(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166122
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】システム
(51)【国際特許分類】
E03F 5/04 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
E03F5/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076923
(22)【出願日】2022-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】000003296
【氏名又は名称】デンカ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】514250078
【氏名又は名称】中日本高速技術マーケティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100127247
【弁理士】
【氏名又は名称】赤堀 龍吾
(74)【代理人】
【識別番号】100152331
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 拓
(72)【発明者】
【氏名】野澤 陽司
(72)【発明者】
【氏名】増田 啓司
(72)【発明者】
【氏名】今井 巧
(72)【発明者】
【氏名】小出 剛
【テーマコード(参考)】
2D063
【Fターム(参考)】
2D063CA02
2D063CA12
(57)【要約】
【課題】コンクリートと樹脂製のU字溝との間に隙間ができることを抑制するシステムを提供する。
【解決手段】システム1は、樹脂製のU字溝10と、U字溝10の流路方向Xに対し垂直の幅方向Yに沿ってU字溝10の両側壁40、41を貫通し、U字溝10の両側壁40、41の外側に位置する外側部分がコンクリート100に固定されるように構成された、金属製の貫通部材12と、U字溝10の両側壁40、41の内側において貫通部材12に支持され、U字溝10の両側壁40、41をその外側にあるコンクリート100に押し付けるように構成された、押し付け部材13と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製のU字溝と、
少なくとも前記U字溝の側壁から前記側壁の外側に延伸し、前記U字溝の両側壁の外側に配置されるコンクリートに固定される金属製の部材を有し、前記金属製の部材を用いて、前記コンクリートと前記U字溝との間に隙間ができることを抑制する隙間抑制装置と、を備える、システム。
【請求項2】
前記隙間抑制装置は、
前記U字溝の流路方向に対し垂直の幅方向に沿って前記U字溝の両側壁を貫通し、当該U字溝の両側壁の外側に位置する外側部分をコンクリートに固定されるように構成された金属製の貫通部材であって、前記金属製の部材である金属製の貫通部材、と、
前記U字溝の両側壁の内側において前記貫通部材に支持され、前記U字溝の両側壁をその外側にある前記コンクリートに押し付けるように構成された、押し付け部材と、を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記押し付け部材は、
前記U字溝の側壁を内側から押圧する押圧部を有し、
前記押圧部は、前記貫通部材が挿通する挿通孔を有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記押し付け部材は、前記貫通部材の軸周りに回転できるように前記貫通部材に支持されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記押し付け部材は、前記支持された貫通部材の軸に対して垂直の断面形状が山型を有するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
当該システムは、複数のU字溝を有し、
前記複数のU字溝は、流路方向に沿って、隣り合うU字溝の一部が互いに重なり合うように連結され、
前記貫通部材は、前記隣り合うU字溝の連結部分の両側壁を貫通している、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記貫通部材は、異径鉄筋である、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記隙間抑制装置は、
前記U字溝の各側壁に締結され、前記U字溝の各側壁の外側に延び、当該U字溝の各側壁の外側に位置する外側部分がコンクリートに固定されるように構成された金属製の締結部材であって、前記金属製の部材である金属製の締結部材を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記締結部材は、前記U字溝の各側壁の内側に延び、
当該システムは、
前記U字溝の両側壁の内側において前記締結部材に支持され、前記U字溝の両側壁の間隔を維持するように構成されたスペーサを、さらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記スペーサは、前記締結部材に対し着脱自在に構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記スペーサは、前記締結部材が嵌め込まれる切り欠き部を有する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記スペーサは、前記締結部材の軸周りに回転することを抑制する回転抑制部を有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記回転抑制部は、前記U字溝の側壁の上面に延びる板状部を有する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
当該システムは、複数のU字溝を有し、
前記複数のU字溝は、流路方向に沿って、隣り合うU字溝の一部が互いに重なり合うように連結され、
前記締結部材は、前記隣り合うU字溝の連結部分の各側壁に締結されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
当該システムは、
U字溝の側壁の内側上部と、U字溝の側壁の上面の少なくとも一部とを覆い、前記U字溝の側壁に沿って設けられたカバー部材を、さらに備える、請求項2~14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
当該システムは、複数の前記U字溝と複数の前記カバー部材を有し、
前記複数のU字溝は、流路方向に沿って、隣り合うU字溝の一部が互いに重なり合うように連結された連結部分を有し、
前記複数のカバー部材は、前記複数のU字溝の側壁に沿って連続して設けられ、隣り合う前記カバー部材同士の接続部が、前記隣り合うU字溝の連結部分に位置しないように配置されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
当該システムは、前記カバー部材の少なくとも一部がコンクリートに固定されるように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記金属製の部材が、前記U字溝の前記側壁に沿って複数設けられ、
当該システムは、前記U字溝の両側壁の外側において前記金属製の部材同士を接続し、前記コンクリートに固定される金属製の接続部材を、さらに備える、請求項1~14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
当該システムは、前記U字溝に設けられ、固化前のコンクリート内において前記U字溝が浮上することを抑制する浮上抑制部材を、さらに備える、請求項1~14のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製のU字溝を有するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路の側溝や用水路の溝として、コンクリート製に替えて樹脂製のU字溝が用いられることがある(特許文献1、2参照)。樹脂製のU字溝は、軽量で取り扱いが容易である点で優れている。樹脂製のU字溝は、重機が入り込めないような狭小現場や傾斜地等の使用に特に適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3065562号公報
【特許文献2】特許第4811631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、発明者らは、上述のような樹脂製のU字溝を設置するにあたり、U字溝の周囲をコンクリートで固めて保護することを考えている。こうすることで、U字溝の周辺が水で掘られたり、U字溝の周辺から土や草が入り込むことを抑制することができる。
【0005】
しかしながら、上述の場合、コンクリートと樹脂製のU字溝は化学的な接着性(親和性)が低く、また樹脂製のU字溝の側壁が周囲の土圧や成形ひずみ等により内側に倒れやすいものであるため、コンクリートとU字溝との間に隙間ができる恐れがある。コンクリートとU字溝との間に隙間ができると、その隙間に水が浸入し、U字溝が浮いたり、コンクリートにひび割れなどが生じる恐れがある。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、コンクリートと樹脂製のU字溝との間に隙間ができることを抑制するシステムを提供することをその目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るシステムは、樹脂製のU字溝と、少なくともU字溝の側壁から側壁の外側に延伸し、U字溝の両側壁の外側に配置されるコンクリートに固定される金属製の部材を有し、金属製の部材を用いて、コンクリートとU字溝との間に隙間ができることを抑制する隙間抑制装置と、を備える。
【0008】
本態様によれば、システムが、コンクリートに固定される金属製の部材を有する隙間抑制装置を備えるため、コンクリートと親和性が低い樹脂製のU字溝を用いた場合でも、コンクリートと樹脂製のU字溝との間に隙間ができることを抑制することができる。
【0009】
上記態様において、隙間抑制装置は、U字溝の流路方向に対し垂直の幅方向に沿って前記U字溝の両側壁を貫通し、当該U字溝の両側壁の外側に位置する外側部分をコンクリートに固定されるように構成された金属製の貫通部材であって、金属製の部材である金属製の貫通部材、と、U字溝の両側壁の内側において貫通部材に支持され、U字溝の両側壁をその外側にある前記コンクリートに押し付けるように構成された、押し付け部材と、を備える。
【0010】
上記態様において、押し付け部材は、U字溝の側壁を内側から押圧する押圧部を有し、押圧部は、貫通部材が挿通する挿通孔を有するようにしてよい。
【0011】
上記態様において、押し付け部材は、貫通部材の軸周りに回転できるように貫通部材に支持されているようにしてよい。
【0012】
上記態様において、押し付け部材は、支持された貫通部材の軸に対して垂直の断面形状が山型を有するように構成されるようにしてよい。
【0013】
上記態様において、当該システムは、複数のU字溝を有し、複数のU字溝は、流路方向に沿って、隣り合うU字溝の一部が互いに重なり合うように連結され、貫通部材は、隣り合うU字溝の連結部分の両側壁を貫通しているようにしてよい。
【0014】
上記態様において、貫通部材は、異径鉄筋であってよい。
【0015】
上記態様において、隙間抑制装置は、U字溝の各側壁に締結され、U字溝の各側壁の外側に延び、当該U字溝の各側壁の外側に位置する外側部分がコンクリートに固定されるように構成された、金属製の締結部材と、を備える。
【0016】
上記態様において、締結部材は、U字溝の各側壁の内側に延び、当該システムは、U字溝の両側壁の内側において締結部材に支持され、U字溝の両側壁の間隔を維持するように構成されたスペーサを、さらに備えるようにしてよい。
【0017】
上記態様において、スペーサは、締結部材に対し着脱自在に構成されるようにしてよい。
【0018】
上記態様において、スペーサは、締結部材が嵌め込まれる切り欠き部を有するようにしてよい。
【0019】
上記態様において、スペーサは、締結部材の軸周りに回転することを抑制する回転抑制部を有するようにしてよい。
【0020】
上記態様において、回転抑制部は、U字溝の側壁の上面に延びる板状部を有するようにしてよい。
【0021】
上記態様において、当該システムは、複数のU字溝を有し、複数のU字溝は、流路方向に沿って、隣り合うU字溝の一部が互いに重なり合うように連結され、締結部材は、隣り合うU字溝の連結部分の各側壁に締結されているようにしてよい。
【0022】
上記態様において、当該システムは、U字溝の側壁の内側上部と、U字溝の側壁の上面の少なくとも一部とを覆い、U字溝の側壁に沿って設けられたカバー部材を、さらに備えるようにしてよい。
【0023】
上記態様において、当該システムは、複数の前記U字溝と複数のカバー部材を有し、複数のU字溝は、流路方向に沿って、隣り合うU字溝の一部が互いに重なり合うように連結された連結部分を有し、複数のカバー部材は、複数のU字溝の側壁に沿って連続して設けられ、隣り合うカバー部材同士の接続部が、隣り合うU字溝の連結部分に位置しないように配置されるようにしてよい。
【0024】
上記態様において、当該システムは、カバー部材の少なくとも一部がコンクリートに固定されるように構成されているようにしてよい。
【0025】
上記態様において、金属製の部材が、U字溝の側壁に沿って複数設けられ、当該システムは、U字溝の両側壁の外側において金属製の部材同士を接続し、コンクリートに固定される金属製の接続部材を、さらに備えるようにしてもよい。
【0026】
上記態様において、当該システムは、U字溝に設けられ、固化前のコンクリート内においてU字溝が浮上することを抑制する浮上抑制部材を、さらに備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、コンクリートと樹脂製のU字溝との間に隙間ができることを抑制するシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】第1実施形態に係るシステムの構成の概略の一例を示す説明図である。
【
図2】第1実施形態に係るシステムの構成の概略の一例を示す説明図である。
【
図3】U字溝の両側壁に貫通部材が貫通している構成を示す、システムの縦断面の説明図である。
【
図4】貫通部材に支持された押し付け部材の表面側の斜視図である。
【
図5】貫通部材に支持された押し付け部材の裏面側の斜視図である。
【
図6】互いに連結された2つのU字溝の上面図である。
【
図7】互いに連結された2つのU字溝の側面図である。
【
図9】押し付け部材がU字溝の両側壁の間に入れられる工程を示す説明図である。
【
図10】貫通部材が貫通孔及び挿通孔に挿通され、側壁及びカバー部材を貫通する工程を示す説明図である。
【
図11】U字溝の周囲にコンクリートが設けられた構成を示す、システムの縦断面の説明図である。説明図である。
【
図12】第2実施形態に係るシステムの構成の概略の一例を示す説明図である。
【
図13】第2実施形態に係るシステムの構成の概略の一例を示す説明図である。
【
図15】締結部材がU字溝の両側壁に締結された構成を示す、システムの縦断面の説明図である。
【
図16】スペーサが締結部材に支持された構成を示す、システムの縦断面の説明図である。
【
図18】第2実施形態のシステムの設置例を示す説明図である。
【
図19A】締結部材がU字溝の両側壁に挿通される工程を示す説明図である。
【
図19B】締結部材がU字溝の両側壁に締結される工程を示す説明図である。
【
図20】U字溝の周囲にコンクリートが設けられた構成を示す、第2実施形態のシステムの縦断面の説明図である。請求項追加分
【
図21】コンクリートに固定される金属製の部材同士を接続する接続部材を設けたシステムの構成の一例を示す説明図である。
【
図22】U字溝に浮上抑制部材を設けたシステムの構成の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態の一例について説明する。
【0030】
<第1実施形態>
図1及び
図2は、第1実施形態に係るシステム1の構成の概略の一例を示す説明図である。システム1は、樹脂製のU字溝10と、カバー部材11と、金属製の貫通部材12と、押し付け部材13を備えている。第1実施形態において、隙間抑制装置は、貫通部材12と押し付け部材13を有している。
【0031】
U字溝10は、一方向に延びる流路Aを形成し、流路方向Xに対し垂直の断面が略U字形状を有するように構成されている。U字溝10の形状は、特に限定されるものではなく、底面が湾曲せず平面状のものや、側面が湾曲、屈曲しているもの、側面の一部が内側或いは外側に凹んでいるもの等を含む。U字溝10は、側壁40、41と底壁42を有する。側壁40、41は、流路方向Xに対し垂直の幅方向Yの両側に設けられ、互いに対向する。側壁40、41は、板面が上に向いた板状の上面40a、41bを有している。底壁42は、側壁40と側壁41の下端同士を接続する。側壁40、41及び底壁42の内側に流路Aが形成される。
【0032】
U字溝10は、HDPE(高密度ポリエチレン)などの軟質の樹脂製である。U字溝10は、一体成形されている。側壁40、41及び底壁42は、流路方向Xに沿って凹部50と凸部51が交互に配置されるような凹凸形状を有する。U字溝10は、柔軟性及び収縮性を有し、流路方向Xを湾曲させることができる。なお、U字溝10の材質は、HDPEに限られず、他の種類の樹脂であってもよい。また、U字溝10の材質は、樹脂以外の物質を含むものであってもよい。
【0033】
カバー部材11は、U字溝10の側壁40、41の上部に沿って延設されている。カバー部材11は、流路方向Xに対し垂直の断面がL字形状を有する。カバー部材11は、側壁40、41の内側上部を覆う縦板部11aと、側壁40、41の上面40a、41aを覆う横板部11bを有している。カバー部材11は、U字溝10よりも硬質の塩化ビニルなどの樹脂製である。カバー部材11は、樹脂製に限られず、金属製であってもよい。カバー部材11は、U字溝10の側壁40、41に対し、ボルト等で固定されていてよい。
【0034】
貫通部材12は、例えば異形鉄筋である。貫通部材12は、コンクリートとの定着性が高い。貫通部材12は、U字溝10の幅方向Yの寸法よりも長い。
図3に示すように貫通部材12は、幅方向Yに沿って延設され、一方のU字溝10の側壁40の外側から側壁40及びカバー部材11を貫通し、U字溝10の内部を通って、他方のカバー部材11及び側壁41を貫通し、側壁41の外側に突出している。貫通部材12の各側壁40、41から突出した外側部分12aは、例えば50mm以上の長さを有することが好ましく、200mm以上の長さがより好ましい。貫通部材12は、側壁40、41とカバー部材11に形成された貫通孔70を通って側壁40、41及びカバー部材11を貫通している。外側部分12aは、U字溝10の設置時にコンクリートに固定される部分となる。
図1及び
図2に示すように貫通部材12は、U字溝10の流路方向Xに沿った複数個所、例えば3か所に設けられる。貫通部材12は、例えばU字溝10の流路方向Xの両端付近と中央付近に設けられる。なお、貫通部材12は、異径鉄筋の他、コンクリートと定着性の高い他の金属製の部材であってもよい。
【0035】
貫通部材12は、メッキ等の防食処理をされていてよい。メッキは、溶融亜鉛メッキであってよい。
【0036】
押し付け部材13は、U字溝10の両側壁40、41の内側において貫通部材12に支持され、U字溝10の両側壁40、41を外側に押圧するように構成されている。
図4は、貫通部材12に支持された押し付け部材13の表面側の斜視図であり、
図5は、貫通部材12に支持された押し付け部材13の裏面側の斜視図である。なお、
図1、
図2に示すシステム1の設置時の押し付け部材13の上面側を「表面」とし、下面側を「裏面」とする。
【0037】
押し付け部材13は、例えば鉄製である。押し付け部材13は、例えば溶融亜鉛メッキ等で防食処理されている。
図4及び
図5に示すように押し付け部材13は、L字状に接続された2つの板部80、81と、板部80、81の両端に設けられた押圧部82、83を有している。
【0038】
板部80、81は、板面が貫通部材12に向き、貫通部材12の軸方向(U字溝10に取り付けられた際の幅方向Y)に長い板形状を有している。板部80、81は、
図3に示すように、例えばU字溝10の幅方向Yの内側寸法(外力が付加されていない状態での、側壁40の内側のカバー部材11と側壁41の内側のカバー部材11との間の距離)と同じかそれよりよりも長い幅方向Yの寸法を有している。
図4及び
図5に示すように板部80、81は、互いに略直角に接続され、頂部85を形成している。板部80、81は、貫通部材12の軸方向に垂直の断面(U字溝10に取り付けられた際の流路方向Xに沿った断面)の形状が山型になるように構成されている。
【0039】
押圧部82、83は、板面が幅方向Yに向くような略正方形の板形状を有している。押圧部82、82は、互いに平行で対向している。押圧部82、83の中央には、挿通孔82a、83aが形成され、その挿通孔82a、83aに貫通部材12が挿通している。挿通孔82a、83aは、貫通部材12の外径よりもわずかに大きな内径を有する。押し付け部材13は、貫通部材12の軸周りに回転自在である。なお、押し付け部材13の材質は、鉄製に限られず、他の金属、或いは金属以外の物質であってもよい。押し付け部材13は、U字溝10よりも硬い材質であるとよい。
【0040】
図6は、互いに連結された2つのU字溝10の上面図である。
図7は、互いに連結された2つのU字溝10の側面図である。
図6及び
図7に示すようにU字溝10は、他のU字溝10と流路方向Xに互いに連結することができるように構成されている。複数のU字溝10は、流路方向Xに沿って、隣り合うU字溝U10の一部が互いに重なり合うように連結される。すなわち、各U字溝10は、流路方向Xの前部と後部に、他のU字溝10と重なって連結される連結部分10aを有する。隣り合うU字溝10は、各U字溝10の凹凸形状が互いに嵌合して連結部分10aを構成している。システム1は、多数のU字溝10が連結されて使用される。
【0041】
連続する複数のU字溝10の側壁40、41の上部には、複数のカバー部材11が連続して設けられている。隣り合うカバー部材11同士の接続部P(各カバー部材11の端部)は、U字溝10の連結部分10aに位置しないように配置されている。すなわち、カバー部材11の接続部PとU字溝10の連結部分10aは、流路方向Xにずれている。カバー部材11の接続部Pは、例えばU字溝10の流路方向Xの中央付近に位置している。
【0042】
図7に示すように側壁40、41とカバー部材11を貫通する貫通孔70は、例えば、U字溝10の連結部分10aと、U字溝10の中央部分に設けられている。よって、貫通部材12は、U字溝10の連結部分10aとU字溝10の中央部分において、側壁40、41及びカバー部材11を貫通する。
【0043】
次に、第1実施形態におけるシステム1の設置方法の一例について説明する。
図8は、システム1の設置例を示す説明図である。
【0044】
先ず、
図1及び
図2に示すように貫通部材12及び押し付け部材13がU字溝10に取り付けられる。このとき、
図9に示すように押し付け部材13がU字溝10の両側壁40、41の間に入れられる。押し付け部材13は、裏面側が上になるように両側壁40、41間に入れられる。こうして、
図10に示すように押し付け部材13は、両側壁40、41の内側上部のカバー部材11の縦板部11aの間に挟まれる。押し付け部材13の押圧部82、83の挿通孔82a、83aと側壁40、41及びカバー部材11の貫通孔70の位置が揃えられる。
【0045】
次に、貫通部材12が、貫通孔70及び挿通孔82a、83aに挿通され、側壁40、41及びカバー部材11を貫通する。
図3に示すように貫通部材12の外側部分12aは、幅方向Yの左右で同程度の長さにする。
【0046】
次に、押し付け部材13が、貫通部材12の軸周りに回転され、
図1及び
図2に示したように押し付け部材13の頂部85が上になる。押し付け部材13は、カバー部材11(U字溝10)よりも高い位置に出っ張らない。押し付け部材13と貫通部材12は、各U字溝10の中央部分と、流路方向Xに隣り合うU字溝10の連結部分10aに取り付けられる。
【0047】
次に、U字溝10が、
図8に示すように溝が掘られた地面に敷設される。次に、U字溝10の周辺にコンクリート100が打設される。コンクリート100は、U字溝10に沿って側壁40、41の周囲に形成される。
【0048】
このとき、
図11に示すようにコンクリート100は、地面上の貫通部材12の外側部分12a、側壁40、41及びカバー部材11の横板部11bの周囲に流し込まれる。側壁40、41は、押し付け部材13によりコンクリート100に押し付けられている。その後コンクリート100が固化する。コンクリート100は、貫通部材12の外側部分12aを包含している。押し付け部材13により側壁40、41がコンクリート100に押し付けられた状態で、コンクリート100と貫通部材12が完全に固定される。こうして、システム1の設置工程が終了する。
【0049】
本実施の形態によれば、システム1が、樹脂製のU字溝10と、U字溝10の幅方向Yに沿って両側壁40、41を貫通しコンクリート100に固定されるように構成された金属製の貫通部材12と、U字溝10の両側壁40、41の内側において貫通部材12に支持され、U字溝10の両側壁40、41をコンクリート100に押し付けるように構成された押し付け部材13と、を備える。かかる構成により、コンクリート100と金属製の貫通部材12との定着性を確保した状態で、押し付け部材13が、U字溝10の側壁40、41をコンクリート100に押し付けることができる。これにより、コンクリート100と親和性が低い樹脂製のU字溝10を用いても、U字溝10の側壁40、41が周囲の土圧や成形ひずみ等により内側に倒れることを抑制することができる。この結果、コンクリート100と樹脂製のU字溝10との間に隙間ができることを抑制することができる。
【0050】
押し付け部材13は、U字溝10の側壁40、41を内側から押圧する押圧部82、83を有し、押圧部82、83は、貫通部材12が挿通する挿通孔82a、83aを有する。これにより、貫通部材12が押し付け部材13を貫通して支持するので、押し付け部材13が落下等することを防止することができる。
【0051】
押し付け部材13は、貫通部材12の軸周りに回転できるように貫通部材12に支持されているので、U字溝10の設置作業時や清掃時に押し付け部材13を適切な向きに回転させることができる。
【0052】
押し付け部材13は、貫通部材12の軸方向に垂直の断面形状が山型を有するように構成されている。これにより、例えば山型の頂部85を上にして、押し付け部材13に雨水、雪、草木が押し付け部材13上に溜まることを抑制することができる。
【0053】
複数のU字溝10は、流路方向Xに沿って、隣り合うU字溝10の一部が互いに重なり合うように連結され、貫通部材12は、隣り合うU字溝10の連結部分10aの両側壁40、41を貫通している。これにより、貫通部材12が、隣り合うU字溝10同士を流路方向Xと上下方向に固定する役割も果たし、別途ねじなどの固定部材を設ける必要がなく、システム1の構造が簡略化され、設置作業も容易になる。
【0054】
貫通部材12は、異径鉄筋であり、表面に凹凸があるので、コンクリート100との定着性が高い。これにより、貫通部材12とコンクリート100がしっかり固定され、そのコンクリート100に対し側壁40、41を押し付けることができる。この結果、コンクリート100と樹脂製のU字溝10との間に隙間ができることを抑制することができる。
【0055】
システム1は、複数のカバー部材11を有し、複数のカバー部材11は、複数のU字溝10の側壁40、41に沿って連続して設けられ、隣り合うカバー部材11同士の接続部Pが、隣り合うU字溝10の連結部分10aに位置しないように配置されている。これにより、隣り合うU字溝10の連結強度が向上する。また、カバー部材11により連結部分10aの一部が覆われるので、U字溝10の見た目もよくなる。
【0056】
システム1は、カバー部材11の少なくとも一部(横板部11b)がコンクリート100に固定されるように構成されている。これにより、カバー部材11とコンクリート100の接着し、この結果、U字溝10とコンクリート100が離れることが、さらに抑制される。また、U字溝10とコンクリート100との境界に水が浸入することも抑制することができる。
【0057】
本実施形態における押し付け部材13や貫通部材12の形状や構造は、上記実施の形態のものに限られない。
【0058】
<第2実施形態>
図12及び
図13は、第2実施形態に係るシステム1の構成の概略の一例を示す説明図である。第2実施形態にかかるシステム1は、樹脂製のU字溝10と、金属製の締結部材110と、スペーサ111を備えている。当該システム1は、第1実施形態の貫通部材12及び押し付け部材13に代えて、締結部材110とスペーサ111を備える。すなわち、第2実施形態において、隙間抑制装置は、締結部材110とスペーサ111を有している。
【0059】
締結部材110は、U字溝10の各側壁40、41に締結され、U字溝10の各側壁40、41の外側に延び、当該U字溝10の各側壁40、41の外側に位置する外側部分がコンクリートに固定されるように構成されている。
【0060】
図14は、締結部材110及びスペーサ111の構成を示す斜視図である。
図15は、U字溝10の各側壁40、41に締結された締結部材110の構成を示す説明図である。
【0061】
図14及び
図15に示すように締結部材110は、外周面に螺子を有するボルトである。締結部材110は、金属製であり、表面に凹凸があることから、コンクリートのとの定着性が高い。締結部材110は、ユニクロメッキ等で防食処理されている。
図14に示すように締結部材110は、U字溝10の各側壁40、41の内側から、各側壁40、41を貫通し、各側壁40、41の外側に突出する長さを有している。締結部材110の各側壁40、41よりも内側の内側部分110aには、ナット120が設けられている。締結部材110の各側壁40、41よりも外側の外側部分110bには、固定板121が設けられている。固定板121は、板面が締結部材110の軸方向に向いた方形状を有し、締結部材110に溶接固定されている。ナット120が、各側壁40、41とカバー部材11の縦板部11aを挟んで固定板121に対し締め付けられることで、各締結部材110は、各々の側壁40、41に締結されている。
【0062】
図16は、U字溝10の各側壁40、41の内側で締結部材110に支持されたスペーサ111の構成を示す説明図である。
図15に示すようにスペーサ111は、U字溝10の両側壁40、41の内側において締結部材110に支持され、U字溝10の両側壁40、41の間隔を維持するように構成されている。スペーサ111は、締結部材110に対し着脱自在に構成されている。スペーサ111は、鉄製であってよい。スペーサ111の材質は、他の金属、或いは金属以外の物質であってもよい。スペーサ111は、U字溝10よりも硬い材質であるとよい。スペーサ111は、溶融亜鉛メッキ等で防食処理されていてもよい。
【0063】
図17は、スペーサ111を裏面側から見た斜視図である。
図14及び
図15に示すようにスペーサ111は、L字状に接続された2つの板部130、131と、板部130、131の両端に設けられた側板部132、133を有している。
【0064】
板部130、131は、U字溝10の両側壁40、41の間の距離と同程度に長い長方形の板形状を有している。
図16に示すように例えば板部130、131は、側壁40、41の内側のカバー部材11間の距離よりもナット120分だけ短い長手方向(U字溝10に取り付けられた際の幅方向Y)の寸法を有している。
図14及び
図17に示すように板部130、131は、互いに略直角に接続され頂部135を形成しており、スペーサ111の長手方向に垂直の断面(U字溝10に取り付けられた際の流路方向Xに沿った断面)の形状が山型になるように構成されている。
【0065】
側板部132、133は、板面がスペーサ111の長手方向に向くような略正方形の板形状を有している。側板部132、133は、互いに平行で対向している。側板部132、133は、締結部材110が嵌め込まれる切り欠き140を有している。切り欠き140は、板部130、131の頂部135と反対の下部に設けられている。
【0066】
スペーサ111は、さらに回転抑制部150を有している。回転抑制部150は、板面が下部に向き、側板部132、133の頂部135から外側に延びる板状部を有している。
図16に示すようにスペーサ111がU字溝10に取り付けられた際に、回転抑制部150は、カバー部材11の横板部11b上まで延びているように構成されている。
【0067】
なお、第2実施形態の他の構成は、例えば第1実施形態と同様であり、説明を省略する。例えば、
図6及び
図7に示した多数のU字溝10が連結されて使用される構成は、第2実施形態でも採用できる。
【0068】
次に、第2実施形態におけるシステム1の設置方法の一例について説明する。
図18は、システム1の設置例である。
【0069】
先ず、締結部材110がU字溝10に取り付けられる。このとき、
図19Aに示すように締結部材110がU字溝10の各側壁40、41に対し、外側から差し込まれる。このとき、締結部材110は、側壁40、41及びカバー部材11の貫通孔70を貫通する。
【0070】
次に、
図19Bに示すように締結部材110の内側部分110aにナット120が取り付けられる。そして、
図15に示したように締結部材110が、ナット120と固定板121により各側壁40、41に締結される。
【0071】
次に、
図16に示すようにスペーサ111が、締結部材110の内側部分110a上に載せられ、締結部材110に支持される。このとき、スペーサ111の切り欠き140に締結部材110が嵌め込まれる。また、回転抑制部150は、カバー部材11の横板部11bに支持される。スペーサ111の側板部132、133は、例えば各側壁40、41の内側にあるナット120(或いはカバー部材11)に当接し、側壁40、41間の距離を一定に維持する。
【0072】
次に、U字溝10が、
図18に示すように溝が掘られた地面に設置される。次に、U字溝10の周辺にコンクリート100が打設される。コンクリート100は、U字溝10に沿って側壁40、41の周囲に打設される。
【0073】
このとき、
図20に示すようにコンクリート100は、地面上の締結部材110の外側部分110b、側壁40、41及びカバー部材11の周囲に流し込まれる。側壁40、41間の距離は、スペーサ111により一定に維持されている。その後コンクリート100が固化する。コンクリート100は、締結部材110の外側部分110bを包含する。スペーサ111により側壁40、41の間の距離が維持された状態で、コンクリート100と締結部材110が完全に固定される。U字溝10の側壁40、41は、締結部材110を介してコンクリート100に固定される。その後、例えばスペーサ111が締結部材110から取り外される。こうして、システム1の設置工程が終了する。
【0074】
本実施の形態によれば、樹脂製のU字溝10と、U字溝10の各側壁40、41に締結され、U字溝10の各側壁40、41の外側に延びてコンクリート100に固定されるように構成された金属製の締結部材110と、を備える。かかる構成により、締結部材110とU字溝10の各側壁40、41とが締結される。そして、コンクリート100との定着性が高い金属製の締結部材110と、コンクリート100とが完全に固定される。これにより、コンクリート100と親和性が低い樹脂製のU字溝10を用いても、U字溝10の側壁40、41が周囲の土圧や成形ひずみ等により内側に倒れることを抑制することができる。この結果、コンクリート100と樹脂製のU字溝10との間に隙間ができることを抑制することができる。
【0075】
システム1は、U字溝10の両側壁40、41の間隔を維持するスペーサ111を備えている。これにより、例えばコンクリート100が固化するまでの間にU字溝10の側壁40、41が内側に倒れることを抑制することができる。
【0076】
スペーサ111は、締結部材110に対し着脱自在に構成されている。これにより、例えばコンクリート100が固化した後にスペーサ111を締結部材110から外すことができ、この結果、例えば草木がスペーサ111に引っ掛かるようなことがなくなる。また、U字溝10の清掃時等にスペーサ111を外すことができ、U字溝10を清掃しやすくなる。
【0077】
スペーサ111は、締結部材110が嵌め込まれる切り欠き部140を有する。これにより、スペーサ111を締結部材110に取り付けやすくなり、また取り外しやすくなる。
【0078】
スペーサ111は、締結部材110の軸周りに回転することを抑制する回転抑制部150を有する。これにより、スペーサ111が回転して締結部材110から落下することを抑制することができる。
【0079】
回転抑制部150は、U字溝10の側壁40、41の上面40a、40bに延びる板状部を有する。これにより、スペーサ111の回転を好適に抑制することができる。
【0080】
複数のU字溝10は、流路方向Xに沿って、隣り合うU字溝10の一部が互いに重なり合うように連結され、締結部材110は、隣り合うU字溝10の連結部分10aの各側壁40、41に締結されている。これにより、締結部材110が、隣り合うU字溝10同士を流路方向X及び上下方向に固定する役割も果たし、別途ねじなどの固定部材を設ける必要がなく、システム1の構造が簡略化され、設置作業も容易になる。
【0081】
本実施形態の締結部材110やスペーサ111の形状や構造は、上記実施の形態のものに限られない。システム1は、スペーサ111を備えないものであってよい。
【0082】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0083】
例えばカバー部材11やU字溝10の形状や構造は、上記実施の形態のものに限られない。システム1は、カバー部材11を備えていなくてよい。
【0084】
以上の実施形態において、システム1は、U字溝10の両側壁40、41の外側において金属製の部材同士を接続してコンクリートに固定される金属製の接続部材をさらに備えてもよい。
図21に示すように例えばシステム1は、金属製の部材である貫通部材12同士を接続する金属製の接続部材200を有している。金属製の接続部材200は、U字溝10の両側壁40、41の外側において流路方向Xに延伸し、複数の貫通部材12同士を接続する。金属製の接続部材200には、異径鉄筋などの表面に凹凸があるものが用いられてもよい。これより、コンクリートに固定される貫通部材12のコンクリートに対する定着性を高め、コンクリートの強度を増すことができる。なお、接続部材200は、貫通部材12に代えて、第2実施形態における締結部材110同士を接続してもよい。
【0085】
以上の実施形態において、
図22に示すように、システム1は、U字溝10に設けられ、固化前のコンクリート内においてU字溝10が浮上することを抑制する浮上抑制部材210を備えてもよい。例えば浮上抑制部材210は、ボルト締め等でU字溝10の底部42に固定される。浮上抑制部材210は、U字溝10の幅方向Yの長さよりも長い細長形状を有する。浮上抑制部材210は、その長手方向を幅方向Yに向けた状態で、U字溝10の底部42に固定される。浮上抑制部材210の両端部は、U字溝10の底部42から両側壁40、41の外側に突出している。浮上抑制部材210は、U字溝10の流路方向Xに沿った複数個所に設けられる。浮上抑制部材210は、U字溝10の流路方向Xにおいて貫通部材12と同じ位置に設けられてもよい。浮上抑制部材210は、金属製、樹脂製などであってよい。これにより、コンクリートが固化するまでに、U字溝10が地下水位によって浮上することを防止することができる。なお、浮上抑制部材210は、第2実施形態におけるU字溝10に設けられてよい。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、コンクリートと樹脂製のU字溝との間に隙間ができることを抑制するシステムを提供する際に有用である。
【符号の説明】
【0087】
1 システム
10 U字溝
11 カバー部材
12 貫通部材
13 押し付け部材
40、41 側壁
100 コンクリート
X 流路方向
Y 幅方向