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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016586
(43)【公開日】2023-02-02
(54)【発明の名称】コネクタガード具および電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20230126BHJP
   H01R 13/447 20060101ALI20230126BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20230126BHJP
【FI】
H01R13/52 B
H01R13/447
H05K5/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121010
(22)【出願日】2021-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀧上 明夫
(72)【発明者】
【氏名】三原 大輔
【テーマコード(参考)】
4E360
5E087
【Fターム(参考)】
4E360AB02
4E360AB22
4E360AB42
4E360BA02
4E360BA03
4E360BB04
4E360BB22
4E360BC04
4E360BD03
4E360BD05
4E360CA02
4E360EA12
4E360EA18
4E360ED03
4E360ED12
4E360GA43
4E360GB45
4E360GB46
4E360GC02
4E360GC08
4E360GC14
5E087EE14
5E087LL17
5E087LL23
5E087MM08
5E087RR49
(57)【要約】
【課題】コネクタに対する外部機器の接続を困難にするコネクタガード具を得る。
【解決手段】コネクタガード具は、コネクタの外殻に外殻の一端部から入れられる第1部材と、第1部材が外殻に入れられた状態で、外殻に一端部から入れられる第2部材と、を備える。第1部材は、コネクタの支持部の一対の側面と外殻の内周面との間に入れられる一対の第1アーム部と、各第1アーム部に設けられ支持部の凹状部に嵌まる嵌合部と、第1アーム部に設けられた第1引掛部と、を有する。第2部材は、一対の第1アーム部と内周面との間に入れられ、第1アーム部と内周面との間に介在することにより嵌合部が凹状部から外れるのを制限する一対の第2アーム部と、第2アーム部に設けられ、第1引掛部に引っ掛かることにより第1部材に対する第2部材の移動を制限する第2引掛部と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の外殻と、
前記外殻に収容され、前記外殻に固定された固定部と、前記外殻の内周面と離間して前記固定部から前記外殻の一端部に向けて突出し、一対の側面を有し、各前記側面に凹状部が設けられた支持部と、を有した絶縁部材と、
前記支持部に支持された端子と、
を有したコネクタ、に装着されるコネクタガード具であって、
前記外殻に前記一端部から入れられる第1部材と、
前記第1部材が前記外殻に入れられた状態で、前記外殻に前記一端部から入れられる第2部材と、
を備え、
前記第1部材は、
前記支持部に対して、前記固定部に対する前記支持部の突出方向側に位置し前記支持部と対向する第1ベース部と、
前記第1ベース部から前記突出方向の反対方向に延び、前記一対の側面と前記内周面との間に入れられる一対の第1アーム部と、
各前記第1アーム部に設けられ前記凹状部に嵌まる嵌合部と、
前記第1アーム部に設けられた第1引掛部と、
を有し、
前記第2部材は、
前記第1ベース部に対して、前記反対方向側に位置する第2ベース部と、
前記第2ベース部から前記反対方向に延び、前記一対の第1アーム部と前記内周面との間に入れられ、前記第1アーム部と前記内周面との間に介在することにより前記嵌合部が前記凹状部から外れるのを制限する一対の第2アーム部と、
前記第2アーム部に設けられ、前記第1引掛部に引っ掛かることにより前記第1部材に対する第2部材の前記反対方向への移動を制限する第2引掛部と、
を有した、コネクタガード具。
【請求項2】
前記第1引掛部は、前記嵌合部に設けられた、請求項1に記載のコネクタガード具。
【請求項3】
前記第1ベース部には、前記第2アーム部が通る開口部が設けられた、請求項1または2に記載のコネクタガード具。
【請求項4】
請求項1~3のうちいずれか一つに記載のコネクタガード具と、
前記コネクタと、
を備えた電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタガード具および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、USB(Universal Serial Bus)のType-C等に準拠したコネクタを備えた電子機器がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-138697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、企業等においては、情報漏洩の防止の観点から、コネクタに対するUSBメモリ等の外部機器の接続が困難であれば有益である。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コネクタに対する外部機器の接続を困難にするコネクタガード具および電子機器を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様にかかるコネクタガード具は、筒状の外殻と、前記外殻に収容され、前記外殻に固定された固定部と、前記外殻の内周面と離間して前記固定部から前記外殻の一端部に向けて突出し、一対の側面を有し、各前記側面に凹状部が設けられた支持部と、を有した絶縁部材と、前記支持部に支持された端子と、を有したコネクタ、に装着されるコネクタガード具であって、前記外殻に前記一端部から入れられる第1部材と、前記第1部材が前記外殻に入れられた状態で、前記外殻に前記一端部から入れられる第2部材と、を備え、前記第1部材は、前記支持部に対して、前記固定部に対する前記支持部の突出方向側に位置し前記支持部と対向する第1ベース部と、前記第1ベース部から前記突出方向の反対方向に延び、前記一対の側面と前記内周面との間に入れられる一対の第1アーム部と、各前記第1アーム部に設けられ前記凹状部に嵌まる嵌合部と、前記第1アーム部に設けられた第1引掛部と、を有し、前記第2部材は、前記第1ベース部に対して、前記反対方向側に位置する第2ベース部と、前記第2ベース部から前記反対方向に延び、前記一対の第1アーム部と前記内周面との間に入れられ、前記第1アーム部と前記内周面との間に介在することにより前記嵌合部が前記凹状部から外れるのを制限する一対の第2アーム部と、前記第2アーム部に設けられ、前記第1引掛部に引っ掛かることにより前記第1部材に対する第2部材の前記反対方向への移動を制限する第2引掛部と、を有する。
【0007】
前記コネクタガード具では、例えば、前記第1引掛部は、前記嵌合部に設けられている。
【0008】
前記コネクタガード具では、例えば、前記第1ベース部には、前記第2アーム部が通る開口部が設けられている。
【0009】
本発明の第2態様にかかる電子機器は、前記コネクタガード具と、前記コネクタと、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の上記態様によれば、コネクタに対する外部機器の接続を困難にするコネクタガード具および電子機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態の電子機器の例示的な断面図である。
図2図2は、第1実施形態のコネクタおよびコネクタガード具の例示的な斜視図である。
図3図3は、第1実施形態のコネクタおよびコネクタガード具の例示的な斜視図であって、コネクタにコネクタガード具が装着される前の状態の図である。
図4図4は、第1実施形態のコネクタおよびコネクタガード具の例示的な断面図であって、X-Y平面での断面図である。
図5図5は、第1実施形態のコネクタおよびコネクタガード具の例示的な断面斜視図であって、X-Y平面での断面斜視図である。
図6図6は、第1実施形態のコネクタの例示的な断面図であって、X-Y平面での断面図である。
図7図7は、第1実施形態のコネクタガード具の第1部材の例示的な斜視図であって、第1部材の正面側からの視線での斜視図である。
図8図8は、第1実施形態のコネクタガード具の第1部材の例示的な斜視図であって、第1部材の背面側からの視線での斜視図である。
図9図9は、第1実施形態のコネクタガード具の第1部材の例示的な平面図である。
図10図10は、第1実施形態のコネクタガード具の第1部材の例示的な正面図である。
図11図11は、第1実施形態のコネクタに装着されたコネクタガード具の第1部材の例示的な斜視図であって、X-Y平面での断面図である。
図12図12は、第1実施形態のコネクタガード具の第2部材の例示的な斜視図であって、コネクタガード具の正面側からの視線での斜視図である。
図13図13は、第1実施形態のコネクタガード具の第2部材の例示的な斜視図であって、コネクタガード具の背面側からの視線での斜視図である。
図14図14は、第1実施形態のコネクタガード具の第2部材の例示的な平面図である。
図15図15は、第1実施形態のコネクタガード具の第2部材の例示的な正面図である。
図16図16は、第2実施形態のコネクタおよびコネクタガード具の例示的な断面図であって、X-Y平面での断面図である。
図17図17は、第2実施形態のコネクタおよびコネクタガード具の例示的な断面斜視であって、X-Y平面での断面斜視図である。
図18図18は、第2実施形態のコネクタガード具の第1部材の例示的な斜視図であって、第1部材の背面側からの視線での斜視図である。
図19図19は、第2実施形態のコネクタガード具の第2部材の例示的な斜視図であって、コネクタガード具の背面側からの視線での斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
【0013】
また、以下の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。それら同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。なお、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0014】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の電子機器1の例示的な断面図である。図1に示される電子機器1は、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータとして構成されている。電子機器1は、筐体11と、基板12と、コネクタ13と、コネクタガード具14と、を備える。なお、電子機器1は、上記例には限定されず、例えば、ノートブック型のパーソナルコンピュータや、スマートフォン、携帯電話、映像表示装置、テレビジョン受像機、ゲーム機等であってもよい。コネクタガード具14は、コネクタカバーや蓋とも称される。
【0015】
以下の説明では、便宜上、互いに直交する三方向(X方向、Y方向、Z方向)が定義されている。
【0016】
筐体11は、例えば、直方体状の箱型に構成されている。筐体11は、前壁11a等の複数の壁を有している。前壁11aは、X方向と直交する方向(Y-Z平面)に沿って延びている。前壁11aには、孔11bが設けられている。孔11bは、前壁11aの厚さ方向すなわちX方向に、前壁11aを貫通している。すなわち、孔11bは、前壁11aの外面11cおよび内面に開口している。
【0017】
基板12は、筐体11に収容されている。基板12には、コネクタ13や、プロセッサ、メモリ等の各種の電子部品が実装されている。コネクタ13、プロセッサ、およびメモリは、電子回路を構成する。
【0018】
コネクタ13は、一例として、USB(Universal Serial Bus)のType-Cに準拠したコネクタである。コネクタ13は、筐体11の孔11bに入れられている。なお、コネクタ13は、上記以外のコネクタであってもよい。コネクタ13には、コネクタガード具14が装着されている。
【0019】
以下に、コネクタ13とコネクタガード具14とを詳細に説明する。図2は、第1実施形態のコネクタ13およびコネクタガード具14の例示的な斜視図である。図3は、第1実施形態のコネクタ13およびコネクタガード具14の例示的な斜視図であって、コネクタ13にコネクタガード具14が装着される前の状態の図である。図4は、第1実施形態のコネクタ13およびコネクタガード具14の例示的な断面図であって、X-Y平面での断面図である。図5は、第1実施形態のコネクタ13およびコネクタガード具14の例示的な断面斜視図であって、X-Y平面での断面斜視図である。
【0020】
図2から理解できるように、コネクタ13は、コネクタガード具14が装着された状態では、コネクタガード具14によって、当該コネクタ13への外部装置の接続が阻止される。図3図5に示されるように、コネクタガード具14は、第1部材31と、第2部材32とを、有する。詳しくは後述するが、第1部材31がコネクタに装着された後に、第2部材32がコネクタ13に装着されることで、コネクタガード具14が、コネクタ13から抜けなくなる。
【0021】
図6は、第1実施形態のコネクタ13の例示的な断面図であって、X-Y平面での断面図である。図6に示されるように、コネクタ13は、外殻21と、絶縁部材22と、複数の端子23と、を有する。
【0022】
外殻21は、筒状に形成されて、X方向に延びている。外殻21は、一端部21cと、他端部21dと、を有する。一端部21cは、X方向の反対方向側の端部であり、他端部21dは、X方向側の端部であって一端部21cの反対側の端部である。また、外殻21は、内周面21aと、外周面と、を有する。内周面21aおよび外周面は、一端部21cと他端部21dとに亘る。また、内周面21aの内側には、収容室21bが設けられている。換言すると、内周面21aは、収容室21bを形成している。外殻21は、金属材料によって構成されている。外殻21は、シェルやボディとも称される。
【0023】
絶縁部材22は、外殻21に収容されている。絶縁部材22は、固定部22aと、支持部22bと、を有する。固定部22aは、外殻21に固定されている。支持部22bは、外殻21の内周面21aと離間して固定部22aから外殻21の一端部21cに向けて突出している。すなわち、支持部22bは、固定部22aからX方向の反対方向に突出している。以後、特に言及しない限り、突出方向は、固定部22aに対する支持部22bの突出方向である。支持部22bは、一対の側面22cを有する。一対の側面22cは、Y方向に離間している。また、各側面22cには、凹状部22dが設けられている。凹状部22dは、凹状面とも称される。絶縁部材22は、絶縁材料によって構成されている。
【0024】
複数の端子23は、支持部22bに支持(固定)されている。なお、図6等では、複数の端子23のうちの一部だけが示されている。複数の端子23は、Y方向に間隔を空けて並べられている。複数の端子23は、基板12に設けられた回路パターン(導線部)に電気的に接続されている。
【0025】
図7は、第1実施形態のコネクタガード具14の第1部材31の例示的な斜視図であって、第1部材31の正面側からの視線での斜視図である。図8は、第1実施形態のコネクタガード具14の第1部材31の例示的な斜視図であって、第1部材31の背面側からの視線での斜視図である。図9は、第1実施形態のコネクタガード具14の第1部材31の例示的な平面図である。図10は、第1実施形態のコネクタガード具14の第1部材31の例示的な正面図である。図11は、第1実施形態のコネクタ13に装着されたコネクタガード具14の第1部材31の例示的な斜視図であって、X-Y平面での断面図である。
【0026】
図7図11に示されるように、第1部材31は、樹脂部33と、金属部34と、を有する。樹脂部33は、合成樹脂材料によって構成され、金属部34は、金属材料によって構成されている。
【0027】
樹脂部33は、ベース部33aと、一対の板部33bと、を有する。ベース部33aはコネクタ13の支持部22bに対してX方向の反対方向側に位置する。ベース部33aは、板部33cと、枠部33dと、を有する。板部33cは、X方向に直交する方向に広がっている。枠部33dは、板部33cの外周部を囲繞している。また、ベース部33aの板部33cには、一対(二つ)の開口部33eが設けられている。開口部33eは、板部33cを、板部33cの厚さ方向すなわちX方向に貫通した孔である。一対の開口部33eは、Y方向に間隔を空けて並べられている。一対の板部33bは、Z方向に間隔を空けてベース部33aの板部33cからX方向に突出している。一対の板部33bの間に、コネクタ13の支持部22bが位置する。板部33bは、アーム部とも称される。
【0028】
金属部34は、樹脂部33に溶着等によって固定されている。金属部34は、ベース部34aと、一対の第1アーム部34bと、を有する。ベース部34aは、X方向に直交する方向に広がっている。ベース部34aは、樹脂部33の板部33cに対してX方向の反対方向側に位置し、板部33cに固定されている。ベース部34aとベース部33aとは、第1ベース部31aを構成している。第1ベース部31aは、支持部22bに対して、固定部22aに対する支持部22bの突出方向すなわちX方向の反対方向側に位置し支持部22bと対向する。
【0029】
一対の第1アーム部34bは、Y方向に間隔を空けてベース部34aからX方向の反対方向に突出している。すなわち、一対の第1アーム部34bは、第1ベース部31aからX方向に延びている。一対の第1アーム部34bは、コネクタ13の支持部22bの一対の側面22cとコネクタ13の外殻21の内周面21aとの間の隙間22eに入れられる。詳細には、第1アーム部34bは、ベース部34cと、嵌合部34dと、を有し、弾性変形可能である。第1アーム部34bは、板ばねとして構成されている。ベース部34cは、第1ベース部31aからX方向に延びている。嵌合部34dは、ベース部34cのX方向側の端部からコネクタ13の支持部22b側に突出している。すなわち、一対の第1アーム部34bの一対の嵌合部34dは、一対のベース部34cから互いに近づく方向に突出している。嵌合部34dは、支持部22bの凹状部22dに嵌まる。換言すると、嵌合部34dは、支持部22bの凹状部22dに引っ掛かる。
【0030】
また、嵌合部34dには、凹状部34eが設けられている。凹状部34eは、嵌合部34dにおいて支持部22bとは反対側の部分に設けられている。凹状部34eは、凹状面とも称される。凹状部34eは、第1引掛部の一例である。
【0031】
図12は、第1実施形態のコネクタガード具14の第2部材32の例示的な斜視図であって、コネクタガード具14の正面側からの視線での斜視図である。図13は、第1実施形態のコネクタガード具14の第2部材32の例示的な斜視図であって、コネクタガード具14の背面側からの視線での斜視図である。図14は、第1実施形態のコネクタガード具14の第2部材32の例示的な平面図である。図15は、第1実施形態のコネクタガード具14の第2部材32の例示的な正面図である。
【0032】
図12図15に示されるように、第2部材32は、第2ベース部32aと、一対の第2アーム部32bと、を有する。第2部材32は、例えば、金属材料によって構成されている。
【0033】
第2ベース部32aは、X方向に直交する方向に広がっている。第2ベース部32aは、第1ベース部31aに対して、突出方向の反対方向(X方向)側に位置する。一対の第2アーム部32bは、Y方向に間隔を空けて第2ベース部32aから突出方向の反対方向すなわちX方向に延びている。一対の第2アーム部32bは、一対の第1アーム部34bとコネクタ13の内周面21aとの間に入れられる。一対の第2アーム部32bは、第1アーム部34bと内周面21aとの間に介在することにより嵌合部34dが凹状部22dから外れるのを制限する。換言すると、一対の第2アーム部32bは、第1アーム部34bと内周面21aとに挟まれることにより嵌合部34dが凹状部22dから外れるのを制限する。
【0034】
詳細には、一対の第2アーム部32bは、ベース部32cと、爪部32dと、を有し、弾性変形可能である。第2アーム部32bは、板ばねとして構成されている。ベース部32cは、第2ベース部32aからX方向に延びている。爪部32dは、第2ベース部32aから、第1アーム部34b側に向かうにつれて第2ベース部32aに近づくように突出している。すなわち、一対の第2アーム部32bの一対の爪部32dは、一対のベース部32cから、互いに近づく方向に突出しかつ互いに近づくにつれてX方向の反対方向に向かうように突出している。爪部32dは、弾性変形可能である。爪部32dは、一例として、ベース部32cに対する切り起こしによって形成されており、ベース部32cには、爪部32dの切り起こしによる孔32eが設けられている。爪部32dは、第1アーム部34bの凹状部22dに引っ掛かる。爪部32dは、凹状部34eに引っ掛かることにより第1部材31に対する第2部材32のX方向への移動を制限する。爪部32dは、第2引掛部の一例である。
【0035】
次に、コネクタ13に対するコネクタガード具14の装着方法を説明する。まず、作業者は、第1部材31を、コネクタ13の外殻21に一端部21cから入れる。このとき、作業者は、第1ベース部31aが外殻21の一端部21cに当たるまで、一対の側面22cと内周面21aとの間に一対の第1アーム部34bを入れる。このとき、一対の第1アーム部34bは、嵌合部34dがコネクタ13の支持部22bの一対の側面22cに接触して移動する。これにより、一対の第1アーム部34bは、互いに離れる方向に弾性変形した状態で外殻21の奥側に移動し、最終的に、嵌合部34dが、コネクタ13の凹状部22dに嵌まる。これにより、一対の第1アーム部34bが、コネクタ13の支持部22bを挟む。このとき、一対の第1アーム部34bは、弾性変形していてもよいし、自由状態であってもよい。この状態では、第1部材31は、コネクタ13から抜くことが可能である。
【0036】
次に、作業者は、第2部材32を、コネクタ13の外殻21に一端部21cから入れる。このとき、作業者は、第2ベース部32aが第1ベース部31aに当たるまで、一対の第1アーム部34bと外殻21の内周面21aとの間に、一対の第2アーム部32bを入れる。このとき、一対の第2アーム部32bの爪部32dが、第1アーム部34bに接触して移動する。これにより、一対の第1アーム部34bは、第1アーム部34bにおけるベース部32cおよび爪部32dの少なくとも一部が互いに離れる方向に弾性変形した状態で、外殻21の奥側に移動し、最終的に、爪部32dが、第1アーム部34bの凹状部34eに入って凹状部34eに引っ掛かる。
【0037】
上記のように、コネクタ13にコネクタガード具14が装着された状態では、第1部材31の嵌合部34dがコネクタ13の凹状部22dに嵌まっている。また、第2アーム部32bが、第1アーム部34bと内周面21aとの間に介在することにより嵌合部34dが凹状部22dから外れるのを制限する。すなわち、一対の第2アーム部32bは、一対の第1アーム部34bが広がるのを押さえる。また、第2アーム部32bの爪部32dが、第1部材31の凹状部34eに引っ掛かることにより第1部材31に対する第2部材32のX方向への移動を制限する。換言すると、第1部材31の凹状部34eは、第2アーム部32bの爪部32dと引っ掛かることにより第1部材31に対する第2部材32のX方向への移動を制限する。よって、例えば、ユーザが、コネクタガード具14を取り外すために、第2部材32を外殻21からX方向とは反対方向に抜こうとしても、爪部32dと凹状部34eとの引っ掛かりにより、第2部材32が抜けることがない。また、ユーザが、コネクタガード具14を取り外すために、第1部材31を外殻21からX方向とは反対方向に抜こうとしても、第2アーム部32bが爪部32dと凹状部34eとの引っ掛かりにより、嵌合部34dが凹状部22dから外れるのを第2アーム部32bが制限するので、第1部材31が抜けることがない。また、ユーザが、コネクタガード具14を取り外すために、第1部材31および第2部材32を同時に外殻21からX方向とは反対方向に抜こうとしても、上述した動作により、第1部材31および第2部材32が抜けることがない。
【0038】
以上のように、本実施形態では、コネクタガード具14は、コネクタ13に装着される。コネクタ13は、筒状の外殻21と、絶縁部材22と、端子23と、を有する。絶縁部材22は、外殻21に収容され、固定部22aと、支持部22bと、を有する。固定部22aは、外殻21に固定されている。支持部22bは、外殻21の内周面21aと離間して固定部22aから外殻21の一端部21cに向けて突出し、一対の側面22cを有し、各側面22cに凹状部22dが設けられている。端子23は、支持部22bに支持されている。コネクタガード具14は、第1部材31と、第2部材32と、を有する。第1部材は、外殻21に一端部21cから入れられる。第2部材32は、第1部材31が外殻21に入れられた状態で、外殻21に一端部21cから入れられる。第1部材31は、第1ベース部31aと、一対の第1アーム部34bと、嵌合部34dと、凹状部34e(第1引掛部)と、を有する。第1ベース部31aは、支持部22bに対して、固定部22aに対する支持部22bの突出方向(X方向の反対方向)側に位置し支持部22bと対向する。一対の第1アーム部34bは、第1ベース部31aから突出方向の反対方向(X方向)に延び、一対の側面22cとコネクタ13の外殻21の内周面21aとの間に入れられる。嵌合部34dは、各第1アーム部34bに設けられコネクタ13の凹状部22dに嵌まる。凹状部34eは、第1アーム部34bに設けられている。第2部材32は、第2ベース部32aと、一対の第2アーム部32bと、爪部32d(第2引掛部)と、を有する。第2ベース部32aは、第1ベース部31aに対して、突出方向の反対方向(X方向)側に位置する。一対の第2アーム部32bは、第2ベース部32aから突出方向の反対方向(X方向)に延び、一対の第1アーム部34bと内周面21aとの間に入れられる。一対の第2アーム部32bは、第1アーム部34bと内周面21aとの間に介在することにより嵌合部34dが凹状部22dから外れるのを制限する。爪部32dは、第2アーム部32bに設けられている。爪部32dは、凹状部34eに引っ掛かることにより第1部材31に対する第2部材32の突出方向の反対方向(X方向)への移動を制限する。
【0039】
このような構成によれば、コネクタ13にコネクタガード具14が装着された状態では、第1部材31の嵌合部34dがコネクタ13の凹状部22dに嵌まっている。また、第2アーム部32bが、第1アーム部34bと内周面21aとの間に介在することにより嵌合部34dが凹状部22dから外れるのを制限する。すなわち、一対の第2アーム部32bは、一対の第1アーム部34bが広がるのを押さえる。また、第2アーム部32bの爪部32dが、第1部材31の凹状部34eに引っ掛かることにより第1部材31に対する第2部材32のX方向への移動を制限する。よって、例えば、ユーザが、コネクタガード具14を取り外すためにしても、第1部材31および第2部材32がコネクタ13の外殻21から抜けることがない。したがって、コネクタ13に対する外部機器の接続を困難にすることができる。これにより、電子機器1からの情報漏洩を抑制することができる。
【0040】
ここで、コネクタガード具14の嵌合部34dが嵌まるコネクタ13の凹状部34eは、USBのType-Cに準拠した形状である。よって、コネクタガード具14の嵌合部34dを嵌めるための構成をコネクタ13に新たに設ける必要がない。
【0041】
また、凹状部34eは、嵌合部34dに設けられている。
【0042】
このような構成によれば、凹状部34eが嵌合部34d以外に設けられている構成に比べて、第1アーム部34bの形状の簡素化がし易い。
【0043】
また、第1ベース部31aには、第2アーム部32bが通る開口部33eが設けられている。
【0044】
このような構成によれば、作業者は、第2部材32をコネクタ13に到着する場合に、第2アーム部32bを開口部33eに入れればよいので、第2部材32の装着を容易に行うことができる。
【0045】
<第2実施形態>
図16は、第2実施形態のコネクタ13およびコネクタガード具14Aの例示的な断面図であって、X-Y平面での断面図である。図17は、第2実施形態のコネクタ13およびコネクタガード具14Aの例示的な断面斜視であって、X-Y平面での断面斜視図である。図18は、第2実施形態のコネクタガード具14Aの第1部材31の例示的な斜視図であって、第1部材31の背面側からの視線での斜視図である。図19は、第2実施形態のコネクタガード具14Aの第2部材32の例示的な斜視図であって、コネクタガード具14の背面側からの視線での斜視図である。
【0046】
本実施形態は、コネクタガード具14Aが第1実施形態のコネクタガード具14と異なる。以下、第1実施形態のコネクタガード具14に対するコネクタガード具14Aの相違点を主に説明する。
【0047】
図16図18に示されるように、コネクタガード具14Aにおける第1アーム部34bには、孔34mが設けられている。具体的には、孔34mは、嵌合部34dに設けられている。孔34mは、嵌合部34dを貫通している。また、第1アーム部34bは、孔34mを形成する周面34nを有する。周面34nは、孔34mを囲繞している。周面34nは、第1引掛部の一例である。図19に示されるように、第2部材32の第2アーム部32bの爪部32dは、第1実施形態の爪部32dよりも長い。図16および図17に示されるように、爪部32dは、周面34nに引っ掛かる。爪部32dは、周面34nに引っ掛かることにより第1部材31に対する第2部材32の突出方向の反対方向(X方向)への移動を制限する。このような構成によれば、第1実施形態と同様に、コネクタ13に対する外部機器の接続を困難にすることができる。
【0048】
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等の仕様(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0049】
1…電子機器、13…コネクタ、14,14A…コネクタガード具、21…外殻、21a…内周面、21c…一端部、22…絶縁部材、22a…固定部、22b…支持部、22c…側面、22d…凹状部、23…端子、31…第1部材、31a…第1ベース部、32…第2部材、32a…第2ベース部、32b…第2アーム部、32d…爪部(第2引掛部)、33e…開口部、34b…第1アーム部、34d…嵌合部、34e…凹状部(第1引掛部)。
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