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特開2023-166628液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166628
(43)【公開日】2023-11-21
(54)【発明の名称】液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/015 20060101AFI20231114BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20231114BHJP
【FI】
B41J2/015
B41J2/01 401
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023161537
(22)【出願日】2023-09-25
(62)【分割の表示】P 2019097103の分割
【原出願日】2019-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 敬
(72)【発明者】
【氏名】小野 俊一
(57)【要約】
【課題】ノズル配置が異なる場合でもプリントデータを所望の列のノズルに送信することができる液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法を提供すること。
【解決手段】実施形態の液体吐出ヘッドは、関連付け部、出力部及び吐出部を備える。関連付け部は、複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付ける。出力部は、前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力する。吐出部は、前記出力部によって出力された前記データに基づき液体を吐出する。
【選択図】図8

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付ける関連付け部と、
前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力する出力部と、
前記出力部によって出力された前記データに基づき液体を吐出する吐出部と、を備える液体吐出ヘッド。
【請求項2】
前記関連付け部は、前記データのヘッダと前記出力先を関連付けることで、前記データと前記出力先を関連付ける、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
前記出力先は、シリアルデータである前記データをパラレルデータに変換して前記吐出部に入力する、請求項1又は請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付ける関連付け部と、
前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力する出力部と、
前記出力部によって出力された前記データに基づき、画像形成媒体に液体を吐出する吐出部と、
前記画像形成媒体を搬送する搬送機構と、を備える液体吐出装置。
【請求項5】
複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付け、
前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力し、
前記出力先に出力された前記データに基づき液体を吐出する、液体吐出方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出装置などにおいて用いられる液体吐出ヘッドは、全ノズルのうち同時印字となるノズル列のグループ毎に列単位でデータを送る場合がある。すなわち、全ノズルがA列~D列の4種類のグループのうちのいずれかに分けられると仮定し、A列からD列の順に印字するとする。この場合、プリントデータの転送は、先行のA列のノズルから始まり、B列、C列と続き、後行のD列のノズルで終わる。プリントデータを受け取るドライバ等の制御回路は、A列からD列の順でプリントが送られることを前提に、プリントを受け取るシフトレジスタとノズル列とが1対1で対応するように構築されている。また、制御回路は、プリントを、送られた順番にシフトレジスタに格納することで、先行のプリントは先行のノズル列に、後行のプリントは後行のノズル列にそれぞれ出力するように制御を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3788862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、液体吐出ヘッドは、端のノズルの性能が低くなりやすい。このため、端のノズルを使用せずにノズルの順番を異ならせるようにした液体吐出ヘッドを作成する場合がある。例えば、C列、D列、A列、B列の順に印字する液体吐出ヘッドを作成することができる。この場合、C列用のプリントデータ、D列用のプリントデータ、A列用のプリントデータ、B列用のプリントデータの順でプリントデータを送信することが望ましい。しかしながら、制御回路は、A列~D列の順でプリントデータが送られることを前提に構成されている。このため、C列用のプリントデータがA列のノズルに出力されるなど、プリントデータが所望の列とは異なる列のノズルに送信される。
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、ノズル配置が異なる場合でもプリントデータを所望の列のノズルに送信することができる液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の液体吐出ヘッドは、関連付け部、出力部及び吐出部を備える。関連付け部は、複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付ける。出力部は、前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力する。吐出部は、前記出力部によって出力された前記データに基づき液体を吐出する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る液体吐出ヘッドの一部を分解して示す斜視図。
図2】実施形態に係る液体吐出ヘッドの前方部における縦断面図。
図3】実施形態に係る液体吐出ヘッドの前方部における横断面図。
図4】実施形態に係る液体吐出ヘッドの動作原理を説明するための図。
図5】実施形態に係る液体吐出ヘッドの動作原理を説明するための図。
図6】実施形態に係る液体吐出ヘッドの動作原理を説明するための図。
図7】実施形態に係る液体吐出装置の構成の一例を示すブロック図。
図8図7中のヘッド駆動回路の構成の一例を示すブロック図。
図9】実施形態に係るプリントデータの構成を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
まず、実施形態に係る液体吐出ヘッドの構成について図1図3を用いて説明する。図1は、実施形態に係る液体吐出ヘッド100の一部を分解して示す斜視図である。図2は、液体吐出ヘッド100の前方部における縦断面図である。図3は、液体吐出ヘッド100の前方部における横断面図である。
【0009】
液体吐出ヘッド100は、ベース基板9を有する。液体吐出ヘッド100は、ベース基板9の前方側の上面に第1の圧電部材1が接合され、この第1の圧電部材1の上に第2の圧電部材2が接合されている。接合された第1の圧電部材1と第2の圧電部材2とは、図2の矢印で示すように、板厚方向に沿って互いに相反する方向に分極している。
【0010】
ベース基板9の材料は、誘電率が小さく、かつ第1の圧電部材1及び第2の圧電部材2との熱膨張率の差が小さい。ベース基板9の材料は、例えばアルミナ(Al2O3)、窒化珪素(Si3N4)、炭化珪素(SiC)、窒化アルミニウム(AlN)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などがよい。一方、第1の圧電部材1及び第2の圧電部材2の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)などである。
【0011】
液体吐出ヘッド100は、接合された第1の圧電部材1及び第2の圧電部材2の先端側から後端側に向けて、多数の長尺な溝3を有する。各溝3は、間隔が一定でありかつ平行である。各溝3は、先端が開口し、後端が上方に傾斜している。
【0012】
液体吐出ヘッド100は、各溝3の側壁及び底面に電極4を備える。電極4は、例えば、ニッケル(Ni)と金(Au)との二層構造となっている。電極4は、例えばメッキ法によって各溝3内に均一に成膜される。電極4の形成方法は、メッキ法に限定されず、スパッタ法又は蒸着法などであっても良い。
【0013】
液体吐出ヘッド100は、各溝3の後端から第2の圧電部材2の後部上面に向けて引出し電極10を備える。引出し電極10は、前記電極4から延出する。
【0014】
液体吐出ヘッド100は、天板6及びオリフィスプレート7とを備える。天板6は、各溝3の上部を塞ぐ。オリフィスプレート7は、各溝3の先端を塞ぐ。液体吐出ヘッド100は、天板6とオリフィスプレート7とで囲まれた各溝3によって、複数の圧力室15を形成する。圧力室15は、例えば深さが300μmで幅が80μmの形状を有し、169μmのピッチで平行に配列される。このような圧力室15は、インク室とも称される。圧力室15は、インクなどの液体を収容する。
【0015】
天板6は、その内側後方に共通インク室5を備える。オリフィスプレート7は、各溝3と対向する位置にノズル8が穿設されている。ノズル8は、対向する溝3つまりは圧力室15と連通する。ノズル8は、圧力室15側から反対側のインク吐出側に向けて先細りの形状をなす。ノズル8は、隣り合う3つの圧力室15に対応したものを1組とし、溝3の高さ方向(図2の紙面の上下方向)に一定の間隔でずれて形成される。
【0016】
液体吐出ヘッド100は、ベース基板9の後方側の上面に、導電パターン13が形成されたプリント基板11が接合されている。そして液体吐出ヘッド100は、このプリント基板11に、後述するヘッド駆動回路101を実装したドライブIC12を搭載する。ドライブIC12は、導電パターン13に接続している。導電パターン13は、各引出し電極10とワイヤボンディングにより導線14で結合している。
【0017】
液体吐出ヘッド100が有する圧力室15、電極4及びノズル8の組をチャネルと称する。すなわち液体吐出ヘッド100は、例えば、溝3の数Nだけチャネルを有する。
【0018】
次に、上記の如く構成された液体吐出ヘッド100の動作原理について、図4図6を用いて説明する。図4図6は、液体吐出ヘッド100の動作原理を説明するための図である。なお、図4図6には、圧力室15の例として圧力室15a~圧力室15cを示す。また、圧力室15aの壁面の電極4を電極4a、圧力室15bの壁面の電極4を電極4b、圧力室15cの壁面の電極4を電極4cとする。
【0019】
図4は、電極4a~電極4cのそれぞれに正の電圧Vが印加されている状態を示している。この状態では、電極4a~電極4cがいずれも同電位であるため隔壁16a及び隔壁16bに対して電界がかからない。したがって、互いに隣接する圧力室15a及び圧力室15bで挟まれた隔壁16aは、変形しない。同じく隣接する圧力室15b及び圧力室15cで挟まれた隔壁16bは、変形しない。
【0020】
図5は、中央の電極4bにグラウンド電圧GNDが印加され、両隣の電極4a及び電極4cに正の電圧Vが印加されている状態を示している。この状態では、中央の電極4bと両隣の電極4a及び電極4cとの間に電位差が生じる。これにより、隔壁16a及び隔壁16bは、印加される電位差により電界が生じ、圧力室15bの容積を拡張させるように外側にせん断変形する。圧力室15bの容積が拡張すると、圧力室15b内の液体の圧力は、減少する。
【0021】
図6は、中央の電極4bに正の電圧Vが印加され、両隣の電極4a及び電極4cにグラウンド電圧GNDが印加されている状態を示している。この状態では、中央の電極4bと両隣の電極4a及び電極4cとの間に図5とは逆の電位差が生じる。これにより、隔壁16a及び隔壁16bは、印加される電位差により図5とは逆の方向に電界が生じ、圧力室15bの容積を収縮させるように内側にせん断変形する。圧力室15bの容積が収縮すると、圧力室15b内の液体の圧力は、増加する。
【0022】
圧力室15bの容積が拡張又は収縮された場合、圧力室15b内に圧力振動が発生する。この圧力振動により、圧力室15b内の圧力が高まり、圧力室15bに連通するノズル8からインク滴(液滴)が吐出される。
【0023】
以上より、隔壁16a及び隔壁16bは、当該隔壁16a及び隔壁16bを壁面とする圧力室15bの容積を変化させるアクチュエータの一例である。つまり、各圧力室15は、それぞれ隣接する圧力室15とアクチュエータを共有する。このため、ヘッド駆動回路101は、各圧力室15を個別に駆動することができない。したがって、ヘッド駆動回路101は、各圧力室15を(n-1)個おきのグループに分割して駆動するn分割駆動である。なお、nは2以上の整数である。本実施形態は、各圧力室15を3つおきに、4つを1組として分割駆動する、いわゆる4分割駆動の場合を例に説明するものである。4分割駆動はあくまでも一例であり、2、3又は5以上の分割駆動であってもよい。
【0024】
なお、中央の圧力室15bに対応するノズルからインクを吐出させるための電圧のかけ方は図4図6の例に限らない。例えば、液体吐出ヘッド100は、電極4a~電極4cに同じ電圧(例えばグラウンド電圧GND)を印加することで、圧力室15bを変形しない状態にしても良い。例えば、液体吐出ヘッド100は、中央の電極4bに負の電圧-Vを印加し、両隣の電極4a及び電極4cにグラウンド電圧GNDを印加することで圧力室15bの容積を拡張させても良い。例えば、液体吐出ヘッド100は、中央の電極4bに負の電圧-V/2を印加し、両隣の電極4a及び電極4cに正の電圧V/2を印加することで圧力室15bの容積を拡張させても良い。例えば、液体吐出ヘッド100は、中央の電極4bにグラウンド電圧GNDを印加し、両隣の電極4a及び電極4cに負の電圧-Vを印加することで圧力室15bの容積を収縮させても良い。例えば、液体吐出ヘッド100は、中央の電極4bに正の電圧V/2を印加し、両隣の電極4a及び電極4cに負の電圧-V/2を印加することで圧力室15bの容積を縮小させても良い。
【0025】
次に、液体吐出装置200の構成について、図7を用いて説明する。図7は、液体吐出装置200の構成の一例を示すブロック図である。
液体吐出装置200は、例えばインクジェットプリンタなどである。液体吐出装置200は、画像形成媒体にインクなどを吐出することで画像を形成する。液体吐出装置200は、1画素に着弾する液滴の量を変更することで階調表現を実現する。なお、画像形成媒体は、例えば、シート状の紙などである。
液体吐出装置200は、プロセッサ201、ROM(read-only memory)202、RAM(random-access memory)203、操作パネル204、通信インターフェース205、搬送モータ206、モータ駆動回路207、ポンプ208、ポンプ駆動回路209及び液体吐出ヘッド100を備える。また液体吐出装置200は、アドレスバス,データバスなどのバスライン211を含む。そして液体吐出装置200は、このバスライン211に、プロセッサ201、ROM202、RAM203、操作パネル204、通信インターフェース205、モータ駆動回路207、ポンプ駆動回路209及び液体吐出ヘッド100のヘッド駆動回路101をそれぞれ直接あるいは入出力回路を介して接続する。
【0026】
プロセッサ201は、コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ201は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、液体吐出装置200としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ201は、例えば、CPU(central processing unit)などである。
【0027】
ROM202は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM202は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。ROM202は、プロセッサ201が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。
【0028】
RAM203は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM203は、プロセッサ201が処理を実行する上で必要なデータを記憶する。またRAM203は、プロセッサ201によって情報が適宜書き換えられるワークエリアとしても利用される。ワークエリアは、プリントデータが展開される画像メモリを含む。
【0029】
操作パネル204は、操作部と表示部とを有する。操作部は、電源キー、用紙フィードキー、エラー解除キー等のファンクションキーを配置したものである。表示部は、液体吐出装置200の種々の状態を表示可能なものである。
【0030】
通信インターフェース205は、LAN(local area network)などのネットワークを介して接続されるクライアント端末からプリントデータを受信する。通信インターフェース205は、例えば液体吐出装置200にエラーが発生したとき、エラーを通知する信号をクライアント端末に送信する。
【0031】
モータ駆動回路207は、搬送モータ206の駆動を制御する。搬送モータ206は、画像形成媒体を搬送する搬送機構の駆動源として機能する。搬送モータ206が駆動すると、搬送機構が画像形成媒体の搬送を開始する。搬送機構は、画像形成媒体を液体吐出ヘッド100による印刷位置まで搬送する。搬送機構は、印刷を終えた画像形成媒体を排出口から液体吐出装置200の外部に排出する。
【0032】
ポンプ駆動回路209は、ポンプ208の駆動を制御する。ポンプ208が駆動すると、インクタンク内のインクが液体吐出ヘッド100に供給される。
【0033】
液体吐出ヘッド100は、プリントデータに基づいて液滴を画像形成媒体に吐出する。液体吐出ヘッド100は、ヘッド駆動回路101及びチャネル群102などを備える。
【0034】
ヘッド駆動回路101について図8を用いて説明する。図8は、ヘッド駆動回路101の構成の一例を示すブロック図である。前述の通り、ヘッド駆動回路101は、ドライブIC12内にある。
【0035】
ヘッド駆動回路101は、プリントデータに基づき液体吐出ヘッド100のチャネル群102を駆動する。ヘッド駆動回路101は、チャネル群102に駆動信号を入力する。 チャネル群102は、圧力室15、電極4及びノズル8などを含む複数のチャネル(ch.1、ch.2、…、ch.N(Nは、n以上の整数。))から構成される。即ち、チャネル群102は、ヘッド駆動回路101からの制御信号に基づいて、アクチュエータ16が拡張収縮する各圧力室15の動作により液滴を吐出する。ただし、本実施形態は、N=656の場合を例に説明するものである。なお、液体吐出ヘッド100は、N個より多い数のノズル8を備えていても良い。この場合、液体吐出ヘッド100は、端に近いノズル8を1個以上使用せず、N個のノズルをチャネルとして用いて、当該N個のノズルから液体を吐出させる。このようにする理由は、前述したように端に近いノズル8の性能が低くなりやすいため、性能が低いノズル8を使用しないことで画質などを向上させるためである。
【0036】
チャネル群102は、n種類の列に分かれている。本実施形態では、チャネル群102は、A列~D列の4種類の列に分かれている。チャネル群102は、一例として、A列、B列、C列、D列、A列、B列、…のように4種類の列が同じ並びで繰り返し並んでいる。例えば、本実施形態では、チャネル群102は、ch.1がA列、ch.2がB列、ch.3がC列、ch.4がD列、ch.5がA列、ch.6がB列、…のように並んでいる。すなわち、本実施形態では、ch.(4m+1)がA列、ch.(4m+2)列がB列、ch.(4m+3)列がC列、ch.(4m+4)がD列である。ここで、mは、0以上の整数である。一般化すると、ch.(n・m+1)がA列、ch.(n・m+2)列がB列、ch.(n・m+3)列がC列、ch.(n・m+4)がD列、…である。チャネル群102は、液体を吐出する吐出部の一例である。
【0037】
前述のように、ノズル8は、ずれて配置されている。一例として、本実施形態では、C列が最も先行の列で、D列、A列と続き、B列が最も後行の列である。したがって、C列、D列、A列、B列の順に液体の吐出を行わなければ、印刷対象の画像を正しく印刷することができない。このために、プリントデータは、C列用のプリントデータ、D列用のプリントデータ、A列用のプリントデータ、B列用のプリントデータの順でチャネル群102に入力される必要がある。
【0038】
また、ヘッド駆動回路101は、一例として、セレクタ回路103及びシフトレジスタ群104を含む。
【0039】
セレクタ回路103は、入力されるデータの出力先を決定して振り分ける回路である。セレクタ回路103は、一例として、データカウンタ1031、デコーダ切替器1032、n個のアンド回路1033及びデコーダ切替設定部1034を含む。なお図8では、一例として、アンド回路1033a~アンド回路1033dの4つのアンド回路1033を示している。
【0040】
データカウンタ1031は、セレクタ回路103に入力されるデータの数をカウントする。これにより、データカウンタ1031は、オーバーフローを防ぐとともに、デコーダ切替器1032によるデータ出力先の切り替えのタイミングを決定する。
【0041】
デコーダ切替器1032は、セレクタ回路に入力されるデータの出力先を決定する回路である。デコーダ切替器1032は、データカウンタ1031のカウント数が予め設定した数になったことに応じて、データの出力先を切り替える。デコーダ切替器1032は、n個のアンド回路1033のうちの、セレクタ回路103に入力されるデータの出力先としたいずれか1つのアンド回路1033に1の値を示す信号を入力する。そしてデコーダ切替器1032は、その他の(n-1)個のアンド回路に0の値を示す信号を入力する。デコーダ切替器1032は、例えば、セレクタ回路103に入力されるデータのヘッダの値及び後述の出力先設定に応じてどのアンド回路に1の値を示す信号を入力するかを決定する。
【0042】
セレクタ回路103は、一例として、アンド回路1033a~アンド回路1033dの4つのアンド回路1033を備える。アンド回路1033aはA列に、アンド回路1033bはB列に、アンド回路1033cはC列に、アンド回路1033dはD列に、それぞれ対応する。アンド回路1033は、デコーダ切替器から入力される信号の値が1で、セレクタ回路103に入力されるデータの値が1であるとき、1を出力する。アンド回路1033は、デコーダ切替器から入力される信号の値とセレクタ回路103に入力されるデータの値の少なくともいずれかの値が0である場合、0を出力する。これにより、アンド回路1033は、デコーダ切替器から入力される信号の値が1である場合に、セレクタ回路103に入力されるデータをそのまま出力する。そして、アンド回路1033は、デコーダ切替器から入力される信号の値が0である場合、セレクタ回路103に入力されるデータに拘らず0を出力する。以上より、デコーダ切替器1032と4つのアンド回路1033は、協働して、セレクタ回路に入力されるデータを、後述のA列シフトレジスタ105a、B列シフトレジスタ105b、C列シフトレジスタ105c及びD列シフトレジスタ105dのうちのいずれかに出力する。
デコーダ切替器1032とアンド回路1033は、協働して、出力先設定に基づき、入力されるデータをデータの種類に応じた出力先に出力する出力部として機能する。
【0043】
デコーダ切替設定部1034は、デコーダ切替器1032がどのアンド回路1033に1の値の信号を出力するか示す出力先設定を記憶する回路又は記憶装置などである。出力先設定は、例えば、特定の長さの値とアンド回路1033とをそれぞれ関連付ける。一例として、出力先設定は、値00をアンド回路1033cと、値01をアンド回路1033dと、値10をアンド回路1033aと、値11をアンド回路1033bと、それぞれ関連付けるとする。この場合、デコーダ切替器1032は、ヘッダの値が00である場合アンド回路1033cに、ヘッダの値が01である場合アンド回路1033dに、ヘッダの値が10である場合アンド回路1033aに、ヘッダの値が11である場合アンド回路1033bに、1の値を示す信号を入力する。すなわち、ヘッダの値が00であるデータはアンド回路1033cから、ヘッダの値が01であるデータはアンド回路1033dから、ヘッダの値が10であるデータはアンド回路1033aから、ヘッダの値が11であるデータはアンド回路1033bから、それぞれ出力される。つまり、出力先設定は、ヘッダの値が異なるn種類のデータと、n個の出力先とを重複無く1対1で関連付ける。
出力先設定は、例えば、液体吐出ヘッド100の製造時などに設定される。
デコーダ切替設定部1034は、n種類のプリントデータと、n個の出力先であるアンド回路1033とを重複無く1対1で関連付ける関連付け部の一例である。
【0044】
セレクタ回路103に入力されるデータについて図9に基づいて説明する。図9は、プリントデータ110の構成を説明するための図である。
プリントデータ110は、セレクタ回路103に入力されるデータである。プリントデータ110は、チャネル群に印刷対象の画像を印刷させるためのデータである。プリントデータ110は、各チャネルの吐出内容を示すデータである。プリントデータ110は、シリアルデータである。
【0045】
プリントデータ110は、n個の列プリントデータ111を含む。なお、本実施形態のプリントデータ110は、図9に示すように、プリントデータ110は、A列プリントデータ111a、B列プリントデータ111b、C列プリントデータ111c及びD列プリントデータ111dの4つの列プリントデータ111を含む。列プリントデータ111は、対応する列がch.1~ch.Nの対応する列と同じ順に並ぶように並ぶ。例えば、ch.1がC列、Ch.2がD列、Ch.3がA列、Ch.4がB列にそれぞれ対応するならば、Ch.1~ch.4に対応する列の並びはC列、D列、A列、B列の順である。したがって、列プリントデータ111も、対応する列の並びはC列、D列、A列、B列の順である。つまり、プリントデータ110は、C列プリントデータ111c、D列プリントデータ111d、A列プリントデータ111a、B列プリントデータ111bの順で列プリントデータ111を含む。
【0046】
A列プリントデータ111aはA列に、B列プリントデータ111bはB列に、C列プリントデータ111cはC列に、D列プリントデータ111dはD列に、それぞれ対応する。列プリントデータ111は、シリアルデータである。列プリントデータ111は、ヘッダを含む。ヘッダは、例えば特定の長さを持つ値である。ヘッダは、例えば、2bitで00~11の範囲の値である。列プリントデータ111は、それぞれ予め定められた値のヘッダを含む。当該値は、値ごとに異なる列と対応する。一例として、当該値が00である場合はA列、当該値が01である場合はB列、当該値が10である場合はC列、当該値が11である場合はD列、のように定められる。
【0047】
シフトレジスタ群104は、n個のシフトレジスタ105を含む。図8では、シフトレジスタ群104は、A列シフトレジスタ105a、B列シフトレジスタ105b、C列シフトレジスタ105c及びD列シフトレジスタ105dの4つのシフトレジスタ105を備える。A列シフトレジスタ105aはA列に、B列シフトレジスタ105bはB列に、C列シフトレジスタ105cはC列に、D列シフトレジスタ105dはD列にそれぞれ対応する。
シフトレジスタ105は、シリアルデータである列プリントデータ111をパラレルデータに変換して、対応する列のチャネルに出力する。例えば、A列シフトレジスタ105aであれば、A列に対応するチャネル(ch.1、ch.5、ch.9、…)に、パラレルデータに変換した列プリントデータ111を出力する。
【0048】
従来の液体吐出ヘッドは、デコーダ切替設定部1034が無い。例えば、デコーダ切替器1032が、チャネル群102が、A列が最も先行で、B列、C列と続き、D列が最も後行である場合に正しく印刷されるようになっているとする。すなわち、デコーダ切替器1032は、ヘッダの値が00である場合アンド回路1033aに、ヘッダの値が01である場合アンド回路1033bに、ヘッダの値が10である場合アンド回路1033cに、ヘッダの値が11である場合アンド回路1033dに、1の値を示す信号を入力する。この場合、プリントデータは、A列プリントデータ111a、B列プリントデータ111b、C列プリントデータ111c、D列プリントデータ111dの順で並んでいれば、正しくチャネル群102に入力される。しかしながら、例えば、ノズル8の端2つを使用しないなどして、チャネル群102が、C列が最も先行で、D列、A列と続き、B列が最も後行であるとする。この場合に、A列プリントデータ111a、B列プリントデータ111b、C列プリントデータ111c、D列プリントデータ111dの順で並んでいるプリントデータがセレクタ回路に入力されたならば、C列、D列、A列、B列の順で液体の吐出が行われなければいけないところ、A列、B列、C列、D列の順で液体の吐出が行われてしまう。また、実施形態と同様に、C列プリントデータ111c、D列プリントデータ111d、A列プリントデータ111a、B列プリントデータ111bの順で並んでいるプリントデータがセレクタ回路に入力されたならば、A列にC列用のプリントデータが、B列にD列用のプリントデータが、C列にA列用のプリントデータが、D列にB列用のプリントデータがそれぞれ入力されることになる。このように、従来の液体吐出ヘッドでは、チャネル群102のノズル8の並びがずれた場合に対応できない。
【0049】
対して実施形態の液体吐出装置200によれば、液体吐出ヘッド100は、出力先設定を変更することにより、ヘッダの値とどのアンド回路1033からデータを出力するかとの関連付けを変更可能である。したがって、実施形態の液体吐出ヘッド100は、チャネル群102のノズル8の列の並びによらず、出力先設定を変更するだけで正しくデータが各チャネルに入力される。
【0050】
また、実施形態の液体吐出装置200によれば、出力先設定は、データのヘッダの値と、当該データの出力先とを関連付ける。したがって、この関連付けを変更するだけで簡単にデータの出力先を変更できる。
【0051】
上記の実施形態は以下のような変形も可能である。
ヘッド駆動回路101は、液体吐出ヘッド100の外部にあっても良い。
【0052】
上記の実施形態では、液体吐出装置200は、圧力室15が連続して並んでいる。しかしながら、実施形態の液体吐出装置は、空気室を備えるものであっても良い。この場合、実施形態の液体吐出装置は、例えば、圧力室と空気室が交互に並んでいる。
【0053】
液体吐出ヘッド100は、上記実施形態の他、例えば静電気で振動板を変形させてインクを吐出する構造などであってもよい。この場合、当該振動板は、圧力室15内の液体の圧力を変化させるアクチュエータである。
【0054】
実施形態の液体吐出装置200は、画像形成媒体に、インクによる二次元の画像を形成するインクジェットプリンタである。しかしながら、実施形態の液体吐出装置は、これに限られるものではない。実施形態の液体吐出装置は、例えば、3Dプリンタ、産業用の製造機械、又は医療用機械などであっても良い。実施形態の液体吐出装置が3Dプリンタ、産業用の製造機械、又は医療用機械などである場合には、実施形態の液体吐出装置は、例えば、素材となる物質又は素材を固めるためのバインダーなどをインクジェットヘッドから吐出させることで、立体物を形成する。
【0055】
また、液体吐出装置200は、透明光沢インク、赤外線又は紫外線等を照射したときに発色するインク、又はその他の特殊インクなども吐出可能である。さらに、液体吐出装置200は、インク以外の液体を吐出することができるものであっても良い。なお、液体吐出装置200が吐出する液体は、懸濁液などの分散液であっても良い。液体吐出装置200が吐出するインク以外の液体としては例えば、プリント配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体、人工的に組織又は臓器などを形成するための細胞などを含む液体、接着剤などのバインダー、ワックス、又は液体状の樹脂などが挙げられる。
【0056】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
1……第1の圧電部材、2……第2の圧電部材、3……溝、4……電極、8……ノズル、10……引出し電極、12……ドライブIC、16……アクチュエータ、100……液体吐出ヘッド、101……ヘッド駆動回路、102……チャネル群、103……セレクタ回路、104……シフトレジスタ群、105a……A列シフトレジスタ、105b……B列シフトレジスタ、105c……C列シフトレジスタ、105d……D列シフトレジスタ、110……プリントデータ、111a……A列プリントデータ、111b……B列プリントデータ、111c……C列プリントデータ、111d……D列プリントデータ、200……液体吐出装置、1031……データカウンタ、1032……デコーダ切替器、1033a,1033b,1033c,1033d……アンド回路、1034……デコーダ切替設定

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-10-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付ける関連付け部と、
前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力する出力部と、
前記出力部によって出力された前記データに基づき液体を吐出し、且つ複数のノズルを有する吐出部と、を備え、
前記吐出部が、端部に近い1個以上のn個のノズルを使用しない状態に変更する場合、前記関連付け部は、使用しない前記n個のノズルの数に応じて前記出力先の設定を変更することにより、1対1での前記関連付けを生成し、
前記出力部は、入力される前記データを、変更された前記出力先に出力する、液体吐出ヘッド。
【請求項2】
前記出力先は、シリアルデータである前記データをパラレルデータに変換して前記吐出部に入力する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付ける関連付け部と、
前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力する出力部と、
前記出力部によって出力された前記データに基づき、画像形成媒体に液体を吐出し、且つ複数のノズルを有する吐出部と、
前記画像形成媒体を搬送する搬送機構と、を備え、
前記吐出部が、端部に近い1個以上のn個のノズルを使用しない状態に変更する場合、前記関連付け部は、使用しない前記n個のノズルの数に応じて前記出力先の設定を変更することにより、1対1での前記関連付けを生成し、
前記出力部は、入力される前記データを、変更された前記出力先に出力する、液体吐出装置。
【請求項4】
複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付け、
前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力し、
前記出力先に出力された前記データに基づき液体を複数のノズルから吐出し、
端部に近い1個以上のn個のノズルを使用しない状態に変更する場合、使用しない前記n個のノズルの数に応じて前記出力先の設定を変更することにより、1対1での前記関連付けを生成し、
入力される前記データを、変更された前記出力先に出力する、液体吐出方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
実施形態の液体吐出ヘッドは、関連付け部、出力部及び吐出部を備える。関連付け部は、複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付ける。出力部は、前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力する。吐出部は、前記出力部によって出力された前記データに基づき液体を吐出し、且つ複数のノズルを有する。前記吐出部が、端部に近い1個以上のn個のノズルを使用しない状態に変更する場合、前記関連付け部は、使用しない前記n個のノズルの数に応じて前記出力先の設定を変更することにより、1対1での前記関連付けを生成する。前記出力部は、入力される前記データを、変更された前記出力先に出力する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、以下に本願の出願当初の特許請求の範囲の記載を付記する。
[C1]
複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付ける関連付け部と、
前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力する出力部と、
前記出力部によって出力された前記データに基づき液体を吐出する吐出部と、を備える液体吐出ヘッド。
[C2]
前記関連付け部は、前記データのヘッダと前記出力先を関連付けることで、前記データと前記出力先を関連付ける、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
[C3]
前記出力先は、シリアルデータである前記データをパラレルデータに変換して前記吐出部に入力する、請求項1又は請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
[C4]
複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付ける関連付け部と、
前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力する出力部と、
前記出力部によって出力された前記データに基づき、画像形成媒体に液体を吐出する吐出部と、
前記画像形成媒体を搬送する搬送機構と、を備える液体吐出装置。
[C5]
複数種類のデータと、前記データの種類の数と同数の出力先とを重複無く1対1で関連付け、
前記関連付けに基づき、入力される前記データをデータの種類に応じた出力先に出力し、
前記出力先に出力された前記データに基づき液体を吐出する、液体吐出方法。