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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166893
(43)【公開日】2023-11-22
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/02 20210101AFI20231115BHJP
   G03B 17/14 20210101ALI20231115BHJP
   G03B 17/00 20210101ALI20231115BHJP
   H04N 23/65 20230101ALI20231115BHJP
【FI】
G03B17/02
G03B17/14
G03B17/00 V
H04N5/232 410
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022077747
(22)【出願日】2022-05-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100199314
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 寛
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 崇史
(72)【発明者】
【氏名】小川 和洋
(72)【発明者】
【氏名】河野 智徳
(72)【発明者】
【氏名】大橋 一之
【テーマコード(参考)】
2H100
2H101
5C122
【Fターム(参考)】
2H100DD02
2H100DD11
2H100DD12
2H101EE08
2H101EE21
5C122EA42
5C122FB04
5C122FK35
5C122FK37
5C122GF03
5C122GF04
5C122HA87
5C122HB01
5C122HB05
5C122HB06
5C122HB09
(57)【要約】
【課題】装着される交換レンズに応じて電力を効率良く用いることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置(100)は、交換レンズ(101)が装着され、バッテリからの電力により動作する。撮像装置は、接続部(140)と、制御部(153)と、選択部(174)とを備える。接続部は、交換レンズに着脱可能に接続する。制御部は、バッテリから電力を供給する下限を示す下限電圧を制御する。選択部は、バッテリからの電力により撮像装置を動作させる複数の動作モードから一の動作モードを選択する。制御部は、接続部に接続された交換レンズと、選択部によって選択された動作モードとに基づいて、交換レンズの種類と複数の動作モードとの組合せにそれぞれ対応する複数の設定値の間で下限電圧を切り替える(S1~S5)。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換レンズが装着され、バッテリからの電力により動作する撮像装置であって、
前記交換レンズに着脱可能に接続する接続部と、
前記バッテリから電力を供給する下限を示す下限電圧を制御する制御部と、
前記バッテリからの電力により前記撮像装置を動作させる複数の動作モードから一の動作モードを選択する選択部とを備え、
前記制御部は、前記接続部に接続された交換レンズと、前記選択部によって選択された動作モードとに基づいて、前記交換レンズの種類と前記複数の動作モードとの組合せにそれぞれ対応する複数の設定値の間で前記下限電圧を切り替える
撮像装置。
【請求項2】
前記複数の動作モードは、
前記撮像装置において第1の撮影動作が実行可能な状態で第2の撮影動作の実行を制限する第1の動作モードと、
前記第2の撮影動作が実行可能な状態で前記第1の撮影動作の実行を制限する第2の動作モードとを含み、
前記制御部は、前記選択された動作モードが前記第1の動作モードか又は前記第2の動作モードかに応じて、前記下限電圧を切り替える
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記交換レンズの種類は、前記交換レンズの消費電力の大きさに応じて分類され、
前記第2の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記交換レンズの消費電力が大きいほど増大し、
前記第1の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記第2の動作モードよりも前記交換レンズの種類間で増大しない
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記接続部に接続された交換レンズの消費電力が所定値未満である場合、前記第2の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記第1の動作モードにおける前記下限電圧の設定値よりも小さい
請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記接続部に接続された交換レンズの消費電力が所定値以上である場合、前記第1の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記第2の動作モードにおける前記下限電圧の設定値よりも小さい
請求項3に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第1の動作モードにおいて、前記第1の撮影動作の実行が制限されたか否かに応じて、前記下限電圧を別々の設定値に切り替え、
前記第2の動作モードにおいて、前記第2の撮影動作の実行が制限されたか否かに応じて、前記下限電圧を別々の設定値に切り替える
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記複数の動作モードと前記交換レンズの種類との組合せ毎の前記下限電圧の設定値を示す情報を格納する記憶部をさらに備える
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記接続部は、前記交換レンズとデータ通信可能に接続して、前記交換レンズからレンズ情報を取得し、
前記レンズ情報は、前記交換レンズを識別する情報と、前記複数の動作モード毎の前記交換レンズの消費電力を特定する情報とのうちの少なくとも一方を含む
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記バッテリの残量を示す残量情報を表示する表示部をさらに備え、
前記制御部は、
前記接続部に接続される交換レンズと前記選択部によって選択される動作モードとのうちの少なくとも一方の変更に応じて、前記下限電圧を更新し、
更新前後の下限電圧に基づいて、前記残量情報の表示を制御する
請求項1に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、交換レンズが装着され、バッテリからの電力により動作する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、静止画モード、連写モード、動画モード等のように安定した動作を行うためのバッテリー電圧レベルが異なる複数の記録モードを有するデジタルスチルカメラを開示している。特許文献1のデジタルスチルカメラは、各記録モードに必要なバッテリー電圧レベルを判定基準値として記憶しており、バッテリー電圧レベルの検出値と判定基準値との比較により、バッテリー・エンプティ(バッテリーが消耗したこと)を検出する。特許文献1のデジタルスチルカメラは、記録モード毎にバッテリー・エンプティを検出し、デジタルスチルカメラの使用を禁止せずに使用者に通知することで、バッテリーを最後まで有効に使い切れるようにすることを図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-130649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、装着される交換レンズに応じて電力を効率良く用いることができる撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る撮像装置は、交換レンズが装着され、バッテリからの電力により動作する。撮像装置は、接続部と、制御部と、選択部とを備える。接続部は、交換レンズに着脱可能に接続する。制御部は、バッテリから電力を供給する下限を示す下限電圧を制御する。選択部は、バッテリからの電力により撮像装置を動作させる複数の動作モードから一の動作モードを選択する。制御部は、接続部に接続された交換レンズと、選択部によって選択された動作モードとに基づいて、交換レンズの種類と複数の動作モードとの組合せにそれぞれ対応する複数の設定値の間で下限電圧を切り替える。
【発明の効果】
【0006】
本開示の撮像装置によると、装着される交換レンズに応じて電力を効率良く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の実施の形態1に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図
図2】デジタルカメラ及び交換レンズにおけるレンズ電流テーブルを説明するための図
図3】交換レンズに応じた下限電圧の想定例を説明するための図
図4】実施の形態1に係るデジタルカメラの動作の概要を説明するための図
図5】デジタルカメラにおける撮影モードを説明するための図
図6】実施の形態1に係るデジタルカメラにおける下限電圧の設定処理を例示するフローチャート
図7】デジタルカメラにおける下限電圧の設定値テーブルを説明するための図
図8】デジタルカメラにおける残量表示制御を説明するためのフローチャート
図9】デジタルカメラの残量表示制御における表示例を示す図
図10】デジタルカメラにおける残量表示の更新例を示す図
図11】実施の形態2に係るデジタルカメラにおける下限電圧の設定処理を例示するフローチャート
図12】実施の形態2に係るデジタルカメラにおける下限電圧の設定処理を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0009】
以下、図面を用いて実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
(実施の形態1)
以下図面を用いて、一実施の形態であるデジタルカメラについて説明する。
【0011】
1.構成
以下、図面を用いてデジタルカメラの構成を説明する。
【0012】
図1は、実施の形態1に係るデジタルカメラ100の構成を示すブロック図である。デジタルカメラ100は、カメラ本体102と、カメラ本体102に装着可能な交換レンズ101とから構成される。カメラ本体102は、例えば着脱自在にバッテリ201を装着可能である。交換レンズ101は、ズームレンズ駆動部113により駆動されるズームレンズ112を有している。カメラ本体102は、レンズ制御部120を介してズームレンズ112を電気的に駆動することができる。すなわち、交換レンズ101は、電動ズームレンズである。
【0013】
1-1.カメラ本体の構成
カメラ本体102は、CMOSイメージセンサ150と、液晶モニタ163と、画像処理部172と、タイミング発生器(TG)151と、カメラ制御部153と、ボディマウント140と、レリーズ釦160と、操作部170と、モード切替ダイアル174と、バッテリ201と、電源スイッチ152と、電圧生成回路154と、DRAM155と、フラッシュメモリ156と、カードスロット165と、シャッタ180とを備える。
【0014】
カメラ制御部153は、レリーズ釦160や操作部170等の操作部材からの操作信号等の指示に応じて、CMOSイメージセンサ150等のデジタルカメラ100の各部を制御することにより、デジタルカメラ100全体の動作を制御する。
【0015】
例えば、カメラ制御部153は垂直同期信号をタイミング発生器151に送信する。垂直同期信号の送信と並行して、カメラ制御部153は、垂直同期信号に基づいて露光同期信号を生成する。カメラ制御部153は、生成した露光同期信号を、ボディマウント140及びレンズマウント130を介して、レンズ制御部120に周期的に繰り返して送信する。これにより、カメラ制御部153は、露光のタイミングに同期するように、交換レンズ101内のフォーカスレンズ110等のレンズを制御することが可能となる。
【0016】
カメラ制御部153は、制御動作や画像処理動作の際に、DRAM155をワークメモリとして使用する。カメラ制御部153は、ハードワイヤードな電子回路で構成してもよいし、プログラムを実行するマイクロコンピュータなどで構成してもよい。また、カメラ制御部153は、画像処理部172やDRAM155と共に1つの半導体チップで構成してもよく、あるいは、別個の半導体チップで構成してもよい。
【0017】
CMOSイメージセンサ150は、受光素子と、AGC(ゲイン・コントロール・アンプ)と、ADコンバータとを含んで構成される。受光素子は、交換レンズ101によって集光された光学的信号を電気信号に変換し、画像情報を生成する。またAGCは、受光素子から出力された電気信号を増幅する。ADコンバータは、AGCから出力された電気信号をデジタル信号に変換する。
【0018】
CMOSイメージセンサ150は、タイミング発生器151により制御されるタイミングで動作する。タイミング発生器151により制御されるCMOSイメージセンサ150の動作には、静止画像の撮像動作、スルー画像の撮像動作、データ転送動作、電子シャッタ動作等がある。スルー画像は主に動画像であり、ユーザが静止画像の撮像のための構図を決めるために液晶モニタ163に表示される。CMOSイメージセンサ150は、生成した画像情報を画像処理部172に出力する。なお、CMOSイメージセンサ150に代えて、NMOSイメージセンサやCCDイメージセンサ等の他の撮像素子を用いてもよい。
【0019】
画像処理部172は、CMOSイメージセンサ150内のADコンバータによってデジタル信号に変換された画像データに、所定の画像処理を施す。所定の画像処理としては、ガンマ補正処理、ホワイトバランス補正処理、キズ補正処理、YC変換処理、デジタルズーム処理、圧縮処理、伸張処理等が考えられるが、これに限られない。
【0020】
液晶モニタ163は、カメラ本体102の背面に配置される表示部である。液晶モニタ163は、画像処理部172で処理された表示用の画像情報が示す画像を表示する。液晶モニタ163は、動画像および静止画を選択的に表示可能である。液晶モニタ163はまた、デジタルカメラ100の設定条件等の情報をユーザに通知するための画像を表示可能である。本実施形態では、カメラ本体102は表示部の一例として液晶モニタ163を備えるが、表示部はこれに限らない。例えば、カメラ本体102は、表示部として有機ELディスプレイを備えてもよい。
【0021】
フラッシュメモリ156は、画像情報等を記憶するための内部メモリとして機能する。またカメラ制御部153が制御を行う際に使用するプログラムやパラメータを保存する。また、フラッシュメモリ156は、例えば交換レンズ101に関するレンズ電流データ(後述)及び下限電圧の設定値テーブル(後述)を格納する。
【0022】
カードスロット165は、メモリカード164をカメラ本体102に装着可能な接続手段である。カードスロット165は、メモリカード164を電気的及び機械的に接続可能である。カードスロット165はメモリカード164を制御する機能を備えてもよい。
【0023】
メモリカード164は、内部にフラッシュメモリ等の記憶素子を備えた外部メモリである。メモリカード164は、カメラ制御部153で処理された画像情報等のデータを記憶可能である。また、メモリカード164は、内部に記憶する画像情報等のデータを出力可能である。メモリカード164から読み出された画像データは、カメラ制御部153や画像処理部172で処理され、例えば液晶モニタ163で表示される。本実施形態では、外部メモリの一例としてメモリカード164を示すが、外部メモリはこれには限らない。例えば、光ディスクのような記録媒体を外部メモリとして使用することもできる。
【0024】
ボディマウント140は、交換レンズ101のレンズマウント130(後述)と機械的及び電気的に接続可能である。ボディマウント140は、レンズマウント130を介して、カメラ本体102と交換レンズ101との間でデータを送受信可能である。ボディマウント140は、カメラ制御部153から受信した露光同期信号やその他制御信号を、レンズマウント130を介してレンズ制御部120に送信する。また、ボディマウント140は、レンズマウント130を介してレンズ制御部120から受信した信号をカメラ制御部153に送信する。
【0025】
バッテリ201は、デジタルカメラ100を駆動するための電力を供給する。バッテリ201は、例えば乾電池であってもよいし、充電池であってもよい。また、電池の代わりとして、電源コードにより外部から供給される電力をデジタルカメラ100に供給されるものであってもよい。デジタルカメラ100の電源は電源スイッチ152がユーザによって操作されることよって、オンおよびオフの間で切り替えられる。電源がオンされると、カメラ制御部153は、カメラ本体102内の各部に電力を供給する。また、カメラ制御部153は、ボディマウント140およびレンズマウント130を介して交換レンズ101にも電力を供給する。そして、交換レンズ101内では、レンズ制御部120により交換レンズ101の各部に電力が供給される。
【0026】
電圧生成回路154は、DC/DCコンバータ及びレギュレータ等を含み、バッテリ201からの電力を、デジタルカメラ100の各部(負荷部)へ供給する。電圧生成回路154は、例えば、バッテリ201に接続されてバッテリ電圧を検出する電圧検出回路を備える。バッテリ電圧は、バッテリ201における容量の残量に応じた電圧である。電圧検出回路は、例えばバッテリ201の正極と負極間に接続される分圧抵抗回路で構成される。電圧検出回路は、例えば分圧された電圧など、バッテリ電圧の検出値を示す検出信号を生成して、カメラ制御部153に出力する。電圧生成回路154は、各部への電力供給にあたり、電源から供給される電圧を各部に適した電圧に変換する。
【0027】
レリーズ釦160は、ユーザによる撮像指示またはオートフォーカス指示の操作を受け付ける。レリーズ釦160は半押しと全押しの二段階操作可能になっている。ユーザによるレリーズ釦160の半押し操作により、カメラ制御部153はオートフォーカス動作を実行する。また、ユーザによるレリーズ釦160の全押し操作により、カメラ制御部153は全押し操作のタイミングに応じて生成された画像データをメモリカード164に記録する。
【0028】
操作部170は、デジタルカメラ100の外装に設けられた操作釦や操作レバー等のハードキーの総称であり、ユーザによる操作を受け付ける。また、操作部170は、例えば液晶モニタ163の表示に対するタッチ操作を受け付けるタッチパネルを含む。操作部170はユーザによる操作を受け付けると、ユーザ操作に対応した操作信号をカメラ制御部153に送信する。
【0029】
操作部170は、例えば上下左右方向の操作指示が可能な十字釦を含む。カメラ本体102に電動ズーム機能を有する交換レンズ101が装着されると、カメラ制御部153は、操作部170の左右釦のそれぞれにズーム操作釦としての機能を割り当てる。例えば、カメラ制御部153は、左釦にワイド端側方向のズーム操作釦としての機能を割り当て、右釦にテレ端側方向のズーム操作釦としての機能を割り当てる。なお、カメラ本体102に装着される電動ズーム機能を有する交換レンズ101が、ユーザがズーム操作を行うためのズームレバーを有するときは、必ずしも操作部170にズーム操作釦としての機能を割り当てる必要はない。
【0030】
モード切替ダイアル174は、例えばカメラ本体102の上面に設けられ、デジタルカメラ100における種々の動作モードを選択して切り替えるためのダイアルである。本実施形態のデジタルカメラ100では、モード切替ダイアル174は、例えば主に静止画を撮影するための一般撮影モードと、各種の動画のみを撮影可能な動画専用モードとを切り替えるユーザ操作を受け付ける。モード切替ダイアル174は、例えば当該ユーザ操作を受け付けると、対応する操作信号をカメラ制御部153に送信する。各種動作モードについての詳細は後述する。
【0031】
シャッタ180は、CMOSイメージセンサ150に入射する光の露出時間(露光時間)を調節する。シャッタ180は、例えばDCモータ又はステッピングモータ等の駆動系により、カメラ制御部153から発行される制御信号に従って駆動される。例えば、カメラ制御部153は、シャッタ180が駆動する駆動速度(シャッタスピード或いは連写速度)を制御できる。
【0032】
1-2.交換レンズの構成
交換レンズ101は、フォーカスレンズ110と、フォーカスレンズ駆動部111と、フォーカスリング114と、ズームレンズ112と、ズームレンズ駆動部113と、ズームリング115と、レンズ制御部120と、DRAM121と、フラッシュメモリ122と、レンズマウント130とを備える。交換レンズ101は、図1に示すレンズに加えて手振れ補正用レンズをさらに備えてもよい。
【0033】
レンズ制御部120は交換レンズ101全体の動作を制御する。レンズ制御部120は、ハードワイヤードな電子回路で構成してもよいし、プログラムを実行するマイクロコンピュータなどで構成してもよい。
【0034】
DRAM121は、レンズ制御部120が制御の際に用いるワークメモリとして機能する。フラッシュメモリ122は、レンズ制御部120の制御の際に使用するプログラムやパラメータ、レンズデータ等を格納する。ここで、レンズデータは、レンズ名称、レンズID、レンズ機種、シリアル番号、Fナンバー、焦点距離など、交換レンズ101特有の特性値を含む。後述するように、レンズ制御部120は、レンズデータをカメラ制御部153に通知し、カメラ制御部153はレンズデータに従って各種制御動作を実行することが可能となる。例えばカメラ制御部153は、レンズデータに基づいて交換レンズ101を識別する。また、フラッシュメモリ122は、後述するレンズ電流データを格納する。レンズデータ及びレンズ電流データは、本実施形態におけるレンズ情報の一例である。
【0035】
ズームレンズ112は、交換レンズ101の光学系で形成される被写体像の倍率を変化させるためのレンズである。ズームレンズ112のレンズ構成は何枚でも何群でもよい。
【0036】
ズームレンズ駆動部113は、ユーザによるズームリング115の操作に基づいて、ズームレンズ112を光学系の光軸に沿って移動させる機械的な機構である。ズームレンズ112の位置は随時ズームレンズ位置検出部113bにより検出され、レンズ制御部120に通知される。
【0037】
フォーカスレンズ110は、光学系から入射されCMOSイメージセンサ150上に形成される被写体像のフォーカス状態を変化させるためのレンズである。フォーカスレンズ110のレンズ構成は何枚でも何群でもよい。
【0038】
フォーカスリング114は交換レンズ101の外装に設けられている。フォーカスリング114がユーザによって操作されると、フォーカスリング114の操作量に関する情報がレンズ制御部120に通知される。レンズ制御部120は、通知されたフォーカスリング114の操作量に関する情報に基づいて、フォーカスレンズ駆動部111を制御して、フォーカスレンズ110を駆動する。このため、レンズ制御部120はフォーカスレンズ110の位置を認識している。
【0039】
フォーカスレンズ駆動部111は、レンズ制御部120の制御に基づいてフォーカスレンズ110を光学系の光軸に沿って進退するように駆動する。フォーカスレンズ駆動部111は、例えばステッピングモータ、DCモータ、超音波モータ等により実現できる。
【0040】
1-3.レンズ電流データについて
カメラ本体102のフラッシュメモリ156及び交換レンズ101のフラッシュメモリ122に格納されるレンズ電流データについて、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態のデジタルカメラ100におけるレンズ電流データを説明するための図である。
【0041】
レンズ電流データは、例えば交換レンズ101のレンズ機種と、デジタルカメラ100の各種動作時に交換レンズ101に流れる最大電流、即ち交換レンズ101における消費電流の最大値とを関連付けて管理する。図2(A)は、カメラ本体102のフラッシュメモリ156に格納されるレンズ電流データのテーブルT1(以下「本体テーブルT1」という)を例示する。図2(B)は、交換レンズ101のフラッシュメモリ122に格納されるレンズ電流データのテーブルT2(以下「レンズテーブルT2」という)を例示する。レンズ電流データは、本実施形態において交換レンズ101の消費電力を特定する情報の一例である。
【0042】
レンズ電流データの最大電流は、例えばデジタルカメラ100の動作に応じた「定常時」及び「動画時」の各場合における電流値を含む。例えば、定常時はデジタルカメラ100の撮影モードが一般撮影モード(後述)である場合に対応して、動画時は撮影モードが動画専用モード(後述)である場合に対応する。
【0043】
本体テーブルT1は、例えばレンズ機種毎に予め測定された最大電流を格納する。また、本体テーブルT1は、例えば最大電流に加えて、図2(A)に示すように、最大電流の大きさを複数のカテゴリに分類したレンズ分類をレンズ機種と関連付けて格納する。例えばレンズ分類として、最大電流が小さい順に「A」~「D」の4つのカテゴリが設けられる。各レンズ機種は、例えば定常時及び動画時の各場合において、各々の最大電流を基準に、レンズ分類A~Dに分類される。例えば各レンズ分類A~Dは、それぞれ当該電流値が400mA未満、400mA以上600mA未満、600mA以上800未満、800mA以上である場合に対応する。
【0044】
図2(B)に例示するレンズテーブルT2は、例えば交換レンズ101毎に定められた、定常時及び動画時の各場合における最大電流の規格値を格納する。レンズテーブルT2は、レンズテーブルT2の最大電流は、これに限らず、例えば本体テーブルT1と同様の値が格納されてもよい。また、レンズテーブルT2において、本体テーブルT1と同様にレンズ分類が格納されてもよい。
【0045】
2.動作
以上のように構成されるデジタルカメラ100の動作を以下説明する。
【0046】
本実施形態のデジタルカメラ100は、種々の動作モードにおいて、被写体像を撮像して画像データを生成する各種動作を行う。こうした各種動作は、バッテリ201のバッテリ電圧における下限電圧が、デジタルカメラ100に予め設定された状態で行われる。下限電圧は、デジタルカメラ100が動作可能な電力を確保する下限の電圧値を示す。デジタルカメラ100は、例えばバッテリ電圧が下限電圧以下に低下すると、デジタルカメラ100の動作を自動的に停止して電源をオフする処理を行う。
【0047】
2-1.動作の概要
本実施形態のデジタルカメラ100は、使用される交換レンズ101等に応じて下限電圧を動的に設定する。こうしたデジタルカメラ100の動作の概要について、図3図4を用いて説明する。
【0048】
下限電圧は、デジタルカメラ100の各種動作の安定性に関する所定の条件を考慮して設定される。所定の条件は、例えば以下の条件(1),(2)である。
(1)負荷が特に急峻に変動する動作(例えば高速の連写撮影)が、下限電圧近傍で行われた場合に、電源をオフする処理を正常に行える電力を確保する。
(2)定常的に用いる電力、即ち継続的な負荷が特に高い動作(例えば高画質の動画撮影)が、下限電圧近傍で行われた場合に、バッテリ201から供給される電流を所定値以下に抑制する。
条件(2)における所定値は、例えばバッテリ201の規格における許容値などで規定される。上記の条件(1),(2)に従って、交換レンズ101の種類毎に下限電圧を設定する想定例を図3に示す。
【0049】
図3において、横軸はレンズ電流をミリアンペア(mA)単位で示し、縦軸は下限電圧をボルト(V)単位で示す。レンズ電流は、デジタルカメラ100の各種動作時における交換レンズ101の消費電流を示し、例えば上述したレンズ電流データにおける最大電流に対応する。図3の下限電圧は、レンズ電流に応じた交換レンズ101の種類として各レンズ分類A~Dにおいて、上記の条件(1)及び(2)の両方をそれぞれ満たすように設定されている。
【0050】
ここで、例えば比較的レンズ電流が小さいレンズ分類A,Bでは、条件(1)ほどの負荷変動が生じない動作時には、バッテリ電圧が図3の例の下限電圧よりも低くても安定した動作が実現できる場合が考えられる。一方、例えばレンズ電流が比較的大きいレンズ分類C,Dでは、条件(2)ほど消費電力が大きくない動作時には、図3の例の下限電圧よりも低いバッテリ電圧でも安定して動作可能な場合が考えられる。このように、図3の例のような下限電圧の設定によると、デジタルカメラ100の動作によっては、設定された下限電圧が必要以上に高く、バッテリ電圧を効率良く用い難いといった課題がある。
【0051】
そこで、本実施形態のデジタルカメラ100は、条件(1)に対応する動作と条件(2)に対応する動作とのうちの一方が実行可能で他方の実行が制限された第1及び第2の動作モードの間で、別々に交換レンズ101に応じた下限電圧を設定する。
【0052】
図4は、本実施形態のデジタルカメラ100の動作の概要を説明するための図である。図4(A),(B)は、それぞれ図3と同様の横軸及び縦軸において、レンズ電流Lcと設定される下限電圧Vucとの関係を示す。
【0053】
図4(A)は、第1の動作モードにおける下限電圧Vucの設定例を示す。第1の動作モードは、例えば後述する一般撮影モードであり、条件(1)の動作を実行可能だが条件(2)の動作の実行を制限する。この場合、下限電圧Vucが、条件(2)を考慮せずに条件(1)のみを考慮して設定できる。これにより、例えばレンズ電流が大きいレンズ分類C,Dでは、図4(A)に示すように下限電圧Vucを図3の場合よりも低減できる。
【0054】
図4(B)は、第2の動作モードにおける下限電圧Vucの設定例を示す。第2の動作モードは、例えば後述する動画専用モードであり、条件(2)の動作を実行可能だが条件(1)の動作の実行を制限する。この場合、下限電圧Vucが、条件(1)を考慮せずに条件(2)のみを考慮して設定できる。これにより、例えばレンズ電流が小さいレンズ分類A,Bでは、図4(B)に示すように下限電圧Vucを図3の場合よりも低減できる。
【0055】
以上のように、例えば各条件(1),(2)における動作の一方を制限した動作モード毎に、別々に下限電圧Vucを設定することで、各条件(1),(2)において必要以上に高い下限電圧Vucが設定される事態を回避することができる。これにより、デジタルカメラ100においてバッテリ201の電力を効率よく用いることができる。以下、本実施形態におけるデジタルカメラ100の動作の詳細を説明する。
【0056】
2-2.撮影モードについて
本実施形態では、上記のように下限電圧Vucを別々に設定する第1及び第2の動作モードとして、撮影動作の実行可否を管理する撮影モードを利用する。図5は、本実施形態のデジタルカメラ100における撮影モードを説明するための図である。
【0057】
デジタルカメラ100の撮影モードは、例えば図5に示すように、一般撮影モードと、動画専用モードとを含む。各種撮影モードは、例えばモード切替ダイアル174のユーザ操作において切り替え選択される。図5は、こうした撮影モード毎に各種の撮影動作の実行可否と、各撮影動作における負荷変動及び各撮影動作に要する消費電力の大きさを示す。
【0058】
一般撮影モードは、デジタルカメラ100において汎用的な撮影動作を実行するための撮影モードである。例えば図5に示すように、一般撮影モードでは、単写撮影、高速の連写撮影、及び低負荷の動画撮影が実行可能で、高負荷の動画撮影が実行不可である。例えば、一般撮影モードとしては、主に静止画撮影に関して絞り値及びシャッタ速度等の自動設定或いはユーザ設定に応じた、プログラムオート(P)、絞り優先(A)、シャッタ速度優先(S)またはマニュアル(M)といった各種撮影モードが挙げられる。
【0059】
動画専用モードは、デジタルカメラ100における種々の動画撮影に特化した撮影モードである。例えば図5に示すように、動画専用モードは、低負荷及び高負荷の動画撮影が実行可能で、単写及び連写の静止画撮影が実行不可の撮影モードである。例えば、動画専用モードは、動画撮影に関して、画質、フレームレート、およびコーデック等の種々の撮影パラメータを調整可能である。
【0060】
以下、各撮影動作を実行する動作モードを「駆動モード」ともいう。デジタルカメラ100の各種駆動モードは、例えば単写モード、高速連写モード、低負荷動画モードおよび高負荷動画モードを含む。単写モードは、特に連写せずに静止画を撮影する単写撮影を実行する。高速連写モードは、所定値(例えば10枚/秒)以上の連写速度で静止画を連続的に撮影する、高速の連写撮影を実行する。
【0061】
低負荷動画モードは、例えば後述の高負荷動画の撮影動作よりも低い画質(例えばHD、FHDまたは4K)及びフレームレート(例えば60fps未満)を用いて動画を撮影する、低負荷の動画撮影を実行する。高負荷動画モードは、例えば低負荷動画よりも高い8K等の高画質かつ所定のフレームレート(例えば60fps)以上を用いて動画を撮影する、高負荷の動画撮影を実行する。
【0062】
デジタルカメラ100は、例えば液晶モニタ163に表示させたメニュー画面において、操作部170により、各駆動モードを選択するユーザ操作を受け付ける。本実施形態のデジタルカメラ100は、例えばモード切替ダイアル174で選択された撮影モードが一般撮影モードか又は動画専用モードかに応じて、表示させたメニュー画面において選択可能な駆動モードを制限する。
【0063】
各種駆動モードのうちの高速連写モードでは、例えば連写中にシャッタ180等が顕著に大きな電力(例えば15W以上)を要し、シャッタ180の駆動毎に負荷が一時的に高くなるように変動する。このように、高速連写モードでは負荷変動が大きく、その他の駆動モードでは高速連写モードよりも負荷変動が小さい。
【0064】
また、高負荷動画モードでは、例えば動画の撮影中に継続して画像処理部172が顕著に大きな電力を要し、その他の撮影モードよりも消費電力が大きい。低負荷動画モードでは、高負荷動画モードよりも小さい電力で動作可能であるが、単写及び高速連写の各撮影モードよりも大きな電力を要し、消費電力は中程度である。
【0065】
本実施形態のデジタルカメラ100では、図5の例において、一般撮影モードは、負荷変動が大きい高速連写モードを選択可能である一方、継続的な負荷が大きい高負荷動画モードの選択を制限する。このため一般撮影モードでは、上記の条件(1)のみを考慮すればよく、例えば図4(A)に示すように、レンズ分類C,D等のレンズ電流Lcが大きい交換レンズ101の装着時に、下限電圧Vucを低減することができる。
【0066】
これに対して、動画専用モードは、高負荷動画モードを選択可能である一方、高速連写モードの選択を制限する。このため、動画専用モードでは、上記の条件(2)のみを考慮すればよく、例えば図4(B)に示すように、レンズ分類A,B等のレンズ電流Lcが小さい交換レンズ101の装着時に、下限電圧Vucを低減することができる。
【0067】
2-3.下限電圧の設定処理
本実施形態のデジタルカメラ100において、以上のように各種撮影モード及び交換レンズ101毎に下限電圧Vucを動的に設定する処理について、図6及び図7を用いて説明する。
【0068】
図6は、本実施形態のデジタルカメラ100における下限電圧Vucの設定処理を例示するフローチャートである。図7は、下限電圧Vucの設定値テーブルを説明するための図である。
【0069】
図6に示すフローチャートは、デジタルカメラ100において、例えば交換レンズ101がカメラ本体102に装着されたときに開始される。本フローチャートに示す各処理は、例えばデジタルカメラ100のカメラ制御部153によって実行される。
【0070】
まず、カメラ制御部153は、ボディマウント140及びレンズマウント130を介して、交換レンズ101との間でデータ通信を行う(S1)。カメラ制御部153は、例えば交換レンズ101のフラッシュメモリ122に格納されたレンズデータを取得する。
【0071】
カメラ制御部153は、例えば取得したレンズデータに基づき、装着された交換レンズ101のレンズ分類を判定する(S2)。カメラ制御部153は、例えばフラッシュメモリ156から、図2(A)に示すような本体テーブルT1を参照して、レンズデータにおけるレンズ機種がレンズ分類A~Dの何れに該当するかを判定する。
【0072】
本体テーブルT1に当該レンズ機種のデータがない場合、カメラ制御部153は、例えばレンズ制御部120に、図2(B)に示すようなレンズテーブルT2の送信を要求する。この場合、カメラ制御部153は、受信したレンズテーブルT2における最大電流の値に基づいて、例えば本体テーブルT1におけるレンズ分類A~Dと同様の基準によりレンズ分類を判定する。
【0073】
なお、カメラ制御部153は、ステップS1において交換レンズ101と通信できない場合、ステップS2では、レンズ分類A~Dのうちの消費電力が最も高いレンズ分類Dの交換レンズ101が装着されたと判定してもよい。
【0074】
次に、カメラ制御部153は、デジタルカメラ100に現在、設定された撮影モードが動画専用モードであるか、動画専用モードではなく一般撮影モードであるかを判断する(S3)。例えば、カメラ制御部153は、デジタルカメラ100におけるモード切替ダイアル174で選択中の撮影モードに基づきステップS3の判断を行う。
【0075】
撮影モードが動画専用モードである場合(S3でYES)、カメラ制御部153は、ステップS2で判定したレンズ分類に応じて、例えば図4(B)に示すように動画専用モードの下限電圧Vucを設定する(S4)。カメラ制御部153は、例えば図7に示すような下限電圧Vucの設定値テーブルTvを参照してステップS4の処理を行う。
【0076】
図7の設定値テーブルTvは、レンズ分類A~D毎に、一般撮影モード及び動画専用モードの各撮影モードにおける下限電圧Vucの設定値を格納する。設定値テーブルTvは、例えば予めフラッシュメモリ156等に格納される。
【0077】
例えば、ステップS4では、カメラ制御部153は、設定値テーブルTvにおける動画専用モードの設定値V1~V12から、ステップS2で判定したレンズ分類に応じて設定値を決定し、決定した設定値を、DRAM155等に設定結果として保持する。図7の例では、各レンズ分類A~Dに応じた動画専用モードの下限電圧Vucは、それぞれ設定値V1,V2,V11,V12(例えばV1<V2<V11<V12)に設定される(図4(B)参照)。
【0078】
一方、撮影モードが動画専用モードではなく一般撮影モードである場合(S3でNO)、カメラ制御部153は、ステップS2で判定したレンズ分類に応じて、例えば図4(A)に示すように一般撮影モードの下限電圧Vucを設定する(S5)。カメラ制御部153は、例えばステップS4と同様に、図7に例示する設定値テーブルTvを参照してステップS5を実行し、設定結果を保持する。図7の例では、ステップS5において、レンズ分類A~Dの何れにおいても、一般撮影モードの下限電圧Vucは設定値V10(例えばV2<V10<V11)に設定される。
【0079】
カメラ制御部153は、ステップS4又はS5で下限電圧Vucを設定すると、本フローチャートの処理を終了する。
【0080】
以上の処理によると、交換レンズ101との通信(S1)により取得したデータに基づいて、レンズ分類が判定され(S2)、レンズ分類の判定結果に応じて、動画専用モード又は一般撮影モードの撮影モード毎に下限電圧Vucが設定される(S3~S5)。これにより、装着されている交換レンズ101のレンズ分類と、選択中の撮影モードとの両方により最適化された下限電圧Vucの設定が実現できる。その後、このように設定された下限電圧Vucを用いて、当該撮影モードにおける所望の撮影動作を、バッテリ201の電力を有効に利用できない事態を回避しながら実行することができる。
【0081】
例えば、動画専用モードにおいて選択可能な高負荷動画モードは、定常的に高い電力を要する。このため特に交換レンズ101の消費電力が高い場合、バッテリ電圧の低下によりバッテリ201から流れる電流が大きくなり、上述の条件(2)のように、下限電圧Vucが低いと電流値が安全上許容される所定値を上回る可能性がある。これを回避する観点から、動画専用モードにおいて、例えばレンズ電流Lcが大きく消費電力が大きいレンズ分類C,Dでは、条件(2)を満たす程度に高い設定値V11,V12が下限電圧Vucに設定される(S4)。
【0082】
一方、消費電力が小さいレンズ分類A,Bでは、動画専用モードにおいて、例えば図4(B)に示すように、レンズ分類C,Dの設定値V11,V12よりも小さい設定値V1,V2が下限電圧Vucに設定される(S4)。さらに、動画専用モードにおけるレンズ分類A,Bの設定値V1,V2は、例えば図4(A)に示すような、条件(1)に応じた一般撮影モードの設定値V10よりも小さく、レンズ分類A,Bでは一般撮影モードよりも下限電圧Vucを低減することができる。
【0083】
また、一般撮影モードにおいて選択可能な高速連写モードの負荷変動は、カメラ本体102のシャッタ180を高速に駆動することに起因し、その影響は動画専用モードで定常的に用いる電力の影響よりもレンズ電流に応じて変動しないことが想定される。よって、一般撮影モードでは下限電圧Vucが交換レンズ101毎に変化しにくく、例えば図4(A)に示すように同一の設定値V10に設定される(S5)。
【0084】
一般撮影モードの設定値V10は、上述の条件(1)のように、負荷変動が大きい場合にもデジタルカメラ100の電源をオフする処理を正常に行える程度に高ければよい。このため、一般撮影モードにおいて、例えばレンズ電流Lcが大きいレンズ分類C,Dでは、動画専用モードの設定値V11,V12よりも下限電圧Vucを低減することができる。
【0085】
上記のステップS1において、交換レンズ101からレンズデータを取得する例を説明したが、カメラ制御部153は、これに加えて、レンズテーブルT2を取得してもよい。また、カメラ制御部153は、ステップS1において、レンズデータに代えてレンズテーブルT2を取得してもよい。この場合、例えばステップS3では、レンズテーブルT2における最大電流に基づいてレンズ分類を判定することができる。
【0086】
また、図6のフローチャートは、交換レンズ101の装着時に限らず、例えばデジタルカメラ100の起動時、或いは各撮影モードの動作開始時に開始されてもよい。この場合、交換レンズ101が装着された時点で判定されたレンズ分類がデジタルカメラ100に記憶されていれば、交換レンズ101と通信してレンズ分類を判定する処理(S1,S2)は、特に実行されなくてもよい。
【0087】
2-4.残量表示制御
本実施形態のデジタルカメラ100は、例えば以上のように下限電圧Vucを設定後、バッテリ201の残量に応じた液晶モニタ163への表示、即ち残量表示を制御する。以下、図8図10を用いて、デジタルカメラ100の残量表示制御について説明する。
【0088】
図8は、本実施形態のデジタルカメラ100における残量表示制御を説明するためのフローチャートである。図8に示すフローチャートは、例えば下限電圧Vucの設定処理(図6)の実行後に、下限電圧Vucの設定結果と、ステップS2で判定されたレンズ分類とがDRAM155等に保持された状態で開始される。図8のフローチャートに示す各処理は、例えばカメラ制御部153により所定の周期(例えば10ミリ秒)で実行される。
【0089】
まず、カメラ制御部153は、例えばモード切替ダイアル174からの操作信号に基づいて、撮影モードが変更されたか否かを判断する(S11)。例えばモード切替ダイアル174によって撮影モードを切り替える操作が入力されたとき、カメラ制御部153は、撮影モードが変更されたと判断する(S11でYES)。
【0090】
撮影モードが変更された場合(S11でYES)、カメラ制御部153は、例えば上記の操作信号及び保持されているレンズ分類に基づいて、変更された撮影モードにおいて、下限電圧Vucが設定結果から変更されるか否かを判断する(S12)。カメラ制御部153は、例えば設定値テーブルTvを参照して現在のレンズ分類及び変更後の撮影モードに応じた下限電圧Vucの設定値を決定し、決定した設定値と保持された設定結果を比較することで、ステップS12の判断を行う。
【0091】
下限電圧Vucの変更がある場合(S12でYES)、カメラ制御部153は、変更前から下限電圧Vucが上がるか否かを判断する(S13)。具体的には、ステップS13において、カメラ制御部153は、変更後の撮影モードに応じた下限電圧Vucが、保持されている設定結果を上回るか否かを判断する。
【0092】
図7の設定値テーブルTvでは、例えば図4(A),(B)に示すように、レンズ分類A,Bの交換レンズ101の装着時に、動画専用モードから一般撮影モードに変更された場合、下限電圧Vucが上がると判断される(S13でYES)。また、レンズ分類C,Dの交換レンズ101の装着時に、一般撮影モードから動画専用モードに変更された場合も下限電圧Vucが上がると判断される(S13でYES)。
【0093】
下限電圧Vucが上がる場合(S13でYES)、現在のバッテリ電圧が、変更前の下限電圧Vucを上回っていても変更後の下限電圧Vuc以下となることが考えられる。そこで、この場合にカメラ制御部153は、例えば電圧検出回路からの検出信号に基づいて、現在のバッテリ201のバッテリ電圧が、ステップS12で決定した変更後の下限電圧Vuc以下であるか否かを判断する(S14)。
【0094】
バッテリ電圧が変更後の下限電圧Vuc以下である場合(S14でYES)、カメラ制御部153は、デジタルカメラ100の動作を停止して電源をオフにする処理を行う(S15)。ステップS15において、カメラ制御部153は、例えば電源をオフする前に、所定のメッセージを液晶モニタ163に表示させる。
【0095】
図9は、デジタルカメラ100におけるステップ15の表示例を示す図である。例えば図9に示すように、カメラ制御部153は、デジタルカメラ100の使用の中断を促す警告のメッセージ27等を液晶モニタ163に表示させる。図9の液晶モニタ163は、表示画面163a上に、メッセージ27に加えて、バッテリ201の残量を示す残量表示20を表示している。
【0096】
カメラ制御部153は、例えば図8のフローに示す処理と並行して、電圧検出回路からのバッテリ電圧の検出信号に基づいて、予めフラッシュメモリ156等に格納された残量閾値テーブルを参照することで、残量表示20を表示させる表示処理を実行する。残量閾値テーブルは、例えば撮影モード毎に、バッテリ201の残量を複数の段階に分類する電圧値の閾値を格納する。図9の表示例ではバッテリ201の残量が3段階で管理され、残量不足の段階に対応する残量表示20が表示されている。各段階の閾値は、撮影モード毎に下限電圧Vucに応じて、例えばバッテリ201の容量における残量の所定の割合毎に設定される。
【0097】
一方、バッテリ電圧が変更後の下限電圧Vucよりも高い場合(S14でNO)、カメラ制御部153は、例えば、変更後の撮影モードに応じた残量閾値テーブルを参照して、液晶モニタ163に表示させる残量表示20を更新する(S16)。カメラ制御部153は、さらに、例えば図8の残量表示制御とは別処理としての残量表示20の表示処理で参照される残量閾値テーブルを上記と同様に変更してもよい。
【0098】
図10は、本実施形態のデジタルカメラ100における残量表示20の更新例を示す図である。図10(A)は、変更前の撮影モードに応じた残量表示20を例示する。図10(B)は、図10(A)の例から撮影モードが変更されて、変更後の残量閾値テーブルにおいて現在のバッテリ残量が閾値を超えた場合に、ステップS16で更新される残量表示20を例示する。
【0099】
図10(A),(B)の例では、撮影モードの変更により下限電圧Vucが上がり(S13でYES)、変更後の残量閾値テーブルにおいて変更前よりも閾値が高くなることに応じて、恰も残量が減少したかのように、残量表示20が更新されている。こうした残量表示20の更新によれば、例えば、バッテリ電圧に変化がなくてもユーザが各撮影モードに応じたバッテリ201の残量を確認でき、デジタルカメラ100を使い易くすることができる。
【0100】
一方、撮影モードの変更により下限電圧Vucが上がらない場合(S13でNO)、下限電圧Vucが下がり、残量に余裕が生じることが考えられる。しかしながら、この場合において、本実施形態のカメラ制御部153は、残量表示20において残量の増加を示す更新を行わないように表示制御を行う(S17)。例えばカメラ制御部153は、上述した残量表示20の表示処理において、バッテリ電圧が所定値に低下するまで、現在の残量表示20を維持するように制御する。所定値には、例えば変更後の撮影モードの残量閾値テーブルにおいて、次に残量が減少するように残量表示20を更新する閾値が設定される。
【0101】
これにより、例えば撮影モードの変更で下限電圧Vucが下がっても、バッテリ201の残量が一時的に増加するような残量表示20の更新は行われず、ユーザがデジタルカメラ100を使い易くすることができる。なお、残量表示20を維持している間に、例えば電源スイッチ152が操作されて、デジタルカメラ100の電源がオフおよびオンされた場合、カメラ制御部153は、変更後の残量閾値テーブルに応じた残量表示20を行ってもよい。
【0102】
撮影モードの変更がない場合(S11でNO)又は撮影モードの変更に伴う下限電圧Vucの変更がない場合(S12でNO)、カメラ制御部153は、本フローチャートの処理を終了する。また、ステップS15~S17の各処理を実行後も同様に、カメラ制御部153は、本フローチャートの処理を終了する。その後、カメラ制御部153は、例えば上述のような、バッテリ201のバッテリ電圧に応じた残量表示20の表示処理を行う。
【0103】
以上の処理によると、撮影モードの変更に応じて下限電圧Vucが変更される場合(S11でYES,S12でYES)、変更後の下限電圧Vucに応じて(S13,S14)残量表示20の更新等が制御される(S15~S17)。これにより、例えば、ユーザにとって撮影モード毎にバッテリ201の残量を確認し易くすることができる。
【0104】
上記の処理では、撮影モードに変更に応じた残量表示制御を説明した。デジタルカメラ100は、例えば下限電圧Vucの設定処理(図6)を実行後、異なる交換レンズ101が装着された場合に、残量表示制御を行ってもよい。この場合、例えば図8のステップS11に代えて、または加えて、図6のステップS1,S2と同様に、交換レンズ101と通信してレンズ分類を判定してもよい。
【0105】
3.まとめ
以上のように、本実施形態のデジタルカメラ100は、交換レンズ101が装着され、バッテリ201からの電力により動作する撮像装置の一例である。デジタルカメラ100は、ボディマウント140(接続部の一例)と、カメラ制御部153(制御部の一例)と、モード切替ダイアル174(選択部の一例)とを備える。ボディマウント140は、交換レンズ101に着脱可能に接続する。カメラ制御部153は、バッテリ201から電力を供給する下限を示す下限電圧Vucを制御する。モード切替ダイアル174は、バッテリ201からの電力によりデジタルカメラ100を動作させる複数の動作モードの一例として、複数の撮影モードから一の撮影モードを選択する。カメラ制御部153は、ボディマウント140に接続された交換レンズ101と、モード切替ダイアル174によって選択された撮影モードとに基づいて、交換レンズ101の種類の一例としてレンズ分類A~Dと複数の撮影モードとの組合せにそれぞれ対応する複数の設定値V1~V12の間で下限電圧Vucを切り替える(S1~S5)。
【0106】
以上のデジタルカメラ100によると、装着された交換レンズ101のレンズ分類A~Dと、選択された撮影モードとの双方に応じて、下限電圧Vucが設定される。これにより、例えば、レンズ分類A~Dのみに応じて下限電圧Vucを設定する場合(図3)よりも、図4(A),(B)に示すように、各撮影モードにおいて設定される下限電圧Vucを低減することができる。
【0107】
本実施形態において、複数の撮影モードは、デジタルカメラ100において高速連写モードの撮影動作(第1の撮影動作の一例)が実行可能な状態で高負荷動画モードの撮影動作(第2の撮影動作の一例)の実行を制限する一般撮影モード(第1の動作モードの一例)と、高負荷動画モードの撮影動作が実行可能な状態で高速連写モードの撮影動作の実行を制限する動画専用モード(第2の動作モードの一例)とを含み、カメラ制御部153は、選択された撮影モードが一般撮影モードか又は動画専用モードかに応じて(S3)、下限電圧Vucを切り替える(S4,S5)。例えば上述した条件(1)に該当する高速連写モードの撮影動作と、条件(2)に該当する高負荷動画モードの撮影動作とが、一般撮影モード又は動画専用モードの一方のみで実行可能である。これにより、各撮影モードでは、下限電圧Vucを、条件(1),(2)の一方のみを考慮した設定値に切り替えることができ、必要以上に高い下限電圧Vucの設定を回避することができる。
【0108】
本実施形態において、交換レンズ101の種類の一例であるレンズ分類A~Dは、交換レンズ101の消費電力の大きさに応じて分類され、動画専用モードにおける下限電圧Vucの設定値は、交換レンズ101の消費電力が大きいほど増大し、一般撮影モードにおける下限電圧Vucの設定値は、動画専用モードよりもレンズ分類A~D間で増大しない。例えば、図7の設定値テーブルTvを用いて、図4(A),(B)にそれぞれ示すような一般撮影モード及び動画専用モードの下限電圧Vucが設定される。
【0109】
本実施形態において、ボディマウント140に接続された交換レンズ101の消費電力が所定値(例えば600mA)未満である場合の一例としてレンズ分類A,Bでは、動画専用モードにおける下限電圧Vucの設定値は、一般撮影モードにおける下限電圧Vucの設定値よりも小さい。このように、交換レンズ101の消費電力が所定値よりも小さい場合、高速連写モードの撮影動作、即ち上記の条件(1)のような負荷変動が特に急峻な撮影動作を考慮しなくてよい一般撮影モードでは、設定される下限電圧Vucを低減することができる。
【0110】
本実施形態において、ボディマウント140に接続された交換レンズの消費電力が所定値(例えば600mA)以上である場合の一例としてレンズ分類C,Dでは、一般撮影モードにおける下限電圧Vucの設定値は、動画専用モードにおける下限電圧Vucの設定値よりも小さい。このように、交換レンズ101の消費電力が所定値よりも大きい場合、高負荷動画モードの撮影動作、即ち上記の条件(2)のような定常的に用いる電力が特に高い撮影動作を考慮しなくてよい一般撮影モードでは、設定される下限電圧Vucを低減することができる。
【0111】
本実施形態において、デジタルカメラ100は、複数の撮影モード(複数の動作モードの一例)とレンズ分類A~D(交換レンズ101の種類の一例)との組合せ毎の下限電圧Vucの設定値を示す情報の一例として、設定値テーブルTvを格納するフラッシュメモリ156(記憶部の一例)をさらに備える。設定値を示す情報は、図5に例示する設定値テーブルTvに限らず、他の態様で格納されてもよい。
【0112】
本実施形態において、ボディマウント140は、交換レンズ101とデータ通信可能に接続して、交換レンズ101からレンズ情報を取得する(S1,S2)。レンズ情報は、交換レンズ101を識別する情報の一例としてレンズデータと、複数の撮影モード毎の交換レンズ101の消費電力を特定する情報の一例としてレンズ電流データとのうちの少なくとも一方を含む。レンズ電流データは、例えば図2(A),(B)に示す本体テーブルT1又はレンズテーブルT2として取得可能である。
【0113】
本実施形態において、デジタルカメラ100は、バッテリ201の残量を示す残量情報の一例として、残量表示20を表示する液晶モニタ163(表示部の一例)をさらに備える。カメラ制御部153は、ボディマウント140に接続される交換レンズ101とモード切替ダイアル174によって選択される撮影モードとのうちの少なくとも一方の変更に応じて、下限電圧Vucを更新し、更新前後の下限電圧Vucに基づいて、残量表示20の表示を制御する(S11~S17)。例えばカメラ制御部153は、更新後の下限電圧Vucが更新前の下限電圧Vuc以上である場合(S13でYES)、更新後の下限電圧Vucに基づき残量表示20が示す残量を更新し(S16)、更新後の下限電圧Vucが更新前の下限電圧Vuc未満である場合(S13でNO)、残量表示20が示す残量が増大しないように残量表示20の表示を制御する(S17)。これにより、例えばユーザがデジタルカメラ100を使い易くすることができる。
【0114】
(実施の形態2)
以下、図11及び図12を用いて実施の形態2を説明する。実施の形態1では、一般撮影モード又は動画専用モードの選択に応じて下限電圧Vucの設定を切り替えるデジタルカメラ100を説明した。実施の形態2では、さらに下限電圧Vucの設定を細分化するデジタルカメラ100を説明する。
【0115】
以下、実施の形態1に係るデジタルカメラ100と同様の構成および動作の説明は適宜、省略して、本実施形態に係るデジタルカメラ100について説明する。
【0116】
図11は、本実施形態のデジタルカメラ100における下限電圧Vucの設定処理を例示するフローチャートである。以下、実施の形態1における図6と同様の説明は適宜、省略する。
【0117】
本実施形態の下限電圧Vucの設定処理において、例えばカメラ制御部153は、実施の形態1と同様の処理(S1~S5)に加えて、下限電圧Vucの設定を細分化する処理(S31~S50)を実行する。例えば、各撮影モードにおいて、特定の撮影動作を行う駆動モードか否かを判断して(S31~S32)、判断結果に応じて実施の形態1よりも細分化された下限電圧Vucを設定する(S40~S50)。
【0118】
例えば、本実施形態のカメラ制御部153は、デジタルカメラ100の撮影モードが動画専用モードである場合(S3でYES)、例えば操作部170からの操作信号に基づいて、動画専用モードにおいて選択された駆動モードの判断をさらに行う(S31)。例えば、カメラ制御部153は、駆動モードが高負荷動画モードであるか、高負荷動画モードではなく低負荷動画モードであるかを判断する(S31)。
【0119】
駆動モードが高負荷動画モードである場合(S31でYES)、カメラ制御部153は、実施の形態1と同様に動画専用モードの下限電圧Vucを設定する(S4)。ここで、動画専用モードの下限電圧Vucは、上述した条件(1)のように、定常的に用いる電力が特に大きい高負荷動画モードの撮影動作を考慮して設定される。
【0120】
これに対して、駆動モードが低負荷動画モードである場合(S31でNO)、カメラ制御部153は、レンズ分類の判定結果(S2)に応じて、動画専用モードの下限電圧Vucとは異なる低負荷動画モードの下限電圧Vucを設定する(S40)。
【0121】
図12は、本実施形態のデジタルカメラ100における下限電圧Vucの設定処理を説明するための図である。図12(A)は、レンズ分類A~Dのうちのレンズ電流Lcが最小のレンズ分類Aにおける下限電圧Vucの設定例を示す、図12(B)は、レンズ分類A~Dのうちのレンズ電流Lcが最大のレンズ分類Dにおける下限電圧Vucの設定例を示す。図12(A),(B)は、それぞれ下限電圧Vucの設定例に加えて、単写、高速連写、低負荷動画及び高負荷動画の各撮影モードにおける負荷変動、カメラ本体102及び交換レンズ101の各々における消費電力を示す。図12では、下限電圧Vucの設定例は、比較のため、レンズ分類のみに応じて設定する場合の設定値も示している。
【0122】
例えば図12(A)に示すように、レンズ分類Aにおいて、高負荷動画モードでは設定値V1が下限電圧Vucに設定されるが、低負荷動画モードでは、設定値V1よりも低い設定値V21が下限電圧Vucに設定される。また、図12(B)に示すように、レンズ分類Dにおいても、低負荷動画モードでは、高負荷動画モードの設定値V12よりも低い設定値V22が下限電圧Vucに設定される。図12(A)に示すレンズ分類Aの例では、高負荷動画モードにおいても、レンズ分類のみに応じた設定値V10よりも低い設定値V1が設定される。
【0123】
一方、デジタルカメラ100の撮影モードが動画専用モードではなく一般撮影モードである場合(S3でNO)、カメラ制御部153は、一般撮影モードにおいて選択された駆動モードの判断をさらに行う(S32)。例えば、カメラ制御部153は、駆動モードが高速連写モードであるか否かを判断する(S32)。
【0124】
駆動モードが高速連写モードある場合(S32でYES)、カメラ制御部153は、例えば実施の形態1と同様に、一般撮影モードの下限電圧Vucを設定する(S5)。ここで、一般撮影モードの下限電圧Vucは、上述した条件(2)のように、負荷変動が特に急峻な高速連写モードの撮影動作を考慮して設定される。図12(B)のレンズ分類Dの例では、レンズ分類のみに応じた設定値V12よりも低い設定値V10が設定される。
【0125】
駆動モードが高速連写モードではない場合(S32でNO)、カメラ制御部153は、例えば、駆動モードが単写モードであるか、単写モードではなく低負荷動画モードであるかを判断する(S33)。
【0126】
駆動モードが単写モードである場合(S33でYES)、カメラ制御部153は、レンズ分類の判定結果(S2)に応じて、単写モードの下限電圧Vucを設定する(S50)。図12(A),(B)の例では、各レンズ分類A,Dについて、高速連写モードの設定値V10以下の設定値V20が下限電圧Vucに設定される。
【0127】
駆動モードが低負荷動画モードである場合(S33でNO)、カメラ制御部153は、例えば上記のステップS40を実行する。
【0128】
カメラ制御部153は、ステップS4~S50において下限電圧Vucを設定すると、本フローチャートの処理を終了する。
【0129】
以上の処理によると、撮影モードが動画専用モードか一般撮影モードか(S3)に加え、各撮影モードで選択された駆動モードを判断して(S31~S33)、各駆動モードでレンズ分類に応じた下限電圧Vucが設定される(S4~S50)。例えば、特定の撮影動作を行う駆動モードでは(S31でYES,S32でYES)、実施の形態1と同様に下限電圧Vucが設定される(S4,S5)。一方、他の駆動モードでは(S31でNO,S32でNO)、さらに細分化した下限電圧Vucが設定される(S40,S50)。これにより、各駆動モードにおいて、レンズ分類に応じてバッテリ201の電力をさらに効率良く用いることができる。
【0130】
以上のように、本実施形態のデジタルカメラ100において、カメラ制御部153(制御部の一例)は、一般撮影モード(第1の動作モードの一例)において、高速連写モードの撮影動作(第1の撮影動作の一例)の実行が制限されたか否かに応じて(S32)、下限電圧Vucを別々の設定値に切り替え(S5,S50)、動画専用モード(第2の動作モードの一例)において、高負荷動画モードの撮影動作(第2の撮影動作の一例)の実行が制限されたか否かに応じて(S31)、下限電圧Vucを別々の設定値に切り替える(S4,S40)。
【0131】
以上のデジタルカメラ100によると、下限電圧Vucの設定を細分化して、例えば、実行が制限された撮影動作については考慮しない設定値を下限電圧Vucに用いることができ、デジタルカメラ100において電力を効率良く用いることができる。
【0132】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1,2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置換、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記各実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0133】
上記の実施の形態2では、撮影モードが動画専用モードか一般撮影モードかを判断した後(S3)、各撮影モードにおける駆動モードを判断する(S31~S33)例を説明した。本実施形態では、ステップS3の判断が実行されなくてもよく、例えばレンズ分類の判定後(S2)、ステップS3を省略して、駆動モードが判断されてもよい(S31~S33)。この場合にも、デジタルカメラ100の動作モードとして駆動モード毎に、レンズ分類に応じた下限電圧Vucが設定される(S4~S5,S40~S50)。
【0134】
上記の各実施の形態では、選択部の一例としてモード切替ダイアル174を用いてデジタルカメラ100の各種撮影モードを切り替える例を説明した。本実施形態では、モード切替ダイアル174に限らず、例えば操作部170における各種の操作部材、または液晶モニタ163に表示させたメニュー画面を用いて撮影モードが切り替えられてもよい。これによっても、撮影モードといったデジタルカメラ100における複数の動作モードから、動作モードの選択が可能である。
【0135】
上記の各実施の形態では、残量表示制御(図8)において、撮影モードが変更されて(S11でYES)、バッテリ電圧が変更後の下限電圧Vuc以下である場合(S14でYES)、デジタルカメラ100の電源をオフする(S15)例を説明した。本実施形態では、バッテリ電圧が変更後の下限電圧Vuc以下である場合(S14でYES)、電源オフに限らず、例えば変更後の撮影モード又は駆動モードに応じて各種制御が実行されてもよい。例えば、カメラ制御部153は、実施の形態2における図11のステップS3,S31~S32と同様に変更後の撮影モード及び駆動モードを判断して、各種制御を実行してもよい。
【0136】
例えば、撮影モードが動画専用モードである場合、カメラ制御部153は、ステップS15に代えて、液晶モニタ163に表示される撮影モードの選択メニュー画面において、高負荷動画モードの選択を禁止する制御を行う。例えばカメラ制御部153は、高負荷動画モードを選択するメニュー項目をグレーアウトして表示させる。これにより、例えば下限電圧Vuc以下のバッテリ電圧では高負荷動画モードの動作が実行されず、デジタルカメラ100の安定した動作が得られないといった事態を回避することができる。また、例えばグレーアウトされた高負荷動画モードのメニュー項目を選択するユーザ操作が操作部170に入力された場合、図9と同様のメッセージ27等が表示されてもよい。
【0137】
以上のように、本実施形態において、カメラ制御部153は、動画専用モード(第2の動作モードの一例)において下限電圧Vucがバッテリの電圧以上に更新されたとき(S14でYES)、高負荷動画モードの撮影動作(第2の撮影動作)の実行を制限してもよい。
【0138】
また、上記の実施の形態において、例えば撮影モードが一般撮影モードであって、高速連写モードが選択されている場合、カメラ制御部153は、ステップS15に代えて、デジタルカメラ100の撮影動作を中止する強制停止処理を行ってもよい。強制停止処理は、例えば撮影済みの画像データをメモリカード164等に記録する等、実行中の撮影モードによる動作を停止するための各種処理を含む。また、強制停止処理の前に、例えば図9と同様のメッセージ27が表示されてもよい。下限電圧Vuc以下のバッテリ電圧では、負荷変動が特に急峻な高速連写モードの動作が実行されると、実行中に、当該動作に要するバッテリ電圧が不足するような事態が想定される。強制停止処理により、バッテリ201に残った下限電圧Vuc分の電力を用いて実行中の動作を完了させることができる。
【0139】
上記の各実施の形態では、バッテリ電圧が下限電圧Vuc以下に低下すると、デジタルカメラ100における電力の供給を停止して、電源をオフにする処理を行う例を説明した。本実施形態では、これに限らず、例えば撮影動作中に、バッテリ電圧が下限電圧Vuc以下に低下すると、当該撮影動作の強制停止処理が実行されてもよい。
【0140】
上記の各実施の形態では、交換レンズ101の種類、及びデジタルカメラ100の各種動作モードに応じて下限電圧Vucを設定する例を説明した。本実施形態のデジタルカメラは、これらに加えて、例えばバッテリ201の温度を測定するセンサ等を備え、測定された温度に応じて下限電圧Vucを設定してもよい。また、上記の各実施の形態では、動作モードの変更に応じて残量表示制御を行う例を説明したが、本実施形態では、さらに、測定されたバッテリ201の温度に応じて、異なる残量閾値テーブルを参照して残量表示20が更新されてもよい。
【0141】
上記の各実施の形態では、カメラ本体102にバッテリ201が着脱自在に装着される例を説明した。本実施形態では、バッテリ201は、カメラ本体102に内蔵されていてもよい。
【0142】
上記の各実施の形態では、カメラ本体102のバッテリ201における下限電圧Vucを設定する例を説明した。本実施形態では、カメラ本体102のバッテリ201に限らず、例えばカメラ本体102に外部のバッテリ装置であるバッテリグリップが装着されてもよい。この場合、上述したバッテリ201に加えて、または代えて、バッテリグリップのバッテリにおける下限電圧が、交換レンズ101の種類及びデジタルカメラ100の動作モードに応じて設定されてもよい。
【0143】
また、上記の各実施の形態では、撮像装置の一例としてレンズ交換式のデジタルカメラについて説明した。本開示の思想は、デジタルカメラのみならず、例えばレンズ交換式のビデオカメラのような、複数の動作モードを有する種々の撮像装置に適用可能である。
【0144】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
【0145】
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0146】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置換、付加、省略などを行うことができる。
【0147】
(本開示の態様)
本開示の第1態様によれば、交換レンズが装着され、バッテリからの電力により動作する撮像装置が提供される。第1態様の撮像装置は、前記交換レンズに着脱可能に接続する接続部と、前記バッテリから電力を供給する下限を示す下限電圧を制御する制御部と、前記バッテリからの電力により前記撮像装置を動作させる複数の動作モードから一の動作モードを選択する選択部とを備え、前記制御部は、前記接続部に接続された交換レンズと、前記選択部によって選択された動作モードとに基づいて、前記交換レンズの種類と前記複数の動作モードとの組合せにそれぞれ対応する複数の設定値の間で前記下限電圧を切り替える。
【0148】
本開示の第2態様によれば、前記複数の動作モードは、前記撮像装置において第1の撮影動作が実行可能な状態で第2の撮影動作の実行を制限する第1の動作モードと、前記第2の撮影動作が実行可能な状態で前記第1の撮影動作の実行を制限する第2の動作モードとを含み、前記制御部は、前記選択された動作モードが前記第1の動作モードか又は前記第2の動作モードかに応じて、前記下限電圧を切り替える、第1態様に記載の撮像装置が提供される。
【0149】
本開示の第3態様によれば、前記交換レンズの種類は、前記交換レンズの消費電力の大きさに応じて分類され、前記第2の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記交換レンズの消費電力が大きいほど増大し、前記第1の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記第2の動作モードよりも前記交換レンズの種類間で増大しない、第2態様に記載の撮像装置が提供される。
【0150】
本開示の第4態様によれば、前記接続部に接続された交換レンズの消費電力が所定値未満である場合、前記第2の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記第1の動作モードにおける前記下限電圧の設定値よりも小さい、第3態様に記載の撮像装置が提供される。
【0151】
本開示の第5態様によれば、前記接続部に接続された交換レンズの消費電力が所定値以上である場合、前記第1の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記第2の動作モードにおける前記下限電圧の設定値よりも小さい、第3態様または第4態様に記載の撮像装置が提供される。
【0152】
本開示の第6態様によれば、前記制御部は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の撮影動作の実行が制限されたか否かに応じて、前記下限電圧を別々の設定値に切り替え、前記第2の動作モードにおいて、前記第2の撮影動作の実行が制限されたか否かに応じて、前記下限電圧を別々の設定値に切り替える、第2態様から第5態様の何れかに記載の撮像装置が提供される。
【0153】
本開示の第7態様によれば、前記複数の動作モードと前記交換レンズの種類との組合せ毎の前記下限電圧の設定値を示す情報を格納する記憶部をさらに備える、第1態様から第6態様の何れかに記載の撮像装置が提供される。
【0154】
本開示の第8態様によれば、前記接続部は、前記交換レンズとデータ通信可能に接続して、前記交換レンズからレンズ情報を取得し、前記レンズ情報は、前記交換レンズを識別する情報と、前記複数の動作モード毎の前記交換レンズの消費電力を特定する情報とのうちの少なくとも一方を含む、第1態様から第7態様の何れかに記載の撮像装置が提供される。
【0155】
本開示の第9態様によれば、前記バッテリの残量を示す残量情報を表示する表示部をさらに備え、前記制御部は、前記接続部に接続される交換レンズと前記選択部によって選択される動作モードとのうちの少なくとも一方の変更に応じて、前記下限電圧を更新し、更新前後の下限電圧に基づいて、前記残量情報の表示を制御する、請第1態様から第8態様の何れかに記載の撮像装置が提供される。
【産業上の利用可能性】
【0156】
本開示は、交換レンズを装着可能で複数の動作モードを有する各種撮像装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0157】
100 デジタルカメラ
101 交換レンズ
102 カメラ本体
140 ボディマウント
153 カメラ制御部
155 DRAM
156 フラッシュメモリ
163 液晶モニタ
170 操作部
174 モード切替ダイアル
180 シャッタ
201 バッテリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-09-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換レンズが装着され、バッテリからの電力により動作する撮像装置であって、
前記交換レンズに着脱可能に接続する接続部と、
前記バッテリから電力を供給する下限を示す下限電圧を制御する制御部と、
前記バッテリからの電力により前記撮像装置を動作させる複数の動作モードから一の動作モードを選択する選択部とを備え、
前記複数の動作モードは、
前記撮像装置において第1の撮影動作の実行を許容して且つ第2の撮影動作の実行を禁止する第1の動作モードと、
前記第2の撮影動作の実行を許容して且つ前記第1の撮影動作の実行を禁止する第2の動作モードとを含み、
前記第1の撮影動作は、前記第2の撮影動作よりも大きい負荷の変動において画像撮影を行い、
前記第2の撮影動作は、前記第1の撮影動作よりも大きい消費電力において動画撮影を行い、
前記制御部は、前記選択された動作モードが前記第1の動作モードか又は前記第2の動作モードかに応じて、前記下限電圧を切り替える
撮像装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記接続部に接続された交換レンズと、前記選択部によって選択された動作モードとに基づいて、前記交換レンズの種類と前記複数の動作モードとの組合せにそれぞれ対応する複数の設定値の間で前記下限電圧を切り替える
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第1の撮影動作は、前記負荷の変動により所定の連写速度以上で静止画を連続的に撮影し、
前記第2の撮影動作は、前記消費電力により所定の画質よりも高画質で動画を撮影する
請求項1に記載の撮像装置
【請求項4】
前記第1の撮影動作は、前記複数の動作モードにおいて実行可能な全ての撮影動作のうちで最も大きい負荷変動を有し、
前記第2の撮影動作は、前記複数の動作モードにおいて実行可能な全ての撮影動作のうちで最も大きい消費電力を有する
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記交換レンズの種類は、前記交換レンズの消費電力の大きさに応じて分類され、
前記第2の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記交換レンズの消費電力が大きいほど増大し、
前記第1の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記第2の動作モードよりも前記交換レンズの種類間で増大しない
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記接続部に接続された交換レンズの消費電力が所定値未満である場合、前記第2の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記第1の動作モードにおける前記下限電圧の設定値よりも小さい
請求項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記接続部に接続された交換レンズの消費電力が所定値以上である場合、前記第1の動作モードにおける前記下限電圧の設定値は、前記第2の動作モードにおける前記下限電圧の設定値よりも小さい
請求項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第1の動作モードにおいて、前記第1の撮影動作の実行が制限されたか否かに応じて、前記下限電圧を別々の設定値に切り替え、
前記第2の動作モードにおいて、前記第2の撮影動作の実行が制限されたか否かに応じて、前記下限電圧を別々の設定値に切り替える
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記複数の動作モードと前記交換レンズの種類との組合せ毎の前記下限電圧の設定値を示す情報を格納する記憶部をさらに備える
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記接続部は、前記交換レンズとデータ通信可能に接続して、前記交換レンズからレンズ情報を取得し、
前記レンズ情報は、前記交換レンズを識別する情報と、前記複数の動作モード毎の前記交換レンズの消費電力を特定する情報とのうちの少なくとも一方を含む
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記バッテリの残量を示す残量情報を表示する表示部をさらに備え、
前記制御部は、
前記接続部に接続される交換レンズと前記選択部によって選択される動作モードとのうちの少なくとも一方の変更に応じて、前記下限電圧を更新し、
更新前後の下限電圧に基づいて、前記残量情報の表示を制御する
請求項1に記載の撮像装置。