(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166270
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】ラベル帳票
(51)【国際特許分類】
G09F 3/00 20060101AFI20231114BHJP
G09F 3/02 20060101ALI20231114BHJP
B31D 1/02 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
G09F3/00 P
G09F3/00 D
G09F3/02 C
G09F3/02 Q
B31D1/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022077201
(22)【出願日】2022-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】000186566
【氏名又は名称】小林クリエイト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135460
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 康利
(74)【代理人】
【識別番号】100084043
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 喜多男
(74)【代理人】
【識別番号】100142240
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 優
(72)【発明者】
【氏名】西澤 文子
(72)【発明者】
【氏名】高取 奨
(72)【発明者】
【氏名】垣ヶ原 円美
【テーマコード(参考)】
3E075
【Fターム(参考)】
3E075AA07
3E075BA83
3E075CA01
3E075CA02
3E075DB12
3E075DB22
3E075DD02
3E075GA04
(57)【要約】
【課題】カール搬送方式での印字に適し、かつ、二片のラベル片の貼り合せが容易なラベル帳票を提供する。
【解決手段】台紙3上に、二片のラベル片5,6が剥離可能に貼着され、台紙3上で、一方のラベル片5を、他方のラベル片6に貼り合せて、二片のラベル片5,6を貼り合せた状態で、台紙3から剥離するよう構成されたラベル帳票1にあって、台紙3上に、台紙3に対して剥離困難に貼着された非ラベル片25,26を、ラベル片5,6と隣接するように配置する。かかる構成とすれば、ラベル片5,6と非ラベル片25,26の隣接する端縁同士が干渉することにより、非ラベル片25,26と隣接する部分では、ラベル片5,6の端縁が台紙3から捲り上がり難くなる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台紙上に、二片のラベル片が剥離可能に貼着され、
前記台紙上で、一方の前記ラベル片を、他方の前記ラベル片に貼り合せて、二片の前記ラベル片を貼り合せた状態で、前記台紙から剥離するよう構成されたラベル帳票であって、
前記台紙上には、前記台紙に対して剥離困難に貼着された非ラベル片が、前記ラベル片と隣接するように配置されていることを特徴とするラベル帳票。
【請求項2】
隣接配置される前記ラベル片及び前記非ラベル片は、共通の基材層と粘着剤層を備え、前記粘着剤層を介して前記台紙に対して貼着されており、
隣接配置される前記ラベル片及び前記非ラベル片の境界には、ハーフカット線が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のラベル帳票。
【請求項3】
前記ラベル片は矩形状をなしており、
前記ラベル片の少なくとも一辺側は、前記台紙上に前記非ラベル片が隣接配置されていないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のラベル帳票。
【請求項4】
前記台紙の表面には、前記ラベル片の貼着部位の全域に剥離剤層が形成され、前記非ラベル片の貼着部位の一部又は全部に、剥離剤層が形成されていないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のラベル帳票。
【請求項5】
前記一方のラベル片は、前記他方のラベル片よりも大きく、
前記他方のラベル片に隣接する前記非ラベル片には、表面に剥離剤層が形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のラベル帳票。
【請求項6】
二片の前記ラベル片は矩形状をなしており、
前記台紙上に、谷折り可能な第一の折り線と、前記第一の折り線と平行な、山折り可能な第二の折り線が形成されており、
前記一方のラベル片は、前記第二の折り線を跨ぐようにして前記台紙に貼着され、
前記台紙を前記第一の折り線で谷折りにし、前記一方のラベル片を部分的に剥離し、前記第二の折り線で山折りにしてZ状に折り畳むことにより、前記一方のラベル片を前記他方のラベル片の上に貼着し得るよう構成されており、
前記非ラベル片は、前記一方のラベル片の、前記第二の折り線と直交する辺と隣接しており、前記第二の折り線と平行な辺とは隣接していないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のラベル帳票。
【請求項7】
前記非ラベル片は、前記第二の折り線の形成部位において、欠落しているか、括れていることを特徴とする請求項6に記載のラベル帳票。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二片のラベル片を貼り合せてラミネートラベルを作成するためのラベル帳票に関する。
【背景技術】
【0002】
台紙上に剥離可能に貼着された二片のラベル片を備え、ラベル片に所要情報を印字した後に、台紙を折り線でZ状に折り畳むことによって、二片のラベル片を貼り合せたラミネートラベルを作成可能なラベル帳票が知られている。かかるラベル帳票の多くは、台紙上の、一方のラベル片が貼着された部位に、他方のラベル片を上から直接貼り合せてラミネートラベルを作成するよう構成される(特許文献1~4参照)。また、台紙上の、ラベル片が貼着されていない部位に、二片のラベル片を順番に貼り合せてラミネートラベルを作成するものも提案されている(特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3686351号公報
【特許文献2】特許4374214号公報
【特許文献3】特許6139245号公報
【特許文献4】特許6860876号公報
【特許文献5】特開2021-179508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プリンタの用紙搬送方式には、用紙を直線的に搬送するストレート搬送方式と、搬送時に用紙を湾曲させるカール搬送方式があるが、上記特許文献のラベル帳票のラベル片への印字には、専らストレート搬送方式が用いられている。カール搬送方式では、ラベル帳票の湾曲時に、ラベル片の端部が捲れ上がって、ラベル片が剥がれ落ちるおそれがあるためである。かかる問題に対して、ラベル片を従来よりも強力に貼着して、ラベル帳票を湾曲させてもラベル片が捲り上がらないようにすることが提案されるが、かかる構成とした場合、ラベル片を貼り合せてラミネートラベルを作成する際に、ラベル片を台紙から剥がし難くなり作業性が低下してしまう。
【0005】
本発明は、かかる現状に鑑みて為されたものであり、カール搬送方式での印字に適し、かつ、二片のラベル片の貼り合せが容易なラベル帳票の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、台紙上に、二片のラベル片が剥離可能に貼着され、前記台紙上で、一方の前記ラベル片を、他方の前記ラベル片に貼り合せて、二片の前記ラベル片を貼り合せた状態で、前記台紙から剥離するよう構成されたラベル帳票であって、前記台紙上には、前記台紙に対して剥離困難に貼着された非ラベル片が、前記ラベル片と隣接するように配置されていることを特徴とするラベル帳票である。
【0007】
かかる構成にあっては、ラベル片と非ラベル片の隣接する端縁同士が干渉することにより、非ラベル片と隣接する部分では、ラベル片の端縁が台紙から捲り上がり難くなる。このため、ラベル片の、非ラベル片と隣接する側を、搬送方向に向けてプリンタで印字すれば、カール搬送方式でラベル帳票を湾曲させながら搬送しても、ラベル片が捲れ上がって剥落することがない。このため、本発明のラベル帳票はカール搬送方式での印字に適する。
一方で、ラベル片と非ラベル片の端縁同士は、ラベル片の剥離力を増大させるものでないため、本発明のラベル帳票は、ラベル片の端縁を台紙から捲り上げさえすれば、従来構成同様にラベル片を容易に剥離できる。また、台紙を強く反らせれば、ラベル片と非ラベル片の端縁同士が台紙上で離間して干渉しなくなるため、指で摘まんで屈曲させれば、非ラベル片が隣接配置された側からでも、ラベル片の端縁を容易に捲り上げることができる。このため、本発明のラベル帳票は、従来構成同様に、二片のラベル片を容易に貼り合せることができる。
【0008】
本発明にあって、隣接配置される前記ラベル片及び前記非ラベル片は、共通の基材層と粘着剤層を備え、前記粘着剤層を介して前記台紙に対して貼着されており、隣接配置される前記ラベル片及び前記非ラベル片の境界には、ハーフカット線が設けられている構成が提案される。
【0009】
かかる構成によれば、ラベル片と非ラベル片を繋がった状態で台紙に貼着してから、ハーフカット線を形成して両者を分けることができるため、ラベル片と非ラベル片を台紙に貼着する工程が一度で済み、また、ラベル片と非ラベル片を台紙上で隣接配置し易くなる。
【0010】
また、上記構成にあって、前記ラベル片は矩形状をなしており、前記ラベル片の少なくとも一辺側は、前記台紙上に前記非ラベル片が隣接配置されていない構成が提案される。
【0011】
かかる構成にあっては、非ラベル片が隣接配置される側を搬送方向に向けて印字することで、カール搬送時にラベル片の端縁が捲れ上がるのをより確実に防止でき、また、ラミネートラベルの作成時には、非ラベル片が隣接配置されない側から、ラベル片の端縁を捲り上げることで、ラベル片を一層容易に剥離できる。
【0012】
また、本発明にあって、前記台紙の表面には、前記ラベル片の貼着部位の全域に剥離剤層が形成され、前記非ラベル片の貼着部位の一部又は全部に、剥離剤層が形成されていない構成が提案される。
【0013】
かかる構成にあっては、剥離剤や粘着剤、基材を複数種類使用することなく、剥離可能なラベル片と剥離困難な非ラベル片を低コストで配設できる。
る。
【0014】
また、本発明にあって、前記一方のラベル片は、前記他方のラベル片よりも大きく、
前記他方のラベル片に隣接する前記非ラベル片には、表面に剥離剤層が形成される構成が提案される。
【0015】
かかる構成では、一方のラベル片を他方のラベル片に貼り合せた際に、一方のラベル片の外周部が非ラベル片に貼着したとしても、貼り合せたラベル片を、当該貼着した非ラベル片から容易に剥がし取ることができる。
【0016】
また、本発明にあって、二片の前記ラベル片は矩形状をなしており、前記台紙上に、谷折り可能な第一の折り線と、前記第一の折り線と平行な、山折り可能な第二の折り線が形成されており、前記一方のラベル片は、前記第二の折り線を跨ぐようにして前記台紙に貼着され、前記台紙を前記第一の折り線で谷折りにし、前記一方のラベル片を部分的に剥離し、前記第二の折り線で山折りにしてZ状に折り畳むことにより、前記一方のラベル片を前記他方のラベル片の上に貼着し得るよう構成されており、前記非ラベル片は、前記一方のラベル片の、前記第二の折り線と直交する辺と隣接しており、前記第二の折り線と平行な辺とは隣接していない構成が提案される。
【0017】
かかる構成では、台紙を第一の折り線と第二の折り線でZ状に折り畳む際に、一方のラベル片を部分的に剥離するが、当該ラベル片を剥離する側の端縁には、非ラベル片が隣接配置されないため、当該ラベル片を比較的容易に捲り上げて、台紙をZ状に折り畳むことができる。
【0018】
また、上記構成では、前記非ラベル片は、前記第二の折り線の形成部位において、欠落しているか、括れている構成が提案される。
【0019】
かかる構成とすれば、非ラベル片に阻害されることなく、台紙を第二の折り線で容易に折り曲げ可能となる。
【発明の効果】
【0020】
以上に述べたように、本発明のラベル帳票はカール搬送方式での印字に適するため、従来構成に比べて、印字方法の選択幅が拡がり、利便性が向上する。一方で、本発明のラベル帳票は、二片のラベル片を容易に貼り合せることができるため、従来構成同様に、二片のラベル片を積層したラミネートラベルを容易に作成できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図3】(A)
図1中のY-Y線断面図である。(B)
図1中のZ-Z線断面図である。
【
図4】ラベル帳票1の短手方向からラベル片5,6を捲り上げた状態を示す斜視図である。
【
図5】ラベル帳票1の長手方向からラベル片5,6を捲り上げた状態を示す斜視図である。
【
図6】(A)は、内貼用の印字を施したラベル帳票1の表面図であり、(B)は、外貼用の印字を施したラベル帳票1の表面図である。
【
図7】内貼用ラミネートラベル作成時の操作手順を示すラベル帳票1の概略側面図である。
【
図8】内貼用ラミネートラベルAが完成した状態のラベル帳票1の表面図である。
【
図9】外貼用ラミネートラベル作成時の操作手順を示すラベル帳票1の概略側面図である。
【
図10】外貼用ラミネートラベルBが完成した状態のラベル帳票1の表面図である。
【
図11】(A)は、ラベル帳票1をカール搬送する態様を示す説明図であり、(B)は、ラベル片6を指で摘まんで剥離する態様を示す説明図である。
【
図12】変形例のラベル帳票1a~1dを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。なお、以下の実施例において、第一ラベル片5と第二ラベル片6が本発明に係るラベル片に相当する。また、第一折り線12が本発明に係る第一の折り線に相当し、第二折り線16又は第三折り線18が本発明に係る第二の折り線に相当する。
【0023】
図1,2に示すように、本実施例のラベル帳票1には、矩形状の台紙3の表面に、二片のラベル片5,6が貼着される。台紙3は、台紙本体7と剥離剤層8とによって構成される。剥離剤層8は、台紙本体7の表面の略全域に、シリコン等からなる剥離剤を塗工することによって形成される。ここで、剥離剤層8は、台紙3の略全域でなく、二片のラベル片5,6を貼着する辺りに限定して形成してもよい。台紙本体7の素材には、適宜の耐屈撓性を有する上質紙、合成紙等が用いられる。
【0024】
二片のラベル片5,6は、台紙3の上部と下部に夫々貼着される。台紙3の上部に貼着される第一ラベル片5は透明である。台紙3の下部に貼着される第二ラベル片6は不透明であり、その両面には地紋27が印刷されている。第一ラベル片5と第二ラベル片6は、いずれも正方形状をなしており、第一ラベル片5は、第二ラベル片6よりも一回り小さくなっている。
【0025】
台紙3の表面には、
図1に示すように、「第1シール」、「第2シール」、「山折りA」、「山折りB」、「谷折り」などの事前印刷情報10や、後述する指標28,29が印刷されている。なお、事前印刷情報10は、剥離剤層8の塗工前に台紙本体7に印刷される。事前印刷情報10の上に形成される剥離剤層8は透明であるため、事前印刷情報10の視認性が剥離剤層8によって損なわれることはない。また、台紙3には、長手方向を略二等分する位置に、台紙3を短手方向に横断するように、谷折り可能な第一折り線12が形成される。そして、第一折り線12を介して、第一ラベル片5が貼着される上側の第一担持部13と、第二ラベル片6が貼着される下側の第二担持部14が連成される。また、第一担持部13の所定位置には、山折り可能な第二折り線16が、第一折り線12と平行に形成される。そして、第二折り線16と第一折り線12間に位置する部分を第一折込片部17としている。同様に、第二担持部14の所定位置にも、山折り可能な第三折り線18が、第一折り線12と平行に形成される。そして、第三折り線18と第一折り線12間に位置する部分を第二折込片部19としている。かかる第一折り線12、第二折り線16、及び第三折り線18は、全てミシン目によって形成されるものであり、後述するように折り線12,16,18で台紙3をZ状に折り畳む時に、その折り畳み作業を容易に行い得るようになっている。
【0026】
図1,2に示すように、第一ラベル片5は、第一担持部13の略中央位置に、第二折り線16を跨ぐ状態で、剥離可能に貼着される。第一ラベル片5は、透明な第一基材20の裏面に、透明な粘着剤層21を形成してなるものである。第一基材20は、表面に印字可能な材料からなるものであり、PET樹脂などの平滑度の高い透明合成樹脂フィルムが好適に用いられ得る。また、この透明な第一ラベル片5には紫外線吸収加工が施されている。紫外線吸収加工は、第一基材20や粘着剤層21に紫外線吸収剤を混入することにより施され得る。なお、第一ラベル片5は、無色透明なものに限らず、材質を通して裏面側を透視可能な程度で着色することができる。また、第一基材20は複数のシートを積層したラミネート構造であってもよい。
【0027】
一方、
図1,2に示すように、第二ラベル片6は、第二担持部14の略中央位置に、第三折り線18を跨ぐ状態で、剥離可能に貼着される。上述のように、第二ラベル片6は、第一ラベル片5に比べて縦横の寸法がともに大きい正方形状をなしており、第一折り線12を挟んで第一ラベル片5と対向する位置に配置される。第二ラベル片6は、不透明な第二基材23の裏面に、透明な粘着剤層24を形成してなるものである。第二基材23は、合成紙やコート紙、上質紙などの印字可能な材料からなるものであり、その両面には地紋27が事前印刷される。地紋27は、第一ラベル片5や第二ラベル片6に印字される所要情報32(
図6参照)の視認性を阻害しない程度の色及び濃度とすることが好ましく、また、その印刷態様として網点印刷が望ましい。このように、第二ラベル片6に地紋27を事前印刷しておくことにより、ラミネートラベルの偽造を困難とし、その美観を向上させることができる。なお、この第二ラベル片6は、完全に光を遮断するものに限らず、材質を通して裏面側を透視できない程度に不透明であればよい。また、第二基材23は、複数のシートを積層したラミネート構造であってもよい。具体的には、粘着剤層を介して、不透明な紙基材の上に、透明シートを積層したものなどが提案される。
【0028】
本実施例では、第一ラベル片5と第二ラベル片6の厚みが略同じとなるように、第一基材20と第二基材23の厚みが設定され、これにより、第一ラベル片5の貼着部分と、第二ラベル片6の貼着部分とで、ラベル帳票1の厚みの実測値が略同じになるよう調整している。このようにすれば、ラベル帳票1を大きく傾かせることなく積み上げることができ、また、第一ラベル片5と第二ラベル片6の印字不良も低減できる。
【0029】
第二折り線16と第三折り線18は、第一折り線12を対称軸として略対称位置に形成され、かつ、第一ラベル片5と第二ラベル片6は、夫々の中心が第二折り線16又は第三折り線18と重なるように貼着されていることが好ましい。かかる構成であれば、台紙3をZ状に折り畳んだ時に、第一ラベル片5と第二ラベル片6の中心位置を容易に重ね合わせることができ、後述する内貼用ラミネートラベルAや外貼用ラミネートラベルBを作成する際に、位置ずれや皺を生じることなく、第一ラベル片5と第二ラベル片6とを貼り合わせることが可能となる。
【0030】
また、
図1に示すように、第一担持部13には、台紙3の表面に、第一ラベル片5に対する第二ラベル片6の貼着位置を示す指標28が事前印刷される。かかる指標28は、第二ラベル片6の貼着位置の四隅を夫々示すL形指標であり、後述する内貼用ラミネートラベルAを作成する際に、各L形指標に四隅を一致させるように第二ラベル片6を第一ラベル片5に積層することにより、正確に位置合わせできる。
【0031】
一方、第二担持部14に関しては、第二ラベル片6の表面に、第一ラベル片5の貼着位置を示す指標29が事前印刷される。この指標29は、第一担持部13の指標28と同様に、第一ラベル片5の貼着位置の四隅を夫々示すL形指標であり、後述する外貼用ラミネートラベルBを作成する際に、各L形指標に四隅を一致させるように第一ラベル片5を第二ラベル片6に積層することにより、正確に位置合わせできる。
【0032】
図1,3(A)に示すように、第一担持部13には、短冊形状をなす四片の非ラベル片25が貼着される。二片の非ラベル片25は、第一ラベル片5の左辺の上部と下部に隣接するように貼着され、残り二片の非ラベル片25は、第一ラベル片5の右辺の上部と下部に隣接するように貼着される。かかる非ラベル片25は、第一ラベル片5と一体のシートとして台紙3に貼着され、貼着後に、当該シートを切断して台紙3を切断しないハーフカット線30を、第一ラベル片5と非ラベル片25の境界に沿って形成することによって、第一ラベル片5から切離されたものである。すなわち、非ラベル片25は、第一ラベル片5と共通の第一基材20と粘着剤層21を備えている。
【0033】
第一ラベル片5が台紙3に剥離可能に貼着されるのに対して、非ラベル片25は、台紙3に剥離困難に貼着される。第一担持部13の表面に形成される剥離剤層8は、第一ラベル片5の貼着部位全域を含み、かつ、非ラベル片25の貼着部位を含まないよう形成されているためである。すなわち、本実施例では、
図3(A)に示すように、第一ラベル片5は、台紙本体7の表面に形成された剥離剤層8に貼着することで、台紙3から剥離容易となり、非ラベル片25は、剥離剤層8でなく台紙本体7に完全接着の状態で貼着することで、台紙3から剥離困難となっている。かかる構成のように、剥離剤層8の有無によって、剥離可能なラベル片5と剥離困難な非ラベル片25を配設すれば、剥離剤や粘着剤、基材を複数種類使用することなく、第一ラベル片5と非ラベル片25を低コストで配設できる。
【0034】
また、本実施例では、
図3(A)に示すように、非ラベル片25の表面には、第一基材20の表面に剥離剤を塗工することによって剥離剤層31が配設される。かかる構成によれば、後述するように、第一ラベル片5の上に第二ラベル片6を貼り合せてラミネートラベルAを作成した際に(
図8参照)、第二ラベル片6の外周部を非ラベル片25の表面から容易に剥離して、ラミネートラベルAを剥がし取ることが可能となる。
【0035】
図1,3(B)に示すように、第二担持部14にも、短冊形状をなす四片の非ラベル片26が貼着される。二片の非ラベル片26は、第二ラベル片6の左辺の上部と下部に隣接するように貼着され、残り二片の非ラベル片26は、第二ラベル片6の右辺の上部と下部に隣接するように貼着される。第二担持部14に貼着される非ラベル片26は、第二ラベル片6と一体のシートとして台紙3に貼着され、貼着後に、当該シートを切断して台紙3を切断しないハーフカット線30を、第二ラベル片6と非ラベル片26の境界に沿って形成することにより、第二ラベル片6から切離されたものである。すなわち、非ラベル片26は、第二ラベル片6と共通の第二基材23と粘着剤層24を備えている。
【0036】
第二ラベル片6が台紙3に剥離可能に貼着されるのに対して、非ラベル片26は、台紙3に剥離困難に貼着される。第二担持部14の表面に形成される剥離剤層8は、第二ラベル片6の貼着部位全域を含み、かつ、非ラベル片26の貼着部位を含まないよう形成されているためである。すなわち、本実施例では、
図3(B)に示すように、第二ラベル片6は、台紙本体7の表面に形成された剥離剤層8に貼着することで、台紙3から剥離容易となり、非ラベル片26は、剥離剤層8でなく台紙本体7に完全接着の状態で貼着することで、台紙3から剥離困難となっている。かかる構成のように、剥離剤層8の有無によって、剥離可能なラベル片6と剥離困難な非ラベル片26を配設すれば、剥離剤や粘着剤、基材を複数種類使用することなく、第二ラベル片6と非ラベル片26を低コストで配設できる。
【0037】
なお、
図3(B)に示すように、第二担持部14の非ラベル片26には、表面に剥離剤層が配設されず、第二基材23が表面に露出している。後述するように、第二ラベル片6の上に第一ラベル片5を貼り合せてラミネートラベルを作成する際に(
図10参照)、第二ラベル片6よりも小さい第一ラベル片5は、第二ラベル片6の周囲の非ラベル片26に貼着しないためである。
【0038】
このように、本実施例では、台紙3に対して剥離困難に貼着された非ラベル片25,26が、各ラベル片5,6と隣接するように配置される。かかる構成にあっては、各ラベル片5,6の端縁が、非ラベル片25,26の端縁と干渉することによって、各ラベル片5,6の端縁が台紙3から捲り上がり難くなる。特に、非ラベル片25,26はラベル片5,6の左右両辺に沿って配置されるため、
図4に示すように、短手方向(左右方向)からラベル片5,6を捲り上げるためには、ラベル帳票1を短手方向に沿って強く反らせなければならない。一方、
図5に示すように、ラベル帳票1の長手方向(上下方向)からラベル片5,6を捲り上げる場合には、ラベル帳票1を長手方向に沿って反らせる必要があるが、短手方向から捲り上げる場合に比べて、ラベル帳票1を曲げる度合いは少なくて済む。ラベル片5,6の上下両辺には、非ラベル片25,26が隣接していないためである。
【0039】
次に、かかるラベル帳票1を用いたラミネートラベルの作成方法について説明する。ラベル帳票1は、
図1に示すように、単票形式でラミネートラベルの発行元(官公庁,大学或いは企業等)に納品される。ラミネートラベルの発行元では、納品されたラベル帳票1を用いて、内貼用と外貼用のラミネートラベルの二種類を選択的に作成できる。
【0040】
ラベル帳票1を用いて内貼用ラミネートラベルを作成する場合には、透明な第一ラベル片5に、パソコン等のコンピュータで出力制御されるプリンタを用いて、
図6(A)に示すように、営業許可証、入校許可証、駐車許可証、入場許可証等としての所要情報32を裏向きに印字する。所要情報32の裏向きの印字は、第二ラベル片6で被覆されるため、所要情報32の印字面を保護し、かつ、その表示情報の改ざんを防止することができる。また、
図6(A)に示すように、必要に応じて第二ラベル片6の表面にも、ラミネートラベルの使用上の注意事項等の情報33を表向きで印字してもよい。ここで、所要情報32及び情報33の印字には、熱転写プリンタやインクジェットプリンタ、レーザプリンタなど、公知のプリンタを用いることができる。
【0041】
上記のようにプリンタで印字を施したラベル帳票1は、
図7に示すように、第二折込片部19から第二ラベル片6の前端部分を剥離するとともに、台紙3を第一折り線12で谷折りにし、第二折り線16で山折りにしてZ状に折り畳むと、第二折込片部19から剥離した第二ラベル片6の前端部分が前方に延出する。そして、この状態で、第二ラベル片6の前端部分を裏面の粘着剤層24の接着力を介して第一ラベル片5に剥離困難に積層し、次いで第二ラベル片6の残りの部分を第二担持部14から剥離して、粘着剤層24を介して第一ラベル片5に剥離困難に積層する。ここで、第一担持部13には、第二ラベル片6の貼着位置を示す指標28(
図6(A)参照)が表示されていることにより、第二ラベル片6と第一ラベル片5の中央位置を略一致させる位置合わせを容易に行うことができる。そして、かかる手順により、
図8に示すように、内貼用ラミネートラベルAが、台紙3に貼着された状態で作成される。
【0042】
内貼用ラミネートラベルAは、
図8に示すように、第一担持部13と非ラベル片25の剥離剤層8,31の上に、粘着剤層21,24を介して剥離可能に貼着された状態で作成されるため、第一担持部13から簡単に剥離できる。そして、かかる内貼用ラミネートラベルAを第一担持部13から剥離して粘着剤層21を介して透明なウインドウガラス等の内側に貼着することにより、第一ラベル片5に印字された裏向きの所要情報32(
図6(A)参照)を、ウインドウガラス等の外側から表向きで視認し得るものとなる。この時、不透明な第二ラベル片6によって裏面側への光の透過が遮断されることにより、所要情報32の視認性が高められる。
【0043】
一方、ラベル帳票1によって外貼用ラミネートラベルを作成する場合には、第二ラベル片6に、パソコン等のコンピュータで出力制御されるプリンタを用いて、
図6(B)に示すように、営業許可証、入校許可証、駐車許可証、入場許可証等としての所要情報32を表向きに印字する。ここで、所要情報32の印字には、熱転写プリンタやインクジェットプリンタ、レーザプリンタなど、公知のプリンタを用いることができる。
【0044】
上記のようにプリンタで印字を施したラベル帳票1は、
図9に示すように、内貼用ラミネートラベルAの作成時とは逆向きに折り畳む。具体的には、第一折込片部17から第一ラベル片5の前端部分を剥離するとともに、台紙3を第一折り線12で谷折りにし、第二折り線16で山折りにしてZ状に折り畳むと、第一折込片部17から剥離した第一ラベル片5の前端部分が前方に延出する。そして、この状態で、第一ラベル片5の前端部分を裏面の粘着剤層21の接着力を介して第二ラベル片6に剥離困難に積層し、次いで第一ラベル片5の残りの部分を第一担持部13から剥離して、粘着剤層21を介して第二ラベル片6に剥離困難に積層する。ここで、第二ラベル片6の表面には、第一ラベル片5の貼着位置を示す指標29(
図6(B)参照)が表示されていることにより、第二ラベル片6と第一ラベル片5の中央位置を略一致させる位置合わせを容易に行うことができる。そして、かかる手順により、
図10に示すように、外貼用ラミネートラベルBが、台紙3に貼着された状態で作成される。
【0045】
外貼用ラミネートラベルBは、
図10に示すように、第二担持部14の剥離剤層8の上に、粘着剤層24を介して剥離可能に貼着された状態で作成されるため、第二担持部14から簡単に剥離できる。そして、かかる外貼用ラミネートラベルBを第二担持部14から剥離して前記粘着剤層24を介して車体等の外表面に貼着することにより、第一ラベル片5に印字された表向きの所要情報32(
図6(B)参照)を、車体等の外側から表向きで視認し得るものとなる。
【0046】
本実施例のラベル帳票1は、例えば、以下の工程により製造可能である。なお、(1)~(7)の工程は、公知技術を用いて行うことができるため詳細な説明は省略する。
(1)事前情報印刷
台紙本体7に事前印刷情報10や指標28,29を印刷する。
(2)剥離剤層形成
台紙本体7の表面に剥離剤を塗工して剥離剤層8を形成する。
(3)折り線形成
台紙3に折り線12,16,18を形成する。
(4)ラベル片・非ラベル片貼着
台紙3にラベル片5,6と非ラベル片25,26を貼着する。
(5)剥離剤層形成
第一担持部13の非ラベル片25の表面に剥離剤を塗工して、剥離剤層31を形成する。
(6)非ラベル片切離
ラベル片5,6と非ラベル片25,26の境界にハーフカット線30を形成する。
(7)台紙切断
台紙3を単票のサイズに切断する。
【0047】
なお、本実施例のラベル帳票1の製造工程では、上述のように、第一ラベル片5を、隣接配置する非ラベル片25と繋がった状態で台紙3に貼着し、貼着後に、ハーフカット線30によって非ラベル片25と切離することが望ましい。同様に、第二ラベル片6を、隣接配置する非ラベル片26と繋がった状態で台紙3に貼着し、貼着後に、ハーフカット線30によって非ラベル片26と切離することが望ましい。このようにすれば、ラベル片5,6と非ラベル片25,26を台紙3に貼着する工程が一度で済み、また、ラベル片5,6と非ラベル片25,26を隣接配置するのが容易となる。
【0048】
上述のように、本実施例のラベル帳票1は、ラミネートラベルを作成する際に、熱転写プリンタやインクジェットプリンタ、レーザプリンタなどを用いてラベル片5,6に所要情報32を印字するよう構成される。ここで、本実施例では、プリンタでラベル片5,6に印字する際に、ラベル帳票1をカール搬送方式で搬送できる。上述のように、ラベル片5,6の端縁は、非ラベル片25,26の端縁と干渉しているため、カール搬送時にラベル帳票1が多少湾曲しても、捲り上がらないためである。特に、本実施例では、非ラベル片25,26は、ラベル片5,6の左右両側に隣接配置され、ラベル片5,6の上下の端縁よりも、左右の端縁の方が捲り上がり難くなっている。このため、
図11(A)に示すように、ラベル片5,6の左右の端縁の一方を搬送方向に向けてラベル帳票1を搬送すれば、搬送ローラー35の外周面に倣ってラベル帳票1が湾曲した時に、ラベル片5,6の端縁が捲れ上がるのを確実に防止できる。なお、非ラベル片25,26は、台紙本体7に完全接着されて剥離困難となっているため、カール搬送時に剥落するおそれはない。
【0049】
上述のように、本実施例に係るラベル片5,6は、ラミネートラベルA,Bの作成時に、一方が台紙3から剥離されて他方の上に貼り合わされる。また、貼り合せたラベル片5,6(ラミネートラベルA,B)は、対象物に貼着する際に台紙3から剥離される。ここで、ラベル片5,6を台紙3から剥離する際には、
図11(B)に示すように、台紙3を指で摘まんで、ラベル片5,6と非ラベル片25,26の境界で屈曲させれば、ラベル片5,6の端縁を比較的容易に捲り上げることができる。台紙3の屈曲に伴って、ハーフカット線30が割裂することにより、非ラベル片25,26とラベル片5,6の端縁が離間して相互干渉しなくなるためである。
【0050】
また、ラベル片5,6の上辺側と下辺側には、非ラベル片25,26が隣接配置されないため、ラベル片5,6を台紙3から剥離する際には、
図5に示すように、上下方向からラベル片5,6の端縁を捲り上げれば、ラベル片5,6の端縁を一層容易に剥離できる。特に、台紙3をZ状に折り畳んでラベル片5,6を貼り合せる際には、第一ラベル片5の下端部分、又は、第二ラベル片6の上端部分を剥離するため、本実施例のように、非ラベル片25,26を、ラベル片5,6の左右両辺と隣接させ、ラベル片5,6の上下両辺と隣接させないよう構成すれば、台紙3をZ状に折り畳む際に、ラベル片5,6の上下の端部を剥離し易くなる。
【0051】
また、本実施例のラベル帳票1は、ラベル片5,6の剥離力自体は、既存のラベル片と同等であるため、ラベル片5,6の端縁を台紙3から捲り上げさえすれば、ラベル片5,6の残りの部分は容易に剥がし取ることができる。このため、本実施例のラベル帳票1は、ラミネートラベルの作成時に関しては、ラベル片5,6を容易に剥離できる。
【0052】
また、本実施例では、ラベル片5,6の左右両辺に隣接配置される非ラベル片25,26は、第二折り線16及び第三折り線18の形成部位を避けるように上下に分割配置され、第二折り線16及び第三折り線18の形成部位において欠落している。かかる構成によれば、台紙3をZ状に第二折り線16及び第三折り線18で折り曲げる際に、非ラベル片25,26を折り曲げなくてよいため、台紙3を比較的容易にZ状に折り畳むことができる。
【0053】
なお、本発明のラベル帳票は、上記実施例の形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。
【0054】
図12(A)~12(C)は、上記実施例から非ラベル片25,26の配置を変更した変形例のラベル帳票1a~1cである。上記実施例では、ラベル片5,6の左右両側に非ラベル片25,26が隣接配置されるが、
図12(A)のラベル帳票1aのように、非ラベル片25,26をラベル片5,6の一側のみに隣接配置するようにしてもよい。なお、
図12(A)のラベル帳票1aは、ラベル片5,6に印字する際に、非ラベル片25,26が隣接配置された左側を搬送方向に向けることが望ましい。また、
図12(B)のラベル帳票1bのように、非ラベル片25,26をラベル片5,6の上下両側に隣接配置してもよい。かかるラベル帳票1bは、ラベル片5,6に印字する際に、非ラベル片25,26が隣接配置された上側又は下側を搬送方向に向けることが望ましい。また、
図12(C)のラベル帳票1cのように、非ラベル片25,26をラベル片5,6の四辺全てに隣接配置してもよい。なお、
図12(C)のラベル帳票1cでは、非ラベル片25,26が、第二折り線16及び第三折り線18の形成部位において細く括れた形状となっている。このように、折り線16,18の形成部位において非ラベル片25,26を欠落させず、括れ形状にして細幅にした場合でも、非ラベル片25,26に阻害されることなく、台紙3を折り線16,18で容易に折り曲げ可能となる。
【0055】
また、
図12(D)のラベル帳票1dは、上記実施例の担持部13,14に加えて、二片のラベル片5,6を貼り合せる貼り合せ部11を配設した変形例である。このように貼り合せ部11を具備する構成に対しても、上記実施例と同様に、非ラベル片25,26をラベル片5,6に隣接配置することで、本発明を適用できる。なお、貼り合せ部を具備するラベル帳票自体は公知(特許文献5参照)であるため詳細な説明は省略する。
【0056】
また、上記実施例のラベル帳票1は単票形式であるが、本発明は、複数のラベル帳票が長手方向又は短手方向に連続した連続帳票形式であってもよい。また、台紙3の裏面に、ラミネートラベルA,Bの作成手順を印字してもよい。また、ラミネートラベルA,Bの作成手順を印字した説明紙片をラベル帳票1と切離可能に連接してもよい。
【0057】
また、上記実施例では、ラベル帳票1に形成される三本の折り線12,16,18をミシン目で構成しているが、本発明に係る折り線は、ミシン目に限らず、加圧加工により形成した凹溝状の折り筋や、紙厚を切断しないハーフカット線等によって構成してもよい。
【0058】
また、基本的に本発明に係る二片のラベル片の少なくとも一方は透明であるが、無色透明なものに限らず、材質を通して裏面側を透視可能な程度で、着色したり、地紋を印刷しておくことができる。また、上記実施例では、第一ラベル片5及び第二ラベル片6が矩形状であるが、本発明に係る第一ラベル片及び第二ラベル片は、円形、楕円形、多角形その他の任意の形状とすることができる。また、上記実施例では、透明な第一ラベル片5よりも、不透明な第二ラベル片6が大きくなっているが、第一ラベル片5を第二ラベル片6より大きくしてもよいし、第一ラベル片5と第二ラベル片6を同じ大きさにしてもよい。
【0059】
また、上記実施例のラベル帳票1は、第一ラベル片5の上に第二ラベル片6を貼り合せてラミネートラベルを作成する方法と、第二ラベル片6の上に第一ラベル片5を貼り合せてラミネートラベルを作成する方法の二通りの使用方法があるが、本発明のラベル帳票は、一方の用途のみに使用するものであってもよい。
【0060】
また、上記実施例のラベル帳票1は、第一担持部13と第二担持部14が上下に連続しているが、第一担持部13と第二担持部14を左右に連続させてもよい。
【0061】
また、上記実施例では、二片のラベル片5,6に対して非ラベル片25,26が同じ位置に隣接配置されるが、本発明に係る非ラベル片は、二片のラベル片に対して同じ位置に隣接配置される必要はない。また、本発明は、二片のラベル片5,6の双方に非ラベル片25,26が隣接配置されるものに限られず、二片のラベル片5,6の片方のみに非ラベル片25,26が隣接配置されるものを含む。
【0062】
また、上記実施例では、ラベル片5,6と非ラベル片25,26は、同じ基材20,23で構成され、台紙3に貼着した後にハーフカット線30で切離されるが、本発明に係るラベル片と非ラベル片は、異なる基材で構成されて、台紙に個別に貼着されるものでもよい。
【0063】
また、上記実施例では、ラベル片5,6と非ラベル片25,26は、ハーフカット線30で完全に切離されるが、ハーフカット線30の切込みは、基材20,23を切離するものであればよく、ラベル片5,6の粘着剤層21,24を切離していなくても構わない。また、ラベル片5,6と非ラベル片25,26を境界線に沿って完全に切離せず、ラベル片5,6と非ラベル片25,26の基材20,23を局所的に繋げるようにしてもよい。
【0064】
また、上記実施例では、非ラベル片25,26の貼着部位全体について、剥離剤層8を欠落させて、非ラベル片25,26の全体を台紙3に完全接着しているが、非ラベル片25,26の貼着部位の一部について、剥離剤層8を欠落させて、非ラベル片25,26の一部のみを台紙本体7に完全接着するよう構成してもよい。非ラベル片25,26の全体を完全接着しなくても、非ラベル片25,26を台紙3から剥離困難にできるためである。具体的には、ラベル片5,6と非ラベル片25,26の境界付近については、非ラベル片25,26の貼着部位についても剥離剤層8を形成することが提案される。ラベル片5,6の貼着位置にずれが生じて、ラベル片5,6の端縁が、非ラベル片25,26の貼着部位側に多少はみ出してしまった場合でも、境界付近に剥離剤層8が形成されていれば、ラベル片5,6の端縁が台紙3に完全接着されないため、問題にはならないためである。
【符号の説明】
【0065】
1,1a,1b,1c,1d ラベル帳票
3 台紙
5 第一ラベル片
6 第二ラベル片
7 台紙本体
8 剥離剤層
10 事前印刷情報
11 貼り合せ部
12 第一折り線
13 第一担持部
14 第二担持部
16 第二折り線
17 第一折込片部
18 第三折り線
19 第二折込片部
20 第一基材
21 粘着剤層
23 第二基材
24 粘着剤層
25,26 非ラベル片
27 地紋
28,29 指標
30 ハーフカット線
31 剥離剤層
32 所要情報
33 情報
35 搬送ローラー