(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166391
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】コンテンツ表示制御装置、コンテンツ表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/04 20220101AFI20231114BHJP
H04L 67/60 20220101ALI20231114BHJP
G09G 5/34 20060101ALI20231114BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
H04L67/04
H04L67/60
G09G5/34 Z
G09G5/00 555D
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023130477
(22)【出願日】2023-08-09
(62)【分割の表示】P 2019025349の分割
【原出願日】2019-02-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 貴行
(72)【発明者】
【氏名】賀田 寛夫
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コンテンツ表示の際に、コンテンツ画像を生成するアプリケーションの不要な通信を抑制することが可能であり、利便性の高いコンテンツの表示を効率良く実現可能なコンテンツ表示制御装置を提供する。
【解決手段】車両Mに搭載されているコンテンツ表示制御装置と、コンテンツ配信サーバ30とが、ネットワークNWを介して、相互にデータの送受信が可能コンテンツ表示システム100において、コンテンツ表示制御装置10は、外部装置との間で通信を行う複数のアプリケーションの各々の動作を制御するアプリケーション制御部と、アプリケーションの各々に対応する複数のコンテンツ画像の一部を表示画面にスクロール表示させる表示制御部と、を含み、アプリケーション制御部は、表示画面に表示されている表示状態であるコンテンツ画像を起点とした複数のコンテンツ画像のスクロール表示の表示順序に応じて、アプリケーションの各々の通信態様を決定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置との間で通信を行う複数のアプリケーションの各々の動作を制御するアプリケーション制御部と、
前記複数のアプリケーションの各々に対応する複数のコンテンツ画像の一部を表示画面にスクロール表示させる表示制御部と、を含み、
前記アプリケーション制御部は、前記表示画面に表示されている表示状態であるコンテンツ画像を起点とした、前記複数のコンテンツ画像の前記スクロール表示の表示順序に応じて、前記アプリケーションの各々の前記通信の態様を決定することを特徴とするコンテンツ表示制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ表示制御装置、コンテンツ表示制御方法及びプログラムに関し、特に、例えば移動体において用いられる表示装置へのコンテンツの表示を制御するコンテンツ表示制御装置、コンテンツ表示制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
互いに異なる種類の複数の画面を同時に表示する装置が知られている。例えば、特許文献1には、画面を2分割し、一方に建物等を撮影した画像に対して建物名称等を重畳して表示するリアル画面を表示し、もう一方に位置情報を持つ設備(例えば建物や電柱)の情報を地図情報に重畳表示するマップ画面を表示する情報端末が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、1つの表示画面上の一部の領域を占める表示領域に、複数のガジェット(小規模なアプリケーション、ウィジェット)によって生成される複数のコンテンツ画像を表示する際に、当該複数のガジェットの各々がデータ収集や最新データへの更新のために外部装置との通信を必要とする場合がある。そのような場合、データ通信量が多くなり、表示装置の処理負荷や消費電力が大きくなること等が課題の一例として挙げられる。
【0005】
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、コンテンツ表示の際に、当該コンテンツ画像を生成するアプリケーションの不要な通信を抑制することが可能であり、利便性の高いコンテンツ画像の表示を効率良く実現可能なコンテンツ表示制御装置を提供することを目的の1つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、外部装置との間で通信を行う複数のアプリケーションの各々の動作を制御するアプリケーション制御部と、前記複数のアプリケーションの各々に対応する複数のコンテンツ画像の一部を表示画面にスクロール表示させる表示制御部と、を含み、前記アプリケーション制御部は、前記表示画面に表示されている表示状態であるコンテンツ画像を起点とした、前記複数のコンテンツ画像の前記スクロール表示の表示順序に応じて、前記アプリケーションの各々の前記通信の態様を決定することを特徴とする。
【0007】
請求項4に記載の発明は、コンテンツ表示制御装置によって、複数のコンテンツ画像を表示させるコンテンツ表示制御方法であって、アプリケーション制御部が、外部装置との間で通信を行う複数のアプリケーションの各々の動作を制御するアプリケーション制御ステップと、表示制御部が、前記複数のアプリケーションの各々に対応する前記複数のコンテンツ画像の一部を表示画面にスクロール表示させる表示制御ステップと、を含み、前記アプリケーション制御ステップにおいて、前記アプリケーション制御部は、前記表示画面に表示されている表示状態であるコンテンツ画像を起点とした、前記複数のコンテンツ画像の前記スクロール表示の表示順序に応じて、前記アプリケーションの各々の前記通信の態様を決定することを特徴とする。
【0008】
請求項5に記載の発明は、コンピュータを備えるコンテンツ表示制御装置によって実行されるコンテンツ表示制御プログラムであって、アプリケーション制御部が、外部装置との間で通信を行う複数のアプリケーションの各々の動作を制御するアプリケーション制御ステップと、表示制御部が、前記複数のアプリケーションの各々に対応する複数のコンテンツ画像の一部を表示画面にスクロール表示させる表示制御ステップと、を含み、前記アプリケーション制御ステップにおいて、前記アプリケーション制御部は、前記表示画面に表示されている表示状態であるコンテンツ画像を起点とした、前記複数のコンテンツ画像の前記スクロール表示の表示順序に応じて、前記アプリケーションの各々の前記通信の態様を決定することを実行させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施例に係るコンテンツ表示制御装置を含むコンテンツ表示システムを模式的に示す図である。
【
図2】実施例に係るコンテンツ表示制御装置を搭載した車両の前席部分の斜視図である。
【
図3】実施例に係るコンテンツ表示制御装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】実施例に係るコンテンツ表示画面の一例を示す図である。
【
図5】実施例に係るコンテンツ表示順序の一例を示す図である。
【
図6】実施例において実行される動作の概要の一例を示すシーケンス図である。
【
図7】実施例において実行される動作ルーチンの一例を示すフロー図である。
【
図8】実施例において実行される動作ルーチンの一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面においては、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付している。
【実施例0011】
図1は、実施例に係るコンテンツ表示制御装置10を用いたコンテンツ表示システム100を示している。
図1に示すように、コンテンツ表示システム100は、移動体の一例である車両Mに搭載されているコンテンツ表示制御装置10を含んで構成されている。また、コンテンツ表示システム100は、コンテンツ配信サーバ30を含む。
【0012】
コンテンツ表示制御装置10とコンテンツ配信サーバ30とは、ネットワークNWを介して、相互にデータの送受信が可能であるように構成されている。ネットワークNWは、例えば、移動体通信網、Wi-Fi(登録商標)、LTE(long term evolution)等の無線通信を介したインターネット通信により構築されていてもよい。当該データの送受信は、例えばTCP/IP等の通信プロトコルを用いて行われる。
【0013】
以下、コンテンツ表示制御装置10が、車両Mに搭載されているナビゲーション装置(図示せず)の一部として構成されている例について説明する。なお、コンテンツ表示制御装置10は、ナビゲーション装置に接続されるように構成されていてもよく、ナビゲーション装置を含んで構成されていてもよい。
【0014】
図2は、コンテンツ表示制御装置10を搭載している車両Mの前席付近を示す斜視図である。
図2では、取り付け例として、車両Mの前席のダッシュボードDB内にコンテンツ表示制御装置10が取り付けられている場合を示す。
【0015】
タッチパネル11は、例えば、映像を表示可能な液晶ディスプレイ等の表示装置であるディスプレイ11Aとタッチ操作を検出可能な入力装置であるタッチパッド11Bとが組み合わされたタッチパネルモニターである。タッチパネル11は、例えば、ダッシュボードDBのセンターコンソールCCに配されている。タッチパネル11は、運転者等の搭乗者から視認できかつ運転者等の搭乗者の手が届く場所に配されていればよい。例えば、タッチパネル11は、ダッシュボードDB上に取り付けられていてもよい。
【0016】
表示画面としてのディスプレイ11Aは、コンテンツ表示制御装置10の制御に基づいてコンテンツ画面の表示を行うことが可能である。また、タッチパッド11Bは、タッチパッド11Bへの入力操作を表す信号をコンテンツ表示制御装置10に送信することが可能である。
【0017】
本実施例において、タッチパネル11の向きに関して、フロントガラスFGに近い側を上側、フロントガラスFGから遠い側を下側として説明する。
【0018】
図3は、コンテンツ表示制御装置10の構成を示す。例えば、コンテンツ表示制御装置10は、システムバス13を介して各部が接続されて構成されている。記憶部15は、例えば、ハードディスク装置、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ等により構成された記憶装置である。記憶部15は、コンテンツ表示制御装置10における表示制御のための各種プログラム及びデータを記憶する。
【0019】
具体的には、記憶部15は、コンテンツ表示制御装置10において表示制御されるコンテンツ画像を生成する複数のアプリケーションであるアプリケーション群15Aを記憶する。ここで、アプリケーションとは、コンピュータにおいて使用者の業務等に応じて作成されたプログラムのことであり、例えば、アプリケーション群15Aに含まれるアプリケーションの各々は、ガジェット又はウィジェットと呼ばれるような小型のアプリケーションであってもよい。また、換言すると、アプリケーションは、表示画面に表示可能な何らかの画像情報を生成可能であり、アプリケーションの各々は、独立に又は相互に連動してコンピュータ上で動作可能なプログラムを含む概念である。
【0020】
また、本実施例において、コンテンツとは、テキスト、音声、動画などの情報の内容である。本実施例において、アプリケーション群15Aに含まれる複数のアプリケーションの各々は、テキスト、音声、動画などの情報の内容、すなわちコンテンツを生成することができる。また、当該アプリケーションの各々は、コンテンツによってもたらされる情報の内容を画像として表示画面に表示するための画像情報を生成可能である。表示画面に表示されるために当該画像情報から生成される画像を「コンテンツ画像」と称する。つまり、アプリケーション群15Aに含まれる複数のアプリケーションの各々は、コンテンツの生成及び当該コンテンツによって提供される情報をコンテンツ画像として表示するための画像情報の生成が可能である。
【0021】
本実施例において、アプリケーション群15Aに含まれる複数のアプリケーションの各々は、外部装置との間で通信を行うことで、コンテンツの生成に必要な情報を取得する。
【0022】
記憶部15は、コンテンツの生成に用いられる地図情報が格納されている地図データベース15Bを記憶する。なお、コンテンツ表示制御装置10は、地図情報をナビゲーション装置(図示せず)から取得してもよい。また、コンテンツ表示制御装置10において用いられる各種プログラムは、例えば他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよい。
【0023】
制御部17は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含み、コンテンツ表示制御装置10の動作の制御を行うコンピュータである。制御部17は、CPUがROMや記憶部15に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現する。
【0024】
制御部17は、アプリケーション制御部17Aを含んでいる。アプリケーション制御部17Aは、アプリケーション群15Aに含まれる複数のアプリケーションの各々の動作を制御する機能部である。アプリケーション制御部17Aが、当該複数のアプリケーションの各々を読み出して実行することによって、複数のコンテンツが生成される。また、アプリケーション制御部17Aは、複数のアプリケーションの各々の外部装置との通信に関する制御を行う。
【0025】
制御部17は、表示制御部17Bを含んでいる。表示制御部17Bは、車両Mに備えられたディスプレイ11Aへのコンテンツ画像の表示に関する制御を行う機能部である。表示制御部17Bは、複数のアプリケーションの各々によって生成された複数のコンテンツ画像を選択的に表示画面としてのディスプレイ11A上に表示させる制御を行う。
【0026】
例えば、表示制御部17Bは、複数のコンテンツのうちの所定の数のコンテンツに対応するコンテンツ画像をスクロール可能に表示させることで、当該複数のコンテンツ画像を選択的にディスプレイ11A上に表示させる。また、例えば、表示制御部17Bは、複数のコンテンツのリストから選択された所定の数のコンテンツに対応するコンテンツ画像を表示させることで、当該複数のコンテンツ画像を選択的にディスプレイ11A上に表示させる。
【0027】
通信部19は、無線装置(図示せず)に接続されたNIC(Network Interface Card)等のネットワークアダプタである。制御部17は、通信部19を介して外部とのデータの通信を行う。例えば、制御部17は、通信部19を介してコンテンツ配信サーバ30との間のデータの送受信を行う。
【0028】
例えば、制御部17は、通信部19を介して、アプリケーションの各々によるコンテンツの生成に必要とされるデータをコンテンツ配信サーバ30から受信する。なお、制御部17は、通信部19を介して、コンテンツ配信サーバ30との通信の他に、例えば、VICS(登録商標)によるデータ収集又は車車間通信等の通信を行ってもよい。
【0029】
入力部21は、車両Mに備えられているタッチパネル11のタッチパッド11Bに接続されている。入力部21は、タッチパッド11Bへの入力操作を検出し、当該入力操作を示す信号を制御部17に供給するインターフェースである。例えば、入力部21は、タッチパネル11のディスプレイ11Aに表示されたコンテンツ上の選択や検索に関する入力操作を検出する。また、例えば、入力部21は、ディスプレイ11Aに表示された複数のコンテンツ画像のスクロールを指示するためのタッチパッド11Bへの入力操作であるスクロール操作を検出する。
【0030】
また、入力部21は、車両Mに備えられたGPS受信機25に接続されている。入力部21は、GPS受信機25から車両Mの現在位置情報を取得して制御部17に供給するインターフェースとしても機能する。
【0031】
出力部23は、タッチパネル11のディスプレイ11Aに接続されている。出力部23は、制御部17からの命令に従って、ディスプレイ11Aに表示するための情報をディスプレイ11Aに供給するインターフェースである。出力部23は、アプリケーション群15Aのアプリケーションの各々の実行によって生成されるコンテンツ画像を表示するための画像データをディスプレイ11Aに供給する。
【0032】
なお、出力部23は、車両Mに備えられたスピーカ(図示せず)に接続されていてもよく、ディスプレイ11Aへのコンテンツ画像の表示と共に出力するための音声データを当該スピーカに供給してもよい。
【0033】
図4は、タッチパネル11の表示画面としてのディスプレイ11Aに表示されている画像を示している。また、
図4中、ディスプレイ11Aの外側に描かれた矢印は、ディスプレイ11Aの上下方向を示している。
【0034】
図4に示すように、ディスプレイ11Aは、地図表示領域NV及び表示領域としてのコンテンツ表示領域ARを有している。
図4に示すように、地図表示領域NVには、地図に目的地までの距離等の移動体の走行に関する情報が重畳されたナビゲーション画面が表示されている。
【0035】
また、
図4に示すように、ディスプレイ11A上のコンテンツ表示領域ARには、上下方向に連続して配列された複数のフレームFRが表示されている。当該複数のフレームFRは、上下方向に順次スライド移動可能に表示されている。このフレームFRの各々に、アプリケーション群15Aに含まれるアプリケーションの各々によって生成されたコンテンツに対応するコンテンツ画像が表示される。言い換えれば、1のフレームFRによって1のコンテンツ画像が表示される領域が画定されている。
【0036】
図4の例では、2つのフレームFRがコンテンツ表示領域ARに位置している場合を示している。コンテンツ表示領域ARの外側、すなわち表示画面外に位置するフレームFRに対してもコンテンツ画像は生成されている。
【0037】
例えば、ユーザの操作によってフレームFRが上下にスライドすると、コンテンツ表示領域ARの外側に位置していたフレームFRがコンテンツ表示領域AR内に持ち来され、当該コンテンツ表示領域AR内に持ち来されたフレームFRに対して生成されたコンテンツ画像が表示される。このように、各々のフレームFRに対して生成されたコンテンツ画像の各々は、コンテンツ表示領域ARにおいてスクロール表示される。
【0038】
例えば、このスクロール表示に関して、制御部17の表示制御部17Bは、スクロールを示すタッチパッド11Bへのタッチ操作を、入力部21を介して受付けて、当該タッチ操作に応じた表示制御を行う。例えば、タッチ操作としてスワイプ操作またはフリック操作を受け付けると、フレームFRを上下方向に移動させるように表示制御を行う。
【0039】
従って、表示制御部17Bは、コンテンツ表示制御装置10のユーザによるタッチ操作を受付けてスクロール表示させることで、複数のコンテンツ画像のうち当該ユーザが希望するコンテンツ画像を選択的にディスプレイ11A上に表示させることが可能である。
【0040】
例えば、
図4中、コンテンツ表示領域AR内の上側に位置するフレームFRには、動画を再生するためのコンテンツ画像が表示されている。また、例えば、
図4中、コンテンツ表示領域AR内の下側に位置するフレームFRには、例えば、キーワードの入力を受け付け可能であり、動画の検索が可能なコンテンツ画像が表示されている。
【0041】
また、
図4には、コンテンツ表示領域ARの外側の領域であって、コンテンツ表示領域ARの下方に位置するフレームFRに対して生成されたコンテンツ画像の一例として、現在地周辺の口コミ情報を掲載するコンテンツ画像が表示されている。また、
図4中、当該口コミ情報を掲載するコンテンツの下方に位置するフレームFRに対応して生成されたコンテンツ画像の一例として、車両Mの現在位置の周辺の人気店のランキングを示すコンテンツ画像が表示されている。
【0042】
例えば、
図4において、コンテンツ表示領域AR内の表示がフレームFR1つ分だけ上方向にスクロールされると、コンテンツ表示領域ARの外側に位置していたフレームFRがコンテンツ表示領域AR内に持ち来され、当該持ち来されたフレームFRに対して生成された口コミ情報のコンテンツ画像がコンテンツ表示領域ARに表示される。
【0043】
コンテンツ表示領域ARに位置するフレームFRに対して生成されたコンテンツ画像は、ディスプレイ11A上に表示されている状態である「表示状態」である。一方、コンテンツ表示領域ARの外側に位置するフレームFRに対して生成されたコンテンツ画像は、ディスプレイ11A上に表示されていない状態である「非表示状態」である。上述のように、非表示状態であってもコンテンツ及びコンテンツ画像は生成されている。
【0044】
また、上述したように、当該複数のコンテンツの各々を生成する複数のアプリケーションの各々は、コンテンツを生成するためにコンテンツ配信サーバ30等の外部装置との間で通信を行う。上述したように、非表示状態であってもコンテンツは生成されるため、コンテンツを生成するアプリケーションは、非表示状態においてもコンテンツを生成するための通信を行う。
【0045】
しかし、当該通信によって送受信される情報の少なくとも一部について、非表示状態でのコンテンツの生成においては送受信されなくても支障が無い場合もあり得る。従って、非表示状態においては、表示状態における通信の態様と必ずしも同じ態様で通信を行われなくともよいといえる。
【0046】
本実施例において、制御部17のアプリケーション制御部17Aは、複数のコンテンツ画像の各々がディスプレイ11A上に表示されていない非表示状態であるか、ディスプレイ11A上に表示されている表示状態であるかに応じて、複数のアプリケーションの各々の外部装置との通信の態様を決定して変更することができる。
【0047】
例えば、アプリケーション制御部17Aは、1のアプリケーションが生成するコンテンツに対応するコンテンツ画像が表示状態である場合には、当該アプリケーションは外部装置との通常の通信を行うのに対して、当該コンテンツ画像が非表示状態である場合には、通信を行わないように当該アプリケーションを制御してもよい。
【0048】
また、例えば、アプリケーション制御部17Aは、コンテンツ画像が非表示状態である場合に、対応するアプリケーションの通信の態様を、通信量を抑制する態様としてもよい。
【0049】
通信量を抑制する通信の態様として、例えば、通信の際の転送速度を低減することが挙げられる。例えば、アプリケーション制御部17Aは、転送速度を低減して通信を行うために、コンテンツ生成に用いるデータの更新を行う項目の数を削減してもよい。
【0050】
具体的には、例えば、現在位置の周辺の人気店のランキングを表示するコンテンツを生成するアプリケーションは、当該コンテンツに対応するコンテンツ画像が表示状態である場合には、現在位置に関連する商業施設の位置を示す情報と、各商業施設が目的地として設定された頻度を示す情報との両方を取得する通信を行う。当該アプリケーションは、当該コンテンツ画像が非表示状態である場合には、当該商業施設の位置を示す情報のみを取得する通信を行うことで、データの更新を行う項目の数を減らしてもよい。
【0051】
また、例えば、アプリケーションの各々は、生成するコンテンツ画像が表示状態であるか非表示状態であるかに応じて、通信の方式を変更してもよい。例えば、表示状態における通常の通信では高速の通信方式を使用し、非表示状態における通信では、低速の通信方式を使用してもよい。例えば、当該アプリケーションの各々は、表示状態で第4世代の移動通信システムを使用する場合に、非表示状態では第3世代の移動通信システムまたはこれよりも通信速度が低い無線通信システムを使用してもよい。これによって、非表示状態における通信の転送速度を制限することができ、通信にかかるコストを低減することができる。
【0052】
また、通信量を抑制する他の態様として、一定期間内に通信するデータの総量を削減することが挙げられる。例えば、アプリケーション制御部17Aは、一定期間内に通信するデータの総量を削減するために、データを更新する頻度を減らしてもよい。
【0053】
このように、通信の態様を変更することで、不要な通信を行うことを回避することができ、通信量を抑制することができる。また、延いては、コンテンツ配信サーバ30及び車載装置としてのコンテンツ表示制御装置10の処理負荷を低減させるとともに、消費電力を低減させることができる。
【0054】
図5は、上下方向に連続して配列された6つのフレームFRに対応して生成されたコンテンツ画像をタッチパネル11と共に示している。
図5中の「Cont.A-F」は、対応するアプリケーションの各々によって生成された6つのコンテンツ画像A~Fを示している。本実施例において、6つのフレームFRは、同等のサイズ及び等の形状を有している場合について説明する。尚、本実施例におけるサイズとは、コンテンツ画像の見た目上の大きさのことを示す。
【0055】
図5において、
図4の場合と同様に、ディスプレイ11A上の地図表示領域NVにはナビゲーション画面が表示され、コンテンツ表示領域AR内には、2つのフレームFRの各々に対して生成されたコンテンツ画像C(Cont. C)及びコンテンツ画像D(Cont. D)が表示されている。
【0056】
すなわち、
図5において、コンテンツ画像A-Fのうち、コンテンツ画像C及びDが表示状態であり、コンテンツ画像A,B、E及びFは非表示状態である。コンテンツ画像A-Fが生成されている6つのフレームFRは、上下方向の配列を保ったまま、上下方向にスクロールされる。従って、フレームFRのスクロールに伴って、コンテンツ画像A-Fもスクロールされて、所定の順序で表示される。すなわち、コンテンツ画像A-Fは、表示状態であるコンテンツ画像を起点として、所定のスクロール順序で選択的に表示(スクロール表示)される。
【0057】
例えば、
図5において、コンテンツ画像A-Fが上方向にスクロールされると、コンテンツ画像「A-B-C-D-E-F」の順に表示される。反対に、コンテンツ画像A-Fが下方向にスクロールされると、コンテンツ画像「F-E-D-C-B-A」の順に表示される。
【0058】
従って、所定のスクロール順序で表示される際に、表示状態であるコンテンツ画像を起点として、非表示状態のコンテンツ画像が表示されるまでの順序、すなわちスクロールされて表示状態となるまでの順序である表示順序は、いずれのコンテンツ画像が表示状態であるかによって変動する。
【0059】
以下、非表示状態のコンテンツ画像がフレームFRを単位としてスクロールされてコンテンツ表示領域ARに表示されるまでの順序である表示順序(以下、単に「表示順とも称する」)の一例について説明する。
【0060】
まず、表示状態であるコンテンツ画像については、既に表示されているため、表示順を「0」とする。次に、非表示状態のコンテンツ画像であって、表示状態のコンテンツ画像を起点として上下方向のいずれかにフレームFR1つ分スクロールされると表示されるコンテンツ画像の表示順を「1」とする。言い換えれば、コンテンツ表示領域ARからフレームFR1つ分外側に位置するフレームFRに対応するコンテンツ画像の表示順が「1」となる。
【0061】
さらに、非表示状態のコンテンツ画像であって、表示状態のコンテンツ画像を起点として上下方向のいずれかにフレームFR2つ分スクロールされると表示されるコンテンツ画像の表示順を「2」とする。すなわち、コンテンツ表示領域ARからフレームFR2つ分外側に位置するフレームFRに対応するコンテンツ画像の表示順が「2」となる。
【0062】
例えば、
図5において、コンテンツ画像C及びDの表示順は「0」であり、コンテンツ画像B及びEの表示順は「1」であり、コンテンツ画像A及びFの表示順は「2」である。
【0063】
上述のように、コンテンツ画像A―Fを生成するアプリケーションの各々は、外部装置との通信の態様を、対応するコンテンツ画像が表示状態であるか非表示状態であるかに応じて通信量を抑制する態様に変更することができる。
【0064】
より詳細には、当該アプリケーションの各々は、対応するコンテンツ画像に関して、表示状態であるコンテンツ画像を起点とした、複数のコンテンツ画像の所定のスクロール順序に応じて、外部装置との通信の態様を決定することができる。
【0065】
当該通信の態様の変更の際に、各々のコンテンツ画像が表示状態となるまでの順序である表示順に応じて通信量を抑制する度合いが変更されてもよい。
【0066】
例えば、アプリケーション制御部17Aは、コンテンツ画像の表示順が、所定の表示順よりも遅い場合に、通信量を抑制する度合いがより大きくなるようにアプリケーションの各々を制御してもよい。例えば、当該所定の表示順は、アプリケーション毎に定められていてもよく、各々のアプリケーションの性質に応じて定められていてもよい。
【0067】
また、例えば、アプリケーション制御部17Aは、表示順が遅いほど、通信量を抑制する度合いが大きくなるように、当該アプリケーションの各々を制御してもよい。
【0068】
例えば、
図5において、コンテンツ画像C及びコンテンツ画像Dが表示状態であるときに、表示順が「2」であるコンテンツ画像A及びコンテンツ画像Fは、表示順が「1」であるコンテンツ画像B及びコンテンツ画像Eよりも、ディスプレイ11A上に表示されるまでの順序が遅いといえる。この場合、コンテンツ画像B及びコンテンツ画像Eよりも、コンテンツ画像A及びコンテンツ画像Fについて、通信量を抑制する度合いを大きくしてもよい。
【0069】
例えば、同じコンテンツ画像について、表示順が「1」である場合には通信の頻度を低くし、表示順が「2」である場合には通信をしないこととしてもよい。
【0070】
このように、表示順が遅いほど、通信量を抑制する度合いを大きくすることによって、コンテンツ画像が非表示状態である場合には不要な通信を抑制し、かつ、表示状態となった際には直ちに適切なコンテンツ画像を表示することが可能となる。
【0071】
当該通信量の抑制に関して、通信量の抑制を開始するタイミング及び通信量のレベルをより詳細に制御することが可能である。
【0072】
例えば、ユーザからのスクロール操作が受け付けられている最中には、各アプリケーションにおいて、対応する各々のコンテンツ画像の表示順に応じたレベルの通信量が、所定時間毎に設定されてもよい。当該所定時間は、例えば約0.1秒であってもよい。スクロール操作に追従した通信量の最適化が可能となり、スクロール操作中の不要な通信を抑制することができる。例えば、表示順が遅いほど通信量のレベルを低くすることができる。
【0073】
また、例えば、ユーザからのスクロール操作が受け付けられている最中には、各アプリケーションの通信量は、スクロール操作受付の直前に設定されていた通信量に固定されてもよい。
【0074】
そして、スクロール操作が完了した直後に、対応する各々のコンテンツ画像の表示順に応じたレベルの通信量が設定されてもよい。
【0075】
或いは、ユーザからのスクロール操作が受付けの最中には、各アプリケーションの通信量は、スクロール操作受付の直前に設定されていた通信量に固定される場合において、スクロール操作が完了すると一定の時間待機し、当該一定の時間(待機時間)を経過してもスクロール操作が受け付けられない場合に、対応する各々のコンテンツ画像の表示順に応じたレベルの通信量が設定されてもよい。当該待機時間は、例えば5秒であってもよい。
【0076】
例えば、当該待機時間は、コンテンツ表示制御装置10の出荷時に設定されてもよく、任意の時間を設定可能であってもよい。また、例えば、コンテンツ表示制御装置10においてスクロール操作が完了してから次のスクロール操作が受け付けられるまでの時間間隔の履歴に基づいて、当該待機時間が決定されてもよい。
【0077】
また、例えば、ユーザからのスクロール操作が受け付けられている最中には、各アプリケーションの通信量を、表示状態である際に設定される通信量としてもよい。そして、スクロール操作の完了後に、対応する各々のコンテンツ画像の表示順に応じたレベルの通信量が設定されてもよい。これによって、スクロール操作の完了後直ちに、表示状態であるコンテンツ画像を確実に表示することができる。
【0078】
また、例えば、ユーザからのスクロール操作が受け付けられている最中には、各アプリケーションを非通信状態とし、通信量をゼロとしてもよい。スクロール操作の完了後に、対応する各々のコンテンツ画像の表示順に応じたレベルの通信量が設定されてもよい。受付操作中の通信量を削減することができる。
【0079】
なお、
図4及び
図5において、複数のコンテンツ画像の各々が表示状態か非表示状態かに応じて対応するアプリケーションの通信の態様を変更することに加えて、複数のコンテンツ画像の内容の各々の性質に応じて、非表示状態における通信の態様が定められてもよい。
【0080】
例えば、リアルタイムの情報や現在位置に関わる情報を表示するコンテンツのように、表示状態の場合にのみ通信を行えば足りる性質のコンテンツに関しては、非表示状態においてアプリケーションの通信を停止することとしてもよい。
【0081】
例えば、リアルタイムのランキングを表示するコンテンツ、現在位置に関わる情報を表示するコンテンツに関しては、非表示状態においてアプリケーションの通信を停止してもよい。また、例えば、利用料が発生するコンテンツに関しては、非表示状態においてアプリケーションの通信を停止することが好ましい。
【0082】
例えば、車両Mの走行に関する情報をサーバに定期的にアップロードすることを必要とするような性質のコンテンツに関しては、非表示状態であっても当該コンテンツを生成するアプリケーションの通信を停止することなく、必要な通信を継続しつつ、通信量を抑制可能な態様で通信することとしてもよい。
【0083】
例えば、サーバから継続してデータをダウンロードすることを必要とするような性質のコンテンツに関しても、非表示状態におけるアプリケーションの通信を停止することなく、必要な通信を継続可能な程度に通信量を抑制することとしてもよい。
【0084】
例えば、上記のように、非表示状態であっても通信を停止しないことが好ましい性質のコンテンツに関して、通信量を抑制する際には、必要な通信を継続可能な程度に通信量を抑制することとしてもよい。すなわち、当該コンテンツに関しては、非表示状態における当該アプリケーションの通信を抑制する度合いを小さくしてもよい。
【0085】
例えば、動画をストリーミングするコンテンツに関して、非表示状態においては画像のダウンロードを停止して音声のみをダウンロードすることとしてもよい。なお、コンテンツの性質によっては、非表示状態における通信の態様を、表示状態における通信の態様と同じ態様としてもよい。
【0086】
なお、コンテンツ画像A-Fが所定のスクロール順序で表示される際に、例えばAから開始してFに向かう方向にスクロールされて、Fまで表示されると、それ以上同じ方向にスクロールされても表示が変わらないこととしてもよい。或いは、Fの次に再びAが表示されて、AからFまでの表示が繰り返されてもよい。
【0087】
図6は、制御部17のアプリケーション制御部17A及び表示制御部17Bによって実行される制御の概要を示すシーケンス図である。アプリケーション制御部17A及び表示制御部17Bは、例えば、表示制御装置10の電源がONになると、
図6に示すシーケンスを開始する。
【0088】
アプリケーション制御部17Aは、記憶部15のアプリケーション群15Aに含まれる複数のアプリケーションの各々を読み出して実行する(ステップS101)。アプリケーション制御部17Aは、各アプリケーションの通信を所定の態様となるように制御を開始する(ステップS102)。例えば、所定の態様は、コンテンツの生成に必要な通信を全て実行する態様であってもよく、通信量を抑制する態様であってもよい。
【0089】
各アプリケーションの通信が開始されると、アプリケーション制御部17Aは、各アプリケーションにコンテンツの生成を開始させ(ステップS103)、生成されたコンテンツの画像データを表示制御部17Bに供給する(ステップS104)。
【0090】
表示制御部17Bは、コンテンツを表示するための画像データが供給されると、コンテンツ画像の表示を開始する(ステップS105)。例えば、ステップS105において、表示制御部17Bは、複数のコンテンツ画像のうちの2つをディスプレイ11A上に表示させて表示状態とし、その他のコンテンツ画像を非表示状態とする制御を行う。
【0091】
その後、表示制御部17Bは、入力部21を介してタッチパネル11になされたスクロール操作の開始を示す入力操作を受け付けると(ステップS106)、当該入力操作に応じてコンテンツ画像をスクロール表示させる(ステップS107)。例えば、ステップS107において、ディスプレイ11A上のコンテンツ表示領域ARに、タッチパッド11Bへのタッチ操作の方向や移動量に合わせて、コンテンツ画像がスクロールされつつ表示される。
【0092】
表示制御部17Bは、スクロール操作の終了を示す入力操作を受け付けると(ステップS108)、各々のコンテンツに対応するコンテンツ画像が表示状態か又は非表示状態であるかを示す表示状態通知をアプリケーション制御部17Aに対して行う(ステップS109)。例えば、ステップ109において、ステップS108でスクロール操作の終了が受け付けられた時点において表示状態か又は非表示状態であるかが通知される。
【0093】
アプリケーション制御部17Aは、表示状態通知を受け付けると、各々のコンテンツに対応するコンテンツ画像が表示状態であるか又は非表示状態であるかに応じた態様で、複数のアプリケーションの各々の通信態様を変更する(ステップS110)。
【0094】
図7を参照しつつ、表示制御部17Bによって実行
されるルーチンの一例である表示制御ルーチンRT1及びアプリケーション制御部17Aによって実行されるルーチンの一例である通信制御ルーチンRT2について説明する。一例として、コンテンツ画像Aを生成するアプリケーションであるアプリケーションAを制御する場合について説明する。
【0095】
表示制御部17Bは、例えば、アプリケーションAが起動されてコンテンツ画像Aが生成されると表示制御ルーチンRT1を開始する。表示制御部17Bは、表示制御ルーチンRT1を開始すると、ディスプレイ11A上の表示領域RAに対するスクロール操作を待機する(ステップS201)。ステップS201において、表示制御部17Bは、表示領域RAにおけるタッチパッド11Bへのスクロールを示す入力操作であるスクロール操作を待機する。
【0096】
表示制御部17Bは、ステップS201の実行後、スクロール操作が開始されたか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202において、表示制御部17Bは、表示領域RAにおけるタッチパッド11Bへのスクロール操作を入力部を介して受け付けたか否かを判定する。
【0097】
ステップS202において、表示制御部17Bは、スクロール操作が開始されていないと判定すると、ステップS201に戻り、スクロール操作を再び待機する。ステップS202において、表示制御部17Bは、スクロール操作が開始されたと判定すると、コンテンツ画像の各々をスクロールさせて表示するスクロール表示を行う(ステップS203)。例えば、ステップS203において、表示制御部17Bは、コンテンツ画像の表示がスクロール操作に応じて上下いずれかの方向に移動するように制御する。
【0098】
ステップS203の実行後、表示制御部17Bは、スクロール操作が終了したか否かを判定する(ステップS204)。ステップS204において、表示制御部17Bは、入力部を介して受け付けた入力操作が終了したか否かを判定する。表示制御部17Bは、ステップS204において、スクロール操作が終了していないと判定すると、ステップS203に戻り、スクロール表示を継続して行う。
【0099】
表示制御部17Bは、ステップS204において、スクロール操作が終了したと判定する(ステップS204:YES)と、各々のコンテンツ画像が表示状態であるか非表示状態であるかを示す表示状態通知を行う(ステップS205)。ステップS205において、表示制御部17Bは、表示状態通知をアプリケーション制御部17Aに供給する。
【0100】
表示制御部17Bは、ステップS205の実行後、表示制御ルーチンRT1を終了し、表示制御ルーチンRT1を繰り返し実行する。
【0101】
アプリケーション制御部17Aは、通信制御ルーチンRT2を開始すると、表示制御部17Bからの表示状態通知を待機する(ステップS301)。アプリケーション制御部17Aは、ステップS301の実行後、表示状態通知を受けたか否かを判定する(ステップS302)。
【0102】
ステップS302において、アプリケーション制御部17Aは、表示状態通知を受けていないと判定する(ステップS302:NO)と、ステップS301に戻り、表示状態通知を再び待機する。ステップS302において、アプリケーション制御部17Aは、表示状態通知を受けたと判定する(ステップS302:YES)と、当該表示状態通知に基づいて、コンテンツ画像Aが表示状態であるか否かを判定する(ステップS303)。
【0103】
ステップS303において、アプリケーション制御部17Aは、コンテンツ画像Aが表示状態であると判定すると(ステップS303:YES)、コンテンツ画像Aが表示されている際の通信のモードである通常モードで通信を行うように、アプリケーションAを制御する(ステップS304)。
【0104】
ステップS303において、アプリケーション制御部17Aは、コンテンツ画像Aが表示状態ではないと判定すると(ステップS303:NO)、通常モードよりも通信量を抑制した態様で通信を行うように、アプリケーションAを制御する(ステップS305)。
例えば、ステップS305におけるアプリケーションAの通信制御は、コンテンツ画像Aの性質に応じた態様でなされてもよい。
【0105】
アプリケーション制御部17Aは、ステップS304又はステップS305の実行後、通信制御ルーチンRT2を終了して繰り返し通信制御ルーチンRT2を実行する。
【0106】
図8は、通信制御ルーチンRT2の変形例である通信制御ルーチンRT3を示すフローチャートである。
図8において、通信制御ルーチンRT2の場合と実質的に同一のステップについては、同一の参照符号を付している。
【0107】
アプリケーション制御部17Aは、通信制御ルーチンRT3を開始すると、表示制御部17Bからの表示状態通知を待機(ステップS301)し、表示状態通知を受けると(ステップS302)、コンテンツ画像Aが表示状態であるか否かを判定する(ステップS303)。
【0108】
ステップS303において、アプリケーション制御部17Aは、コンテンツ画像Aが表示状態ではないと判定すると(ステップS303:NO)、コンテンツ画像Aが表示状態となるまでの順序である表示順が2以上であるか否かを判定する(ステップS401)。
【0109】
ステップS401において、アプリケーション制御部17Aは、例えば、
図5に示したような、表示状態となるまでの順序である表示順が、フレームFR2つ分以上であるか否かを判定する。
【0110】
例えば、コンテンツ画像Aの表示順を示す情報である表示順情報が、表示状態通知に含まれていてもよい。この場合、ステップS401において、アプリケーション制御部17Aは、当該表示順情報に基づいて、表示順が2以上であるか否かを判定してもよい。
【0111】
なお、ステップS401における判定基準となる表示順が2である例を示したが、これに限られない。例えば、コンテンツ画像の内容の性質に応じて、異なる判定基準が定められていてもよい。すなわち、ステップS401において、コンテンツ画像Aの表示順が、所定の表示順を基準として、当該基準よりも表示順が遅いか否かが判定される。
【0112】
アプリケーション制御部17Aは、ステップS401において、表示順が2以上ではないと判定する(ステップS401:NO)と、第1抑制モードで通信するようにアプリケーションAを制御する(ステップS402)。
【0113】
ステップS402において、アプリケーション制御部17Aは、例えば、通信量の抑制の度合いが小さく、表示状態になれば直ちに通常モードでの通信に変更可能な態様に通信制御する。
【0114】
アプリケーション制御部17Aは、ステップS401において、表示順が2以上であると判定する(ステップS401:YES)と、第2抑制モードで通信するようにアプリケーションAを制御する(ステップS403)。
【0115】
ステップS403において、アプリケーション制御部17Aは、例えば、第1抑制モードよりも通信量の抑制の度合いが大きい態様に通信制御する。ステップS403において、例えば、アプリケーションAの通信が停止されてもよい。
【0116】
例えば、アプリケーションAは、ステップS402では、ランキングの算出に必要なデータの収集のみを行い、ステップS403では、通信を停止することとしてもよい。
【0117】
アプリケーション制御部17Aは、ステップS304、ステップS402又はステップS403の実行後、通信制御ルーチンRT3を終了して繰り返し通信制御ルーチンRT3を実行する。
【0118】
以上、説明したように、本実施例のコンテンツ表示制御装置10を含むコンテンツ表示システム100によれば、アプリケーション群15Aに含まれる複数のアプリケーションの各々に対応する複数のコンテンツ画像の一部を、車両Mに備えられた表示画面であるディスプレイ11A上のコンテンツ表示領域ARにスクロール表示させることができる。当該複数のアプリケーションの各々は、コンテンツ画像を生成するために外部装置との通信を行う。
【0119】
そして、当該複数のアプリケーションの各々は、対応する複数のコンテンツ画像の各々が、表示状態であるか非表示状態であるかに応じて、通信の態様を決定することができる。当該複数のアプリケーションの各々は、対応する複数のコンテンツ画像の各々が非表示状態である場合に、通信量を抑制する態様で通信することができる。従って、不要な通信を抑制することができる。
【0120】
さらに、コンテンツ表示制御装置10は、複数のコンテンツ画像の各々を所定のスクロール順序でスクロール表示させることができる。そして、各々のコンテンツ画像が表示状態となるまでの順序、すなわちスクロール表示の表示順序に応じて、当該複数のアプリケーションの各々の通信の態様を決定することができる。従って、コンテンツ画像の表示順序が遅いほど、通信量を抑制する度合いを大きくすることもできる。
【0121】
また、当該複数のコンテンツ画像の内容の各々が有する性質に応じて、対応するアプリケーションの通信の態様を異なる態様とすることもできる。
【0122】
従って、コンテンツ表示の際に、当該コンテンツ画像を生成するアプリケーションの不要な通信を抑制することが可能であり、利便性の高いコンテンツの表示を効率良く実現可能なコンテンツ表示制御装置を提供することができる。これによって、データ通信量の増大を防止し、表示装置の処理負荷や消費電力の増大を抑制することが可能となる。
【0123】
なお、コンテンツ表示制御装置10が、2つのコンテンツ画像を同時に表示状態とする例について説明したが、これに限られない。1つ又は3つ以上のコンテンツ画像が表示状態となるように表示制御してもよい。
【0124】
また、
図5において、複数のフレームFRの各々が互いに同等のサイズである場合について説明したが、これに限られない。複数のフレームFRの配列中に、サイズが互いに異なるフレームFRが含まれていても良い。例えば、幅が同じであっても上下方向の長さが互いに異なるフレームFRが配列されていてもよい。また、例えば、複数のフレームFRの配列中に、幅が異なるフレームFRが含まれていてもよい。例えば、複数のコンテンツ画像の各々は、上記のようなサイズの異なるフレームFRに対応して生成されることで互いに異なるサイズで生成されていてもよい。
【0125】
また、
図5において、複数のフレームFRの各々が互いに同等の形状であるように説明したが、これに限られない。例えば、当該複数のフレームFRは、形状が互いに異なるフレームFRが組み合わされて配列されていてもよい。例えば、複数のコンテンツ画像の各々は、上記のような形状の異なるフレームFRに対応して生成されることで互いに異なる形状で生成されていてもよい。
【0126】
また、コンテンツ表示制御装置10が表示制御するスクロールの方向は上下方向に限られず、左右方向にスクロール可能に表示制御してもよい。
【0127】
また、
図4及び
図5において、コンテンツ表示領域ARのディスプレイ11A上における位置がディスプレイ11Aに向かって左側である例を示したが、これに限られない。例えば、コンテンツ表示領域ARのディスプレイ11A上における位置は、ディスプレイ11Aに向かって右側でもよい。或いは、コンテンツ表示領域ARがディスプレイ11Aの上部又は下部に設けられて、当該コンテンツ表示領域AR内に表示される複数のコンテンツが左右方向にスクロールされてもよい。
【0128】
上述した実施例における構成は例示に過ぎず、用途等に応じて適宜選択及び変更可能である。