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特開2023-165904フラグメンテーションを利用する無線通信方法及びそれを使用する無線通信端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023165904
(43)【公開日】2023-11-17
(54)【発明の名称】フラグメンテーションを利用する無線通信方法及びそれを使用する無線通信端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/24 20090101AFI20231110BHJP
   H04W 28/18 20090101ALI20231110BHJP
   H04W 80/02 20090101ALI20231110BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20231110BHJP
【FI】
H04W8/24
H04W28/18
H04W80/02
H04W84/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023166008
(22)【出願日】2023-09-27
(62)【分割の表示】P 2021198490の分割
【原出願日】2017-04-04
(31)【優先権主張番号】10-2016-0041302
(32)【優先日】2016-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0059181
(32)【優先日】2016-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0062424
(32)【優先日】2016-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】516079109
【氏名又は名称】ウィルス インスティテュート オブ スタンダーズ アンド テクノロジー インコーポレイティド
(71)【出願人】
【識別番号】514005836
【氏名又は名称】エスケー テレコム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK TELECOM CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ウチン・アン
(72)【発明者】
【氏名】チュヒョン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】チンサム・カク
(72)【発明者】
【氏名】コンチュン・コ
(57)【要約】
【課題】本発明の一実施例は、フラグメンテーションを使用する無線通信端末を提供することを目的とする。
【解決手段】データを伝送する伝送者である無線通信端末が開示される。無線通信端末は、送受信部と、プロセッサと、を含む。前記プロセッサは、ADDBA(add block ACK)設定手順において、受信者に伝送するデータに使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する第1情報を前記送受信部を使用して受信者に伝送する。
【選択図】図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを伝送する発信者である無線通信端末において、
送受信部と、
プロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
ADDBA(Add Block ACK)要請フレームを前記送受信部を使用して受信者に伝送し、
前記送受信部を使用して前記受信者からADDBA応答フレームを受信する
無線通信端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラグメンテーションを利用する無線通信方法及び無線通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、モバイル機器の普及が拡大されるにつれ、これらに速い無線インターネットサービスを提供する無線LAN(Wireless LAN)技術が脚光を浴びている。無線LAN技術は、近距離で無線通信技術に基づいてスマートフォン、スマートパッド、ラップトップコンピュータ、携帯型マルチメディアプレーヤー、組み込み(embeded)機器などのようなモバイル機器を家庭や企業、または特定サービス提供地域で無線でインターネットに接続するようにする技術である。
【0003】
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.11は、2.4GHzの周波数を利用した初期の無線LAN技術を支援した以来、多様な技術の標準を実用化または開発中である。まず、IEEE 802.11bは、2.4GHzバンドの周波数を使用しながら最高11Mbpsの通信速度を支援する。IEEE 802.11bの後に商用化されたIEEE802.11aは、2.4GHzバンドではなく5GHzバンドの周波数を使用することで、相当混雑な2.4GHzバンドの周波数に比べ干渉に対する影響を減らしており、OFDM技術を使用して通信速度を最大54Mbpsまで向上させた。しかし、IEEE 802.11aはIEEE 802.11bに比べ通信距離が短い短所がある。そして、IEEE 802.11gはIEEE 802.11bと同じく2.4GHzバンドの周波数を利用して最大54Mpbsの通信速度を具現し、下位互換性(backward compatibility)を満足しているため相当な注目を浴びたが、通信距離においてもIEEE 802.11aより優位にある。
【0004】
そして、無線LANで脆弱点として指摘されてきた通信速度に対する限界を克服するために制定された技術規格として、IEEE 802.11nがある。IEEE 802.11nはネットワークの速度と信頼性を増加し、無線ネットワークの運営距離を拡張するのにその目的がある。より詳しくは、IEEE 802.11nではデータの処理速度が最大540Mpbs以上の高処理率(High Throughput、HT)を支援し、また、伝送エラーを最小化しデータ速度を最適化するために送信部と受信部の両端共に多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基盤している。また、この規格はデータの信頼性を上げるために重複する写本を多数個伝送するコーディング方式を使用する。
【0005】
無線LANの普及が活性化され、またこれを利用したアプリケーションが多様化されるにつれ、IEEE 802.11nを支援するデータ処理速度より高い処理率(Very High Throughput、VHT)を支援するための新たな無線LANシステムに対する必要請が台頭された。このうち、IEEE 802.11acは5GHz周波数で広い帯域幅(80MHz~160MHz)を支援する。IEEE 802.11ac標準は5GHz帯域でのみ定義されていたが、従来の2.4GHz帯域の製品との下位互換性のために、初期11acチップセットは2.4GHz帯域での動作も支援する。理論的に、この規格によると、多重ステーションの無線LANの速度は最小1Gbps、最大単一リンクの速度は最小500Mbpsまで可能になる。これは、より広い無線周波数帯域幅(最大160MHz)、より多いMIMOの空間的ストリーム(最大8個)、多重ユーザMIMO、そして高い密度の変調(最大256QAM)など、801.11nで受け入れた無線インタフェース概念を拡張して行われる。また、従来の2.4GHz/5GHzの代わりに60GHzバンドを使用してデータを伝送する方式として、IEEE 802.11adがある。IEEE 802.11adはビームフォーミング技術を利用して最大7Gbpsの速度を提供する伝送規格であって、大容量のデータや無圧縮HDビデオなど高いビットレート動画のストリーミングに適合している。しかし、60GHzの周波数バンドは障害物の通過が難しく、近距離空間におけるディバイス間でのみ使用可能な短所がある。
【0006】
一方、最近では801.11ac及び802.11ad以降の次世代無線LANの標準として、高密度環境での高効率及び高性能無線LANの通信技術を提供するための論議が行われつつある。つまり、次世代無線LAN環境では高密度のステーションとAP(Access Point)の存在下で室内外で高い周波数効率の通信が提供されるべきであり、これを具現するために多様な技術が必要である。
【0007】
特に、無線LANを利用する装置の数が増えるにつれ、決められているチャネルを効率的に使用する必要がある。よって、複数のステーションとAP間のデータ伝送を同時に行うようにして、帯域幅を効率的に使用する技術が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一実施例は、フラグメンテーションを使用する無線通信端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例によって、データを伝送する伝送者である無線通信端末は、送受信部と、プロセッサと、を含む。前記プロセッサは、ADDBA(add block ACK)設定手順において、受信者に伝送するデータに使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する第1情報を前記送受信部を使用して受信者に伝送する。
【0010】
前記第1情報は、特定のTIDに当たるデータを前記受信者に伝送する際に使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する。
【0011】
前記プロセッサは、前記送受信部を使用して前記受信者から第2情報を受信し、前記第2情報に基づいて前記特定のTIDに当たるデータのフラグメンテーションレベルを決定し、前記第2情報は前記受信者が前記特定のTIDに当たるデータを受信する際、前記受信者が受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルに関する情報である。
【0012】
前記プロセッサは、前記第2情報が示すフラグメンテーションレベルと同じか低いフラグメンテーションレベルに前記特定のTIDに当たるデータをフラグメンテーションする。
【0013】
前記プロセッサは、第1情報をADDBA要請フレームに挿入し、前記受信者に前記ADDBA要請フレームを伝送する。
【0014】
本発明の一実施例によって、データを受信する受信者である無線通信端末は、送受信部と、プロセッサと、を含む。前記プロセッサは、前記送受信部を使用してデータを伝送しようとする伝送者から第1情報を受信し、前記第1情報は前記伝送者が前記無線通信端末に伝送するデータに使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する情報である。
【0015】
前記第1情報は、前記伝送者が前記無線通信端末に特定のTIDに当たるデータを伝送する際に使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する情報である。
【0016】
前記プロセッサは、前記送受信部を使用して前記伝送者に第2情報を伝送し、前記第2情報は、前記無線通信端末が前記特定のTIDに当たるデータを受信する際、前記無線通信端末が受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルに関する情報である。
【0017】
前記プロセッサは、前記伝送者からADDBA要請フレームを受信し、前記ADDBA要請フレームから第1情報を獲得する。
【0018】
前記プロセッサは、ADDBA応答フレームに第2情報を挿入し、前記伝送者に前記ADDBA応答フレームを伝送する。前記第2情報は、前記無線通信端末が受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルに関する情報である。
【0019】
前記プロセッサは、前記送受信部を使用して前記伝送者からデータを受信し、前記第1情報に基づいてBlock ACKフレームの形式を選択し、前記Block ACKフレームの形式に応じて、前記伝送者から受信したデータに対するBlock ACKフレームを伝送する。
【0020】
前記プロセッサは、前記第1情報に基づいてBlock ACKフレームの形式を選択する。
【0021】
前記データはA-MPDUを介して伝送され、前記A-MPDU(Aggregate-MAC Protocol Data Unit)は少なくとも一つのフラグメントを含み、前記プロセッサは、前記少なくとも一つのフラグメントのフラグメントナンバーが全て0であれば、それぞれのビットがそれぞれのMSDU(MAC Service Data Unit)の受信可否を示すビットマップを含むBlock ACKフレームを伝送する。
【0022】
前記データはA-MPDUを介して伝送され、前記プロセッサは前記A-MPDUが含む全てのMPDUを受信すれば、それぞれのビットがそれぞれのMSDUの受信可否を示すビットマップを含むBlock ACKフレームを伝送する。
【0023】
本発明の実施例によってデータを伝送する伝送者である無線通信端末の動作方法は、受信者に伝送するデータに使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する第1情報をADDBA要請フレームに挿入するステップと、前記受信者に前記ADDBA要請フレームを伝送するステップと、を含む。
【0024】
前記第1情報は、特定のTIDに当たるデータを前記受信者に伝送する際に使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する。
【0025】
前記動作方法は、前記送受信部を使用して前記受信者からADDBA応答フレームを受信し、前記ADDBA応答フレームから第2情報を獲得するステップと、前記第2情報に基づいて前記特定のTIDに当たるデータのフラグメンテーションレベルを決定するステップを更に含む。前記第2情報は、前記受信者が前記特定のTIDに当たるデータを受信する際、前記受信者が受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルに関する情報である。
【0026】
前記特定のTIDに当たるデータのフラグメンテーションレベルを決定するステップは、前記特定のTIDに当たるデータのフラグメンテーションレベルを前記第2情報が示すフラグメンテーションレベルと同じであるか低いフラグメンテーションレベルに決定するステップを含む。
【0027】
前記ADDBA要請フレームのBuffer Sizeフィールド値の大きさは前記第1情報を黙示的に示し、前記Buffer Sizeフィールドは前記データ伝送に必要なバッファの大きさに関する情報を示す。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一実施例は、フラグメンテーションを使用する通信方法及びそれを利用する無線通信端末を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施例による無線LANシステムを示す図である。
図2】本発明の他の実施例による無線LANシステムを示す図である。
図3】本発明の一実施例によるステーションの構成を示すブロック図である。
図4】本発明の一実施例によるアクセスポイントの構成を示すブロック図である。
図5】本発明の一実施例によるステーションがアクセスポイントとリンクを設定する過程を概略的に示す図である。
図6】本発明の実施例によるADDBAを利用するフラグメンテーションレベルに関する情報伝送方法を示す図である。
図7】本発明の他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするADDBA要請フレーム及びADDBA応答フレームのフォーマットを示す図である。
図8】本発明のまた他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするMACフレームフォーマットを示す図である。
図9】本発明の更に他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするADDBA応答フレーム及びADDBA要請フレームのフォーマットを示す図である。
図10】本発明の更に他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするADDBA応答フレーム及びADDBA要請フレームのフォーマットを示す図である。
図11】本発明の更に他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするトリガフレームフォーマットを示す図である。
図12】本発明の更に他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするトリガフレームフォーマットを示す図である。
図13】本発明の実施例によって無線通信端末のプロセッシング能力を示す情報をシグナリングするCapabilitiesエレメントの形式を示す図である。
図14】本発明の実施例によるBlock ACKフレームの形式を示す図である。
図15】フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明の実施例によってBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
図16】フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明の他の実施例によってBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
図17】フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明のまた他の実施例によってBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
図18】フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明の更に他の実施例によってAll ACKを示すBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
図19】フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明の更に他の実施例によってAll ACKを示すBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
図20】フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明の更に他の実施例によってAll ACKを示すBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
図21】フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明の更に他の実施例によってフラグメントの受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを伝送する動作を示す図である。
図22】本発明の実施例による無線通信端末の動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付した図面を参照し本発明の実施例について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳細に説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限らない。そして、図面において、本発明を明確にするために説明とは関係のない部分は省略しており、明細書全体にわたって類似した部分に対しては類似した図面符号をつけている。
【0031】
また、ある部分がある構成要素を「含む」という際、これは特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素を更に含むことを意味する。
【0032】
本出願は、韓国特許出願第10-2016-0141302号(2016.04.04)、第10-2016-0059181号(2016.05.14)、及び第10-2016-006242号(2016.05.20)に基づいた優先権を主張し、優先権の基礎となる前記各出願に述べられた実施例及び記載事項は、本出願の詳細な説明に含まれるものとする。
【0033】
図1は、本発明の一実施例による無線LANシステムを示す図である。無線LANシステムは一つまたはそれ以上のベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)を含むが、BSSとは無事に同期化を果たして互いに通信し得る機器の集合を示す。一般に、BSSはインフラストラクチャBSS(infrastructure BSS)と独立BSS(Independent BSS、IBSS)に区分されるが、図1はこのうちインフラストラクチャBSSを示している。
【0034】
図1に示したように、インフラストラクチャBSSBSS1、BSS2は、一つまたはそれ以上のステーションSTA1、STA2、STA3、STA4、STA5、分配サービス(Distribution Service)を提供するステーションであるアクセスポイントPCP/AP-1、PCP/AP-2、及び多数のアクセスポイントPCP/AP-1、PCP/AP-2を連結する分配システム(Distribution System, SD)を含む。
【0035】
ステーション(station、STA)はIEEE 802.11標準の基底に従う媒体接続制御(Medium Access Control、 MAC)と無線媒体に対する物理層(Physical Layer)インタフェースを含む任意のディバイスであって、広い意味では非アクセスポイント(non-AP)だけでなくアクセスポイント(AP)も含む。また、本明細書において、「端末」はnon-AP STAまたはAPを指すか、両者を全て指す用語として使用される。無線通信のためのステーションはプロセッサ(Processor)と送受信部(transmit/receive unit)を含み、実施例によってユーザインタフェース部とディスプレーユニットなどを更に含む。プロセッサは無線ネットワークによって伝送するフレームを生成するか、または前記無線ネットワークによって受信されたフレームを処理し、その他にもステーションを制御するための多様な処理をする。そして、送受信部は前記プロセッサと機能的に連結されており、ステーションのために無線ネットワークを介してフレームを送受信する。
【0036】
アクセスポイント(Access Point、AP)は自らに結合されたステーションのために無線媒体を経由して分配システムDSに対する接続を提供する個体である。インフラストラクチャBSSにおいて、非APステーション間の通信はAPを経由して行われることが原則であるが、ダイレクトリンクが設定された場合には非APステーション間での直接通信が可能になる。一方、本発明において、APはPCP(Personal BSS Coordination Point)を含むがねとして使用され、広い意味では集中制御器、基地局(Base Station、GS)、ノードB、BTS(Base Transceiver System)、またはサイト制御器などの概念を全て含む。
【0037】
複数のインフラストラクチャBSSは分配システムを介して相互連結される。この際、分配システムを介して連結された複数のBSSを拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)とする。
【0038】
図2は、本発明の他の実施例による無線LANシステムである独立BSSを示す図である。図2の実施例において、図1の実施例と同じであるか相応する部分は重複する説明は省略する。
【0039】
図2に示したBSS3は独立BSSであってAPを含まないため、全てのステーションSTA6、STA7がAPと接続されない状態である。独立BSSは分配システムとして接続が許容されず、自己完備的ネットワーク(self-contained network)を成す。独立BSSにおいて、それぞれのステーションSTA6、STA7はダイレクトで互いに連結される。
【0040】
図3は、本発明の一実施例によるステーション100の構成を示すブロック図である。
図示したように、本発明の実施例によるステーション100は、プロセッサ110、送受信部120、ユーザインタフェース140、ディスプレーユニット150、及びメモリ160を含む。
【0041】
まず、送受信部120は無線LANパケットなどの無線信号を送受信し、ステーション100に内装されているか外装として備われる。実施例によると、送受信部120は互いに異なる周波数バンドを利用する少なくとも一つの送受信モジュールを含む。例えば、前記送受信部120は2.4GHz、5GHz及び50GHzなどの互いに異なる周波数バンドの送受信モジュールを含む。一実施例によると、ステーション100は6GHz以上の周波数バンドを利用する送受信モジュールと、6GHz以下の周波数バンドを利用する送受信モジュールを備える。それぞれの送受信モジュールは該当送受信モジュールが支援する周波数バンドの無線LAN規格によってAPまたは外部ステーションと無線通信を行う。送受信部120はステーション100の性能及び要求事項によって一度に一つの送受信モジュールのみを動作させるか、同時に多数の送受信モジュールを共に動作させる。ステーション100が複数の送受信モジュールを備える場合、各相受信モジュールはそれぞれ独立した形態に備えられてもよく、複数のモジュールが一つのチップに統合されて備えられてもよい。
【0042】
次に、ユーザインタフェース部140はステーション100に備えられて多様な形態の入出力手段を含む。つまり、ユーザインタフェース部140は多様な入力手段を利用してユーザの入力を受信し、プロセッサ110は受信されたユーザ入力に基づいてステーション100を制御する。また、ユーザインタフェース部140は多様な出力手段を利用してプロセッサ110の命令に基づいて出力を行う。
【0043】
次に、ディスプレーユニット150はディスプレー画面にイメージを出力する。前記ディスプレーユニット150はプロセッサ110によって行われるコンテンツまたはプロセッサ110の制御命令に基づいたユーザインタフェースなどの多様なディスプレーオブジェクトを出力する。また、メモリ140はステーション110で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムにはステーション100がAPまたは外部ステーションと接続を行うが、必要な接続プログラムが含まれる。
【0044】
本発明のプロセッサ110は多様な命令またはプログラムを行い、ステーション100内部のデータをプロセスする。また、前記プロセッサ110は上述したステーション100の各ユニットを制御し、ユニット間のデータ送受信を制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ110は、メモリ160に貯蔵されたAPとの接続のためのプログラムを実行し、APが伝送した通信設定メッセージを受信する。また、プロセッサ110は通信設定メッセージに含まれたステーション100の優先条件に関する情報を判読し、ステーション100の優先条件に関する情報に基づいてAPに対する接続を要請する。本発明のプロセッサ110はステーション100のメインコントロールユニットを指してもよく、実施例によってはステーション100の一部構成、例えば、送受信部120などを個別的に制御するためのコントロールユニットを指してもよい。つまり、プロセッサ110は送受信部120から送受信される無線信号をモジュレーションするモジュレーション部またはデモジュレーション部(MPDUlator and/or deMPDUlator)である。プロセッサ110は本発明の実施例によるステーション100の無線信号送受信の各種動作を制御する。これに対する具体的な実施例は後述する。
【0045】
図3に示したステーション100は本発明の一実施例によるブロック図であって、分離して示したブロックはディバイスのエレメントを論理的に区別して示したものである。よって、上述したディバイスのエレメントは、ディバイスの設計によって一つのチップまたは複数のチップで装着される。例えば、前記プロセッサ110及び送受信部120は一つのチップに統合されて具現されてもよく、別途のチップで具現されてもよい。また、本発明の実施例において、前記ステーション100の一部構成、例えばユーザインタフェース部140及びディスプレーユニット150などはステーション100に選択的に備えられる。
【0046】
図4は、本発明の一実施例によるAP200の構成を示すブロック図である。
【0047】
図示したように、本発明の一実施例によるAP200はプロセッサ210、送受信部220及びメモリ260を含む。図4において、AP200の構成のうち図3のステーション100の構成と同じであるか相応する部分に対しては重複した説明は省略する。
【0048】
図4を参照すると、本発明によるAP200は少なくとも一つの周波数バンドでBSSを運営するための送受信部220を備える。図3の実施例で説明したように、前記AP200の送受信部220も互いに異なる周波数バンドを利用する複数の送受信モジュールを含む。つまり、本発明の実施例によるAP200は互いに異なる周波数バンド、例えば2.4GHz、5GHz、60GHzのうち2つ以上の送受信モジュールを共に備える。好ましくは、AP200は6GHz以上の周波数バンドを利用する送受信モジュールと、6GHz以下の周波数バンドを利用する送受信モジュールを備える。それぞれの送受信モジュールは該当送受信モジュールが支援する周波数バンドの無線LAN規格に従ってステーションと無線通信を行う。前記送受信部220はAP200の性能及び要求事項に応じて一度に一つの送受信モジュールのみを動作させるか、同時に多数の送受信モジュールを共に動作させてもよい。
【0049】
次に、メモリ260はAP200で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムにはステーションの接続を管理する管理プログラムが含まれる。また、プロセッサ210はAP200の各ユニットを制御し、ユニット間のデータ送受信を制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ210はメモリ260に貯蔵されたステーションとの接続のためのプログラムを実行し、一つ以上のステーションに対する通信設定メッセージを伝送する。この際、通信設定メッセージには各ステーションの接続優先条件に関する情報が含まれる。また、プロセッサ210はステーションの接続要請に応じて接続設定を行う。一実施例によると、プロセッサ210は送受信部220から送受信される無線信号をモジュレーションするモジュレーション部またはデモジュレーション部である。プロセッサ210は本発明の実施例によるAP200の無線信号送受信の各種動作を制御する。これに対する具体的な実施例は後述する。
【0050】
図5は、STAがAPとリンクを設定する過程を概略的に示している。
【0051】
図5を参照すると、STA100とAP200間のリンクは大きくスキャニング(scanning)、認証(authentication)、及び結合(association)の3つのステップを介して設定される。まず、スキャニングステップは、AP200が運営するBSSのアクセス情報をSTA100が獲得するステップである。スキャニングを行うための方法としては、AP200が周期的に伝送するビーコン(beacon)メッセージS101のみを活用して情報を獲得するパッシブスキャニング(passive scanning)方法と、STA10がAPにプローブ要請(probe request)を伝送しS103、APからプローブ応答(probe response)を受信してS105、アクセス情報を獲得するアクティブスキャニング(active acanning)方法がある。
【0052】
スキャニングステップにおいて無線アクセス情報の受信に成功したSTA100は、認証要請(authentication request)を伝送しS107a、AP200から認証応答(authentication response)を受信してS107b、認証ステップを行う。認証ステップが行われた後、STA100は結合要請(association request)を伝送しS109a、AP200から結合応答(associtation response)を受信してS109b、結合ステップを行う。本明細書において、結合とは基本的に無線結合を意味するが、本発明はこれに限らず、広い意味での結合は無線結合及び有線結合を全て含む。
【0053】
一方、追加的に802.1X基盤の認証ステップS111、及びDHCPを介したIPアドレス獲得ステップS113が行われる。図5において、認証サーバ300はSTA100と802.1X基盤の認証を処理するサーバであって、AP200に物理的に結合されて存在するか、別途のサーバとして存在してもよい。
【0054】
モバイル装置の拡散と無線通信の普及により、無線通信端末が高密度環境(dense environment)で通信する場合が多くなっている。特に、無線通信端末が多数のBSSが重複する環境で通信する場合が増えている。多数のBSSが重複する場合、他の無線通信端末との干渉のため無線通信端末の通信効率が落ちる恐れがある。特に、競争手順を介して周波数帯域を使用する場合、無線通信端末は他の無線通信端末との干渉のため、伝送機会すら確保できないことがある。このような問題を解決するために、無線通信端末は空間再利用動作を行う。詳しくは、SR動作は、受信したフレームが無線通信端末が含まれたBSSから伝送されたフレームであるのか、または他のBSSから伝送されたフレームであるのかに応じてチャネルに接近する動作を含む。具体的な実施例において、チャネルに接近する動作はCCA動作とデフェラル(deferral)動作を含む。例えば、無線通信端末は無線通信端末が受信したフレームが無線通信端末含まれたBSSから伝送されたフレームであるのか、またはOBSSから伝送されたフレームであるのかに応じて、CCA閾値(threshold)を調整(adjust)する。また、無線通信端末は、SRの動作の際にCCA動作の結果に応じて伝送するPPDUの伝送パワーを調節する。無線通信端末のSR動作(operation)のための実施利例について、図6乃至図23を介して説明する。
【0055】
説明の便宜上、無線通信端末が含まれたBSSをIntra-BSSと称し、Intra-BSSと重複する基本サービスセットをOBSS(Overlapped Basic Service Set)と称する。また、Intra-BSSから伝送されたフレームをIntra-BSSフレーム、OBSSから伝送されたフレームをOBSSフレームまたはInter-BSSフレームと称する。
【0056】
無線通信端末は、一つのMSDU、一つのA(Aggregate)-MSDU、及び一つのMPDU(management protocol data unit)のうち少なくとも一つをフラグメンテーションして(fragment)伝送する。説明の便宜上、フラグメンテーションを介して生成されたMSDUの一部(portion)、A-MSDUの一部、またはMPDUの一部をフラグメンテーションと称する。また、データを伝送する無線通信端末を伝送者(originator)と称し、データを受信する無線通信端末を受信者(recipient)と称する。
【0057】
詳しくは、無線通信端末は、一つのMSDU、一つのA-MSDU、及び一つのMPDUのうち少なくともいずれか一つをフラグメンテーションし、複数のフラグメントを生成する。この際、無線通信端末は生成された複数のフラグメントを複数のMPDUに伝送する。また、複数のフラグメントを受信した無線通信端末は、複数のフラグメントをデフラグメンテーションして(defragment)、一つのMSDU、一つのA-MSDU、及び一つのMPDUのうち少なくともいずれか一つを獲得する。この際、MPDUはS-MPDUやA-MPDUであってもよい。
【0058】
図6は、本発明の実施例によるADDBAを利用するフラグメンテーションレベルに関する情報伝送方法を示す図である。
【0059】
受信者は、複数のフラグメントをデフラグメンテーションするのに十分なバッファ容量とプロセッシング能力が必要である。そのために、伝送者は受信者が支援し得るデフラグメンテーションレベルを知っている必要がある。よって、無線通信端末は、無線通信端末が受信し得るフラグメンテーションの程度を示すフラグメンテーションレベルに対してシグナリングする。詳しくは、無線通信端末は、APである無線通信端末とのリングセットアップ過程で無線通信端末が受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送し、APである無線通信端末が受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルに関する情報を受信する。詳しくは、無線通信端末はフラグメンテーションレベルに関する情報をOperationエレメントを介して伝送する。具体的な実施例において、無線通信端末は、OperationエレメントのCapabilitiesフィールドを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。この際、Capabilitiesフィールドは無線通信端末の能力(capability)を示すフィールドである。また、無線通信端末はプローブ要請(probe request)フレーム、プローブ応答(probe response)フレーム、認証要請(authentication request)フレーム、認証応答(authentication response)フレーム、結合要請(association request)フレーム、及び結合応答(association response)フレームのうち少なくとも一つを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。
また、フラグメンテーションレベルは4つのレベルに区分される。レベル0は、無線通信端末が受信するMSDUに対するフラグメンテーションを支援しないことを示す。また、レベル1は、無線通信端末が一つのフラグメントを含むMPDUを受信し得ることを示す。この際、MPDUは他のMPDUと結合(aggregate)されないシングルMPDU、またはA-MPDUではないMPDUである。また、レベル2は、無線通信端末がMSDUごとに一つのフラグメントを含むA-MPDUを受信し得ることを示す。詳しくは、レベル2は、無線通信端末がMSDUごとに一つ以下のフラグメントを含むA-MPDUを受信し得ることを示す。レベル3は、無線通信端末がMSDUごとに複数のフラグメントを含むA-MPDUを受信し得ることを示す。詳しくは、レベル3は、無線通信端末がMSDUごとに4つ以下のフラグメントを含むA-MPDUを受信し得ることを示す。
【0060】
図6の実施例において、ステーションSTAはアクセスポイントAPにプローブ要請フレームprobe req.を伝送する。この際、ステーションSTAはプローブ要請フレームprobe req.にステーションが支援するフラグメンテーションレベルに関する情報を挿入する。また、アクセスポイントAPは、ステーションSTAにプローブ応答フレームProbe resp.を伝送する。この際、アクセスポイントAPは、プローブ応答フレームProbe resp.にアクセスポイントAPが支援するフラグメンテーションレベルに関する情報を挿入する。
【0061】
ステーションSTAとアクセスポイントAPは、ADDBA要請フレームADDBA req.とADDBA応答フレームADDBA resp.を介してBlock ACKフレームの伝送を協議する。ステーションSTAは、アクセスポイントAPが伝送したフラグメンテーションレベルに関する情報に基づいてA-MPDUを伝送する。詳しくは、ステーションSTAは、アクセスポイントAPが伝送したフラグメンテーションレベルに関する情報に基づいて、アクセスポイントAPにアクセスポイントAPが支援するフラグメンテーションレベルのフラグメントを含むA-MPDUを伝送する。アクセスポイントAPは、ステーションSTAにA-MPDUに対するBlock ACK(BA)フレームを伝送する。
【0062】
受信者がフラグメントを含まないか、一つのMSDUごとに一つのフラグメントを含むA-MPDUを受信した場合、受信者は各MSDUの受信可否を示すビットマップ(bitmap)を含むBlock ACKフレームを伝送する。また、受信者が一つのMSDUに当たる複数のフラグメントを含むA-MPDUを受信した場合、受信者は各フラグメントの受信可否を示すビットマップを含むBlock ACKフレームを伝送する。Block ACKフレームの具体的な形態については、図14乃至図22を介して説明する。
【0063】
受信者がフラグメントレベル3を支援し、A-MPDUが含む複数のMPDUのいずれか一つ以上を受信できなかった場合、受信者は伝送者が一つのMSDUに当たる複数のフラグメントをA-MPDUを介して伝送したのかを知ることができない。よって、レベル3を支援する受信者は、いつも各フラグメントの受信可否を示すビットマップを含むBlock ACKフレームを伝送する必要がある。
【0064】
また、リンクセットアップは無線通信端末が新たなBSSにアクセスする場合にのみ行われる。よって、リンクセットアップ手順を介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送した場合、リンクセットアップが行われた後はフラグメンテーションレベルを更に設定するために不必要なリンクセットアップを再度行わなければならない。よって、無線通信端末は、ネットワーク状況に応じてはフラグメンテーションレベルを再設定することが難しい。また、リンクセットアップ過程において、無線通信端末は無線通信端末が受信するか伝送するトラフィックの種類の特定することが難しい。また、無線通信端末がリンクセットアップを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する場合、無線通信端末はトラフィックの種類別にフラグメンテーションレベルを指定することが難しい恐れがある。
【0065】
このような点を考慮すると、フラグメンテーションレベルに関する情報を効率的に伝送し、発信者と送信者が動的に(dynamically)フラグメンテーションレベルを交渉(negotiate)し得る方法が必要である。フラグメンテーションレベルに関する情報の伝送及びフラグメンテーションレベルの交渉に関する実施例について、図6乃至図14を介して説明する。
【0066】
図7は、本発明の他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするADDBA要請フレーム及びADDBA応答フレームのフォーマットを示す図である。
【0067】
伝送者は、Block ACKフレームを伝送するADDBA(Add Block Acknowledgment)設定手順を介し、データ伝送の際に使用するフラグメンテーションレベルをシグナリングする。また、伝送者はADDBA手順を介して受信者がシグナリングするフラグメンテーションレベルに関する情報に基づいてデータ伝送の際に使用するフラグメンテーションレベルを決定する。詳しくは、伝送者はBlock ACKフレームに関するパラメータを含むADDBA要請(request)フレームを受信者に伝送する。受信者は伝送者にADDBA応答フレームを伝送し、Block ACKフレームの伝送を設定する。この際、ADDBA要請フレームとADDBA応答フレームはアクションフレームの一種である。よって、無線通信端末は無線通信端末が必要な際にADDBA要請フレームを伝送することができる。Block ACKフレームの伝送を設定するADDBA手順を介してデータ伝送の際に使用するフラグメンテーションレベルが決定される場合、伝送者と受信者はデータ伝送に使用されるフラグメンテーションレベルをより柔軟に変更することができる。
【0068】
ADDBA設定手順において、伝送者は受信者にデータを伝送する際に使用しようとする(intended)フラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。詳しくは、伝送者はADDBA要請フレームを介してデータを伝送する際、使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。フラグメンテーションレベルに関する情報は、伝送者がデータを伝送する際に使用しようとするフラグメントレベルの最大値を示す。また、フラグメンテーションレベルに関する情報はTID別に指定されてもよい。詳しくは、伝送者はADDBA要請フレームを介して特定のTIDに当たるデータを伝送する際、使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。特定のTIDはADDBA要請フレームのBlock ACK Parameter Setで特定されたTIDであってもよい。例えば、伝送者はADDBA要請フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル0と設定し、伝送者が該当TIDに関するデータを伝送する際、フラグメンテーションをしようとしないことをシグナリングする。また、伝送者はADDBA要請フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル1と設定し、伝送者が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル1以下に当たるフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。詳しくは、伝送者はADDBA要請フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル1と設定し、伝送者が該当TIDに関するデータを伝送する際、一つのフラグメントを含む一つのMPDUを伝送することを示す。この際、MPDUは上述したように他のMPDUと結合されないシングルMPDUであるか、A-MPDUではないMPDUである。また、伝送者はADDBA要請フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル2と設定し、伝送者が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル2以下に当たるフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。詳しくは、伝送者はADDBA要請フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル2と設定し、伝送者がA-MPDUを介して該当TIDに関するデータを伝送する際、MPDUごとに一つ以下のフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。また、伝送者はADDBA要請フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル3と設定し、伝送者が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル3以下に当たるフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。詳しくは、伝送者はADDBA要請フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル3と設定し、伝送者がA-MPDUを介して該当TIDに関するデータを伝送する際、MPDUごとに4つ以下のフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。
【0069】
また、ADDBA設定手順において、受信者は伝送者に受信者がデータを受信する際に支援し得る(capable of)フラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。詳しくは、受信者はADDBA応答フレームを介して受信者がデータを受信する際に支援し得るフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。フラグメンテーションレベルに関する情報は、受信者が受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルの最大値である。また、フラグメンテーションレベルに関する情報はTID別に指定されてもよい。詳しくは、受信者はADDBA応答フレームを介して特定のTIDに当たるデータを受信する際に支援し得るフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。特定のTIDはADDBA応答フレームのBlock ACK Parameter Setで特定されたTIDであってもよい。例えば、受信者はADDBA応答フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル0と設定し、受信者が該当TIDに関するデータを受信する際、フラグメントを受信できないことをシグナリングする。また、受信者はADDBA応答フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル1と設定し、受信者が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル1以下に当たるフラグメントのみを伝送し得ることをシグナリングする。詳しくは、受信者はADDBA応答フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル1と設定し、受信者が該当TIDに関するデータを受信する際、一つのフラグメントを含む一つのMPDUを受信し得ることを示す。この際、MPDUは上述したように他のMPDUと結合されないシングルMPDUであるか、またはA-MPDUではないMPDUである。また、受信者はADDBA応答フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル2と設定し、受信者が該当TIDに関するデータを受信する際、レベル1またはレベル2に当たるフラグメントを受信し得ることをシグナリングする。詳しくは、受信者はADDBA応答フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル2と設定し、受信者が一つのフラグメントを含む一つのMPDUを受信するか、MSDUごとに一つ以下のフラグメントを含むA-MPDU受信し得ることをシグナリングする。また、受信者はADDBA応答フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル3と設定し、受信者が該当TIDに関するデータを受信する際、レベル1、レベル2またはレベル3に当たるフラグメントを受信し得ることをシグナリングする。詳しくは、受信者はADDBA応答フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル3と設定し、受信者が一つのフラグメントを含む一つのMPDUまたはMPDUごとに4つ以下のフラグメントを含むA-MPDU受信し得ることをシグナリングする。
【0070】
伝送者は、受信者からフラグメンテーションレベルに関する情報を受信する。詳しくは、伝送者はADDBA応答フレームを受信し、ADDBA応答フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルに関する情報を獲得する。伝送者は、獲得したフラグメンテーションレベルに関する情報に基づいてデータを伝送する際に使用するフラグメンテーションレベルを決定する。詳しくは、伝送者は獲得したフラグメンテーションレベルに関する情報が示すフラグメンテーションレベル以下にデータをフラグメンテーションしてデータを伝送する。また、受信者は決定されたフラグメンテーションレベルに基づいてBlock ACKフレームのビットマップフォーマットを選択する。受信者がデータを受信した後、受信者は伝送者に選択したビットマップフォーマットを有するBlock ACKフレームを伝送する。また、ADDBA手順を介してフラグメンテーションレベルが更に変更される前までは、伝送者は決定されたフラグメンテーションレベルに基づいて動作する。詳しくは、伝送者が新たなADDBA設定手順を介してフラグメンテーションレベルに関する情報を受信する前までは、伝送者は以前決定されたフラグメンテーションレベルに基づいて動作する。具体的な実施例において、伝送者が新たなADDBA要請フレームを伝送し、新たなADDBA応答フレームを受信する前まで、伝送者は決定されたフラグメンテーションレベルに基づいて動作する。ADDBA手順を介してフラグメンテーションレベルが更に変更される前までは、受信者も同じく決定されたフラグメンテーションレベルに基づいて動作する。また、伝送者はリンクセットアップ過程で伝送されたフラグメンテーションレベルの情報に関わらず、ADDBA手順を介して決定されたフラグメンテーションレベルに応じて動作する。受信者も同じく、リンクセットアップ過程で伝送されたフラグメンテーションレベルの情報に関わらず、ADDBA手順を介して決定されたフラグメンテーションレベルに応じて動作する。
【0071】
他の具体的な実施例において、伝送者はリンクセットアップ過程で受信者がシグナリングしたフラグメンテーションレベルより小さいか同じフラグメンテーションレベルを受信者に要請する。詳しくは、伝送者はリンクセットアップ過程で受信者がシグナリングしたレベルより小さいか同じフラグメンテーションレベルを受信者に伝送するデータに使用することをシグナリングする。また、受信者は伝送者が要請したフラグメンテーションレベルより小さいか同じフラグメンテーションレベルを受信し得ることをシグナリングする。
【0072】
具体的な実施例において、伝送者と受信者はADDBA要請フレームとADDBA応答フレームが含むADDBA Capabilitiesフィールドを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。この際、ADDBA Capabilitiesフィールドはフラグメンテーションレベルを示すMultiple Fragmentationフィールドを含む。Multiple Fragmentationフィールドは、フラグメンテーションレベルがレベル2より低いレベルであるのか、レベル2以上のレベルであるのかを示す1ビットのフィールドである。他の具体的な実施例において、Multiple Fragmentationフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル0からレベル3までのうちどのレベルであるのかを示す2ビットのフィールドであってもよい。具体的なADDBA要請フレームとADDBA応答フレームの形式は図7(a)のようである。また、ADDBA Capabilitiesフィールドの形式は図7(b)と図7(c)のようである。
【0073】
図8は、本発明のまた他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするMACフレームフォーマットを示す図である。
【0074】
伝送者は、データを含むMPDUを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。詳しくは、伝送者は、データを含むMPDUのSequence Controlフィールドを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。レガシー無線通信端末は、一つのMSDUを最大16個のフラグメントにフラグメンテーションして伝送する。よって、レガシー無線通信端末は、MPDUのSequence Controlフィールドにおいて、フラグメントナンバーを示すFragment Numberフィールドを4ビットのフィールドに設定する。本発明の実施例による無線通信端末は、一つのMSDUを最大4つのフラグメントにフラグメンテーションして伝送する。よって、本発明の実施例による無線通信端末は、MPDUのSequence Controlフィールドにおいて、フラグメントナンバーを示すFragment Numberフィールドを2ビットのフィールドに設定する。この際、無線通信端末は、残りの2ビットをフラグメンテーションレベルを示すMultiple Fragmentationフィールドやリザーブドビットに設定する。詳しくは、Multiple Fragmentationフィールドは、フラグメンテーションレベルがレベル2より低いレベルであるのか、レベル2以上のレベルであるのかを示す1ビットのフィールドである。他の具体的な実施例において、Multiple Fragmentationフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル0からレベル3までのうちどのレベルであるのかを示す2ビットのフィールドであってもよい。具体的なMPDUの形式は図8(a)のようである。また、Sequence Controlフィールドの形式は図8(b)のようである。また他の具体的な実施例において、伝送者は、データを含むMPDUのヘッダを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。この際、伝送者は、データを含むMPDUのヘッダのFrame Controlエレメントを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。
【0075】
受信者はADDBA応答フレームに基づいて、Block ACKフレームの形式を選択する。この際、受信者は伝送者が伝送したデータに対するBlock ACKフレームを選択したBlock ACKフレームの形式に応じて伝送する。詳しくは、伝送者がデータを含むMPDUごとにフラグメンテーションレベルを示せば、受信者は受信者が受信したデータ伝送に使用されたフラグメンテーションレベルを明確に認識することができる。よって、受信者はフラグメンテーションレベルに応じてBlock ACKフレームの形式を選択する。この際、受信者は伝送者が伝送したデータに対するBlock ACKフレームを選択したBlock ACKフレームの形式に応じて伝送する。
【0076】
図9は、本発明の更に他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするADDBA応答フレーム及びADDBA要請フレームのフォーマットを示す図である。
【0077】
図7を介して説明した実施例において、受信者はADDBA応答フレームのADDBA Capabilitiesフィールドではなく、Buffer Sizeフィールドを介してフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングする。詳しくは、受信者はADDBA応答フレームのBuffer Sizeフィールドの一部のビットがフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするように設定する。具体的な実施例において、ADDBA応答フレームのBuffer SizeフィールドのLSB1ビットまたはMSB1ビットがフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするように設定する。この際、フラグメンテーションレベルに関する情報は、フラグメンテーションレベルがレベル2より低いレベルなのか、レベル2以上のレベルであるのかを示す。他の具体的な実施例において、受信者は、ADDBA応答フレームのBuffer SizeフィールドのLSB2ビットまたはMSB2ビットがフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするように設定する。この際、フラグメンテーションレベルに関する情報は、フラグメンテーションレベルがレベル0からレベル3までのうちどのレベルであるのかを示す。
【0078】
詳しくは、受信者はADDBA応答フレームのBuffer Sizeフィールドが示す値の大きさを介して、フラグメンテーションレベルに関する情報を黙示的に(implicitly)シグナリングする。例えば、Buffer Sizeフィールドの値が0であれば、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル0であることを示す。また、Buffer Sizeフィールドの値が1であれば、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル1であることを示す。また、Buffer Sizeフィールドの値が2と同じであるか大きく63と同じであるか小さければ、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル2であることを示す。また、Buffer Sizeフィールドの値が64と同じであるか大きく1023と同じであるか小さければ、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル3であることを示す。
【0079】
また、伝送者はADDBA応答フレームのBuffer Sizeフィールドを介してフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングする。この際、Buffer Sizeフィールドの形式とシグナリング方法は、上述した受信者がADDBA応答フレームを介してフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングする実施例と同じである。
【0080】
また、伝送者及び受信者は、図7で説明したように、TID別にフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングしてもよい。この際、TIDはBlock ACK Parameter Setフィールドによって特定される。
【0081】
具体的なADDBA応答フレーム及びADDBA要請フレームの形式は、図9(a)の実施例のようである。また、Block ACK Parameter Setフィールドの形式は図9(b)の実施例のようである。
【0082】
図10は、本発明の更に他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするADDBA応答フレーム及びADDBA要請フレームのフォーマットを示す図である。
【0083】
ADDBA応答フレームが複数のTIDに関するBlock ACKフレームの伝送を設定する場合、受信者はBlock ACK Parameter Setフィールドのサブフィールドを設定し、ADDBA応答フレームによってBlock ACKフレームの伝送が設定される全てのTIDに該当フレグメンテーションレベルに関する情報が適用されることを示す。この際、Block ACK Parameter SetフィールドのサブフィールドはAll TIDフィールドと称される。All TIDフィールドは1ビットのフィールドである。
【0084】
また、ADDBA要請フレームが複数のTIDに関するBlock ACKフレーム伝送を設定する場合、伝送者はBlock ACK Parameter Setフィールドのサブフィールドを設定し、ADDBA応答フレームが指示する全てのTIDに該当フレグメンテーションレベルに関する情報が適用されることを示す。この際、伝送者が設定するBlock ACK Parameter SetフィールドのサブフィールドはAll TIDフィールドと称される。All TIDフィールドは1ビットのフィールドである。
【0085】
具体的なADDBA応答フレーム及びADDBA要請フレームの形式は図10(a)の実施例のようであり、Block ACK Parameter Setフィールドの形式は図10(b)の実施例のようである。All TIDフィールドの設定を除いた伝送者と受信者の動作は、図9の実施例における伝送者と受信者の動作と同じであってもよい。また、All TIDフィールドを除いたADDBA要請フレームの形式及びADDBA応答フレームの形式は、図9の実施例で説明したADDBA要請フレームの形式及びADDBA応答フレームの形式と同じであってもよい。
【0086】
図7乃至図10を介して説明した実施例において、伝送者と受信者は1:1でフラグメンテーションレベルに関する情報を交換する。また、ADDBA手順を利用してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する場合、4-Wayハンドシェイクを介してデータ伝送に使用されるフラグメンテーションレベルが決定される。よって、データ伝送に使用されるフラグメンテーションレベルが決定される前まで相対的に多い時間が所要される。無線通信端末がトリガフレームを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する場合、一つの無線通信端末が複数の無線通信端末にフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。また、相対的に短い時間内にデータの伝送に使用されるフラグメンテーションレベルが決定される。それについては、図11乃至図12を介して説明する。
【0087】
図11は、本発明の更に他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするトリガフレームフォーマットを示す図である。
【0088】
無線通信端末は、トリガフレームを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を伝送する。この際、トリガフレームはアップリングマルチユーザ(Uplink Multi-User、UL MU)伝送をトリガリングする。詳しくは、トリガフレームを介してシグナリングされるフラグメンテーションレベルに関する情報は、トリガフレームを伝送する無線通信端末がデータを受信する際に支援し得るフラグメンテーションレベルを示す。具体的な実施例において、トリガフレームを介してシグナリングされるフラグメンテーションレベルに関する情報は、トリガフレームを伝送する無線通信端末が、トリガフレームに基づくデータ受信の際に支援し得るフラグメンテーションレベルを示す。フラグメンテーションレベルに関する情報を示すフィールドをMultiple Fragmentsフィールドと称する。具体的な実施例において、無線通信端末は、トリガフレームのCommon InfoフィールドにMultiple Fragmentsフィールドを挿入する。この際、トリガフレームの形式は、図11(a)の実施例のようである。例えば、無線通信端末は図11(c)の実施例のように、トリガフレームのTrigger Dependent Common InfoフィールドにMultiple Fragmentsフィールドを挿入する。他の具体的な実施例において、無線通信端末は図11(b)の実施例のように、Common InfoフィールドにTrigger Dependent Common Infoフィールド以外にMultiple Fragmentsフィールドを挿入してもよい。
【0089】
上述した実施例のように、Multiple Fragmentationフィールドは、フラグメンテーションレベルがレベル2より低いレベルであるのか、レベル2以上のレベルであるのかを示す1ビットのフィールドである。他の具体的な実施例において、Multiple Fragmentationフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル0からレベル3までのうちどのレベルであるのかを示す2ビットのフィールドであってもよい。
【0090】
トリガフレームのCommon Infoフィールドはトリガフレームを受信する無線通信端末に共通に適用される情報であるため、無線通信端末はトリガフレームを受信する複数の無線通信端末に全て同じフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングする。無線通信端末別にプロセッシング能力に差があり得るため、全て同じフラグメンテーションレベルを適用することは非効率である。よって、無線通信端末が複数の無線通信端末それぞれに個別にフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングする方法が必要である。それについては図12を介して説明する。
【0091】
図12は、本発明の更に他の実施例によってフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするトリガフレームフォーマットを示す図である。
【0092】
無線通信端末は、トリガフレームのPer User Infoフィールドを介してPer User Infoフィールドに当たる無線通信端末に適用されるフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングする。この際、フラグメンテーションレベルに関する情報の形式は、図11を介して説明した実施例と同じである。フラグメンテーションレベルに関する情報の形式は、図11を介して説明した実施例と同じである。詳しくは、フラグメンテーションレベルに関する情報は、トリガフレームに基づくデータの伝送に使用されるフラグメンテーションレベルの制限に関する情報である。フラグメンテーションレベルに関する情報を示すフィールドをMultiple Fragmentsフィールドと称する。フラグメンテーションレベルに関する情報を示すフィールドをMultiple Fragmentsフィールドと称する。
【0093】
トリガフレームの形式は、図12(a)の実施例のようである。詳しくは、無線通信端末は図12(c)の実施例のように、Trigger Dependent Per User InfoフィールドにMultiple Fragmentsフィールドを挿入する。他の具体的な実施例において、無線通信端末は図12(b)の実施例のように、Trigger Dependent Per User Infoフィールド以外のPer User InfoフィールドにMultiple Fragmentsフィールドを挿入する。具体的なMultiple Fragmentsフィールドの形式は、図11の実施例で説明したようである。
【0094】
伝送者に相対的に高いフラグメンテーションレベルを許容する場合、伝送者は多様な長さのフラグメントを生成した後、A-MPDUの長さに応じてフラグメントを選択的に伝送する。このような場合、相対的にプロセッシング能力が低い無線通信端末も多様な長さのA-MPDUを迅速に伝送することができる。そのためには、受信者が伝送者のプロセッシング能力を考慮して伝送者に相対的に高いフラグメンテーションレベルを許容する。このような動作のためには、伝送者は受信者に伝送者のプロセッシング能力をシグナリングする方法が必要である。それについては図13を介して説明する。
【0095】
図13は、本発明の実施例によって無線通信端末のプロセッシング能力を示す情報をシグナリングするCapabilitiesエレメントの形式を示す図である。
【0096】
無線通信端末は、リンクセットアップ過程で複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報をシグナリングする。この際、複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報を受信した無線通信端末は、複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報に基づいて複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報を伝送した無線通信端末に許容されるフラグメンテーションレベルを決定する。詳しくは、複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報を受信した無線通信端末は、複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報を伝送した無線通信端末に許容されるフラグメンテーションレベルをレベル2に決定する。
【0097】
詳しくは、無線通信端末は無線通信端末のプロセッシング能力を示す情報を認証要請フレーム、結合要請フレーム、及びプローブ要請フレームのうち少なくとも一つを介して複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報をシグナリングする。具体的な実施例において、無線通信端末は、Capabilitiesエレメントを介して複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報をシグナリングする。具体的な実施例において、無線通信端末は、Capabilitiesエレメントに複数のフラグメント伝送許容要請を示すLow Processingフィールドを挿入する。例えば、Low Processingフィールドの値が1であれば、Low Processingフィールドは複数のフラグメント伝送許容が要請されることを示す。
【0098】
フラグメンテーションレベルの決定において、複数のフラグメント伝送許容が要請されるのかよりは、複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報を受信した無線通信端末が複数のフラグメントを受信し得るのか優先される。受信者フラグメントを受信できなければ、フラグメント伝送を許容できないためである。よって、複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報を受信した無線通信端末は、複数のフラグメント伝送許容が要請される場合であっても、複数のフラグメント伝送を許容しなくてもよい。詳しくは、複数のフラグメント伝送許容要請を示す情報を受信した無線通信端末は、複数のフラグメント伝送許容が要請される場合であっても、フラグメンテーションレベルをレベル0またはレベル1に設定してもよい。
【0099】
図14は、本発明の実施例によるBlock ACKフレームの形式を示す図である。
受信者は、伝送者が伝送した複数のMPDUに対する受信可否を一つのBlock ACKフレームに伝送する。受信者は、Block ACKフレームを伝送して、個別のMPDUごとにACKを伝送する場合より伝送効率をあげることができる。Block ACKフレームはMPDUの受信可否に関する情報を含むBA Informationフィールドを含む。具体的なBlock ACKフレームの形式は図14(b)の実施例のようである。この際、BA InformationフィールドはBlock ACK Bitmapフィールドを含む。具体的なBA Informationフィールドの形式は図14(c)の実施例のようである。また、BA Controlフィールドの形式は図14(a)の実施例のようである。
【0100】
Block ACK Bitmapフィールドは、上述したデータの受信可否を示すビットマップである。レガシー無線通信端末は、一つのMSDUを最大16個のフラグメントで伝送する。よって、レガシー無線通信端末は、128バイトの長さを有するBlock ACK Bitmapフィールドを使用して64個のMSDUそれぞれが含むフラグメントの受信可否を示す。詳しくは、レガシー無線通信端末は、Block ACK Bitmapフィールドの1024ビットそれぞれをMSDUが含むそれぞれのフラグメントに割り当て、受信したフラグメントに当たるビットを1に設定する。レガシー無線通信端末がBlock ACK Bitmapフィールドを介して全てのフラグメントの受信可否を示すことができる。よって、Block ACK Bitmapフィールドは、Block ACK Starting Sequence ControlフィールドのFragment Numberフィールをリザーブドフィールドとして設定し、Sequence Numberフィールドのみを使用する。具体的なBlock ACK Starting Sequence Controlフィールドの形式は図14(d)の実施例のようである。
【0101】
本発明の実施例による無線通信端末は、上述したように一つのMSDUを最大4個のフラグメントにフラグメンテーションする。また、フラグメンテーションレベルに応じて無線通信端末がMSDUをフラグメンテーションして生成し得るフラグメントの個数が異なり得る。よって、無線通信端末はフラグメンテーションレベルに応じてBlock ACK Bitmapフィールドの表示方法を変更する。詳しくは、無線通信端末が受信したデータに適用されたフラグメンテーションレベルがレベル3より低ければ、無線通信端末はBlock ACK BitmapフィールドのビットそれぞれがMSDUそれぞれの受信可否を示すと設定する。また、無線通信端末が受信したデータに適用されたフラグメンテーションレベルがレベル3であれば、無線通信端末はBlock ACK Bitmapフィールドのビットそれぞれがフラグメントそれぞれの受信可否を示すと設定する。それについては、図15乃至図21を介して説明する。
【0102】
図15は、フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明の実施例によってBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
【0103】
伝送者がレベル3をフラグメンテーションレベルとして使用し得る場合であっても、受信者は受信したフラグメントのフラグメントナンバーに基づいてBlock ACK Bitmapフィールド形式を決定する。詳しくは、受信者が受信したフラグメントのフラグメントナンバーが全て0であれば、受信者は伝送者にそれぞれのビットがシーケンス別の受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを伝送する。このような実施例において、伝送者がフラグメントを含むA-MPDUを伝送した場合であっても、それぞれのビットがシーケンス別の受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを受信した場合、伝送者は受信したBlock ACKフレームをフラグメントナンバーが0であるフラグメントに対する受信可否を示すBlock ACKフレームといて判断する。受信者が受信した複数のフラグメントのうちいずれか一つでもフラグメントナンバーが0でなければ、受信者はそれぞれのビットがフラグメント別の受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを伝送する。
【0104】
図15(a)の実施例において、受信者はフラグメントナンバーが0であるフラグメントとフラグメンテーションされていないMSDUを含むMPDUを受信する。詳しくは、受信者はシーケンスナンバーが31でフラグメントナンバーが0のフラグメントを受信する。受信者が受信したフラグメントのフラグメントナンバーが全て0であるため、受信者はBlock ACK BitmapフィールドのビットそれぞれがMSDUの受信可否を示すBlock ACKフレームを伝送する。次に、受信者は複数のフラグメントとフラグメンテーションされていないMSDUを含むMPDUを受信する。この際、受信者が受信したフラグメントのうちフラグメンテーションナンバーが0ではなく1のフラグメントが含まれている。よって、受信者はBlock ACK Bitmapフィールドのビットそれぞれがフラグメントの受信可否を示すBlock ACKフレームを伝送する。
【0105】
また、図15(b)の実施例においても、受信者は複数のフラグメントとフラグメンテーションされていないMSDUを含むMPDUを受信する。この際、受信者が受信したフラグメントのうちフラグメンテーションナンバーが0ではなく1のフラグメントが含まれている。よって、受信者はBlock ACK Bitmapフィールドのビットそれぞれがフラグメントの受信可否を示すBlock ACKフレームを伝送する。
【0106】
図16は、フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明のまた他の実施例によってBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
【0107】
受信者が受信したフラグメントのフラグメントナンバーが全て0であれば、受信者は伝送者が意図したフラグメンテーションレベルに関わらずそれぞれのビットがシーケンス別の受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを伝送する。また、受信者は図7乃至図14を介して説明した実施例を介して、伝送者が意図したフラグメンテーションレベルを判断する。また、受信者の他の動作は図15を介して説明した実施例に従ってもよい。
【0108】
図16の実施例において、受信者はフラグメントナンバーが0であるフラグメントとフラグメンテーションされていないMSDUを含むMPDUのみを受信する。伝送者は、シーケンスナンバーが31でフラグメントナンバーが1である1つのフラグメントと、シーケンスナンバーが33でフラグメントナンバーがそれぞれ1と2である2つのフラグメントを伝送するが、受信者は3つのフラグメントを受信することができない。よって、受信者はフラグメントナンバーが0のフラグメントとのみを受信する。それによって、受信者はそれぞれのビットがシーケンス別の受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを伝送する。
【0109】
図17は、フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明のまた他の実施例によってBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
受信者がある一つの特定のTIDに当たる全てのMSDUを受信すれば、該当TIDに当たるいずれか一つのMSDUがフラグメンテーションされた場合であっても、受信者はそれぞれのビットがシーケンス別の受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを該当TIDに対して伝送する。この際、受信者はシーケンスナンバー、フラグメントナンバー及びMore Fragmentフィールドに基づき、特定のTIDに当たる全てのMSDUを受信したのかを判断する。また、受信者がいずれか一つのフラグメントでも受信できなかった場合、受信者はBlock ACK Bitmapフィールドそれぞれがフラグメントの受信可否を示すBlock ACKフレームを伝送する。但し、受信者が特定のシーケンスナンバーに当たるMSDUを全て受信できなければ、受信者はそれぞれのビットがシーケンス別の受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを伝送する。このような実施例において、伝送者は伝送者が受信者にデータを伝送する際、データをフラグメンテーションして伝送したのかを容易に判断することができる。よって、受信者がそれぞれのビットがシーケンス別の受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを伝送する場合であっても、伝送者は受信者が伝送者が伝送したフラグメントを受信したのかを明確に判断することができる。
【0110】
図17の実施例において、伝送者はTID値が1に当たるMSDUのうち一部のMSDUをフラグメンテーションして受信者に伝送する。受信者は、TID値1に対するMSDUを全て(シーケンスナンバー31から63まで)受信する。詳しくは、受信者はシーケンスナンバーが31、33、63などに当たるMSDUをフラグメントに受信する。受信者は、TID値1のためのBlock ACKフレームを伝送する。この際、受信者がTID値1に対するMSDUを全て受信したため、受信者はTID値1に対するBlock ACKフレームのBlock ACK BitmapフィールドのビットそれぞれがMSDUの受信可否を示すと設定する。
【0111】
図18乃至図20は、フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明のまた他の実施例によってAll ACKを示すBlock ACKフレームを伝送する方法を示す図である。
【0112】
特定のTIDに当たる少なくともいずれか一つのMSDUがフラグメンテーションされた場合であっても、受信者がA-MPDU内の全てのMPDUを受信した場合、受信者はAll ACKを示すBlock ACKフレームを伝送する。A-MPDU内の全てのMPDUは、特定のTIDだけでなく他のTIDに当たる場合を含む。この際、受信者が特定のTIDに当たる全てのMSDUを受信し、該当A-MPDU内に他のTIDに当たるMPDUを全て受信すれば、受信者はA-MPDU内の全てのMPDUを受信したと判断する。この際、受信者が最後に受信した特定のTIDに当たるフラグメントのMore Fragmenetフィールドの値が1であっても、受信者が最後のフラグメントに続いて伝送された他のMPDUを全て受信する場合、受信者は該当A-MPDUに含まれた該当TIDに当たるMPDUを全て受信したと判断する。この際、受信者はビットそれぞれがMSDUの受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを伝送する。また、上述したように、受信者が特定のTIDと他のTIDに当たるMPDUも全て受信した場合、受信者はAll ACKを示すBlock ACKフレームを伝送する。
【0113】
また、All ACKを示すBlock ACKフレームはBlock ACK Bitmapフィールドを含まず、Block ACKフレームが指示する全てのTIDに対するMPDUを受信したことを示すBlock ACKフレームである。詳しくは、受信者はPer AID TID Infoフィールドに伝送者のAIDを挿入し、ACK typeをAll ACKを示す値に設定して、該当TIDを挿入する。
【0114】
図18の実施例において、伝送者は図17の実施例のように、TID値が1に当たるMSDUのうち一部のMSDUをフラグメンテーションして受信者に伝送する。受信者STA1は、TID値1に対するMSDUを全て(シーケンスナンバー31から63まで)受信する。この際、受信者STA1は、TID値1に対するMSDUを伝送するA-MSDU内の全てのMPDUを受信する。よって、受信者STA1は、TID値1と受信者STA1を示すAIDを挿入し、ACK TypeをAll ACKに設定して、Block ACKフレームを伝送する。
【0115】
図19の実施例において、受信者STA1は、TID値1に当たるMSDU(シーケンスナンバー31から63まで)を受信する。この際、受信者STA1がTID値1に当たるフラグメントのうち最後に受信したフラグメント(シーケンスナンバー63、フラグメントナンバー1)のMore Fragmentフィールドの値は1である。この際、受信者STA1はA-MPDU内で該当フラグメント(シーケンスナンバー63、フラグメントナンバー1)の後に伝送されるMPDUを全て受信したことに基づいて、A-MPDU内で伝送されるTID1に当たる全てのフラグメントを受信したと判断する。よって、受信者STA1は、TID値1と受信者STA1を示すAIDを挿入し、ACK TypeをAll ACKに設定して、Block ACKフレームを伝送する。
【0116】
図20の実施例において、受信者STA1は、TID値1に当たるMSDU(シーケンスナンバー31から63まで)を受信する。但し、受信者STA1は、シーケンスナンバー64、フラグメントナンバー0に当たるフラグメントを受信することができない。この際、受信者STA1は特定のMPDUを受信できなかったことを認識するだけで、どのフラグメントを受信できなかったのかを判断することはできない。よって、受信者STA1はBlock ACK BitmapフィールドのビットそれぞれがMSDUの受信可否を示すと設定し、TID値1に対するBlock ACKフレームを伝送する。
【0117】
図21は、フラグメンテーションレベル:レベル3を支援する無線通信端末が本発明のまた他の実施例によってフラグメントの受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを伝送する動作を示す図である。
【0118】
図18乃至図20を介して上述したように、実施例の条件を満足できなければ、受信者はそれぞれのビットがフラグメントの受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを特定のTIDに対して伝送する。
【0119】
図21(a)の実施例において、受信者は特定のTIDに当たり、シーケンスナンバーが64で、フラグメントナンバーが0のフラグメントを受信することができない。受信者は特定のTIDに当たり、シーケンスナンバーが64で、フラグメントナンバーが1のフラグメントを受信し、シーケンスナンバーが64で、フラグメントナンバーが0のフラグメントを受信できなかったことを認識する。よって、受信者はそれぞれのビットがフラグメントの受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを特定のTIDに対して伝送する。
【0120】
図21(b)の実施例において、受信者は特定のTIDに当たり、シーケンスナンバーが33で、フラグメントナンバーが2のフラグメントを受信することができない。受信者は特定のTIDに当たり、シーケンスナンバーが33より大きいフラグメントを受信して、シーケンスナンバーが33で、フラグメントナンバーが2のフラグメントを受信できなかったことを認識する。よって、受信者はそれぞれのビットがフラグメントの受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを特定のTIDに対して伝送する。
【0121】
図21(c)の実施例において、受信者は特定のTIDに当たり、シーケンスナンバーが63で、フラグメントナンバーが1のフラグメントを受信し、後に伝送されるMPDUを受信することができない。この際、最後に伝送されたフラグメントのMore Fragmentフィールドの値が1であるため、受信者は特定のTIDに当たり、A-MPDU内で伝送される全てのフラグメントを受信したのかを判断することができない。よって、受信者はそれぞれのビットがフラグメントの受信可否を示すBlock ACK Bitmapフィールドを含むBlock ACKフレームを特定のTIDに対して伝送する。
【0122】
図22は、本発明の実施例による無線通信端末の動作を示す図である。
【0123】
上述したように、伝送者2201は、ADDBA設定手順において、受信者2203にフラグメンテーションレベルに関する第1情報を伝送する。詳しくは、伝送者2201は受信者2203にフラグメンテーションレベルに関する第1情報を含むADDBA要請フレームを伝送するS2201。詳しくは、伝送者2201は受信者2203に伝送するデータに使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する第1情報をADDBA要請フレームに挿入する。伝送者2201は、受信者2203に該当ADDBA要請フレームを伝送する。第1情報はTID別に指定されてもよい。詳しくは、第1情報は、伝送者2201が特定のTIDに当たるデータを前記受信者2203に伝送しようとする際に使用するフラグメンテーションレベルに関する。具体的な実施例において、特定のTIDはADDBA要請フレームのBlock ACK Parameter Setで特定されたTIDであってもよい。
【0124】
また、第1情報は、伝送者2201が受信者2203にデータを伝送しようとする際に使用しようとするフラグメンテーションレベルの最大値を示す。詳しくは、伝送者2201は第1情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル0と設定し、伝送者2201が該当TIDに関するデータを伝送する際、フラグメンテーションをしようとしないことをシグナリングする。また、伝送者2201は第1情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル1と設定し、伝送者が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル1以下に当たるフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。詳しくは、伝送者2201は第1情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル1と設定し、伝送者2201が該当TIDに関するデータを伝送する際、一つのフラグメントを含む一つのMPDUを伝送することを示す。この際、MPDUは上述したように他のMPDUと結合されないシングルMPDUであるか、またはA-MPDUではないMPDUである。また、伝送者2201は第1情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル2と設定し、伝送者2201が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル2以下に当たるフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。詳しくは、伝送者2201は第1情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル2と設定し、伝送者がA-MPDUを介して該当TIDに関するデータを伝送する際、MPDUごとに一つ以下のフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。また、伝送者2201は第1情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル3と設定し、伝送者が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル3以下に当たるフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。詳しくは、伝送者2201は第1情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル3と設定し、伝送者がA-MPDUを介して該当TIDに関するデータを伝送する際、MPDUごとに4つ以下のフラグメントを伝送しようとすることをシグナリングする。
【0125】
伝送者2201が受信者2203に第1情報を含むADDBA要請フレームを伝送する場合、伝送者2201は第1情報をADDBA要請フレームが含むADDBA Capabilitiesフィールドに挿入する。詳しくは、ADDBA Capabilitiesフィールドは、図7を介して説明した実施例のように、フラグメンテーションレベルを示すMultiple Fragmentationフィールドを含む。Multiple Fragmentationフィールドは、フラグメンテーションレベルがレベル2より低いレベルなのか、レベル2以上のレベルであるのかを示す1ビットのフィールドである。他の具体的な実施例において、Multiple Fragmentationフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル0からレベル3までのうちどのレベルであるのかを示す2ビットのフィールドであってもよい。
【0126】
伝送者2201は、図9乃至図10を介して説明した実施例のように、ADDBA要請フレームのADDBA CapabilitiesフィールドではなくBuffer Sizeフィールドに第1情報を挿入する。詳しくは、伝送者2201はADDBA要請フレームのBuffer Sizeフィールドの一部のビットが第1情報をシグナリングするように設定する。具体的な実施例において、ADDBA要請フレームのBuffer SizeフィールドのLSB1ビットまたはMSB1ビットが第1情報をシグナリングするように設定する。この際、第1情報は、フラグメンテーションレベルがレベル2より低いレベルなのか、レベル2以上のレベルであるのかを示す。他の具体的な実施例において、伝送者2201は、ADDBA要請フレームのBuffer SizeフィールドのLSB2ビットまたはMSB2ビットがフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするように設定する。この際、フラグメンテーションレベルに関する情報は、フラグメンテーションレベルがレベル0からレベル3までのうちどのレベルであるのかを示す。
【0127】
また他の具体的な実施例において、伝送者2201は、ADDBA要請フレームのBuffer Sizeフィールが示す値の大きさを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を目次的にシグナリングする。例えば、Buffer Sizeフィールドの値が0であれば、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル0であることを示す。また、Buffer Sizeフィールドの値が1であれば、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル1であることを示す。また、Buffer Sizeフィールドの値が2と同じであるか大きく63と同じであるか小さければ、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル2であることを示す。また、Buffer Sizeフィールドの値が64と同じであるか大きく1023と同じであるか小さければ、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル3であることを示す。
【0128】
受信者2203は、データを伝送しようとする伝送者2021から第1情報を受信する。詳しくは、受信者2203は、データを伝送しようとする伝送者2021からADDBA要請フレームを受信する。受信者2203は、ADDBA要請フレームから伝送者2201が受信者2203に伝送するデータに使用しようとするフラグメンテーションレベルに関する第1情報を獲得する。
【0129】
受信者2203は、伝送者2201にフラグメンテーションレベルに関する第2情報を伝送する。第2情報はTID別に指定されてもよい。第2情報は、受信者2203が特定のTIDに当たるデータを受信する際、受信者2203が受信し得るフラグメントのフラグメンテーションレベルに関する情報である。特定のTIDはADDBA応答フレームのBlock ACK Parameter Setで特定されたTIDであってもよい。詳しくは、受信者2201は伝送者2203にフラグメンテーションレベルに関する第2情報を含むADDBA応答フレームS2203を伝送するS2203。詳しくは、受信者2203はADDBA応答フレームに第2情報を挿入する。受信者2203は、伝送者2201に該当ADDBA応答フレームを伝送する。
【0130】
また、第2情報は受信者2203が受信し得るフラグメンテーションレベルの最大値を示す。詳しくは、第2情報は、上述したようにレベル0からレベル3までを示す。具体的な実施例において、受信者2203はADDBA応答フレームがシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル0と設定し、受信者2203が該当TIDに関するデータを受信する際、フラグメントを受信できないことをシグナリングする。また、受信者2203は第2情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル1と設定し、受信者が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル1以下に当たるフラグメントのみを伝送し得ることをシグナリングする。詳しくは、受信者2203は第2情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル1と設定し、受信者2203が該当TIDに関するデータを受信する際、一つのフラグメントを含む一つのMPDUを受信することを示す。また、受信者2203は第2情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル2と設定し、受信者2203が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル1またはレベル2に当たるフラグメントを受信し得ることをシグナリングする。詳しくは、受信者2203は第2情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル2と設定し、受信者2203が一つのフラグメントを含む一つのMPDUを受信するか、MSDUごとに一つ以下のフラグメントを含むA-MPDU受信し得ることをシグナリングする。また、受信者2203は第2情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル3と設定し、受信者が該当TIDに関するデータを伝送する際、レベル1、レベル2、またはレベル3に当たるフラグメントを受信し得ることをシグナリングする。詳しくは、受信者2203は第2情報がシグナリングするフラグメンテーションレベルをレベル3と設定し、受信者2203が一つのフラグメントを含む一つのMPDUまたはMSDUごとに4つ以下のフラグメントを含むA-MPDU受信し得ることをシグナリングする。
【0131】
受信者2203は、第1情報をADDBA応答フレームが含むADDBA Capabiliteisフィールドに挿入する。詳しくは、ADDBA Capabilitiesフィールドは、図7を介して説明した実施例のように、フラグメンテーションレベルを示すMultiple Fragmentationフィールドを含む。Multiple Fragmentationフィールドは、フラグメンテーションレベルがレベル2より低いレベルなのか、レベル2以上のレベルであるのかを示す1ビットのフィールドである。他の具体的な実施例において、Multiple Fragmentationフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル0からレベル3までのうちどのレベルであるのかを示す2ビットのフィールドであってもよい。
【0132】
受信者2203は、図9乃至図10を介して説明した実施例のように、ADDBA応答フレームのADDBA CapabilitiesフィールドではなくBuffer Sizeフィールドに第1情報を挿入する。詳しくは、受信者2203はADDBA応答フレームのBuffer Sizeフィールドの一部のビットが第1情報をシグナリングするように設定する。具体的な実施例において、ADDBA応答フレームのBuffer SizeフィールドのLSB1ビットまたはMSB1ビットが第1情報をシグナリングするように設定する。この際、第1情報は、フラグメンテーションレベルがレベル2より低いレベルなのか、レベル2以上のレベルであるのかを示す。他の具体的な実施例において、受信者2203は、ADDBA応答フレームのBuffer SizeフィールドのLSB2ビットまたはMSB2ビットがフラグメンテーションレベルに関する情報をシグナリングするように設定する。この際、フラグメンテーションレベルに関する情報は、フラグメンテーションレベルがレベル0からレベル3までのうちどのレベルであるのかを示す。
【0133】
また他の具体的な実施例において、受信者2203は、ADDBA応答フレームのBuffer Sizeフィールが示す値の大きさを介してフラグメンテーションレベルに関する情報を目次的にシグナリングする。例えば、Buffer Sizeフィールドの値が0であれば、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル0であることを示す。また、Buffer Sizeフィールドの値が1であれば、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル1であることを示す。また、Buffer Sizeフィールドの値が2と同じであるか大きく63と同じであるか小さければ、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル2であることを示す。また、Buffer Sizeフィールドの値が64と同じであるか大きく1023と同じであるか小さければ、Buffer Sizeフィールドはフラグメンテーションレベルがレベル3であることを示す。
【0134】
伝送者2201は、受信者2203から第2情報を獲得する。詳しくは、伝送者2201は、受信者2203からADDBA応答フレームを受信する。伝送者2201は、ADDBA応答フレームから第2情報を獲得する。この際、伝送者2201は、第2情報に基づいて特定のTIDに当たるデータのフラグメンテーションレベルを決定する。詳しくは、伝送者2201は、第2情報に基づいて受信者2203に伝送するデータのうち特定のTIDに当たるデータのフラグメンテーションレベルを決定する。詳しくは、伝送者2201は、第2情報が示すフラグメンテーションレベルと同じであるか低いフラグメンテーションレベルを特定のTIDに当たるデータのフラグメンテーションレベルを決定する。
【0135】
伝送者2201は、特定のTIDに当たるデータを決定されたフラグメンテーションレベルにフラグメンテーションしてフラグメントを生成し、生成されたフラグメントを受信者2203に伝送する。詳しくは、伝送者2201は、第2情報が示すフラグメンテーションレベルと同じであるか低いフラグメンテーションレベルで特定のTIDに当たるデータをフラグメンテーションし、フラグメントを生成する。
【0136】
受信者2203は、伝送者2201からフラグメントを含むデータを受信する。受信者2203は、伝送者2201から受信したADDBBA要請フレームに基づいてBlock ACKフレームの形式を選択する。詳しくは、受信者2203は第2情報に基づいてBlock ACKフレームの形式を選択する。受信者2203は、図14乃至図21を介して説明した実施例のように、TID別にBlock ACKフレームが含むビットマップの形式を選択する。受信者2203が受信したデータがA-MPDUを介して伝送され、A-MPDUが少なくとも一つのフラグメントを含み、フラグメントのフラグメントナンバーが全て0であれば、受信者2203はそれぞれのビットがそれぞれのMSDUの受信可否を示すビットマップを含むBlock ACKフレームを伝送する。受信者2203の具体的な動作は、図15乃至図16を介して説明した実施例のようである。
【0137】
受信者2203が受信したデータがA-MPDUを介して伝送され、受信者2203がA-MPDUが含む全てのMPDUを受信すれば、受信者2203はそれぞれのビットがそれぞれのMSDUの受信可否を示すビットマップを含むBlock ACKフレームを伝送する。受信者2203の具体的な動作は、図17乃至図21を介して説明した実施例のようである。
【0138】
上記のように、無線LAN通信を例に挙げて、本発明を説明したが、本発明はこれに限定せず、携帯電話通信などの他の通信システムでも同様に適用することができる。また、本発明の方法、デバイス、およびシステムは、特定の実施例に関連して説明されたが、本発明の構成要素、動作の一部または全部は、汎用ハードウェアアーキテクチャを有するコンピュータシステムを使用して実装することができる。
【0139】
これまで実施例に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれるが、必ずしも一つの実施例にのみ限定されない。なお、各実施例に例示されている特徴、構造、効果などは、実施例の属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例についても組み合わせられるかまたは変形されて実施されてもよい。よって、このような組み合わせと変形に関する内容は、本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【0140】
これまで実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であって本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲内で前記に例示されていない様々な変形と応用が可能であることを理解できるはずである。例えば、実施例に具体的に示した各構成要素は変形して実施されてもよいものである。そして、このような変形と応用に関する差は、添付した特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈すべきである。
【符号の説明】
【0141】
100 ステーション
110 プロセッサ
120 送受信部
140 ユーザインタフェース
150 ディスプレーユニット
160 メモリ
200 AP
210 プロセッサ
220 送受信部
260 メモリ
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