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  • 特開-水筒 図1
  • 特開-水筒 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016634
(43)【公開日】2023-02-02
(54)【発明の名称】水筒
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/16 20060101AFI20230126BHJP
【FI】
A45F3/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021121124
(22)【出願日】2021-07-23
(71)【出願人】
【識別番号】521326681
【氏名又は名称】坂井 勝広
(74)【代理人】
【識別番号】100173989
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 友文
(72)【発明者】
【氏名】坂井 勝広
【テーマコード(参考)】
2E181
【Fターム(参考)】
2E181CA01
2E181CC00
2E181CD01
(57)【要約】
【課題】 水筒本体の内周部における内底部の洗浄を容易に行うことができる水筒を提供すること。
【解決手段】 この水筒1によれば、第1封止体3及び第2封止体4のどちらもが水筒1の蓋体となる一方、第1封止体3及び第2封止体4のどちらもが水筒1の底部となるので、水筒本体2から第1封止体3及び第2封止体4を取り外すことで、水筒本体2の内周部をその軸方向両端部の開口2b,2cのどちらからも洗浄用スポンジなどの洗浄具を入れて洗うことができる。このため、水筒本体2の内周部の汚れを落としやすくなり、水筒本体2の内周部の洗い残しを防止することができる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内周部が軸方向に貫通した軸方向両端に開口を有した筒状の水筒本体と、
その水筒本体の軸方向両端部のどちらにも着脱自在に取着可能に形成され、その水筒本体の軸方向両端部の前記開口をそれぞれ閉塞封止する第1封止体及び第2封止体とを備えており、
その第1封止体及び第2封止体は、どちらも水筒の蓋体として機能し、かつ、どちらも水筒の底部として機能するものであることを特徴とする水筒。
【請求項2】
前記第1封止体及び第2封止体が、前記水筒本体の軸方向両端部に対する取着状態で当該水筒本体の両端面を成す当接端面をそれぞれ有しており、当該両方の当接端面が前記水筒本体の軸方向に対して直交する平面状に形成されており、
前記水筒本体が、その軸方向両端部に対する前記第1封止体及び第2封止体の取着状態にあって、当該水筒本体の軸方向を鉛直方向に向けて起立した状態で当該水筒本体自体及び当該水筒本体内に収容される液体の重心が平面視した第1封止体及び第2封止体の中心部分の上方又は下方に位置するものであることを特徴とする請求項1記載の水筒。
【請求項3】
前記水筒本体が、その軸方向を上下方向に一致させた場合に当該軸方向における中点で直交する直線に対して上下対称に形成されており、前記第1封止体及び第2封止体が、同一の形状及びサイズに形成された同一物であることを特徴とする請求項1又は2記載の水筒。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水筒本体の内周部に飲料を収容できる水筒に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、一般的な水筒は、主に、飲料を内周部に収容する円筒状(又は中空円柱状ともいう。)水筒本体と、その水筒本体の上端部に設けられる飲み口、注ぎ口その他の開口(以下この「背景技術」及び「発明が解決しようとする課題」において単に「開口」という。)を塞ぐ蓋体とを備えており、この蓋体を取り外して水筒本体を傾けて開口から飲料を注ぎ出せるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-91501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記したような一般的な水筒では、水筒本体が縦長かつ有底無蓋の円筒状に形成されており、その内周部にある円柱状の空間の底部が閉塞された内底面となっている。このため、水筒本体の内周部を洗浄する場合は、水筒本体の上端部にある開口からスポンジを水筒本体の内周部へ差し込んで、かかるスポンジで水筒本体の内底面を擦り洗う必要がある。
【0005】
しかしながら、水筒本体が縦長であるため、上端部にある開口から下端部にある内底面までスポンジが届かず、かつ、水筒本体の開口及び内周部の内径が小さいことから、かかる開口から手を入れて洗うことができず、水筒本体の内底面を含めた内周部の底部分を十分に洗浄することが難しく、かかる水筒本体の内底部を清浄に保つことが難しいという問題点があった。
【0006】
また、洗剤を泡状又は霧状に噴射するスプレー式容器を用いて水筒本体の内周部に洗剤を吹き付けて水筒本体の内周部を洗浄することもできるが、他の食器と一緒にスポンジなどの洗うことができず、煩雑であるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、水筒本体の内周部における内底部の洗浄を容易に行うことができる水筒を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために第1発明の水筒は、内周部が軸方向に貫通した軸方向両端に開口を有した筒状の水筒本体と、その水筒本体の軸方向両端部のどちらにも着脱自在に取着可能に形成され、その水筒本体の軸方向両端部の前記開口をそれぞれ閉塞封止する第1封止体及び第2封止体とを備えており、その第1封止体及び第2封止体は、どちらも水筒の蓋体として機能し、かつ、どちらも水筒の底部として機能するものである。
【0009】
この第1発明の水筒によれば、筒状の水筒本体は、その軸方向においてその内周部が貫通した形態をしており、その軸方向両端部のどちらもが開口した形態をしている。この水筒本体の軸方向両端部の開口は、この水筒本体の軸方向両端部に取着される第1封止体及び第2封止体によって閉塞封止されるようになっており、この第1封止体が水筒の蓋体として機能することで、第2封止体が水筒の底部として機能する一方、これとは逆に、第2封止体が水筒の蓋体として機能することで、第1封止体が水筒の底部として機能するものである。
【0010】
つまり、この第1発明の水筒によれば、第1封止体及び第2封止体のどちらもが水筒の蓋体となる一方、第1封止体及び第2封止体のどちらもが水筒の底部となることができるので、水筒本体から第1封止体及び第2封止体を取り外すことで、水筒本体の内周部をその軸方向両端部の開口のどちらからも洗浄用スポンジなどの洗浄具を入れて洗うことができる。このため、水筒本体の内周部の汚れを落としやすくなり、水筒本体の内周部の洗い残しを防止することができる。
【0011】
また、第1封止体及び第2封止体のどちらも水筒本体から取り外して洗浄することができるので、水筒の蓋体の内面と水筒の底部の内面とを成す第1封止体及び第2封止体の内面の双方を洗浄具を用いて洗浄することができ、これらの洗い残しを防止するこもできる。
【0012】
さらに、第1封止体及び第2封止体のどちらもが水筒の蓋体として機能するので、これら第1封止体又は第2封止体のどちらかを水筒本体の軸方向端部から取り外せば、その取り外された開口を飲み口として使用することができる。
【0013】
つまり、水筒本体に2箇所ある開口のうち双方を水筒に収容された飲料の飲み口として使用することができる。このため、カバンなど水筒を入れて持ち歩く際でも、水筒の蓋体(飲み口)と底部とを確認して上下を正して収納する必要がなく、第1封止体又は第2封止体のどちらを上に向けて入れても、即座に上側にある封止体を取り外して水筒本体から飲料を飲むことができる。
【0014】
しかも、第1封止体及び第2封止体により閉塞された水筒本体の軸方向両端部の開口は、水筒本体の内周部を貫通させるものであるので、例えば、第1封止体又は第2封止体の一方が水筒本体から取り外し辛くなって、その第1封止体又は第2封止体の他方を水筒本体から取り外すことで、水筒本体の片方の開口を飲み口として開けることができ、そこから水筒本体内の飲料の飲んだり、排出させたりすることができる。このため、第1封止体又は第2封止体の一方が取り外し不能となって水筒本体内から飲料が排出不能となって飲料が水筒内で腐敗することを防止することもできる。
【0015】
第2発明の水筒は、第1発明の水筒において、前記第1封止体及び第2封止体が、前記水筒本体の軸方向両端部に対する取着状態で当該水筒本体の両端面を成す当接端面をそれぞれ有しており、当該両方の当接端面が前記水筒本体の軸方向に対して直交する平面状に形成されており、前記水筒本体が、その軸方向両端部に対する前記第1封止体及び第2封止体の取着状態にあって、当該水筒本体の軸方向を鉛直方向に向けて起立した状態で当該水筒本体自体及び当該水筒本体内に収容される液体の重心が平面視した第1封止体及び第2封止体の中心部分の上方又は下方に位置するものである。
【0016】
この第2発明の水筒によれば、第1発明の水筒と同様の作用及び効果を奏するうえ、第1封止体及び第2封止体を水筒本体の軸方向両端部にそれぞれ取着した状態で、第1封止体又は第2封止体のどちらか一方を下向きにして、水筒本体の軸方向を鉛直方向に向けて起立状態とした場合、第1封止体又は第2封止体のどちらか一方の平面状の当接端面が水筒の底面となって机上面など設置面に当接して水筒を起立姿勢に保持することができる。
【0017】
特に、第1封止体及び第2封止体の当接端面は、そのどちらもが机上面などの設置面に当接して水筒を起立姿勢で支持する水筒の底面として機能するので、かかる水筒をカバンなどから取り出して机上面などの設置面に起立姿勢で置く際に、水筒の上下を確認することなく第1封止体及び第2封止体のどちらを下側に向けても設置面に置くことができ、水筒の上下を確認することなくスムーズかつ無意識に水筒を設置面に置くことができる。
【0018】
なお、水筒を起立姿勢で設置面に置いた状態において、その水筒本体及びその内周部に収容された飲料の重心は、第1封止体及び第2封止体の中心部分の上方又は下方(好ましくは直上又は直下)に位置するので、第1封止体又は第2封止体の当接端面を水筒の底面として設置面に当接させた場合に、水筒を安定状態で設置面に起立姿勢で載せ置くことができる。
【0019】
第3発明の水筒によれば、第1又は第2発明の水筒において、前記水筒本体が、その軸方向を上下方向に一致させた場合に当該軸方向における中点で直交する直線に対して上下対称に形成されており、前記第1封止体及び第2封止体が、同一の形状及びサイズに形成された同一物である。
【0020】
このため、この第3発明の水筒によれば、第1又は第2発明の水筒と同様の作用及び効果を奏するうえ、第1封止体及び第2封止体を水筒本体の軸方向両端部のどちらに取着しても、水筒に統一した外観デザインを付与することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の水筒によれば、水筒本体の内周部全体を洗浄しやすく、水筒本体及び水筒の蓋体及び底部として第1封止体及び第2封止体に飲料の汚れが付着し残ることを防止でき、水筒全体を清潔に使用することができるという効果がある。特に、水筒本体の軸方向両端部にある2箇所の開口のどちらも飲み口として使用することができるので、水筒の上下を区別してカバンなどに収納する必要がなく、水筒をカバンに対して出し入れし易いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態である水筒の外観図である。
図2図1に示した水筒の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である水筒1の外観図であって、図1(a)は、この水筒1の正面図であり、図1(b)は、この水筒1の平面図(上面図)であり、図1(c)は、この水筒1の底面図であり、図1(d)は、図1(a)の水筒本体2から第1封止体3及び第2封止体4を取り外した状態を示した正面図である。図2は、図1に示した水筒1の縦断面図であって、図2(a)は、図1(a)のA-A線における縦断面図であり、図2(b)は、図1(d)のB-B線における縦断面図である。
【0024】
なお、第1封止体3及び第2封止体4の取着された水筒1の背面図、右側面図、及び、左側面図は、図1(a)と同一となるともに、水筒1の外観形状(外形)は、水筒本体2の中心線L(図1及び図2参照。)に対して回転対称に形成されてる。
【0025】
図1及び図2に示すように、本実施形態の水筒1は、主に、水筒本体2と、第1封止体3と、第2封止体4とを備えている。水筒本体2は、その内周部2aが軸方向に貫通した両端開放型の円筒状に形成されており、その軸方向両端に開口2b,2cが形成されている(図2参照。)。また、水筒本体2は、その外周壁2dとその内周壁2eとの間に真空状態の中空層2fが設けられた二重構造となっているため、その内周部2aに収容される飲料の保温が図られるようになっている。
【0026】
第1封止体3と第2封止体4とは、水筒本体2の軸方向両端部のどちらにも着脱自在に取着可能に形成されており、その水筒本体2の軸方向両端部の開口2b,2cをそれぞれ閉塞封止するものである。この第1封止体3及び第2封止体4は、どちらも水筒1の蓋体として機能し、かつ、どちらも水筒1の底部として機能するものである。
【0027】
例えば、図1に示すように、第1封止体3は水筒本体2の軸方向一端部(図1(a)及び図2の上端部に相当する。以下同じ。)に、第2封止体4は水筒本体2の軸方向他端部(図1(a)及び図2の下端部に相当する。以下同じ。)に、それぞれ取着されているが、これら第1封止体3及び第2封止体4の上下を入れ替えて、第1封止体3を水筒本体2の軸方向他端部(下端部)に、第2封止体4を水筒本体2の軸方向一端部(上端部)に、それぞれ取着することもできる。
【0028】
第1封止体3及び第2封止体4は、の天板部3a,4aとその天板部3a,4aの周縁から立設される円筒状の周壁部3b,4bとを備えている平面視円形(図1(b)及び(図1(c)参照。)。水筒本体2の軸方向両端部の外径は、第1封止体3及び第2封止体4の周壁部3b,4bの内径よりも小さく形成されており、水筒本体2の軸方向両端部が第1封止体3及び第2封止体4の周壁部3b,4bの内周へ挿入可能となっている。
【0029】
また、この水筒本体2の軸方向両端部にはそれぞれ雄ネジ5,6が螺設されており、第1封止体3及び第2封止体4の周壁部3b,4bの内周面にはそれぞれ雌ネジ7,8が螺設されている。さらに、水筒本体2の軸方向両端部にある雄ネジ5,6はどちらも同一の形状及びサイズをしたものに形成されており、かつ、雌ネジ7,8についてもどちらも同一の形状及びサイズをしたものに形成されており、かつ、雄ネジ5,6はどちらも第1封止体3及び第2封止体4の雌ネジ7,8のどちらとも螺合可能となっている。
【0030】
よって、この水筒本体2の軸方向両端部にある雄ネジ5,6及び第1封止体3及び第2封止体4の雌ネジ7,8を介して、水筒本体2の軸方向両端部の一方を第1封止体3又は第2封止体4の一方の内周に螺入するとともに、水筒本体2の軸方向両端部の他方を第1封止体3又は第2封止体4の他方の内周に螺入することで、第1封止体3及び第2封止体4のどちらもが水筒本体2の軸方向両端部のどちらに対しても取着可能となっており、かかる取着によって水筒本体2の軸方向両端部にある開口2b,2cが第1封止体3及び第2封止体4のどちらかによって閉塞封止することができる。
【0031】
また、第1封止体3及び第2封止体4の天板部3a,4aの内面には、水筒本体2の軸方向両端部にある開口2b,2cの周縁部との当接面に円環状のパッキン9,10がそれぞれ取着されており、このパッキン9、10を介して水筒本体2と第1封止体3及び第2封止体4との間から飲料が漏れ出ることを防止している。
【0032】
以上説明した水筒1によれば、水筒本体2の軸方向両端部の開口2b,2cを閉塞する第1封止体3及び第2封止体4の双方を水筒本体2から取り外すことで、水筒本体2の内周部2aをその軸方向両端部の開口2b,2cのどちらからも洗浄用スポンジなどの洗浄具を入れて洗うことができる。そのうえ、水筒1の蓋体及び底部の内面に相当する部分、即ち、第1封止体3及び第2封止体4の内面も洗浄具を用いて洗うことができる。このため、水筒1の内部全体の汚れやを落としやすくなり、水筒1の内部の洗い残しを防止することができる。
【0033】
また、第1封止体3及び第2封止体4の双方が水筒本体2から取り外せるので、水筒本体2の軸方向両端部にある開口2b,2cのどちらも飲み口として使用することができる。またもし仮に、第1封止体3又は第2封止体4のうち一方が水筒本体2から取り外しにくくなったとしても、第1封止体3又は第2封止体4のもう一方を水筒本体2から取り外すことで水筒1内の飲料を飲むことができる。
【0034】
また、第1封止体3及び第2封止体4は、水筒本体2の軸方向両端部に対する取着状態において、この水筒本体2の両端面を成す当接端面3c,4cをそれぞれ有している。この両方の当接端面3c,4cは水筒本体2の軸方向に対して直交する平面状に形成されている。
【0035】
さらに、水筒本体2は、その軸方向両端部に対する第1封止体3及び第2封止体4の取着状態にあって、この水筒本体2の軸方向を鉛直方向に向けて起立した状態で水筒本体2自体及び水筒本体2内に収容される液体の重心が、平面視した第1封止体3及び第2封止体4の当接端面3c,4cの中心部分P(図1(b)及び図1(c)中の2点鎖線で示した円形のハッチング部分を参照。)の上方又は下方に位置するものである。よって、安定した状態で水筒1を起立姿勢(図1(a)の姿勢をいう。)で机上などの設置面(図1(a)参照。)に立て置くことができる。
【0036】
また、水筒本体2は、その軸方向に一致する中心線Lを上下方向に一致させた状態で、水筒本体2の全長の中点にて当該中心線Lと直交する直線Mに対して上下対称に形成されており、かつ、第1封止体3及び第2封止体4は、互いに同一の形状及びサイズに形成された同一物となっている。このため、第1封止体3及び第2封止体4を、水筒本体2の軸方向両端部、即ち、水筒本体2の上下両端部のどちらに取着しても、はたまた、その取着位置を上下入れ替えたとしても、水筒1の外形が変更されることもなく、水筒1のデザインを統一感を付与できる。
【0037】
しかも、第1封止体3又は第2封止体4の一方が破損したり紛失したような場合でも、第1封止体3及び第2封止体4が同一物であるので、交換用の封止体を第1封止体3及び第2封止体4の双方を別々に用意する必要がなく、かかる交換用の封止体を第1封止体3又は第2封止体4のどちらの交換用品としても準備しておくことで足りる。
【0038】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0039】
例えば、本実施形態では、第1封止体3及び第2封止体4を同一物としたが、第1封止体3及び第2封止体4の形態は必ずしも同一物であることに限定されるものではなく、第1封止体3及び第2封止体4の形態を互いに異なるものとしても良い。
【0040】
また、本実施形態では、水筒本体2の軸方向両端部に取着される第1封止体3及び第2封止体4によって、水筒本体2の軸方向両端部にある2箇所の飲み口となる開口2b,2cを直接閉塞したが、例えば、第1封止体3及び第2封止体4を外蓋体とし、これらとは別に水筒本体2の軸方向両端部に着脱可能に取着される中蓋体(図示せず。)をそれぞれ設け、かかる2つの中蓋体に注ぎ口となる開口2b,2cをそれぞれ設けて、この各注ぎ口を開閉する開閉機構を各中蓋体に装備するようにしても良い。かかる場合、第1封止体3及び第2封止体4をその内周部2aに飲料を注ぎ入れることができる簡易コップなどの飲用容器として利用できるようにしても良い。
【0041】
また、本実施例では、水筒本体2及び第1封止体3及び第2封止体4は全体として外観形状が円柱状の水筒1となったが、かかる水筒の外観形状は、必ずしも円柱状に限定されるものではなく、例えば、略四角柱状、多角形柱、円柱状を除くその他の外観形状であっても良い。
【0042】
また、本実施例では、雄ネジ5,6及び雌ネジ7,8を介して第1封止体3及び第2封止体4を水筒本体2に対して取着したが、かかる取着手段は必ずしも雄ネジ及び雌ネジに限定されるものではなく、第1封止体及び第2封止体を水筒本体2に対して着脱自在に取着できるものであれば、他の取着手段であっても良い。
【符号の説明】
【0043】
1 水筒
2 水筒本体
2a 内周部
2b,2c 開口
2d 外周壁
2e 内周壁
2f 中空層
3 第1封止体
4 第2封止体
3a,4a 天板部
3b,4b 周壁部
3c,4c 当接端面
5,6 雄ネジ
7,8 雌ネジ
9,10 パッキン
P 第1封止体及び第2封止体の中心部分
図1
図2