(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166370
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】電磁ポンプ
(51)【国際特許分類】
H02K 44/06 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
H02K44/06
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023111436
(22)【出願日】2023-07-06
(62)【分割の表示】P 2023034979の分割
【原出願日】2023-03-07
(31)【優先権主張番号】202210499017.0
(32)【優先日】2022-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】505072650
【氏名又は名称】浙江大学
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG UNIVERSITY
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】方 攸同
(72)【発明者】
【氏名】馬 吉恩
(72)【発明者】
【氏名】呉 文瀟
(72)【発明者】
【氏名】邱 麟
(72)【発明者】
【氏名】呉 立建
(72)【発明者】
【氏名】王 棟
(72)【発明者】
【氏名】張 健
(72)【発明者】
【氏名】許 博文
(57)【要約】 (修正有)
【課題】液体金属の還流を減少できる電磁ポンプを提供する。
【解決手段】電磁ポンプ100は、ポンプ本体11と、中央円柱を含み、内側鉄心14と、内側鉄心の周りに配置されている複数の外側鉄心13と、外側鉄心に配置されている巻線12と、外側鉄心と内側鉄心との間に配置されているポンプ溝機構15と、を備える。ポンプ溝機構は、外側鉄心と内側鉄心との間に配置されている第1ポンプ溝壁1521と、第1ポンプ溝壁と内側鉄心との間に配置されている第2ポンプ溝壁1522と、第1ポンプ溝壁と第2ポンプ溝壁との間に配置されている流通チャネル151と、第1ポンプ溝壁と第2ポンプ溝壁との間に配置されて、第1ポンプ溝壁と第2ポンプ溝壁を支持するためのチャンバ分割構造と、を含む。チャンバ分割構造は、流通チャネルを複数のチャネルに分離するように流通チャネルを分離するためにも使用される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁ポンプにおいて、
収容空間が形成されているポンプ本体と、
少なくとも一部が前記収容空間内に配置され、中央円柱を含み、前記中央円柱の軸線と前記電磁ポンプの軸線が実質的に一致している内側鉄心と、
少なくとも一部が前記内側鉄心の周りに配置されている複数の外側鉄心と、
少なくとも一部が前記外側鉄心に配置されている巻線と、
少なくとも一部が前記外側鉄心と前記内側鉄心との間に配置されているポンプ溝機構と、を備え、
前記ポンプ溝機構は、
前記外側鉄心と前記内側鉄心との間に配置されている第1ポンプ溝壁と、
前記第1ポンプ溝壁と前記内側鉄心との間に配置されている第2ポンプ溝壁と、
前記第2ポンプ溝壁と前記内側鉄心との間に配置されている第2保護層と、
前記第1ポンプ溝壁と前記第2ポンプ溝壁との間に配置されている流通チャネルと、
前記第1ポンプ溝壁と前記第2ポンプ溝壁との間に配置されて、前記第1ポンプ溝壁と前記第2ポンプ溝壁を支持するためのチャンバ分割構造と、を含み、
前記チャンバ分割構造は、前記流通チャネルが複数のチャネルに分離されるように、前記流通チャネルを分離するためにも使用され、前記チャンバ分割構造は、第1チャンバ分割部材及び/又は第2チャンバ分割部材及び/又は第3チャンバ分割部材を含み、前記第1チャンバ分割部材の横断面は第1横断面であり、前記第1横断面は実質的に第1台形であり、前記第1横断面の比較的長い底辺の長さがL1である場合、
ここで、rは前記内側鉄心の半径、d
1は前記第2ポンプ溝壁の厚さ、d
2は前記第2保護層の厚さ、hは前記流通チャネルの幅、
nは前記チャンバ分割構造の数、αは前記L
1に対応するラジアンの半分であ
り、
前記第1横断面の比較的短い底辺の長さがL
2
である場合、
であることを特徴とする電磁ポンプ。
【請求項2】
前記ポンプ溝機構は、少なくとも一部が前記電磁ポンプの軸方向に沿って延在しており、
前記電磁ポンプは、一端が前記中央円柱に接続又は当接され、他端が前記ポンプ溝機構の延在箇所に接続又は当接される支持アセンブリをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電磁ポンプ。
【請求項3】
前記ポンプ溝機構は、第1保護層及び第2保護層をさらに備え、前記第1保護層、前記第1ポンプ溝壁、前記第2ポンプ溝壁、前記第2保護層は、外側から内側に配列されることを特徴とする請求項2に記載の電磁ポンプ。
【請求項4】
前記支持アセンブリは、セラミック材料であることを特徴とする請求項2に記載の電磁ポンプ。
【請求項5】
前記支持アセンブリは、一端が前記中央円柱に接続又は当接され、他端が前記第2保護層及び前記第2ポンプ溝壁を通り抜けて前記第1ポンプ溝壁に接続又は当接される第1支持部材を含むことを特徴とする請求項3に記載の電磁ポンプ。
【請求項6】
前記支持アセンブリは、一端が前記中央円柱に接続又は当接され、他端が前記第2保護層に接続又は当接される第2支持部材をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の電磁ポンプ。
【請求項7】
前記支持アセンブリは、一端が前記中央円柱に接続又は当接され、他端が前記第1ポンプ溝壁に接続又は当接される第3支持部材をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の電磁ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁ポンプの分野に関し、特に、誘導電磁ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、磁場の侵入深さの問題により、磁力線の侵入深さを増加するために内側鉄心を配置して、ポンプ溝を磁場内に完全に位置させ、電磁ポンプの出力を増加し、電磁ポンプの利用効率を向上させている。ただし、高周波条件下で動作すると、電磁ポンプの内側鉄心と外側鉄心は周方向の渦電流を生成し、極めて大きな渦電流損失とポンプ本体の熱を引き起こすことになり、金属流体の流動特性に影響を与えて、流体の分析が複雑になり、さらに深刻になると、電磁ポンプの効率が低下し、温度上昇が増加し、システムの不安定性が増え、絶縁や、冷却等の条件に対するより厳しい要件が要求される。
【0003】
従来の円柱形電磁ポンプ構造において、内側鉄心は円柱形(または円環形)構造を採用している。市場競争の激化に伴い、電磁ポンプの製造コストを削減し、システムの損失を低減し、効率を向上させることは、設計上の避けられない要件である。ただし、従来の電磁ポンプの内側鉄心は、半径が大きく、製造材料の使用量が多く、コストが高く、渦電流損失が明らかであり、ソリッドコア構造は、放熱構造の設計をより困難にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の欠点を解決するために、本発明は液体金属の還流を減少できる電磁ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は以下のような技術手段を採用する。
【0006】
電磁ポンプは、収容空間が形成されているポンプ本体と、少なくとも一部が収容空間内に配置され、中央円柱を含み、中央円柱の軸線と電磁ポンプの軸線が実質的に一致している内側鉄心と、少なくとも一部が内側鉄心の周りに配置されている複数の外側鉄心と、少なくとも一部が外側鉄心に配置されている巻線と、少なくとも一部が外側鉄心と内側鉄心との間に配置されているポンプ溝機構と、を備え、ポンプ溝機構は、外側鉄心と内側鉄心との間に配置されている第1ポンプ溝壁と、第1ポンプ溝壁と内側鉄心との間に配置されている第2ポンプ溝壁と、第1ポンプ溝壁と第2ポンプ溝壁との間に配置されている流通チャネルと、第1ポンプ溝壁と第2ポンプ溝壁との間に配置されて、第1ポンプ溝壁と第2ポンプ溝壁を支持するためのチャンバ分割構造と、を含み、チャンバ分割構造は、流通チャネルを複数のチャネルに分離するように流通チャネルを分離するためにも使用される。
【0007】
【0008】
さらに、チャンバ分割構造の一端は第1ポンプ溝壁に接続又は当接され、チャンバ分割構造の他端は第2ポンプ溝壁に接続又は当接される。
【0009】
さらに、ポンプ溝機構は、第1ポンプ溝壁と外側鉄心との間に配置される第1保護層と、第2ポンプ溝壁と内側鉄心との間に配置されている第2保護層をさらに含む。
【0010】
【0011】
さらに、第2チャンバ分割部材の横断面は第2横断面であり、第2横断面は実質的に長方形であり、第2横断面の第1ポンプ溝壁に接続又は当接されている辺の長さはL1であり、第2横断面の第2ポンプ溝壁に接続又は当接されている辺の長さもL1である。
【0012】
さらに、第3チャンバ分割部材の横断面は第3横断面であり、第3横断面は実質的に2つの第2台形を接合することによって形成され、2つの第2台形の比較的短い底辺が接合され、一方の第2台形の比較的長い辺が第1ポンプ溝壁に接続又は当接され、他方の第2台形の比較的長い辺が第2ポンプ溝壁に接続又は当接される。
【0013】
【0014】
さらに、電磁ポンプが30日間連続して動作する場合、チャンバ分割構造の質量変化は0.05%以下であり、500℃の温度では、チャンバ分割構造の体積変化は1%以下である。
【0015】
さらに、チャンバ分割構造は、モリブデン合金材料である。
【0016】
さらに、ポンプ溝機構は、少なくとも一部が電磁ポンプの軸方向に沿って延在し、一端が中央円柱に接続又は当接され、他端がポンプ溝機構の延在箇所に接続又は当接される支持アセンブリをさらに備える。
【0017】
さらに、ポンプ溝機構は、第1保護層及び第2保護層をさらに備え、第1保護層、第1ポンプ溝壁、第2ポンプ溝壁、第2保護層は、外側から内側に配列される。
【0018】
さらに、支持アセンブリは、セラミック材料である。
【0019】
さらに、支持アセンブリは、一端が中央円柱に接続又は当接され、他端が第2保護層及び第2ポンプ溝壁を通り抜けて第1ポンプ溝壁に接続又は当接される第1支持部材を含む。
【0020】
さらに、第1支持部材は、実質的に中央円柱の周りに配置される。
【0021】
さらに、第2保護層には複数の第2貫通孔が設けられ、第2ポンプ溝壁には複数の第3貫通孔が設けられ、第1支持部材の一端は第2貫通孔及び第3貫通孔を通り抜けて第1ポンプ溝壁に接続又は当接される。
【0022】
さらに、第2貫通孔の数、第3貫通孔の数、及び第1支持部材の数は同じであり、第2貫通孔の位置と第3貫通孔の位置は実質的に一致している。
【0023】
さらに、第1支持部材と第2貫通孔は締まり嵌めであり、第1支持部材と第3貫通孔も締まり嵌めである。
【0024】
さらに、第1ポンプ溝壁及び第2ポンプ溝壁は電磁ポンプの軸方向に沿って延在し、第1保護層及び/又は第2保護層は電磁ポンプの軸方向に沿って延在している。
【0025】
さらに、第1ポンプ溝壁及び第2ポンプ溝壁は、電磁ポンプの軸方向に沿って延在している。
【0026】
さらに、支持アセンブリは、一端が中央円柱に接続又は当接され、他端が第2保護層に接続又は当接される第2支持部材をさらに含む。
【0027】
さらに、第2支持部材は、実質的に中央円柱の周りに配置される。
【0028】
さらに、第2ポンプ溝壁は電磁ポンプの軸方向に沿って延在し、第1ポンプ溝壁及び/又は第1保護層及び/又は第2保護層は電磁ポンプの軸方向に沿って延在している。
【0029】
さらに、第2ポンプ溝壁は、電磁ポンプの軸方向に沿って延在している。
【0030】
さらに、支持アセンブリは、一端が中央円柱に接続又は当接され、他端が第1ポンプ溝壁に接続又は当接される第3支持部材をさらに含む。
【0031】
さらに、第3支持部材は、実質的に中央円柱の周りに配置される。
【0032】
さらに、第1ポンプ溝壁及び第1保護層は、いずれも電磁ポンプの軸方向に沿って延在している。
【0033】
さらに、第1ポンプ溝壁は、電磁ポンプの軸方向に沿って延在している。
【発明の効果】
【0034】
従来技術と比較して、本発明によって提供される電磁ポンプは、チャンバ分割構造が第2方向に移動する液体金属の動きを止め、それによってポンプ溝機構内の液体金属の還流を減少し、電磁ポンプの流量と効率をさらに向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の電磁ポンプの第1構造模式図である。
【
図2】本発明の
図1におけるA部分の部分拡大図である。
【
図3】本発明のチャンバ分割構造の第1構造模式図である。
【
図4】本発明のチャンバ分割構造の第2構造模式図である。
【
図5】本発明のチャンバ分割構造の第3構造模式図である。
【
図8】本発明の第1外側鉄心及び第3内側鉄心の構造模式図である。
【
図9】本発明のポンプ本体の第1構造模式図である。
【
図10】本発明のポンプ本体の第2構造模式図である。
【
図11】本発明のポンプ本体の第3構造模式図である。
【
図12】本発明のポンプ本体の第4構造模式図である。
【
図13】本発明のポンプ本体の第5構造模式図である。
【
図14】本発明のポンプ本体の第6構造模式図である。
【
図15】本発明の第2外側鉄心の構造模式図である。
【
図16】本発明の第2外側鉄心の部分構造模式図である。
【
図17】本発明の第3外側鉄心の構造模式図である。
【
図19】本発明の第1支持部材の構造模式図である。
【
図20】本発明の第2支持部材の構造模式図である。
【
図21】本発明の第3支持部材の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
当業者が本発明の方案をよりよく理解できるようにするために、以下、本発明の具体的な実施形態における技術案について、本発明の実施形態における図面を参照しながら明確かつ完全に説明する。
【0037】
図1に示すように、電磁ポンプ100は、ポンプ本体11と、巻線12と、複数の外側鉄心13と、内側鉄心14と、ポンプ溝機構15と、を備える。ポンプ本体11には第1収容空間が形成されている。巻線12の少なくとも一部は第1収容空間内に配置され、電流を伝送するために、巻線12の少なくとも一部は外側鉄心13に配置される。複数の外側鉄心13の少なくとも一部は第1収容空間内に配置され、内側鉄心14も少なくとも一部が第1収容空間内に配置されている。複数の外側鉄心13は、いずれも少なくとも一部が内側鉄心14の周りに配置されて、巻線12を流れる電流によって外側鉄心13と内側鉄心14との間に磁界が発生し、電磁誘導が実現される。ポンプ溝機構15は、少なくとも一部が第1収容空間内に配置され、且つ、少なくとも一部が外側鉄心13と内側鉄心14との間に配置されて、液体金属の流動のチャネルとして使用される。具体的に、巻線12への通電後、外側鉄心13と内側鉄心14との間に発生する磁界はポンプ溝機構15内の液体金属と作用して誘導電流を発生させ、ポンプ溝機構15中の液体金属が通電導体となり、その結果、液体金属は磁場と作用して電磁力を生成し、液体金属の方向性の流動を駆動する。
【0038】
図1及び
図2に示すように、一実施形態として、ポンプ溝機構15は、流通チャネル151、ポンプ溝壁152及び保護層153を含む。ポンプ溝壁152は第1ポンプ溝壁1521及び第2ポンプ溝壁1522を含み、流通チャネル151は第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間に配置され、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間の隙間が流通チャネル151である。保護層153は、ポンプ溝壁152の強度を向上させて流通チャネル151の形状を固定し、液体金属の流動を容易にするための第1保護層1531及び第2保護層1532を含む。ポンプ溝壁152は第1保護層1531と第2保護層1532との間に配置され、流通チャネル151は第1保護層1531と第2保護層1532との間に配置される。具体的に、第1保護層1531は外側鉄心13と第1ポンプ溝壁1521との間に配置され、第2保護層1532は内側鉄心14と第2ポンプ溝壁1522との間に配置される。すなわち、外側鉄心13、第1保護層1531、第1ポンプ溝壁1521、流通チャネル151、第2ポンプ溝壁1522、第2保護層1532は、外側から内側に順次に配列される。本実施形態において、ポンプ溝壁152はセラミック材料を用いても良い。即ち、ポンプ溝壁152は窒化ケイ素セラミックであってもよい。窒化ケイ素セラミックは、特性が安定で、非磁性、非導電性、及び耐食性のため、ポンプ溝壁152は良好な耐食性と高強度を有することができる。保護層153は、ポンプ溝壁152が一定の延性を有することができるように炭素繊維材料を用いても良い。従って、温度変化後、ポンプ溝機構15の熱膨張と収縮の問題を解決することができ、ポンプ溝機構15の靭性を向上させ、電磁ポンプ100の安全性を向上させることができる。
【0039】
図1に示すように、一実施形態として、複数の外側鉄心13は少なくとも一部が内側鉄心14の周りに配置され、複数の外側鉄心13のポンプ溝機構15に近い一端が第1端部であり、第1端部の端面は第1円弧面であり、第1円弧面は第1円弧形状を有する。上記の構成により、第1端部によって提供され得る極弧(pole arc)面積は、第1端部が平面である場合に提供される極弧面積よりも大きいので、第1端部の極弧面積が増加され、ポンプ溝機構15内の液体金属の還流を減少して、電磁ポンプ100の流量と効率を向上することができる。具体的に、複数の外側鉄心13の第1円弧面が一緒に円柱空間を構成し、円柱空間の横断面は第1円形である。第1円形の円心と内側鉄心14の円心は実質的に一致するので、電磁ポンプ100の同心性が実現され、一方的な磁気圧力が発生する可能性を効果的に低減することができる。本実施形態では、外側鉄心13は、電気エネルギーと磁気エネルギーを最も効率的に交換できるようにケイ素鋼材料を用いてもよい。
【0040】
本実施形態において、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522の厚さは実質的に同じで、その厚さがd
1であり、第1保護層1531と第2保護層1532の厚さは実質的に同じで、その厚さがd
2である。内側鉄心14は実質的に円柱体であり、内側鉄心14の半径はrである。流通チャネル151の横断面は実質的に円環形であり、流通チャネル151の横断面と内側鉄心14横断面の円心は実質的に一致するので、電磁ポンプ100の同心性が実現され、一方的な磁気圧力が発生する可能性を効果的に低減することができる。流通チャネル151の幅はhであり、hは円環の半径方向に沿った流通チャネル151の外輪と内輪との距離を指す。複数の外側鉄心13によって構成される円柱空間の横断面、即ち第1円形の円心は、内側鉄心14の横断面の円心と実質的に一致するので、電磁ポンプ100の同心性が実現され、一方的な磁気圧力が発生する可能性を効果的に低減することができる。第1円形の半径方向に沿って、第1円形と第1保護層1531の外側壁との間の距離はδである。第1円形は第1半径R
1を有し、外側鉄心13は第1半径R
1に関して実質的に対称配置される。外側鉄心13の幅はLであり、Lとは、第1半径R
1の方向に垂直な幅をいい、具体的に、Lは外側鉄心13のポンプ溝機構15に近い2つの端点間の距離をいう。ピタゴラスの定理によれば、
【0041】
上式から、外側鉄心13の第1円弧面のラジアンは2αであることがわかる。
【0042】
一実施形態として、第1円形の円心と第1円弧形状の一端が接続されて第1直線を形成し、第1円形の円心と第1円弧形状の他端が接続されて第2直線を形成する。第1円弧形状と第1直線と第2直線とで囲まれる部分の面積は第1面積S1である。具体的に、外側鉄心13の数は第1面積S1の数と同じであり、外側鉄心13の数と第1面積S1の数は、いずれも実際の必要に応じて調整することができる。隣接する2つの第1面積S1の間には第2面積S2が形成されている。第1面積S1と流通チャネル151とが重なる部分が第3面積S3であり、第2面積S2と流通チャネル151とが重なる部分が第4面積S4である。本実施形態において、第3面積S3は電磁ポンプ100の軸線方向に沿って延在し、流通チャネル151を第1領域に分割し、第4面積S4は電磁ポンプ100の軸線方向に沿って延在し、流通チャネル151を第2領域に分離する。
【0043】
電磁ポンプ100の動作中、電磁誘導によって発生する磁場の磁力線は、外側鉄心13から内側鉄心14に入るか、又は内側鉄心14から外側鉄心13に入る際、第1領域をほぼ完全に通過する。このとき、第1領域の磁誘導強度は比較的大きく、第1領域の磁誘導強度は第2領域の磁誘導強度よりも大きい。従って、第1領域内にある液体金属は第1方向に沿って動き、流速が比較的速く、第2領域内にある液体金属は第2方向に沿って動き、流速が比較的遅い。ここで、第1方向と第2方向は実質的に第1円形の半径方向に沿っており、第1方向と第2方向は実質的に反対である。流体の連続性の原理によれば、第1方向に移動する液体金属は還流を形成し、第2方向に移動する液体金属と出会うことで、電磁ポンプ100の流量と効率を大幅に低下させる。
【0044】
図2に示すように、本実施形態では、ポンプ溝機構15は、複数のチャンバ分割構造154をさらに含む。チャンバ分割構造154は、少なくとも一部が第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間に配置され、チャンバ分割構造154の一端は第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接され、チャンバ分割構造154の他端は第2ポンプ溝壁1522に接続又は当接され、チャンバ分割構造154の他端は内側鉄心14に接続されてもよい。チャンバ分割構造154は、流通チャネル151を複数のチャネルに分離し、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522を支持するために使用され、それによって流通チャネル151の安定性を維持して、電磁ポンプ100の安定性を向上させるに有利である。チャンバ分割構造154の数は外側鉄心13の数と同じである。具体的に、チャンバ分割構造154の横断面の面積は第4面積以上であり、チャンバ分割構造154の横断面は第4面積をほぼ完全に覆う。上記の構成により、チャンバ分割構造154が第2方向に移動する液体金属の動きを止め、それによってポンプ溝機構15内の液体金属の還流を減少し、電磁ポンプ100の流量と効率をさらに向上することができる。ここで、チャンバ分割構造154は、良好な導電性、耐食性及び高温耐性を有し、例えば、チャンバ分割構造154は、モリブデン合金等を用いることができ、耐食性や強度を向上させることができる。また、チャンバ分割構造154の良好な高温耐性とは、500℃の温度で、チャンバ分割構造154の体積変化が1%以下であることを意味し、チャンバ分割構造154の良好な耐食性とは、電磁ポンプ100が30日間連続して動作する場合、チャンバ分割構造154の質量変化が0.05%以下であることを意味する。
【0045】
図3、
図4及び
図5に示すように、一実施形態として、チャンバ分割構造154は、第1チャンバ分割部材1541及び/又は第2チャンバ分割部材1542及び/又は第3チャンバ分割部材1543を含む。第1チャンバ分割部材1541は、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間に配置され、第1チャンバ分割部材1541の一端は第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接され、第1チャンバ分割部材1541の他端は第2ポンプ溝壁1522に接続又は当接される。第2チャンバ分割部材1542は、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間に配置され、第2チャンバ分割部材1542の一端は第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接され、第2チャンバ分割部材1542の他端は第2ポンプ溝壁1522に接続又は当接される。第3チャンバ分割部材1543は、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間に配置され、第3チャンバ分割部材1543の一端は第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接され、第3チャンバ分割部材1543の他端は第2ポンプ溝壁1522に接続又は当接される。具体的に、第1チャンバ分割部材1541の横断面は第1横断面であり、第1横断面の形状は実質的に第1台形であり、第1横断面の比較的長い底辺は第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接され、第1横断面の比較的短い底辺は第2ポンプ溝壁1522に接続又は当接される。第2チャンバ分割部材1542の横断面は第2横断面であり、第2横断面の形状は実質的に長方形である。第3チャンバ分割部材1543の横断面は第3横断面であり、第3横断面の形状は実質的に2つの第2台形を接合してなり、2つの第2台形の比較的短い底辺が接合され、一方の第2台形の比較的長い底辺が第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接され、他方の第2台形の比較的長い底辺が第2ポンプ溝壁1522に接続又は当接される。
【0046】
【0047】
【0048】
一実施形態として、内側鉄心14は、第1内側鉄心141又は第2内側鉄心142又は第3内側鉄心143であってもよい。
【0049】
図6に示すように、一実施形態として、第1内側鉄心141は、第1中央円柱1411、複数の鉄心扇形セクション1412、及び複数の楔形バー1413を含む。第1中央円柱1411の円心は第1内側鉄心141の円心であり、第1中央円柱1411の軸線は電磁ポンプの軸線と実質的に一致する。複数の鉄心扇形セクション1412は、少なくとも一部が第1中央円柱1411の周りに配置され、鉄心扇形セクション1412は実質的に第1半径R
1の方向に沿って延在する。複数の鉄心扇形セクション1412は接合後に第1中央円柱1411と実質的に気密の円柱体構造を形成する。具体的に、外側鉄心13の数、第1半径R
1の数、鉄心扇形セクション1412の数、及び楔形バー1413の数は、すべて同じである。外側鉄心13の数と第1半径R
1の数は、いずれも実際の必要に応じて調整することができる。即ち、鉄心扇形セクション1412の数と楔形バー1413の数も実際の必要に応じて調整することができる。隣接する2つの第1半径R
1の間の角度は360/nであり、即ち鉄心扇形セクション1412のラジアンは360/nである。ここで、nは鉄心扇形セクション1412の数であり、隣接する2つの鉄心扇形セクション1412の間の接合を容易にする。本実施形態では、鉄心扇形セクション1412は実質的に環状扇形であり、鉄心扇形セクション1412の延在方向は第1半径R
1の方向であるため、各鉄心扇形セクション1412の第2保護層1532に近い両端には、いずれも第1欠け口1414が形成され、隣接する2つの鉄心扇形セクション1412の第1欠け口1414が第2欠け口1415を構成する。複数の外側鉄心13によって構成される円柱空間の横断面は、第1円形である。第1円形は第2半径R
2を有し、チャンバ分割構造154は第2半径R
2に関して実質的に対称配置され、第2欠け口1415は第2半径R
2に関して実質的に対称配置される。本実施形態では、第2欠け口1415の横断面は、実質的に三角形又は扇形又は他の形状である。具体的に、鉄心扇形セクション1412の外側円弧面と鉄心扇形セクション1412の2つの側面との交差する部位には、いずれも第1欠け口1414が設けられ、隣接する2つの鉄心扇形セクション1412は、接合後、2つの第1欠け口1414が第2欠け口1415を構成する。ここで、鉄心扇形セクション1412の外側円弧面とは、鉄心扇形セクション1412の第2保護層1532に近い表面を指す。
【0050】
一実施形態として、楔形バー1413は、少なくとも一部が隣接する2つの鉄心扇形セクション1412の間に配置される。具体的に、楔形バー1413は第2欠け口1415に配置され、楔形バー1413の横断面の形状は第2欠け口1415の横断面の形状と実質的に一致する。即ち、電磁ポンプ100の軸方向に垂直な投影面において、楔形バー1413の電磁ポンプ100の軸方向に沿った投影面における投影が第1投影面であり、第2欠け口1415の電磁ポンプ100の軸方向に沿った投影面における投影が第2投影面であり、第1投影面と第2投影面とは実質的に一致する。本実施形態において、楔形バー1413の横断面も実質的に三角形又は扇形又は他の形状であり、楔形バー1413は非磁性ステンレス鋼材料を用いる。チャンバ分割構造154は、流通チャネル151を複数のチャネルに分割し、各チャネルの横断面は実質的に円環形であり、各チャネルの横断面のラジアンはキャビティアークである。上記の構成により、極弧がキャビティアークよりも大きいので、ポンプ溝機構15内の液体金属の還流を減少して、電磁ポンプ100の流量と効率を向上することができる。
【0051】
一実施形態として、鉄心扇形セクション1412は複数の第1積層シート1412aを含み、各鉄心扇形セクション1412の第1積層シート1412aの数mは実際の必要に応じて調整することができ、各第1積層シート1412aの幅wは実質的に同じである。ここで、第1積層シート1412aは実質的に第1半径R
1の方向に沿って延在し、第1積層シート1412aの幅wは第1半径R
1に垂直な方向における幅である。具体的に、
【0052】
ただし、nは鉄心扇形セクション1412の数であり、rは第1内側鉄心141の半径である。本実施形態では、第1積層シート1412aは冷間圧延された配向性ケイ素鋼板であり、第1積層シート1412aの幅wは従来のケイ素鋼板の厚さの仕様に適合する。上記の構成により、各第1積層シート1412aの幅wを制御できるので、楔形バー1413のサイズには非常に柔軟な調整スペースがある。楔形バー1413は、外側鉄心13及びチャンバ分割構造154と協働して最大な極弧を確保でき、極弧をキャビティアークよりも大きくすることで、ポンプ溝機構15内の液体金属の還流を減少し、電磁ポンプ100の流量と効率を向上する。また、第1内側鉄心141は、複数の第1積層シート1412aで構成され、接触抵抗を増加することにより、第1内側鉄心141の周方向の還流を減少させる。
【0053】
一実施形態として、鉄心扇形セクション1412の加工方法は、以下のステップを含む。
【0054】
S1:同じ高さ、同じ幅、異なる長さを有する複数の第1積層シート1412aを選択する。
【0055】
S2:複数の第1積層シート1412aを配列し、隣接する2つの第1積層シート1412aを固定接続して、横断面が環状扇形である鉄心扇形セクション1412を構成する。
【0056】
S3:複数の鉄心扇形セクション1412を円環体に接合し、隣接する2つの鉄心扇形セクション1412の接合箇所に第2欠け口1415を形成する。
【0057】
S4:第2欠け口1415に楔形バー1413を配置して、楔形バー1413、複数の鉄心扇形セクション1412及び第1中央円柱1411が一緒に横断面が円形である第1内側鉄心141を形成する。
【0058】
ステップS1において、第1積層シート1412aの高さは、電磁ポンプ100の軸方向に沿った長さを指し、第1積層シート1412aの幅は、第1半径R1に垂直な方向における長さを指し、第1積層シート1412aの長さは、第1半径R1に平行な方向における長さを指す。 ステップS2において、複数の第1積層シート1412aの配列形態は、第1半径R1に近い第1積層シート1412aの長さが最大で、第1半径R1から遠い第1積層シート1412aの長さが最小である。上記の構成により、鉄心扇形セクション1412の横断面の形状を実質的に環状扇形にすることができ、それによって、隣接する2つの鉄心扇形セクション1412の間の接合を容易にする。ここで、第1積層シート1412a間の接続形態は、接着剤によるものであってもよい。また、ステップS2で構成された鉄心扇形セクション1412の境界をやすりがけすることにより、鉄心扇形セクション1412の境界がより滑らかになり、鉄心扇形セクション1412間の接合に有利となる。ここで、環状扇形の横断面のラジアンに対応する角度β=360/nであり、nは鉄心扇形セクション1412の数である。
【0059】
ステップS3において、鉄心扇形セクション1412の間は接着剤によって接着される。ステップS4において、楔形バー1413と第2欠け口1415との間は接着剤によって接着される。即ち、鉄心扇形セクション1412と楔形バー1413との間は接着剤によって接着され、鉄心扇形セクション1412と第1中央円柱1411との間も接着剤によって接着される。
【0060】
具体的に、鉄心扇形セクション1412の加工方法は、以下をさらに含む。
【0061】
S5:第1内側鉄心141の外側に第2保護層1532を配置して、第1内側鉄心141を固定する。
【0062】
S6:第2保護層1532の外側に流通チャネル151及びポンプ溝壁152を配置し、チャンバ分割構造154によって流通チャネル151をn個のチャネルに分割する。
【0063】
S7:ポンプ溝壁152の外側に第1保護層1531を配置する。
【0064】
S8:ポンプ溝機構15を第1内側鉄心141に接続する。
【0065】
ステップS5において、第2保護層1532は炭素繊維材料であり、第2保護層1532を研磨して、第2保護層1532の表面を滑らかにする。ステップS6において、ポンプ溝壁152はセラミック材料を用いる。ポンプ溝壁152は、第1ポンプ溝壁1521及び第2ポンプ溝壁1522を含み、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間に流通チャネル151を形成する。チャンバ分割構造154は第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間に配置され、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522にそれぞれ接続される。また、流通チャネル151の両側のポンプ溝壁152は、ポンプ溝壁152の表面を滑らかかつ均一にするために研磨する必要があり、それによって液体金属の流動を容易にする。ステップS7において、第1保護層1531は炭素繊維材料であり、第1保護層1531を研磨して、第1保護層1531の表面を滑らかにする。ステップS8において、ポンプ溝機構15を加熱、即ちポンプ溝壁152及び保護層153を加熱して、ポンプ溝機構15を加熱膨張させる。高温状態では、ポンプ溝機構15を第1内側鉄心141の周りに配置して、ポンプ溝機構15と第1内側鉄心141の締まり嵌め接続を実現し、それによって、ポンプ溝機構15と第1内側鉄心141の組み合わせがより安定し、電磁ポンプ100の安定性をさらに向上させる。
【0066】
上記の構成により、保護層153の円心、第1内側鉄心141の円心、第1中央円柱1411の円心、及びポンプ溝壁152の円心が実質的に一致するように保証でき、これにより、電磁ポンプ100の同心性が実現され、一方的な磁気圧力が発生する可能性を効果的に低減して、電磁ポンプ100の安定性をさらに向上させることができる。
【0067】
図7に示すように、一実施形態として、第2内側鉄心142は、第2中央円柱1421及び複数の第1鉄心1422を含む。複数の第1鉄心1422は第2中央円柱1421の周りに配置され、複数の第1鉄心1422は第2中央円柱1421に接続される。複数の第1鉄心1422はリブ状に配置される。複数の第1鉄心1422は、少なくとも一部が第2保護層1532と第2中央円柱1421との間に配置されている。具体的に、複数の第1鉄心1422の第2中央円柱1421に接続される一端の端面はすべて円弧面であり、複数の第1鉄心1422の第2中央円柱1421に接続される一端の端面が第1円柱体空間を形成し、第2中央円柱1421は少なくとも一部が第1円柱体空間に配置されて、複数の第1鉄心1422と第2中央円柱1421との安定した接続が容易になる。複数の第1鉄心1422の第2保護層1532に近い一端の端面はすべて第1円弧面であり、第1円弧面の半径と第2保護層1532の半径は実質的に同じであるため、第1鉄心1422と第2保護層1532との間の接続又は当接がより安定している。上記の構成により、複数の第1鉄心1422によって第2内側鉄心142をブロック分割することができ、ポンプ溝機構15内の磁場や電磁ポンプ100の出力に影響を及ぼさないだけでなく、渦電流を効果的に抑制することができ、電磁ポンプ100の動作中の損失と温度上昇を低減し、さらに電磁ポンプ100の効率と使用寿命を向上させる。また、第1鉄心1422がリブ構造に形成されると、渦電流分布が円環状ではなくなり、各リブの断面に小さな渦が形成され、渦電流の周方向の通路が遮断され、渦電流の損失が減少する。
【0068】
本実施形態では、第1鉄心1422の数は、実際の必要に応じて調整することができ、外側鉄心13の数と第1鉄心1422の数との比率は1であってもよい。即ち、外側鉄心13の数と第1鉄心1422の数は同じである。
【0069】
図8に示すように、一実施形態として、第3内側鉄心143は、第3中央円柱1431、複数の第2鉄心1432及び複数の固定構造1433を含む。複数の第2鉄心1432は第3中央円柱1431の周りに配置され、複数の固定構造1433は第3中央円柱1431の周りに配置され、第2鉄心1432は固定構造1433を介して第3中央円柱1431に接続される。複数の第2鉄心1432はリブ状に配置され、複数の固定構造1433はリブ状に配置される。複数の第2鉄心1432は、少なくとも一部が第2保護層1532と固定構造1433との間に配置される。具体的に、第2鉄心1432の数と固定構造1433の数は同じである。固定構造1433は、少なくとも一部が第2鉄心1432と第3中央円柱1431との間に配置され、固定構造1433の一端は第2鉄心1432に接続され、固定構造1433の他端は第3中央円柱1431に接続される。具体的に、複数の固定構造1433の第3中央円柱1431に近い一端の端面はすべて円弧面であり、複数の固定構造1433の第3中央円柱1431に近い一端の端面は第2円柱体空間を形成し、第3中央円柱1431の少なくとも一部が第2円柱体空間に設けられることで、固定構造1433と第3中央円柱1431との安定した接続が容易になる。複数の第2鉄心1432の固定構造1433に近い一端の端面はすべて第2円弧面であり、複数の固定構造1433の第2鉄心1432に近い一端の端面はすべて第3円弧面である。第2円弧面の半径と第3円弧面の半径は実質的に同じであるため、第2鉄心1432と固定構造1433との安定した接続が容易になる。複数の第2鉄心1432の第2保護層1532に近い一端の端面はすべて第4円弧面であり、第4円弧面の半径と第2保護層1532の半径は実質的に同じであるため、第2鉄心1432と第2保護層1532との間の接続又は当接がより安定している。上記の構成により、第2鉄心1432と固定構造1433がリブ構造を形成することができ、ポンプ溝機構15内の磁場や電磁ポンプ100の出力に影響を及ぼさないだけでなく、渦電流を効果的に抑制することができ、電磁ポンプ100の動作中の損失と温度上昇を低減し、さらに電磁ポンプ100の効率と使用寿命を向上させる。また、第2鉄心1432と固定構造1433がリブ構造を形成する場合、渦電流分布が円環状ではなくなり、各リブの断面に小さな渦が形成され、渦電流の周方向の通路が遮断され、渦電流の損失が減少する。
【0070】
本実施形態では、第2鉄心1432の数は実際の必要に応じて調整することができ、固定構造1433の数も実際の必要に応じて調整することができ、外側鉄心13の数と第2鉄心1432の数との比率は1であってもよい。即ち、外側鉄心13の数と第2鉄心1432の数は同じである。
【0071】
一実施形態として、ポンプ本体11は、ケーシング112又は外側リブアセンブリ113であってもよい。
【0072】
図9~
図11に示すように、一実施形態として、ケーシング112は、第1ケーシング1121及び第2ケーシング1122を含む。第2ケーシング1122は、少なくとも一部が複数の外側鉄心13の周りに配置される。即ち、複数の外側鉄心13の少なくとも一部は第2ケーシング1122に配置される。第1ケーシング1121は第2ケーシング1122の周りに配置される。第2ケーシング1122は、複数の外側鉄心13を固定するように複数の外側鉄心13を包むために使用される。具体的に、第2ケーシング1122には、冷却機構1123がさらに設けられている。冷却機構1123は電磁ポンプ100を冷却するために使用される。具体的に、冷却機構1123は、冷却機構1123の冷却効果を向上させ、さらに電磁ポンプ100の放熱効果及び使用寿命を向上させるために使用される第1冷却水路1123a及び/又は第2冷却水路1123b及び/又は第3冷却水路1123cを含んでもよい。
【0073】
図9に示すように、一実施形態として、第1冷却水路1123aは、複数の第1水路1123dと複数の第1接続水路1123eと、を含む。第1水路1123dは第2ケーシング1122の周りに配置される。即ち、第1水路1123dは第2ケーシング1122の周方向に沿って配置される。第1接続水路1123eは実質的に第2ケーシング1122の軸方向に沿って配置される。隣接する2つの第1水路1123dの間には第1接続水路1123eが配置され、第1接続水路1123eの一端は1つの第1水路1123dに接続され、第1接続水路1123eの他端は隣接する第1水路1123dに接続されることで、隣接する2つの第1水路1123dは連通され、さらに冷却液の循環が実現される。具体的に、第1ケーシング1121は第2ケーシング1122の周りに配置されることで、第1ケーシング1121と第1冷却水路1123aとで気密な流通水路を形成することができ、それによって冷却液は漏れることなく第1冷却水路1123aを流れることができ、さらに電磁ポンプ100のシール性能及び冷却効果を向上させる。
【0074】
図10に示すように、一実施形態として、第2冷却水路1123bは、複数の第2水路1123fと複数の第2接続水路1123gと、を含む。第2水路1123fは第2ケーシング1122の軸方向に沿って配置される。即ち、第2水路1123fは第2ケーシング1122の軸線と実質的に平行である。第2接続水路1123gは実質的に第2ケーシング1122の周方向に沿って配置される。隣接する2つの第2水路1123fの間には第2接続水路1123gが配置され、第2接続水路1123gの一端は1つの第2水路1123fに接続され、第2接続水路1123gの他端は隣接する第2水路1123fに接続されることで、隣接する2つの第2水路1123fは連通され、さらに冷却液の循環が実現される。具体的に、第1ケーシング1121は第2ケーシング1122の周りに配置されることで、第1ケーシング1121と第2冷却水路1123bとで気密な流通水路を形成することができ、それによって冷却液は漏れることなく第2冷却水路1123bを流れることができ、さらに電磁ポンプ100のシール性能及び冷却効果を向上させる。
【0075】
図11に示すように、一実施形態として、第3冷却水路1123cは第3水路1123hを含む。第3水路1123hは、第2ケーシング1122の周方向に沿って実質的に螺旋状に配置される。即ち、第3水路1123hは実質的にねじ切りされ、第2ケーシング1122に配置される。具体的に、第1ケーシング1121は第2ケーシング1122の周りに配置されることで、第1ケーシング1121と第3冷却水路1123cとで気密な流通水路を形成することができ、それによって冷却液は漏れることなく第3冷却水路1123cを流れることができ、さらに電磁ポンプ100のシール性能及び冷却効果を向上させる。
【0076】
図12に示すように、一実施形態として、外側リブアセンブリ113は、複数の外側鉄心13を固定するために、複数の外側鉄心13の外側に配置される。具体的に、外側リブアセンブリ113は複数の環状リブ1131を含む。複数の環状リブ1131には収容空間が形成されている。複数の外側鉄心13の少なくとも一部は収容空間に配置されている。複数の環状リブ1131は電磁ポンプ100の軸方向に沿って配置され、複数の環状リブ1131の配置形態は均一であっても不均一であってもよい。即ち、電磁ポンプ100の軸方向に沿って、隣接する2つの環状リブ1131の間の距離は同じであっても異なってもよい。本実施形態では、環状リブ1131の数は、電磁ポンプ100の軸方向の長さに応じて調整することができ、実際の必要に応じて調整し続けてもよい。
【0077】
図13に示すように、一実施形態として、ポンプ本体11がケーシング112である場合、ポンプ本体11は第1エンドカバー1124をさらに含む。第1エンドカバー1124はケーシング112の両端に配置される。具体的に、ケーシング112の両端には接続部1125が配置され、接続部1125はケーシング112を周って周方向に配置される。ケーシング112と第1エンドカバー1124との間は接続部1125を介して接続される。第1エンドカバー1124には第1貫通孔が設けられ、第1貫通孔はポンプ溝機構15に被装される。即ち、第1貫通孔はポンプ溝機構15の周りに配置される。具体的に、第1貫通孔の直径は第1保護層1531の直径と実質的に同じであるため、第1エンドカバー1124とポンプ溝機構15との安定した接続が容易になる。本実施形態では、接続部1125は、第1ケーシング1121及び/又は第2ケーシング1122の両端に設けられてもよい。
【0078】
第1ケーシング1121の外面には複数の補強リブ1121aが設けられ、補強リブ1121aはケーシング112の剛性や強度を強化するために使用される。第1ケーシング1121の全体的な剛性や強度を強化するために、複数の補強リブ1121aを第1ケーシング1121上に均等に分布させてもよい。複数の補強リブ1121aは第1ケーシング1121上に集中的に分布されてもよい。従って、第1ケーシング1121の局所的剛性や強度が強化され、さらに第1ケーシング1121の過度の局所的力によって引き起こされる損傷を回避する。具体的に、補強リブ1121aはステンレス鋼材料を用いることができ、補強リブ1121aの数は実際の必要に応じて調整することができる。本実施形態では、補強リブ1121aの内側半径は第1ケーシング1121の外側半径と等しく、補強リブ1121aの外側半径は実際の必要に応じて調整することができる。ここで、補強リブ1121aの内側半径は、補強リブ1121aの第1ケーシング1121に近い表面から円心までの距離を指し、補強リブ1121aの外側半径は、補強リブ1121aの第1ケーシング1121から離れた表面から円心までの距離を指し、第1ケーシング1121の外側半径は、ケーシング112の補強リブ1121aに近い表面から円心までの距離を指す。上記の構成により、ケーシング112の構造をより安定させることができ、電磁ポンプ100の構造安定性を向上させることができる。
【0079】
本実施形態では、接続部1125には第1取り付け孔1125aが設けられ、第1エンドカバー1124には第2取り付け孔1124bが設けられている。第1取り付け孔1125aと第2取り付け孔1124bはボルトで接続されることにより、第1エンドカバー1124と接続部1125は安定して接続され、さらに第1エンドカバー1124とケーシング112も安定して接続される。ここで、ケーシング112はステンレス鋼材料を用いることができ、第1エンドカバー1124はステンレス鋼材料を用いることができる。第1エンドカバー1124の横断面の形状は円形又は正方形であってもよい。なお、第1エンドカバー1124の横断面の形状は他の形状であってもよく、実際の必要に応じて調整できることが理解できる。
【0080】
本実施形態では、複数の外側鉄心13とケーシング112は一体成形部材であり、接続部1125と外側鉄心13は一体成形部材であり、補強リブ1121aとケーシング112は一体成形部材である。このとき、ケーシング112、外側鉄心13及び巻線12は一体成形され、製造プロセス中に、ケーシング112、外側鉄心13及び巻線12を絶縁塗料に浸漬して、電磁ポンプ100の安全性を向上させることができる。
【0081】
本実施形態では、複数の外側鉄心13とケーシング112とは溶接によって接続されてもよく、接続部1125と外側鉄心13とも溶接によって接続されてもよい。上記の構成により、複数の外側鉄心13によって構成される円柱空間の横断面、即ち第1円形の円心をケーシング112の円心と実質的に重ね合わせて、電磁ポンプ100の同心性を実現することができ、一方的な磁気圧力が発生する可能性を効果的に低減することができ、さらに電磁ポンプ100の安定性を向上させて、電磁ポンプ100の流量と効率の改善に有利である。
【0082】
図17に示すように、一実施形態として、内側鉄心14の両端には第2エンドカバー114がさらに設けられ、第2エンドカバー114は、内側鉄心14と液体金属が接触していなくても、内側鉄心14をシールして流通チャネル151中の液体金属を内側鉄心14から分離するために使用される。また、第2エンドカバー114には、液体金属が流れるための第1チャネルがさらに形成されてもよい。従って、液体金属が流通チャネル151から流出するとき、第1チャネルに沿って電磁ポンプ100から流出することができる。また、液体金属が流通チャネル151から流入するとき、第1チャネルに沿って電磁ポンプ100に流入することができる。上記の構成により、液体金属の流動が容易になって、電磁ポンプ100の流量と効率を向上させることができる。
【0083】
一実施形態として、中央円柱は、第1中央円柱1411、第2中央円柱1421又は第3中央円柱1431を含む。中央円柱は、少なくとも第1状態又は第2状態又は第3状態を含む。
【0084】
第1状態では、中央円柱は、第2エンドカバー114の内側に配置され得る。ここで、第2エンドカバー114の内側は、第2エンドカバー114の鉄心扇形セクション1412に近い側を指す。
【0085】
図13に示すように、第2状態では、中央円柱は第2エンドカバー114を通り抜けることができ、且つ、少なくとも一部が第2エンドカバー114の外側に配置され、ポンプ溝機構15は電磁ポンプ100の軸方向に沿って第2エンドカバー114と中央円柱との間まで延在する。即ち、電磁ポンプ100の軸方向に沿って、ポンプ溝機構15の長さは内側鉄心14の長さよりも大きく、且つ、ポンプ溝機構15の長さは中央円柱の長さよりも小さい。ここで、第2エンドカバー114の外側は、第2エンドカバー114の内側鉄心14から離れた側を指す。具体的に、第1ポンプ溝壁1521は電磁ポンプ100の軸方向に沿って第2エンドカバー114と中央円柱との間まで延在し、第2保護層1532は電磁ポンプ100の軸方向に沿って第2エンドカバー114と中央円柱との間まで延在する。第2ポンプ溝壁1522と第2保護層1532は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しない。第2ポンプ溝壁1522は第2エンドカバー114に接続され、その結果、第2エンドカバー114の内側鉄心14に対するシールが実現される。
【0086】
具体的に、第2状態では、ポンプ本体11は、接続機構115と、第1外側管路116と、をさらに含む。接続機構115は第1エンドカバー1124に接続され、第1外側管路116は接続機構115に接続され、それによって第1エンドカバー1124と第1外側管路116は接続機構115を介して接続される。このとき、流通チャネル151から液体金属が流出するとき、接続機構115を介して第1外側管路116に流れることで、液体金属は電磁ポンプ100から流出する。流通チャネル151から液体金属が流入するとき、液体金属は電磁ポンプ100から第1外側管路116を介して接続機構115に流出し、接続機構115を介して流通チャネル151に流入する。ここで、接続構造はフランジであってもよい。
【0087】
図14に示すように、第3状態では、第1ポンプ溝壁1521と第1保護層1531は電磁ポンプ100の軸線方向に沿って延在し、第1ポンプ溝壁1521と第1保護層1531の延在長さは実質的に同じである。第2ポンプ溝壁1522と第1保護層1531は延在しない。第1ポンプ溝壁1521の軸方向の長さは第2ポンプ溝壁1522の軸方向の長さよりも大きく、第1保護層1531の軸方向の長さは第1保護層1531の軸方向の長さよりも大きい。具体的に、第1ポンプ溝壁1521及び第1保護層1531を延在させた後、第1外壁層155が形成される。第1外壁層155の内側鉄心14から離れた一端は、第1外壁層155の内側鉄心14から離れた一端に管路口が形成されるまで、電磁ポンプ100の軸方向に向かって次第に収束される。このとき、ポンプ本体11は第2外側管路117をさらに含む。第2外側管路117は管路口に接続される。流通チャネル151から液体金属が流出するとき、第1外壁層155を介して第2外側管路117に流れることで、液体金属は電磁ポンプ100から流出する。流通チャネル151から液体金属が流入するとき、液体金属は電磁ポンプ100から第2外側管路117を介して第1外壁層155に流出し、第1外壁層155を介して流通チャネル151に流入する。
【0088】
図8、
図15~
図18に示すように、一実施形態として、外側鉄心13は、第1外側鉄心131又は第2外側鉄心132又は第3外側鉄心133を含む。
【0089】
図8に示すように、一実施形態として、複数の第1外側鉄心131は、少なくとも一部がポンプ溝機構15の周りに配置される。具体的に、第1外側鉄心131はリブ状に配置される。即ち、隣接する第1外側鉄心131の間には間隔が形成されている。複数の第1外側鉄心131は、第1円形の円心を中心として環状アレイ分布に配置されるので、渦電流を減少させ、電磁ポンプ100の流量と効率を向上させることができる。
【0090】
図15及び
図16に示すように、一実施形態として、複数の第2外側鉄心132の間には複数の支持構造134が設けられている。支持構造134の数は第2外側鉄心132の数と同じである。即ち、隣接する2つの第2外側鉄心132の間には1つの支持構造134が設けられている。支持構造134は複数の第2外側鉄心132を支持するために使用され、複数の第2外側鉄心132が磁気吸引力の作用下で変化しないようにし、さらに電磁ポンプ100の強度と安定性を向上させる。具体的に、支持構造134は、第1支持体1341及び第2支持体1342を含む。複数の第2外側鉄心132のヨークの間は第1支持体1341によって接続される。即ち、隣接する2つの第2外側鉄心132のヨークの間は1つの第1支持体1341によって接続される。複数の第2外側鉄心132の歯部の間は第2支持体1342によって接続される。即ち、隣接する2つの第2外側鉄心132の歯部の間は1つの第2支持体1342によって接続される。第2外側鉄心132のヨークは第2外側鉄心132の歯部と一体成形される。第1支持体1341は第2支持体1342と一体成形されてもよい。また、第1支持体1341は第2支持体1342に当接又は接続されてもよい。即ち、第1支持体1341は第2支持体1342にくっつくように配置される。複数の第2外側鉄心132のヨークと複数の第1支持体1341は横断面が円環である第1円環体を形成し、第1円環体の横断面の円心は内側鉄心14の円心と実質的に重なっている。複数の第2外側鉄心132の歯部と複数の第2支持体1342は横断面が円環である第2円環体を形成し、第2円環体の横断面の円心は内側鉄心14の円心と実質的に重なっている。即ち、第1円環体の軸線、第2円環体の軸線、及び電磁ポンプ100の軸線は実質的に重なっている。上記の構成により、電磁ポンプ100の同心性を実現することができ、一方的な磁気圧力が発生する可能性を効果的に低減して、電磁ポンプ100の安定性を向上させることができる。本実施形態では、第1円環体は第2円環体の周りに配置される。即ち、第2円環体は第1円環体に配置される。第1円環体と第2円環体は、基本的に、実質的に気密な円環体を形成する。ここで、第1支持体1341及び第2支持体1342は、いずれもステンレス鋼材料を用いることができ、第2外側鉄心132の剛性を向上させ、電磁ポンプ100の剛性をさらに向上させる。第1支持体1341及び第2支持体1342の厚さは、第1厚さであり得、第1厚さは実際の必要に応じて調整することができ、第2外側鉄心132における巻線12の配置スペースを確保することができる。ここで、第1厚さは、電磁ポンプ100の軸方向に沿った第1支持体1341及び第2支持体1342の長さを指す。上記の構成により、複数の第2外側鉄心132の間は支持構造134によって全体として構成されることで、第2外側鉄心132の放熱面積を増大し、第2外側鉄心132の放熱効果を向上することができる。また、上記の構成により、損失や発熱の問題を容易に軽減して、電磁ポンプ100の放熱効果を向上させることができる。
【0091】
本実施形態において、支持構造134は第3支持体1343をさらに含む。複数の第2外側鉄心132の電磁ポンプ100の軸線方向に沿っている隣接する2つの歯部の間には第3支持体1343が設けられている。第3支持体1343の厚さは第2厚さであり、第2厚さは実際の必要に応じて調整することができる。電磁ポンプ100の動作中、複数の第2外側鉄心132の歯部の変形を引き起こす可能性がある軸方向の力が発生するので、電磁ポンプ100の使用寿命を短縮し、電磁ポンプ100の安全性を低下させる。第3支持体1343は、複数の第2外側鉄心132の歯部を支持するために使用することができ、複数の第2外側鉄心132の歯部に対する軸方向の力の影響を低減して、電磁ポンプ100の使用寿命と安全性をさらに向上させる。即ち、第3支持体1343は、複数の第2外側鉄心132の歯部が受ける軸方向の力を相殺するために使用される。ここで、第3支持体1343もステンレス鋼材料を用いることができ、第2外側鉄心132の剛性を向上させ、さらに電磁ポンプ100の剛性を向上させる。
【0092】
図17及び
図18に示すように、一実施形態として、第3外側鉄心133の数は複数であり、各第3外側鉄心133はヨークリング1331及び歯付きヨークリング1332を含む。ヨークリング1331と歯付きヨークリング1332は積層配置されている。即ち、隣接する2つのヨークリング1331の間には歯付きヨークリング1332が配置され、隣接する2つの歯付きヨークリング1332の間にはヨークリング1331が配置される。具体的に、歯付きヨークリング1332は複数の第2積層シート1332aを含む。即ち、複数の第2積層シート1332aは積層して歯付きヨークリング1332を形成する。隣接する第2積層シート1332aの間は接着剤によって接着固定されてもよく、他の形態によって固定接続されてもよい。ここで、第2積層シート1332aはケイ素鋼板を用いることができ、ヨークリング1331はケイ素鋼材料を用いることができる。本実施形態では、ヨークリング1331は実質的に円環体であり、歯付きヨークリング1332も実質的に円環体である。歯付きヨークリング1332の外径はヨークリング1331の外径と実質的に同じである。歯付きヨークリング1332の内径はヨークリング1331の内径よりも小さいので、歯付きヨークリング1332には巻線12を放置する放置空間が形成され、巻線12の配置が容易になる。
【0093】
本実施形態では、磁束がヨークリング1331の部分を通過するとき、磁気回路の大部分は軸方向であるため、軸方向に積層した形態であると、軸方向の磁気抵抗が増加する。従って、ヨークリング1331は全体構造を用い、第3外側鉄心133のヨークを通過する際の磁束の磁気抵抗を減少させるのに有利であり、磁場の分布に有利である。ただし、歯付きヨークリング1332の磁気回路における磁束は実質的に半径方向であるため、歯付きヨークリング1332が軸方向の第2積層シート1332aを使用しても半径方向の磁気抵抗に過度の影響を与えることはない。また、上記の構成により、渦電流を特定の第2積層シート1332aのみに閉じ込めて周方向に流すことができ、周方向に流れる電流量を低減することができる。
【0094】
本実施形態では、第3外側鉄心133は遮断層1333をさらに含む。遮断層1333は実質的に電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在する。具体的に、遮断層1333は、少なくとも一部が歯付きヨークリング1332に配置され、且つ、少なくとも一部がヨークリング1331に配置される。遮断層1333の少なくとも一部が歯付きヨークリング1332に配置されるとき、遮断層1333の電磁ポンプ100の半径方向における長さは第1長さであり、歯付きヨークリング1332の電磁ポンプ100の半径方向における長さは第2長さであり、第1長さと第2長さは実質的に同じである。遮断層1333の少なくとも一部がヨークリング1331に配置されるとき、遮断層1333の電磁ポンプ100の半径方向における長さは第3長さであり、ヨークリング1331の電磁ポンプ100の半径方向における長さは第4長さであり、第3長さと第4長さは実質的に同じである。ここで、遮断層1333は、非導電性の磁性材料、即ち、フェライト等の絶縁磁性材料を用いても良い。それによって、周方向の渦電流のサイズを縮小できるだけでなく、流体が還流しないように、磁場の周方向の均一性を確保することができる。
【0095】
図19~
図21に示すように、一実施形態として、電磁ポンプ100は支持アセンブリ16をさらに備え、支持アセンブリ16は、ポンプ溝壁152又は保護層153を支持して、流通チャネル151の安定性を向上させるために使用される。ここで、支持アセンブリ16は、セラミック材料を用いても良い。支持アセンブリ16の一端は中央円柱に接続又は当接され、支持アセンブリ16の他端はポンプ溝壁152又は保護層153に接続又は当接される。支持アセンブリ16は実質的に中央円柱の周りに配置され、且つ、支持アセンブリ16は実質的にリブ状である。上記の構成により、支持アセンブリ16は中央円柱に直接に固定接続又は当接することができ、且つ、支持アセンブリ16はポンプ溝壁152又は保護層153に接続又は当接されて、ポンプ溝壁152又は保護層153が受ける力を減少し、流通チャネル151の安定性を向上し、さらに電磁ポンプ100の安定性を向上する。なお、支持アセンブリ16は、中央円柱と一体成形されてもよく、他の形態の接続によって中央円柱に接続されてもよい。支持アセンブリ16は、支持アセンブリ16の支持機能が満たされる限り、ポンプ溝壁152又は保護層153に固定接続されてもよく、ポンプ溝壁152又は保護層153に当接されてもよい。
【0096】
本実施形態では、支持アセンブリ16は、第1支持部材161又は第2支持部材162又は第3支持部材163であってもよい。
【0097】
図19に示すように、一実施形態として、第1支持部材161の一端は中央円柱に接続され、第1支持部材161の他端は第2保護層1532と第2ポンプ溝壁1522を順次に通り抜けて第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接される。第1支持部材161は実質的に中央円柱の周りに配置され、且つ、第1支持部材161は実質的にリブ状である。上記の構成により、第1支持部材161は中央円柱に直接に固定接続又は当接することができ、且つ、第1支持部材161は第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接されて、第2ポンプ溝壁1522が受ける力を減少し、第1ポンプ溝壁1521の強度を向上し、流通チャネル151の安定性を向上し、さらに電磁ポンプ100の安定性を向上する。なお、第1支持部材161は、中央円柱と一体成形されてもよく、他の形態の接続によって中央円柱に接続されてもよい。第1支持部材161は、第1ポンプ溝壁1521に接続されてもよく、第1ポンプ溝壁1521に当接されてもよい。
【0098】
具体的に、第1支持部材161の数は、実際の必要に応じて調整することができる。具体的に、第2保護層1532には複数の第2貫通孔が設けられ、複数の第2貫通孔は実質的に第2保護層1532の周りに設けられている。第2ポンプ溝壁1522には複数の第3貫通孔が設けられ、複数の第3貫通孔は実質的に第2ポンプ溝壁1522の周りに設けられている。第2貫通孔の数、第3貫通孔の数、及び第1支持部材161の数は同じである。第2貫通孔の位置は第3貫通孔の位置と実質的に一致しているため、第1支持部材161の中央円柱から離れた一端は、第2貫通孔と第3貫通孔を通り抜けた後、第1ポンプ溝壁1521に容易に接続又は当接される。本実施形態では、第1支持部材161と第2貫通孔は締まり嵌めであり、第1支持部材161と第3貫通孔は締まり嵌めであり、それによって、流通チャネル151における液体金属の第2貫通孔及び/又は第3貫通孔からの漏れが防止され、さらに電磁ポンプ100の安全性を向上させる。ここで、第1支持部材161は、セラミック材料を用いても良い。
【0099】
本実施形態では、第1支持部材161の中央円柱に接続される一端の端面は円弧面であり、複数の第1支持部材161の中央円柱に接続される一端の端面は実質的に1つの円柱体空間を形成するので、複数の第1支持部材161を中央円柱にくっつけてより密着させ、さらに第1支持部材161と中央円柱との安定した接続を改善することができる。第1支持部材161の第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接される一端の端面は円弧面であり、複数の第1支持部材161の第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接される一端の端面は実質的に1つの円柱体空間を形成するので、複数の第1支持部材161を第1ポンプ溝壁1521にくっつけてより密着させ、第1支持部材161と第1ポンプ溝壁1521との安定した接続又は当接を改善し、さらに第1支持部材161の支持機能を改善することができる。
【0100】
本実施形態では、ポンプ溝壁152及び保護層153は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、ポンプ溝壁152と保護層153の延在長さは実質的に同じである。複数の第2貫通孔は第2保護層1532の延在箇所に設けられ、複数の第3貫通孔は第2ポンプ溝壁1522の延在箇所に設けられ、第1支持部材161は第2貫通孔及び第3貫通孔を通り抜けた後、第1ポンプ溝壁1521の延在箇所に接続又は当接される。
【0101】
なお、ポンプ溝壁152は、電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在してもよいが、保護層153は、電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しなくてもよいことが理解できる。このとき、第2保護層1532には複数の第2貫通孔が設けられず、複数の第3貫通孔は第2ポンプ溝壁1522の延在箇所に設けられ、第1支持部材161は第3貫通孔を通り抜けた後、第1ポンプ溝壁1521の延在箇所に接続又は当接される。
【0102】
また、ポンプ溝壁152及び第1保護層1531は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、ポンプ溝壁152と第1保護層1531の延在長さは実質的に同じであってもよいが、第2保護層1532は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しなくてもよいことが理解できる。このとき、第2保護層1532には複数の第2貫通孔が設けられず、複数の第3貫通孔は第2ポンプ溝壁1522の延在箇所に設けられ、第1支持部材161は第3貫通孔を通り抜けた後、第1ポンプ溝壁1521の延在箇所に接続又は当接される。
【0103】
なお、ポンプ溝壁152及び第2保護層1532は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、ポンプ溝壁152と第2保護層1532の延在長さは実質的に同じであってもよいが、第1保護層1531は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しなくてもよいことが理解できる。このとき、複数の第2貫通孔は第2保護層1532の延在箇所に設けられ、複数の第3貫通孔は第2ポンプ溝壁1522の延在箇所に設けられ、第1支持部材161は第2貫通孔及び第3貫通孔を通り抜けた後、第1ポンプ溝壁1521の延在箇所に接続又は当接される。
【0104】
図20に示すように、一実施形態として、第2支持部材162の一端は中央円柱に接続され、第2支持部材162の他端は第2保護層1532に接続又は当接される。第2支持部材162は実質的に中央円柱の周りに配置され、且つ、第2支持部材162は実質的にリブ状である。上記の構成により、第2支持部材162は中央円柱に直接に固定接続又は当接することができ、且つ、第2支持部材162は第2保護層1532に接続又は当接されて、第2ポンプ溝壁1522及び第2保護層1532が受ける力を減少し、第2ポンプ溝壁1522及び第2保護層1532の強度を向上し、流通チャネル151の安定性を向上し、さらに電磁ポンプ100の安定性を向上する。なお、第2支持部材162は、中央円柱と一体成形されてもよく、他の形態の接続によって中央円柱に接続されてもよい。第2支持部材162は、第2保護層1532に接続されてもよく、第2保護層1532に当接されてもよい。
【0105】
具体的に、第2支持部材162の数は、実際の必要に応じて調整することができる。ここで、第2支持部材162は、セラミック材料を用いても良い。
【0106】
本実施形態では、第2支持部材162の中央円柱に接続される一端の端面は円弧面であり、複数の第2支持部材162の中央円柱に接続される一端の端面は実質的に1つの円柱体空間を形成するので、複数の第2支持部材162を中央円柱にくっつけてより密着させ、さらに第2支持部材162と中央円柱との安定した接続を改善することができる。第2支持部材162の第2保護層1532に接続又は当接される一端の端面は円弧面であり、複数の第2支持部材162の第2保護層1532に接続又は当接される一端の端面は実質的に1つの円柱体空間を形成するので、複数の第2支持部材162を第2保護層1532にくっつけてより密着させ、第2支持部材162と第2保護層1532との安定した接続又は当接を改善し、さらに第2支持部材162の支持機能を改善することができる。
【0107】
本実施形態では、ポンプ溝壁152及び保護層153は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、ポンプ溝壁152と保護層153の延在長さは実質的に同じである。第2支持部材162は、第2保護層1532の延在箇所に接続又は当接されている。具体的に、第2保護層1532及び第2ポンプ溝壁1522は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、且つ、第2保護層1532と第2ポンプ溝壁1522の延在長さは実質的に同じである。第1保護層1531及び第1ポンプ溝壁1521は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、且つ、第1保護層1531、第1ポンプ溝壁1521、第2保護層1532及び第2ポンプ溝壁1522の延在長さは実質的に同じであってもよい。又は、第1保護層1531と第1ポンプ溝壁1521の延在長さは実質的に同じであり、第1保護層1531の延在長さは第2保護層1532の延在長さよりも小さい。
【0108】
なお、第2保護層1532及び第2ポンプ溝壁1522は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、第2保護層1532と第2ポンプ溝壁1522の延在長さは実質的に同じであってもよいが、第1保護層1531と第1ポンプ溝壁1521は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しなくてもよいことが理解できる。
【0109】
また、第2保護層1532及びポンプ溝壁152は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、第2保護層1532とポンプ溝壁152の延在長さは実質的に同じであってもよいが、第1保護層1531は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しなくてもよいことが理解できる。
【0110】
また、第1保護層1531及びポンプ溝壁152は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、第1保護層1531とポンプ溝壁152の延在長さは実質的に同じであってもよいが、第2保護層1532は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しなくてもよいことが理解できる。このとき、第2支持部材162は第2ポンプ溝壁1522の延在箇所に接続又は当接される。
【0111】
なお、ポンプ溝壁152は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在するが、保護層153は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しなくてもよいことが理解できる。このとき、第2支持部材162は第2ポンプ溝壁1522の延在箇所に接続又は当接される。
【0112】
以上より、第2ポンプ溝壁1522は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在する必要があり、第1ポンプ溝壁1521及び/又は第1保護層1531及び/又は第2保護層1532は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しなくてもよいことが理解できる。また、第2保護層1532が電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しない場合、第2支持部材162は第2ポンプ溝壁1522の延在箇所に接続又は当接される。第2保護層1532が電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在する場合、第2支持部材162は第2保護層1532の延在箇所に接続又は当接される。
【0113】
図21に示すように、一実施形態として、第3支持部材163の一端は中央円柱に接続され、第3支持部材163の他端は第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接される。第3支持部材163は実質的に中央円柱の周りに配置され、且つ、第3支持部材163は実質的にリブ状である。上記の構成により、第3支持部材163は中央円柱に直接に固定接続又は当接することができ、且つ、第3支持部材163は第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接されて、第1ポンプ溝壁1521及び第1保護層1531が受ける力を減少し、第1ポンプ溝壁1521と第1保護層1531の強度を向上し、流通チャネル151の安定性を向上し、さらに電磁ポンプ100の安定性を向上する。なお、第3支持部材163は、中央円柱と一体成形されてもよく、他の形態の接続によって中央円柱に接続されてもよいことが理解できる。第3支持部材163は、第1ポンプ溝壁1521に接続されてもよく、第1ポンプ溝壁1521に当接されてもよい。
【0114】
具体的に、第3支持部材163の数は、実際の必要に応じて調整することができる。ここで、第3支持部材163は、セラミック材料を用いても良い。
【0115】
本実施形態では、第3支持部材163の中央円柱に接続される一端の端面は円弧面であり、複数の第3支持部材163の中央円柱に接続される一端の端面は実質的に1つの円柱体空間を形成するので、複数の第3支持部材163を中央円柱にくっつけてより密着させ、さらに第3支持部材163と中央円柱との安定した接続を改善することができる。第3支持部材163の第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接される一端の端面は円弧面であり、複数の第3支持部材163の第1ポンプ溝壁1521に接続又は当接される一端の端面は実質的に1つの円柱体空間を形成するので、複数の第3支持部材163を第1ポンプ溝壁1521にくっつけてより密着させ、第3支持部材163と第1ポンプ溝壁1521との安定した接続又は当接を改善し、さらに第3支持部材163の支持機能を改善することができる。
【0116】
本実施形態では、第1ポンプ溝壁1521及び第1保護層1531は、いずれも電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、第1ポンプ溝壁1521と第1保護層1531の延在長さは実質的に同じである。第3支持部材163は第1ポンプ溝壁1521の延在箇所に接続又は当接される。
【0117】
なお、第1ポンプ溝壁1521は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在し、第1ポンプ溝壁1521及び/又は第1保護層1531及び/又は第2保護層1532は電磁ポンプ100の軸方向に沿って延在しなくてもよいことが理解できる。
【0118】
一実施形態として、外側鉄心13が第1外側鉄心131又は第2外側鉄心132を含む場合、ポンプ溝機構15はチャンバ分割構造154を含む。即ち、外側鉄心13が第1外側鉄心131又は第2外側鉄心132を含む場合、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間にはチャンバ分割構造154が設けられる。外側鉄心13が第3外側鉄心133を含む場合、ポンプ溝機構15はチャンバ分割構造154を含んでも含まなくてもよい。即ち、外側鉄心13が第3外側鉄心133を含む場合、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間にはチャンバ分割構造154が配置されてもよい。また、第1ポンプ溝壁1521と第2ポンプ溝壁1522との間にはチャンバ分割構造154が配置されていなくてもよい。
【0119】
なお、当業者であれば、上記の説明に従って改良又は変更することができ、これらの改良及び変更はすべて本発明の特許請求の範囲の保護範囲内にあることを理解されたい。