(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165706
(43)【公開日】2023-11-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20231110BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20231110BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20231110BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALN20231110BHJP
【FI】
G01C21/34
G06T7/00 660A
G06T7/00 650B
G08G1/00 D
G06Q30/0241
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023138830
(22)【出願日】2023-08-29
(62)【分割の表示】P 2019232444の分割
【原出願日】2019-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(72)【発明者】
【氏名】二村 龍太郎
(57)【要約】
【課題】適切な走行経路を設定すること。
【解決手段】情報処理装置は、走行する車両の車外の映像を取得する映像取得部と、
前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記映像取得部が取得した映像に含まれる顔画像に基づいて、人物を検出する人物検出部と、
前記人物検出部が検出した人物の視線に関する情報を取得する視線情報取得部と、
前記位置情報と、前記視線に関する情報とを関連付けて走行すべき経路を設定する経路設定部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行する車両の車外の映像を取得する映像取得部と、
前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記映像取得部が取得した映像に含まれる顔画像に基づいて、人物を検出する人物検出部と、
前記人物検出部が検出した人物の視線に関する情報を取得する視線情報取得部と、
前記位置情報と、前記視線に関する情報とを関連付けて走行すべき経路を設定する経路設定部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記視線に関する情報は、視線の方向を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
他車両において取得された視線に関する情報を取得する他視線情報取得部を備える、
請求項1、2のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記経路設定部は、前記他視線情報取得部によって取得された前記他車両において取得された視線に関する情報に基づいて、走行すべき経路を設定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記車両は、移動して商品の販売を行う移動販売車であり、
移動販売車における商品購入状況と、前記視線に関する情報に基づき、不審人物を判定する、
請求項1、2のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置から車両情報を取得するサーバ装置と、
を含む、情報処理システム。
【請求項7】
車両に設けられたカメラによって撮影された車外の映像を取得するステップと、
前記車両の位置情報を取得するステップと、
取得した映像に含まれる顔画像に基づいて、人物を検出するステップと、
検出した人物の視線の情報を取得するステップと、
前記位置情報と、前記視線の情報とを関連付けて走行すべき経路を設定するステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、情報処理装置として機能させるプログラムであって、
前記情報処理装置は、
走行する車両の車外の映像を取得する映像取得部と、
前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記映像取得部が取得した映像に含まれる顔画像に基づいて、人物を検出する人物検出部と、
前記人物検出部が検出した人物の視線に関する情報を取得する視線情報取得部と、
前記位置情報と、前記視線に関する情報とを関連付けて走行すべき経路を設定する経路設定部と、
を備える、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商品などの広告を表示しながら走行する広告表示車がある。広告表示車は、広告を表示
しながら走行することで、歩行者などに商品を宣伝する。
【0003】
例えば、特許文献1には、車両に搭載された提示装置に表示させる広告の波及効果を高
めるとともに、広告効果を適切に評価することができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
広告表示車の広告の内容によって、広告を注目する人物の属性(例えば、年齢および性
別)および注目度は変化する。また、広告表示車の走行経路、曜日、時間、および天気な
どによって路上にいる歩行者の歩行者の人数および属性は変化する。そのため、広告表示
車に広告を表示して走行したとしても、広告内容および走行経路によっては、十分な宣伝
効果が得られない可能性がある。広告表示車の走行経路において、広告に対する注目度お
よび広告を注目する人物の属性に関する情報に基づいて、適切な走行経路を設定すること
が望まれている。
【0006】
本開示は、適切な走行経路を設定することのできる情報処理装置、情報処理システム、
および情報処理方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、車両に設けられたカメラによって撮影された車
外の映像を取得する映像取得部と、前記車両の位置情報を取得する位置情報取得部と、前
記映像取得部が取得した映像に含まれる顔画像に基づいて、人物を検出する人物検出部と
、前記人物検出部が検出した人物の視線の方向を判定する視線方向判定部と、前記視線方
向判定部が判定した視線の方向に基づいて、前記車両に対する車両注目度を判定する注目
度判定部と、前記位置情報と、前記車両注目度とを関連付けて走行すべき経路を設定する
経路設定部と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る情報処理システムは、本開示の一態様に係る情報処理装置と、前
記情報処理装置から車両情報を取得するサーバ装置と、を含む。
【0009】
本開示の一態様に係る情報処理方法は、車両に設けられたカメラによって撮影された車
外の映像を取得するステップと、前記車両の位置情報を取得するステップと、取得した映
像に含まれる顔画像に基づいて、人物を検出するステップと、検出した人物の視線の方向
を判定するステップと、判定した視線の方向に基づいて、前記車両に対する車両注目度を
判定するステップと、前記位置情報と、前記車両注目度とを関連付けて走行すべき経路を
設定するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、適切な走行経路を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を説明するための図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、注目度を判定する方法を説明するための図である。
【
図4】
図4は、重み付けを行って注目度を判定する方法を説明するための図である。
【
図5】
図5は、広告を注目した人物の比率を判定する方法を説明するための図である。
【
図6】
図6は、注目度情報を説明するための図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係るサーバ装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図8A】
図8Aは、第1実施形態に係る情報処理装置による注目度の判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8B】
図8Bは、第1実施形態に係る情報処理装置による推奨走行経路の表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、第1実施形態に係る情報処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、第2実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係る情報処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本開示に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施
形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実
施形態を組み合わせて構成するものも含む。また、以下の実施形態において、同一の部位
には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1を用いて、第1実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。
図1は
、第1実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を説明するための図である。
【0013】
図1に示すように、情報処理システム1は、広告表示車10
1と、広告表示車10
2と
、・・・、広告表示車10
N(Nは3以上の整数)と、サーバ装置20とを含む。広告表
示車10
1と、広告表示車10
2と、・・・、広告表示車10
Nとは、それぞれ、情報処
理装置100
1と、情報処理装置100
2と、・・・、情報処理装置100
Nとを備える
。情報処理装置100
1~情報処理装置100
Nは、それぞれ、無線のネットワークNW
を介して、サーバ装置20と通信可能に接続されている。ネットワークNWは、例えば、
インターネット網である。
【0014】
広告表示車101~広告表示車10Nは、それぞれ、予め設定されたエリア内における
走行経路を走行する。広告表示車101~広告表示車10Nは、それぞれ、広告が表示さ
れており、走行経路を走行しながら、歩道にいる歩行者などに広告を宣伝する。広告表示
車101~広告表示車10Nを総称して、広告表示車10と呼ぶこともある。
【0015】
情報処理装置1001~情報処理装置100Nは、それぞれ、広告表示車101~広告
表示車10Nの走行時に走行経路にいる人物を、広告表示車101~広告表示車10Nの
それぞれに搭載されている車載カメラの映像から検出する。情報処理装置1001~情報
処理装置100Nは、それぞれ、抽出された人物の中から広告表示車101~広告表示車
10Nを注目している人物を抽出する。情報処理装置1001~情報処理装置100Nは
、それぞれ、抽出された人物の属性を判定する。情報処理装置1001~情報処理装置1
00Nは、それぞれ、抽出された人物の広告表示車101~広告表示車10Nに対する注
目度を算出する。情報処理装置1001~情報処理装置100Nは、それぞれ、算出した
注目度に基づいて、走行すべき走行経路を決定する。情報処理装置1001~情報処理装
置100Nは、それぞれ、決定した走行経路をユーザに提供する。情報処理装置1001
~情報処理装置100Nを総称して、情報処理装置100と呼ぶこともある。
【0016】
図2を用いて、第1実施形態に係る情報処理装置の構成について説明する。
図2は、第
1実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
図2に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、GPS(Global Positi
oning System)受信部120と、記憶部130と、操作部140と、表示部150と、
制御部160とを備える。
【0018】
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)や通信回路等によって
実現される。通信部110は、ネットワークNWと無線で接続されている。通信部110
は、ネットワークNWを介して、他の装置等との間で情報の送受信を行う。通信部110
は、例えば、ネットワークNWを介して、サーバ装置20との間で情報の送受信を行う。
【0019】
GPS受信部120は、GPS受信回路、GPS受信アンテナなどから構成されており
、GPS信号を受信する。GPS受信部120は、受信したGPS信号を位置情報取得部
162に出力する。
【0020】
記憶部130は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static
Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可
能な記憶装置で実現される。記憶部130は、情報処理装置100に関する各種の情報を
記憶する。記憶部130は、例えば、情報処理装置100が搭載された広告表示車に対す
る注目度に関する情報を記憶している。記憶部130は、例えば、人物および人物の顔な
どの認識に用いられる辞書データを記憶している。
【0021】
操作部140は、ユーザから各種の操作を受け付ける。操作部140は、例えば、操作
に応じた電気信号を制御部160に出力する。操作部140は、例えば、物理的なスイッ
チおよびタッチパネルなどで実現される。
【0022】
表示部150は、種々の映像を表示する。表示部150は、例えば、情報処理装置10
0が搭載されている広告表示車が走行すべき推奨走行経路を表示する。表示部150は、
例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Orga
nic Electro-Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。操作部14
0がタッチパネルである場合には、操作部140と、表示部150とは、一体に設けられ
る。
【0023】
制御部160は、映像取得部161と、位置情報取得部162と、人物検出部163と
、視線方向判定部164と、属性判定部165と、注目度判定部166と、記憶制御部1
67と、経路設定部168と、出力制御部169と、他注目度情報取得部170と、環境
情報取得部171とを備える。
【0024】
制御部160は、情報処理装置100の各部を制御するコントローラ(Controller)で
ある。制御部160は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro
Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部160は、内部
の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM(Random Access
Memory)等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部160は、A
SIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Progr
ammable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部160は、ソフト
ウェアと、ハードウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0025】
映像取得部161は、各種の映像データを取得する。映像取得部161は、情報処理装
置100が搭載された広告表示車に搭載されたカメラ30が撮像した映像データを取得す
る。映像取得部161は、例えば、情報処理装置100が搭載された広告表示車に搭載さ
れたカメラ30が、広告表示車の走行時に撮像した路上などにいる人物を撮像した映像デ
ータを取得する。本実施形態では、カメラ30は、広告表示車の周辺を撮像する。カメラ
30は、例えば、広告表示車の周囲を撮像する全天球カメラである。カメラ30は、例え
ば、広告表示車の前方を撮影するフロントカメラ、両サイドを撮影するサイドカメラ、お
よび後方を撮影するリアカメラなどであってもよい。カメラ30は、フロントカメラ、サ
イドカメラ、リアカメラの組み合わせであってもよい。
【0026】
位置情報取得部162は、情報処理装置100が搭載された広告表示車の現在の位置情
報を取得する。位置情報取得部162は、例えば、GPS受信部120が受信したGPS
信号に基づいて、広告表示車の位置情報を取得する。
【0027】
人物検出部163は、映像取得部161が取得した映像データに人物が含まれているか
否かを検出する。人物検出部163は、例えば、映像データから顔画像に基づいて、人物
が含まれているか否かを検出する。人物検出部163は、映像データから顔画像を抽出し
た場合に、映像データに人物が含まれていると判定する。人物検出部163は、例えば、
記憶部130に記憶された辞書データに基づいて、人物および人物の顔を検出する。人物
検出部163は、映像データに含まれる人物の数を算出してもよい。人物検出部163は
、カメラ30の撮像範囲の含まれる人物の数を算出してもよい。人物検出部163は、カ
メラ30の撮像範囲のうち、所定範囲(例えば、1平方メートル)にいる人物の数を算出
してもよい。
【0028】
視線方向判定部164は、人物検出部163によって判定された人物の視線の方向を判
定する。視線方向判定部164は、例えば、人物の顔画像から顔の向きを判定し、顔の向
きに基づいて、人物の視線方向を判定する。視線方向判定部164は、例えば、人物の顔
画像から、目の輪郭および黒目の位置などを判定し、目の輪郭および黒目の位置などに基
づいて、人物の視線方向を判定する。視線方向判定部164は、人物の視線方向が、情報
処理装置100が搭載された広告表示車の広告を視認したか否かを判定する。
【0029】
属性判定部165は、人物検出部163によって判定された人物の属性を判定する。属
性判定部165は、例えば、人物の顔画像に基づいて、人物の属性を判定する。属性判定
部165が判定する属性は、人物の年齢、性別などに関する情報を含む。属性判定部16
5が判定する属性には、その他の情報が含まれていてもよい。
【0030】
注目度判定部166は、視線方向判定部164の判定結果に基づいて、人物の広告表示
車の広告に対する注目度を判定する。注目度判定部166は、人物の属性ごとに広告表示
車の広告に対する注目度を判定する。注目度判定部166は、人物が広告に視線を向けた
場合に、広告表示車の広告に注目していると判定する。注目度判定部166は、人物が広
告に視線を向けている時間が長いほど、広告に対する注目度が高いと判定する。注目度判
定部166は、所定の時間内に、人物が広告に視線を向けた回数が多いほど、広告に対す
る注目度が高いと判定する。
【0031】
図3を用いて、注目度を判定する方法を説明する。
図3は、注目度を判定する方法を説
明するための図である。
【0032】
図3には、人物ごとに注目度がテーブルで示されている。1人目の人物は、年齢が「1
0代」、性別が「女性」、注目度が「P1」である。2人目の人物は、年齢が「20代」
、性別が「男性」、注目度が「P2」である。3人目の人物は、年齢が「30代」、性別
が「男性」、注目度が「P3」である。4人目の人物は、年齢が「40代」、性別が「女
性」、注目度が「P4」である。
図3に示すように、注目度判定部166は、人物ごとに
、年齢および性別などの属性と、注目度とを関連付けて判定する。
【0033】
図3では、注目度はP1~P4のように概念的に示しているが、実際には具体的な数値
で示される。注目度判定部166は、例えば、広告を1度でも視認した場合には注目度を
「1」と判定し、広告を視認しなかった場合には「0」と判定してよい。注目度判定部1
66は、例えば、広告を視認した時間および所定時間内の広告を視認した回数に応じて、
「1」、「2」、「3」、「4」、および「5」といったように注目度を段階的に判定し
てもよい。この場合、例えば、数字が大きいほど注目度が高いことを意味する。注目度判
定部166は、属性ごとの注目度の平均値を算出してもよい。
【0034】
注目度判定部166は、広告の内容に応じて、重みを付けて注目度を判定してもよい。
【0035】
図4を用いて、重み付けを行って注目度を判定する方法を説明する。
図4は、重み付け
を行って注目度を判定する方法を説明するための図である。
【0036】
図4には、
図3の表において人物ごとに重み付けされた注目度がテーブルで示されてい
る。1人目の人物は、重みが「W1」、注目度が「P1×W1」である。2人目の人物は
、重みが「W2」、注目度が「P2×W2」である。3人目の人物3は、重みが「W3」
、注目度が「P3×W3」である。4人目の人物は、重みが「W4」、注目度が「P4×
W4」である。
【0037】
図4では、重みはW1~W4のように概念的に示しているが、実際には具体的な数値で
示される。重みの値は、人物の属性と、広告のターゲット層との関係で定まる。例えば、
広告のターゲット層が10代の女性である場合、「W1」の値が大きくなり、「W3」の
値などは小さくなる。重みの大きさは、ユーザの任意に設定するようにしてもよい。各重
みの具体的な値は、広告の内容に応じて、ユーザが任意に設定してよい。
【0038】
注目度判定部166は、映像に含まれる人物のうち、広告を注目した人物の比率を判定
してもよい。
【0039】
図5を用いて、広告を注目した人物の比率を判定する方法を説明する。
図5は広告を注
目した人物の比率を判定する方法を説明するための図である。
【0040】
図5には、「広告C1」に対して、属性ごとに、「広告C1」を注目した比率がテーブ
ルで示されている。「10代」の「男性」うち、「広告C1」を注目した割合は、「R1
」である。「10代」の「女性」のうち、「広告C1」を注目した割合は、「R2」であ
る。「20代」の「男性」のうち、「広告C1」を注目した割合は、「R3」である。「
20代」の「女性」のうち、「広告C1」を注目した割合は、「R4」である。注目度判
定部166は、「広告C1」を注目した全人物に対する、各属性の割合を算出してもよい
。言い換えれば、注目度判定部166は、(属性Aのうち広告C1を注目した人数/属性
Aの全人数)で比率を算出してもよいし、(属性Aのうち広告C1を注目した人数/広告
C1を注目した全人数)で比率を算出してもよい。
【0041】
図5では、比率はR1~R4のように概念的に示しているが、実際には具体的な数値で
示される。
【0042】
記憶制御部167は、各種の情報を記憶部130に記憶する。記憶制御部167は、図
3、
図4および
図5に示したテーブルを記憶部130に記憶する。記憶制御部167は、
位置情報取得部162が取得した位置情報と、注目度判定部166が判定した注目度とを
関連付けた注目度情報を記憶部130に記憶する。記憶制御部167は、注目度情報にカ
メラが撮影した方向および後述の環境情報取得部171が取得した環境情報を関連付けて
もよい。記憶制御部167は、通信部110を介して、注目度情報をサーバ装置20に記
憶する。サーバ装置20に注目度情報を記憶することで、他の広告表示車に搭載された情
報処理装置との間で、注目度情報を共有することができる。
【0043】
図6を用いて、注目度情報について説明する。
図6は、注目度情報を説明するための図
である。
【0044】
図6には、「広告C1」の「地点A」における、属性ごとの注目度の平均値がテーブル
で示されている。
図6に示す例では、例えば、「10代」の「男性」でいえば、「広告C
1」に対する注目度の平均値は、「P11」である。「10代」の「女性」でいえば、「
広告C1」に対する注目度の平均値は、「P12」である。記憶制御部167は、各地点
における広告C1に対する注目度を記憶部130に記憶する。
【0045】
図6では、注目度の平均値は、P11~P16のように概念的に示されているが、実際
には具体的な数値で示される。
【0046】
再び
図2を参照する。経路設定部168は、広告表示車が走行すべき推奨走行経路を設
定する。経路設定部168は、記憶部130およびサーバ装置20などに記憶された注目
度情報に基づいて、推奨走行経路を設定する。経路設定部168は、注目度情報に基づい
て、広告に対する注目度の高い地点を含むように走行経路を設定する。言い換えれば、経
路設定部168は、広告の宣伝効果の高い経路を推奨走行経路として設定する。経路設定
部168は、サーバ装置20に記憶された注目度情報の情報量が増えるに連れて、より精
度よく広告の宣伝効果の高い経路を設定することができるようになる。
【0047】
出力制御部169は、経路設定部168によって設定された走行すべき走行経路に関す
る情報を表示部150に出力する。走行すべき走行経路を表示部150に表示させる。
【0048】
他注目度情報取得部170は、通信部110を介して、サーバ装置20から他の広告表
示車に搭載された他の情報処理装置によって記憶された他の注目度情報を取得する。他注
目度情報には、広告表示車に搭載された情報処理装置によって算出された地点ごとに特定
の広告に対する注目度に関する情報が含まれる。
【0049】
環境情報取得部171は、通信部110を介して、各種の環境情報を取得する。環境情
報は、日付、時刻、天候などの情報を含む。環境情報は、その他の情報を含んでもよい。
【0050】
図7を用いて、第1実施形態に係るサーバ装置の構成について説明する。
図7は、第1
実施形態に係るサーバ装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0051】
図7に示すように、サーバ装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを
備える。
【0052】
通信部21は、例えば、NICや通信回路等によって実現される。通信部21、ネット
ワークNWと無線で接続されている。通信部21は、ネットワークNWを介して、他の装
置等との間で情報の送受信を行う。通信部21は、例えば、ネットワークNWを介して、
情報処理装置1001~情報処理装置100Nとの間で情報の送受信を行う。
【0053】
記憶部22は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読
み書き可能な記憶装置で実現される。記憶部22は、サーバ装置20に関する各種の情報
を記憶する。記憶部22は、例えば、情報処理装置1001~情報処理装置100Nのそ
れぞれから取得した注目度情報を記憶している。
【0054】
制御部23は、注目度情報取得部231と、記憶制御部232とを備える。
【0055】
制御部23は、サーバ装置20の各部を制御するコントローラ(Controller)である。
制御部23は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより実現される。例えば、制御
部160は、内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM等
を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部23は、ASICまたは
FPGA等の集積回路により実現されてもよい。制御部23は、ソフトウェアと、ハード
ウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0056】
注目度情報取得部231は、情報処理装置1001~情報処理装置100Nのそれぞれ
から、注目度情報を取得する。注目度情報取得部231が情報処理装置1001~情報処
理装置100Nのそれぞれから、注目度情報を取得することで、情報処理装置1001~
情報処理装置100Nのそれぞれは、注目度情報を共有することができるようになる。
【0057】
記憶制御部232は、注目度情報取得部231によって取得された注目度情報を記憶部
22に記憶する。
【0058】
図8Aと、
図8Bとを用いて、第1実施形態に係る情報処理装置の処理の流れについて
説明する。
図8Aは、第1実施形態に係る情報処理装置による注目度の判定処理の流れの
一例を示すフローチャートである。
図8Bは、第1実施形態に係る情報処理装置による推
奨走行経路の表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0059】
図8Aを用いて、情報処理装置100による注目度の判定処理について説明する。制御
部160は、車外の映像を取得する(ステップS10)。具体的には、映像取得部161
は、情報処理装置100が搭載されている広告表示車のカメラ30から車外の映像を取得
する。そして、ステップS11に進む。
【0060】
制御部160は、位置情報を取得する(ステップS11)。具体的には、位置情報取得
部162は、映像取得部161がカメラ30から映像を取得した位置の位置情報を取得す
る。そして、ステップS12に進む。
【0061】
制御部160は、ステップS10で取得された映像に人物が含まれているか否かを検出
する(ステップS12)。具体的には、人物検出部163は、映像に含まれる顔画像など
に基づいて、人物が含まれているか否かを検出する。人物が含まれていると判定された場
合(ステップS12;Yes)、ステップS13に進む。一方、人物が含まれていないと
判定された場合(ステップS12;No)、制御部160は、ステップS10に戻り、処
理を繰り返す。
【0062】
ステップS12でYesと判定された場合、制御部160は、人物の視線の方向が広告
を向いているか否かを判定する(ステップS13)。具体的には、視線方向判定部164
は、人物の顔画像に基づいて、顔の方向および目の位置などを判定する。そして、視線方
向判定部164は、顔の方向および目の位置などに基づいて、視線が広告を向いているか
否かを判定する。視線が広告を向いていると判定された場合(ステップS13;Yes)
、ステップS14に進む。一方、視線が広告を向いていないと判定された場合(ステップ
S13;No)、制御部160は、ステップS10に戻り、処理を繰り返す。
【0063】
ステップS13でYesと判定された場合、制御部160は、人物の属性を判定する(
ステップS14)。具体的には、属性判定部165は、人物の性別および年齢などを判定
する。そして、ステップS15に進む。
【0064】
制御部160は、広告に対する注目度を判定する(ステップS15)。具体的には、注
目度判定部166は、人物の視線に関する情報や属性に基づいて、広告に対する注目度を
判定する。そして、ステップS16に進む。
【0065】
制御部160は、注目度情報を記憶する(ステップS16)。具体的には、記憶制御部
167は、注目度と位置情報などを関連付けて、記憶部130およびサーバ装置20など
に注目度情報として記憶する。そして、ステップS17に進む。
【0066】
制御部160は、注目度の判定処理が終了したか否かを判定する(ステップS17)。
具体的には、制御部160は、カメラ30による撮像が終了したこと、撮像車両のエンジ
ンが切られたことなどを条件に注目度の判定処理が終了したか否かを判定する。注目度の
判定処理が終了したと判定された場合(ステップS17;Yes)、
図8Aの処理を終了
する。一方、注目度の判定処理が終了していないと判定された場合(ステップS17;N
o)、制御部160は、ステップS10に戻り処理を繰り返す。すなわち、制御部160
は、注目度の判定処理が継続している間は、ステップS10~ステップS160の処理を
繰り返し実行する。
【0067】
図8Bを用いて、情報処理装置100による推奨走行経路の表示処理について説明する
。制御部160は、走行すべき推奨走行経路を設定する(ステップS20)。具体的には
、経路設定部168は、記憶部130に記憶された注目度情報に基づいて、走行すべき推
奨経路を設定する。そして、ステップS21に進む。
【0068】
制御部160は、推奨走行経路を表示する(ステップS21)。具体的には、出力制御
部169は、表示部150に推奨走行経路を地図情報とともに表示させる。そして、
図8
Bの処理を終了する。
【0069】
図8Aと、
図8Bとに示したように、情報処理装置100は、記憶部130に記憶され
た注目度情報に基づいて、推奨走行経路を設定し表示するが、本開示はこれに限られない
。情報処理装置100は、例えば、広告表示車を走行する際にサーバ装置20から注目度
情報を取得して、推奨走行経路を設定してもよい。
【0070】
図9を用いて、第1実施形態に係る情報処理装置のサーバ装置から注目度情報を取得す
る場合の処理の流れについて説明する。
図9は、第1実施形態に係る情報処理装置のサー
バ装置から注目度情報を取得する場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0071】
制御部160は、現在の環境情報を取得する(ステップS30)。具体的には、環境情
報取得部171は、通信部110を介して、外部の装置から現在の日付、時刻、天候など
の環境情報を取得する。そして、ステップS31に進む。
【0072】
制御部160は、現在の環境情報に応じた注目度情報をサーバ装置から取得する(ステ
ップS31)。具体的には、他注目度情報取得部170は、サーバ装置20から現在の環
境情報と類似する条件の注目度情報を取得する。そして、ステップS32に進む。
【0073】
制御部160は、走行すべき推奨走行経路を設定する(ステップS32)。具体的には
、経路設定部168は、サーバ装置20から取得した注目度情報に基づいて、走行すべき
推奨経路を設定する。そして、ステップS33に進む。
【0074】
制御部160は、推奨走行経路を表示する(ステップS33)。具体的には、出力制御
部169は、表示部150に推奨走行経路を地図情報とともに表示させる。そして、
図9
の処理を終了する。
【0075】
上述のとおり、第1実施形態において、情報処理装置100は、歩行者の広告に対する
注目度を算出することができる。そして、第1実施形態は、歩行者に注目度に応じて、広
告を注目する歩行者の多い地点を走行経路に含めるように推奨走行経路を設定して、広告
表示車の運転者などに提供することができる。これにより、第1実施形態では、宣伝効果
が高い走行経路を走行することができる。
【0076】
第1実施形態では、広告表示車10が走行する道路は、歩行者の視線方向に基づいて注
目度を判定するので歩行者の顔が撮像しやすい道路であることが好ましい。例えば、広告
表示車10が走行する道路は、郊外などの見渡しのいい道路や、歩行者の確認しやすい片
側一車線の道路および住宅街の道路などであることが好ましい。例えば、広告表示車10
が走行する道路は、幹線道路でないことが好ましい。
【0077】
第1実施形態において、情報処理装置100は、広告表示車10の走行経路における広
告の注目度を年齢および性別などの属性ごとに判定することできる。そのため、例えば、
広告表示車10が女性をターゲット層とした広告を表示して走行した場合であっても、走
行経路にいる男性を検出することができる。これにより、第1実施形態は、男性が多く検
出された地点を含む経路を男性向けの広告を表示して走行すべき走行経路と判定すること
ができる。
【0078】
第1実施形態では、サーバ装置20に記憶されている注目度情報の記憶量が増えるに連
れて、宣伝効果の高い経路をより精度よく設定することができる。そのため、サーバ装置
20に記憶されている注目度情報を随時更新することが好ましい。広告表示車10が走行
することのできるエリアは、予め定められている。例えば、広告表示車10が走行するこ
とのできるエリアから逸脱できる範囲も予め定められている。広告表示車10の運転者は
、例えば、曜日、時刻、天候、走行経路などの条件を変えて、各条件を組み合わせながら
予め決められたエリア内を走行して、注目度情報を取得することが好ましい。広告表示車
10の運転者は、注目度情報を取得している際に、歩行者の多い地点を見つけた場合には
、逸脱できる範囲内でその地点を走行して、注目度情報を取得することが好ましい。広告
表示車10の運転者は、推奨走行経路を走行している際であっても、例えば、推奨走行経
路から外れた経路に歩行者が多くいる場合には、逸脱できる範囲内でその経路を走行して
注目度情報を取得してもよい。
【0079】
第1実施形態では、広告表示車101~広告表示車10Nの複数の広告表示車で注目度
情報を共有することができる。この場合、広告表示車101~広告表示車10Nのそれぞ
れの走行経路は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
【0080】
図10を用いて、第2実施形態に係る情報処理装置について説明する。
図10は、第2
実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0081】
図10に示すように、情報処理装置100Aは、制御部160Aが売上判定部172と
、売上情報取得部173と、在庫情報取得部174とを備える点で、
図2に図示の情報処
理装置100と異なっている。
【0082】
第1実施形態では、情報処理装置100は、広告を表示して走行する広告表示車に搭載
している。情報処理装置100Aは、商品を移動しながら販売する移動販売車に搭載され
てもよい。
【0083】
売上判定部172は、商品の売り上げを判定する。売上判定部172は、商品の売上情
報に基づいて、商品の売り上げが予め定められた金額に達しているか否かを判定する。売
上判定部172は、所定期間内の商品の売り上げが予め定められた金額に達しているか否
かを判定する。商品の設定金額は、例えば、操作部140を介して、ユーザが任意に設定
することができる。
【0084】
売上情報取得部173は、通信部110を介して、サーバ装置20から他の移動販売車
における商品の売り上げ金額に関する売上情報を取得する。売上情報取得部173は、他
の移動販売車における商品全体の売り上げ金額に関する売上情報を取得してもよいし、商
品ごとの売り上げ金額に関する売上情報を取得してもよい。売上情報取得部173は、所
定以上の売り上げ金額に達した商品の売上情報のみを取得してもよい。
【0085】
在庫情報取得部174は、通信部110を介して、サーバ装置20から他の移動販売車
における在庫に関する在庫情報を取得する。在庫情報には、例えば、在庫の量や在庫の金
額に関する情報が含まれる。在庫情報取得部174は、他の移動販売車における商品全体
の在庫に関する在庫情報を取得してもよいし、商品ごとの在庫に関する在庫情報を取得し
てもよい。在庫情報取得部174は、在庫の量が所定未満の商品の在庫情報のみを取得し
てもよい。
【0086】
移動販売車は、歩行者が何を販売しているか理解できるように、販売している商品の看
板などを掲げている。情報処理装置100は、看板に対する注目度が高いほど、歩行者が
商品の購入を所望していると判定する。情報処理装置100は、看板に対する注目度が高
い歩行者が多くいる経路を推奨販売経路として設定する。情報処理装置100は、看板に
対する注目度が高い歩行者が多くいる地点を推奨販売地点として設定する。情報処理装置
100は、所定時間内の売り上げが予め設定した金額に達しない場合には、新たな推奨販
売経路または推奨販売地点を設定する。
【0087】
移動販売車は、手動運転車両でもよいし、自動運転車両でもよい。自動運転のレベルは
、0~5までの段階に分けられる。第2実施形態では、移動販売車が移動販売車である場
合には、自動運転のレベルは、例えば、高レベル(例えば、レベル4または5)である。
移動販売車が手動運転車両である場合には、運転者は、情報処理装置100により設定さ
れた推奨販売経路を走行し、商品を販売する。
【0088】
移動販売車が自動運転車両である場合には、移動販売車が自律的に推奨販売経路を走行
し、商品を販売する。移動販売車が自動運転車両である場合には、移動販売車が自律的に
推奨販売地点まで走行し、商品を販売する。所定時間内の売り上げが予め設定した金額に
達しない場合には、移動販売車は、新たに設定された推奨走行経路を走行し、または推奨
走行地点まで走行して、商品を販売する。
【0089】
図11を用いて、第2実施形態に係る情報処理装置の処理の流れの一例について説明す
る。
図11は、第2実施形態に係る情報処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャー
トである。
【0090】
ステップS40およびステップS41の処理は、
図9に図示のステップS30およびス
テップS31の処理と同一なので、説明を省略する。
【0091】
制御部160Aは、走行すべき推奨販売経路または行くべき推奨販売地点を設定する(
ステップS42)。具体的には、経路設定部168は、サーバ装置20から取得した注目
度情報に基づいて、推奨販売経路または推奨販売地点を設定する。そして、ステップS4
3に進む。
【0092】
制御部160Aは、推奨販売経路または推奨販売地点を表示する(ステップS43)。
具体的には、出力制御部169は、表示部150に推奨販売経路または推奨販売地点を地
図情報とともに表示させる。移動販売車が自動運転車両である場合には、ステップS43
を省略してもよい。移動販売車が手動運転車両である場合には、運転者は、表示部150
に表示された推奨販売経路または推奨販売地点に従って、移動販売車を運転する。
【0093】
制御部160Aは、商品の売り上げは所定金額以上であるか否かを判定する(ステップ
S44)。具体的には、売上判定部172は、所定時間内の商品の売り上げが、予め定め
られた金額以上であるか否かを判定する。売り上げが所定金額以上であると判定された場
合(ステップS44;Yes)、
図11の処理を終了する。一方、売り上げが所定金額未
満であると判定された場合(ステップS44;No)、ステップS45に進む。
【0094】
ステップS44でNoと判定された場合、制御部160Aは、操作情報または新たな注
目度情報を取得する(ステップS45)。具体的には、経路設定部168は、操作部14
0からユーザが入力した走行経路および販売地点の設定操作に関する操作情報を取得する
。または、他注目度情報取得部170は、ステップS41で取得した注目度情報とは異な
る注目度情報を取得する。そして、ステップS46に進む。
【0095】
制御部160Aは、推奨販売経路または推奨販売地点を再設定する(ステップS46)
。具体的には、経路設定部168は、ステップS45で取得した操作情報または注目度情
報に基づいて、推奨販売経路または推奨販売地点を再設定する、そして、ステップS43
に進む。
【0096】
第2実施形態では、ステップS41において、売上情報取得部173は、他の移動販売
車における売上情報を取得してもよい。また、ステップS41においては、在庫情報取得
部174は、他の移動販売車における在庫情報を取得してもよい。このような場合、経路
設定部168は、他の移動販売車における売上情報および在庫情報に基づいて、推奨販売
経路または推奨販売地点を設定してもよい。
【0097】
上述のとおり、第2実施形態において、情報処理装置100Aは、商品を販売すべき推
奨販売経路または推奨販売地点を、設定することができる。これにより、第2実施形態は
、販売効果の高い推奨販売経路または推奨販売地点で商品を販売することができる。その
結果、商品の売り上げを向上させることができる。
【0098】
また、第2実施形態では、移動販売車が自動運転車両である場合には、情報処理装置1
00Aは、車載カメラの映像に基づいて、不審車両および不審人物を判定する機能を有し
ていてもよい。例えば、情報処理装置100Aは、商品を買わずに移動販売車両から所定
時間以上離れない人物を不審人物として判定する。情報処理装置100Aは、不審車両お
よび不審人物を検出した場合には、不審車両および不審人物の画像等の情報をサーバ装置
20に記憶してもよい。これにより、不審車両および不審人物に関する情報を、複数の移
動販売車間で共有することができる。情報処理装置100Aは、不審車両および不審人物
を検出した場合には、警察などに通報する機能を有していてもよい。これらにより、第2
実施形態は、移動販売車の安全性を向上させることができる。
【0099】
また、第2実施形態では、情報処理装置100Aは、他車両の状況を判断し、他車両の
状況に応じて、推奨販売経路および推奨販売地点を判定して設定するようにしてもよい。
例えば、情報処理装置100Aは、リアルタイムで顧客が集中している地点および経路を
それぞれ推奨販売地点および推奨販売地点に設定してもよい。具体的には、情報処理装置
100Aは、現在時刻の近い時刻の注目度情報を優先的に用いて、推奨販売経路および推
奨販売地点を判定してよい。他車両の状況の一例として、情報処理装置100Aは、他車
両に対する注目度が所定の値よりも高い場合には顧客が集中していると考えられるため、
その地点および経路を推奨販売地点および推奨販売経路として判定してもよい。他車両の
状況の他の一例として、情報処理装置100Aは、他車両の売上情報に基づいて、所定時
間内の売上額が所定の値よりも高い場合には顧客が集中していると考えられるため、その
地点および経路を推奨販売地点および推奨販売系経路して判定してもよい。他車両の状況
の他の一例として、情報処理装置100Aは、他車両の在庫情報に基づいて、在庫が所定
よりも少なくなった場合には顧客が集中していると考えられるので、その地点および経路
を推奨販売地点および推奨販売経路として判定してもよい。情報処理装置100Aは、車
載カメラの映像に基づいて他車両の状況を判断してもよいこれにより、第2実施形態は、
顧客が集中している地点に複数の移動販売車を配車することで、移動販売車の相互の売り
上げを向上させ、かつ混雑を解消することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
【0100】
第1実施形態および第2実施形態では、情報処理装置100および情報処理装置100
Aは道路を走行する車両に搭載している。情報処理装置100および情報処理装置100
Aは、道路以外を走行する車両に搭載してもよい。例えば、情報処理装置100Aは、テ
ーマパークなどの所定の敷地内を自律走行して商品を販売する、商品販売ロボットに搭載
されてもよい。
【0101】
第3実施形態では、情報処理装置100Aは、例えば、商品販売ロボットが走行する敷
地内の地図情報と、地図情報に含まれる各地点における商品に対する人物の属性ごとの注
目度に関する注目度情報を記憶している。情報処理装置100Aは、敷地内の地図情報と
、注目度情報に基づいて、商品を販売すべき推奨販売地点を設定する。商品販売ロボット
は、地図情報と、注目度情報に基づいて、商品を販売するために敷地内を走行する。商品
販売ロボットは、情報処理装置100Aにより設定された推奨販売地点で商品を販売する
。情報処理装置100Aは、所定時間内における推奨販売地点での商品の売り上げが、予
め定めた金額に達していない場合には、推奨販売地点を再設定する。商品販売ロボットは
、再設定された推奨販売地点まで走行し、商品を販売する。
【0102】
上述のとおり、第3実施形態では、情報処理装置100Aは、テーマパークなどの特定
の敷地内において、商品を販売すべき推奨販売地点を設定することができる。情報処理装
置100Aは、推奨販売地点における商品の売り上げが所定の金額に達していない場合に
は、推奨販売地点を再設定することができる。その結果、商品の売り上げを向上させるこ
とができる。
【0103】
また、第3実施形態においては、第2実施形態と同様、情報処理装置100Aは、リア
ルタイムで顧客が集中している地点および経路をそれぞれ推奨販売地点および推奨販売地
点に設定してもよい。具体的には、第3実施形態では、情報処理装置100Aは、他の商
品販売ロボットに対する注目度が所定の値よりも高い場合には顧客が集中していると考え
られるため、その地点を推奨販売地点として判定してもよい。他の商品販売ロボットの状
況の一例として、情報処理装置100Aは、所定時間内の売上額が所定の値よりも高い場
合には顧客が集中していると考えられるため、その地点を推奨販売地点として判定しても
よい。他の商品販売ロボットの状況の一例として、情報処理装置100Aは、在庫が所定
よりも少なくなった場合には顧客が集中していると考えられるので、その地点を推奨販売
地点として判定してもよい。これにより、第3実施形態は、顧客が集中している地点に複
数の商品販売ロボットを配置することで、商品販売ロボットの相互の売り上げを向上させ
、かつ混雑を解消することができる。
【0104】
以上、本開示の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本開示が限定され
るものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的
に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜
組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構
成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0105】
1 情報処理システム
10 広告表示車
20 サーバ装置
100 情報処理装置
110 通信部
120 GPS受信部
130 記憶部
140 操作部
150 表示部
160 制御部
161 映像取得部
162 位置情報取得部
163 人物検出部
164 視線方向判定部
165 属性判定部
166 注目度判定部
167 記憶制御部
168 経路設定部
169 出力制御部
170 他注目度情報取得部
171 環境情報取得部
172 売上判定部
173 売上情報取得部
174 在庫情報取得部