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特開2023-166490アレイ基板、表示装置及びアレイ基板の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166490
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】アレイ基板、表示装置及びアレイ基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20231114BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20231114BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20231114BHJP
   G09G 3/32 20160101ALI20231114BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20231114BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/33
G09F9/00 338
G09G3/32 A
G09G3/20 624B
G09G3/20 611H
H01L29/78 612Z
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023141013
(22)【出願日】2023-08-31
(62)【分割の表示】P 2020572485の分割
【原出願日】2019-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】リウ ドンニー
(72)【発明者】
【氏名】スアン ミンフア
(72)【発明者】
【氏名】チェン リャン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】アレイ基板を提供する。
【解決手段】アレイ基板は、データ線と、第1電圧供給線と、第2電圧供給線と、画素駆動回路と、を含む。画素駆動回路は、第1グループの複数のトランジスタと、第2グループの複数のトランジスタと、を含む。第1グループの複数のトランジスタは、画素駆動回路の出力期間において、非導通となるトランジスタであり、第1グループの複数のトランジスタは、画素駆動回路の出力期間において導通となるトランジスタである。第1グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線とは同一の層に位置し、第2グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に位置する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ線と、
第1電圧供給線と、
第2電圧供給線と、
画素駆動回路と、を含むアレイ基板であって、
前記画素駆動回路は、第1グループの複数のトランジスタと、第2グループの複数のトランジスタとを含み、前記第1グループの前記複数のトランジスタは、前記画素駆動回路の出力期間において、非導通となるトランジスタであり、前記第1グループの前記複数のトランジスタは、前記画素駆動回路の出力期間において導通となるトランジスタであり、
前記第1グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線とは、同一の層に位置し、
前記第2グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に位置する、
アレイ基板。
【請求項2】
前記画素駆動回路は、さらに、蓄積キャパシタを含み、
前記蓄積キャパシタは、第1キャパシタ電極と、第2キャパシタ電極と、前記第1キャパシタ電極及び前記第2キャパシタ電極の間に位置する絶縁層と、を含み、
前記第2グループは駆動トランジスタを含み、
前記第1キャパシタ電極は前記駆動トランジスタのゲート電極に接続され、
前記第2キャパシタ電極は電圧源に接続される、
請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
さらに層間誘電体層を含み、
前記層間誘電体層は、前記第2キャパシタ電極の前記絶縁層から離れた側に位置し、前記第2キャパシタ電極と直接接触し、
前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線とは、前記層間誘電体層と直接接触し、前記層間誘電体層の前記第2キャパシタ電極から離れた側に位置する、
請求項2に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、接続電極とは、同一の層に位置し、
前記第2グループはさらに出力トランジスタを含み、
前記接続電極は、前記第2グループの前記出力トランジスタのドレイン電極をアノードコンタクトパッドに接続する、
請求項2に記載のアレイ基板。
【請求項5】
さらに、層間誘電体層を含み、
前記層間誘電体層は、前記第2キャパシタ電極の前記絶縁層から離れた側に位置し、前記第2キャパシタ電極と直接接触し、
前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極とは、前記層間誘電体層と直接接触し、前記層間誘電体層の前記第2キャパシタ電極から離れた側に位置する、
請求項4に記載のアレイ基板。
【請求項6】
さらに、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極との、前記層間誘電体層から離れた側に位置する平坦化層と;
前記平坦化層の前記第1電圧供給線から離れた側に位置し、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記第1電圧供給線に接続される前記カソードコンタクトパッドと;
前記平坦化層の前記接続電極から離れた側に位置し、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記接続電極に接続される前記アノードコンタクトパッドと;を含み、
前記平坦化層は、第1側で前記カソードコンタクトパッド及び前記アノードコンタクトパッドと直接接触し、前記第1側とは反対側の第2側で、前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極と、直接接触する、
請求項5に記載のアレイ基板。
【請求項7】
前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、前記第2キャパシタ電極と同一の層に位置する、請求項2~6のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項8】
前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタの活性層と同一の層に位置し、半導体材料で形成される、請求項1~6のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項9】
前記画素駆動回路は、電流変調サブ回路及び持続時間変調サブ回路を含み、
前記電流変調サブ回路は、データ信号に基づいて補償電流信号を生成し、前記補償電流信号を前記持続時間変調サブ回路に送信するように配置され、
前記持続時間変調サブ回路は、前記電流変調サブ回路から前記補償電流信号を受信し、前記補償電流信号の時間積分に基づいて前記持続時間変調サブ回路に接続された電気部品を制御するように配置される、
請求項2~8のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項10】
前記電流変調サブ回路は、
前記駆動トランジスタと;
前記蓄積キャパシタと;
リセット制御信号線に接続されたゲート電極と、リセット信号線に接続されたソース電極と、前記第1キャパシタ電極及び前記駆動トランジスタのゲート電極に接続されたドレイン電極と、を有する第1トランジスタと;
第1ゲート線に接続されたゲート電極と、前記データ線に接続されたソース電極と、前記駆動トランジスタのソース電極に接続されたドレイン電極と、を有する第2トランジスタと;
前記第1ゲート線に接続されたゲート電極と、前記第1キャパシタ電極及び前記駆動トランジスタのゲート電極に接続されたソース電極と、前記駆動トランジスタのドレイン電極に接続されたドレイン電極と、を有する第3トランジスタと;
発光制御信号線に接続されたゲート電極と、前記第2電圧供給線に接続されたソース電極と、前記駆動トランジスタのソース電極及び前記第2トランジスタのドレイン電極に接続されたドレイン電極と、を有する第4トランジスタと;
前記発光制御信号線に接続されたゲート電極と、前記駆動トランジスタのドレイン電極及び前記第3トランジスタのドレイン電極に接続されたソース電極と、前記持続時間変調サブ回路に接続されたドレイン電極と、を有する第5トランジスタと;を含み、
前記持続時間変調サブ回路は、
前記第5トランジスタのドレイン電極に接続されたソース電極と、接続電極に接続されたドレイン電極と、を有する出力トランジスタと;
第2ゲート線に接続されたゲート電極と、前記データ線に接続されたソース電極と、前記出力トランジスタのゲート電極に接続されたドレイン電極と、を有する第6トランジスタと;
前記第6トランジスタのドレイン電極及び前記出力トランジスタのゲート電極に接続された第1電極と、共通電圧が供給されるように配置された第2電極とを有するキャパシタと;を含む、
請求項9に記載のアレイ基板。
【請求項11】
前記駆動トランジスタと、前記第4トランジスタと、前記第5トランジスタと、前記出力トランジスタとのいずれか1つのソース電極及びドレイン電極は、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に位置する、請求項10に記載のアレイ基板。
【請求項12】
前記駆動トランジスタと、前記第4トランジスタと、前記第5トランジスタと、前記出力トランジスタとの各ソース電極及び各ドレイン電極は、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に位置する、請求項11に記載のアレイ基板。
【請求項13】
さらに前記画素駆動回路に接続されたマイクロ発光ダイオード(マイクロLED)を含む、請求項2~12のいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項14】
さらに、前記第2キャパシタ電極の前記絶縁層から離れた側に位置し、前記第2キャパシタ電極と直接接触する層間誘電体層と;
前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、接続電極との、前記層間誘電体層から離れた側に位置する平坦化層と;
前記平坦化層の前記第1電圧供給線から離れた側に位置し、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記第1電圧供給線に接続されるカソードコンタクトパッドと;
前記平坦化層の前記接続電極から離れた側に位置し、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記接続電極に接続されるアノードコンタクトパッドと;を含み、
前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記接続電極とは、同一の層に位置し、
前記第2グループはさらに出力トランジスタを含み、
前記接続電極は、前記出力トランジスタのドレイン電極を前記アノードコンタクトパッドに接続し、
前記第1電圧供給線、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極とは、前記層間誘電体層と直接接触し、前記層間誘電体層の前記第2キャパシタ電極から離れた側に位置し、
前記平坦化層は、第1側で前記カソードコンタクトパッド及び前記アノードコンタクトパッドと直接接触し、前記第1側とは反対側の第2側で、前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1のグループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極と、直接接触し、
前記マイクロLEDは、第1型ドープ半導体層と、第2型ドープ半導体層と、前記第1型ドープ半導体層と前記第2型ドープ半導体層とを接続する量子井戸層と、前記第1型ドープ半導体層に電気的に接続するN型パッドと、前記第2型ドープ半導体層に電気的に接続するP型パッドとを含み、
前記N型パッドは、前記カソードコンタクトパッドと直接接触し、前記P型パッドは、前記アノードコンタクトパッドと直接接触する、
請求項13に記載のアレイ基板。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の前記アレイ基板と、前記アレイ基板に接続された1つ又は複数の集積回路と、を含む表示装置。
【請求項16】
データ線を形成する工程と、
第1電圧供給線を形成する工程と、
第2電圧供給線を形成する工程と、
画素駆動回路を形成する工程と、を含み、
前記画素駆動回路を形成する工程は、第1グループの複数のトランジスタを形成する工程と、第2グループの複数のトランジスタを形成する工程とを含み、前記第1グループの前記複数のトランジスタは、前記画素駆動回路の出力期間において、非導通となるトランジスタであり、前記第1グループの前記複数のトランジスタは、前記画素駆動回路の出力期間において導通となるトランジスタであり、
前記第1グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成され、
前記第2グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に形成される、
アレイ基板の製造方法。
【請求項17】
前記画素駆動回路を形成する工程は、さらに、蓄積キャパシタを形成する工程を含み、
前記蓄積キャパシタを形成する工程は、第1キャパシタ電極を形成する工程と、第2キャパシタ電極を形成する工程と、前記第1キャパシタ電極及び前記第2キャパシタ電極の間に位置する絶縁層を形成する工程と、を含み、
前記第2グループは、駆動トランジスタを含み、
前記第1キャパシタ電極は、前記駆動トランジスタのゲート電極に接続され、
前記第2キャパシタ電極は、電圧源に接続される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
さらに、アノードコンタクトパッドを形成する工程と、
カソードコンタクトパッドを形成する工程と、
前記第2グループの出力トランジスタのドレイン電極を前記アノードコンタクトパッドに接続する接続電極を形成する工程と、を含み、
前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記接続電極とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記第2キャパシタ電極とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層で形成される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタの活性層とは、同一の半導体材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層で形成される、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
請求項16~20のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
前記第2キャパシタ電極の前記絶縁層から離れた側に、前記第2キャパシタ電極と直接接触する層間誘電体層を形成する工程と;
接続電極を形成する工程と;
前記第2電圧供給線及び前記第1電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極との、前記層間誘電体層から離れた側に平坦化層を形成する工程と;
前記平坦化層の前記第1電圧供給線から離れた側に、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記第1電圧供給線に接続されるカソードコンタクトパッドを形成する工程と;
前記平坦化層の前記接続電極から離れた側に、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記接続電極に接続されるアノードコンタクトパッドを形成する工程と;
前記カソードコンタクトパッド及び前記アノードコンタクトパッドのベース基板から離れた側にマイクロ発光ダイオード(マイクロLED)を形成する工程と;を含み、
前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記接続電極とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成され、
前記第2グループは出力トランジスタを含み、
前記接続電極は、前記出力トランジスタのドレイン電極を前記アノードコンタクトパッドに接続し、
前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極とは、前記層間誘電体層と直接接触するように形成され、かつ、前記層間誘電体層の前記第2キャパシタ電極から離れた側に形成され、
前記平坦化層は、第1側で前記カソードコンタクトパッド及び前記アノードコンタクトパッドと直接接触し、前記第1側とは反対側の第2側で、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記第1のグループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極と、直接接触するように形成され、
前記マイクロLEDを形成する工程は、マイクロLED前駆体ユニットを形成する工程を含み、
前記マイクロLED前駆体ユニットを形成する工程は、第1型ドープ半導体層を形成する工程と、第2型ドープ半導体層を形成する工程と、前記第1型ドープ半導体層と前記第2型ドープ半導体層とを接続する量子井戸層を形成する工程と、前記第1型ドープ半導体層に電気的に接続されたN型パッドを形成する工程と、前記第2型ドープ半導体層に電気的に接続されたP型パッドを形成する工程と、を含み、
前記方法は、さらに、前記マイクロLED前駆体ユニットを、前記平坦化層の前記第1電圧供給線及び前記接続電極から離れた側に移動させる工程と、前記N型パッドを前記カソードコンタクトパッドに接合し、前記P型パッドを前記アノードコンタクトパッドに接合する工程と、を含み、
前記N型パッドは、前記カソードコンタクトパッドと直接接触し、前記P型パッドは、前記アノードコンタクトパッドと直接接触する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示技術に関し、特に、アレイ基板、表示装置及びアレイ基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、マイクロ発光ダイオード(マイクロLED)を含む小型化された電気光学装置が提案、開発されている。マイクロLEDによる表示パネルは、高輝度、高コントラスト、高速応答、低消費電力という利点を有する。マイクロLEDをベースにしたディスプレイ技術は、スマートフォン及びスマートウォッチを含むディスプレイの分野において、幅広く応用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一態様は、データ線と、第1電圧供給線と、第2電圧供給線と、画素駆動回路と、を含むアレイ基板を提供する。ここで、前記画素駆動回路は、第1グループの複数のトランジスタと、第2グループの複数のトランジスタとを含み、前記第1グループの前記複数のトランジスタは、前記画素駆動回路の出力期間において、非導通となるトランジスタであり、前記第1グループの前記複数のトランジスタは、前記画素駆動回路の出力期間において導通となるトランジスタであり、このうち、前記第1グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線とは、同一の層に位置し、かつ、前記第2グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に位置する。
【0004】
任意選択的に、前記画素駆動回路は、さらに、蓄積キャパシタを含み、前記蓄積キャパシタは、第1キャパシタ電極と、第2キャパシタ電極と、前記第1キャパシタ電極及び前記第2キャパシタ電極の間に位置する絶縁層とを含み、前記第2グループは駆動トランジスタを含み、前記第1キャパシタ電極は前記駆動トランジスタのゲート電極に接続され、かつ、前記第2キャパシタ電極は電圧源に接続される。
【0005】
任意選択的に、前記アレイ基板はさらに層間誘電体層を含み、前記層間誘電体層は、前記第2キャパシタ電極の前記絶縁層から離れた側に位置し、前記第2キャパシタ電極と直接接触し、ここで、前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線とは、前記層間誘電体層と直接接触し、かつ、前記層間誘電体層の前記第2キャパシタ電極から離れた側に位置する。
【0006】
任意選択的に、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、接続電極とは、同一の層に位置し、前記第2グループはさらに出力トランジスタを含み、かつ、前記接続電極は、前記第2グループの前記出力トランジスタのドレイン電極をアノードコンタクトパッドに接続する。
【0007】
任意選択的に、前記アレイ基板はさらに層間誘電体層を含み、前記層間誘電体層は、前記第2キャパシタ電極の前記絶縁層から離れた側に位置し、かつ、前記第2キャパシタ電極と直接接触する。ここで、前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極とは、前記層間誘電体層と直接接触し、かつ前記層間誘電体層の前記第2キャパシタ電極から離れた側に位置する。
【0008】
任意選択的に、前記アレイ基板は、さらに、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極との、前記層間誘電体層から離れた側に位置する平坦化層と;
前記平坦化層の前記第1電圧供給線から離れた側に位置し、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記第1電圧供給線に接続される前記カソードコンタクトパッドと;
前記平坦化層の前記接続電極から離れた側に位置し、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記接続電極に接続される前記アノードコンタクトパッドと;を含み、
ここで、前記平坦化層は、第1側で前記カソードコンタクトパッド及び前記アノードコンタクトパッドと直接接触し、かつ、前記第1側とは反対側の第2側で、前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極と直接接触する。
【0009】
任意選択的に、前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、前記第2キャパシタ電極と同一の層に位置する。
【0010】
任意選択的に、前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタの活性層と同一の層に位置し、半導体材料で形成される。
【0011】
任意選択的に、前記画素駆動回路は、電流変調サブ回路及び持続時間変調サブ回路を含み、ここで、前記電流変調サブ回路は、データ信号に基づいて補償電流信号を生成し、前記補償電流信号を前記持続時間変調サブ回路に送信するように配置され、かつ、前記持続時間変調サブ回路は、前記電流変調サブ回路から前記補償電流信号を受信し、前記補償電流信号の時間積分に基づいて前記持続時間変調サブ回路に接続された電気部品を制御するように配置される。
【0012】
任意選択的に、前記電流変調サブ回路は、
前記駆動トランジスタと;
前記蓄積キャパシタと;
リセット制御信号線に接続されたゲート電極と、リセット信号線に接続されたソース電極と、前記第1キャパシタ電極及び前記駆動トランジスタのゲート電極に接続されたドレイン電極と、を有する第1トランジスタと;
第1ゲート線に接続されたゲート電極と、前記データ線に接続されたソース電極と、前記駆動トランジスタのソース電極に接続されたドレイン電極と、を有する第2トランジスタと;
前記第1ゲート線に接続されたゲート電極と、前記第1キャパシタ電極及び前記駆動トランジスタのゲート電極に接続されたソース電極と、前記駆動トランジスタのドレイン電極に接続されたドレイン電極と、を有する第3トランジスタと;
発光制御信号線に接続されたゲート電極と、前記第2電圧供給線に接続されたソース電極と、前記駆動トランジスタのソース電極及び前記第2トランジスタのドレイン電極に接続されたドレイン電極と、を有する第4トランジスタと;
前記発光制御信号線に接続されたゲート電極と、前記駆動トランジスタのドレイン電極及び前記第3トランジスタのドレイン電極に接続されたソース電極と、前記持続時間変調サブ回路に接続されたドレイン電極と、を有する第5トランジスタと;を含み、
前記持続時間変調サブ回路は、
前記第5トランジスタのドレイン電極に接続されたソース電極と、接続電極に接続されたドレイン電極と、を有する出力トランジスタと;
第2ゲート線に接続されたゲート電極と、前記データ線に接続されたソース電極と、前記出力トランジスタのゲート電極に接続されたドレイン電極と、を有する第6トランジスタと;
前記第6トランジスタのドレイン電極及び前記出力トランジスタのゲート電極に接続された第1電極と、共通電圧が供給されるように配置された第2電極とを有するキャパシタと、を含む。
【0013】
任意選択的に、前記駆動トランジスタと、前記第4トランジスタと、前記第5トランジスタと、前記出力トランジスタとのいずれか1つのソース電極及びドレイン電極は、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に位置する。
【0014】
前記駆動トランジスタと、前記第4トランジスタと、前記第5トランジスタと、前記出力トランジスタとの各ソース電極及び各ドレイン電極は、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に位置する。
【0015】
任意選択的に、前記アレイ基板は、さらに前記画素駆動回路に接続されたマイクロ発光ダイオード(マイクロLED)を含む。
【0016】
任意選択的に、前記アレイ基板は、さらに、
前記第2キャパシタ電極の前記絶縁層から離れた側に位置し、前記第2キャパシタ電極と直接接触する層間誘電体層と;
前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、接続電極との、前記層間誘電体層から離れた側に位置する平坦化層と;
前記平坦化層の前記第1電圧供給線から離れた側に位置し、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記第1電圧供給線に接続されるカソードコンタクトパッドと;
前記平坦化層の前記接続電極から離れた側に位置し、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記接続電極に接続されるアノードコンタクトパッドと;を含み、
前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記接続電極とは、同一の層に位置し、
前記第2グループはさらに出力トランジスタを含み、
前記接続電極は、前記出力トランジスタのドレイン電極を前記アノードコンタクトパッドに接続し、
前記第1電圧供給線、前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極とは、前記層間誘電体層と直接接触し、前記層間誘電体層の前記第2キャパシタ電極から離れた側に位置し、
前記平坦化層は、第1側で前記カソードコンタクトパッド及び前記アノードコンタクトパッドと直接接触し、前記第1側とは反対側の第2側で、前記第1電圧供給線と、前記第2電圧供給線と、前記第1のグループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極と、直接接触し、
前記マイクロ発光ダイオードは、第1型ドープ半導体層と、第2型ドープ半導体層と、前記第1型ドープ半導体層と前記第2型ドープ半導体層とを接続する量子井戸層と、前記第1型ドープ半導体層に電気的に接続するN型パッドと、前記第2型ドープ半導体層に電気的に接続するP型パッドとを含み、
前記N型パッドは、前記カソードコンタクトパッドと直接接触し、前記P型パッドは、前記アノードコンタクトパッドと直接接触する。
【0017】
本開示の別の態様は、本明細書に記載された、又は本明細書に記載の方法によって製造されたアレイ基板と、前記アレイ基板に接続された1つ又は複数の集積回路とを含む表示装置を提供する。
【0018】
本開示のさらに別の態様は、アレイ基板の製造方法を提供する。前記アレイ基板の製造方法は、データ線を形成する工程と、第1電圧供給線を形成する工程と、第2電圧供給線を形成する工程と、画素駆動回路を形成する工程と、を含み、ここで、前記画素駆動回路を形成する工程は、第1グループの複数のトランジスタを形成する工程と、第2グループの複数のトランジスタを形成する工程とを含み、前記第1グループの前記複数のトランジスタは、前記画素駆動回路の出力期間において、非導通となるトランジスタであり、前記第1グループの前記複数のトランジスタは、前記画素駆動回路の出力期間において導通となるトランジスタであり、前記第1グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成され、前記第2グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に形成される。
【0019】
任意選択的に、前記画素駆動回路を形成する工程は、さらに、蓄積キャパシタを形成する工程を含み、前記蓄積キャパシタを形成する工程は、第1キャパシタ電極を形成する工程と、第2キャパシタ電極を形成する工程と、前記第1キャパシタ電極及び前記第2キャパシタ電極の間に位置する絶縁層を形成する工程とを含み、前記第2グループは、駆動トランジスタを含み、前記第1キャパシタ電極は、前記駆動トランジスタのゲート電極に接続され、前記第2キャパシタ電極は、電圧源に接続される。
【0020】
任意選択的に、前記方法は、さらにアノードコンタクトパッドを形成する工程と、カソードコンタクトパッドを形成する工程と、前記第2グループの出力トランジスタのドレイン電極を前記アノードコンタクトパッドに接続する接続電極を形成する工程と、を含み、ここで、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記接続電極とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される。
【0021】
任意選択的に、前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記第2キャパシタ電極とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層で形成される。
【0022】
任意選択的に、前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記第2グループの前記少なくとも1つのトランジスタの活性層は、同一の半導体材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層で形成される。
【0023】
任意選択的に、前記方法は、さらに、前記第2キャパシタ電極の前記絶縁層から離れた側に、前記第2キャパシタ電極と直接接触する層間誘電体層を形成する工程と;
接続電極を形成する工程と;
前記第2電圧供給線及び前記第1電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極との、前記層間誘電体層から離れた側に平坦化層を形成する工程と;
前記平坦化層の前記第1電圧供給線から離れた側に、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記第1電圧供給線に接続されるカソードコンタクトパッドを形成する工程と;
前記平坦化層の前記接続電極から離れた側に、延伸して前記平坦化層を貫通し、前記接続電極に接続されるアノードコンタクトパッドを形成する工程と;
前記カソードコンタクトパッド及び前記アノードコンタクトパッドのベース基板から離れた側にマイクロ発光ダイオード(マイクロLED)を形成する工程と;を含み、
前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記接続電極とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成され、
前記第2グループは出力トランジスタを含み、
前記接続電極は、前記出力トランジスタのドレイン電極を前記アノードコンタクトパッドに接続し、
前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極とは、前記層間誘電体層と直接接触するように形成され、かつ、前記層間誘電体層の前記第2キャパシタ電極から離れた側に形成され、
前記平坦化層は、第1側で前記カソードコンタクトパッド及び前記アノードコンタクトパッドと直接接触し、前記第1側とは反対側の第2側で、前記第2電圧供給線と、前記第1電圧供給線と、前記第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記接続電極と、直接接触するように形成され、
前記マイクロLEDを形成する工程は、マイクロLED前駆体ユニットを形成する工程を含み、
前記マイクロLED前駆体ユニットを形成する工程は、第1型ドープ半導体層を形成する工程と、第2型ドープ半導体層を形成する工程と、前記第1型ドープ半導体層と前記第2型ドープ半導体層とを接続する量子井戸層を形成する工程と、前記第1型ドープ半導体層に電気的に接続されたN型パッドを形成する工程と、前記第2型ドープ半導体層に電気的に接続されたP型パッドを形成する工程と、を含み、
前記方法は、さらに、前記マイクロLED前駆体ユニットを、前記平坦化層の前記第1電圧供給線及び前記接続電極から離れた側に移動させる工程と、前記N型パッドを前記カソードコンタクトパッドに接合し、前記P型パッドを前記アノードコンタクトパッドに接合する工程と、を含み、
前記N型パッドは、前記カソードコンタクトパッドと直接接触し、前記P型パッドは、前記アノードコンタクトパッドと直接接触する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
以下の図面は、開示された様々な実施例に基づく例示目的のものであり、本開示の範囲を限定することを意図していない。
図1】本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の平面図である。
図2】本開示の幾つかの実施例による画素駆動回路の構成を示す回路図である。
図3】本開示の幾つかの実施例による、第2グループのトランジスタのうちの1つの平面図である。
図4図3のA-A’線に沿った断面図である。
図5】本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部を示す断面図である。
図6】本開示の幾つかの実施例による、第2グループのトランジスタのうちの1つの平面図である。
図7図6のB-B’線に沿った断面図である。
図8】本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部を示す断面図である。
図9】本開示の幾つかの実施例による第2グループのトランジスタの平面図である。
図10図9のC-C’線に沿った断面図である。
図11】本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部を示す断面図である。
図12】本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部の断面図である。
図13】本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部の断面図である。
図14】本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部の断面図である。
図15A】本開示の幾つか実施例によるアレイ基板の製造方法を示す図である。
図15B】本開示の幾つか実施例によるアレイ基板の製造方法を示す図である。
図15C】本開示の幾つか実施例によるアレイ基板の製造方法を示す図である。
図15D】本開示の幾つか実施例によるアレイ基板の製造方法を示す図である。
図15E】本開示の幾つか実施例によるアレイ基板の製造方法を示す図である。
図15F】本開示の幾つか実施例によるアレイ基板の製造方法を示す図である。
図15G】本開示の幾つか実施例によるアレイ基板の製造方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、実施例を挙げて本開示をさらに具体的に説明する。本明細書で提示される幾つかの実施例の以下の説明は、例示及び説明の目的だけに使用されることに留意されたい。これは、網羅的であること、または開示された厳密な形態に限定されることを意図していない。
【0026】
本開示は、特に、従来技術の限界及び短所による1つ又は複数の問題点を実質的に克服することができるアレイ基板、表示装置及びアレイ基板の製造方法を提供する。本開示の一態様によれば、アレイ基板が提供される。幾つかの実施例において、アレイ基板は、データ線と、第1電圧供給線と、第2電圧供給線と、画素駆動回路と、を含む。幾つかの実施例において、画素駆動回路は、第1グループの1つ又は複数のトランジスタと、第2グループの1つ又は複数のトランジスタと、を含む。任意選択的に、前記第1グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、前記データ線と、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線とは、同一の層に位置する。任意選択的に、前記第2グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極が、前記第1電圧供給線及び前記第2電圧供給線と異なる層に位置する。
【0027】
幾つかの実施例において、画素駆動回路は、さらに、蓄積キャパシタを含む。任意選択的に、前記蓄積キャパシタは、第1キャパシタ電極と、第2キャパシタ電極と、前記第1キャパシタ電極及び前記第2キャパシタ電極の間に位置する絶縁層とを含む。任意選択的に、第2グループは、駆動トランジスタを含む。任意選択的に、前記第1キャパシタ電極は、前記駆動トランジスタのゲート電極に接続され、第2キャパシタ電極は、電圧源に接続される。
【0028】
本明細書において、「同一の層」とは、同一の工程で同時に形成される各層の間の関係を意味する。一例として、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極、データ線、第2電圧供給線及び第1電圧供給線は、同一の材料層で同一のパターニングプロセスの1つ又は複数の工程の結果として形成された場合、同一の層に位置する。別の例として、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、データ線を形成する工程と、第2電圧供給線を形成する工程と、第1電圧供給線を形成する工程と、を同時に行うことにより、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、データ線と、第2電圧供給線と、第1電圧供給線と、を同一の層に形成することができる。「同一の層」という用語は、断面図において層の厚さや層の高さが同一であることを必ずしも意味するものではない。
【0029】
図1は、本開示の一実施例によるアレイ基板の平面図である。図1に示すように、アレイ基板は、サブ画素Spのアレイを含む。各サブ画素は、発光素子などの電気部品を含んでいる。一例として、発光素子は、画素駆動回路PDCによって駆動される。アレイ基板は、それぞれ画素駆動回路PDCに接続されるゲート線GLと、データ線DLと、第1電圧供給線SL1(例えば、低電圧供給線Vss)と、第2電圧供給線SL2(例えば、高電圧供給線Vdd)とを含む。サブ画素Spのうちの対応する1つのサブ画素Spの発光は、画素駆動回路PDCによって駆動される。
【0030】
本アレイ基板には、各種の適切な画素駆動回路を用いることができる。適切な駆動回路の例は、3T1C、2T1C、4T1C、4T2C、5T2C、6T1C、7T1C、7T2C、及び8T2Cを含む。幾つかの実施例において、複数の画素駆動回路のうちの対応する1つの画素駆動回路は、3T1C駆動回路である。図2は、本開示の幾つかの実施例による画素駆動回路の構成を示す回路図である。図2に示すように、幾つかの実施例において、画素駆動回路は、電流変調サブ回路sc1と、持続時間変調サブ回路sc2とを含む。幾つかの実施例において、電流変調サブ回路sc1は、電流変調サブ回路sc1に入力されるデータ信号に基づいて補償電流信号を生成し、補償電流信号を持続時間変調サブ回路sc2に送信するように配置される。幾つかの実施例において、持続時間変調サブ回路sc2は、電流変調サブ回路sc1から補償電流信号を受信し、補償電流信号の時間積分に基づいて持続時間変調サブ回路sc2に接続された電気部品を制御するように配置される。幾つかの実施例において、持続時間変調サブ回路sc2は、電流変調サブ回路sc1から補償電流信号を受信し、補償電流信号の時間積分に基づいて発光素子LEから放出された光の階調値を制御するように配置される。図2は、電流変調サブ回路sc1としての6T1C回路を示している。
【0031】
本アレイ基板には、各種の適切な発光素子を用いることができる。適切な発光素子の例は、有機発光ダイオード、量子ドット発光ダイオード、及びマイクロ発光ダイオードを含む。任意選択的に、発光素子はマイクロ発光ダイオードである。任意選択的に、発光素子は、有機発光層を含む有機発光ダイオードである。
【0032】
幾つかの実施例において、電流変調サブ回路sc1は、駆動トランジスタTdと;蓄積キャパシタCstと;リセット制御信号線Rstに接続されたゲート電極と、リセット信号線Vintに接続されたソース電極と、蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1及び駆動トランジスタTdのゲート電極に接続されたドレイン電極と、を有する第1トランジスタT1と;第1ゲート線GL1に接続されたゲート電極と、データ線DLに接続されたソース電極と、駆動トランジスタTdのソース電極に接続されたドレイン電極と、を有する第2トランジスタT2と;第1ゲート線GL1に接続されたゲート電極と、蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1及び駆動トランジスタTdのゲート電極に接続されたソース電極と、駆動トランジスタTdのドレイン電極に接続されたドレイン電極と、を有する第3トランジスタT3と;発光制御信号線emに接続されたゲート電極と、第2電圧供給線SL2に接続されたソース電極と、駆動トランジスタTdのソース電極及び第2トランジスタT2のドレイン電極に接続されたドレイン電極と、を有する第4トランジスタT4と;発光制御信号線emに接続されたゲート電極と、駆動トランジスタTdのドレイン電極及び第3トランジスタT3のドレイン電極に接続されたソース電極と、持続時間変調サブ回路sc2に接続されたドレイン電極と、を有する第5トランジスタT5と;を含む。幾つかの実施例において、持続時間変調サブ回路sc2は、第5トランジスタT5のドレイン電極に接続されたソース電極と、接続電極に接続されたドレイン電極と、を有する出力トランジスタTsと;第2ゲート線GL2に接続されたゲート電極と、データ線DLに接続されたソース電極と、出力トランジスタTsのゲート電極に接続されたドレイン電極と、を有する第6トランジスタと;第6トランジスタT6のドレイン電極及び出力トランジスタTsのゲート電極に接続された第1電極と、共通電圧Vcomが供給されるように配置された第2電極と、を有するキャパシタCと;を含み、前記接続電極は発光素子LEのP-パッドに接続される。
【0033】
幾つかの実施例において、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、画素駆動回路PDCが画素駆動回路PDCによって駆動する電気部品に電気信号を出力する、画素駆動回路PDCの出力期間において、非導通となるトランジスタである。例えば、電気部品が発光素子LEである場合、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、画素駆動回路PDCの出力期間において非導通となるトランジスタである。図2に示すように、一例として、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、第1トランジスタT1と、第2トランジスタT2と、第3トランジスタT3と、第6トランジスタT6とを含む。
【0034】
幾つかの実施例において、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、画素駆動回路PDCが画素駆動回路PDCによって駆動する電気部品に電気信号を出力する、画素駆動回路PDCの出力期間において、導通となるトランジスタである。例えば、電気部品が発光素子LEである場合、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、画素駆動回路PDCの出力期間において導通となるトランジスタである。図2に示すように、一例として、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、第4トランジスタT4と、駆動トランジスタTdと、第5トランジスタT5と、出力トランジスタTsとを含む。
【0035】
幾つかの実施例において、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、第1チャネル寸法を有し、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、第2チャネル寸法を有し、第2チャネル寸法は、第1チャネル寸法よりも大きい。本明細書で使用される場合、「チャネル寸法」という用語は、本開示の文脈において、トランジスタのチャネル幅、チャネル長、又はチャネル面積などのチャネル寸法を指す。本明細書で使用される場合、「チャネル長」という用語は、トランジスタのチャネル部分の寸法を意味し、ここで、該寸法は、ソース電極コンタクト部分とドレイン電極コンタクト部分との間の最小距離を意味する。上から見た場合、チャネル長は、通常、チャネル-ソース電極界面、チャネル-ドレイン電極界面、チャネル-ソース電極/ドレイン電極界面等に対して実質的に垂直な方向である。任意選択的に、チャネル長は、チャネル部分が「導通(on)」であるとき、キャリアが流れる設計上の方向と平行な方向におけるチャネル部分の寸法を表す。例えば、チャネル長は、トランジスタの一方のソース電極/ドレイン電極領域から他方までの最短距離であってもよい。本明細書で使用される場合、「チャネル幅」という用語は、トランジスタのチャネル部分の寸法を意味し、ここで、該寸法は、チャネル長に実質的に垂直な方向で測定される寸法を意味する。上から見た場合、チャネル幅は、通常、一方のチャネル領域-フィールド分離領域界面から、反対側のチャネル領域-フィールド分離領域界面まで延在する。任意選択的に、チャネル幅は、チャネル部分が「導通(on)」であるとき、キャリアが流れる設計上の方向と垂直な方向におけるチャネル部分の寸法を表す。
【0036】
幾つかの実施例において、チャネル寸法がトランジスタのチャネル幅又はチャネル長である場合、第2チャネル寸法の第1チャネル寸法に対する比は、2~200(例えば、2~5、5~10、10~20、20~30、30~40、40~50、50~60、60~70、70~80、80~90、90~100、100~110、110~120、120~130、130~140、140~150、150~160、160~170、170~180、180~190、又は190~200)の範囲内である。任意選択的に、チャネル寸法がトランジスタのチャネル幅又はチャネル長である場合、第2チャネル寸法の第1チャネル寸法に対する比は、5~50の範囲内である。幾つかの実施例において、チャネル寸法がトランジスタのチャネル面積である場合、第2チャネル寸法の第1チャネル寸法に対する比は、5~500(例えば、5~10、10~50、50~100、100~150、150~200、200~250、250~300、300~350、350~400、400~450、又は450~500)の範囲内である。任意選択的に、チャネル寸法がトランジスタのチャネル面積である場合、第2チャネル寸法の第1チャネル寸法に対する比は、20~250の範囲内である。
【0037】
幾つかの実施例において、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの対応する1つのトランジスタのチャネル幅は、2μm~50μm(例えば、2μm~4μm、4μm~6μm、6μm~8μm、8μm~10μm、10μm~15μm、15μm~20μm、20μm~25μm、25μm~30μm、30μm~35μm、35μm~40μm、40μm~45μm、又は45μm~50μm)の範囲内である。幾つかの実施例において、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの対応する1つのトランジスタのチャネル長は、2μm~50μm(例えば、2μm~4μm、4μm~6μm、6μm~8μm、8μm~10μm、10μm~15μm、15μm~20μm、20μm~25μm、25μm~30μm、30μm~35μm、35μm~40μm、40μm~45μm、又は45μm~50μm)の範囲内である。
【0038】
幾つかの実施例において、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの対応する1つのトランジスタのチャネル幅は、50μm~500μm(例えば、50μm~100μm、100μm~150μm、150μm~200μm、200μm~250μm、250μm~300μm、300μm~350μm、350μm~400μm、400μm~450μm、又は450μm~500μm)の範囲内である。幾つかの実施例において、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの対応する1つのトランジスタのチャネル長は、5μm~50μmの範囲内である(例えば、5μm~10μm、10μm~15μm、15μm~20μm、20μm~25μm、25μm~30μm、30μm~35μm、35μm~40μm、40μm~45μm、又は45μm~50μm)の範囲内である。
【0039】
幾つかの実施例において、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの対応する1つのトランジスタのチャネル幅/チャネル長の比は、0.5~2(例えば、0.5~1、1~1.5、又は1.5~2)の範囲内である。幾つかの実施例において、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの対応する1つのトランジスタのチャネル幅/チャネル長の比は、2~50(例えば、2~5、5~10、10~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、又は45~50)の範囲内である。
【0040】
幾つかの実施例において、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、第1のチャネル幅/チャネル長の比を有し、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタは、第2のチャネル幅/チャネル長の比を有し、ここで、第2のチャネル幅/チャネル長の比は、第1のチャネル幅/チャネル長の比よりも大きい。任意選択的に、第2のチャネル幅/チャネル長の比は、第1のチャネル幅/チャネル長の比よりも2~50(例えば2~5、5~10、10~15、15~20、20~25、25~30、30~35、35~40、40~45、又は45~50倍)の範囲のファクタ大きい。
【0041】
本開示の文脈において、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの対応する1つのトランジスタはTyと表すことができる。本開示の文脈において、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの対応する1つのトランジスタはTxと表すことができる。
【0042】
任意選択的に、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちのいずれか1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2と異なる層に位置する。任意選択的に、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の全てが、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2と異なる層に位置する。
【0043】
任意選択的に、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちのいずれか1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2と同一の層に位置する。任意選択的に、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタのソース電極及びドレイン電極の全てが、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2と同一の層に位置する。
【0044】
図3は本開示の幾つかの実施例による第2グループのトランジスタの平面図である。図4図3のA-A’線に沿った断面図である。図3図4に示すように、幾つかの実施例において、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの1つのトランジスタTxは、ベース基板10と、ベース基板10上に位置する活性層ACTxと、活性層ACTxのベース基板10から離れた側に位置するゲート絶縁層20と、ゲート絶縁層20の活性層ACTxから離れた側に位置するゲート電極Gxと、ゲート電極Gxのベース基板10から離れた側に位置する絶縁層30と、絶縁層30のベース基板10から離れた側に位置する層間誘電体層40と、層間誘電体層40のベース基板10から離れた側に位置するソース電極Sx及びドレイン電極Dxと、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxのベース基板10から離れた側に位置する平坦化層50と、を含む。任意選択的に、ドレイン電極Dxは角を有するU字状である。図4において、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxは、それぞれ、延伸して層間誘電体層40、絶縁層30及びゲート絶縁層20を貫通し、活性層ACTxに接続される。
【0045】
図5は、本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部を示す断面図である。図5は、アレイ基板のトランジスタTxを有する部分を示している。図5に示すように、該アレイ基板は、ベース基板10と;ベース基板10上に位置するトランジスタTxの活性層ACTxと;活性層ACTxのベース基板10から離れた側に位置するゲート絶縁層20と;ゲート絶縁層20の活性層ACTxから離れた側に位置するトランジスタTxのゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1と;ゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1のベース基板10から離れた側に位置する絶縁層30と;絶縁層30のベース基板10から離れた側に位置する蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2と;蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2のベース基板10から離れた側に位置する層間誘電体層40と;層間誘電体層40のベース基板10から離れた側に位置する、データ線DL、トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxと;データ線DL、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxのベース基板10から離れた側に位置する平坦化層50と;平坦化層50のベース基板10から離れた側に位置するパッシベーション層60と;パッシベーション層60のベース基板10から離れた側に位置する、第1電圧供給線SL1、第2電圧供給線SL2、及び接続電極CEと;第1電圧供給線SL1、第2電圧供給線SL2及び接続電極CEのベース基板10から離れた側に位置する第2平坦化層70と;第2平坦化層70のベース基板10から離れた側に位置するアノードコンタクトパッドACP及びカソードコンタクトパッドCCPと;を含む。アノードコンタクトパッドACPは、延伸して第2平坦化層70を貫通し、接続電極CEに接続され、接続電極CEは、延伸してパッシベーション層60及び平坦化層50を貫通し、トランジスタTxのドレイン電極Dxに接続される。アノードコンタクトパッドACPとカソードコンタクトパッドCCPは、それぞれ、発光素子(例えば、マイクロ発光ダイオード)のP型パッドとN型パッドに接触するように配置される。
【0046】
画素電流が確実に画素を駆動できるように、画素駆動回路内のトランジスタ、特に、駆動トランジスタは、比較的大きな幅/長さの比(例えば、トランジスタのチャネル幅/チャネル長の比)を有する必要があり、これにより、高い駆動能力を実現することができる。例えば、図3及び図4は、画素駆動回路において、比較的大きな幅/長さの比を有するトランジスタの例を示している。図5に示すように、データ線DLと、ソース電極Sxと、ドレイン電極Dxとを有する層において、トランジスタがサブ画素の比較的大きな面積を占有し、その結果、占有されない空間が非常に制限される。したがって、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2が、データ線DL、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxと同一の層に配置される場合、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2の線幅は非常に制限されなければならない。しかしながら、アレイ基板(例えば、マイクロ発光ダイオードを有するアレイ基板)で使用される駆動電流が相対的に大きいため、第1電圧供給線SL1(例えば、低電圧供給線Vss)及び第2電圧供給線SL2(例えば、高電圧供給線Vdd)には相対的に大きいIRドロップの問題が存在する。特に、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2の線幅が非常に制限されると、IRドロップの問題が顕著になる。
【0047】
データ線DL、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxと同一の層に残りの非占有空間が、非常に制限され、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2の線幅を増加させる必要があるため、本開示は、幾つかの実施例において(例えば、図5に示すように)、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2を、データ線DL、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxと異なる層に配置する。図5に示すように、第1電圧供給線SL1、第2電圧供給線SL2、及び接続電極CEは、データ線DL、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxと異なる層に配置され、かつパッシベーション層60及び平坦化層50の、データ線DL、ソース電極Sx、及びドレイン電極Dxから離れた側に配置される。したがって、図5のアレイ基板は、追加のマスクプレート及び追加のマスクプレートプロセスに関連する追加の製造コストを必要とする。また、図5のアレイ基板は、厚みが増加している。
【0048】
図6は、本開示の幾つかの実施例による第2グループのトランジスタの平面図である。図7は、図6のB-B’線に沿った断面図である。図6及び図7に示すように、幾つかの実施例において、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのTxは、ベース基板10と、ベース基板10上に位置する活性層ACTxと、活性層ACTxのベース基板10から離れた側に位置するゲート絶縁層20と、ゲート絶縁層20の活性層ACTxから離れた側に位置するゲート電極Gx電極と、ゲート絶縁層Gxのベース基板10から離れた側に位置する絶縁層30と、絶縁層30のベース基板10から離れた側に位置するソース電極Sx及びドレイン電極Dxと、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxのベース基板10から離れた側に位置する層間誘電体層40と、を含む。任意選択的に、ドレイン電極Dxは角を有するU字状である。図6において、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxは、それぞれ、延伸して絶縁層30及びゲート絶縁層20を貫通して、活性層ACTxに接続されている。
【0049】
図8は、本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部の断面図である。図8は、トランジスタTxを有するアレイ基板の一部を示している。図8に示すように、該アレイ基板は、ベース基板10と;ベース基板10上に位置するトランジスタTxの活性層ACTxと;活性層ACTxのベース基板10から離れた側に位置するゲート絶縁層20と;ゲート絶縁層20の活性層ACTxから離れた側に位置する、トランジスタTxのゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1と;ゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1のベース基板10から離れた側に位置する絶縁層30と;絶縁層30のベース基板10から離れた側に位置する、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2、トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxと;蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2、トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxのベース基板10から離れた側に位置する層間誘電体層40と;層間誘電体層40のベース基板10から離れた側に位置する、データ線DL、第1電圧供給線SL1、第2電圧供給線SL2、及び接続電極CEと;データ線DL、第1電圧供給線SL1、第2電圧供給線SL2、及び接続電極CEのベース基板10から離れた側に位置する平坦化層50と;平坦化層50のベース基板10から離れた側に位置するアノードコンタクトパッドACP及びカソードコンタクトパッドCCPと;を含む。アノードコンタクトパッドACPは、延伸して平坦化層50を貫通し、接続電極CEに接続され、接続電極CEは、延伸して層間誘電体層40を貫通し、トランジスタTxのドレイン電極Dxに接続される。アノードコンタクトパッドACPとカソードコンタクトパッドCCPは、それぞれ、発光素子(例えば、マイクロ発光ダイオード)のP型パッドとN型パッドに接触するように配置される。図8において、トランジスタTx(例えば、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの前記少なくとも1つのトランジスタ)のソース電極Sx及びドレイン電極Dxは、第2キャパシタ電極Ce2と同一の層に配置される。
【0050】
図9は、本開示の幾つかの実施例による第2グループのトランジスタの平面図である。図10は、図9のC-C’線に沿った断面図である。図9及び図10に示すように、幾つかの実施例において、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタTxは、ベース基板10と;ベース基板10上に位置する活性層ACTx、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxと;活性層ACTx、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxのベース基板10から離れた側に位置するゲート絶縁層20と;ゲート絶縁層20の活性層ACTxから離れた側に位置するゲート電極Gxと;ゲート電極Gxのベース基板10から離れた側に位置する絶縁層30と;絶縁層30のベース基板10から離れた側に位置する層間誘電体層40と;を含む。幾つかの実施例において、図10に示すように、ソース電極電極Sx、ドレイン電極電極Dx、及び活性層ACTxは、単一構造の一部である。幾つかの実施例において、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sx及びドレイン電極Dxは、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの前記少なくとも1つのトランジスタの活性層ACTxと同一の層に位置し、半導体材料から形成される。一例として、まず、ベース基板10上に半導体材料層を堆積した後、半導体材料層をパターニングすることにより、ソース電極Sx、ドレイン電極Dx及び活性層ACTxに対応する第2半導体材料層を形成する。続いて、一例として、第2半導体材料層のソース電極Sx及びドレイン電極Dxに対応する領域を処理すること(例えば、ドーピング処理)により、導電性を向上させ、ソース電極Sx、ドレイン電極Dx、及び活性層ACTxを形成する。
【0051】
図11は、本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部を示す断面図である。図11は、アレイ基板のトランジスタTxを有する部分を示している。図11に示すように、該アレイ基板は、ベース基板10と;ベース基板10上に位置するトランジスタTxの活性層ACTx、ソース電極Sx、及びドレイン電極Dxと;活性層ACTx、ソース電極Sx及びドレイン電極Dxのベース基板10から離れた側に位置するゲート絶縁層20と;ゲート絶縁層20の活性層ACTxから離れた側に位置する、トランジスタTxのゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1と;ゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1のベース基板10から離れた側に位置する絶縁層30と;絶縁層30のベース基板10から離れた側に位置する蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2と;蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2のベース基板10から離れた側に位置する層間誘電体層40と;層間誘電体層40のベース基板10から離れた側に位置する、データ線DL、第1電圧供給線SL1、第2電圧供給線SL2、及び接続電極CEと;データ線DL、第1電圧供給線SL1、第2電圧供給線SL2、及び接続電極CEのベース基板10から離れた側に位置する平坦化層50と;平坦化層50のベース基板10から離れた側に位置するアノードコンタクトパッドACP及びカソードコンタクトパッドCCPと;を含む。アノードコンタクトパッドACPは、延伸して平坦化層50を貫通し、接続電極CEに接続され、接続電極CEは、延伸して層間誘電体層40、絶縁層30及びゲート絶縁層20を貫通し、トランジスタTxのドレイン電極Dxに接続される。アノードコンタクトパッドACPとカソードコンタクトパッドCCPは、それぞれ、発光素子(例えば、マイクロ発光ダイオード)のP型パッドとN型パッドに接触するように配置される。
【0052】
図8及び図11のアレイ基板は、図5のアレイ基板と比較して、トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxがデータ線DLと異なる層に配置されている。したがって、データ線DLが形成された層は、第1電圧供給線SL1、第2電圧供給線SL2及び接続電極CEが配置されるための十分の空間を有する。また、IRドロップを減少させるために、第1電圧供給線SL1及び第2電圧供給線SL2の線幅を相対的に大きく形成することができる。トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxは、第2キャパシタ電極Ce2と同一の層に形成されるか(図8)、又は活性層ACTxと同一の層に形成される(図11)ので、図5のアレイ基板に比べて、余分なマスクプレートが不要となり、製造コストが節減される。
【0053】
図12は、本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部の断面図である。図13は、本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部の断面図である。図12及び図13に示すように、幾つかの実施例において、アレイ基板は、さらに、発光素子LE、例えば、マイクロ発光ダイオードを含む。幾つかの実施例において、発光素子LEは、N型パッドCDとP型パッドADとを含む。カソードコンタクトパッドCCPには、N型パッドCDが接合され、アノードコンタクトパッドACPには、P型パッドADが接合される。幾つかの実施例において、発光素子LEは、さらに、第1型ドープ半導体層と、量子井戸層と、第2型ドープ半導体層と、を含む。
【0054】
任意選択的に、第1型ドープ半導体層は、P型ドープ半導体材料で形成され、かつ、第2型ドープ半導体層は、N型ドープ半導体材料で形成される。任意選択的に、第1型ドープ半導体層は、N型ドープ半導体材料で形成され、かつ、第2型ドープ半導体層は、P型ドープ半導体材料で形成される。一例として、P型ドープ半導体材料は、P-GaNを含む。別の例として、N型ドープ半導体材料は、N-GaNを含む。任意選択的に、量子井戸層は、複数の量子井戸(MQW)を含む。一例として、量子井戸層は、複数の量子井戸を有する単一層を含む。別の例として、量子井戸層は、複数の量子井戸を有する複数のサブ層を含む。任意選択的に、第1型ドープ半導体層、量子井戸層、及び第2型ドープ半導体層は、それぞれ、有機金属化学気相堆積法で独立に形成される。
【0055】
任意選択的に、発光素子LEは、第1型ドープ半導体層と、第2型ドープ半導体層と、第1型ドープ半導体層と第2型ドープ半導体層とを接続する量子井戸層と、第1型ドープ半導体層に電気的に接続されたN型パッドCDと、第2型ドープ半導体層に電気的に接続されたP型パッドADと、を含む。任意選択的に、N型パッドCDは、カソードコンタクトパッドCCPと直接接触し、P型パッドADは、アノードコンタクトパッドACPと直接接触する。
【0056】
図2図5図8図11図12、及び図13に示すように、幾つかの実施例において、蓄積キャパシタCstは、第1キャパシタ電極Ce1と、第2キャパシタ電極Ce2と、第1キャパシタ電極Ce1及び第2キャパシタ電極Ce2の間に位置する絶縁層30と、を含む。第1キャパシタ電極Ce1は、駆動トランジスタTdのゲート電極に接続される。第2キャパシタ電極Ce2は、電圧源に接続される。一例では、電圧源は、高電圧電源、例えば、第2電圧供給線SL2(例えば、高電圧供給線Vdd)である。
【0057】
図14は、本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の一部の断面図である。図14に示すように、幾つかの実施例において、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと、データ線DLと、第2電圧供給線SL2と、第1電圧供給線SL1とは、同一の層に配置される。第2グループの前記一つ1つ又は複数のトランジスタのうちの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sx及びドレイン電極Dxは、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと異なる層に配置される。
【0058】
図2図5図8図11図14に示すように、幾つかの実施例において、層間誘電体層40は、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2の絶縁層30から離れた側に位置し、層間誘電体層40は、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2と直接接触する。第2電圧供給線SL2と、第1電圧供給線SL1と、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと、データ線DLとは、層間誘電体層40と直接接触し、層間誘電体層40の蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2から離れた側に位置する。
【0059】
図2図5図8図11図14に示すように、幾つかの実施例において、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと、データ線DLと、第2電圧供給線SL2と、第1電圧供給線SL1と、接続電極CEとは、同一の層に位置する。接続電極CEは、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの1つのトランジスタのドレイン電極DxをアノードコンタクトパッドACPに接続する。一例として、図2に示すように、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの1つのトランジスタは、出力トランジスタTsであり、接続電極CEは、出力トランジスタTsのドレイン電極をアノードコンタクトパッドACPに接続する。
【0060】
図2図5図8、及び図11図14に示すように、幾つかの実施例において、層間誘電体層40は、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2の絶縁層30から離れた側に位置し、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2と直接接触する。第2電圧供給線SL2と、第1電圧供給線SL1と、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと、データ線SLと、接続電極CEとは、層間誘電体層40と直接接触し、層間誘電体層40の、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2から離れた側に位置する。
【0061】
図2図5図8図11図14に示すように、幾つかの実施例において、平坦化層50は、第2電圧供給線SL2及び第1電圧供給線SL1と、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと、データ線DLと、接続電極CEとの層間誘電体層40から離れた側に位置する。カソードコンタクトパッドCCPは、平坦化層50の第1電圧供給線SL1から離れた側に位置し、延伸して平坦化層50を貫通し、第1電圧供給線SL1に接続される。アノードコンタクトパッドACPは、平坦化層50の接続電極CEから離れた側に位置し、延伸して平坦化層50を貫通し、接続電極CEに接続される。平坦化層50は、第1側でカソードコンタクトパッドCCP及びアノードコンタクトパッドACPと直接接触し、第1側とは反対側の第2側で、第2電圧供給線SL2と、第1電圧供給線SL1と、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと、データ線DLと、接続電極CEと直接接触する。
【0062】
幾つかの実施例において、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、駆動トランジスタTd、及び出力トランジスタTsのいずれか1つのソース電極及びドレイン電極は、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと異なる層に配置される。任意選択的に、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、駆動トランジスタTd、及び出力トランジスタTsのすべてのソース電極及びドレイン電極は、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと異なる層に配置される。任意選択的に、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、駆動トランジスタTd及び出力トランジスタTsのすべてのソース電極及びドレイン電極は、同一の層に配置される。
【0063】
図2図5図8、及び図11図14に示すように、幾つかの実施例において、層間誘電体層40は、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2の、絶縁層30から離れた側に位置し、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2と直接接触する。平坦化層50は、第2の電圧供給線SL2と、第1の電圧供給線SL1と、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと、データ線DLと、接続電極CEとの、層間誘電体層40から離れた側に位置する。カソードコンタクトパッドCCPは、平坦化層50の第1電圧供給線SL1から離れた側に位置し、延伸して平坦化層50を貫通し、第1電圧供給線SL1に接続される。アノードコンタクトパッドACPは、平坦化層50の接続電極CEから離れた側に位置し、延伸して平坦化層50を貫通し、接続電極CEに接続される。第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと、データ線DLと、第2電圧供給線SL2と、第1電圧供給線SL1と、接続電極CEとは、同一の層に位置する。接続電極CEは、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの1つのトランジスタのドレイン電極DxをアノードコンタクトパッドACPに接続する。第2電圧供給線SL2及び第1電圧供給線SL1と、第1グループの前記1つ又は複数のトランジスタのソース電極Syとドレイン電極Dyと、データ線DLと、接続電極CEとは、層間誘電体層40と直接接触し、層間誘電体層40の蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2から離れた側に位置する。平坦化層50は、第1側でカソードコンタクトパッドCCP及びアノードコンタクトパッドACPと直接接触し、第1側とは反対側の第2側で、第2電圧供給線SL2と、第1電圧供給線SL1と、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyと、データ線DLと、接続電極CEと直接接触する。N型パッドCDは、カソードコンタクトパッドCCPと直接接触し、P型パッドADは、アノードコンタクトパッドACPと直接接触する。
【0064】
図5図8及び図11図14に示すように、幾つかの実施例において、トランジスタTxは、図2における出力トランジスタTsである。
【0065】
別の態様において、本開示は、アレイ基板の製造方法を提供する。幾つかの実施例において、本方法は、データ線を形成する工程と、第1電圧供給線を形成する工程と、第2電圧供給線を形成する工程と、画素駆動回路を形成する工程と、を含む。幾つかの実施例において、画素駆動回路を形成する工程は、第1グループの1つ又は複数のトランジスタを形成する工程と、第2グループの1つ又は複数のトランジスタを形成する工程と、を含む。任意選択的に、第1グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、データ線と、第2電圧供給線と、第1電圧供給線とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される。任意選択的に、第2グループの少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極は、第1電圧供給線及び第2電圧供給線と異なる層に形成される。
【0066】
幾つかの実施例において、画素駆動回路を形成する工程は、さらに、蓄積キャパシタを形成する工程を含む。幾つかの実施例において、蓄積キャパシタを形成する工程は、第1キャパシタ電極を形成する工程と、第2キャパシタ電極を形成する工程と、第1キャパシタ電極及び第2キャパシタ電極の間に位置する絶縁層を形成する工程と、を含む。任意選択的に、第2グループは、駆動トランジスタを含む。任意選択的に、第1キャパシタ電極は、駆動トランジスタのゲート電極に接続され、任意選択的に、第2キャパシタ電極は、電圧源に接続される。
【0067】
幾つかの実施例において、本方法は、さらに、アノードコンタクトパッドを形成する工程と、カソードコンタクトパッドを形成する工程と、第2グループの1つ又は複数のトランジスタのうちの1つのトランジスタのドレイン電極をアノードコンタクトパッドに接続する接続電極を形成する工程と、を含む。任意選択的に、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、データ線と、第2電圧供給線と、第1電圧供給線と、接続電極とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される。
【0068】
任意選択的に、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、第2キャパシタ電極とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される。
【0069】
任意選択的に、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの前記少なくとも1つのトランジスタの活性層とは、同一の半導体材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される。
【0070】
幾つかの実施例において、本方法は、さらに、第2キャパシタ電極の絶縁層から離れた側に、第2キャパシタ電極と直接接触する層間誘電体層を形成する工程と;接続電極を形成する工程と;第2電圧供給線及び第1電圧供給線と、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、データ線と、接続電極との、層間誘電体層から離れた側に平坦化層を形成する工程と;平坦化層の第1電圧供給線から離れた側に、延伸して平坦化層を貫通し、第1の電圧供給線に接続されるカソードコンタクトパッドを形成する工程と;平坦化層の接続電極から離れた側に、延伸して平坦化層を貫通し、接続電極に接続されるアノードコンタクトパッドを形成する工程と;カソードコンタクトパッド及びアノードコンタクトパッドのベース基板から離れた側にマイクロ発光ダイオード(マイクロLED)を形成する工程と;を含む。任意選択的に、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、データ線と、第2電圧供給線と、第1電圧供給線と、接続電極とは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される。任意選択的に、接続電極は、第2グループの1つ又は複数のトランジスタのうちの1つのトランジスタのドレイン電極をアノードコンタクトパッドに接続する。任意選択的に、第2電圧供給線及び第1電圧供給線、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極、データ線、及び接続電極は、層間誘電体層と直接接触して形成され、層間誘電体層の第2キャパシタ電極から離れた側に形成される。任意選択的に、平坦化層は、第1側でカソードコンタクトパッド及びアノードコンタクトパッドと直接接触するように形成され、第1側とは反対側の第2側で、第2電圧供給線及び第1電圧供給線と、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極及びドレイン電極と、データ線と、接続電極と直接接触するように形成される。任意選択的に、マイクロLEDを形成する工程は、マイクロLED前駆体ユニットを形成する工程を含む。任意選択的に、マイクロLED前駆体ユニットを形成する工程は、第1型ドープ半導体層を形成する工程と、第2型ドープ半導体層を形成する工程と、第1型ドープ半導体層と第2型ドープ半導体層とを接続する量子井戸層を形成する工程と、第1型ドープ半導体層に電気的に接続されたN型パッドを形成する工程と、第2型ドープ半導体層に電気的に接続されたP型パッドを形成する工程と、を含む。任意選択的に、本方法は、さらに、マイクロLED前駆体ユニットを、平坦化層の、第1電圧供給線及び接続電極から離れた側に移動する工程と、N型パッドをカソードコンタクトパッドに接合する工程と、P型パッドをアノードコンタクトパッドに接合する工程と、を含む。任意選択的に、N型パッドは、カソードコンタクトパッドと直接接触し、P型パッドは、アノードコンタクトパッドと直接接触する。
【0071】
図15A図15Gは、本開示の幾つかの実施例によるアレイ基板の製造方法を示す図である。図15Aに示すように、トランジスタTx(第2グループの前記1つ又は複数のトランジスタのうちの前記少なくとも1つのトランジスタ)の活性層ACTxをベース基板10上に形成する。活性層の形成には各種適切な半導体材料と製造方法を用いることができる。例えば、半導体材料をプラズマ化学気相堆積(PECVD)工程によって基板上に堆積することができる。活性層を形成するための適切な半導体材料としては、例えば、ITO、IZTO、IGTO等の金属酸化物、非晶質シリコン、多結晶シリコンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
図15Bに示すように、活性層ACTxのベース基板10から離れた側に、ゲート絶縁層20を形成し、ゲート絶縁層20の活性層ACTxから離れた側に、トランジスタTxのゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1を形成する。トランジスタTxのゲート電極Gxと蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1は、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される。トランジスタTxのゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1の製造には、各種の適切な電極材料及び製造方法を用いることができる。例えば、電極材料をプラズマ化学気相堆積(PECVD)工程によって基板上に堆積し、パターン化することができる。トランジスタTxのゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1を形成するための適切な電極材料としては、例えば、アルミニウム、銅、モリブデン、クロム、アルミニウム銅合金、銅モリブデン合金、モリブデンアルミニウム合金、アルミニウムクロム合金、銅クロム合金、モリブデンクロム合金、銅モリブデンアルミニウム合金などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0073】
図15Cに示すように、ゲート電極Gx及び蓄積キャパシタCstの第1キャパシタ電極Ce1のベース基板10から離れた側に絶縁層30を形成し、絶縁層30のベース基板10から離れた側に蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2、トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxを形成する。蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2、トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される。蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2、トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxの製造には、各種適切な電極材料及び製造方法を用いることができる。例えば、電極材料をプラズマ化学気相堆積(PECVD)工程によって基板上に堆積し、パターン化することができる。蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2、トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxを形成するための適切な電極材料としては、例えば、アルミニウム、銅、モリブデン、クロム、アルミニウム銅合金、銅モリブデン合金、モリブデンアルミニウム合金、アルミニウムクロム合金、銅クロム合金、モリブデンクロム合金、銅モリブデンアルミニウム合金などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
図15Dに示すように、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2、トランジスタTxのソース電極Sx及びドレイン電極Dxのベース基板10から離れた側に層間誘電体層40を形成し、層間誘電体層40のベース基板10から離れた側に、データ線DLと、第1電圧供給線SL1と、第2電圧供給線SL2と、接続電極CEと、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyとを形成する。データ線DLと、第1電圧供給線SL1と、第2電圧供給線SL2と、接続電極CEと、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyとは、同一の材料及び同一のマスクプレートを用いて同一の層に形成される。接続電極CEは、延伸して層間誘電体層40を貫通し、トランジスタTxのドレイン電極Dxに接続されるように形成される。第2電圧供給線SL2は、延伸して層間誘電体層40を貫通し、蓄積キャパシタCstの第2キャパシタ電極Ce2に接続されるように形成される。データ線DLと、第1電圧供給線SL1と、第2電圧供給線SL2と、接続電極CEと、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyの製造には、各種適切な電極材料及び製造方法を用いることができる。例えば、電極材料をプラズマ化学気相堆積(PECVD)工程によって基板上に堆積し、パターン化することができる。データ線DLと、第1電圧供給線SL1と、第2電圧供給線SL2と、接続電極CEと、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyとを製造するための電極材料としては、例えば、アルミニウム、銅、モリブデン、クロム、アルミニウム銅合金、銅モリブデン合金、モリブデンアルミニウム合金、アルミニウムクロム合金、銅クロム合金、モリブデンクロム合金、銅モリブデンアルミニウム合金などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】
図15Eに示すように、データ線DLと、第1電圧供給線SL1と、第2電圧供給線SL2と、接続電極CEと、第1グループの前記少なくとも1つのトランジスタのソース電極Sy及びドレイン電極Dyとの、ベース基板10から離れた側に平坦化層50を形成し、平坦化層50のベース基板10から離れた側に、アノードコンタクトパッドACPとカソードコンタクトパッドCCPとを形成する。アノードコンタクトパッドACPは、延伸して平坦化層50を貫通し、接続電極CEと接続されるように形成され、カソードコンタクトパッドCCPは、延伸して平坦化層50を貫通し、第1電圧供給線SL1と接続されるように形成される。アノードコンタクトパッドACP及びカソードコンタクトパッドCCPの製造には、各種適切な電極材料及び製造方法を用いることができる。例えば、導電材料をプラズマ化学気相堆積(PECVD)工程によって基板上に堆積し、パターン化することができる。アノードコンタクトパッドACP及びカソードコンタクトパッドCCPを製造するための適切な導電材料としては、例えば、各種金属、各種合金、及び各種導電性金属酸化物(例えば、インジウムスズ酸化物)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0076】
図15Fに示すように、マイクロLED前駆体ユニットPLEを、平坦化層50の第1電圧供給線SL1及び接続電極CEから離れた側に移動する。そして、マイクロLED前駆体ユニットPLEをアノードコンタクトパッドACP及びカソードコンタクトパッドCCPに接合する。例えば、マイクロLED前駆体ユニットPLEのN型パッドCDをカソードコンタクトパッドCCPに接合し、マイクロLED前駆体ユニットPLEのP型パッドADをアノードコンタクトパッドACPに接合する。
【0077】
図15Gに示すように、アレイ基板上に発光素子LE(例えば、マイクロLED)を形成する。発光素子LEのN型パッドCDは、カソードコンタクトパッドCCPと直接接触し、発光素子LEのP型パッドADは、アノードコンタクトパッドACPと直接接触する。
【0078】
本開示の別の態様において、本明細書に記載された、又は本明細書に記載の方法によって製造されたアレイ基板と、アレイ基板に接続された1つ又は複数の集積回路とを含む表示装置を提供する。適切な表示装置としては、例えば、電子ペーパー、携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、モニター、ノートブックコンピュータ、デジタルアルバム、GPSなどが挙げられるが、これらに限定されない。任意選択的に、前記表示装置は、さらに、表示パネルに接続された1つ又は複数の集積回路を含む。
【0079】
以上、本開示の実施例について、例示及び説明の目的で説明した。それは網羅的であること、または本発明を開示された正確な形態または例示的な実施例に限定することを意図していない。したがって、上記の説明は、限定ではなく例示と見なされるべきである。多くの修正及び変形は当業者にとって明らかであろう。これらの実施形態は、本発明の原理及びその最良の形態の実際の適用を説明するために選択及び記載され、これにより、当業者は、本発明が特定の用途又は企図される実施形態の様々な実施例及び様々な変形に適用することを理解することができる。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等な形式によって特定されるべきであり、ここで、別段の定めがない限り、全ての用語は、その最も広い合理的な意味で解釈される。したがって、「発明」、「本発明」等の用語は、特許請求の範囲を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の例示的な実施例への言及は、本発明を限定することを意味しなく、そのような限定を推論すべきではない。本発明は、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲によってのみ限定される。さらに、これらの請求項は、名詞または要素が続く「第1」、「第2」などの用語の使用に関連する可能性があり、これらの用語は、特定の数が与えられていない限り、そのような用語によって修飾される要素の数を限定することを意図するのではなく、1種の命名方式として理解されるべきである。記載された利点および利益は、本発明のすべての実施例に必ずしも適用するとは限らない。当業者は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、記載された実施形態に変更を加えることができることを理解されたい。さらに、本開示の要素または構成要素が、添付の特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公に供することを意図していない。
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図15G