IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社タカゾノの特許一覧

<>
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図1
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図2
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図3
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図4
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図5
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図6
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図7
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図8
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図9
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図10
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図11
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図12
  • 特開-散剤計量装置及び散剤計量分包装置 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166599
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】散剤計量装置及び散剤計量分包装置
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/00 20060101AFI20231114BHJP
【FI】
A61J3/00 310E
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023154090
(22)【出願日】2023-09-21
(62)【分割の表示】P 2023016500の分割
【原出願日】2018-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】593129342
【氏名又は名称】株式会社タカゾノ
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【弁理士】
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】野崎 知之
(72)【発明者】
【氏名】仲本 隆
(72)【発明者】
【氏名】長村 佳則
(72)【発明者】
【氏名】吉井 進一
(72)【発明者】
【氏名】大賀 優希
(57)【要約】
【課題】作業効率が高い散剤計量分包装置を提供する。
【解決手段】散剤計量分包装置1は、散剤供給機構15と、計量部16と、排出部22と、分包部23と、搬送部13と、制御装置と、を備える。散剤供給機構15は、散剤容器14から中間容器101に散剤を供給する。制御装置は、排出部22に中間容器101又は外部計量容器103が存在するか否かを特定し、排出部22に中間容器101及び外部計量容器103の何れも存在しないと判定した場合、排出部22に中間容器101を搬送可能であると判定し、搬送部13を制御し、排出部22に中間容器101を搬送する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の散剤容器から第2の散剤容器に散剤を供給する散剤供給機構と、
前記第2の散剤容器に供給された散剤の重量を計量する計量部と、
前記第2の散剤容器を取付可能、かつ、前記散剤供給機構を用いることなく供給された散剤を収容する第3の散剤容器を取付可能であり、前記第2の散剤容器と前記第3の散剤容器から選択された1つの散剤容器が取り付けられ、取り付けられた散剤容器から散剤を排出する排出部と、
前記排出部により前記第2の散剤容器又は前記第3の散剤容器から排出された散剤を分包する分包部と、
少なくとも、前記計量部、前記排出部の順に前記第2の散剤容器を搬送する搬送部と、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記排出部に前記第2の散剤容器又は前記第3の散剤容器が存在するか否かを特定し、前記排出部に前記第2の散剤容器と前記第3の散剤容器の何れも存在しないと判定した場合、前記排出部に前記第2の散剤容器を搬送可能であると判定し、前記搬送部を制御し、前記排出部に前記第2の散剤容器を搬送することを特徴とする散剤計量分包装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、散剤容器の散剤を量り出す散剤計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、散剤を所定量ずつ包装材で包装する分包装置が知られている。この分包装置としては、例えばオペレータが量出しを行った散剤を分包する構成が知られている。
【0003】
これに対し、特許文献1の薬品払出装置は、散剤の量出しについても装置側で行う。具体的には、この薬品払出装置では、散薬収容容器(散剤容器)に収容された散薬(散剤)を分配皿まで移動させて、重量を測定しながら分配皿に散薬を排出する。分配皿に排出された散薬は、分配された後に所定量ずつ包装材で包装される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5953471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成は、作業効率の観点において改善の余地があった。
【0006】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、作業効率が高い散剤計量分包装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0008】
本発明の観点によれば、以下の構成の散剤計量分包装置が提供される。即ち、散剤計量分包装置は、散剤供給機構と、計量部と、排出部と、分包部と、搬送部と、制御装置と、を備える。前記散剤供給機構は、第1の散剤容器から第2の散剤容器に散剤を供給する。前記計量部は、前記第2の散剤容器に供給された散剤の重量を計量する。前記排出部は、前記第2の散剤容器を取付可能、かつ、前記散剤供給機構を用いることなく供給された散剤を収容する第3の散剤容器を取付可能であり、前記第2の散剤容器と前記第3の散剤容器から選択された1つの散剤容器が取り付けられ、取り付けられた散剤容器から散剤を排出する。前記分包部は、前記排出部により前記第2の散剤容器又は前記第3の散剤容器から排出された散剤を分包する。前記搬送部は、少なくとも、前記計量部、前記排出部の順に前記第2の散剤容器を搬送する。前記制御装置は、前記排出部に前記第2の散剤容器又は前記第3の散剤容器が存在するか否かを特定し、前記排出部に前記第2の散剤容器と前記第3の散剤容器の何れも存在しないと判定した場合、前記排出部に前記第2の散剤容器を搬送可能であると判定し、前記搬送部を制御し、前記排出部に前記第2の散剤容器を搬送する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る散剤計量分包装置の概要を示す説明図。
図2】散剤計量分包装置の電気的な構成を示すブロック図。
図3】中間容器の斜視図。
図4】2次容器の斜視図。
図5】外部計量容器の斜視図。
図6】事前設定処理を示すフローチャート。
図7】第1動作を行う際の中間容器に関する処理を示すフローチャート。
図8】第1動作を行う際の中間容器及び散剤の経路を示す説明図。
図9】中間容器と2次容器の搬送又は待機に関する処理を示すフローチャート。
図10】分配部及び包装部での動作及び清掃に関する処理を示すフローチャート。
図11】外部計量容器に関する処理を示すフローチャート。
図12】第2動作を行う際の2次容器に関する処理を示すフローチャート。
図13】第2動作を行う際の2次容器及び散剤の経路を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、散剤計量分包装置1の概要を示す説明図である。図2は、散剤計量分包装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
【0011】
散剤計量分包装置(散剤計量装置、散剤取出装置)1は、薬局又は病院等に設置され、オペレータに入力された調剤データに沿って散剤(粉状、細粒状、又は顆粒状の薬剤)を量り出し、量り出した散剤を所定量ずつ包装材に包装する(分包する)装置である。量出しとは、散剤を計量しながら供給することをいう。また、散剤計量分包装置1は、散剤の量出しのみを行って、包装せずにオペレータへ提供することもできる。以下の説明では、散剤の量出し及び分包の両方を行うことを第1動作と称し、散剤の量出しのみを行うことを第2動作と称する。なお、本実施形態の散剤計量分包装置1は、散剤のみを取り扱う構成であるが、散剤に加えて錠剤を包装可能な構成であってもよい。
【0012】
散剤計量分包装置1は、第1動作を行う場合には、散剤を中間容器101に収容して搬送する。中間容器101の詳細な構成は後述する。図1に示すように、散剤計量分包装置1は、散剤供給前の中間容器101を待機させるための複数の第1待機台11を備える。それぞれの第1待機台11は、中間容器101の例えば底面を支持する。第1待機台11には、第1待機位置P1(散剤供給前の中間容器101を待機させる位置)に位置する散剤供給前の中間容器101が載置される。
【0013】
なお、第1待機台11には、中間容器101が水平方向に移動することを規制するピン等が更に配置されていてもよい。また、本実施形態の第1待機台11は中間容器101の底面を支持する構成であるが、中間容器101の他の箇所を支持する構成であってもよい。例えば、中間容器101がフランジ状である場合は、径方向に突出した部分を支持する構成(即ち、中間容器101を吊り下げる構成)であってもよい。
【0014】
散剤計量分包装置1は、第2動作を行う場合には、散剤を2次容器102に収容して搬送する。2次容器102の詳細な構成は後述する。散剤計量分包装置1は、散剤供給前の2次容器102を待機させるための複数の第2待機台12を備える。それぞれの第2待機台12は、2次容器102の例えば底面を支持する。第2待機台12には、第2待機位置P2(散剤供給前の2次容器102を待機させる位置)に位置する散剤供給前の2次容器102が載置される。なお、第2待機台12は、第1待機台11に関して説明したのと同様に、本実施形態とは異なる構成であってもよい。また、第2動作を行う場合であっても、散剤を中間容器101に入れて搬送してもよい。
【0015】
図1及び図2に示すように、散剤計量分包装置1は、第1動作又は第2動作での量出しを行うために用いられる部分として、制御装置50と、搬送部13と、散剤容器(第1の散剤容器)14と、散剤供給機構15と、計量部16と、表示処理部17と、を備える。
【0016】
制御装置50は、公知のコンピュータとして構成されており、図示しないCPU等の演算装置と、フラッシュメモリ又はハードディスク等の記憶装置と、外部と通信するための入出力部と、を備える。記憶装置には、各種のプログラムや設定値が記憶されている。演算装置は、各種プログラム等を記憶装置から読み出し、散剤計量分包装置1の各部に設けられたセンサの検出値及び記憶装置に記憶された各種の設定値等に基づいて、散剤計量分包装置1の各部の動作を制御する。
【0017】
搬送部13は、第1搬送部13aと、第2搬送部13bと、を備える。第1搬送部13aと第2搬送部13bは、搬送を行う範囲が異なるだけであり、搬送を行う構成は同じであるため、以下では第1搬送部13aを例に挙げて説明する。第1搬送部13aは、中間容器(第2の散剤容器)101及び2次容器102を搬送可能に構成されている。第1搬送部13aは、中間容器101又は2次容器102を保持する容器保持部を備えている。容器保持部には、中間容器101又は2次容器102が水平方向に移動することを規制するピン等が更に配置されていてもよい。容器保持部は、散剤計量分包装置1に形成されたレールに沿って移動可能に構成されている。第1搬送部13aは、中間容器101又は2次容器102を容器保持部に保持した状態で、容器保持部をレールに沿って移動させることで、中間容器101又は2次容器102を搬送できる。
【0018】
なお、図1では、第1搬送部13aの経路(レール)を破線で示し、第2搬送部13bの経路(レール)を2点鎖線で示している。第1搬送部13aと第2搬送部13bは、例えば個別の駆動源を備えており、それぞれが独立して動作可能である。従って、第1搬送部13aによる搬送と、第2搬送部13bによる搬送と、を並行して行うことができる。
【0019】
なお、搬送部13は、容器保持部に代えて、容器を掴むチャック又は容器を吸引して保持する吸引部が設けられた構成であってもよい。また、搬送部13のレールを省略することもできる。例えば、伸縮可能又は回転可能なアームの先端に容器保持部を設け、アームを伸縮させたり回転させたりして容器保持部の位置を変更する構成であれば、レールが不要となる。
【0020】
散剤容器14は、散剤が収容されている容器である。散剤容器14には、散剤を外部に供給するための開口が形成される。散剤計量分包装置1には、複数の散剤容器14が配置されており、それぞれ異なる種類の散剤が収容されている。なお、複数の散剤容器14のうち2つに同じ種類の散剤(例えば使用頻度が高い散剤)が収容されていてもよい。散剤供給機構15は、保持体と、移動機構と、供給機構と、を備える。保持体には、複数の散剤容器14が着脱可能に保持される。移動機構は、保持体に保持された散剤容器14を所定位置に移動させる。供給機構は、所定位置に移動させた散剤容器14に作用し、散剤容器14の開口を介して、収容されている散剤を下方に供給する。
【0021】
計量部16は、載置台16aと、検出部16bと、を備える。載置台16aは、散剤容器14及び保持体の下方に配置されている。載置台16aには、中間容器101又は2次容器102を載置可能である。搬送部13は、中間容器101又は2次容器102を保持した状態で、載置台16aに対して接近及び離反する。中間容器101又は2次容器102は、保持体と載置台16aとの間において、水平方向に沿って載置台16aに載置又は載置台16aから取り外される。載置台16aには、計量位置P3(中間容器101又は2次容器102の計量を行う位置)に位置する中間容器101又は2次容器102が載置される。検出部16bは、電磁式又はロードセル式の荷重センサであり、載置台16aに載置された中間容器101又は2次容器102を計量する。言い換えれば、計量部16は電子天秤として構成され、載置台16aは電子天秤における計量皿の部分に一致する。散剤供給機構15は、調剤データで示された散剤が収容された散剤容器14を載置台16aの真上に移動させ、載置台16aに載置された中間容器101又は2次容器102に対して、散剤容器14の散剤を供給する。
【0022】
また、本実施形態では、散剤供給機構15が複数設けられ、供給機構毎に計量部16が設けられているため、供給機構毎に散剤の供給及び計量を行うことができる。これにより、複数の散剤供給機構15と計量部16とで散剤の供給及び計量を並行して行うことができる。
【0023】
あるいは、散剤供給機構15及び計量部16が1組のみ設けられていてもよい。また、1つの散剤供給機構15に対して、複数の計量部16が設けられていてもよい。この場合、複数の計量部16に対応して、複数の載置台16aが設けられる。また、散剤容器14ではなく、載置台16a又は計量部16が散剤容器14に対して移動可能であってもよい。また、散剤容器14をチャック等で把持しつつ搬送して載置台16a上の中間容器101又は2次容器102に接近させた後に、散剤を供給する構成であってもよい。
【0024】
計量部16は、散剤の供給を開始した後の重量から、中間容器101又は2次容器102が載置台16aに載置された状態であって散剤の供給の開始前の重量を減算することで、供給された散剤の重量を算出する。この構成に代えて、予め中間容器101と2次容器102のそれぞれの重量を予め記憶しておき、散剤の供給を開始した後の重量から、載置された容器の予め記憶された重量を減算することで、供給された散剤の重量を算出する構成であってもよい。また、中間容器101又は2次容器102が載置台16aに載置された状態で風袋引きを行い、供給された散剤の重量を算出する構成であってもよい。
【0025】
本実施形態では、計量部16は、載置台16a上の中間容器101又は2次容器102を計量することで、供給された散剤の重量を算出する。これに代えて、計量部16は、散剤容器14を計量することで、供給された散剤の重量を算出する構成であってもよい。この場合、計量部16は、散剤容器14の重量変化に基づいて、供給された散剤の重量を算出する。
【0026】
ここで、散剤が供給される中間容器101の構成について説明する。図3に示すように、中間容器101は、収容部101aと、排出経路101bと、開閉部101cと、表示部101dとを備える。
【0027】
収容部101aは、散剤容器14から供給された散剤を収容する円筒状の部分である。収容部101aには、中間容器101の搬送中に散剤が落下しないように、周囲が壁部に囲まれた収容空間が形成されている。なお、収容部101aは円筒状に限られず、直方体状又は他の形状であってもよい。
【0028】
排出経路101bは、水平方向で収容部101aと隣り合う位置に形成されている。排出経路101bは、収容部101aに収容された散剤を中間容器101の外部(本実施形態では後述の分配部24)へ排出する経路である。排出経路101bは、散剤を外部に向けて移動させるための細長い底面と、長手方向(散剤の移動方向)の端部に形成された排出口と、短手方向の端部に形成された側面と、を含んで構成されている。
【0029】
開閉部101cは、水平方向で隣り合うように配置された収容部101aと排出経路101bを仕切る仕切り板を備える。即ち、仕切り板は、収容部101aの収容空間を形成する部材の1つである。また、この仕切り板は上下方向に移動可能に構成されており、仕切り板を移動させることで、収容部101aと排出経路101bを接続することができる。言い換えれば、開閉部101cは、収容部101aに収容された散剤を排出経路101bを介して排出可能な開放状態と、収容部101aに収容された散剤を排出できない閉鎖状態と、を仕切り板の移動によって切り替えることができる。
【0030】
なお、開閉部101cは、仕切り板の上下方向の移動ではなく仕切り板の回転によって、開放状態と閉鎖状態とを切り替える構成であってもよい。また、開閉部101cの仕切り板は、上下方向で隣り合うように配置された収容部101a及び排出経路101bを仕切る構成であってもよい。具体的に説明すると、収容部101aの底面の一部に仕切り板が配置されており、この仕切り板の下方に排出経路101bの一部が配置されている。そして、仕切り板を移動させることで、開放状態と閉鎖状態とが切り替わる構成である。
【0031】
表示部101dは、文字等の情報を表示する。表示部101dは、外部から受信した信号に基づいて、表示内容を変更可能に構成されている。表示部101dは、収容部101aの外側面に配置されている。本実施形態の表示部101dは、例えばマイクロカプセル式又は電気泳動式の電子ペーパである。また、表示部101dは、本実施形態ではドットマトリクス式の表示装置であるが、数字のみを表示させる構成であれば、セグメント式の表示装置であってもよい。
【0032】
図3に示すように、表示部101dには、調剤データに含まれる情報が反映され、散剤名、服用者、目標値、及び計量値の4項目が表示されている。散剤名は、中間容器101に供給される散剤の名称である。服用者は、調剤データにおける散剤の服用者の氏名、年齢等の服用者を識別するための情報である。目標値は、中間容器101に供給される散剤の目標値である。これらの情報は、オペレータが予め入力した調剤データに基づいて表示される。また、計量値は、中間容器101に供給された散剤の重量(実測値)である。散剤の重量(実測値)は、計量部16により算出される。
【0033】
表示部101dは、電子ペーパに代えて、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であってもよい。また、表示部101dは、収容部101aではなく排出経路101bの外側面に配置されていてもよい。
【0034】
次に、図4を参照して2次容器102について説明する。図4に示すように、2次容器102は、収容部102aと、表示部102dと、を備える。
【0035】
収容部102aは、収容部101aと同様に、散剤容器14から供給された散剤を収容する円筒状の部分である。収容部102aの形状は、収容部101aと近似していることが好ましい。
【0036】
具体的には、中間容器101と2次容器102は、共通の第1搬送部13aによって搬送される。従って、少なくとも第1搬送部13aに保持される部分は同じ構造にする必要がある。例えば、搬送部13が容器保持部を備える場合は、中間容器101と2次容器102の底面が同じ構造であることが好ましい。また、第1搬送部13aが、水平方向に容器が移動することを規制するピンを更に備える場合、中間容器101と2次容器102の両方が、このピンに係合可能であることが好ましい。また、中間容器101と2次容器102は、共通の計量部16によって計量される。この点においても、載置台16aに支持される部分(底面)が同じ構造であることが好ましい。また、中間容器101と2次容器102は、共通の散剤供給機構15により、散剤が供給される。従って、中間容器101と2次容器102は上側の開口部の高さ及び形状が同じであることが好ましい。
【0037】
表示部102dは、表示部101dと同様に、文字等の情報を表示する電子ペーパである。表示部102dは、表示部101dと同じ構成である。また、表示部102dには、表示部101dと同じ情報が表示される。また、表示部101dと表示部102dとは、情報の書換えに用いる装置(表示処理部17)が共通である。従って、表示処理部17が出力する信号を適切に受信できるように、表示処理部17に対する位置が同じであることが好ましい。その観点では、中間容器101のみが備える排出経路101bではなく、両者で共通の構造である収容部101a,102aに表示部101d,102dが設けられることが好ましい。
【0038】
また、載置台16aの近傍には、それぞれ表示処理部17が配置されている。表示処理部17は、例えばリーダライタであり、表示部101d,102dに表示されている情報を変更する処理を行う。具体的には、表示処理部17は、制御装置50に記憶されている調剤データに基づいて、散剤名、服用者、及び目標値を読み出して、表示部101d,102dに表示する。また、表示処理部17は、計量値を計量部16から直接又は制御装置50を介して取得し、表示部101d,102dに表示させる処理を行う。
【0039】
本実施形態では、複数の載置台16aの近傍にそれぞれ表示処理部17が配置されている。そのため、表示処理部17は、中間容器101又は2次容器102が計量部16で計量されている間(即ち散剤が供給されている間)においても、表示部101d,102dの表示内容を変更可能である。また、表示処理部17は、計量部16による計量後においても、中間容器101又は2次容器102を移動させることなく、表示部101d,102dに計量値を表示させることができる。
【0040】
なお、本実施形態の表示処理部17は近接通信により、表示部101d,102dの表示内容を変更するが、比較的遠距離まで届く信号(例えば無線LANを用いた信号)により、表示部101d,102dの表示内容を変更する構成であってもよい。この場合、例えば1つの表示処理部17を用いて、複数の載置台16aの何れに載置された中間容器101又は2次容器102に対しても表示内容を変更することができる。
【0041】
以上で説明した処理、即ち、待機位置にある容器(中間容器101又は2次容器102)を載置台16aまで搬送して、計量しながら散剤を供給して量出しを行う処理は、第1動作と第2動作で共通して行われる処理である。第2動作では、量出しの後は、装置内では特に必要な処理はないため、外部に向けて送り出される。
【0042】
具体的には、散剤計量分包装置1は、2次容器102を取り出すための複数の第2取出台18を備える。それぞれの第2取出台18は、2次容器102の底面を支持する。第2取出台18には、第2取出位置P9(2次容器102をオペレータが取り出すための位置)に位置する2次容器が載置される。なお、第2待機台12は、第1待機台11に関して説明したのと同様に、本実施形態とは異なる構成であってもよい。
【0043】
オペレータは、第2取出台18に搬送された2次容器102を適宜のタイミングで取り出して利用する。オペレータは、例えば散剤計量分包装置1から取り出した2次容器102を、別の分包装置に供給して分包を行わせる。これにより、散剤計量分包装置1と、別の分包装置とで平行して分包を行うことができるので、効率的に作業を行うことができる。なお、オペレータは、2次容器102に収容された散剤の使用後、当該2次容器102を清掃した後に、第2待機台12に戻す。これにより、この2次容器102を繰り返し使用できる。
【0044】
第1動作では、中間容器101に供給された散剤を分配して包装する処理が行われる。図1及び図2に示すように、散剤計量分包装置1は、分配及び包装を行うために用いられる部分として、更に、複数の排出部22と、分包部23と、を備える。分包部23は、複数の分配部24と、包装部25と、を備える。また、量出しを行う部分と、分配及び包装を行う部分と、の境界には排出待機台21が配置されている。
【0045】
排出待機台21は、中間容器101の底面を支持する。排出待機台21には、排出待機位置P4(量出しが完了し、散剤の排出が行われていない中間容器101を待機させておく位置)に位置する中間容器101が載置される。なお、排出待機台21は、第1待機台11に関して説明したのと同様に、本実施形態とは異なる構成であってもよい。また、本実施形態では、1つの排出待機台21が配置されているが、複数の排出待機台21が配置される構成であってもよい。
【0046】
排出待機台21を配置することで、載置台16aから排出部22まで中間容器101を搬送できない場合であっても、中間容器101を排出待機台21に待機させることができる。その結果、この計量部16を用いて、別の中間容器101に対して量出しを行うことができる。
【0047】
また、排出待機台21は、第1搬送部13aと第2搬送部13bの中継点としても機能する。即ち、第1搬送部13aは、上記の第1待機位置P1、第2待機位置P2、計量位置P3、排出待機位置P4、後述の清掃待機位置P7、及び第2取出位置P9の間において容器を搬送可能に構成されている。一方で、第2搬送部13bも排出待機位置P4を含む位置において容器を搬送可能に構成されている。従って、第1搬送部13aが中間容器101を排出待機台21まで移動させた後、この中間容器101は、適宜のタイミングで第2搬送部13bによって搬送される。仮に、第1搬送部13aと第2搬送部13bが直接的に中間容器101を受け渡す場合、第1搬送部13aと第2搬送部13bのタイミングを合わせる必要があるが、本実施形態のように排出待機台21を中継させることで、両者のタイミングを合わせる必要がない。
【0048】
また、排出待機台21は、載置台16aから排出部22に向かう経路上に配置されている。従って、中間容器101を迂回させる必要がないため、中間容器101の搬送距離が長くなることを防止できる。なお、排出待機台21は、計量部16から排出部22に向かう経路上以外に配置されていてもよい。また、複数の排出待機台21を備える場合、それぞれの排出待機台21は隣接するように配置されていてもよいし、離れた位置に配置されていてもよい。
【0049】
排出部22は、中間容器101に供給された散剤を排出する動作(排出動作)を行う。排出部22は、容器取付部22aと、振動装置22bと、を備える。
【0050】
容器取付部22aは、中間容器101を取付可能に構成されている。容器取付部22aへの中間容器101の取付けは、第2搬送部13bによって行われる。言い換えれば、手動ではなく自動で容器取付部22aに中間容器101が取り付けられる。容器取付部22aには、排出位置P5(排出が行われる際の中間容器101の位置)に位置する中間容器101が載置される。
【0051】
振動装置22bは、振動を発生させるモータ等を含んで構成されている。振動装置22bは制御装置50によって制御されている。振動装置22bは、制御装置50の指示に応じた強さの振動を発生させる。振動装置22bが発生させた振動は、容器取付部22aに取り付けられた中間容器101に伝達される。
【0052】
また、排出部22は中間容器101の開閉部101cを動作させて、中間容器101の開放状態と閉鎖状態とを切り替えさせることができる。中間容器101を開放状態にして振動装置22bが振動を発生させることで、収容部101aに収容された散剤が排出経路101bを介して排出される。
【0053】
分配部24は、複数の排出部22によってそれぞれ排出された散剤を分配する。分配部24は、分配皿24aと、送り部24bと、を備える。分配皿24aは鉛直方向を回転中心として回転可能に構成されている。排出部22は、回転する分配皿24a上に散剤を排出する。送り部24bは、分配皿24aに排出された散剤を所定量ずつ下方へ落下させる。
【0054】
包装部25は、分配部24によって分配された散剤を所定量ずつ包装材40に包装する。包装部25は、ホッパ25aと、ヒータ25bと、を備える。分配部24から分配された散剤を、ホッパ25aを通じて包装材40に落下させつつ、ヒータ25bにより包装材40を熱で溶着する動作を繰り返すことで、所定量ずつ供給された散剤が区分される。散剤が所定量ずつ入れられた包装材は、装置外部又は装置内部の貯留部へ送り出される。また、送り出された包装材40が取り出される位置を第1取出位置P6と称する。
【0055】
また、散剤計量分包装置1は、中間容器101を清掃するための部分として、清掃待機台31と、清掃部32と、清掃台33と、を備える。
【0056】
清掃待機台31は、第2搬送部13bの経路上に配置されている。排出部22で散剤の排出を行った中間容器101は、第2搬送部13bによって清掃待機台31へ搬送される。清掃待機台31には、清掃待機位置P7(清掃を待機する中間容器101の位置)に位置する中間容器101が載置される。なお、清掃待機台31は、第1待機台11に関して説明したのと同様に、本実施形態とは異なる構成であってもよい。また、本実施形態では、1つの清掃待機台31が配置されているが、複数の清掃待機台31が配置される構成であってもよい。
【0057】
清掃部32は、清掃台33を備える。清掃台33には、清掃位置P8(清掃が行われる際の中間容器101の位置)に位置する中間容器101が載置される。清掃待機台31と清掃台33の間は、搬送部13とは異なる図略の搬送機構により搬送される。なお、第1搬送部13a又は第2搬送部13bが、清掃待機台31と清掃台33の間の搬送を行う構成であってもよい。
【0058】
清掃部32は、例えば中間容器101に空気を噴射することで、中間容器101に付着している微量の散剤を除去する。また、清掃部32は、重曹等の清掃剤を用いてもよい。また、清掃剤は毎回使用される構成であってもよいし、予め定められた散剤(コンタミネーションが生じた場合の影響が大きい散剤)でのみ使用される構成であってもよい。また、清掃部32は、1回の清掃で複数の中間容器101を清掃可能であってもよい。また、清掃の完了後、中間容器101は、清掃台33から清掃待機台31へ戻される。
【0059】
清掃待機台31は、排出待機台21と同様、第1搬送部13aと第2搬送部13bの中継点としても機能する。具体的には、第2搬送部13bは清掃待機台31に中間容器101を搬送可能であるとともに、第1搬送部13aは清掃待機台31の中間容器101を別の位置まで搬送可能である。従って、中間容器101を直接受け渡す必要がない。
【0060】
仮に清掃待機台31が存在しない場合、例えば排出が完了した中間容器101があって清掃部32が使用中の状況では、清掃が完了するまで中間容器101を容器取付部22aに置いておかざるを得ない。この点、本実施形態のように清掃待機台31を設けることで、このような状況においても、中間容器101を容器取付部22aから移動させることができる。その結果、この容器取付部22aを用いた次の散剤の排出を開始することができるので、作業効率を向上させることができる。
【0061】
図2に示す操作部51は、オペレータが操作するためのハードウェアキー等である。操作部51の近傍には、設定用表示部52が設けられている。設定用表示部52は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等である。設定用表示部52は、散剤計量分包装置1の設定画面等を表示する。オペレータは、設定用表示部52の設定画面を確認しながら操作部51を操作することで、散剤計量分包装置1に対して様々な設定を行うことができる。操作部51は、ハードウェアキーに限られず、例えばタッチパネルであってもよい。
【0062】
なお、一部の容器取付部22aには、中間容器101だけでなく、装置外部(散剤計量分包装置1の外部、以下同じ)で供給される散剤を収容する容器を取り付けることもできる。以下では、この容器を外部計量容器103と称する。つまり、外部計量容器103には、散剤計量分包装置1の散剤供給機構15を用いることなく供給された散剤が収容される。また、外部計量容器103に供給される散剤は装置外部で計量される。これに対し、中間容器101は、散剤計量分包装置1の内部において、散剤供給機構15による散剤の供給と計量部16による計量が行われるので内部計量容器と称することもできる。外部計量容器103は、第2搬送部13bではなく、オペレータが手動で容器取付部22aに取り付ける。従って、外部計量容器103を手動取付容器と称することもできる。一方、中間容器101は搬送部13によって容器取付部22aに自動的に(人手を介さずに)取り付けられるため、自動取付容器と称することもできる。なお、容器取付部22aとは異なる部材(例えば排出待機台21)に、オペレータが手動で外部計量容器103を取り付けるようにしてもよい。この部材(例えば排出待機台21)に設置された外部計量容器103は、第2搬送部13b又はその他の搬送機構により搬送されて容器取付部22aに取り付けられる。
【0063】
本実施形態では、2つの分配部24に対して、それぞれ2つ(合計4つ)の容器取付部22aが設けられている。このうちの2つの容器取付部22a(具体的には、1つ目の分配部24に散剤を供給する2つの容器取付部22aの何れか一方と、2つ目の分配部24に散剤を供給する2つの容器取付部22aのうちの一方)には、中間容器101だけでなく外部計量容器103を取付可能である。言い換えれば、各分配部24に配置される複数の容器取付部22aのうち、少なくとも1つの容器取付部22aには外部計量容器103が取付可能である。これにより、2つの分配部24の何れに対しても、外部計量容器103を取り付けることができる。なお、本実施形態の構成に代えて、全ての容器取付部22aが中間容器101と外部計量容器103の両方を取付可能であってもよい。
【0064】
図5に示すように、外部計量容器103は、収容部103aと、排出経路103bと、開閉部103cと、を備える。
【0065】
外部計量容器103を容器取付部22aに取り付けた後は、中間容器101と同様に、排出部22により散剤の排出が行われる。従って、基本的には外部計量容器103は中間容器101と類似した構成である。特に、外部計量容器103の排出経路103bは、中間容器101の排出経路101bと同じ条件で散剤を排出するために、同じ形状であることが好ましい。なお、製造時の誤差、使用に伴う僅かな変形、又は機能的に重要でない部分の僅かな違い等があっても(言い換えれば両者が略同じ形状であれば)、排出経路101bと排出経路103bとが「同じ形状」に該当するものとする。また、外部計量容器103の開閉状態を自動的に切り替えることができるように、開閉部101cと開閉部103cも同じ構成又は同じ形状であることが好ましい。
【0066】
また、散剤計量分包装置1では、外部計量容器103を用いた量出しは行われない。従って、外部計量容器103には、表示部は設けられていない。なお、外部計量容器103に表示部が設けられていてもよい。また、中間容器101を外部計量容器103として用いることもできる。この場合、オペレータは、第1待機台11等に配置されている中間容器101を取り出して、装置外部で量出しを行った後に、この中間容器101を手動で容器取付部22aに取り付ける。この場合、使用する容器の種類を低減できるという利点がある。
【0067】
次に、主に図6を参照して、散剤計量分包装置1を使用する際の事前設定処理について説明する。図6は、事前設定処理を示すフローチャートである。
【0068】
初めに、制御装置50は、設定用表示部52に調剤データの入力画面を表示する(S101)。調剤データとは、服用者、用法・用量、薬剤情報等である。散剤計量分包装置1は、入力された調剤データに基づいて動作する。用法・用量とは、1日の服用回数、服用時期、服用日数、1回の服用量等である。薬剤情報とは、使用する1又は複数の散剤名及び散剤の量である。オペレータは、この入力画面に沿って操作部51を用いて調剤データを入力する。入力した調剤データは例えば制御装置50に記憶される。なお、オペレータが手動で調剤データを入力する構成に代えて、外部の情報処理装置から通信により処方データ又は調剤データを取得する構成であってもよい。散剤計量分包装置1が処方データを取得する場合、制御装置50は、処方データで指定される各薬剤が散剤計量分包装置1で量出し可能か否か判断する。処方データには、散剤計量分包装置1で量り出しできない薬剤が含まれることがある。制御装置50は、量出し可能と判断した散剤について調剤データを作成する。散剤計量分包装置1が調剤データを取得する場合、散剤計量分包装置1は、外部の情報処理装置で作成される調剤データを取得する。外部の情報処理装置(管理装置)は、例えば複数の調剤機器を制御し、各調剤機器に調剤データを割り当てることができる。外部の情報処理装置では、処方データで指定される各薬剤が散剤計量分包装置1で量出し可能か否か判断し、量出し可能と判断した散剤について調剤データを作成する。ここで、散剤計量分包装置1で量出し可能か否かは、制御装置50又は外部の情報処理装置に記憶されたマスタ情報を参照し、散剤の種類に応じて判断する。収容される散剤容器14が用意されていれば、マスタ情報には、量出し可能である旨の情報が対応付けられる。保持体に保持されていなくても、保持体に保持可能な散剤容器14であれば、収容される散剤のマスタ情報に、量出し可能である旨の情報が対応付けられるようにしてもよい。
【0069】
次に、制御装置50は、調剤データ毎に第1動作と第2動作の何れを行うかの選択画面を設定用表示部52に表示する(S102)。上述したように第1動作は、散剤計量分包装置1が量出しと分包とを行うことである。第2動作とは、散剤計量分包装置1が量出しのみを行うことである。オペレータは、この選択画面に沿って操作部51を用いて第1動作又は第2動作を選択する。
【0070】
次に、制御装置50は、オペレータが第1動作を選択したか否かを判定する(S103)。制御装置50は、オペレータが第1動作を選択したと判定した場合、排出、分配及び包装の設定画面を設定用表示部52に表示する(S104)。オペレータは、例えば、散剤を排出する際の振動の強さ、指定した散剤を何れの分配部24を用いて分配するか、包装材40に印字する文字等を、操作部51を操作して指定する。制御装置50は、オペレータが指定した設定を登録する(S105)。後述の排出動作、分配動作、及び包装動作では、ここで登録された情報に基づく処理が行われる。
【0071】
次に、制御装置50は、外部計量容器103を使用するか否かの設定画面を設定用表示部52に表示する(S106)。オペレータは、外部計量容器103を使用する場合、操作部51を操作して、複数の散剤のうち何れの散剤を外部計量容器103で供給するかを指定する。また、オペレータは、外部計量容器103を使用しない場合、その旨を操作部51を操作して指定する。制御装置50は、オペレータが指定した外部計量容器103に関する設定を登録する(S107)。
【0072】
また、制御装置50は、ステップS103において第1動作が選択されなかったと判定した場合(即ち第2動作が選択されたと判定した場合)、量出しに関する設定画面を設定用表示部52に表示する(S108)。オペレータは、例えば、調剤データに含まれる複数の散剤のうち一部の散剤のみを散剤計量分包装置1で量り出す場合は、その旨を設定する。また、オペレータは、散剤を量り出す順序を設定してもよい。制御装置50は、オペレータが指定した量出しに関する設定を登録する(S109)。後述の量出しでは、ここで登録された情報に基づく処理が行われる。
【0073】
次に、主に図7及び図8を参照して、第1動作を行う際の中間容器101に関する処理を説明する。図7は、この処理を示すフローチャートである。図8は、第1動作を行う際の中間容器101及び散剤の経路を示す説明図である。
【0074】
初めに、制御装置50は、第1搬送部13aを制御して、中間容器101を第1待機位置P1から計量位置P3まで搬送する(S201、図8の(1))。次に、制御装置50は、散剤供給機構15を制御して、指定された散剤が収容された散剤容器14を中間容器101(載置台16a)の上方まで移動させる(S202)。次に、制御装置50は、散剤供給機構15を制御して、中間容器101の上方へ移動させた散剤容器14に供給機構を作用させ、中間容器101への散剤の供給を開始する(S203)。中間容器101への散剤の供給の開始時には、後述する表示部101dを更新する(S204)。散剤の供給の開始時とは、散剤の量出しの開始時である。なお、散剤容器14から中間容器101に散剤を量り出す動作(S201~S203)は、調剤データで指定される薬剤の種類毎に行われる。目標値が中間容器101の収容上限を超える場合には、1種類の薬剤が複数の中間容器101に分かれて供給されるようにしてもよい。
【0075】
なお、上述したように中間容器101は繰返し使用されるため、ここで供給された中間容器101の表示部101dには、以前の処理で使用された散剤名、服用者、目標値、計量値がまだ表示されている。そのため、制御装置50は、散剤の供給の開始時において、表示処理部17を制御して、表示部101dの計量値をリセット又は消去するとともに、散剤名、服用者、目標値の内容を更新する(S204)。なお、散剤名、服用者、目標値は上述した調剤データに基づいて制御装置50に登録されている。ここで、散剤の供給の開始時とは、散剤の供給を開始する時点及びその前後の近傍の時点を含む。表示部101dの更新(S204)を開始する時点は、散剤の供給を開始する時点に対して、前であってもよく、同時であってもよく、後であってもよい。そして、散剤の供給を開始する時点は、表示部101dの更新(S204)を完了する時点に対して、後であってもよく、同時であってもよく、前であってもよい。
【0076】
制御装置50は、計量部16に算出された計量値が目標値に一致するように、散剤の供給を行う。制御装置50は、散剤の供給が完了したか否かを判定しており(S205)、完了したと判定した場合に(即ち、量出しの完了時に)、表示処理部17を制御して、表示部101dに最終的な計量値を表示させる(S206)。このように、中間容器101への散剤の供給の完了時には、表示部101dを更新する(S206)。散剤の供給の完了時とは、散剤の量出しの完了時である。ここで、散剤の供給の完了時とは、散剤の供給を完了した時点及びその後の近傍の時点を含む。表示部101dの更新(S206)を開始する時点は、散剤の供給を完了する時点に対して、同時であってもよく、後であってもよい。
【0077】
次に、制御装置50は、第1搬送部13aを制御して、中間容器101を計量位置P3から排出待機位置P4まで搬送する(S207、図8の(2))。
【0078】
また、制御装置50は、ステップS207のように中間容器101又は2次容器102を次の位置に搬送する際において、図9に示す処理を毎回行う。具体的には、制御装置50は、中間容器101又は2次容器102を次の位置まで搬送可能か否かを判定する(S301)。具体的には、制御装置50は、中間容器101及び2次容器102の搬送履歴に基づいて、何れの位置に容器が存在するか否かを特定することで、次の位置に他の容器が存在するか否か(次の位置まで搬送可能か否か)を特定できる。なお、容器の搬送履歴を用いる方法に代えて、容器の有無を検出するセンサをそれぞれの位置に設け、このセンサの検出結果に基づいて、各位置に容器が存在するか否かを判定してもよい。
【0079】
制御装置50は、次の位置に他の容器が存在していない場合、中間容器101又は2次容器102を次の位置まで搬送できると判定し、中間容器101又は2次容器102を次の位置まで搬送する(S302)。また、制御装置50は、次の位置に他の容器が存在している場合、中間容器101又は2次容器102を次の位置まで搬送できないと判定し、搬送を待機する(S303)。制御装置50は、搬送を待機した場合、ステップS301の処理が繰り返し行われるため、次の位置まで搬送できるようになったタイミングで、中間容器101又は2次容器102を次の位置まで搬送する。上述したように、図9の処理は、ステップS207だけでなく、中間容器101又は2次容器102を搬送する度に行われる。
【0080】
次に、制御装置50は、第2搬送部13bを制御して、中間容器101を排出待機位置P4から排出位置P5まで搬送し(S208、図8の(3))、中間容器101を容器取付部22aに取り付ける(S209)。
【0081】
制御装置50は、中間容器101の開閉部101cを移動させて閉鎖状態から開放状態に切り替えるとともに、振動装置22bを制御して振動を発生させることで散剤を分配部24へ排出する(S210、排出動作)。
【0082】
ここで、従来技術では、散剤容器に収容された一部の散剤のみを排出する構成であるため、計量しながら散剤が排出される。そのため、排出に必要な時間が長くなる。また、散剤は粒径又はまとまり易さ等に応じた適切な強さの振動で排出することが好ましい。しかし、従来技術では、散剤が目標値以上に排出されることを防止するために、散剤の排出動作の途中(具体的には完了間際)において、振動の強さを弱くして、排出量を微調整する処理が必要となる。
【0083】
これに対し、本実施形態では、従来技術とは異なり、予め散剤が計量されている。従って、排出部22は、中間容器101に収容された全ての散剤を排出するための排出動作を行う。そのため、排出に必要な時間を短くすることができる。また、従来技術のような微調整が不要であるため、散剤の粒径又はまとまり易さ等に応じた適切な強さの振動で初めから最後まで排出動作を行うことができる。言い換えれば、排出動作の途中(例えば完了間際)で振動の強さを弱くする処理を行わない。
【0084】
なお、「全ての散剤を排出するための排出動作」とは、中間容器101に収容されている散剤を積極的に残さない程度の意味であり、散剤の排出後に極一部の散剤が中間容器101に付着していた場合であっても(言い換えれば略全ての散剤が排出されていれば)、「全ての散剤を排出するための排出動作」が行われたことになる。
【0085】
分配部24へ排出された散剤は、上述のように包装部25によって所定量ずつ包装されて、第1取出位置P6へ送り出される(図8の(4))。以上の(2)から(4)までの一連の経路は、散剤容器14の散剤を量り出した後に散剤を分配して包装材40により包装して第1取出位置P6に送り出す経路であり、この一連の経路を第1経路と称する。
【0086】
また、計量位置P3から、排出部22による排出を待機する排出待機位置P4まで中間容器101を搬送する処理を第1搬送と称する。また、排出待機位置P4から排出位置P5まで中間容器101を搬送する処理を第2搬送と称する。本実施形態では、第1搬送は第1搬送部13aによって行われ、第2搬送は第2搬送部13bによって行われる。従って、第1搬送と第2搬送とは並行して行うことができる。
【0087】
次に、制御装置50は、第2搬送部13bを制御して、中間容器101を排出位置P5から清掃待機位置P7まで移動させる(S211、図8の(5))。制御装置50は、適宜のタイミングで中間容器101を清掃位置P8まで移動させ(S212、図8の(6))、清掃部32を制御して中間容器101を清掃させる(S213)。
【0088】
清掃の完了後、制御装置50は、中間容器101を清掃待機位置P7まで戻し(図8の(7))、第1搬送部13aを制御して、中間容器101を第1待機位置P1まで搬送する(S214、図8の(8))。以上により、中間容器101が元の位置まで戻る。そのため、再度の排出が必要になった場合は、この中間容器101を繰り返し使用することができる。
【0089】
このように、中間容器101は散剤計量分包装置1の内部で繰り返し使用されるため、基本的にはオペレータが表示部101dを確認することはない。しかし、中間容器101に表示部101dを設けることで、散剤計量分包装置1に異常が発生して動作が停止した場合において、中間容器101に収容されている散剤についての情報をオペレータが確認できる。そのため、オペレータは、例えば収容されていた散剤の種類に応じた方法で散剤を廃棄したり、中間容器101を清掃したりすることができる。
【0090】
次に、図10を参照して、分配部24及び包装部25での動作及び清掃に関する処理について説明する。図10は、この処理を示すフローチャートである。
【0091】
初めに、制御装置50は、処理すべき全ての散剤について排出動作が完了したか否かを判定する(S401)。例えば、2種類の散剤を混合して分配及び包装する場合は、2種類の散剤の排出動作が完了したか否かを判定する。制御装置50は、完了したと判定した場合、分配部24及び包装部25を制御して、分配動作及び包装動作を開始する(S402)。
【0092】
次に、制御装置50は、分配動作が完了したか否かを判定し(S403)、分配動作が完了した場合は分配部24の清掃を行う(S404)。分配部24の清掃は、中間容器101の清掃と同様、空気を用いて行われるが、清掃剤が追加で用いられてもよい。
【0093】
制御装置50は、包装動作が完了したか否かを判定し(S405)、包装動作が完了した場合は包装部25の清掃を行う(S406)。包装部25の清掃は、中間容器101及び分配部24の清掃と同様、空気を用いて行われるが、清掃剤が追加で用いられてもよい。
【0094】
次に、図11を参照して、外部計量容器103を使用する場合に行われる処理について説明する。図11は、この処理を示すフローチャートである。この処理は、事前設定において外部計量容器103を使用すると設定された場合において、第1動作の開始後に行われる。
【0095】
制御装置50は、外部計量容器103の取付タイミングか否かを判定する(S501)。外部計量容器103の取付タイミングは、外部計量容器103に対応付けられた散剤を排出する順序が到来し、更に、外部計量容器103を取付可能な容器取付部22aに他の容器が取り付けられていないこと等を条件として判定される。
【0096】
制御装置50は、外部計量容器103の取付タイミングであると判定した場合、外部計量容器103の取付けをオペレータに指示する(S502)。この指示は、例えば、音声、通知ランプ、又は設定用表示部52の表示等によって行われる。また、容器取付部22aが筐体で覆われており、容器取付部22aにアクセスするための扉にロックが掛かっている場合は、このロックが解除される。オペレータは、制御装置50の指示に基づいて、外部計量容器103を容器取付部22aに取り付ける。
【0097】
制御装置50は、外部計量容器103の取付けが完了したか否かを判定する(S503)。この判定は、例えば容器取付部22aに取り付けたセンサが外部計量容器103を検出したか否かに基づいて行ってもよいし、外部計量容器103を取り付けた旨がオペレータから操作部51によって入力されたか否かに基づいて行ってもよい。
【0098】
制御装置50は、外部計量容器103の取付けが完了したと判定した場合、排出動作を行う(S504)。上述したように、中間容器101の排出経路101bと、外部計量容器103の排出経路103bと、は同じ形状である。また、外部計量容器103に収容されている散剤は既に計量済みであるため、外部計量容器103に収容されている全ての散剤が分配部24に排出される。そのため、本実施形態では、排出動作の制御(振動装置22bの制御)は、外部計量容器103と中間容器101とで共通している。これにより、排出動作の制御を単純にできるとともに、散剤が中間容器101及び外部計量容器103の何れに収容されていても、同じ条件で排出を行うことができる。
【0099】
次に、主に図12及び図13を参照して、第2動作を行う際の2次容器102に関する処理を説明する。図12は、この処理を示すフローチャートである。図13は、第2動作を行う際の2次容器102及び散剤の経路を示す説明図である。なお、図12のステップS601からS606は、図7の処理のステップS201からS206と類似するので、一部の説明を簡略化する。
【0100】
初めに、制御装置50は、第1搬送部13aを制御して、2次容器102を第2待機位置P2から計量位置P3まで搬送する(S601、図13の(1))。次に、制御装置50は、散剤供給機構15を制御して、指定された散剤が収容された散剤容器14を2次容器102(載置台16a)の上方まで移動させる(S602)。次に、制御装置50は、散剤供給機構15を制御して、2次容器102の上方へ移動させた散剤容器14に供給機構を作用させ、2次容器102への散剤の供給を開始する(S603)。2次容器102への散剤の供給の開始時には、後述する表示部102dを更新する(S604)。散剤の供給の開始時とは、散剤の量出しの開始時である。なお、散剤容器14から2次容器102に散剤を量り出す動作(S601~S603)は、調剤データで指定される薬剤の種類毎に行われる。目標値が2次容器102の収容上限を超える場合には、1種類の薬剤が複数の2次容器102に分かれて供給されるようにしてもよい。
【0101】
次に、制御装置50は、散剤の供給の開始時において、表示処理部17を制御して、表示部102dの計量値をリセット又は消去するとともに、散剤名、服用者、目標値の内容を更新する(S604)。ここで、散剤の供給の開始時とは、散剤の供給を開始する時点及びその前後の近傍の時点を含む。表示部102dの更新(S604)を開始する時点は、散剤の供給を開始する時点に対して、前であってもよく、同時であってもよく、後であってもよい。そして、散剤の供給を開始する時点は、表示部102dの更新(S604)を完了する時点に対して、後であってもよく、同時であってもよく、前であってもよい。
【0102】
制御装置50は、散剤の供給が完了したか否か判定しており(S605)、完了したと判定した場合、表示処理部17を制御して、表示部102dに最終的な計量値を表示させる(S606)。このように、2次容器102への散剤の供給の完了時には、表示部102dを更新する(S606)。散剤の供給の完了時とは、散剤の量出しの完了時である。ここで、散剤の供給の完了時とは、散剤の供給を完了した時点及びその後の近傍の時点を含む。表示部102dの更新(S606)を開始する時点は、散剤の供給を完了する時点に対して、同時であってもよく、後であってもよい。次に、制御装置50は、第1搬送部13aを制御して、2次容器102を計量位置P3から第2取出位置P9へ搬送する(S607)。以上の(2)の経路は、散剤容器14の散剤を2次容器102に量り出した後、散剤を2次容器102に収容した状態で第2取出位置P9に送り出す経路であり、この経路を第2経路と称する。
【0103】
第2動作では第1動作と異なり、オペレータが2次容器102を自ら取り扱う。そのため、2次容器102に表示部102dが設けられていることで、オペレータは2次容器102に収容されている散剤に関する情報を確認できる。特に、表示部102dに目標値と計量値の両方を表示させることで、オペレータは、目標値に対する誤差を含めた情報を把握できる。このため、2次容器102を第2取出位置P9に送り出した後、他の分包装置を用いて分包を開始するまでに時間を要したとしても、表示部102dの表示により、2次容器102に収容されている散剤がどの調剤データに対応するかを確認することができる。
【0104】
また、表示部102dに表示されている情報は、新たな散剤が供給されて情報が書き換えられるまでは、表示が消えることがない。そのため、例えば2次容器102を他の分包装置に用いた後に清掃を行う段階においても、直近に2次容器102に収容されていた散剤名等を確認できる。そのため、散剤の種類に応じた方法で清掃を行うことができる。
【0105】
本実施形態の散剤計量分包装置1では、上記の第1動作と第2動作を並行して行うことができる。具体的には、第1動作の分配動作、包装動作、又は中間容器101の清掃が行われている間においても、2次容器102への量出しを行うことができる。また、第1動作の各処理を並行して行うこともできる。例えば、第1動作の量出しと、第1動作の分配動作、包装動作、又は中間容器101の清掃と、を並行して行うこともできる。更には、第1動作の複数の量出しを並行して行うことができる。また、第2動作の複数の量出しを並行して行うことができる。このように、本実施形態の散剤計量分包装置1では、様々な処理を並行して行うことができるので、作業効率を向上させることができる。なお、本実施形態では、第1動作の量出しと第2動作の量出しは並行して行わないように設定されているが、並行して行うことができるように設定されていてもよい。
【0106】
以上に説明したように、本実施形態の散剤計量分包装置1は、計量部16と、排出部22と、分包部23と、搬送部13と、を備える。計量部16は、散剤容器14の散剤を、中間容器101に量り出すために計量を行う。排出部22は、中間容器101に収容された散剤を分配部24に排出する。分包部23は、排出部22が分配部24に排出した散剤を所定量ずつ包装する。搬送部13は、散剤が収容された中間容器101を搬送する。搬送部13は、第1搬送と、第2搬送と、を行う。第1搬送は、計量部16から、排出部22による排出を待機する排出待機位置P4まで中間容器101を搬送する。第2搬送は、排出待機位置P4から排出部22まで中間容器101を搬送する。
【0107】
これにより、計量部16から排出部22まで中間容器101を搬送できない場合であっても、中間容器101を排出待機位置P4に待機させることで、別の中間容器101に対する散剤の供給及び計量を開始することができる。
【0108】
また、本実施形態の散剤計量分包装置1において、計量部16から排出部22まで中間容器101を搬送する経路の途中に排出待機位置P4がある。
【0109】
これにより、中間容器101を排出待機位置P4に待機させる場合であっても、中間容器101を迂回させる必要がないため、中間容器101の搬送距離が長くなることを防止できる。
【0110】
また、本実施形態の散剤計量分包装置1において、搬送部13は、第1搬送を行う第1搬送部13aと、第2搬送を行う第2搬送部13bと、を備える。第1搬送部13aと第2搬送部13bとが独立して動作可能である。
【0111】
これにより、第1搬送と第2搬送とを並行して行うことができるので、作業効率を向上させることができる。
【0112】
また、本実施形態の散剤計量分包装置1は、計量部16を複数備え、複数の計量部16が独立して動作可能である。
【0113】
これにより、複数の中間容器101に対して散剤の量出しを並行して行うことができるので、作業効率を向上させることができる。また、この散剤計量分包装置1では、複数の計量部16を備えるため、量出しが完了した時点において、別の中間容器101が既に排出部22に存在している状況が発生し易い。この点、本発明の散剤計量分包装置1では排出待機位置P4を有しているため、この状況が発生しても中間容器101を排出待機位置P4に待機させて、次の量出しを行うことができる。
【0114】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0115】
上記実施形態では、第1待機位置P1から第2取出位置P9はすべて位置が異なるが、少なくとも何れか2つが同じ位置であってもよい。例えば、第1取出位置P6と第2取出位置P9とが同じ位置であってもよい。また、各種の待機位置(第1待機位置P1、第2待機位置P2、排出待機位置P4、清掃待機位置P7)の少なくとも何れかを共通にすることもできる。例えば、各位置に中間容器101と2次容器102の何れが待機しているかを制御装置50が把握していれば、第1待機位置P1と第2待機位置P2を共通にできる。
【0116】
上記実施形態では、排出部22及び分配部24に計量器は配置されておらず、中間容器101又は外部計量容器103から分配部24へ排出する散剤の計量は行わない。これに代えて、分配部24へ排出する散剤の計量を更に行う構成であってもよい。この場合、排出した散剤の計量値を更に設定用表示部52や表示部101d,102dに表示することが好ましい。
【0117】
上記実施形態では、中間容器101の表示部101dと、2次容器102の表示部102dとには、調剤データに含まれる情報のうち、散剤名、服用者、目標値、及び計量値が表示されるが、調剤データの管理番号、同一調剤データにおける容器の識別番号、計量を行った時刻、危険度の高い薬剤(毒薬、劇薬等)を表す記号、供給状態を示す情報の何れかを表示してもよい。
【0118】
上記実施形態では、中間容器101の表示部101dと、2次容器102の表示部102dと、に表示される情報が同じであるが異なっていてもよい。また、表示部101dに表示される情報、表示部102dに表示される情報は一例であり、一部を省略又は他の情報を追加してもよい。例えば、中間容器101では上述したように散剤名が重要となるため、他の情報を省略してもよい。
【0119】
上記実施形態では、制御装置50は、散剤の供給を開始する前において、表示処理部17を制御して、表示部101d、102dの計量値をリセット又は消去するとともに、散剤名、服用者、目標値の内容を更新するようにした。表示部101d、102dには、供給状態を更に表示するようにしてもよい。散剤の供給を開始する前、制御装置50は表示処理部17を制御して、供給が未完了である旨を表示部101d、102dに示す。そして、散剤の供給が完了すると、制御装置50は、供給状態の表示を、供給が完了した旨に更新するとともに、表示部102dに計量値を表示する。このとき、供給が完了した旨は示さず、供給が未完了である旨を表示部101d、102dから消去するようにしてもよい。これにより、停電などにより散剤の供給が中断しても、表示部101d、102dを目視すれば、中間容器101又は2次容器102は供給が完了した散剤を収容しているものであるか否かを確認することができる。また、計量値が閾値に満たない場合には、制御装置50は、供給状態の表示を、供給が未完了である旨に更新するようにしてもよい。ここで、閾値は、目標値と同じ値であってもよく、あるいは、目標値よりも所定値だけ小さい値であってもよい。
【0120】
上記実施形態では、散剤の供給の完了後に、計量値を表示部101d,102dに表示させる処理が行われるが、散剤の供給の途中に、現段階での計量値を表示部101d,102dに表示させる処理が行われてもよい。
【0121】
上記実施形態では、中間容器101及び外部計量容器103が排出経路101b、103bを備える構成であるが、排出経路が容器取付部22a側に設けられていてもよい。
【0122】
上記実施形態では、外部計量容器103は中間容器101と類似した構成としたが、外部計量容器103と中間容器101とには、それぞれ異なる位置にスイッチ操作片が設けられてもよい。この場合、容器取付部22aには各容器のスイッチ操作片に操作されるスイッチが設けられる。スイッチは、外部計量容器103又は中間容器101の何れかの容器が取り付けられたとき、各容器のスイッチ操作片により操作される。このため、容器取付部22aに対して、外部計量容器103又は中間容器101の何れかの容器が取り付けられたのかを判別することができる。これにより、搬送部13によって中間容器101が取り付けられるべき容器取付部22aに対して、オペレータが誤って外部計量容器103を取り付けた場合、オペレータに対してエラーを報知することができる。また、外部計量容器103が取り付けられるべき容器取付部22aに対して、オペレータが誤って中間容器101を取り付けた場合、オペレータに対してエラーを報知することができる。
【符号の説明】
【0123】
1 散剤計量分包装置
13 搬送部
14 散剤容器(第1の散剤容器)
15 散剤供給機構
16 計量部
17 表示処理部
22 排出部
32 清掃部
50 制御装置
101 中間容器(第2の散剤容器)
102 2次容器
103 外部計量容器(第3の散剤容器)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13