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特開2023-166502表示ページ内のアクティブ要素によるナビゲーションのための装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166502
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】表示ページ内のアクティブ要素によるナビゲーションのための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20231114BHJP
   G06F 3/04842 20220101ALI20231114BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F3/04842
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023143430
(22)【出願日】2023-09-05
(62)【分割の表示】P 2019057141の分割
【原出願日】2019-03-25
(31)【優先権主張番号】18305378.4
(32)【優先日】2018-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
2.GOOGLE CHROME
(71)【出願人】
【識別番号】518341334
【氏名又は名称】インターディジタル・シーイー・パテント・ホールディングス・ソシエテ・パ・アクシオンス・シンプリフィエ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】ベルゴー,セバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】フラルー,セバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ケール,グルヴェン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】従来のリモコンを使用したナビゲーションが可能な装置を提供する。
【解決手段】装置210の第1のインタフェースは、更なる装置からコンテンツを受信し、少なくとも1個のハードウェアプロセッサがコンテンツを分析して表示時に画面上で見えるアクティブ要素を見つけ、表示時に画面上で見えるコンテンツの第1の部分を見つかったアクティブ要素にそれぞれ対応するグラフィック要素とオーバレイすることによってページを生成し、画面上に表示するためにそのページを第3のインタフェースに送信し、グラフィック要素内に表示される識別情報を含むコマンドをユーザ入力装置からの第2のインタフェースによって受信したとき対応するアクティブ要素を活性化し、識別情報が複数のアクティブ要素を含むグループに関連するグラフィック要素に対応する場合、グループ内の各アクティブ要素に対応するグラフィック要素を第1の画像上にオーバレイする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面上に表示される情報に関するデータを受信する手段と、
ユーザ入力装置からコマンドを受信する手段と、
前記画面上に表示するための画像を出力する手段と、
表示される前記情報の少なくとも一部を含む第1の画像を生成するために前記データを処理する手段であって、前記第1の画像は表示時に前記画面上でその全体が見える、処理する手段と、
前記第1の画像内のアクティブ要素にそれぞれ対応するグラフィック要素と前記第1の画像をオーバレイすることによってオーバレイ済みの第1の画像を生成する手段と、
前記画面上に出力するために画像を出力する前記手段によって前記オーバレイ済みの第1の画像を提供する手段と、
複数のアクティブ要素を含むグループに単一のグラフィック要素を関連付ける手段と、
コマンドを受信する前記手段によってコマンドを受信したとき、前記コマンドがグラフィック要素内に表示される識別情報を含む場合に対応するアクティブ要素を活性化する手段と
を含む装置であって、前記識別情報がグループに対応する場合、活性化することが前記グループ内の各アクティブ要素に対応するグラフィック要素を前記第1の画像上にオーバレイすること
を含む、装置。
【請求項2】
オーバレイ済みの第1の画像を生成する前記手段は、過去に表示されたグラフィック要素に加えて前記グループ内の各アクティブ要素に対応する前記グラフィック要素を前記グループに対応する前記グラフィック要素を除きオーバレイするように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
オーバレイ済みの第1の画像を生成する前記手段は、過去に表示されたグラフィック要素の代わりに前記グループ内の各アクティブ要素に対応する前記グラフィック要素をオーバレイするように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記コマンドが前記画面上に前記データ内の更なる情報を表示するための命令である場合、更なる情報を含む第2の画像を生成する手段であって、前記第2の画像は表示時に前記画面上でその全体が見える、生成する手段と、
前記第2の画像内のアクティブ要素にそれぞれ対応するグラフィック要素と前記第2の画像をオーバレイすることによってオーバレイ済みの第2の画像を生成する手段と、
出力用の画像を出力する前記手段に前記オーバレイ済みの第2のページを提供する手段と
を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
オーバレイ済みの第1の画像を生成する前記手段が、グラフィック要素をその対応するアクティブ要素上に又はその対応するアクティブ要素の付近にオーバレイするように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記画面を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記装置がセットトップボックス又は復号器である、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記入力が1つ又は複数の数字で構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
アクティブ要素の活性化が、
ハイパーリンクでは前記ハイパーリンクの前記活性化、
テキストフィールドでは、前記テキストフィールド内へのカーソルの配置及びテキスト入力を可能にするための仮想キーボードの前記表示、
ボタンでは前記ボタンに関連する機能の実行、及び
ポップアップリストでは前記ポップアップリスト内のアイテムの表示
のうちの1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
画面上に表示される情報に関するデータを更なる装置から第1のインタフェースによって受信すること、
表示される前記情報の少なくとも一部を含む第1の画像を生成するために前記データを処理手段によって処理することであって、前記第1の画像は表示時に前記画面上でその全体が見える、処理すること、
前記第1の画像内のアクティブ要素にそれぞれ対応するグラフィック要素と前記第1の画像をオーバレイすることによってオーバレイ済みの第1の画像を生成手段によって生成すること、
前記画面上に出力する出力手段により前記オーバレイ済みの第1の画像を提供手段によって提供すること、及び
ユーザ入力装置からの第2のインタフェースを受信する手段により、グラフィック要素内に表示される識別情報を含むコマンドを受信したとき、対応するアクティブ要素を活性化手段によって活性化することを含む方法であって、前記識別情報が複数のアクティブ要素を含むグループに関連するグラフィック要素に対応する場合、前記活性化することが前記グループ内の各アクティブ要素に対応するグラフィック要素を前記第1の画像上にオーバレイすることを含む、
方法。
【請求項11】
前記コマンドが前記ページを移動して前記画面上に前記データ内の更なる情報を表示するための命令である場合、
更なる情報を含む第2の画像を前記少なくとも1個のハードウェアプロセッサによって生成することであって、前記第2の画像は表示時に前記画面上でその全体が見える、生成すること、
前記第2の画像内のアクティブ要素にそれぞれ対応するグラフィック要素と前記第2の画像をオーバレイすることによってオーバレイ済みの第2の画像を前記少なくとも1個のハードウェアプロセッサによって生成すること、及び
前記画面上に出力するために前記第2のページを前記第3のインタフェースに前記少なくとも1個のハードウェアプロセッサによって提供すること
を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
過去に表示されたグラフィック要素に加えて前記グループ内の各アクティブ要素に対応する前記グラフィック要素が前記グループに対応する前記グラフィック要素を除きオーバレイされる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記グループ内の各アクティブ要素に対応する前記グラフィック要素が過去に表示されたグラフィック要素の代わりにオーバレイされる、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
請求項10及び13の少なくとも一項に記載の方法のステップを実装するためにプロセッサによって実行可能なプログラムコード命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、一般にアクティブ要素を有する表示ページによるナビゲーションに関し、具体的には従来のリモコンを使用したかかるナビゲーションに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
この節は、以下に記載の及び/又は特許請求の範囲に記載の本開示の様々な態様に関係し得る技術の様々な側面を読者に紹介することを目的とする。この解説は、本開示の様々な態様をより良く理解するのを助けるための背景情報を読者に与えるのに有用だと考えられる。従って、これらの記述は従来技術の承認としてではなく、かかる観点から読まれるべきことを理解すべきである。
【0003】
接続されたTVは、コンピュータ、スマートフォン、又はタブレットと同じウェブサイトにウェブブラウザ経由でアクセスすることを可能にする。しかし、TV画面の寸法、利用者と画面との間の距離、及びとりわけ限定されたユーザインタフェース(典型的には従来のリモコンだがタッチスクリーンやマウスはなく、キーボードが稀にあるだけである)が原因で、TV上でウェブページを閲覧することはコンピュータ、スマートフォン、又はタブレット上よりも直感的でない。
【0004】
ウェブページは、例えば専用ユーザエージェント、より大きいフォント、及びウェブページ内のアイテムの再配置を使用してTV画面上で閲覧するために適合させることができる。そうではあるものの、ウェブページ上のアクティブ要素のナビゲーション及び選択は問題をはらんだままである。アクティブ要素とは、ハイパーリンク、テキスト入力フィールド、ボタン、クリック可能画像等、利用者が入力ユーザインタフェースによって対話可能なアイテムである。
【0005】
利用者が例えばビデオオンデマンド(VoD)を要求するためにヘッドエンドと対話することを可能にし、且つ利用者が従来のリモコンによって対話するユーザインタフェースを提供するセットトップボックス及び復号器に同様の問題が当てはまる。
【0006】
最も一般的な従来の解決策は、カーソル又は他のインジケータを所望のアクティブ要素まで移動し、「OK」やエンターキー等を押すことによって確認するために使用される矢印キーを有するリモコンである。図1は、カーソル120(見えやすくするために赤色の丸で囲ってある)によってオーバレイされたウェブページ110のスクリーンショットの一例を示す。
【0007】
このカーソルによる解決策には幾つかの不利点がある。矢印ボタンを何度も使用しなければならないことが多々あるので、所望のアクティブ要素までカーソルを移動するのに手間取る場合がある。カーソルの最初の位置にもよるが、アクティブ要素に到達するためにウェブページ全体を横断しなければならない可能性がある。
【0008】
特開2009-278335号は、ヘッドエンドが一連の利用可能コンテンツと共に画像をTVに提供し、コンテンツが数字によってオーバレイされる解決策を記載しているように思われる。利用者がリモコンによって数字を入力する場合、対応するコンテンツがヘッドエンドによって提供される。コンテンツ及びコンテンツがどのように表示されるのかをヘッドエンドが制御する限りこの解決策は上手く機能するように思われるが、とりわけ受信装置によって表示のためにフォーマットされるウェブページ、動的コンテンツを有するウェブページ、又はその両方について、それが常に当てはまらないのは明白である。
【0009】
従って、例えばTV上に表示される様々なアクティブ要素間をナビゲートする欠点の少なくとも一部に対処する解決策が望まれていると理解される。本原理はかかる解決策を提供する。
【発明の概要】
【0010】
開示の概要
第1の態様では、本原理は、画面上に表示される情報に関するデータを受信する手段と、ユーザ入力装置からコマンドを受信する手段と、画面上に表示する画像を出力する手段と、表示される情報の少なくとも一部を含む第1の画像を生成するためにデータを処理する手段であって、第1の画像は表示時に画面上でその全体が見える、処理する手段と、第1の画像内のアクティブ要素にそれぞれ対応するグラフィック要素と第1の画像をオーバレイすることによってオーバレイ済みの第1の画像を生成する手段と、画面上に出力するために画像を出力する手段によってオーバレイ済みの第1の画像を提供する手段と、複数のアクティブ要素を含むグループに単一のグラフィック要素を関連付ける手段と、コマンドを受信する手段によってコマンドを受信したとき、コマンドがグラフィック要素内に表示される識別情報を含む場合に対応するアクティブ要素を活性化する手段とを含む装置を対象とし、識別情報がグループに対応する場合、活性化することがグループ内の各アクティブ要素に対応するグラフィック要素を第1の画像上にオーバレイすることを含む。
【0011】
第2の態様では、本原理は、画面上に表示される情報に関するデータを更なる装置から第1のインタフェースによって受信すること、表示される情報の少なくとも一部を含む第1の画像を生成するためにデータを処理手段によって処理することであって、第1の画像は表示時に画面上でその全体が見える、処理すること、第1の画像内のアクティブ要素にそれぞれ対応するグラフィック要素と第1の画像をオーバレイすることによってオーバレイ済みの第1の画像を生成手段によって生成すること、画面上に出力する出力手段によりオーバレイ済みの第1の画像を提供手段によって提供すること、及びユーザ入力装置からの第2のインタフェースを受信する手段により、グラフィック要素内に表示される識別情報を含むコマンドを受信したとき、対応するアクティブ要素を活性化手段によって活性化することを含む方法を対象とし、識別情報が複数のアクティブ要素を含むグループに関連するグラフィック要素に対応する場合、活性化することがグループ内の各アクティブ要素に対応するグラフィック要素を第1の画像上にオーバレイすることを含む。
【0012】
第3の態様では、本原理は第2の態様の任意の実施形態による方法のステップを実装するためにプロセッサによって実行可能なプログラムコード命令を含むコンピュータプログラムを対象とする。
【0013】
図面の簡単な説明
次に本原理の特徴を添付図面に関して非限定的な例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ウェブページのナビゲーションに関する従来の解決策を示す。
図2】本原理の一実施形態によるシステムを示す。
図3】本原理によるウェブブラウザの方法を示す。
図4】本原理に従って表示されるウェブページの第1の例を示す。
図5】本原理に従って表示されるウェブページの第2の例を示す。
図6】本原理に従って表示されるウェブページ内のグループ選択の第1の例を示す。
図7】本原理に従って表示されるウェブページ内のグループ選択の第2の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施形態の説明
図2は、本原理の一実施形態によるシステム200を示す。システム200は装置210及び入力装置220を含み、プロセッサによって実行されるとき本原理による方法のステップを実装するプログラムコード命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体230も示す。
【0016】
装置210は、例えばTV又はセットトップボックスとすることができる。装置210は、ユーザ入力インタフェース211、少なくとも1つのハードウェアプロセッサ(「プロセッサ」)212、メモリ213、ネットワークインタフェース214、及びディスプレイインタフェース215を含む。インタフェースは少なくとも部分的にハードウェアによって実装される。説明を簡潔にするために、本原理を理解するのに有用でない装置210の部分は図示していないことが理解されよう。
【0017】
ユーザ入力インタフェース211は典型的には無線であり、入力装置220から入力を受信するように及び受信した入力をプロセッサ212に提供するように構成される。プロセッサ212は、図3に関して説明する本原理による方法を実行するためのプログラムコード命令を実行するように構成される。メモリ213は、プロセッサ212によって実行されるためのプログラムコード命令を記憶するように及びデータを記憶するように構成される。ネットワークインタフェース214は有線でも無線でも良く、利用者に表示するためのコンテンツを得るためにプロセッサ212と外部ネットワーク(不図示)内の少なくとも1つの装置との間の通信を可能にするように構成される。かかるコンテンツはウェブページとすることができ、ウェブページを非限定的な例として使用する。ディスプレイインタフェース215は有線でも無線でも良く、画面240上に表示するためのコンテンツを出力するように構成される。装置210がテレビの場合は画面240が装置内に含まれるが、装置210が別個の画面上で表示するための情報を提供するセットトップボックス等の装置である場合はそれが該当しない。別個の画面(不図示)上に情報を表示するためのディスプレイインタフェースをテレビも有し得ることを指摘しておく。
【0018】
リモコン220は、矢印(上下左右)、OK、電源のオン/オフ、音量調節、及びチャネル番号を入力するための数字0~9のボタンを有する従来のリモコンであり得る。
【0019】
プロセッサ212は、本原理によるウェブブラウザ2121を実装する。そのために、ウェブブラウザ2121は本原理の追加機能を提供するプラグイン又はアドオンによって拡張されたGoogle ChromeやMozilla Firefox等の従来のウェブブラウザであり得る。ウェブブラウザ及びプラグイン(アドオン)は、プログラムコード命令によって実装され得る。
【0020】
図3は、本原理によるウェブブラウザの方法300を示す。以下、ウェブブラウザ2121がプロセッサ212によって実行されることが理解されよう。
【0021】
ウェブブラウザ2121は、ステップS30で、表示し分析するためのウェブページデータをネットワークインタフェース214経由で受信し、ステップS31で、ウェブページデータを受信してその中のアクティブ要素(ハイパーリンク等)を見つける。ウェブページはメモリ213内に記憶することができる。ウェブページは、HTMLやXML等のマーク付け言語又はjavascript等のウェブ開発向けに設計されたスクリプト言語によるものとすることができる。
【0022】
ステップS32で、ウェブブラウザ2121が画面240上に表示するためにウェブページデータをフォーマットし、画面240上への表示時に利用者に表示されるとき見えるウェブページの部分を決定する。このウェブページの部分は、(ウェブページを表示するために使用されるサイズの点で)ウェブページのサイズ及び画面240のサイズによって決まる。かかるウェブページの部分は、当技術分野で良く知られているように、表示ウィンドウのサイズに適合するHTMLページのフォーマッティングや、スクロールバーやページ上に何がプリントされるのかを示すプリントプレビューと共に使用される表示部分のサイズの決定等の技法に基づき得る。ウェブページが例えばヘッドエンド装置によって予めフォーマットされている場合はフォーマットが不要であることが理解されよう。
【0023】
ステップS33で、ウェブブラウザ2121が、表示される部分内のアクティブ要素及びそれらのアクティブ要素の位置を決定する。ウェブブラウザは見えることになる文書の部分を知り、どのアクティブ要素が何処に位置するのかもウェブページのフォーマッティングによって知る。それらのアクティブ要素及びその位置はメモリ213内に記憶することができる。
【0024】
ステップS34で、ウェブブラウザ2121が、利用者に見えるアクティブ要素の少なくとも一部の付近にウェブページ上のグラフィック要素を生成しオーバレイする。各グラフィック要素は対応するアクティブ要素に関連し、好ましくは異なるアクティブ要素識別情報を表示する。かかる識別情報は利用者にとって容易に認識でき、利用者が入力装置220を使用して容易に入力できる内容、例えば(従来のリモコン等にある)数字や文字に好ましくは対応する。各識別情報は、そのそれぞれのアクティブ要素(及び位置)と共にメモリ213内に記憶することができる。
【0025】
この文脈では、付近とは、アクティブ要素を隠すことでアクティブ要素が何に関するものなのかを見るのを困難に又は不可能にすることなしに、好ましくはグラフィック要素を他のアクティブ要素よりもその関連するアクティブ要素に近づけることにより、グラフィック要素がどのアクティブ要素にリンクされている(即ち関連付けられている)のかを利用者が認識することを合理的に保証するほどアクティブ要素に対して十分近いことを意味する。アクティブ要素が容易に識別可能である限り、グラフィック要素はアクティブ要素の一部を隠すことができる。グラフィック要素は不透明又は半透明であり得る。グラフィック要素は、そのアクティブ要素を囲む境界も含み得る。アクティブ要素の付近にあるグラフィック要素の例を図4図7に示す。
【0026】
一実施形態では、入力装置220上のボタンに直接対応する識別情報だけが使用される。例えば入力装置220が数字ボタン0~9を含む場合、識別情報を(ゼロを含む)1桁の数字に限定することができる。この実施形態では、目に見える全てのアクティブ要素についてグラフィック要素が十分にない可能性がある。そのため特定のユーザ入力、例えば「0」は、それらのグラフィック要素を元のアクティブ要素ではなく更なるアクティブ要素にプロセッサ212に関連付けさせることができる。
【0027】
更なる実施形態では、識別情報が複数桁の数字等、ボタンの組合せに対応することもできる。また更なる実施形態では、色ボタン等の非数字ボタンに対応する識別情報をことによると他のボタン又はボタンの組合せに加えて使用することができる。
【0028】
更に詳細に示すように、グラフィック要素は複数のアクティブ要素に関連し得る。この場合、グラフィック要素がそのインジケータを含むことが好ましい。例えばかかるグラフィック要素は、「+」等の専用の記号と共に識別情報を含むことができ、「単一の」グラフィカル要素と異なる特定の色のものとすることができ、特定の境界を有すること等ができる。
【0029】
ステップS35で、ウェブブラウザ2121が、オーバレイされたグラフィカル要素を有するウェブページの可視部分をディスプレイインタフェース215によって表示する。
【0030】
ステップS36で、ウェブブラウザ2121が、ユーザ入力インタフェース211による表示ウェブページとのユーザ対話をモニタする。かかる対話は、ウェブページの移動(スクロール)及び識別情報の入力を含む。
【0031】
ユーザ対話がウェブページのスクロールである場合、ステップS37で移動を計算し、この方法は可視部分を決定するステップS32に戻る。
【0032】
ユーザ対話が識別情報の選択(従来のシステムにおけるチャネル番号等の入力であり得る)である場合、ステップS38で、ウェブブラウザ2121が対応するアクティブ要素を決定し、そのアクティブ要素を活性化する。活性化は例えば以下のようにアクティブ要素の種類ごとに異なり得る。
・ハイパーリンクではハイパーリンクの活性化
・テキストフィールドでは、テキストフィールド内へのカーソルの配置及びテキスト入力を可能にするための仮想キーボードの表示
・ボタンではそのボタンに関連する機能の実行
・ポップアップリストではリスト内のアイテムの表示
・複数のアクティブ要素に関連するグラフィカル要素では更なるグラフィカル要素の提示(以下の更なる説明を参照)
【0033】
選択は、既に説明したようにグラフィック要素の移動、又は更に説明するようにグループのアクティブ要素のためのグラフィック要素の表示も引き起こし得る。
【0034】
一実施形態では、利用者がウェブページ上にオーバレイされたグラフィック要素の表示を活性化及び非活性化することができる。
【0035】
図4は、グラフィック要素によってオーバレイされたウェブページ400のスクリーンショットの一例を示す。見て分かるように、13個のグラフィカル要素1~13がウェブページ内の様々なアクティブ要素の付近にオーバレイされている。
【0036】
グラフィカル要素が複数のアクティブ要素に関連し得ることは先に述べた。これは例えば比較的狭い領域内に複数のアクティブ要素があり、どのグラフィック要素がどのアクティブ要素に対応するのかを利用者が突き止めるのを困難にする場合に起こり得る。グラフィック要素を明確に表示するのが困難な場合もある。ウェブページが多くのアクティブ要素を含み、利用者がアクティブ要素のグループをまず選択し、その後グループ内の所望のアクティブ要素を選択することが望ましいことも起こり得る。
【0037】
図5は、本原理に従って表示されるウェブページ500の第2の例を示す。見て分かるように、1から7でラベル付けしたグラフィック要素は単一のアクティブ要素「Rubens」、「Barbara」、...「Appels d’offres」にそれぞれ関連する。ウェブページの可視部分の一番下にアクティブ要素の4つのグループが見え、それらのグループは「Groupe」、「Actualites」、「Creation」、及び「France Television & Vous」と名付けられている。各グループは、対応する識別情報の選択がグループの個々のアクティブ要素を選択できるようにすることを示すそれぞれのグラフィック要素に関連する。例えば「Groupe」はグラフィック要素「8+」に関連し、「8」は識別情報であり「+」は既に述べたインジケータである。
【0038】
「グループ」識別情報の選択は、選択されたグループのアクティブ要素に対応するグラフィック要素をウェブブラウザ2121に表示させる。これは図6及び図7にそれぞれ示す少なくとも2つのやり方で行うことができる。
【0039】
図6は、本原理に従って表示されるウェブページ内のグループ選択の第1の例を示す。図6は、図5に示したウェブページ500に対応するウェブページ62を表示するウェブブラウザ60を示し、スクロールされない限りウェブページ62、500は概して同一である。但しオーバレイされているグラフィック要素が変わっている。図6では、選択されたグループの各アクティブ要素が、今度は64としてまとめて示されているグラフィック要素に個々に関連付けられている。このグラフィック要素の選択は、今度は対応するアクティブ要素を活性化する。この例では、識別情報がやはり1から始まってインクリメントされる。図6では、グループが選択されると他のグループに関連するグラフィック要素が消え、それらの関連付けを存在しなくすることができる。例えば図5では、「Rubens」が識別情報「1」に関連付けられていたが図6ではそうではなく、今度は「1」は「Groupe」と名付けられたグループ内の「Histoire」に関連する。
【0040】
図7は、本原理に従って表示されるウェブページ内のグループ選択の第2の例を示す。図7は、図5に示したウェブページ500に対応するウェブページ72を表示するウェブブラウザ70を示し、スクロールされない限りウェブページ72、500は概して同一である。但し図7の中で前に使用していない番号、この場合は「12」及び「13」を有する個々のグラフィック要素でグループのグラフィック要素「8+」が置換されることにより、オーバレイされているグラフィック要素が変わっている。最初の段階でグループを選択するために使用された識別情報、即ち「8」を入力することによってグループ選択を取り消すようにウェブブラウザ70を構成できることを指摘しておく。
【0041】
本原理はウェブページに関して説明してきたが、例えば復号器又はセットトップボックスによる、例えばビデオコンテンツプロバイダ等のサービスプロバイダからのアクティブ要素を有する予めフォーマットされたページ等の他の種類の「ページ」にもそれらのページ内のアクティブ要素を突き止めることができることを条件に使用できることを当業者なら理解されよう。この場合、ページは例えばMPEGパケットとして受信され得る。
【0042】
本原理は、従来のリモコンを使用する場合にアクティブ要素によりナビゲーションの改善をもたらすことができることが理解されよう。
【0043】
図示の要素は様々な形態のハードウェア、ソフトウェア、又はその組合せによって実装され得ることを理解すべきである。好ましくはこれらの要素は、プロセッサ、メモリ、及び入出力インタフェースを含み得る1つ又は複数の適切にプログラムされた汎用装置上でハードウェアとソフトウェアとの組合せによって実装される。
【0044】
この説明は本開示の原理を示す。従って本明細書で明確に説明され又は図示されていなくても、本開示の原理を具体化しその範囲に含まれる様々な構成を当業者なら考案できることが理解されよう。
【0045】
本明細書で挙げた全ての例及び条件付き言語は、当技術分野を促進するために発明者がもたらす本開示の原理及び概念を読者が理解するのを助けるための教示を目的とするものであり、具体的に挙げたかかる例及び条件に限定されないものと解釈されるべきである。
【0046】
更に、本開示の原理、態様、及び実施形態並びにその具体例を挙げた本明細書の全ての表現は、その構造上の等価物及び機能上の等価物の両方を包含することを意図する。加えて、かかる等価物は現在知られている等価物並びに将来開発される等価物、即ち構造に関係なく同じ機能を実行する開発される任意の要素の両方を含むことを意図する。
【0047】
従って、例えば本明細書に示したブロック図は、本開示の原理を具体化する例示的回路の概念図を表すことを当業者なら理解されよう。同様に、任意の流れ図や工程図等は、コンピュータ可読媒体内で実質的に表すことができ、そのためコンピュータ又はプロセッサによって、かかるコンピュータ又はプロセッサが明示的に示されていようがいまいが実行される様々なプロセスを表すことが理解されよう。
【0048】
図示の様々な要素の機能は、専用ハードウェア並びに適切なソフトウェアに関連してソフトウェアを実行可能なハードウェアを使用することによって与えられ得る。プロセッサによって与えられるとき、それらの機能は単一の専用プロセッサによって、単一の共用プロセッサによって、又はその一部が共用され得る複数の個別のプロセッサによって与えられ得る。更に、「プロセッサ」又は「コントローラ」という用語を明示的に使用することは、ソフトウェアを実行可能なハードウェアに排他的に言及するものだと解釈すべきではなく、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ソフトウェアを記憶するための読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び不揮発性記憶域を制限なしに暗に含み得る。
【0049】
他の従来の及び/又は特注のハードウェアも含まれ得る。同様に、図示の何れのスイッチも概念上のものに過ぎない。それらの機能は、プログラムロジックの動作によって、専用ロジックによって、プログラム制御及び専用ロジックの対話によって、更には手動で実行することができ、文脈からより明確に理解されるように特定の技法が実装者によって選択可能である。
【0050】
本明細書の特許請求の範囲では、指定の機能を行うための手段として表わす如何なる要素も、例えばa)その機能を行う回路素子の組合せ、又はb)その機能を行うためにソフトウェアを実行するための適切な回路と組み合わせられる任意の形式の、従ってファームウェアやマイクロコード等を含むソフトウェアを含む、その機能を行う任意のやり方を包含することを意図する。かかる特許請求の範囲によって定める本開示は、列挙した様々な手段によって与えられる機能が、特許請求の範囲が必要とするやり方で組み合わせられ、まとめられるという事実にある。従って、それらの機能を提供可能な如何なる手段も本明細書に示した手段と等価と見なす。
【符号の説明】
【0051】
60 ウェブブラウザ
62 ウェブページ
70 ウェブブラウザ
72 ウェブページ
110 ウェブページ
120 カーソル
200 システム
210 装置
211 ユーザ入力インタフェース
212 プロセッサ
213 メモリ
214 ネットワークインタフェース
215 ディスプレイインタフェース
220 入力装置
230 非一時的コンピュータ可読媒体
240 画面
400 ウェブページ
500 ウェブページ
2121 ウェブブラウザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-09-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスによって実行される方法であって、
画面上に表示するために、複数のハイパーリンクを含む受信したウェブページデータをフォーマットすること、
前記ウェブページのうち前記画面上で見えるようになる部分に位置する前記複数のハイパーリンクを決定すること、
前記ウェブページの前記見える部分を、複数のハイパーリンクに関連した複数のグラフィック要素によりオーバレイされた状態で表示することであって、各グラフィック要素は異なる識別情報を表示し、各グラフィック要素は、それぞれのハイパーリンク又はそれぞれのハイパーリンクのグループに関連する、表示すること、並びに、
識別情報のユーザ選択を受信したときに、
前記選択された識別情報を表示する前記グラフィック要素がハイパーリンクに関連する場合には、前記ハイパーリンクを活性化すること、及び
前記選択された識別情報を表示する前記グラフィック要素がハイパーリンクのグループに関連する場合は、前記ウェブページの前記見える部分に、前記グループ内の前記ハイパーリンクにそれぞれ関連する更なる複数のグラフィック要素をオーバレイすることであって、各更なるグラフィック要素は、過去に前記ウェブページ上にオーバレイされていない異なる識別情報を表示する、オーバレイすること
を含む、方法。
【請求項2】
前記識別情報は数字である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のグラフィック要素は、それらに対応する複数のハイパーリンク又は複数のハイパーリンクのグループの付近に表示される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記更なる複数のグラフィック要素は、選択されたグループ識別情報を表示する前記グラフィック要素に加えてオーバレイされる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記更なる複数のグラフィック要素は、選択されたグループ識別情報を表示する前記グラフィック要素を置換する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1個のハードウェアプロセッサを備え、前記少なくとも1個のハードウェアプロセッサは、
画面上に表示するために、複数のハイパーリンクを含む受信したウェブページデータをフォーマットすること、
前記ウェブページのうち前記画面上で見えるようになる部分に位置する前記複数のハイパーリンクを決定すること、
前記ウェブページの前記見える部分を、複数のハイパーリンクに関連した複数のグラフィック要素によりオーバレイされた状態で表示することであって、各グラフィック要素は異なる識別情報を表示し、各グラフィック要素は、それぞれのハイパーリンク又はそれぞれのハイパーリンクのグループに関連する、表示すること、並びに、
識別情報のユーザ選択を受信したときに、
前記選択された識別情報を表示する前記グラフィック要素がハイパーリンクに関連する場合には、前記ハイパーリンクを活性化すること、及び
前記選択された識別情報を表示する前記グラフィック要素がハイパーリンクのグループに関連する場合は、前記ウェブページの前記見える部分に、前記グループ内の前記ハイパーリンクにそれぞれ関連する更なる複数のグラフィック要素をオーバレイすることであって、各更なるグラフィック要素は、過去に前記ウェブページ上にオーバレイされていない異なる識別情報を表示する、オーバレイすること、を行うように構成される
装置。
【請求項7】
前記識別情報は数字である、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1個のハードウェアプロセッサは、前記複数のグラフィック要素を、それらに対応する複数のハイパーリンク又は複数のハイパーリンクのグループの付近に表示するように更に構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1個のハードウェアプロセッサは、前記更なる複数のグラフィック要素を、選択されたグループ識別情報を表示する前記グラフィック要素に加えてオーバレイするように更に構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1個のハードウェアプロセッサは、選択されたグループ識別情報を表示する前記グラフィック要素を前記更なる複数のグラフィック要素により置換するように更に構成される、請求項6に記載の装置。
【外国語明細書】