(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016633
(43)【公開日】2023-02-02
(54)【発明の名称】床ベース、及び簡易施工床ユニット
(51)【国際特許分類】
E04F 15/02 20060101AFI20230126BHJP
【FI】
E04F15/02 F
E04F15/02 B
E04F15/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121112
(22)【出願日】2021-07-22
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】520245149
【氏名又は名称】筑波国際交易有限会社
(72)【発明者】
【氏名】田 紅新
【テーマコード(参考)】
2E220
【Fターム(参考)】
2E220AA51
2E220AC01
2E220DB09
2E220DB13
2E220EA04
2E220FA03
2E220FA13
2E220GA25X
2E220GA34Y
2E220GB13X
2E220GB22X
2E220GB26X
2E220GB32X
2E220GB43X
(57)【要約】
【課題】形状の自由度を高め、色彩模様の自由度も高める、床材を固定する床ベースと、それに床材を固定した簡易施工床ユニットを提供する。
【解決手段】枠と、前記枠内のリブ構造と、前記枠の辺に突設された第一突起と、前記枠の辺で、連結される他の床ベースの第一突起を嵌入させる受け部と、からなり、前記リブ構造の上面に床材を固定することを特徴とする床ベースの構成、
前記床ベースと、前記床ベースに固定される床材とからなることを特徴とする簡易施工床ユニットの構成とした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠と、
前記枠内のリブ構造と、
前記枠の辺に突設された第一突起と、
前記枠の辺で、連結される他の床ベースの第一突起を嵌入させる受け部と、
からなり、
前記リブ構造の上面に床材を固定することを特徴とする床ベース。
【請求項2】
前記枠又は/及び前記リブ構造の下面に突設する脚を備えることを特徴とする請求項1に記載の床ベース。
【請求項3】
前記脚に、前記床材と前記床ベースを固定する接着剤が注入される貫通孔を備えることを特徴とする請求項2に記載の床ベース。
【請求項4】
前記枠に、前記床材の位置決めとなる上向きの第二突起を備えることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の床ベース。
【請求項5】
前記枠が、三角形状枠であることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の床ベース。
【請求項6】
前記枠同士が、連結部で分割可能に接続されていることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の床ベース。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の床ベースと、
前記床ベースに固定される床材と、
からなることを特徴とする簡易施工床ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、形状の自由度を高め、色彩模様の自由度も高める、床材を固定する床ベースと、それに床材を固定した簡易施工床ユニットに関する発明である。
【背景技術】
【0002】
従来のレンガなどの敷材は、下地の上に所定の順序で並べて施工するものであり、モルタル、接着剤等で下地の上に固定する。その施工は複雑で煩雑で、且つ、作業の熟練度が要求され、施工工数もかかる。
【0003】
このような問題を解決するためのものとして組合せ床が広く使われてきているが、その形状が殆ど整った正方形(特許文献1)である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本願発明、形状の自由度を高め、色彩模様の自由度も高める、床材を固定する床ベースと、それに床材を固定した簡易施工床ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために、
(1)
枠と、
前記枠内のリブ構造と、
前記枠の辺に突設された第一突起と、
前記枠の辺で、連結される他の床ベースの第一突起を嵌入させる受け部と、
からなり、
前記リブ構造の上面に床材を固定することを特徴とする床ベース。
(2)
前記枠又は/及び前記リブ構造の下面に突設する脚を備えることを特徴とする(1)に記載の床ベース。
(3)
前記脚に、前記床材と前記床ベースを固定する接着剤が注入される貫通孔を備えることを特徴とする(2)に記載の床ベース。
(4)
前記枠に、前記床材の位置決めとなる上向きの第二突起を備えることを特徴とする(1)~(3)のいずれか1に記載の床ベース。
(5)
前記枠が、三角形状枠であることを特徴とする(1)~(4)のいずれか1に記載の床ベース。
(6)
前記枠同士が、連結部で分割可能に接続されていることを特徴とする(1)~(5)のいずれか1に記載の床ベース。
(7)
(1)~(6)のいずれか1に記載の床ベースと、
前記床ベースに固定される床材と、
からなることを特徴とする簡易施工床ユニット。
の構成とした。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、上記構成であるので、以下の効果を奏する。即ち、形状の自由度を高め、色彩模様の自由度も高めた、床材を固定する床ベースと、それに床材を固定した簡易施工床ユニットを提供できる。床ベースに固定する床材の色、模様を多用にすることで、床面全体として、独自の色彩、模様を簡単に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明である簡易施工床ユニットの第一実施形態の説明図である。(A)が平面斜視、(B)が底面斜視写真である。
【
図2】本発明である床ベースの第一実施形態の説明図である。(A)が平面斜視、(B)が底面斜視写真である。
【
図3】本発明である簡易施工床ユニット及び床ベースの第二実施形態の説明図である。(A)が平面斜視、(B)が底面斜視写真、(C)が連結部分の拡大図写真である。
【
図4】本発明である床ベースの第三実施形態の説明図である。(A)が平面斜視、(B)が連結部分の拡大図写真である。
【
図5】本発明である床ベースの第三実施形態の説明図で、底面斜視写真である。
【
図6】本発明である六角形の簡易施工床ユニットを、(A)既存の玄関入口に設置する様子、(B)ベランダに設置した状態を示す写真である。
【
図7】本発明である床ベースの第四実施形態の説明図で、(A)が平面斜視写真で、(B)が連結部分の拡大図写真である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付の図面を参照し、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【実施例0010】
図1に示すように、本発明である簡易施工床ユニット1は、床材2と、床材2底面にホットメルト接着剤(接着剤7)などで、固定される床ベース3とからなる。
【0011】
床材2は、天然石、人工石、レンガ、セメント成形、陶磁器、木材、樹脂など、従来の床材に使用される板状の素材を使用できる。床材2の平面形状は、
図1では正三角形状であるが、床ベースの形状により、種々の形状とすることができる。それにより、床材の平面色、形状を自由に選択することができ、結果、好みの床模様、色彩を床の施工をしながら、特殊な技能なく、素人のDIY的作業で、簡単に描くことができる。
【0012】
床ベース3は、
図2に示すように、左三角枠3aと右三角枠3bが連結部3cで分離可能に接続し全体で三つの辺4からなる枠と、枠内のリブ構造5と、枠のすべての辺4(連結する方向によっては全てでなくてもよい)に突設された第一突起4bと、枠のすべての辺4(連結する方向によっては全てでなくてもよい)で連結される他の床ベース3の第一突起4bを嵌入させる受け部4cとからなる。
【0013】
リブ構造5の上面に床材2を接着剤7で固定することで、簡易施工床ユニット1となる。床ベース3は、射出成型やプレス等の工法で一体に成形できる。
【0014】
枠は、ここでは、三角形状としたが、設置場所に適した他の多角形を選択することができる。リブ構造5は、格子、菱形系など組み形状として、床ベース3の強度を保ちつつ、軽量化かつ材料の削減を可能としている。
【0015】
さらに、枠に、床材2の位置決めとなる上向きの第二突起4dを備える。なお、
図2における左右辺4、4には、第二突起4dは設けない。床ベース3の連結方向によっては、床材が乗る場所となることがあるためである。他方、床ベース3の間の距離(間隙6)を一定に保つ為の辺4の水平方向に延設されたスペーサー4eを備えている。
【0016】
リブ構造5には、筒5bが連結し、筒5bには貫通孔5cが穿設され、接着剤7が充填され、床材2と床ベース3の固定に利用される。筒5bの床材2側は、貫通孔5cに向かって窪んでいるテーパー5d形状で、接着剤7が筒5bと床材2との間に浸入し、接着強度を高めることができる。
【0017】
また、施工前の床面に載せられる脚4aが枠の下面に、脚5aがリブ構造5の下面に突設されている。脚4a又は/及び脚5aには、貫通孔4f、貫通孔5cが穿設され、床材2と床ベース3を固定する接着剤7が充填される。脚4a、5aの貫通孔4f、5cに、釘、ビスなどを打ち込み、螺合して、床材を床ベース3に固定してもよい。