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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166087
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】照明制御システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/115 20200101AFI20231114BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20231114BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20231114BHJP
【FI】
H05B47/115
H05B47/16
H05B47/19
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076861
(22)【出願日】2022-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】515148929
【氏名又は名称】クェスタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】大石 守
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA06
3K273PA09
3K273QA31
3K273RA12
3K273SA01
3K273SA39
3K273SA46
3K273SA57
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA41
3K273TA49
3K273TA54
3K273TA62
3K273UA08
3K273UA12
3K273UA13
3K273UA14
3K273UA21
3K273UA27
(57)【要約】
【課題】工事現場等の照明が配置された領域での省電力化を図ることができる照明制御システムを提供する。
【解決手段】 親機と中継子機との間に位置する照明と、前記親機及び前記中継子機に電力を供給する電源ラインとを有する。センサ子機は、所定距離内の人を検知し、その人感情報を通信範囲内の前記中継子機に送信する。中継子機は、受信した前記人感情報を、他の前記中継子機を介して、又は直接前記親機に送信する。親機は、中継子機から受信した前記人感情報を基に、電源ラインのオンオフ制御を行う。親機は、人感情報を基に、前記電源ラインを所定の点灯時間だけオン状態にし、中継子機は、前記点灯時間の経過前に前記センサ子機から受信した前記人感情報を前記親機に向けて送信する
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
親機と、
中継子機と、
前記親機と中継子機との間に位置するセンサ子機と、
前記親機と中継子機との間に位置する照明、前記親機及び前記中継子機に電力を供給する電源ラインと
を有し、
前記センサ子機は、所定距離内の人を検知し、その人感情報を通信範囲内の前記中継子機に送信し、
前記中継子機は、受信した前記人感情報を、他の前記中継子機を介して又は直接前記親機に送信し、
前記親機は、前記中継子機又は前記センサ子機から受信した前記人感情報を基に、前記電源ラインのオンオフ制御を行い、
前記親機は、前記人感情報を基に、前記電源ラインを所定の点灯時間だけオン状態にし、
前記中継子機は、前記点灯時間の経過前に前記センサ子機から受信した前記人感情報を前記親機に向けて送信する
照明制御システム。
【請求項2】
前記中継子機、前記照明、前記センサ子機、前記電源ラインは、それぞれ複数であり、
前記親機は、人を検知したことを示す前記人感情報を送信した前記センサ子機が接続された前記電源ラインを、前記所定の点灯時間だけオンにする
請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項3】
前記中継子機は、前記通信範囲内にある他の複数の前記中継子機に前記人感情報を送信する
請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項4】
前記中継子機は、ユニークな識別情報が割り当てられており、
前記中継機器は、受信した前記人感情報に自らの前記識別情報を関連付けて、他の前記中継機器又は前記親機に送信する
請求項3に記載の照明制御システム。
【請求項5】
前記親機は、受信した前記人感情報に関連付けられた前記識別情報を基に、当該人感情報が伝達された経路上の不具合の位置を特定する
請求項4に記載の照明制御システム。
【請求項6】
前記親機は、受信した前記人感情報に関連付けられた前記識別情報の変化を基に、前記不具合が生じた前記電源ラインを特定する
請求項5に記載の照明制御システム。
【請求項7】
前記親機は、前記点灯時間を示す点灯時間情報を前記中継子機に送信し、
前記中継子機は、受信した前記点灯時間情報が示す点灯時間経過前に前記時間情報を前記親機に送信する
請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項8】
親機と、
前記親機と直接又は間接的に通信を行うセンサ子機と、
前記センサ子機の周辺に位置する照明に電力を供給する電源ラインと、
を有し、
前記センサ子機は、所定距離内の人を検知し、その人感情報を直接又は間接的に前記親機に向けて送信し、
前記親機は、受信した前記人感情報を基に、前記電源ラインのオンオフ制御を行い、
前記親機は、前記人感情報を基に、前記電源ラインを所定の点灯時間だけオン状態にし、
前記センサ子機から前記親機に向けた前記人感情報の送信を、前記点灯時間の経過前に行う
照明制御システム。
【請求項9】
親機と、
中継子機と、
前記親機と中継子機との間に位置する照明と、
前記親機と中継子機との間に位置するセンサ子機と、
前記親機、前記中継子機及び前記照明に電力を供給する電源ラインと、
を用いた照明制御方法であって、
前記センサ子機は、所定距離内の人を検知し、その人感情報を通信範囲内の前記中継子機に送信し、
前記中継子機は、受信した前記人感情報を、他の前記中継子機を介して又は直接前記親機に送信し、
前記親機は、前記中継子機又は前記センサ子機から受信した前記人感情報を基に、前記電源ラインのオンオフ制御を行い、
前記親機は、前記人感情報を基に、前記電源ラインを所定の点灯時間だけオン状態にし、
前記中継子機は、前記点灯時間の経過前に前記センサ子機から受信した前記人感情報を前記親機に向けて送信する
照明制御方法。
【請求項10】
親機と、
前記親機と直接又は間接的に通信を行うセンサ子機と、
前記センサ子機の周辺に位置する照明に電力を供給する電源ラインと、
を用いた照明制御方法であって、
前記センサ子機は、所定距離内の人を検知し、その人感情報を直接又は間接的に前記親機に向けて送信し、
前記親機は、受信した前記人感情報を基に、前記電源ラインのオンオフ制御を行い、
前記親機は、前記人感情報を基に、前記電源ラインを所定の点灯時間だけオン状態にし、
前記センサ子機から前記親機に向けた前記人感情報の送信を、前記点灯時間の経過前に行う
照明制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の領域に配置された照明をオンオフする照明制御システム及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
工事現場では各所にすずらん灯(提灯)が配置されている。
従来では、すずらん灯の点灯・消灯は、周囲の人の有無とは無関係に設定されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、人がいない領域でのすずらん灯の点灯は電力の無駄であり、工事現場に要請がある省電力化に反しているという問題がある。
【0004】
また、すずらん灯は、複数の分岐電源ラインに接続されて配置さている。いずれかの分岐電源ラインに不具合が生じた場合に、その位置を特定できないという問題がある。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、工事現場等の照明が配置された領域での省電力化を図ることができる照明制御システム及びその方法を提供することにある。
また、本発明は、分岐電源ラインに不具合が生じた場合に、その位置を特定できる照明制御システム及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の照明制御システムは、親機と、中継子機と、前記親機と中継子機との間に位置するセンサ子機と、前記親機と中継子機との間に位置する照明、前記親機及び前記中継子機に電力を供給する電源ラインと、前記センサ子機は、所定距離内の人を検知し、その人感情報を通信範囲内の前記中継子機に送信し、前記中継子機は、受信した前記人感情報を、他の前記中継子機を介して又は直接前記親機に送信し、前記親機は、前記中継子機又は前記センサ子機から受信した前記人感情報を基に、前記電源ラインのオンオフ制御を行い、前記親機は、前記人感情報を基に、前記電源ラインを所定の点灯時間だけオン状態にし、前記中継子機は、前記点灯時間の経過前に前記センサ子機から受信した前記人感情報を前記親機に向けて送信する。
また、本発明のその他の照明制御方法は、親機と、前記親機と直接又は間接的に通信を行うセンサ子機と、前記センサ子機の周辺に位置する照明に電力を供給する電源ラインと、を有し、前記センサ子機は、所定距離内の人を検知し、その人感情報を直接又は間接的に前記親機に向けて送信し、前記親機は、受信した前記人感情報を基に、前記電源ラインのオンオフ制御を行い、前記親機は、前記人感情報を基に、前記電源ラインを所定の点灯時間だけオン状態にし、前記センサ子機から前記親機に向けた前記人感情報の送信を、前記点灯時間の経過前に行う。
【0007】
好適には、前記中継子機、前記照明、前記センサ子機、前記電源ラインは、それぞれ複数であり、前記親機は、人を検知したことを示す前記人感情報を送信した前記センサ子機が接続された前記電源ラインを、前記所定の点灯時間だけオンにする。
【0008】
好適には、前記中継子機は、前記通信範囲内にある他の複数の前記中継子機に前記人感情報を送信する。
【0009】
好適には、前記中継子機は、ユニークな識別情報が割り当てられており、前記中継機器は、受信した前記人感情報に自らの前記識別情報を関連付けて、他の前記中継機器又は前記親機に送信する。
【0010】
好適には、前記親機は、受信した前記人感情報に関連付けられた前記識別情報を基に、当該人感情報が伝達された経路上の不具合の位置を特定する。
【0011】
好適には、前記親機は、受信した前記人感情報に関連付けられた前記識別情報の変化を基に、前記不具合が生じた前記電源ラインを特定する。
【0012】
好適には、前記親機は、前記点灯時間を示す点灯時間情報を前記中継子機に送信し、
前記中継子機は、受信した前記点灯時間情報が示す点灯時間経過前に前記時間情報を前記親機に送信する。
【0013】
本発明の照明制御方法は、親機と、 中継子機と、前記親機と中継子機との間に位置する照明と、前記親機と中継子機との間に位置するセンサ子機と、前記親機、前記中継子機及び前記照明に電力を供給する電源ラインと、を用いた照明制御方法であって、前記センサ子機は、所定距離内の人を検知し、その人感情報を通信範囲内の前記中継子機に送信し、前記中継子機は、受信した前記人感情報を、他の前記中継子機を介して又は直接前記親機に送信し、前記親機は、前記中継子機又は前記センサ子機から受信した前記人感情報を基に、前記電源ラインのオンオフ制御を行い、前記親機は、前記人感情報を基に、前記電源ラインを所定の点灯時間だけオン状態にし、前記中継子機は、前記点灯時間の経過前に前記センサ子機から受信した前記人感情報を前記親機に向けて送信する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、工事現場等の照明が配置された領域での省電力化を図ることができる照明制御システム及びその方法を提供することがでいる。
また、本発明によれば、分岐電源ラインに不具合が生じた場合に、その位置を特定できる照明制御システム及びその方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施形態に係る照明システムのすずらん灯及びセンサ子機の配置を説明するための図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る照明システムのすずらん灯及びセンサ子機の配置を説明するための図である。
図3図3は、図1に示す通信制御親機による分電盤の制御を説明するための図である。
図4図4は、図1及び図2に示す分電盤及び通信制御親機の機能を説明するための図である。
図5図5は、図1及び図2に示す中継子機の構成を説明するための図である。
図6図6は、図1及び図2に示すセンサ子機の構成を説明するための図である。
図7図7は、図1に示す照明システムのすずらん灯のオンオフ動作における中継子機の動作を説明するためのフローチャートである。
図8図8は、図7に示す動作のタイミングチャートである。
図9図9は、図1に示す照明システムのすずらん灯のオンオフ動作における通信制御親機の動作を説明するためのフローチャートである。
図10図10は、図9に示す動作のタイミングチャートである。
図11図11は、図1及び図2に示す照明システム1において、不具合がある分岐電源ラインを特定する動作を説明するためのフローチャートである。
図12図12は、本発明のその他の実施形態(中継子機を用いない場合)を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態に係る照明システムについて説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る照明システム1のすずらん灯及びセンサ子機の配置を説明するための図である。
【0017】
図1に示すように、分電盤11は幹電源ライン13からの電力を複数の分岐電源ライン15に供給する。分電盤11からの複数の分岐電源ライン15への電力供給は、通信制御親機21によって制御される。
【0018】
図1に示すように、各分岐電源ライン15には、複数のすずらん灯(照明)17が並列に接続されている。
また、分岐電源ライン15の所定の箇所には、単数又は複数のセンサ子機19が並列に設けられている。
【0019】
また、各分岐電源ライン15の所定位置に中継子機23が設けられている。
図1に示す例では、分岐電源ライン15の端部に中継子機23が設けらている。
【0020】
図3は、通信制御親機21による分電盤11の制御を説明するための図である。
図3に示すように、通信制御親機21の制御部31が、分電盤11のメインブレーカ41を制御する。
メインブレーカ41は、制御部31からの制御に応じて、複数の分岐電源ライン15への電力供給をオンオフする個別ブレーカ43を制御する。
【0021】
図4は、図1及び図2に示す分電盤11及び通信制御親機21の機能を説明するための図である。
図4に示すように、分電盤11及び通信制御親機21は、AC100Vの端子台から幹電源ライン13からの電流がパワーリレー51及びACアダプター53に供給される。
【0022】
パワーリレー51は、図3に示すメインブレーカ41として機能し、個別ブレーカ43のオンオフを切り換える。
ACアダプター53は、幹電源ライン13からの電流を変換して電源モジュール55に供給する。
電源モジュール55は、制御部31及び無線モジュール33に電流を供給する。
【0023】
制御部31は、後述する通信制御親機21の処理を制御する。
無線モジュール33は、通信可能範囲内にある中継子機23及びセンサ子機19と通信を行う。なお、電源モジュール33は、中継子機23のみと通信を行い、センサ子機19とは通信をしなくてもよい。
【0024】
図5は、図1及び図2に示す中継子機23の構成を説明するための図である。
図5に示すように、中継子機23は、自らに対応する分岐電源ライン15からの電流がACアダプター153に供給される。
【0025】
ACアダプター153は、分岐電源ライン15からの電流を変換して電源モジュール55に供給する。
電源モジュール155は、制御部131及び無線モジュール133に電流を供給する。
【0026】
制御部131は、後述する中継子機23の処理を制御する。
無線モジュール133は、通信可能範囲内にある中継子機23及びセンサ子機19と通信を行う。
【0027】
図6は、図1及び図2に示すセンサ子機19の構成を説明するための図である。
図6に示すように、センサ子機19は、電池237、電源モジュール266、無線モジュール233及び人物センサ235、制御部237を有する。
【0028】
電池237は、例えば、単三電池である。
電源モジュール266は、電池237からの電流を電源モジュール266に供給する。
【0029】
電源モジュール266は、無線モジュール233、人物センサ235、制御部237に電流を供給する。
【0030】
無線モジュール233は、通信制御親機21及び中継子機23と通信を行う。無線モジュール233は、通信制御親機21とは通信を行わず、中継子機23とのみ通信を行うようにしてもよい。無線モジュール233及び通信制御親機21の無線モジュール33の通信距離は、例えば30m程度である。
【0031】
人物センサ235は、当該人物センサ235から所定の範囲内に人物がいるか否かを検知する。
【0032】
制御部237は、人物センサ235の検知結果を示す人感情報を無線モジュール233を介して送信する処理を行う。
【0033】
以下、照明システム1のすずらん灯17のオンオフ動作を説明する。
図7は、照明システム1のすずらん灯17のオンオフ動作における中継子機23の動作を説明するためのフローチャートである。
図8は、図7に示す動作のタイミングチャートである。
以下、各ステップについて説明する。
【0034】
ステップST1:
図5に示す中継子機23の無線モジュール133が、通信制御親機21から点灯時間情報を受信すると、中継子機23は当該点灯時間情報を記憶する。
制御部131は、当該点灯時間情報を基に、当該点灯時間終了後に起床するように設定される。
なお、中継子機23は、通信制御親機21から点灯時間情報を受信せず、予め設定あsれた点灯時間だけ点灯してもよい。
【0035】
ステップST2:
ステップST1で設定あれたタイミングになると、ステップST3に進む。
【0036】
ステップST3:
制御部131が起動する。
【0037】
ステップST4:
制御部131は、センサ子機19から無線モジュール155が受信した人感情報を、無線モジュール155を介して通信制御親機21に送信する。
すなわち、制御部131は、通信制御親機21が、当該中継子機23に給電する分岐電源ライン15への給電をオフにする前に、人感情報を通信制御親機21に送信する。
【0038】
図9は、照明システム1のすずらん灯17のオンオフ動作における通信制御親機21の動作を説明するためのフローチャートである。
図10は、図9に示す動作のタイミングチャートである。
以下、各ステップについて説明する。
【0039】
ステップST11:
図4に示す通信制御親機21の無線モジュール33が、中継子機23から人感情報を受信し、当該人感情報が人検知を示すと、ステップST12に進む。
【0040】
ステップST12:
通信制御親機21の制御部31は、ステップST11の人感情報の送信元の中継子機23を特定する。
制御部31は、当該特定した中継子機23に電力を供給する分岐電源ライン15をオンにする制御を行う。これにより、人を検知したセンサ子機19の周辺のすずらん灯17に電力を供給する分岐電源ライン15に幹電源ライン13からの給電が開始され、これらのすずらん灯17が点灯する。すなわち、感知された人の周囲がすずらん灯17によって照らされる。
【0041】
ステップST13:
制御部31は、点灯時間情報を、電源モジュール55を介して中継子機23に送信する。
【0042】
以下、図1及び図2に示す照明システム1において、不具合がある分岐電源ライン15を特定する動作を説明する。
複数の中継子機23の各々には、ユニークな識別情報(中継子機識別情報)が予め割り当てられている。
中継子機23の制御部131は、他の中継子機23から、識別情報と関連付けられた人感情報を受信すると、これに自らの識別情報をさらに関連付けて次の中継子機23に送信する。
すなわち、通信制御親機21が受信した人感情報には、当該人感情報が送信された経路にある全ての中継子機23の識別情報が関連付けられている。
従って、通信制御親機21は、受信した人感情報に関連付けられた識別情報を基に、当該人感情報がどの中継子機23を経由して受信したかを特定できる。
【0043】
図11は、図1及び図2に示す照明システム1において、不具合がある分岐電源ライン15を特定する動作を説明するためのフローチャートである。
以下、各ステップについて説明する。
ステップST31:
図4に示す通信制御親機21の制御部31は、無線モジュール33が中継子機23から人感情報を受信した場合に、ステップST32に進む。
【0044】
ステップST32:
制御部31は、ステップST31で受信した人感情報に関連付けられた識別情報を記憶すると共に、当該識別情報が前回から変化したかを判定する。制御部31は、変化した判定すると、ステップST33に進む。
【0045】
ステップST33:
制御部31は、ステップST32の変化のパターンを基に、どの分岐電源ライン15に不具合が生じたかを判定する。
【0046】
具体的には、通信制御親機21の制御部31は、受信した人感情報に関連付けらえた中継子機23の識別情報が、例えば、(ID5,ID4,ID3,ID2)であった場合に、これが(ID5,ID4,ID5,ID2)に変化した場合に、識別情報ID3に対応付けられた分岐電源ライン15に不具合が生じたと判定する。
【0047】
上述した照明システム1では、センサ子機19が感知した際に、それに対応する中継子機23の制御部131を起動させて、無線で通信制御親機21に人感情報を送る。通信制御親機21は、受信した人感情報を受けて、その中継子機23に対応する分岐電源ライン15に給電をしM、予め決めらた時間点灯する(点灯時間)。点灯時間は中継子機23にも情報として配信され、中継子機23は点灯時間終了(消灯時間)前に感知ステータス(人感情報)を通信制御親機21に送信する。
通信制御親機21は、中継子機23の感知ステータスが人感有ならば点灯時間を延長する。これにより、通常通信モジュールの電源がオフにでき、省電力化が実現できて電池寿命を延ばすことができる。
また、照明システム1によれば、人がいる付近の分岐電源ライン15に通電し、その領域のすずらん灯17を点灯することができる。
【0048】
また、照明システム1によれば、子機にユニークなIDを持たせ、そのIDを受け渡すことで経路の変更を認識する(変わった=不具合が発生したと考える)。なお、親機との接続用のグループIDを用いてもよい。
【0049】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【0050】
人感センサ時は、前提として、中継子機23を数珠つなぎ(子機中継)に連結しなくてもよい。電池寿命の確保のために子機の電源を通常オフとしてもよい。
【0051】
上述した実施形態では、中継子機23を用いた場合を例示したが、図12に示すように、本発明では、中継子機23を用いなくてもよい。この場合は、センサ子機19からの人感情報が直接又は間接的に通信制御親機21に送信される。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は照明システムにて適用可能である。
【符号の説明】
【0053】
1…照明システム
11…分電盤
13…幹電源ライン
15…分岐電源ライン
17…すずらん灯
19…センサ子機
21…通信制御親機
23…中継子機
31,131…制御部
33,133,233…無線モジュール
41…メインブレーカ
43…個別ブレーカ
51…パワーリレー
53,153…ACアダプター
55,155…電源モジュール
235…人物センサ
237…電池
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12