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特開2023-166918入荷管理装置、入荷管理方法、及び入荷管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023166918
(43)【公開日】2023-11-22
(54)【発明の名称】入荷管理装置、入荷管理方法、及び入荷管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20231115BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20231115BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
B65G61/00 422
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022077777
(22)【出願日】2022-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】椎原 若葉
(72)【発明者】
【氏名】名倉 祥仁
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】担当者による入荷日の変更等のコントロールをし易くして、在庫が多い時期でも保管料を抑制することを支援すること。
【解決手段】本実施の形態に係る入荷管理装置は、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出する最大在庫数計算手段と、表示部に表示される照会画面において、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する受払予定在庫照会手段と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備えた入荷管理装置であって、
前記制御部は、
倉庫と、商品と、入出庫日と、現在庫、受注、又は発注であるデータ区分と、入庫数と、出庫数と、予定在庫数とを含む受払予定在庫データにアクセス可能に構成されており、
対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出する最大在庫数計算手段と、
表示部に表示される照会画面において、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する受払予定在庫照会手段と、
を備えたことを特徴とする入荷管理装置。
【請求項2】
前記受払予定在庫照会データは、さらに、入庫数及び出庫数を含むことを特徴とする請求項1に記載の入荷管理装置。
【請求項3】
前記受払予定在庫照会手段は、前記受払予定在庫照会データについて、前記保管料計算期毎の最大在庫数をその期以降の日付で下回る予定在庫数がある場合はそのレコードを強調表示することを特徴とする請求項1に記載の入荷管理装置。
【請求項4】
前記受払予定在庫照会手段は、前記受払予定在庫照会データについて、予定在庫数が、前記保管料計算期の最大在庫数となるレコードを強調表示することを特徴とする請求項1に記載の入荷管理装置。
【請求項5】
前記強調表示は、ハイライト表示を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の入荷管理装置。
【請求項6】
前記受払予定在庫照会手段は、担当者の操作に応じて、発注後に入庫日が変更された場合には、前記受払予定在庫照会データを更新して表示出力することを特徴とする請求項3又は4に記載の入荷管理装置。
【請求項7】
制御部を備えた情報処理装置で実行される入荷管理方法であって、
前記制御部は、
倉庫と、商品と、入出庫日と、現在庫、受注、又は発注であるデータ区分と、入庫数と、出庫数と、予定在庫数とを含む受払予定在庫データにアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出する最大在庫数計算工程と、
表示部に表示される照会画面において、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する受払予定在庫照会工程と、
を含むことを特徴とする入荷管理方法。
【請求項8】
制御部を備えた情報処理装置で実行するための入荷管理プログラムであって、
前記制御部は、
倉庫と、商品と、入出庫日と、現在庫、受注、又は発注であるデータ区分と、入庫数と、出庫数と、予定在庫数とを含む受払予定在庫データにアクセス可能に構成されており、
前記制御部において、
対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出する最大在庫数計算工程と、
表示部に表示される照会画面において、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する受払予定在庫照会工程と、
を実行するための入荷管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入荷管理装置、入荷管理方法、及び入荷管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、輸入品や冷凍品等を倉庫に預ける際に、仕入が多い時期には倉庫の保管料が高額になるという課題があった。倉庫の保管料を管理するシステムとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-101278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、発注後の照会画面で、入荷日と、予定在庫数と、保管料計算期毎の最大在庫数量とを表示することで、担当者による入荷日の変更等のコントロールをし易くすることに関して何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、発注後の照会画面で、入荷日と、予定在庫数と、保管料計算期毎の最大在庫数量とを表示することで、担当者による入荷日の変更等のコントロールをし易くして、在庫が多い時期でも保管料を抑制することを支援することが可能な入荷管理装置、入荷管理方法、及び入荷管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた入荷管理装置であって、前記制御部は、倉庫と、商品と、入出庫日と、現在庫、受注、又は発注であるデータ区分と、入庫数と、出庫数と、予定在庫数とを含む受払予定在庫データにアクセス可能に構成されており、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出する最大在庫数計算手段と、表示部に表示される照会画面において、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する受払予定在庫照会手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記受払予定在庫照会データは、さらに、入庫数及び出庫数を含むことにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記受払予定在庫照会手段は、前記受払予定在庫照会データについて、前記保管料計算期毎の最大在庫数をその期以降の日付で下回る予定在庫数がある場合はそのレコードを強調表示することにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記受払予定在庫照会手段は、前記受払予定在庫照会データについて、予定在庫数が、前記保管料計算期の最大在庫数となるレコードを強調表示することにしてもよい。
【0010】
また、本発明の一態様によれば、前記強調表示は、ハイライト表示を含むことにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様によれば、前記受払予定在庫照会手段は、担当者の操作に応じて、発注後に入庫日が変更された場合には、前記受払予定在庫照会データを更新して表示出力することにしてもよい。
【0012】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行される入荷管理方法であって、前記制御部は、倉庫と、商品と、入出庫日と、現在庫、受注、又は発注であるデータ区分と、入庫数と、出庫数と、予定在庫数とを含む受払予定在庫データにアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出する最大在庫数計算工程と、表示部に表示される照会画面において、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する受払予定在庫照会工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行するための入荷管理プログラムであって、前記制御部は、倉庫と、商品と、入出庫日と、現在庫、受注、又は発注であるデータ区分と、入庫数と、出庫数と、予定在庫数とを含む受払予定在庫データにアクセス可能に構成されており、前記制御部において、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出する最大在庫数計算工程と、表示部に表示される照会画面において、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する受払予定在庫照会工程と、を実行するための入荷管理プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、発注後の照会画面で、入荷日と、予定在庫数と、保管料計算期毎の最大在庫数量とを表示することで、担当者による入荷日の変更等のコントロールをし易くして、在庫が多い時期でも保管料を抑制することを支援することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本実施の形態に係る入荷管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、現在庫データ、発注データ、受注データ、受払予定在庫データ、倉庫保管料データ、受払予定在庫照会データのデータ構造及び関連の例を示す図である。
図3図3は、倉庫マスタの構成例を示す図である。
図4図4は、本実施の形態に係る入荷管理装置の制御部の全体の処理のフローの一例を示す図である。
図5図5は、本実施の形態に係る入荷管理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図6図6は、本実施の形態に係る入荷管理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図7図7は、本実施の形態に係る入荷管理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図8図8は、本実施の形態に係る入荷管理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図9図9は、本実施の形態に係る入荷管理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図10図10は、本実施の形態に係る入荷管理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
図11図11は、本実施の形態に係る入荷管理装置の制御部の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0017】
[1.概要]
例えば、輸入品や冷凍品を営業倉庫に預ける際に、仕入が多い時期には倉庫の保管料が高額になるという課題があった。保管料は当該期間の最大在庫量にて算出する。例えば、保管料は2期制や3期制などがあり、2期制の場合は、第1期は1日~15日、第2期は16日~末日までとなる。
【0018】
発注時にも期の後ろになるものは保管料を押さえるために、なるべく次の期に入荷するようになど発注担当者も注意はするが、実際の商品毎の既存在庫や予定在庫までは見ながら発注を行うことができない。
【0019】
そこで、本実施の形態では、発注後の照会画面で、入荷日と、予定在庫数と、保管料計算期毎の最大在庫数量とを表示することで、担当者が、保管料(=最大在庫数×保管料単価)がどのように遷移するかを分かるようにして、担当者による発注後の入荷日の変更等のコントロール(発注後に保管料の推移を見ながら担当者が仕入先と交渉を行った上で入荷日をコントロール)し易くしりことにより、在庫が多い時期でも保管料を抑制できるようにした。
【0020】
本発明の入荷管理装置は、例えば、食品等の営業倉庫等を活用するような業界に広く適用可能である。
【0021】
[2.構成]
本実施の形態に係る入荷管理装置の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る入荷管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
入荷管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、入荷管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0023】
入荷管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。入荷管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0024】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、入荷管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、入荷管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0026】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0027】
また、記憶部106は、倉庫マスタ106aと、保管料マスタ106bと、データテーブル106cと、ワークテーブル106dと、を備えている。図2は、現在庫データ、発注データ、受注データ、受払予定在庫データ、倉庫保管料データ、受払予定在庫照会データのデータ構造及び関連の例を示す図である。図3は、倉庫マスタ106aの構成例を示す図である。図4は、保管料マスタ106bの構成例を示す図である。以下の説明では、「入荷」と「入庫」、「出荷」と「出庫」を同じ意味で使用する。
【0028】
倉庫マスタ106aは、図3に示すように、倉庫コード、倉庫名、保管料計算期区分を関連づけて登録したテーブル等で構成することができる。「保管料計算期区分」は、会計年月の保管料の計算期区分を示しており、例えば、保管料計算期区分が「1」の場合は、保管料計算期=1期となり、対象月1日~月末までの期間とする。「2」の場合は、保管料計算期=2期となり、1期目を対象月1日~15日までとし、2期目を対象月16日~月末までとする。「3」の場合は、保管料計算期=3期となり、1期目を対象月1日~10日までとし、2期目を対象月11日~20日までとし、3期目を対象月21日~月末までとする。
【0029】
保管料マスタ106bは、図4に示すように、倉庫コード、保管料単価(円)を関連付けて登録したテーブル等で構成することができる。
【0030】
データテーブル106cは、現在庫データ、発注データ、受注データ、受払予定在庫データ、倉庫保管料データ、受払予定在庫照会データ等の各種データを格納するためのテーブルである。
【0031】
現在庫データは、商品コード、入庫日、数量を含んでいてもよい。発注データは、商品コード、発注日、入庫予定日、数量を含んでいてもよい。受注データは、商品コード、受注日、出庫予定日、数量を含んでいてもよい。
【0032】
受払予定在庫データは、倉庫コード、商品コード、入出庫日(予定日)、データ区分(例えば、現在庫、発注、又は受注)、を含んでいてもよい。
【0033】
最大在庫数データ(保管料算出一時ワーク)は、保管料開始/終了日、倉庫コード、商品コード、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含んでいてもよい。当日予定最大在庫数=前日末在庫数+当日入庫予定数で算出する。
【0034】
倉庫保管料データは、会計年月、倉庫コード、商品コード、前月末在庫数、各期の最大在庫数、各期の末在庫数、各期の保管料、当月入庫予定数、当月出庫予定数、当月末在庫数、を含んでいてもよい。
【0035】
受払予定在庫照会データは、会計年月、倉庫コード、商品コード、入出庫日、データ区分、入庫数、出庫数、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含んでいてもよい。
【0036】
ワークテーブル106dは、制御部102のワークエリアとして使用するためのテーブルであり、ワークデータ(中間データ)等が生成され、例えば、最大在庫数データが展開される保管料算出一時ワーク等を備えている。
【0037】
図1に戻り、制御部102は、入荷管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0038】
制御部102は、記憶部106に格納されている、倉庫マスタ106a、保管料マスタ106b、データテーブル106c、ワークテーブル106dにアクセス可能に構成されている。なお、倉庫マスタ106a、保管料マスタ106b、データテーブル106c、ワークテーブル106dは、他の場所(例えば、サーバ200)に設けられていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0039】
制御部102は、機能概念的に、マスタメンテ部102aと、データ登録部102bと、最大在庫数計算部102cと、受払予定在庫照会部102dと、画面表示制御部102eと、を備えている。
【0040】
マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、倉庫マスタ106a及び保管料マスタ106bに対して、データの入力・追加・削除・編集等の設定を行う。
【0041】
データ登録部102bは、例えば、モニタ114に表示される不図示の受注入力画面上でのオペレータの操作に応じて、受注データを入力して、データテーブル106cに登録する。また、データ登録部102bは、例えば、モニタ114に表示される不図示の発注入力画面上でのオペレータの操作に応じて、発注データを入力して、データテーブル106cに登録する。また、データ登録部102bは、受注及び発注に応じて、データテーブル106cの現在庫データの更新を行う。さらに、データ登録部102bは、現在庫データ、受注データ、及び発注データに基づいて、データテーブル106cに格納する受払予定在庫データの作成・更新を行う。
【0042】
最大在庫数計算部102cは、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出する。
【0043】
受払予定在庫照会部102dは、モニタ114に表示される受払予定在庫照会画面(照会画面)において、担当者の操作等に応じて、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する。受払予定在庫照会データは、さらに、入庫数及び出庫数を含むことにしてもよい。
【0044】
受払予定在庫照会部102dは、受払予定在庫照会データについて、保管料計算期毎の最大在庫数をその期以降の日付で下回る予定在庫数がある場合はそのレコードを強調表示(例えば、ハイライト表示)することにしてもよい。
【0045】
受払予定在庫照会部102dは、受払予定在庫照会データについて、予定在庫数が、前記保管料計算期の最大在庫数となるレコードを強調表示(例えば、ハイライト表示)することにしてもよい。なお、強調表示は、ハイライト表示に限られるものではなく、当該レコードを他のレコードと識別可能な表示であれば如何なる表示でもよい。
【0046】
受払予定在庫照会部102dは、担当者の操作に応じて、発注後に入庫日が変更された場合には、受払予定在庫照会画面において、前記受払予定在庫照会データを更新して表示出力することにしてもよい。
【0047】
画面表示制御部102eは、モニタ114に表示する各種画面(例えば、マスタメンテ画面、受注入力画面、発注入力画面、受払予定在庫照会等)の表示及びその入力を制御する。
【0048】
[3.具体例]
図1図11を参照して、本実施の形態における入荷管理装置100の処理の具体例を説明する。図5図11は、本実施の形態における入荷管理装置100の処理の具体例を説明するための図である。
【0049】
(3-1.全体の処理)
図5を参照して、本実施の形態における入荷管理装置100の制御部の全体の処理の一例を説明する。図5は、本実施の形態における入荷管理装置100の制御部の全体の処理の一例を説明するための図である。
【0050】
図5において、マスタメンテ部102aは、倉庫マスタメンテ処理を実行する(ステップS1)。具体的には、倉庫マスタメンテ処理では、マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、倉庫マスタ106aに対して、データを設定する。
【0051】
マスタメンテ部102aは、保管料マスタメンテ処理を実行する(ステップS2)。具体的には、保管料マスタメンテ処理では、マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示される不図示のマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、保管料マスタ106bに対して、データを設定する。
【0052】
最大在庫数計算部102cは、最大在庫数計算を実行する(ステップS3)。具体的には、最大在庫数計算では、最大在庫数計算部102cは、受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出し、会計年月、前月末在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数、当月入庫予定数、当月出庫予定数、当月末在庫数を含む倉庫保管料データを作成してデータテーブル106cに登録する。最大在庫数の計算を実績の入出庫数ではなく、予定の入出庫数にて計算を行う。
【0053】
受払予定在庫照会部102dは、受払予定在庫照会処理を実行する(ステップS4)。具体的には、受払予定在庫照会処理では、受払予定在庫照会部102dは、モニタ114に表示される受払予定在庫照会画面(照会画面)において、担当者の操作等に応じて、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する。受払予定在庫照会データは、さらに、入庫数及び出庫数を含むことにしてもよい。
【0054】
受払予定在庫照会部102dは、受払予定在庫照会データについて、保管料計算期毎の最大在庫数をその期以降の日付で下回る予定在庫数がある場合はそのレコードを強調表示(例えば、ハイライト表示)することにしてもよい。
【0055】
受払予定在庫照会部102dは、受払予定在庫照会データについて、予定在庫数が、前記保管料計算期の最大在庫数となるレコードを強調表示(例えば、ハイライト表示)することにしてもよい。
【0056】
受払予定在庫照会部102dは、担当者等の操作に応じて、発注後に入庫日が変更された場合には、受払予定在庫照会データを再計算して表示出力することにしてもよい。
【0057】
(3-2.サンプルデータ)
図6図14は、本実施の形態に係る入荷管理装置100の制御部102の処理の具体例を説明するためのサンプルデータを示す図である。図6図14を参照して、本実施の形態に係る入荷管理装置100の制御部102の処理の具体例を説明する。
【0058】
(前提データ)
データ登録部102bは、現在庫データ、受注データ、及び発注データに基づいて、受払予定在庫データを作成してデータテーブル106cに登録する。受払予定在庫データは、現在庫から将来の入庫予定、出庫予定を時系列に並べて、その時系列で積み上げて予定在庫数を算出したものである。
【0059】
図6(A)は、現在庫データのデータ例を示している。現在庫データは、商品コード、入庫日、数量を含んでいる。同図に示す例では、1行目は、商品コード「12345 仕入商品A」、入庫日「2021/12/14」、数量「100」となっている。
【0060】
図6(B)は、発注データのデータ例を示している。発注データは、商品コード、発注日、入庫予定日、数量を含んでいる。同図に示す例では、1行目は、商品コード「12345 仕入商品A」、発注日「2022/2/21」、入庫予定日「2022/3/1」、数量「100」となっている。
【0061】
図6(C)は、受注データのデータ例を示している。受注データは、商品コード、受注日、出庫予定日、数量を含んでいる。同図に示す例では、1行目は、商品コード「12345 仕入商品A」、受注日「2022/2/27」、出荷予定日「2022/3/3」、数量「20」となっている。
【0062】
図6(D)は、受払予定在庫データのデータ例(例えば、2022/2/28現在)を示している。受払予定在庫データは、倉庫コード、商品コード、入出庫日(予定日)、データ区分(現在庫、発注、又は受注)、を含んでいる。同図に示す例では、1行目は、倉庫コード「10101」、商品コード「12345 仕入商品A」、入出庫日「2021/12/14」、データ区分「現在庫」、入庫数「100」、出庫数「0」、予定在庫数「100」、2行目は、倉庫コード「10101」、商品コード「12345 仕入商品A」、入出庫日「2021/3/1」、データ区分「発注」、入庫数「100」、出庫数「0」、予定在庫数「200」となっている。
【0063】
(S3:最大在庫数計算処理)
図7及び図8を参照して、最大在庫数計算処理の具体例を説明する。最大在庫数計算部102cは、受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出し、会計年月、前月末在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数、当月入庫予定数、当月出庫予定数、当月末在庫数を含む倉庫保管料データを作成してデータテーブル106cに登録する。最大在庫数計算処理では、具体的には、以下の処理を行う。
【0064】
(1)データテーブル106cから対象月並びに対象の倉庫及び商品の受払予定データを抽出し、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、当日予定最大在庫数、当日末在庫数を算出して、ワークテーブル106dの保管料算出一時ワークにデータを保持する。保管料算出一時ワークに保持するデータを最大在庫数データと称する。図7は、保管料算出一時ワークのデータ例を示している。
【0065】
保管料算出一時ワークは、保管料開始/終了日、倉庫コード、商品コード、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、当日予定最大在庫数、当日末在庫数の項目を備えている。当日予定最大在庫数=前日末在庫数+当日入庫予定数で算出する。
【0066】
図7に示す保管料算出一時ワークの例では、1行目は、保管料開始/終了日「2022/03/01」、倉庫コード「10101」、商品コード「12345」、前日末在庫数「100」、当日入庫予定数「100」、当日出荷予定数「0」、当日予定最大在庫数「200」、当日末在庫数「200」となっている。
【0067】
(2)保管料算出一時ワークに集めたデータを倉庫及び商品単位で集計し、倉庫マスタ106aの保管料計算期区分により保管料計算期毎の各在庫数を算出して、倉庫保管料算出データを生成する。図3に示す例では、倉庫コード「10101」の保管料計算期区分が「2」に設定されているので、以下の説明では、保管料計算期=2期とした場合を説明するが、ここでは、保管料計算期=1期、保管料計算期=3期とした場合についても併せて説明する。
【0068】
図8は、倉庫保管料データのデータ例を示す図である。倉庫保管料データは、会計年月、倉庫コード、商品コード、前月末在庫数、各期の最大在庫数、各期の末在庫数、各期の保管料、当月入庫予定数、当月出庫予定数、当月末在庫数、を含んでいる。各期の最大在庫数に、保管料マスタ106bの倉庫コードに対応する保管料単価を乗算して、各期の保管料を算出する。
【0069】
図8(A)は、保管料計算期=1期の場合の倉庫保管料データのデータ例を示している。保管料計算期=1期の場合は、対象月1日~月末までの期間とし、1期中最大在庫数は、対象月1日~月末までの当日予定最大在庫数の最大値である。
【0070】
図8(B)は、保管料計算期=2期の場合の倉庫保管料データのデータ例を示している。保管料計算期=2期の場合は、1期を対象月1日~15日までとし、2期を対象月16日~月末までとする。1期中最大在庫数は、対象月1日~15日までの当日予定最大在庫数の最大値、2期中最大在庫数は、対象月16日~月末までの当日予定最大在庫数の最大値である。
【0071】
同図に示す例では、会計年月「2022/3」、倉庫コード「10101」、商品コード「12345」、前月末在庫数「100」、1期中最大在庫数「230」、1期末在庫数「230」、2期中最大在庫数「320」、2期末在庫数「290」、当月入庫予定数「250」、当月出庫予定数「60」、当月末在庫数「290」となっている。
【0072】
図8(B)は、保管料計算期=2期の場合の倉庫保管料データのデータ例を示している。保管料計算期=2期の場合は、1期を対象月1日~15日までとし、2期を対象月16日~月末までとする。1期中最大在庫数は、対象月1日~15日までの当日予定最大在庫数の最大値、2期中最大在庫数は、対象月16日~月末までの当日予定最大在庫数の最大値である。
【0073】
図8(C)は、保管料計算期=3期の場合の倉庫保管料データのデータ例を示している。保管料計算期=3期の場合は、1期を対象月1日~10日までとし、2期を対象月11日~20日までとし、3期を対象月21日~月末までとする。1期中最大在庫数は、対象月1日~10日までの当日予定最大在庫数の最大値、2期中最大在庫数は、対象月11日~20日までの当日予定最大在庫数の最大値、3期中最大在庫数は、対象月21日~月末までの当日予定最大在庫数の最大値とする。
【0074】
(S4:受払予定在庫照会処理)
図9図11を参照して、受払予定在庫照会処理を詳細に説明する。受払予定在庫照会部102dは、モニタ114に表示される受払予定在庫照会画面(照会画面)において、担当者の操作等に応じて、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する。以下、受払予定在庫照会処理を詳細に説明する。
【0075】
(1)受払予定在庫照会画面において、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示(期は倉庫毎の保管料がかかる期間)する。図9は、受払予定在庫照会データの表示例を示す図である。受払予定在庫照会データは、会計年月、倉庫コード、商品コード、入出庫日、データ区分、入庫数、出庫数、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含んでいてもよい。
【0076】
同図に示す例では、4行目は、倉庫コード「10101」、商品コード「12345 仕入商品A」、入出庫日「2022/3/15」、データ区分「発注」、入庫数「50」、出庫数「0」、予定在庫数「230」、3月度1期最大在庫数「230」、3月度2期最大在庫数「320」となっている。6行目は、倉庫コード「10101」、商品コード「12345 仕入商品A」、入出庫日「2022/3/31」、データ区分「発注」、入庫数「100」、出庫数「0」、予定在庫数「320」、3月度1期最大在庫数「230」、3月度2期最大在庫数「320」となっている。
【0077】
本実施の形態では、1つの照会画面で予定在庫数と期中最大在庫数の両方を見えるようにすることで、入荷日調整を行う際に直近の入庫予定数なども分かるようにしている。
【0078】
保管料計算期毎の最大在庫数をその期以降の日付で下回る予定在庫数がある場合はその行(レコード)を強調表示(例えば、ハイライト表示)する。同図に示す例では、5行目と7行目がハイライト表示されている。
【0079】
また、予定在庫数が、保管料計算期の最大在庫数となる行を強調表示(例えば、ハイライト表示)する。同図に示す例では、4行目と6行目がハイライト表示されている。
【0080】
ハイライトされた入庫日をみて、入庫日をコントロールして最大在庫数(保管料)を抑制できるのではと判断して、仕入先との交渉を行うことができる。
【0081】
(2)上記の最大在庫数が期の変わり目の前後で最大在庫数になっていることに注目し、納期を前後にずらす交渉を仕入先と行う。具体的には、例えば、4行目の入出庫日「2022/3/15」、データ区分「発注」、入庫数「50」と、6行目の入出庫日「2022/3/31」、データ区分「発注」、入庫数「100」について、入庫日を翌期にずらせないか交渉する。例えば、仕入先との交渉のうえ、4行目の入庫日「2022/3/15」を「2022/3/16」、6行目の入庫日「2022/3/31」を「2022/4/1」に変更した場合を説明する。
【0082】
図10は、発注入力画面の表示例を示す図である。発注入力画面で、入庫日「2022/3/15」を「2022/3/16」、入庫日「2022/3/31」を「2022/4/1」に変更する。
【0083】
(3)発注入力画面の修正で納期を変更した結果で再計算した受払予定在庫照会データで確認する。図11(A)は、変更した発注データの例、図11(B)は、受注データの例、図11(C)は、再計算した受払予定在庫照会データの例を示している。図11(C)に示すように、3月度1期最大在庫数を「230」から「200」、3月度2期最大在庫数を「320」から「230」に減らすことができ、また、1期と2期を平坦化することに成功している。2期制の倉庫は多いため、同じ月内でも調整が可能である。
【0084】
以上説明したように、本実施の形態によれば、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、前記受払予定在庫データに基づいて、保管料開始/終了日毎に、前日末在庫数、当日入庫予定数、当日出庫予定数、前日末在庫数+当日入庫予定数で算出される当日予定最大在庫数、当日末在庫数を含む最大在庫数データを生成し、保管料計算期毎の最大の当日予定最大在庫数である最大在庫数を算出する最大在庫数計算部102cと、モニタ114に表示される照会画面において、対象の会計年月、倉庫、及び商品について、受払予定在庫データ及び算出した保管料計算期毎の最大在庫数に基づいて、入出庫日、データ区分、予定在庫数、保管料計算期毎の最大在庫数を含む受払予定在庫照会データを表示出力する受払予定在庫照会部102dと、を備えているので、発注後の照会画面で、入荷日と、予定在庫数と、保管料計算期毎の最大在庫数量とを表示することで、担当者による入荷日の変更等のコントロールをし易くして、在庫が多い時期でも保管料を抑制することを支援することが可能となる。
【0085】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0086】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0087】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0088】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0089】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0090】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0091】
また、入荷管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0092】
例えば、入荷管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて入荷管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0093】
また、このコンピュータプログラムは、入荷管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0094】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0095】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0096】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0097】
また、入荷管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、入荷管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0098】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0099】
100 入荷管理装置
102 制御部
102a マスタメンテ部
102b データ登録部
102c 最大在庫数計算部
102d 受払予定在庫照会部
102e 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 倉庫マスタ
106b 保管料マスタ
106c データテーブル
106d ワークテーブル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11