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2023-166520Q値低減を有する超音波トランスデューサ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166520
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】Q値低減を有する超音波トランスデューサ
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20231114BHJP
   H04R 17/00 20060101ALI20231114BHJP
   B81B 3/00 20060101ALI20231114BHJP
   B81B 7/02 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
H04R3/00 330
H04R17/00 330H
B81B3/00
B81B7/02
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023144122
(22)【出願日】2023-09-06
(62)【分割の表示】P 2020564900の分割
【原出願日】2019-05-20
(31)【優先権主張番号】62/674,371
(32)【優先日】2018-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520342725
【氏名又は名称】エコー イメージング,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】バーカムショー,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】アッカラジュ,サンディープ
(72)【発明者】
【氏名】クォン,ヘソン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】圧電マイクロマシン超音波トランスデューサアレイはその構造のため、Q値が容積圧電性結晶トランスデューサのQ値より高くなり、軸上の画像解像度を低下させ画像に望ましくないノイズを引き起こす。
【解決手段】超音波トランスデューサシステムは、基板、ダイアフラムおよび圧電素子を含む超音波トランスデューサ、超音波トランスデューサに連結され、超音波トランスデューサを駆動するため又はダイアフラムの動きを検出するための第1電気回路、超音波トランスデューサに連結された複数の電気ポート及び複数の電気ポートの2つ以上に接続された第2電気回路を含む。電気回路は、抵抗器、キャパシター、スイッチ及び増幅器1つ以上を含み、第2電気回路が、第1電気回路から独立しており、第2電気回路は、ダイアフラムの動きを抑える。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波トランスデューサシステムであって、
a)基板、ダイアフラムおよび圧電素子を含む超音波トランスデューサ;
b)超音波トランスデューサに連結された第1電気回路であって、超音波トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成された、第1電気回路;
c)超音波トランスデューサに連結された複数の電気ポート;および、
d)複数の電気ポートの2つ以上に接続された第2電気回路であって、抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上を含む、第2電気回路を含み;
ここで第2電気回路が、第1電気回路から独立しており、および第2電気回路がダイアフラムの動きを抑えるように構成されている、システム。
【請求項2】
前記超音波トランスデューサが圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(pMUT)である、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項3】
前記第2電気回路が抵抗器を含む、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項4】
前記第2電気回路が、キャパシターによって超音波トランスデューサに連結された抵抗器を含む、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項5】
前記第2電気回路が直列のスイッチ、抵抗器およびキャパシターを含む、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項6】
前記スイッチが、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以を抵抗器とキャパシターに短絡させるように構成されている、請求項5に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項7】
前記スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは抑えられている、請求項6に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項8】
前記第2電気回路がスイッチを含む、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項9】
前記スイッチが、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以を直流電圧に短絡させるように構成されている、請求項8に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項10】
前記スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは停止する、請求項9に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項11】
前記第2電気回路が増幅器を含む、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項12】
前記増幅器が、ダイアフラムの動きを感知するように構成され、感知されたダイアフラムの動きに基づいてトランスデューサを抑えるために活発なフィードバックを利用する、請求項11に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項13】
前記第2電気回路は、ダイアフラムが動いているときに起動する、請求項1に記載の超
音波トランスデューサシステム。
【請求項14】
前記第2電気回路は、ダイアフラムの動きが既定のしきい値未満である場合に起動しない、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項15】
複数の電気ポートが、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項16】
複数の電気ポートが、圧電素子の下に少なくとも1つのポートを含む、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項17】
複数の電気ポートが、2つのポートまたは3つのポートを含む、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項18】
複数の電気ポートが、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の整数のポートを含む、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項19】
超音波トランスデューサの動きを抑えるための方法であって、
a)超音波トランスデューサに複数の電気ポートを連結する工程;
b)複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程であって、第1電気回路が抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上を含み、ここで第1電気回路が、第2電気回路から独立しており、第2電気回路が超音波トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成されている、工程;および、
c)第1電気回路を使用して、超音波トランスデューサの動きを抑える工程を含む、方法。
【請求項20】
複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上に抵抗器およびキャパシターを直列で接続する工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上にスイッチ、抵抗器およびキャパシターを直列で接続する工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
複数の電気ポートが、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
複数の電気ポートが、圧電素子の下に少なくとも1つのポートを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
複数の電気ポートが、2つのポートまたは3つのポートを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
複数の電気ポートが、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の数のポートを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
電気トランスデューサシステムであって、
a)基板、ダイアフラムおよび圧電素子を含む電気トランスデューサ;
b)電気トランスデューサに連結された第1電気回路であって、電気トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成された第1電気回路;
c)電気トランスデューサに連結された複数の電気ポート;および、
d)複数の電気ポートの2つ以上に接続された第2電気回路であって、抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上を含む第2電気回路を含み;
ここで第2電気回路が、第1電気回路から独立しており、および第2電気回路がダイアフラムの動きを抑えるために構成されている、電気トランスデューサシステム。
【請求項27】
前記電気トランスデューサが、容量型トランスデューサ、ピエゾ抵抗型トランスデューサ、熱トランスデューサ、光学トランスデューサおよび放射性トランスデューサからなる群から選択される、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項28】
前記第2電気回路が抵抗器を含む、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項29】
前記第2電気回路が、キャパシターによって電気トランスデューサに連結された抵抗器を含む、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項30】
前記第2電気回路が直列のスイッチ、抵抗器およびキャパシターを含む、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項31】
前記スイッチが、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以を抵抗器とキャパシターに短絡させるように構成されている、請求項30に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項32】
前記スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは抑えられている、請求項31に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項33】
前記第2電気回路がスイッチを含む、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項34】
前記スイッチが、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以を直流電圧に短絡させるように構成されている、請求項33に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項35】
前記スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは停止する、請求項34に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項36】
前記第2電気回路が増幅器を含む、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項37】
前記増幅器が、ダイアフラムの動きを感知するように構成され、感知されたダイアフラムの動きに基づいてトランスデューサを抑えるために活発なフィードバックを利用する、請求項36に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項38】
前記第2電気回路が、ダイアフラムが動いているときに起動する、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項39】
前記第2電気回路が、ダイアフラムの動きが既定のしきい値未満である場合に起動しない、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項40】
複数の電気ポートが、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む、請求項26に記
載の電気トランスデューサシステム。
【請求項41】
複数の電気ポートが、圧電素子の下に少なくとも1つのポートを含む、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項42】
複数の電気ポートが、2つのポートまたは3つのポートを含む、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項43】
複数の電気ポートが、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の整数のポートを含む、請求項26に記載の電気トランスデューサシステム。
【請求項44】
電気トランスデューサの動きを抑えるための方法であって、
a)電気トランスデューサに複数の電気ポートを連結する工程;
b)複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程であって、第1電気回路が抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上を含み、ここで第1電気回路が、第2電気回路から独立しており、第2電気回路が電気トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成される工程;および、
c)第1電気回路を使用して、電気トランスデューサの動きを抑える工程を含む、方法。
【請求項45】
前記電気トランスデューサが、容量型トランスデューサ、ピエゾ抵抗型トランスデューサ、熱トランスデューサ、光学トランスデューサおよび放射性トランスデューサから成る群から選択される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上に抵抗器およびキャパシターを直列で接続する工程を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上にスイッチ、抵抗器およびキャパシターを直列で接続する工程を含む、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
複数の電気ポートが、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
複数の電気ポートが、圧電素子の下に少なくとも1つのポートを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
複数の電気ポートが、2つのポートまたは3つのポートを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項51】
複数の電気ポートが、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の数のポートを含む、請求項44に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年5月21日に出願された、米国仮出願第62/674,371号の利益を主張し、本明細書で全体として参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
超音波トランスデューサは、補助、吸収または反射媒体を形成する基板、その正面および背面に電極を備えた圧電材料の一層、および基板の間に位置できる音響インピーダンス整合用の圧電材料少なくとも1つの層を一般的に含んでいる。
【0003】
圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(pMUT)アレイは、電気エネルギー領域および音響エネルギー領域の間の変換におけるその効率により超音波分野に莫大な機会を提供する。しかし、その構造のため、pMUTは、線質係数(すなわち、Q値)が容積圧電性結晶トランスデューサのQ値より高くなる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
従来の圧電性結晶超音波トランスデューサより高いQ値は、軸上の画像解像度を低下させおよび/または画像に望ましくないノイズを引き起こすので、pMUTの機能に対して有害になり得る。
【0005】
本開示は、pMUTのQ値を減少させるためのシステムおよび方法を含む。いくつかの実施形態では、本明細書中のシステムと方法は、トランスデューサ技術に依存せず、pMUT以外のトランスデューサに適用することができる。いくつかの実施形態では、本明細書中のシステムと方法は、トランスデューサのQ値の減少に制限されていない;本明細書中のシステムと方法は、適切な回路を使用して、無数の方法によってトランスデューサの動的挙動を改善するために使用することができる。
【0006】
一態様では、本明細書には超音波トランスデューサシステムが開示され、該超音波トランスデューサシステムは、基板、ダイアフラムおよび圧電素子を含む超音波トランスデューサ;超音波トランスデューサに連結された第1電気回路であって、超音波トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成された第1電気回路;超音波トランスデューサに連結された複数の電気ポート;および複数の電気ポートの2つ以上に接続された第2電気回路であって、第2電気回路が抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上を含む第2電気回路を含み;ここで第2電気回路が、第1電気回路から独立しており、および第2電気回路がダイアフラムの動きを抑えるように構成されている。いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサは圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(pMUT)である。いくつかの実施形態では、第2電気回路は抵抗器を含む。いくつかの実施形態では、第2電気回路は、キャパシターによって超音波トランスデューサに連結された抵抗器を含む。いくつかの実施形態では、第2電気回路は直列のスイッチ、抵抗器およびキャパシターを含む。いくつかの実施形態では、スイッチは、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以を抵抗器とキャパシターに短絡させるように構成されている。いくつかの実施形態では、スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは抑えられる。いくつかの実施形態では、第2電気回路はスイッチを含む。いくつかの実施形態では、スイッチは、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以上を直流電圧(DC)に短絡させるように構成されている。いくつかの実施形態では、スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは停止する。いくつかの実施形態では、第2電気回路は増幅器
を含む。いくつかの実施形態では、増幅器は、ダイアフラムの動きを感知するように構成され、感知されたダイアフラムの動きに基づいてトランスデューサを抑えるために活発なフィードバックを利用する。いくつかの実施形態では、ダイアフラムが動いているときに、第2電気回路は起動する。いくつかの実施形態では、ダイアフラムの動きが既定のしきい値未満である場合に、第2電気回路は起動しない。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の下に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは2つのポートまたは3つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の整数のポートを含む。
【0007】
別の態様では、本明細書には超音波トランスデューサの動きを抑えるための方法が開示され、該方法は、超音波トランスデューサに複数の電気ポートを連結する工程;複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程であって、第1電気回路が抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上を含み、ここで第1電気回路が、第2電気回路から独立しており、第2電気回路が超音波トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成されている工程;および第1電気回路を使用して、超音波トランスデューサの動きを抑える工程を含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上に抵抗器およびキャパシターを直列で接続する工程を含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上にスイッチ、抵抗器およびキャパシターを直列で接続する工程を含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子より下に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは2つのポートまたは3つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の数のポートを含む。
【0008】
別の態様では、本明細書には電気トランスデューサシステムが開示され、該電気トランスデューサシステムは、基板、ダイアフラムおよび圧電素子を含む電気トランスデューサ;電気トランスデューサに連結された第1電気回路であって、電気トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成された第1電気回路;電気トランスデューサに連結された複数の電気ポート;および複数の電気ポートの2つ以上に接続された第2電気回路であって、第2電気回路が抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上を含む第2電気回路を含み;ここで第2電気回路が、第1電気回路から独立しており、および第2電気回路がダイアフラムの動きを抑えるように構成されいる。いくつかの実施形態では、電気トランスデューは、容量型トランスデューサ、ピエゾ抵抗型トランスデューサ、熱トランスデューサ、光学トランスデューサおよび放射性トランスデューサからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、第2電気回路は抵抗器を含む。いくつかの実施形態では、第2電気回路は、キャパシターによって電気トランスデューサに連結された抵抗器を含む。いくつかの実施形態では、第2電気回路は直列のスイッチ、抵抗器およびキャパシターを含む。いくつかの実施形態では、スイッチは、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以を抵抗器とキャパシターに短絡させるように構成されている。いくつかの実施形態では、スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは抑えられる。いくつかの実施形態では、第2電気回路はスイッチを含む。いくつかの実施形態では、スイッチは、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以を直流電圧(DC)に短絡させるように構成されている。いくつかの実施形態では、スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは停止する。いくつかの実施形態では、第2電気回路は増幅器を含む。いくつかの実施形態では、増幅器は、ダイアフラムの動きを感知するように構成され、感知
されたダイアフラムの動きに基づいてトランスデューサを抑えるために活発なフィードバックを利用する。いくつかの実施形態では、ダイアフラムが動いているときに、第2電気回路は起動する。いくつかの実施形態では、ダイアフラムの動きが既定のしきい値未満である場合に、第2電気回路は起動しない。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の下に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは2つのポートまたは3つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の整数のポートを含む。
【0009】
別の態様では、本明細書には電気トランスデューサの動きを抑えるための方法が開示され、該方法は、電気トランスデューサに複数の電気ポートを連結する工程;複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程であって、第1電気回路が抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上を含み、ここで第1電気回路が、第2電気回路から独立しており、第2電気回路が電気トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成される工程;および第1電気回路を使用して、電気トランスデューサの動きを抑える工程を含む。いくつかの実施形態では、電気トランスデューサは、容量型トランスデューサ、ピエゾ抵抗型トランスデューサ、熱トランスデューサ、光学トランスデューサおよび放射性トランスデューサからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上に抵抗器およびキャパシター直列で接続する工程を含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上にスイッチ、抵抗器およびキャパシターを直列で接続する工程を含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の下に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは2つのポートまたは3つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の数のポートを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
特許または出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含む。カラー図面を備えた本特許または本特許出願公報のコピーは、問い合わせ及び必要な料金の支払い次第に当局により提供される。本主題の特徴および利点のよりよい理解は、例示となる実施形態を示す以下の詳細な説明と添付図面を参照することで得られるであろう。
図1図1は、本明細書の超音波トランスデューサシステムの例示的な実施形態、この場合、レイアウトおよび断面図では円形状のダイアフラムと2つの並列の半円形状の上部電極を備えたpMUTを示す;
図2図2は、3つのポートに電気的に連結された超音波トランスデューサの例示的な電気図を示す;
図3A図3Aは、断面図(平面図)およびレイアウト(底面図)における図1A~1BのpMUTシステムの高調波の例示的な実施形態を示す;
図3B図3Bは、断面図(平面図)およびレイアウト(底面図)における図1A~1BのpMUTシステムの高調波の例示的な実施形態を示す;
図4A図4Aは、3つのポートを備えたpMUTシステムにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す;
図4B図4Bは、3つのポートを備えたpMUTシステムにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す;
図4C図4Cは、3つのポートを備えたpMUTシステムにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す;
図5図5は、本明細書の超音波トランスデューサシステムの例示的な実施形態、この場合、環状の外部電極に囲まれた円形状の中央電極を備えた円形状のダイアフラムのpMUTのレイアウトおよび断面図を示す;
図6A図6Aは、断面図(平面図)およびレイアウト(底面図)における図5のA~BのpMUTシステムの高調波の例示的な実施形態を示す;
図6B図6Bは、断面図(平面図)およびレイアウト(底面図)における図5のA~BのpMUTシステムの高調波の例示的な実施形態を示す;
図7図7は、本明細書の超音波トランスデューサシステムの実施形態、この場合、2つの並列の長方形状の上部電極を備えた長方形状のダイアフラムを備えたpMUTのレイアウトおよび断面図を示す;
図8A図8Aは、断面図(平面図)およびレイアウト(底面図)における図7のA~BのpMUTシステムの高調波の例示的な実施形態を示す;
図8B図8Bは、断面図(平面図)およびレイアウト(底面図)における図7のA~BのpMUTシステムの高調波の例示的な実施形態を示す;
図9図9は、本明細書の超音波トランスデューサシステムの実施形態、この場合、長方形状のダイアフラム、長方形状の環状の外部電極に囲まれた長方形の内部電極を備えたpMUTのレイアウトおよび断面図を示す;
図10A図10Aは、断面図(平面図)およびレイアウト(底面図)における図9のA~BのpMUTシステムの高調波の例示的な実施形態を示す;
図10B図10Bは、断面図(平面図)およびレイアウト(底面図)における図9のA~BのpMUTシステムの高調波の例示的な実施形態を示す;
図11A図11Aは、2つのポートを備えたpMUTシステムにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す;
図11B図11Bは、2つのポートを備えたpMUTシステムにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す;
図11C図11Cは、2つのポートを備えたpMUTシステムにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す;
図12図12は、本明細書の超音波トランスデューサシステムの例示的な実施形態、この場合、円形状のダイアフラム、6つの上部ポートおよび1つの下部ポートを備えたpMUTをレイアウトおよび断面図で示す;
図13図13は、トランスデューサ素子の上および下に任意のポートを備えた電気的に連結された超音波トランスデューサの電気図を示す;
図14A図14Aは、本明細書の超音波トランスデューサシステム、この場合、任意の数のポートを備えたpMUTシステムにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す;
図14B図14Bは、本明細書の超音波トランスデューサシステム、この場合、任意の数のポートを備えたpMUTシステムにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す;
図14C図14Cは、本明細書の超音波トランスデューサシステム、この場合、任意の数のポートを備えたpMUTシステムにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す;
図15図15は、活発なフィードバックを利用した、任意の数のポートを備えたpMUTにおけるQ値低減の例示的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
いくつかの実施形態では、本明細書のトランスデューサは、あるエネルギー領域における物理的変動を別の領域における物理的変動に変換する装置である。圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(pMUT)は、例えば、圧電効果によって電圧変動をダイアフラムの機械的振動に変換する。ダイアフラムのこれらの振動は、任意の気体、液体またはダイアフラムに隣接する固体中の圧力波を及ぼす。逆に、隣接した媒体の圧力波は、ダイアフラムの機械的振動を引き起こす可能性がある。pMUTのダイアフラム上の圧電材料中の歪みは、次にpMUTの電極の電荷の変動を引き起こす可能性があり、これは感知可能である。
【0012】
とある実施形態では、本明細書には、2つのエネルギー領域のうちの1つが電気領域である電気トランスデューサが開示される。いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサは電気トランスデューサのサブセットである。例えば、pMUTが間で変換するエネルギー領域のうちの1つが電気領域であり、一方で別の領域が機械的、例えば機械的圧力である場合、pMUTは電気トランスデューサである。
【0013】
本開示は、電気トランスデューサの動的挙動を変更する方法を含む。いくつかの実施形態では、本明細書の方法は、トランスデューサに追加ポートを追加する工程、およびこれらのポートに電気回路素子を追加する工程を含む。いくつかの実施形態では、本明細書には追加ポートおよびこれらのポートに追加された電気回路素子を備えた電気トランスデューサが開示される。いくつかの実施形態では、本明細書の回路素子は、抵抗器、キャパシター、二路スイッチ、三路スイッチ、インダクタ、増幅器、ダイオード、電圧源、タイマーおよびロジックゲートを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、電気トランスデューサのポートに追加された電気回路素子は、トランスデューサの動的挙動を変更する。
【0014】
いくつかの実施形態では、本明細書の方法は、容量型、ピエゾ抵抗型、熱の、光学の、放射性のトランスデューサを含むが、これらに限定されない、pMUT以外の電気トランスデューサに適用される。ピエゾ抵抗型圧力トランスデューサは、例えば、ピエゾ抵抗結果によって機械的圧力変動を電気抵抗変動に変換する。抵抗変動が電気領域にあるので、ピエゾ抵抗型圧力トランスデューサは電気トランスデューサとして見なされる。
【0015】
本開示は、いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサの動的挙動、例えばQ値、減衰、装荷等の操作を有利に可能にする。このような操作は、いくつかの実施形態では、電気エネルギー領域および機械的エネルギー領域に影響を与える。このような操作の利点は、画質の向上、画像ノイズの低減、画像処理時間の縮小、およびエネルギーの節約を含むが、これらに限定されない。
【0016】
いくつかの実施形態では、本明細書のシステムと方法は、pMUTトランスデューサのQ値を従来のpMUTのQ値の10%、 20%、 30%、 40%、50%、またはそれ以上を減少する(本明細書ではQ値低減と等しい)。いくつかの実施形態では、本明細書のシステムと方法は、pMUTトランスデューサの減衰を従来のpMUTの10%、20%、30%、40%、50%、またはそれ以上を改善する。
【0017】
本明細書には、いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサシステムが開示され、該超音波トランスデューサシステムは、基板、ダイアフラムおよび圧電素子を含む超音波トランスデューサ;超音波トランスデューサに連結された第1電気回路であって、超音波トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成された第1電気回路;超音波トランスデューサに連結された複数の電気ポート;および複数の電気ポートの2つ以上に接続された第2電気回路であって、電気回路が抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上のを含む第2電気回路を含み;ここで第2電気回路が、第1電気回路から独立しており、および第2電気回路がダイアフラムの動きを抑えるように構成されいる。いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサは圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(pMUT)である。いくつかの実施形態では、第2電気回路は抵抗器を含む。いくつかの実施形態では、第2電気回路は、キャパシターによって超音波トランスデューサに連結された抵抗器を含む。いくつかの実施形態では、第2電気回路は直列のスイッチ、抵抗器およびキャパシターを含む。いくつかの実施形態では、スイッチは、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以を抵抗器とキャパシターに短絡させるように構成されている。いくつかの実施形態では、スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは抑えられる。いくつかの実
施形態では、第2電気回路はスイッチを含む。いくつかの実施形態では、スイッチは、開放時に複数のポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に複数のポートの1つ以を直流電圧(DC)に短絡させるように構成されている。いくつかの実施形態では、スイッチが閉じられた際にダイアフラムの動きは停止する。いくつかの実施形態では、第2電気回路は増幅器を含む。いくつかの実施形態では、増幅器は、ダイアフラムの動きを感知するように構成され、感知されたダイアフラムの動きに基づいてトランスデューサを抑えるために活発なフィードバックを利用する。いくつかの実施形態では、ダイアフラムが動いているときに、第2電気回路は起動する。いくつかの実施形態では、ダイアフラムの動きが既定のしきい値未満である場合に、第2電気回路は起動しない。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の下に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは2つのポートまたは3つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の整数のポートを含む。
【0018】
本明細書には、いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサの動きを抑える方法が開示され、該方法は、超音波トランスデューサに複数の電気ポートを連結する工程;複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程であって、第1電気回路が抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器の1つ以上を含み、ここで第1電気回路が、第2電気回路から独立しており、第2電気回路が超音波トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成されている工程;および第1電気回路を使用して、超音波トランスデューサの動きを抑える工程を含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上に抵抗器およびキャパシターを直列で接続する工程を含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートの2つ以上に第1電気回路を接続する工程は、複数の電気ポートの2つ以上にスイッチ、抵抗器およびキャパシターを直列で接続する工程を含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の上に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、圧電素子の下に少なくとも1つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは2つのポートまたは3つのポートを含む。いくつかの実施形態では、複数の電気ポートは、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の数のポートを含む。
【0019】
特定の定義
別段の定義がない限り、本明細書で使用される専門用語のすべては、本発明の技術分野の当業者によって一般に理解されているのと同一の意味である。
【0020】
本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が他に明白に示していない限り、同様に複数形を含む。別段の主張がない限り、本明細書で「または」の任意の言及は「および/または」を包含するように意図される。
【0021】
本明細書で使用されるように、用語「約」は、主張の値に約10%、5%または1%、それ以上に近い値に指す。
【0022】
いくつかの実施形態では、本明細書中のポートは、トランスデューサ素子との独立した電気接続を含む。この接続は、他のポートから電気的に独立しており、トランスデューサ素子によって他のポートに連結されることができる。いくつかの実施形態では、本明細書中のポートは、例えば、圧電トランスデューサまたは容量型トランスデューサの電極、導電体を含む。いくつかの実施形態では、本明細書中のポートは、電極に電気的に接続される。いくつかの実施形態では、本明細書中のポートは、電極および電極との電気接続を含む。しかし、ポートは他の形式になり得る。例えば、ピエゾ抵抗型トランスデューサの場
合には、ポートはピエゾ抵抗素子との低抵抗電気接触である。
【0023】
いくつかの実施形態では、本明細書中のシステムは、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたはより多くのポートを含む。いくつかの実施形態では、本明細書中のシステムは、圧電素子に接続されている2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはより多くのポートを含む。いくつかの実施形態では、本明細書中のシステムは、圧電素子の上に、または圧電素子の下に2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはより多くのポートを含む。いくつかの実施形態では、Q値の減衰又は改善のためのポートは、トランスデューサを駆動する、または超音波信号を感知するためのポートと区別される。いくつかの実施形態では、Q値の減衰又は改善のためのポートは、トランスデューサを駆動する、または超音波信号を感知するために共有される。
【0024】
いくつかの実施形態では、本明細書中の減衰は、例えば、トランスデューサのダイアフラムが動いている間のエネルギー損失を含む。いくつかの実施形態では、減衰はトランスデューサのQ値の減少を含む。いくつかの実施形態では、本明細書中のQ値低減はトランスデューサのQ値の減少を含む。いくつかの実施形態では、トランスデューサの「減衰」、「Q値の減少」および「Q値低減」は本明細書中には互いに交換可能である。
【0025】
いくつかの実施形態では、本明細書中の高調波は超音波の高調波である。いくつかの実施形態では、高調波は、基本周波数として周知の原波の周波数の正の整数の倍数前後である周波数を有する。原波は第1高調波または一次高調波と呼ばれる場合があり、以降の高調波は、高次高調波として周知される。
【0026】
円形状のダイアフラムおよび2つの半円形状の電極を備えたpMUTの減衰
図1は、基板エッチングによって形成された膜またはダイアフラム(101)を備えた基板(100)を含むpMUTのレイアウト(図1のA、図1のBのB-B’における)および断面図(図1のB、図1のAのA~A’における)を示す。ダイアフラム端(101a)は、レイアウトにおいて実質上に円形状である。基板(100)の上には、誘電体(102)および、下部の導体または電極(200)と上部の導体または電極(202)および(203)の間に挟まれた圧電フィルム(201)がある。本実施形態では、下部電極(200)は長方形状であり、および上部電極(202)および(203)はほぼ半円形状である。本実施形態では、各々の導体または電極、(200)、(202)および(203)は、ポート、すなわち、ポート0およびポートA~Bに接続されるか、またはポートの一部である。本実施形態では、(例えば、ワイヤボンドによる)接続ポイントに相当してもよい正方形状のパッドによって示されるように、1つ以上の個々の導体(200)、(202)および(203)は電極とポートである。
【0027】
本実施形態では、pMUTは、下部および上部の導体、または電極の間の面外(例えばz軸に沿った)電場を、例えば、図3A~3Bの膜(101)を曲げる(例えばx-y平面内の)面内負荷に変換することによって、超音波を生成する。したがって、pMUTは電荷を機械的な運動、典型的に超音波に変換する。
【0028】
図1でのpMUTおよび3つのポートを含む回路素子を備えた等価回路図の一例は、図2で示される。いくつかの実施形態では、ポート間の伝達関数はトランスデューサ種類および駆動モードに応じて変化する。図1のpMUTの、例えば、一次ダイアフラムモード(図3Aで「一次ドラムモード」と参照される)およびその第1非対称的高調波は、図3Aおよび3Bそれぞれに示される。本実施形態では、フィルム(例えば基板とダイアフラムの上に)は、図3A~3Bで示されていないが、ポートAおよびポートBの電極はレイアウトに重ね合わせられている。レイアウト(図3A~3Bの下部)には、ダイアフラムまたは膜のたわみは灰色のレベルによって描かれており、最大の正のたわみが黒および、
最小のたわみが白によって表される。基本高調波(例えば図3A)の場合、ポートAおよびポートBには同じ電気応答がある。第1非対称的高調波(例えば図3B)の場合、ポートBはポートAと比較してほぼ同等だが反対の変異荷電を発生させる。
【0029】
いくつかの実施形態では、トランスデューサは2つ以上のエネルギー領域を接続する。したがって、1つの領域における変更はトランスデューサによって別の領域の1つ以上における変更を引き起こす場合がある。例えば、電気領域を変更する電気回路素子を追加することは別のエネルギー領域(例えばpMUTの例示において機械的領域)に影響する場合がある。
【0030】
図4A~4Cは、図1に示されるような3つのポートを備えたpMUTのQ値低減のためのシステムおよび方法の限定されない例示的な実施形態を示す。作動中、pMUTはダイアフラムのたわみに比例した電荷を発生させる。ダイアフラムの速度により、pMUTキャパシターの両端間の電荷が変化する。定電圧がpMUTの両端間で(例えば、ポート0からポートAまで)保持される場合、電圧源から電流が発生する。電流はダイアフラムの速度に比例する。いくつかの実施形態では、本明細書中の抵抗器はエネルギー損失要素である。ポートBとポート0の間に抵抗器を追加することによって、2つのポート間にエネルギー損失および減衰が加えられる。いくつかの実施形態では、ダイアフラムが動いている時、すなわち、電流が発生する時にのみ、このエネルギー損失が望まれる。いくつかの実施形態では、これを達成するために、図4Aで示されるように、ハイパス回路は、ポートBとポート0の間の抵抗器と直列にキャパシターを加えることによって形成される。本実施形態では、pMUTの機械要素は、ダイアフラムが動くことにより運動エネルギーを発生する。いくつかの実施形態では、pMUTの機械要素は、ダイアフラム、基板および基板および/またはダイアフラム上のフィルムを含むが、それらに限定されない。そのような運動エネルギーは、機械的減衰によって失われる。pMUTはさらに、ダイアフラムの機械的運動に関連するポート0とポートBとの間に電流を発生させるため、追加の抵抗器はpMUTからエネルギーを除去し、これは、追加の減衰として機械要素に反映される。本実施形態では、電気的減衰は、機械的減衰として等しく機能する。本実施形態では、トランスデューサは、ポートAとポート0の間に変更なしで標準のpMUTとして使用することができる。ポートBとポート0の間に抵抗器およびキャパシターを直列に加えることにより、減衰がpMUTに効率的に加えられる。いくつかの実施形態では、抵抗(R)の値を調節することにより、pMUTの機械要素の等価減衰が制御され得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、電流が流れている限り、抵抗器がエネルギーを除去するため、電流フローの向きに関わらず、図4Aの直列RC回路は、図3Aと3Bの両方の高調波に関して有効である。より複雑なモードまたは高次高調波については、抵抗器からの減衰は、その所与の運転モードでポートBとポート0との間に流れる電流の量に依存し得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、図4Bに示されるように、セットイベントの後に減衰を加える必要がある場合、スイッチは直列RC回路とポートBとの間に配置される。いくつかの実施形態では、スイッチは、望まれた場合にのみ起動する。
【0033】
代替的に、セット時間の後にすべての機械的運動を止める場合、図4Bからのスイッチを使用することができるが、RC回路を図4Cに示されるような完全短絡にすることができる。本実施形態では、スイッチが閉じられると、完全短絡は、圧電材料の両端間の電圧をゼロにし、およびポートBの電極は動きに抵抗する。
【0034】
環状の電極に囲まれた円形状のダイアフラムおよび円形状の電極を備えたpMUTの減衰
図5は、基板エッチングによって形成された膜またはダイアフラム(101)を備えた基板(100)を含むpMUTのレイアウト(図5のA、図5のBのD-D’における)
および断面図(図5のB、図5のAのC-C’ における)を示す。ダイアフラム端(101a)は、レイアウトにおいて実質上に円形状である。基板(100)の上には、誘電体(102)および、下部導体(200)と上部導体(202)および(203)の間に挟まれた圧電フィルム(201)がある。本実施形態では、pMUTは、下部および上部の導体、の間の面外(例えばz軸に沿った)電場を、例えば、図6A~6Bの中の膜(101)を曲げる(例えばx-y平面内の)面内負荷に変換することによって、超音波を生成する。したがって、pMUTは電荷を機械的な動き、典型的に超音波に変換する。
【0035】
図5でのpMUTおよび3つのポートを含む回路素子を備えた例示的な等価回路図は、図2では示される。いくつかの実施形態では、ポート間の伝達関数はトランスデューサ種類および駆動モードに応じて変化する。図5のpMUTの、例えば、一次ダイアフラムモード(図6Aで「一次ドラムモード」と参照される)およびその第1対称的高調波は、図6Aおよび6Bそれぞれに示される。本実施形態では、フィルム(例えば基板とダイアフラムの上に)は、図6A~6Bで示されていないが、ポートAおよびポートBの電極はレイアウトに重ね合わせられている。レイアウト(図6A~6Bの下部)には、ダイアフラムまたは膜のたわみは灰色のレベルによって描かれており、最大の正のたわみが黒および、最小のたわみが白によって表される。基本高調波(例えば、図6A)の場合、ポートAおよびポートBにはほぼ同等だが反対の変異荷電を有する。第1対称的高調波(例えば図6B)の場合、ポートBはポートAとのほぼ同等の変異荷電を発生させる。
【0036】
図4A~4Cは、図5に示されるような3つのポートを備えたpMUTのQ値低減のためのシステムおよび方法の限定されない例示的な実施形態を示す。いくつかの実施形態では、本明細書中の減衰は、例えば、ダイアフラムが動いている間のエネルギー損失として定義される。作動中、pMUTはダイアフラムのたわみに比例した電荷を発生させる。ダイアフラムの速度により、pMUTキャパシターの両端間の電荷が変化する。定電圧がpMUTの両端間で(例えば、ポート0からポートBまで)保持される場合、電圧源から電流が発生する。電流はダイアフラムの速度に比例する。いくつかの実施形態では、本明細書中の抵抗器はエネルギー損失要素である。ポートBとポート0の間に抵抗器を追加することによって、2つのポート間にエネルギー損失および減衰が加えられる。いくつかの実施形態では、ダイアフラムが動いている時、すなわち、電流が発生する時にのみ、このエネルギー損失が望まれる。いくつかの実施では、これを達成するために、図4Aで示されるように、ハイパス回路は、ポートBとポート0の間の抵抗器と直列にキャパシターを加えることによって形成される。本実施形態では、pMUTの機械要素は、ダイアフラムが動くことにより運動エネルギーを発生する。そのような運動エネルギーは、機械的減衰によって失われる。pMUTはさらに、ダイアフラムの機械的運動に関連するポート0とポートBとの間に電流を発生させるため、追加の抵抗器はpMUTからエネルギーを除去し、これは、追加の減衰として機械要素に反映される。本実施形態では、電気的減衰は、機械的減衰として等しく機能する。本実施形態では、トランスデューサは、ポートAとポート0の間に変更なしで標準のpMUTとして使用することができる。ポートBとポート0の間に抵抗器およびキャパシターを直列に加えることにより、減衰がpMUTに効率的に加えられる。いくつかの実施形態では、抵抗(R)の値を調節することにより、pMUTの機械要素の等価減衰が制御され得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、電流が流れている限り、抵抗器がエネルギーを除去するため、電流フローの向きに関わらず、図4Aの直列RC回路は、図6Aと6Bの両方の高調波に関して有効である。より複雑なモードまたは高次高調波については、抵抗器からの減衰は、その所与の運転モードでポートBとポート0との間に流れる電流の量に依存し得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、図4Bに示されるように、セットイベントの後に減衰を加える必要がある場合、スイッチは直列RC回路とポートBとの間に配置される。いくつかの
実施形態では、スイッチは、望まれた場合にのみ起動する。
【0039】
代替的に、セット時間の後にすべての機械的運動を止める場合、図4Bからのスイッチを使用することができるが、RC回路を図4Cに示されるような完全短絡にすることができる。本実施形態では、スイッチが閉じられると、完全短絡は、圧電材料の両端間の電圧をゼロにし、およびポートBの電極は動きに抵抗する。
【0040】
長方形状のダイアフラムおよび2つの長方形状の電極を備えたpMUTの減衰
図7は、基板エッチングによって形成された膜またはダイアフラム(101)を備えた基板(100)を含むpMUTのレイアウト(左側、断面図の F-F’における)および断面図(右側、レイアウトのE-E’ における)を示す。ダイアフラム端(101a)は、レイアウトにおいて実質上に長方形状である。基板(100)の上には、誘電体(102)および、下部導体(200)と上部導体(202)および(203)の間に挟まれた圧電フィルム(201)がある。本実施形態では、pMUTは、下部および上部の導体、の間の面外(例えばz軸に沿った)電場を、例えば、図8A~8Bの膜(101)を曲げる(例えばx-y平面内の)面内負荷に変換することによって、超音波を生成する。したがって、pMUTは電荷を機械的な動き、典型的に超音波に変換する。
【0041】
図7のpMUTおよび3つのポートを含む回路素子を備えた例示的な等価回路図は、図2では示される。いくつかの実施形態では、ポート間の伝達関数はトランスデューサ種類および駆動モードに応じて変化する。
【0042】
図7のpMUTの、例えば、一次ダイアフラムモード(図8Aで「一次ドラムモード」と参照される)およびその第1非対称的高調波は、図8Aおよび8Bそれぞれに示される。本実施形態では、フィルム(例えば基板とダイアフラムの上に)は示されていないが、ポートAおよびポートBの電極はレイアウトに重ね合わせられている。レイアウト(図8A~8Bの下部)には、ダイアフラムまたは膜のたわみ(図8A~8Bの上部)は灰色のレベルによって描かれており、最大の正のたわみが黒および、最小のたわみが白によって表される。基本高調波(例えば、図8A)の場合、ポートBはポートAとほぼ同等の変異荷電を発生させる。第1非対称的高調波(例えば、図8B)の場合には、Bはほぼ同等だが反対の変異荷電を発生させる。
【0043】
図4A~4Cは、図7に示されるような3つのポートを備えたpMUTのQ値低減のためのシステムおよび方法の限定されない例示的な実施形態を示す。いくつかの実施形態では、本明細書中の減衰は、例えば、ダイアフラムが動いている間のエネルギー損失として定義される。作動中、pMUTはダイアフラムのたわみに比例した電荷を発生させる。ダイアフラムの速度により、pMUTキャパシターの両端間の電荷が変化する。定電圧がpMUTの両端間で(例えば、ポート0からポートBまで)保持される場合、電圧源から電流が発生する。電流はダイアフラムの速度に比例する。いくつかの実施形態では、本明細書中の抵抗器はエネルギー損失要素である。ポートBとポート0の間に抵抗器を追加することによって、2つのポート間にエネルギー損失および減衰が加えられる。いくつかの実施形態では、ダイアフラムが動いている時、すなわち、電流が発生する時にのみ、このエネルギー損失が望まれる。いくつかの実施形態では、これを達成するために、図4Aで示されるように、ハイパス回路は、ポートBとポート0の間の抵抗器と直列にキャパシターを加えることによって形成される。本実施形態では、pMUTの機械要素は、ダイアフラムが動くことにより運動エネルギーを発生する。そのような運動エネルギーは、機械的減衰によって失われる。pMUTはさらに、ダイアフラムの機械的運動に関連するポート0とポートBとの間に電流を発生させるため、追加の抵抗器はpMUTからエネルギーを除去し、これは、追加の減衰として機械要素に反映される。本実施形態では、電気的減衰は、機械的減衰として等しく機能する。本実施形態では、トランスデューサは、ポートAと
ポート0の間に変更なしで標準のpMUTとして使用することができる。ポートBとポート0の間に抵抗器およびキャパシターを直列に加えることにより、減衰がpMUTに効率的に加えられる。いくつかの実施形態では、抵抗(R)の値を調節することにより、pMUTの機械要素の等価減衰が制御され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、電流が流れている限り、抵抗器がエネルギーを除去するため、電流フローの向きに関わらず、図4Aの直列RC回路は、図8Aと8Bの両方の高調波に関して有効である。より複雑なモードまたは高次高調波については、抵抗器からの減衰は、その所与の運転モードでポートBとポート0との間に流れる電流の量に依存し得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、図4Bに示されるように、セットイベントの後に減衰を加える必要がある場合、スイッチは直列RC回路とポートBとの間に配置される。いくつかの実施形態では、スイッチは、望まれた場合にのみ起動する。
【0046】
代替的に、セット時間の後にすべての機械的運動を止める場合、図4Bからのスイッチを使用することができるが、RC回路を図4Cに示されるような完全短絡にすることができる。本実施形態では、スイッチが閉じられると、完全短絡は、圧電材料の両端間の電圧をゼロにし、およびポートBの電極は動きに抵抗する。
【0047】
長方形状のダイアフラム、長方形状の環状の外部電極に囲まれた長方形の内部電極を備えたpMUTの減衰
図9は、基板エッチングによって形成された膜またはダイアフラム(101)を備えた基板(100)を含むpMUTのレイアウト(図9のA、図9のBのH-H’における)および断面図(図9のB、図9のAのG-G’ における)を示す。ダイアフラム端(101a)は、レイアウトにおいて実質上に長方形状である。基板(100)の上には、誘電体(102)および、下部導体(200)と上部導体(202)および(203)の間に挟まれた圧電フィルム(201)がある。本実施形態では、pMUTは、下部および上部の導体、の間の面外(例えばz軸に沿った)電場を、例えば、図10A~10Bの中の膜(101)を曲げる(例えばx-y平面内の)面内負荷に変換することによって、超音波を生成する。したがって、pMUTは電荷を機械的な動き、典型的に超音波に変換する。
【0048】
図9のpMUTおよび3つのポートを含む回路素子を備えた例示的な等価回路図は、図2では示される。いくつかの実施形態では、ポート間の伝達関数はトランスデューサ種類および駆動モードに応じて変化する。
【0049】
図9のpMUTの、例えば、一次ダイアフラムモード(図10Aで「一次ドラムモード」と参照される)およびその第1対称的高調波は、図10Aおよび10Bそれぞれに示される。本実施形態では、フィルム(例えば基板とダイアフラムの上に)は示されていないが、ポートAおよびポートBの電極はレイアウトに重ね合わせられている。レイアウト(図10A~10Bの下部)には、ダイアフラムまたは膜のたわみ(図10A~10Bの上部)は灰色のレベルによって描かれており、最大の正のたわみが黒および、最小のたわみが白によって表される。基本高調波(例えば、図10A)の場合、ポートAおよびポートBはほぼ同等だが反対変異荷電を発生させる。第1対称的高調波(例えば、図10B)の場合、ポートBはポートAとのほぼ同等の変異荷電を発生させる。
【0050】
図4A~4Cは、図9に示されるような3つのポートを備えたpMUTのQ値低減のためのシステムおよび方法の限定されない例示的な実施形態を示す。いくつかの実施形態では、本明細書中の減衰は、例えば、ダイアフラムが動いている間のエネルギー損失として定義される。作動中、pMUTはダイアフラムのたわみに比例した電荷を発生させる。ダ
イアフラムの速度により、pMUTキャパシターの両端間の電荷が変化する。定電圧がpMUTの両端間で(例えば、ポート0からポートBまで)保持される場合、電圧源から電流が発生する。電流はダイアフラムの速度に比例する。いくつかの実施形態では、本明細書中の抵抗器はエネルギー損失要素である。ポートBとポート0の間に抵抗器を追加することによって、2つのポート間にエネルギー損失および減衰が加えられる。いくつかの実施形態では、ダイアフラムが動いている時、すなわち、電流が発生する時にのみ、このエネルギー損失が望まれる。いくつかの実施形態では、これを達成するために、図4Aで示されるように、ハイパス回路は、ポートBとポート0の間の抵抗器と直列にキャパシターを加えることによって形成される。本実施形態では、pMUTの機械要素は、ダイアフラムが動くことにより運動エネルギーを発生する。そのような運動エネルギーは、機械的減衰によって失われる。pMUTが、ポート0とポートBの間にダイアフラムの機械的な運動に関連するの電流も発生させるとともに、追加抵抗器は、pMUTからエネルギーを除去し、それは機械的な要素に追加の減衰として反映される。本実施形態では、電気的減衰は、機械的減衰として等しく機能する。本実施形態では、トランスデューサは、ポートAとポート0の間に変更なしで標準のpMUTとして使用することができる。ポートBとポート0の間に抵抗器およびキャパシターを直列に加えることにより、減衰がpMUTに効率的に加えられる。いくつかの実施形態では、抵抗(R)の値を調節することにより、pMUTの機械要素の等価減衰が制御され得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、電流が流れている限り、抵抗器がエネルギーを除去するため、電流フローの向きに関わらず、図4Aの直列RC回路は、図10Aと10Bで示された両方の高調波に関して有効である。より複雑なモードまたは高次高調波については、抵抗器からの減衰は、その所与の運転モードでポートBとポート0との間に流れる電流の量に依存し得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、図4Bに示されるように、セットイベントの後に減衰を加える必要がある場合、スイッチは直列RC回路とポートBとの間に配置される。いくつかの実施形態では、スイッチは、望まれた場合にのみ起動する。
【0053】
代替的に、セット時間の後にすべての機械的運動を止める場合、図4Bからのスイッチを使用することができるが、RC回路を図4Cに示されるような完全短絡にすることができる。本実施形態では、スイッチが閉じられると、完全短絡は、圧電材料の両端間の電圧をゼロにし、およびポートBの電極は動きに抵抗する。
【0054】
2つのポートを備えたpMUTの減衰
2つのポート(例えば、1つの上部電極と1つの下部電極)のみを備えた任意のpMUTの場合、減衰はまた、本明細書中の抵抗器・キャパシター回路(RC回路)を使用して加えられ得る。2つのポートを有する場合、RC回路の特定のレイアウトはそれほど重要ではないが、減衰機構は、本明細書中の他の実施形態に類似したままである。
【0055】
図11A~11Cは、2つのポートを備えたトランスデューサ(例えば、pMUT)のQ値低減のためのシステムおよび方法の限定されない例示的な実施形態を示す。いくつかの実施形態では、本明細書中の減衰は、例えば、ダイアフラムが動いている間のエネルギー損失として定義される。作動中、トランスデューサは、ダイアフラムのたわみに比例した電荷を発生させる。ダイアフラムの速度により、トランスデューサキャパシターの両端間の電荷が変化する。定電圧がトランスデューサの両端間で(例えば、ポート0からポートAまで)保持される場合、電圧源から電流が発生する。電流はダイアフラムの速度に比例する。いくつかの実施形態では、本明細書中の抵抗器はエネルギー損失要素である。ポートAとポート0との間に抵抗器を加えることによって、2つのポート間にエネルギー損失および減衰が加えられる。いくつかの実施形態では、ダイアフラムが動いている時、す
なわち、電流が発生する時にのみ、このエネルギー損失が望まれる。いくつかの実施形態では、これを達成するために、図11Aで示されるように、ハイパス回路は、ポートAとポート0との間の抵抗器と直列にキャパシターを加えることによって形成される。本実施形態では、トランスデューサの機械要素は、ダイアフラムが動くことにより運動エネルギーを発生する。そのような運動エネルギーは、機械的減衰によって失われる。トランスデューサはさらに、ダイアフラムの機械的運動に関連するポート0とポートAとの間に電流を発生させるため、追加の抵抗器はトランスデューサからエネルギーを除去し、これは、追加の減衰として機械要素に反映される。本実施形態では、電気的減衰は、機械的減衰として等しく機能する。ポートAとポート0との間に抵抗器およびキャパシターを直列に加えることにより、減衰がトランスデューサに効率的に加えられる。いくつかの実施形態では、抵抗(R)の値を調節することにより、トランスデューサの機械要素の等価減衰が制御され得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、電流が流れている限り、抵抗器がエネルギーを除去するため、電流フローの向きに関わらず、図11Aの直列RC回路は、高調波、例えば、一次ドラムモードまたは第1高調波下での波形に関して有効である。より複雑なモードまたは高次高調波については、抵抗器からの減衰は、その所与の運転モードでポートAとポート0との間に流れる電流の量に依存し得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、図11Bに示されるように、セットイベントの後に減衰を加える必要がある場合、スイッチは直列RC回路とポートAとの間に配置される。いくつかの実施形態では、スイッチは、望まれた場合にのみ起動する。
【0058】
代替的に、セット時間の後にすべての機械的運動を止める場合、図11Bからのスイッチを使用することができるが、RC回路を図11Cに示されるような完全短絡にすることができる。本実施形態では、スイッチが閉じられると、完全短絡は、圧電材料の両端間の電圧をゼロにし、およびポートAの電極は動きに抵抗する。
【0059】
いくつかの実施形態では、2つのポートを備えたトランスデューサにおいて加えられた減衰の欠点は、加えられたRC回線が、トランスデューサと通信するために使用される駆動回路または感知回路に負荷をかけることである。いくつかの実施形態では、加えられた駆動回路または感知回路への負荷は、トランスデューサの実行に対して有害な影響を与える可能性がある。
【0060】
いくつかの実施形態では、RC回路が駆動/感知回路に負荷をかけるのを防ぐために、図11Bで示されるようなスイッチが加えられ得る。いくつかの実施形態では、駆動/感知回路は、トランスデューサの機能を可能にするように構成される。超音波画像処理用途および距離がある(distancing)用途の場合、例えば、駆動回路が使用され得るが、それは、トランスデューサを大きな振動に駆動して、トランスデューサから媒体(空気または生きている組織など)へと放射する圧力波を作るために使用される。感知回路は、限定されないが、オブジェクトから反射してダイアフラムへと戻る駆動波から作られた、ダイアフラム上の微小振動を測定するために使用され得る。切り替えられたRC回路の場合では、RC回路は、駆動の後およびセンス機能の前に、トランスデューサに適用されてもよい。
【0061】
図11Bを参照すると、本実施形態では、RC回路が減衰を加える間、駆動/感知回路はトランスデューサから分離され、そのため、有害な相互作用を防ぐ。あらかじめ定義された時間の後に動きを止めることが望まれる場合、図11Bからのスイッチが使用され、RC回路が完全短絡にされ得る。図11Cを参照すると、スイッチが完全短絡を接続すると、その短絡は、圧電材料の両端間の電圧をゼロにし、その圧電材料が、その状態の変化す
る歪みに抵抗し、したがって、トランスデューサの機械要素の動きに抵抗する。
【0062】
任意数のポートを備えたpMUTの減衰
いくつかの実施形態では、本明細書中のpMUTシステムは、圧電材料の上および下に任意数のポート、例えば任意数の電極を備えている。
【0063】
図12は、レイアウト図(左側、断面図のJ-J’から視認できる)および断面図(右側、レイアウト図のI-I’から視認できる)における、圧電フィルム(201)の上に6つのポートすなわちポートA~Fと、フィルムおよび円形状のダイアフラム(201)の下に1つのポートすなわちポート0とを備えている、本明細書中の超音波トランスデューサシステムの非限定的な例示的実施形態を例示する。本実施形態では、6つのポートすなわちポートA~Fはそれぞれ独立して導体(202)~(207)と接続され、一方でポート0は導体(200)と接続される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される減衰操作は、単純な円形状および長方形状の設計を含むがこれらに限定されない、画像化可能な任意形状のダイアフラムに対して、トランスデューサ素子の上および下に任意数のポートへと容易に延ばすことができる。pMUTシステムにおける任意数のポートに対する回路素子を備えた回路図を図13に示す。
【0064】
いくつかの実施形態では、同じQ値減衰手順を本明細書中で適用することができる。図14Aを参照すると、容量連結された抵抗器を、2つのポートすなわちポートi~jに追加することができる。予め定めた事象後に減衰を追加することが望まれる場合、図14Bと同様の回路を使用することができ、そこではスイッチΦがRC回路とポートiとの間に配置される。いくつかの実施形態では、このスイッチは望まれる場合にのみ起動される。代替的に、前設定時間後にすべての動きを止めることが望まれる場合、図14Bのスイッチを、図14Cに示されるような完全短絡と共に使用することができる。図14Cを参照すると、この特定の実施形態では、スイッチが閉じられると、完全短絡により圧電材料の両端間に電圧が強制的にゼロとなり、圧電材料は動きに抵抗することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、より複雑な回路を本明細書に開示されるシステムに含めることができる。例えば図15に例示されるように、反転増幅器をpMUTシステム中のポートi、j、kの間に追加することができる。この反転増幅器は、ポートkおよびポートjをわたる電圧に反比例するポートi上での出力電圧を調整することができる。R2とR1との比により、Vout=-R2/R1*(Vport_k-Vport_j)になるようにフィードバックの利得を求めることができる。ゆえに、この電圧は正から負に「反転」される。本実施形態では、図3Aの動作モードにおいて減衰動作が望まれる場合(Q値を効果的に減少/減衰)、前記増幅器は、図1Aのポート0=図15のポートj、ポートA=ポートk、およびポートB=ポートiになるように、トランスデューサ素子に接続することができる。ゆえに、ダイアフラムが図3Aにおけるように振動し始めたとき、正の電圧がポートAに生じる場合に、反転増幅器はポートB上で負の電圧を駆動してもよい。ポートAが緊張状態にある(in tension)間、反転増幅器はポートBを駆動して圧縮力を入力し、ダイアフラムのたわみに抵抗することで振動を弱めることができる。図3Bに示すモードでは、記載された設定(ポート0=ポートj、ポートA=ポートk、およびポートB=ポートi)では結果として振動の増加が生じる場合があり、これは発振器と同様である。ゆえに、前記回路により図3Aのモードで強度を減少するのではなく増大させることができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、比例-積分-微分(PID)制御装置を回路に追加することができる。この制御装置は、2つのポートを備えたpMUT(例えば図11A)または3つのポートを備えたpMUT(例えば図4)にける機械トランスデューサを直接制御するが、駆動/感知回路は装荷が原因で質を損なうおそれがある。この状況を緩和するために
図11B~11Cに示すのと同様にスイッチを追加することができる。PID制御装置は、制御信号に一致するようにシステムに応答させることに努める閉ループフィードバックの形態である。PID制御装置は、所望のセットポイントと制御されているシステム変数との差異、すなわちエラーを連続的に算出することによりトランスデューサを制御する。この制御装置は、エラーに基づく、例えばこのエラーに比例するフィードバックを適用することができる。制御装置はさらに、エラーの変化率に応答してオーバーシュートを減らすこともできる。さらにPID制御装置は、定常状態において最終的にはエラーを全体的に排除するようにエラーを統合することもできる。いくつかの実施形態では、PID制御装置は、システムをモニタリングする手段、およびシステムに影響を及ぼす手段を必要とする。本明細書中の多数のポートを備えたトランスデューサでは、1つ以上のポートがシステムの状態を感知するために使用され得るが、他のポートまたは同じポートは、ポートkとポートjが図15のシステムをモニタリングするために使用され、かつポートiが図15のシステム挙動を改善するために使用されるのと同様に、システム挙動を改善するために使用され得る。図3Aの別の例として、ポートAを使用してシステムダイナミクスをモニタリングし、かつポートBを使用して電圧分配器を備えたシステムを調節してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、本明細書に例示されるシステムと方法はpMUTに限定されないが、複数の電気的に連結されたポートを備えた他の種類のトランスデューサに適用することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、図4A~4C、11A~11C、14A~14C、および15における複数のポートに適用される回路素子は、Q値低減以外の機能または目標のために選択し、かつ組み合わせることができる。
【0069】
ある実施形態および実施例が先の記述において提供されているが、本発明の主題は、具体的に開示された実施形態を越えて、他の代替的な実施形態および/または用途、ならびにそれらの修飾物および等価物にも及ぶ。ゆえに、本明細書に添付される特許請求の範囲は、後述の特定の実施形態のいずれにも限定されるものではない。例えば、本明細書に開示される任意の方法またはプロセスでは、この方法またはプロセスの作用または動作は任意の適切な順序で行われてもよいが、開示された任意の適切な順序に必ずしも限定されるわけではない。ある実施形態を理解するのに有用となる場合があるように、様々な動作が複数の個別の動作として記載されてもよい。しかし、記載の順序は、これらの動作が順序に依存することを示唆ものと解釈されるべきではない。加えて、本明細書に記載される構造、システム、および/または装置は、一体型コンポーネント、または別個のコンポーネントとして具体化されてもよい。
【0070】
様々な実施形態を比較するために、これら実施形態の特定の態様と利点を記載する。必ずしもこのような態様または利点がすべて、任意の特定の実施形態により達成されるわけではない。ゆえに、例えば様々な実施形態は、本明細書で教示または示唆されるような他の態様または利点を必ずしも達成することなく、本明細書に教示されるような1つの利点あるいはその集合を達成または最適化するように実行されてもよい。
【0071】
本明細書で使用されるように、Aおよび/またはBは、AまたはB、およびAとBなどの組み合わせのうち1つ以上を包含する。用語「第1」、「第2」、「第3」などは、様々な要素、構成要素、領域、および/またはセクションを記述するために使用されてもよいことが理解される。これらの要素、構成要素、領域、および/またはセクションは先の用語により制限されるべきではない。これら用語は単に、1つの要素、構成要素、領域、またはセクションを、別の要素、構成要素、領域、またはセクションと区別するために使用されるものである。 ゆえに、後述の第1の要素、構成要素、領域、またはセクション
は、本開示の教示から逸脱することなく第2の要素、構成要素、領域、またはセクションと称される場合がある。
【0072】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを記載するためのものであり、本開示を制限するようには意図されていない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が他に明白に示していない限り、同様に複数形を含むように意図される。用語「含む(comprises)」および/代替的に「含むこと(comprising)」、または「含む(includes)」および/代替的に「含むこと(including)」は、本明細書で使用されるとき、明示された特徴、領域、整数、工程、操作、要素、および/または構成要素の存在を特定するものであるが、1つ以上の他の特徴、領域、整数、工程、操作、要素、構成要素、および/またはそれらの集まりの存在または追加を妨げないことが、さらに理解される。
【0073】
本明細書および特許請求の範囲で使用されるように、特に明記されていない限り、用語「約」および「およそ」、または「実質的に」は、実施形態に応じて数値の+/-0.1%、+/-1%、+/-2%、+/-3%、+/-4%、+/-5%、+/-6%、+/-7%、+/-8%、+/-9%、+/-10%、+/-11%、+/-12%、+/-14%、+/-15%、または+/-20%、およびそれらの増分の変動を指す。非限定的な例として、約100メートルは、実施形態に応じて95~105メートル(100メートルの+/-5%)、90~110メートル(100メートルの+/-10%)、または85~115メートル(100メートルの+/-15%)の範囲を表す。
【0074】
好ましい実施形態が本明細書に示され記載されてきたが、こうした実施形態はほんの一例として提供されていることが当業者には明らかである。多くの変形、変更、および置換が、本開示の範囲から逸脱することなく当業者により想到されるであろう。本明細書に記載される実施形態の様々な代案が実施において利用される場合があることを理解されたい。本明細書に記載される実施形態の様々な組み合わせが可能であり、このような組み合わせは本開示の一部と考慮される。加えて、本明細書中の任意の一実施形態に関して論じられる特徴はすべて、本明細書中の他の実施形態での使用に容易に合わせることができる。以下の特許請求の範囲が本開示の範囲を規定すること、かつ本特許請求の範囲内の方法と構造、およびその等価物が本開示に包含されることが意図されている。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図15
【手続補正書】
【提出日】2023-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波トランスデューサシステムであって、
a)基板(102)、ダイアフラム(101)および圧電素子(201)を含む超音波トランスデューサと、
b)超音波トランスデューサに連結された第1電気回路であって、超音波トランスデューサを駆動するために、またはダイアフラムの動きを検出するために構成された、第1電気回路と、
c)超音波トランスデューサに連結された複数の電気ポートと、
d)複数の電気ポートの2つ以上に接続された第2電気回路であって、抵抗器、キャパシター、スイッチおよび増幅器のうちの1つ以上を含む、第2電気回路と、
を含み、
ここで第2電気回路が、第1電気回路から独立しており、および第2電気回路がダイアフラム(101)の動きを抑えるように構成されている、
超音波トランスデューサシステム。
【請求項2】
前記超音波トランスデューサが、圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(pMUT)である、請求項1に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項3】
前記第2電気回路が抵抗器を含む、請求項1または2に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項4】
前記第2電気回路がキャパシターによって超音波トランスデューサに連結された抵抗器を含む、請求項1または2に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項5】
前記第2電気回路が直列のスイッチ、抵抗器およびキャパシターを含む、請求項1または2に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項6】
前記スイッチは、開放時に前記複数の電気ポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に前記複数の電気ポートの1つ以上を前記抵抗器および前記キャパシターに短絡させるように構成されている、請求項5に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項7】
前記スイッチが閉じられた際に、前記ダイアフラム(101)の動きを抑えるように構成されている請求項6に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項8】
前記第2電気回路がスイッチを含む、請求項1または2に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項9】
前記スイッチは、開放時に前記複数の電気ポートの1つ以上を浮動させ、閉じられた際に前記複数の電気ポートの1つ以上を直流電圧に短絡させるように構成されている、請求項8に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項10】
前記スイッチが閉じられた際に前記ダイアフラム(101)の動きが停止する、請求項9に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項11】
前記第2電気回路が増幅器を含む、請求項1または2に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項12】
前記増幅器が、ダイアフラムの動きを感知するように構成され、感知されたダイアフラムの動きに基づいてトランスデューサを抑えるためにフィードバックを利用する、請求項11に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項13】
前記第2電気回路が、ダイアフラムが動いているときに起動する、請求項1~12のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項14】
前記ダイアフラム(101)の動きが既定のしきい値未満のときには、前記第2電気回路は起動しない、請求項1~13のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項15】
前記複数の電気ポートが、前記圧電素子の一方の側面に少なくとも1つのポートを含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項16】
前記複数の電気ポートが、前記圧電素子の他方の側面に少なくとも1つのポートを含む、請求項15に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項17】
前記複数の電気ポートが、2つのポートまたは3つのポートを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサシステム。
【請求項18】
前記複数の電気ポートが、4つのポート、5つのポート、6つのポートまたはその他の任意の整数のポートを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の超音波トランスデューサシステム。
【外国語明細書】