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特開2023-16656ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法
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  • 特開-ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法 図1
  • 特開-ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016656
(43)【公開日】2023-02-02
(54)【発明の名称】ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法
(51)【国際特許分類】
   C25C 1/12 20060101AFI20230126BHJP
   C25C 1/00 20060101ALI20230126BHJP
   C25C 7/04 20060101ALI20230126BHJP
   C25B 1/01 20210101ALI20230126BHJP
【FI】
C25C1/12
C25C1/00 301A
C25C7/04 301
C25B1/01 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021142844
(22)【出願日】2021-09-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-16
(31)【優先権主張番号】202110830575.6
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520223723
【氏名又は名称】生態環境部華南環境科学研究所
(71)【出願人】
【識別番号】520231016
【氏名又は名称】重慶市固体廃物管理中心
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】胡小英
(72)【発明者】
【氏名】賀框
(72)【発明者】
【氏名】劉嘉烈
(72)【発明者】
【氏名】張曼麗
(72)【発明者】
【氏名】李潔
(72)【発明者】
【氏名】卓麗
(72)【発明者】
【氏名】蔡洪英
(72)【発明者】
【氏名】張明楊
(72)【発明者】
【氏名】杜建偉
(72)【発明者】
【氏名】温勇
【テーマコード(参考)】
4K021
4K058
【Fターム(参考)】
4K021AA09
4K021BA04
4K021BB02
4K021DB31
4K021DB36
4K058AA22
4K058BA21
4K058BA33
4K058BB04
4K058CA03
4K058DD22
4K058FC09
4K058FC22
4K058FC27
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法を提供する。
【解決手段】本発明は、ピロリン酸銅めっき廃水を前処理して廃液中の粒子状不純物を除去するステップと、前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を電気透析処理するステップと、銅含有濃縮液を再処理して銅含有濃縮液中の金属銅を回収するステップと、を含むピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法を開示し、本発明は、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源のリサイクルが困難な現状に対して、比較的簡単なプロセスにより銅およびリンを効率的に分離および濃縮して、廃水中の銅およびリン資源を効率的に回収し、環境への廃液の汚染を低減することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
S1:ピロリン酸銅めっき廃水を前処理して廃液中の粒子状不純物を除去するステップと

S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜を通過してリン含有濃縮液プ
ールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮するステ
ップと、
S3:銅含有濃縮液を再処理して銅含有濃縮液から金属銅を回収するステップと、
を含む、ことを特徴とするピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルす
る方法。
【請求項2】
S1の前処理は、セキュリティフィルターシステムを使用して、ピロリン酸銅めっき廃水
を処理して廃液中の粒子状不純物を除去することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
S2-2の全陽イオン交換膜は、修飾陽イオン交換膜である、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:3~13:11~15の質量比で、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布
機で調製して多軸生地を得るステップと、
2)ポリ塩化ビニルとスチレン-ブタジエン-スチレントリブロック共重合体、修飾ナノ酸
化チタンを35~55:3~7:0.2~1.3の質量比でブレンドした後、180~22
0℃の条件下で多軸生地に塗布するステップと、
3)自然冷却後、脱イオン水で20~25分間超音波洗浄し、次に50~60℃の条件下
で4~8時間真空乾燥して、マトリックス膜を得るステップと、
4)マトリックス膜を1~2時間スルホン化し、次に濃度75~85wt%の濃硫酸、濃
度25~40wt%の希硫酸に順次2時間浸漬し、そして濃度3~15wt%の塩化ナト
リウム溶液に15~20時間浸漬して修飾陽イオン交換膜を得るステップと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:3~13:11~15の質量比でガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布機
で調製して多軸生地を得るステップと、
2)塩化ベンジルトリエチルアンモニウムとリンタングステン酸を3~5:2.3~3の
質量比で混合して、転移活性剤を得るステップと、
3)ポリビニルアルコール樹脂を80~90℃の条件下で脱イオン水に溶解し、95℃に
加熱した後、ポリビニルアルコール樹脂との質量比2~7:22~35でオルトケイ酸エ
チルを加え、磁力で2~3時間攪拌し、次にオルトケイ酸エチルとの質量比0.5~1.
3:1で転移活性剤を加え、磁力で1~2時間攪拌して、ゾルマトリックスを得るステッ
プと、
4)多軸生地を80~90℃の条件下でゾルマトリックスに15~20時間浸漬した後、
濃度3~15wt%の塩化ナトリウム溶液に15~20時間浸漬して、修飾陽イオン交換
膜を得るステップと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
S3の再処理は、サイクロン電解装置を使用して銅含有濃縮液を処理し、廃液中の有機複
合体をアノードで酸化し、銅イオンがカソードに還元され金属銅として堆積し、サイクロ
ン電解処理した後、銅含有濃縮液中の銅を10g/Lから0.5g/L以下に減らし、残り
の濃縮液を電気透析陽イオン一方向膜に戻して濃縮し、その中の金属銅をさらに回収する

ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業廃水処理およびリサイクルの技術分野に関し、具体的にピロリン酸銅めっ
き廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気めっきは、電気化学的原理を使用して、材料の導電性、耐摩耗性、耐食性、およびそ
の他の物理的および化学的特性を改善するために、金属または合金の層を金属または非金
属材料の表面にめっきするプロセスである。加工製造の一環として、電気めっきは中国の
国内産業の不可欠な部分になっている。
銅メッキは、その優れた可塑性、接着性、および研磨の容易さから、装飾保護メッキの最
下層として広く使用されている。ピロリン酸銅めっきは、ピロリン酸銅を主塩として使用
し、さらに錯化剤やその他の補助錯化剤、光沢剤などの成分を使用し、pH、電流密度、
空気攪拌、温度などのプロセス条件を制御することで、結晶性の微細で明るいコーティン
グを実現するプロセスの一つである。めっき液はシアン化物を含まないため、安定してお
り、電流効率が高く、研磨性能も良好で、換気装置や吸引装置を追加する必要がないため
、工業的な大量生産に使用されている。
ピロリン酸銅めっきの幅広い用途もまた、ピロリン酸銅めっき廃水の処分の問題を引き起
こしている。ピロリン酸銅めっき廃水には、大量の重金属銅に加えて、大量のピロリン酸
も含まれている。水域に過剰に排出された銅は、水生動植物にストレスを与える可能性が
あり、重金属銅はまた、生物学的鎖の濃縮を通じて人体に侵入し、人体に害を及ぼす可能
性がある。廃水中のリンは効果的な処理をせずに水域に排出されると、水域の富栄養化を
引き起こしやすくなる。
同時に、銅とリンも貴重で希少な資源である。国際市場での銅とクロムの価格は3万元/
トンを超えて、リン資源も中国で希少な資源のひとつであり、中国国土資源省は、201
0年以降の国家経済発展のニーズを満たすことができない重要な鉱物の1つとしてリン鉱
石資源を登録する。近年、多くの学者が、国内の下水処理施設で発生する汚泥からますま
す貴重なリン資源を抽出する方法を研究している。ピロリン酸銅廃液中の銅とリンを恣意
的にリサイクル・排出しないと、必然的にそのような希少で貴重な資源の浪費になってい
る。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法を
提供することである。
【0004】
本発明の技術的解決策は、以下のピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイ
クルする方法を提供し、それは、
S1:ピロリン酸銅めっき廃水を前処理して廃液中の粒子状不純物を除去するステップと

S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜を通過してリン含有濃縮液プ
ールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮するステ
ップと、
S3:銅含有濃縮液を再処理して銅含有濃縮液から金属銅を回収するステップと、を含む
【0005】
本発明の一側面として、S1の前処理は、具体的に、セキュリティフィルターシステムを
使用して、ピロリン酸銅めっき廃水を処理して廃液中の粒子状不純物を除去することを含
み、セキュリティフィルターシステムを直接使用することで、工業化されたプラントの準
備とプロセスサポート施設の確立がより容易になる。
【0006】
本発明の一側面として、S1の前処理は、具体的に、ピロリン酸銅めっき廃水をグリッド
で粗ろ過処理した後、ゼオライトフィルターで二次ろ過して廃液中の粒子状不純物を除去
することであり、処理コストは比較的低くなる。
【0007】
本発明の一側面として、S1の前処理は、具体的に、水とともに空気を噴出するエジェク
ターを使用してピロリン酸銅めっき廃水中に空気を混合し、エアフロート法により廃液中
の粒子状不純物を除去し、使用する設備がシンプルで、エアフロート原理により粒子状不
純物を効率的に除去することができる。
【0008】
本発明の一側面として、S2-2の全陽イオン交換膜は修飾陽イオン交換膜である。
【0009】
本発明の一側面として、前記修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:3~13:11~15の質量比で、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布
機で調製して多軸生地を得るステップと、
2)ポリ塩化ビニルとスチレン-ブタジエン-スチレントリブロック共重合体、修飾ナノ酸
化チタンを35~55:3~7:0.2~1.3の質量比でブレンドした後、180~22
0℃の条件下で多軸生地に塗布するステップと、
3)自然冷却後、脱イオン水で20~25分間超音波洗浄し、次に50~60℃の条件下
で4~8時間真空乾燥して、マトリックス膜を得るステップと、
4)マトリックス膜を1~2時間スルホン化し、次に濃度75~85wt%の濃硫酸、濃
度25~40wt%の希硫酸に順次2時間浸漬し、そして濃度3~15wt%の塩化ナト
リウム溶液に15~20時間浸漬して修飾陽イオン交換膜を得るステップと、を含む。
【0010】
本発明の一側面として、前記修飾陽イオン交換膜の調製方法包括:
1)1:3~13:11~15の質量比でガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布機
で調製して多軸生地を得るステップと、
2)塩化ベンジルトリエチルアンモニウムとリンタングステン酸を3~5:2.3~3の
質量比で混合して、転移活性剤を得るステップと、
3)ポリビニルアルコール樹脂を80~90℃の条件下で脱イオン水に溶解し、95℃に
加熱した後、ポリビニルアルコール樹脂との質量比2~7:22~35でオルトケイ酸エ
チルを加え、磁力で2~3時間攪拌し、次にオルトケイ酸エチルとの質量比0.5~1.
3:1で転移活性剤を加え、磁力で1~2時間攪拌して、ゾルマトリックスを得るステッ
プと、
4)多軸生地を80~90℃の条件下でゾルマトリックスに15~20時間浸漬した後、
濃度3~15wt%の塩化ナトリウム溶液に15~20時間浸漬して、修飾陽イオン交換
膜を得るステップと、を含む。
本発明の一側面として、S3の再処理は、具体的に、サイクロン電解装置を使用して銅含
有濃縮液を処理し、廃液中の有機複合体をアノードで酸化し、銅イオンがカソードに還元
され金属銅として堆積し、サイクロン電解処理した後、銅含有濃縮液中の銅を10g/L
から0.5g/L以下に減らし、残りの濃縮液を電気透析陽イオン一方向膜に戻して濃縮
し、その中の金属銅をさらに回収する。
【0011】
従来技術と比べると、本発明は以下の有益な効果を有する。本発明は、ピロリン酸銅めっ
き廃水中の銅およびリン資源のリサイクルおよび利用の困難さを考慮して、比較的単純な
プロセスを使用することにより、銅およびリンの高効率の分離および濃縮を実現し、銅の
効果的な回収を実現し、廃水中のリン資源、および廃液の環境への汚染を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例5のプロセスのフローチャートである。
図2】本発明における電気透析による銅およびリンの分離および濃縮の原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施例1:ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法は、
S1:セキュリティフィルターシステムを使用してピロリン酸銅めっき廃水を処理し、廃
液中の粒子状不純物を除去するステップと、
S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を30分間電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で全陰イオン交換膜に通過させてリン含有濃縮液プ
ールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮するステ
ップと、
S3:銅含有濃縮液を再処理して銅含有濃縮液から金属銅を回収し、再処理は具体的に硫
化法を使用して金属銅を回収するステップと、を含む。
【0014】
実施例2:ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法は、
S1:ピロリン酸銅めっき廃水を、グリッドで粗ろ過処理した後、ゼオライトフィルター
で二次ろ過して廃液中の粒子状不純物を除去するステップと、
S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を30分間電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜に通過させてリン含有濃縮液
プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮するステ
ップと、
S3:銅含有濃縮液を再処理して銅含有濃縮液から金属銅を回収し、再処理は具体的に硫
化法を使用して金属銅を回収するステップと、を含む。
【0015】
実施例3:ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法は、
S1:ピロリン酸銅めっき廃水を、グリッドで粗ろ過処理した後、ゼオライトフィルター
で二次ろ過して廃液中の粒子状不純物を除去するステップと、
S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を30分間電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜に通過させてリン含有濃縮液
プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮するステ
ップと、
S3:サイクロン電解装置を使用して銅含有濃縮液を処理し、廃液中の有機複合体がアノ
ードに酸化され、銅イオンがカソードに還元され金属銅として堆積するステップと、
S4:20分間サイクロン電解処理するステップと、を含む。
【0016】
実施例4:ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法は、
S1:水とともに空気を噴出するエジェクターを使用して、ピロリン酸銅めっき廃水に空
気を混合してエアフロート法により廃液中の粒子状不純物を除去するステップと、
S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を25分間電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜に通過させてリン含有濃縮液
プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮するステ
ップと、
S3:サイクロン電解装置を使用して銅含有濃縮液を処理し、廃液中の有機複合体がアノ
ードに酸化され、銅イオンがカソードに還元され金属銅として堆積するステップと、
S4:20分間サイクロン電解処理し、残りの濃縮液を電気透析陽イオン一方向膜に戻し
てステップS2-2で濃縮した後、その中の金属銅を回収するステップと、を含む。
【0017】
実施例5:ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法は、
S1:セキュリティフィルターシステムを使用し、ピロリン酸銅めっき廃水を処理して廃
液中の粒子状不純物を除去するステップと、
S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を25分間電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜に通過させてリン含有濃縮液
プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮するステ
ップと、
S3:サイクロン電解装置を使用して銅含有濃縮液を処理し、廃液中の有機複合体がアノ
ードに酸化され、銅イオンがカソードに還元され金属銅として堆積するステップと、
S4:30分間サイクロン電解処理し、残りの濃縮液を電気透析陽イオン一方向膜に戻し
てステップS2-2で濃縮した後、その中の金属銅を回収するステップと、を含む。
【0018】
実施例6:ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法は、
S1:セキュリティフィルターシステムを使用して、ピロリン酸銅めっき廃水を処理して
廃液中の粒子状不純物を除去するステップと、
S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を30分間電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜に通過させリン含有濃縮液プ
ールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮し、全陽
イオン交換膜は修飾陽イオン交換膜であるステップと、を含む。
【0019】
修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:3:11の質量比でガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布機で調製して多
軸生地を得るステップと、
2)ポリ塩化ビニルとスチレン-ブタジエン-スチレントリブロック共重合体、修飾ナノ酸
化チタンを35:3:0.2の質量比でブレンドした後、180℃の条件下で多軸生地に塗
布するステップと、
3)自然冷却後、脱イオン水で20分間超音波洗浄し、次に50℃の条件下で4時間真空
乾燥して、マトリックス膜を得るステップと、
4)マトリックス膜を1時間スルホン化し次に濃度75wt%の濃硫酸、濃度25wt%
の希硫酸に順次2時間浸漬し、そして濃度3wt%の塩化ナトリウム溶液に15時間浸漬
浸漬して修飾陽イオン交換膜を得るステップと、
S3:サイクロン電解装置を使用して銅含有濃縮液を処理し、廃液中の有機複合体がアノ
ードに酸化され、銅イオンがカソードに還元され金属銅として堆積するステップと、
S4:20分間サイクロン電解処理し、残りの濃縮液を電気透析陽イオン一方向膜に戻し
てステップS2-2の濃縮した後、その中の金属銅をさらに回収するステップと、を含む
【0020】
実施例7:ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法は、
S1:セキュリティフィルターシステムを使用して、ピロリン酸銅めっき廃水を処理して
廃液中の粒子状不純物を除去するステップと、
S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を25分間電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜に通過させリン含有濃縮液プ
ールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮し、全陽
イオン交換膜は修飾陽イオン交換膜であるステップと、を含む。
修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:7.3:11.5の質量比でガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布機で調
製して多軸生地を得るステップと、
2)ポリ塩化ビニルとスチレン-ブタジエン-スチレントリブロック共重合体、修飾ナノ酸
化チタンを45:5:1.1の質量比でブレンドした後、195℃の条件下で多軸生地に塗
布するステップと、
3)自然冷却後、脱イオン水で23分間超音波洗浄し、次に55℃の条件下で6時間真空
乾燥して、マトリックス膜を得るステップと、
4)マトリックス膜を2時間スルホン化し、次に濃度80wt%の濃硫酸、濃度30wt
%の希硫酸に順次2時間浸漬して、そして濃度10wt%の塩化ナトリウム溶液に18時
間浸漬した後、修飾陽イオン交換膜を得るステップと、
S3:サイクロン電解装置を使用して銅含有濃縮液を処理し、廃液中の有機複合体がアノ
ードに酸化され、銅イオンがカソードに還元され金属銅として堆積するステップと、
S4:20分間サイクロン電解処理し、残りの濃縮液を電気透析陽イオン一方向膜に戻し
てステップS2-2の濃縮した後、その中の金属銅をさらに回収するステップとを含む。
【0021】
実施例8:ピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルする方法は、
S1:セキュリティフィルターシステムを使用して、ピロリン酸銅めっき廃水を処理して
廃液中の粒子状不純物を除去するステップと、
S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を20分間電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜に通過させリン含有濃縮液プ
ールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮し、全陽
イオン交換膜は修飾陽イオン交換膜であるステップと、を含む。
【0022】
修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:13:15の質量比でガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布機で調製して
多軸生地を得るステップと、
2)ポリ塩化ビニルとスチレン-ブタジエン-スチレントリブロック共重合体、修飾ナノ酸
化チタンを55:7:1.3の質量比でブレンドした後、220℃の条件下で多軸生地に塗
布するステップと、
3)自然冷却後、脱イオン水で25分間超音波洗浄し、次に60℃の条件下で8時間真空
乾燥して、マトリックス膜を得るステップと、
4)マトリックス膜を2時間スルホン化し、濃度85wt%の濃硫酸、濃度40wt%の
希硫酸に順次2時間浸漬し、そして濃度15wt%の塩化ナトリウム溶液に20時間浸漬
して、修飾陽イオン交換膜を得るステップと、
S3:サイクロン電解装置を使用して銅含有濃縮液を処理し、廃液中の有機複合体がアノ
ードに酸化され、銅イオンがカソードに還元され金属銅として堆積するステップと、
S4:20分間サイクロン電解処理し、残りの濃縮液を電気透析陽イオン一方向膜に戻し
てステップS2-2の濃縮した後、その中の金属銅をさらに回収するステップとを含む。
【0023】
実施例9:実施例7と異なり、本実施例の修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:3:11の質量比でガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布機で調製して多
軸生地を得るステップと、
2)塩化ベンジルトリエチルアンモニウムとリンタングステン酸を3:2.3の質量比で
混合して、転移活性剤を得るステップと、
3)ポリビニルアルコール樹脂を80℃の条件下で脱イオン水に溶解し、次に95℃に加
熱した後ポリビニルアルコール樹脂との質量比1:11のオルトケイ酸エチルを加え、2
時間磁力攪拌し、そしてオルトケイ酸エチルとの質量比0.5:1の転移活性剤を加え、
1時間磁力攪拌して、ゾルマトリックスを得るステップと、
2)多軸生地を80℃の条件下でゾルマトリックスに15時間浸漬し、次に濃度3wt%
の塩化ナトリウム溶液に15時間浸漬して、修飾陽イオン交換膜を得るステップとを含む
【0024】
実施例10:実施例7と異なり、本実施例の修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:7:12の質量比でガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布機で調製して多
軸生地を得るステップと、
2)塩化ベンジルトリエチルアンモニウムとリンタングステン酸を4:2.8の質量比で
混合して、転移活性剤を得るステップと、
3)ポリビニルアルコール樹脂を85℃の条件下で脱イオン水に溶解し、次に95℃に加
熱してポリビニルアルコール樹脂との質量比1:6のオルトケイ酸エチルを加え、3時間
磁力攪拌し、そしてオルトケイ酸エチルとの質量比1:1の転移活性剤を加え、1.5時
間磁力攪拌して、ゾルマトリックスを得るステップと、
4)多軸生地を85℃の条件下でゾルマトリックスに18時間浸漬し、次に濃度8wt%
の塩化ナトリウム溶液に18時間浸漬して、修飾陽イオン交換膜を得るステップとを含む
【0025】
実施例11:実施例7と異なり、本実施例の修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:13:15の質量比でガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布機で調製して
多軸生地を得るステップと、
2)塩化ベンジルトリエチルアンモニウムとリンタングステン酸を5:3の質量比で混合
して、転移活性剤を得るステップと、
3)ポリビニルアルコール樹脂を90℃の条件下で脱イオン水に溶解し、次に95℃に加
熱してポリビニルアルコール樹脂との質量比1:5のオルトケイ酸エチルを加え、3時間
磁力攪拌し、そしてオルトケイ酸エチルとの質量比1.3:1の転移活性剤を加え、2時
間磁力攪拌して、ゾルマトリックスを得るステップと、
4)多軸生地を80~90℃の条件下でゾルマトリックスに20時間浸漬し、次に濃度1
5wt%の塩化ナトリウム溶液に20時間浸漬して、修飾陽イオン交換膜を得るステップ
とを含む。
【0026】
実験例:
一、実験廃水:ある工場のめっき部品浸出水からピロリン酸銅めっき廃水を入手し、廃水
が薄青色であり、そのうちに、Cu2+質量濃度が47.51mg/Lで、P 4-
量濃度が437.35mg/Lで、TP質量濃度が64.72mg/Lで、pH=8.7で
ある。
二、実施例1~11に記載の方法を使用して回収実験を行い、1組の対照実験を用意し、
対照実験は、具体的に電解法を使用して銅を回収し、試験終了後、合計時間、銅の回収率
、リンの回収率を記録し、上澄み液Cu2+、TP質量濃度を測定し、そのうちに、銅の
回収率=(粉末回収質量×銅含有量)÷持ち込まれた銅量であり、銅含有量はXRD分光
法により測定され、持ち込まれた銅量=Cu2+質量濃度×ピロリン酸銅めっき廃水量で
あり、具体的に表1に示される。
表1:試験データ記録テーブル
【0027】

【0028】
三、結論:実施例1~11の方法はすべて良好な回収効果を達成し、Cu2+、P
4-回収率がともに99.5%より高かった。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2021-11-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
S1:ピロリン酸銅めっき廃水を前処理して廃液中の粒子状不純物を除去するステップと

S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜を通過してリン含有濃縮液プ
ールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮するステ
ップと、
S3:銅含有濃縮液を再処理して銅含有濃縮液から金属銅を回収するステップと、
を含む、ことを特徴とするピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルす
る方法。
【請求項2】
S1の前処理は、セキュリティフィルターシステムを使用して、ピロリン酸銅めっき廃水
を処理して廃液中の粒子状不純物を除去することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
S2-2の全陽イオン交換膜は、修飾陽イオン交換膜である、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:3~13:11~15の質量比で、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布
機で調製して多軸生地を得るステップと、
2)ポリ塩化ビニルとスチレン-ブタジエン-スチレントリブロック共重合体、修飾ナノ酸
化チタンを35~55:3~7:0.2~1.3の質量比でブレンドした後、180~22
0℃の条件下で多軸生地に塗布するステップと、
3)自然冷却後、脱イオン水で20~25分間超音波洗浄し、次に50~60℃の条件下
で4~8時間真空乾燥して、マトリックス膜を得るステップと、
4)マトリックス膜を1~2時間スルホン化し、次に濃度75~85wt%の濃硫酸、濃
度25~40wt%の希硫酸に順次2時間浸漬し、そして濃度3~15wt%の塩化ナト
リウム溶液に15~20時間浸漬して修飾陽イオン交換膜を得るステップと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記修飾陽イオン交換膜の調製方法は、
1)1:3~13:11~15の質量比でガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を多軸布機
で調製して多軸生地を得るステップと、
2)塩化ベンジルトリエチルアンモニウムとリンタングステン酸を3~5:2.3~3の
質量比で混合して、転移活性剤を得るステップと、
3)ポリビニルアルコール樹脂を80~90℃の条件下で脱イオン水に溶解し、95℃に
加熱した後、ポリビニルアルコール樹脂との質量比2~7:22~35でオルトケイ酸エ
チルを加え、磁力で2~3時間攪拌し、次にオルトケイ酸エチルとの質量比0.5~1.
3:1で転移活性剤を加え、磁力で1~2時間攪拌して、ゾルマトリックスを得るステッ
プと、
4)多軸生地を80~90℃の条件下でゾルマトリックスに15~20時間浸漬した後、
濃度3~15wt%の塩化ナトリウム溶液に15~20時間浸漬して、修飾陽イオン交換
膜を得るステップと、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
S3の再処理は、サイクロン電解装置を使用して銅含有濃縮液を処理し、廃液中の有機複
合体をアノードで酸化し、銅イオンがカソードに還元され金属銅として堆積し、サイクロ
ン電解処理した後、銅含有濃縮液中の銅を10g/Lから0.5g/L以下までに減らし、
残りの濃縮液を電気透析陽イオン一方向膜に戻して濃縮し、その中の金属銅をさらに回収
する、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2022-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
S1:ピロリン酸銅めっき廃水を前処理して廃液中の粒子状不純物を除去するステップと

S2:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を電気透析処理するステップと、
S2-1:前処理されたピロリン酸銅めっき廃水を全陰イオン交換膜に通過させ、廃液中
のピロリン酸イオンを電界力の作用下で、全陰イオン交換膜を通過してリン含有濃縮液プ
ールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中のリンを分離および濃縮するステップと、
S2-2:電気透析全陰イオン一方向膜を通過したピロリン酸銅めっき廃水を全陽イオン
交換膜に通過させ、廃液中の銅イオンを電界力の作用下で、全陽イオン交換膜を通過させ
て銅含有濃縮液プールに入れ、ピロリン酸銅めっき廃水中の銅を分離および濃縮するステ
ップと、
S3:銅含有濃縮液を再処理して銅含有濃縮液から金属銅を回収するステップと、
を含む、ことを特徴とするピロリン酸銅めっき廃水中の銅およびリン資源をリサイクルす
る方法。
【請求項2】
S2-2の全陽イオン交換膜は、修飾陽イオン交換膜である、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。