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特開2023-166312機能性フィルム(樹脂)を使用した微生物、及び細胞の活性化法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166312
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】機能性フィルム(樹脂)を使用した微生物、及び細胞の活性化法
(51)【国際特許分類】
   C12N 1/00 20060101AFI20231114BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20231114BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20231114BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20231114BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20231114BHJP
   A61K 35/12 20150101ALI20231114BHJP
【FI】
C12N1/00 A
C12M1/00 C
A61P31/00
A61P43/00 107
A61P37/04
A61K35/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022096108
(22)【出願日】2022-05-09
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
【テーマコード(参考)】
4B029
4B065
4C087
【Fターム(参考)】
4B029AA08
4B029BB01
4B029DF07
4B029DG01
4B029GB09
4B065BC05
4B065CA42
4C087AA01
4C087BB63
4C087BB64
4C087NA05
4C087ZB09
4C087ZB22
4C087ZB31
(57)【要約】
【課題】発酵食品の製造など微生物の働きを利用した産業において、従来は、樽やかめなどの器の中に発酵菌と発酵対象を入れ、一定期間かけて製造していた。
発酵期間は、それぞれの製品によって決まっており、人為的に発酵期間(発酵作用)を制御することは難しかった。
【解決手段】微生物は、外部から物理的な力が加わると代謝や復製などの活動が活発化する特徴がある。
この特徴を利用することで、課題を解決する。
液体は通さず気体は通す機能性フィルム(樹脂)を使用した密閉袋に発酵菌と発酵対象を封入後、袋内の空気を外へ排出することで、袋内の発酵菌と発酵対象を圧縮する。
これにより、袋内の発酵菌はフィルムによって外側から押されている状態となり、活動が活性化する。
この方法で、発酵期間が短縮され課題を解決する。
又、多細胞生物の細胞は、微生物(細菌、菌類)と同じ特徴を持つため、医療や研究のための細胞培養においても、この方法を使用することで、作業効率向上に寄与する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体は通さず気体は通す機能性フィルム(樹脂)を使用した密閉袋に、発酵菌と発酵対象を封入する。
袋内の空気を外へ排出して発酵菌と発酵対象を圧縮する。
このように、密閉袋のフィルムによって中の発酵食品に物理的力を加えることによって、発酵菌の働きを活性化させ、発酵食品の製造期間を短縮する方法。(発酵食品が完成するまでの発酵期間を短縮する方法)。
発酵食品の製造方法で、発酵菌と発酵対象を液体は通さないが気体は通すナノレベルの小さい穴が無数に開いているフィルム(樹脂)を使用した密閉袋に封入し、袋内の空気を外へ排出する。
こうして、袋内の発酵菌と発酵対象がフィルム(袋)によって押されている状態にして、この物理的作用によって発酵食品の製造期間を短縮させる方法。(発酵食品の製造工程における発酵期間を短縮する方法)。
(発酵食品には、酒類などの飲料や調味料も含まれる。)
(密閉袋に対象物を封入後、袋内の空気を袋外へ排出する方法は、布団や衣類などを圧縮して収納する装置と同じ方法で、専用の装置で行う。)
(発酵食品に使用される発酵菌を含む微生物は、一般的に外部から物理的力(作用)が加えられると活性化する。
活性化とは、代謝活動と復製活動が活発になることである。)
(密閉袋の素材は、液体は通さないが気体は通すフィルム(樹脂)であるため、袋内の発酵菌は、呼吸ができ窒息殺菌されることはない。)
【請求項2】
請求項1に記載の方法で、特定の細胞や細菌を培養する際に用いて、培養期間を短縮する方法。
請求項1に記載の方法を用いて、医療や研究のために使用する細胞や細菌を培養し、従来と比較して培養にかかる時間を、短縮する方法。
(多細胞生物の細胞と単細胞生物である細菌や菌類は、共通性が多く、外部から物理的力が加えられると活性化する(代謝活動と復製活動が活発化する)特徴も同じである。)
【請求項3】
感染症などの治療方法(自己治癒促進方法)として、患者の免疫機能を向上させる(患者の免疫細胞を活性化させる)目的で、腹部の腸(小腸、大腸など)の部位を、外部から圧迫する(絞め付ける)方法。
腹部の腸に当たる部分を、外側からコルセットやベルトなどの器具を用いて絞め付ける(力を加える)ことによって、腸内の免疫細胞を活性化させ、免疫力を高めることで感染症などの治療に役立てる(治療を促進する)方法。
【請求項4】
請求項1、請求項2、請求項3に記載の方法で使用する器具、装置。
【請求項5】
請求項4に記載の器具、装置を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を利用した産業技術の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
微生物を利用した産業技術
【0003】
微生物(細菌、菌類)と多細胞生物の細胞の特徴
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発酵食品の製造などの微生物の働きを利用した産業において、従来は、樽やかめなどの器の中に発酵菌と発酵対象を入れ、一定期間かけて製造していた。
発酵期間は、それぞれの製品によって決まっており、人為的に発酵期間(微生物の働き)を制御することは難しかった。
又、医療や研究などに用いる細胞の培養も同様であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
微生物は、一般的に外部から物理的力が加わると、代謝や復製などの活動が活性化するという特徴がある。
この微生物の特徴を利用して、発酵菌の活動を活性化させ、発酵食品の製造期間を短縮することで、生産性向上に寄与し、課題を解決する。
液体は通さず気体は通す機能性フィルム(樹脂)を使用した密閉袋に発酵菌と発酵対象を封入後、袋内の空気を外へ排出することで、袋内の発酵菌と発酵対象を圧縮する。
これにより、袋内の物が袋(フィルム)によって強く押されている状態になるため、袋内の発酵菌の活動が活性化し、発酵作用が促進される。
そのため、発酵食品の製造期間が短縮され課題を解決する。
(使用する機能性フィルムは、ナノレベルの小さな穴が無数に開いており、液体は通過できないが、気体は通過できるため、密閉袋の中の発酵菌は窒息することなく活動できる。)
(密閉袋に対象物を封入後、袋内の空気を外へ排出する方法は、布団や衣類などを圧縮して収納するための装置と同じ方法で、専用の装置で行う。)
又、多細胞生物の細胞は、微生物と同様の特徴を持つため、医療や研究のために使用する細胞培養についても、この方法を用いることで、作業効率向上に寄与する。