IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京東方科技集團股▲ふん▼有限公司の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165821
(43)【公開日】2023-11-17
(54)【発明の名称】表示基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/302 20060101AFI20231110BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20231110BHJP
   H10K 59/35 20230101ALI20231110BHJP
   H10K 59/121 20230101ALI20231110BHJP
【FI】
G09F9/302 C
G09F9/30 338
G09F9/30 365
H10K59/35
H10K59/121
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023158357
(22)【出願日】2023-09-22
(62)【分割の表示】P 2020536078の分割
【原出願日】2018-12-28
(31)【優先権主張番号】201810135948.6
(32)【優先日】2018-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 利▲賓▼
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ ▲倩▼
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲紅▼▲麗▼
(72)【発明者】
【氏名】皇甫 ▲魯▼江
(57)【要約】
【課題】表示基板及び表示装置を提供する。
【解決手段】該表示基板は、第1サブピクセル(111)、第2サブピクセル(112)、及び第1スペーサ(0101)を備え、前記第1サブピクセル(111)の中心(C1)と前記第2サブピクセル(112)の中心(C2)の連結線は中心連結線(CL1)であり、前記中心連結線(CL1)は第1方向(X)に垂直ではなく、前記第1方向(X)は行方向又は列方向の少なくとも一方であり、第1スペーサ(0101)は、第1サブピクセル(111)と第2サブピクセル(112)との間に設置され、且つ第1サブピクセル(111)と第2サブピクセル(112)との間にある第1スペーサ(0101)の延設方向(E01)は第1方向(X)に垂直ではない。それにより、該表示基板は、異なる視角での色かぶりを改善して、表示品質を向上させることができる。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1サブピクセル、第2サブピクセル、及び第1スペーサを備える表示基板であって、
前記第1サブピクセルの中心と前記第2サブピクセルの中心の連結線は中心連結線であり、前記中心連結線は第1方向に垂直ではなく、前記第1方向は行方向又は列方向の少なくとも一方であり、
前記第1スペーサは、前記第1サブピクセルと前記第2サブピクセルとの間に設置され、且つ前記第1サブピクセルと第2サブピクセルとの間にある前記第1スペーサの延設方向は前記第1方向に垂直ではない表示基板。
【請求項2】
前記第1スペーサの延設方向は、前記第1方向とは、40°~50°又は130°~140°範囲の夾角を有する請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記夾角は45°又は135°である請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
前記中心連結線は前記第1方向と平行ではない請求項1から3のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項5】
前記表示基板は、それぞれ第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセル、及び第4サブピクセルを有する複数のピクセルグループを含み、前記第1スペーサは、異なるピクセルグループに属する第1サブピクセルと第2サブピクセルの間に位置する請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項6】
前記ピクセルグループにおいて、前記第2サブピクセルの中心と前記第3サブピクセルの中心の連結線は第1線分であり、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルは、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルとの間に位置して、それぞれ前記第1線分の両側に設けられ、前記第1サブピクセルの中心と前記第4サブピクセルの中心の連結線は、長さが前記第1線分の長さよりも小さい第2線分である請求項5に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第2線分の長さと前記第1線分の長さの比は3/4以下である請求項6に記載の表示基板。
【請求項8】
第2スペーサをさらに備え、前記第2スペーサは、隣接するピクセルグループの間に位置し、異なるピクセルグループの第4サブピクセルと第2サブピクセルとの間又は異なるピクセルグループの第4サブピクセルと第3サブピクセルとの間に設置され、前記第4サブピクセルと前記第2サブピクセルとの間又は前記第4サブピクセルと前記第3サブピクセルとの間にある前記第2スペーサの延設方向は前記第1方向に垂直ではない請求項6に記載の表示基板。
【請求項9】
前記第1スペーサは、隣接するピクセルグループの第1サブピクセルと第2サブピクセルとの間に設置され、及び/又は、隣接するピクセルグループの第1サブピクセルと第4サブピクセルとの間に設置される請求項5から8のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項10】
前記第2サブピクセル又は前記第4サブピクセルの周囲に位置する前記第1スペーサは第2スペーサとスペーサペアを形成し、前記スペーサペアにおける第1スペーサと第2スペーサは、前記第2サブピクセル又は前記第3サブピクセルの同じ側に位置する請求項9に記載の表示基板。
【請求項11】
同じピクセルグルーにおいて、前記第1サブピクセル、前記第2サブピクセル、前記第3サブピクセル及び前記第4サブピクセルの間にはスペーサが設置されない請求項5から8のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項12】
前記ピクセルグループにおいて、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルはいずれも長尺状であり、前記第1サブピクセルの延設方向は前記第4サブピクセルの延設方向と重ならない請求項5から8のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項13】
前記第1サブピクセルの延設方向と前記第4サブピクセルの延設方向の夾角は70°~100°である請求項12に記載の表示基板。
【請求項14】
前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルは、第1線分に対して対称的に配列され、及び/又は、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルは、第2線分に対して対称的に配列される請求項12に記載の表示基板。
【請求項15】
前記第1線分は前記第1方向に延設され、前記第2線分は第2方向に延設され、
前記複数のピクセルグループはアレイ状に配列されて、複数の行と複数の列を形成し、偶数行のピクセルグループと奇数行のピクセルグループがずらして配置され、
前記第1方向の隣接する2つのピクセルグループにおける隣接する第2サブピクセルと第3サブピクセルの中心連結線の長さは、前記第1線分の長さよりも小さく、
隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、前記第2方向の隣接する2つのピクセルグループにおける隣接する第1サブピクセルと第4サブピクセルの中心連結線の長さは、前記第2線分の長さよりも大きい、請求項6に記載の表示基板。
【請求項16】
各ピクセルグループの前記第2線分の延長線は、第2方向において該ピクセルグループに隣接し且つ同じ行にある2つのピクセルグループの中心連結線の中点を通る請求項15に記載の表示基板。
【請求項17】
隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、第2方向に配列された隣接する2つのピクセルグループにおける2つの第3サブピクセルの中心連結線と、該2つの第3サブピクセルの間に位置するピクセルグループにおける第1線分との交点は、該第1線分の中心と第2サブピクセルの中心との間に位置する請求項13に記載の表示基板。
【請求項18】
前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルの少なくとも一方は、人間の目にとって敏感な色のサブピクセルである、請求項5から17のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項19】
前記第1方向において、前記第1サブピクセル、前記第2サブピクセル、前記第3サブピクセル、及び前記第4サブピクセルの幅は同じである、請求項5から17のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項20】
前記第1線分は前記第1方向に延設され、前記第2線分は第2方向に延設され、前記第1スペーサと前記第2スペーサは短冊形であり、前記短冊形の延設方向は、前記第1方向及び前記第2方向の両方と異なる、請求項8に記載の表示基板。
【請求項21】
前記第1スペーサと前記第2スペーサの少なくとも一方は、前記第1サブピクセルと前記第3サブピクセルとの中心連結線と重ならない、請求項8に記載の表示基板。
【請求項22】
前記第1線分は前記第1方向に延設され、前記第2線分は第2方向に延設され、前記第1方向に沿った直線での前記第1スペーサの正投影は、前記第1方向に沿った直線での前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルの少なくとも一方の正投影と重ならず又は部分的に重なる、請求項8に記載の表示基板。
【請求項23】
前記第1スペーサと前記第2スペーサの数の合計とサブピクセルの数の比は0.3~1であり、前記サブピクセルは、前記第1サブピクセル、前記第2サブピクセル、前記第3サブピクセル、及び前記第4サブピクセルを含む、請求項8に記載の表示基板。
【請求項24】
前記第1スペーサと前記第2スペーサは、いずれも透明なスペーサである、請求項8に記載の表示基板。
【請求項25】
表示基板であって、
複数のピクセルグループを備え、各ピクセルグループは、第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセル、及び第4サブピクセルを含み、前記ピクセルグループにおいて、前記第2サブピクセルの中心と前記第3サブピクセルの中心の連結線は第1線分であり、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルは、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルとの間に位置して、それぞれ前記第1線分の両側に設けられ、前記第1サブピクセルの中心と前記第4サブピクセルの中心の連結線は、長さが前記第1線分の長さよりも小さい第2線分であるピクセル配列構造を備え、
前記表示基板は、
隣接するピクセルグループにおける隣接する第1サブピクセルと第2サブピクセルの間に位置する第1スペーサと、
隣接するピクセルグループにおける隣接する第4サブピクセルと第2サブピクセルの間に位置する第2スペーサと、
前記ピクセルグループにおける第1サブピクセルと第4サブピクセルの間に位置する第3スペーサとの少なくとも1つをさらに備える表示基板。
【請求項26】
前記複数のピクセルグループはアレイ状に配列されて、複数の行と複数の列を形成し、偶数行のピクセルグループと奇数行のピクセルグループがずらして配置される、請求項25に記載の表示基板。
【請求項27】
前記偶数行のピクセルグループと前記奇数行のピクセルグループは、行方向である第1方向において、第1方向におけるピクセルグループの半分の長さだけずれている、請求項26に記載の表示基板。
【請求項28】
請求項1から27のいずれか一項に記載の表示基板を備える表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2018年2月9日に提出された中国特許出願第201810135948.6号の優先権を主張し、上記中国特許出願で開示される全内容は本開示の実施例の一部として援用されている。
【0002】
本開示の実施例は、表示基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
表示技術の継続的な発展に伴って、表示装置の解像度に対する要求がますます高まっている。表示品質が高い等の利点を有するため、高解像度表示装置の応用範囲もますます広がっている。通常、ピクセルのサイズ及びピクセル間の間隔を縮小することにより、表示装置の解像度を高めることができる。しかしながら、ピクセルのサイズ及びピクセル間の間隔の縮小は、製造プロセスにおいてますます高い精度を要求しており、その結果、表示装置の製造プロセスの難しさ及び製造コストの増加を引き起こす。
【0004】
一方、サブピクセルレンダリング(Sup‐Pixel Rendering、SPR)技術は、異なる色のサブピクセルに対する人間の目の解像度の違いを利用して、通常の赤、緑、青の3色のサブピクセルと異なり、ピクセルのモードを単純に定義し、特定の位置での解像度が鈍感である色のサブピクセルを異なるピクセルの間で共有することにより、比較的少ないサブピクセルを用いて、同じピクセル解像度のパフォーマンスをシミュレートして実現することができ、それにより、製造プロセスの難しさを低減させて、製造コストを削減させる。
【0005】
表示装置において、通常、支持の役割を果たすためにスペーサを設置する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の実施例は、異なる視角での色かぶりを減少し、表示品質を向上させるために、表示基板及び表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板を提供し、第1サブピクセル、第2サブピクセル、及び第1スペーサを備える。前記第1サブピクセルの中心と前記第2サブピクセルの中心の連結線は中心連結線であり、前記中心連結線は第1方向に垂直ではなく、前記第1方向は行方向又は列方向の少なくとも一方である。前記第1スペーサは、前記第1サブピクセルと前記第2サブピクセルとの間に設置され、且つ前記第1サブピクセルと第2サブピクセルとの間にある前記第1スペーサの延設方向は前記第1方向に垂直ではない。
【0008】
たとえば、前記第1スペーサの延設方向は前記第1方向とは、40°~50°又は130°~140°範囲の夾角を有する。
【0009】
たとえば、前記夾角は45°又は135°である。
【0010】
たとえば、前記中心連結線は前記第1方向と平行ではない。
【0011】
たとえば、前記表示基板は、それぞれ第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセル、及び第4サブピクセルを有する複数のピクセルグループを含み、前記第1スペーサは、異なるピクセルグループに属する第1サブピクセルと第2サブピクセルの間に位置する。
【0012】
たとえば、前記ピクセルグループにおいて、前記第2サブピクセルの中心と前記第3サブピクセルの中心の連結線は第1線分であり、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルは、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルとの間に位置して、それぞれ前記第1線分の両側に設けられ、前記第1サブピクセルの中心と前記第4サブピクセルの中心の連結線は、長さが前記第1線分の長さよりも小さい第2線分である。
【0013】
たとえば、前記第2線分の長さと前記第1線分の長さの比は3/4以下である。
【0014】
たとえば、該表示基板は、第2スペーサをさらに備え、前記第2スペーサは、隣接するピクセルグループの間に位置し、異なるピクセルグループの第4サブピクセルと第2サブピクセルとの間又は異なるピクセルグループの第4サブピクセルと第3サブピクセルとの間に設置され、前記第4サブピクセルと前記第2サブピクセルとの間又は前記第4サブピクセルと前記第3サブピクセルとの間にある前記第2スペーサの延設方向は前記第1方向に垂直ではない。
【0015】
たとえば、前記第1スペーサは、隣接するピクセルグループの第1サブピクセルと第2サブピクセルとの間に設置され、及び/又は、隣接するピクセルグループの第1サブピクセルと第4サブピクセルとの間に設置される。
【0016】
たとえば、前記第2サブピクセル又は前記第4サブピクセルの周囲に位置する前記第1スペーサと前記第2スペーサはスペーサペアを形成し、前記スペーサペアにおける第1スペーサと第2スペーサは、前記第2サブピクセル又は前記第3サブピクセルの同じ側に位置する。
【0017】
たとえば、同じピクセルグルーにおいて、前記第1サブピクセル、前記第2サブピクセル、前記第3サブピクセル、及び前記第4サブピクセルの間にはスペーサが設置されない。
【0018】
たとえば、前記ピクセルグループにおいて、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルはいずれも長尺状であり、前記第1サブピクセルの延設方向は前記第4サブピクセルの延設方向と重ならない。
【0019】
たとえば、前記第1サブピクセルの延設方向と前記第4サブピクセルの延設方向の夾角は70°~100°である。
【0020】
たとえば、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルは、前記第1線分に対して対称的に配列され、及び/又は、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルは、前記第2線分に対して対称的に配列される。
【0021】
たとえば、前記第1線分は第1方向に延設され、前記第2線分は第2方向に延設され、前記複数のピクセルグループはアレイ状に配列されて、複数の行と複数の列を形成し、偶数行のピクセルグループと奇数行のピクセルグループがずらして配置され、前記第1方向の隣接する2つのピクセルグループにおける隣接する第2サブピクセルと第3サブピクセルの中心連結線の長さは、前記第1線分の長さよりも小さく、隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、前記第2方向の隣接する2つのピクセルグループにおける隣接する第1サブピクセルと第4サブピクセルの中心連結線の長さは、前記第2線分の長さよりも大きい。
【0022】
たとえば、各ピクセルグループの前記第2線分の延長線は、第2方向において該ピクセルグループに隣接し且つ同じ行にある2つのピクセルグループの中心連結線の中点を通る。
【0023】
たとえば、隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、前記第2方向に配列された隣接する2つのピクセルグループにおける2つの第3サブピクセルの中心連結線と、該2つの第3サブピクセルの間に位置するピクセルグループにおける第1線分との交点は、該第1線分の中心と第2サブピクセルの中心との間に位置する。
【0024】
たとえば、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルの少なくとも一方は、人間の目にとって敏感な色のサブピクセルである。
【0025】
たとえば、前記第1方向に沿って、前記第1サブピクセル、前記第2サブピクセル、前記第3サブピクセル、及び前記第4サブピクセルの幅は同じである。
【0026】
たとえば、前記第1線分は前記第1方向に延設され、前記第2線分は第2方向に延設され、前記第1スペーサと前記第2スペーサは短冊形であり、前記短冊形の延設方向は、前記第1方向及び前記第2方向の両方と異なる。
【0027】
たとえば、前記第1スペーサと前記第2スペーサの少なくとも一方は、前記第1サブピクセルと前記第3サブピクセルとの中心連結線と重ならない。
【0028】
たとえば、前記第1線分は前記第1方向に延設され、前記第2線分は第2方向に延設され、前記第1方向に沿った直線での前記第1スペーサの正投影は、前記第1方向に沿った直線での前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルの少なくとも一方の正投影と重ならず又は部分的に重なる。
【0029】
たとえば、前記第1スペーサと前記第2スペーサの数の合計とサブピクセルの数の比は0.3~1であり、前記サブピクセルは、前記第1サブピクセル、前記第2サブピクセル、前記第3サブピクセル、及び前記第4サブピクセルを含む。
【0030】
たとえば、前記第1スペーサと前記第2スペーサは、いずれも透明なスペーサである。
【0031】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板をさらに提供し、
複数のピクセルグループを備え、各ピクセルグループは、第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセル、及び第4サブピクセルを含み、前記ピクセルグループにおいて、前記第2サブピクセルの中心と前記第3サブピクセルの中心の連結線は第1線分であり、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルは、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルとの間に位置して、それぞれ前記第1線分の両側に設けられ、前記第1サブピクセルの中心と前記第4サブピクセルの中心の連結線は、長さが前記第1線分の長さよりも小さい第2線分であるピクセル配列構造を備え、
前記表示基板は、
隣接するピクセルグループにおける隣接する第1サブピクセルと第2サブピクセルの間に位置する第1スペーサと、
隣接するピクセルグループにおける隣接する第4サブピクセルと第2サブピクセルの間に位置する第2スペーサと、
前記ピクセルグループにおける第1サブピクセルと第4サブピクセルの間に位置する第3スペーサとの少なくとも一方をさらに備える。
【0032】
たとえば、前記複数のピクセルグループはアレイ状に配列されて、複数の行と複数の列を形成し、前記偶数行のピクセルグループと前記奇数行のピクセルグループはずらして配置される。
【0033】
たとえば、偶数行のピクセルグループと奇数行のピクセルグループは、行方向である第1方向において、第1方向におけるピクセルグループの半分の長さだけずれている。
【0034】
本開示の少なくとも1つの実施例は、本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板を備える表示装置をさらに提供する。
【0035】
本開示の実施例の技術案をさらに明瞭に説明するために、以下、実施例の図面を簡単に説明し、明らかなように、以下で説明される図面は単に本開示のいくつかの実施例に関するが、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1A】表示基板の模式図である。
図1B】表示基板の断面模式図である。
図1C】特定の視角で表示装置を見た模式図である。
図2A】本開示の一実施例に係る表示基板の模式図である。
図2B】本開示の別の実施例に係る表示基板の模式図である。
図2C】本開示の別の実施例に係る表示基板の模式図である。
図2D】本開示の一実施例に係る表示基板の模式図である。
図2E】本開示の一実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図3A】本開示の一実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図3B】本開示の別の実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図3C】本開示の別の実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図4】本開示の一実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図5A】本開示の別の実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図5B】本開示の別の実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図6】本開示の別の実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図7A】本開示の別の実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図7B】本開示の別の実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造の模式図である。
図8】本開示の別の実施例に係る表示基板のピクセル配列構造及び駆動線とデータ線の模式図である。
図9】表示基板の模式図を示す。
図10】本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板の模式図を示す。
図11】本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板の模式図を示す。
図12】本開示の一実施例に係る表示基板の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をさらに明瞭にするために、以下、本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術案を明確かつ完全に説明する。明らかなように、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。説明される本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な努力をせずに想到し得るほかの実施例は、すべて本開示の保護の範囲に属する。
【0038】
特に断らない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は当業者が理解する一般的な意味を有するべきである。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する用語は順序、数量又は重要性を示すものではなく、単に異なる構成要素を区別する。「備える」又は「含む」等の類似する用語は、該用語の前にある素子又は物品が該用語の後に列挙される素子又は物品及びその同等のものをカバーするが、他の素子又は物品を除外しないという意味を有する。「接続」又は「連結」等の類似する用語は物理的又は機械的接続に限定されないが、直接及び間接を問わず電気的接続を含んでもよい。
【0039】
図1Aは表示基板を示す。図1Aに示すように、該表示基板はピクセル配列構造を備え、該ピクセル配列構造は、典型的なpentile配列態様であり、1つの最小の繰り返し単位は2つの緑色サブピクセル0111、1つの赤色サブピクセル0112、及び1つの青色サブピクセル0113を含み、該ピクセル配列構造は均等に分布し、高PPI(Pixel Per Inch)表示を実現しやすい。各行において、最小の繰り返し単位は第1方向Xに沿って配列され、スペーサ010は、同じの最小の繰り返し単位及び異なる最小の繰り返し単位の間の隣接するサブピクセルの間に設置される。スペーサ010は、第1方向Xに垂直な第2方向Yに延設される。
【0040】
図1Bは表示基板の断面模式図を示し、図1AにおけるAB方向に沿った断面図であってもよい。図1Bに示すように、緑色サブピクセル0111、赤色サブピクセル0112、青色サブピクセル0113、及びスペーサ010は、ベース基板1101に設置される。特定の角度で表示基板を観察すると、各サブピクセルの発光輝度に対するスペーサの影響の程度が異なり、その結果、視野の色かぶりが発生する。たとえば、第1方向Xに沿って、異なる角度で表示基板を見るとき、スペーサ010は人間の目に入らないようにサブピクセルの光の一部を遮断し、それにより、異なる視角での色かぶりが生じる。すなわち、図1Bの左側と右側から同じ画面を見ると、視野の色かぶりがある。
【0041】
図1Cは特定の視角で表示装置を見た模式図を示す。図1Cは、表示装置の右側から見る場合を例とする。スペーサ010は一部のサブピクセルの光を遮断するため、左側から表示装置を見るとき、同じ画面の色は右側から見るときの色と異なる。
【0042】
図2Aは、本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板を示す。該表示基板は、第1サブピクセル111、第2サブピクセル112、及び第1スペーサ0101を備える。第1サブピクセル111の中心C1と第2サブピクセル112の中心C2の連結線は中心連結線CL1であり、中心連結線CL1は第1方向Xに垂直ではなく、第1方向Xは行方向又は列方向の少なくとも一方である。
【0043】
第1スペーサ0101は、第1サブピクセル111と第2サブピクセル112との間に設置され、且つ第1サブピクセル111と第2サブピクセル112との間にある第1スペーサ0101の延設方向は第1方向Xに垂直ではない。
【0044】
たとえば、第1スペーサ0101は、第1サブピクセル111と第2サブピクセル112との間に延設され、且つ第1スペーサ0101の延設方向E01は第1方向Xに垂直ではない。本開示の実施例では、第1方向Xが行方向である場合を例として説明する。第1スペーサ0101の延設方向E01は、第1方向及び第2方向の両方と異なる。
【0045】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板において、スペーサの配置方式が調整され、第1スペーサ0101の延設方向E01が第1方向Xに垂直ではない場合、第1スペーサによる第1サブピクセル111の遮断を減少することができ、さらに、異なる視野で画面を見るときの視野の色かぶりを減少することができる。
【0046】
図2Aに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、第1スペーサ0101による第1サブピクセル111の遮断を減少するために、第1スペーサ0101の延設方向E01は第1方向Xと夾角θ1を有し、たとえば、該夾角θ1の範囲は40°~50°又は130°~140°である。さらに、たとえば、該夾角θ1は45°又は135°であり、この場合、第1スペーサ0101による第1サブピクセル111の遮断は最も小さく、それにより、視野の色かぶりを大幅に改善することができる。
【0047】
図2Aに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、中心連結線CL1は第1方向Xと平行ではない。
【0048】
図2Aに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、第2サブピクセル112が第1ピクセルグループ011に含まれ、第1サブピクセル111が第2ピクセルグループ012に含まれる。第1ピクセルグループ011は、第1サブピクセル111、第3サブピクセル113、及び第4サブピクセル114をさらに含み、第2ピクセルグループ012は、第2サブピクセル112、第3サブピクセル113、及び第4サブピクセル114をさらに含む。第1ピクセルグループ011と第1ピクセルグループ011において、第2サブピクセル112の中心C2と第3サブピクセル113の中心C3の連結線は第1線分LS1であり、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113との間に位置して、それぞれ第1線分LS1の両側に設けられる。第1ピクセルグループ011と第2ピクセルグループ012は列方向に隣接し、行方向にずれている。たとえば、第1ピクセルグループ011と第2ピクセルグループ012は、いずれもピクセルグループ01と呼ばれることができる。
【0049】
図2Aに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、第1ピクセルグループ011と第2ピクセルグループ012において、第1サブピクセル111の中心C1と第4サブピクセル114の中心C4の連結線は第2線分LS2であり、第2線分LS2と第1線分LS1の長さの比は3/4以下である。それにより、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114が同じ色のサブピクセルである場合、同じピクセルグループ01における第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の発光層パターンは、マスクの同じ開口を介して蒸着によって形成され得る。
【0050】
本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、第1スペーサ0101は、隣接するピクセルグループの第1サブピクセル111と第2サブピクセル112との間に設置され、及び/又は、隣接するピクセルグループの第1サブピクセル111と第4サブピクセル114との間に設置されるようにしてもよい。
【0051】
図2Aに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、第2スペーサ0102をさらに備え、第2スペーサ0102は、隣接するピクセルグループ01の間に位置し、第2スペーサ0102は、異なるピクセルグループ01の第4サブピクセル114と第2サブピクセル112との間又は異なるピクセルグループの第4サブピクセル114と第3サブピクセル112との間に設置され、第4サブピクセル114と第2サブピクセル115との間又は第4サブピクセル114と第3サブピクセル113との間にある第2スペーサ0102の延設方向は第1方向Xに垂直ではない。
【0052】
たとえば、第2スペーサ0102は、異なるピクセルグループ01の第4サブピクセル114と第2サブピクセル112との間に延設され、又は異なるピクセルグループ01の第4サブピクセル114と第3サブピクセル113との間に延設される。第2スペーサ0102の延設方向E02は第1方向Xに垂直ではない。たとえば、第2スペーサ0102の延設方向E02は、第1方向及び第2方向の両方と異なる。
【0053】
たとえば、表示基板は、奇数行にある複数の第1ピクセルグループ011と偶数行にある複数の第2ピクセルグループ012を含む。表示基板は、第2スペーサ0102をさらに備え、第2スペーサ0102は、各第1ピクセルグループ011と各第2ピクセルグループ012の少なくとも一方における第4サブピクセル114と、列方向で第4サブピクセル114に隣接する第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の少なくとも一方との間に延設される。第2スペーサ0102の延設方向E02は第1方向Xに垂直ではない。
【0054】
たとえば、第2スペーサ0102による第4サブピクセル114の遮断を減少するために、第2スペーサ0102の延設方向E02は第1方向Xと夾角θ2を有し、たとえば、該夾角θ2の範囲は40°~50°又は130°~140°である。さらに、たとえば、該夾角θ2は45°又は135°であり、この場合、第2スペーサによる第4サブピクセル114の遮断は最も小さく、それにより、人間の目にとって敏感なピクセルへの遮断をさらに減少することができ、視野の色かぶりを大幅に改善することができる。
【0055】
図2Aに示すように、スペーサは短冊形であってもよく、その延設方向は、第1方向及び第2方向の両方と異なり、スペーサは、第1スペーサ0101と第2スペーサ0102を備える。たとえば、スペーサの形状は、ベース基板1でのスペーサの正投影の形状である。同様に、サブピクセルの形状は、ベース基板1でのサブピクセルの正投影の形状である。
【0056】
図2Aに示すように、第2ピクセルグループ012における第4サブピクセル114の中心と、該第4サブピクセル114に隣接する第1ピクセルグループ011における第3サブピクセル113又は第4サブピクセル114の中心との連結線は、中心連結線CL2であり、中心連結線CL2は第1方向Xに垂直ではない。
【0057】
本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の少なくとも一方は、人間の目にとって敏感な色のサブピクセルである。たとえば、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113は、人間の目に鈍感な色のサブピクセルであってもよい。本開示の実施例では、第1スペーサ及び/又は第2スペーサによる敏感な色のサブピクセルの遮断を減少することにより、異なる視野での色かぶりを減少することができる。たとえば、第1スペーサ及び/又は第2スペーサは、敏感な色のサブピクセルと鈍感な色のサブピクセルとの間に位置してもよい。
【0058】
図2Aに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、第2サブピクセル112又は第4サブピクセル114の周囲に位置する第1スペーサ0101と第2スペーサ0102はスペーサペア01012を形成し、スペーサペア01012における第1スペーサ0101と第2スペーサ0102は、第2サブピクセル112又は第3サブピクセル113の同じ側に位置する。図2Aにおいて、スペーサペア01012が第2サブピクセル112の同じ側に位置する場合を例として説明する。スペーサペア01012は鈍感な色のサブピクセルの周囲に位置することで、色表示へのスペーサペア01012の影響を低減させて、視野の色かぶりを減少することができる。
【0059】
AMOLED表示基板に対して、スペーサは2つの役割を果たす。1つは、発光層パターン蒸着用のマスクを支持することであり、もう1つは、パッケージングする際にカバープレートを支持することである。
【0060】
図2Aに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、表示基板におけるスペーサの数を減らし、異なる視野での色かぶりを減少するために、第1ピクセルグループ011と第2ピクセルグループ012の少なくとも一方(同じピクセルグループ01において)において、第1サブピクセル111、第2サブピクセル112、第3サブピクセル113、及び第4サブピクセル114の間にはスペーサが設置されない。たとえば、この場合に、ピクセルグループ01の間にスペーサペアを設置してもよい。たとえば、各ピクセルグループ01の周囲に3つのスペーサペアを形成することで、発光層が製造されるときのマスクの支持を容易にすることができる。
【0061】
図2Bは、本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板を示す。該表示基板において、スペーサペア01012における第1スペーサ0101と第2スペーサ0102は、第3サブピクセル113の同じ側に位置する。
【0062】
図2Cは、本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板を示す。該表示基板は、2種類のスペーサペア01012を備える。一種類のスペーサペア01012は、第1ピクセルグループ011における第3サブピクセル113の同じ側(たとえば、左側)に位置する。もう1つの種類のスペーサペア01012は、第2ピクセルグループ012における第2サブピクセル112の同じ側(たとえば、右側)に位置する。
【0063】
図2Dは、本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板を示す。該表示基板は、第1スペーサ0101と第3スペーサ0103を備える。第3スペーサ0103は、異なるピクセルグループ01の2つの鈍感な色の間に設置されてもよい。たとえば、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の間に設置される。
【0064】
以下、ピクセル配列構造の説明を容易にするために、表示基板におけるスペーサを省略して、ピクセル配列構造を説明する。本開示の実施例における第1スペーサ0101、第2スペーサ0102、第3スペーサ0103等は、以下に説明されるピクセル配列構造に設置されてもよい。
【0065】
図2Eに示すように、本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板を提供し、該ピクセル配列構造は、複数のピクセルグループ01を備える。各ピクセルグループ01は、第1サブピクセル111、第2サブピクセル112、第3サブピクセル113、及び第4サブピクセル114を含む。第2サブピクセル112の中心C2と第3サブピクセル113の中心C3の連結線は第1線分LS1であり、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113との間に位置して、それぞれ第1線分LS1の両側に設けられる。たとえば、第1サブピクセル111の中心C1と第4サブピクセル114の中心C4の連結線は、長さが第1線分LS1の長さよりも小さい第2線分LS2である。たとえば、ピクセルを緊密に配列するという良好な効果を達成するために、第2線分LS2と第1線分LS1の長さの比は3/4以下である。
【0066】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板によれば、表示基板のピクセル配列構造において、同じピクセルグループにおける第1サブピクセルと第4サブピクセルとの間の距離が短くなり、それにより、一方では、ピクセルの配列をより緊密にして、混色のリスクを低減させ、色滲みを改善して、視覚的な粒状感を改善することができる。他方では、サブピクセル間の間隔を大きくして、製造を容易にすることができる。又は、ピクセル配列の緊密さとサブピクセル間の間隔を同時に考慮し、両者の間のバランスを取り、ピクセル配列を緊密にすると同時にサブピクセル間の間隔(ピクセル定義層の間隔)を一定の程度で大きくし、それにより、混色のリスクを低減させ、色滲みを改善して、視覚的な粒状感を改善する効果、及びサブピクセル間の間隔を大きくする効果を同時に達成する。たとえば、本開示の実施例で与えられる各サブピクセルの形状はピクセル定義層によって定義されてもよいが、これに限定されない。たとえば、図面における各サブピクセルは実際の発光領域である。各サブピクセルの具体的な形状は製造プロセスに応じて設置できる。たとえば、この実際の発光領域は、電極、発光層、ピクセル定義層の少なくとも1つの形状によって決定されてもよい。
【0067】
たとえば、このピクセル配列構造がOLED表示基板に使用され、第1サブピクセルと第4サブピクセルが同じ色である場合、同じピクセルグループにおける第1サブピクセルと第4サブピクセルの発光層パターンは、マスクの同じ開口を介して蒸着によって形成されてもよい。
【0068】
たとえば、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は、緑色サブピクセル、黄色サブピクセル、白色サブピクセルなどの人間の目にとって敏感な色のサブピクセルであってもよい。たとえば、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113に比べて、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の面積は小さい。たとえば、第1サブピクセル111の面積は第2サブピクセル112よりも小さく、及び/又は、第1サブピクセル111の面積は第3サブピクセル113の面積よりも小さい。同様に、第4サブピクセル114は第1サブピクセル111の面積についての上記説明を参照できる。すなわち、第4サブピクセル114の面積は第2サブピクセル112よりも小さく、及び/又は、第4サブピクセル114の面積は第3サブピクセル113の面積よりも小さい。
【0069】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示基板によれば、そのピクセル配列構造は視覚的位置での敏感な色のサブピクセルの間隔を調節することにより、敏感な色のサブピクセルの分布均一性を改善することができ、それにより、該ピクセル配列構造の視覚的な解像度を高め、表示品質を向上させることができる。
【0070】
第2サブピクセル112と第3サブピクセル113は、人間の目に鈍感な色のサブピクセルであってもよい。たとえば、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113のうちの一方は赤色サブピクセルであり、他方は青色サブピクセルであってもよいが、これに限定されない。本開示の実施例では、第2サブピクセル112が赤色サブピクセルであり、第3サブピクセル113が青色サブピクセルである場合を例として説明する。ただし、ピクセル配列構造が赤緑青(RGB)モードを使用する場合、上記人間の目にとって敏感な色は緑色であってもよい。
【0071】
図2Eに示すように、第1線分LS1は第1方向Xに延設され、第2線分LS2は第2方向Yに延設される。たとえば、第1方向Xは第2方向Yに垂直である。たとえば、各ピクセルグループ01において、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は第1方向Xを対称軸として配列されることで、ピクセル構造の配置をより均等にする。たとえば、第1サブピクセル111は、第2サブピクセル112及び第3サブピクセル113に対して均等に配列され、一致性を保持し、それにより、ピクセル構造の配置をより均等にする。
【0072】
図2Eに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、そのピクセル配列構造において、第2線分LS2は第1線分LS1に垂直である。それにより、ピクセル配列はより均等になる。たとえば、第2線分LS2が第1線分LS1の垂直二等分線にある場合、第1方向Xでの各色のサブピクセルの幅が全て同じであってもよいが、これに限定されない。それにより、ピクセル構造の分布がより均等になり、画面表示品質がより高くなり、低いPPIでの表示粒状感の問題が改善される。
【0073】
図2Eに示すように、説明を容易にするために、複数の正方形の点線枠が示され、各点線枠の長さが1/2Lであり、4つの点線枠が辺長Lの正方形を形成することができる。図2Eにおける暗い長方形の点線枠内のものは、ピクセルグループ01である。該ピクセルグループ01は、該ピクセル配列構造の最小の繰り返し単位であってもよい。たとえば、ピクセル配列構造は最小の繰り返し単位を平行に移動してコピーすることにより得られ得る。たとえば、最小の繰り返し単位内には、水平に移動して繰り返すことによって配列されピクセル構造を形成し得るサブユニットが含まない。たとえば、図2に示すように、暗い長方形点線枠は、長さ2L、幅Lである。
【0074】
図2Eに示すように、第1線分SL1は第2線分SL2に垂直であり、且つ互いに垂直に二等分する。第1線分SL1は第2線分SL2を垂直に二等分する。第2線分SL2も第1線分SL1を垂直に二等分する。たとえば、ピクセルグループ01において、第1サブピクセル111、第2サブピクセル112、第4サブピクセル114、及び第3サブピクセル113の中心の連結線で囲まれた最大の領域が菱形であり、第1線分SL1と第2線分SL2はそれぞれ該菱形の対角線である。
【0075】
図2Eに示すように、ピクセルグループ01において、第1サブピクセル111の中心C1と第4サブピクセル114の中心C4との間の距離が1/2L以上であってもよく、たとえば、該距離の範囲は1/2L~Lであってもよい。たとえば、第1サブピクセル111と第4サブピクセルは、同じ色のサブピクセルを採用してもよい。第1サブピクセル111と第4サブピクセルは、いずれも第1サブピクセル111などの同じ色のサブピクセルを採用する場合、該距離の設定は、隣接する第1サブピクセルの距離が近いので、隣接する2つの第1サブピクセルの区別が困難であり、人間の目で視覚的に一体化するという状況を回避することができ、さらに生じた粒状感を回避することができる。そのため、該ピクセル配列構造は、第1サブピクセルの分布均一性を改善することができ、それにより、視覚的な解像度を高めることができ、さらに表示品質を向上させることができる。
【0076】
図2Eに示すように、第3サブピクセル113の中心C3と第2サブピクセル112の中心C2との間の距離は4/3Lであってもよい。第2線分LS2と第1線分LS1の長さの比を3/4以下にするために、プロセスによって許可される条件において、同じピクセルグループにおける第3サブピクセル113と第2サブピクセル112との間の距離を大きくし、及び/又は、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114との間の距離を減少することができる。
【0077】
図2Eに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、緊密に配列されたピクセル構造を取得するために、第2線分LS2と第1線分LS1の長さの比は3/8以上であってもよい。
【0078】
続いて、図2Aを参照すると、図2Aに示すように、第1スペーサ0101と第2スペーサ0102の少なくとも一方は、第1サブピクセル111と第3サブピクセル113との中心連結線と重ならない。たとえば、第1スペーサ0101と第2スペーサ0102の少なくとも一方は、青色サブピクセルと緑色サブピクセルとの中心連結線と重ならない。
【0079】
たとえば、異なる視角での色かぶりを減少するために、第1方向に沿った直線での第1スペーサ0101の正投影は、第1方向に沿った直線での第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の少なくとも一方の正投影と重ならず又は部分的に重なる。
【0080】
たとえば、第1スペーサ0101と第2スペーサ0102の数量の合計とサブピクセルの数の比は0.3~1である。たとえば、サブピクセルは、第1サブピクセル111、第2サブピクセル112、第3サブピクセル113、及び第4サブピクセル114を含む。たとえば、同じピクセルグルーにおいて、第1スペーサ0101と第2スペーサ0102の数量の合計とサブピクセルの数の比は0.3~1である。
【0081】
以上、角度に起因する色かぶりの問題を防止するようにスペーサの位置を設計することを説明した。しかしながら、本開示の実施例は、スペーサの別の解決策をさらに提供する。たとえば、透明なスペーサを使用して角度による色かぶりを防止することができる。透明なスペーサの位置が上記位置に限定されない。たとえば、透明なスペーサは、光透過率が低いポリイミド材料の代わりに、光透過率が高くひいては完全に透明であり、且つ他の代替材料として要件を満たす材料を採用することができる。この場合、どの角度からスクリーンを観察しても、使用される材料は光透過率が高く、且つ異なる波長の光を選択性なく透過させるため、赤色光も青色光もスペーサにより遮断されず、正常に放出できる。この正常な出光は観察角度に関連しないため、白いスクリーン画面での角度による色かぶり及び左右の視野が非対称であるという問題をある程度で軽減する。
【0082】
スペーサに使用され得る代替材料はシリコーンであってもよい。シリコーンフィルムは、優れた耐熱性、低温柔軟性、高誘電率、及び絶縁特性等を有する。また、シリコーンフィルム、たとえば、ジメチルシロキサン(PDMS)を原料とする高分子ポリマーフィルムは、無色と光学的な完全透明性を有し、厚さがミリメートルレベルである場合にも、非常に高い、ひいては90%以上の光透過率に達することができ、それにより、可視光範囲内でスペーサに良好な透明性を有させることができる。シリコーン材料であるN-(トリメトキシシリルプロピル)-4-アジド-2,3,5,6-テトラフルオロベンズアミド(PFPA-silane)を例として説明し、該シリコーン材料は光透過率が高く(80%に近い)、且つ各波長での光の透過率の違いが大きくない。
【0083】
また、スペーサの材料は、変性された無色で透明な新型ポリイミド材料であってもよい。ポリイミド自体は様々な優れた特性に加え、変性により全帯域の可視光に対する高光透過率を有するため、透明なスペーサの材料とすることができる。たとえば、ポリイミドとシリカPI/SiO複合フィルムを採用することができる。変性された後のPI/SiO複合フィルムは、改良により、純粋なポリイミドに比べて光透過率が大幅に高まり、且つ可視光範囲内で波長に対して選択性がほとんどなく、各波長での光透過率がほとんど同じである。高い光透過率及び光透過が波長に対して選択性がないという2つの特性は全て、角度による色かぶりの改善に有利である。
【0084】
図3Aは、図2Eに示される破線を除去したピクセル配列構造を示す。本開示の実施例に与えられる破線、中心等は、説明を容易にするために示される仮想線、仮想中心である。たとえば、中心は、重心、対辺の垂直二等分線の交点等であってもよいが、これに限定されない。
【0085】
図3Bは本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板を示す。同じピクセルグループ01において、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は、いずれも第1サブピクセル111などの同じ色を採用する。同じ色のサブピクセルには混色の問題がないため、同じピクセルグループ01における第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の発光層パターンは、マスクの同じ開口を介して蒸着されてもよく、それにより、マスクのネッティングを容易にし、ネッティング圧力を小さくし、ネッティングの品質を向上させる。
【0086】
図3Bに示すように、同じ行の第1サブピクセル111の傾きが低いため、同じ行に属する第1サブピクセル111が一緒に直線を表示するとき、傾きが低く(図3Bにおける密な点線)、隣接するピクセルグループの第1サブピクセルの変動幅が小さいので、変動幅が大きいことによって隣接する行で表示される直線と互いに噛み合って、2本の直線の区別が困難であり、人間の目で視覚的に一体化するという状況の発生を回避することができる。それにより、該ピクセル配列構造は視覚的な解像度を高めることができる。
【0087】
図3Cは本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板を示す。図3Cに示すように、各ピクセルグループ01において、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は同じ色のサブピクセルであり、たとえば、2種類のピクセルグループを含んでもよく、一種類のピクセルグループにおけるペアになる同じ色のサブピクセルは第1サブピクセル(たとえば、緑色サブピクセル)であり、もう一種類のピクセルグループにおけるペアになる同じ色のサブピクセルは第4サブピクセル(たとえば、白色サブピクセル又は黄色サブピクセル)である。各ピクセルグループの対角線方向の隣接するピクセルグループにおける第2サブピクセルと第3サブピクセルとの間に位置してペアとして設置された2つのサブピクセルの色は、該ピクセルグループにおける第2サブピクセルと第3サブピクセルとの間に位置してペアとして設置されたサブピクセルの色と異なる。
【0088】
図4は本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板を示し、図4に示すように、第1線分LS1は第1方向Xに延設され、第1方向Xの隣接する2つのピクセルグループ01における隣接する第2サブピクセル112と第3サブピクセル113との間の中心連結線LS3の長さD1は、第1線分LS1の長さよりも小さく、それによりピクセルが緊密に配列できる。図4において、第1線分LS1の長さが4/3Lである場合を例として説明したが、これに限定されない。たとえば、第1線分LS1の長さの範囲は11/9L~13/9Lであってもよい。
【0089】
たとえば、ピクセルを最大限に緊密に配列するために、プロセス条件により許可される場合、第1方向の隣接する2つのピクセルグループ01における隣接する第2サブピクセル112の中心と第3サブピクセル113の中心との間の中心連結線LS3の長さD1と第1線分LS1の比は、1/2以下である。図4において距離D1の長さが2/3Lである場合を例として説明したが、これに限定されない。たとえば、距離D1の長さの範囲は5/9L~7/9Lであってもよい。
【0090】
図4に示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、そのピクセル配列構造において、複数のピクセルグループ01はアレイ状に配列されて、複数の行と複数の列を含み、たとえば、奇数行にある複数の第1ピクセルグループ011と偶数行にある複数の第2ピクセルグループ012を含んでもよい。たとえば、偶数行のピクセルグループと奇数行のピクセルグループはずらして配置される。第2線分LS2は第2方向Yに延設されてもよい。たとえば、列方向のピクセルを緊密に配列するために、隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、第2方向Yの隣接する2つのピクセルグループ01における隣接する第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の中心連結線L14の長さD2は、第2線分LS2の長さよりも大きい。たとえば、隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、第2方向Yの隣接する2つのピクセルグループ01における隣接する第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の中心連結線L14の長さD2と第2線分LS2の長さの比は、1以上、3以下である。
【0091】
たとえば、隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、第2方向Yの隣接する2つのピクセルグループ01における隣接する第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の中心連結線L14の長さD2は、第2線分LS2の長さよりも大きい。
【0092】
それにより、1つのピクセルグループの周囲に6つのピクセルグループが緊密に配列されたピクセル構造を形成することができる。奇数行のピクセルグループと偶数行のピクセルグループはずらして配置される。たとえば、第1方向Xにおいて、第1方向Xでのピクセルグループの半分の長さだけずれており、たとえば、ずれている長さはLであるが、これに限定されない。たとえば、隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、第2方向Yの隣接する2つのピクセルグループ01における隣接する第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の中心連結線の長さD2と第2線分LS2の長さの比は、1以上、3以下である。
【0093】
図4に示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、そのピクセル配列構造において、各ピクセルグループ01の第2線分LS2の延長線は、第2方向Yにおいて該ピクセルグループ01に隣接し且つ同じ行にある2つのピクセルグループ01の中心連結線LSCの中点C0を通る。各ピクセルグループ01の中心はC1であり、隣接する2つのピクセルグループ01の中心C1の連結線は中心連結線LSCである。たとえば、ピクセルグループ01の中心C1は、第1線分LS1と第2線分LS2の交点であってもよい。
【0094】
たとえば、各第1ピクセルグループ011の第2線分LS2の延長線は、該第1ピクセルグループ011に隣接し且つ同じ行にある2つの第2ピクセルグループ012の隣接する第3サブピクセル113と第2サブピクセル112の中心連結線LS3の中心C5を通る。たとえば、中心C5と中心C0は同じ点であってもよい。
【0095】
図4に示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、第2方向Yに配列された隣接する2つのピクセルグループ01(隣接する2つの第1ピクセルグループ011又は隣接する2つの第2ピクセルグループ012)における2つの第3サブピクセル113の中心連結線LS4と、該2つの第3サブピクセル113の間に位置するピクセルグループ01における第1線分LS1との交点IP1は、該第1線分LS1の中心IP0と第2サブピクセル112の中心C2との間に位置する。たとえば、第1線分LS1の中心IP0は該ピクセルグループ01の中心C1であってもよい。たとえば、交点IP1は、第1線分LS1の中心IP0と第2サブピクセル112の中心C2の連結線の中点に位置する。
【0096】
たとえば、隣接する奇数行において、同じ列にある隣接する第1ピクセルグループ011の2つの第3サブピクセル113の中心連結線LS4と、該第3サブピクセル113に隣接する第2ピクセルグループ012の第1線分LS1との交点IP1は、該第2ピクセルグループ012の第1線分LS1と第2線分LS2の交点IP0と第2サブピクセル112の中心C2との間に位置する。上記説明における第3サブピクセル113を第2サブピクセル112に置き換えることもできる。
【0097】
たとえば、隣接する奇数行又は隣接する偶数行において、第2方向Yに配列された隣接する2つのピクセルグループ01(隣接する2つの第1ピクセルグループ011又は隣接する2つの第2ピクセルグループ012)における2つの第2サブピクセル112の中心連結線と、該2つの第2サブピクセル112の間に位置するピクセルグループ01における第1線分LS1との交点は、該第1線分LS1の中心IP0と第3サブピクセル113の中心C3との間に位置する。たとえば、該交点は、第1線分LS1の中心IP0と第3サブピクセル113の中心C3との連結線の中点に位置する。
【0098】
たとえば、第1スペーサ0101は異なる行の隣接するピクセルグループの間に設置される。たとえば、第2スペーサ0102は異なる行の隣接するピクセルグループの間に設置される。
【0099】
図4に示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係るピクセル配列構造によれば、同じピクセルグループにおいて、第2サブピクセル112と第1サブピクセル111との間の最も近い距離はL1であり、第2サブピクセル112と第4サブピクセル114との間の最も近い距離はL2であり、第3サブピクセル113と第1サブピクセル111との間の最も近い距離はL3であり、第3サブピクセル113と第4サブピクセル114との間の最も近い距離はL4であり、L1=L2=L3=L4である。
【0100】
図4に示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係るピクセル配列構造によれば、第1サブピクセル111又は第4サブピクセル114と、第2方向においてこれらに隣接し且つ同じ行に位置しないピクセルグループにおける第2サブピクセル112及び第3サブピクセル113との最も近い距離は、それぞれL5及びL6であり、L5=L6である。
【0101】
たとえば、一実施例では、L1=L2=L3=L4=L5=L6である。
【0102】
たとえば、L1、L2、L3、L4、L5及びL6については、図7A及び7Bにおける最小プロセス間隔dに関する注釈を参照することができる。各最も近い距離は2つのサブピクセルの間の最小距離である。たとえば、実際に製造するとき、L1、L2、L3、L4、L5及びL6を最小プロセス間隔dに最大限に近づけることができる。たとえば、最も近い距離は2つのサブピクセルの外縁上の最も近い2つの点の距離である。
【0103】
図4に示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係るピクセル配列構造によれば、隣接するサブピクセルにおいて、各対辺はほぼ平行であり又は夾角が45°より小さく、隣接するサブピクセルは、第1サブピクセル111、第2サブピクセル112、第3サブピクセル113、及び第4サブピクセル114のうちの任意の隣接する2つを含む。
【0104】
図5Aに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板によれば、そのピクセル配列構造において、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114はいずれも長尺状であり、第1サブピクセル111の延設方向A1は第4サブピクセル114の延設方向A2と重ならない。たとえば、第1サブピクセル111の延設方向A1は第4サブピクセル114の延設方向A2と交差し又は夾角を有する。たとえば、各ピクセルグループにおいて、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は第1方向Xを対称軸として配列され、一定の角度で傾斜する。たとえば、傾斜角度と第1方向Xの夾角の範囲は30°~50°であり、さらに、たとえば、夾角は45°であるが、これに限定されない。たとえば、第1サブピクセル111の延設方向A1は第1サブピクセル111の長軸方向であってもよいが、これに限定されない。たとえば、第4サブピクセル114の延設方向A2は第4サブピクセル114の長軸方向であってもよいが、これに限定されない。
【0105】
図5Aに示すように、本開示の1つ又は複数の実施例に係るピクセル配列構造によれば、各ピクセルグループ01において、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は、第1線分LS1に対して対称的に配列される。たとえば、各ピクセルグループ01において、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は、第2線分LS2に対して非対称的に配列される。
【0106】
たとえば、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113は、第2線分LS2に対して対称的に配列されるが、これに限定されない。
【0107】
たとえば、本開示の実施例では、長尺状とは、一方の方向での長さが他方の方向での長さよりも大きく、又は、一方の方向でのサイズが別の方向でのサイズよりも大きいことを意味する。長尺状は、長方形に限定されず、他の形状、たとえば、長い六角形、長い楕円形、台形などの形状であってもよい。本開示の実施例では、各サブピクセルの形状は規則的な形状に限定されず、不規則な形状であってもよい。
【0108】
たとえば、第1サブピクセル111の延設方向A1と第4サブピクセル114の延設方向A2との夾角は70°~100°であり、さらに、夾角は80°~95°であってもよく、さらに、夾角は90°(直角)であってもよく、それにより、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114をより大きい面積で形成することにより、出光面積を増加して、発光層パターンを製造するためのマスクの製造中のネッティングを容易にすることができる。たとえば、直角である場合に、上下に数度のずれが許可される。たとえば、90°から上下に5°のすれを有してもよい。
【0109】
図5Bは本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板を示し、そのピクセル配列構造において、第1サブピクセル111の延設方向A1と第4サブピクセル114の延設方向A2の夾角は直角であり、且つ、同じピクセルグループ01において、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は同じ色のサブピクセルである。
【0110】
図6は本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板を示す。図6に示すように、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113は、菱形又はほぼ菱形の形状であってもよい。ほぼ菱形は、たとえば、角丸菱形、面取りされた菱形等を含むが、これに限定されない。サブピクセルの菱形又はほぼ菱形の形状はピクセルの緊密な配列に対してより有利である。たとえば、第1サブピクセル111は、第3サブピクセル113と第2サブピクセル112の周囲に対称的に囲まれることができ、第1サブピクセル111の長辺はいずれも第2サブピクセル112に向かい、短辺はいずれも第3サブピクセル113に向かい、それにより、ピクセル配列の均一性を最大限に確保する。第1サブピクセル111の配列がより均等になり、一定の程度で色滲みが改善され、高PPIの実現に有利であり、ピクセルの開口率が最大限に高まる。
【0111】
各サブピクセルの形状は前記のものに限定されず、必要に応じて調整することができる。面積の最大化は、サブピクセルの形状を決定するときの主な原則である。
【0112】
混色を回避するために、異なる色のサブピクセルの間隔は、パターニングプロセスの最小プロセス間隔dよりも大きなければならず、さらに、ある特別のプロセスによる対称性要求、たとえば、FMMネッティングでは、穴開けパターン及び分布の対称性が望ましいことを考慮すると、第1サブピクセルと第4サブピクセルの形状は、それぞれ底角が直角である対称的な五角形であってもよい(図2Eを参照)。これでわかるように、対称的な形状のサブピクセルの隣接するピクセルグループ間の第2、第3サブピクセルの間隔は、他の異なる色のサブピクセルの間隔(最小プロセス間隔d)よりも顕著に大きく、すなわち、設計には利用可能な面積がある。FMMネッティング技術には対称性に敏感でない(CFなど)他のプロセスが許可又は採用される場合、非対称的なサブピクセルの形状を採用してサブピクセル面積の最大化を実現することができる。
【0113】
図7A及び図7Bは、本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造を示す。図7A及び図7Bに示すように、非対称的なサブピクセルの形状の採用が許可される条件において、パターニングプロセスの最小プロセス間隔dによって、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の形状は、直角台形又は鋭角が切り取られた直角台形であってもよく、それにより面積を最大化する。
【0114】
図7Aに示すように、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の形状はいずれも直角台形であるため、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の形状がいずれも六角形である(底角が直角である2つの対称的な五角形を組み合わせた六角形)場合に対して、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の鋭角部190は、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の面積をさらに増加することができ、それにより、ピクセルグループ内の空間利用率をさらに向上させる。該ピクセル配列構造は、ピクセルグループ内の空間利用率を向上させることができる。
【0115】
図7Bに示すように、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の形状は、いずれも鋭角が切り取られた二等辺台形である。それにより、プロセス精度が一定である場合に、つまり、第1サブピクセル111と第2サブピクセル112及び第3サブピクセル113との距離が一定である場合、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の面積が増加され、ピクセルグループ内の空間利用率が高まる。
【0116】
本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板におけるピクセル配列構造によれば、第2サブピクセル112と第3サブピクセル113の形状は、二等辺台形、六角形、菱形の少なくとも1つを含み、第2サブピクセル112は、五角形、長方形、ほぼ長方形の少なくとも1つを含む。ほぼ長方形は、たとえば、角丸長方形を含むが、これに限定されない。
【0117】
図8は本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板を示す。図8に示すように、同じ行のピクセルグループにおいて、第3サブピクセル113と第1サブピクセル111は、第1駆動線DL1によって駆動されてもよく、第2サブピクセル112と第4サブピクセル114は第2駆動線DL2によって駆動されてもよい。第1駆動線DL1はE1方向に沿って延設され、第2駆動線DL2はE1方向に沿って延設される。たとえば、E1方向は第1方向Xに平行である。
【0118】
図8に示すように、奇数列のピクセルグループにおける第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は、第1データ線DT1を介してデータ信号を入力し、隣接する2本の第1データ線DT1の間に位置する第2サブピクセル112と第3サブピクセル113は、第2データ線DT2を介してデータ信号を入力する。たとえば、データ信号は、電圧及び/又は電流を含む。第1データ線DT1はE2方向に沿って延設され、第2データ線DT2もE2方向に沿って延設され、E2方向は第2方向Yに平行である。
【0119】
図9は表示基板の模式図を示す。該表示基板において、第1方向Xでの各サブピクセルの幅が異なる。各サブピクセルの幅が異なるため、異なる視野で見るとき、色かぶりが発生しやすい。
【0120】
図10は本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板の模式図を示す。第1方向Xに沿って、第1サブピクセル111、第2サブピクセル112、第3サブピクセル113、及び第4サブピクセル114の第1方向Xでの幅は同じである。それにより、異なる視野で見るときの視野の色かぶりを減少することができる。
【0121】
たとえば、1つのピクセルユニットグループは2つのピクセルユニットを含み、たとえば、第1サブピクセル111と第2サブピクセル112は1つのピクセルユニットを形成し、第3サブピクセル113と第4サブピクセル114は別のピクセルユニットを形成する。各ピクセルユニットは、それに隣接する第3サブピクセル111又は第4サブピクセル114を共有することで、フルカラー表示を実現することができる。サブピクセルを共有する方式により表示を実現する。ピクセルユニットの分割方式が上記の説明に限定されない。ここでのピクセルユニットは仮想ピクセルと呼称されてもよい。仮想ピクセルの分割は駆動方式に関連する。仮想ピクセルの具体的な分割方式は、実際の駆動方式によって決定されることができ、本開示はこれを特に限定しない。
【0122】
図11は本開示の1つ又は複数の実施例に係る表示基板の模式図を示す。図11に示すように、表示基板は、ピクセルグループ01における第1サブピクセル111と第4サブピクセル114との間に位置する第3スペーサ0103を備える。たとえば、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の両方は緑色サブピクセルであってもよいが、これに限定されない。
【0123】
側面視野では、各サブピクセルの発光が第3スペーサ0103によって遮断されず、それにより、白い画面を表示するとき、左右視野での色かぶりが対称的ではないという現象をある程度で改善し、画質及び表示効果を向上させる。第3スペーサ0103を設置することにより、左右方向における各サブピクセルの出光に対する遮断が一致しないという問題を基本的に解消し、さらに、左右角度による色かぶりが対称的ではないという現象を大幅に解消することができ、上下方向の場合、第3スペーサが第1サブピクセルと第4サブピクセルのみを遮断するため、第1サブピクセルと第4サブピクセルを遮断することにより角度による色かぶりが発生しても、上下の2つの方向において、角度が同じ場合の第1サブピクセルと第4サブピクセルに対する遮断は一致するため、角度による色かぶりが対称的ではないという現象は存在しない。たとえば、第3スペーサ0103の大きさ及び厚さを調節することにより、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114に対する遮断程度を調整し、さらに上下方向での角度による色かぶり程度を調節することができる。
【0124】
図11に示すように、第3スペーサ0103の延設方向E03は、第1サブピクセル111の中心C1と第4サブピクセル114の中心C4の連結線CL0に垂直であるが、これに限定されない。
【0125】
図11に示すように、第3スペーサ0103の第1方向Xでの長さは、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の少なくとも一方の第1方向Xでの長さよりも大きい。
【0126】
図11に示すように、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114の形状はいずれも五角形であり、五角形は、1組の平行な対辺及び1本の垂直辺を含み、垂直辺は1組の平行な対辺に垂直である。第3スペーサ0103は五角形の垂直辺に平行である。
【0127】
図12は本開示の一実施例に係る表示基板の断面図である。図12に示すように、該構造は、ベース基板1001と、ベース基板1001に順に配置される緩衝層002、第1ゲート絶縁層003、第2ゲート絶縁層004、層間誘電体層005、平坦化層006及びピクセル画定層007と、を備える。図12からわかるように、サブピクセルの下方には、ゲート302、活性層301、及びドレイン303を備える薄膜トランジスタ構造がある。該薄膜トランジスタは、ピクセル駆動回路における1つの薄膜トランジスタであってもよく、該薄膜トランジスタと他の部材との接続関係は、具体的なピクセル回路の設置に応じて設置されてもよく、ここで詳細な説明を省略する。また、ドレイン303と同じ層の位置には、信号線304が含まれてもよく、該信号線304は、ピクセル回路の設置に応じて、データ線又はゲート線などの特定の機能を持つ信号線として使用され得る。図12からわかるように、ピクセル画定層007は、サブピクセルを画定するための開口を含んでもよい。サブピクセルの陽極403と第3サブピクセルの発光層503は、ピクセル画定層007の開口に位置する。なお、表示基板の構造は図12に限定されない。
【0128】
たとえば、陽極403と発光層503は互いに接触し、それにより、互いに接触する部分は発光層を発光駆動することができ、従って、陽極403と発光層503の互いに接触する部分は、サブピクセルの発光可能な有効部分である。ここで、陽極403がピクセル電極として使用され、それにより、異なるサブピクセルに異なるデータ電圧を印加することができる。しかし、本開示の実施例では、サブピクセルのピクセル電極として使用される電極が陽極に限定されず、発光ダイオードの陰極をピクセル電極として使用してもよい。従って、本開示の実施例では、サブピクセルの形状は、ピクセル電極と発光層が互いに接触する部分の形状であってもよい。たとえば、各サブピクセルに対して、ピクセル電極の面積が発光層の面積よりもわずかに大きくてもよく、又は発光層の面積がピクセル電極の面積よりもわずかに大きくてもよく、本開示の実施例は、これを特に限定しない。たとえば、ここでの発光層は、電界発光層と、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層及び電子輸送層等の電界発光層の両側に位置する他の機能層とを備えてもよい。いくつかの実施例では、ピクセルの形状もピクセル画定層によって定義されてもよい。たとえば、発光ダイオードの下部電極(たとえば、陽極)がピクセル画定層の下方に設置されてもよく、ピクセル画定層はピクセルを画定するための開口を備え、該開口は下部電極の一部を露出させ、発光層が上記ピクセル画定層の開口に形成されたとき、発光層は下部電極に接触し、それにより、この部分で発光層を発光駆動することができる。従って、この場合に、ピクセル画定層の開口はサブピクセルの形状を定義する。
【0129】
たとえば、ピクセル回路は、ゲート、活性層、及びソース・ドレインを有する少なくとも1つのトランジスタを備える。一例では、信号線は、その下方の絶縁層を貫通するビアを介して対応するトランジスタのソース又はドレインに電気的に接続される。一例では、トランジスタの活性層はポリシリコン層によって形成され、活性層のチャネル領域の両側に、ポリシリコン層が導体化されてソース・ドレインを形成する。たとえば、前記信号線は、ビアを介して、導体化されてなるポリシリコンソース又はドレインに電気的に接続される。たとえば、トランジスタはトップゲートトランジスタであり、前記信号線を対応するトランジスタのソース又はドレインに電気的に接続するためのビアは、ゲート金属層とデータ金属層を貫通し、且つ前記ゲート金属層とデータ金属層の金属パターンの一部は、ビアを介する電気的接続の中継コネクタとして使用されてもよいが、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0130】
たとえば、本開示の実施例に説明された各種のサブピクセルの形状については、いずれもおおよその形状であり、発光層又は各種の電極層を形成するときに、サブピクセルの縁部が厳密に直線であり、角が厳密に角状であることを確保することができない。たとえば、発光層はマスクによって蒸着プロセスで形成されてもよいので、その角部が角丸形状であってもよい。ある場合に、メタルエッチングでは抜き勾配を有し、従って、蒸着プロセスでサブピクセルの発光層を形成するとき、発光層の一角部が除去される可能性がある。たとえば、本開示の実施例では、各サブピクセルの形状はいずれも角丸パターンである。
【0131】
たとえば、図2Aに示すように、1つのピクセルグループにおいて、第1サブピクセル111と第2サブピクセル112は、色が異なるサブピクセルであり、ピクセルPを形成し、第3サブピクセル113と第4サブピクセル114は、色が異なるサブピクセルであり、ピクセルPを形成し、画像を表示するときに、カラー表示するために周囲の他のピクセルのサブピクセルを利用する必要がある。たとえば、第1サブピクセル111と第4サブピクセル114は緑色サブピクセルであり、第2サブピクセル112は赤色サブピクセルであり、第3サブピクセル113は青色サブピクセルである。たとえば、赤色サブピクセルと緑色サブピクセルは1つのピクセルを形成し、青色サブピクセルと緑色サブピクセルは1つのピクセルを形成する。ここでのピクセルPは、2色のサブピクセルのみを含み、カラー表示するために周囲の他のピクセルのサブピクセルを利用する必要がある。従って、ここで、ピクセルPが仮想ピクセルと呼称されてもよい。解像度が高い場合、緑色サブピクセルは、各ピクセルの感知された輝度中心の位置に対して決定的な役割を果たす。たとえば、赤色サブピクセルと緑色サブピクセルで形成されたピクセルの輝度中心は、赤色サブピクセルと緑色サブピクセルの間に位置して、緑色サブピクセルにより近く、青色サブピクセルと緑色サブピクセルで形成されたピクセルの輝度中心は、青色サブピクセルと緑色サブピクセルの間に位置して、緑色サブピクセルにより近い。
【0132】
たとえば、図2Aに示すように、第2サブピクセルと第3サブピクセルの形状は全て、3組の対辺がいずれも平行である六角形であり、第1サブピクセルと第4サブピクセルの形状は全て五角形であり、五角形は1組の平行な対辺及び1本の垂直辺を含み、垂直辺は1組の平行な対辺に垂直であり、第1サブピクセルと第4サブピクセルの垂直辺が隣接して設置され、第2サブピクセルの1組の長い平行な対辺、第3サブピクセルにおける1組の長い平行な対辺、第1サブピクセルにおける1組の平行な対辺、及び第4サブピクセルにおける1組の平行な対辺は、平行である。
【0133】
ピクセル配列構造を設計するときに、サブピクセルは、通常、六角形、五角形、台形又は他の形状などの規則的な形状として設計される。設計するときに、サブピクセルの中心は上記規則的な形状の幾何学的中心であってもよい。しかしながら、実際の製造プロセスでは、形成されたサブピクセルの形状は、一般的に、上記設計された規則的な形状から一定の偏差がある。たとえば、上記規則的な形状の各角が丸い角になる可能性があり、従って、サブピクセルの形状は角丸パターンであってもよい。また、実際に製造されたサブピクセルの形状は、設計された形状から他の変化を有する可能性もある。たとえば、六角形として設計されたサブピクセルの形状は、実際に製造するときには、ほぼ楕円形になる可能性がある。従って、サブピクセルの中心は、製造されたサブピクセルの不規則な形状の厳密な幾何学的中心ではない可能性がある。本開示の実施例では、サブピクセルの中心はサブピクセルの形状の幾何学的中心から一定のずれを有してもよい。サブピクセルの中心とは、サブピクセルの幾何学的中心からサブピクセルの縁部の各点までの放射線上の特定の点によって囲まれた領域内の任意の一点であり、該放射線上の特定の点は、該幾何学的中心から該放射線分の長さの1/3だけ離れた箇所にある。該サブピクセルの中心の定義は、規則的な形状のサブピクセルの形状の中心にも、不規則な形状のサブピクセルの中心にも適用できる。
【0134】
上記のように、様々な製造誤差により、実際に製造されたサブピクセルの形状は、設計されたサブピクセルの形状から偏差を有する可能性がある。従って、本開示において、サブピクセルの中心の位置、及びサブピクセルの中心と他の対象の位置との間の関係に関しては、一定の誤差を有してもよい。たとえば、サブピクセルの中心の間の連結線又はサブピクセルの中心を通る線は、対応する他の要件(たとえば、延設方向)を満たす限り、上記放射線分の中心によって囲まれる領域を通過すればよい。たとえば、サブピクセルの中心がある線にあるとは、この線が上記放射線の中心によって囲まれる領域を通過することを意味する。
【0135】
この他、図面における各サブピクセルの形状は、2本の線分によって形成される厳密な角を含むが、いくつかの実施例では、各サブピクセルの形状は角丸パターンであってもよい。つまり、上記様々な図形の形状に基づき、各サブピクセルの角が丸められる。たとえば、発光層がマスクによって蒸着される場合に、当然、発光層の隅部の部分は角丸形状を形成する可能性がある。
【0136】
本開示の少なくとも1つの実施例は上記任意の表示基板を備える表示装置を提供する。従って、異なる視角での色かぶりを改善し、表示品質を向上させることができる。本開示の実施例に与えられるピクセル配列構造の表示パネルを表示装置に使用すると、該表示装置の解像度をさらに高めることができ、さらに、真の高解像度を有する表示装置を提供することができる。そして、本開示の実施例によるピクセル配列構造は、比較的良好な対称性を有し、さらに、ピクセル分布の均一性を向上させ、表示装置の表示効果を向上させることができる。
【0137】
たとえば、いくつかの例では、該表示装置は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲータ等の表示機能を持つ任意の製品又は部材であってもよい。
【0138】
なお、以下の点について説明する。
(1)本開示の実施例の図面は本開示の実施例に関する構造のみを示しており、ほかの構造は通常の設計を参照すればよい。
(2)矛盾しない限り、本開示の同じ実施例及び異なる実施例における特徴を互いに組み合わせることができる。
【0139】
以上は、本開示の具体的な実施形態に過ぎないが、本開示の保護範囲を限定するものではなく、当業者が本開示に係る技術範囲内を逸脱せずに容易に想到し得る変化や置換は、全て本開示の保護範囲に属する。従って、本開示の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に準じるべきである。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1サブピクセルと、複数の第2サブピクセルと、複数の第3サブピクセルと、複数の第4サブピクセルとを備える表示基板であって、
前記複数の第2サブピクセルと前記複数の第3サブピクセルとは、第1方向に沿って複数グループ配列され、前記複数の第1サブピクセルと前記複数の第4サブピクセルとは、第2方向に沿って複数グループ配列され、前記第1方向は前記第2方向と交差し、
前記第1方向において、隣接する第2サブピクセルと第3サブピクセルとの間の距離は少なくとも第1距離と第2距離とを含み、前記第1距離は前記第2距離よりも小さく、
前記第2方向において、隣接する第1サブピクセルと第4サブピクセルとの間の距離は少なくとも第3距離と第4距離とを含み、前記第3距離は前記第4距離よりも小さい、表示基板。
【請求項2】
前記第1方向において、前記複数の第2サブピクセルと前記複数の第3サブピクセルのうち、隣接する2つのサブピクセルの間の距離は、前記第1距離と前記第2距離が交互になるように配列され、前記第2方向において、前記複数の第1サブピクセルと前記複数の第4サブピクセルのうち、隣接する2つのサブピクセルの間の距離は、前記第3距離と前記第4距離が交互になるように配列されている、請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記複数の第2サブピクセルと前記複数の第3サブピクセルは前記第1方向と前記第2方向に沿って配列され、前記第1方向に隣接する複数の第2サブピクセルと複数の第3サブピクセルの中心の連結線はほぼ一直線上に位置しており、かつ、前記第2方向に隣接する複数の第2サブピクセルと複数の第3サブピクセルの中心の連結線は少なくとも一部が一直線上に位置しない、請求項1に記載の表示基板。
【請求項4】
前記第2方向に隣接する複数の第2サブピクセルと複数の第3サブピクセルにおいて、前記第1方向に沿った直線での前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルとの正投影がオーバーラップしており、前記第1方向に隣接する複数の第1サブピクセルと複数の第4サブピクセルにおいて、前記第2方向に沿った直線での前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルとの正投影がオーバーラップする、請求項2に記載の表示基板。
【請求項5】
前記複数の第1サブピクセルと前記複数の第4サブピクセルは、前記第1方向と前記第2方向に沿って配列され、前記第2方向に隣接する複数の第1サブピクセルと前記複数の第4サブピクセルとの中心の連結線はほぼ一直線上に位置しており、前記第1方向に隣接する複数の第1サブピクセルと複数の第4サブピクセルの中心の連結線は少なくとも一部が一直線上に位置しない、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項6】
前記第2方向に隣接する複数の第2サブピクセルと複数の第3サブピクセルにおいて、前記複数の第2サブピクセルの中心の連結線はほぼ一直線上に位置しており、前記複数の第3サブピクセルの中心の連結線はほぼ一直線上に位置する、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項7】
第1方向における距離が第1距離である、隣接する1つの前記第2サブピクセルと1つの前記第3サブピクセルとの中心の連結線は、前記第2方向における距離が第4距離である、隣接する1つの前記第1サブピクセルと1つの前記第4サブピクセルとの中心の連結線と交差し、
前記第1方向における距離が前記第2距離である、隣接する1つの前記第2サブピクセルと1つの前記第3サブピクセルとの中心の連結線は、前記第2方向における距離が第3距離である、隣接する1つの前記第1サブピクセルと1つの前記第4サブピクセルとの中心の連結線と交差する、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項8】
前記第1方向における距離が前記第2距離である前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルとの中心の連結線は、前記第2方向における距離が前記第3距離である前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルとの中心の連結線にほぼ垂直であり、前記第1方向における距離が前記第1距離である前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルとの中心の連結線は、前記第2方向における距離が前記第4距離である前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルとの中心の連結線にほぼ垂直である、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項9】
1つの第2サブピクセルまたは1つの第3サブピクセルを囲み、かつ、それに隣接する2つの第1サブピクセルと2つの第4サブピクセルとの中心の連結線がほぼ台形である、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項10】
1つの第1サブピクセルまたは1つの第4サブピクセルを囲み、かつ、それに隣接する2つの第2サブピクセルと2つの第3サブピクセルとの中心の連結線がほぼ台形である、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項11】
前記台形の少なくとも1つの対角線は、当該台形の中に位置する中間サブピクセルの中心を通らず、前記中間サブピクセルが台形の4つの頂点に位置する4つのサブピクセルに囲まれたサブピクセルである、請求項9に記載の表示基板。
【請求項12】
前記台形の2本の対角線は、前記中間サブピクセルとの中心距離が異なる、請求項11に記載の表示基板。
【請求項13】
前記第1サブピクセルとそれに隣接する2つの第2サブピクセルとの距離は等しくなく、または、前記第1サブピクセルとそれに隣接する2つの第3サブピクセルとの距離は等しくなく、
前記第4サブピクセルとそれに隣接する2つの第2サブピクセルとの距離は等しくなく、または、前記第4サブピクセルとそれに隣接する2つの第3サブピクセルとの距離は等しくない、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項14】
前記第1サブピクセルとそれに隣接する2つの第2サブピクセルとの距離は等しくなく、前記第1サブピクセルとそれに隣接する2つの第3サブピクセルとの距離は等しく、または、前記第1サブピクセルとそれに隣接する2つの第2サブピクセルとの距離は等しく、前記第1サブピクセルとそれに隣接する2つの第3サブピクセルとの距離は等しくなく、
前記第4サブピクセルとそれに隣接する2つの第2サブピクセルとの距離は等しくなく、前記第4サブピクセルとそれに隣接する2つの第3サブピクセルとの距離は等しく、または、前記第4サブピクセルとそれに隣接する2つの第2サブピクセルとの距離は等しく、前記第4サブピクセルとそれに隣接する2つの第3サブピクセルとの距離は等しくない、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項15】
前記第1サブピクセルの形状は角丸長方形を含み、前記第4サブピクセルの形状は角丸長方形を含み、かつ、同一の第1サブピクセルと前記第2方向に隣接する2つの第4サブピクセルは、当該第1サブピクセルの長手方向と異なる、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項16】
前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルの少なくとも一方の形状は、菱形または角丸菱形、面取りされた菱形の少なくとも1種を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項17】
前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルの発光色は同じであり、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルの発光色は異なる、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示基板。
【請求項18】
複数のピクセルグループを含む表示基板であって、
前記複数のピクセルグループはアレイ状に配列されて、複数の行と複数の列を形成し、隣接する2行のピクセルグループがずらして配置され、
各ピクセルグループは第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセル、及び第4サブピクセルを含み、同一のピクセルグループ内において、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルとが第1方向に配列され、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルとが、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルとで形成された一対のサブピクセルの第2方向における両側に位置し、
前記第1方向に隣接する2つのピクセルグループのうち、隣接する第2サブピクセルと第3サブピクセルとの間の距離は、同一のピクセルグループのうちの第2サブピクセルと第3サブピクセルとの間の距離より大きく、前記第2方向に隣接する2つのピクセルグループのうち、隣接する第1サブピクセルと第4サブピクセルとの間の距離は、同一のピクセルグループのうちの第1サブピクセルと第4サブピクセルとの間の距離より小さく、
または、
前記第1方向に隣接する2つのピクセルグループのうち、隣接する第2サブピクセルと第3サブピクセルとの間の距離は、同一のピクセルグループのうちの第2サブピクセルと第3サブピクセルとの間の距離より小さく、前記第2方向に隣接する2つのピクセルグループのうち、隣接する第1サブピクセルと第4サブピクセルとの間の距離は、同一のピクセルグループのうちの第1サブピクセルと第4サブピクセルとの間の距離より大きい、表示基板。
【請求項19】
同一のピクセルグループにおいて、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルの中心の連結線は、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルの中心の連結線にほぼ垂直である、請求項18に記載の表示基板。
【請求項20】
同一のピクセルグループにおいて、前記第2サブピクセルと前記第3サブピクセルの中心の連結線と、前記第1サブピクセルと前記第4サブピクセルの中心の連結線にとは、そのうちの一方が第1方向にほぼ平行であり、他方が第2方向にほぼ平行である、請求項18に記載の表示基板。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか一項に記載の表示基板を備える表示装置。
【外国語明細書】