(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166523
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】外科手術ドレープ
(51)【国際特許分類】
A61B 46/00 20160101AFI20231114BHJP
【FI】
A61B46/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023144301
(22)【出願日】2023-09-06
(62)【分割の表示】P 2020507697の分割
【原出願日】2018-08-10
(31)【優先権主張番号】62/543,893
(32)【優先日】2017-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/671,320
(32)【優先日】2018-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】322004636
【氏名又は名称】プロセプト バイオロボティクス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ニコライ アルジュリ
(72)【発明者】
【氏名】スラグ マントリ
(72)【発明者】
【氏名】マット スプリンケル
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ バディア
(72)【発明者】
【氏名】ニシェイ ワンクー
(72)【発明者】
【氏名】マーク ベアレンロット
(72)【発明者】
【氏名】ケビン ステイド
(57)【要約】
【課題】好適な外科手術ドレープを提供すること。
【解決手段】外科手術ドレープは、患者の外科手術処置の間に患者および超音波検査プローブを被覆するために構成される。外科手術ドレープは、天蓋部分を備える第1の部分を備え得る。天蓋部分は、少なくとも部分的に、超音波検査プローブに結合される機械的アームおよび超音波検査プローブの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形されることができ、天蓋部分は、超音波検査プローブが機械的アームによって支持されるとき、超音波検査プローブの近位部分とともに移動するように構成されることができる。第2の部分が、第1の部分に結合されることができ、第2の部分は、患者の胴の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形される。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、その全内容が、参照することによって本明細書に組み込まれる、2017年8月10日に出願され、「Surgical Drape」と題された、米国出願第62/543,893号および2018年5月14日に出願され、「Surgical Drape」と題された、米国出願第62/671,320号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
外科手術システムおよびデバイスが、男性患者に対する泌尿器科手技において使用されている。例えば、男性泌尿器科手技では、経直腸的超音波検査(TRUS)プローブが、尿道の中へのハンドピースの挿入と併せて、患者の直腸の中に挿入され得る。外科手術手技の間、多くの場合、血液または他の体液による汚染から患者を保護するために、デバイスおよび患者の両方を被覆する、または覆うことが、必要である。外科手術ドレープが、患者の身体を被覆するために一般的に使用されるが、滅菌バリアを提供するため、および効果的な流体管理のための従来のドレープおよびシステムは、少なくともいくつかの点で理想的ではない場合がある。例えば、男性泌尿器科外科手術手技のための従来のドレープは、いくつかの外科手術システムおよび経直腸プローブと併用するためにあまり好適ではない場合がある、単純な略平坦形状を有し得、したがって、TRUSプローブまたはTRUSプローブに結合される機械的アームの可動性を妨げ得る。さらに、従来のドレープは、不透明であり得、TRUSプローブの移動の自由を可能にしながら外科手術部位の可視性を可能にしない場合がある。また、従来の外科手術ドレープは、少なくともいくつかの事例において理想的であろうものよりも多くの外科手術流体の蓄積を可能にし得る。いくつかの状況では、ドレープは、それに取り付けられる充填された流体バッグの重量に起因して弛み得る。加えて、ドレープの除去は、例えば、外科手術器具(例えば、カテーテル)が依然として定位置にある、またはカテーテル固着または張力付与デバイスが患者上に留置される泌尿器科手技後に、理想的であろうものよりも困難であり得る。
【0003】
上記に照らして、撮像プローブの動作および移動における干渉または障害を低減させながら、外科手術器具との改良された容易な併用を可能にするドレープを提供することが、望ましいであろう。さらに、改良された流体管理能力を有し、泌尿器科手技の間に尿道と直腸との間の実質的に透明な滅菌バリアとしての役割を果たす外科手術ドレープを提供することが、望ましいであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のいくつかの実施形態は、改良された滅菌ドレープシステムと、外科手術システムおよび患者の一部を覆う、または被覆するための方法とを含む。本明細書に開示されるシステム、装置、および方法は、泌尿器科手技の間に患者および外科手術システムを保護するためのドレープに関する。有利なこととして、本発明のいくつかの実施形態は、外科手術システムの撮像プローブの動作および移動における干渉または障害を低減させながら、外科手術部位の中に挿入される器具の改良された可視性および監視を提供するドレープによって、外科手術システムが保護されることを可能にする。本明細書に開示される実施形態は、改良された流体管理を提供し、泌尿器科外科手術手技の間に流体の減少された蓄積を提供する際に有利であり得る。
【0005】
外科手術ドレープは、経直腸デバイスの近位部分にわたる設置のために構成される天蓋部分を備えてもよく、天蓋部分は、経直腸デバイスの近位部分を受容するようにサイズ決めおよび成形される天蓋を備える。天蓋部分は、経直腸デバイスの上方の滅菌外科手術野を維持しながら、天蓋部分を通した経直腸デバイスの近位部分の操作を可能にするように構成されるバリア材料を含んでもよい。天蓋部分は、下側非滅菌側上に下層容積を画定するように、経直腸デバイスの近位部分を受容するようにサイズ決めおよび成形される、上側滅菌側上の長方形または湾曲突出部等の突出部を備えてもよい。天蓋部分は、堅性を天蓋に追加し、ユーザが、少なくとも部分的に、天蓋の使用を促進するために所望に応じて天蓋を成形することを可能にするために、成形要素を備えてもよい。
【0006】
外科手術ドレープは、患者の胴の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形される胴部分を備えてもよい。ドレープは、患者の尿道への外科手術アクセスを可能にするようにサイズ決めおよび成形される開口部を備えてもよく、開口部は、胴部分と天蓋部分との間に位置し、患者の骨盤部分に対応してもよいが、開口部は、胴部分または天蓋部分、または天蓋部分と胴部分との間に延在するドレープの骨盤部分上に位置することができる。天蓋部分は、経直腸デバイスの近位部分とともに移動するように構成されることができる一方、開口部は、患者上の固定場所に留まる。
【0007】
外科手術ドレープは、天蓋部分および胴部分に接続される容器部分を備えてもよく、容器部分は、天蓋部分、および随意に、胴部分から排出される流体を収集および放出するように構成される。天蓋部分は、流体を開口部および天蓋部分から容器部分に向かって指向するために、突出部の近傍に凹状反転部分を備えてもよい。容器部分は、吸引ポートの上流に多孔質構造を備えてもよく、多孔質構造は、吸引ポートを閉塞し得る患者からの凝血塊および組織の通過を阻止し、生理食塩水および血漿等の外科手術流体を吸引ポートに通過させるようにサイズ決めされたチャネルを備える。容器部分は、開放構成において容器部分を維持するために、補剛要素を備えてもよい。胴部分、天蓋部分、および容器部分はそれぞれ、ドレープが使用に先立つ貯蔵のためのコンパクト滅菌構成と、患者上に留置されるときの延在構成とを備え得るように、可撓性シート材料を含んでもよい。
【0008】
一側面では、患者の外科手術処置の間に患者および経直腸デバイスを被覆するための外科手術ドレープが、提供される。いくつかの実施形態では、ドレープは、少なくとも部分的に、経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形される、天蓋部分であって、ユーザが、天蓋部分を通して経直腸デバイスを操作することを可能にするように構成される、天蓋部分と、天蓋部分に結合される、胴部分であって、患者の胴の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形される、胴部分とを備える。
【0009】
いくつかの実施形態では、天蓋部分および胴部分は、滅菌泌尿器科プローブが患者の尿道の中に挿入され、経直腸プローブが患者の直腸の中に挿入されているとき、患者の尿道と直腸との間の滅菌状態を維持するための滅菌バリア材料を含む。随意に、天蓋部分は、光学透過性滅菌バリア材料を通して経直腸デバイスの近位部分の視認を可能にする光学透過性滅菌バリア材料を含むことができる。さらに、光学透過性材料は、透明材料、透光性材料、半透明材料、または半透光性材料のうちの1つ以上のものを含むことができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、胴部分は、不透明材料を含み、随意に、天蓋部分は、不透明材料を含む。さらに、経直腸デバイスは、経直腸超音波検査(TRUS)プローブまたは大腸内視鏡のうちの1つ以上のものを備えることができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、ドレープの第1の部分は、ドレープの滅菌側に陰茎の一部を延在させ、ドレープの滅菌側から患者の尿道の中に挿入される滅菌外科手術器具を受容するように、外科手術ドレープの非滅菌側から患者の陰茎を受容するようにサイズ決めされた開口部を備えることができ、開口部は、天蓋部分に近接して位置し、随意に、開口部は、天蓋部分に隣接して位置する。加えて、ドレープはさらに、外科手術流体を受容するために、天蓋部分に結合されるシート材料を含む容器部分を備え、容器部分は、容器から液体を排出するための吸引ポートと、吸引ポートの閉塞を阻止するための吸引ポートの上流の多孔質構造とを伴う下側端部を備えることができる。さらに加えて、容器部分は、外科手術流体を受容するために開放構成において容器を維持するための補剛材を備えることができ、随意に、補剛材は、横方向に延在する補剛材を備える。代替として、天蓋部分は、経直腸デバイスの近位部分を受容するようにサイズ決めおよび成形される、ドレープの上側上の突出部分と、容器部分に向かう排出を促進するための反対の曲率を備える、ドレープの上側上の反転部分とを備えることができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、胴部分、天蓋部分、または容器部分は、外科手術流体に不浸透性である材料を含む。さらに、外科手術器具は、外科手術プローブまたは診断プローブのうちの1つ以上のものを備えることができる。なおもさらに、天蓋部分は、経直腸デバイスの視認を可能にすることができ、外科手術器具が患者の尿道の中に挿入されているとき、外科手術器具の滅菌状態を維持する。
【0013】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、天蓋部分を備える第1の部分における開口部に結合されることができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、経直腸デバイスの近位部分が、3次元空間内で移動することを可能にされるように、経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形される3次元空間を備えることができ、随意に、経直腸デバイスは、非制限様式で3次元空間内で移動するように構成される。代替として、3次元空間は、約750cm3~約70,000cm3の範囲内の容積を画定する。さらに代替として、3次元空間は、略長方形形状、湾曲形状を備えることができる、または異なるサイズおよび形状の複数の経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形されることができる。なおもさらに代替として、天蓋部分は、経直腸デバイスの近位部分によって占有される容積よりも大きい容積を備えることができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、約0.25mm~約3mmに及ぶ厚さを有する材料を含むことができる。代替として、材料は、実質的に可撓性であり得る、または材料は、実質的に剛性または非柔軟性であり得る、または材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、または透光性ポリマーフィルムのうちの1つ以上のものを含むことができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、完全延在構成において全容積を備えることができ、自立構成において全容積未満まで圧潰するように構成され、随意に、自立構成は、天蓋部分が下側外周に沿って支持され、少なくとも部分的に、その自重下で圧潰することを可能にされることに対応し、随意に、天蓋部分の全容積は、流体で充填され、天蓋部分の外周の周囲に支持されるときの天蓋部分の容積に対応する。
【0017】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、天蓋部分が経直腸デバイスの近位部分を被覆しているとき、その全容積未満まで圧潰するように構成されることができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、胴部分を備える第2の部分は、第2の部分が弱化材料に沿って分離することを可能にすることによって外科手術ドレープの除去を補助するために、第2の部分の中間線に沿って延在する弱化材料を含み、随意に、弱化材料は、中間線に沿った穿孔、隣接する非弱化材料に対する薄化材料、熱的または化学的弱化材料、または応力を受ける材料のうちの1つ以上のものを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、第2の弱化材料が、患者の尿道に沿って延在するカテーテルを用いて患者に結合される牽引デバイスの基部の周囲の外科手術ドレープの除去を促進するために、中間線を横断する第2の方向に延在し、随意に、第2の弱化材料は、第2の方向に延在する穿孔を備える。
【0020】
いくつかの実施形態では、第2の部分は、外科手術ドレープの除去を補助するために、第2の部分の中間線に沿って延在する穿孔を備える。代替として、第2の部分はさらに、穿孔の上部上および/または下方に配置される材料を備えることができ、該材料は、流体に不浸透性である。さらに代替として、該材料は、穿孔の下方および/または上方から穿孔を被覆するテープを備えることができる。なおもさらに、テープは、穿孔が第1および第2のテープ層の間に挟装されるように、穿孔の上部上の第1のテープ層と、穿孔の下方の第2のテープ層とを備えることができ、随意に、穿孔は、患者の尿道の中に挿入されるカテーテルの挿入またはアクセスを可能にし、随意に、カテーテルは、患者の膀胱から尿を排出するための恥骨上カテーテルを備える。代替として、摺動機構が、穿孔に沿って摺動し、穿孔を開放するように構成されることができ、随意に、摺動機構は、穿孔を解放可能に開放および閉鎖する摺動ダブテール機構を備え、随意に、摺動ダブテール機構は、ジッパを備える。
【0021】
いくつかの実施形態では、容器が、天蓋部分から流体を受容するために、胴部分および天蓋部分に結合されることができる。代替として、天蓋部分は、外科手術流体を容器に向かって指向するための反転部分を備えることができ、随意に、反転部分は、外科手術流体を容器に向かって指向するための凹状上面を備える。代替として、天蓋部分は、天蓋部分が反転構成にあるとき、流体が容器に向かって下向きに流動するように設計されることができる。さらなる代替では、反転構成は、流体が天蓋部分上で蓄積または貯留することを防止することができる。さらなる代替では、反転構成は、流体が容器に向かって下向きに流動することを支援する1つ以上の傾斜面を備えることができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、容器は、開口部を有し、外科手術処置の間に生成される体液、外科手術関連流体、組織、または残滓を含む廃棄物を受容および貯蔵するように構成されることができる。代替として、容器は、外科手術流体に不浸透性である材料を含むことができ、約1cm3~約70,000cm3の範囲内、随意に、約1,000cm3~約10,000cm3の範囲内の貯蔵容積を提供するように構成される。代替として、容器は、外科手術吸引ポートと、容器の吸引ポートの閉塞を阻止するための多孔質構造とを備え、多孔質構造は、外壁上に孔を伴う管、スクリーン、メッシュ、ファブリック、格子、材料のシートに形成される複数の開口、連続気泡フォーム、スポンジ、スクリーン、穿孔付き管類マトリクス、ファブリック、焼結材料、またはチャネルを画定するためにともに保持される粒子のうちの1つ以上のものを備えることができる。代替として、容器は、容器を第2の部分の上側部分に解放可能に取り付け、廃棄物を保持する容器を支持するように構成されるアタッチメントを備えることができる。さらに代替として、アタッチメントは、容器の開口部の2つの側から第2の部分の上側部分に結合されるテザーを備えることができる。代替として、容器は、吸引システムに接続するように構成されるコネクタを容器の底部に備えることができる。代替として、容器は、容器の下部内側に取り付けられるスクリーンを備えることができ、廃棄物は、スクリーンを通過させられ、スクリーンは、組織を収集するように構成される。代替として、容器は、天蓋部分を形成する材料の第1のシートおよび胴部分を形成する第2のシートから分離可能である、材料の第3のシートを含むことができる。代替として、容器および天蓋部分は、同一の材料のシートから形成されることができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、天蓋部分および胴部分は、相互に取外可能に結合されることができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、天蓋部分を備え得る第1の部分は、継合された縁を備える材料のシートを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、材料の単一片から胴部分と一体的に形成されることができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、胴部分に取付可能である別個の材料のシートを含むことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、天蓋部分および胴部分は、一体部品としてともに形成されることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、天蓋部分および胴部分は、一体部品としてともに継合されることができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、胴部分において形成される切り抜きに結合されることができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、胴部分、天蓋部分、または容器部分のうちの1つ以上のものは、胴部分、天蓋部分、または容器部分のうちの1つ以上のものの形状を画定するために金型を用いて成形される熱成形材料を含むことができる。代替として、天蓋部分および胴部分は、熱成形材料の単一のシートから形成されることができ、随意に、天蓋部分は、経直腸デバイスを受容するための天蓋部分を成形するための金型上で熱成形されており、随意に、天蓋部分は、天蓋部分から離れるように流体を偏向するための凸状外面と、経直腸デバイスの近位部分を受容するための凹状内面とを備え、随意に、天蓋部分は、凹状面と凸状面との間に延在する略均一な厚さを備え、随意に、略均一な厚さは、25%以下だけ変動する。
【0031】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、天蓋部分を通した経直腸デバイスの操作を可能にするように構成されることができ、随意に、天蓋部分は、ユーザが、天蓋部分を通して経直腸デバイスの移動を制御することを可能にするように構成される。代替として、天蓋部分は、ユーザが、ユーザの手と経直腸デバイスとの間に配置される天蓋部分を用いて、天蓋部分を通して経直腸デバイスの近位部分を保持および移動させることによって経直腸デバイスを移動させることを可能にするように構成されることができ、天蓋部分は、近位部分とともに移動するように構成される。さらに代替として、天蓋部分は、経直腸デバイスの近位部分とユーザの手との間に配置されることができ、経直腸デバイスの近位部分が第1の位置から第2の位置に移動するとき、第1の位置から第2の位置に移動するように構成され、天蓋部分は、ユーザの手が近位部分を解放すると、少なくとも部分的に、第2の位置から第1の位置に向かって戻るように構成され、随意に、天蓋部分は、近位部分が第2の位置から第1の位置に向かって戻ることを可能にするために、経直腸デバイスの近位部分の容積よりも大きい容積を備え、随意に、第2の位置から第1の位置に向かう戻りの距離は、約1mm~約25mmの範囲内の距離を含む。随意に、天蓋部分の第1の位置に向かう戻りは、ユーザが、経直腸デバイスの近位部分を保持し、経直腸デバイスの近位部分を第2の位置から第3の位置に移動させることを可能にすることができ、随意に、経直腸デバイスの近位部分は、ノブを備え、第1の位置、第2の位置、および第3の位置はそれぞれ、ノブの回転配向に対応する。
【0032】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、少なくとも部分的に、経直腸デバイスに結合される外科手術アームを被覆するようにサイズ決めおよび成形されることができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、天蓋部分は、天蓋部分が外科手術アームおよび経直腸デバイスの近位部分とともに集合的に移動するように、少なくとも経直腸デバイスに結合される外科手術アームおよび経直腸デバイスの近位部分を被覆するように構成されることができる。代替として、天蓋部分は、ユーザが、天蓋部分を通して経直腸デバイスを支持する外科手術アームを操作することを可能にするように構成されることができる。さらに代替として、経直腸デバイスの近位部分は、外科手術アーム上に搭載されることができ、天蓋部分は、経直腸デバイスの遠位部分が患者の中に挿入されているとき、外科手術アームの少なくとも一部および経直腸デバイスの近位部分を被覆するように構成される。代替実施形態では、代替実施形態に詳述されるような外科手術ドレープと、経直腸デバイスと、外科手術アームとを備える装置が、提供されることができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、外科手術ドレープは、滅菌貯蔵容器内でコンパクト構成において貯蔵されるとき、コンパクト構成において約100cm3~約4,000cm3の範囲内の容積を備えることができ、天蓋部分は、外科手術ドレープが拡張展開構成を備えるとき、約750cm3~約70,000cm3の範囲内の容積を備える。代替として、容器部分は、拡張展開構成において約1,000cm3~約40,000cm3の範囲内の容積を備えることができ、随意に、容積は、約1,000cm3~約40,000cm3の範囲内である。
【0035】
いくつかの実施形態では、天蓋部分を備え得る第1の部分または胴部分を備える第2の部分のうちの少なくとも1つは、外科手術ドレープの1つ以上の区分をコンパクト構成から延在構成に展開するように構成される作動要素に動作可能に結合される。代替として、作動要素は、1つ以上のばね要素を備え、1つ以上のばね要素は、ばね鋼を含むことができる。一代替では、外科手術ドレープは、作動要素を備えることができる。一代替では、外科手術ドレープの1つ以上の区分は、天蓋部分を備えることができる。一代替では、コンパクト構成は、略2次元形状を備えることができ、延在構成は、略3次元形状を備える。一代替では、外科手術ドレープは、外科手術ドレープが展開に先立って使用されていないとき、コンパクト構成にあり、患者の外科手術処置のための該外科手術ドレープの使用に先立って、またはその間に延在構成に展開されることができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、外科手術ドレープの第1の部分は、滅菌野または環境の完全性を維持するために、尿道を含む患者の外部器官の周囲を緊締するための調節可能なクロージャを伴う開口部を備えることができ、随意に、器官は、患者の陰茎を含む。一代替では、調節可能なクロージャは、ジッパを備えることができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、外科手術ドレープの第1の部分は、滅菌外科手術野または環境の完全性を維持するために、患者の器官の周囲のドレープの緩い区分を集めて巻着するための接着材料を伴う開口部を備えることができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、外科手術ドレープの第1の部分は、患者の胴または脚を被覆するための材料を含むことができる。一代替では、材料は、自由に懸下するように構成される。一代替では、材料は、胴の周囲または患者の脚またはあぶみの下側に巻着される。一代替では、材料は、ストラップ、テザー、Velcro(登録商標)、および/またはテープを使用して固着される。一代替では、材料は、材料をあぶみの周囲に取り付け、廃棄物を受容および貯蔵するための容器が固着および懸下され得る保持器を形成するための接着剤を備えることができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、ドレープの一部は、患者にわたる、またはその近傍の手術台に取り付けられる支持構造に搭載されることができる。一代替では、ドレープの一部は、ストラップ、テザー、Velcro(登録商標)、および/またはテープを使用して支持構造に搭載される。一代替では、支持構造は、ストラップ、テザー、Velcro(登録商標)、および/またはテープを使用して手術台に取り付けられることができる。一代替では、支持構造は、グラフィカルディスプレイに結合するように構成されることができる、またはそれを備える。一代替では、ドレープの第2の部分は、グラフィカルディスプレイがドレープを通して視認されることを可能にする透明材料を含むことができる。一代替では、第2の部分は、外科手術ドレープを通したグラフィカルディスプレイの視認を可能にする、該透明材料を含む透明窓を備えることができる。一代替では、グラフィカルディスプレイは、タッチスクリーンを備える。一代替では、透明材料は、ユーザが介在層として透明材料を伴うタッチスクリーンと相互作用することが可能であるように、タッチスクリーンと併用するために適合することができる。一代替では、透明材料は、ユーザがグラフィカルディスプレイに接続される1つ以上の入力/出力(I/O)デバイスを手動で操作することを可能にするように、可撓性またはルーズフィット状である。一代替では、1つ以上のI/Oデバイスは、ジョイスティック、マウス、トラックボール、トラックパッド、または3次元カーソルのうちの1つ以上のものを備えることができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、容器は、流体が退出ポートに排出されることを可能にするために、略円錐形漏斗形状を備えることができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、容器は、流体が退出ポートに排出されることを可能にするために、略長方形漏斗形状を備えることができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、容器は、容器の1つ以上の構成を支持するための構造を備えることができる。一代替では、構造は、傾斜プリーツ、略垂直プリーツ、または略水平プリーツを備えることができる。一代替では、傾斜または垂直プリーツは、容器が荷重下で圧潰せず、その形状/形態を変化させることを防止する補剛材としての役割を果たす。一代替では、垂直プリーツは、流体が容器から抽出または排出されている際、空気流が変位された流体を放出することを可能にするように構成されることができる。一代替では、略水平プリーツは、容器が伸縮様式で圧潰構成に圧潰することを可能にするように構成される湾曲プリーツを備えることができる。一代替では、容器は、略平面構成に圧潰可能であり、略水平プリーツを用いて略3次元構成に延在可能である。
【0043】
いくつかの実施形態では、容器は、可撓性、半剛性、または剛性材料を含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、容器は、外科手術ドレープまたはその一部を貯蔵するための包装封入体としての役割を果たすように構成されることができる。一代替では、包装封入体は、外科手術ドレープが使用に先立ってその元々の状態にあり得るとき、外科手術ドレープまたはその一部を貯蔵するために使用される。一代替では、包装封入体は、外科手術ドレープが使用された後、後続処理のために外科手術ドレープまたはその一部を貯蔵するために使用されることができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、容器は、機械的結合具または接着テープを含む取付手段を使用してユーザの手術着に取付可能であり得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、容器は、ユーザの首の上または周囲に装着されるように構成されるホルタ構造に結合されることができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、容器は、容器の構造形態を維持するために、1つ以上の柔軟な補剛要素を備えることができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、第1の部分または第2の部分のうちの少なくとも1つは、少なくとも第1の部分または第2の部分の構成を支持する1つ以上のフレーム構造を備えることができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、容器は、流体流動および空気変位を維持するために一体型穿孔付き管類マトリクスを備えることができ、随意に、穿孔付き管類マトリクスは、拡張外形構成において容器を維持するための堅性を備える。一代替では、穿孔付き管類マトリクスは、排出/吸引ポートに接続される。一代替では、穿孔付き管類マトリクスは、1つ以上の流体チャネルを備える。一代替では、1つ以上の流体チャネルは、フィルタスクリーンの下でドレープの複数の表面に沿って約5cm~約40cmの長さにわたって延在する。
【0050】
いくつかの実施形態では、容器は、(1)吸引が流体に作用するための非遮断可能通路を提供することによって、または(2)材料が真空ポートにわたって折畳し、真空ポートを遮断することを防止する機構を提供することによって、容器からの流体の十分な吸引を確実にするように設計されることができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、容器は、巻き上げられたドレープ材料から形成される巻き上げ管様面積を備えることができ、該巻き上げ管様面積は、流体流動および空気変位を維持するために、排出/吸引ポートに接続される。
【0052】
いくつかの実施形態では、容器は、ユーザへの流体飛散を防止するように位置付けられる展開可能フラップを備えることができる。一代替では、展開可能フラップは、外科手術ドレープの外側に延在する非滅菌部分を備えることができる。一代替では、展開可能フラップは、自己支持半円筒形形状または形態を備えることができる。一代替では、展開可能フラップは、位置において調節可能である補剛構造を備えることができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、容器は、灌注または吸引ポンプから、またはスクリーンの上方または下方の排出ラインから流体を受け取るための1つ以上のポートを備えることができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、1つ以上のポートは、開口部、開口、開窓、接続特徴、またはシールフランジを備えることができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、容器は、容器から延在する1つ以上の押出部分を備えることができる。一代替では、1つ以上の押出部分は、内側滅菌面と、外部非滅菌面とを備えることができる。一代替では、外部非滅菌面は、外科手術アームを備える支持構造の設置のための作業空間を提供する。一代替では、外部非滅菌面は、手袋をしていない手が、経直腸デバイスの操作のために内側滅菌面内に画定される滅菌空間にアクセスすることを可能にする。
【0056】
いくつかの実施形態では、容器は、スクリーンを備えることができる。一代替では、スクリーンは、容器の内側下部部分に結合されることができる。一代替では、スクリーンは、分析または処理のために組織または固体サンプルを収集および輸送するために取外可能であり得る。一代替では、スクリーンは、流体に不浸透性である材料を含むことができる。一代替では、材料は、スクリーンの縁または側に沿って提供されることができる。一代替では、スクリーンは、貯蔵または輸送のためにサンプルを固着させるための閉鎖要素を備えることができる。一代替では、閉鎖要素は、ジッパ、ジップロック(登録商標)、接着シール、引きひも、クリップ、または弾性または共形化可能ワイヤを備えることができる。一代替では、スクリーンは、組織分析のための撮像モダリティと適合する透明領域を備えることができる。一代替では、スクリーンは、透明領域を通した可視化を可能にするために、縁または側に沿って容器から除去可能であり得る。一代替では、スクリーンは、患者についての情報を表示するための面積を備えることができる。一代替では、面積は、患者についての情報を含有する事前印刷された標識をその上に受容するように構成されることができる。一代替では、面積は、ユーザがその上に書き込むことを可能にするように構成されることができる。一代替では、面積は、事前印刷された情報または臨床医注記を表示するための複数の部分面積を備えることができる。一代替では、スクリーンは、容器の圧潰とともに折畳するように構成されることができる。一代替では、スクリーンの折畳は、排出/吸引ポートへの空気流を可能にするように構成されることができる。一代替では、スクリーンは、インターリーブ様式で折畳するように構成されることができる。一代替では、スクリーンは、凝血塊または無傷組織の捕捉を可能にするようにサイズ決めまたは成形される孔を備えることができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、ドレープは、1つ以上の標識を備えることができる。一代替では、1つ以上の標識は、ドレープを使用するための説明書と、以下のうちの1つ以上のもの、すなわち、1つ以上のアクセスポート孔の場所、1つ以上の穿孔の場所、1つ以上の取付点の場所、ドレープの区分が取り外され得る面積、患者上へのドレープの留置、手術台に対するドレープの場所、手術台へのドレープの取付、手術台の近位の1つ以上の支持構造に対するドレープの場所、または1つ以上の支持構造へのドレープの取付に関する情報とを含むことができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、ドレープは、ドレープの外側の非滅菌作業空間からのユーザの非滅菌手が、ドレープの真下の滅菌野を汚染することなく経直腸デバイスまたは外科手術アームにアクセスし、それを操作することを可能にするために、少なくとも第1の部分または第2の部分において過剰な材料を含むことができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、天蓋部分を備える第1の部分を提供するステップと、経直腸デバイスが外科手術アームによって支持されるとき、天蓋部分が経直腸デバイスの近位部分とともに移動することが可能であるように、少なくとも部分的に、経直腸デバイスに結合される外科手術アームおよび経直腸デバイスの近位部分を被覆するステップと、第2の部分が患者の胴の少なくとも一部を被覆するように、第2の部分を第1の部分に結合するステップとを含み得る、外科手術ドレープを使用する方法が、提供されることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、患者の外科手術処置の間に患者および経直腸デバイスを被覆するための外科手術ドレープは、患者の外科手術処置の間に経直腸デバイスの視覚視認を可能にする、第1の部分と、第1の部分に結合される、第2の部分であって、該第2の部分は、患者の胴の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形され、患者からの外科手術ドレープの除去を補助するために、第2の部分の中間線に沿って延在する穿孔を備える、第2の部分とを提供される。一代替では、第1の部分は、天蓋部分を備えることができ、天蓋部分は、少なくとも部分的に、経直腸デバイスに結合される外科手術アームおよび経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形され、天蓋部分は、経直腸デバイスが外科手術アームによって支持されるとき、経直腸デバイスの近位部分とともに移動するように構成される。一代替では、ドレープの第1の部分は、患者の尿道の中に挿入される外科手術プローブを受容するようにサイズ決めされた開口部を備えることができ、開口部は、天蓋部分に隣接して位置する。一代替では、第1の部分は、第1の部分を通した経直腸デバイスの視認を可能にし、外科手術プローブが患者の尿道の中に挿入されているとき、外科手術プローブの滅菌状態を維持する。一代替では、第2の部分の穿孔は、開口部まで延在する。一代替では、天蓋部分は、経直腸デバイスが3次元空間内で非制限様式で移動することを可能にされるように、経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形される3次元空間を備えることができる。一代替では、天蓋部分は、経直腸デバイスの近位部分によって占有される容積よりも大きい容積を備えることができる。一代替では、天蓋部分の容積は、経直腸デバイスの近位部分によって占有される容積の少なくとも2倍の大さであり得る。一代替では、天蓋部分は、約0.25mm~約3mmに及ぶ厚さを有する薄い可撓性材料を含むことができる。一代替では、天蓋部分は、自立構成においてその全容積未満まで圧潰するように構成されることができる。一代替では、天蓋部分は、天蓋部分が経直腸デバイスの近位部分を被覆し得るとき、その全容積未満まで圧潰するように構成されることができる。一代替では、3次元空間は、約750cm3~約70,000cm3の範囲内の容積を画定することができる。一代替では、3次元空間は、略長方形形状を備えることができる。一代替では、3次元空間は、異なるサイズおよび形状の複数の経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形されることができる。一代替では、天蓋部分は、天蓋部分が外科手術アームおよび経直腸デバイスの近位部分とともに集合的に移動するように、少なくとも経直腸デバイスに結合される外科手術アームまたは経直腸デバイスの近位部分の周囲で巻着するように構成されることができる。一代替では、第1の部分および第2の部分は、相互に取外可能に結合されることができる。一代替では、第1の部分および第2の部分は、一体部品としてともに形成されることができる。一代替では、第1の部分および第2の部分は、一体部品としてともに縫付されることができる。一代替では、第1の部分は、第2の部分において形成される切り抜きに結合されることができる。一代替では、開口部を有し、外科手術処置の間に生成される廃棄物を受容および貯蔵するように構成される容器が、提供されることができる。一代替では、容器は、容器を第2の部分の上側部分に解放可能に取り付け、廃棄物を保持する容器を支持するように構成されるアタッチメントを備えることができる。一代替では、アタッチメントは、容器の開口部の2つの側から第2の部分の上側部分に結合されるテザーを備えることができる。一代替では、容器は、吸引システムに接続するように構成されるコネクタを容器の底部に備えることができる。一代替では、容器は、容器の下部内側に取り付けられるスクリーンを備えることができ、廃棄物は、スクリーンを通過させられ、スクリーンは、組織を収集するように構成される。一代替では、容器部分は、天蓋部分を形成する材料の第2のシートから分離可能である、材料の第3のシートを含むことができる。一代替では、材料の第2のシートは、液体に不浸透性であり得る。一代替では、容器および天蓋部分は、同一の材料のシートから形成されることができる。一代替では、第2の部分は、液体に不浸透性である材料の第1のシートを含むことができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、装置が、外科手術ドレープと、経直腸デバイスとを備える。
【0062】
いくつかの実施形態では、患者の外科手術処置の間に経直腸デバイスの視覚視認を可能にするために、第1の部分を提供するステップと、第2の部分が患者の胴の少なくとも一部を被覆するように、第2の部分を第1の部分に結合するステップと、外科手術処置の間またはその後に患者からの外科手術ドレープの除去を補助するために、第2の部分の中間線に沿って延在する穿孔を使用するステップとを含む、外科手術ドレープを使用する方法が、提供されることができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、患者の外科手術処置の間に患者および経直腸デバイスを被覆するための外科手術ドレープが、提供される。ドレープは、患者の中に挿入される経直腸デバイスの視覚視認を可能にする第1の部分と、外科手術処置の間に生成される廃棄物を受容および貯蔵するために、第1の部分に結合される容器部分であって、容器を外科手術ドレープの上側部分に解放可能に取り付け、廃棄物を保持する容器を支持するためのアタッチメントを備える、容器部分とを備えることができる。一代替では、アタッチメントは、容器の開口部の2つの側から外科手術ドレープの第2の部分の上側部分に結合されるテザーを備えることができる。一代替では、テザーは、手術台、ベッド横板、外科手術アーム、または医師に結合されることができる。一代替では、アタッチメントは、手術台の一方の側に取り付けられるように構成されるUリングデバイスを備えることができる。一代替では、第2の部分は、不透明である材料の第2のシートを含むことができる。一代替では、第2の部分は、透光性である材料の第2のシートを含むことができる。一代替では、第2の部分は、患者の胴の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形されることができる。一代替では、テザーは、接着タブと、ストラップとを備えることができ、したがって、ストラップは、患者の胴または脚の周囲に巻着され、接着タブによって固着される。一代替では、テザーは、患者の胴または脚を被覆する第2の部分の外面にわたって巻着されることができる。一代替では、容器は、廃棄物を排出するための排出孔を備えることができる。一代替では、容器は、吸引システムに接続するように構成されるコネクタを容器の底部に備えることができる。一代替では、コネクタは、シールフランジを伴う退出ポートを備えることができる。一代替では、容器は、容器の下部内側に取り付けられるスクリーンを備えることができ、廃棄物は、スクリーンを通過させられ、スクリーンは、組織を収集するように構成される。一代替では、容器は、第1の部分を形成する材料の第1のシートから分離可能である材料の第3のシートを含むことができる。一代替では、材料の第3のシートは、液体に不浸透性であり得る。一代替では、材料の第3のシートは、透光性材料を含むことができる。一代替では、材料の第1のシートは、液体に不浸透性であり得る。一代替では、容器は、第1の部分に取外可能に結合されることができる。一代替では、容器は、第1の部分の天蓋部分の下方にあり得る。一代替では、第1の部分は、透光性材料を含むことができ、容器および第1の部分は、同一の材料のシートから形成される。
【0064】
いくつかの実施形態では、患者の外科手術処置の間に経直腸デバイスの視覚視認を可能にするために、第1の部分を提供するステップと、外科手術ドレープの容器部分を外科手術ドレープの上側部分に取り付け、廃棄物を保持する容器を支持するステップと、容器部分によって廃棄物を受容および貯蔵するステップとを含み得る、外科手術ドレープを使用する方法が、提供される。
【0065】
いくつかの実施形態では、患者の足または脚のうちの1つ以上のものを被覆するように構成される外科手術ドレープの第2の部分を備え得る、方法または外科手術ドレープが、提供されることができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、ドレープの第2の部分は、患者からの外科手術ドレープの除去を補助するために、第2の部分の中間線に沿って延在する、またはそれに対する任意の角度またはオフセットにおける穿孔を備える。
【0067】
いくつかの実施形態では、外科手術ドレープは、患者の足または脚のうちの1つ以上のものを被覆するように構成される。
(参照による組み込み)
【0068】
本明細書に言及される全ての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が、具体的かつ個別に参照することによって組み込まれると示される場合と同程度が、参照することによって本明細書に組み込まれる。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
患者の外科手術処置の間に前記患者および経直腸デバイスを被覆するための外科手術ドレープであって、前記ドレープは、
天蓋部分であって、前記天蓋部分は、少なくとも部分的に、前記経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形され、前記天蓋部分は、ユーザが、前記天蓋部分を通して前記経直腸デバイスを操作することを可能にするように構成される、天蓋部分と、
胴部分であって、前記胴部分は、前記天蓋部分に結合され、前記胴部分は、前記患者の胴の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形される、胴部分と
を備える、ドレープ。
(項目2)
前記天蓋部分および前記胴部分は、滅菌泌尿器科プローブが前記患者の尿道の中に挿入され、前記経直腸プローブが前記患者の直腸の中に挿入されているとき、前記患者の尿道と直腸との間の滅菌状態を維持するための滅菌バリア材料を含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目3)
前記天蓋部分は、光学透過性滅菌バリア材料を含み、前記光学透過性滅菌バリア材料は、前記光学透過性滅菌バリア材料を通して前記経直腸デバイスの近位部分の視認を可能にする、項目2に記載の外科手術ドレープ。
(項目4)
前記光学透過性材料は、透明材料、透光性材料、半透明材料、または半透光性材料のうちの1つ以上のものを含む、項目3に記載の外科手術ドレープ。
(項目5)
前記胴部分は、不透明材料を含み、随意に、前記天蓋部分は、不透明材料を含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目6)
前記経直腸デバイスは、経直腸超音波検査(TRUS)プローブまたは大腸内視鏡のうちの1つ以上のものを備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目7)
前記ドレープの第1の部分は、前記ドレープの滅菌側から前記患者の尿道の中に挿入される滅菌外科手術器具を受容するために、前記ドレープの滅菌側に陰茎の一部を延在させるように、前記外科手術ドレープの非滅菌側から前記患者の陰茎を受容するようにサイズ決めされた開口部を備え、前記開口部は、前記天蓋部分に近接して位置し、随意に、前記開口部は、前記天蓋部分に隣接して位置する、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目8)
外科手術流体を受容するために、前記天蓋部分に結合されるシート材料を含む容器部分をさらに備え、前記容器部分は、前記容器から液体を排出するための吸引ポートと、前記吸引ポートの閉塞を阻止するための前記吸引ポートの上流の多孔質構造とを伴う下側端部を備える、項目7に記載の外科手術ドレープ。
(項目9)
前記容器部分は、前記外科手術流体を受容するために開放構成において前記容器を維持するための補剛材を備え、随意に、前記補剛材は、横方向に延在する補剛材を備える、項目8に記載の外科手術ドレープ。
(項目10)
前記天蓋部分は、前記経直腸デバイスの近位部分を受容するようにサイズ決めおよび成形される前記ドレープの上側上の突出部分と、前記容器部分に向かう排出を促進するための反対の曲率を備える前記ドレープの上側上の反転部分とを備える、項目8に記載の外科手術ドレープ。
(項目11)
前記容器部分の前記胴部分、前記天蓋部分は、外科手術流体に不浸透性である材料を含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目12)
前記外科手術器具は、外科手術プローブまたは診断プローブのうちの1つ以上のものを備える、項目7に記載の外科手術ドレープ。
(項目13)
前記天蓋部分は、前記経直腸デバイスの視認を可能にし、前記外科手術器具が前記患者の尿道の中に挿入されているとき、前記外科手術器具の滅菌状態を維持する、項目7に記載の外科手術ドレープ。
(項目14)
前記天蓋部分は、前記天蓋部分を備える第1の部分における開口部に結合される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目15)
前記天蓋部分は、3次元空間を備え、前記3次元空間は、前記経直腸デバイスの近位部分が、前記3次元空間内で移動することを可能にされるように、前記経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形され、随意に、前記経直腸デバイスは、非制限様式で前記3次元空間内で移動するように構成される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目16)
前記3次元空間は、約750cm3~約70,000cm3の範囲内の容積を画定する、項目15に記載の外科手術ドレープ。
(項目17)
前記3次元空間は、略長方形形状を備える、項目15に記載の外科手術ドレープ。
(項目18)
前記3次元空間は、湾曲形状を備える、項目15に記載の外科手術ドレープ。
(項目19)
前記3次元空間は、異なるサイズおよび形状の複数の経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形される、項目15に記載の外科手術ドレープ。
(項目20)
前記天蓋部分は、前記経直腸デバイスの近位部分によって占有される容積よりも大きい容積を備える、項目15に記載の外科手術ドレープ。
(項目21)
前記天蓋部分は、約0.05~約3mm、随意に、約0.25mm~約3mmに及ぶ厚さを有する材料を含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目22)
前記材料は、実質的に可撓性である、項目21に記載の外科手術ドレープ。
(項目23)
前記材料は、実質的に剛性または非柔軟性である、項目21に記載の外科手術ドレープ。
(項目24)
前記材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、または透光性ポリマーフィルムのうちの1つ以上のものを含む、項目21に記載の外科手術ドレープ。
(項目25)
前記天蓋部分は、完全延在構成において全容積を備え、自立構成において前記全容積未満まで圧潰するように構成され、随意に、前記自立構成は、前記天蓋部分が下側外周に沿って支持され、少なくとも部分的に、その自重下で圧潰することを可能にされることに対応し、随意に、前記天蓋部分の全容積は、流体で充填され、前記天蓋部分の外周の周囲に支持されるときの前記天蓋部分の容積に対応する、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目26)
前記天蓋部分は、前記天蓋部分が前記経直腸デバイスの近位部分を被覆しているとき、その全容積未満まで圧潰するように構成される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目27)
前記胴部分を備える第2の部分は、前記第2の部分が弱化材料に沿って分離することを可能にすることによって前記外科手術ドレープの除去を補助するために、前記第2の部分の中間線に対する角度またオフセットに沿って延在する前記弱化材料を含み、随意に、前記弱化材料は、前記中間線に沿った穿孔、隣接する非弱化材料に対する薄化材料、熱的または化学的弱化材料、または応力を受ける材料のうちの1つ以上のものを含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目28)
前記患者の尿道に沿って延在するカテーテルを用いて前記患者に結合される牽引デバイスの基部の周囲の前記外科手術ドレープの除去を促進するために、前記中間線を横断する第2の方向に延在する第2の弱化材料をさらに備え、随意に、前記第2の弱化材料は、前記第2の方向に延在する穿孔を備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目29)
前記第2の部分は、前記外科手術ドレープの除去を補助するために、前記第2の部分の中間線に対する角度またはオフセットに沿って延在する穿孔を備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目30)
前記第2の部分はさらに、前記穿孔の上部上および/または下方に配置される材料を備え、前記材料は、流体に不浸透性である、項目29に記載の外科手術ドレープ。
(項目31)
前記材料は、前記穿孔の下方および/または上方から前記穿孔を被覆するテープを備える、項目30に記載の外科手術ドレープ。
(項目32)
前記テープは、前記穿孔が第1および第2のテープ層の間に挟装されるように、前記穿孔の上部上の前記第1のテープ層と、前記穿孔の下方の前記第2のテープ層とを備え、随意に、前記穿孔は、前記患者の尿道の中に挿入されるカテーテルの挿入またはアクセスを可能にし、随意に、前記カテーテルは、前記患者の膀胱から尿を排出するための恥骨上カテーテルを備える、項目31に記載の外科手術ドレープ。
(項目33)
前記穿孔に沿って摺動し、前記穿孔を開放するように構成される摺動機構をさらに備え、随意に、前記摺動機構は、前記穿孔を解放可能に開放および閉鎖する摺動ダブテール機構を備え、随意に、前記摺動ダブテール機構は、ジッパを備える、項目29に記載の外科手術ドレープ。
(項目34)
前記天蓋部分から流体を受容するために、前記胴部分および前記天蓋部分に結合される容器をさらに備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目35)
前記天蓋部分は、外科手術流体を前記容器に向かって指向するための反転部分を備え、随意に、前記反転部分は、外科手術流体を前記容器に向かって指向するための凹状上面を備える、項目34に記載の外科手術ドレープ。
(項目36)
前記天蓋部分は、前記天蓋部分が反転構成にあるとき、流体が前記容器に向かって下向きに流動するように設計される、項目34に記載の外科手術ドレープ。
(項目37)
前記反転構成は、前記流体が前記天蓋部分上で蓄積または貯留することを防止する、項目36に記載の外科手術ドレープ。
(項目38)
前記反転構成は、前記流体が前記容器に向かって下向きに流動することを支援する1つ以上の傾斜面を備える、項目36に記載の外科手術ドレープ。
(項目39)
開口部を有する容器であって、前記外科手術処置の間に生成される体液、外科手術関連流体、組織、または残滓を含む廃棄物を受容および貯蔵するように構成される容器をさらに備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目40)
前記容器は、外科手術流体に不浸透性である材料を含み、約1cm3~約70,000cm3の範囲内、随意に、約1,000cm3~約10,000cm3の範囲内の貯蔵容積を提供するように構成される、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目41)
前記容器は、外科手術吸引ポートと、前記容器の吸引ポートの閉塞を阻止するための多孔質構造とを備え、前記多孔質構造は、外壁上に孔を伴う管、スクリーン、メッシュ、ファブリック、格子、材料のシートに形成される複数の開口、連続気泡フォーム、スポンジ、スクリーン、穿孔付き管類マトリクス、ファブリック、焼結材料、またはチャネルを画定するためにともに保持される粒子のうちの1つ以上のものを備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目42)
前記容器は、前記容器を前記第2の部分の上側部分に解放可能に取り付け、前記廃棄物を保持する前記容器を支持するように構成されるアタッチメントを備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目43)
前記アタッチメントは、前記容器の開口部の2つの側から前記第2の部分の上側部分に結合されるテザーを備える、項目42に記載の外科手術ドレープ。
(項目44)
前記容器は、吸引システムに接続するように構成されるコネクタを前記容器の底部に備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目45)
前記容器は、前記容器の下部内側に取り付けられるスクリーンを備え、前記廃棄物は、前記スクリーンを通過させられ、前記スクリーンは、前記組織を収集するように構成される、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目46)
前記容器は、前記天蓋部分を形成する材料の第1のシートおよび前記胴部分を形成する第2のシートから分離可能である材料の第3のシートを含む、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目47)
前記容器および前記天蓋部分は、同一の材料のシートから形成される、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目48)
前記天蓋部分および前記胴部分は、相互に取外可能に結合される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目49)
前記天蓋部分を備える第1の部分は、継合された縁を備える材料のシートを含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目50)
前記天蓋部分は、材料の単一片から前記胴部分と一体的に形成される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目51)
前記天蓋部分は、前記胴部分に取付可能である別個の材料のシートを含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目52)
前記天蓋部分および前記胴部分は、一体部品としてともに形成される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目53)
前記天蓋部分および前記胴部分は、一体部品としてともに継合される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目54)
前記天蓋部分は、前記胴部分において形成される切り抜きに結合される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目55)
前記胴部分、前記天蓋部分、または容器部分のうちの1つ以上のものは、前記胴部分、前記天蓋部分、または前記容器部分のうちの1つ以上のものの形状を画定するために金型を用いて成形される熱成形材料を含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目56)
前記天蓋部分および前記胴部分は、熱成形材料の単一のシートから形成されており、随意に、前記天蓋部分は、前記経直腸デバイスを受容するための前記天蓋部分を成形するための金型上で熱成形されており、随意に、前記天蓋部分は、前記天蓋部分から離れるように流体を偏向するための凸状外面と、前記経直腸デバイスの近位部分を受容するための凹状内面とを備え、随意に、前記天蓋部分は、前記凹状面と前記凸状面との間に延在する略均一な厚さを備え、随意に、前記略均一な厚さは、25%以下だけ変動する、項目55に記載の外科手術ドレープ。
(項目57)
前記天蓋部分は、前記天蓋部分を通した前記経直腸デバイスの操作を可能にするように構成され、随意に、前記天蓋部分は、前記ユーザが、前記天蓋部分を通して前記経直腸デバイスの移動を制御することを可能にするように構成される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目58)
前記天蓋部分は、前記ユーザが、前記ユーザの手と前記経直腸デバイスとの間に配置される前記天蓋部分を用いて、前記天蓋部分を通して前記経直腸デバイスの近位部分を保持および移動させることによって前記経直腸デバイスを移動させることを可能にするように構成され、前記天蓋部分は、前記近位部分とともに移動するように構成される、項目57に記載の外科手術ドレープ。
(項目59)
前記経直腸デバイスの近位部分と前記ユーザの手との間に配置される前記天蓋部分は、前記経直腸デバイスの近位部分が第1の位置から第2の位置に移動するとき、第1の位置から第2の位置に移動するように構成され、前記天蓋部分は、前記ユーザの手が前記近位部分を解放すると、少なくとも部分的に、前記第2の位置から前記第1の位置に向かって戻るように構成され、随意に、前記天蓋部分は、前記近位部分が前記第2の位置から前記第1の位置に向かって戻ることを可能にするために、前記経直腸デバイスの近位部分の容積よりも大きい容積を備え、随意に、前記第2の位置から前記第1の位置に向かう戻りの距離は、約1mm~約25mmの範囲内の距離を含む、項目58に記載の外科手術ドレープ。
(項目60)
前記天蓋部分の前記第1の位置に向かう戻りは、前記ユーザが、前記経直腸デバイスの近位部分を保持し、前記経直腸デバイスの近位部分を前記第2の位置から第3の位置に移動させることを可能にし、随意に、前記経直腸デバイスの近位部分は、ノブを備え、前記第1の位置、前記第2の位置、および前記第3の位置はそれぞれ、前記ノブの回転配向に対応する、項目59に記載の外科手術ドレープ。
(項目61)
前記天蓋部分は、少なくとも部分的に、前記経直腸デバイスに結合される外科手術アームを被覆するようにサイズ決めおよび成形される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目62)
前記天蓋部分は、前記天蓋部分が前記外科手術アームおよび前記経直腸デバイスの近位部分とともに集合的に移動するように、少なくとも前記経直腸デバイスに結合される外科手術アームおよび前記経直腸デバイスの近位部分を被覆するように構成される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目63)
前記天蓋部分は、前記ユーザが、前記天蓋部分を通して前記経直腸デバイスを支持する前記外科手術アームを操作することを可能にするように構成される、項目62に記載の外科手術ドレープ。
(項目64)
前記経直腸デバイスの近位部分は、前記外科手術アーム上に搭載され、前記天蓋部分は、前記経直腸デバイスの遠位部分が前記患者の中に挿入されているとき、前記外科手術アームの少なくとも一部および前記経直腸デバイスの近位部分を被覆するように構成される、項目63に記載の外科手術ドレープ。
(項目65)
項目62に記載の前記外科手術ドレープ、前記経直腸デバイス、および前記外科手術アームを備える、装置。
(項目66)
前記外科手術ドレープは、滅菌貯蔵容器内でコンパクト構成において貯蔵されるとき、コンパクト構成において約100cm3~約4,000cm3の範囲内の容積を備え、前記天蓋部分は、前記外科手術ドレープが拡張展開構成を備えるとき、約750cm3~約70,000cm3の範囲内の容積を備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目67)
前記容器部分は、前記拡張展開構成において、約1,000cm3~約40,000cm3の範囲内の容積を備え、随意に、前記容積は、約1,000cm3~約40,000cm3の範囲内である、項目66に記載の外科手術ドレープ。
(項目68)
前記天蓋部分を備える第1の部分または前記胴部分を備える第2の部分のうちの少なくとも1つは、前記外科手術ドレープの1つ以上の区分をコンパクト構成から延在構成に展開するように構成される作動要素に動作可能に結合される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目69)
前記作動要素は、1つ以上のばね要素を備える、項目68に記載の外科手術ドレープ。
(項目70)
前記1つ以上のばね要素は、ばね鋼を含む、項目68に記載の外科手術ドレープ。
(項目71)
前記外科手術ドレープは、前記作動要素を備える、項目68に記載の外科手術ドレープ。
(項目72)
前記外科手術ドレープの1つ以上の区分は、前記天蓋部分を備える、項目68に記載の外科手術ドレープ。
(項目73)
前記コンパクト構成は、略2次元形状を備え、前記延在構成は、略3次元形状を備える、項目68に記載の外科手術ドレープ。
(項目74)
前記外科手術ドレープは、前記外科手術ドレープが展開に先立って使用されていないとき、前記コンパクト構成にあり、前記患者の外科手術処置のための前記外科手術ドレープの使用に先立って、またはその間に前記延在構成に展開される、項目68に記載の外科手術ドレープ。
(項目75)
前記外科手術ドレープの第1の部分は、滅菌野または環境の完全性を維持するために、尿道を含む前記患者の外部器官の周囲を緊締するための調節可能なクロージャを伴う開口部を備え、随意に、前記器官は、前記患者の陰茎を含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目76)
前記調節可能なクロージャは、ジッパを備える、項目75に記載の外科手術ドレープ。
(項目77)
前記外科手術ドレープの第1の部分は、滅菌外科手術野または環境の完全性を維持するために、前記患者の器官の周囲の前記ドレープの緩い区分を集めて巻着するための接着材料を伴う開口部を備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目78)
前記外科手術ドレープの第1の部分は、前記患者の胴または脚を被覆するための材料を含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目79)
前記材料は、自由に懸下するように構成される、項目78に記載の外科手術ドレープ。
(項目80)
前記材料は、前記胴の周囲または前記患者の脚またはあぶみの下側に巻着される、項目78に記載の外科手術ドレープ。
(項目81)
前記材料は、ストラップ、テザー、Velcro(登録商標)、および/またはテープを使用して固着される、項目80に記載の外科手術ドレープ。
(項目82)
前記材料は、前記材料を前記あぶみの周囲に取り付け、廃棄物を受容および貯蔵するための容器が固着および懸下され得る保持器を形成するための接着剤を備える、項目80に記載の外科手術ドレープ。
(項目83)
前記ドレープの一部は、前記患者にわたる、またはその近傍の手術台に取り付けられる支持構造に搭載される、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目84)
前記ドレープの一部は、ストラップ、テザー、Velcro(登録商標)、および/またはテープを使用して前記支持構造に搭載される、項目83に記載の外科手術ドレープ。
(項目85)
前記支持構造は、ストラップ、テザー、Velcro(登録商標)、および/またはテープを使用して前記手術台に取り付けられる、項目83に記載の外科手術ドレープ。
(項目86)
前記支持構造は、グラフィカルディスプレイに結合するように構成される、またはそれを備える、項目83に記載の外科手術ドレープ。
(項目87)
前記ドレープの第2の部分は、前記グラフィカルディスプレイが前記ドレープを通して視認されることを可能にする透明材料を含み、随意に、前記透明材料は、前記グラフィカルディスプレイに取り付けられるように構成される、項目86に記載の外科手術ドレープ。
(項目88)
前記第2の部分は、前記外科手術ドレープを通した、またはその中の前記グラフィカルディスプレイの視認および貯蔵を可能にする前記透明材料を含む透明窓を備える、項目87に記載の外科手術ドレープ。
(項目89)
前記グラフィカルディスプレイは、タッチスクリーンを備える、項目87に記載の外科手術ドレープ。
(項目90)
前記透明材料は、ユーザが介在層として前記透明材料を伴う前記タッチスクリーンと相互作用することが可能であるように、前記タッチスクリーンと併用するために適合する、項目89に記載の外科手術ドレープ。
(項目91)
前記透明材料は、ユーザが前記グラフィカルディスプレイに接続される1つ以上の入力/出力(I/O)デバイスを手動で操作することを可能にするように、可撓性またはルーズフィット状である、項目87に記載の外科手術ドレープ。
(項目92)
前記1つ以上のI/Oデバイスは、ジョイスティック、マウス、トラックボール、トラックパッド、または3次元カーソルのうちの1つ以上のものを備える、項目91に記載の外科手術ドレープ。
(項目93)
前記容器は、流体が退出ポートに排出されることを可能にするために、略円錐形漏斗形状を備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目94)
前記容器は、流体が退出ポートに排出されることを可能にするために、略長方形漏斗形状を備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目95)
前記容器は、前記容器の1つ以上の構成を支持するための構造を備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目96)
前記構造は、傾斜プリーツ、略垂直プリーツ、または略水平プリーツを備える、項目95に記載の外科手術ドレープ。
(項目97)
前記傾斜または垂直プリーツは、前記容器が荷重下で圧潰し、その形状/形態を変化させることを防止する補剛材としての役割を果たす、項目96に記載の外科手術ドレープ。
(項目98)
前記垂直プリーツは、流体が前記容器から抽出または排出されている際、空気流が前記変位された流体を放出することを可能にするように構成される、項目96に記載の外科手術ドレープ。
(項目99)
前記略水平プリーツは、前記容器が伸縮様式で圧潰構成に圧潰することを可能にするように構成される湾曲プリーツを備える、項目96に記載の外科手術ドレープ。
(項目100)
前記容器は、略平面構成に圧潰可能であり、前記略水平プリーツを用いて略3次元構成に延在可能である、項目99に記載の外科手術ドレープ。
(項目101)
前記容器は、可撓性、半剛性、または剛性材料を含む、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目102)
前記容器は、前記外科手術ドレープまたはその一部を貯蔵するための包装封入体としての役割を果たすように構成される、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目103)
前記包装封入体は、前記外科手術ドレープが使用に先立ってその元々の状態にあるとき、前記外科手術ドレープまたはその一部を貯蔵するために使用される、項目102に記載の外科手術ドレープ。
(項目104)
前記包装封入体は、前記外科手術ドレープが使用された後、後続処理のために前記外科手術ドレープまたはその一部を貯蔵するために使用される、項目102に記載の外科手術ドレープ。
(項目105)
前記容器は、機械的結合具または接着テープを含む取付手段を使用してユーザの手術着に取付可能である、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目106)
前記容器は、ユーザの首の上または周囲に装着されるように構成されるホルタ構造に結合される、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目107)
前記容器は、前記容器の構造形態を維持するために、1つ以上の柔軟な補剛要素を備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目108)
前記第1の部分または前記第2の部分のうちの少なくとも1つは、少なくとも前記第1の部分または前記第2の部分の構成を支持する1つ以上のフレーム構造を備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目109)
前記容器は、流体流動および空気変位を維持するために一体型穿孔付き管類マトリクスを備え、随意に、前記穿孔付き管類マトリクスは、拡張外形構成において前記容器を維持するための堅性を備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目110)
前記穿孔付き管類マトリクスは、排出/吸引ポートに接続される、項目109に記載の外科手術ドレープ。
(項目111)
前記穿孔付き管類マトリクスは、1つ以上の流体チャネルを備える、項目110に記載の外科手術ドレープ。
(項目112)
前記1つ以上の流体チャネルは、フィルタスクリーンの下で前記ドレープの複数の表面に沿って約5cm~約40cmの長さにわたって延在する、項目111に記載の外科手術ドレープ。
(項目113)
前記容器は、(1)吸引が流体に作用するための非遮断可能通路を提供することによって、または(2)材料が真空ポートにわたって折畳し、前記真空ポートを遮断することを防止する機構を提供することによって、前記容器からの流体の十分な吸引を確実にするように設計される、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目114)
前記容器は、巻き上げられたドレープ材料から形成される巻き上げ管様面積を備え、前記巻き上げ管様面積は、流体流動および空気変位を維持するために、排出/吸引ポートに接続される、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目115)
前記容器は、ユーザへの流体飛散を防止するように位置付けられる展開可能フラップを備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目116)
前記展開可能フラップは、前記外科手術ドレープの外側に延在する非滅菌部分を備える、項目115に記載の外科手術ドレープ。
(項目117)
前記展開可能フラップは、自己支持半円筒形形状または形態を備える、項目115に記載の外科手術ドレープ。
(項目118)
前記展開可能フラップは、位置において調節可能である補剛構造を備える、項目115に記載の外科手術ドレープ。
(項目119)
前記容器は、灌注または吸引ポンプから、またはスクリーンの上方または下方の排出ラインから流体を受け取るための1つ以上のポートを備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目120)
前記1つ以上のポートは、開口部、開口、開窓、接続特徴、またはシールフランジを備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目121)
前記容器は、前記容器から延在する1つ以上の押出部分を備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目122)
前記1つ以上の押出部分は、内側滅菌面と、外部非滅菌面とを備える、項目121に記載の外科手術ドレープ。
(項目123)
前記外部非滅菌面は、前記外科手術アームを備える支持構造の設置のための作業空間を提供する、項目121に記載の外科手術ドレープ。
(項目124)
前記外部非滅菌面は、手袋をしていない手が、前記経直腸デバイスの操作のために前記内側滅菌面内に画定される滅菌空間にアクセスすることを可能にする、項目121に記載の外科手術ドレープ。
(項目125)
前記容器は、スクリーンを備える、項目39に記載の外科手術ドレープ。
(項目126)
前記スクリーンは、前記容器の内側下部部分に結合される、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目127)
前記スクリーンは、分析または処理のために組織または固体サンプルを収集および輸送するために取外可能である、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目128)
前記スクリーンは、流体に不浸透性である材料を含む、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目129)
前記材料は、前記スクリーンの縁または側に沿って提供される、項目128に記載の外科手術ドレープ。
(項目130)
前記スクリーンは、貯蔵または輸送のためにサンプルを固着させるための閉鎖要素を備える、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目131)
前記閉鎖要素は、ジッパ、ジップロック(登録商標)、接着シール、引きひも、クリップ、または弾性または共形化可能ワイヤを備える、項目130に記載の外科手術ドレープ。
(項目132)
前記スクリーンは、組織分析のための撮像モダリティと適合する透明領域を備える、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目133)
前記スクリーンは、前記透明領域を通した可視化を可能にするために、前記縁または側に沿って前記容器から除去可能である、項目129または132のいずれか1項に記載の外科手術ドレープ。
(項目134)
前記スクリーンは、前記患者についての情報を表示するための面積を備える、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目135)
前記面積は、前記患者についての情報を含有する事前印刷された標識をその上に受容するように構成される、項目134に記載の外科手術ドレープ。
(項目136)
前記面積は、ユーザがその上に書き込むことを可能にするように構成される、項目134に記載の外科手術ドレープ。
(項目137)
前記面積は、事前印刷された情報または臨床医注記を表示するための複数の部分面積を備える、項目134に記載の外科手術ドレープ。
(項目138)
前記スクリーンは、前記容器の圧潰とともに折畳するように構成される、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目139)
前記スクリーンの折畳は、排出/吸引ポートへの空気流を可能にするように構成される、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目140)
前記スクリーンは、インターリーブ様式で折畳するように構成される、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目141)
前記スクリーンは、凝血塊または無傷組織の捕捉を可能にするようにサイズ決めまたは成形される孔を備える、項目125に記載の外科手術ドレープ。
(項目142)
前記ドレープは、1つ以上の標識を備える、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目143)
前記1つ以上の標識は、前記ドレープを使用するための説明書と、1つ以上のアクセスポート孔の場所、1つ以上の穿孔の場所、1つ以上の取付点の場所、ドレープの区分が取り外され得る面積、前記患者上への前記ドレープの留置、手術台に対する前記ドレープの場所、前記手術台への前記ドレープの取付、前記手術台の近位の1つ以上の支持構造に対する前記ドレープの場所、または前記1つ以上の支持構造への前記ドレープの取付のうちの1つ以上のものに関する情報とを含む、項目142に記載の外科手術ドレープ。
(項目144)
前記ドレープは、前記ドレープの外側の非滅菌作業空間からの前記ユーザの非滅菌手が、前記ドレープの真下の滅菌野を汚染することなく前記経直腸デバイスまたは外科手術アームにアクセスし、それを操作することを可能にするために、少なくとも前記第1の部分または前記第2の部分において過剰な材料を含む、項目1に記載の外科手術ドレープ。
(項目145)
項目1に記載の外科手術ドレープを使用する方法であって、
前記天蓋部分を備える第1の部分を提供することと、
前記経直腸デバイスが外科手術アームによって支持されるとき、前記天蓋部分が前記経直腸デバイスの近位部分とともに移動することが可能であるように、少なくとも部分的に、前記経直腸デバイスに結合される前記外科手術アームおよび前記経直腸デバイスの近位部分を被覆することと、
前記第2の部分が前記患者の胴の少なくとも一部を被覆するように、前記第2の部分を前記第1の部分に結合することと
を含む、方法。
(項目146)
患者の外科手術処置の間に前記患者および経直腸デバイスを被覆するための外科手術ドレープであって、
第1の部分であって、前記第1の部分は、前記患者の外科手術処置の間に前記経直腸デバイスの視覚視認を可能にする、第1の部分と、
前記第1の部分に結合される第2の部分であって、前記第2の部分は、前記患者の胴の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形され、前記第2の部分は、前記患者からの前記外科手術ドレープの除去を補助するために、前記第2の部分の中間線に沿って延在する穿孔を備える、第2の部分と
を備える、外科手術ドレープ。
(項目147)
前記第1の部分は、天蓋部分を備え、前記天蓋部分は、少なくとも部分的に、前記経直腸デバイスに結合される外科手術アームおよび前記経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形され、前記天蓋部分は、前記経直腸デバイスが前記外科手術アームによって支持されるとき、前記経直腸デバイスの近位部分とともに移動するように構成される、項目146に記載の外科手術ドレープ。
(項目148)
前記ドレープの第1の部分は、前記患者の尿道の中に挿入される外科手術プローブを受容するようにサイズ決めされた開口部を備え、前記開口部は、前記天蓋部分に隣接して位置する、項目147に記載の外科手術ドレープ。
(項目149)
前記第1の部分は、前記第1の部分を通した前記経直腸デバイスの視認を可能にし、前記外科手術プローブが前記患者の尿道の中に挿入されているとき、前記外科手術プローブの滅菌状態を維持する、項目148に記載の外科手術ドレープ。
(項目150)
前記第2の部分の穿孔は、前記開口部まで延在する、項目149に記載の外科手術ドレープ。
(項目151)
前記天蓋部分は、3次元空間を備え、前記3次元空間は、前記経直腸デバイスが前記3次元空間内で非制限様式で移動することを可能にされるように、前記経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形される、項目147に記載の外科手術ドレープ。
(項目152)
前記天蓋部分は、前記経直腸デバイスの近位部分によって占有される容積よりも大きい容積を備える、項目147に記載の外科手術ドレープ。
(項目153)
前記天蓋部分の容積は、前記経直腸デバイスの近位部分によって占有される容積の少なくとも2倍の大きさである、項目152に記載の外科手術ドレープ。
(項目154)
前記天蓋部分は、約0.05mm~約3mm、随意に、約0.25mm~約3mmに及ぶ厚さを有する薄い可撓性材料を含む、項目152に記載の外科手術ドレープ。
(項目155)
前記天蓋部分は、自立構成においてその全容積未満まで圧潰するように構成される、項目152に記載の外科手術ドレープ。
(項目156)
前記天蓋部分は、前記天蓋部分が前記経直腸デバイスの近位部分を被覆しているとき、その全容積未満まで圧潰するように構成される、項目152に記載の外科手術ドレープ。(項目157)
前記3次元空間は、約750cm3~約70,000cm3の範囲内の容積を画定する、項目147に記載の外科手術ドレープ。
(項目158)
前記3次元空間は、略長方形形状を備える、項目147に記載の外科手術ドレープ。
(項目159)
前記3次元空間は、異なるサイズおよび形状の複数の経直腸デバイスの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形される、項目147に記載の外科手術ドレープ。
(項目160)
前記天蓋部分は、前記天蓋部分が前記外科手術アームおよび前記経直腸デバイスの近位部分とともに集合的に移動するように、少なくとも前記経直腸デバイスに結合される外科手術アームまたは前記経直腸デバイスの近位部分の周囲で巻着するように構成される、項目147に記載の外科手術ドレープ。
(項目161)
前記第1の部分および前記第2の部分は、相互に取外可能に結合される、項目146に記載の外科手術ドレープ。
(項目162)
前記第1の部分および前記第2の部分は、一体部品としてともに形成される、項目146に記載の外科手術ドレープ。
(項目163)
前記第1の部分および前記第2の部分は、一体部品としてともに縫付される、項目146に記載の外科手術ドレープ。
(項目164)
前記第1の部分は、前記第2の部分において形成される切り抜きに結合される、項目146に記載の外科手術ドレープ。
(項目165)
開口部を有する容器であって、前記外科手術処置の間に生成される廃棄物を受容および貯蔵するように構成される容器をさらに備える、項目146に記載の外科手術ドレープ。(項目166)
前記容器は、前記容器を前記第2の部分の上側部分に解放可能に取り付け、前記廃棄物を保持する前記容器を支持するように構成されるアタッチメントを備える、項目165に記載の外科手術ドレープ。
(項目167)
前記アタッチメントは、前記容器の開口部の2つの側から前記第2の部分の上側部分に結合されるテザーを備える、項目166に記載の外科手術ドレープ。
(項目168)
前記容器は、吸引システムに接続するように構成されるコネクタを前記容器の底部に備える、項目165に記載の外科手術ドレープ。
(項目169)
前記容器は、前記容器の下部内側に取り付けられるスクリーンを備え、前記廃棄物は、前記スクリーンを通過させられ、前記スクリーンは、前記組織を収集するように構成される、項目165に記載の外科手術ドレープ。
(項目170)
前記容器部分は、前記天蓋部分を形成する材料の第2のシートから分離可能である材料の第3のシートを含む、項目165に記載の外科手術ドレープ。
(項目171)
前記材料の第2のシートは、液体に不浸透性である、項目170に記載の外科手術ドレープ。
(項目172)
前記容器および前記天蓋部分は、同一の材料のシートから形成される、項目165に記載の外科手術ドレープ。
(項目173)
前記第2の部分は、液体に不浸透性である材料の第1のシートを含む、項目146に記載の外科手術ドレープ。
(項目174)
項目146に記載の前記外科手術ドレープと、前記経直腸デバイスとを備える、装置。
(項目175)
項目146に記載の前記外科手術ドレープを使用する方法であって、
前記患者の外科手術処置の間に前記経直腸デバイスの視覚視認を可能にするために、前記第1の部分を提供することと、
前記第2の部分が前記患者の胴の少なくとも一部を被覆するように、前記第2の部分を前記第1の部分に結合することと、
前記外科手術処置の間またはその後に前記患者からの前記外科手術ドレープの除去を補助するために、前記第2の部分の中間線に沿って延在する前記穿孔を使用することと
を含む、方法。
(項目176)
患者の外科手術処置の間に前記患者および経直腸デバイスを被覆するための外科手術ドレープであって、
第1の部分であって、前記第1の部分は、前記患者の中に挿入される前記経直腸デバイスの視覚視認を可能にする、第1の部分と、
容器部分であって、前記容器部分は、前記外科手術処置の間に生成される廃棄物を受容および貯蔵するために、前記第1の部分に結合され、前記容器部分は、前記容器を前記外科手術ドレープの上側部分に解放可能に取り付け、前記廃棄物を保持する前記容器を支持するためのアタッチメントを備える、容器部分と、
を備える、外科手術ドレープ。
(項目177)
前記アタッチメントは、前記容器の開口部の2つの側から前記外科手術ドレープの第2の部分の上側部分に結合されるテザーを備える、項目176に記載の外科手術ドレープ。
(項目178)
前記テザーは、手術台、前記手術台に取り付けられる構造、ベッド横板、外科手術アーム、または医師に結合される、項目177に記載の外科手術ドレープ。
(項目179)
前記アタッチメントは、手術台の一方の側または前記手術台の一方の端部に取り付けられるように構成されるUリングデバイスを備える、項目177に記載の外科手術ドレープ。
(項目180)
前記第2の部分は、不透明である材料の第2のシートを含む、項目177に記載の外科手術ドレープ。
(項目181)
前記第2の部分は、透光性である材料の第2のシートを含む、項目177に記載の外科手術ドレープ。
(項目182)
前記第2の部分は、前記患者の胴の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形される、項目177に記載の外科手術ドレープ。
(項目183)
前記テザーは、接着タブと、ストラップとを備え、したがって、前記ストラップは、前記患者の胴または脚の周囲に巻着され、前記接着タブによって固着される、項目177に記載の外科手術ドレープ。
(項目184)
前記テザーは、前記患者の胴または脚を被覆する前記第2の部分の外面にわたって巻着される、項目183に記載の外科手術ドレープ。
(項目185)
前記容器は、前記廃棄物を排出するための排出孔を備える、項目176に記載の外科手術ドレープ。
(項目186)
前記容器は、吸引システムに接続するように構成されるコネクタを前記容器の底部に備える、項目176に記載の外科手術ドレープ。
(項目187)
前記コネクタは、シールフランジを伴う退出ポートを備える、項目186に記載の外科手術ドレープ。
(項目188)
前記容器は、前記容器の下部内側に取り付けられるスクリーンを備え、前記廃棄物は、前記スクリーンを通過させられ、前記スクリーンは、前記組織を収集するように構成される、項目176に記載の外科手術ドレープ。
(項目189)
前記容器は、前記第1の部分を形成する材料の第1のシートから分離可能である材料の第3のシートを含む、項目176に記載の外科手術ドレープ。
(項目190)
前記材料の第3のシートは、液体に不浸透性である、項目189に記載の外科手術ドレープ。
(項目191)
前記材料の第3のシートは、透光性材料を含む、項目189に記載の外科手術ドレープ。
(項目192)
前記材料の第1のシートは、液体に不浸透性である、項目189に記載の外科手術ドレープ。
(項目193)
前記容器は、前記第1の部分に取外可能に結合される、項目189に記載の外科手術ドレープ。
(項目194)
前記容器は、前記第1の部分の天蓋部分の下方にある、項目189に記載の外科手術ドレープ。
(項目195)
前記第1の部分は、透光性材料を含み、前記容器および前記第1の部分は、同一の材料のシートから形成される、項目176に記載の外科手術ドレープ。
(項目196)
項目176に記載の前記外科手術ドレープを使用する方法であって、
前記患者の外科手術処置の間に前記経直腸デバイスの視覚視認を可能にするために、前記第1の部分を提供することと、
前記外科手術ドレープの容器部分を前記外科手術ドレープの上側部分に取り付け、前記廃棄物を保持する前記容器を支持することと、
前記容器部分によって前記廃棄物を受容および貯蔵することと
を含む、方法。
(項目197)
前記外科手術ドレープの第2の部分は、前記患者の足または脚のうちの1つ以上のものを被覆するように構成される、前記項目のいずれか1項に記載の方法または外科手術ドレープ。
(項目198)
前記ドレープの第2の部分は、前記患者からの前記外科手術ドレープの除去を補助するために、前記第2の部分の中間線に沿って延在する、またはそれに対する任意の角度またはオフセットにおける穿孔を備える、前記項目のいずれか1項に記載の方法または外科手術ドレープ。
(項目199)
前記外科手術ドレープは、前記患者の足または脚のうちの1つ以上のものを被覆するように構成される、前記項目のいずれか1項に記載の方法または装置。
【図面の簡単な説明】
【0069】
特許または出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含有する。カラー図面を伴う本特許または特許出願公開のコピーが、要求および必要な手数料の支払いに応じて、特許庁によって提供されるであろう。
【0070】
本発明の新規の特徴が、添付される請求項において具体的に記載される。本発明の特徴および利点のより深い理解が、本発明の原理が利用される、例証的実施形態を記載する以下の詳細な説明と、付随の図面とを参照することによって得られるであろう。
【0071】
【
図1A】
図1Aおよび1Bは、本発明のいくつかの実施形態による、滅菌ドレープによって部分的に被覆される患者および外科手術システムの斜視図を示す。
【
図1B】
図1Aおよび1Bは、本発明のいくつかの実施形態による、滅菌ドレープによって部分的に被覆される患者および外科手術システムの斜視図を示す。
【0072】
【
図2】
図2は、いくつかの実施形態による、外科手術ドレープの第1の部分を示す。
【0073】
【
図3A】
図3Aは、患者から離れるような上部側上のドレープの平面図を示す。
【
図3C】
図3Cは、いくつかの実施形態による、ドレープにわたる患者の脚の周囲に巻着されるストラップまたはテザーを示す。
【0074】
【
図4A】
図4A-4Cは、いくつかの実施形態による、ドレープを使用する方法を図式的に図示する。
【
図4B】
図4A-4Cは、いくつかの実施形態による、ドレープを使用する方法を図式的に図示する。
【
図4C】
図4A-4Cは、いくつかの実施形態による、ドレープを使用する方法を図式的に図示する。
【0075】
【
図5】
図5は、いくつかの実施形態による、1つ以上のフレーム構造を備える外科手術ドレープを図示する。
【0076】
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態による、緩く懸下する、または胴の周囲または患者の脚またはあぶみの下側に巻着される外科手術ドレープの材料を図示する。
【0077】
【
図7】
図7は、いくつかの実施形態による、視認窓を備え、グラフィカルディスプレイを有する支持構造に搭載される外科手術ドレープを図示する。
【0078】
【
図8】
図8は、いくつかの実施形態による、略長方形漏斗形状を有する容器を図示する。
【0079】
【
図9A】
図9Aは、いくつかの実施形態による、容器の構造的形態を維持するための垂直補剛プリーツを伴う容器を図示する。
【0080】
【
図9B】
図9Bは、いくつかの実施形態による、容器の構造的形態を維持するためのフープ強度を生成するための水平円筒形補剛プリーツを伴う容器を図示する。
【0081】
【
図10】
図10A-10Dは、いくつかの実施形態による、外科手術ドレープを貯蔵するための包装封入体としての容器の使用を図示する。
【0082】
【
図11】
図11は、いくつかの実施形態による、ユーザに結合され、ユーザによって担持される容器を図示する。
【0083】
【
図12】
図12は、いくつかの実施形態による、容器の構造的形態を維持するための1つ以上の柔軟性補剛要素を備える容器を図示する。
【0084】
【
図13】
図13は、いくつかの実施形態による、流体流動および空気変位を維持するための一体型穿孔付き管類マトリクスを備える容器を図示する。
【0085】
【
図14】
図14は、いくつかの実施形態による、流体流動および空気変位を維持するための排出/吸引ポートに接続され得る、巻き上げられたドレープ材料から形成される管様面積を備える容器を図示する。
【0086】
【
図15】
図15は、いくつかの実施形態による、ユーザへの飛散を防止するためのフラップを備える容器を図示する。
【0087】
【
図16】
図16は、いくつかの実施形態による、灌注または吸引ポンプから、またはスクリーンの上方または下方の排出ラインから流体を受け取るための1つ以上のポートを備える容器を図示する。
【0088】
【
図17】
図17は、いくつかの実施形態による、内側滅菌面および外部非滅菌面を画定する押出部分を備える容器を図示する。
【0089】
【
図18】
図18は、いくつかの実施形態による、取外可能スクリーンを備える容器を図示する。
【0090】
【
図19】
図19は、いくつかの実施形態による、容器の圧潰とともに折畳するように構成され得るスクリーンを図示する。
【0091】
【
図20】
図20は、いくつかの実施形態による、天蓋部分が反転構成にあるとき、流体が容器に向かって下向きに流動するように伝導されるように設計される天蓋部分を図示する。
【0092】
【
図21】
図21は、いくつかの実施形態による、標識を備える外科手術ドレープを示す。
【0093】
【
図22A】
図22Aは、いくつかの実施形態による、金型およびシート材料を用いた熱成形を示す。
【0094】
【
図22B】
図22Bは、いくつかの実施形態による、金型にわたって熱成形される外科手術ドレープを示す。
【0095】
【
図23A】
図23Aは、いくつかの実施形態による、外科手術ドレープの天蓋部分を通して経直腸デバイスを操作するユーザおよび経直腸デバイスの近位部分の対応する第1の位置を示す。
【0096】
【
図23B】
図23Bは、いくつかの実施形態による、
図23Aの経直腸デバイスの近位部分を操作するユーザおよび経直腸デバイスの近位部分の対応する第2の位置を示す。
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】
【
図25A】
図25Aは、いくつかの実施形態による、側面輪郭図においてコンパクト構成における作動要素に結合される外科手術ドレープを示す。
【0101】
【
図25B】
図25Bは、いくつかの実施形態による、側面輪郭図において延在外形構成における
図25Aの外科手術ドレープを示す。
【0102】
【
図25C】
図25Cは、いくつかの実施形態による、上部輪郭図におけるコンパクト外形構成における
図25Aの外科手術ドレープを示す。
【0103】
【
図26】
図26は、いくつかの実施形態による、外科手術泌尿器科プローブを受容するようにサイズ決めされた開口部と、外科手術ドレープが、患者の尿道に沿って延在するカテーテルを用いて患者に結合される張力付与デバイスの基部の周囲で除去されることを可能にするための患者の下側および上側方向に対応する第1の方向に延在する穿孔および第1の方向を横断する第2の方向に延在する穿孔とを示す。
【0104】
【
図27】
図27は、いくつかの実施形態による、吸引ポートの上流の多孔質構造を伴う外科手術ドレープの容器部分を示す。
【0105】
【
図28】
図28は、いくつかの実施形態による、容器が、患者からの固体物質がその上に支持される多孔質構造を受容するようにサイズ決めされる、視認窓を伴う容器を示す。
【0106】
【
図29】
図29は、いくつかの実施形態による、実験的試験を実行するために使用される外科手術ドレープの画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0107】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する付随の図が、参照される。図では、類似する記号は、典型的には、文脈が別様に示さない限り、類似する構成要素を識別する。詳細な説明、図、および請求項に説明される例証的実施形態は、限定であることを意味しない。本明細書に提示される主題の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が、利用されてもよく、他の変更が、行われてもよい。概して、本明細書に説明され、図に図示されるような本開示の側面は、多種多様な異なる構成において配列され、代用され、組み合わせられ、分離され、設計され得、その全てが、本明細書で明示的に考慮されることが、容易に理解されるであろう。
【0108】
本開示の方法および装置は、例えば、2013年2月28日に出願され、「AUTOMATED IMAGE-GUIDED TISSUE RESECTION AND TREATMENT」[弁理士整理番号第41502-705.601号]と題された、PCT出願第PCT/US2013/028441号(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれ、本明細書に開示される実施形態による組み合わせのために好適である)に説明されるような多くのタイプの外科手術器具およびロボット外科手術デバイスとの組み合わせのために非常に好適である。
【0109】
本明細書で使用されるように、本装置の文脈における近位および遠位という用語は、患者の外側の本装置を基準とするような近位および遠位を指し、したがって、近位は、患者の外側またはオペレータにより近傍の構成要素を指し得、遠位は、患者の内側またはオペレータからより遠い構成要素を指し得る。
【0110】
本明細書で使用されるように、解剖学的場所の文脈における近位および遠位という用語は、本装置のオペレータに対するものであり、したがって、近位は、オペレータにより近傍の解剖学的場所を指し得、遠位は、オペレータからより遠い解剖学的場所を指し得る。
【0111】
本明細書で使用されるように、遠位および近位という用語は、本装置を基準とする場所を指し、解剖学的基準の反対であり得る。例えば、プローブの遠位場所は、患者の陰茎等の患者の伸長器官の近位場所に対応し得、プローブの近位場所は、患者の伸長器官の遠位場所に対応し得る。
【0112】
前立腺の処置が具体的に参照されるが、本明細書に開示される方法およびシステムは、多くの組織と併用されることができる。例えば、本明細書に開示される実施形態は、任意の泌尿器科、婦人科、または肛門科手技において使用されてもよい。本明細書に開示されるような実施形態は、近位開口部および遠位開口部であって、組織容積が、組織容積と隣接する身体の他の器官または部分と流体的に連通することを可能にする、近位および遠位開口部を含む任意の組織空洞を処置するための任意の外科手術手技において使用されてもよい。例えば、尿道を通した前立腺の中への、および膀胱頸部を通した膀胱の中への止血デバイスの前進が具体的に参照されるが、本明細書に説明されるような止血デバイスは、組織空洞の任意の近位開口部を通して空洞の中に、および組織空洞の任意の遠位開口部を通して組織容積に隣接する別の器官または身体部分の中に前進されてもよい。
【0113】
ドレープによって保護される外科手術システムは、任意の出血している閉鎖組織容積を全体的または部分的に充填するための止血材料またはシーラントの投与に関連し得る。そのような組織容積は、自然に発生する組織空間または隙間、例えば、動脈瘤、裂溝、または子宮の分娩後出血を含み得る。そのような組織容積は、例えば、不必要な組織除去または望ましくない成長、流体、細胞、または組織の結果として形成され得る。外科手術手技において利用されるような外科手術システムは、腫瘍切除、子宮内膜アブレーション、ポリープ除去、嚢腫除去、および同等物の後に残る閉鎖組織容積を処置するために非常に好適である。
【0114】
外科手術手技に関与する外科手術システムは、直腸、前立腺、子宮、子宮頸部、肝臓、腎臓、腸、膵臓、筋肉、および同等物内等の多くのタイプの閉鎖組織容積を処置するために非常に好適であり得る。
【0115】
外科手術システムまたは外科手術システムの少なくとも一部は、蒸気、熱、および圧力、化学物質、および同等物等の本デバイスと適合する通常の方法によって滅菌されることができる。
【0116】
図1Aおよび1Bは、いくつかの実施形態による、滅菌ドレープ100によって部分的に被覆される患者20および外科手術システム10の斜視図を示す。外科手術ドレープ100は、実質的に可撓性であってもよく、体液等の液体に不浸透性であってもよい。外科手術ドレープ100は、第2の部分130に結合される第1の部分110を備えてもよい。第2の部分は、非透過または不透明部分を備えてもよく、第1の部分は、視覚的に透光性の材料、視覚的に透光性の材料、または半透明材料のうちの1つ以上のもの等の光学透過性材料を含んでもよく、それによって、光の少なくとも一部は、材料を通過することを可能にされ、材料を通した少なくとも部分的な可視化を可能にする。例えば、透明材料または透光性材料は、可視スペクトル内の光の大部分が通過することを可能にし、材料を通した少なくとも部分的な可視化を可能にしてもよい。半透明材料または半透光性材料は、可視光の一部またはある波長の光のみが通過することを可能にし、それによって、可視性がある程度低減されることをもたらしてもよい。第1の部分110は、ユーザが下層物体を視認するためにその部分を見通し得るように、可視光スペクトルに対して少なくとも部分的に透過性であってもよい。
【0117】
図1Aおよび1Bに示されるように、外科手術ドレープ100は、外科手術システム10の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形されてもよい。外科手術システム10は、患者の身体内の組織を撮像するための撮像プローブ12を備えてもよい。撮像プローブ12は、例えば、超音波検査プローブを備えてもよい。撮像プローブは、外科手術手技の間に医師にリアルタイム画像ガイダンスを提供するための経直腸超音波(TRUS)または他の撮像モダリティを備えてもよい。撮像プローブ12は、撮像プローブを支持および/または作動するように構成される関節接合または機械的アーム14に結合されてもよい。例えば、撮像プローブは、機械的アームの遠位部分に動作可能に結合されてもよく、近位部分が、手術台またはスタンドに結合されてもよい。機械的アームは、1以上の運動の自由度を撮像プローブに提供するように構成されてもよい。例えば、機械的アームは、患者の標的組織に向かって縦方向軸に沿って撮像プローブを移動させるために使用されることができる。
【0118】
外科手術ドレープ100は、天蓋部分111を備える第1の部分110を備えてもよい。第1の部分110の一部または全ては、視覚的に透明または透光性の材料を含んでもよい。ある場合には、第1の部分110の一部は、視覚的に透明または透光性であってもよい一方、第1の部分の別の部分は、不透明であってもよい。天蓋部分111は、好ましくは、視覚的に透明または透光性の材料を含んでもよい。天蓋部分111は、第1の部分110上の任意の場所、例えば、第1の部分の中心、縁、角、上部、底部、および/または側に提供または配置されることができる。天蓋部分111は、第1の部分110とともに、または第1の部分の一部として一体的に形成されることができる。代替として、天蓋部分111は、天蓋部分が第1の部分に固定して、または取外可能に結合され得るように、第1の部分110とは別個の部品として提供されてもよい。ある場合には、第1の部分110は、天蓋部分111に結合するように構成される切り抜きまたは開口部を備えてもよい。例えば、第1の部分の切り抜きまたは開口部は、本明細書の別の場所に説明されるように、天蓋部分111に合致するようにサイズ決めおよび成形されてもよい。
【0119】
天蓋部分111は、撮像プローブ10の近位端を実質的に被覆するようにサイズ決めおよび成形されてもよい。いくつかの実施形態では、天蓋部分111は、撮像プローブ12が非制限様式でその中で、例えば、より少ない物理的障害または干渉を伴って移動するための作業空間を提供する3次元構成を備えてもよい。撮像プローブは、関節接合または機械的アーム14によって支持される近位部分12-1を有する超音波検査プローブであり得る。第1の部分110または天蓋部分111は、少なくとも部分的に、超音波検査プローブに結合される機械的アームおよび/または超音波検査プローブの近位部分を被覆するように構成されてもよい。外科手術ドレープ100はまた、第1の部分110に結合される第2の部分130を備えてもよい。第1の部分110および第2の部分130は、相互に固定して、または取外可能に結合されてもよい。第2の部分130は、患者の胴22の少なくとも一部を被覆するようにサイズ決めおよび成形されてもよい。前述で説明されるように、第2の部分130は、非透過または不透明部分であってもよいが、本発明は、それに限定されない。ある場合には、第2の部分130の1つ以上の部分は、視覚的に透明または透光性であり得る。
【0120】
外科手術ドレープは、撮像プローブの関節接合または機械的アーム14の少なくとも一部を被覆してもよい。ある場合には、関節接合アームおよびそれからアームが延在する基部を含む撮像プローブ全体が、外科手術ドレープによって被覆されてもよい。いくつかの状況では、撮像プローブ全体が、滅菌バリアを作成し、撮像プローブを患者の手術面積から物理的に分離するためにドレープによって被覆されてもよい。
【0121】
前述で言及されるように、外科手術ドレープは、男性泌尿器科外科手術手技または前立腺外科手術において利用される外科手術システムと適合してもよい。いくつかの実施形態では、外科手術システムは、処置プローブ16(例えば、
図1Bに示される)と、撮像プローブとを備えてもよい。患者は、処置プローブおよび撮像プローブ(例えば、超音波プローブ)が患者の中に挿入され得るように、患者支持体(例えば、検査台または手術台)上に設置されてもよい。患者は、例えば、うつ伏せ、仰向け、直立、または傾斜等の多くの位置のうちの1つ以上のものにおいて設置されることができる。いくつかの実施形態では、患者は、結石摘出術位置において設置されてもよく、例えば、あぶみが、使用されてもよい。処置プローブおよび撮像プローブは、多くの方法のうちの1つ以上のものにおいて患者の中に挿入されることができる。いくつかの実施形態では、撮像プローブは、患者の直腸の中に挿入されてもよく、処置プローブは、患者の尿道の中に挿入されてもよく、本明細書に開示されるドレープは、尿道と直腸との間に透明滅菌バリアを提供してもよい。いくつかの状況では、撮像プローブは、滅菌されず、滅菌バリアが、撮像プローブを患者の手術面積から物理的に分離するために提供されてもよい。
【0122】
ある場合には、処置プローブ(例えば、シーラント送達デバイス、組織切除デバイス)の挿入および/または空洞または組織へのシーラントの送達は、撮像プローブによって誘導されてもよい。撮像プローブは、超音波検査プローブであってもよい。撮像プローブは、視覚ガイダンスを提供するための経直腸超音波(TRUS)または他の撮像モダリティを備えることができる。TRUSは、例えば、機械的または手動手段によって空洞内でカテーテルを後退または前進させることによって、シーラント送達の間にカテーテルの作動を誘導するために使用されてもよい。
【0123】
いくつかの実施形態では、処置プローブは、ハンドピースを備えてもよい。ある場合には、処置プローブは、標的組織を撮像するように構成されてもよい。処置プローブは、内視鏡および搬送管の搬器を受容するようにサイズ決めおよび成形される作業チャネルを有する伸長構造を備えてもよい。搬器は、処置面積に対して光ビームを指向および走査し、除去される組織の外形を決定するように構成されてもよい。搬器はまた、導波管を備える流体流を放出し、導波管を備える流体流の光パターンを走査するように構成されてもよい。処置プローブは、組織切除体積組織除去のための尿道プローブであってもよい。例えば、処置プローブは、前立腺および管腔組織等の組織の制御された切除のために、流体流を半径方向に外向きに指向してもよい。随意に、流体流は、光、電気、熱、または他のエネルギー源を送達し、切除を支援する、および/または処置される組織を焼灼するために使用されてもよい。代替として、処置プローブは、手動動作の有無を問わず、泌尿器科外科手術を実施または補助し得る任意のツールまたはロボットデバイスであり得る。
【0124】
撮像プローブは、基部から延在する関節接合アームまたは機械的アーム14を備える、またはそれによって支持されてもよい。機械的アームは、伸長撮像プローブ10の近位端12-1に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、関節接合アームまたは機械的アームは、ユーザ制御下で撮像プローブを操作するためのアクチュエータ117を備えてもよい。ある場合には、基部または関節接合アーム全体またはその少なくとも一部は、ドレープによって被覆されてもよく、撮像プローブの近位端は、ドレープの天蓋部分によって全体的に被覆されてもよい。例えば、
図1Aおよび1Bに示されるように、TRUSプローブの近位端は、外科手術ドレープの第1の部分の天蓋部分によって被覆されてもよく、関節接合アームは、第1の部分の非天蓋部分によって被覆されてもよい。
【0125】
撮像プローブ、例えば、撮像プローブ10の遠位部分12-2は、多くの方法のうちの1つ以上のものにおいて患者の中に挿入されることができる。撮像プローブは、超音波検査プローブを備えることができる。超音波検査プローブの近位部分が、関節接合または機械的アーム14上に搭載されてもよく、超音波検査プローブの遠位部分12-2が、患者の中に挿入されてもよい。挿入の間、関節接合アーム14は、撮像プローブが、プローブの遠位部分12-2を患者の中に挿入するために、望ましくは、回転され、平行移動され得るように、実質的に係止解除された構成を有してもよい。撮像プローブが患者内の所望の場所に挿入されているとき、関節接合または機械的アーム14は、係止されることができる。ある場合には、撮像プローブおよび処置プローブは、連続的に、または並行して患者の中に挿入されてもよい。撮像プローブの係止構成では、撮像プローブおよび/または処置プローブは、例えば、平行、斜め、水平、斜角、または非平行等の多くの方法のうちの1つ以上のものにおいて相互に関連して配向されることができる。撮像プローブの画像データを処置プローブの座標基準にマッピングするために、角度センサ等のセンサを用いてプローブの配向を決定することが、有用であり得る。組織画像データを処置プローブ座標基準空間にマッピングさせることは、医師等のオペレータによる処置のために識別される組織の正確な標的化および処置を可能にすることができる。故に、撮像プローブが、外科手術ドレープによって被覆されている間、妨げられず、殆ど制限されずに移動することが可能であることが、理想的である。
【0126】
いくつかの実施形態では、処置プローブ16は、撮像プローブからの画像に基づいて、処置を処置プローブと整合させるために、撮像プローブに結合されてもよい。結合は、処置プローブおよび撮像プローブに共通である基部を使用して達成されることができる。撮像プローブは、処置プローブが定位置に係止されているとき、撮像プローブの整合を調節するために使用され得る関節接合または機械的アーム14を用いて基部に結合されることができる。関節接合または機械的アーム14は、例えば、撮像システムまたはコンソールおよびユーザインターフェースの制御下で係止可能かつ移動可能なプローブを備えてもよい。関節接合または機械的アーム14は、撮像プローブ12の近位端12-1が、処置プローブに関連して、例えば、1ミリメートル程度のわずかな移動で調節され得るように微小作動可能であってもよい。
【0127】
撮像プローブ12または撮像プローブの近位端12-1の移動は、数ミリメートル~数センチメートルに及び得る。例えば、撮像プローブの近位端は、少なくとも10cm、20cm、30cm、40cm、50cm、60cm、70cm、または80cmの寸法(例えば、長さ、幅、高さ、直径、対角線)を有する空間内で移動してもよい。撮像プローブの近位端は、最大6自由度(例えば、平行移動における3自由度および回転における3自由度)に対して自由に移動するように構成されてもよい。
【0128】
図1Aおよび1Bに示されるように、天蓋部分111は、撮像プローブ12が低減された制限を伴ってその中で移動するための作業空間または容積114を提供する。作業空間114は、撮像プローブが移動するとき、撮像プローブとドレープとの間の物理的干渉を低減させるために有用である。ある場合には、天蓋部分は、ドレープの残りの部分が依然として定位置に支持されている間、全体として撮像プローブ12の近位端とともに移動するように構成されてもよい。天蓋部分に関する付加的詳細が、本明細書に後で説明される。
【0129】
外科手術ドレープ100は、処置デバイスまたはプローブによる尿道へのアクセスを可能にする開口または開窓118を備えてもよい。開窓118は、ドレープによって被覆される患者の身体の残りの部分から隔離される器官へのアクセスを可能にしてもよい。代替として、開窓118は、ドレープを通した外科手術器具のアクセスを可能にしてもよい。開口または開窓は、外科手術ドレープの第2の部分130または外科手術ドレープの第1の部分110において形成される貫通孔であってもよい。開口または開窓は、いくつかの実施形態では、天蓋部分111に隣接して位置してもよい。
【0130】
外科手術ドレープは、患者または外科手術システムから除去可能であってもよい。ドレープの除去は、ドレープの開窓までの中間線に沿って延在する、またはそれへの任意の角度にあり得る穿孔132によって達成されることができる。これは、カテーテルのような器具が依然として定位置にある泌尿器科手技後にドレープの容易な除去を提供するために有用である。いくつかの実施形態では、穿孔132は、ドレープの中間線に沿って延在する必要はなく、ある距離、例えば、約5cm、10cm、20cm、30cm、40cm、または50cmだけドレープの中間線からオフセットされてもよい。ある場合には、穿孔は、ジッパ、ボタン、スライダ、リップコード、および同等物等の種々の他の機構を含んでもよい。
【0131】
外科手術ドレープはさらに、外科手術手技の間に生成される廃棄物を受容するための容器部分140を備えてもよい。例えば、男性泌尿器科手技では、かなりの量の液体が尿道または他の器具から放出され得ることが、一般的である。容器部分140は、検査および外科手術の間に患者から流動する体液および灌注液のための収集貯蔵所であり得る。いくつかの実施形態では、容器部分140は、体液がそれから退出することを可能にする孔142を備えてもよい。容器部分140は、体液および灌注液を容器部分の下方に位置する別の容器に指向し得る排出面積および/または漏斗を含んでもよい。さらに、容器部分140は、効果的な流体管理を提供してもよく、吸引灌注システムと適合してもよい。ある場合には、容器は、開口部を備え、外科手術処置の間に生成される体液、外科手術関連流体、組織、または残滓を含む廃棄物を受容および貯蔵するように構成されてもよい。
【0132】
外科手術ドレープは、特に、容器が容器への付加的重量に寄与する流体を保持しているとき、容器部分140を定位置に配置および支持することを補助するためのアタッチメント150を備えてもよい。アタッチメントは、外科手術ドレープまたは容器部分の構成要素であってもよい。アタッチメントは、外科手術ドレープまたは容器部分に解放可能に取り付けられる独立型要素であってもよい。アタッチメントは、容器が流体を保持しているとき、容器部分を支持するために有用である。例えば、吸引灌注システムにおける誤動作の場合では、かなりの量の流体が、容器の中に配置され得、ドレープは、容器内の液体の重量に起因して下向きに弛み得る。アタッチメント150は、容器を支持し、ドレープが弛むことを防止するためのテザーまたはストラップを備えてもよい。テザーまたはストラップは、容器部分の開放側から患者の脚24または手術台に取り付けられることができる。例えば、ストラップまたはテザーは、ドレープにわたって患者の脚24の周囲に巻着されてもよい、または手術台に添着されてもよい。テザーは、ベッド横板、外科手術アーム、または医師に結合されることができる。ある場合には、ストラップまたはテザーは、医師の衣類/手術着に取り付けられる、または医師が自身の首の周囲に装着するホルタに取り付けられてもよい。ある場合には、アタッチメントは、手術台の一方の側または手術台の端部に取り付けられるように構成されるUリングデバイスを備えてもよい。故に、アタッチメント150は、容器部分の重量が患者の脚または手術台によって部分的に支持されることを可能にすることができる。患者の脚は、ドレープの第2の部分130または第1の部分110によって被覆されてもよい。患者の脚は、ドレープを通して医師によって可視である場合とそうではない場合がある。
【0133】
図2は、いくつかの実施形態による、外科手術ドレープの第1の部分110を示す。第1の部分110は、押出または共押出材料等の材料の単一のシートまたは材料の複数のシートを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の部分は、ともにスタックされる同一の材料の複数のシートを含んでもよい。他の実施形態では、第1の部分は、ともにスタックまたは挟装される異なる材料の複数のシートを含んでもよい。第1の部分110は、視覚的に透明または半透明部分を含んでもよい。第1の部分は、例えば、クリアなプラスチックまたはラテックス薄フィルムを含んでもよい。第1の部分は、色を有する場合とそうではない場合がある。第1の部分は、色を伴わずにクリアであってもよい。代替として、第1の部分は、青色、緑色、黄色、赤色、または任意の他の色等の色を有してもよい。第1の部分は、均一な色または種々の異なる色の混合物を備えてもよい。第1の部分のために使用される材料のシートは、医療分野において使用される容易に入手可能なプラスチックフィルム、例えば、ビニル(ポリ塩化ビニル等)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエステル、シリコンエラストマ、アセテート等から構築されてもよい。
【0134】
第1の部分110のために使用される材料のシートは、ユーザが撮像プローブの挿入または動作の間にその部分を見通すことを可能にする透明または透光性材料であってもよい。材料のシートは、透光性であってもよく、それによって、光の少なくとも一部は、材料を通過することを可能にされる。材料のシートは、ユーザが下層物体を視認するためにその部分を見通し得るように、可視光スペクトルに対して少なくとも部分的に透過性であってもよい。材料のシートは、撮像プローブ等の患者の中に挿入される非滅菌器具の視覚視認を可能にしてもよい。
【0135】
第1の部分110のために使用される材料のシートは、液体に不浸透性であってもよい。例えば、材料は、ドレープによる水分吸収を防止するために、疎水性材料であってもよい。第1の部分のために使用される材料のシートは、オペレータが、第1の部分を引き裂くことなく撮像プローブに結合される関節接合アームを移動させることが可能であるように、望ましい堅性または可撓性を保有してもよい。第1の部分のために使用される材料のシートは、所定の屈曲堅性またはある範囲の屈曲堅性値を有するように構成されてもよい。別の実施例では、材料のシートは、0.1GPa~5GPaの範囲内の引張係数を有してもよく、GPaは、当業者によって理解されるであろうように、ギガパスカル単位の引張係数を指す。材料は、引張係数がより大きいとき、より硬い等級であり得る。材料は、引張係数が小さいとき、可撓性または軟質であり得る。
【0136】
第1の部分において使用するためのシート材料を選択する際、シートの軟性、通気性、患者の身体輪郭に対するシートの適合性、患者快適性、または天蓋部分堅性性質等の因子が、シートの厚さと併せて評価されることができる。例えば、類似する補剛効果を提供するために、より硬い等級の材料から作製されるシートよりも大きい厚さを有する、軟質材料から作製されるシートが、提供されてもよい。材料のタイプおよびその厚さは、天蓋部分が撮像プローブ、例えば、超音波検査プローブの近位部分を被覆しているとき、第1の部分の天蓋部分がその全容積未満まで圧潰するように構成され得るように選択されてもよい。加えて、材料のタイプおよびその厚さは、オペレータが、ドレープのいかなる部分も引き裂くことなく、外科手術ドレープを通して関節接合アームを操作することが可能であるように選択されてもよい。いくつかの実施形態では、ドレープの天蓋部分または第1の部分は、約0.05mm~約3mm、例えば、約0.25~約3mmに及ぶ厚さを有する薄い可撓性材料を含んでもよい。代替として、第1の部分または天蓋部分の厚さは、0.25mm未満であり得る、または3mmよりも大きくあり得る。例えば、天蓋部分を備える第1の部分の厚さは、約0.05mm~約3mmの範囲内の厚さを有する薄い可撓性材料を含んでもよい。
【0137】
第1の部分は、天蓋部分111を備えてもよい。天蓋部分111は、本明細書の別の場所に説明されるように、撮像プローブの少なくとも近位端を被覆するための形状および寸法を備えてもよい。天蓋部分111は、撮像プローブが3次元空間内で非制限様式で移動することを可能にされるように、撮像プローブの近位部分を被覆するようにサイズ決めおよび成形される3次元空間114を備えてもよい。天蓋部分によって提供される空間114は、ドレープの天蓋部分または他の部分が撮像プローブの移動と干渉することなく、撮像プローブの移動に適応するために十分であり得る。天蓋部分によって提供される空間114は、撮像プローブによって要求される作業空間よりも大きくてもよい。天蓋部分は、異なるサイズおよび寸法の撮像プローブのために適合されることができる。例えば、天蓋部分によって提供される空間は、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、200%、またはそれを上回って撮像プローブのサイズまたは寸法よりも大きくてもよい。天蓋部分によって提供される空間は、ある容積、例えば、30~50cm×10~30cm×10~30cmによって画定されてもよい。3次元空間は、約750cm3~約70,000cm3に及ぶ容積を備えてもよい。ある場合には、3次元空間の容積は、750cm3未満であってもよい、または70,000cm3よりも大きくてもよい。代替として、天蓋部分によって提供される空間は、少なくとも40cm×45cm×25cm、45cm×45cm×30cm、または50cm×50cm×30cm、またはそれよりも大きい容積によって画定されてもよい。天蓋部分は、超音波検査プローブの近位部分によって占有される容積よりも大きい容積を有する空間を備えてもよい。例えば、天蓋部分によって提供される空間の容積は、超音波検査プローブの近位部分によって占有される容積の少なくとも2倍の大きさであってもよい。天蓋部分は、天蓋部分が超音波検査プローブの近位部分の周囲に巻着される、または超音波検査プローブの近位部分を被覆し得るように、天蓋部分が自立構成においてその全容積未満まで圧潰することを可能にする任意のタイプの材料、形状、および/または寸法を備えてもよい。天蓋部分は、天蓋部分がいかなる下層物体も被覆していないとき、自立構成にあるように説明され、その自重下で略平坦化形状に圧潰することを可能にされる。天蓋部分の3次元空間の容積は、天蓋部分が自立構成にあるとき(天蓋部分が撮像プローブまたはその近位部分を被覆しているときと比較して)実質的に縮小され得ることに留意されたい。ある場合には、天蓋部分の3次元空間の容積は、天蓋部分が自立構成にあるとき、50%、60%、70%、80%、90%、または90%を上回って縮小されてもよい。
【0138】
天蓋部分111は、立方体、球体、円柱、円錐体、半球、直方体、三角柱、六角柱、角錐、自己支持測地線ドーム、および種々の他の形態等の任意の3次元形状を備えてもよい。ある場合には、天蓋部分は、直方体形状または長方形形状を備えてもよい。天蓋部分の3次元形状は、任意の数の面または隣り合う面が接する縁を備えてもよい。例えば、3次元形状は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、またはそれよりも多くの面を含んでもよい。天蓋部分の3次元形状は、当業者に公知の任意の製造または加工方法を使用して形成されることができる。例えば、天蓋部分は、プラスチック材料のシートを所望の3次元幾何学形状に成形するための熱成形プロセスによって、または熱シールを使用する等の材料の複数の断片をともに継合することによって形成されることができる。
【0139】
ある場合には、第1の部分110は、天蓋部分に接続される基部部分116を備えてもよい。基部部分116は、第1の部分の外側区分であってもよい。基部部分は、第1の部分の略平坦部分であってもよく、天蓋部分が機械的アームおよび超音波検査プローブの近位部分とともに集合的に移動するように、少なくとも超音波検査プローブに結合される機械的アームまたは超音波検査プローブの近位部分の周囲に巻着するように構成されてもよい。天蓋部分111は、基部部分116に取付可能である材料の別個のシートを含んでもよい。第1の部分は、材料の第1のシートを含んでもよく、天蓋部分111は、材料の第1のシートと同一である場合とそうではない場合がある材料の第2のシートを含んでもよい。天蓋部分111は、第1の部分110の外側区分または基部部分116に取り付けられてもよい。例えば、天蓋部分の開口部の縁は、第1の部分の外側区分または基部部分116の内側縁124にシールまたは縫付されてもよい。内側縁124はまた、第1の部分の外側区分の内側切り抜きと称され得る。内側切り抜き124は、天蓋部分の開口部に合致するための形状および寸法を備えてもよい。天蓋部分は、種々の方法で基部部分の外側区分に結合されることができる。例えば、天蓋部分の開口部の縁は、基部部分116の外側区分の内側切り抜きに天蓋部分をシールするためのフランジを備えてもよい。第1の部分の外側区分または基部部分116の内側縁または内側切り抜き124は、その中に孔122を画定してもよい。天蓋部分は、孔122を被覆するために、第1の部分の外側区分または第1の部分116に取り付けられてもよい。代替として、天蓋部分は、第1の部分と一体的に形成されてもよい。例えば、天蓋部分は、第1の部分と同一の材料のシートから形成されてもよい。天蓋部分は、撮像プローブの視認および/またはプローブの患者の身体への整合を可能にするために、視覚的に透明または半透明であってもよい。
【0140】
第1の部分110は、ドレープ100の第2の部分130および容器部分140に結合されてもよい。
図3Aは、患者の上方から見られるようなドレープ100の上部平面図を提供し、
図3Bは、ドレープ100の斜視図を提供する。
【0141】
いくつかの実施形態では、第1の部分110は、患者の尿道の中に挿入される処置プローブを受容するようにサイズ決めおよび成形される開窓118を備えてもよい。代替として、開窓118は、第2の部分130において形成されることができる。ある場合には、開窓118は、天蓋部分111の上方の第1の部分110において形成されてもよい。第1の部分110は、超音波検査プローブの視認を可能にしてもよく、処置プローブが患者の尿道の中に挿入されているとき、処置プローブの滅菌状態を維持することができる。開窓118は、円形、長方形、正方形、および種々のその他等の任意の形状を有するように形成されてもよい。開窓118は、任意の寸法を有してもよい。例えば、開窓は、約1cm~20cmの範囲内の直径または長さを有してもよい。
【0142】
ある場合には、開窓118は、器具または男性器の挿入に応じて、開窓に補強を提供するために、開窓の周辺に取り付けられる補強要素120を備えてもよい。補強要素120は、開窓を囲繞する、または開窓を部分的に囲繞する隔壁を備えてもよい。補強要素は、開窓/透明部分のために使用される材料と同程度の可撓性および剛性を保有する、またはそれよりも軟質または剛性であり得る材料を含むことができる。補強要素は、不透明、透光性、または透明材料を含んでもよく、これらの補強要素は、開窓の識別を強化するために、視覚コントラストを提供してもよい。補強要素は、可撓性または弾性であり、処置プローブ等の器具がドレープを貫通しない、または引き裂くことを防止するために十分な剛性を保有する材料を含んでもよい。ある場合には、補強要素は、滅菌野の完全性を維持するために、器官の周囲を緊締する弾性ギャザーを備えてもよい。代替として、補強要素は、滅菌野の完全性を維持するために、器官の周囲を緊締するための調節可能なクロージャを備えてもよい。加えて、または随意に、補強要素は、滅菌野の完全性を維持するために、ドレープを集めて、器官の周囲に取り付けるための接着材料を含んでもよい。
【0143】
外科手術ドレープは、外科手術手技の間に生成される流体の管理のための容器部分140を備えてもよい。容器部分140は、液体に不浸透性である材料のシートを含んでもよい。容器部分140は、除去可能である、またはドレープの他の部分に解放可能に取り付けられてもよい。例えば、容器部分は、天蓋部分の下のドレープの下側部分に取り付けられ得る液体パウチであってもよい。液体パウチは、例えば、ストリップ、リボン、ボタン、自己接着ストリップ、またはタブ等の任意の好適な手段を介してドレープに取り付けられてもよい。代替として、容器部分140は、第1の部分と一体的に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、ドレープの容器部分140および第1の部分は、同一の材料のシートから形成されてもよい。ある場合には、容器部分140は、三角形形状における材料のシートが折畳され、継合された縁において継合され、パウチを形成し得るように、継合された縁146を備えてもよい。代替として、容器部分140は、継合されたとともに形成されない場合がある。
図3Aに図示されるように、容器部分140は、下向きに流動する流体を受容するために、天蓋部分110の下方に位置付けられてもよい。
【0144】
容器部分140は、退出ポートに向かって流動するように流体を収集および/または指向することを支援する任意の形状を備えてもよい。いくつかの実施形態では、容器部分は、流体が退出ポートに排出されることを可能にするために、略円錐形漏斗形状を備えてもよい。別の実施例では、容器部分は、流体が退出ポートに排出されることを可能にする角度付きまたは傾斜底部を有する略長方形形態を備えてもよい。
【0145】
容器部分140は、体液および灌注液を別の容器または吸引システム(図示せず)に指向するための排出面積および/または漏斗を含んでもよい。例えば、容器部分は、体液が通過することを可能にする、容器部分の下部内側に取り付けられるスクリーン148を備えてもよい。スクリーン148は、退出ポート144の閉塞を防止するために、細孔を伴うメッシュを備えてもよい。細孔サイズは、例えば、1mm~20mmの範囲内で変動し得る。ある場合には、廃棄物は、スクリーンを通して通過させられ、スクリーンは、外科手術処置の間に生成される組織または残滓を収集するように構成される。いくつかの事例では、スクリーンによって収集される残滓または組織は、さらなる診断または分析のために使用されてもよい。いくつかの事例では、容器部分が脱出する場合、スクリーンは、退出ポートへの空気流を可能にするために集まってもよい。ある場合には、スクリーン148は、容器部分から取外可能であってもよく、シールされ、収集されたサンプルを含有するための貯蔵容器として使用されることができる。ある場合には、スクリーン148は、貯蔵または輸送の間に液滴を排除するために、液体に不浸透性である材料から作製される側を有してもよい。ある場合には、スクリーンは、貯蔵または輸送のために収集されたサンプルを固着させるためのクロージャ(ジッパ、ジップロック(登録商標)、接着シール、引きひも、クリップ、弾性または共形化可能ワイヤ等)を有してもよい。ある場合には、スクリーン148は、組織分析のための撮像モダリティと適合する透明部分を備えてもよい。
【0146】
容器部分は、流体の効果的な管理を提供することができ、吸引灌注システムと適合することができる。いくつかの実施形態では、吸引灌注システムが、提供されてもよく、容器部分は、吸引灌注システムに接続するように構成される、退出ポート144を容器の底部に備えてもよい。例えば、容器部分は、吸引灌注システム(図示せず)に接続されるために、容器部分の底部にシールフランジを伴う退出ポートを備えてもよい。
【0147】
容器部分140は、これが流体を保持するとき、容器を支持するためのアタッチメント150を備えてもよい。アタッチメント150は、流体保持容器を支持するために、容器部分の開口部をドレープの非透過部分の上側部分に取り付けるために使用されてもよい。アタッチメント150は、ドレープが弛むことを防止するストラップまたはテザーを備えてもよい。例えば、ストラップまたはテザーは、容器部分の開放側を患者の脚または手術台に取り付けるために使用されてもよい。例えば、
図3Cに図示されるように、ストラップまたはテザー150は、ドレープにわたって患者の脚24の周囲に巻着されてもよい。ストラップまたはテザーはまた、ストラップまたはテザー150の端部に提供される接着テープを使用して、患者に添着されてもよい。代替として、ストラップまたはテザーは、手術台、手術台に搭載される構造、またはドレープに取り付けられることができる。ストラップまたはテザーは、(
図3Aに示されるように)使用に先立って巻き上げられる、または折畳されることができる。例えば、ストラップまたはテザーは、使用に先立って、折畳され、固着テープ152によって固着されてもよい。ストラップまたはテザー150は、少なくとも50cm、100cm、120cm、130cm、140cm、150cm、160cm、170cm、180cm、200cm、または250cmの長さを有してもよい。任意の数またはタイプのアタッチメントが、容器部分を定位置に保持するために使用されることができる。例証される発明は、容器の開口部の両側に取り付けられる2つのテザーを示すが、任意の数のテザー(例えば、2つ以上のもの)または任意の形態のアタッチメント(例えば、接着剤、係留機構、Velcro(登録商標)等)が、容器部分を支持するために使用されてもよい。
【0148】
外科手術ドレープ100は、第1の部分110に結合される第2の部分130を備えてもよい。第2の部分は、非透過または不透明部分であってもよい。非透過部分は、標準的医療非織成使い捨て材料を含んでもよく、患者のためのプライバシーを提供するために、より不透明であり得る。非透過部分は、液体に不浸透性である材料を含んでもよい。非透過部分は、患者の胴22を被覆するようにサイズ決めおよび成形されてもよい。非透過部分は、患者の身体および外科手術システムの少なくとも一部を実質的に被覆するようにサイズ決めおよび成形されてもよい。例えば、非透過部分は、撮像プローブの一部を被覆してもよい。いくつかの実施形態では、非透過部分はさらに、随意に、可撓性を提供するために、
図3Aに示されるようなスリット136等の特徴を備えてもよい。非透過部分は、長方形、三角形、正方形、または任意の他の不規則な形状等の任意の形状を備えることができる。
【0149】
第1の部分110および第2の部分130は、相互に取外可能に結合されてもよい。代替として、第1の部分110および第2の部分130は、一体部品としてともに形成されてもよい。第1の部分110および第2の部分130は、一体部品としてともに縫付されてもよい。いくつかの実施形態では、
図3Aに図示されるように、第1の部分は、第2の部分の切り抜き134に結合されてもよい。切り抜きは、外科手術システムまたは撮像プローブが、第1の部分を通してオペレータによってより容易に視認されることを可能にしてもよい。
【0150】
第2の部分130は、患者の脚24を被覆する、またはその周囲に巻着するように構成されてもよい。非透過部分は、(
図3Cに示されるように)容器部分を保持するためのテザーまたはストラップが、レギンスにわたってそれらの周囲に巻着することによって脚に添着され得るように、レギンスとして患者の脚の周囲に巻着されてもよい。第2の部分130は、床に至るまで延在する場合とそうではない場合がある。
【0151】
外科手術ドレープ100は、外科手術ドレープの中間線に沿って、または外科手術ドレープの中間線に対する任意の角度において、分離可能な線または穿孔132を備えてもよい。穿孔132は、非透過部分の縁から開窓まで延在してもよい。代替として、穿孔は、開窓まで延在しない場合がある。穿孔は、カテーテル等の器具が依然として定位置にあるときの泌尿器科手技後にドレープの除去を補助してもよい。穿孔はまた、外科手術ドレープの隣り合う表面の容易な分離を可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、穿孔は、ドレープの第1の部分110に位置する区画132-1と、ドレープの第2の部分130に位置する第2の区画132-2とを備えてもよい。いくつかの実施形態では、穿孔は、外科手術ドレープの中間線または中心線に沿って位置付けられる必要はない。穿孔は、ドレープが、開窓を通して留置される器具との干渉を伴わずに開窓を通して一方の側から分割されることを可能にする構成において、ドレープ上の任意の場所に位置付けられることができる。ある場合には、テープ133が、穿孔領域を強化するために使用されてもよい。テープ133は、シールされたバリアを提供する役割を果たしてもよい。テープ133は、穿孔が形成される領域の一方の側または両方の側に適用されてもよい。テープ133は、穿孔の上部上および/または下方に配置されてもよく、テープは、流体に不浸透性であってもよい。例えば、テープは、穿孔が第1および第2のテープ層の間に挟装されるように、穿孔の上部上の第1のテープ層と、穿孔の下方の第2のテープ層とを備えてもよい。ジッパ、ボタン、またはスライダ等の他の機構が使用される場合では、テープもまた、シールを提供するために適用されてもよい。ある場合には、穿孔は、穿孔を解放可能に開放および閉鎖する摺動ダブテール機構を備える。
【0152】
外科手術ドレープ100は、コンパクトな包みに折畳されることができる。折畳されたドレープは、外側ラップ内に、または接着タブによって固着されてもよい。外側ラップまたは接着タブは、包みが広げられるときに除去されてもよい。
【0153】
図4A-4Cは、患者20および外科手術システムとともに外科手術ドレープ100を使用する方法を図示する。ステップAおよびBに示されるように、外科手術ドレープ100は、患者の頭部に向かって広げられてもよく、ドレープの開窓118は、患者の手術面積にわたって位置付けられてもよい。次に、ドレープの第2の部分130は、レギンスとして患者の脚24にわたって適用されてもよい。第2の部分130は、ステップCに示されるように、患者の脚24を被覆して周囲に巻着されてもよい。第2の部分130はまた、患者の胴22を被覆してもよい。ステップDに進むと、ドレープ110の第1の部分は、外科手術システムの撮像プローブ(図示せず)を実質的に被覆するように広げられてもよく、容器部分140は、外科手術面積の下方の定位置に位置付けられてもよい。ドレープ110の第1の部分は、撮像プローブの移動により少ない物理的干渉または障害を提供する。ドレープ100の第1の部分の視覚的透明性はまた、下層部位またはツールが視認されることを可能にする。容器部分140は、本明細書の別の場所に説明されるように、容器部分を患者の脚または手術台に取り付けるためのストラップまたはテザー150等のアタッチメントを備える。ストラップは、容器部分をより安定した支持体に保持することに役立つ。ステップEに図示されるように、テザーまたはストラップ150は、使用されないとき、テザーまたはストラップを折畳され、コンパクトにされた状態に保つための接着タブを備えてもよい。テザーまたはストラップは、使用されるとき、延在され、外科手術ドレープのレギンスの周囲に巻着されてもよい。テザーまたはストラップ150は、ステップFに示されるように、使用されないとき、ストラップまたはテザーの上部上に接着テープを設置することによって定位置に固着されてもよい。ある場合には、容器部分は、容器部分の退出ポートを吸引灌注システムに接続し、容器部分から流体を除去するように構成されてもよい。外科手術ドレープ100は、外科手術プロセスが終了されると、穿孔に沿った分離によって容易に除去されることができる。
【0154】
図4A-4Cは、いくつかの実施形態による、外科手術ドレープを使用する方法を図示するが、当業者は、多くの適合および変形例を認識するであろう。例えば、ステップのうちのいくつかは、省略されることができ、ステップのうちのいくつかは、繰り返されることができ、ステップは、任意の適切な順序で実施されることができる。
【0155】
図5は、本明細書に開示される任意の実施形態と組み合わせられ得る、1つ以上のフレーム構造160を備える外科手術ドレープを示す。フレーム構造は、外科手術ドレープの1つ以上の構成を構造的に維持するように適合されることができる。例えば、天蓋部分111は、作業空間/容積114を維持または提供するために、1つ以上のフレーム構造160を備えてもよい。フレーム構造は、任意の場所またはドレープの1つ以上の部分に配置されてもよい。ある場合には、フレーム構造160は、例えば、
図5に示されるように、天蓋部分111の側壁に沿って弧状様式で延在してもよい。いくつかの実施形態では、フレーム構造は、容器部分140の開口部に沿った裏打ち161を含んでもよい。フレーム構造は、金属、鋼、プラスチック、線維ガラス、および同等物等の任意の好適な材料から作製されることができる。ある場合には、フレーム構造は、種々の異なる構成を支持するために折畳され、広げられる/展開されることができる。フレーム構造は、ばね鋼または任意の他のタイプの弾性構造を含む、または利用してもよい。別の実施例では、フレーム構造は、ドレープ材料に統合される柔軟性補剛要素を含む、または利用してもよい。いくつかの実施形態では、外科手術ドレープ100の第1の部分110または第2の部分130のうちの少なくとも1つは、作動要素(図示せず)に動作可能に結合されてもよい。作動要素は、外科手術ドレープの1つ以上の区分をコンパクト構成から延在構成に展開するように構成されることができる。コンパクト構成は、略2次元形状/外形を備えてもよく、延在構成は、略3次元形状/外形を備えてもよい。外科手術ドレープは、ドレープが使用されていないとき、コンパクト構成にあってもよい。外科手術ドレープは、患者の外科手術処置のためのドレープの使用に先立って、またはその間に延在構成に展開されることができる。延在構成は、ドレープに関する使用可能な状態/位置に対応してもよい。作動要素は、外科手術ドレープに統合される、またはドレープとともに含まれてもよい。展開に加えて、作動要素はさらに、延在構成における外科手術ドレープの1つ以上の区分(例えば、天蓋部分111)に構造的補強を提供することができる。故に、作動要素は、1つ以上の補剛要素を備えてもよい。いくつかの実施形態では、
図5に示されるフレーム構造160は、作動要素である、または作動要素の一部を形成してもよい。
【0156】
作動要素は、貯蔵エネルギーデバイスを備えてもよい。作動要素は、1つ以上のばね要素を含んでもよい。ばね要素の非限定的実施例は、種々の好適なばねタイプ、例えば、入れ子圧縮ばね、座屈柱、円錐ばね、可変ピッチばね、スナップリング、ダブルトーションばね、ワイヤ形態、進行制限引張ばね、編組ワイヤばね等を含むことができる。さらに、作動要素(例えば、ばね要素)は、いくつかの金属(例えば、ばね鋼)、プラスチック、または複合材料のうちのいずれかから作製されることができる。ある場合には、作動要素は、繊維ガラスまたはプラスチック補剛材を含んでもよく、これはまた、本明細書の任意の場所に説明されるような補剛要素としての役割を果たす。
【0157】
ある場合には、1つ以上のばね要素は、外科手術ドレープの1つ以上の区分をコンパクト構成から延在構成に展開するために位置付けられる展開ばねを含んでもよい。同様に、1つ以上のばね要素は、外科手術ドレープの1つ以上の区分を延在構成からコンパクト構成に戻るように後退させるために位置付けられる後退ばねを含んでもよい。いくつかの事例では、モノリシックばねが、二重機能を提供するために、例えば、(1)外科手術ドレープの1つ以上の区分を展開するために、また、(2)それを後退させるために構成されることができる。例えば、モノリシックばねは、2つ以上の状態(完全に圧縮された状態、部分的に延在された状態、完全に延在された状態等)の間で変形するように構成されることができる。
【0158】
本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは、作動要素は、磁石、電磁石、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、モータ(例えば、ブラシレスモータ、直流(DC)ブラシモータ、回転モータ、サーボモータ、直接駆動回転モータ、DCトルクモータ、線形ソレノイドステッパモータ、超音波モータ、ギヤードモータ、減速モータ、またはピギーバックモータ組み合わせ)、ギヤ、カム、線形駆動装置、ベルト、滑車、コンベヤ、および同等物を含むことができる。
【0159】
本明細書の別の場所に説明されるように、外科手術ドレープ100の第1の部分110は、開口部/開口/開窓118を備えてもよい。いくつかの実施形態では、開口部は、滅菌外科手術野または環境の完全性を維持するために、本明細書に説明されるように患者の器官の周囲を緊締するように構成される弾性ストラップまたは調節可能なクロージャを含んでもよい。調節可能なクロージャは、例えば、ジッパを含んでもよい。加えて、または随意に、開口部は、滅菌外科手術野または環境の完全性を維持するために、患者の器官の周囲のドレープの緩い区分を集めて巻着するための接着材料を含んでもよい。
【0160】
外科手術ドレープの第1の部分110は、本明細書の別の場所に説明されるように、患者の胴22または脚24を被覆するための材料を含んでもよい。
【0161】
図6を参照すると、材料は、緩く懸下する(602)ように構成されることができる。材料はまた、胴の周囲(604)または患者の脚またはあぶみの下側に巻着されることができる。材料は、任意の取付の手段、例えば、ストラップ、テザー、Velcro(登録商標)、またはテープを使用して固着されることができる。いくつかの実施形態では、材料は、材料をあぶみの周囲に取り付け、廃棄物を受容および貯蔵するための容器140が固着および懸下され得る保持器を形成するための接着剤を備えてもよい。
【0162】
図7を参照すると、外科手術ドレープの第2の部分130は、支持構造18に搭載されることができる。支持構造は、1つ以上のアームを備えてもよい。支持構造は、患者にわたる、またはその近傍の手術台に取り付けられることができる。例えば、支持構造は、手術台のベッド横板11に取り付けられることができる。ドレープの第2の部分130は、支持構造に搭載されることができ、同様に、支持構造は、任意の取付の手段、例えば、ストラップ、テザー、Velcro(登録商標)、またはテープを使用して手術台に取り付けられることができる。
【0163】
本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは、支持構造18は、グラフィカルディスプレイ(図示せず)に結合される(19)ことができる。ディスプレイは、ドレープの真下に支持される、またはドレープによって支持されてもよい。ディスプレイは、スクリーンであってもよい。ある場合には、ディスプレイは、タッチスクリーンであってもよい。ディスプレイは、発光ダイオード(LED)スクリーン、OLEDスクリーン、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーン、プラズマスクリーン、または任意の他のタイプのスクリーンを含んでもよい。ディスプレイは、ユーザインターフェース(UI)またはグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示すように構成されてもよい。ディスプレイは、撮像プローブ12、関節接合アーム14、および/または処置プローブ16に動作可能に結合されることができる。医師は、ディスプレイ上で撮像プローブ12によって収集されたリアルタイム光学画像を視認してもよい。ある場合には、医師は、ディスプレイを介して患者の外科手術処置の間の1つ以上のステップ(例えば、アーム14を介した処置プローブ16および/または撮像プローブ12の関節接合)を制御することができる。
【0164】
外科手術ドレープの第2の部分130は、グラフィカルディスプレイがドレープを通して視認されることを可能にする透光性または透明材料138を含んでもよい。透明材料138は、例えば、
図7に示されるように、ドレープの1つ以上の領域において提供されてもよい。1つ以上の領域は、ディスプレイが視認され得るように、透光性または透明視認窓139を含んでもよい。いくつかの実施形態では、グラフィカルディスプレイは、タッチスクリーンを含んでもよく、透光性材料138は、ユーザ(例えば、医師)が、介在層として透光性材料を伴うタッチスクリーンと相互作用することが可能であるように、タッチスクリーンと併用するために適合してもよい。グラフィカルディスプレイは、ドレープの真下に位置してもよいが、ドレープの視認窓139を通して可視である。いくつかの実施形態では、透光性材料は、ユーザ(例えば、医師)がグラフィカルディスプレイに接続される1つ以上の入力/出力(I/O)デバイスを手動で操作することを可能にするように、可撓性またはルーズフィット状であってもよい。I/Oデバイスの実施例は、ジョイスティック、マウス、トラックボール、トラックパッド、3次元カーソル、ボタン、ノブ、フィンガトリガ、ダイヤル、タッチスクリーン、タッチパッド、またはキーボードを含むことができる。透光性材料は、1つ以上の下層I/Oデバイスのユーザの操作に適応するために、過剰または余分な材料を含んでもよい。
【0165】
容器部分140(以降では、容器と称される)は、流体が退出ポート144に排出されることを可能にするために、漏斗形状を備えてもよい。容器140は、例えば、
図7に示されるように、略円錐形漏斗形状156を備えてもよい。代替として、容器140は、例えば、
図8に示されるように、略長方形漏斗形状158を備えてもよい。いくつかの実施形態では、容器140は、例えば、
図8に示されるように、角度付きまたは傾斜した(147)底部部分を備えてもよい。角度または傾斜は、退出ポート144に向かう流体流動を強化するように設計されることができる。
【0166】
いくつかの実施形態では、容器は、容器の1つ以上の構成を支持するための構造を備えてもよい。
図9Aおよび9Bは、いくつかの実施形態による、角度付きまたは傾斜した底部を伴う略長方形漏斗形状を有する容器を図示する。
【0167】
支持構造は、インターリーブ構造、例えば、
図9Aに示されるような垂直プリーツ143または
図9Bに示されるような水平プリーツ145を備えることができる。垂直プリーツ143は、荷重下にあるとき、容器140が圧潰せず、その形状/形態を変化させることを防止する補剛材としての役割を果たす、または補剛材として作用することができる。加えて、または随意に、垂直プリーツ143は、流体が容器140から抽出または排出されている際、空気流が変位された流体を放出することを可能にするように構成されることができる。
図9Bを参照すると、水平プリーツ145は、容器140が伸縮様式で圧潰またはコンパクト構成に圧潰することを可能にすることができる。容器は、略平面構成に圧潰可能であり、水平プリーツ145を用いて略3次元構成に延在可能であってもよい。容器140は、1つ以上の可撓性、半剛性、または剛性材料を含んでもよい。容器140は、強度、剛性、弾性、コンプライアンス、および耐久性等の種々の所望の特性を達成するように設計されることができる。材料の非限定的実施例は、ファブリック、シリコーン、ポリウレタン、シリコーン-ポリウレタンコポリマー、ポリマーゴム、ポリオレフィンゴム、ヒドロゲル、半剛性および剛性材料、エラストマ、ゴム、熱可塑性エラストマ、熱硬化性エラストマ、エラストマ複合材、ポリフェニレンを含む剛性ポリマー、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレン、エポキシ、部分吸収性材料、および同等物を含んでもよい。
【0168】
本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは、容器140は、外科手術ドレープ100またはその一部を貯蔵するための包装封入体としての役割を果たすように構成されることができる。包装封入体は、外科手術ドレープが使用に先立ってその元々の状態にあるとき、外科手術ドレープまたはその一部を貯蔵するために使用されることができる。加えて、または代替として、包装封入体は、外科手術ドレープが使用された後、後続処理のために外科手術ドレープまたはその一部を貯蔵するために使用されることができる。
図10A-10Dは、容器140が外科手術ドレープ100を貯蔵するための包装封入体170として使用され得る実施形態を図示する。
図10Aを参照すると、ドレープ100は、容器140に結合されてもよく、容器の外側に延在してもよい。ドレープを貯蔵することに先立って、ドレープは、略平面構成172に延伸されてもよい。次に、ドレープは、ドレープの対向する端部174-1および174-2を縦方向軸175に対して内向きに折畳することによって、
図10Bに示されるような様式で折畳されてもよい。次に、ドレープは、
図10Cに示されるように、端部176を横方向軸177に対して内向きに折畳することによってさらにコンパクトにされてもよい。最後に、ドレープは、
図10Dに示されるように、折畳され、貯蔵のために容器の中に詰め込まれることができる。ドレープは、新品であるとき(すなわち、ドレープの使用に先立って)容器内に貯蔵されることができ、容器内で出荷されることができる。加えて、または随意に、ドレープは、後続処理または処理施設への輸送のために、ドレープが(例えば、外科手術処置において)使用された後、容器内で貯蔵されることができる。いくつかの実施形態では、容器は、容器内に貯蔵されるドレープを被覆するための蓋(図示せず)を含んでもよい。
【0169】
本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは、容器140は、例えば、
図11に示されるように、ユーザに結合され、ユーザによって支持され、例えば、ユーザ26によって担持されることができる。ユーザは、例えば、外科医であってもよく、容器は、ユーザが少なくとも部分的に容器を支持するように、多くの方法で、例えば、ストラップまたはテザーを用いてユーザに結合されることができる。
図11の実施例では、容器は、ユーザの首28上またはその周囲に装着されるように構成されるホルタ180に結合されてもよく、容器は、例えば、使用されるとき、ユーザの首の周囲のホルタによって支持されてもよい。いくつかの事例(図示せず)では、容器は、ユーザの腰の周囲に装着されるように構成されるベルトに結合されてもよい。いくつかの実施形態では、容器は、1つ以上の迅速解放結合具154を使用して、ユーザの手術着に解放可能に取り付けられることができる。迅速解放結合具の使用は、例えば、手術室内で容器の携帯性および使用済/新しい容器の交換を促進することによって、手術室効率を改良するために役立つことができる。迅速解放結合具の実施例は、機械的結合具、スナップフィット、接着剤、テープ、締結具、磁石、および同等物を含んでもよい。容器は、廃棄物の処理を支援する様式で、外科手術処置の間にユーザの移動を妨げることなく、ユーザの手術着の任意の部分に解放可能に結合されてもよい。
【0170】
本明細書に開示される実施形態のうちのいずれかでは、容器140は、容器の構造的形態を維持するための1つ以上の柔軟性補剛要素を備えてもよい。第1の部分110または第2の部分130のうちの少なくとも1つは、少なくとも第1の部分または第2の部分の構成を支持する1つ以上のフレーム構造を備えてもよい。柔軟性補剛要素は、フレーム構造として使用されてもよい。例えば、
図12に示されるように、補剛要素190は、外科手術ドレープ100および容器140の種々の部分を横断して延在するリブライナとして提供されてもよい。構造的補強は、複数回使用/患者遭遇のために、容器および外科手術ドレープの寿命を延長させるために有利であり得る。構造的補強はまた、複数回使用/患者遭遇のために、例えば、有意な流体管理を伴う長い外科手術の間の流体管理のために有利であり得る。
【0171】
ある場合には、容器140は、流体流動の管理のための構造を備えてもよい。容器140は、例えば、
図13に示されるように、流体流動および空気変位を維持するために、一体型穿孔付き管類マトリクス200を備えてもよい。穿孔付き管類マトリクス200は、容器140の孔142または退出ポート144に位置する排出/吸引ポートに接続されてもよい。穿孔付き管類マトリクスは、流体経路またはチャネルとしての役割を果たす1つ以上の管202を備えてもよい。流体経路またはチャネルは、脱出ドレープによって引き起こされる非遮断を提供するために、退出ポート144に隣接して提供されてもよい。管は、相互に結合されてもよく、相互に交差してもよい。各管202は、複数の穿孔204を備えてもよい。穿孔は、管からの空気変位を支援し、マトリクス内の閉塞を防止する様式で提供されてもよい。流体チャネルは、フィルタスクリーンの下でドレープ100の複数の表面に沿って任意の長さにわたって延在してもよい。例えば、複数の流体チャネルが、容器140の壁の上で、かつスクリーン148の下で約5cm~約40cmにわたって延在してもよい。容器は、(1)吸引が流体に作用するための非遮断可能通路を提供することによって、または(2)材料が真空ポートにわたって折畳し、真空ポートを遮断することを防止する機構を提供することによって、容器からの流体の十分な吸引を確実にするように設計されることができる。いくつかの代替実施形態では、容器は、例えば、
図14に示されるように、巻き上げ管様面積210を備えてもよい。巻き上げ管様面積210は、巻き上げられたドレープ材料から形成されてもよく、
図13の実施形態と同様に、流体流動および空気変位を維持するために、排出/吸引ポートに接続されてもよい。
【0172】
ある場合には、容器140は、ユーザ(例えば、医師)への飛散を防止するためのフラップを備えてもよい。
図15は、フラップ220を備える容器140の実施例を示す。ある場合には、フラップは、展開可能であってもよい。容器は、飛散から医師を保護するために、内側滅菌部分と外部非滅菌部分とを有するように構成されてもよい。フラップは、外科手術ドレープの外側に延在する非滅菌部分を備えてもよい。ある場合には、フラップ220は、自己支持半円筒形形態を有してもよい。ある場合には、1つ以上の補剛要素190が、容器および/またはフラップの構造的構成を支持するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、補剛要素190のうちの1つ以上のものは、例えば、フラップをより高く上昇させることによって、医師への飛散を防止するために位置において調節可能であり得る。
【0173】
補剛要素190は、相互に横断する方向に延在することができる。例えば、補剛要素190は、容器140に沿って円周方向かつ縦方向に延在してもよい。補剛要素は、例えば、細いワイヤ、または本明細書に説明されるような任意の補剛構造または要素等の屈曲可能材料を含んでもよい。
【0174】
ある場合には、容器140は、灌注または吸引ポンプから、またはスクリーン148の上方または下方の排出ラインから流体を受け取るための1つ以上のポート230を備えてもよい。
図16は、いくつかの実施形態による、ポート230の実施例を示す。ポートは、開口部、開口、開窓、接続特徴、シールフランジ、および同等物を備えてもよい。
【0175】
いくつかの実施形態では、容器140は、容器140から延在する1つ以上の押出部分を備えてもよい。押出部分のうちの1つ以上のものは、「テント」形状を有してもよい。
図17を参照すると、押出部分は、内側滅菌面242および外部非滅菌面244を画定することに役立ってもよい。外部非滅菌面244は、外科手術アーム(例えば、関節接合アーム14)を備える支持構造の設置のための作業空間を提供してもよい。外部非滅菌面は、手袋をしていない手が、経直腸デバイスの操作のために内側滅菌面242内に画定される滅菌空間にアクセスすることを可能にする。
【0176】
いくつかの実施形態では、容器は、例えば、
図18に示されるように、取外可能スクリーン148を備えてもよい。スクリーンは、容器140の内側下部部分に取外可能に結合されてもよい。スクリーンは、容器から取り外され(252)てもよく、(後続分析または処理のための)組織または固体サンプルの収集および輸送のために折畳され(254)、シールされる(256)ことができる。スクリーンは、凝血塊または無傷組織の捕捉を可能にするようにサイズ決めおよび成形される孔を備えてもよい。スクリーンは、スクリーンの縁または側に沿って提供される、流体に不浸透性である材料を含んでもよい。ある場合には、スクリーンは、(スクリーンがシールされる(256)ことを可能にする)貯蔵または輸送のためにサンプルを固着させるための閉鎖要素を備えてもよい。閉鎖要素は、ジッパ、ジップロック(登録商標)、接着シール、引きひも、クリップ、または弾性または共形化可能ワイヤを備えてもよい。ある場合には、スクリーンは、組織分析のための撮像モダリティと適合する透光性領域を備えてもよい。スクリーンは、透光性領域を通した可視化を可能にするために、スクリーンの縁または側に沿って容器から除去可能であってもよい。ある場合には、スクリーンは、患者についての情報を表示するための面積258を備えてもよい。面積258は、患者についての情報を含有する事前印刷された標識をその上に受容するように構成されることができる。加えて、または随意に、面積258は、ユーザがその上に書き込むことを可能にするように構成されることができる。ある場合には、面積258は、事前印刷された情報または臨床医注記を表示するための複数の部分面積を備えてもよい。
【0177】
図19を参照すると、スクリーンは、容器240の圧潰とともに折畳するように構成されることができる。スクリーンの折畳は、排出/吸引ポートへの空気流を可能にするように構成されることができる。スクリーンは、インターリーブ様式で折畳するように構成されることができる。
【0178】
図20を参照すると、天蓋部分111は、天蓋部分が反転構成にあるとき、流体が容器140に向かって下向きに流動する(260)ように伝導されるように設計されてもよい。反転構成は、流体が、容器140の中に流動する代わりに、天蓋部分111上で蓄積または貯留することを防止することができる。反転構成は、流体が容器に向かって下向きに流動することを支援する1つ以上の傾斜面を備えてもよい。天蓋部分111は、天蓋部分が弛まず、流体の重量下で流体を収集するように成形および/またはサイズ決めされてもよい(262)。
【0179】
いくつかの実施形態では、外科手術ドレープ100は、本明細書に説明されるような1つ以上の標識を備えてもよい。標識は、ドレープを使用するための説明書と、以下のうちの1つ以上のもの、すなわち、(a)1つ以上のアクセスポート孔の場所、(b)1つ以上の穿孔の場所、(c)1つ以上の取付点の場所、(d)ドレープの区分が取り外され得る面積、(e)患者上へのドレープの留置、(f)手術台に対するドレープの場所、(g)手術台へのドレープの取付、(h)手術台の近位の1つ以上の支持構造に対するドレープの場所、または(i)1つ以上の支持構造へのドレープの取付に関する情報とを含んでもよい。
【0180】
いくつかの実施形態では、外科手術ドレープ100は、ドレープの外側の非滅菌作業空間からのユーザ(例えば、医師)の非滅菌手が、ドレープの真下の滅菌野を汚染することなく経直腸デバイスを備えるプローブ10または外科手術アーム14にアクセスし、それを操作することを可能にするために、少なくとも第1の部分110または第2の部分130において過剰な材料を含んでもよい。天蓋部分111は、ユーザが、経直腸デバイスを支持する外科手術アーム14を操作することを可能にするように構成されることができる。
【0181】
図21は、1つ以上の標識を備える外科手術ドレープ100を示す。標識は、例えば、第1の標識550と、第2の標識552と、第3の標識554とを備えてもよい。付加的標識またはより少ない標識が、ドレープ100に提供されてもよい。標識は、本明細書に説明されるような標識のうちのいずれかを備えてもよい。標識は、アクセスポート孔、穿孔、取付点、区分として取り外され得るドレープの面積、患者上へのドレープの留置、患者および手術台に対するドレープの場所、支持構造に対するドレープの場所、および支持構造へのドレープの取付等、ドレープ上の着目構造を識別するようにドレープに添着されてもよい。1つ以上の標識は、ドレープ100に関する使用説明書を備えてもよく、使用説明書は、ドレープに取り付けられる、または別個に提供されることができる。使用説明書は、1つ以上の説明書がユーザによって参照されている間に滅菌状態を維持するために、ドレープの滅菌側上でドレープに添着されることができる。1つ以上の説明書は、ユーザに着目され得るドレープの部分を識別するための矢印または他の印を備えてもよい。例えば、矢印または円は、それを通して患者の陰茎がドレープの非滅菌側から滅菌側に通過させられる、ドレープ上の開口部を識別することができる。1つ以上の穿孔が、穿孔を識別するための標識と関連付けられる印を用いて識別されることができる。
【0182】
図22Aは、金型310およびシート材料320を用いて本明細書に説明されるようなカバー100を熱成形する方法300を示す。金型は、ドレープ100の容器部分140を画定するように、シート材料320に接触するための凹状面等の湾曲面を備える容器形成部分312を備えてもよい。金型は、シート材料320に接触するための凸状面等の湾曲面を備える天蓋形成部分314を備えてもよい。天蓋形成部分は、本明細書に説明されるような排出を促進するために反対の曲率を備える反転部分、例えば、天蓋形成部分314の突出部に隣接する、その近傍の、またはその中の反転部分を備えてもよい。金型は、ドレープの胴部分を画定するように、胴形成部分316を備えてもよい。金型は、本明細書に説明されるような泌尿器科手技のためにあぶみに設置される患者に対応する付加的構造、例えば、患者の屈曲した脚に対応する構造を備えてもよい。
【0183】
図22Bは、熱成形された外科手術ドレープ330の3次元形状プロファイルを画定するように、金型310にわたって熱成形される外科手術ドレープ100を示す。熱成形された外科手術ドレープ330は、本明細書に説明されるような外科手術ドレープ100の構造のうちのいずれかを備えてもよい。例えば、熱成形されたドレープ330は、本明細書に説明されるような容器部分140と、本明細書に説明されるような天蓋部分を備える第1の部分110と、本明細書に説明されるような胴部分を備える第2の部分130とを備えてもよい。
【0184】
熱成形されたドレープ330は、本明細書に説明されるような1つ以上の補剛構造を備えてもよく、補剛構造は、例えば、熱成形されたシート材料の複数の層の間に挟装される補剛構造を備えてもよい。補剛構造は、ドレープの第1の熱成形された層上に設置され、第2の層が、層の間に補剛構造を挟装するように、補剛構造にわたって設置されることができ、層は、熱成形プロセスの一部としてともに接合されることができる。代替として、または組み合わせて、アクチュエータが、滅菌貯蔵のためのコンパクト包装構成から患者に対する使用のための拡張および延在構成にドレープを自動的に拡張および延在させるように、ドレープの熱成形された層の間に挟装されることができる。シート材料は、体液に不浸透性である任意の生体適合性バリア材料を含んでもよく、当業者によって理解されるであろうように、金型上で熱成形されることができる。
【0185】
ドレープ100を熱成形するための方法300は、以下のような1つ以上のステップ、すなわち、1)金型を熱成形するためのシート材料を受け取るステップと、2)3次元形状プロファイルを伴う金型を製造するステップと、金型上にシート材料を設置するステップと、シート材料を金型の形状に熱成形するステップと、適切な位置および配向において熱成形された材料のシート上に適切な構造、例えば、補剛構造を設置するステップと、その間に補剛構造を伴って第1のシートを第2のシートに接合するように、金型上で材料の第2のシートを熱成形するステップと、金型310から熱成形された外科手術ドレープ330を除去するステップと、コンパクト貯蔵構成において、熱成形された外科手術ドレープを包装内に設置する、または熱成形されたドレープをドレープの包装部分内に包むステップと、熱成形されたドレープを滅菌するステップとを含んでもよい。
【0186】
外科手術ドレープを熱成形する方法300は、ある実施形態に従って本明細書に説明されるが、当業者は、多くの変形例および適合を認識するであろう。例えば、ステップのうちのいくつかは、除去される、または繰り返されてもよく、ステップは、異なる順序で実施されてもよい。
【0187】
図23Aは、外科手術ドレープ100の天蓋部分111を通して経直腸デバイスを操作するユーザおよび本明細書に説明されるようなプローブ10を備える経直腸デバイスの近位部分350の係合部分352の対応する第1の位置351を示す。経直腸デバイスの係合部分は、本明細書に説明されるようなアクチュエータ117の一部、例えば、アクチュエータのノブを備えてもよい。ノブは、アクチュエータ117の一部を含んでもよく、経直腸デバイスの係合部分352を備えてもよい。天蓋部分111の係合部分354は、経直腸デバイスの近位部分350の係合部分352と、ユーザの指または親指等のユーザの手の係合部分355との間に位置する。ユーザの手の係合部分355は、天蓋の係合部分354に結合され、ドレープの天蓋の係合部分354は、ユーザの手の係合部分355と経直腸デバイスの近位部分350の係合部分352との間に位置する。結合は、経直腸デバイスの近位部分がユーザの手で自由に移動するように感じられ、経直腸デバイスの近位部分が天蓋内に位置するように、天蓋が手で移動し、天蓋部分が移動に対して低い抵抗を伴うことを可能にする。
【0188】
図23Bは、
図23Aの経直腸デバイスの近位部分350を操作するユーザおよび経直腸デバイスの近位部分の対応する第2の位置を示す。経直腸デバイスの近位部分の係合部分352は、ユーザの手の係合部分355および天蓋部分111の係合部分354を伴う第2の位置353に移動されている。第2の位置353において、天蓋は、実質的に知覚できないほど小さい力で第1の位置351から第2の位置353に移動されている。天蓋の移動は、典型的には、経直腸デバイスの近位部分350を移動させるために要求される力の量未満の移動に対する抵抗を提供する。係合された天蓋部分を移動させるための力の量は、10分の1(1/10)未満、例えば、経直腸デバイスの近位部分の係合部分352を移動させるために使用される力の量の100分の1(1/100)未満であり得る。
【0189】
図23Cは、
図23Aに示されるような係合部分の第1の位置351に向かう天蓋部分の係合部分354の戻りを示す。天蓋部分の係合部分の本戻りは、本明細書に説明されるような天蓋の係合部分からの実質的に知覚できない量の抵抗に遭遇する間、ユーザが経直腸デバイスの近位部分を再び移動させることを可能にするように、ユーザが経直腸デバイスの近位部分を解放し、新しい場所356において経直腸デバイスの近位部分に係合することを可能にする。戻りの量は、約1mm~約100mmの範囲内、例えば、約1mm~約25mmの範囲内の距離であり得る。
【0190】
経直腸デバイスの近位部分350は、本明細書に説明されるような任意の経直腸デバイスの近位部分を備えてもよい。いくつかの実施形態では、経直腸デバイスの近位部分は、経直腸デバイスのプローブの移動を可能にするようにプローブに結合される経直腸デバイスのノブを備える。例えば、経直腸デバイスのプローブは、プローブがノブの回転とともに遠位に前進され、近位に後退され得るように、ノブに結合される搬器上に搭載されることができる。いくつかの実施形態では、経直腸デバイスは、2013年2月28日に出願され、「AUTOMATED IMAGE-GUIDED TISSUE RESECTION AND TREATMENT」と題され、第WO/2013/130895号として公開された、PCT出願第PCT/US2013/028441号(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるような超音波撮像プローブを備える。経直腸超音波画像が、経直腸超音波プローブが本明細書に説明されるような係合された天蓋部分の戻りによって天蓋部分を通して調節され得るように、ユーザに可視であるディスプレイ上に示されることができる。経直腸デバイスは、経直腸デバイスの位置のコンピュータ制御を可能にするように、本明細書に説明されるような入力出力(「I/O」)デバイスを備えてもよく、天蓋の係合部分は、ユーザの手の係合部分の移動およびI/Oデバイスとの相互作用を促進するように、本明細書に説明されるように戻ることができる。
【0191】
係合部分354が第1の位置351から第2の位置353に移動するときに天蓋部分111によって提供される力に対する実質的に知覚できない抵抗は、天蓋部分、およびいくつかの実施形態では、ドレープ100の付加的部分において、位置エネルギーを貯蔵する。本位置エネルギーは、天蓋111の係合部分354がユーザの手によって解放され、係合部分354が第2の位置353から第1の位置351に向かって戻るとき、少なくとも部分的に放出される。
【0192】
図24Aは、延在構成における天蓋部分111の全容積を示す。延在構成では、天蓋のシートは、撓みおよび折り目を実質的に除去するために延在されている。これは、多くの方法で達成されることができるが、いくつかの実施形態では、天蓋部分111の下側外周が、支持され、天蓋が、空気等のガスを用いて膨張され、天蓋を延在構成に延在させ、天蓋の容積を決定することができる。天蓋部分111は、天蓋が長方形突出部を備える実施形態に関して、長さL、幅W、および高さHを備えてもよい。これらの寸法はそれぞれ、天蓋部分の対応する角の間の距離によって定義されてもよい。天蓋部分の全容積は、長さ、幅、および高さに対応し、公知の公式によって計算されてもよい。いくつかの実施形態では、突出する天蓋は、1つ以上の略直線の側を備え、例えば、部分的に台形の形状を備えてもよい。いくつかの実施形態では、天蓋部分は、経直腸デバイスの少なくとも近位部分を受容するようにサイズ決めおよび成形される湾曲面を備える。実質的に撓みまたは折り目を伴わずに延在されるときの湾曲面は、天蓋部分の容積を画定する。天蓋部分111は、例えば、略平坦面および湾曲面の組み合わせを備えてもよい。いくつかの実施形態では、天蓋部分の下側外周は、支持され、天蓋部分は、ガスを用いて膨張され、全容積を決定するために、天蓋部分を完全延在構成に延在させる。完全に拡張された天蓋部分内の空気等のガスの量は、天蓋部分を完全に収縮されたコンパクト構成に収縮させ、放出されるガスの量を測定することによって測定されることができる。放出されるガスの量は、当業者に公知の任意の数の方法によって測定されてもよい。
【0193】
図24Bは、部分的に圧潰された自立構成における
図24Aの天蓋部分111の減少された容積を示す。高さHは、自立構成において減少され、バリアシート材料は、例えば、少なくとも約10%だけ高さHを減少させるように、折り目を備えてもよい。天蓋の角の間の距離によって定義される長さLおよび幅Wも、例えば、少なくとも10%だけ同様に減少されてもよい。いくつかの実施形態では、天蓋の容積は、完全延在構成と部分的圧潰自立構成との間で約10%~90%の範囲内の量だけ減少する。天蓋は、天蓋の容積が、完全延在拡張構成における天蓋の容積と比較して、部分的圧潰自立構成において減少するように、少なくともある程度の重量を備えてもよい。天蓋のバリア材料の重量および堅性は、天蓋の部分的圧潰を提供するように構成されることができる。より重い(例えば、より厚い)より堅性の低いバリア材料は、類似する堅性を備えるより軽い(例えば、より薄い)バリア材料よりも大きく圧潰するであろう。より堅性のバリア材料は、より少なく圧潰し得る。
【0194】
天蓋の下側外周が、支持され、部分的に圧潰された天蓋の容積が、例えば、天蓋が自立部分的圧潰構成から完全圧潰構成に圧縮されるときに放出されるガスの量に基づいて決定されることができる。いくつかの実施形態では、天蓋バリア材料は、天蓋からの空気の流動を阻止する。存在する場合、天蓋のシールは、天蓋の上方に滅菌野を維持するために気密シールを備えてもよい。天蓋111のバリア材料は、本明細書に説明されるような自立構成において天蓋の部分的圧潰を提供するように構成されるヤング率、厚さ、および密度を備えてもよい。
【0195】
本明細書に説明されるような天蓋部分の戻りの量は、バリア材料のヤング率、厚さ、密度、および経直腸デバイスの近位部分の移動の量に関連する天蓋部分の全容積の容積に関連し得る。当業者は、経直腸デバイスの操作の間の部分的戻りおよび本明細書に説明されるような自立構成における部分的圧潰を伴う天蓋を構成するために、本明細書に説明されるような材料の好適な構成を決定することができる。
【0196】
図25Aは、側面輪郭図においてコンパクト構成における作動要素に結合される外科手術ドレープ100を示す。
【0197】
図25Bは、側面輪郭図において延在外形構成における
図25Aの外科手術ドレープ100を示す。
【0198】
図25Cは、上部輪郭図におけるコンパクト外形構成における
図25Aの外科手術ドレープを示す。
【0199】
外科手術ドレープは、本明細書に説明されるような、例えば、
図25Aに示されるようなコンパクト構成から、
図25Cに示されるような少なくとも部分的に延在され、少なくとも部分的に拡張された構成にドレープを拡張するように、ドレープの任意の場所に作動要素を備えてもよい。天蓋部分111を備えるドレープ100の第1の部分110は、天蓋部分を少なくとも部分的に延在および拡張するために、1つ以上の作動要素410を備えてもよい。作動要素は、天蓋部分を増加された内部容積まで延在および拡張するように構成される、ばね鋼または熱成形プラスチック等の形状記憶材料を含んでもよい。
図25Cに示されるコンパクト構成では、作動要素は、屈曲構成を備え、
図25Bの拡張外形構成において真っ直ぐになってもよい。患者の胴を少なくとも部分的に被覆するように構成されるドレープ100の部分を備える第2の部分130は、いくつかの実施形態では、作動要素410または1つ以上の作用要素420の代替として、またはそれと組み合わせのいずれかで、作動要素を備える。
【0200】
ドレープの容器部分140は、容器部分を初期コンパクト構成から拡張構成に拡張し、本明細書に説明されるような流体を受容するように構成される、1つ以上の作動要素420を備えてもよい。
【0201】
図25Aのコンパクト構成は、ドレープの長さに沿って延在されたドレープとともに示されるが、ドレープを
図25Aに示される構成に少なくとも部分的に広げるように、ドレープの長さに沿って少なくとも部分的に延在する作動要素が、提供されることができる。例えば、1つ以上の作動要素420は、容器部分140から、天蓋部分111を備える第1の部分110を通して、少なくとも部分的に胴を被覆するように構成される第2の部分130に少なくとも部分的に沿って延在することができる。ドレープは、最初に、ドレープが作動要素410および420に応答して広がり、ドレープをコンパクト構成から
図25Bに示されるような延在外形構成に拡張するように、滅菌包装内で巻回構成において提供されることができる。巻回構成が参照されるが、外科手術ドレープ100は、コンパクト折畳構成から延在外形構成に拡張するように構成されることができる。
【0202】
図25A-25Cに示される外科手術ドレープは、作動要素の代替として、または補剛要素と組み合わせてのいずれかで、補剛要素とともに構成されることができる。補剛要素は、本明細書に説明されるような任意の補剛要素または構造を備えてもよく、例えば、ワイヤまたはプリーツ等の金属延在部を備えてもよい。金属延在部は、変形可能材料を含み、ドレープがユーザによって所望されるように成形されることを可能にするために好適な断面厚さおよび長さを備えてもよい。ワイヤは、ドレープがユーザによって所望されるように成形されることを可能にするために好適な直径を備えてもよい。延在部は、容器部分の天蓋部分等のドレープの1つ以上の場所、およびそれらの組み合わせにおいて設置されることができる。
【0203】
1つ以上の作動要素は、多くの方法で構成されることができる。いくつかの実施形態では、作動要素は、1つ以上のばね要素を備え、随意に、1つ以上のばね要素は、ばね鋼を含む。容器は、外科手術処置の間に生成される体液、外科手術関連流体、組織、または残滓を含む廃棄物を受容、収集、および貯蔵するように構成されることができる。容器は、本明細書に説明されるように、外科手術処置の間に生成される体液、外科手術関連流体、組織、または残滓を含む廃棄物を受容、収集、および貯蔵するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、容器部分140は、拡張展開構成において約1,000cm3~約70,000cm3の範囲内の容積を備え、随意に、容積は、約1,000cm3~約10,000cm3の範囲内である。
【0204】
いくつかの実施形態では、天蓋部分を備える第1の部分または胴部分を備える第2の部分のうちの少なくとも1つは、外科手術ドレープの1つ以上の区分をコンパクト構成から延在構成に展開するように構成される作動要素に動作可能に結合される。
【0205】
いくつかの実施形態では、コンパクト構成は、略2次元形状を備え、延在構成は、略3次元形状を備える。
【0206】
いくつかの実施形態では、外科手術ドレープは、外科手術ドレープが展開に先立って使用されていないとき、コンパクト構成にあり、患者の外科手術処置のための外科手術ドレープの使用に先立って、またはその間に延在構成に展開される。
【0207】
図26は、外科手術泌尿器科プローブを受容するようにサイズ決めされた開口部と、外科手術ドレープが、患者の尿道に沿って延在するカテーテルを用いて患者に結合される張力付与デバイスの基部457の周囲で除去されることを可能にするための患者の下側および上側方向に対応する第1の方向に延在する穿孔132および第1の方向を横断する第2の方向に延在する穿孔450とを示す。基部および張力付与デバイスの実施例は、2017年3月17日に出願され、「MINIMALLY INVASIVE METHODS
AND SYSTEMS FOR HEMOSTASIS IN A BLEEDING CLOSED TISSUE VOLUME」と題され、第WO/2017/161331号として公開された、PCT出願第PCT/US2017/023062号(その全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されている。基部は、基部を横断して最大寸法454を備えてもよい。第2の方向に延在する穿孔450は、基部および張力付与デバイスが患者に結合されているとき、外科手術ドレープの除去を促進するように、基部を横断する最大寸法454よりも大きな距離452だけ延在してもよい。基部を横断する最大寸法は、約2.5cm~約30cmの範囲内、例えば、約3cm~約20cmの範囲内であり得る。距離452は、約2.5cm~約60cmの範囲内、例えば、約3cm~約40cmの範囲内の距離を備えてもよい。
【0208】
穿孔が参照されるが、外科手術ドレープは、穿孔132および450と類似する多くの方法で構成されることができる。いくつかの実施形態では、胴部分を備える第2の部分は、患者の下側上側方向に沿った、例えば、中間線に沿った方向に対応する方向に延在する弱化材料を含む。第2の部分は、第2の部分が弱化材料に沿って分離することを可能にすることによって、外科手術ドレープの除去を補助するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、弱化材料は、概して、患者の略下側または上側側面に沿って延在するように、中間線に沿って、または中間線に対する任意の角度またはオフセットにおいて、穿孔、隣接する非弱化材料に対する薄化材料、熱的または化学的弱化材料、または応力を受ける材料のうちの1つ以上のものを含む。いくつかの実施形態では、第2の弱化材料が、患者の尿道に沿って延在するカテーテルを用いて患者に結合される牽引デバイスの基部の周囲の外科手術ドレープの除去を促進するために、中間線を横断する第2の方向に延在する。第2の方向に延在する第2の弱化材料は、第1の方向に延在する弱化材料と同様に弱化されることができ、例えば、第2の方向に延在する穿孔を備えてもよい。
【0209】
いくつかの実施形態では、穿孔は、患者の尿道の中に挿入されるカテーテルの挿入またはアクセスを可能にする。カテーテルは、例えば、患者の膀胱から尿を排出するための恥骨上カテーテルを備えてもよい。
【0210】
図27は、吸引ポート462の上流のスクリーン148等の多孔質構造を伴う外科手術ドレープ100の容器部分140を示す。吸引ポート462の上流に位置する多孔質構造は、外壁上に孔を伴う管、スクリーン、メッシュ、ファブリック、格子、材料のシートに形成される複数の開口、連続気泡フォーム、スポンジ、スクリーン、穿孔付き管類マトリクス、ファブリック、焼結材料、またはチャネルを画定するためにともに保持される粒子のうちの1つ以上のもの等、本明細書に説明されるような任意の多孔質構造を備えてもよい。メッシュは、例えば、微細なメッシュを備えてもよい。スクリーン148等の多孔質構造は、吸引ポートの上流に位置し、多孔質構造を通して容器部分140に進入する流体を指向するために、容器部分140の内壁に結合されることができる。吸引ポートは、外科手術吸引ポンプ等の吸引の源に接続され、管が、吸引ポートおよび吸引の源に結合されることができる。スクリーン148等の多孔質構造は、吸引ポート462の遮断を阻止するために、凝血塊およびアブレーションされた組織を備える粒子を濾過することができる。いくつかの実施形態では、多孔質構造は、吸引ポートを通して多孔質構造によって通過させられる凝血塊または組織の通過を確実にするために、吸引ポート462の最小内側断面サイズ(例えば、最小直径)以下の最大断面サイズを有するチャネルを備える。多孔質構造は、外科手術流体、凝血塊、および組織を受容するための表面積を備えてもよい。
【0211】
容器部分140は、アブレーション手技からの組織および凝血塊を備える外科手術流体等、外科手術手技からの流動可能物質を受容するために、流体入口460を備えてもよい。アブレーションは、2013年2月28日に出願され、「AUTOMATED IMAGE-GUIDED TISSUE RESECTION AND TREATMENT」と題された、PCT出願第PCT/US2013/028441号(参照することによって前述で組み込まれている)に説明されるようなアブレーションプローブを用いて実施される水噴射アブレーション手技を備えてもよい。外科手術プローブからの流体は、アブレーションされた前立腺組織物質が多孔質構造上に収集され、後続分析のために使用され得るように、管を用いて入口に結合されることができる。
【0212】
いくつかの実施形態では、多孔質構造の受容表面積は、凝血塊および組織等の固体物質が多孔質構造上に堆積されているとき、外科手術流体を通過させるための多孔質構造の付加的チャネルを提供するために、吸引ポートの最小内側断面サイズよりも大きい表面積を備える。
【0213】
多孔質構造は、後続分析のために外科手術手技から組織を収集するようにサイズ決めおよび成形される、多孔質構造の厚さを通して延在するチャネルを備えてもよい。チャネルは、前立腺細胞の適切なサイズ以下、例えば、約5ミクロン(μm)以下にサイズ決めされることができる。多孔質構造のチャネルは、前立腺の個々の細胞を捕捉するために、例えば、約0.1ミクロン~約5ミクロンの範囲内の最大断面サイズを備えてもよい。代替として、多孔質構造のチャネルは、より大きい断面サイズを備えてもよく、入口460から受容される細胞および凝血塊を備える前立腺の組織を捕捉するために、約5μm~約1mmの範囲内の最大断面サイズを備えてもよい。
【0214】
いくつかの実施形態では、多孔質構造148および吸引ポート462は、ある量の流体464が容器内に蓄積するように構成される。多孔質構造は、多孔質構造を伴わない流体蓄積と比較して、容器部分140内に蓄積される流体の量を減少させることができる。多孔質構造のチャネルの表面積およびサイズは、吸引ポートが吸引源に結合されるとき、多孔質構造と容器の内側上の吸引ポートへの開口部との間に蓄積する流体の量を減少させるように構成されることができる。容器の下側端部上の多孔質構造を用いて蓄積される流体の量は、約0.05cm3~約500cm3の範囲内、例えば、約0.05cm3~約100cm3の範囲内であり得る。いくつかの実施形態では、多孔質構造は、その間に延在する間隙で吸引ポートから分離されることができ、多孔質構造と吸引ポートへの開口部との間に蓄積する流体の量は、例えば、約0.05cm3~約100cm3の類似する範囲内であり得る。
【0215】
図28は、視認窓514を伴う容器510を示し、容器は、患者からの物質がその上に支持されるスクリーン148等の多孔質構造を受容するようにサイズ決めされる。視認窓は、例えば、高分解能顕微鏡を用いて患者からの物質の視認を可能にするように構成される光学透明材料を含んでもよい。容器510は、多孔質構造およびその上に設置される患者の物質を用いてシールされ得るシールされた容器を備えてもよい。容器は、患者からの物質の放出を阻止するように構成されるバリア材料を含んでもよい。
【0216】
図29は、実験的試験を実行するために使用される外科手術ドレープ100の画像を示す。本発明者らは、本明細書に説明されるようなドレープの有利な構造、要素、および部分、および他の要素を決定するために、いくつかの実験を実行した。
図29に示される外科手術ドレープは、
図1Bを参照して上記に示され、説明される要素および構造の多くを含む。本試験は、ドレープの適切な形状および構造および材料性質を決定し、本明細書に説明されるように、流体管理、天蓋および容器の補剛構造および寸法、天蓋の戻り、および多孔質構造の寸法および材料性質等の本明細書に説明されるような有益な機能および構造を提供するために使用された。
【0217】
当業者は、本開示に照らして、外科手術ドレープが、患者上に留置されるとき、患者とドレープの滅菌側との間に滅菌バリアを提供するために、概して、患者から離れるように面する滅菌側と、概して、患者に向かって面する非滅菌側とを備えることを理解するであろう。代替として、または組み合わせて、外科手術ドレープは、患者の足または脚を被覆するように構成され、例えば、本明細書に説明されるような胴部分を備える第2の部分は、患者の足または脚のうちの1つ以上のものを被覆するように延在することができる。
【0218】
いくつかの実施形態では、ドレープのユーザは、患者の胃の上のドレープの上部上にハンドピースおよび/または切除鏡を設置し、ドレープは、ユーザがハンドピースを患者の胃から離れた、またはその上の場所に設置することを可能にするように構成される、ストラップまたはVelcro(登録商標)またはテザーまたはテープ部分等の締結具を備えてもよい。代替として、または組み合わせて、患者ドレープは、外科手術器具の移動を制限するために、ハンドピースおよび/または切除鏡に接着して結合するための接着材料を含んでもよい。接着剤は、ピールが医師または看護助手等のユーザによって接着剤の表面から除去されるまで接着材料が暴露されないように、ピールまたは他の材料を用いて被覆されることができる。胃の上方のドレープ上にハンドピースおよび/または切除鏡を固着させることは、容器が外科手術手技の初期段階からの流体および/または包み/ガーゼを含有し得るため理想的ではないであろう、器具が本明細書に説明されるような流体容器の中に滑り落ちることを阻止することができる。
【0219】
いくつかの実施形態では、外科手術ドレープは、ワイヤおよびケーブルおよび管類管理のために患者の脚の1つ以上の側上にテープまたはVelcro(登録商標)区分のうちの1つ以上のもの等の締結具を備え、これは、これらをともに束ねるために使用されることができる。
【0220】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるような外科手術ドレープは、外科手術ドレープが延在構成に拡張されることに先立って初期コンパクト構成を備える、例えば、使用に先立ってその元々の状態にあるとき、外科手術ドレープまたはその一部を貯蔵するための包装封入体を備える。包装部分は、コンパクト構成においてドレープを被覆するように構成される外科手術ドレープの延在部を備え、例えば、ドレープの一部の下側非滅菌側は、非滅菌外部環境に暴露されるように折畳されてもよい。ドレープの上側滅菌側に対応するドレープの折畳部分の内部滅菌側は、ドレープが本明細書に説明されるような延在構成への拡張に先立ってコンパクト構成を備えるとき、ドレープの残りの部分に折畳されることができる。
【0221】
本開示の代替が参照されるが、当業者は、これらの代替が本開示の教示に従って組み合わせられ得ることを認識するであろう。
【0222】
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に示され、説明されているが、そのような実施形態は、実施例としてのみ提供されることが、当業者に明白となるであろう。多数の変形例、変更、および代用が、ここで、本発明から逸脱することなく当業者に想起されるであろう。本明細書に説明される本発明の実施形態の種々の代替が、本発明を実践する際に採用され得ることを理解されたい。以下の請求項は、本発明の範囲を定義し、これらの請求項の範囲内の方法および構造およびそれらの均等物が、それによって網羅されることを意図している。