(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166071
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】無線システム、無線システムのペアリング方法、及び、第1装置
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
H04Q9/00 301Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076830
(22)【出願日】2022-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145908
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 信雄
(74)【代理人】
【識別番号】100136711
【弁理士】
【氏名又は名称】益頭 正一
(72)【発明者】
【氏名】永田 晃太
(72)【発明者】
【氏名】甲斐野 卓哉
【テーマコード(参考)】
5K048
【Fターム(参考)】
5K048BA35
5K048DA01
5K048DC01
5K048EB10
5K048FB09
(57)【要約】
【課題】ペアリング設定作業において複雑化を抑制することができる無線システム、無線システムのペアリング方法、及び、第1装置を提供する。
【解決手段】無線システム1は、警報器10とガスメータ20との間で情報の送受信を行うものであって、警報器10は、他の動作を実行させるための操作に伴って、又は、他の動作の処理に伴って、ガスメータ20に対してペアリング要求を行う。特に、警報器10は、警報器10に対して行われる点検操作、好ましくはガスメータ20に対して動作を行わせると共に自己が鳴動する連動点検を実行させる連動点検操作に伴って、ガスメータ20に対してペアリング要求を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
警報器とガスメータとの一方の機器である第1装置と他方の機器である第2装置との間で情報の送受信を行う無線システムにおいて、
前記第1装置は、他の動作を実行させるための操作に伴って、又は、他の動作の処理に伴って、前記第2装置に対してペアリング要求を行う
ことを特徴とする無線システム。
【請求項2】
前記第1装置は、前記警報器であって、当該警報器に対して行われる点検操作に伴って、前記第2装置である前記ガスメータに対してペアリング要求を行うと共に、当該操作に応じた点検を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線システム。
【請求項3】
前記警報器は、前記ガスメータに対して動作を行わせると共に自己が鳴動する連動点検を実行させる連動点検操作に伴って、前記ガスメータに対してペアリング要求を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の無線システム。
【請求項4】
前記第1装置は、前記ガスメータであって、当該ガスメータにおける学習状態の移行処理に伴って、前記第2装置である前記警報器に対してペアリング要求を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の無線システム。
【請求項5】
前記第1装置は、前記ガスメータであって、当該ガスメータの出荷モードの解除処理に伴って、前記第2装置である前記警報器に対してペアリング要求を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の無線システム。
【請求項6】
警報器とガスメータとの一方の機器である第1装置と他方の機器である第2装置との間で情報の送受信を行う無線システムのペアリング方法において、
前記第1装置は、他の動作を実行させるための操作に伴って、又は、他の動作の処理に伴って、前記第2装置に対してペアリング要求を行う
ことを特徴とする無線システムのペアリング方法。
【請求項7】
警報器とガスメータとの一方の機器である第1装置と他方の機器である第2装置との間で情報の送受信を行う無線システムの第1装置において、
他の動作を実行させるための操作に伴って、又は、他の動作の処理に伴って、前記第2装置に対してペアリング要求を行う
ことを特徴とする無線システムの第1装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線システム、無線システムのペアリング方法、及び、第1装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視領域における異常を監視して異常検知時に警報を行う警報器と、需要者側におけるガス使用量を積算表示するガスメータとを無線接続して情報の送受信を行う無線システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。この無線システムでは、情報の送受信を行う前提としてペアリング設定を行う必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に記載の無線システムにおいて警報器とガスメータとの両機器間でペアリング設定を行う場合には、まず、いずれか一方の機器である第1装置から他方の機器である第2機装置に対してペアリング要求を行う必要がある。しかし、ペアリング要求を行う場合には、第1装置に対して所定の操作を行ったり、所定の外部端末を利用したりする必要があることから、ペアリング設定作業の複雑化を招いている。
【0005】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ペアリング設定作業において複雑化を抑制することができる無線システム、無線システムのペアリング方法、及び、第1装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の無線システムは、警報器とガスメータとの一方の機器である第1装置と他方の機器である第2装置との間で情報の送受信を行う無線システムにおいて、前記第1装置は、他の動作を実行させるための操作に伴って、又は、他の動作の処理に伴って、前記第2装置に対してペアリング要求を行う。
【0007】
本発明の無線システムのペアリング方法は、警報器とガスメータとの一方の機器である第1装置と他方の機器である第2装置との間で情報の送受信を行う無線システムのペアリング方法において、前記第1装置は、他の動作を実行させるための操作に伴って、又は、他の動作の処理に伴って、前記第2装置に対してペアリング要求を行う。
【0008】
本発明の無線システムの第1装置は、警報器とガスメータとの一方の機器である第1装置と他方の機器である第2装置との間で情報の送受信を行う無線システムの第1装置において、他の動作を実行させるための操作に伴って、又は、他の動作の処理に伴って、前記第2装置に対してペアリング要求を行う。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ペアリング設定作業において複雑化を抑制することができる無線システム、無線システムのペアリング方法、及び、第1装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る無線システムの構成図である。
【
図2】
図1に示した警報器の詳細を示す機能構成図である。
【
図3】
図1に示したガスメータの詳細を示す機能構成図である。
【
図4】本実施形態に係る無線システムによるペアリング方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用されていることはいうまでもない。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る無線システムの構成図である。
図1に示す無線システム1は、警報器(第1装置)10と、ガスメータ(第2装置)20との間で無線通信を行うものである。
【0013】
警報器10は、例えばガス警報器や火災報知器である。ガス警報器は、都市ガス、LPガス及び一酸化炭素等の検知対象ガスの高濃度異常を検知して、その旨を報知するものである。火災報知器は、熱や煙及び一酸化炭素等が火災時のものに相当するかを検知して、火災時に相当する場合にはその旨を報知するものである。
【0014】
ガスメータ20は、需要者側で使用されるガスを計量するものである。このガスメータ20は、内部に遮断弁(不図示)を備えガス漏洩の際には遮断弁を弁閉してガスの流通を遮断することにより保安を図るものである。
【0015】
図2は、
図1に示した警報器10の詳細を示す機能構成図である。
図2に示す警報器10は、ガスセンサ11と、制御部12と、スピーカ13と、表示部14と、点検SW15と、通信部16とを備えている。
【0016】
ガスセンサ11は、例えば都市ガス、LPガス、及び一酸化炭素等の検知対象ガスの濃度に応じた信号を制御部12に出力するものである。制御部12は、警報器10の全体を制御するものである。この制御部12は、ガスセンサ11からの信号に基づいて監視領域における検知対象ガスの高濃度異常を検知する機能を有している。また、制御部12は、記憶部12aを備えている。記憶部12aは警報器10が動作するのに必要なプログラム及びデータ等が記憶されたものである。
【0017】
スピーカ13は、監視領域における高濃度異常が検知された場合に、その旨の警報を音出力するものである。また、スピーカ13は、点検結果の情報等についても音声出力可能とされている。表示部14は、例えばLED(Light-Emitting Diode)によって構成され、点灯状態によって警報器10の状態を表示するものである。この表示部14についても監視領域における高濃度異常が検知された場合に警報状態を報知するようになっている。
【0018】
点検SW15は、警報器10のユーザ等が操作可能な操作部である。点検SW15は、所定の操作が行われると、その旨の信号を制御部12に出力する。制御部12は、点検SW15からの信号を受信すると所定の点検(単独点検や連動点検)を実行する。さらに、警報器10が警報中である場合において点検SW15が操作されると、制御部12は、スピーカ13及び表示部14からの警報出力を停止させる。
【0019】
通信部16は、ガスメータ20と無線通信を行うものである。通信部16は、制御部12によって生成される電文をガスメータ20に対して無線送信することで、相手側に自己の状態を伝達したり、相手側に対して所定の動作を要求したり等する。なお、通信部16は電力消費量を抑える観点から間欠的に電力が供給され、必要時には電力供給状態が延長等されるようになっている。
【0020】
図3は、
図1に示したガスメータ20の詳細を示す機能構成図である。
図3に示すガスメータ20は、流量センサ21と、制御部22と、表示部23と、復帰SW24と、テスト遮断SW25と、通信部26とを備えている。
【0021】
流量センサ21は、例えば超音波センサによって構成され、流路における燃料ガスの流速を計測し、流速と流路断面積とに基づいて単位時間当たりのガス流量を算出するものである。流量センサ21は、算出した単位時間当たりのガス流量の情報を制御部22に送信する。制御部22は、ガスメータ20の全体を制御するものであって、漏洩や地震等の検知時に遮断弁を弁閉させて保安を図る機能等を有している。また、制御部22は、流量センサ21から送信される単位時間当たりのガス流量の情報に基づいてガスの積算流量を表示部23に表示させるようになっている。また、制御部22は、記憶部22aを備えている。記憶部22aはガスメータ20が動作するのに必要なプログラム及びデータ等が記憶されたものである。
【0022】
表示部23は、ガスの積算流量を表示させるものである。また、表示部23は、遮断弁が弁閉状態であるのか、遮断弁の弁閉時における遮断理由、及び、警告内容等を表示する。復帰SW24は、弁閉状態の遮断弁を弁開させるための操作部である。遮断弁の弁閉時において復帰SW24が操作されると、制御部22は、復帰安全確認の処理を経て遮断弁を弁開させる。テスト遮断SW25は、例えばマグネットを近接させることにより操作可能な操作部である。このテスト遮断SW25が操作されると、制御部22は遮断弁を弁閉させる。この弁閉時において流量が計測されるか否かに基づいて遮断弁が正常に動作しているかを把握することができる。
【0023】
通信部26は、警報器10と無線通信を行うものである。通信部26は、制御部22によって生成される電文を警報器10に対して無線送信することで、相手側に自己の状態を伝達したり、相手側に対して所定の動作を要求したり等する。なお、通信部26は電力消費量を抑える観点から間欠的に電力が供給され、必要時には電力供給状態が延長等されるようになっている。
【0024】
以上のような警報器10とガスメータ20とは通信部16,26を通じて無線通信が可能となっている。無線通信を行うにあたっては、まず両者をペアリングする必要がある。一般にペアリングを行う場合、いずれかの機器10,20に対して所定の操作を行ったり、所定の外部端末を利用したりする必要があり、設定作業が複雑化してしまう。
【0025】
そこで、本実施形態に係る無線システム1において警報器10は、他の動作を実行させるための操作に伴って、ガスメータ20に対してペアリング要求を行うように構成されている。ここで、他の動作を実行させるための操作とは、警報器10に点検を実行させる点検操作であることが好ましい。
【0026】
一般に、ペアリングは例えば警報器10が新規に需要者側に設置される際に行われることが多い。ここで、警報器10の新規設置時には作業者によって各種点検が行われることから、警報器10に点検を実行させる点検操作に伴ってガスメータ20に対してペアリング要求を行うように構成すると、設置時の操作に伴ってペアリング要求が行われることとなる。
【0027】
また、上記の他の動作を実行させるための操作とは、ガスメータ20と連動した動作を実行する連動点検の操作であることがより好ましい。連動点検については、警報器10とガスメータ20とが無線接続されている場合に実施可能となるものである。よって、ペアリング要求を行ってペアリングが適切に行われたことを連動点検が実行されたかに基づいて知ることができる。
【0028】
なお、ここでの連動点検の操作については、例えば警報器10の電源がオンしてから所定時間以内に行われる長々押し(連動点検を行うための操作であって、例えば3秒以上点検SW15を押下する操作)を想定している。
【0029】
図4は、本実施形態に係る無線システム1によるペアリング方法の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず警報器10の制御部12は、点検SW15が長々押しされたかを判断する(S1)。点検SW15が長々押しされていない場合(S1:NO)、点検SW15が長々押しされるまで、この処理が繰り返される。
【0030】
点検SW15が長々押しされた場合(S1:YES)、制御部12は長々押しが確定した旨の音(例えば「ピッピッピッ」)をスピーカ13から出力させる(S2)。次に、制御部12は、点検SW15がオフとなったかを判断する(S3)。点検SW15がオフとなっていない場合(S3:NO)、点検SW15がオフとなるまで、この処理が繰り返される。
【0031】
一方、点検SW15がオフとなった場合(S3:YES)、制御部12は、長々押しが電源オンから所定時間以内にされたかを判断する(S4)。長々押しが電源オンから所定時間以内にされていない場合(S4:NO)、
図4に示す処理は終了する。なお、この場合、警報器10及びガスメータ20は、通常の連動点検を実行することとなる。例えば、まず警報器10がガスメータ20に連動点検要求を送信し、連動点検要求を受信したガスメータ20が遮断弁を弁閉した後に警報器10に鳴動要求を返信する。その後、鳴動要求を受信した警報器10が鳴動することとなる。
【0032】
一方、長々押しが電源オンから所定時間以内にされた場合(S4:YES)、制御部12は、通信部16を介して連動点検要求及びペアリング要求を出力する(S5)。なお、この出力はガスメータ20から応答があるまで又は応答がないまま特定時間に達するまで、ある一定間隔で繰り返し実行される。
【0033】
一方、ガスメータ20の制御部22は、ステップS5の連動点検要求から規定時間以内に復帰SW24が長々押し(例えば3秒以上の押下)されたかを判断する(S6)。規定時間以内に復帰SW24が長々押しされなかった場合(S6:NO)、処理はステップS1に移行する。
【0034】
規定時間以内に復帰SW24が長々押しされた場合(S6:YES)、制御部22は、ペアリング応答モードを起動させ(S7)、ペアリング要求を受信したかを判断する(S8)。ペアリング要求が受信されない場合(S8:NO)、ペアリング要求が受信されるまで、この処理が繰り返される。
【0035】
一方、ペアリング要求が受信された場合(S8:YES)、制御部22は、遮断弁を弁閉させると共に、ペアリング要求をしてきた警報器10に対して鳴動要求を返信する(S9)。
【0036】
その後、警報器10の制御部12は、鳴動要求を受信したかを判断する(S10)。鳴動要求が受信されない場合(S10:NO)、受信されたと判断されるまで、この処理が繰り返される。
【0037】
鳴動要求が受信された場合(S10:YES)、制御部12は、警報器10を鳴動させると共にペアリングを完了させる(S11)。その後、
図4に示す処理が終了する。
【0038】
このようにして、本実施形態に係る無線システム1、無線システム1のペアリング方法によれば、他の動作を実行させるための操作に伴って、又は、他の動作の処理に伴ってペアリング要求を行うため、ペアリングを行うための特別の操作を要することなく、警報器10とガスメータ20とのペアリング設定作業において複雑化を抑制することができる。
【0039】
また、警報器10への点検操作に伴って、ガスメータ20に対してペアリング要求を行うと共に、当該点検操作に応じた点検を実行するため、少なくとも警報器10の設置直後には点検操作が行われることから、これを利用してペアリング要求を行うことができる。従って、警報器10の設置直後のペアリングに貢献することができる。
【0040】
また、警報器10は、ガスメータ20に対して動作を行わせると共に自己が鳴動する連動点検を実行させる連動点検操作に伴って、ガスメータ20に対してペアリング要求を行う。このため、ペアリング要求を行ってペアリングが適切に行われたことを連動点検が実行されたかに基づいて知ることができる。
【0041】
また、本実施形態に係る警報器10によれば、警報器10とガスメータ20とのペアリング設定作業において複雑化を抑制することができる無線システム1の構築に貢献することができる。
【0042】
次に、
図1~
図3を参照して本実施形態に係る無線システム1の変形例を説明する。
【0043】
上記実施形態においては、警報器10に対する他の動作を実行するための操作に伴ってガスメータ20に対してペアリング要求を行うようにしていた。これに対して第1変形例に係る無線システム1では、警報器10における他の動作の処理に伴ってペアリング要求が行われてもよい。
【0044】
例えば、警報器10は、電源オン後、ガスセンサ11が安定するまでに必要となる初期遅延時間における処理に伴ってペアリング要求を行うようになっていてもよい。一例を挙げると制御部12は、ガスセンサ11からの信号に異常がないか、記憶部12aに故障がないか等の確認処理に伴ってペアリング要求を行うこととなる。なお、警報器10は、特に初期遅延時間における処理に伴ってペアリング要求を行う場合に限らず、初期遅延時間が経過して点検モードに移行するタイミングでペアリング要求を行う等であってもよい。
【0045】
さらに、上記実施形態においては、警報器10からガスメータ20に対してペアリング要求を行うようにしていた。これに対して第2変形例に係る無線システム1では、ガスメータ(第1装置)20から警報器(第2装置)10に対してペアリング要求を行うようになっていてもよい。この際、ペアリング要求は、他の動作を実行するためのガスメータ20への操作に伴って行われてもよいし、ガスメータ20の他の動作の処理に伴って行われてもよい。
【0046】
例えばガスメータ20のテスト遮断SW25の操作に伴って、又は、テスト遮断SW25が操作されて(且つ操作後復帰SW24が操作されて)出荷モードが解除される解除処理に伴って、警報器10に対してペアリング要求が行われてもよい。さらに、ガスメータ20は、出荷モードの解除から1時間経過後に行われる学習状態「1」から「2」への移行処理等に伴ってペアリング要求が行われるようになっていてもよい。
【0047】
これら第1変形例及び第2変形例についても、実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、他の処理に伴ってペアリング要求を行う場合には、警報器10やガスメータ20に対して特別操作を要することなくペアリング要求を行うことができる。また、出荷モードの解除処理や学習状態の移行処理に伴って警報器10に対してペアリング要求を行う場合には、ガスメータ20の設置の初期段階によって行われる処理を利用してペアリング要求を行うことができる。
【0048】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜実施形態(変形例を含む)同士の技術や他の技術を組み合わせてもよい。
【0049】
例えば上記において他の動作を実行するための操作は、操作部として設けられたスイッチ類の操作であるが、これに限らず、例えば警報器10に所定のガスを吹き付ける等のスイッチ類以外を対象に行う操作であってもよい。
【0050】
また、上記において連動点検は、まずガスメータ20において遮断弁を弁閉し、その後警報器10において鳴動させるものであるが、警報器10とガスメータ20とが連動するものであれば種類を問うものではない。例えば、警報器10に対して検知対象ガスを吹き付けて、まず警報器10を鳴動させ、その後警報器10の鳴動をガスメータ20に伝えて遮断弁の弁閉させるもの等であってもよい。
【0051】
加えて、上記実施形態において警報器10及びガスメータ20はそれぞれ通信部16,26を内蔵するものであるが、特にこれに限らず、警報器10及びガスメータ20の双方又はいずれか一方について通信部16,26が外付けされるものであってもよい。このため、例えば通信機能を備えないガスメータに中継器(通信部26)が外付けされてガスメータ20が構成されてもよい。外付けに関しては、通信機能を備えないガスメータと中継器とが通信線を介して接続されていてもよいし、通信機能を備えないガスメータの端子台等の端子部に中継器の端子が直接接続されて通信線を介在しない接続がされてもよい。警報器10も同様である。
【符号の説明】
【0052】
1 :無線システム
10 :警報器(第1装置(第2装置))
15 :点検SW
20 :ガスメータ(第2装置(第1装置))
24 :復帰SW
25 :テスト遮断SW