第1の凹部に収容される風味剤を含む第1エアロゾル発生材を加熱するためのものであり、少なくとも第2ヒーターエレメントは前記凹部の第2の凹部に収容されるタバコ系材料を含む第2エアロゾル発生材を加熱するためのものであることを特徴とする請求項37または38記載の装置。
【請求項40】
電力回路は、第1ヒーターエレメントが第1エアロゾル発生材を加熱することができる温度を変えることができるように構成されていることを特徴とする請求項39記載の装置。
【請求項41】
ユーザーが電力回路を始動させるための手動アクチュエーターを含むことを特徴とする請求項37乃至40いずれか1項記載の装置。
【請求項42】
ユーザーが装置で吸い込みを行ったことを検知したことに応じて電力回路を始動させるためのセンサーを含むことを特徴とする請求項37乃至41いずれか1項記載の装置。
【請求項43】
受け部が複数のキャビティーを含み、その複数のキャビティーの少なくとも1つのキャビティーがタバコ系の材料を含むエアロゾル発生材を含み、その複数のキャビティーの少なくとも1つの異なるキャビティーが風味料を含むエアロゾル発生材を含むことを特徴とする請求項32乃至42いずれか1項記載の装置。
【請求項44】
1つ以上のキャビティーに収容されたエアロゾル発生材を露出させるために1つ以上のキャビティーに設けられたバリアー層を裂くための手段をさらに含むことを特徴とする請求項32乃至43いずれか1項記載の装置。
【請求項45】
1つ以上のキャビティーの少なくとも1つから離れて熱が伝わらないようにするための熱バリアーを含むことを特徴とする請求項32乃至44いずれか1項記載の装置。
【請求項46】
複数のキャビティーを含み、各キャビティーが受け部上の別個のコンパートメント内に設けられていることを特徴とする請求項32乃至45いずれか1項記載の装置。
【請求項47】
受け部はシートを含み、1つ以上のキャビティーのそれぞれはシートに形成された凹部を含むことを特徴とする請求項32乃至46いずれか1項記載の装置。
【請求項48】
1つ以上の凹部のそれぞれはシートにエッチングまたはプレスされたものであることを特徴とする請求項47記載の装置。
【請求項49】
受け部は平坦な面を含むシートとその平坦な面の少なくとも一部を覆うバリアー層とを含み、1つ以上のキャビティーのそれぞれはバリアー層の一部とバリアー層のその部分によって覆われた平坦な面の一部によって画定されていることを特徴とする請求項32乃至46いずれか1項記載の装置。
【請求項50】
バリアー層はブリスターパックであり、1つ以上のキャビティーのそれぞれはバリアー層のブリスターおよびブリスターによって覆われた平坦な面の一部によって画定されていることを特徴とする請求項49記載の装置。
【請求項51】
受け部の2つ以上を含み、その2つ以上の受け部がハウジング内で積み重ね構造に配置されていることを特徴とする請求項32乃至50いずれか1項記載の装置。
【請求項52】
エアロゾルを形成し、冷却するためのチェンバーを含むことを特徴とする請求項32乃至51いずれか1項記載の装置。
【請求項53】
それぞれがエアロゾル発生材を含む1つ以上のキャビティーを含み、請求項1乃至52いずれか1項記載の装置のハウジングに挿入されるための受け部。
【請求項54】
1つ以上のキャビティー内のエアロゾル発生材を封止する受け部上にある保護バリアーをさらに含むことを特徴とする請求項53記載の受け部。
【請求項55】
保護バリアーはキャビティーの1つ以上のエアロゾル発生材を露出させるためにユーザーによって操作可能であることを特徴とする請求項54記載の受け部。
【請求項56】
保護バリアーはユーザーによって裂かれるまたはユーザーによって受け部から外すことができることを特徴とする請求項55記載の受け部。
【請求項57】
保護バリアーはユーザーによって受け部から剥がすことができることを特徴とする請求項56記載の受け部。
【請求項58】
キャビティーの1つ以上に収容されるエアロゾル発生材はゲルまたはパウダーを含むことを特徴とする請求項1乃至52いずれか1項記載の装置または請求項53乃至57いずれか1項記載の受け部。
【請求項59】
エアロゾル発生材用の受け部を調製する方法であって、
ある割合の水を含む比較的濡れたエアロゾル発生材を受け部の1つ以上のキャビティーに供することと、
この比較的濡れたエアロゾル発生材を処理してそのエアロゾル発生材の水の割合を減少させ、1つ以上のキャビティーに比較的乾燥したエアロゾル発生材を発生させることとを含む方法。
【請求項60】
比較的濡れたエアロゾル発生材は濡れたゲル、スラリーまたは液体を含むことを特徴とする請求項59記載の方法。
【請求項61】
比較的乾燥したエアロゾル発生材は乾燥ゲルまたはパウダーを含むことを特徴とする請求項59または60記載の方法。
【請求項62】
前記処理が比較的乾燥したエアロゾル発生材を加熱することを含むことを特徴とする請求項59乃至61いずれか1項記載の方法。
【請求項63】
前記処理が受け部をオーブン内で加熱することを含むことを特徴とする請求項59乃至61いずれか1項記載の方法。
【請求項64】
前記処理が受け部の1つ以上のキャビティー内の比較的濡れたエアロゾル発生材を凍結乾燥することを含むことを特徴とする請求項59乃至61いずれか1項記載の方法。
【請求項65】
1つ以上のキャビティー内の比較的乾燥したエアロゾル発生材を封止するために受け部に保護バリアーを設けることを特徴とする請求項59乃至64いずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエアロゾル発生材を加熱するように構成された装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻きタバコ、シガーなどの喫煙品は使用時にタバコを燃やし、煙を発生させる。実際に燃焼させずに化合物を放出し、従って例えば燃焼または燃やす工程によるタバコの劣化の結果として煙またはエアロゾルを生じさせない製品を創ることによってこれら喫煙品に代わるものが提供されている。そのような製品の例としては、所謂、非燃焼加熱製品、タバコ加熱製品またはタバコ加熱装置があり、これらはエアロゾル発生材を燃やさずに加熱してエアロゾルを形成する化合物を放出する。エアロゾル発生材は、例えばタバコまたはニコチンを含むまたは含まない他の非タバコ製品であってもよい。
【発明の概要】
【0003】
本明細書で説明する一部の実施態様では、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材を加熱するための装置が提供され、この装置は、ハウジングと、ハウジング内にあり、それぞれがエアロゾル発生材を含むための1つ以上のキャビティーを含む受け部と、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるために1つ以上のキャビティーに含まれたエアロゾル発生材を加熱するための1つ以上のヒーターエレメントを含む加熱装置とを含み、その1つ以上のヒーターエレメントは1つ以上のキャビティーの外部に位置する。
【0004】
受け部は複数のキャビティーを含んでもよく、各キャビティーはエアロゾル発生材を含むためのものであり、加熱装置は複数のヒーターエレメントを含んでもよく、各ヒーターエレメントは、複数のキャビティーの対応する1つの外部に配置され、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにそのキャビティーに収容されたエアロゾル発生材を加熱するためのものである。
【0005】
本発明の装置は受け部が交換用受け部と交換できるようにハウジングから受け部を取り外せるように構成してもよい。
【0006】
受け部はシートを含んでもよく、1つ以上のキャビティーのそれぞれはシートに形成された凹部を含んでもよい。
【0007】
受け部は平坦な面を含むシートとこの平坦な面の少なくとも一部を覆うバリアー層とを含んでもよく、1つ以上のキャビティーのそれぞれは、バリアー層の一部およびバリアー層のその部分によって覆われる平坦な面の一部によって画定される。
【0008】
受け部は可撓性の条片材を含んでもよく、1つ以上のキャビティーは、条片によって少なくとも部分的に画定されている。
【0009】
本発明の装置は、異なるキャビティーが加熱装置によって加熱されるように可撓性の条片を移動させるための駆動装置をさらに含んでもよい。
【0010】
駆動装置は、可撓性条片の一部が巻かれた回転可能に取り付けられたスプールを含んでもよい。
【0011】
本明細書で説明する一部の実施態様では吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材を加熱するための装置が提供され、この装置は、ハウジングと、ハウジング内にあり、それぞれがエアロゾル発生材を含むための1つ以上のキャビティーを含む受け部と、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるために1つ以上のキャビティーに含まれたエアロゾル発生材を加熱するための1つ以上のヒーターエレメントを含む加熱装置とを含み、1つ以上のキャビティーの少なくとも1つのキャビティーは、その中に位置する1つ以上のヒーターエレメントの内の1つを有し、そのヒーターエレメントはコイルまたはメッシュヒーターエレメントである。
【0012】
本明細書で説明する一部の実施態様ではエアロゾル発生材用の受け部を調製する方法が提供され、この方法は、受け部の1つ以上のキャビティーをある割合の水を含む比較的湿ったエアロゾル発生材で満たすことと、この比較的湿ったエアロゾル発生材のそのある割合の水を減少させて1つ以上のキャビティー内に比較的乾いたエアロゾル発生材を生じさせるためにその比較的湿ったエアロゾル発生材を処理することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
添付図面を参照して本発明の実施態様をあくまで例示を目的として説明する。
【
図1】エアロゾル発生材を加熱するための装置の一例の略式斜視図である。
【
図3】エアロゾル発生材用受け部の一例の略式平面図である。
【
図4】エアロゾル発生材用受け部と加熱装置の一例の略式長手方向断面図である。
【
図5】エアロゾル発生材用受け部の一例の略式平面図である。
【
図6】エアロゾル発生材用受け部の一例の略式平面図である。
【
図7a】エアロゾル発生材用受け部と加熱装置の一例の略式長手方向断面図である。
【
図7b】エアロゾル発生材用受け部と加熱装置の別の例の略式長手方向断面図である。
【
図7c】エアロゾル発生材用受け部と加熱装置の別の例の略式長手方向断面図である。
【
図8a】エアロゾル発生材用受け部の別の例の略式平面図である。
【
図9】エアロゾル発生材用受け部と加熱装置の別の例の略式長手方向断面図である。
【
図10】駆動および電力制御回路の略図と共に示す
図9の受け部と加熱装置の略式斜視図である。
【
図11】エアロゾル発生材を加熱するためのモジュラー式装置の略図である。
【
図13】積み重ねられた構成のヒーター装置と受け部を示す略図である。
【
図14】エアロゾル発生材を含む1つ以上の凹部を有する受け部を設ける工程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書中で使用する「エアロゾル発生材」なる用語は加熱すると揮発成分を供する材料を含む。「エアロゾル発生材」はあらゆるタバコ含有材を含み、例えば、タバコ、タバコ抽出物、膨張タバコ、再生タバコを含むタバコ派生物またはタバコ代替え品の内の1つ以上を含んでもよい。また「エアロゾル発生材」は、製品によってはニコチンを含んでもよい、また含まない例えば風味剤、チョークなどの充填材料および/または吸着剤材料、グリセリン、プロピレングリコールまたはトリアセチンを含む他の非タバコ製品を含んでもよい。エアロゾル発生材は、例えば、アルギン酸ナトリウムなどのバインダー材も含んでもよい。
【0015】
図1はエアロゾル発生材(
図1には示されていない)を加熱してエアロゾル発生材の少なくとも1つの成分を揮発させるように構成された装置1の一例を斜視図で示している。装置1は所謂「非燃焼加熱」と言われる装置である。この例の装置1は、ほぼ長尺であり、断面が矩形のほぼ立方体状の外方ハウジング2を有し、蓋2aを含む。装置1はあらゆる好適な1つ以上の材料で構成されてもよく、例えば外方ハウジング2はプラスチックまたは金属を含んでもよい。装置1はマウスピース3を有し、ユーザーはそれを介して装置1内で揮発させた材料を吸い込むことができる。マウスピース3(またはマウスピース3の少なくとも先端)は、例えば好適なプラスチックまたはシリコーンゴム系材料などのユーザーの唇に心地よい感覚を与える材料を含む。
【0016】
特に
図2の断面図を参照すると、装置1は加熱チェンバー5を有し、これは使用時に加熱され、揮発させられるエアロゾル発生材9を収容するための受け部を収容する。加熱チェンバー5はマウスピース3と流体流連通している。加熱チェンバー5は、エアロゾル発生材9を加熱するためのヒーター装置11をさらに含む。エアロゾル形成縮合領域6を加熱チェンバー5とマウスピース3(またはマウスピース3の一部としての)の間に設けてもよい。
【0017】
装置1は電子/電力チェンバー13をさらに有し、これはこの例では電気制御回路15と電源17を含む。この例では加熱チェンバー5と電子/電力チェンバー13は、装置1の長手方向軸に沿って互いに隣接している。電気制御回路15は、以下にさらに説明するようにヒーター装置11を制御するために構成、配置されたマイクロプロセッサー装置などのコントローラーを含んでもよい。
【0018】
電源17はバッテリーであってもよく、これは充電式バッテリーまたは非充電式バッテリーであってよい。例としてはニッケルカドミウムバッテリーが挙げられるが、あらゆる好適なバッテリーが使用可能である。バッテリー17は、加熱チェンバー5のヒーター装置11(下記でさらに述べる)に電気的に接続され、必要に応じてそして電気制御回路15の制御下で電力を供給し、エアロゾル発生材9を加熱する(既に述べたようにエアロゾル発生材9を燃焼させずにまたは熱分解させずにエアロゾル発生材9を揮発させる)。
【0019】
装置1は、
図2に例示するように手動のアクチュエーター18、例えばプッシュボタンおよび制御センサー19、例えば空気流センサーの一方または両方をさらに含んでもよい。手動アクチュエーター18は、ハウジング2の装置1のユーザーによって操作される箇所である蓋2aに配置してもよい。この例ではセンサー19は空気流センサーであり、装置1の後方に向かって加熱チェンバー5に配置される。
【0020】
装置1は、ハウジング2を介して、この例ではハウジング2の後壁2bを介してそしてハウジング2の底壁2cを介してマウスピース端3に向かって形成された1つ以上の空気入り口20をさらに含んでもよい。
【0021】
1つの例では受け部7は、エアロゾル発生材9を収容するためのプレス処理、エッチング処理またはそれ以外で形成された例えば凹部7a、などの少なくとも1つのキャビティーを有する好適な材料からなる薄いシートである。本明細書で使用するキャビティーなる用語は、受け部によって少なくとも部分的に画定され、エアロゾル発生材9を収容するためのあらゆる中空の空間、凹部、窪みなどを包含するものとする。
【0022】
受け部7は、例えば金属シートで形成されてもよく、例えば銅、アルミニウム、ステンレススチール、銀、金または合金で形成されてもよく、またはセラミック材または金属メッキされた材料から形成されてもよい。
【0023】
おそらく
図3で最も分かりやすく示されているように一例では、受け部7は、それに形成された複数の凹部7aを含み、各凹部7aはエアロゾル発生材9を収容するためのものである。凹部7aは規則的なマトリックスまたは配列に配置され、例えば
図3に示すように9つの列に配置されてもよい。図の例では9つの凹部7aの列は、受け部7の長手方向軸に平行に配置された3つの凹部7aの「行」と長手方向軸に直交して配置された3つの凹部7aの3つの「列」を含む。
【0024】
エアロゾル発生材9は各凹部7aの内面を部分的または完全にコートする。
【0025】
装置1の一例において、ヒーター装置11は1つ以上のヒーターエレメント11aを含み、受け部7の下側に接近して加熱チェンバー5内に配置される。ヒーター装置11は、ヒーターエレメント11aを電気制御回路15に接続するための電力接続部11bを含む。
【0026】
1つの例ではヒーター装置11は、受け部7に形成された凹部7aの列と合致する列に配置された複数のヒーターエレメント11aを含む。従って、
図2、3の例では、各ヒーターエレメント11aが凹部7aの対応する1つのエアロゾル発生材9を加熱するために位置するようにヒーター装置11は凹部7aの列に合致する列に9つのヒーターエレメント11aを含む。
【0027】
電気制御回路15およびヒーターエレメント11aの電力接続部11bは、好ましくはヒーターエレメント11aの少なくとも2つ、より好ましくは全てが互いに独立して、例えば必要に応じて順番に(時間をかけて)または一緒に(同時に)給電できるように構成される。
【0028】
一例ではヒーターエレメント11aは、例えば、コイルとして巻かれるまたはメッシュとして形成される抵抗性電気配線を含む抵抗ヒーターエレメントであってもよい。他の例ではヒーターエレメント11aは、セラミック材を含んでもよい。例としては窒化アルミニウムおよび窒化ケイ素セラミックが挙げられ、これらは積層または焼結させてもよい。例えば赤外線照射によって加熱する赤外線ヒーターエレメントまたは誘導ヒーターエレメントであるヒーターエレメント11aなどの他の加熱装置も可能である。誘導ヒーターエレメントは、例えば誘導コイルおよびサセプタ部材を含んでもよい。電気制御回路15の制御下で誘導コイルは交番磁界を発生させ、渦電流加熱および/またはサセプタ部材が磁力性である場合サセプタ部材の磁気ヒステリシス加熱を生じさせる。サセプタ部材はあらゆる好適な形状(例えばそれ自体がコイルであってもよい)を取ってもよく、あらゆる好適な材料で形成してもよい。
【0029】
受け部7がヒーター装置11から分離されている
図2、3に示す構成には、受け部7のエアロゾル発生材9を使い切ったらユーザーが受け部7をハウジング2から取り外して交換用の受け部と交換できるという利点がある。受け部7は、従って装置1の残りの部分から分離される消費物品であってもよく、使い切ったら廃棄することができる。このようにして新しいエアロゾル発生材の受け部7を必要に応じて加熱チェンバー5内に挿入してもよい。
【0030】
受け部7を交換するためにユーザーは単にハウジング2の蓋2aを開け、使い切った受け部7を取り出し、交換品を挿入すればよい。蓋2aは、あらゆる好適な手段、例えば磁石式のヒンジまたは凹型の係止可能なスライド装置によってハウジングに取り付けてもよい。
【0031】
1つの例ではハウジング2は、ハウジングの外面がそれを保持しやすくするように充分に冷めた状態にする充分な伝熱遅延性を有する断熱材(図示せず)を含むまたはそのような断熱材で裏打ちされる。内部的に絶縁体を電気制御回路15および電源17を周囲温度より高い温度から保護するために配置してもよい。このようにして電気制御回路15および電源17をこれらが加熱装置と近接することによって起こりえる熱的損傷から保護してもよい。
【0032】
一部の例ではマウスピース3は、繰り返し使用されたマウスピースが容易に掃除できない程度に堆積物が溜まった場合に新しい交換用のマウスピースに交換できるようにハウジング2から取り外し可能になっている。
【0033】
使用時、ヒーターエレメント11aによって発生される熱は、そのヒーターエレメント11aの上の凹部7a内のエアロゾル発生材9を加熱し、エアロゾルおよび/または気体または蒸気を発生させる。ユーザーがマウスピース3を介して吸入すると、空気が1つ以上の空気入り口20を介して加熱チェンバー5内に引き込まれ(
図2の破線矢印で示すように)、引き込まれた空気とエアロゾルおよび/または気体または蒸気の混合物がエアロゾル形成縮合領域6を通過し、そこで熱い気体または蒸気が冷却され、さらにエアロゾルを形成し、一部のエアロゾルを縮合させて、エアロゾルが冷却され、ユーザーによる吸引のためにマウスピース3に入る。
【0034】
この例ではユーザーが吸引した際にハウジング2を介して引き込まれる空気の少なくとも一部は直接ヒーターエレメント11a上を通過し、従って加熱され、よってエアロゾルおよび/または気体または蒸気と混合される際には熱くなっている。
【0035】
他の例では空気はヒーターエレメント11a上で引き込まれず、容器7のみを通過する。
【0036】
さらに別の例では装置1は、入り込んだ空気流の総量が凹部7a上を流れる前にヒーターエレメント11a上に直接案内されるように構成して、高温に予め加熱された空気がエアロゾル発生材9と確実に相互作用し、より効率的にエアロゾルを発生できるようにする。
【0037】
一部の例では装置1は、入り込んだ空気流の総量が外部から装置1に直接入れるようにして、装置1内に入って凹部7a上を流れる際の初期では外部周囲温度になるように構成される。この場合、空気温度は、凹部7aを横断して流れる際に高くなり、これは感覚を活性させる揮発性風味料または他の揮発性物質がエアロゾル発生材9に存在する場合に望ましい。
【0038】
1つの例ではマウスピース3で吸い込むごとに、加熱を開始するためにユーザーはアクチュエーター18を始動させて、制御回路15の制御下で電源17がヒーターエレメント11aの1つ以上に電力を供給するようにしてもよい。
【0039】
1つの例では加熱は、制御回路15の制御下で電源17がヒーターエレメント11aの1つ以上に電力を供給するようにするセンサー19、例えば空気流センサーによってマウスピース3でユーザーが吸引するごとに自動的に開始するようにしてもよい。
【0040】
別の例では加熱は手動で各吸引前に開始してもよく、センサー19は吸引が終わるごとに自動的に給電をオフにし、空気流が装置1内でゼロに戻る。このようにバッテリーの電力が節約されるが、ユーザーは手動でヒーターエレメント11aをオンの位置に切り替える調整を行うことができる。
【0041】
ヒーターエレメント11aを互いに独立して給電できる例では、特定のヒーターエレメント11aまたは各所定の吸引時に給電されるヒーターエレメント11aの組み合わせは、制御回路15によって制御される予め定められた給電制御シークエンスにしたがって吸引ごとに変えてもよい。
【0042】
エアロゾルおよび/または気体が各吸引に基づいて一定に発生されるようにヒーターエレメント11aは、ユーザーによる一回の吸引ごとに逐次的に給電することができるのが好ましい。
【0043】
各ヒーターエレメント11aの始動によって、結果として好ましくは凹部7aのエアロゾル発生材9のフラッシュ蒸発がヒーターエレメント11aによって加熱される。このためにあくまで一例として、各ヒーターエレメント11aの始動によって凹部7a内のエアロゾル発生材9を140~300℃、好ましくは180~250℃に加熱される。当然のことながらヒーターエレメント11a自体は200~800℃の間のあらゆる温度に到達するよう制御され、その温度は特定の場合のエアロゾル発生の要件に合うように適合させてもよい。
【0044】
各ヒーターエレメント11aによって引き込まれる電力は、受け部7に形成されたエアロゾル発生材9を含む複数の凹部7aのそれぞれの個別の加熱要件に合うように電気制御回路15をプログラミングすることによって制御することができる。
【0045】
当然のことながらここで述べた材料のあらゆる組み合わせをあらゆる所定の凹部7a内に配置することができる。
【0046】
1つの例では凹部7aの少なくとも1つのエアロゾル発生材9は、例えばメンソールのような風味材料を含む。この例では凹部7aの少なくとも1つのエアロゾル発生材9は、風味材料を含み、タバコ系材料は殆どまたは全く含まない。当然のことながら風味料を含むがタバコ系材料を含まない凹部7a内のエアロゾル発生材9を加熱するように構成されたヒーターエレメント11aは、タバコ系材料を含むエアロゾル発生材9に必要な温度と同じ温度または程度にエアロゾル発生材9を加熱する必要はない。例えば、55~65℃程度の低い温度で許容できる量の風味を放出させるのに充分である。
【0047】
異なる凹部7aのエアロゾル発生材9は異なる風味料を含んでもよい。
【0048】
1つの例ではヒーターエレメント11aの1つ以上はセンサー19が吸引が行われたことを検知した際に自動的に制御され、他のヒーターエレメント11aの1つ以上はアクチュエーター18によって手動で制御される。
【0049】
手動制御されるヒーターエレメント11aは、いつ放出されるかをユーザーが調整したい特定の風味剤を加熱するためのものであってもよい。
【0050】
風味剤を含むエアロゾル発生材9の加熱温度は、ユーザーが経験する風味剤の味強度を変えるために(例えば、ユーザーがアクチュエーターの作動時間を変えるなどして)変えてもよい。
【0051】
図2では各ヒーターエレメント11aはほぼ直線形状であるとして示されているが、必ずしもそうである必要はない。1つの例では各ヒーターエレメントは、加熱するために配置された凹部の曲率にほぼ合致する曲率を有する湾曲形状を有してもよい。この構成は凹部内のエアロゾル発生材9を均一に加熱するのに役立ち、良好な加熱率を供する。
【0052】
一例では受け部7は、1つ以上の凹部7aと重なって1つ以上の凹部7a内のエアロゾル発生材9を封止する保護層(図示せず)を含んでもよい。ユーザーは、受け部7をハウジングに嵌める前または後に各凹部または1つ以上の凹部7a内のエアロゾル発生材9を露出させるために例えば保護層を剥がすことによって保護層を取り除いてもよい。交換用受け部7がハウジング2に嵌められると、ユーザーはハウジング2の蓋2aを閉じることができ、これにより装置の使用準備が整う。
【0053】
保護層(図示せず)は、例えばKapton(登録商標)などのポリイミド、紙、ポリマー、セロハンまたはアルミニウム箔などのあらゆる好適な材料を含んでもよく、例えば糊などのあらゆる好適な手段によって受け部7に取り付けてもよい。
【0054】
保護層は耐熱性であるのが好ましく、ユーザーによって知覚されるエアロゾル発生材9の味に悪影響を与えないものが好ましい。
【0055】
受け部7がハウジング2に嵌められ、蓋2aがユーザーが最初に保護層を除去する必要がなく閉じられる例では、装置1には凹部7aがエアロゾル発生のために加熱される前に凹部7aのエアロゾル発生材9を露出させるために凹部7aのそれぞれの上にある保護層を裂くための手段を設けてもよい。
【0056】
1つの例では受け部7は、凹部7a上の保護層の領域が凹部7a内のエアロゾル発生材9を露出させるために容易に破断することができる所謂「ブリスターパック」と言われる形体である。ハウジング2の蓋2aの下側は、凹部7aと同じ空間構成を有する構成パターン(図示せず)を画定し、蓋2aがユーザーによって閉じた位置に押さえつけられると、凹部7a上の保護層のそれらの領域を破断して凹部7a内のエアロゾル発生材9を露出させる。
【0057】
別の例では破断機構は装置1に含まれ、ユーザーがアクチュエーター18を始動させるごとまたはセンサー19がユーザーがマウスピース3で吸い込んでいることを検知する度に自動的に凹部7aの1つ以上の上の保護層を破断する。
【0058】
図4および5を参照すると、受け部7’とヒーター装置11’の別の例が示されている。この例では受け部7’は上述の受け部7と似ており、ヒーター装置11’は1つ以上のヒーターエレメント11’aを含むが、ヒーターエレメント11’aは、凹部7’aの対応する1つの内側に位置する。この例では凹部7’aのエアロゾル発生材9は、その凹部7’aにあるヒーターエレメント11’aをコートしている。
【0059】
この例では各ヒーターエレメント11’aは、抵抗性電線から形成されたコイル(例えば平坦または半球状またはらせんコイル)またはメッシュである。この例では各凹部7’aのエアロゾル発生材9は、その凹部7’aの中のコイルまたはメッシュヒーターエレメント11’aをコートしている。この構成には凹部7’a内のエアロゾル発生材を一定にフラッシュ蒸発させやすいという利点がある。さらにこの構造によって、例えば各コイルまたはメッシュの長さを特定の伝熱特性を得るために選択してもよい。
【0060】
図5に示すように受け部7’のこの別の例では、一組の穴31が受け部7’を通って凹部7’aそれぞれに形成され、電力接続部11’bをヒーターエレメント11’aに接続することができるようになっている。
【0061】
ここで
図6を参照すると受け部7は、受け部7の基部から上向きに延び、受け部の長手方向軸に対して平行に延びた第1の複数の壁41と受け部の基部から上向きに延び、受け部の長手方向軸に対して直角に延びた第2の複数の壁43とを含んでもよく、これらは共に複数のコンパートメント45を画定し、キャビティー7a、この例では凹部7aの対応する1つを収容する。充分な空間がコンパートメント45とハウジング2の蓋2aの下側の間に設けられ、エアロゾルおよび/または気体を循環させる。
【0062】
これとは別にコンパートメント45を画定する第1の複数の壁41と第2の複数の壁43は、受け部7と一体ではなく、ハウジング2の内部構造の一部であってもよい。
【0063】
壁41および43は熱障壁として機能すると有利である。従って、このように別個のコンパートメントに各凹部を設けることで凹部7aから離れる熱の伝導を妨げ、エアロゾル発生材9が効率的に加熱される。
【0064】
図7aおよび7bに略式に示すように一部の例、特に受け部7が導電性材料を含む場合、電気絶縁体100、110をヒーターエレメント11aと受け部7の間に設けてそれらの間で短絡が起こらないようにしてもよい。電気絶縁体100、110は、例えばKapton(登録商標)などのポリイミドを含んでもよい。
図7aの例で示すように電気絶縁体100は、受け部7の下側(即ち、ヒーターエレメント11aに向いた側)に取り付けられた電気絶縁テープの層の形体であってもよい。これとは別に
図7bに示すように受け部7から離れているが、ヒーターエレメント11aと受け部7の下側との間でバリアーを形成する電気絶縁体110を設けてもよい。バリアーは、ヒーターエレメント11aから受け部7の下側を実質的に全て離隔する連続シートの形体または
図7bに示すようにそれぞれがヒーターエレメント11とそのヒーターエレメントが加熱するための受け部7の下側のその部分との間に位置する複数の個別のセクションの形体であってもよい。
【0065】
図7cに示すように一部の例では熱バリアー120(対の垂直線で表されている)が受け部7の各凹部の周囲に配置され、凹部から離れる熱の伝導を妨げ、確実にエアロゾル発生材9が充分に加熱されるようにする。
【0066】
熱バリアーに好適な材料としては、セラミック、エアロゲル材(発泡内部構造-発泡シリカエアロゲルを含む)、例えば無機繊維などの繊維性断熱材が挙げられる。
【0067】
ここで
図8aおよび8bを参照すると、受け部7の代わりに装置1に使用可能な別の受け部70の一例が略式に示されている。
【0068】
受け部70は平坦なプレート72とその表面に取り付けられて蓋を画定するブリスターパック74とを含む。ブリスターパック74は、配列、この例では2つの行と4つの列を含む配列に配置された複数のほぼ半球状のブリスター76を含む。各ブリスター76は平坦なプレート72の表面の対応する部分を覆い、その表面の部分と協働してエアロゾル発生材9を含むキャビティー78を画定する。エアロゾル発生材9は各キャビティー78内の表面上に位置する。
【0069】
平坦なプレート72は、例えばKapton(登録商標)のようなポリイミドまたはアルミニウムなどの金属といったあらゆる好適な熱伝導性および抵抗性材料を含んでもよい。ブリスターパック74は、あらゆる好適な耐熱材料、例えば好適なポリマー、箔または積層されたフィルムを含んでもよい。
【0070】
ブリスターパック74は取り付け手段80によって平坦なプレート72に取り付けてもよい。1つの例では取り付け手段80は、接着剤、例えばポリビニルアセテート(PVA)などの糊である。
【0071】
図8aに略式に示すように接着剤80は、平坦なプレート72の表面とブリスターパック74の間にブリスターパック74を平坦なプレート72の表面にしっかりと固定する十字型接着剤トラックのグリッド(
図8aの破線で示す)として配置される。
【0072】
受け部70の製造時に、ステンシル(図示せず)を使用してエアロゾル発生材9および接着剤74のトラックを確実に正しい位置に配置できるようにしてもよい。
【0073】
使用時、受け部70は、各キャビティー78がヒーター装置11のヒーターエレメント11aの内の対応する1つの上になるように装置1の加熱チェンバー5内に入れられる(受け部7に関する上記例で説明されているように)。ヒーター装置11およびその関連する制御回路15は、受け部7に関して上述した方法のいずれかで受け部70を加熱するために使用してもよい。
図8bに示すように各ブリスター76は1つ以上の穴76aを有し、エアロゾル発生材9からのエアロゾルおよび/または気体または蒸気がキャビティー78から出られるようになっている。
【0074】
1つの例ではその1つ以上の穴76aは、受け部70がハウジング2内に挿入される前にブリスター76に形成される。例えば、その1つ以上の穴は受け部70の製造時にまたはユーザーによって形成されてもよい。別の例では装置自体に受け部70がハウジング2内にあるときにその1つ以上の穴76aを形成する手段を設けてもよい。
【0075】
全体的に封止されたブリスターパックの1つの利点は、エアロゾル発生材9の保存可能期間/鮮度が失われないようにするということである。
【0076】
この例の受け部70の種類には望ましくない加熱による損傷をブリスターに与えずにエアロゾルを発生させるのに充分な温度にエアロゾル発生材9を加熱することができるという利点がある。
【0077】
ここで
図9および10を参照すると、受け部7の代わりに装置1に使用できる別の例の受け部170の一例が略式に示されている。
【0078】
受け部170は、可撓性材料からなる条片172を含み、これはそれぞれが例えばエッチング、プレスまたはインデントによって条片172に凹部を形成することによって設けられた1つ以上のキャビティー178を含む。
図9および10に示すように複数のこのようなキャビティー178を条片172に沿って長手方向に等間隔に配置してもよい。
【0079】
キャビティー178は、それぞれ上述の実施態様で説明したようにエアロゾル発生材9を含む。
【0080】
条片172は、例えば、銅、アルミニウム、ステンレススチール、銀、金または合金からなる薄い金属シートを含んでもよく、または薄く金属メッキされたシートまたはセラミックシートを含む。
【0081】
受け部170は、保護封止条片またはフィルム(
図9および10には示されていない)をさらに含んでもよく、これはキャビティー178内のエアロゾル発生材9を封止するために条片172と重なる。封止条片は、例えば熱封止または糊付けなどのあらゆる好適な方法で条片172に取り付けてもよい。封止条片は、例えばKapton(登録商標)などのポリイミドまたは上記段落に例示したものなどの金属または好適なポリマーまたは箔などのあらゆる好適な耐熱材を含んでもよい。
【0082】
受け部170は、条片172が取り付けられる一対の間隔が空けられた円筒状のスプール180、182をさらに含む。条片172は、その端部の一端から第1のスプール180に巻かれ、もう一方の端部から第2のスプール182に巻かれる。
【0083】
使用時、受け部170は装置1の加熱チェンバー5内に取り付けられ、第1スプール180および第2スプール182の一方、この例では第1スプール180が、モーター駆動リンク184によってハウジング、例えば始動した際に第1スプール180を回転駆動させる電子/電力チェンバー13に位置するモーター186に接続される。第1スプール180が回転すると、さらなる量の条片172が第1スプール180に巻かれ、条片172が
図9の矢印の移動方向に示すように第1スプール上に取り込まれる際に対応する量の条片172が第2スプール182から巻き出される。
【0084】
エアロゾル発生材9(
図9および10には示されていない)を含む複数のキャビティー178それぞれは、
図9および10に示すように複数のヒーターエレメント11aの対応するヒーターエレメント11a上に直接配置して、必要とされる1つ以上のヒーターエレメント11aを始動させた際にそれに応じてエアロゾルおよび/または気体または蒸気が発生されるようにしてもよい。キャビティー178の1つ以上のエアロゾル発生材が使用されると、第1スプール180を回転させるモーター186を始動させ、使用された1つ以上のキャビティー178を有する条片172のセクションを第1スプールに巻かれるようにし、1つ以上の未使用のキャビティー178を有する条片172の新しいセクションが第2スプール182からほどかれ、これによりエアロゾル発生材を含む1つ以上の新鮮な未使用のキャビティー178をヒーターエレメント11aに亘って位置させる。
【0085】
条片172は、ユーザーが手動でアクチュエーター18を始動させるまたはセンサー19がマウスピースでの吸い込みを検知することのいずれかに応じて、加熱エレメント11aの1つ以上の始動に追随して自動的に移動させてもよい。
【0086】
図10に略式に示すように電源17はモーター186に給電し、電力接続部11bを介してヒーターエレメント11aに給電するために使用してもよい。制御回路15は、ヒーターエレメント11aとモーター186の始動の間に正しいタイミングが確実に生じるように構成してもよい。
【0087】
受け部170のキャビティー178の全てのエアロゾル発生材9を使い切ると、受け部170をハウジング2から取り除くことができ、新しいものと交換することができる。
【0088】
受け部170がキャビティー178内のエアロゾル発生材を封止する条片172に重なる保護封止条片またはフィルムを含む場合、装置1に各キャビティー178上の封止条片を穿孔するための手段を設けて、1つ以上の穴を開けてエアロゾル発生材9からのエアロゾルおよび/または気体または蒸気がキャビティー178から出るようにしてもよい。
【0089】
上述の例では装置1のハウジング2には蓋2aが設けられていてユーザーが受け部7を挿入し、取り出すことができるように加熱チェンバーに触れることができるようにしている。
図11に略式に示す別の例では、装置1はモジュラーであり、電源(例えば、バッテリー)を含む電力チェンバー13aと、制御回路を含む電子チェンバー13bと、加熱チェンバー5とエアロゾル形成(冷却)チェンバーとマウスピース3とを合わせたものとを含む。少なくとも加熱チェンバー5を画定する装置1のセクションは、装置1の別のセクションから分離可能であって、受け部7(
図11には示されていない)を使用のために加熱チェンバー5内に挿入でき、その後エアロゾル発生材9の全てが消費された後取り出せるようになっている。
【0090】
電力チェンバー13aを画定する装置1のセクションも分離可能にしてバッテリーを出し入れできるようにし、制御回路に触れられるようにしてもよい。最終的に既に述べたようにマウスピース/エアロゾル形成チェンバー3は、装置1を掃除しやすくするように装置1の残りの部分から分離できるようにしてもよい。
【0091】
図11に示すように矢印Xは、ユーザーによる吸い込み中に加熱チェンバー5を通る空気流を示し、矢印Yは吸い込み中にエアロゾル形成チェンバーおよびマウスピース3を通る空気の流れを示している。
【0092】
図1で説明した例では装置1は、断面が主に矩形である。別の例では装置1は、あらゆる好適な形状を含んでもよく、例えば
図12aに示すようにほぼ楕円の断面、
図12bに示すようにほぼ円形の断面そして
図12cに示すように多角形断面、例えば六角形であってもよい。
【0093】
上述の例では装置1は加熱チェンバー5に単独の受け部7、70、170を含むが、別の例では装置1は、例えば加熱チェンバー5内に積み重ね構造に配置された複数の受け部を含む。
【0094】
図13に略式に示すように1つの積み重ね構成では複数の受け部270と複数のヒーター装置11に受け部270の対応する1つを加熱するための各ヒーター装置11が設けられる。各ヒーター装置11はここでも複数のヒーターエレメント11a(分かりやすくするために
図13で2つのみに符号を付してある)を含む、それぞれがその関連する受け部270のキャビティー270aを加熱するために配置されている。各受け部270は、例えば上述の受け部のいずれかの形状を取ってもよく、例えば上述のエアロゾル発生材を含むための1つ以上のキャビティー270a(分かりやすくするために
図13で2つのみに符号を付してある)を含む。ここでも各受け部270にキャビティー270a内のエアロゾル発生材を封止するための封止カバー(
図13には示されていない)を設けてもよい。任意の封止カバーを使用前にユーザーによって取り外す、または穿孔してもよく、または装置1に使用時にエアロゾルおよび/または気体が発生されるように封止カバーを穿孔するための手段を設けてもよい。
【0095】
各受け部270とそれに関連するヒーター装置11は、対をなし、これら対の受け部270とヒーター装置11は、加熱チェンバー(
図13には示していない)内で等間隔に互いに積み重ねられている。各受け部とヒーター装置11対は、それらの間を熱および/または電気的に遮蔽するバリアー層280の間に配置されてもよい。各バリアー280は、受け部270とヒーター装置11対を熱的および/または電気的に遮蔽するためのあらゆる好適な材料、例えば金属、合金、メッキ金属または耐熱プラスチックを含んでもよい。
【0096】
ヒーター装置11のそれぞれは、装置1の電気制御回路15(
図13に示されていない)に接続される。電気制御回路15は、任意の所定のヒーター装置11内のヒーターエレメント11aそれぞれを上述した方法のいずれかで制御できるように構成されてもよい。
【0097】
電気制御回路15は、各ヒーター装置11が他のヒーター装置11から独立して操作できるように構成されてもよい。電気制御回路15は、同じヒーター装置11内の複数のヒーターエレメント11aが同時に操作可能であり、および/またはヒーター装置11内の複数のヒーターエレメント11aが同時に操作可能になるように構成されてもよい。
【0098】
1つの例では電気制御回路15は、ヒーター装置11がそのヒーター装置11の受け部270のエアロゾル発生材の全て(または殆ど)が消費されるまで使用されるように構成され、そのとき電気制御回路15はヒーター装置11の別の1つを使用するように切り替えてそれを装置1内のエアロゾル発生材が使い切られるまで行うように使用される。一部の例ではユーザーは、ユーザーが現在使用している受け部270がそれ以上充分なエアロゾルを発生させないと認識した際に手動で制御回路15を制御して1つのヒーター装置11から別のヒーター装置11への使用に切り替える。他の例では制御回路15は、現在使用している受け部270がそれ以上充分なエアロゾルを発生させないことを示すセンサー290に応答して自動的に1つのヒーター装置11から別のヒーター装置11への使用に切り替える。
【0099】
当然のことながらこのような積み重ね構造によりユーザーが装置1内の受け部を交換する時期が延びることになる。
【0100】
上述の例ではキャビティーは平面においてほぼ楕円に示されているが、当然のことながらこれはあくまで例示のためであり、キャビティーはあらゆる好適な形状(例えば円形または平面において幅の広い楕円)を有してもよい。
【0101】
上述の実施態様のそれぞれにおいて、ヒーターエレメントは、上述したように抵抗ヒーターエレメント、赤外線ヒーターエレメントおよび誘導ヒーターエレメントが例として挙げられるあらゆる好適な形状を取ってもよい。
【0102】
図14を参照すると、エアロゾルを発生させるための材料を収容する上述の受け部7のような受け部を設ける方法における工程の例を示している。
【0103】
第1の工程では受け部57にマトリックスまたは配列に配置された複数の凹部57aが濡れたエアロゾル発生材60で満たされる。エアロゾル発生材60は、例えばグリセリン、タバコ抽出物、ニコチン、タバコ抽出物風味料、バインダー、アルギン酸塩、ゴムおよびチョークなどの増粘剤の1つ以上の混合物を含んでもよい。エアロゾル発生材60は、濡れたゲル、スラリー、液体などの形体であり、比較的重量当たり大きな割合の水を含む。
【0104】
エアロゾル発生材は、例えば、次のものを含んでもよい。
乾式重量基準
チョーク 0~75%
グリセリン 10~60%
アルギン酸塩 1~30%
ニコチン 0~4%
タバコ抽出物 0~50%
40~90%の水分量で。
【0105】
第2の工程ではエアロゾル発生材60の水の重量当たりの割合を比較的少量に減少させて、水の重量当たりの割合が濡れたエアロゾル発生材60のそれと比較して比較的少ない乾燥エアロゾル発生材9(上述のものと類似する)となるように乾燥するための例えばオーブン(図示せず)などの乾燥環境に受け部57が置かれる。1つの例では受け部57は、約45℃のオーブンに数時間、例えば2~4時間入れられる。別の例では受け部は約60~80℃のオーブンに10~60分間入れられる、または100~110℃で5~20分間乾燥させる。
【0106】
通常、エアロゾル発生材60の水分割合は40~90%の重量当たりの最初の割合から5~40%の重量当たりの割合に減らされる。
【0107】
乾燥エアロゾル発生材9は、例えば乾燥ゲルを含んでもよい。
【0108】
一部の例ではタバコ抽出物が既に無くなっている場合、タバコ抽出物を乾燥エアロゾル発生材9に噴霧または堆積させてもよい。他の例ではタバコ抽出物が既に無くなっている場合、タバコ抽出物をエアロゾル発生材9に乾燥前に噴霧または堆積させてもよい。
【0109】
第3の工程では受け部57を複数の小さなセクション(図示せず)に切断され、各小さなセクションは乾燥エアロゾル発生材9を収容する凹部のマトリックスまたは配列を含む。凹部のマトリックスまたは配列は、例えば上述したように9x9のマトリックスまたは配列であってもよい。
【0110】
第4の工程では保護層62が各小さいセクションの1つ以上の凹部57aに重なるように設けられ、エアロゾル発生材の風味特性を保存するためにこれら1つ以上の凹部57a内のエアロゾル発生材9を封止する。
【0111】
保護層は、受け部7に関し上述した保護層のいずれかと同じ形体であってもよい。
【0112】
上記の例では濡れたエアロゾル発生材60はそれが含有する水の割合を減少させるために加熱処理されるが、当然のことながら他の処理を同じ効果に使用することができる。例えば、凹部57a内の濡れたエアロゾル発生材60をそれが含有する水の割合を減少させるために凍結乾燥してもよい。
【0113】
比較的乾燥したエアロゾル発生材を1つ以上の凹部に設けることの利点は、使用時に装置1などの装置において、エアロゾル発生材が加熱されてエアロゾルおよび/または気体を発生させる際にそのエアロゾルおよび/または気体がユーザーにとって心地よい温度になるということである。このことは比較的水分量が多く、少なくとも時折水分量が多いことによってユーザーに心地よいと感じられないほど高い温度のエアロゾルおよび/または気体を発生させるエアロゾル発生材から類似の状況で発せられるエアロゾルおよび/または気体とは対照的である。さらには熱する過剰な水の量が少ないので加熱時のエネルギー消費も少なくなる。
【0114】
本発明の実施形態は、例えば非限定の実施例、風味剤、添加剤、排出、構成成分および/またはそのようなものに関する規制によって適用法および/または規制に適合するように構成されている。例えば、例えば、本発明は、本発明を実施する喫煙品が、使用者による調整の前後に、適用法に適合するように構成されていてもよい。そのような実施は、全ての使用者の選択可能位置で適用法に適合するように構成されていてもよい。一部の実施態様では、本発明は、本発明を実施する喫煙品が全ての使用者の選択可能位置で、必要な規制法試験に、例えば非限定の実施例、試験閾値/紙巻きタバコ排出および/または煙構成成分の上限によって、合格するまたはそれを上回るように構成されている。
【0115】
ここで説明した種々の実施態様は、特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。これらの実施態様は単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
【符号の説明】
【0116】
9…乾燥エアロゾル発生材、57…受け部、57a…凹部、60…エアロゾル発生材、62…保護層。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材を加熱するための装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内にあり、エアロゾル発生材の複数の部分を含む受け部と、
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるために前記受け部のエアロゾル発生材の前記複数の部分を加熱するための複数のヒーターエレメントを含む加熱装置であって、前記複数のヒーターエレメントは前記受け部の外部に位置する、加熱装置と、
前記複数のヒーターエレメントに給電するための電力回路であって、前記複数のヒーターエレメントが互いに独立して選択的に給電されるように前記電力回路が構成されている、電力回路と、
を含む、装置。
【請求項2】
各ヒーターエレメントが、エアロゾル発生材の前記複数の部分のうちのエアロゾル発生材のそれぞれの部分を加熱するように配置されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記受け部は複数のキャビティーを含み、各キャビティーはエアロゾル発生材の前記複数の部分のうちのエアロゾル発生材の1つの部分を収容し、前記加熱装置は複数のヒーターエレメントを含み、各ヒーターエレメントは、前記複数のキャビティーの対応する1つの外部に配置され、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにそのキャビティーに収容されたエアロゾル発生材を加熱するためのものである、請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記受け部が交換用受け部と交換できるように前記ハウジングから前記受け部を取り外せるように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記ハウジングの一部分は前記受け部に触れられるように開口可能または解除可能である、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記部分は蓋である、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
ユーザーが前記ハウジング内で発せられる吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を吸い込むためのマウスピースを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記電力回路は、前記複数のヒーターエレメントの少なくとも第1ヒーターエレメントが前記複数のヒーターエレメントの少なくとも第2ヒーターエレメントより低い温度に加熱するように前記複数のヒーターエレメントに給電するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも第1ヒーターエレメントは、エアロゾル発生材の第1の部分を加熱するためのものであり、前記少なくとも第2ヒーターエレメントは、エアロゾル発生材の第2の部分を加熱するためのものである、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
エアロゾル発生材の前記第1の部分は風味剤を含み、エアロゾル発生材の前記第2の部分はタバコ系材料を含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記電力回路は、前記第1ヒーターエレメントが前記第1エアロゾル発生材を加熱することができる温度を変えることができるように構成されている、請求項8~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
ユーザーが前記電力回路を始動させるための手動アクチュエーターを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
ユーザーが前記装置で吸い込みを行ったことを検知したことに応じて前記電力回路を始動させるためのセンサーを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
エアロゾル発生材の前記複数の部分の1つ以上を露出させるためにバリアー層を裂くための手段をさらに含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記受け部と前記1つ以上の加熱エレメントとの間に配置された電気絶縁バリアーをさらに含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記電気絶縁バリアーはテープを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
エアロゾル発生材の前記複数の部分の少なくとも1つから離れて熱が伝わらないようにするための熱バリアーを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記受け部はシートを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記受け部の2つ以上を含み、前記2つ以上の受け部が前記ハウジング内で積み重ね構造に配置されている、請求項1~18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
エアロゾルを形成又は冷却するためのチェンバーを含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材を加熱するための装置であって、
エアロゾル発生材の複数の部分を含む受け部を受容するように構成されたハウジングと、
前記受け部が前記ハウジングによって受容されたときに、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるために前記受け部のエアロゾル発生材の前記複数の部分を加熱するための複数のヒーターエレメントを含む加熱装置と、
前記複数のヒーターエレメントに給電するための電力回路であって、前記複数のヒーターエレメントが互いに独立して選択的に給電されるように前記電力回路が構成されている、電力回路と、
を含む、装置。
【請求項22】
各ヒーターエレメントが、前記ハウジングによって受容された受け部のエアロゾル発生材の前記複数の部分のうちのエアロゾル発生材のそれぞれの部分を加熱するように配置されている、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記ハウジングの一部分は前記受け部に触れられるように開口可能または解除可能である、請求項21又は22に記載の装置。
【請求項24】
前記部分は蓋である、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
ユーザーが前記ハウジング内で発せられる吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を吸い込むためのマウスピースを含む、請求項21~24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記電力回路は、前記複数のヒーターエレメントの少なくとも第1ヒーターエレメントが前記複数のヒーターエレメントの少なくとも第2ヒーターエレメントより低い温度に加熱するように前記複数のヒーターエレメントに給電するように構成される、請求項21~25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記少なくとも第1ヒーターエレメントは、エアロゾル発生材の第1の部分を加熱するためのものであり、前記少なくとも第2ヒーターエレメントは、エアロゾル発生材の第2の部分を加熱するためのものである、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記電力回路は、前記第1ヒーターエレメントが前記第1エアロゾル発生材を加熱することができる温度を変えることができるように構成されている、請求項21~27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
ユーザーが前記電力回路を始動させるための手動アクチュエーターを含む、請求項21~28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
ユーザーが前記装置で吸い込みを行ったことを検知したことに応じて前記電力回路を始動させるためのセンサーを含む、請求項21~29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
エアロゾル発生材の前記複数の部分の1つ以上を露出させるためにバリアー層を裂くための手段をさらに含む、請求項21~30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
エアロゾル発生材の前記複数の部分の少なくとも1つから離れて熱が伝わらないようにするための熱バリアーを含む、請求項21~31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前記装置が前記受け部の2つ以上を受容するように構成され、前記2つ以上の受け部が前記ハウジング内で積み重ね構造に配置されている、請求項21~32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
エアロゾルを形成又は冷却するためのチェンバーを含む、請求項21~33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
エアロゾル発生材の複数の部分を有する受け部であって、
請求項21~34のいずれか一項に記載の装置の前記ハウジングに挿入されるための、受け部。
【請求項36】
前記受け部は複数のキャビティーを含み、各キャビティーはエアロゾル発生材の前記複数の部分のうちのエアロゾル発生材の1つの部分を含む、請求項35に記載の受け部。
【請求項37】
エアロゾル発生材の第1の部分は風味剤を含み、エアロゾル発生材の第2の部分はタバコ系材料を含む、請求項35又は36に記載の受け部。
【請求項38】
前記受け部はシートを含む、請求項35~37のいずれか一項に記載の受け部。
【請求項39】
平坦な面を含むシートと、前記平坦な面の少なくとも一部を覆うバリアー層とを含む、請求項35~38のいずれか一項に記載の受け部。
【請求項40】
前記受け部は可撓性材からなる条片を含む、請求項35~39のいずれか一項に記載の受け部。
【請求項41】
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材を加熱するための装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内にあり、エアロゾル発生材の複数の部分を含む受け部と、
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材の前記複数の部分を加熱するための複数のヒーターエレメントを含む加熱装置であって、前記複数のヒーターエレメントは前記受け部内に位置する、加熱装置と、
前記複数のヒーターエレメントに給電するための電力回路であって、前記複数のヒーターエレメントが互いに独立して選択的に給電されるように前記電力回路が構成されている、電力回路と、
を含む、装置。
【請求項42】
各ヒーターエレメントが、エアロゾル発生材の前記複数の部分のうちのエアロゾル発生材のそれぞれの部分を加熱するように配置されている、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記受け部は複数のキャビティーを含み、各キャビティーはエアロゾル発生材の前記複数の部分のうちのエアロゾル発生材の1つの部分を収容し、前記複数のヒーターエレメントの各ヒーターエレメントは前記複数のキャビティーの対応する1つに配置され、吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにそのキャビティーに収容されたエアロゾル発生材を加熱するためのものである、請求項41又は42に記載の装置。
【請求項44】
前記複数のヒーターエレメントの各ヒーターエレメントはコイルまたはメッシュヒーターエレメントである、請求項41~43のいずれか一項に記載の装置。
【請求項45】
前記ハウジングの一部分は前記受け部に触れられるように開口可能または解除可能である、請求項41~44のいずれか一項に記載の装置。
【請求項46】
前記部分は蓋である、請求項45記載の装置。
【請求項47】
ユーザーが前記ハウジング内で発せられる吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を吸い込むためのマウスピースを含む、請求項41~46のいずれか一項に記載の装置。
【請求項48】
前記電力回路は、前記複数のヒーターエレメントの少なくとも第1ヒーターエレメントが前記複数のヒーターエレメントの少なくとも第2ヒーターエレメントより低い温度に加熱するように前記複数のヒーターエレメントに給電するように構成される、請求項41~47のいずれか一項に記載の装置。
【請求項49】
前記少なくとも第1ヒーターエレメントは、エアロゾル発生材の第1の部分を加熱するためのものであり、前記少なくとも第2ヒーターエレメントは、エアロゾル発生材の第2の部分を加熱するためのものである、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記電力回路は、前記第1ヒーターエレメントが前記第1エアロゾル発生材を加熱することができる温度を変えることができるように構成されている、請求項41~49のいずれか一項に記載の装置。
【請求項51】
ユーザーが前記電力回路を始動させるための手動アクチュエーターを含む、請求項41~50のいずれか一項に記載の装置。
【請求項52】
ユーザーが前記装置で吸い込みを行ったことを検知したことに応じて前記電力回路を始動させるためのセンサーを含む、請求項41~51のいずれか一項に記載の装置。
【請求項53】
エアロゾル発生材の前記複数の部分の1つ以上を露出させるために前記受け部に設けられたバリアー層を裂くための手段をさらに含む、請求項41~52のいずれか一項に記載の装置。
【請求項54】
エアロゾル発生材の前記複数の部分の少なくとも1つから離れて熱が伝わらないようにするための熱バリアーを含む、請求項41~53のいずれか一項に記載の装置。
【請求項55】
前記受け部はシートを含む、請求項41~54のいずれか一項に記載の装置。
【請求項56】
前記受け部の2つ以上を含み、前記2つ以上の受け部が前記ハウジング内で積み重ね構造に配置されている、請求項41~55のいずれか一項に記載の装置。
【請求項57】
エアロゾルを形成又は冷却するためのチェンバーを含む、請求項41~56のいずれか一項に記載の装置。
【請求項58】
吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を発生させるためにエアロゾル発生材を加熱するための装置であって、
エアロゾル発生材の複数の部分を含む受け部を受容するように構成されたハウジング及びエアロゾル発生材の前記複数の部分を加熱するための複数の加熱エレメントを含む加熱装置と、
前記受け部が前記ハウジングによって受容されたときに、前記複数の加熱エレメントに給電するための電力回路であって、前記複数のヒーターエレメントが互いに独立して選択的に給電されるように前記電力回路が構成されている、電力回路と、
を含む、装置。
【請求項59】
前記ハウジングの一部分は前記受け部に触れられるように開口可能または解除可能である、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
前記部分は蓋である、請求項59に記載の装置。
【請求項61】
ユーザーが前記ハウジング内で発せられる吸引可能なエアロゾルおよび/または気体を吸い込むためのマウスピースを含む、請求項58~60のいずれか一項に記載の装置。
【請求項62】
前記電力回路は、前記複数のヒーターエレメントの少なくとも第1ヒーターエレメントが前記複数のヒーターエレメントの少なくとも第2ヒーターエレメントより低い温度に加熱するように、前記ハウジングによって受容された受け部の前記複数のヒーターエレメントに給電するように構成される、請求項58~61のいずれか一項に記載の装置。
【請求項63】
前記電力回路は、前記第1ヒーターエレメントが前記第1エアロゾル発生材を加熱することができる温度を変えることができるように構成されている、請求項58~62のいずれか一項に記載の装置。
【請求項64】
ユーザーが前記電力回路を始動させるための手動アクチュエーターを含む、請求項58~63のいずれか一項に記載の装置。
【請求項65】
ユーザーが前記装置で吸い込みを行ったことを検知したことに応じて前記電力回路を始動させるためのセンサーを含む、請求項58~64のいずれか一項に記載の装置。
【請求項66】
エアロゾル発生材の前記複数の部分の1つ以上を露出させるためにバリアー層を裂くための手段をさらに含む、請求項58~65のいずれか一項に記載の装置。
【請求項67】
エアロゾル発生材の前記複数の部分の少なくとも1つから離れて熱が伝わらないようにするための熱バリアーを含む、請求項58~66のいずれか一項に記載の装置。
【請求項68】
前記装置が前記受け部の2つ以上を受容するように構成され、前記2つ以上の受け部が前記ハウジング内で積み重ね構造に配置されている、請求項58~67のいずれか一項に記載の装置。
【請求項69】
エアロゾルを形成又は冷却するためのチェンバーを含む、請求項58~68のいずれか一項に記載の装置。
【請求項70】
エアロゾル発生材の複数の部分と、
エアロゾル発生材の前記複数の部分を加熱するための複数の加熱エレメントを含む加熱装置と、
を含む受け部であって、
請求項58~69のいずれか一項に記載の装置の前記ハウジングに挿入されるための、受け部。
【請求項71】
各ヒーターエレメントが、前記ハウジングによって受容された受け部のエアロゾル発生材の前記複数の部分のうちのエアロゾル発生材のそれぞれの部分を加熱するように配置されている、請求項70に記載の受け部。
【請求項72】
前記少なくとも第1ヒーターエレメントは、エアロゾル発生材の第1の部分を加熱するためのものであり、前記少なくとも第2ヒーターエレメントは、エアロゾル発生材の第2の部分を加熱するためのものである、請求項70又は71に記載の受け部。
【請求項73】
エアロゾル発生材の前記第1の部分は風味剤を含み、エアロゾル発生材の前記第2の部分はタバコ系材料を含む、請求項72に記載の受け部。
【請求項74】
前記受け部は複数のキャビティーを含み、各キャビティーはエアロゾル発生材の前記複数の部分のうちのエアロゾル発生材の1つの部分を含む、請求項70~73のいずれか一項に記載の受け部。
【請求項75】
前記受け部はシートを含む、請求項70~74のいずれか一項に記載の受け部。
【請求項76】
平坦な面を含むシートと、前記平坦な面の少なくとも一部を覆うバリアー層とを含む、請求項70~75のいずれか一項に記載の受け部。
【請求項77】
前記受け部は可撓性材からなる条片を含む、請求項70~76のいずれか一項に記載の受け部。
【請求項78】
前記エアロゾル発生材はゲルまたはパウダーを含む、請求項1~34のいずれか一項又は請求項41~69のいずれか一項に記載の装置または請求項35~40のいずれか一項又は請求項70~77のいずれか一項に記載の受け部。
【外国語明細書】